JPWO2007032444A1 - 水晶振動子 - Google Patents

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Abstract

水晶振動板は、厚みすべり振動にて動作する矩形平板状のATカット水晶振動素子からなり、その表裏面に対向して一対の励振電極が形成されている。これら励振電極は平面視四辺形に形成され、かつ、表裏面に形成された各励振電極それぞれの少なくとも対向する二辺に質量調整部が形成されている。

Description

本発明は、電子機器に用いられる高周波数の水晶振動子に関するものである。
ATカット水晶振動素子を用いた厚み振動系水晶振動子は、一般に水晶振動素子の表裏面に一対の励振電極を正対向して形成し、当該励振電極に交流電圧を印加する構成である。このような圧電振動子の諸特性は励振電極の構成に依存する。例えば大きなサイズの電極を用いることにより励振領域を広くし、直列共振抵抗を改善したり、周波数可変量を広くすることができる。
また水晶振動子の諸特性は水晶振動素子(水晶振動板)の構成にも大きく依存する。例えば水晶振動素子は加工条件あるいは加工バラツキにより、板面の平面平行度が均一でない場合があり、このような場合スプリアス振動を強く励振させ、水晶振動子としての特性を悪化させることがあった。このような問題は外部電圧を変化させることにより主振動周波数を可変する電圧制御型圧電発振器においては、周波数を大きく可変させる場合に顕著に現れることがある。すなわち、主振動周波数の可変は前述のスプリアス振動とのカップリングを起こす可能性が高くなり、周波数のジャンプ現象が生じたり、発振が不安定になるという不具合が発生することがあった。
図23は従来技術を示し、気密封止前の表面実装型水晶振動子を示す平面図である。図23においてパッケージ10に励振電極101,102が形成された水晶振動素子103が搭載された構成である。このような構成において、水晶振動素子の厚さにバラツキがあり、平行平面度がとれていない場合にスプリアス振動が生じる。
また図24および図25は板厚の平面平行度によってスプリアス振動を励振させる状態を示す図である。図24(a)はATカット水晶振動板7に励振電極101,102が形成された状態を示す模式的断面図であり、板厚t1=t2の場合すなわち板面の平面平行度がとれている状態を示している。このような水晶振動板においては図24(b)に示すように主振動近傍にスプリアス振動の現れない周波数特性を示す。なお、図24(b)、図25(b)において縦軸はインピーダンス(Z)であり、横軸は周波数(FREQUENCY)である。
図25(a)も水晶振動板7に励振電極101,102が形成された状態を示す模式的断面図であるが、板厚t1<t2の場合すなわち板面の平面平行度がとれていない状態を示している。このような水晶振動板においては図25(b)に示すように主振動近傍にスプリアス振動Spが現れた共振特性となっている。このようなスプリアス振動Spの発生は、板面の平面平行度が均一でないために生じると考えられる。すなわち、厚みすべり振動においては、fsモード(対称モード)とfaモード(斜対称モード)が励振されることが知られており、斜対称モードは振動エネルギーが全体として相殺されるために通常は共振ピークとして顕在化しない。ところが水晶振動板の不均衡のために振動のバランスが崩れた場合、当該モードがスプリアス振動として顕在化すると考えられる。
このように水晶振動板の平面平行度のバラツキにより特性が悪化することについては、例えば下記する特許文献1に開示されている。当該特許文献1においては、対向電極(励振電極)の一方は2つの分割電極からなる構成とし、当該分割電極はそれぞれ他方の対向電極との間の共振周波数をほぼ一致させることにより特性を改善するものであり、分割電極は導通手段によって互いに電気的に導通している構成が開示されている。各分割電極についてそれぞれ共振周波数をほぼ一致させるには、例えばいずれかの電極に対して蒸着等により周波数調整を行う方法等がある。
しかしながら共振周波数の調整においては、分割電極のいずれか一方に対して調整を行うことが一般的であるが、振動バランスを調整するにあたっては調整対象の分割電極を決定する工程が必要となる。
またこのような分割電極を形成する構成は、当該水晶振動板の各電極に対して独立して電気的機械的接続する電極パッドを持ったパッケージを用意することが必要であり、さらに周波数調整後にこの独立した電極パッドを共通接続する配線パターンを実装基板側に形成する必要がある等、取り扱いが面倒であるという問題点を有していた。
さらにこの平面平行度の問題は高周波になるにつれて顕在化する。厚み系振動、例えば厚みすべり振動で駆動するATカット水晶振動板は、周知のとおり水晶振動板の厚さによってその周波数が決定され、その厚さと周波数は反比例する。そして高周波になるに従い、単位厚さあたりの周波数偏差が大きくなり、このような水晶振動板面における周波数調整は重要になっていた。
例えば、ATカット水晶振動素子において、基本波周波数が60MHzの場合、厚さが0.012μm異なると周波数偏差は25KHzであるが、基本波周波数が2倍の120MHzになった場合、厚さが同じように0.012μm異なった場合でも周波数偏差は100KHzと4倍の周波数偏差を生ぜしめることになる。周波数がさらに高くなるとよりこの単位厚さあたりの周波数偏差が大きくなる。
なお、平面平行度の問題に言及はしていないが、励振電極の形状を変化させる構成として下記する特許文献2がある。特許文献2は水晶板の一方の主面に入力電極と出力電極が所定の間隔で近接して形成され、他方の主面にその入力電極及び出力電極に対応する共通電極が設けられた水晶フィルタ構成であり、基本的には非調和オーバートーンモードを抑制する構成が開示されている。
特開2001−196890号公報 特開平10−98351号公報
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、水晶振動子が高周波数化された場合でも、各種のスプリアス振動を抑制した、特性の良好な実用的な水晶振動子を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、本発明者は、水晶振動素子の表裏面に形成する励振電極の形状とスプリアス特性との関係について鋭意検討を行った結果、高周波数化されてもスプリアス振動の影響を受けない水晶振動子を、次のような構成により実現した。
すなわち、上記の目的を達成するため、本発明にかかる水晶振動子は、厚みすべり振動にて動作する水晶振動素子が設けられた水晶振動子において、前記水晶振動素子の表裏面に対向して一対の励振電極が形成され、前記各励振電極は平面視四辺形に形成され、かつ、前記表裏面に形成された前記各励振電極それぞれの少なくとも対向する二辺に質量調整部が形成されたことを特徴とする。
本発明によれば、前記水晶振動素子の表裏面に対向して前記一対の励振電極が形成され、前記各励振電極は平面視四辺形に形成され、かつ、前記表裏面に形成された前記各励振電極それぞれの少なくとも対向する二辺に前記質量調整部が形成されるので、水晶振動子が高周波数化された場合でも、各種のスプリアス振動を抑制した、特性の良好な実用的な水晶振動子を提供することが可能となる。すなわち、本発明では、水晶振動板の平行平面度のバラツキにより励起されるスプリアス振動を抑制することが可能となり、高周波数化された水晶振動子においても特性の良好な水晶振動子を得ることが可能となる。
また、上記構成において、前記各励振電極は平面視矩形に形成され、かつ、前記表裏面に形成された前記各励振電極それぞれの少なくとも対向する二辺の中央領域にそれぞれ質量調整部が形成されてもよい。
このような構成においては、対向する二辺付近の厚さがそれぞれ均一的に異なっている水晶振動素子においてスプリアス振動の影響を回避することができる。例えば、このような構成においてはこの対向する二辺付近の厚さの違いによりそれぞれ周波数差が生じ、faモード(斜対称モード)の周波数アンバランスによるスプリアス振動(以下、2次モードスプリアス振動という)が顕在化するが、本発明によれば前述のとおり質量調整部を設けることにより、当該2次モードスプリアス振動レベルが弱められ、また2次モードスプリアス振動が周波数の高い側に移動し、主振動近傍から離れるため実質的に悪影響を及ぼさなくなる。すなわち、本発明によれば、水晶振動子が高周波数化された場合でも、faモードに基づく2次モードスプリアス振動を抑制した、特性の良好な実用的な水晶振動子を提供することが可能となる。
また、上記構成において、前記各励振電極は平面視矩形に形成され、かつ、前記表裏面に形成された前記各励振電極それぞれの各辺の中央領域にそれぞれ質量調整部が形成されてもよい。なお、質量調整部は長辺側と短辺側の組で同じ形状、サイズに設定してもよいし、2次モードスプリアス振動の発生状況によっては長辺の組と短辺の組のサイズを異ならせてもよい。
