JP2001144581A - 圧電振動子およびその製造方法 - Google Patents

圧電振動子およびその製造方法

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JP2001144581A
JP2001144581A JP2000239895A JP2000239895A JP2001144581A JP 2001144581 A JP2001144581 A JP 2001144581A JP 2000239895 A JP2000239895 A JP 2000239895A JP 2000239895 A JP2000239895 A JP 2000239895A JP 2001144581 A JP2001144581 A JP 2001144581A
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metal layer
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piezoelectric vibrating
electrode pattern
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Mitsuru Nagai
充 永井
Koji Kasuga
好治 春日
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Seiko Epson Corp
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  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面保護膜の密着性を高めるための貴金属層
を部分的に除去したときでも、圧電振動片の上面部と下
面部との間で励振電極がオープン状態になることのない
圧電振動子、およびその製造方法を提供すること。 【解決手段】 圧電振動子1の圧電振動片2において、
励振電極45では電極パターン40が下地金属層41に
より構成されている。導通用電極46は、圧電素子片2
の側面部271、272が湾曲形状あるいは屈曲形状を
もつ一部分を除いて電極パターン40が下地金属層41
により構成され、この一部分では電極パターン40が下
地金属層41および金電極層42により構成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水晶振動子などの
圧電振動子、およびその製造方法に関するものである。
さらに詳しくは、圧電振動片に形成した電極同士の電気
的接続と短絡防止技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】各種の屈曲振動モードあるいは縦振動モ
ードあるいはねじり振動モードの圧電振動子のうち、音
叉型水晶振動子は、たとえば、図11に示すように、基
部1021から2つの腕部1022、1023が延びた
薄板状の水晶片からなる圧電振動片1002が用いら
れ、この圧電振動片1002の基部1021には、プラ
グ1030の内部端子1031が接続している。図12
(A)、(B)に圧電振動子(音叉型水晶振動子)に用
いられている圧電振動片1002の上面側からの斜視
図、および下面側からの斜視図に示すように、圧電振動
片1002の各腕部1022、1023の上面部102
5および下面部1026には、それぞれ所定のギャップ
を隔てて形成された2つの電極パターン1040によっ
て励振電極1045が形成されている。図12(A)、
(B)では、2つの電極パターン1040を区別するた
めに、一方の電極パターン1040には右上がりの斜線
を付し、他方の電極パターン1040には右下がりの斜
線を付して、それぞれを図示してある。
【0003】ここで、励振電極1045は、圧電振動片
1002の上面部1025および下面部1026のそれ
ぞれに形成されているので、圧電振動片1002の上面
部1025の側の励振電極1045と下面部1026の
側の励振電極1045とは、上面部1025の縁部分1
251、1252、1253、1254、下面部102
6の縁部分1261、1262、1263、1264、
および各側面部1271、1272に形成された導通用
電極1046によって電気的に接続している。従って、
電極パターン1040のうち、基部1021に形成され
ている部分をマウント部として、そこにインナーリード
1031を半田や導電性接着剤などで電気的に接続し、
これらのインナーリード1031を介して励振電極10
45に交流電圧を印加すれば、腕部1022、1023
が所定の周波数で振動する。
【0004】このように構成した圧電振動子1001に
おいて、電極パターン1040は、クロム層単独の層と
して形成される場合があるが、電極パターン1040の
電気的抵抗を低減することを目的に金電極層や銀電極層
などといった貴金属層を利用することがある。但し、圧
電振動片1002の表面に直接、金電極層などを形成す
ると、圧電振動片1002と金電極層との密着性が悪
い。そこで、従来の圧電振動子に用いられている圧電振
動片1002における図12のD−D′断面を図13
(A)に示すように、電極パターン1040に金電極層
1042を用いる場合でも、その下層にはクロム層から
なる下地金属層1041を形成する。
【0005】一方、圧電振動子1(水晶振動子)の腕部
1022、1023では、各電極パターン1040間の
ギャップがμmオーダと極めて狭いため、電極パターン
1040間で短絡が発生しやすい。そこで、従来は、図
12のE−E′断面およびF−F′断面をそれぞれ図1
