JP5499022B2 - ウレタン化合物の製造方法およびイソシアネートの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ウレタン化合物の製造方法、そのウレタン化合物の製造方法によって得られるウレタン化合物、そのウレタン化合物が用いられるイソシアネートの製造方法、および、そのイソシアネートの製造方法によって得られるイソシアネートに関する。
従来より、アルキルカルバメートなどのウレタン化合物は、医薬、農薬などの原料として、また、各種ファインケミカルズの原料として、さらには、アルコール類の分析試剤などとして、広範な用途を有する工業原料として、有用な有機化合物である。
また、このようなアルキルカルバメートは、近年、ホスゲンを用いないイソシアネートの製造原料とすることが種々検討されている。
すなわち、イソシアネートは、イソシアネート基を含む有機化合物であって、ポリウレタンの原料として広く用いられており、工業的には、アミンとホスゲンとの反応により製造されている(ホスゲン法)。
しかし、ホスゲンは毒性および腐食性が強く、取り扱いが不便であるため、近年、ホスゲン法に代わる経済的なイソシアネートの製造方法として、アミンと、尿素またはカルバミン酸エステルと、アルコールとを反応させて、ウレタン化合物を製造し、その後、得られたウレタン化合物を、熱分解することによってイソシアネートを製造することが、提案されている。
このようなウレタン化合物の製造方法としては、例えば、2,4−ジアミノトルオールと、カルバミン酸エチルエステルと、エタノールとを、金属原子のカチオンと配位性アニオンとからなるルイス酸触媒である酢酸鉄−(II)の存在下において反応させることにより、2,4−ジ−(エトキシカルボニルアミノ)−トルオールを得ることが提案されている(例えば、下記特許文献1、実施例36参照。)。
また、例えば、ジアミノトルエンと、尿素と、n−ヘキサノールとを、金属原子のカチオンと配位性アニオンとからなるルイス酸触媒である亜鉛オクトエートの存在下において反応させることにより、2,4−ビス−(n−ヘキソキシカルボニル−アミノ)−トルエンを得ることが提案されている(例えば、下記特許文献2、例11参照。)。
特開昭55−149241号公報 特開昭57−114561号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の方法において、2,4−ジ−(エトキシカルボニルアミノ)−トルオールを高収率で得るためには、上記各成分を、高温かつ高圧の条件下において、長時間反応させることが必要である。そのため、コストの上昇が不可避であり、上記特許文献1に記載の方法は、工業的なウレタン化合物の製造には不向きである。
また、上記特許文献2に記載の方法においても、2,4−ビス−(n−ヘキソキシカルボニル−アミノ)−トルエンを高収率で得るためには、上記各成分を、高温の条件下において、長時間反応させることが必要である。そのため、特許文献1に記載の方法と同様、コストの上昇が不可避であり、上記特許文献2に記載の方法は、工業的なウレタン化合物の製造には不向きである。
また、上記特許文献2では、上記各成分を圧力装置内で反応させることにより、2,4−ビス−(n−ヘキソキシカルボニル−アミノ)−トルエンを、比較的短時間で得ることが提案されている(例えば、上記特許文献2、例7参照。)。
しかし、上記特許文献2に記載の方法では、装置内圧力を所要反応圧力まで加圧しても、2,4−ビス−(n−ヘキソキシカルボニル−アミノ)−トルエンを高い収率で得ることができず、やはり、工業的なウレタン化合物の製造には不向きである。
本発明は、このような不具合に鑑みなされたもので、その目的とするところは、簡易な方法により、短時間、低コストかつ高収率でウレタン化合物を得ることができるウレタン化合物の製造方法、そのウレタン化合物の製造方法によって得られるウレタン化合物、そのウレタン化合物を用いて、工業的に用いられるイソシアネートを製造することができるイソシアネートの製造方法、および、そのイソシアネートの製造方法により得られるイソシアネートを提供することにある。
本発明のウレタン化合物の製造方法は、1級アミンと、尿素および/またはN−無置換カルバミン酸エステルと、アルコールとを、触媒として、非配位性アニオンおよび金属原子を含有する化合物の存在下において反応させることを特徴としている。
また、本発明のウレタン化合物の製造方法では、前記1級アミンが、下記一般式(1)で示され、前記N−無置換カルバミン酸エステルが、下記一般式(2)で示され、前記アルコールが、下記一般式(3)で示され、前記化合物が、下記一般式(4)で示されることが好適である。
−(NH)l (1)
(式中、R1は、総炭素数1〜15の脂肪族炭化水素基、総炭素数3〜15の脂環含有炭化水素基、または、総炭素数6〜15の芳香環含有炭化水素基を、lは、1〜6の整数を示す。)
O−CO−NH (2)
(式中、Rは、総炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基、または、総炭素数6〜16の芳香族炭化水素基を示す。)
−OH (3)
(式中、Rは、総炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基、または、総炭素数6〜16の芳香族炭化水素基を示す。)
MXmXn−m (4)
(式中、Mは、周期律表第1〜16族の金属原子を、Xは、非配位性アニオンを、Xは、配位子を、mは、1〜nの整数を、nは、Mの原子価を示す。)
また、本発明のウレタン化合物の製造方法では、上記一般式(4)において、Xが、下記一般式(5)で示される非配位性アニオンであることが好適である。
SO (5)
(式中、Rは、置換基定数σが−0.1〜+0.7の範囲の値である置換基を示す。)
また、本発明のウレタン化合物の製造方法では、上記一般式(5)において、Rが、少なくとも1つのフッ素原子を含有する、総炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基、または、総炭素数6〜16の芳香族炭化水素基であることが好適である。
また、本発明のウレタン化合物の製造方法では、上記一般式(4)において、Mが、周期律表第4族または12族の金属原子であることが好適である。
また、本発明のウレタン化合物の製造方法では、上記一般式(1)において、lが、2であることが好適である。
また、本発明のウレタン化合物の製造方法では、上記一般式(1)において、Rが、総炭素数6〜15の芳香環含有炭化水素基であることが好適である。
また、本発明のウレタン化合物の製造方法では、前記触媒の配合量が、前記1級アミン1モルに対して、0.000001〜0.1モルであることが好適である。
また、本発明は、上記したウレタン化合物の製造方法によって、ウレタン化合物を製造する工程と、得られたウレタン化合物を、熱分解してイソシアネートを製造する工程とを備えている、イソシアネートの製造方法をも含んでいる。
また、本発明は、上記したウレタン化合物の製造方法により得られる、ウレタン化合物をも含んでいる。
また、本発明は、上記したイソシアネートの製造方法により得られる、イソシアネートをも含んでいる。
本発明のウレタン化合物の製造方法によれば、簡易な方法により、短時間、低コストかつ高収率でウレタン化合物を得ることができる。そのため、本発明は、ウレタン化合物の工業的な製造方法として、好適に用いることができる。
また、本発明のイソシアネートの製造方法によれば、ポリウレタンの原料として工業的に用いられるポリイソシアネートを、簡易かつ効率的に製造することができる。
発明の実施形態
まず、本発明のウレタン化合物(カルバメートまたはカルバミン酸エステルとも称される。)の製造方法について詳述する。本発明のウレタン化合物の製造方法は、1級アミンと、尿素および/またはN−無置換カルバミン酸エステルと、アルコールとを、触媒の存在下において反応させる。
本発明で用いられる1級アミンは、1級のアミノ基を1つ以上有するアミノ基含有有機化合物であって、例えば、下記一般式(1)で示される。
−(NH)l (1)
(式中、Rは、総炭素数1〜15の脂肪族炭化水素基、総炭素数3〜15の脂環含有炭化水素基、または、総炭素数6〜15の芳香環含有炭化水素基を、lは、1〜6の整数を示す。)
上記式(1)中、Rは、総炭素数1〜15の脂肪族炭化水素基、総炭素数3〜15の脂環含有炭化水素基、および、総炭素数6〜15の芳香環含有炭化水素基から選択されるが、Rは、その炭化水素基中に、例えば、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合などの安定な結合を含んでいてもよく、また、安定な官能基(後述)で置換されていてもよい。
において、総炭素数1〜15の脂肪族炭化水素基としては、例えば、1〜6価の、直鎖状または分岐状の総炭素数1〜15の脂肪族炭化水素基などが挙げられる。
上記式(1)において、Rが総炭素数1〜15の脂肪族炭化水素基である1級アミンとしては、例えば、総炭素数1〜15の脂肪族アミンなどが挙げられる。
