JPH1141051A - 圧電共振部品およびその製造方法 - Google Patents

圧電共振部品およびその製造方法

Info

Publication number
JPH1141051A
JPH1141051A JP19093097A JP19093097A JPH1141051A JP H1141051 A JPH1141051 A JP H1141051A JP 19093097 A JP19093097 A JP 19093097A JP 19093097 A JP19093097 A JP 19093097A JP H1141051 A JPH1141051 A JP H1141051A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piezoelectric
resin
resin layer
resonance component
adhesive layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP19093097A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsunori Moritoki
克典 守時
Katsu Takeda
克 武田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP19093097A priority Critical patent/JPH1141051A/ja
Publication of JPH1141051A publication Critical patent/JPH1141051A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 精度の良い共振周波数の調整方法が得られ、
特性の安定した圧電共振部品及びその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 平板上の圧電基板11および圧電基板1
1の表裏一対の主面の表面各々に形成された少なくとも
一対の励振電極12,12’を有する圧電共振子10
と、主面の表面に励振電極12を被覆するように形成さ
れた第1の樹脂層15と、第1の樹脂層15の周囲を囲
むように形成された第2の樹脂層16とを備えた圧電共
振部品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発振回路やフィル
タ回路等を構成する際に使用される圧電共振部品及びそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、移動体通信機器やOA機器等にお
いて、水晶等の単結晶を用いた発振子やフィルタが広く
用いられてきた。しかし、水晶等の単結晶を用いた発振
子およびフィルタは高度な研磨技術を要し、また、周波
数安定性を追求することから非常に高価であった。とこ
ろが、近年、移動体通信機器やOA機器の普及により、
特に、近年需要が拡大している携帯電話においては、安
価な発振子やフィルタが求められるようになった。その
ため、従来より一般機器や家電製品などに用いられてき
圧電セラミックを用いて発振子やフィルタを構成した圧
電共振部品が移動体通信分野やOA機器分野においても
多く使用されるようになってきた。
【0003】例えば特開平7−336180号公報に記
載された従来の圧電共振部品を、図10から図12を用
いて説明する。図10は従来の圧電共振部品に用いられ
ている圧電共振子の斜視図、図11は従来の圧電共振子
の断面図、図12は圧電共振部品の分解斜視図を示す。
【0004】図12に示すように、従来の圧電共振部品
120は、圧電共振子100と、圧電共振子100をそ
の両主面側から挟持する一対の封止基板121、12
1’と、圧電共振子100と一対の封止基板121、1
21’とを接合するための接着剤層122、122’を
具備する。圧電共振子100は、図10に示すように、
例えばPZT等の圧電セラミックス材料からなる圧電基
板101を母材とし、圧電基板101の上面及び下面を
それぞれ主面とする。圧電基板101の上面及び下面の
それぞれの中央部には励振電極102、102’が形成
されている。また、圧電基板101の上面及び下面の互
いに異なる周縁部上には端子電極104、104’が形
成されている。さらに、圧電基板101の上面及び下面
の励振電極102と端子電極104及び、励振電極10
2’と端子電極104’とをそれぞれ接続するための引
出し電極103、103’が形成されている。
【0005】封止基板121、121’は、それぞれア
ルミナや誘電体材料等のセラミック基板であり、圧電共
振子100とほぼ同じ形状及び大きさの矩形平板状に形
成されている。図12に示すように、封止基板121、
121’の圧電共振子100に対向する面には、それぞ
れ励振電極102、102’に対向する部分(以下、振
動空間と称する)123、123’を除いて接着剤層1
22、122’が形成されている。接着剤層122、1
22’を構成する接着剤は通常エポキシ系の熱硬化型接
着剤が用いられ、封止基板121、121’と圧電共振
子100とを接着する接着剤層122、122’の厚
さ、すなわち、接着剤層122、122’に形成された
振動空間123、123’の高さを一定に保ちながら、
圧電共振子100と封止基板121、121’とを加圧
接着している。
【0006】上記積層体120の端面に、例えばめっき
法等の湿式製膜法あるいはスパッター法等の乾式製膜法
により、外部電極(図示していない)を形成して、端子
電極104、104’を外部電極と電気的に接続して従
来の圧電共振部品が完成される。これらの外部電極が形
成された圧電振動部品120は、半田付けによりプリン
ト配線基板上に実装される。
【0007】圧電共振子100の共振周波数は特定の外
形寸法により決定されるが、ここで用いている厚み縦閉
じこめ振動は圧電基板101の厚さで共振周波数が決定
される。そして、この所望の厚さ即ち所望の共振周波数
を得るために、通常圧電基板101を高精度に研磨する
必要がある。しかしながら、圧電セラミックスを高精度
に研磨するには、非常に細かい砥粒を用いたり研磨レー
トを下げて研磨する必要があり、多大な製造時間を要し
たり、歩留まりを下げるという問題点を有していた。一