3(B)、(C)に示すように、電極パターン1040
の表面にシリコン酸化膜などの表面保護膜1047をス
パッタ形成している。但し、シリコン酸化膜(表面保護
膜1047)は金電極層1042との密着性が悪いた
め、腕部1022、1023の側では金電極層1042
を除去してクロム層からなる下地金属層1041を露出
させ、この下地金属層1041上に表面保護膜1047
を積層した構造になっている。
【0006】なお、図13(A)に示したように、基部
1021の側では電極パターン1040間のギャップが
広いので、電極パターン1040間での短絡のおそれが
なく、かつ、図11に示したように、基部1021にお
いてプラグ1030の内部端子1031とマウント部と
の半田付けなどを行うという観点からすれば金電極層1
042があった方がよいので、図13(A)に示すよう
に、表面保護膜1047を形成せず、かつ、下地金属層
1041と金電極層1042との2層構造になってい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
圧電振動子1001では、圧電振動片1002の上面部
1025の側の励振電極1045と下面部1026の側
の励振電極1045とを、上面部1025の縁部分12
51、1252、1253、1254、下面部1026
の縁部分1261、1262、1263、1264、お
よび各側面部1271、1272に形成された導通用電
極1046によって電気的に接続しているが、これらの
導通用電極1046に相当する電極パターン1040は
いずれもクロム層からなる下地金属層1041のみで構
成されているため、上面部1025の側の励振電極10
45と下面部1026の側の励振電極1045とがオー
プン状態になりやすいという問題点がある。すなわち、
導通用電極1046を形成するクロム層からなる下地金
属層1041はかなり硬質の膜であり、圧電振動片10
02の側面部1271、1272が湾曲形状あるいは屈
曲形状を有する部分1276、1277、1278、1
279でクラックが発生し、断線が発生しやすい。ま
た、クロム層からなる下地金属層1041の表面に形成
した金電極層1042を部分的にエッチング除去するた
めマスクを形成する際に、アライメントずれが発生する
と、金電極層42に対するエッチング中にクロム層(下
地金属層1041)までエッチング除去され、クロム層
(下地金属層1041)からなる導通用電極1046の
欠落が発生することがある。このような導通用電極10
46の断線によって、圧電振動片1002の上面部10
25の側の励振電極1045と下面部1026の側の励
振電極1045とがオープン状態になると、CI値(ク
リスタルインピーダンス/振動子の機械的振動を抵抗、
容量、インダクタンスの直列共振回路とこの直列共振回
路に対する並列容量とによって等価回路を表したときの
抵抗の値)の増大、あるいは発振不能という不具合の原
因となる。
【0008】本発明の目的は、上記課題を解消して、表
面保護膜の密着性を高めるために貴金属層を部分的に除
去したときでも、圧電振動片の上面部と下面部との間で
励振電極がオープン状態になることのない圧電振動子、
およびその製造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、平板
状の圧電振動片と、該圧電振動片に形成された電極パタ
ーンによって当該圧電振動片の上面部および下面部にそ
れぞれ形成された励振電極と、前記励振電極同士を電気
的に接続するように前記電極パターンによって当該圧電
振動片の上面部の縁部分、下面部の縁部分および側面部
に形成された導通用電極と、前記圧電振動片の上面部お
よび下面部に対して少なくとも前記励振電極を覆うよう
に形成された絶縁性の表面保護膜とを有し、前記電極パ
ターンは、前記圧電素子片表面に形成された下地金属層
と、該下地金属層表面に形成された金あるいは銀からな
る貴金属層とを備える圧電振動子において、前記励振電
極では前記電極パターンが前記下地金属層により構成さ
れ、前記導通用電極では、前記圧電振動片の上面部から
側面部を経て下面部に至る一部分を除いて前記電極パタ
ーンが前記下地金属層により構成され、前記一部分では
前記電極パターンが前記下地金属層および前記貴金属層
により構成されていることである。
【0010】この請求項1の発明では、下地金属層と貴
金属層との2層構造からなる電極パターンを形成してそ
の電気的抵抗を低減するとともに、励振電極を構成する
電極パターンについては下地金属層単独としている。ま
た、導通用電極を構成する電極パターンについても、圧
電振動片の上面部から側面部を経て下面部に至る一部分
を除いて下地金属層単独としている。従って、圧電振動
片の上面部および下面部に対して、少なくとも励振電極
を覆うように形成した絶縁性の表面保護膜は、密着性よ
く圧電振動片の表面に形成される。但し、導通用電極を
構成する電極パターンにおいて、圧電振動片の上面部か
ら側面部を経て下面部に至る一部分については、下地金
属層と貴金属層との2層構造にしてあるので、たとえこ
の部分の下地金属層にクラックや欠落が発生したとして
も、この部分では貴金属層によって電気的な接続が確保
されている。それ故、圧電振動片の上面部と下面部との
間で励振電極がオープン状態になることはないので、表
面保護膜の密着性を高めるために貴金属層を部分的に除
去しても、CI値の増大、あるいは発振不能などといっ
た不具合の発生を防止でき、信頼性の高い圧電振動子を
実現することができる。
【0011】請求項2の発明は、請求項1の構成におい
て、前記導通用電極の一部分は、前記圧電素子片の側面
部が湾曲形状あるいは屈曲形状をもつ部分に相当する領