そのような脂肪族アミンとしては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、iso−プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、n−オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、テトラデシルアミンなどの直鎖状または分岐状の脂肪族1級モノアミン、例えば、1,2−ジアミノエタン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン(1,4−テトラメチレンジアミン)、1,5−ジアミノペンタン(1,5−ペンタメチレンジアミン)、1,6−ジアミノヘキサン(1,6一ヘキサメチレンジアミン)、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,12−ジアミノドデカン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、テトラメチレンジアミンなどの脂肪族1級ジアミン、例えば、1,2,3−トリアミノプロパン、トリアミノヘキサン、トリアミノノナン、トリアミノドデカン、1,8−ジアミノ−4−アミノメチルオクタン、1,3,6−トリアミノヘキサン、1,6,11−トリアミノウンデカン、3−アミノメチル−1,6−ジアミノヘキサンなどの脂肪族1級トリアミンなどが挙げられる。
において、総炭素数3〜15の脂環含有炭化水素基としては、例えば、1〜6価の、総炭素数3〜15の脂環含有炭化水素基などが挙げられる。
なお、脂環含有炭化水素基は、その炭化水素基中に1つ以上の脂環式炭化水素を含有していればよく、例えば、その脂環式炭化水素に、例えば、脂肪族炭化水素基などが結合していてもよい。このような場合には、1級アミンにおけるアミノ基は、脂環式炭化水素に直接結合していてもよく、脂環式炭化水素に結合される脂肪族炭化水素基に結合していてもよく、その両方であってもよい。
上記式(1)において、Rが総炭素数3〜15の脂環含有炭化水素基である1級アミンとしては、例えば、総炭素数3〜15の脂環族アミンなどが挙げられる。
そのような脂環族アミンとしては、例えば、シクロプロピルアミン、シクロブチルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、水添トルイジンなどの脂環族1級モノアミン、例えば、ジアミノシクロブタン、イソホロンジアミン(3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン)、1,2−ジアミノシクロへキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロへキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、4,4’−メチレンビス(シクロへキシルアミン)、2,5−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,6−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、水添2,4−トリレンジアミン、水添2,6−トリレンジアミンなどの脂環族1級ジアミン、例えば、トリアミノシクロヘキサンなどの脂環族1級トリアミンなどが挙げられる。
において、総炭素数6〜15の芳香環含有炭化水素基としては、例えば、1〜6価の、総炭素数6〜15の芳香環含有炭化水素基などが挙げられる。
なお、芳香環含有炭化水素基は、その炭化水素基中に1つ以上の芳香族炭化水素を含有していればよく、例えば、その芳香族炭化水素に、例えば、脂肪族炭化水素基などが結合していてもよい。このような場合には、1級アミンにおけるアミノ基は、芳香族炭化水素に直接結合していてもよく、芳香族炭化水素に結合される脂肪族炭化水素基に結合していてもよく、その両方であってもよい。
上記式(1)において、Rが総炭素数6〜15の芳香環含有炭化水素基である1級アミンとしては、例えば、総炭素数6〜15の芳香族アミン、総炭素数6〜15の芳香脂肪族アミンなどが挙げられる。
そのような芳香族アミンとしては、例えば、アニリン、o−トルイジン(2−メチルアニリン)、m−トルイジン(3−メチルアニリン)、p−トルイジン(4−メチルアニリン)、2,3−キシリジン(2,3−ジメチルアニリン)、2,4−キシリジン(2,4−ジメチルアニリン)、2,5−キシリジン(2,5−ジメチルアニリン)、2,6−キシリジン(2,6−ジメチルアニリン)、3,4−キシリジン(3,4−ジメチルアニリン)、3,5−キシリジン(3,5−ジメチルアニリン)、1−ナフチルアミン、2−ナフチルアミンなどの芳香族1級モノアミン、例えば、2,4−トリレンジアミン、2,6−トリレンジアミン、4,4’−ジフェニルメタンジアミン、2,4’−ジフェニルメタンジアミン、2,2’−ジフェニルメタンジアミン、4,4’−ジフェニルエーテルジアミン、2−ニトロジフェニル−4,4’−ジアミン、2,2’−ジフェニルプロパン−4,4’−ジアミン、3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジアミン、4,4’−ジフェニルプロパンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、ナフチレン−1,4−ジアミン、ナフチレン−1,5−ジアミン、3,3’−ジメトキシジフェニル−4,4’−ジアミンなどの芳香族1級ジアミンなどが挙げられる。
そのような芳香脂肪族アミンとしては、例えば、ベンジルアミンなどの芳香脂肪族1級モノアミン、例えば、1,3−ビス(アミノメチル)ベンゼン、1,4−ビス(アミノメチル)ベンゼン、1,3−テトラメチルキシリレンジアミン(1,3−ジ(2−アミノ−2−メチルエチル)ベンゼン)、1,4−テトラメチルキシリレンジアミン(1,4−ビス(2−アミノ−2−メチルエチル)ベンゼン)などの芳香脂肪族1級ジアミンなどが挙げられる。
上記式(1)において、Rに置換していてもよい官能基としては、例えば、ニトロ基、水酸基、メルカプト基、オキソ基、チオキソ基、シアノ基、カルボキシ基、アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などの総炭素数2〜4のアルコキシカルボニル基)、スルホ基、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、低級アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、iso−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基など)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基など)、ハロゲノフェノキシ基(例えば、o−、m−またはp−クロロフェノキシ基、o−、m−またはp−ブロモフェノキシ基など)、低級アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、iso−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基など)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基など)、低級アルキルスルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基など)、低級アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基など)、アリールスルホニル基(例えば、フェニルスルホニルなど)、低級アシル基(例えば、ホルミル基、アセチル基など)、アリールカルボニル基(例えば、ベンゾイル基など)などが挙げられる。
これらの官能基は、上記式(1)において、Rに複数置換していてもよく、また、官能基がRに複数置換する場合には、各官能基は、互いに同一であっても、それぞれ異なっていてもよい。
上記式(1)において、lは、例えば、1〜6の整数を示し、好ましくは、1または2を示し、より好ましくは、2を示す。
これら1級アミンは、単独使用または2種類以上併用することができる。
1級アミンとして、好ましくは、上記式(1)において、Rが総炭素数6〜15の芳香環含有炭化水素基である1級アミン、より具体的には、総炭素数6〜15の芳香族アミン、総炭素数6〜15の芳香脂肪族アミンが挙げられる。