方、所望の厚さ即ち所望の共振周波数を得るために、圧
電基板101の主表面に樹脂105を印刷法などで塗布
して圧電基板の厚さを高精度に調整する手法がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、周波数調整
のために樹脂を塗布することは、圧電基板の厚さを増や
すことに等価であり、これにより厚み振動の共振周波数
を低下させることが可能となる。そのためには、樹脂の
弾性定数が圧電基板の弾性定数とほぼ等しいこと、更に
樹脂の膜厚を含めた全圧電基板厚さが振動領域にわたっ
て一定であることが必要である。つまり、弾性定数が圧
電体とほぼ等しくすることにより、音響的に連続な媒体
と見なすことができ、厚み振動の基準寸法として樹脂の
膜厚を含めた圧電基板の全厚さが基準寸法と見なせるよ
うになる。また、全圧電体厚さが振動領域にわたって一
定であることにより、厚み振動の基準寸法が一定とな
り、きわめて機械的品質係数の高い振動を励振すること
ができる。
【0009】ところが、従来の様な樹脂を印刷法などで
塗布する方法では、樹脂の表面はその表面張力により凸
状の形状となってしまう。このため、基準寸法である厚
さは凸形状に対応した幅をもってしまい、圧電共振部品
120の共振周波数も幅をもってくる。即ち、共振周波
数の機械的品質係数の劣化を引き起こす。このため、圧
電共振部品として発振子を構成した場合には、共振抵抗
が増大し発振不良を引き起こすという問題を有してい
た。また、圧電共振部品として、フィルタを形成した場
合では、中心周波数の変動或は挿入損失の劣化などの特
性低下を引き起こすという問題を有していた。また、凸
状の形状をできるだけ回避するためには、前記樹脂を低
粘度にする必要があり、これにより樹脂の塗布領域が拡
大して接着剤層の接着性に影響を与えるだけでなく、信
頼性を著しく劣化させてしまうという問題点を有してい
た。
【0010】また、製造面では圧電共振子100上の振
動領域である特定の領域にのみ樹脂105を塗布し、そ
の周囲に延在すれば接着剤層102、102’の接着性
に影響を与えることになる。しかし、圧電基板101の
表面状態や、温度湿度などの周囲の環境の変化、或いは
樹脂の配合ばらつき等によって濡れ性は大きく変動し、
所定の領域にのみ塗布することは極めて高い製造管理項
目が必要となってくるという問題点も有していた。
【0011】本発明は、従来の圧電共振部品の上述した
課題を考慮し、圧電共振子の共振周波数の製造精度を飛
躍的に高め、安定した特性の圧電共振部品を再現性よく
製造することを可能とする圧電共振部品およびその製造
方法を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の本発明は、平
板上の圧電基板および前記圧電基板の表裏一対の主面の
表面各々に形成された少なくとも一対の励振電極を有す
る圧電共振子と、前記主面の少なくとも一方の表面に前
記励振電極を少なくとも被覆するように形成された第1
の樹脂層と、前記第1の樹脂層の周囲を囲むように形成
された第2の樹脂層とを備えることを特徴とする圧電共
振部品である。
【0013】請求項2の本発明は、前記一対の主面にそ
れぞれ対向するように設けられた一対の封止基板と、前
記圧電共振子と前記一対の封止基板との間の前記第1の
樹脂層および前記第2の樹脂層が形成されていない領域
の全部または一部にそれぞれ形成された接着剤層とを備
えることを特徴とする請求項1に記載の圧電共振部品で
ある。
【0014】請求項3の本発明は、前記第2の樹脂層
は、前記第1の樹脂層の厚さ以上の膜厚を有することを
特徴とする請求項1または2に記載の圧電共振部品であ
る。
【0015】請求項4の本発明は、前記第2の樹脂層
は、シート状樹脂で構成されていることを特徴とする請
求項1〜3のいずれかに記載の圧電共振部品である。
【0016】請求項5の本発明は、前記第2の樹脂層の
材質は、前記第1の樹脂層の材質とは異なることを特徴
とする請求項1〜4のいずれかに記載の圧電共振部品で
ある。
【0017】請求項6の本発明は、前記第2の樹脂層
は、撥水性を有することを特徴とする請求項1〜5のい
ずれかに記載の圧電共振部品である。
【0018】請求項7の本発明は、平板上の圧電基板お
よび前記圧電基板の表裏一対の主面の表面各々に形成さ
れた少なくとも一対の励振電極を有する圧電共振子と、
前記主面の少なくとも一方の表面に前記励振電極を少な
くとも被覆するように形成された第1の樹脂層と、前記
一対の主面にそれぞれ対向するように設けられた一対の
封止基板とを備え、前記圧電共振子と前記一対の封止基
板とを接着するための接着剤層が前記第1の樹脂層の周
囲に接していることを特徴とする圧電共振部品である。
【0019】請求項8の本発明は、前記接着剤層のう
ち、少なくとも前記第1の樹脂層が形成されている主面
に対応する接着剤層は、シート状樹脂で構成されている
ことを特徴とする請求項7に記載の圧電共振部品であ
る。
【0020】請求項9の本発明は、平板上の圧電基板お
よび前記圧電基板の表裏一対の主面の表面各々に形成さ
れた少なくとも一対の励振電極を有する圧電共振子を用
意し、前記圧電共振子の前記主面の少なくとも一方の表
面上に、少なくとも前記励振電極を含む領域を囲むよう
に第2の樹脂層を形成・硬化し、次に前記第2の樹脂層
で囲まれた領域に第1の樹脂層を形成・硬化することを
特徴とする圧電共振部品の製造方法である。
【0021】請求項10の本発明は、一対の封止基板
と、前記圧電共振子の前記励振電極に対向する部分を所
定の大きさに穴加工した所定の厚さの一対の接着層用シ
ート状樹脂とを用意し、前記第1の樹脂層を形成・硬化
した後、前記圧電共振子と前記一対の封止基板とのそれ
ぞれの間に前記接着層用シート状樹脂を挟みこんだ状態
で、前記接着層用シート状樹脂を硬化させて接着剤層と
し一体化した積層体を形成することを特徴とする圧電共
振部品の製造方法である。
【0022】請求項11の本発明は、前記第2の樹脂層
が半硬化シート状樹脂で構成され、予め前記半硬化シー
ト状樹脂を前記圧電基板に転写した後、前記第1の樹脂
層を形成・硬化することを特徴とする請求項10に記載
の圧電共振部品の製造方法である。
【0023】請求項12の本発明は、前記接着層用シー
ト状樹脂が半硬化状態であり、予め前記接着層用シート
状樹脂を前記圧電基板上または前記封止基板上に転写し
