JP5504446B2 - 疎水性ゼオライトの製造方法及びその方法で得られた疎水性ゼオライト - Google Patents

疎水性ゼオライトの製造方法及びその方法で得られた疎水性ゼオライト Download PDF

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本発明は、疎水性ゼオライトの製造方法及びその方法で得られた疎水性ゼオライトに関する。さらに詳しくは、本発明は、簡便な化学処理により、ゼオライトの骨格構造を維持したまま、約1質量%の吸水能力(温度25℃、P/P0=0.4の相対圧における)にまでゼオライトの疎水性を高めることのできる、工業的に実用可能な疎水性ゼオライトの製造方法、及びその方法で得られた疎水性ゼオライトに関するものである。
ゼオライトは大表面積を有するアルミノシリケ−ト多孔体であり、水分子や、アルデヒド類、ケトン類をはじめとする低分子量の有機物吸着性能に優れている。ゼオライトの吸着特性はSiO2/Al23モル比に依存し、低SiO2/Al23モル比のものは強い親水性を示すため、エアコンや冷蔵庫等の除湿剤として工業的にも多用されている。一方で高SiO2/Al23モル比のものは比較的疎水性を示すため、有機溶剤やアルデヒド等の有害有機物除去剤として、ハニカムロータやフィルタ等に用いられている。しかしながら、水の共存下で有機物質を効率的に吸着させるためには、ゼオライトの吸水能力をできる限り低くしなければならない。
水を吸収する能力はその格子中の負電荷中心の含有量(主としてアルミニウム含有量)に応じて決まるため、ゼオライトを疎水性にするためには、負電荷中心となるアルミニウム原子や表面水酸基を除去する必要がある。疎水性ゼオライトの工業的な製法には、例えば、酸処理や高温水蒸気流通、高温でのハロゲンシランによる脱アルミニウム処理があり、これらの工程によりSiO2/Al23モル比が40〜100の超安定性のゼオライト(USY : Ultra Stable Y zeolite)が得られる。しかしながら、これらの従来技術ではゼオライトの吸水能力をせいぜい約8質量%程度(温度25℃、P/P0=0.4における)までしか抑えることができず、これらの処理によって得られる疎水性では有機物/水混合系において、有機物のみを効率的に除去することはできない。
シリカやゼオライト等の多孔性物質に対する更なる疎水化処理としては、例えば疎水性シリカをトリメチルエトキシシラン[Me3−Si−OEt](例えば、特許文献1参照)や、ヘキサメチルジシラザン[Me3Si−NH−SiMe3](例えば、特許文献2及び非特許文献1参照)などの有機シリル化剤で処理する方法、あるいはゼオライトにポリビニルアルコールを塗付したのち、不活性ガス流通下で加熱して炭化処理を施す方法(例えば、特許文献3参照)、さらにはゼオライトをEDTA(エチレンジアミン四酢酸)で処理する方法(例えば、非特許文献2参照)等の技術が知られている。
特開2009−286936号公報 特開平11−335115号公報 特開2007−331982号公報
Catalysis Today 107−108(2005)397−403 J.Phys.Chem.,72,2594(1968)
ゼオライトに対する更なる疎水化処理方法として、前述したように種々の技術が開示又は報告されているが、これらの技術においては、試薬が高価であったり、有機溶媒を必要とするために製造工程や残液処理工程が煩雑であったり、表面が有機物で被覆されているために耐熱性に劣るなど、工業的な実用化には依然として課題が多い。
本発明は、このような状況下になされたものであり、簡便な化学処理により、ゼオライトの骨格構造を維持したまま、約1質量%の吸水能力(温度25℃、P/P0=0.4の相対圧における)にまでゼオライトの疎水性を高めることのできる、工業的に実用可能な疎水性ゼオライトの製造方法及び該製造方法により製造される疎水性ゼオライトを提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、SiO2/Al23モル比が特定の範囲にあるゼオライトを原料として用い、脱アルミニウム処理工程、脱アルミニウム処理されたゼオライトを、テトラアルコキシシランを含む酸性水溶液中で加熱処理する工程、及び加熱処理ゼオライトを、特定の温度にて焼成する工程を順次施すことにより、その目的を達成し得ることを見出した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