また、1級アミンとして、工業的に用いられるイソシアネートの製造原料となるものも好ましく、そのような1級アミンとして、例えば、1,5−ジアミノペンタン(1,5−ペンタメチレンジアミン)、1,6−ジアミノヘキサン、イソホロンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロへキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、4,4’−メチレンビス(シクロへキシルアミン)、2,5−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,6−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,4−トリレンジアミン、2,6−トリレンジアミン、4,4’−ジフェニルメタンジアミン、2,4’−ジフェニルメタンジアミン、2,2’−ジフェニルメタンジアミン、ナフチレン−1,5−ジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)ベンゼン、1,4−ビス(アミノメチル)ベンゼン、1,3−テトラメチルキシリレンジアミン、1,4−テトラメチルキシリレンジアミンなどが挙げられ、とりわけ好ましくは、1,5−ジアミノペンタン(1,5−ペンタメチレンジアミン)、2,4−トリレンジアミン、2,6−トリレンジアミン、4,4’−ジフェニルメタンジアミン、2,4’−ジフェニルメタンジアミン、2,2’−ジフェニルメタンジアミン、ナフチレン−1,5−ジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)ベンゼン、1,4−ビス(アミノメチル)ベンゼン、1,3−テトラメチルキシリレンジアミン、1,4−テトラメチルキシリレンジアミンが挙げられる。
本発明で用いられるN−無置換カルバミン酸エステルは、カルバモイル基における窒素原子が官能基により置換されていない(すなわち、窒素原子が、2つの水素原子と、1つの炭素原子とに結合する)カルバミン酸エステルであって、例えば、下記一般式(2)で示される。
O−CO−NH (2)
(式中、Rは、総炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基、または、総炭素数6〜16の芳香族炭化水素基を示す。)
上記式(2)中、Rにおいて、総炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基としては、例えば、総炭素数1〜16のアルキル基などが挙げられる。
アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、iso−ペンチル、sec−ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、イソデシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシルなどが挙げられる。
上記式(2)において、Rが総炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基であるN−無置換カルバミン酸エステルとしては、例えば、カルバミン酸メチル、カルバミン酸エチル、カルバミン酸プロピル、カルバミン酸iso−プロピル、カルバミン酸ブチル、カルバミン酸iso−ブチル、カルバミン酸sec−ブチル、カルバミン酸tert−ブチル、カルバミン酸ペンチル、カルバミン酸iso−ペンチル、カルバミン酸sec−ペンチル、カルバミン酸ヘキシル、カルバミン酸ヘプチル、カルバミン酸オクチル、カルバミン酸2−エチルヘキシル、カルバミン酸ノニル、カルバミン酸デシル、カルバミン酸イソデシル、カルバミン酸ドデシル、カルバミン酸テトラデシル、カルバミン酸ヘキサデシルなどが挙げられる。
上記式(2)中、Rにおいて、総炭素数6〜16の芳香族炭化水素基としては、例えば、総炭素数6〜16のアリール基などが挙げられる。
アリール基としては、例えば、フェニル、トリル、キシリル、ビフェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリルなどが挙げられる。
上記式(2)において、Rが総炭素数6〜16の芳香族炭化水素基であるN−無置換カルバミン酸エステルとしては、例えば、カルバミン酸フェニル、カルバミン酸トリル、カルバミン酸キシリル、カルバミン酸ビフェニル、カルバミン酸ナフチル、カルバミン酸アントリル、カルバミン酸フェナントリルなどが挙げられる。
これらN−無置換カルバミン酸エステルは、単独使用または2種類以上併用することができる。
N−無置換カルバミン酸エステルとして、好ましくは、上記式(2)において、Rが総炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基であるN−無置換カルバミン酸エステル、より好ましくは、Rが総炭素数2〜12の脂肪族炭化水素基であるN−無置換カルバミン酸エステルが挙げられる。
本発明で用いられるアルコールは、例えば、1〜3級の1価のアルコールであって、例えば、下記式(3)で示される。
−OH (3)
(式中、Rは、総炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基、または、総炭素数6〜16の芳香族炭化水素基を示す。)
上記式(3)中、Rにおいて、総炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基としては、例えば、上記したアルキル基などが挙げられる。
上記式(3)において、Rが総炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基であるアルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、iso−プロパノール、ブタノール、iso−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、ペンタノール、iso−ペンタノール、sec−ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール(1−オクタノール)、2−エチルヘキサノール、ノナノール、デカノール、イソデカノール、ドデカノール、テトラデカノール、ヘキサデカノールなどが挙げられる。
上記式(3)中、Rにおいて、総炭素数6〜16の芳香族炭化水素基としては、例えば、上記したアリール基などが挙げられる。
上記式(3)において、Rが総炭素数6〜16の芳香族炭化水素基であるアルコールとしては、例えば、フェノール、ヒドロキシトルエン、ヒドロキシキシレン、ビフェニルアルコール、ナフタレノール、アントラセノール、フェナントレノールなどが挙げられる。
これらアルコールは、単独使用または2種類以上併用することができる。
アルコールとして、好ましくは、上記式(3)において、Rが炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基であるアルコール、より好ましくは、Rが炭素数2〜12の脂肪族炭化水素基であるアルコールが挙げられる。
本発明で用いられる触媒は、非配位性アニオンおよび金属原子を含有する化合物であって、例えば、下記式(4)で示される。
MXmXn−m (4)
(式中、Mは、周期律表第1〜16族の金属原子を、Xは、非配位性アニオンを、Xは、配位子を、mは、1〜nの整数を、nは、Mの原子価を示す。)
上記式(4)中、Mとしては、周期律表第1〜16族(IUPAC Periodic Table of the Elements(version date 22 June 2007)に従う。以下同じ。)の金属原子が挙げられる。
金属原子として、好ましくは、周期律表第4族および第11〜14族の金属原子、より好ましくは、周期律表第4族および第12族の金属原子が挙げられる。
また、金属原子として、好ましくは、上記した金属原子のうち、周期律表第3〜6周期の金属原子、好ましくは、周期律表第4〜6周期の金属原子が挙げられる。
このような金属原子として、より具体的には、例えば、チタン、ジルコニウム、ハフニウム(以上、周期律表第4族第4〜6周期)、銅、銀、金(以上、周期律表第11族第4〜6周期)、亜鉛、カドミウム、水銀(以上、周期律表第12族第4〜6周期)、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム(以上、周期律表第13族第3〜6周期)、錫、鉛(以上、周期律表第14族第5〜6周期)などが挙げられる。
金属原子として、好ましくは、チタン、ジルコニウム、ハフニウム(以上、周期律表第4族第4〜6周期)、亜鉛、カドミウム、水銀(以上、周期律表第12族第4〜6周期)が挙げられ、より好ましくは、チタン、ハフニウム、亜鉛が挙げられる。
上記式(4)中、Xにおいて、非配位性アニオンは、後述するカチオンに配位しないか、または、中性のルイス塩基によって置換される程度にわずかに配位するアニオンとして定義される。
このような非配位性アニオンとしては、例えば、非配位性の硫黄含有アニオン、酸素含有アニオン、ホウ素含有アニオン、リン含有アニオンなどが挙げられる。
硫黄含有アニオンとしては、例えば、下記一般式(5)で示される非配位性アニオンが挙げられる。
SO (5)
(式中、Rは、置換基定数σが−0.1〜+0.7の範囲の値である置換基を示す。)
上記式(5)中、置換基定数σは、Chartonにより、Hammettの置換基定数から拡張され、定義された、置換基の電子吸引性の強度を示す定数(Charton, M. Prog. Phys. Org, Chem. 1981, 13, 119 参照。)であって、置換基に固有の無次元の数値である。