このような構成においては、励振電極の各辺領域の厚さがそれぞれ異なっている水晶振動素子であって、このような厚さの違いにより2次モードスプリアス振動が顕在化する状態であっても、質量調整部によりスプリアス振動の影響を回避することができる。すなわち、水晶振動板の厚さの違いにより周波数差が生じ、斜対称モード(faモード)の周波数アンバランスによる2次モードスプリアス振動が励振電極部分に縦横に生じたとしても、スプリアス振動レベルが弱められ、前記質量調整部によりスプリアス振動が周波数の高い側に移動し、主振動に対して悪影響を及ぼさなくなる。
また、上記構成において、前記各励振電極は平面視矩形に形成され、かつ、前記表裏面に形成された前記各励振電極それぞれの少なくとも対向するニ辺を3等分した各領域にそれぞれ質量調整部が形成されてもよい。
このような構成においては、対向するニ辺を仮想的にほぼ3等分することにより、励振電極は中央領域と中央領域の両サイドにある一方側領域と他方側領域に分けられ、この励振電極が水晶振動子の表裏面に対向して配置される構成となる。対応する励振電極の各領域の対向辺には表裏両方に質量調整部が形成される構成となる。以上の構成により、従来顕在化するおそれのあった主振動から少し高い周波数領域の(Y、X、Z)=(1,3,1)モードや(Y、X、Z)=(1,1,3)モード等の高調波スプリアス振動が抑制され、主振動への悪影響を抑制することができる。なお、主振動は高調波スプリアス振動に比較して励振電極の中央領域に振動エネルギが集中することにより、前記質量調整部の影響を受けにくい。このため主振動周波数を減衰させず、実用的な特性を得ることができる。
また、上記構成において、前記対向するニ辺は長辺であってもよい。
このような構成においては、対向する長辺を仮想的にほぼ3等分することにより、励振電極は中央領域と一方側領域と他方側領域に区画することができ、この励振電極が水晶振動子の表裏面に対向して配置される構成となる。対応する励振電極の各領域の対向辺には表裏いずれか一方あるいは両方に質量調整部が形成される構成となる。以上の構成により、従来顕在化するおそれのあった主振動から少し高い周波数領域の(Y、X、Z)=(1,3,1)モードや(Y、X、Z)=(1,1,3)モード等の高調波スプリアス振動が抑制され、主振動への悪影響を抑制することができる。なお、主振動は高調波スプリアス振動に比較して励振電極の中央領域に振動エネルギが集中することにより、前記質量調整部の影響を受けにくい。このため主振動周波数を減衰させず、実用的な特性を得ることができる。
また、上記構成において、前記表裏面に形成された前記各励振電極のうち少なくとも一方の励振電極の短辺に少なくとも1つ以上の質量調整部が形成されてもよい。
この場合、短辺にも質量調整部を形成することにより、短辺領域に存在するスプリアス振動の振動エネルギを低下させ、長辺側に形成された質量調整部によるスプリアス抑制効果と相まって、効率的に高調波スプリアス振動を抑制することができる。なお、短辺の質量調整部の形成位置は短辺の中央領域であってもよいし、中央領域から少し外側に偏った両側領域に形成してもよい。
また、上記構成において、前記各励振電極は平面視矩形に形成され、かつ、前記表裏面に形成された前記各励振電極それぞれの少なくとも対向する二辺に質量調整部が形成され、一方の前記励振電極は各長辺の中央領域に質量調整部が形成されるとともに、他方の前記励振電極は各長辺の中央から両側に偏った領域に質量調整部を形成した異形状であり、前記各励振電極のそれぞれ短辺は、中央領域と両端との間に質量調整部が設けられてもよい。
この場合、水晶振動素子の表裏に形成された励振電極は一方の励振電極は各長辺の中央領域に質量調整部が形成されるとともに、他方の励振電極は各長辺の中央から両側に偏った領域に質量調整部を形成した異形状であり、また各励振電極の短辺は中央領域と両端との間に質量調整部が設けられた同形状であるため、質量調整部による高調波スプリアス振動の抑制効果が適度に機能させることができ、また従来の問題点であった、共振点や反共振点近傍に現れていた2次モードスプリアス振動についても効率的に抑制することができる。
また、この構成に関連する実施形態を、図7,8,10に示す(下記参照)。図7、図8は、当該構成に関連するそれぞれ表面、裏面の励振電極の構成を示した水晶振動素子を示しており、図10はその周波数特性を示すグラフである。この実施形態に用いた水晶振動子は周波数が120MHzのATカット水晶振動素子を用いており、外形サイズはZ軸寸法が1.8mm、X軸寸法が1.2mmの矩形板である。従来、例えば表裏励振電極の長辺の中央領域に質量調整部を設けていた場合、図10に示すような高調波スプリアス振動hspがより大きく現れることがある。しかしながら、当該構成に関連する具体的な形態である図7,図8の構成であれば、図10から明らかな通り、主振動周波数f0近傍において顕著なスプリアス振動は見られず、また高調波スプリアス振動hspについてもその励振レベルが抑制されており、通常要求されるスプリアス振動に関する仕様に対応した高周波用の水晶振動子を得ることができる。
また、上記構成において、質量調整部は、励振電極を除去した切り欠きまたは切除孔、あるいは励振電極に重み付けされた重み付け部であってもよい。ここでいう切り欠きは、励振電極の辺の一部を除去した開口を有する構成である。また切除孔は励振電極の辺近傍において開口部を有さない電極材料を除去した構成であり、ピット状である。さらに重み付け部は励振電極の辺近傍において、電極材料や樹脂等を一部領域にもに付加的に形成することにより構成する。
なお、上記した切り欠きや切除部は、励振電極形成時の蒸着マスクパターンに当該切り欠きや切除部のパターン等を組み込むことにより形成することができる。また、切り欠きや切除部は、水晶振動素子の素地を露出させる構成のほかに他の励振電極領域より電極膜厚が薄い薄肉部を構成してもよい。通常、励振電極は金属材料の多層膜により構成されるが、切り欠きや切除部のみにおいて層構成を少なくすることにより薄肉部を形成してもよい。このような切り欠きや切除部に金属材料が存在する構成により、通常行う周波数調整時に当該金属材料に対して調整動作を行うことができ、スプリアス抑制の調整に有効となる。
ところで発明者は、当該切り欠きについて、励振電極に対し所定の適切な大きさに設定することにより、極めて効率的にスプリアス振動の影響が排除でき、かつ所望の水晶振動子の特性を得ることを多数の検証実験により知見した。そこで、具体的に、本発明は、2次モードスプリアス振動の抑制において、前記切り欠きは励振電極の中央領域に形成するとともに、当該切り欠きの寸法は、その開口寸法が当該切り欠きが形成された当該励振電極の辺の寸法に対して0.15〜0.40の比率(以下、開口寸法比という)で設定され、その深さ寸法が前記辺に隣接する辺の寸法に対して0.10〜0.30の比率(以下、深さ寸法比という)で設定されてなる場合に特性の良好な水晶振動子が得られた。なお、ここでいう水晶振動子の具体的な実施形態は以下の発明を実施するための最良の形態で示す。
また2次モードスプリアス振動の抑制および高調波スプリアス振動の抑制においては、前述のように前記励振電極では中央領域に切り欠きが形成されるとともに、当該切り欠きの寸法は、その開口寸法が当該切り欠きが形成された当該励振電極の辺の寸法に対して0.15〜0.40の比率(以下、開口寸法比という)で設定され、その深さ寸法が前記辺に隣接する辺の寸法に対して0.10〜0.30の比率(以下、深さ寸法比という)で設定され、かつ、前記励振電極では中央領域から偏った領域に切り欠きが形成されるとともに、当該切り欠きの寸法は、その開口寸法が当該切り欠きが形成された当該励振電極の辺の寸法に対して0.06〜0.20の比率(以下、開口寸法比という)で設定され、その深さ寸法が前記辺に隣接する辺の寸法に対して0.10〜0.30の比率(以下、深さ寸法比という)で設定される場合に特性の良好な水晶振動子が得られた。なお、ここでいう水晶振動子の具体的な実施形態は以下の発明を実施するための最良の形態で示す。
次に検証データについて説明する。検証データ1として2次モードスプリアス振動の抑制に係る検証データを示す。検証に用いた水晶振動素子はその周波数が120MHzでZ軸寸法が1.8mm、X軸寸法が1.2mmの矩形板を用いている。この水晶振動素子の中央領域に矩形状の励振電極を形成し、検証サンプル毎に切り欠きの数、切り欠きの大きさを変化させて、スプリアス振動の発生、並びにスプリアス振動レベル(レスポンスレベル)について調べた。いずれの水晶振動素子も通常の量産工程で製造されたもので、大小の厚さバラツキが発生していると考えられるものを用いている。
