JP5495796B2 - 熱可塑性樹脂組成物、および、それを成形してなる成形体 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物、および、それを成形してなる成形体 Download PDF

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Description

本発明は、熱可塑性樹脂組成物、および、それを成形してなる成形体に関する。
成形体を成形するための原料としては、一般的に、ポリプロピレン(PP)、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合樹脂(ABS)、ポリアミド(PA6、PA66)、ポリエステル(PET、PBT)、ポリカーボネート(PC)等の樹脂が使用されている。しかしながら、このような樹脂から製造された成形物は、成形性、機械的強度に優れているが、廃棄する際にゴミの量を増すうえに、自然環境下で殆ど分解されないために、埋設処理しても半永久的に地中に残留する。またこれらの樹脂は石油を出発原料とした樹脂であり、ライフサイクル全体での環境負荷が大きい。
一方、近年、環境保全の見地から、ポリ乳酸をはじめとする植物由来の原料を用いた樹脂が注目されている。これらのうちで、ポリ乳酸は最も耐熱性が高い樹脂の1つであり、大量生産可能なためコストも安く、有用性が高い。さらに、ポリ乳酸はトウモロコシやサツマイモ等の植物を原料として製造可能で、石油等の枯渇資源の節約に貢献できる。
しかし、植物由来の原料から製造された樹脂の中で耐熱性の高いポリ乳酸であっても、その結晶化度が低い場合は、ABS、ポリエステルと比べるとまだ耐熱性は低く、実使用に耐え得る十分な耐熱性を有しているとは言い難い。一般的に、実使用に耐え得る温度とは、屋内では50〜70℃、車等の車載用途では90℃と言われている。使用時の安全性を考慮すると、雰囲気温度100℃に対する耐久性が現実的に必要である。ポリ乳酸は、結晶性樹脂でありながらも、結晶化速度は遅く、前述のPP等の汎用プラスチックの射出成形過程における金型冷却時間と同じ時間内では結晶化は進行せず、耐熱性は60℃近傍である。耐熱性を向上させるためにタルクのような結晶核剤をポリ乳酸に添加し、ポリ乳酸成形時の結晶化速度をあげて、結晶化度を上げるという方法がある。しかし、それでも結晶化を進行させるためには金型冷却時間を長くとる必要がある。
上記問題を解決するために、過酸化物のような架橋剤およびアクリル酸エステルのような架橋助剤を配合して、ポリ乳酸に効率的に架橋構造を導入することで結晶化速度を向上させる方法が提示されている(JP2005−232225A)。さらに特定の可塑剤を配合することによって、結晶化速度を大幅に増大可能であることが見出されている(WO2007/049529)。
しかし、成形サイクルの上ではまだ不十分であり、さらにポリ乳酸は結晶化していても熱間剛性が十分ではないという問題がある。熱間剛性とは、高温の環境下において与えられる荷重に対して、どれだけ変形しにくいかの尺度を指す。例えば上記架橋ポリ乳酸の熱変形温度(DTUL)は、最大応力0.45 MPaの条件で測定すれば100℃以上であるが、1.8MPaの高荷重条件で測定した場合は60℃程度である。したがって、高温下で高荷重のかかる用途や、製品自体の自重が重くなる大型の成形品では、耐熱性は十分といえない。また、射出成形においてポリ乳酸の結晶化を進めるためには、金型温度を結晶化温度付近まで上げる必要がある。しかし、ポリ乳酸は、その結晶化温度における熱間剛性が低いために、離型時の抵抗が大きい場合は、イジェクタピンによって高い圧力がかかり、それによってやはり変形してしまうという問題がある。
熱間剛性の問題を解決するために、ガラス繊維やタルクなどの無機強化材を配合するという方法もある。例えばJP2006−176652Aでは、架橋ポリ乳酸にガラス繊維を配合した組成が提示されている。この組成であれば、従来のポリ乳酸に比較して結晶化速度が向上し、さらに熱間剛性の問題もかなり改良されている。しかし、汎用樹脂に比較すると、まだ性能的には十分とは言いにくい。
