JPH11168345A - 圧電共振部品およびその製造方法 - Google Patents

圧電共振部品およびその製造方法

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JPH11168345A
JPH11168345A JP33432897A JP33432897A JPH11168345A JP H11168345 A JPH11168345 A JP H11168345A JP 33432897 A JP33432897 A JP 33432897A JP 33432897 A JP33432897 A JP 33432897A JP H11168345 A JPH11168345 A JP H11168345A
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JP
Japan
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piezoelectric
substrate
electrode
main surface
resonance component
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JP33432897A
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English (en)
Inventor
Katsunori Moritoki
克典 守時
Katsu Takeda
克 武田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電共振子からの漏洩振動が小さく、良好で
安定した特性が得られる圧電共振部品及びその製造方法
を提供する。 【解決手段】 第1の圧電共振子が形成された第1の圧
電基板11と、第2の圧電共振子が形成された第2の圧
電基板11′とを、互いに端面で低弾性体層12を介し
て一体化し、1枚の圧電共振部品10を形成する。ここ
で低弾性体層12は、樹脂状接着剤であり、その硬化物
特性として少なくとも圧電基板の弾性率よりも小さい弾
性率を有する接着剤で構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発振回路やフィル
タ回路等を構成する際に使用される圧電共振部品及びそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、移動体通信機器やOA機器等にお
いて、水晶等の単結晶を用いた発振子やフィルタが広く
用いられてきた。しかし、水晶等の単結晶を用いた発振
子およびフィルタは高度な研磨技術を要し、また、周波
数安定性を追求することから非常に高価であった。とこ
ろが、近年、移動体通信機器やOA機器の普及により、
特に、近年需要が拡大している携帯電話においては、安
価な発振子やフィルタが求められるようになった。その
ため、従来より一般機器や家電製品などに用いられてき
た圧電セラミックを用いて発振子やフィルタを構成した
圧電共振部品が移動体通信分野やOA機器分野において
も多く使用されるようになってきた。
【0003】従来の圧電共振部品を、図10および図1
1および図12を用いて説明する。図10は従来の圧電
共振部品の一例の概略構成を示す斜視図、図11は図1
0の圧電共振部品を用いた中間積層体の構成の概略を示
す分解斜視図、図12は図10の圧電共振部品を用いて
なる従来の圧電部品の一例の概略構成を示す斜視図であ
る。
【0004】図10に示す様に、従来の圧電共振部品9
0は、例えばPZT等の圧電セラミックス材料からなる
圧電基板91を母材とし、圧電基板91の上面及び下面
をそれぞれ主面とする。圧電基板91の一方の主面に
は、1つ以上の分割電極93、93′が形成されてお
り、他方の主面には分割電極と対向する位置に共通電極
(図示していない)が形成されている(図2(b)参
照)。一方の主面に形成された分割電極と他方の主面
の、分割電極と対向する位置に形成された共通電極と
で、電極部を構成する。また、圧電基板91の上面及び
下面の互いに対向する周縁部上には端子電極95、9
5′が形成されており、それぞれ、引き出し電極94、
94′により分割電極93、93′に接続されている。
また、圧電基板91の中央付近には容量部電極96が形
成されており、分割電極93、93′と接続されてい
る。他方の主面には、図示していないが、容量部電極9
6に対向する位置に同様に容量部電極が形成されてお
り、上記共通電極に接続されている(図2(b)参
照)。
【0005】また、この様な圧電共振部品は、図11の
様に組み立てられて完成品となる。封止基板101、1
01′は、それぞれアルミナや誘電体材料等のセラミッ
ク基板であり、圧電共振部品90とほぼ同じ形状及び大
きさの矩形平板状である。その一方主表面には、銀ペー
スト若しくは銀パラジュウムペーストの印刷法で予め形
成し、約850℃で焼成して外部下地電極104を形成
する。
【0006】封止基板101、101′の圧電共振部品
90に対向する面には、それぞれ圧電共振子97、9
7′(図10参照)に対向する略円形の部分(以下、振
動空間と称する)103、103′を除いて接着樹脂層
102、102′が形成されている。接着樹脂層10
2、102′を構成する接着剤は通常エポキシ系の熱硬
化型接着剤が用いられている。そして、これらを積層
し、加圧加熱することにより、一体化された積層体が形
成される。
【0007】得られた積層体は、図12に示すように、