[1](a)SiO2/Al23モル比が2以上30以下であるゼオライトを脱アルミニウム処理する工程、(b)前記(a)工程で脱アルミニウム処理されたゼオライトを、該ゼオライト中に含まれるケイ素原子に対して1モル%以上20モル%以下のテトラアルコキシシラン(アルコキシ基の炭素数1〜5)を含む酸性水溶液中にて加熱処理する工程、及び(c)前記(b)工程で得られた加熱処理ゼオライトを400℃以上1000℃以下の温度で焼成する工程を有することを特徴とする疎水性ゼオライトの製造方法、
[2]前記(a)工程で用いる原料ゼオライトが、Y型ゼオライトである上記[1]に記載の疎水性ゼオライトの製造方法、
[3]前記(a)工程で脱アルミニウム処理されたゼオライトのSiO2/Al23モル比が5より大きく、300以下である上記[1]または[2]に記載の疎水性ゼオライトの製造方法、
[4]前記(a)工程における脱アルミニウム処理が、高温水蒸気流通法による処理またはハロゲン化ケイ素による処理である上記[1]〜[3]のいずれかに記載の疎水性ゼオライトの製造方法、
[5]前記(b)工程で用いるテトラアルコキシシランが、テトラエトキシシランである上記[1]〜[4]のいずれかに記載の疎水性ゼオライトの製造方法、
[6]前記(b)工程における酸性水溶液の濃度が0.1モル/L(リットル)以上3.0モル/L以下であり、かつ加熱処理温度が70℃以上110℃以下である上記[1]〜[5]のいずれかに記載の疎水性ゼオライトの製造方法、及び
[7]上記[1]〜[6]のいずれかに記載の疎水性ゼオライトの製造方法により製造されることを特徴とする疎水性ゼオライト、
を提供するものである。
本発明によれば、簡便な化学処理により、ゼオライトの骨格構造を維持したまま、約1質量%の吸水能力(温度25℃、P/P0=0.4の相対圧における)にまでゼオライトの疎水性を高めることのできる、工業的に実用可能な疎水性ゼオライトの製造方法及び該製造方法により製造される疎水性ゼオライトを提供することができる。
実施例1で得られた脱アルミニウム処理ゼオライトと疎水性ゼオライトのX線回折(XRD)パターンである。 実施例1で得られた脱アルミニウム処理ゼオライトと疎水性ゼオライトの水蒸気吸脱着等温線(25℃)である。
本発明の疎水性ゼオライトの製造方法は、(a)SiO2/Al23モル比が2以上30以下であるゼオライトを脱アルミニウム処理する工程、(b)前記(a)工程で脱アルミニウム処理されたゼオライトを、該ゼオライト中に含まれるケイ素原子に対して1モル%以上20モル%以下のテトラアルコキシシラン(アルコキシ基の炭素数1〜5)を含む酸性水溶液中にて加熱処理する工程、及び(c)前記(b)工程で得られた加熱処理ゼオライトを400℃以上1000℃以下の温度で焼成する工程を有することを特徴とする。
[(a)工程]
本発明の疎水性ゼオライトの製造方法における(a)工程は、SiO2/Al23モル比が2以上30以下であるゼオライトを、脱アルミニウム処理する工程である。
当該(a)工程において、原料として用いられるゼオライトは、SiO2/Al23モル比が2以上30以下のものであり、前記モル比が上記の範囲にあるゼオライトは入手が容易である。このようなゼオライトとしては入手性及び脱アルミニウム処理性などの観点から、Y型ゼオライトが好適である。
ゼオライトの水を吸収する能力は、格子中の負電荷中心の含有量(主としてアルミニウム含有量)に応じて決まるため、ゼオライトを疎水性にするためには、負電荷中心となるアルミニウム原子や表面水酸基を除去する必要がある。当該(a)工程は、負電荷中心となるアルミニウム原子を除去して、SiO2/Al23モル比を、通常5より大きく300以下程度にして、原料ゼオライトに疎水性を付与する脱アルミニウム処理工程である。
当該(a)工程における脱アルミニウム処理方法としては特に制限はなく、従来公知の種々の方法の中から適宜選択して用いることができる。脱アルミニウム処理方法としては、例えば高温水蒸気流通法、ハロゲン化ケイ素処理法、酸処理法、キレート試薬処理法、フッ化物処理法、ケイフッ化アンモニウム処理法などを挙げることができる。
(高温水蒸気流通法)