またポリ乳酸は、強度の面でも、ガラス繊維強化ポリアミド(PA+GF)に比較すると低く、PA+GFの代替となり得る実用的な強度を有しているとはいえない。近年、携帯電話や小型ノートパソコンなど、製品の小型化が進み、外装などの樹脂部品もより薄肉化が求められ、剛性の高いPA+GFの使用割合が増えてきている。ポリ乳酸については、剛性だけでなく、強度も十分に高くないと、割れの問題が発生しやすい。ガラス繊維強化ポリ乳酸(PLA+GF)の組成においても、PA+GF並みの強度が必要である。
本発明は、前記の問題点を解決しようとするものであり、ポリ乳酸の結晶化速度を高め、熱間剛性も向上させ、さらに強度を向上させることを目的とするものである。
さらに本発明は、成形時の製品の取りだし時間を短くできるなど、生産面での取扱い性の向上と、ポリ乳酸の結晶化による耐熱性の向上と、成形時の取扱性の向上とを図った樹脂組成物および成形体を提供しようとするものである。
本発明者は、このような課題を解決するべく鋭意検討の結果、ポリ乳酸系樹脂と、過酸化物と、特定のシラン化合物とを含有した樹脂組成物によって、前記目的が達成されることを見いだした。すなわち本発明の要旨は以下の通りである。
(1)ポリ乳酸系樹脂またはポリ乳酸系樹脂組成物100質量部と、過酸化物0.01〜10質量部と、ビニルトリメトキシシラン0.01〜5質量部とを配合して得られた樹脂組成物であり、樹脂組成物は、金属水和物と繊維状強化材のうち少なくとも一方を含有せず、ポリ乳酸系樹脂およびポリ乳酸系樹脂組成物におけるポリ乳酸は、D−乳酸成分の割合が3モル%未満であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
(2)ポリ乳酸系樹脂組成物が、ポリ乳酸系樹脂90〜99.5質量%と、可塑剤0.5〜10質量%とを含むことを特徴とする(1)の熱可塑性樹脂組成物。
(3)可塑剤が、脂肪族多価カルボン酸エステル誘導体、脂肪族多価アルコールエステル誘導体、脂肪族オキシエステル誘導体、脂肪族ポリエーテル誘導体、脂肪族ポリエーテル多価カルボン酸エステル誘導体から選ばれた1種以上であることを特徴とする(2)の熱可塑性樹脂組成物。
(4)有機アミド化合物、有機ヒドラジド化合物、カルボン酸エステル系化合物、有機スルホン酸塩、フタロシアニン系化合物、メラミン系化合物、および有機ホスホン酸塩、から選ばれる1種以上を、結晶核剤として含有することを特徴とする(1)から(3)までのいずれかの熱可塑性樹脂組成物。
(5)結晶核剤が、5−スルホイソフタル酸ジメチル金属塩、N,N’,N’’−トリシクロヘキシルトリメシン酸アミド、N,N’−エチレンビス(12−ヒドロキシステアリン酸)アミド、オクタンジカルボン酸ジベンゾイルヒドラジド、から選ばれる1種以上であることを特徴とする(4)の熱可塑性樹脂組成物。
(6)ポリ乳酸系樹脂はポリ乳酸を主成分とするものであることを特徴とする(1)から(5)までのいずれかの熱可塑性樹脂組成物。
(7)ポリ乳酸系樹脂が植物系原料から製造されたものであることを特徴とする(1)から(6)までのいずれかの熱可塑性樹脂組成物。
)上記(1)から()までのいずれかの熱可塑性樹脂組成物を成形したものであることを特徴とする成形体。
本発明によれば、優れた耐熱性、強度、成形性を有し、かつ石油系製品への依存度の低い熱可塑性樹脂組成物および成形体が提供される。この成形体は、射出成形体等に適用することができ、天然物由来の生分解性樹脂を利用しているので、石油等の枯渇資源の節約に貢献できるなど、産業上の利用価値は極めて高い。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、ポリ乳酸系樹脂(A)、過酸化物(B)、シラン化合物(C)、可塑剤(D)、結晶核剤(E)繊維状強化材(F)、多価カルボジイミド化合物(G)、難燃剤(H)を構成要素とする。