置換基定数σが−0.1〜+0.7の範囲の値である置換基Rとして、例えば、CH−、C−、C−、iso−C−、C−、iso−C−、sec−C−、tert−C−、C11−、iso−C11−、sec−C11−、C13−、C15−、C17−、C19−、C1021−、C1123−、C1225−、C1327−、C1429−、C1531−、C1633−、C−、2−(CH)C−、3−(CH)C−、4−(CH)C−、2,3−(CH−、2,4−(CH−、2,5−(CH−、2,6−(CH−、3,4−(CH−、3,5−(CH−、3,6−(CH−などが挙げられる。
置換基定数σが−0.1〜+0.7の範囲の値である置換基Rとして、好ましくは、上記した置換基Rにおいて、少なくとも1つのフッ素原子を含有する、総炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基、または、総炭素数6〜16の芳香族炭化水素基が挙げられ、例えば、CHF−、CHF−、CF−、CHFCH−、CHFCH−、CFCH−、CHCHF−、CHCF−、CHFCHF−、CHFCHF−、CFCHF−、CHFCF−、CHFCF−、C−、C−、C−、iso−C−、sec−C−、tert−C−、C11−、iso−C11−、sec−C11−、C13−、C15−、C17−、C19−、C1021−、C1123−、C1225−、C1327−、C1429−、C1531−、C1633−、2−F−C−、3−F−C−、4−F−C−、C−、2−(CF)C−、3−(CF)C−、4−(CF)C−、2,3−(CF−、2,4−(CF−、2,5−(CF−、2,6−(CF−、3,4−(CF−、3,5−(CF−、3,6−(CF−などが挙げられる。
硫黄含有アニオンとして、より具体的には、例えば、パーフルオロアルキルスルホネートアニオン(例えば、OSOCF (以下、OTfと略する場合がある。)、OSO 、OSO 、OSO など)、アリールスルホネートアニオン(OSOCH 、OSO など)などが挙げられる。
酸素含有アニオンとしては、例えば、パークロレートアニオン(ClO )などが挙げられる。
リン含有アニオンとしては、例えば、ヘキサフルオロホスフェートアニオン(PF )などが挙げられる。
ホウ素含有アニオンとしては、例えば、テトラフルオロボレートアニオン(BF )、テトラフェニルボレートアニオン、テトラ(p−トリル)ボレートアニオン、テトラ(o−トリル)ボレートアニオン、テトラキス(o,p−ジメチルフェニル)ボレートアニオン、テトラキス(m,m−ジメチルフェニル)ボレートアニオン、テトラキス[p−(トリフルオロメチル)フェニル]ボレートアニオン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(B(C )アニオン、テトラキス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ボレートアニオン(B[3,5−(CF )などが挙げられる。
非配位性アニオンとして、好ましくは、パーフルオロアルキルスルホネートアニオン、アリールスルホネートアニオン、ヘキサフルオロホスフェートアニオン、テトラフルオロボレートアニオン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートアニオン、テトラキス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ボレートアニオンが挙げられ、より好ましくは、パーフルオロアルキルスルホネートアニオンが挙げられる。
上記式(4)中、Xにおいて、配位子は、上記した金属原子に配位する原子団であって、より具体的には、例えば、アルキル基(例えば、CH−、C−、C−、iso−C−、C−、iso−C−、sec−C−、tert−C−、C11−など)、アルコキシ基(例えば、CHO−、CO−、CO−、iso−CO−、CO−、iso−CO−、sec−CO−、tert−CO−、C11O−など)、アミノ基(NH−)、2級アミノ基(例えば、CHNH−、CNH−、CNH−、iso−CNH−、CNH−、iso−CNH−、sec−CNH−、tert−CNH−、C11NH−など)、3級アミノ基(例えば、(CHN−、(CN−、(CN−、(CN−、(C11N−など)、アシルオキシ基(例えば、CHCOO−、CCOO−、CCOO−、iso−CCOO−、CCOO−、iso−CCOO−、sec−CCOO−、tert−CCOO−、C11COO−、C13COO−、C15COO−、C17COO−、C19COO−、C1021COO−、C1123COO−、C1225COO−、C1327COO−、C1429COO−、C1531COO−、C1633COO−、C1735COO−、C1837COO−、CCOO−など)、アセチルアセトナート、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、硫酸イオン(SO 2−)酸化物イオン(O )、アミド配位子(例えば、[N(SiMe]など)などが挙げられる。
上記式(4)中、mは、1〜nの整数を、nは、Mの原子価を示す。
上記式(4)において、mが2以上である場合(すなわち、1つのMに対するXが2つ以上である場合)には、各Xは、互いに同一であっても、それぞれ異なっていてもよい。
また、上記式(4)において、n−mが2以上である場合(すなわち、1つのMに対するXが2つ以上である場合)には、各Xは、互いに同一であっても、それぞれ異なっていてもよい。
上記式(4)において、m=nである場合(Mの原子価と、Xの数とが同一である場合)には、上記式(4)の化合物は、配位子(X)を含有せず、金属原子(M)のカチオンと、非配位性アニオン(X)とから形成される。
このような化合物として、より具体的には、例えば、Zn(OSOCF(別表記:Zn(OTf)、トリフルオロメタンスルホン酸亜鉛)、Zn(OSO、Zn(OSO、Zn(OSO、Zn(OSOCH(パラトルエンスルホン酸亜鉛)、Zn(OSO、Zn(BF、Zn(PF、Hf(OTf)(トリフルオロメタンスルホン酸ハフニウム)、Sn(OTf)、Al(OTf)、Cu(OTf)などが挙げられる。
また、上記式(4)において、m<nである場合(Xの数が、Mの原子価よりも少ない場合)には、上記式(4)の化合物は、金属原子(M)と、非配位性アニオン(X)と、配位子(X)とから形成される。
このような場合には、上記式(4)の化合物は、原子価nの金属原子(M)に対して、配位子(X)を、1〜(n−1)つ有する化合物として形成される。具体的には、例えば、金属原子(M)の原子価が4の場合には、上記式(4)の化合物は、配位子(X)を1〜3つ有する。
なお、m<nである場合には、上記式(4)の化合物において、非配位性アニオン(X)を電気的に引き寄せるカチオンは、金属原子(M)と、それに配位する配位子(X)とから形成される。
すなわち、m<nである場合には、上記式(4)の化合物は、金属原子(M)に配位子(X)が配位することにより形成されるカチオン(例えば、錯イオンなど)と、非配位性アニオン(X)とから形成される。
また、このような化合物は、例えば、金属化合物と、非配位性アニオンを生成する化合物とを混合すれば、形成することができる。
より具体的には、このような化合物は、例えば、配位子(X)がnつ配位した金属原子(M)からなる金属化合物(MXn)と、非配位性アニオン(X)を生成する化合物(例えば、非配位性アニオンを共役塩基とする化合物(HX)など)とを混合して形成することができる。
すなわち、これら金属化合物(MXn)と、非配位性アニオンを生成する化合物(例えば、HXなど)とが、例えば、水、有機溶媒などの中で混合されると、その混合物中において、金属化合物(MXn)中の一部の配位子(X)と、非配位性アニオン(X)とが置換され、上記式(4)の化合物が形成される。
より具体的には、例えば、四塩化チタン(TiCl)とトリフルオロメタンスルホン酸(HOSOCF)とが混合されることにより、四塩化チタン中の一部の塩素アニオン(Cl)と、トリフラートアニオン(非配位性アニオン、OSOCF )とが置換され、上記式(4)の化合物として、1〜3つのトリフラートアニオンと塩素アニオンとが置換された化合物、例えば、TiCl(OTf)、TiCl(OTf)、TiCl(OTf)などが形成される。
なお、このような混合物中においては、金属化合物(MXn)中の全部の配位子(X)と、非配位性アニオン(X)とが置換され、nつの非配位性アニオン(X)を有する化合物が形成される場合もある。
上記式(4)の化合物として、好ましくは、Zn(OSOCF(トリフルオロメタンスルホン酸亜鉛)、Zn(OSOCH(パラトルエンスルホン酸亜鉛)、Hf(OTf)(トリフルオロメタンスルホン酸ハフニウム)、四塩化チタン(TiCl)とトリフルオロメタンスルホン酸(HOSOCF)との混合物(TiCl(OTf)、TiCl(OTf)、TiCl(OTf))が挙げられる。
これら化合物は、単独使用または2種類以上併用することができる。
そして、本発明のウレタン化合物の製造方法では、上記した1級アミンと、尿素および/またはN−無置換カルバミン酸エステルと、アルコールとを配合し、上記した触媒の存在下、好ましくは液相で反応させる。