基本的な電極構成は図1に示す構成であり、励振電極の各辺の中央領域に切り欠きを設けた構成である。各サンプルに形成した電極寸法等を表1に示す。なお、表1においてLは長辺方向に沿った電極寸法、Wは短辺方向に沿った電極寸法、h(h1、h2)は切り欠きの開口寸法、d(d1,d2)は切り欠きの深さ寸法である。またそれぞれの切り欠きについて、長辺切欠開口比率はh1/L、長辺切欠深さ比率はd1/W、短辺切欠開口比率はh2/W、短辺切欠深さ比率はd2/Lをそれぞれ示している。当該比率は四捨五入して表示している。表1の各サンプルの周波数特性データは図26(a)乃至図26(f)と図27(g)乃至図27(l)に記載している。なお、図26、図27において縦軸はインピーダンス(Z)であり、横軸は周波数(FREQUENCY)である。
Figure 2007032444
サンプルa(従来品)は図23に示すように、矩形の励振電極に切り欠きが形成されない構成であり、図26(a)に示すように、主振動(共振−反共振間)にスプリアス振動spが2つ現れている。これは1つの水晶振動素子において厚さにバラツキがある場合に、前述のfaモードのアンバランスに基づくX軸とZ軸それぞれに並ぶスプリアス振動が発生しているためであると推測され、スプリアス振動レベルも大きい。なお、各サンプルの表示記号は図26、図27における各周波数特性データの表示番号と一致している。また図26、図27中のspはスプリアス振動を示している。
サンプルbはZ軸方向に沿った辺に切り欠きを設けた構成であり、サンプルcはX軸方向に沿った辺に切り欠きを設けた構成である。それぞれの切り欠きの大きさは異なっているが、図26(b)、図26(c)に示すように、いずれもスプリアス振動レベルが抑制されるとともに、スプリアス振動が移動している。なお、サンプルb、cにおいて用いた水晶振動素子は、切り欠きを形成した対向する二辺付近の厚さがそれぞれほぼ均一的に異なっている構成のものを用いている。
サンプルd以降は矩形励振電極の各辺中央近傍に切り欠きが設けられた構成であり、それぞれ切り欠きサイズや形状を異ならせたものについて検証している。サンプルd乃至fは切り欠きの開口寸法及び深さ寸法が比較的小さいもので、開口寸法比が0.15未満であるか、あるいは深さ寸法比が0.10未満であるか、あるいは両寸法比が上記各寸法比未満である。図26(d)乃至図26(f)に示すように、切り欠きの形成によりスプリアス振動レベルは弱められ、また主振動外に移動しているが、このような寸法比以下であるとスプリアス振動の出現する位置によっては主振動とカップリングする可能性があるために注意が必要である。なお、サンプルfについては長辺切欠開口寸法比が0.15と表示されているが、これは四捨五入によるもので実質的には0.15未満である。
サンプルg乃至kはいずれも開口寸法比が0.15以上であるか、あるいは深さ寸法比が0.10以上であり、図27(g)乃至図27(k)に示すように、いずれの周波数波形データも概ね主振動近傍にはスプリアス振動が存在せず、良好な周波数特性を得ていることが理解できる。なお、サンプルhについては、切り欠きが台形形状であり、切り欠きの開口寸法を底部寸法より大きくした構成としている。すなわち、下記する図4に示す切り欠きに類する構成であり、開口寸法h3が0.2mmであるのに対して、底部寸法h31は0.15mmに設定されている。図27(h)からも理解できるように、このような構成においても効率的にスプリアス振動が抑制されている。
なお、当該切り欠きにおいて、前記開口寸法比や深さ寸法比を大きくしすぎた場合、電極設計に依存する他の振動モードによるスプリアス振動が発生することがあり、これが水晶振動子の周波数特性に悪影響を与えることがある。サンプルlは切り欠きの開口寸法比が0.40を越えており、また深さ寸法比も0.30を越えた場合を示している。このような場合図27(l)に示すように反共振点より高い周波数側に別の振動モードによる顕著なスプリアス振動が現れている。このようなスプリアス振動は主振動に悪影響を及ぼすことがあり好ましくない。よって、上記各検証データから、前記切り欠きの開口寸法比が0.15〜0.40で、かつその深さ寸法比が0.15〜0.30であった場合にスプリアス振動の影響を極力抑制するとともに、他の電気的特性の調整も容易な水晶振動子を得ることができることが理解できる。なお、これら特性は上記以外の水晶振動素子においても同様の傾向を示し、特性の良好な水晶振動子を得ることができる。
また、上記構成において、前記切り欠きの開口寸法は、当該切り欠きの深さ寸法より大であってもよい。上記検証からも理解できるとおり、サンプルiは開口寸法比は深さ寸法比より小さく、この周波数特性データは図27(i)に示すように、少しスプリアス振動レベルが大きくなっている。それ以外のサンプルについては前記開口寸法比は深さ寸法比より大であるか、あるいは同等の寸法比であり、良好な周波数特性を得ている。従って、開口寸法を深さ寸法より小さくした場合はスプリアス振動レベルが大きくなる傾向があり、開口寸法を深さ寸法より大きくした場合はスプリアス振動が抑制された良好な周波数特性を得ることができ、その結果、当該構成がより好ましい特性を得ることができる。
また、上記構成において、前記切り欠きの構成として形成された角部は、曲部形成されてもよい。本発明のように切り欠きを形成することにより、矩形の励振電極に多くの角部が形成される。励振電極はクロムや金等の金属薄膜を積層してなり、通常これは真空蒸着法やスパッタリング法等による薄膜製造手段により形成される。このような場合角部の形成は金属薄膜の欠損を生じさせる要因となり、遊離した金属材料はスプリアス振動発生要因になる等、振動子としての特性を低下させる可能性があり、当該構成のように角部を局部形成することにより、このような特性低下を抑制できる。
また、上記構成において、前記切り欠きの開口寸法は、当該切り欠きの底部寸法より大であってもよい。このような構成により効率的にスプリアス振動が抑制され、また切り欠きが大きくかつ深くなると前述のとおり他のスプリアス振動が現れやすくなるが、開口部を底部より大きくすることによりスプリアス振動の発生は抑制する方向に作用し、周波数特性を向上させることができる。なお、底部から開口まで漸次開口幅が広くなる傾斜面を有する構成とすることにより、無用な境界条件をつくり出すことがなく、新たな境界条件によるスプリアス振動の発生を抑制する。すなわち、前述のとおり、サンプルhの切り欠きは開口部寸法が底部寸法より大である構成であり、この周波数特性データは図27(h)から明らかなように、効率的にスプリアス振動が抑制されている。切り欠きが大きくかつ深くなると前述のとおり他のスプリアス振動が現れやすくなるが、開口部を底部より大きくすることによりスプリアス振動の発生は抑制する方向に作用する。
次に検証データ2として2次モードスプリアス振動と高調波スプリアス振動の抑制に係る検証データを示す。検証に用いた水晶振動素子はその周波数が120MHzでZ軸寸法が1.8mm、X軸寸法が1.2mmの矩形板を用いている。基本的な電極構成は図7と図8に示す構成であり(以下の発明を実施するための最良の形態参照)、図7に示すように、一方の励振電極においては長辺中央領域に切り欠きを設けるとともに、短辺の中央領域から両サイドに偏った領域に各々切り欠きを設けた構成であり、また図8に示すように、他方の励振電極においては長辺と短辺各々に中央領域から両サイドに偏った領域に各々切り欠きを設けた構成である。検証に用いたサンプルは全部で14種類であり(表2参照)、検証サンプル毎に切り欠きの大きさ等を変化させて、スプリアス振動の発生、並びにスプリアス振動レベル(レスポンスレベル)について調べた。いずれの水晶振動素子も通常の量産工程で製造されたもので、大小の厚さバラツキが発生していると考えられるものを用いている。
各サンプルに形成した電極寸法等を表2に示す。なお、表2の各サンプルにおいて、一方の励振電極に設けた長辺中央領域の切り欠き(図7の51c、51f参照)は、サンプルafの開口寸法が0.2mm、深さ寸法が0.2mmであり、それ以外のサンプルは開口寸法が0.2mm、深さ寸法が0.1mmである。また表2においてLは長辺方向に沿った電極寸法、Wは短辺方向に沿った電極寸法、hは切り欠きの開口寸法、dは切り欠きの深さ寸法である。(図7参照)
当該切り欠きは長辺中央領域の切り欠き以外に関するもので、1つのサンプルに形成した切り欠きは同じサイズで構成している。
なお、それぞれの切り欠きについて、長辺切欠の開口寸法比はh/L、長辺切欠の深さ寸法比はd/W、短辺切欠の開口寸法比はh/W、短辺切欠の深さ寸法比はd/Lで示している。また当該比率は四捨五入して表示している。表2の各サンプルの周波数特性データは図28(aa)乃至図30(an)に記載している。なお、図28〜30において縦軸はインピーダンス(Z)であり、横軸は周波数(FREQUENCY)である。また図28〜30中のhspは高調波スプリアス振動を示している。
Figure 2007032444