本発明で使用されるポリ乳酸系樹脂(A)としては、ポリ(L−乳酸)、ポリ(D−乳酸)が挙げられる。さらにこれらを主成分として、他にポリグルコール酸、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンアジペートテレフタレート、ポリブチレンサクシネートテレフタレート等を混合したものでも良い。石油資源節約という観点からは、植物由来原料がよく、なかでも耐熱性、成形性の面からポリ(L−乳酸)、ポリ(D−乳酸)、および、これらの混合物または共重合体を用いることが望ましい。生分解性の観点からは、ポリ(L−乳酸)を主体とすることが好ましい。
ポリ(L−乳酸)を主体とするポリ乳酸は、D−乳酸成分の比率によってその融点が異なる。本発明においては、成形体の機械的特性や耐熱性を考慮すると、ポリ乳酸は、その融点が160℃以上であることが好ましい。ポリ(L−乳酸)を主体とするポリ乳酸において、融点を160℃以上とするためには、D−乳酸成分の割合を3モル%未満とすることが必要である。
ポリ乳酸系樹脂(A)の、190℃、荷重21.2Nにおけるメルトフローレートは、0.1〜50g/10分であることが好ましく、0.2〜20g/10分であることがより好ましく、0.5〜10g/10分であることが最も好ましい。メルトフローレートが50g/10分を超える場合は、溶融粘度が低すぎて成形物の機械的特性や耐熱性が劣る場合がある。一方、メルトフローレートが0.1g/10分未満の場合は、成形加工時の負荷が高くなりすぎ、操業性が低下する場合がある。
ポリ乳酸系樹脂(A)は、通常は公知の溶融重合法で、あるいは、さらに固相重合法を併用して、製造される。ポリ乳酸系樹脂(A)のメルトフローレートを所定の範囲に調節する方法として、メルトフローレートが高すぎる場合は、少量の鎖長延長剤、例えば、ジイソシアネート化合物、ビスオキサゾリン化合物、エポキシ化合物、酸無水物等を用いて樹脂の分子量を増大させる方法が使用できる。逆に、メルトフローレートが低すぎる場合は、メルトフローレートの高い生分解性ポリエステル樹脂や低分子量化合物と混合する方法が使用できる。
本発明に使用される可塑剤(D)としては、特に限定されないが、ポリ乳酸系樹脂(A)との相溶性に優れたものが好ましい。例えば、脂肪族多価カルボン酸エステル誘導体、脂肪族多価アルコールエステル誘導体、脂肪族オキシエステル誘導体、脂肪族ポリエーテル誘導体、脂肪族ポリエーテル多価カルボン酸エステル誘導体などから選ばれた1種以上などが挙げられる。具体的な化合物としては、グリセリンジアセトモノラウレート、グリセリンジアセトモノカプレート、ポリグリセリン酢酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、中鎖脂肪酸トリグリセライド、ジメチルアジペート、ジブチルアジペート、トリエチレングリコールジアセテート、アセチルリシノール酸メチル、アセチルトリブチルクエン酸、ポリエチレングリコール、ジブチルジグリコールサクシネート、ビス(ブチルジグリコール)アジペート、ビス(メチルジグリコール)アジペートなどが挙げられる。具体的な商品名を例示すると、理研ビタミン社製の、PL−012、PL−019、PL−320、PL−710、アクターシリーズ(M−1、M−2、M−3、M−4、M−107FR);田岡化学社製の、ATBC;大八化学社製のBXA、MXA;太陽化学社製のチラバゾールVR−01、VR−05、VR−10P、VR−10P改1、VR−623などがあげられる。
可塑剤(D)の配合量または含有量は、ポリ乳酸系樹脂(A)と可塑剤(D)との合計を100質量%としたとき、0.5〜10質量%であることが必要であり、1〜5質量%であることが好ましい。0.5質量%未満だと効果が乏しく、10質量%を超えると、成形品の結晶化度が高くても耐熱性が低下する。