域である。
【0012】この請求項2の発明では、圧電素子片の側
面部が湾曲形状あるいは屈曲形状をもつ部分では特に、
導通用電極を構成する下地金属層にクラックや欠落が発
生しやすいので、このような部分において、導通用電極
を構成する電極パターンを下地金属層と貴金属層との2
層構造にしておけば、下地金属層がクラックや欠落によ
って断線しても、この部分での電気的な接続を貴金属層
が担うことになる。それ故、圧電振動片の上面部と下面
部との間で励振電極がオープン状態になることを効果的
に防止することができる。
【0013】請求項3の発明は、平板状の圧電振動片
と、該圧電振動片に形成された電極パターンによって当
該圧電振動片の上面部および下面部にそれぞれ形成され
た励振電極と、前記励振電極同士を電気的に接続するよ
うに前記電極パターンによって当該圧電振動片の上面部
の縁部分、下面部の縁部分および側面部に形成された導
通用電極と、前記圧電振動片の上面部および下面部に対
して少なくとも前記励振電極を覆うように形成された絶
縁性の表面保護膜とを有し、前記電極パターンは、前記
圧電振動片表面に形成された下地金属層と、該下地金属
層表面に形成された金あるいは銀からなる貴金属層とを
備え、前記励振用電極では、前記電極パターンが前記下
地金属により構成され、前記導通用電極では、前記圧電
振動片の上面部から側面部を経て下面部に至る一部分を
除いて前記電極パターンが前記下地金属層により構成さ
れ、前記一部分では前記電極パターンが前記下地金属層
および前記貴金属層により構成されている圧電振動子の
製造方法であって、前記圧電振動片の表面のうち、前記
電極パターンの形成領域に前記下地金属層、および該下
地金属層の表面全体を覆う前記貴金属層を備える電極パ
ターンを形成する第1電極パターン形成工程と、前記圧
電振動片のうち、前記導通用電極の一部分に相当する領
域を覆うとともに、当該一部分を除く前記導通用電極の
形成領域および前記励振電極の形成領域が窓開け部分に
なっているマスクを形成する第1マスク形成工程と、該
マスクの窓開け部分で露出している前記貴金属層を除去
する第1貴金属除去工程と、前記表面保護膜を形成する
ための絶縁膜を形成する第1絶縁膜形成工程と、しかる
後に前記マスクを除去することにより該マスクの表面に
積層された前記絶縁膜も除去する第1絶縁膜除去工程と
を有することを特徴とする圧電振動子の製造方法であ
る。
【0014】請求項4の発明は、平板状の圧電振動片
と、該圧電振動片に形成された電極パターンによって当
該圧電振動片の上面部および下面部にそれぞれ形成され
た励振電極と、前記励振電極同士を電気的に接続するよ
うに前記電極パターンによって当該圧電振動片の上面部
の縁部分、下面部の縁部分および側面部に形成された導
通用電極と、前記圧電振動片の上面部および下面部に対
して少なくとも前記励振電極を覆うように形成された絶
縁性の表面保護膜とを有し、前記電極パターンは、前記
圧電振動片表面に形成された下地金属層と、該下地金属
層表面に形成された金あるいは銀からなる貴金属層とを
備え、前記励振電極では前記電極パターンが前記下地金
属層により構成され、前記導通用電極では、前記圧電振
動片の上面部から側面部を経て下面部に至る一部分を除
いて前記電極パターンが前記下地金属層により構成さ
れ、前記一部分では前記電極パターンが前記下地金属層
および前記貴金属層により構成されている圧電振動子の
製造方法であって、前記圧電振動片の表面のうち、前記
電極パターンの形成領域に前記下地金属層、該下地金属
層の表面全体を覆う前記貴金属層を形成し、前記電極パ
ターンに相当する部分の前記貴金属層の表面を覆うレジ
ストを形成する第2電極パターン形成工程と、前記圧電
振動片のうち、前記レジストに覆われていない前記下地
金属層および前記貴金属層を除去し、さらに前記導通用
電極の一部分に相当する領域を覆うとともに、当該一部
分を除く前記導通用電極の形成領域および前記励振電極
の形成領域が窓開け部分になっているマスクを形成する
第2マスク形成工程と、該マスクの窓開け部分で露出し
ている前記貴金属層を除去する第2貴金属除去工程と、
前記表面保護膜を形成するための絶縁膜を形成する第2
絶縁膜形成工程と、しかる後に前記マスクを除去するこ
とにより該マスクの表面に積層された前記絶縁膜も除去
する第2絶縁膜除去工程とを有することを特徴とする圧
電振動子の製造方法である。
【0015】この請求項4の発明では、マスクの形成が
1回で良く、製造工程を短縮することができる。また、
これにより、このマスクを除去するための薬品の使用量
が低減される。また、製造工程が減少した分不良が生じ
ないので歩留まりを向上させることができる。
【0016】請求項5の発明は、請求項3または請求項
4のいずれかの構成において、前記導通用電極の一部分
は、前記圧電素子片の側面部が湾曲形状あるいは屈曲形
状をもつ部分に相当する領域であることである。
【0017】圧電振動片の所定領域に絶縁膜を選択する
方法として圧電振動片に金属マスクを被せ、マスク蒸着
やマスクスパッタといった手法を用いることも可能であ
るが、請求項6の発明は、請求項3から請求項5のいず
れかの構成において、前記マスクはレジストマスクであ
る。
【0018】この請求項6の発明では、前記マスクとし
てレジストマスクを用いた場合には、金属マスクを被せ
る場合と比較して、圧電振動片や電極パターンに傷が付
きにくく、かつ、安価に形成できるという利点がある。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を図面に基づいて説明する。
【0020】(圧電振動子の全体構成) <第1実施形態>図1は、屈曲振動モードあるいは縦振