た後、前記接着層用シート状樹脂を硬化させて接着剤層
とし一体化した積層体を形成することを特徴とする請求
項10または11に記載の圧電共振部品の製造方法であ
る。
【0024】請求項13の本発明は、平板上の圧電基板
および前記圧電基板の表裏一対の主面の表面各々に形成
された少なくとも一対の励振電極を有する圧電共振子
と、前記圧電共振子の前記励振電極に対向する部分を所
定の大きさに穴加工した所定の厚さの一対の接着層用シ
ート状樹脂とを用意し、前記圧電共振子の前記主面の少
なくとも一方の表面上に、少なくとも前記励振電極を含
む領域を囲むように接着剤層を形成し、次に前記接着剤
層で囲まれた領域に第1の樹脂層を形成・硬化すること
を特徴とする圧電共振部品の製造方法である。
【0025】請求項14の本発明は、一対の封止基板を
用意し、前記第1の樹脂層を形成・硬化した後、前記圧
電共振子と前記一対の封止基板とのそれぞれの間に前記
接着層用シート状樹脂を挟み込んだ状態で、前記接着層
用シート状樹脂を硬化させて接着剤層とし一体化した積
層体を形成することを特徴とする請求項13に記載の圧
電共振部品の製造方法である。
【0026】請求項15の本発明は、前記接着層用シー
ト状樹脂が半硬化状態であり、前記第1の樹脂層を形成
・硬化した後、前記接着層用シート状樹脂のうち、前記
第1の樹脂層が形成されない面側に挟まれる反対側接着
層用シート状樹脂を予め前記圧電基板または前記封止基
板に転写した後、前記接着層用シート状樹脂を硬化させ
て接着剤層とし一体化した積層体を形成することを特徴
とする請求項14に記載の圧電共振部品の製造方法であ
る。
【0027】請求項16の本発明は、前記圧電共振子は
前記圧電基板の前記主面の端部に前記励振電極と接続さ
れた端子電極とを有し、前記端子電極の端部が露出する
ように前記積層体を形成し、前記積層体の前記端子電極
が露出している端面にそれぞれの前記端子電極に接続さ
れる外部電極を形成することを特徴とする請求項10〜
12、14、15のいずれかに記載の圧電共振部品の製
造方法である。
【0028】請求項17の本発明は、前記接着層用シー
ト状樹脂が半硬化状態であり、前記接着層用シート状樹
脂のうち、前記第1の樹脂層が形成される面側に挟まれ
る樹脂層側接着層用シート状樹脂を予め前記圧電基板に
転写した後、前記第1の樹脂層を形成・硬化することを
特徴とする請求項13〜16のいずれかに記載の圧電共
振部品の製造方法である。
【0029】請求項18の本発明は、前記第2の樹脂層
を、印刷法で塗布し形成することを特徴とする請求項9
〜12のいずれかに記載の圧電共振部品の製造方法であ
る。
【0030】請求項19の本発明は、前記第2の樹脂層
は、前記第1の樹脂層の厚さ以上の膜厚を有することを
特徴とする請求項9〜12、18のいずれかに記載の圧
電共振部品の製造方法である。
【0031】請求項20の本発明は、前記第2の樹脂層
の材質は、前記第1の樹脂層の材質とは異なることを特
徴とする請求項9〜12、18、19のいずれかに記載
の圧電共振部品の製造方法である。
【0032】請求項21の本発明は、前記第2の樹脂層
は、撥水性を有することを特徴とする請求項9〜12、
18〜20のいずれかに記載の圧電共振部品の製造方法
である。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0034】(第1の実施の形態)本発明の第1の実施
の形態について、図1〜図3を参照して説明する。図1
は本発明の第1の実施の形態における圧電共振部品に用
いられる圧電共振子の斜視図、図2はその圧電共振子の
断面構造図、図3は本発明の第1の実施の形態における
圧電共振部品の分解斜視図である。
【0035】図3に示すように、第1の実施の形態にお
ける圧電共振部品30は、圧電共振子10と、圧電共振
子10をその両主面側から挟持する一対の封止基板3
1、31’と、圧電共振子10と封止基板31、31’
とを接合するための接着剤層32、32’等で構成され
ている。圧電共振子10は、図1に示すように、例えば
PZT等の圧電セラミックス材料からなる圧電基板11
を母材とし、圧電基板11の上面及び下面をそれぞれ主
面とする。圧電基板11の上面及び下面のそれぞれの中
央部には励振電極12、12’が形成されている。ま
た、圧電基板11の上面及び下面の互いに異なる周縁部
上には端子電極14、14’が形成されている。さら
に、励振電極12と端子電極14及び、励振電極12’
と端子電極14’とをそれぞれ接続するための引出し電
極13、13’が形成されている。これら励振電極1
2、12’、引出し電極13、13’及び端子電極1
4、14’は、めっき法等の製乾式膜法或はスパッター
法などの乾式製膜法あるいはその両方式を用いて形成さ
れている。
【0036】封止基板31、31’は、それぞれアルミ
ナや誘電体材料等のセラミック基板であり、圧電共振子
10と実質的に同じ形状及び大きさの矩形平板状に形成
されている。図3に示すように、封止基板31、31’
の圧電共振子10に対向する面には、それぞれ励振電極
12、12’に対向する部分(以下、振動空間と称す
る)33、33’を除いて接着剤層32、32’が形成
されている。この接着剤層32、32’は、振動空間3
3、33’を確保するために、圧電振動の振幅変位以上
の高さを有しており、振動阻害を防止するようになって
いる。
【0037】図3に示すような圧電共振部品30は、接
着剤層32、32’を硬化して、圧電共振子10および
封止基板31、31’を一体化したものである。更に、
端面に外部電極(図示していない)を形成することによ
り、端子電極14、14’が外部電極に電気的接続がな
されている。なお、外部電極は、めっき法等の湿式製膜
法あるいはスパッター法等の乾式製膜法あるいはその両
方式を用いて形成されている。
【0038】ここで、前記圧電共振子10上には、第1
の樹脂層15とそれを取り囲む様に第2の樹脂層16が
形成されている。これは、圧電基板11上に樹脂を塗布
することは、圧電基板の厚さを増やすことに等価であ
り、これにより厚み振動の共振周波数を低下させて、圧
電基板の研磨精度以上の周波数調整を行うためである。
【0039】図1および図2において、第2の樹脂層1
6は、励振電極12の周辺で、閉じ込め振動が十分に減
衰している領域に、励振電極12を含む振動領域を取り
囲むように環状に形成されている。一方、第1の樹脂層