本発明で使用される過酸化物(B)の詳細な例としては、ベンゾイルパーオキサイド、ビス(ブチルパーオキシ)トリメチルシクロヘキサン、ビス(ブチルパーオキシ)シクロドデカン、ブチルビス(ブチルパーオキシ)バレレート、ジクミルパーオキサイド、ブチルパーオキシベンゾエート、ジブチルパーオキサイド、ビス(ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジメチルジ(ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジメチルジ(ブチルパーオキシ)ヘキシン、ブチルパーオキシクメン等が挙げられる。過酸化物(B)の配合量は、ポリ乳酸系樹脂(A)100質量部に対して、またはポリ乳酸系樹脂(A)と可塑剤(D)との合計100質量部(以下、ポリ乳酸系樹脂(A)と可塑剤(D)とを配合したものを「ポリ乳酸系樹脂組成物」と称することがある)に対して、0.01〜10質量部であることが必要である。好ましくは0.1〜5質量部である。10質量部を超えても使用できるが、効果が飽和するばかりか、経済的でない。なお、こうした過酸化物は、樹脂との混合の際に分解して消費されるため、たとえ配合時に使用されても、得られた樹脂組成物中には残存しない場合がある。過酸化物を配合することによってポリ乳酸系樹脂成分が架橋され、このため得られる樹脂組成物の機械的強度、耐熱性、寸法安定性が向上する。
本発明で使用されるところの、アルコキシ基、アクリル基、メタクリル基、ビニル基から選ばれる官能基を2個以上有するシラン化合物(C)は、ポリ乳酸系樹脂(A)のための架橋助剤として用いられて、ポリ乳酸系樹脂(A)の結晶化速度の増大に寄与するものであるが、下記の式(1)で表されるものである。
Figure 0005495796
式(1)中、R1〜R4の少なくとも2つ以上は、アルコキシ基、アクリル基、メタクリル基、ビニル基から選ばれる官能基、あるいはこれらの官能基を有する置換基を表す。残りは、アルコキシ基、ビニル基、アクリル基以外を表し、例えば水素、アルキル基、エポキシ基が挙げられる。アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基が挙げられる。ビニル基を有する置換基としては、例えばビニル基、p−スチリル基が挙げられる。アクリル基を有する置換基としては、例えば3−メタクリロキシプロピル基、3−アクリロキシプロピル基などが挙げられる。アルキル基としては例えばメチル基、エチル基が挙げられる。エポキシ基を有する置換基としては、例えば3−グリシドキシプロピル基、2−(3,4―エポキシシクロヘキシル)基などが挙げられる。
このようなシラン化合物(C)の詳細な例および商品名の例としては、テトラメトキシシラン(GE東芝シリコーン社製TSL8114、信越化学工業社製KBM−04)、テトラエトキシシラン(GE東芝シリコーン社製TSL8124,信越化学工業社製KBE−04)、メチルトリメトキシシラン(GE東芝シリコーン社製TSL8113、信越化学工業社製KBM−13)、メチルトリエトキシシラン(GE東芝シリコーン社製TSL8123、信越化学工業社製KBE−13)、ジメチルジメトキシシラン(GE東芝シリコーン社製TSL8112)、ジメチルジエトキシシラン(GE東芝シリコーン社製TSL8122、信越化学工業社製KBE−22)、メチルジメトキシシラン(GE東芝シリコーン社製TSL8117)、メチルジエトキシシラン(GE東芝シリコーン社製TSL8127)、フェニルトリメトキシシラン(GE東芝シリコーン社製TSL8173)、フェニルトリエトキシシラン(GE東芝シリコーン社製TSL8178、信越化学工業社製KBE−103)、ジフェニルジメトキシシラン(GE東芝シリコーン社製TSL8172)、ジフェニルジエトキシシラン(GE東芝シリコーン社製TSL8177)、ヘキシルトリメトキシシラン(信越化学工業社製KBM−3063)、デシルトリメトキシシラン(信越化学工業社製KBM−3103C)、3−グリシドキシプロピルジメトキシメチルシラン(GE東芝シリコーン社製TSL−8355)、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(GE東芝シリコーン社製TSL−8350、信越化学工業社製KBM−403)、ジメチルビニルメトキシシラン(GE東芝シリコーン社製TSL8317)、メチルビニルジメトキシシラン(GE東芝シリコーン社製TSL8315)、メチルビニルジエトキシシラン(GE