1級アミンと、尿素および/またはN−無置換カルバミン酸エステルと、アルコールとの配合割合は、特に制限はなく、比較的広範囲において適宜選択することができる。
通常は、尿素およびN−無置換カルバミン酸エステルの配合量、および、アルコールの配合量が、1級アミンのアミノ基に対して等モル以上あればよく、そのため、尿素および/または上記したN−無置換カルバミン酸エステルや、アルコールそのものを、この反応における反応溶媒として用いることもできる。
なお、尿素および/または上記したN−無置換カルバミン酸エステルや、アルコールを反応溶媒として兼用する場合には、必要に応じて過剰量の尿素および/または上記したN−無置換カルバミン酸エステルやアルコールが用いられるが、過剰量が多いと、反応後の分離工程での消費エネルギーが増大するので、工業生産上、不適となる。
そのため、尿素および/または上記したN−無置換カルバミン酸エステルの配合量は、ウレタン化合物の収率を向上させる観点から、1級アミンのアミノ基1つに対して、0.5〜20倍モル、好ましくは、1〜10倍モル、さらに好ましくは、1〜5倍モル程度であり、アルコールの配合量は、1級アミンのアミノ基1つに対して、0.5〜100倍モル、好ましくは、1〜20倍モル、さらに好ましくは、1〜10倍モル程度である。
また、触媒の配合量は、1級アミン1モルに対して、例えば、0.000001〜0.1モル、好ましくは、0.00005〜0.05モルである。触媒の配合量がこれより多くても、それ以上の顕著な反応促進効果が見られない反面、配合量の増大によりコストが上昇する場合がある。一方、配合量がこれより少ないと、反応促進効果が得られない場合がある。
なお、触媒の添加方法は、一括添加、連続添加および複数回の断続分割添加のいずれの添加方法でも、反応活性に影響を与えることがなく、特に制限されることはない。
また、この反応において、反応溶媒は必ずしも必要ではないが、例えば、反応原料が固体の場合や反応生成物が析出する場合には、反応溶媒を配合することにより操作性を向上させることができる。
このような反応溶媒は、反応原料である1級アミン、尿素および/またはN−無置換カルバミン酸エステル、および、アルコールと、反応生成物であるウレタン化合物などに対して不活性であるか反応性に乏しいものであれば、特に制限されるものではなく、例えば、脂肪族炭化水素類(例えば、ヘキサン、ペンタン、石油エーテル、リグロイン、シクロドデカン、デカリン類など)、芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、ブチルベンゼン、シクロヘキシルベンゼン、テトラリン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、メチルナフタレン、クロロナフタレン、ジベンジルトルエン、トリフェニルメタン、フェニルナフタレン、ビフェニル、ジエチルビフェニル、トリエチルビフェニルなど)、エーテル類(例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、アニソール、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルなど)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、アジポニトリル、ベンゾニトリルなど)、脂肪族ハロゲン化炭化水素類(例えば、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、1,4−ジクロロブタンなど)、アミド類(例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)、ニトロ化合物類(例えば、ニトロメタン、ニトロベンゼンなど)や、N−メチルピロリジノン、N,N−ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。
これら反応溶媒のなかでは、経済性、操作性などを考慮すると、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類が好ましく用いられる。また、このような反応溶媒は、単独もしくは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、反応溶媒の配合量は、目的生成物のウレタン化合物が溶解する程度の量であれば特に制限されるものではないが、工業的には、反応液から反応溶媒を回収する必要があるため、その回収に消費されるエネルギーをできる限り低減し、かつ、配合量が多いと、反応基質濃度が低下して反応速度が遅くなるため、できるだけ少ない方が好ましい。より具体的には、1級アミン1質量部に対して、通常、0.1〜500質量部、好ましくは、1〜100質量部の範囲で用いられる。
また、この反応においては、反応温度は、例えば、100〜350℃、好ましくは、150〜300℃の範囲において適宜選択される。反応温度がこれより低いと、反応速度が低下する場合があり、一方、これより高いと、副反応が増大して目的生成物であるウレタン化合物の収率が低下する場合がある。
また、反応圧力は、通常、大気圧であるが、反応液中の成分の沸点が反応温度よりも低い場合には加圧してもよく、さらには、必要により減圧してもよい。
また、反応時間は、例えば、0.1〜20時間、好ましくは、0.5〜10時間である。反応時間がこれより短いと、目的生成物であるウレタン化合物の収率が低下する場合がある。一方、これより長いと、工業生産上、不適となる。
そして、この反応は、上記した条件で、例えば、反応容器内に、1級アミン、尿素および/またはN−無置換カルバミン酸エステル、アルコール、触媒、および必要により反応溶媒を仕込み、攪拌あるいは混合すればよい。そうすると、温和な条件下において、短時間、低コストかつ高収率で、例えば、下記一般式(6)で示される目的生成物であるウレタン化合物が生成する。
(ROCONH)l−R (6)
(式中、Rは、上記式(1)のRと同意義を、Rは、上記式(3)のRと同意義を、lは、上記式(1)のlと同意義を示す。)
また、この反応においては、アンモニアが副生される。
また、この反応において、N−無置換カルバミン酸エステルを配合する場合には、例えば、下記一般式(7)で示されるアルコールが副生される。
−OH (7)
(式中、Rは、上記式(2)のRと同意義を示す。)
なお、この反応において、反応型式としては、回分式、連続式いずれの型式も採用することができる。
また、この反応は、好ましくは、副生するアンモニアを系外に留出させながら反応させる。さらには、N−無置換カルバミン酸エステルを配合する場合には、副生するアルコールを系外に留出させながら反応させる。
これにより、目的生成物であるウレタン化合物の生成を促進し、その収率を、より一層向上することができる。
また、得られたウレタン化合物を単離する場合には、例えば、過剰(未反応)の尿素および/またはN−無置換カルバミン酸エステル、過剰(未反応)のアルコール、触媒、ウレタン化合物、反応溶媒、副生するアンモニア、場合により副生するアルコールなどを含む反応液から、公知の分離精製方法によって、ウレタン化合物を分離すればよい。
そして、このようなウレタン化合物の製造方法によると、簡易な方法により、短時間、低コストかつ高収率でウレタン化合物を得ることができる。そのため、本発明は、ウレタン化合物の工業的な製造方法として、好適に用いることができる。
そして、本発明は、上記したウレタン化合物の製造方法によって得られたウレタン化合物を熱分解して、イソシアネートを製造するイソシアネートの製造方法を含んでいる。
すなわち、このようなイソシアネートの製造方法では、上記したウレタン化合物の製造方法によって得られたウレタン化合物を熱分解し、上記した1級アミンに対応する下記一般式(8)で示されるイソシアネート、および
−(NCO)l (8)
(式中、Rは、上記式(1)のRと同意義を、lは、上記式(1)のlと同意義を示す。)
副生物である下記一般式(9)で示されるアルコールを生成させる。
−OH (9)
(式中、Rは、上記式(3)のRと同意義を示す。)
この熱分解は、特に限定されず、例えば、液相法、気相法などの公知の分解法を用いることができる。
気相法では、熱分解により生成するイソシアネートおよびアルコールは、気体状の生成混合物から、分別凝縮によって分離することができる。また、液相法では、熱分解により生成するイソシアネートおよびアルコールは、例えば、蒸留や、担持物質としての溶剤および/または不活性ガスを用いて、分離することができる。
熱分解として、好ましくは、作業性の観点から、液相法が挙げられる。
液相法におけるウレタン化合物の熱分解反応は、可逆反応であるため、好ましくは、熱分解反応の逆反応(すなわち、上記一般式(8)で示されるイソシアネートと、上記一般式(9)で示されるアルコールとのウレタン化反応)を抑制するため、ウレタン化合物を熱分解するとともに、反応混合物から上記一般式(8)で示されるイソシアネート、および/または、上記一般式(9)で示されるアルコールを、例えば、気体として抜き出し、それらを分離する。