15は、第2の樹脂層16の内側の励振電極12を含む
振動領域の上に形成されている。第1の樹脂層15及び
第2の樹脂層16は、図3に示すように、圧電体共振子
10が接着剤層32、32’を介して封止基板31、3
1’と一体化される以前に、予め圧電体共振子10の主
面に形成されているものである。つまり、図1に示すよ
うに、まず第2の樹脂層16は、励振電極12の周辺で
閉じ込め振動が十分に減衰している領域に振動領域を取
り囲むように環状に印刷法にて塗布されて硬化されてい
る。本実施の形態においては、第2の樹脂層16として
熱硬化性のエポキシ樹脂を用いている。また、第2の樹
脂層16の膜厚は、第1の樹脂層15の膜厚よりも高く
なるよう12〜15μm程度形成した。第2の樹脂層1
6は、印刷パターンがシャープに形成できるように、高
粘度でチキソトロピーの高い樹脂であることが好まし
い。
【0040】第1の樹脂層15は、第2の樹脂層16で
囲まれた振動領域上に印刷法にて形成されている。第1
の樹脂層15は、低粘度で広がり易く均一な膜厚を形成
しやすくする必要があるが、一方では周波数を低周波数
側に移動させる必要があるために、硬化物特性として、
弾性率が圧電基板に近くなる必要がある。本実施の形態
においては、第1の樹脂層15は、UV硬化型のメラニ
ン樹脂を用いており、これは低粘度で濡れ性の良好なレ
オロジーとなっているため、約5〜10μmの均一な樹
脂層が形成されている。これにより、第1の樹脂は、圧
電体共振子10の主面上に十分広がり、均一な樹脂層1
5を形成できる。しかし、先に形成された第2の樹脂層
16により第1の樹脂層15の濡れ性は阻害され、第2
の樹脂層16の領域を越えて広がることがない。従っ
て、低粘度で均一な膜厚を形成しやすい第1の樹脂層1
5を、所定領域に均一な膜厚で形成することができる。
【0041】本実施の形態においては、圧電体共振子1
0の一方の主面にのみ第1の樹脂層15および第2の樹
脂層16が形成されているが、一方の主面に限るもので
はなく必要とあれば両方の主面に形成されていても良
い。
【0042】本実施の形態における圧電共振子10につ
いて、周波数調整の変化を図13に示す。実験に使用し
た共振子は共振周波数10MHzのエネルギー閉じこめ
形2端子共振子で、第1の樹脂層15は約5μm形成し
ている。第2の樹脂層16は12μm程度形成してい
る。また、接着剤層32、32’は約25μmのシート
状樹脂を用いて製作したものである。樹脂を塗布するこ
とにより、共振周波数は約80kHz低周波数側にシフ
トしたが機械的品質係数はほとんど変化していない。ま
た、積層一体化しても、接着層32に第1の樹脂層15
が延在することがないので、接着剤層32、32’の接
着も良好に行うことができた。
【0043】(第2の実施の形態)次に、本発明の第2
の実施の形態における圧電共振部品について、図4〜図
6を参照して説明する。図4は本発明の第2の実施の形
態における圧電共振部品に用いられる圧電共振子の斜視
図、図5はその圧電共振子の断面構造図、図6は本発明
の第2の実施の形態における圧電共振部品の分解斜視図
である。なお、図1から図3までに示す、第1の実施の
形態と同じ番号を付した構成要素は実質的に同一とし、
説明を省略したものについては、第1の実施の形態と同
様とする。
【0044】図6に示すように、第2の実施の形態にお
ける圧電共振部品60は、圧電共振子40と、圧電共振
子40をその両主面側から挟持する一対の封止基板3
1、31’と、圧電共振子40と封止基板31、31’
とを接合するための接着剤層32、32’等で構成され
ている。
【0045】ここで、第1の実施の形態と異なる点は、
圧電共振子40上に形成された第2の樹脂層が撥水性を
有する樹脂で形成されている点にある。
【0046】つまり、図4に示すように、第2の樹脂層
46は、圧電基板11上の励振電極12の周辺で、閉じ
込め振動が十分に減衰している領域に、励振電極12を
含む振動領域を取り囲むように環状に印刷法にて塗布さ
れて硬化されている。本実施の形態においては、第2の
樹脂層は、撥水性を有する樹脂を用いている。ここで
は、第2の樹脂層46の膜厚は、第1の樹脂層45の膜
厚よりも高くなる必要はないが、第2の樹脂層46は、
印刷パターンがシャープに形成できるように、高粘度で
チキソトロピーの高い樹脂が好ましい。
【0047】また、第1の樹脂層45は、第2の樹脂層
46で囲まれた振動領域上に印刷法にて形成されてい
る。第1の樹脂層45は、低粘度で広がり易く均一な膜
厚を形成しやすくする必要があるが、一方では周波数を
低周波数側に移動させ必要があるために、硬化物特性と
して、弾性率が圧電基板に近くなる必要がある。本実施
の形態においては、第1の樹脂層45としてUV硬化型
のメラニン樹脂を用いており、これは低粘度で濡れ性の
良好なレオロジーとなっているため、約5〜10μmの
均一な樹脂層が形成されている。
【0048】以上により、第1の樹脂は、圧電体共振子
40の主面上に十分広がり、均一な樹脂層45を形成さ
れる。しかし、先に形成された第2の樹脂層46の撥水
性により第1の樹脂層45の濡れ性は阻害され、第2の
樹脂層46の領域を越えて広がることがない。従って、
低粘度で均一な膜厚を形成しやすい第1の樹脂層45
を、所定領域に均一な膜厚で形成することができる。
【0049】本実施の形態においても、圧電体共振子4
0の一方の主面にのみ第1の樹脂層45および第2の樹
脂層46が形成されているが、一方の主面に限るもので
はなく必要とあれば両方の主面に形成されていても良
い。
【0050】本実施の形態における圧電共振子40の周
波数調整の変化についても、第1の実施の形態における
圧電共振子10と同様の結果が得られた。
【0051】(第3の実施の形態)次に、本発明の第3
の実施の形態における圧電共振部品について、図7〜図
9を参照して説明する。図7は本発明の第3の実施の形
態における圧電共振部品に用いられる圧電共振子の斜視
図、図8はその圧電共振子の断面構造図、図9は本発明
の第3の実施の形態における圧電共振部品の分解斜視図
である。なお、図1から図3までに示す、第1の実施の
形態と同じ番号を付した構成要素は実質的に同一とし、
説明を省略したものについては、第1の実施の形態と同
様とする。
【0052】図9に示すように、第3の実施の形態にお