サンプルaaに関する周波数特性を図28(aa)に示す。サンプルaaにおいては長辺および短辺切欠の開口寸法比が0.06未満であり、高調波スプリアス振動が大きく現れている。サンプルabに関する周波数特性を図28(ab)に示す。サンプルabにおいては長辺切欠の開口寸法比が0.06未満であり、高調波スプリアス振動が大きく現れている。サンプルacに関する周波数特性を図28(ac)に示す。サンプルacにおいては長辺および短辺切欠の深さ寸法比が0.10未満であり、高調波スプリアス振動が大きく現れている。
サンプルadに関する周波数特性を図28(ad)に示す。サンプルadにおいては高調波スプリアス振動のうち主振動に近い側においてスプリアスレベルが若干高いが、概ね良好な特性となっている。サンプルae〜ajに関する周波数特性を図28(ae)〜図29(aj)に示す。これらいずれのサンプルも開口寸法比が0.06〜0.20の範囲で、かつ深さ寸法比が0.10〜0.30の範囲にあり、このような寸法比範囲であると高調波スプリアス振動が抑制され、概ね良好な特性となっている。
サンプルakに関する周波数特性を図29(ak)に示す。サンプルakにおいては長辺切欠の深さ寸法比が0.3を越えており、高調波スプリアス振動が大きく現れている。サンプルalに関する周波数特性を図29(al)に示す。サンプルalにおいては長辺および短辺切欠の深さ寸法比が0.3を越えており、高調波スプリアス振動が大きく現れている。サンプルamに関する周波数特性を図30(am)に示す。サンプルamにおいては短辺切欠開口寸法比が0.2を越えており、高調波スプリアス振動が大きく現れている。サンプルanに関する周波数特性を図30(an)に示す。サンプルanにおいては長辺および短辺切欠の開口寸法比が0.2を越えており、高調波スプリアス振動が大きく現れている。
上記検証データについては、水晶振動素子のサイズが異なった場合でも同様の傾向を示し、例えば図16や図17に示した他の電極構成の場合でも同様の切り欠きサイズによって実用的な良好な特性を得ることができる。
ところで、検証データに示すように上記構成において、前記励振電極の電極パターンは、前記表裏面で異なってもよい。
励振電極に対して質量調整部を形成したりあるいは形成しなかったり、あるいは形成位置やサイズを調整すること等により、励振電極の表裏のパターンを異ならせることができる。例えば、中央領域に隣接する一方側領域の励振電極について、表面においては上部辺にのみ質量調整部を形成し、裏面においては下部辺(上部辺と対向しない辺)にのみ質量調整部を形成してもよい。励振電極に形成する質量調整部は表裏同形状にした場合、逆に高調波スプリアス振動が顕在化することがあるが、上記した構成により質量調整部の形成量を調整することができ、スプリアス振動を効果的かつ容易に行うことができる。
また、上記構成において、基本波振動周波数が100MHz以上であってもよい。背景技術の項でも説明したように、高周波になるほど単位厚さあたりの周波数偏差は大きくなる。実際の水晶振動素子の平面加工における製造技術精度を考慮すると、100MHzを越えると水晶振動素子の厚さバラツキが生じやすく、これに起因するfaモードアンバランスによりスプリアス振動が発生する可能性が高くなる。従って100MHz以上の水晶振動子において、上記励振電極の切り欠きの構成を適用することにより、高周波水晶振動子においても水晶振動素子の平面度に起因するスプリアス振動を効率的に抑制することができる。
以上のように、本発明では、各種のスプリアス振動を抑制することができ、高周波数化された水晶振動子においても特性の良好な水晶振動子を得ることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる水晶振動板の概略構成図である。図1(a)は、その水晶振動板の概略平面図である。図1(b)は、図1(a)のA−A線断面図である。 図2は、本発明の第1の実施形態にかかる水晶振動子の内部を公開した概略平面図である。 図3は、本発明の第1の実施形態にかかる水晶振動子の周波数特性を示すグラフ図である。 図4は、本発明の第2の実施形態にかかる水晶振動板の概略平面図である。 図5は、本発明の第3の実施形態にかかる水晶振動板の概略平面図である。 図6は、本発明の第4の実施形態にかかる水晶振動子の内部を公開した概略平面図である。 図7は、本発明の第5の実施形態にかかる水晶振動板の概略平面図である。 図8は、本発明の第5の実施形態にかかる水晶振動板の概略裏面図である。 図9は、本発明の第5の実施形態にかかる水晶振動子の内部を公開した概略平面図である。 図10は、本発明の第5の実施形態にかかる水晶振動子の周波数特性を示すグラフ図である。 図11は、本発明の第6の実施形態にかかる水晶振動板の概略平面図である。 図12は、本発明の第6の実施形態にかかる水晶振動子の周波数特性を示すグラフ図である。 図13は、本発明の第7の実施形態にかかる水晶振動板の概略平面図である。 図14は、本発明の第7の実施形態にかかる水晶振動板の概略裏面図である。 図15は、本発明の第7の実施形態にかかる水晶振動子の周波数特性を示すグラフ図である。 図16は、本発明の第8の実施形態にかかる水晶振動板の概略平面図である。 図17は、本発明の第8の実施形態にかかる水晶振動板の概略裏面図である。 図18は、本発明の第8の実施形態にかかる水晶振動子の周波数特性を示すグラフ図である。 図19は、本発明の第1の実施形態にかかる、切り欠きを形成していない状態の製造工程途中の水晶振動板の概略平面図である。 図20は、本発明の第5の実施形態にかかる、切り欠きを形成していない状態の製造工程途中の水晶振動板の概略平面図である。 図21は、本発明の第1の実施形態の他の形態にかかる水晶振動板の概略構成図である。図21(a)は、その水晶振動板の概略平面図である。図21(b)は、図21(a)のA’−A’線断面図である。 図22は、本発明の第5の実施形態の他の形態にかかる水晶振動板の概略構成図である。 図23は、従来例の水晶振動子の内部を公開した概略平面図である。 図24は、表裏面が平行に成形された水晶振動素子を示した図である。図24(a)は、当該水晶振動素子の概略側面図である。図24(b)は、当該水晶振動素子の周波数特性を示すグラフ図である。 図25は、表裏面が傾斜して成形された水晶振動素子を示した図である。図25(a)は、当該水晶振動素子の概略側面図である。図25(b)は、当該水晶振動素子の周波数特性を示すグラフ図である。 図26(a)〜図26(f)は、検証データ1のサンプルとしての水晶振動子の周波数特性の比較データを示すグラフ図である。 図27(g)〜図27(l)は、検証データ1のサンプルとしての水晶振動子の周波数特性の比較データを示すグラフ図である。 図28(aa)〜図28(af)は、検証データ2のサンプルとしての水晶振動子の周波数特性の比較データを示すグラフ図である。 図29(ag)〜図29(al)は、検証データ2のサンプルとしての水晶振動子の周波数特性の比較データを示すグラフ図である。 図30(am)〜図30(an)は、検証データ2のサンプルとしての水晶振動子の周波数特性の比較データを示すグラフ図である。
符号の説明
1 水晶振動素子
11,12 励振電極
11a〜11d,12a〜12d 切り欠き
111,121 引出電極
以下、本発明による第1の実施形態について図面に基づいて説明する。本実施形態では、厚みすべり振動にて動作するATカット水晶振動板について説明する。なお、上記した切り欠きの検証実験は、以下に示す実施形態にかかるATカット水晶振動板を用いて行なっている。
図1は表面実装型水晶振動子を示す図であり、図1(a)は表裏(表裏面)に励振電極が形成された水晶振動素子の平面図であり、図1(b)は図1(a)の側面図であり、図2は水晶振動素子をパッケージ格納した状態の平面図である。
水晶振動素子1(以下、水晶振動板という)は平板状(平面視矩形状)のATカットの水晶振動素子からなり、その表裏面の中央領域に平面視矩形状の励振電極11,12が形成されている。水晶振動板1はZ軸が長辺、X軸が短辺になるよう設定されており、また各励振電極11,12も長辺がZ軸に、短辺がX軸に沿った構成となっている。励振電極11,12は同形状で、かつ水晶振動板1を介して正対向しており、各辺の中央領域に矩形状の切り欠き11a,11b,11c,11d,12a,12b,12c,12dが形成されている。これら切り欠き11a〜11d,12a〜12dは、励振電極11,12の質量を軽減させた質量調整部である。なお、裏面に形成された励振電極12および励振電極12に形成された切り欠き12a,12b,12c,12dについては一部図示していない。