熱分解反応の反応条件として、好ましくは、ウレタン化合物を良好に熱分解できるとともに、熱分解において生成したイソシアネート(上記一般式(8))およびアルコール(上記一般式(9))が蒸発し、これによりカルバメートとイソシアネートとが平衡状態とならず、さらには、イソシアネートの重合などの副反応が抑制される条件が挙げられる。
このような反応条件として、より具体的には、熱分解温度は、通常、350℃以下であり、好ましくは、80〜350℃、より好ましくは、100〜300℃である。80℃よりも低いと、実用的な反応速度が得られない場合があり、また、350℃を超えると、イソシアネートの重合など、好ましくない副反応を生じる場合がある。また、熱分解反応時の圧力は、上記の熱分解反応温度に対して、生成するアルコールが気化し得る圧力であることが好ましく、設備面および用役面から実用的には、0.133〜90kPaであることが好ましい。
また、この熱分解に用いられるウレタン化合物は、精製したものでもよいが、上記反応(すなわち、1級アミンと、尿素および/またはN−無置換カルバミン酸エステルと、アルコールとの反応)の終了後に、過剰(未反応)の尿素および/またはN−無置換カルバミン酸エステル、過剰(未反応)のアルコール、触媒、反応溶媒、副生するアンモニア、場合により副生するアルコールを回収して分離されたウレタン化合物の粗原料を用いて、引き続き熱分解してもよい。
さらに、必要により、触媒および不活性溶媒を添加してもよい。これら触媒および不活性溶媒は、それらの種類により異なるが、上記反応時、反応後の蒸留分離の前後、ウレタン化合物の分離の前後の、いずれかに添加すればよい。
熱分解に用いられる触媒としては、イソシアネートと水酸基とのウレタン化反応に用いられる、Sn、Sb、Fe、Co、Ni、Cu、Cr、Ti、Pb、Mo、Mnなどから選ばれる1種以上の金属単体またはその酸化物、ハロゲン化物、カルボン酸塩、リン酸塩、有機金属化合物などの金属化合物が用いられる。これらのうち、この熱分解においては、Fe、Sn、Co、Sb、Mnが副生成物を生じにくくする効果を発現するため、好ましく用いられる。
Snの金属触媒としては、例えば、酸化スズ、塩化スズ、臭化スズ、ヨウ化スズ、ギ酸スズ、酢酸スズ、シュウ酸スズ、オクチル酸スズ、ステアリン酸スズ、オレイン酸スズ、リン酸スズ、二塩化ジブチルスズ、ジラウリン酸ジブチルスズ、1,1,3,3−テトラブチル−1,3−ジラウリルオキシジスタノキサンなどが挙げられる。
Fe、Co、Sb、Mnの金属触媒としては、例えば、それらの酢酸塩、安息香酸塩、ナフテン酸塩、アセチルアセトナート塩などが挙げられる。
なお、触媒の配合量は、金属単体またはその化合物として、反応液に対して0.0001〜5質量%の範囲、好ましくは、0.001〜1質量%の範囲である。
また、不活性溶媒は、少なくとも、ウレタン化合物を溶解し、ウレタン化合物およびイソシアネートに対して不活性であり、かつ、熱分解における温度において安定であれば、特に制限されないが、熱分解反応を効率よく実施するには、生成するイソシアネートよりも高沸点であることが好ましい。このような不活性溶媒としては、例えば、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジデシル、フタル酸ジドデシルなどのエステル類、例えば、ジベンジルトルエン、トリフェニルメタン、フェニルナフタレン、ビフェニル、ジエチルビフェニル、トリエチルビフェニルなどの熱媒体として常用される芳香族系炭化水素や脂肪族系炭化水素などが挙げられる。
また、不活性溶媒は、市販品としても入手可能であり、例えば、バーレルプロセス油B−01(芳香族炭化水素類、沸点:176℃)、バーレルプロセス油B−03(芳香族炭化水素類、沸点:280℃)、バーレルプロセス油B−04AB(芳香族炭化水素類、沸点:294℃)、バーレルプロセス油B−05(芳香族炭化水素類、沸点:302℃)、バーレルプロセス油B−27(芳香族炭化水素類、沸点:380℃)、バーレルプロセス油B−28AN(芳香族炭化水素類、沸点:430℃)、バーレルプロセス油B−30(芳香族炭化水素類、沸点:380℃)、バーレルサーム200(芳香族炭化水素類、沸点:382℃)、バーレルサーム300(芳香族炭化水素類、沸点:344℃)、バーレルサーム400(芳香族炭化水素類、沸点:390℃)、バーレルサーム1H(芳香族炭化水素類、沸点:215℃)、バーレルサーム2H(芳香族炭化水素類、沸点:294℃)、バーレルサーム350(芳香族炭化水素類、沸点:302℃)、バーレルサーム470(芳香族炭化水素類、沸点:310℃)、バーレルサームPA(芳香族炭化水素類、沸点:176℃)、バーレルサーム330(芳香族炭化水素類、沸点:257℃)、バーレルサーム430(芳香族炭化水素類、沸点:291℃)、(以上、松村石油社製)、NeoSK−OIL1400(芳香族炭化水素類、沸点:391℃)、NeoSK−OIL1300(芳香族炭化水素類、沸点:291℃)、NeoSK−OIL330(芳香族炭化水素類、沸点:331℃)、NeoSK−OIL170(芳香族炭化水素類、沸点:176℃)、NeoSK−OIL240(芳香族炭化水素類、沸点:244℃)、KSK−OIL260(芳香族炭化水素類、沸点:266℃)、KSK−OIL280(芳香族炭化水素類、沸点:303℃)、(以上、綜研テクニックス社製)などが挙げられる。
不活性溶媒の配合量は、ウレタン化合物1質量部に対して0.001〜100質量部の範囲、好ましくは、0.01〜80質量部、より好ましくは、0.1〜50質量部の範囲である。
また、この熱分解反応は、ウレタン化合物、触媒および不活性溶媒を一括で仕込む回分反応、また、触媒を含む不活性溶媒中に、減圧下でウレタン化合物を仕込んでいく連続反応のいずれでも実施することができる。
また、熱分解では、イソシアネートおよびアルコールが生成するとともに、副反応によって、例えば、アロファネート、アミン類、尿素、炭酸塩、カルバミン酸塩、二酸化炭素などが生成する場合があるため、必要により、得られたイソシアネートは、公知の方法により精製される。
そして、この熱分解反応では、上記で得られたウレタン化合物が熱分解されることによって、上記したように、1級アミンに対応するイソシアネートを得ることができるので、例えば、ポリウレタンの原料として工業的に用いられるポリイソシアネートを、簡易かつ効率的に製造することができる。
なお、以上、ウレタンの製造方法およびイソシアネートの製造方法について説明したが、本発明の製造方法においては、脱水工程などの前処理工程、中間工程、または、精製工程および回収工程などの後処理工程など、公知の工程を含んでいてもよい。
次に、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は何ら実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例および比較例において、反応生成物の定量には、液体クロマトグラフ(UV検出器(254nm)およびRI検出器)を用いた。
(実施例1)
温度計、還流冷却器を備えた内容量200mlのガラス製四つ口フラスコに、触媒としてパラトルエンスルホン酸亜鉛(0.204g:0.500mmol)を仕込み、さらに2,4−ジアミノトルエン(12.2g:100mmol)、尿素(12.0g:200mmol)および1−オクタノール(45.6g:350mmol)を仕込み、窒素ガスを毎分100ml流通させながら、反応温度180℃で6時間反応させた。
反応液の一部を採取して定量したところ、2,4−ビス(オクチルオキシカルボニルアミノ)トルエン(以下、ジカルバメートと略する(後述する実施例および比較例も同様。)。)が、2,4−ジアミノトルエンに対して61mol%の収率で生成していることが確認された。また、モノ(オクチルオキシカルボニルアミノ)アミノトルエン(以下、モノカルバメートと略する(後述する実施例および比較例も同様。)。)が、23mol%の収率で生成していることも確認された。
(実施例2)
触媒としてパラトルエンスルホン酸亜鉛に代えてトリフルオロメタンスルホン酸ハフニウム(0.500mmol)を仕込んだ以外は、実施例1と同様な操作を行った。
定量分析の結果、ジカルバメートが60mol%およびモノカルバメートが23mol%の収率で確認された。
(実施例3)
触媒としてパラトルエンスルホン酸亜鉛に代えてトリフルオロメタンスルホン酸亜鉛(0.500mmol)を仕込んだ以外は、実施例1と同様な操作を行った。
定量分析の結果、ジカルバメートが65mol%およびモノカルバメートが22mol%の収率で確認された。
(実施例4)
触媒としてパラトルエンスルホン酸亜鉛に代えて四塩化チタン(0.500mmol)およびトリフルオロメタンスルホン酸(1.50mmol)を仕込んだ以外は、実施例1と同様な操作を行った。
定量分析の結果、ジカルバメートが68mol%およびモノカルバメートが19mol%の収率で確認された。
(実施例5)
温度計、還流冷却器、攪拌装置を備えた内容量200mlのガラス製四つ口フラスコに、触媒としてトリフルオロメタンスルホン酸亜鉛(0.182g:0.500mmol)を仕込み、さらに2,4−ジアミノトルエン(12.2g:100mmol)、尿素(18.0g:300mmol)および1−オクタノール(71.6g:550mmol)を仕込み、窒素ガスを毎分100ml流通、300rpmで攪拌させながら、反応温度180℃で4時間反応させた。
