JP5839997B2 - 水晶振動子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、水晶振動子及び水晶振動子の製造方法に関する。
ATカット水晶振動子等の水晶振動子には、水晶板の表面に金や銀などの導電性材料を薄膜状に蒸着した電極が形成される。そして、この電極の質量を変化させることで、ATカット水晶振動子の周波数調整が行われている。これは、ATカット水晶振動子の厚みすべり振動の共振周波数が、水晶板の厚みと電極の質量によって決定されるからである。具体的な周波数の調整方法としては、イオンミリング等の加工方法によって金属電極の厚みを減少させ、厚みすべり振動共振周波数を所定の周波数範囲に追い込む周波数調整方法、または真空蒸着等の加工方法によって金属電極の厚みを増加させ、厚みすべり振動共振周波数を所定の周波数範囲に追い込む周波数調整方法等がある。
また、例えば特許文献1には、水晶板の両面に銀電極を形成する水晶振動子の製造方法において、真空チャンバ内で水晶板に銀を蒸着させて銀電極を形成し、銀電極の上に酸化ケイ素などの絶縁膜を堆積し、一方の面の絶縁膜を堆積する過程において、水晶振動子の周波数を連続的に測定し、計測周波数が設定周波数と一致した時点で堆積を停止することにより周波数調整を行う方法が開示されている(図8等参照)。
特開平11−68501号公報
しかしながら、上述した水晶振動子では片側の保護膜(絶縁膜)を一方向から堆積することで周波数調整を行うため、水晶チップの厚み方向の質量の対称性が崩れ、水晶振動子の直列等価抵抗値を示すCI(クリスタルインピーダンス)値の増加を招くことなどによって、当該水晶振動子の品質劣化が起こり得るという課題があった。
そこで本発明は、このような事情に考慮してなされたもので、その目的は、CI値の増加を極力抑え、且つ周波数調整量を大きく出来る水晶振動子の製造方法を提供することである。
本発明は、上記目的を達成するために、以下の手段を提案する。
請求項1に記載の発明は、水晶振動子の製造方法であって、水晶板と前記水晶板の上下面それぞれに備わる電極と前記電極上に設けられる絶縁膜とを含んで構成される水晶振動子片をケース内に収容した水晶振動子の製造方法であって、前記水晶板の上下面それぞれに電極を形成する工程と、それぞれの前記電極の表面の少なくとも一部を覆うように絶縁膜を設けて水晶振動子片を形成する工程と、前記水晶振動子片をケースに搭載する工程と、前記水晶振動子片の上下両方向からそれぞれの前記絶縁膜にエッチング処理を施して前記絶縁膜を一部除去し、当該水晶振動子片の周波数調整を行う周波数調整工程と、前記水晶振動子片が搭載された前記ケースに蓋を固着して水晶振動子を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
このように水晶振動子片の上下両方向からそれぞれの絶縁膜をエッチングすることで、水晶振動子の上下方向の質量の対称性を確保できるので、周波数調整に伴うCIの増加を抑えることができ、水晶振動子の品質劣化が防止されることが期待できる。また、電極は少なくとも一部が絶縁膜に覆われていて直接外部に露出されないため、電極の経時変化の少ない水晶振動子が実現可能である。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の水晶振動子の製造方法であって、前記水晶振動子片を形成する工程において、前記絶縁膜を前記電極の表面の中心において最も膜厚が大きく当該中心より離間するにつれて膜厚が小さくなるように設けることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の水晶振動子の製造方法であって、前記水晶振動子片を形成する工程において、前記絶縁膜はドーム形状からなることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の水晶振動子の製造方法であって、前記周波数調整工程において、前記絶縁膜がドーム形状を保つようにエッチング処理を施すことを特徴とする。