ける圧電共振部品90は、圧電共振子70と、圧電共振
子70をその両主面側から挟持する一対の封止基板3
1、31’と、圧電共振子70と封止基板31、31’
とを接合するための接着剤層32、32’等で構成され
ている。
【0053】圧電基板11の両主面には、図7および図
8に示すように、励振電極12、12’および周囲(以
下、振動空間と称する)を除いて接着剤層72、72’
が形成されており、これにより振動阻害を防止するよう
になっている。
【0054】ここで、第1の実施の形態と異なる点は、
第1の実施の形態での第2の樹脂層として、接着剤層7
6が直接形成されている点である。
【0055】つまり、図7に示すように、接着剤層7
6、76’はそれぞれ、圧電基板11上の励振電極1
2、12’の周辺で、閉じ込め振動が十分に減衰してい
る領域に、励振電極12、12’を含む振動領域を取り
囲むように、半硬化シート状樹脂をラミネータで熱転写
して形成されている。
【0056】また、第1の樹脂層75は、接着剤層76
で囲まれた振動領域上に印刷法にて形成されている。第
1の樹脂層75は、低粘度で広がり易く均一な膜厚を形
成しやすくする必要があるが、一方では周波数を低周波
数側に移動させるためには、硬化物特性として、弾性率
が圧電基板に近くなる必要がある。本実施の形態におい
ては、第1の樹脂層75としてUV硬化型のメラニン樹
脂を用いており、これは低粘度で濡れ性の良好なレオロ
ジーとなっているため、約5〜10μmの均一な樹脂層
が形成されている。
【0057】以上により、第1の樹脂は、圧電体共振子
70の主面上に十分広がり、均一な樹脂層75が形成さ
れる。しかし、先に形成した接着剤層76により第1の
樹脂層75の濡れ性は阻害され、接着剤層76を越えて
広がることがない。従って、シート状樹脂を、所定領域
に均一な膜厚で形成しこれをマスクに第1の樹脂層75
を塗布することにより樹脂領域を限定して形成すること
ができる。
【0058】本実施の形態においても、圧電体共振子7
0の一方の主面にのみ第1の樹脂層75が形成されてい
るが、一方の主面に限るものではなく必要とあれば両方
の主面に形成されていても良い。
【0059】また、本実施の形態のように、圧電体共振
子70の一方の主面にのみ第1の樹脂層75が形成され
ている場合、接着剤層76’は接着剤層76と同様に形
成されているとして説明したが、この場合、接着剤層7
6’は第1の実施の形態における接着剤層32’と同様
に形成されているとしても良い。
【0060】本実施の形態における圧電共振子70の周
波数調整の変化についても、第1の実施の形態における
圧電共振子10と同様の結果が得られた。
【0061】(第4の実施の形態)次に、本発明の第4
の実施の形態における圧電共振部品の製造方法につい
て、図1〜図3を参照して説明する。本第4の実施の形
態は、前記第1および第2の実施の形態における圧電共
振部品の製造方法に関するものである。図1〜図3を参
照して説明するため、第2の実施の形態における圧電共
振部品については、第1の実施の形態における圧電共振
部品と符番が異なるものがあるが、第1の実施の形態に
おける対応する符番でまとめて説明する。
【0062】まず、PZT等の圧電性セラミックス材料
を矩形平板状に成形した圧電基板11を用意し、その上
面と下面の中央部にそれぞれ励振電極12、12’、引
出し電極13、13’及び端子電極14、14’を、ク
ロム及び銅および銀を真空蒸着により形成する。これに
より、圧電共振子10が得られる。なお、蒸着の際、メ
タルマスクを用いることにより、各電極の蒸着と形状パ
ターニングを同時に行うことができる。
【0063】次に、圧電共振子10の主面上に印刷法を
用いて第2の樹脂層16を形成し、乾燥・硬化した後、
更に印刷法を用いて、第1の樹脂層15を所定領域に塗
布して硬化を行う。第1の樹脂層15の塗布量は共振周
波数を予め測定しておき目標とする周波数シフト量に対
応した量を塗布することにより周波数調整を行う。必要
であれば、複数回の塗布を行っても良い。
【0064】これと平行して、封止基板31、31’と
して、アルミナや誘電体材料等のセラミック基板を圧電
基板11とほぼ同じ大きさ及び形状に成形したものを用
意する。この一方の主面には、銀ペースト若しくは銀パ
ラジュウムペーストの印刷法で形成し、約850℃で焼
成して外部下地電極(図示していない)を形成する。
【0065】一方、接着剤層32、32’となる、均一
な厚みを有する半硬化状態のシート状樹脂を用意し、こ
れに振動空間33、33’に対応する部分を、パンチャ
ーにて穴を開ける。このシート状樹脂は、耐熱性と接着
強度を考慮して、エポキシ系の熱硬化型樹脂を用い、低
弾性を得るためにゴム粒子を分散させたものを用いてい
る。本実施の形態においては、厚みは25μmで、ポリ
エーテルフタレートフィルムのセパレータ上に形成され
ているものを用いる。
【0066】次に、封止基板31上に接着剤層32とな
るシート状樹脂およびセパレータを配置し、約100℃
・5気圧でラミネートを行った後、セパレータのみを剥
離して、封止基板31上に接着剤層32となるシート状
樹脂を転写する。次に、この上に圧電共振子10を載置
し、さらにその上から同様に接着剤層32’となるシー
ト状樹脂を転写した他方の封止基板31’を載置して積
層化し、1〜10kg重程度の加圧しながら、170℃
で1時間程度加熱し、一体化して圧電共振部品30とな
る積層体ができあがる。
【0067】次に、ダイシング装置により圧電共振部品
30となる積層体の一部を切り出し、端子電極14、1
4’を端面に露出させる。
【0068】最後に、端子電極14、14’が露出した
端部に真空蒸着法によりクロム及び銀を蒸着し、さらに
電解めっき法によりニッケル及び半田を析出させて、圧
電共振部品30が完成する。
【0069】本実施の形態における圧電共振部品の製造
方法では、第2の樹脂層16が第1の樹脂層15の広が
りを阻止し、均一な膜厚の樹脂層を形成することがで
き、これにより精度の良い周波数調整方法の実施が可能
となる。
【0070】なお、本発明の第2の樹脂層は、上述した
実施の形態においては、印刷法を用いて形成するとして
説明したが、これに限らず、半硬化シート状樹脂を転写
する方法等によって形成しても良い。
【0071】また、本発明の接着剤層は、上述した実施
の形態においては、半硬化シート状樹脂を転写すること