その端面111、111′に、例えばめっき法等の湿式
製膜法あるいはスパッター法等の乾式製膜法により、外
部電極112、112′、112″を形成する。その結
果、従来の圧電部品110が完成される。これらの外部
電極112、112′、112″が形成された圧電部品
110は、半田付けによりプリント配線基板上に実装さ
れる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
圧電共振部品90では、圧電体の圧電振動エネルギーは
分割電極93、93′近傍の圧電共振子97、97′の
領域に局在しており、その周辺では振動振幅が減衰して
いる。また、僅かに漏洩してくる振動に対しても、組立
において、接着樹脂層102、102′が振動を吸収す
るような構造になっている。そのため、複数個の共振子
を形成してる場合でもお互いの漏洩振動は小さく干渉は
ほとんどない。
【0009】しかし、素子の小型化が進むと、圧電共振
子97、97′間の距離が十分確保できなくなり、漏洩
振動の減衰が不十分となってくる。すると、漏洩振動に
より、例えば圧電共振子としてフィルタを構成した場合
においては、保証減衰量などの特性が劣化してしまう。
また、組み立てのばらつきにより圧電体と接着剤の密着
性が低下すると、漏洩振動を減衰させにくくなり、その
ため、素子間での振動漏洩がおこり、特性に影響を及ぼ
す。また、圧電体上に形成された分割電極や共通電極の
位置精度が劣化すると、圧電振動の閉じこめ性が劣化
し、漏洩振動が大きな圧電共振部品となってしまう。こ
のため、フィルタ特性が悪化してしまうという問題点を
有していた。
【0010】本発明は、前記従来例の問題を解決するた
めになされたものであり、圧電共振子の共振特性の特性
劣化及び変動が小さく、良好な共振特性が得られ、安定
した特性の圧電共振部品を再現性よく製造することを可
能とした圧電共振部品およびその製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために以下の構成とする。
【0012】即ち、本発明の圧電共振部品は、圧電体か
らなる圧電基板と、前記圧電基板の主面上に形成された
電極部とからなる圧電共振素子を複数個接続してなる圧
電共振部品であって、前記接続部に前記圧電体よりも小
さな弾性率を有する低弾性体層を有することを特徴とす
る。
【0013】また、本発明の圧電共振部品は、第1の圧
電共振素子と第2の圧電共振素子とからなる圧電共振部
品であって、前記第1の圧電共振素子は、圧電体からな
る第1の圧電基板と、前記第1の圧電基板の一方の主面
上に形成された第1の分割電極と、前記第1の圧電基板
の他方の主面上であって、前記第1の分割電極と対向す
る位置に形成された第1の共通電極とからなり、前記第
2の圧電共振素子は、圧電体からなる第2の圧電基板
と、前記第2の圧電基板の一方の主面上に形成された第
2の分割電極と、前記第2の圧電基板の他方の主面上で
あって、前記第2の分割電極と対向する位置に形成され
た第2の共通電極とからなり、前記第1の圧電基板の端
面と前記第2の圧電基板の端面とが、前記第1及び第2
の圧電基板を構成する圧電体よりも小さな弾性率を有す
る低弾性体層により接続されていることを特徴とする。
【0014】また、本発明の圧電共振部品は、圧電体か
らなる圧電基板と、前記圧電基板の主面上に形成された
電極部とからなる圧電共振素子を複数個接続してなる圧
電共振部品であって、前記接続部に、誘電体基板と前記
圧電体よりも小さな弾性率を有する低弾性体層とを有す
ることを特徴とする。
【0015】また、本発明の圧電共振部品は、第1の圧
電共振素子と、第2の圧電共振素子と、誘電体基板とか
らなる圧電共振部品であって、前記第1の圧電共振素子
は、圧電体からなる第1の圧電基板と、前記第1の圧電
基板の一方の主面上に形成された第1の分割電極と、前
記第1の圧電基板の他方の主面上であって、前記第1の
分割電極と対向する位置に形成された第1の共通電極と
からなり、前記第2の圧電共振素子は、圧電体からなる
第2の圧電基板と、前記第2の圧電基板の一方の主面上
に形成された第2の分割電極と、前記第2の圧電基板の
他方の主面上であって、前記第2の分割電極と対向する
位置に形成された第2の共通電極とからなり、前記誘電
体基板の主面上に容量部電極が形成されており、前記第
1の圧電基板の端面と前記誘電体基板の端面、及び前記
誘電体基板の端面と前記第2の圧電基板の端面は、いず
れも前記第1及び第2の圧電基板を構成する圧電体より
も小さな弾性率を有する低弾性体層により接続されてい
ることを特徴とする。
【0016】また、本発明の圧電共振部品は、圧電体か
らなる圧電基板と、前記圧電基板の主面上に形成された
電極部とからなる圧電共振素子を複数個接続してなる圧
電共振部品であって、前記接続部に、前記圧電体よりも
小さな弾性率を有する低弾性体基板と、接着剤層とを有
することを特徴とする。
【0017】また、本発明の圧電共振部品は、第1の圧
電共振素子と、第2の圧電共振素子と、低弾性体基板と
からなる圧電共振部品であって、前記第1の圧電共振素
子は、圧電体からなる第1の圧電基板と、前記第1の圧
電基板の一方の主面上に形成された第1の分割電極と、
前記第1の圧電基板の他方の主面上であって、前記第1
の分割電極と対向する位置に形成された第1の共通電極
とからなり、前記第2の圧電共振素子は、圧電体からな
る第2の圧電基板と、前記第2の圧電基板の一方の主面
上に形成された第2の分割電極と、前記第2の圧電基板
の他方の主面上であって、前記第2の分割電極と対向す