東芝シリコーン社製TSL8316)、ジメチルビニルエトキシシラン(GE東芝シリコーン社製TSL8318)、ビニルトリメトキシシラン(信越化学工業社製KBM−1003)、ビニルトリエトキシシラン(GE東芝シリコーン社製TSL8311、信越化学工業社製KBE−1003)、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業社製KBM−303)、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン(信越化学工業社製KBE−402)、p−スチリルトリメトキシシラン(信越化学工業社製KBM−1403)、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン(GE東芝シリコーン社製TSL8375、信越化学工業社製KBM−502)、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(GE東芝シリコーン社製TSL8370、信越化学工業社製KBM−503)、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン(信越化学工業社製KBE−502)、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業社製KBE−503)、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製KBM−5103)、3−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン(信越化学工業社製KBM−5102)等が挙げられる。
中でも、アクリル基、メタクリル基、ビニル基から選ばれる官能基を1つ有し、アルコキシ基を3つ有するシラン化合物が、結晶化速度の向上の点で好ましい。このようなシラン化合物の具体例および商品名の例としては、ビニルトリメトキシシラン(信越化学工業社製KBM−1003)、ビニルトリエトキシシラン(GE東芝シリコーン社製TSL8311、信越化学工業社製KBE−1003)、p−スチリルトリメトキシシラン(信越化学工業社製KBM−1403)、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(GE東芝シリコーン社製TSL8370、信越化学工業社製KBM−503)、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業社製KBE−503)、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製KBM−5103)等が挙げられる。
シラン化合物(C)の配合量または含有量は、ポリ乳酸系樹脂(A)100質量部に対して、または上述のポリ乳酸系樹脂組成物100質量部に対して、0.01〜5質量部であることが必要であり、好ましくは0.02〜3質量部、さらに好ましくは0.05〜1質量部である。0.01質量部未満では、添加の効果が認められない。5質量部を超えても使用できるが、効果が飽和するばかりか、経済的でない。
本発明で使用される結晶核剤(E)としては、その結晶化促進効果の点から、有機アミド化合物、有機ヒドラジド化合物、カルボン酸エステル系化合物、有機スルホン酸塩、フタロシアニン系化合物、メラミン系化合物、および有機ホスホン酸塩、から選ばれる1種以上のものを挙げることができる。