この高温水蒸気流通法は、NH4型ゼオライト又はH型ゼオライトを、水蒸気流通下に、通常500℃以上の高温で加熱処理する方法である。この処理によって骨格Alは骨格外に脱離する。これは、ゼオライト骨格のSi−O−Alの高温加水分解によると考えられる。Alが脱離した後にはヒドロキシネストと呼ばれる4つのシラノール基からなる格子欠陥が生成し、さらにこのシラノール基は約300℃以上の加熱で脱水して安定なシロキサン結合を生成し、疎水点となる。
この方法は、Y型ゼオライトのSiO2/Al23モル比を高めるのに有効である。
(ハロゲン化ケイ素処理法)
このハロゲン化ケイ素処理法は、骨格AlをSiに同型置換する方法である。したがって、格子欠陥を生じることなく、高いSiO2/Al23モル比のゼオライトを得ることができる。具体的には、Y型ゼオライトを、Up−Flow型の反応管中で、乾燥窒素気流中にて高温加熱処理により脱水したのち、室温で四塩化ケイ素蒸気を飽和させた窒素ガスを流しながら、徐々に反応温度を上げて450〜560℃程度の温度にて2時間程度処理することにより、高シリカY型ゼオライトが得られる。
この方法は、SiO2/Al23モル比が高く、同時に高結晶性を有するものが直接合成できないY型ゼオライトに対して、特に有効である。
(酸処理法)
ゼオライトを希塩酸のような無機酸で処理する方法である。通常ゼオライトは酸で処理すると骨格構造が破壊される。しかし、SiO2/Al23モル比が高いゼオライトでは、酸処理による結晶性の低下は起きずに、骨格Alが除かれる。これはゼオライト中、H3+と接触しやすい位置に(AlO4-+の形で存在するAlが(SiO4)と比べて酸に溶解しやすいためである。
合成により得られたY型ゼオライトは、酸処理により骨格構造が破壊されるが、前述した高温水蒸気流通法によりSiO2/Al23モル比を高めたフォージャサイト(超安定Y型ゼオライト)は、当該酸処理により脱アルミニウムが生じ、SiO2/Al23モル比を高くすることができる。高温水蒸気流通法により処理されたNaY型ゼオライトに、当該酸処理を施すことにより、Al含有量を、処理前の1/10程度にすることができる。
当該酸処理は、簡単に行える点が特徴であり、脱離したAlは、酸に溶解してしまうために骨格内に残らない。Alが抜けた部位はヒドロキシネストが形成されるが、加熱脱水によりシロキサン結合が形成し、安定化、疎水化する。
(キレート試薬処理法)
このキレート試薬処理法は、EDTAのようなキレート試薬溶液でゼオライトを処理することにより、骨格Alを取り除く方法であり、Alの脱離がエチレンジアミン四酢酸(H4EDTA)によって化学量論的に起こる。脱Alの際はキレート試薬がAlと接触する必要があるため、キレート試薬が拡散し得る部位のAlの除去に有効である。
脱アルミニウム処理は、ゼオライト水性スラリーに、還流条件下で0.25〜0.50mol/L程度のH4EDTA溶液を徐々に加えていくことにより、Alはキレートイオンとして水中に除かれ、Alの抜けた後はヒドロキシネストとなる。このヒドロキシネストは、300℃以上の温度で処理することにより、シロキサン結合を形成し、疎水化する。
(フッ化物処理法)
このフッ化物処理法は、ゼオライトを、フッ素、フッ化水素及びフッ化塩などにより処理する方法である。疎水性の発現の主な原因は、処理に伴う脱アルミニウムであるが、さらに表面の一部がフッ素化して疎水化に寄与する。
具体的には、フッ素を酸素や窒素、あるいは空気で希釈して、25〜60℃程度の温度で、ゼオライトと接触させることにより、脱アルミニウムが起こり、その後600℃程度の温度で焼成することにより疎水化する。
このようなフッ素処理は、ゼオライトの種類により条件が異なり、大抵のゼオライトは処理後も結晶性を保持するが、ゼオライトL、ゼオライトオメガなど、結晶性が低下するものもある。
(ケイフッ化アンモニウム処理)
前述したハロゲン化ケイ素処理法と比較して、簡単な操作及び緩やかな条件で、ゼオライト骨格のAlをSiに置換する方法である。AlとSiの置換反応は、
+(AlO4-+(NH42SiF6→(SiO4)+(NH42AlF5+MF
と考えられており、カチオンフッ化物が生成する。したがって、H型ゼオライトを用いるとHFが生じ、主反応と共に酸処理による脱アルミニウムが起こり、ヒドロキシネストが生成する。