る位置に形成された第2の共通電極とからなり、前記低
弾性体基板は、前記第1及び第2の圧電基板を構成する
圧電体より小さい弾性率を有し、前記第1の圧電基板の
端面と前記低弾性体基板の端面、及び前記低弾性体基板
の端面と前記第2の圧電基板の端面は、いずれも接着剤
層により接続されていることを特徴とする。
【0018】一方、本発明の圧電共振部品の製造方法
は、第1の圧電体ブロックと第2の圧電体ブロックを接
着剤を介して一体化し、前記第1の圧電体ブロックと前
記第2の圧電体ブロックとを含む面で切断して薄板化
し、得られた薄板の少なくとも一部を厚み方向に分極
し、前記薄板の両主表面に電極部を形成することを特徴
とする。
【0019】また、本発明の圧電共振部品の製造方法
は、第1の圧電体ブロックと誘電体ブロックと第2の圧
電体ブロックをこの順に接着剤を介して一体化し、前記
第1の圧電体ブロックと前記第2の圧電体ブロックとを
含む面で切断して薄板化し、得られた薄板の圧電体部分
の少なくとも一部を厚み方向に分極し、前記薄板の両主
表面に電極部を形成することを特徴とする。
【0020】また、本発明の圧電共振部品の製造方法
は、第1の圧電体ブロックと低弾性体ブロックと第2の
圧電体ブロックをこの順に接着剤を介して一体化し、前
記第1の圧電体ブロックと前記第2の圧電体ブロックと
を含む面で切断して薄板化し、得られた薄板の圧電体部
分の少なくとも一部を厚み方向に分極し、前記薄板の両
主表面に電極部を形成することを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0022】(第1の実施の形態)本発明の圧電共振部
品に関する第1の実施の形態について、図1、図2を参
照しつつ説明する。図1は第1の実施の形態にかかる圧
電共振部品の構造の概略を示す斜視図である。図2は、
図1の圧電共振部品の電極配置の概略を示したものであ
って、(a)は平面図、(b)は底面図、(c)は別の
一例の底面図である。
【0023】図1、図2に示すように、第1の実施の形
態にかかる圧電共振部品10は、例えばPZT等の圧電
セラミックス材料からなる第1及び第2の圧電基板1
1、11′を母材としている。第1の圧電基板11の一
方の主面には、分割電極13が形成されており、他方の
主面には分割電極13と対向する位置に共通電極18が
形成されている(図2(b))。これら分割電極13と
共通電極18とが本発明の電極部を構成する。また、第
1の圧電基板11の一方の端部には、端子電極15が形
成されており、引き出し電極14により分割電極13に
接続されている。また第1の圧電基板11の他方の端部
には、容量部電極16が形成されており、引き出し電極
により分割電極13に接続されている。そして、他方の
主面の容量部電極16に対向する位置にも同様に容量部
電極19が形成されており、引き出し電極により前記共
通電極18に接続されている(図2(b))。なお、圧
電基板のうち、この容量部電極が形成されている領域は
分極が施されていないので圧電性を有しない。これら第
1の圧電基板11と、その表面に形成された分割電極1
3、共通電極18、及び必要により形成される端子電極
15、容量部電極16、19、引き出し電極14等によ
り、第1の圧電共振素子を構成する。一方、第2の圧電
基板11′にも同様に、分割電極13′、共通電極1
8′、端子電極15′、容量部電極16′、19′、引
き出し電極14′が形成される。そして、これら第2の
圧電基板11′と、その表面に形成された分割電極1
3′、共通電極18′、及び必要により形成される端子
電極15′、容量部電極16′、19′、引き出し電極
14′等により、第2の圧電共振素子を構成する。な
お、本実施の形態では、他方の主面に図2(b)に示す
ように外部電極15″を形成し、引き出し電極により容
量部電極19、19′と接続している。外部電極15″
と容量部電極19、19′との接続形態は、図2(b)
に限られず、例えば同図(c)のようにしてもよい。外
部電極15″は必須ではなく、必要に応じて形成すれば
よい。これら分割電極13、13′、共通電極18、1
8′、端子電極15、15′、15″、容量部電極1
6、16′、19、19′、引き出し電極14、14′
は、めっき法等の湿式製膜法或はスパッター法などの乾
式製膜法あるいはその両方式を用いて形成する。
【0024】これら第1の圧電基板11と第2の圧電基
板11′は、互いに端面で低弾性体層12を介して一体
化され、1枚の圧電共振部品10を形成している。
【0025】ここで前記低弾性体層12は、樹脂製の接
着剤であり、その硬化物特性として少なくとも圧電基板
を構成する圧電体の弾性率よりも小さい弾性率を有する
接着剤で構成している。エネルギー閉じこめ振動では圧
電体の振動エネルギーが圧電共振子17、17′近傍に
局在しており、その周辺部では振動変位が減衰してお
り、無限遠の距離が離れると振動変位は0となる。しか
し、素子の小型化に伴い、端部までの距離は近くなり、
特に隣接する共振子との振動の干渉を起こしやすくな
る。このため、フィルタを構成した場合には、帯域外の
保証減衰量が悪化するなどの特性劣化が見られる。
【0026】本発明の実施の形態では、低弾性体層とし
て接着剤の硬化物特性が低弾性のものを用いている。弾
性率の低い接着剤は、機械的品質係数Qmが小さく、振
動の伝搬損失が大きい。このため、低弾性体層に達した
圧電共振子17、17′の振動は、低弾性体層内で急激
に減衰され他方の圧電基板に伝搬することがなくなる。
このため、お互いの圧電共振子間の漏洩振動による特性
の干渉は極めて小さくなり、良好な特性を有するフィル