また、各励振電極11,12の角部、および切り欠き11a〜11d,12a〜12dにより形成された角部は曲部形成されている(曲率を有する)。励振電極11は引出電極111により水晶振動板1の短辺側であって当該短辺の一角部分に引き出され、励振電極12は引出電極121により同じ短辺側の他角部分に引き出されている。なお、引出電極111,121はそれぞれ水晶振動板1の側面を介してそれぞれ反対面に引き出されている。
なお、本実施形態においては水晶振動板1の周波数は120MHzであり、水晶振動板1の長辺寸法は1.8mm、短辺寸法は1.2mmであり、励振電極11,12の長辺寸法Lは0.7mm、短辺寸法Wは0.6mm、長辺の切り欠き開口寸法h1は0.15mm、長辺の切り欠き深さ寸法d1は0.1mm、短辺の切り欠き開口寸法h2は0.15mm、短辺の切り欠き深さ寸法d2は0.1mmであり、前述のサンプルgに対応した構成となっている(図27(g)参照)。
以上の水晶振動板1はパッケージ91に搭載される。図2は水晶振動板1をパッケージ91に搭載した状態を示す平面図である。パッケージ91は平面視矩形状で、セラミックを主体として内外部に導体配線が形成されたセラミックパッケージであり、断面で見て水晶振動板1を収納する凹部を有し、その周囲に堤部911が形成された構成である。パッケージ91の凹部の長辺方向一端には電極パッド912,913が底部914に対して一段高く形成されている。水晶振動板1は当該電極パッド912,913に片持ち支持される。当該片持ち支持は、図示していない導電接着剤や導電性バンプなどの導電性接合材を用いて引出電極111,121と電極パッド912,913を電気的機械的に接合する。そして所定の加熱等による安定化処理を行った後、図示しないリッドをパッケージ91の開口部915にシーム接合やビーム接合、ろう接合等の手段により接合してパッケージ91とリッドとの気密封止を行う。
このような構成の水晶振動子の周波数特性を調べたところ、図3に示すように主振動(共振−反共振間)近傍には2次モードスプリアス振動のない良好な特性であった。
本発明による第2の実施形態について図4とともに説明する。本実施形態においても上記した実施形態と同様に水晶振動素子2(以下、水晶振動板という)に平板状(平面視矩形状)のATカットの水晶振動素子を用いており、表裏(表裏面)の中央領域に平面視矩形状の励振電極21,22が形成されている。本実施形態においては、水晶振動板2はX軸が長辺、Z軸が短辺になるよう設定されており、また各励振電極21,22も長辺がX軸に、短辺がZ軸に沿った構成となっている。
また、励振電極21,22は同形状からなり、それぞれ切り欠き21a,21b,21c,21d,22a,22b,22c,22dが形成されている。なお、裏面に形成された励振電極22および励振電極22に形成された切り欠き22a,22b,22c,22dについては図示していない。各切り欠き21a〜21d,22a〜22dは開口部寸法より底部寸法のほうが小さい略台形構成となっている。すなわち、励振電極21,22の長辺に形成された切り欠き21a、21c、22a、22cにおいては開口寸法h3が底部寸法h31より大きく形成されており、また励振電極21,22の短辺に形成された切り欠き21b、21d、22b、22dにおいても開口寸法h4は底部寸法h41より大きく形成されている。これら切り欠き21a〜21d,22a〜22dは、励振電極21,22の質量を軽減させた質量調整部である。
また励振電極21,22の角部、および切り欠き21a〜21d,22a〜22dにより形成された角部は曲部形成されている(曲率を有する)。励振電極21は引出電極211により水晶振動板2の短辺側であって当該短辺の一角部分に引き出され、励振電極22は引出電極221により同じ短辺側の他角部分に引き出されている。なお、本実施形態においては、引出電極211,221は切り欠き21d、22dの開口部分に近接した部分から短辺に向かって延出している。
本発明による第3の実施形態について図5とともに説明する。本実施形態においても上記した実施形態と同様に水晶振動素子3(以下、水晶振動板という)に平板状(平面視矩形状)のATカットの水晶振動素子を用いており、表裏(表裏面)の中央領域に平面視矩形状の励振電極31,32が形成されている。本実施形態においては、水晶振動板3はX軸が長辺、Z軸が短辺になるよう設定されており、また各励振電極31,32も長辺がX軸に、短辺がZ軸に沿った構成となっている。励振電極31,32は同形状からなり、水晶振動板3を介して正対向しており、各辺の中央領域に切り欠き31a,31b,31c,31d,32a,32b,32c,32dが形成されている。これら切り欠き31a〜31d,32a〜32dは、励振電極31,32の質量を軽減させた質量調整部である。なお、裏面に形成された励振電極32および励振電極32に形成された切り欠き32a〜32dについては図示していない。各切り欠き31a〜31d,32a〜32dは広口開口部とその奥に狭口開口部を有する2段構成である。例えば切り欠き31aにおいては、広口開口寸法h5を有する広口開口部とその奥に狭口開口寸法h51を有する狭口開口部を有しており、また切り欠き31bにおいては広口開口寸法h6を有する広口開口部とその奥に狭口開口寸法h61を有する狭口開口部を有している。他の切り欠き31c,31d,32a〜32dについても広口開口部とその奥に狭口開口部を有している。このような2段開口構成により2次モードスプリアス振動を抑制する効果をより効率的に発揮させることができる。
また、表面の励振電極31はX軸方向に対して斜め方向(傾斜した方向)に延出した引出電極311により、水晶振動板3の短辺側にであって当該短辺の一角部分に引き出され、裏面の励振電極32はX軸方向に対して斜め方向(傾斜した方向)に延出した引出電極321により同じ短辺側の他角部分に引き出されている。
本発明による第4の実施形態について図6とともに説明する。本実施形態においても上記した実施形態と同様に水晶振動板4は、平板状(平面視矩形状)のATカットの水晶振動素子からなり、その表裏(表裏面)の中央領域に平面視矩形状の励振電極41,42が形成されている。本実施形態においては、水晶振動板4はZ軸が長辺、X軸が短辺になるよう設定されており、また各励振電極41,42も長辺がZ軸に、短辺がX軸に沿った構成となっている。励振電極41,42は同形状からなり、水晶振動板4を介して正対向しており、各辺の中央領域に矩形状の切り欠き41a,41b,41c,41d,42a,42b,42c,42dが形成されている。これら切り欠き41a〜41d,42a〜42dは、励振電極41,42の質量を軽減させた質量調整部である。なお、裏面に形成された励振電極42および励振電極42に形成された切り欠き42a〜42dについては図示していない。
また励振電極41,42の角部、および切り欠き41a〜41d,42a〜42dにより形成された角部は曲部形成されている(曲率を有する)。表面の励振電極41は引出電極411により水晶振動板4の短辺側にであって当該短辺の一角部分に引き出され、裏面の励振電極42は引出電極421により違う短辺側の他角部分(一角部分とは対角の位置)に引き出されている。
以上の水晶振動板4はパッケージ92に搭載される。パッケージ92は平面視矩形状で、セラミックを主体として内外部に導体配線が形成されたセラミックパッケージであり、断面で見て水晶振動板4を収納する凹部を有し、その周囲に堤部921が形成された構成である。パッケージの凹部の長辺方向の両端には電極パッド922,923が底部924に対して一段高い位置に形成されている。水晶振動板4は、その長辺方向両端部分が電極パッドに接合される両持ち状態で支持される。支持固定は図示していないが、導電接着剤や導電性バンプなどの導電性接合材を用いて引出電極411,421と電極パッド922,923を電気的機械的に接合する。そして、所定の加熱等による安定化処理を行った後、図示しないリッドをパッケージ92の開口部925にシーム接合やビーム接合、ろう接合等手段により接合してパッケージ92とリッドとの気密封止を行う。
本発明による第5の実施形態について図面に基づいて説明する。本実施形態では、厚みすべり振動にて動作するATカット水晶振動板について説明する。
図7は励振電極の形成された水晶振動素子の表面側平面図であり、図8は励振電極が形成された水晶振動素子の裏面側平面図であり、図9は上記水晶振動素子をパッケージ格納した状態の平面図である。
本実施形態においても上記した実施形態と同様に、水晶振動素子5(以下、水晶振動板という)は平板状(平面視矩形状)のATカット水晶振動素子からなり、X軸が長辺、Z軸が短辺になる長方形形状となっている。また水晶振動板5の表裏面の中央領域(下記するR1,R2,R3)に各々励振電極51,52が形成され、かつ、これら各励振電極51,52とつながる引出電極511,521が形成されている。また、励振電極51,52は長辺が水晶振動板のX軸に、短辺がZ軸にそれぞれ沿った構成で、全体として長方形形状(矩形状)からなるが、外周に複数の切り欠き51a,51b,51c,51d,51e,51f,52a,52b,52c,52d,52e,52fが形成されている。これら切り欠き51a〜51f,52a〜52fは励振電極51,52の質量を軽減させた質量調整部を構成している。励振電極51,52は水晶振動板5に接し、クロム層が真空蒸着法等の手法により形成されるとともにこのクロム層上に金層が真空蒸着法等の手法により形成された構成である。