このように水晶振動子片の形状をドーム形状とすることで、主振動の振動エネルギーが中央部分に集中し、輪郭系振動が減衰して主振動との結合を少なくすることができるので、高いQ値と良好な温度特性が得られる。また、振動子の小型化に向いている。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の水晶振動子の製造方法であって、前記水晶振動子片を形成する工程において、前記絶縁膜を前記電極の表面の中心部において膜厚が小さく当該表面の縁部において膜厚が大きくなるように前記中心部に凹部を設けることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の水晶振動子の製造方法であって、前記水晶振動子片を形成する工程において、平板状の絶縁膜にエッチング処理を施すことによって前記中心部に凹部を形成することを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の水晶振動子の製造方法であって、前記周波数調整工程において、前記絶縁膜が前記凹部の深さを保つようにエッチング処理を施すことを特徴とする。
このように水晶振動子片の厚みを中心部(励振部)は薄く、縁部は厚く形成することで、主振動の振動エネルギーを中心部に閉じこめることができ、振動子の小型化に向いている。
また、請求項8に記載の発明は、水晶振動子であって、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の水晶振動子の製造方法によって製造されたことを特徴とする。
本発明によれば、水晶振動子片実装後の周波数調整時において、水晶チップの厚み方向の質量の対称性が保たれ、CI値の増加による水晶振動子の品質劣化等の不具合を解消することができる。したがって、周波数調整量を大きくでき、水晶ウエハ状態での周波数のばらつき許容量を大きくすることができる。また、本発明によれば、電極は少なくとも一部が絶縁膜に覆われていて直接外部に露出されないため、絶縁膜形成後に、電極傷などの欠陥を生じることがない。
したがって、本発明は、CI値の増加を極力抑え、且つ周波数調整量を大きく出来る水晶振動子の製造方法を提供できる。
本発明に係る水晶振動子の断面図である。 図1に示す水晶振動子を構成する水晶振動子片の斜視図である。 図2に示した水晶振動子片の側面図である。 図1に示した水晶振動子の製造プロセスを示す図である。 本発明の第2実施形態に係る水晶振動子片の斜視図である。 図5に示した水晶振動子片の側面図である。 第2実施形態に係る水晶振動子の製造プロセスを示す図である。 本発明の第3実施形態に係る水晶振動子片の斜視図である。 図8に示した水晶振動子片の側面図である。 第3実施形態に係る水晶振動子の製造プロセスを示す図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態に係る水晶振動子1について図1から図4を参照して説明する。
まず、水晶振動子1は、図1に示すように、ATカット水晶振動子片等の水晶振動子片2と、内部に水晶振動子片2を実装するための容器105と、水晶振動子片2と容器105とを上下に接続する導電性接着剤104と、容器105の上面を封止する蓋106と、を備えて構成される。
導電性接着剤104は、後述する水晶振動子片2の実装電極102と、容器105の底面とを電気的に接続する導電性材料からなる接着剤である。当該導電性材料としては、例えば、ハンダやAg等の金属ペーストを用いる。
容器105は、底面と水晶振動子片2の周囲を囲む壁面とで構成された部材であり、内部に水晶振動子片2が実装される。当該容器105は、例えば、セラミックやガラスなどからなる。そして、容器105は、予め内側から外側の端子(図示省略)へと引き回し配線が施されており、導電性接着剤104を介して水晶振動子片2と通電される。
蓋106は、下面の一部が容器105の壁面上端に接合され、容器105内に実装された水晶振動子片2を気密に封止する部材である。当該蓋106は、例えばセラミックやガラス、金属などからなる。
次いで、水晶振動子1を構成する水晶振動子片2の構造について、図2及び図3を用いて説明する。なお、以下の説明では、図2に示す水晶振動子片2の長手方向をX軸方向、幅方向をY軸方向、高さ方向をZ軸方向、と便宜上定める。
図2は水晶振動子片2を示す斜視図であり、図3は図2に示す水晶振動子片2のXZ側面図である。