動モードの圧電振動子のうち、音叉型水晶振動子の全体
構成を示す斜視図である。図2(A)、(B)はそれぞ
れ、この圧電振動子に用いた圧電振動片を斜め上方から
みたときの斜視図、および斜め下方からみたときの斜視
図である。
【0021】図1に示すように、本形態に係る圧電振動
子は、基部21から2つの腕部22、23が延びた薄板
状の水晶片からなる圧電振動片2と、この圧電振動片2
の基部21に対して内部端子31が接続されたプラグ3
0と、圧電振動片2を収納したケース35とから構成さ
れ、このケース35とプラグ30とによって内部が気密
状態に保たれている。
【0022】図2(A)、(B)に示すように、圧電振
動片2の各腕部22、23の上面部25および下面部2
6の中央部分には、所定のギャップを隔てて形成された
2つの電極パターン40によって励振電極45がそれぞ
れ形成されている。図2(A)、(B)では、2つの電
極パターン40を区別するために、一方の電極パターン
40には右上がりの斜線を付し、他方の電極パターン4
0には右下がりの斜線を付して、それぞれを図示してあ
る。
【0023】ここで、励振電極45は、圧電振動片2の
腕部22、23の上面部25および下面部26における
中央部分にそれぞれ形成されているので、圧電振動片2
の上面部25の側の励振電極45と下面部26の側の励
振電極45とは、上面部25の縁部分251、252、
253、254、下面部26の縁部分261、262、
263、264、および各側面部271、272に形成
された電極パターン40からなる導通用電極46によっ
て電気的に接続している。
【0024】従って、図1に示すように、電極パターン
40のうち、基部21に形成されている部分をマウント
部として、そこに内部端子31を半田や導電性接着剤な
どで電気的に接続した状態で、この外部端子33および
内部端子31を介して励振電極45に交流電圧を印加す
れば、腕部22、23が所定の周波数で振動する。この
場合、導通用電極46も圧電振動片2を励振する機能を
有している。なお、腕部22、23の先端側にはレーザ
トリミングにより周波数調整を行うための錘部分49が
形成されている。
【0025】(電極パターン40の構成)図3(A)、
(B)、(C)はそれぞれ、本発明を適用した圧電振動
子に用いた圧電振動片を図2(A)、(B)のA−A′
線、B−B′線、およびC−C′線で切断したときの断
面図である。
【0026】本形態では、電極パターン40の電気的抵
抗を低減することを目的に金電極層や銀電極層などとい
った貴金属層が用いられている。但し、圧電振動片2の
表面に直接、金電極層などの貴金属層を形成すると、圧
電振動片2と金電極層との密着性が悪い。また、圧電振
動片2の腕部22、23では、各電極パターン40間の
ギャップがμmオーダと極めて狭いため、電極パターン
40間で短絡が発生しやすいので、電極パターン40の
表面にシリコン酸化膜などの表面保護膜47を蒸着法あ
るいはスパッタ法により形成している。但し、シリコン
酸化膜は金電極層との密着性が悪い。
【0027】そこで、本形態では、まず、図3(A)に
示すように、圧電振動片2のうち、基部21の側では、
電極パターン40間のギャップが広いので、電極パター
ン40間での短絡のおそれがなく、かつ、基部21にお
いてプラグ30の内部端子31とマウント部との半田付
けや導電性接着剤などによる電気的な接続を行うという
観点からすれば金電極層42があった方がよいので、電
極パターン40を下地金属層41と金電極層42との2
層構造で形成し、シリコン酸化膜などの表面保護膜を形
成しない。
【0028】一方、圧電振動片2の腕部22、23で
は、各電極パターン40間のギャップがμmオーダと極
めて狭いため、電極パターン40間で短絡が発生しやす
い。そこで、本形態では、図3(B)に示すように、圧
電振動片2の各腕部22、23の先端側のストレート部
分では、上面部25および下面部26において、少なく
とも励振電極45を構成する電極パターン40の表面を
シリコン酸化膜などの表面保護膜47で覆う。その結
果、短絡が発生しない。但し、この部分の電極パターン
40については、クロム層からなる下地電極層41単独
の層とし、金電極層42が形成されていない。それ故、
表面保護膜47と圧電振動片2との密着性が高い。
【0029】また、図3(C)に示すように、圧電振動
片2の側面部271、272が湾曲形状あるいは屈曲形
状になっている部分276、277、278、279に
おいては、クロム層からなる下地電極層41だけでは下
地電極層41にクラックあるいは欠落が発生して導通用
電極46が断線するおそれがある。
【0030】そこで、本形態では、圧電素子片2の側面
部271、272が湾曲形状あるいは屈曲形状をもつ部
分276、277、278、279については、クロム
層からなる下地金属層41と、展性に優れた金電極層4
2との2層構造にしてある。従って、このような部分で
は、下地金属層41がオープンになっても、この部分の
電気的な接続は、金電極層42によって確保できる。そ
れ故、圧電振動片2の上面部25と下面部26との間に
おいて、下地金属層41のクラックや欠落に起因して導
通用電極46がオープンになることがない。よって、本
形態に係る圧電振動子では、表面保護膜47の密着性を
高めることを目的に表面保護膜47の形成領域の大部分
を占める領域で金電極層42を除去しても、圧電振動片
2の上面部25と下面部26との間で励振電極45を確
実に電気的に接続することができる。しかも、後述する
金属マスクを用いる場合には、表面保護膜47が形成さ
れている領域のうち、金電極層42の表面に表面保護膜
47が直接、形成されているのは、圧電素子片2の側面