によって形成するとして説明したが、これに限らず、印
刷法等によって形成しても良い、さらに、半硬化シート
状樹脂を転写するのは封止基板上であるとして説明した
が、圧電基板(圧電共振子)上であっても良い。
【0072】(第5の実施の形態)次に、本発明の第5
の実施の形態における圧電共振部品の製造方法につい
て、図7〜図9を参照して説明する。本第5の実施の形
態は、前記第3の実施の形態における圧電共振部品の製
造方法に関するものである。なお、説明を省略したもの
については、第4の実施の形態と同様とする。
【0073】まず、第4の実施の形態と同様に、PZT
等の圧電性セラミックス材料を矩形平板状に成形した圧
電基板11を用意し、所定の形状の電極12、12’、
13、13’、14、14’を真空蒸着により形成し
て、圧電共振子70を得る。
【0074】次に、接着剤層76となる、均一な厚みを
有する半硬化状態のシート状樹脂を用意し、これに振動
空間に対応する部分を、パンチャーにて穴を開ける。接
着シートは、耐熱性と接着強度を考慮して、エポキシ系
の熱硬化型樹脂を用い、低弾性を得るためにゴム粒子を
分散させたものを用いている。本実施の形態において
は、厚みは25μmで、ポリエーテルフタレートフィル
ムのセパレータ上に形成されているものを用いる。
【0075】次に、圧電共振子70上に前記接着剤層7
6となる半硬化シート状樹脂を約100℃・5気圧で熱
転写して形成した後、第1の樹脂層75を所定領域に塗
布して硬化を行う。第1の樹脂層75の塗布量は共振周
波数を予め測定しておき目標とする周波数シフト量に対
応した量を塗布することにより周波数調整を行う。必要
であれば、複数回の塗布を行っても良い。
【0076】次に、接着剤層76’となるシート状樹脂
(本発明の反対側接着層用シート状樹脂)を転写した封
止基板31’上に圧電共振子70を載置し、さらにその
上から他方の封止基板31を載置して積層化し、1〜1
0kg重程度の加圧しながら、170℃で1時間程度加
熱し、一体化して圧電共振部品70となる積層体ができ
あがる。これに、第4の実施の形態と同様に、端子電極
14、14’に関する処理を行うことによって、圧電共
振部品90が完成する。
【0077】本実施の形態における圧電共振部品の製造
方法では、接着剤層76が第1の樹脂層75の広がりを
阻止し、均一な膜厚の樹脂層を形成することができ、こ
れにより精度の良い周波数調整方法の実施が可能とな
る。
【0078】なお、本発明の反対側接着層用シート状樹
脂は、上述した実施の形態においては、封止基板上に転
写するとして説明したが、圧電基板(圧電共振子)上に
転写するとしても良い。
【0079】本発明の圧電基板、圧電共振子および封止
基板は、上述した第1〜第5の実施の形態においては、
直方体状の平板として説明したが、これに限らず、円盤
状など、要するに平板であれば良い。
【0080】
【発明の効果】以上説明したところから明らかなよう
に、請求項1〜8の本発明は、圧電共振子の共振周波数
の製造精度を飛躍的に高め、安定した特性の圧電共振部
品を再現性よく製造することを可能とする圧電共振部品
を提供することができる。
【0081】すなわち、2種類の樹脂を用いることによ
り、周波数調整用樹脂層の膜厚を均一に形成することが
でき、しかも接着剤層に延在することがないので、周波
数などの共振特性の安定した信頼性の高い圧電共振部品
を提供できる。また、第2の樹脂層として撥水性樹脂を
用いることにより、周波数調整用樹脂層の膜厚を均一に
形成することができ、しかも接着剤層に延在することが
ないので、周波数などの共振特性の安定した信頼性の高
い圧電共振部品を提供できる。
【0082】また、請求項9〜21の本発明は、圧電共
振子の共振周波数の製造精度を飛躍的に高め、安定した
特性の圧電共振部品を再現性よく製造することを可能と
する圧電共振部品の製造方法を提供することができる。
【0083】すなわち、周波数調整用樹脂層の膜厚を均
一に形成することができ、しかも接着剤層に延在するこ
とがないので、周波数などの共振特性の安定した信頼性
の高い圧電共振部品を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における圧電共振部
品に用いられる圧電共振子の斜視図
【図2】図1の圧電共振子の断面構造図
【図3】本発明の第1の実施の形態における圧電共振部
品の分解斜視図
【図4】本発明の第2の実施の形態における圧電共振部
品に用いられる圧電共振子の斜視図
【図5】図4の圧電共振子の断面構造図
【図6】本発明の第2の実施の形態における圧電共振部
品の分解斜視図
【図7】本発明の第3の実施の形態における圧電共振部
品に用いられる圧電共振子の斜視図
【図8】図7の圧電共振子の断面構造図
【図9】本発明の第3の実施の形態における圧電共振部
品の分解斜視図
【図10】従来の圧電共振部品に用いられる圧電共振子
の斜視図
【図11】図10の圧電共振子の断面構造図
【図12】従来の圧電共振部品の分解斜視図
【図13】周波数調整前後のアドミッタンスの変化を表
すグラフ
【符号の説明】
10、40、70 圧電共振子 15、45、75 第1の樹脂層 16、46 第2の樹脂層 32、32’、76、76’ 接着剤層

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板上の圧電基板および前記圧電基板の
    表裏一対の主面の表面各々に形成された少なくとも一対
    の励振電極を有する圧電共振子と、前記主面の少なくと
    も一方の表面に前記励振電極を少なくとも被覆するよう
    に形成された第1の樹脂層と、前記第1の樹脂層の周囲
    を囲むように形成された第2の樹脂層とを備えることを
    特徴とする圧電共振部品。
  2. 【請求項2】 前記一対の主面にそれぞれ対向するよう
    に設けられた一対の封止基板と、前記圧電共振子と前記
    一対の封止基板との間の前記第1の樹脂層および前記第
    2の樹脂層が形成されていない領域の全部または一部に
    それぞれ形成された接着剤層とを備えることを特徴とす
    る請求項1に記載の圧電共振部品。
  3. 【請求項3】 前記第2の樹脂層は、前記第1の樹脂層
    の厚さ以上の膜厚を有することを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の圧電共振部品。