水晶振動子片2は、水晶板100の板厚方向の両面(XY平面)に設けた金属電極101(電極)及び実装電極102と、当該金属電極101及び実装電極102を覆うように設けられた電極保護膜103(絶縁膜)と、から構成される。当該水晶振動子片2は、水晶板100をZ軸から所定角度(例えば、35°15′)傾斜した角度で切り出した、いわゆるATカット振動子片である。
水晶板100は、人口水晶の結晶を結晶軸(Z軸)に対して35°15′傾斜した角度で切断して、板状に成形したものである。なお、水晶板100のカット角度はATカット角である35°15′に限定されるものではなく、他の異なるカット角度であってもよい。
金属電極101は、水晶板100の上下両面に設けられた、AuやAgなどの導電性材料を薄膜状に蒸着した電極である。ここで、導電性材料としては、AuやAg以外に、例えばAl、Crなどを用いることができる。
実装電極102は、金属電極101と同様に、水晶板100上に設けられたAuやAgなどの導電性材料を薄膜状に蒸着した電極であり、容器105との接着用に設けられる。実装電極102は、導電性接着剤104を介して容器105の内側配線と電気的に接続される。
電極保護膜103は、水晶板100の表面のうち、金属電極101の設けられた部分を覆うように形成された保護膜である。具体的には、電極保護膜103は、図2に示すように、上下2つの金属電極101をそれぞれ覆うように設けられる。当該電極保護膜103はSiO2、Ta25、ZrO2などの酸化膜やSi34、TiNなどの窒化膜である。なお、電極保護膜103は、金属電極101全体を完全に覆っても良いし、少なくとも一部のみを覆うように形成しても良い。
(水晶振動子の製造プロセス)
次に水晶振動子1の製造プロセスについて図4(A)から(F)を参照して説明する。
まず、例えば人口水晶の結晶を結晶軸に対して所定角度に切断して板状に成形する。その後、その成形した板状の部材に対して、所望の共振周波数に応じた厚みになるように研磨またはエッチングをすることで、水晶板100を成形する(図4(A))。
その後、水晶板100の上下両面に金属電極101および実装電極102を形成する(図4(B))。ここで、金属電極101および実装電極102は、スパッタ法または蒸着法などとリソグラフィー技術などを利用することで、水晶板100に対して所定の位置に同時に形成される。また、金属電極101および実装電極102には、例えばAu、Ag、Al、Crなどを用いる。
次いで、水晶板100の上下両面に形成された金属電極101を挟むように、電極保護膜103を形成する(図4(C))。ただし、電極保護膜103は、リソグラフィー技術などを用いて実装電極102上に形成しないようにする。ここで、電極保護膜103は、プラズマCVDやスパッタ法または電子ビーム蒸着法とリソグラフィー技術などを利用することによって形成される。電極保護膜103には、例えばSiO2、Ta25、ZrO2などの酸化膜やSi34、TiNなどの窒化膜である。
その後、導電性接着剤104などを用いて水晶振動子片2を容器105に実装する(図4(D))。導電性接着剤104はハンダやAg等の金属ペーストなどを用いれば良い。また、容器105は、セラミックやガラスなどであっても良い。この時、導電性接着剤104は、実装電極102のみに接触し、金属電極101には接触しないようにする。実装電極102と容器105の配線は導電性接着剤104を焼成して電気的に接続される。
次いで、水晶振動子1の共振周波数の調整を、電極保護膜103を両面からエッチングすることで行う(図4(E))。なお、エッチング手法はドライエッチング、ウェットエッチングの何れか一方に限定されない。ただし、図4(E)に示しているように、エッチング材料Aが金属電極101の容器105側へ回り込むような条件(例えば、大気圧下という条件)でエッチングを行う。エッチング材料AはXF2、HFなどを用いることができる。
ここで、水晶振動子1は、外部から容器105の端子に適切な周波数の高周波電界を印加することで機械的に共振する。そして、数MHzから数十MHzを共振周波数とする水晶振動子1では、厚みすべり振動モードが一般に使われる。当該厚みすべり振動モードでは、水晶振動子1の共振周波数は水晶板100の厚みによってほぼ決定される。そのため、本工程では、水晶振動子1の共振周波数をネットワークアナライザ等の周波数測定機器によってあらかじめモニターしておき、予め定めた設定周波数と一致するまで両面の電極保護膜103の厚みを均等に除去していくことで共振周波数を低下させ、設定周波数と一致した時点でエッチングを終了させる。