タを構成することができる。
【0027】低弾性体層としてここで用いた接着剤は、
エポキシ系熱硬化型の接着剤を用いていたが、シリコン
系樹脂や、アクリル系樹脂などでも良好な結果が得られ
た。また、添加物としてゴム系粒子を分散させたものも
弾性率を減少させるのに有効で、本発明の構成に最適で
ある。更に可塑剤を添加した接着剤でも有効である。
【0028】(第2の実施の形態)次に、本発明の圧電
共振部品に関する第2の実施の形態について、図3を参
照しつつ説明する。図3は第2の実施の形態にかかる圧
電共振部品20の構造の概略を示す斜視図である。
【0029】分割電極13、13′、引き出し電極1
4、14′、端子電極15、15′は、図1、図2に示
す第1の実施の形態と同様である。また、図示されてい
ないが、圧電基板21、21′の他方の主面には分割電
極13、13′と対向する位置に、第1の実施の形態と
同様に共通電極が形成されている。これら分割電極と対
向する共通電極とが本発明の電極部を構成する。また、
各圧電基板と、その表面に形成された分割電極、共通電
極、及び必要により形成される端子電極、引き出し電極
等により、本発明の圧電共振素子を構成する。
【0030】本実施の形態が第1の実施の形態と異なる
点は、容量部電極24を一方の圧電基板21′にのみ形
成し、他方の圧電基板21には容量部電極を形成してい
ない点にある。図示していないが、他方の主面にも容量
部電極24に対向する位置に、即ち圧電基板21′のみ
に同様の形状を有する容量部電極を形成している。圧電
基板のうち、容量部電極を形成する領域は、部分的に分
極処理を行っていない。このため作成方法が複雑にな
る。更に分極領域と未分極領域との境は、強度的にも脆
くなりやすい。そこで、図3に示すように、第2の実施
の形態にかかる圧電共振部品20は、一方の圧電基板2
1′にのみ容量部電極を形成しているので、未分極処理
は片側基板のみについて施せばよく、作成方法も簡単で
ある上、強度も高まる。そして、この様に作製された圧
電基板21、21′を低弾性体層23にて接着一体化し
て圧電共振部品20を得る。
【0031】ここでも、低弾性体層23は、樹脂製の接
着剤であり、その硬化物特性として少なくとも圧電基板
を構成する圧電体の弾性率よりも小さい弾性率を有する
接着剤で構成している。これにより、機械的品質係数Q
mが小さく、振動の伝搬損失が大きい接着層が形成で
き、低弾性体層に達した圧電共振子17、17′の振動
は、低弾性体層内で急激に減衰され他方の圧電基板に伝
搬することがなくなる。このため、お互いの圧電共振子
間の漏洩振動による特性の干渉は極めて小さくなる。こ
のため、フィルタを構成した場合には、帯域外の保証減
衰量が悪化するなどの特性劣化が見られる。
【0032】(第3の実施の形態)本発明の圧電共振部
品に関する第3の実施の形態について、図4を参照しつ
つ説明する。図4は第3の実施の形態にかかる圧電共振
部品30の構造の概略を示す斜視図である。
【0033】図4に示すように、第3の実施の形態にか
かる圧電共振部品30は、例えばPZT等の圧電セラミ
ックス材料からなる第1及び第2の圧電基板31、3
1′を母材としている。第1の圧電基板31の一方の主
面には、分割電極13が形成されており、他方主面には
分割電極と対向する位置に共通電極(図示していない)
が、第1の実施の形態と同様に形成されている。これら
分割電極13と共通電極とが本発明の電極部を構成す
る。また、一方の端部には、端子電極15が形成されて
おり、引き出し電極14により分割電極13に接続され
ている。これら第1の圧電基板31と、その表面に形成
された分割電極13、共通電極、及び必要により形成さ
れる端子電極15、引き出し電極14等により、本発明
の第1の圧電共振素子を構成する。また、第2の圧電基
板31′にも同様に、分割電極13′、共通電極(図示
していない)、端子電極15′、引き出し電極14′が
形成されている。そして、これら第2の圧電基板31′
と、その表面に形成された分割電極13′、共通電極、
及び必要により形成される端子電極15′、引き出し電
極14′等により、本発明の第2の圧電共振素子を構成
する。
【0034】本実施の形態では、第1の圧電共振素子と
第2の圧電共振素子とは誘電体基板33を介して低弾性
体層32により接続される。即ち、第1の圧電基板31
の端面と誘電体基板33の端面、及び誘電体基板33の
端面と第2の圧電基板31′の端面は、いずれも低弾性
体層32を介して一体化され、1枚の圧電共振部品30
を形成している。
【0035】そして、誘電体基板33の一方の主面上に
は第1の分割電極13と第2の分割電極13′とを接続
する容量部電極34が形成され、図示していないが、他
方の主面上にも、前記容量部電極と対向する位置に、同
様の形状で、第1の共通電極と第2の共通電極とを接続
する容量部電極が形成されている。
【0036】これら分割電極13、13′、共通電極、
端子電極15、15′、容量部電極34は、めっき法等
の湿式製膜法或はスパッター法などの乾式製膜法あるい
はその両方式を用いて形成する。
【0037】ここで前記低弾性体層32は、樹脂製の接
着剤であり、その硬化物特性として少なくとも圧電基板
を構成する圧電体の弾性率よりも小さい弾性率を有する
接着剤で構成している。エネルギー閉じこめ振動では圧
電体の振動エネルギーが圧電共振子17、17′近傍に
局在しており、その周辺部では振動変位が減衰してお
り、無限遠の距離が離れると振動変位は0となる。しか
し、素子の小型化に伴い、端部までの距離は近くなり、