具体的に、水晶振動板5の表面に形成された励振電極51は、図7に示すように、各長辺の中央領域に切り欠き51f、51cが対向した状態で配置されている。また一方の短辺には切り欠き51a,51bが形成されている。切り欠き51a,51bは短辺の中央領域から少し各長辺側へ偏った位置にそれぞれ設けられている。また他方の短辺に切り欠き51d,51eが形成されている。切り欠き51d,51eも短辺の中央領域から少し各長辺側へ偏った位置にそれぞれ設けられている。このような構成により、切り欠き51aと51e、切り欠き51bと51dはそれぞれ対向して配置された構成となっている。
上記構成により、励振電極51は、切り欠き51f、51cが形成された領域が中央領域R1、切り欠き51a,51bが形成された側が一方側領域R2、切り欠き51d,51eが形成された側が他方側領域R3とほぼ3等分に区画されている。この3等分の区画R1,R2,R3は高調波振動モードと関連しており、例えば(Y,X,Z)=(1,3,1)モードの振動エネルギ分布に対応した区画となっている。
水晶振動板5の裏面に形成された励振電極52は、図8に示すように、一方の長辺に切り欠き52gと52hが、他方の長辺に切り欠き52cと52dがそれぞれ形成されている。切り欠き52hと52cはそれぞれ対向して配置され、中央領域R1から一方側領域R2に偏った位置に設けられている。また、切り欠き52gと52dはそれぞれ対向して配置され、中央領域R1から他方側領域R3に偏った位置に設けられている。また一方側領域R2の短辺には切り欠き52a,52bが形成され、他方側領域R3の短辺には切り欠き52f,52eが形成され、切り欠き52aと52f、切り欠き52bと52eとはそれぞれ対向して設けられている。なお、短辺に形成された各切り欠き52a,52b,52e,52fは、表面の短辺に形成された各切り欠き51a,51b,51d,51eとそれぞれ同形状からなり、水晶振動板5を介して対象に形成されている。
上記構成に示すように、励振電極52は、中央領域R1と、切り欠き52h,52a,52b,52cが形成された一方側領域R2と、切り欠き52g,52f、52e,52dが形成された他方側領域R3とに略3等分に区画され、前述の励振電極51に区画した各領域(R1,R2,R3)に対応して形成されている。
励振電極51は、引出電極511により水晶振動板5の短辺側であって当該短辺の一角部分に引き出され、励振電極52は、引出電極521により同じ短辺側の他角部分に引き出されている。なお、引出電極511,521はそれぞれ水晶振動板5の側面を介してそれぞれ反対面に引き出されている。
また、各切り欠き51a〜51f,52a〜52fは開口部寸法より底部寸法のほうが小さい略台形構成となっている。すなわち、切り欠き51aについて例示すると、開口寸法h7が底部寸法h8より大きく形成されている。他の切り欠き51b〜51f,52a〜52fについても同様の構成となっている。また励振電極51,52の角部および、切り欠き51a〜51f,52a〜52fにより形成された角部は曲部形成されている(曲率を有する)。なお、図7に示す切り欠き51a,51b,51e,51dの開口寸法h7が上記した検証データ2の切り欠きの開口寸法hに対応し、切り欠き51a,51b,51e,51dの深さ寸法が検証データ2の切り欠きの深さ寸法dに対応する。
なお、本実施形態においては水晶振動板5の主振動周波数は120MHzであり、水晶振動板5の長辺寸法は1.8mm、短辺寸法は1.2mmであり、励振電極51,52の長辺寸法Lは0.7mm、短辺寸法Wは0.6mmである。表面の励振電極51の長辺の切り欠き51f、51cはそれぞれ開口寸法が0.2mm、深さ寸法が0.1mmであり、短辺の切り欠き51a,51b,51d,51eはそれぞれ開口寸法が0.07mm、深さ寸法が0.1mmである。裏面の励振電極52の長辺の切り欠き52g、52h、52c、52dはそれぞれ開口寸法が0.1mm、深さ寸法が0.1mmであり、短辺の切り欠き52a,52b,52e,52fはそれぞれ開口寸法が0.07mm、深さ寸法が0.1mmである。
以上の水晶振動板5はパッケージ91に搭載される。図9は水晶振動板5をパッケージ91に搭載した状態を示す平面図である。パッケージ91は平面視矩形状で、セラミックを主体として内外部に導体配線が形成されたセラミックパッケージであり、断面で見て水晶振動板5を収納する凹部を有し、その周囲に堤部911が形成された箱状体構成である。パッケージ91の凹部の長辺方向一端には電極パッド912,913が底部914に対して一段高く形成されている。水晶振動板5は当該電極パッド912,913に片持ち支持される。当該片持ち支持は、図示していない導電接着剤や導電性バンプなどの導電性接合材を用いて引出電極511,521と電極パッド912,913を電気的機械的に接合する。そして所定の加熱等による安定化処理を行った後、図示しないリッドをパッケージ91の開口部915にシーム接合やビーム接合、ろう接合等の手段により接合してパッケージ91とリッドとの気密封止を行う。
このような構成の水晶振動子の周波数特性を調べたところ、図10に示すように主振動周波数f0近傍(共振−反共振)には2次モードスプリアス振動がなく、また主振動周波数f0から少し高い周波数領域に通常現れる高調波スプリアス振動hspも励振レベルが比較的小さな状態であった。従って主振動周波数f0に対してスプリアス振動の悪影響のない良好な特性の水晶振動子を得ていることが理解できる。
本発明による第6の実施形態について図11とともに説明する。本実施形態においても上記した実施形態と同様に水晶振動板6は平板状(平面視矩形状)のATカット水晶振動素子からなり、X軸が長辺、Z軸が短辺になる長方形形状となっている。また水晶振動板6の表裏(表裏面)の中央領域に各々励振電極61,62(62は図示せず)が形成されている。これら励振電極61,62は長辺が水晶振動板のX軸に、短辺がZ軸にそれぞれ沿った構成で、全体として長方形形状であるが、外周に複数の切り欠き61a〜61j,62a〜62j(62a〜62jは図示せず)が形成されている。これら切り欠き61a〜61j,62a〜62jは励振電極61,62の質量を軽減させた質量調整部を構成している。
水晶振動板6の表面に形成された励振電極61について、励振電極61の各長辺においては中央領域に切り欠き61iと61dが、中央領域の両サイドにある一方側領域に切り欠き61jと61cが、そして他方側領域に切り欠き61hと61eがそれぞれ対向して形成されている。また短辺においては、一方側領域の短辺中央から少し長辺側に偏った位置にそれぞれ切り欠き61aと61bが形成され、他方側領域の短辺中央から少し長辺側に偏った位置にそれぞれ切り欠き61gと61fが形成されている。なお、切り欠き61aと61g、61bと61fはそれぞれ対向して形成されている。また図示しないが水晶振動板6の裏面に形成された励振電極62については励振電極61に形成された切り欠き61a〜61jに対応して62a〜62jが形成されている。
励振電極61は引出電極611により水晶振動板2の短辺側であって当該短辺の一角部分に引き出され、励振電極62は引出電極621により同じ短辺側の他角部分に引き出されている。なお、本実施形態においては、引出電極611,621は切り欠き61f、61gの開口部分に近接した部分から短辺に向かって延出した後、短辺に沿って各角部分に引き出されている。なお、励振電極61,62の角部および切り欠き61a〜61j,62a〜62jにより形成された角部は曲部形成されている(曲率を有する)。
以上の水晶振動板6は図示していないが図9に示すようなパッケージ91に搭載される。パッケージ91は平面視矩形状で、セラミックを主体として内外部に導体配線が形成されたセラミックパッケージであり、断面で見て水晶振動板5を収納する凹部を有し、その周囲に堤部911が形成された箱状体構成である。パッケージ91の凹部の長辺方向一端には電極パッド912,913が底部914に対して一段高く形成されている。水晶振動板4は当該電極パッド912,913に片持ち支持される。当該片持ち支持は、図示していない導電接着剤や導電性バンプなどの導電性接合材を用いて引出電極611,621と電極パッド912,913を電気的機械的に接合する。そして、アニール処理等の所定の加熱による安定化処理を行った後、図示しないリッドをパッケージ91の開口部915にシーム接合やビーム接合、ろう接合等の手段により接合してパッケージ91とリッドとの気密封止を行う。