反応液の一部を採取して定量したところ、ジカルバメートが、2,4−ジアミノトルエンに対して79mol%の収率で生成していることが確認された。また、モノカルバメートが、14mol%の収率で生成していることも確認された。
(実施例6)
反応温度を215℃、反応時間を2時間とした以外は、実施例5と同様な操作を行った。
定量分析の結果、ジカルバメートが96mol%およびモノカルバメートが3mol%の収率で確認された。
(実施例7)
圧力制御弁、還流冷却器、気液分離器、攪拌装置を備えた内容量1LのSUS製オートクレーブに、2,4−ジアミノトルエン(76.5g:0.626mol)、尿素(113g:1.87mol)および1−ブタノール(255g:3.44mol)の混合物を仕込み、さらに触媒としてトリフルオロメタンスルホン酸亜鉛(1.16g:3.14mmol)および1−ブタノール(23.4g:316mmol)混合物を仕込み、窒素ガスを毎分1L流通、500rpmで攪拌させながら、反応温度215℃で保つように内圧を圧力制御弁で調節しながら4時間反応させた。
反応液の一部を採取して定量したところ、ジカルバメート(2,4−ビス(ブチルオキシカルボニルアミノ)トルエン)が、2,4−ジアミノトルエンに対して89mol%の収率で生成していることが確認された。また、モノカルバメート(モノ(ブチルオキシカルボニルアミノ)アミノトルエン)が、3mol%の収率で生成していることも確認された。
(実施例8)
温度計、還流冷却器、攪拌装置を備えた内容量200mlのガラス製四つ口フラスコに、触媒としてトリフルオロメタンスルホン酸亜鉛(0.182g:0.500mmol)を仕込み、さらに2,4−ジアミノトルエン(12.2g:100mmol)、カルバミン酸オクチル(34.7g:200mmol)および1−オクタノール(19.5g:150mmol)を仕込み、窒素ガスを毎分100ml流通、300rpmで攪拌させながら、反応温度215℃で2時間反応させた。
反応液の一部を採取して定量したところ、ジカルバメートが、2,4−ジアミノトルエンに対して79mol%の収率で生成していることが確認された。また、モノカルバメートが9mol%の収率で生成していることも確認された。
(実施例9)
圧力制御弁、還流冷却器、気液分離器、攪拌装置を備えた内容量1LのSUS製オートクレーブに、2,4−ジアミノトルエン(80.5g:0.660mol)、尿素(113g:1.88mol)および1−ブタノール(298g:4.02mol)の混合物を仕込み、さらに触媒としてパラトルエンスルホン酸亜鉛(0.64g:1.56mmol)を仕込み、窒素ガスを毎分1L流通、500rpmで攪拌させながら、反応温度200℃で保つように内圧を圧力制御弁で調節しながら8時間反応させた。
反応液の一部を採取して定量したところ、ジカルバメートが、2,4−ジアミノトルエンに対して96mol%の収率で生成していることが確認された。また、モノカルバメートが、0.4mol%の収率で生成していることも確認された。
(実施例10)
圧力制御弁、還流冷却器、気液分離器、攪拌装置を備えた内容量1LのSUS製オートクレーブに、1,5−ジアミノペンタン(51.1g:0.5mol)、尿素(72.1g:1.2mol)および1−ブタノール(222.4g:3.0mol)の混合物を仕込み、さらに触媒としてパラトルエンスルホン酸亜鉛(1.02g:2.5mmol)を仕込み、窒素ガスを毎分0.3L流通、500rpmで攪拌させながら、反応温度215℃で保つように内圧を圧力制御弁で調節しながら3時間反応させた。
反応液の一部を採取して定量したところ、ジカルバメート(1,5−ビス(ブチルオキシカルボニルアミノ)ペンタン)が、1,5−ジアミノペンタンに対して98mol%の収率で生成していることが確認された。また、モノカルバメート(モノ(ブチルオキシカルボニルアミノ)アミノペンタン)に起因するピークはほとんど検出されなかった。
(実施例11)
1,5−ジアミノペンタン(51.1g:0.5mol)に代えて、1,6−ジアミノヘキサン(58.1g:0.5mol)を仕込んだ以外は、実施例9と同様な操作を行った。
反応液の一部を採取して定量したところ、ジカルバメート(1,6−ビス(ブチルオキシカルボニルアミノ)ヘキサン)が、1,6−ジアミノヘキサンに対して98mol%の収率で生成していることが確認された。また、モノカルバメート(モノ(ブチルオキシカルボニルアミノ)アミノヘキサン)に起因するピークはほとんど検出されなかった。
(比較例1)
触媒(パラトルエンスルホン酸亜鉛)を仕込まなかった以外は、実施例1と同様な操作を行った。
定量分析の結果、ジカルバメートが48mol%およびモノカルバメートが27mol%の収率で確認された。
(比較例2)
触媒としてパラトルエンスルホン酸亜鉛に代えて臭化亜鉛(0.500mmol)を仕込んだ以外は、実施例1と同様な操作を行った。
定量分析の結果、ジカルバメートが53mol%およびモノカルバメートが27mol%の収率で確認された。
(比較例3)
触媒(トリフルオロメタンスルホン酸亜鉛)を仕込まなかった以外は、実施例5と同様な操作を行った。
定量分析の結果、ジカルバメートが74mol%およびモノカルバメートが16mol%の収率で確認された。
(比較例4)
触媒(トリフルオロメタンスルホン酸亜鉛)を仕込まず、尿素の配合量を1.88molとした以外は、実施例7と同様な操作を行った。
定量分析の結果、ジカルバメートが79mol%およびモノカルバメートが10mol%の収率で確認された。
(比較例5)
触媒(トリフルオロメタンスルホン酸亜鉛)を仕込まなかった以外は、実施例8と同様な操作を行った。
定量分析の結果、ジカルバメートが48mol%およびモノカルバメートが28mol%の収率で確認された。
(比較例6)
触媒(パラトルエンスルホン酸亜鉛)を仕込まなかった以外は、実施例10と同様な操作を行った。
定量分析の結果、ジカルバメート(1,5−ビス(ブチルオキシカルボニルアミノ)ペンタン)が86mol%の収率で確認された。また、モノカルバメート(モノ(ブチルオキシカルボニルアミノ)アミノペンタン)に起因するピークはほとんど検出されなかった。
(比較例7)
触媒(パラトルエンスルホン酸亜鉛)を仕込まなかった以外は、実施例11と同様な操作を行った。
定量分析の結果、ジカルバメート(1,6−ビス(ブチルオキシカルボニルアミノ)ヘキサン)が85mol%の収率で確認された。また、モノカルバメート(モノ(ブチルオキシカルボニルアミノ)アミノヘキサン)に起因するピークはほとんど検出されなかった。
実施例1〜11および比較例1〜7における、各成分の配合処方、および、実施例1〜11および比較例1〜7で得られたジカルバメートおよびモノカルバメートの収率を、表1〜4に示す。なお、表中において、traceとは、カルバメートがほとんど検出されなかったことを示す。
Figure 0005499022
Figure 0005499022
Figure 0005499022
Figure 0005499022
(実施例12)
[軽沸分の減圧留去]
攪拌装置と冷却管とを備えた内容量500mLのガラス製フラスコに、実施例7で得られた反応液403.3gを仕込み、200rpmで攪拌させながら、真空ポンプで容器内を2kPaまで減圧した。冷却管に25℃の循環水を流した状態で、容器内を100℃まで昇温し低沸分を留去し反応液を濃縮した。続いて、循環水温度を70℃に設定し、容器内を180℃まで昇温して低沸分を留去し反応液を濃縮し、最終的に褐色の濃縮液170.00gを得た。
軽沸分について、液体クロマトグラフおよびガスクロマトグラフにより分析した結果、主成分はブタノールおよびカルバミン酸ブチルであることが確認され、2,4−ジアミノトルエン由来の化合物は存在しないことが確認された。
この結果より、濃縮液中に2,4−ジアミノトルエン0.626mol分の誘導体が存在するとみなした。
引き続き上記操作を2バッチ繰り返すことにより、1.88molの2,4−ジアミノトルエン分の誘導体からなる褐色の濃縮液510gを得た。
[濃縮液の熱分解反応]
温度計、攪拌装置、上部に還流管の付いた精留塔、原料供給用の容器と送液ポンプを取り付けた装置、底部に抜き出し用コックを備えた内容量1Lのガラス製のセパラブルフラスコに、上記で得られた濃縮液50g(2,4−ジアミノトルエンとして0.188mol相当)、溶媒としてバーレルプロセス油B−05(松村石油社製)116.6gを仕込み、300rpmで攪拌させながら、真空ポンプで容器内を10kPaまで減圧した。環流管に90℃の循環水を流した状態で、加熱を開始すると、220℃付近で塔頂温度が上昇し、還流管内にトリレンジイソシアネートが凝縮しはじめたため、還流比5(=還流10秒/留出2秒)に設定し、トリレンジイソシアネートを留出させた。留出開始2時間後、濃縮液342g(2,4−ジアミノトルエンとして1.26mol相当)、および、バーレルプロセス油B−05 798gを仕込んだ原料供給用の容器から、その混合物を、送液ポンプを用いて72g/hの速度で反応容器に供給し、さらに14時間反応を行った。反応の間、反応容器の液面の高さを一定に保つために、原料の供給開始から2時間毎に、底部の抜き出し用コックより反応液を抜き出した。