  4. 【請求項4】 前記第2の樹脂層は、シート状樹脂で構
    成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    に記載の圧電共振部品。
  5. 【請求項5】 前記第2の樹脂層の材質は、前記第1の
    樹脂層の材質とは異なることを特徴とする請求項1〜4
    のいずれかに記載の圧電共振部品。
  6. 【請求項6】 前記第2の樹脂層は、撥水性を有するこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の圧電共
    振部品。
  7. 【請求項7】 平板上の圧電基板および前記圧電基板の
    表裏一対の主面の表面各々に形成された少なくとも一対
    の励振電極を有する圧電共振子と、前記主面の少なくと
    も一方の表面に前記励振電極を少なくとも被覆するよう
    に形成された第1の樹脂層と、前記一対の主面にそれぞ
    れ対向するように設けられた一対の封止基板とを備え、
    前記圧電共振子と前記一対の封止基板とを接着するため
    の接着剤層が前記第1の樹脂層の周囲に接していること
    を特徴とする圧電共振部品。
  8. 【請求項8】 前記接着剤層のうち、少なくとも前記第
    1の樹脂層が形成されている主面に対応する接着剤層
    は、シート状樹脂で構成されていることを特徴とする請
    求項7に記載の圧電共振部品。
  9. 【請求項9】 平板上の圧電基板および前記圧電基板の
    表裏一対の主面の表面各々に形成された少なくとも一対
    の励振電極を有する圧電共振子を用意し、前記圧電共振
    子の前記主面の少なくとも一方の表面上に、少なくとも
    前記励振電極を含む領域を囲むように第2の樹脂層を形
    成・硬化し、次に前記第2の樹脂層で囲まれた領域に第
    1の樹脂層を形成・硬化することを特徴とする圧電共振
    部品の製造方法。
  10. 【請求項10】 一対の封止基板と、前記圧電共振子の
    前記励振電極に対向する部分を所定の大きさに穴加工し
    た所定の厚さの一対の接着層用シート状樹脂とを用意
    し、前記第1の樹脂層を形成・硬化した後、前記圧電共
    振子と前記一対の封止基板とのそれぞれの間に前記接着
    層用シート状樹脂を挟みこんだ状態で、前記接着層用シ
    ート状樹脂を硬化させて接着剤層とし一体化した積層体
    を形成することを特徴とする圧電共振部品の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記第2の樹脂層が半硬化シート状樹
    脂で構成され、予め前記半硬化シート状樹脂を前記圧電
    基板に転写した後、前記第1の樹脂層を形成・硬化する
    ことを特徴とする請求項10に記載の圧電共振部品の製
    造方法。
  12. 【請求項12】 前記接着層用シート状樹脂が半硬化状
    態であり、予め前記接着層用シート状樹脂を前記圧電基
    板上または前記封止基板上に転写した後、前記接着層用
    シート状樹脂を硬化させて接着剤層とし一体化した積層
    体を形成することを特徴とする請求項10または11に
    記載の圧電共振部品の製造方法。
  13. 【請求項13】 平板上の圧電基板および前記圧電基板
    の表裏一対の主面の表面各々に形成された少なくとも一
    対の励振電極を有する圧電共振子と、前記圧電共振子の
    前記励振電極に対向する部分を所定の大きさに穴加工し
    た所定の厚さの一対の接着層用シート状樹脂とを用意
    し、前記圧電共振子の前記主面の少なくとも一方の表面
    上に、少なくとも前記励振電極を含む領域を囲むように
    接着剤層を形成し、次に前記接着剤層で囲まれた領域に
    第1の樹脂層を形成・硬化することを特徴とする圧電共
    振部品の製造方法。
  14. 【請求項14】 一対の封止基板を用意し、前記第1の
    樹脂層を形成・硬化した後、前記圧電共振子と前記一対
    の封止基板とのそれぞれの間に前記接着層用シート状樹
    脂を挟み込んだ状態で、前記接着層用シート状樹脂を硬
    化させて接着剤層とし一体化した積層体を形成すること
    を特徴とする請求項13に記載の圧電共振部品の製造方
    法。
  15. 【請求項15】 前記接着層用シート状樹脂が半硬化状
    態であり、前記第1の樹脂層を形成・硬化した後、前記
    接着層用シート状樹脂のうち、前記第1の樹脂層が形成
    されない面側に挟まれる反対側接着層用シート状樹脂を
    予め前記圧電基板または前記封止基板に転写した後、前
    記接着層用シート状樹脂を硬化させて接着剤層とし一体
    化した積層体を形成することを特徴とする請求項14に
    記載の圧電共振部品の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記圧電共振子は前記圧電基板の前記
    主面の端部に前記励振電極と接続された端子電極とを有
    し、前記端子電極の端部が露出するように前記積層体を
    形成し、前記積層体の前記端子電極が露出している端面
    にそれぞれの前記端子電極に接続される外部電極を形成
    することを特徴とする請求項10〜12、14、15の
    いずれかに記載の圧電共振部品の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記接着層用シート状樹脂が半硬化状
    態であり、前記接着層用シート状樹脂のうち、前記第1
    の樹脂層が形成される面側に挟まれる樹脂層側接着層用
    シート状樹脂を予め前記圧電基板に転写した後、前記第
    1の樹脂層を形成・硬化することを特徴とする請求項1
    3〜16のいずれかに記載の圧電共振部品の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記第2の樹脂層を、印刷法で塗布し
    形成することを特徴とする請求項9〜12のいずれかに
    記載の圧電共振部品の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記第2の樹脂層は、前記第1の樹脂