具体的には、ゼオライト水性スラリーを75〜95℃程度の温度に加熱しておき、これに1モル/L程度のケイフッ化アンモニウム[(NH42SiF6]水溶液を徐々に加えて、1〜3時間程度反応させる。この処理はpHを6程度に制御することが重要である。また、ケイフッ化アンモニウム溶液の添加量を変化させることにより、生成物のSiO2/Al23モル比を制御することができる。この方法により、NH4型Yゼオライトでは60%程度、H型モルデナイトでは30%程度のアルミニウムが、それぞれケイ素に置換される。また、前出したハロゲン化ケイ素処理法との併用で、高いSiO2/Al23モル比を有する疎水化Y型ゼオライトを得ることができる。
本発明において、(a)工程における脱アルミニウム処理としては、前述した高温水蒸気流通法による処理、またはハロゲン化ケイ素処理法、あるいはそれらの併用が好ましい。
このように脱アルミニウム処理されたゼオライトのSiO2/Al23モル比は、5より大きく300以下であることが好ましく、より好ましくは50以上200以下である。
[(b)工程]
本発明の疎水性ゼオライトの製造方法における(b)工程は、前述した(a)工程で脱アルミニウム処理されてなる、SiO2/Al23モル比が5より大きく、300以下程度のゼオライトを、テトラアルコキシシラン(アルコキシ基の炭素数1〜5)を含む酸性水溶液中で、70〜110℃程度の温度にて加熱処理する工程である。
当該(b)工程において、(a)工程の脱アルミニウム処理により形成された水の強い吸着サイトとなるヒドロキシネストに対する、テトラアルコキシシランの加水分解・縮合反応により、シロキサン結合が形成され、さらに高い疎水性が発現する。
(テトラアルコキシシラン)
当該(b)工程において用いられるテトラアルコキシシランとしては、例えば下記一般式(1)
Si(OR)4 ・・・(1)
(式中、Rは炭素数1〜5のアルキル基を示し、4個のORは、たがいに同一であっても異なっていてもよい。)
で表される化合物を挙げることができる。
一般式(1)において、Rで示される炭素数1〜5のアルキル基は、直鎖状及び枝分かれ状のいずれであってもよく、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、及び各種ペンチルが挙げられるが、これらの中で、加水分解・縮合反応性の観点から、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、さらに疎水化及び反応の制御性の観点からエチル基が好ましい。
4個のORはたがいに同一であってもよいし、異なっていてもよいが、入手性の観点から、同一であるものが好ましい。
前記一般式(1)で表されるテトラアルコキシシランの具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトライソブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシランなどを挙げることができる。また、前記テトラアルコキシシランのオリゴマー、例えば市販品の「メチルシリケート51」、「エチルシリケート40」(いずれもコルコート社製商品名)、「MS−51」、「MS−56」(いずれも三菱化学社製商品名)などを用いることもできる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。前記のテトラアルコキシシランの中で、特にテトラエトキシシラン(以下、「TEOS」と略記することがある。)が好適である。
(反応条件)
脱アルミニウム処理されたゼオライトを、テトラアルコキシシランを含む酸性水溶液中で加熱処理する際の条件としては、テトラアルコキシシランの使用量は、脱アルミニウム処理されたゼオライト中に含まれるケイ素原子に対して、1モル%以上20モル%以下であることを要する。テトラアルコキシシランの使用量が1モル%未満であれば、得られる疎水性ゼオライトは、所望の疎水性が発揮されず、本発明の目的が達せられないし、一方20モル%を超えると、得られる疎水性ゼオライトは、テトラアルコキシシランの使用量の割には疎水性の向上効果が認められず、経済的に不利となる。このような観点から、テトラアルコキシシランの使用量は、1モル%以上10モル%以下であることが好ましい。
テトラアルコキシシランの加水分解・縮合反応性、及び脱アルミニウム処理ゼオライトの骨格保持性の観点から、酸性水溶液の濃度は0.1モル/L(リットル)以上3.0モル/L以下であることが好ましく、0.5モル/L以上2.0モル/L以下であることがより好ましい。加熱処理温度は70℃以上110℃以下であることが好ましい。前記酸性水溶液の濃度は、塩酸、硝酸、硫酸などの無機酸によって調整することができる。