留出開始から7時間後に留出量が安定してきたため、留出開始7時間後から14時間後まで留出液、底部より抜き出した反応液の組成を液体クロマトグラフにより測定し、以下の式にて2,4−ジアミノトルエンに対する2,4−トリレンジイソシアネートのmol収率を算出した。
トリレンジイソシネート収率(mol%/ジアミノトルエン)=
留出開始7時間後から14時間後までに留出したトリレンジイソシアネート(mol)/(留出開始7時間後から14時間後までに供給したジアミノトルエン(mol)−留出開始7時間後から14時間後までに抜き出した反応液の2,4−ビス(ブチルオキシカルボニルアミノ)トルエン、モノ(ブチルオキシカルボニルアミノ)アミノトルエン、および、トリレンジイソシアネート(mol)の総和)
以上の計算で求められた、2,4−ジアミノトルエンに対する2,4−トリレンジイソシアネートの収率は、84.8mol%であった。実施例7における2,4−ジアミノトルエンに対する2,4−ビス(ブチルオキシカルボニルアミノ)トルエンの収率が89mol%であったことから、このことは熱分解反応において、2,4−ビス(ブチルオキシカルボニルアミノ)トルエンの95%が2,4−トリレンジイソシアネートになることを示しており、カルバメート化反応終了後、軽沸分の留去のみで、カルバメート化触媒を除去あるいは無毒化する必要もなく、熱分解反応が実施可能であることが確認された。
(実施例13)
[カルバメート化反応]
触媒としてトリフルオロメタンスルホン酸亜鉛に代えてパラトルエンスルホン酸亜鉛(0.640g:1.57mmol)を仕込んだ以外は、実施例7と同様の操作を行った。
定量分析の結果、ジカルバメートが86mol%およびモノカルバメートが3mol%の収率で確認された。
[軽沸分の減圧留去]
攪拌装置と冷却管を備えた内容量500mLのガラス製フラスコに、上記カルバメート化反応により得られた反応液375gを仕込み、200rpmで攪拌させながら、真空ポンプで容器内を2kPaまで減圧した。冷却管に25℃の循環水を流した状態で、容器内を100℃まで昇温し低沸分を留去しカルバメート化反応液を濃縮した。続いて、循環水温度を70℃に設定し、容器内を180℃まで昇温して低沸分を留去しカルバメート化反応液を濃縮し、最終的に褐色の濃縮液193gを得た。軽沸分について、液体クロマトグラフおよびガスクロマトグラフにより分析した結果、主成分はブタノールおよびカルバミン酸ブチルであることが確認され、2,4−ジアミノトルエン由来の化合物は存在しないことが確認された。この結果より、濃縮液中に2,4−ジアミノトルエン0.626mol分の誘導体が存在するとみなした。
引き続き上記操作を3バッチ繰り返すことにより、2.50molの2,4−ジアミノトルエン分の誘導体からなる褐色の濃縮液770gを得た。
[濃縮液の熱分解反応]
温度計、攪拌装置、上部に還流管の付いた精留塔、原料供給用の容器と送液ポンプを取り付けた装置、底部に抜き出し用コックを備えた内容量1Lのガラス製のセパラブルフラスコに、上記で得られた濃縮液100g(2,4−ジアミノトルエンとして0.32mol相当)、溶媒としてバーレルプロセス油B−05(松村石油社製)100gを仕込み、300rpmで攪拌させながら、真空ポンプで容器内を10kPaまで減圧した。環流管に90℃の循環水を流した状態で、加熱を開始すると220℃付近で塔頂温度が上昇し、還流管内にトリレンジイソシアネートが凝縮しはじめたため還流比5(=還流10秒/留出2秒)に設定し、トリレンジイソシアネートを留出させた。留出開始2時間後、濃縮液380.0g(2,4−ジアミノトルエンとして1.23mol相当)、および、バーレルプロセス油B−05 380.0gを仕込んだ原料供給用の容器から、その混合物を、送液ポンプを用いて48g/hの速度で反応容器に供給し、さらに14時間反応を行った。反応の間、反応容器の液面の高さを一定に保つために、原料の供給開始から2時間毎に、底部の抜き出し用コックより反応液を抜き出した。
留出開始から6時間後に留出量が安定してきたため、留出開始6時間後から16時間後まで留出液、底部より抜き出した反応液の組成を液体クロマトグラフにより測定し、以下の式にて2,4−ジアミノトルエンに対する2,4−トリレンジイソシアネートのmol収率を算出した。
トリレンジイソシアネート収率(mol%/ジアミノトルエン)=
留出開始6時間後から16時間後までに留出したトリレンジイソシアネート(mol)/留出開始6時間後から16時間後までに供給したジアミノトルエン(mol)−留出開始6時間後から16時間後までに抜き出した反応液の2,4−ビス(ブチルオキシカルボニルアミノ)トルエン、モノ(ブチルオキシカルボニルアミノ)アミノトルエン、および、トリレンジイソシアネート(mol)の総和)
以上の計算で求められた、2,4−ジアミノトルエンに対する2,4−トリレンジイソシアネートの収率は、85.4mol%であった。上記[カルバメート化反応]における2,4−ジアミノトルエンに対する2,4−ビス(ブチルオキシカルボニルアミノ)トルエンの収率が86mol%であったことから、このことは熱分解反応において、2,4−ビス(ブチルオキシカルボニルアミノ)トルエンの99%が2,4−トリレンジイソシアネートになることを示しており、カルバメート化反応終了後、軽沸分の留去のみで、カルバメート化触媒を除去あるいは無毒化する必要もなく、熱分解反応が実施可能であることが確認された。
なお、上記発明は、本発明の例示の実施形態として提供したが、これは単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。当該技術分野の当業者によって明らかな本発明の変形例は、後記特許請求の範囲に含まれるものである。
本発明は、ウレタン化合物およびその製造方法、および、イソシアネートおよびその製造方法に関し、工業的に利用される。

Claims (6)

  1. 1級アミンと、尿素および/またはN−無置換カルバミン酸エステルと、アルコールとを、触媒として、非配位性アニオンおよび金属原子を含有する化合物の存在下において反応させるウレタン化合物の製造方法であって、
    前記化合物が、
    トリフルオロメタンスルホン酸亜鉛、パラトルエンスルホン酸亜鉛、トリフルオロメタンスルホン酸ハフニウム、および、四塩化チタンとトリフルオロメタンスルホン酸との混合物からなる群から選択される1種の化合物であることを特徴とするウレタン化合物の製造方法。
  2. 前記1級アミンが、下記一般式(1)で示され、
    前記N−無置換カルバミン酸エステルが、下記一般式(2)で示され、
    前記アルコールが、下記一般式(3)で示されることを特徴とする、請求項1に記載のウレタン化合物の製造方法。
    −(NH)l (1)
    (式中、Rは、総炭素数1〜15の脂肪族炭化水素基、総炭素数3〜15の脂環含有炭化水素基、または、総炭素数6〜15の芳香環含有炭化水素基を、lは、1〜6の整数を示す。)
    O−CO−NH (2)
    (式中、Rは、総炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基、または、総炭素数6〜16の芳香族炭化水素基を示す。)
    −OH (3)
    (式中、Rは、総炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基、または、総炭素数6〜16の芳香族炭化水素基を示す。)
  3. 上記一般式(1)において、lが、2であることを特徴とする、請求項2に記載のウレタン化合物の製造方法。
  4. 上記一般式(1)において、Rが、総炭素数6〜15の芳香環含有炭化水素基であることを特徴とする、請求項2または3に記載のウレタン化合物の製造方法。
  5. 前記触媒の配合量が、前記1級アミン1モルに対して、0.000001〜0.1モルであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のウレタン化合物の製造方法。
  6. 下記に記載のウレタン化合物の製造方法によって、ウレタン化合物を製造する工程と、
    得られたウレタン化合物を、熱分解してイソシアネートを製造する工程とを備えていることを特徴とする、イソシアネートの製造方法。
    1級アミンと、尿素および/またはN−無置換カルバミン酸エステルと、アルコールとを、触媒として、非配位性アニオンおよび金属原子を含有する化合物の存在下において反応させるウレタン化合物の製造方法であって、
    前記化合物が、
    トリフルオロメタンスルホン酸亜鉛、パラトルエンスルホン酸亜鉛、トリフルオロメタンスルホン酸ハフニウム、および、四塩化チタンとトリフルオロメタンスルホン酸との混合物からなる群から選択される1種の化合物であることを特徴とするウレタン化合物の製造方法。
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