部271、272が湾曲形状をもつ部分276、27
7、278、279のみで、全体からみれば極めて狭い
領域にすぎない。このため、表面保護膜47の圧電振動
片2との密着性が低下するおそれがない(図8(B)参
照)。
【0031】(圧電振動子1の第1の製造方法)このよ
うな構成の圧電振動子1の第1の製造方法を、図4ない
し図7を参照して説明する。ここで説明する製造プロセ
スは、半導体プロセスと共通する部分があるが、半導体
プロセスと違って、圧電振動子の場合にはウエーハの両
面に同一パターンを形成していく。なお、図4、図5お
よび図6に示す工程断面図は、圧電素子片2の側面部2
71、272が湾曲形状をもつ部分276、277、2
78、279における2つの腕部22、23のそれぞれ
の断面に相当する。
【0032】まず、図4(A)に示すように切り出した
水晶ウェーハ20に研磨加工、洗浄を行った後、図4
(B)に示すように、クロム層Crおよび金層Auをそ
れぞれ数百オングストローム〜約2000オングストロ
ームの膜厚で真空蒸着する。ここで、クロム層Crを形
成するのは金層Auだけでは水晶ウェーハ20に対する
密着性が悪いからである。
【0033】次に、音叉形状形成用のフォトレジストを
形成した後、音叉形状のパターンで焼付け、現像し、図
4(C)に示すように、音叉形状にフォトレジストR1
を残す。次に、図4(D)に示すように、フォトレジス
トRをマスクとして金層Auおよびクロム層Crにエッ
チングを行い、金層Auおよびクロム層Crを音叉形状
に残す。次に、金層Auおよびクロム層Crをマスクと
して、フッ酸およびフッ化アンモニウムを用いたエッチ
ング液で水晶ウェーハ20のエッチングを行い、図4
(E)に示すように、水晶を音叉形状に成形する。これ
が圧電振動片2である。
【0034】次に、圧電振動片2上の金層Auおよびク
ロム層Crを全て除去し、図5(A)に示すように、改
めて、電極パターン40を形成するためのクロム層Cr
および金層Auを形成する。
【0035】次に、電極パターン形成用のフォトレジス
トを形成した後、それを各電極パターン40のパターン
形状に焼付け、現像し、図5(B)に示すように、フォ
トレジストR2を各電極パターン40のパターン形状に
残す。
【0036】次に、フォトレジストR2をマスクとして
金層Auおよびクロム層Crにエッチングを行い、図5
(C)に示すように、金層Auおよびクロム層Crを電
極パターン40のパターン形状に残す(第1電極パター
ン形成工程)。その結果、クロム層Crから形成された
下地金属膜41と、金層Auから形成された金電極層4
2とを有する電極パターン40が形成される。
【0037】次に、図6(A)に示すように、圧電振動
片2の腕部22、23の全体を覆うように金剥離用およ
び絶縁膜形成用のフォトレジストRを塗布した後、焼付
け、現像し、図6(B)に示すように、圧電振動片2の
上面部25および下面部26において、少なくとも励振
電極45、および好ましくはこの励振電極45と導通用
電極46とのギャップに相当する部分が窓開け部分R3
0になっているレジストマスクR3を形成する(第1マ
スク形成工程)。
【0038】次に、レジストマスクR3の窓開け部分R
30からエッチングを行い、図6(C)に示すように、
励振電極45を構成する電極パターン40から金電極層
42を除去する。その結果、励振電極45は、クロム層
からなる下地電極層41のみで形成される(第1貴金属
除去工程)。
【0039】次に、図6(D)に示すように、圧電振動
片2の上面部25および下面部26のそれぞれに対して
絶縁膜470を形成する(第1絶縁膜形成工程)。
【0040】次に、図6(E)に示すように、レジスト
マスクR3を除去する。このとき、半導体プロセスで行
われているリフトオフ法と同様、レジストマスクR3の
表面に形成されていた絶縁膜470も除去されるので、
圧電振動片2の所定領域のみに絶縁膜470が表面保護
膜47として残る(第1絶縁膜除去工程)。また、表面
保護膜47の下層にはクロム層(下地金属膜41)から
なる励振電極45が形成されている構造となる。さら
に、図2を参照して説明したように、圧電振動片2の上
面部25の縁部分251、252、253、254、下
面部26の縁部分261、262、263、264、お
よび各側面部271、272には、クロム層からなる下
地電極層41と金電極層42とからなる導通用電極46
が形成される。
【0041】このような表面保護膜47の形成は、図8
を参照して後述するように、金属マスクを介してのマス
ク蒸着あるいはマスクスパッタを用いても行うことがで
きるが、図6を参照して説明した形態のように、レジス
トマスクR3を用いて圧電振動片2の所定領域に表面保
護膜47を形成する方法では、金属マスクを使用した場
合と異なり圧電振動片2や励振電極45に傷が付くこと
がなく、かつ、安価にマスクの形成を行うことができる
という利点がある。
【0042】このようにして製造した圧電振動片2につ
いては、図7に示すように、その基部21にプラグ30
の内部端子31をはんだ接続する。次に、この段階での
圧電振動片2の周波数調整を圧電振動片2の腕部22、
23の先端に形成してある金電極層からなる錘部分49
へのレーザトリミングにより行った後、真空チャンバー
内でケース35へプラグ30を圧入し、圧電振動子1を
製造する。そして、圧電振動子1の特性検査を行う。
【0043】なお、金属マスクを介してのマスク蒸着あ
るいはマスクスパッタを用いる方法では、図8(A)に
示すように、圧電振動片2の表面に金属マスクMを被
せ、この金属マスクMを介して絶縁膜470をマスク蒸
着あるいはマスクスパッタを行った後、図8(B)に示
すように、金属マスクMを除去する。このような製造方