有機アミド化合物や有機ヒドラジド化合物としては、有機結晶核剤としての効果の面から、エチレンビスオレイン酸アミド、メチレンビスアクリル酸アミド、エチレンビスアクリル酸アミド、ヘキサメチレンビス-9、10−ジヒドロキシステアリン酸ビスアミド、p−キシリレンビス−9、10ジヒドロキシステアリン酸アミド、デカンジカルボン酸ジベンゾイルヒドラジド、ヘキサンジカルボン酸ジベンゾイルヒドラジド、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジシクロヘキシルアミド、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジアニリド、N,N′,N″−トリシクロヘキシルトリメシン酸アミド、トリメシン酸トリス(t−ブチルアミド)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジアニリド、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジシクロヘキシルアミド、N,N′−ジベンゾイル−1,4−ジアミノシクロヘキサン、N,N′−ジシクロヘキサンカルボニル−1,5−ジアミノナフタレン、エチレンビスステアリン酸アミド、N,N′−エチレンビス(12−ヒドロキシステアリン酸)アミド、オクタンジカルボン酸ジベンゾイルヒドラジドなどが挙げられる。中でも、樹脂中への分散性および耐熱性の面から、N,N′,N″−トリシクロヘキシルトリメシン酸アミド、N,N′−エチレンビス(12−ヒドロキシステアリン酸)アミド、オクタンジカルボン酸ジベンゾイルヒドラジドが好ましい。
カルボン酸エステル系化合物としては、モノカルボン酸エステル、エチレングリコールモノエステル及びエチレングリコールジエステル、グリセリンモノエステル、グリセリンジエステル及びグリセリントリエステルなどが挙げられ、種々のものを用いることができる。具体例としては、ラウリン酸セチルエステル、ステアリン酸セチルエステル、モノラウリン酸グリコール、モノステアリン酸グリコール、ジラウリン酸グリコール、ジパルミチン酸グリコール、ジステアリン酸グリコール、モノラウリン酸グリセリンエステル、モノステアリン酸グリセリンエステル、ジラウリン酸グリセリンエステル、ジステアリン酸グリセリンエステル、トリラウリン酸グリセリンエステル、トリステアリン酸グリセリンエステル等が挙げられる。
有機スルホン酸塩としては、スルホイソフタル酸塩など、種々のものを用いることができる。中でも、5−スルホイソフタル酸ジメチル金属塩が、結晶化促進効果の点から好ましい。さらに、バリウム塩、カルシウム塩、ストロンチウム塩、カリウム塩、ルビジウム塩、ナトリウム塩などが好ましく、特に、5−スルホイソフタル酸ジメチルカリウムおよび5−スルホイソフタル酸ジメチルバリウムが好ましい。
フタロシアニン系化合物としては、種々のものをも用いることができるが、遷移金属錯体を用いることが好ましく、中でも、銅フタロシアニンが結晶化促進効果の点から好ましい。
メラミン系化合物としては、種々のものを用いることができるが、結晶化促進効果の点から、メラミンシアヌレートを用いることが好ましい。
有機ホスホン酸化合物としては、フェニルホスホン酸塩が、結晶化促進効果の点から好ましい。そのうち、特にフェニルホスホン酸亜鉛が好ましい。
結晶核剤としては、これらのものを単独で、あるいは、2種以上を併用して配合または含有することができる。
これら有機系の結晶核剤に対して、無機系の各種結晶核剤を併用しても構わない。
結晶核剤(E)の配合量または含有量は、ポリ乳酸系樹脂(A)またはポリ乳酸系樹脂組成物を100質量部としたとき、0.03〜5質量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜4質量部である。0.03質量部未満であると、配合または含有の効果が乏しい。一方、5質量部を超えると、結晶核剤としての効果が飽和し、経済的に不利であるだけでなく、生分解後の残渣分が増大するため環境面でも好ましくない。
本発明に使用される繊維状強化材(F)としては、ガラス繊維、炭素繊維、アルミナ繊維、ケナフ繊維、ワラストナイト、チタン酸カリウム、セルロース繊維、金属繊維、金属ウイスカー、セラミックウイスカーなどが挙げられる。特に無機系繊維状強化材が、強度・剛性の向上に寄与しやすい。その理由は、シラン化合物(C)と繊維状強化材(F)とが反応することにより樹脂との接着性が高まるためと推測される。熱間剛性・強度・経済性からガラス繊維が好ましく、扁平断面を有するガラス繊維が、耐衝撃強度の面からより好ましい。