    層の厚さ以上の膜厚を有することを特徴とする請求項9
    〜12、18のいずれかに記載の圧電共振部品の製造方
    法。
  20. 【請求項20】 前記第2の樹脂層の材質は、前記第1
    の樹脂層の材質とは異なることを特徴とする請求項9〜
    12、18、19のいずれかに記載の圧電共振部品の製
    造方法。
  21. 【請求項21】 前記第2の樹脂層は、撥水性を有する
    ことを特徴とする請求項9〜12、18〜20のいずれ
    かに記載の圧電共振部品の製造方法。
JP19093097A 1997-07-16 1997-07-16 圧電共振部品およびその製造方法 Pending JPH1141051A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19093097A JPH1141051A (ja) 1997-07-16 1997-07-16 圧電共振部品およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19093097A JPH1141051A (ja) 1997-07-16 1997-07-16 圧電共振部品およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1141051A true JPH1141051A (ja) 1999-02-12

Family

ID=16266058

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19093097A Pending JPH1141051A (ja) 1997-07-16 1997-07-16 圧電共振部品およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1141051A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7888849B2 (en) 2005-02-01 2011-02-15 Murata Manufacturing Co., Ltd. Piezoelectric resonator and method for producing the same
JP2013143640A (ja) * 2012-01-10 2013-07-22 Seiko Instruments Inc 水晶振動子及び水晶振動子の製造方法
JP2019097112A (ja) * 2017-11-27 2019-06-20 京セラ株式会社 圧電部品
JPWO2021059581A1 (ja) * 2019-09-26 2021-04-01

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7888849B2 (en) 2005-02-01 2011-02-15 Murata Manufacturing Co., Ltd. Piezoelectric resonator and method for producing the same
DE112006000272B4 (de) * 2005-02-01 2017-02-02 Murata Manufacturing Co., Ltd. Piezoelektrischer Resonator und Verfahren zur Herstellung desselben
JP2013143640A (ja) * 2012-01-10 2013-07-22 Seiko Instruments Inc 水晶振動子及び水晶振動子の製造方法
JP2019097112A (ja) * 2017-11-27 2019-06-20 京セラ株式会社 圧電部品
JPWO2021059581A1 (ja) * 2019-09-26 2021-04-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6710682B2 (en) Surface acoustic wave device, method for producing the same, and circuit module using the same
US8186027B2 (en) Method of fabricating a piezoelectric vibrator
JPH1051261A (ja) 圧電共振子とその製造方法およびそれを用いた電子部品
KR100881912B1 (ko) 압전 발진 소자 및 그것을 이용한 압전 발진 부품
JP4815800B2 (ja) 圧電振動デバイス
JPH1141051A (ja) 圧電共振部品およびその製造方法
US6604267B2 (en) Method for manufacturing a piezoelectric device
WO2007026397A1 (ja) 圧電共振素子及びそれを用いた圧電共振装置
JP5121646B2 (ja) 圧電発振子
US20020014933A1 (en) Piezoelectric filter and manufacturing method therefor
JPH11168345A (ja) 圧電共振部品およびその製造方法
JP3183065B2 (ja) 圧電部品の製造方法
JP4508997B2 (ja) 圧電共振部品
JP6760809B2 (ja) 圧電部品
JPH02299310A (ja) 圧電共振子及びその製造方法
KR101685104B1 (ko) 압전 장치 및 그 제조 방법
CA1071751A (en) Piezoelectric tuning device and method for making the same
KR20040026992A (ko) 압전체 진동소자 및 그 제조 방법
JPH10163793A (ja) 圧電共振部品およびその製造方法
JP6994980B2 (ja) 圧電部品
KR20060038417A (ko) 표면실장형 압전부품 및 그 제조방법
JP2000307376A (ja) 水晶振動子
JP2000040936A (ja) 圧電共振子、圧電共振子の製造方法、圧電共振部品および圧電共振部品の製造方法
JPH10241908A (ja) 複合素子及びその製造方法
JP2001223555A (ja) 圧電部品