特に隣接する共振子との振動の干渉を起こしやすくな
る。このため、フィルタを構成した場合には、帯域外の
保証減衰量が悪化するなどの特性劣化が見られる。
【0038】本発明の実施の形態では、低弾性体層32
として接着剤の硬化物特性が低弾性のものを用いてい
る。弾性率の低い接着剤は、機械的品質係数Qmが小さ
く、振動の伝搬損失が大きい。このため、低弾性体層に
達した圧電共振子17、17′の振動は、低弾性体層内
で急激に減衰され他方の圧電基板に伝搬することがなく
なる。このため、お互いの圧電共振子間の漏洩振動によ
る特性の干渉は極めて小さくなり、良好な特性を有する
フィルタを構成することができる。
【0039】更に本発明では、容量部電極を別基板であ
る誘電体基板上に形成している。これにより、圧電基板
の一部に未分極領域を確保する必要がなくなるので、残
留分極により容量部電極形成領域で圧電特性を発現する
ことが全くないので、漏洩振動による静電荷の発生など
の特性変動がない良好な特性が得られる。また、分極領
域との境界部の強度劣化を引き起こすことはないし、適
度な誘電率の基板を選択することができるので設計自由
度が向上する。
【0040】また、結果的に2つの圧電共振子間には、
2領域の低弾性体層32があるので漏洩振動の十分な減
衰が得られ良好な圧電特性が得られる。
【0041】(第4の実施の形態)本発明の圧電共振部
品に関する第4の実施の形態について、図5を参照しつ
つ説明する。図5は第4の実施の形態にかかる圧電共振
部品40の構造の概略を示す斜視図である。
【0042】分割電極13、13′、引き出し電極1
4、14′、端子電極15、15′、容量部電極16、
16′は、図1、図2に示す第1の実施の形態と同様で
ある。また、図示されていないが、圧電基板41、4
1′の他方の主面には分割電極13、13′と対向する
位置に、第1の実施の形態と同様に共通電極が形成され
ている。これら分割電極と対向する共通電極とが本発明
の電極部を構成する。また、図示されていないが、他方
の主面の容量部電極16、16′に対向する位置にも第
1の実施の形態1と同様に容量部電極が形成されてお
り、引き出し電極により前記共通電極に接続されてい
る。また、各圧電基板と、その表面に形成された分割電
極、共通電極、及び必要により形成される端子電極、引
き出し電極、容量部電極等により、本発明の圧電共振素
子を構成する。
【0043】本実施の形態が第1の実施形態と異なる点
は、これら第1の圧電基板41と第2の圧電基板41′
とを、低弾性体基板43を介して接続している点にあ
る。また、第1の圧電基板41の端面と低弾性体基板4
3の端面、及び低弾性体基板43の端面と第2の圧電基
板41′の端面を、いずれも接着剤層42を介して一体
化し、1枚の圧電共振部品40を形成している点にあ
る。
【0044】ここで前記低弾性体基板43は、PPSや
液晶ポリマーなどの樹脂基板であり、前記接着剤層42
は、樹脂製の接着剤である。少なくとも低弾性体基板4
3は、少なくなくとも圧電基板を構成する圧電体の弾性
率よりも小さい弾性率を有する材料で構成している。
【0045】エネルギー閉じこめ振動では圧電体の振動
エネルギーが圧電共振子17、17′近傍に局在してお
り、その周辺部では振動変位が減衰しており、無限遠の
距離が離れると振動変位は0となる。しかし、素子の小
型化に伴い、端部までの距離は近くなり、特に隣接する
共振子との振動の干渉を起こしやすくなる。このため、
フィルタを構成した場合には、帯域外の保証減衰量が悪
化するなどの特性劣化が見られる。
【0046】本発明の実施の形態では、低弾性体基板4
3を圧電基板の端面で挟み込み接着することにより、低
弾性体基板自体で漏洩振動が急激に減衰され他方の圧電
基板に伝搬することがなくなる。一般に接着剤は、接着
力が高くガラス転移点の高い安定したものは、硬度が高
く弾性率が大きい。このため、信頼性よく強度に接着さ
せると漏洩振動を抑制しにくい。本発明の構成では、低
弾性体基板を用いることにより、接着剤の選定に特別な
配慮を必要とせず、十分に漏洩振動を抑制した良好な特
性が確保できる。
【0047】なお、図5の例では、容量部電極16、1
6′は、図1、図2と同様に、それぞれ第1の圧電基板
41と第2の圧電基板41′上に形成したが、図3に示
すようにいずれか一方の圧電基板のみに形成してもよ
い。一方の圧電基板にのみ容量部電極を形成することに
より、上記の図5の効果に加えて、未分極処理は片側基
板のみについて施せばよいから、作成方法が簡単にな
り、また、強度も高まる。
【0048】更に、容量部電極16、16′を圧電基板
上に形成しないで、図4に示すように、低弾性体基板4
3上に形成してもよい。こうすることで、上記の図5の
効果に加えて、圧電基板の一部に未分極領域を確保する
必要がなくなるので、残留分極により容量部電極形成領
域で圧電特性を発現することが全くなく、漏洩振動によ
る静電荷の発生などの特性変動がない良好な特性が得ら
れる。また、分極領域との境界部の強度劣化を引き起こ
すことはないし、低弾性体基板として適度な誘電率の基
板を選択することができるので、良好な誘電特性を得る
ことが可能になり、設計自由度が向上する。
【0049】また、上記の第1〜第3の実施の形態の低
弾性体層、及び第4の実施の形態の接着剤層に繊維状フ
ィラを含有させると、漏洩振動の減衰効果がより向上す
る。 (第5の実施の形態)次に、本発明の圧電共振部品の製
造方法に関する第5の実施の形態について、図6、図7
及び図8を参照しつつ説明する。第5の実施の形態は、
前記第1の実施の形態にかかる圧電共振部品の製造に適