法によっても、圧電振動片2の所定領域のみに、絶縁膜
470を表面保護膜47として残すことができる。
【0044】<第2実施形態>第2実施形態に係る圧電
振動子は、第1実施形態に係わる圧電振動子と同様の構
成であり、製造方法が異なるのでその異なる点について
説明する。
【0045】(圧電振動子の第2の製造方法)上記圧電
振動子1の第2の製造方法を、図4、図7、図9および
図10を参照して説明する。ここで説明する製造プロセ
スは、半導体プロセスと共通する部分があるが、半導体
プロセスと違って、圧電振動子の場合にはウエーハの両
面に同一パターンを形成していく。なお、図4、図9お
よび図10に示す工程断面図は、圧電素子片2の側面部
271、272が湾曲形状をもつ部分276、277、
278、279における2つの腕部22、23のそれぞ
れの断面に相当する。
【0046】第2の製造方法では、圧電振動片2は、第
1の製造方法における図4に示す工程と同様の工程経て
製造されるので、図4に示す工程の説明は省略する。図
4に示す工程を経て、圧電振動片2は、図9(A)のよ
うな構成となる。
【0047】次に、圧電振動片2上の金層Auおよびク
ロム層Crを全て除去し、図9(A)に示すように、改
めて、電極パターン40を形成するためのクロム層Cr
および金層Auを形成する。
【0048】次に、電極パターン形成用のフォトレジス
トを形成した後、それを各電極パターン40のパターン
形状に焼付け、現像し、図9(B)に示すように、フォ
トレジストR2を各電極パターン40のパターン形状に
残す。フォトレジストR2は、例えばポジタイプのフォ
トレジスト(OFPRレジスト)である。
【0049】次に、フォトレジストR2をマスクとして
金層Auおよびクロム層Crにエッチングを行い、図9
(C)に示すように、金層Auおよびクロム層Crを電
極パターン40のパターン形状に残す(第2電極パター
ン形成工程)。その結果、フォトレジストR2の下層に
は、クロム層Crから形成された下地金属膜41と、金
層Auから形成された金電極層42とを有する電極パタ
ーン40が形成される。
【0050】次に、図10(A)に示すように、圧電振
動片2の上面部25および下面部26において、励振電
極45を覆う部分のフォトレジストR2を露光し除去す
ることにより、励振電極45、およびこの励振電極45
と導通用電極46とのギャップに相当する部分が窓開け
部分R30になっているレジストマスクR3を形成する
(第2マスク形成工程)。
【0051】次に、レジストマスクR3の窓開け部分R
30からエッチングを行い、図10(B)に示すよう
に、励振電極45を構成する電極パターン40から金電
極層42を除去する。その結果、励振電極45は、クロ
ム層からなる下地電極層41のみで形成される(第2貴
金属除去工程)。
【0052】次に、図10(C)に示すように、圧電振
動片2の上面部25および下面部26のそれぞれに対し
て絶縁膜470を形成する(第2絶縁膜形成工程)。
【0053】次に、図10(D)に示すように、レジス
トマスクR3を除去する。このとき、半導体プロセスで
行われているリフトオフ法と同様、レジストマスクR3
の表面に形成されていた絶縁膜470も除去されるの
で、圧電振動片2の所定領域のみに絶縁膜470が表面
保護膜47として残る(第2絶縁膜除去工程)。また、
表面保護膜47の下層にはクロム層(下地金属膜41)
からなる励振電極45が形成されている構造となる。さ
らに、図2を参照して説明したように、圧電振動片2の
上面部25の縁部分251、252、253、254、
下面部26の縁部分261、262、263、264、
および各側面部271、272には、クロム層からなる
下地電極層41と金電極層42とからなる導通用電極4
6が形成される。
【0054】このような表面保護膜47の形成は、図8
を参照して後述するように、金属マスクを介してのマス
ク蒸着あるいはマスクスパッタを用いても行うことがで
きるが、図10を参照して説明した形態のように、レジ
ストマスクR3を用いて圧電振動片2の所定領域に表面
保護膜47を形成する方法では、金属マスクを使用した
場合と異なり圧電振動片2や励振電極45に傷が付くこ
とがなく、かつ、安価にマスクの形成を行うことができ
るという利点がある。
【0055】このようにして製造した圧電振動片2につ
いては、図7に示すように、その基部21にプラグ30
の内部端子31をはんだ接続する。次に、この段階での
圧電振動片2の周波数調整を圧電振動片2の腕部22、
23の先端に形成してある金電極層からなる錘部分49
へのレーザトリミングにより行った後、真空チャンバー
内でケース35へプラグ30を圧入し、圧電振動子1を
製造する。そして、圧電振動子1の特性検査を行う。
【0056】なお、金属マスクを介してのマスク蒸着あ
るいはマスクスパッタを用いる方法では、図8(A)に
示すように、圧電振動片2の表面に金属マスクMを被
せ、この金属マスクMを介して絶縁膜470をマスク蒸
着あるいはマスクスパッタを行った後、図8(B)に示
すように、金属マスクMを除去する。このような製造方
法によっても、圧電振動片2の所定領域のみに、絶縁膜
470を表面保護膜47として残すことができる。
【0057】第2の製造方法では、第1の製造方法と異
なりフォトレジストの未露光部分を再利用しておりフォ
トレジストの塗布が1回で良く、製造工程を短縮するこ
とができる。また、これにより、第2の方法では、この
フォトレジストを除去するための薬品の使用量を低減す
ることができる。また、第2の製造方法によれば、製造
工程が減少した分不良が生じないので歩留まりを向上さ
せることができる。
【0058】(その他の実施の形態)なお、上記形態で