酸性水溶液中の脱アルミニウム処理ゼオライトのスラリー濃度としては特に制限はないが、取り扱い性及び反応性の観点から、通常0.1〜50質量%程度、好ましくは1〜30質量%であり、また加熱処理時間は、加熱処理温度やpH、テトラアルコキシシランの使用量によって左右され、一概に決めることはできないが、通常1〜24時間程度である。
このようにして、テトラアルコキシシランを含む酸性水溶液中で加熱処理された脱アルミニウム処理ゼオライトは、ろ過、洗浄及び乾燥処理したのち、次の(c)工程に供給される。
[(c)工程]
本発明の疎水性ゼオライトの製造方法における(c)工程は、前記(b)工程で得られた脱アルミニウム処理ゼオライトのテトラアルコキシシラン処理物を焼成する工程である。
焼成温度は、400℃以上1000℃以下の温度であり、空気中で焼成することが好ましい。焼成温度が400℃未満では、焼成が不充分であり、得られる疎水性ゼオライトは、所望の疎水性が発現されない。一方1000℃を超えると、結晶構造が破壊される惧れがあり好ましくない。このような観点から、焼成温度は600℃以上900℃以下であることが好ましい。
本発明の疎水性ゼオライトの製造方法は、以下に示す効果を奏する。
(a)本発明の製造方法により得られる疎水性ゼオライトは、従来の脱アルミニウム処理のみによって得られる疎水性ゼオライト、及びその他有機シリル化剤を用いて疎水化を施したゼオライトに比べて極めて高い疎水性を示し、有機物単相あるいは有機物/水混合系において、有機物を高効率に吸着することができる。
(b)上記特性により、有害有機物除去、脱臭、大気汚染浄化、水浄化等の幅広い分野において有機物に対して高い吸着能を有する吸着材として応用が可能である。また、高疎水性ゼオライトは触媒担体としても非常に有用であり、触媒、有機合成分野においても需要が見込まれる。
(c)合成プロセスにおいて高価なシリル化剤や有機溶媒を必要としないため、工業的に実用可能な合成プロセスである。
本発明はまた、前述した本発明の疎水性ゼオライトの製造方法により製造されることを特徴とする疎水性ゼオライトをも提供する。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
実施例1
(1)疎水性ゼオライトの製造
Y型ゼオライト(SiO2/Al23モル比=5)を脱アルミニウム処理することによって得られた脱Al処理Y型ゼオライト(SiO2/Al23モル比=約70)[以下「Y(70)」と略記することがある。]と、このゼオライトのケイ素原子に対して、モル比で3%となるようにTEOSを分散させた2モル/L濃度の硝酸水溶液とを混合した。懸濁液中のゼオライト濃度は3.2質量%であった。この懸濁液を冷却管付きナス型フラスコに入れ、100℃で12時間還流した。その後、濾過、洗浄、乾燥させ、空気中600℃で4 時間焼成することにより目的の疎水性ゼオライトを得た。
(2)脱Al処理ゼオライト及び疎水性ゼオライトの評価
上記(1)における脱Al処理ゼオライトと、疎水性ゼオライトを、X線回折(XRD)及び窒素吸脱着試験により評価した。下記に示すXRD及び窒素吸脱着試験から、脱Al処理ゼオライト及び疎水性ゼオライトは、原料Y型ゼオライトと、ほぼ同じ結晶性、表面積、細孔容積、細孔径を有することが確認された。図1に、脱Al処理ゼオライトと疎水性ゼオライトのX線回折(XRD)パターンを示す。
また、下記に示す水蒸気吸脱着試験から、P/P0=0〜0.9の相対圧において、疎水性ゼオライトは、極めて少ない水吸着量しか示さず、ゼオライトが疎水化されていることが分かる。図2に、脱Al処理ゼオライト及び疎水性ゼオライトの水蒸気吸脱着等温線(25℃)を示すと共に、表1に、各段階のゼオライト、すなわち原料ゼオライトと、脱Al処理ゼオライトと、疎水性ゼオライトの水吸着量とSiO2/Al23モル比を示す。
図2に示す疎水性ゼオライトの水蒸気吸脱着等温線は、無細孔物質の水の吸脱着挙動と同じであり、ゼオライト細孔内への水分子の吸着がほぼ無いことを示している。この疎水性ゼオライトは、他の疎水化処理で得られる疎水性ゼオライトと比較しても、極めて高い疎水性を示していることが明らかとなった。
(脱Al処理ゼオライト(70)及び疎水性ゼオライトの評価方法)
<X線回折>
以下に示す装置及び条件により、X線回折を行った。