する方法に関する。
【0050】まず、図6(a)に示すように、PZT等
の圧電性セラミックス材料を直方体形状に成形した圧電
体ブロック51を用意し、低弾性体層となる接着樹脂5
3を介して、前記圧電体ブロックを接着一体化して、圧
電体複合ブロック50を形成する。次に、同図(b)に
示すように、前記圧電体複合ブロックをワイヤソーに
て、接着樹脂層と垂直に切り出し、同図(c)に示すよ
うな矩形板状の圧電体複合基板52を得る。次に前記圧
電体複合基板52の分極を施す領域に電極を形成した
後、150℃程度のオイル中で直流高電圧を印加するこ
とにより分極処理を行う。この際、容量部電極を形成す
る領域は分極を施さないようにする。次に前記圧電体複
合基板52の上面と下面にそれぞれ分割電極13、1
3′、引出し電極14、14′、端子電極15、1
5′、15″、容量部電極16、16′、19、1
9′、及び共通電極18、18′を、クロム及び銅及び
銀を真空蒸着により形成する。これにより、同図(d)
に示すように圧電共振部品10が得られる。なお、蒸着
の際、メタルマスクを用いることにより、各電極の蒸着
と形状パターニングを同時に行うことができる。また、
所定領域にレジストを塗布した後真空蒸着を施し、その
後レジストを除去することによって電極パターンを形成
することができる。
【0051】圧電共振部品を用いた圧電部品の完成品
は、次のように製造する。図7に示すように、アルミナ
や誘電体材料等のセラミック基板を前記圧電共振部品1
0とほぼ同じ大きさ及び形状に成形した封止基板61、
61′を用意する。この一方主面には、銀ペースト若し
くは銀パラジュウムペーストの印刷法で予め形成し、約
850℃で焼成して外部下地電極64を形成する。
【0052】一方、均一な厚みを有する半硬化状態の樹
脂接着シート62、62′を用意し、これに振動空間6
3、63′に対応する部分を、パンチャーにて穴を開け
る。樹脂接着シートは、耐熱性と接着強度を考慮して、
エポキシ系の熱硬化型樹脂を用い、低弾性を得るために
ゴム粒子を分散させたものを用いている。ここでは、厚
みは20μmで、ポリエーテルフタレートフィルムのセ
パレータ上に形成されている。
【0053】次に、封止基板61′上に樹脂接着シート
62′およびセパレータを配置し、約100℃・5気圧
でラミネートを行った後、セパレータのみを剥離して、
封止基板61′上に樹脂接着シート62′を転写する。
次に、この上に圧電共振部品10を載置し、さらにその
上から同様に樹脂接着シート62を転写した他方の封止
基板61を載置して積層化し、1〜10kg重程度の加
圧しながら、170℃で1時間程度加熱し、一体化す
る。この硬化物の弾性率は、約20kg/mm2と低弾
性になっている。
【0054】次に、ダイシング装置により上記により得
られた積層体の一部を切り出し、図8に示すように、端
子電極15、15′、15″などを端面に露出させる。
最後に、端子電極15、15′、15″などが露出した
端面71、71′に真空蒸着法によりクロム及び銀を蒸
着し、さらに電解めっき法によりニッケル及び半田を析
出させ、図8に示すように、外部電極72、72′、7
2″を形成して、圧電部品70を得る。
【0055】上記第5の実施形態にかかる圧電共振部品
の製造方法では、接着樹脂53が低弾性率を有している
ので、圧電共振子間で振動の漏洩が小さく、良好なフィ
ルタ特性が得られた。
【0056】(第6の実施の形態)次に、本発明の圧電
共振部品の製造方法に関する第6の実施の形態につい
て、図9を参照しつつ説明する。第8の実施形態は、前
記第3の実施の形態にかかる圧電共振部品の製造に適す
る方法に関する。
【0057】まず、図9(a)に示すように、PZT等
の圧電性セラミックス材料を直方体形状に成形した圧電
体ブロック82と誘電体ブロック81を用意し、低弾性
体層となる接着樹脂83を介して、前記圧電体ブロック
および前記誘電体ブロックを接着一体化して、圧電体複
合ブロック80を形成する。次に、同図(b)に示すよ
うに、前記圧電体複合ブロック80をワイヤソーにて、
接着層と垂直に切り出し、同図(c)のような矩形板状
の圧電体複合基板84を得る。次に前記圧電体複合基板
84の分極を施す領域に電極を形成した後、150℃程
度のオイル中で直流高電圧を印加することにより分極処
理を行う。この際、容量を形成する領域は分極を施さな
いようにする。次に前記圧電体複合基板84の上面と下
面にそれぞれ分割電極13、13′、引出し電極14、
14′、端子電極15、15′、容量部電極34、及び
共通電極を、クロム及び銅及び銀を真空蒸着により形成
する。これにより、圧電共振部品30が得られる。
【0058】なお、誘電体ブロック81の代わりに、低
弾性体ブロックを用いることにより第4の実施の形態に
かかる圧電共振部品が製造できる。
【0059】また、上記により得られた圧電共振部品を
用いて、第5の実施の形態の図7、図8で説明したのと
同様にして、圧電部品の完成品が得られる。
【0060】
【発明の効果】以上のように本発明の圧電共振部品によ
れば、圧電基板を低弾性体層を介して一体化することに
よって、一方の圧電共振子のエネルギー閉じこめ振動の
漏洩を十分に減衰させ、他方の圧電共振子に与える影響
が極めて小さくなる。これにより、フィルタ特性とし
て、帯域外の保証減衰量などの良好な特性が得られる。
【0061】また、圧電基板を誘電体基板と低弾性体層
とを介して一体化し、容量部電極を誘電体基板に設ける
ことにより、圧電基板の一部に未分極領域を確保する必
要がなくなるので、漏洩振動による静電荷の発生などの