最後に、容器105と蓋106の接触部分を、シーム溶接やレーザ、電子ビームなどを用いて一部溶融させ固着させる(図4(F))。また、陽極接合や接着剤等を用いて固着させてもよい。この時容器105の内部は大気であっても真空であっても良い。
以上のような本発明に係る水晶振動子1によれば、水晶振動子片2の上下両面に設けられた電極保護膜103を、上下両方向からの均等なエッチングによって周波数の調整を行っているため、上下の電極保護膜103の質量が非対称になりにくい。そのため、片側の保護膜103のみの質量を減少させる従来の周波数調整方法に比べ、上下方向の質量の対称性が確保され、周波数調整に伴うCIの増加などが齎す水晶振動子1の品質劣化を好適に抑えることが期待できる。また、金属電極101上に保護膜103を形成しているため、容器105内で金属電極101は露出しない。そのため、接着剤などの付着による金属電極101の劣化を抑えることができ、電極材料の選択に幅が持てる。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る水晶振動子の第2実施形態について図5および図6を参照して説明する。なお、第1実施形態に係る水晶振動子1及びその製造方法と同一構成/同一工程については、その説明を省略する。
図5に示すように、第2実施形態に係る水晶振動子1において、水晶振動子片2の上下両面に設けられた一対の電極保護膜103aは、水晶板100の平面位置における端部へ近づくにつれ膜厚が薄くなり、反対に中心部で膜厚が厚くなるように、各々ドーム形状に形成される。そのため、図6に示すように、電極保護膜103aは、それぞれ、XZ側面から見ると半円状になっている。ただし、電極保護膜103aはドーム形状に限定されるものではなく、水晶板100の平面位置における端部側が水晶板100の中心部側に比べて薄くなるものであれば、他の形状であっても勿論良い。
(水晶振動子の製造プロセス)
次に第2実施形態に係る水晶振動子1の製造プロセスについて、第1実施形態と重複するプロセスを除いて説明する。具体的には、図7(A)〜(F)に示す各プロセスのうち、図7(C)(E)に示すプロセス以外は、第1実施形態と同じである。
まず、図7(C)に示すように、電極保護膜103aを水晶振動子片2の上下両面に形成する時、電極保護膜103aの堆積レートが水晶板100の平面位置における端部よりも中央部で高くなる条件で成膜を行う。これは従来のリソグラフィー技術を用いて成膜可能である。このように、水晶板100の中央部分の堆積レートが高い場合、中央部分の電極保護膜103aは端部に比べ盛り上がったように(ドーム形状に)形成される。または、例えば、従来のリソグラフィー技術を用いて、水晶板100に対して電極保護膜103aを均一な厚さに成膜した後、端部のみエッチングを行うような条件でエッチングを行うようにしてもよい。このようにすることで、端部のみがエッチングにより除去されるので、電極保護膜103aはドーム形状に形成される。
次いで、図7(E)に示すように、水晶振動子片2の上下両面に形成されたドーム形状の電極保護膜103aをエッチングして、水晶振動子1の共振周波数の調整を行う。この時、ドーム形状の電極保護膜103aは、中央部分の膜厚が端部の膜厚に比べ厚い状態を保ったままエッチングされる。
このように厚み滑り振動子(電極保護膜103aで保護された水晶振動子片2)の形状をドーム形状とすることで、主振動の振動エネルギーが中央部分に集中し、輪郭系振動が減衰して主振動との結合を少なくすることができるので、高いQ値と良好な温度特性が得られる。また、水晶振動子1の小型化に向いている。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図8〜図10を参照して説明する。なお、第1、第2実施形態に係る水晶振動子1及びその製造方法と同一構成/同一工程については、その説明を省略する。図8、9に示すように、第3実施形態に係る水晶振動子1において、水晶振動子片2の上下両面に設けられた一対の電極保護膜103bは、水晶板100の平面位置における端部(縁部)側が厚くなり、水晶板100の中心側が薄くなるように形成される。具体的には、電極保護膜103bは、中心近傍に凹部が形成されてなる。