扁平断面を有するガラス繊維は、公知のガラス繊維の製造方法により製造され、集束剤により集束され、集束されたガラス繊維ストランドを集めて一定の長さに切断したチョップドストランドの形態で使用される。集束剤は、マトリックス樹脂との密着性、均一分散性の向上のためのシランカップリング剤、チタン系カップリング剤、ジルコニア系カップリング剤などのカップリング剤を少なくとも1種類、帯電防止剤、皮膜形成剤などを含み、かつ配合先の樹脂に適したものである。このような集束剤としては、公知の集束剤を用いることができる。
扁平断面を有するガラス繊維は、繊維断面の長径が10〜50μmであることが好ましく、15〜40μmであることがさらに好ましく、20〜35μmであることが特に好ましい。扁平断面は、その長径/短径の比が1.5〜10であるものが好ましく、2.0〜6.0であるものがさらに好ましい。長径/短径比が1.5未満では断面を扁平形状にした効果が少なく、10を超えるガラス繊維はそれ自体の製造が困難である。また、このガラス繊維の平均繊維長と平均繊維径の比(アスペクト比)は2〜120であることが好ましく、2.5〜70であることがさらに好ましく、3〜50であることが特に好ましい。繊維長と平均繊維径の比が2未満であると機械的強度の向上効果が小さい。繊維長と平均繊維径の比が120を超えると、異方性が大きくなる他、成形品外観も悪化するようになる。かかる扁平断面を有するガラス繊維の平均繊維径とは、扁平断面形状を同一面積の真円形に換算したときの数平均繊維径をいう。扁平断面を有するガラス繊維としては、Eガラスのような一般的なガラス組成の繊維が好ましく用いられる。しかし、ガラス繊維にできるものであればどのような組成でも使用可能で、特に限定されるものではない。
本発明の樹脂組成物では、強度向上および湿熱耐久性向上のために、多価カルボジイミド化合物(G)を繊維状強化材(F)と併用することが好ましい。他の化合物であるエポキシ化合物、オキサゾリン化合物、モノカルボジイミド化合物も、一般的にはポリ乳酸の湿熱耐久性向上に効果がある。しかし、本発明に関しては、強度向上・湿熱向上の点において、多価カルボジイミド化合物(G)ほどの効果はない。ただし、多価カルボジイミド化合物(G)を使用する場合には、他にエポキシ化合物、オキサゾリン化合物、モノカルボジイミド化合物を併用してもよい。
本発明に使用する多価カルボジイミド化合物(G)は、一分子中に2個以上のカルボジイミド基を有する化合物であり、1,5−ナフタレンカルボジイミド、4,4′−ジフェニルメタンカルボジイミド、4,4′−ジフェニルジメチルメタンカルボジイミド、1,3−フェニレンカルボジイミド、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンカルボジイミド、2,6−トリレンカルボジイミド、2,4−トリレンカルボジイミドと2,6−トリレンカルボジイミドの混合物、ヘキサメチレンカルボジイミド、シクロヘキサン−1,4−カルボジイミド、キシリレンカルボジイミド、イソホロンカルボジイミド、ジシクロヘキシルメタン−4,4′−カルボジイミド、メチルシクロヘキサンカルボジイミド、テトラメチルキシリレンカルボジイミド、2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド、1,3,5−トリイソプロピルベンゼン−2,4−カルボジイミドなどが挙げられる。
このようなカルボジイミド化合物(G)は、従来から知られている方法で製造でき、ジイソシアネート化合物を原料とする脱二酸化炭素反応を伴うカルボジイミド反応により製造することができる。分子の末端は、イソシアネート基が残存していてもよいし、モノイソシアネートで封鎖されていてもよい。
多価カルボジイミド化合物(G)の詳しい商品名としては、例えば日清紡社製HMV−8CA、LA−1;ラインケミー社製スタバクゾールP、スタバクゾールP100などが挙げられる。
繊維状強化材(F)および多価カルボジイミド化合物(G)の配合量または含有量は、ポリ乳酸系樹脂(A)、過酸化物(B)、シラン化合物(C)、可塑剤(E)の合計39.9〜89.9質量%に対して、繊維状強化材(F)60〜10質量%、かつ多価カルボジイミド化合物(G)0.1〜10質量%であることが好ましい。ただし、合計で100質量%である。