このような構成の水晶振動子の周波数特性を調べたところ、図12に示すように主振動周波数f0近傍(共振−反共振)には2次モードスプリアス振動がなく、また主振動から少し高い周波数領域に通常現れる高調波スプリアス振動hspも少し励振レベルが高いものの比較的小さなレベルであり、主振動に対してスプリアス振動の悪影響のない良好な特性であった。なお、ここで用いた水晶振動板6の周波数は120MHzであり、水晶振動板6の長辺寸法は1.8mm、短辺寸法は1.2mmであり、励振電極61,62の長辺寸法Lは0.7mm、短辺寸法Wは0.6mmである。また各切り欠き61a〜61j,62a〜62jは同形状であり、開口寸法が0.07mm、深さ寸法が0.1mmである。
本発明による第7の実施形態について図13、図14とともに説明する。本実施形態においても上記した実施形態と同様に水晶振動素子7(以下、水晶振動板という)は矩形平板状のATカット水晶振動素子からなり、X軸が長辺、Z軸が短辺になる長方形形状となっている。また水晶振動板7の表裏(表裏面)の中央領域に各々励振電極71,72が形成されている。これら励振電極71,72は長辺がX軸に、短辺がZ軸に沿った構成で、全体として長方形形状であるが、外周に複数の切り欠き71a〜71f,72a〜72fが形成されている。これら切り欠き71a〜71f,72a〜72fは、励振電極71,72の質量を軽減させた質量調整部を構成している。
図13に示すように水晶振動板7の表面に形成された励振電極71は、各短辺の中央領域に切り欠き71a,71dが対向した状態で配置されている。また各長辺には切り欠き71e、71f、71b、71cが形成されている。切り欠き71e、71f、71b、71cは長辺の中央領域から各短辺側へ偏った位置にそれぞれ設けられている。この偏った位置は前述したように長辺を3等分した場合の一方側領域R2と他方側領域R3に対応しており、一方側領域R2においては切り欠き71fと71bが対向し、他方側領域R3においては71eと71cが対向している。
図14に示すように水晶振動板7の裏面に形成された励振電極72は、各短辺の中央領域に切り欠き72aと72cが対向して形成されており、各長辺の中央領域に切り欠き72dと72bが対向して形成されている。各短辺の切り欠き72a,72cは表面の励振電極71の短辺に形成された切り欠き71a,71dと水晶振動板7を介して対向して形成されている。また、各切り欠き71a〜71f,72a〜72dは開口部寸法より底部寸法のほうが小さい略台形構成となっている。すなわち、切り欠き71aについて例示すると、開口寸法h9が底部寸法h10より大きく形成されている。他の切り欠き71b〜71f,72a〜72dについても同様の構成となっている。また励振電極71,72の角部および、切り欠き71a〜71f,72a〜72dにより形成された角部は曲部形成されている(曲率を有する)。
励振電極71は引出電極711により水晶振動板2の一方の短辺側であって当該短辺の一角部分に引き出され、励振電極72は引出電極721により同じ短辺側の他角部分に引き出されている。なお、本実施形態においては、引出電極711,721は各々短辺に向かって延出した後、短辺に沿って各角部分に引き出されているが、各励振電極71,72から斜めに角部に向かって引出電極711,721を伸長させた構成としてもよい。
また各切り欠き71a〜71f,72a〜72fは、開口部寸法より底部寸法のほうが小さい略平面視台形構成となっている。すなわち、切り欠き71aについて例示すると、開口寸法h7が底部寸法h8より大きく形成されている。他の切り欠き71b〜71f,72a〜72fについても同様の構成となっている。また励振電極71,72の角部、および切り欠き71b〜71f,72a〜72fにより形成された角部は曲部形成されている(曲率を有する)。
以上の水晶振動板7は図示していないが図9に示すようなパッケージ91に搭載される。パッケージ91は平面視矩形状で、セラミックを主体として内外部に導体配線が形成されたセラミックパッケージであり、断面で見て水晶振動板1を収納する凹部を有し、その周囲に堤部911が形成された箱状体構成である。パッケージ91の凹部の長辺方向一端には電極パッド912,913が底部914に対して一段高く形成されている。水晶振動板5は当該電極パッド912,913に片持ち支持される。当該片持ち支持は、図示していない導電接着剤や導電性バンプなどの導電性接合材を用いて引出電極711,721と電極パッド912,913を電気的機械的に接合する。そして、アニール処理等の所定の加熱による安定化処理を行った後、図示しないリッドをパッケージ91の開口部915にシーム接合やビーム接合、ろう接合等の手段により接合してパッケージ91とリッドとの気密封止を行う。
このような構成の水晶振動子の周波数特性を調べたところ、図15に示すように主振動周波数f0近傍(共振−反共振)には2次モードスプリアス振動がなく、また主振動周波数から少し高い周波数領域に通常現れる高調波スプリアス振動hspも少し励振レベルが高いものの比較的小さなレベルであり、主振動に対してスプリアス振動の悪影響のない良好な特性であった。なお、ここで用いた水晶振動板7の周波数は120MHzであり、水晶振動板7の長辺寸法は1.9mm、短辺寸法は1.3mmであり、励振電極71,72の長辺寸法Lは0.8mm、短辺寸法Wは0.7mmである。短辺の各切り欠き71a,71d,72a,72cは同形状であり、開口寸法が0.07mm、深さ寸法が0.1mmである。また、長辺の切り欠き71e、71f、71b、71c,72b,72dは同形状であり、開口寸法が0.15mm、深さ寸法0.1mmである。
本発明による第8の実施形態について図16、図17とともに説明する。本実施形態においても上記した実施形態と同様に水晶振動素子8(以下、水晶振動板という)は平板状(平面視矩形状)のATカット水晶振動素子からなり、Z軸が長辺、X軸が短辺になる長方形形状となっている。また水晶振動板8の表裏面の中央領域に各々励振電極81,82が形成されている。これら励振電極81,82は長辺が水晶振動板のZ軸に、短辺がX軸にそれぞれ沿った構成で、全体として長方形形状であるが、外周に複数の切り欠き81a〜81f,82a〜82fが形成されている。これら切り欠き81a〜81f,82a〜82fは励振電極81,82の質量を軽減させた質量調整部を構成している。
図16に示すように水晶振動板8の表面に形成された励振電極81は、各短辺の中央領域に切り欠き81a,81dが対向した状態で配置されている。また各長辺には切り欠き81e、81f、81b、81cが形成されている。切り欠き81e、81f、81b、81cは長辺の中央領域から各短辺側へ偏った位置にそれぞれ設けられている。この偏った位置は前述の長辺を3等分した場合の一方側領域R2と他方側領域R3に対応しており、一方側領域R2においては切り欠き81fと81bが対向し、他方側領域R3においては81eと81cが対向している。
図17に示すように水晶振動板8の裏面に形成された励振電極82は、一方の短辺の中央領域から少し長辺側に偏った部分に切り欠き82aと切り欠き82bが並列して形成されており、他方の短辺の中央領域から少し長辺側に偏った部分に切り欠き82dと切り欠き82eが並列して形成されている。また各長辺の中央領域には開口部の広い切り欠き82f、82cが対向して設けられている。
励振電極81は引出電極811により水晶振動板2の短辺側であって当該短辺の一角部分に引き出され、励振電極82は引出電極821により他の短辺側の前記一角部分と対角に位置する角部分に引き出されている。すなわち水晶振動板8の両短辺を保持する両持ち支持構成となっている。なお、本実施形態においては、引出電極811,821は切り欠き81f、81gの開口部分に近接した部分から短辺に向かって延出した後、短辺に沿って各角部分に引き出されている。
この実施形態においては各励振電極81,82の各辺それぞれにおける切り欠き81a〜81f,82a〜82f(例えば、切り欠き82a,82b)は開口部寸法と底部寸法が等しく設定されている。また、励振電極81,82の角部、および切り欠き81a〜81f,82a〜82fにより形成された角部は小さな曲率からなる曲部が形成されている。
以上の水晶振動板8は図6に示すようなパッケージ92に搭載される。当該水晶振動板8を保持するパッケージ92は水晶振動板8の長辺方向両端すなわち両短辺を保持する構成が必要となる。従って、パッケージ92内部の長辺方向両端部には支持用の電極パッド922,923がそれぞれ設けられ、電極パッド922,923と引出電極811,821とを導電接着剤や導電性バンプなどの導電性接合材を用いて電気的機械的に接合する。そして、アニール処理等の所定の加熱による安定化処理を行った後、図示しないリッドをパッケージ92の開口部925にシーム接合やビーム接合、ろう接合等の手段により接合してパッケージ92とリッドとの気密封止を行う。