特性変動がない良好な特性が得られる。また、分極領域
との境界部の強度劣化を引き起こすことはないし、適度
な誘電率の基板を選択することができるので設計自由度
が向上する。また、2つの圧電共振子間には、2領域の
低弾性体層が形成できるので漏洩振動の十分な減衰が得
られ良好な圧電特性が得られる。
【0062】また、本発明の圧電共振部品は、圧電基板
及び低弾性体基板を接着剤層を介して一体化することに
よって、一方の圧電共振子のエネルギー閉じこめ振動の
漏洩を十分に減衰させ、他方の圧電共振子に与える影響
が極めて小さくなる。これにより、フィルタ特性とし
て、帯域外の保証減衰量などの良好な特性が得られる。
また、低弾性体基板を挟み込むことによって、接着層の
選択の自由度が高くなる。つまり、ガラス転移点の高い
接着力のある接着剤は弾性率が高いが、漏洩振動は低弾
性体基板で減衰させることができるので、良好なフィル
タ特性が得られる。
【0063】また、本発明の製造方法によると、漏洩振
動が小さな圧電複合基板を確実にしかも容易に提供で
き、これにより特性の安定した圧電共振部品を安定して
提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態にかかる圧電共振
部品の構造の概略を示す斜視図である。
【図2】 図1の圧電共振部品の電極配置の概略を示し
たものであって、(a)は平面図、(b)は底面図、
(c)は別の一例の底面図である。
【図3】 本発明の第2の実施の形態にかかる圧電共振
部品の構造の概略を示す斜視図である。
【図4】 本発明の第3の実施の形態にかかる圧電共振
部品の構造の概略を示す斜視図である。
【図5】 本発明の第4の実施の形態にかかる圧電共振
部品の構造の概略を示す斜視図である。
【図6】 本発明の第5の実施の形態にかかる圧電共振
部品の製造方法の概略を示す斜視図である。
【図7】 本発明の第5の実施の形態にかかる圧電共振
部品の中間積層体の構成の概略を示す分解斜視図であ
る。
【図8】 本発明の第5の実施の形態にかかる圧電部品
の完成品の概略斜視図である。
【図9】 本発明の第6の実施の形態にかかる圧電共振
部品の製造方法の概略を示す斜視図である。
【図10】 従来の圧電共振部品の一例の概略構成を示
す斜視図である。
【図11】 図10の圧電共振部品を用いた中間積層体
の構成の概略を示す分解斜視図である。
【図12】 図10の圧電共振部品を用いてなる従来の
圧電部品の一例の概略構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 圧電共振部品 11、11′ 圧電基板 12 低弾性体層 13、13′ 分割電極 14、14′ 引出し電極 15、15′、15″ 端子電極 16、16′ 容量部電極 17、17′ 圧電共振子 18、18′ 共通電極 19、19′ 容量部電極 20 圧電共振部品 21、21′ 圧電基板 23 低弾性体層 24 容量部電極 30 圧電共振部品 31、31′ 圧電基板 32 低弾性体層 33 誘電体基板 34 容量部電極 40 圧電共振部品 41、41′ 圧電基板 42 接着剤層 43 低弾性体基板 50 圧電体複合ブロック 51 圧電体ブロック 52 圧電体複合基板 53 接着樹脂 61、61′ 封止基板 62、62′ 樹脂接着シート 63、63′ 振動空間 64 外部下地電極 70 圧電部品 71、71′ 端面 72、72′、72″ 外部電極 80 圧電体複合ブロック 81 誘電体ブロック 82 圧電体ブロック 83 接着樹脂 84 圧電体複合基板 90 圧電共振部品 91 圧電基板 93、93′ 分割電極 94、94′ 引き出し電極 95、95′ 端子電極 96 容量部電極 97、97′ 圧電共振子 101、101′ 封止基板 102、102′ 接着樹脂層 103、103′ 振動空間 104 外部下地電極 110 圧電部品 111、111′ 端面 112、112′、112″ 外部電極

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電体からなる圧電基板と、前記圧電基
    板の主面上に形成された電極部とからなる圧電共振素子
    を複数個接続してなる圧電共振部品であって、前記接続
    部に前記圧電体よりも小さな弾性率を有する低弾性体層
    を有することを特徴とする圧電共振部品。
  2. 【請求項2】 第1の圧電共振素子と第2の圧電共振素
    子とからなる圧電共振部品であって、前記第1の圧電共
    振素子は、圧電体からなる第1の圧電基板と、前記第1
    の圧電基板の一方の主面上に形成された第1の分割電極
    と、前記第1の圧電基板の他方の主面上であって、前記
    第1の分割電極と対向する位置に形成された第1の共通
    電極とからなり、前記第2の圧電共振素子は、圧電体か
    らなる第2の圧電基板と、前記第2の圧電基板の一方の
    主面上に形成された第2の分割電極と、前記第2の圧電
    基板の他方の主面上であって、前記第2の分割電極と対
    向する位置に形成された第2の共通電極とからなり、前
    記第1の圧電基板の端面と前記第2の圧電基板の端面と
    が、前記第1及び第2の圧電基板を構成する圧電体より
    も小さな弾性率を有する低弾性体層により接続されてい
    ることを特徴とする圧電共振部品。
  3. 【請求項3】 第1の圧電基板及び第2の圧電基板の少
    なくとも一方の圧電基板の主面上に容量部電極が形成さ
    れていることを特徴とする請求項2に記載の圧電共振部
    品。