(水晶振動子の製造プロセス)
次に第3実施形態に係る水晶振動子1の製造プロセスについて、第1実施形態や第2実施形態と重複するプロセスを除いて説明する。具体的には、図10(A)〜(G)に示す各プロセスのうち、図10(C)(D)に示すプロセス以外は、第1実施形態や第2実施形態と同じである。
まず、図10(C)に示すように、金属電極101を挟み込みように、断面が矩形型の電極保護膜103を形成する。その後、リソグラフィー技術を用いて、端部のみにエッチングマスクを形成する。エッチングマスクは、レジストや金属などの材料からなる。その後、電極保護膜103を両側からエッチングする。なお、エッチング手法はドライエッチング、ウェットエッチングの何れか一方に限定されない。エッチング材料にはXF2、HFなどを用いる。その後、図10(D)に示すように、エッチングマスクを除去し、中央部に凹部を持つ電極保護膜103bが形成される。
次いで、図10(F)に示すように、水晶振動子片2の上下両面に形成された凹部を有する電極保護膜103bをエッチングして、水晶振動子1の共振周波数の調整を行う。この時、電極保護膜103bは、中央部分の膜厚が端部の膜厚に比べ薄い状態を保ったまま(凹部の深さを保つように)エッチングされる。
このように厚み滑り振動子(電極保護膜103bで保護された水晶振動子片2)の厚みを、励振部側では薄く、端部側では厚く形成することで、主振動の振動エネルギーを中央部分に閉じこむことができ、水晶振動子1の小型化が図れる。
1 水晶振動子
2 水晶振動子片
100 水晶板
101 金属電極
102 実装電極
103 電極保護膜
103a 電極保護膜
103b 電極保護膜
104 導電性接着剤
105 容器
106 蓋
A エッチング材料

Claims (2)

  1. 水晶板と前記水晶板の上下面それぞれに備わる電極と前記電極上に設けられる絶縁膜とを含んで構成される水晶振動子片をケース内に収容した水晶振動子の製造方法であって、
    前記水晶板の上下面それぞれに電極を形成する工程と、
    それぞれの前記電極の表面の少なくとも一部を覆うように絶縁膜を設けて水晶振動子片を形成する工程と、
    前記水晶振動子片をケースに搭載する工程と、
    前記水晶振動子片の上下両方向からそれぞれの前記絶縁膜にエッチング処理を施して前記絶縁膜を一部除去し、当該水晶振動子片の周波数調整を行う周波数調整工程と、
    前記水晶振動子片が搭載された前記ケースに蓋を固着して水晶振動子を形成する工程と、
    を含み
    前記水晶振動子片を形成する工程において、前記絶縁膜を前記電極の表面の中心において最も膜厚が大きく当該中心より離間するにつれて膜厚が小さくなるように、前記絶縁膜をドーム形状に形成し、
    前記周波数調整工程において、前記絶縁膜がドーム形状を保つようにエッチング処理を施すことを特徴とする水晶振動子の製造方法。
  2. 水晶板と前記水晶板の上下面それぞれに備わる電極と前記電極上に設けられる絶縁膜とを含んで構成される水晶振動子片をケース内に収容した水晶振動子の製造方法であって、
    前記水晶板の上下面それぞれに電極を形成する工程と、
    それぞれの前記電極の表面の少なくとも一部を覆うように絶縁膜を設けて水晶振動子片を形成する工程と、
    前記水晶振動子片をケースに搭載する工程と、
    前記水晶振動子片の上下両方向からそれぞれの前記絶縁膜にエッチング処理を施して前記絶縁膜を一部除去し、当該水晶振動子片の周波数調整を行う周波数調整工程と、
    前記水晶振動子片が搭載された前記ケースに蓋を固着して水晶振動子を形成する工程と、
    を含み、
    前記水晶振動子片を形成する工程において、前記絶縁膜を前記電極の表面の中心部において膜厚が小さく当該表面の縁部において膜厚が大きくなるように、平板状の前記絶縁膜にエッチング処理を施すことによって前記中心部に凹部を形成し、
    前記周波数調整工程において、前記絶縁膜が前記凹部の深さを保つようにエッチング処理を施すことを特徴とする水晶振動子の製造方法。
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