このような構成の水晶振動子の周波数特性を調べたところ、図18に示すように主振動周波数f0近傍には2次モードスプリアス振動がなく、また主振動から少し高い周波数領域に通常現れる高調波スプリアス振動hspも励振レベルが比較的小さな状態の、主振動に対してスプリアス振動の悪影響のない良好な特性であった。なお、ここで用いた水晶振動板8の周波数は120MHzであり、水晶振動板8の長辺寸法は1.8mm、短辺寸法は1.2mmであり、励振電極81,82の長辺寸法Lは0.7mm、短辺寸法Wは0.6mmである。また切り欠き81a,81b,81c,81d,81e,81fはそれぞれ開口寸法が0.1mm、深さ寸法が0.1mmであり、切り欠き82f、82cはそれぞれ開口寸法が0.2mm、深さ寸法が0.1mmであり、切り欠き82a,82b,82d,82eはそれぞれ開口寸法が0.07mm、深さ寸法が0.1mmである。
なお、上記した各実施形態にかかる励振電極は、それぞれフォトリソグラフィー法によって成形されている。そして、励振電極を形成した後に周波数の微調整を兼ねて切り欠きをエッチング形成する。具体的に、実施形態1にかかる図1に示す励振電極11,12の場合、図19に示す励振電極11,12を成形した後に、切り欠きを形成する箇所をレーザ照射またはミーリング調整により削除して切り欠き11a〜11d,12a〜12dである質量調整部を形成する。また、実施形態5にかかる図7,8に示す励振電極51,52の場合、図20に示す励振電極を成形した後に、切り欠きを形成する箇所をレーザ照射またはミーリング調整により削除して切り欠き51a〜51f,52a〜52gである質量調整部を形成する。この構成によれば、周波数の波形を見ながら周波数調整行うことができ、さらに水晶振動板の左右の変位バランスを調整することができ、その結果、二次モードスプリアスを無くすことができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば水晶振動素子は円形であってもよく、水晶振動素子の外形サイズや励振電極の外形サイズが異なったものにも適用可能である。また質量調整部は切り欠きについて例示したが、電極材や樹脂を付加した付加質量構成であってもよい。さらに他の周波数にも適用できるものであり、特に100MHz以上の水晶振動素子においてはfaモードに起因するスプリアス振動が生じやすいので、本発明を適用することにより各種スプリアス振動の影響を排除した良好な特性の水晶振動子を得ることができる。
また、質量調整部である切り欠きは、上記実施形態に示すように水晶振動板の素地を露出させる構成に限定されるものではなく、ほかに他の励振電極領域より電極膜厚が薄い薄肉部からなる質量調整部であってもよい。すなわち、通常励振電極は金属材料の多層膜により構成されるが、切り欠きや凹部のみにおいて層構成を少なくすることにより薄肉部を形成してもよい。本実施形態を例にして、金属層のうち下面のクロム層のみに切り欠きを形成し、その上に形成する金層については切り欠きに形成しない構成としてもよい。このような切り欠きや凹部に金属材料が存在する構成により、通常行う周波数調整時に当該金属材料に対して調整動作を行うことができ、スプリアス抑制の調整に有効となる。
また、上記した本実施形態では、質量調整部として切り欠きを挙げているが、これに限定されるものではなく、質量調整を行うために励振電極を変形する構成であれば他の構成であってもよい。例えば、円形または角形の貫通孔である切除部(電極非形成部)であってもよい。
また、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、水晶振動素子の外形サイズや励振電極の外形サイズが異なったものにも適用可能である。また他の周波数にも適用できるものであり、特に100MHz以上の水晶振動素子においてはfaモードに起因するスプリアス振動が生じやすいので、本発明を適用することによりスプリアス振動の影響を排除した良好な特性の水晶振動子を得ることができる。
また、上記した本実施形態では、水晶振動素子(水晶振動板)として平板状(平面視矩形状)のATカット水晶振動素子を用いているが、形状は上記した実施形態に限定されるものではなく、図21,22に示すように、表裏面に凹部が形成され、この凹部の底面に励振電極が形成されてもよい。なお、図21は実施形態1の変形であり、図22は実施形態5の変形であり、各構成の説明は上述しているのでここでの説明は省略する。
なお、本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
また、この出願は、2005年9月15日に日本で出願された特願2005−267732号および2006年3月29日に日本で出願された特願2006−091885号に基づく優先権を請求する。これに言及することにより、その全ての内容は本出願に組み込まれるものである。
水晶振動子の量産に適用できる。


Claims (15)

  1. 厚みすべり振動にて動作する水晶振動素子が設けられた水晶振動子において、
    前記水晶振動素子の表裏面に対向して一対の励振電極が形成され、
    前記各励振電極は平面視四辺形に形成され、かつ、前記表裏面に形成された前記各励振電極それぞれの少なくとも対向する二辺に質量調整部が形成されたことを特徴とする水晶振動子。
  2. 前記各励振電極は平面視矩形に形成され、かつ、前記表裏面に形成された前記各励振電極それぞれの少なくとも対向する二辺の中央領域にそれぞれ質量調整部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の水晶振動子。
  3. 前記各励振電極は平面視矩形に形成され、かつ、前記表裏面に形成された前記各励振電極それぞれの各辺の中央領域にそれぞれ質量調整部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の水晶振動子。
  4. 前記各励振電極は平面視矩形に形成され、かつ、前記表裏面に形成された前記各励振電極それぞれの少なくとも対向するニ辺を3等分した各領域にそれぞれ質量調整部が形成されたことを特徴とする請求項1に記載の水晶振動子。
  5. 前記対向するニ辺とは長辺であることを特徴とする請求項4に記載の水晶振動子。
  6. 前記表裏面に形成された前記各励振電極のうち少なくとも一方の励振電極の短辺に少なくとも1つ以上の質量調整部が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の水晶振動子。
  7. 前記各励振電極は平面視矩形に形成され、かつ、前記表裏面に形成された前記各励振電極それぞれの少なくとも対向する二辺に質量調整部が形成され、
    一方の前記励振電極では各長辺の中央領域に質量調整部が形成されるとともに、他方の前記励振電極では各長辺の中央から両側に偏った領域に質量調整部が形成されて異形状からなり、
    前記各励振電極のそれぞれ短辺は、中央領域と両端との間に質量調整部が形成されたことを特徴とする請求項1に記載の水晶振動子。
  8. 質量調整部は、励振電極を除去した切り欠きまたは切除孔、あるいは励振電極に重み付けされた重み付け部であることを特徴とする請求項1乃至7のうちいずれか1つに記載の水晶振動子。
  9. 前記励振電極の中央領域に形成された前記切り欠きの寸法は、その開口寸法が当該切り欠きが形成された当該励振電極の辺の寸法に対して0.15〜0.40の比率で設定され、その深さ寸法が前記辺に隣接する辺の寸法に対して0.10〜0.30の比率で設定されてなることを特徴とする請求項8に記載の水晶振動子。
  10. 前記励振電極の中央から両側に偏った領域に形成された前記切り欠きの寸法は、その開口寸法が当該切り欠きが形成された当該励振電極の辺の寸法に対して0.06〜0.20の比率で設定され、その深さ寸法が前記辺に隣接する辺の寸法に対して0.10〜0.30の比率で設定されてなることを特徴とする請求項8または9に記載の水晶振動子。
  11. 前記切り欠きの開口寸法は、当該切り欠きの深さ寸法より大であることを特徴とする請求項8乃至10のうちいずれか1つに記載の水晶振動子。
  12. 前記切り欠きの構成として形成された角部は、曲部形成されたことを特徴とする請求項8乃至11のうちいずれか1つに記載の水晶振動子。
  13. 前記切り欠きの開口寸法は、当該切り欠きの底部寸法より大であることを特徴とする請求項8乃至12のうちいずれか1つに記載の水晶振動子。
  14. 前記励振電極の電極パターンは、前記表裏面で異なっていることを特徴とする請求項1乃至13のうちいずれか1つに記載の水晶振動子。
  15. 基本波振動周波数が100MHz以上であることを特徴とする請求項9乃至14のうちいずれか1つに記載の水晶振動子。

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