  4. 【請求項4】 圧電基板において、少なくとも前記容量
    部電極が形成されている領域は分極が施されていないこ
    とを特徴とする請求項3に記載の圧電共振部品。
  5. 【請求項5】 圧電体からなる圧電基板と、前記圧電基
    板の主面上に形成された電極部とからなる圧電共振素子
    を複数個接続してなる圧電共振部品であって、前記接続
    部に、誘電体基板と前記圧電体よりも小さな弾性率を有
    する低弾性体層とを有することを特徴とする圧電共振部
    品。
  6. 【請求項6】 第1の圧電共振素子と、第2の圧電共振
    素子と、誘電体基板とからなる圧電共振部品であって、
    前記第1の圧電共振素子は、圧電体からなる第1の圧電
    基板と、前記第1の圧電基板の一方の主面上に形成され
    た第1の分割電極と、前記第1の圧電基板の他方の主面
    上であって、前記第1の分割電極と対向する位置に形成
    された第1の共通電極とからなり、前記第2の圧電共振
    素子は、圧電体からなる第2の圧電基板と、前記第2の
    圧電基板の一方の主面上に形成された第2の分割電極
    と、前記第2の圧電基板の他方の主面上であって、前記
    第2の分割電極と対向する位置に形成された第2の共通
    電極とからなり、前記誘電体基板の主面上に容量部電極
    が形成されており、前記第1の圧電基板の端面と前記誘
    電体基板の端面、及び前記誘電体基板の端面と前記第2
    の圧電基板の端面は、いずれも前記第1及び第2の圧電
    基板を構成する圧電体よりも小さな弾性率を有する低弾
    性体層により接続されていることを特徴とする圧電共振
    部品。
  7. 【請求項7】 圧電体からなる圧電基板と、前記圧電基
    板の主面上に形成された電極部とからなる圧電共振素子
    を複数個接続してなる圧電共振部品であって、前記接続
    部に、前記圧電体よりも小さな弾性率を有する低弾性体
    基板と、接着剤層とを有することを特徴とする圧電共振
    部品。
  8. 【請求項8】 第1の圧電共振素子と、第2の圧電共振
    素子と、低弾性体基板とからなる圧電共振部品であっ
    て、前記第1の圧電共振素子は、圧電体からなる第1の
    圧電基板と、前記第1の圧電基板の一方の主面上に形成
    された第1の分割電極と、前記第1の圧電基板の他方の
    主面上であって、前記第1の分割電極と対向する位置に
    形成された第1の共通電極とからなり、前記第2の圧電
    共振素子は、圧電体からなる第2の圧電基板と、前記第
    2の圧電基板の一方の主面上に形成された第2の分割電
    極と、前記第2の圧電基板の他方の主面上であって、前
    記第2の分割電極と対向する位置に形成された第2の共
    通電極とからなり、前記低弾性体基板は、前記第1及び
    第2の圧電基板を構成する圧電体より小さい弾性率を有
    し、前記第1の圧電基板の端面と前記低弾性体基板の端
    面、及び前記低弾性体基板の端面と前記第2の圧電基板
    の端面は、いずれも接着剤層により接続されていること
    を特徴とする圧電共振部品。
  9. 【請求項9】 第1の圧電基板及び第2の圧電基板の少
    なくとも一方の圧電基板の主面上に容量部電極が形成さ
    れていることを特徴とする請求項8に記載の圧電共振部
    品。
  10. 【請求項10】 圧電基板において、少なくとも前記容
    量部電極が形成されている領域は分極が施されていない
    ことを特徴とする請求項9に記載の圧電共振部品。
  11. 【請求項11】 前記低弾性体基板の主面上に容量部電
    極が形成されていることを特徴とする請求項8に記載の
    圧電共振部品。
  12. 【請求項12】 前記低弾性体層が繊維状フィラを含有
    することを特徴とする請求項1、2、5、6のいずれか
    に記載の圧電共振部品。
  13. 【請求項13】 前記接着剤層が繊維状フィラを含有す
    ることを特徴とする請求項7又は8に記載の圧電共振部
    品。
  14. 【請求項14】 第1の圧電体ブロックと第2の圧電体
    ブロックを接着剤を介して一体化し、前記第1の圧電体
    ブロックと前記第2の圧電体ブロックとを含む面で切断
    して薄板化し、得られた薄板の少なくとも一部を厚み方
    向に分極し、前記薄板の両主表面に電極部を形成するこ
    とを特徴とする圧電共振部品の製造方法。
  15. 【請求項15】 第1の圧電体ブロックと誘電体ブロッ
    クと第2の圧電体ブロックをこの順に接着剤を介して一
    体化し、前記第1の圧電体ブロックと前記第2の圧電体
    ブロックとを含む面で切断して薄板化し、得られた薄板
    の圧電体部分の少なくとも一部を厚み方向に分極し、前
    記薄板の両主表面に電極部を形成することを特徴とする
    圧電共振部品の製造方法。
  16. 【請求項16】 第1の圧電体ブロックと低弾性体ブロ
    ックと第2の圧電体ブロックをこの順に接着剤を介して
    一体化し、前記第1の圧電体ブロックと前記第2の圧電
    体ブロックとを含む面で切断して薄板化し、得られた薄
    板の圧電体部分の少なくとも一部を厚み方向に分極し、
    前記薄板の両主表面に電極部を形成することを特徴とす
    る圧電共振部品の製造方法。
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