は貴金属層として金電極層42を用いたが、銀電極層を
用いた場合も同様な効果を奏する。
【0059】以上説明したように本発明によれば、下地
金属層と貴金属層との2層構造からなる電極パターンを
形成してその電気的抵抗を低減するとともに、励振電極
を構成する電極パターンについては下地金属層単独とし
ている。また、導通用電極を構成する電極パターンにつ
いても、圧電振動片の上面部から側面部を経て下面部に
至る一部分を除いて下地金属層単独としている。従っ
て、圧電振動片の上面部および下面部に対して少なくと
も励振電極を覆うように形成した絶縁性の表面保護膜
は、密着性よく圧電振動片の表面に形成される。また、
導通用電極を構成する電極パターンにおいて、圧電振動
片の上面部から側面部を経て下面部に至る一部分につい
ては、下地金属層と貴金属層との2層構造にしてあるの
で、たとえこの部分の下地金属層にクラックや欠落が発
生したとしても、この部分では貴金属層によって電気的
な接続が確保されている。それ故、圧電振動片の上面部
と下面部との間で励振電極がオープン状態になることは
ないので、表面保護膜の密着性を高めるために貴金属層
を部分的に除去しても、CI値の増大、あるいは発振不
能などといった不具合の発生を防止でき、信頼性の高い
圧電振動子を実現することができる。ケースへプラグを
圧入して封止する筒型容器タイプの圧電振動子で説明し
たが、本願発明は、上記の実施の形態に限らず、セラミ
ックパッケージの表面実装型圧電振動子や缶タイプの圧
電振動子へ広く応用することができる。
【0060】このように、本発明は、水晶振動子などの
圧電振動子、およびその製造方法として用いるのに適し
ている。さらに詳しくは、圧電振動片に形成した電極同
士の電気的接続と短絡防止技術として用いるのに適して
いる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した圧電振動子のうち、音叉型水
晶振動子の全体構成を示す斜視図。
【図2】(A)、(B)は、それぞれ、本発明を適用し
た圧電振動子に用いた圧電振動片を斜め上方からみたと
きの斜視図、および斜め下方からみたときの斜視図。
【図3】(A)、(B)、(C)は、それぞれ、圧電振
動片を図2(A)、(B)のA−A′線、B−B′線、
およびC−C′線で切断したときの断面図である。
【図4】図4(A)〜(E)は、図2および図3に示す
圧電振動片の製造工程のうち、音叉型の圧電振動片を形
成するまでの腕部に相当する部分の工程断面図である。
【図5】(A)〜(C)は、図2および図3に示す圧電
振動片の製造工程のうち、音叉型の圧電振動片を形成し
てから電極パターンを形成するまでの腕部に相当する部
分の工程断面図である。
【図6】(A)〜(E)は、図2および図3に示す圧電
振動片の製造工程のうち、電極パターンを形成してから
絶縁膜を形成するまでの腕部に相当する部分の工程断面
図である。
【図7】図1に示す圧電振動子の製造工程のうち、圧電
振動片に絶縁膜を形成した以降の圧電振動子の組み立て
工程図である。
【図8】(A)、(B)は、図2および図3に示す圧電
振動片の製造工程のうち、金属マスクを用いて絶縁膜を
形成する工程を示す工程断面図である。
【図9】(A)〜(C)は、図2および図3に示す圧電
振動片の別の製造工程のうち、音叉型の圧電振動片を形
成してから電極パターンを形成するまでの腕部に相当す
る部分の工程断面図である。
【図10】(A)〜(D)は、図2および図3に示す圧
電振動片の別の製造工程のうち、電極パターンを形成し
てから絶縁膜を形成するまでの腕部に相当する部分の工
程断面図である。
【図11】従来の圧電振動子のうち、音叉型水晶振動子
の全体構成を示す斜視図。
【図12】(A)、(B)は、それぞれ、従来の圧電振
動子に用いた圧電振動片を斜め上方からみたときの斜視
図、および斜め下方からみたときの斜視図。
【図13】(A)、(B)、(C)は、それぞれ、従来
の圧電振動子に用いられている圧電振動片における図1
2(A)、(B)のD−D′線、E−E′線、およびF
−F′線で切断したときの断面図である。
【符号の説明】
1 圧電振動子(音叉型水晶振動子) 2 圧電振動片 21 圧電振動子の基部 22、23 圧電振動片の腕部 25 圧電振動片の上面部 26 圧電振動片の下面部 31 プラグの内部端子 35 ケース 40 電極パターン 41 クロム層からなる下地金属層 42 金電極層 45 励振電極 46 導通用電極 47 表面保護膜 252、253、254 圧電振動片の上面部の縁部
分 261、262、263、264 圧電振動片の下面
部の縁部分 272 圧電振動片の側面部 277、278,279 圧電振動片の側面部が湾曲
形状になっている部分 470 絶縁膜 R1、R2、R3 レジストマスク R30 レジストマスクの窓開け部分

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板状の圧電振動片と、該圧電振動片に
    形成された電極パターンによって当該圧電振動片の上面
    部および下面部にそれぞれ形成された励振電極と、前記
    励振電極同士を電気的に接続するように前記電極パター
    ンによって当該圧電振動片の上面部の縁部分、下面部の
    縁部分および側面部に形成された導通用電極と、前記圧
    電振動片の上面部および下面部に対して少なくとも前記
    励振電極を覆うように形成された絶縁性の表面保護膜と
    を有し、前記電極パターンは、前記圧電振動片表面に形
    成された下地金属層と、該下地金属層表面に形成された
    金あるいは銀からなる貴金属層とを備える圧電振動子に