・装置:リガク社製、RINT 2500 diffractometer
・使用X線管球:CuKα(λ=1.5406Å)
・測定範囲:5〜40 度
・サンプリング幅:0.02 度
・計数時間:0.5s
<窒素吸脱着試験>
以下に示す装置及び条件により、窒素吸脱着試験を行った。
・装置:日本ベル社製、BELSORP−max
・前処理条件:673K、3時間真空排気
・測定条件:−196 ℃(液体窒素温度)
<水蒸気吸脱着試験>
以下に示す装置及び条件により、水蒸気吸脱着試験を行い、水蒸気吸脱着等温線(25℃)を求めると共に、これからP/P0=0.4における水吸着量(質量%)を求めた。
・装置:日本ベル社製、BELSORP−max
・前処理条件:673K、3時間真空排気
・測定条件:25 ℃
Figure 0005504446
実施例2
脱アルミニウム処理を施した脱Al処理Y型ゼオライト(SiO2/Al23モル比=約70)と、このゼオライトのケイ素原子に対してモル比で1%となるようにTEOSを分散させた2モル/L濃度の硝酸水溶液とを混合した。この懸濁液を冷却管付きナス型フラスコに入れ、100℃で6時間還流した。その後、濾過、洗浄、乾燥させ、空気中600℃で4時間焼成することにより目的の疎水性ゼオライトを得た。
表2に、各段階のゼオライト、すなわち原料ゼオライトと、脱Al処理ゼオライトと、疎水性ゼオライトのSiO2/Al23モル比と水吸着量を示す。
Figure 0005504446
実施例3
脱アルミニウム処理を施した脱Al処理Y型ゼオライト(SiO2/Al23モル比=約70)と、このゼオライトのケイ素原子に対してモル比で15 %となるようにTEOSを分散させた2モル/L濃度の硝酸水溶液とを混合した。この懸濁液を冷却管付きナス型フラスコに入れ、100℃で12時間還流した。その後、濾過、洗浄、乾燥させ、空気中600℃で4時間焼成することにより目的の疎水性ゼオライトを得た。
表3に、各段階におけるゼオライト、すなわち原料ゼオライトと、脱Al処理ゼオライトと、疎水性ゼオライトのSiO2/Al23モル比と水吸着量を示す。
Figure 0005504446
本発明の疎水性ゼオライトの製造方法は、簡便な化学処理により、ゼオライトの骨格構造を維持したまま、約1質量%の吸水能力(温度25℃、P/P0=0.4の相対圧における)にまでゼオライトの疎水性を高めることができる。
本発明の方法で得られた疎水性ゼオライトは、有害有機物除去、脱臭、大気汚染浄化、水浄化等の幅広い分野において有機物に対して高い吸着能を有する吸着材として応用が可能である。

Claims (7)

  1. (a)SiO2/Al23モル比が2以上30以下であるゼオライトを脱アルミニウム処理する工程、(b)前記(a)工程で脱アルミニウム処理されたゼオライトを、該ゼオライト中に含まれるケイ素原子に対して1モル%以上20モル%以下のテトラアルコキシシラン(アルコキシ基の炭素数1〜5)を含む酸性水溶液中にて加熱処理する工程、及び(c)前記(b)工程で得られた加熱処理ゼオライトを400℃以上1000℃以下の温度で焼成する工程を有することを特徴とする疎水性ゼオライトの製造方法。
  2. 前記(a)工程で用いる原料ゼオライトが、Y型ゼオライトである請求項1に記載の疎水性ゼオライトの製造方法。
  3. 前記(a)工程で脱アルミニウム処理されたゼオライトのSiO2/Al23モル比が 5より大きく、300以下である請求項1または2に記載の疎水性ゼオライトの製造方法。
  4. 前記(a)工程における脱アルミニウム処理が、高温水蒸気流通法による処理またはハロゲン化ケイ素による処理である請求項1〜3のいずれかに記載の疎水性ゼオライトの製造方法。
  5. 前記(b)工程で用いるテトラアルコキシシランが、テトラエトキシシランである請求項1〜4のいずれかに記載の疎水性ゼオライトの製造方法。
  6. 前記(b)工程における酸性水溶液の濃度が0.1モル/L(リットル)以上3.0モル/L以下であり、かつ加熱処理温度が70℃以上110℃以下である請求項1〜5のいずれかに記載の疎水性ゼオライトの製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の疎水性ゼオライトの製造方法により製造されることを特徴とする疎水性ゼオライト。
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