    おいて、前記励振電極では前記電極パターンが前記下地
    金属層により構成され、 前記導通用電極では、前記圧電振動片の上面部から側面
    部を経て下面部に至る一部分を除いて前記電極パターン
    が前記下地金属層により構成され、前記一部分では前記
    電極パターンが前記下地金属層および前記貴金属層によ
    り構成されていることを特徴とする圧電振動子。
  2. 【請求項2】 前記導通用電極の一部分は、前記圧電素
    子片の側面部が湾曲形状あるいは屈曲形状をもつ部分に
    相当する領域であることを特徴とする請求項1に記載の
    圧電振動子。
  3. 【請求項3】 平板状の圧電振動片と、該圧電振動片に
    形成された電極パターンによって当該圧電振動片の上面
    部および下面部にそれぞれ形成された励振電極と、前記
    励振電極同士を電気的に接続するように前記電極パター
    ンによって当該圧電振動片の上面部の縁部分、下面部の
    縁部分および側面部に形成された導通用電極と、前記圧
    電振動片の上面部および下面部に対して少なくとも前記
    励振電極を覆うように形成された絶縁性の表面保護膜と
    を有し、前記電極パターンは、前記圧電振動片表面に形
    成された下地金属層と、該下地金属層表面に形成された
    金あるいは銀からなる貴金属層とを備え、 前記励振電極では、前記電極パターンが前記下地金属に
    より構成され、 前記導通用電極では、前記圧電振動片の上面部から側面
    部を経て下面部に至る一部分を除いて前記電極パターン
    が前記下地金属層により構成され、前記一部分では前記
    電極パターンが前記下地金属層および前記貴金属層によ
    り構成されている圧電振動子の製造方法であって、 前記圧電振動片の表面のうち、前記電極パターンの形成
    領域に前記下地金属層、および該下地金属層の表面全体
    を覆う前記貴金属層を備える電極パターンを形成する第
    1電極パターン形成工程と、 前記圧電振動片のうち、前記導通用電極の一部分に相当
    する領域を覆うとともに、当該一部分を除く前記導通用
    電極の形成領域および前記励振電極の形成領域が窓開け
    部分になっているマスクを形成する第1マスク形成工程
    と、 該マスクの窓開け部分で露出している前記貴金属層を除
    去する第1貴金属除去工程と、 前記表面保護膜を形成するための絶縁膜を形成する第1
    絶縁膜形成工程と、 しかる後に前記マスクを除去することにより該マスクの
    表面に積層された前記絶縁膜も除去する第1絶縁膜除去
    工程とを有することを特徴とする圧電振動子の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 平板状の圧電振動片と、該圧電振動片に
    形成された電極パターンによって当該圧電振動片の上面
    部および下面部にそれぞれ形成された励振電極と、前記
    励振電極同士を電気的に接続するように前記電極パター
    ンによって当該圧電振動片の上面部の縁部分、下面部の
    縁部分および側面部に形成された導通用電極と、前記圧
    電振動片の上面部および下面部に対して少なくとも前記
    励振電極を覆うように形成された絶縁性の表面保護膜と
    を有し、前記電極パターンは、前記圧電振動片表面に形
    成された下地金属層と、該下地金属層表面に形成された
    金あるいは銀からなる貴金属層とを備え、 前記励振電極では前記電極パターンが前記下地金属層に
    より構成され、 前記導通用電極では、前記圧電振動片の上面部から側面
    部を経て下面部に至る一部分を除いて前記電極パターン
    が前記下地金属層により構成され、前記一部分では前記
    電極パターンが前記下地金属層および前記貴金属層によ
    り構成されている圧電振動子の製造方法であって、 前記圧電振動片の表面のうち、前記電極パターンの形成
    領域に前記下地金属層、該下地金属層の表面全体を覆う
    前記貴金属層を形成し、前記電極パターンに相当する部
    分の前記貴金属層の表面を覆うレジストを形成する第2
    電極パターン形成工程と、 前記圧電振動片のうち、前記レジストに覆われていない
    前記下地金属層および前記貴金属層を除去し、さらに前
    記導通用電極の一部分に相当する領域を覆うとともに、
    当該一部分を除く前記導通用電極の形成領域および前記
    励振電極の形成領域が窓開け部分になっているマスクを
    形成する第2マスク形成工程と、 該マスクの窓開け部分で露出している前記貴金属層を除
    去する第2貴金属除去工程と、 前記表面保護膜を形成するための絶縁膜を形成する第2
    絶縁膜形成工程と、 しかる後に前記マスクを除去することにより該マスクの
    表面に積層された前記絶縁膜も除去する第2絶縁膜除去
    工程とを有することを特徴とする圧電振動子の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記導通用電極の一部分は、前記圧電素
    子片の側面部が湾曲形状あるいは屈曲形状をもつ部分に
    相当する領域であることを特徴とする請求項3または請
    求項4に記載の圧電振動子の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記マスクはレジストマスクであること
    を特徴とする請求項3から請求項5のいずれかに記載の
    圧電振動子の製造方法。
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