繊維状強化材(F)の配合量または含有量が10質量%より少ないと熱間剛性が低くなる場合があり、60質量%を超えると製造上の問題が起きる場合がある。多価カルボジイミド化合物(G)の配合量または含有量が0.1質量%より少ないと樹脂組成物の強度が低下する傾向があり、10質量%より多いと樹脂組成物の耐熱性が低下する場合がある。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、難燃剤(H)を配合または含有することで、難燃性能と薄肉強度の両性能が必要とされる電気製品部品にも好適に使用することができる。
本発明に使用される難燃剤(H)としては、リン系難燃剤、シリコーン系難燃剤及び無機系難燃剤が挙げられ、これらを2種以上併用することもできる。
難燃剤(H)の配合量または含有量は、ポリ乳酸系樹脂(A)、過酸化物(B)、シラン化合物(C)、可塑剤(E)の合計36.9〜89.9質量%、多価カルボジイミド化合物(G)0.1〜10質量%に対して、3〜30質量%であることが好ましい。ただし、合計で100質量%である。
難燃剤(H)の配合量または含有量が3質量%未満であると、難燃性能がほとんど発現しない。一方、難燃剤(H)の配合量または含有量が30質量%を超えると、樹脂組成物の強度が低下する傾向がある。
難燃剤(H)は、特に難燃効果の高さの点から、ホスフィン酸金属塩、ポリリン酸メラミン、メラミンシアヌレートまたは縮合リン酸エステルであることが好ましい。
ポリリン酸メラミンの具体的商品名としては、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製MELAPURシリーズ(MELAPUR 200/70);日本カーバイト社(旧 三和ケミカル社)製MPPシリーズ(MPP−A、MPP−B);日産化学社製PMPシリーズ(PMP−100、PMP−200、PMP−300)などが挙げられる。メラミンシアヌレートの具体的商品名としては、日産化学社製MCシリーズ;チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製MELAPURシリーズ(MELAPUR MC−25)などが挙げられる。縮合リン酸エステルの具体的商品名としては、大八化学社製PX−200、PX−201、PX−202、CR−733S、CR−741、CR747などが挙げられる。ホスフィン酸金属塩の具体的商品名としてはクラリアント社のOPシリーズ(OP930、OP935、OP1230、OP1312、OP1240など)などが挙げられる。
本発明の樹脂組成物には、その特性を大きく損なわない範囲内で、顔料、熱安定剤、酸化防止剤、耐候剤、耐光剤、可塑剤、滑剤、離型剤、帯電防止剤、充填材、結晶核材等を添加することができる。熱安定剤や酸化防止剤としては、たとえばヒンダードフェノール類、リン化合物、ヒンダードアミン、イオウ化合物、銅化合物、アルカリ金属のハロゲン化物、ビタミンEが挙げられる。無機充填材としては、タルク、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、ケイ酸カルシウム、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カルシウム、アルミノ珪酸ナトリウム、珪酸マグネシウム、ガラスバルーン、カーボンブラック、酸化亜鉛、三酸化アンチモン、ゼオライト、ハイドロタルサイト、金、窒化ホウ素、グラファイトが挙げられる。有機充填材としては、澱粉、セルロース微粒子、木粉、おから、モミ殻、フスマ等の天然に存在するポリマーやこれらの変性品が挙げられる。無機結晶核材としては、タルク、カオリン等が挙げられる。有機結晶核材としては、ソルビトール化合物、安息香酸およびその化合物の金属塩、燐酸エステル金属塩、ロジン化合物等が挙げられる。
ポリ乳酸系樹脂(A)に、過酸化物(B)、シラン化合物(C)、繊維状強化材(F)、多価カルボジイミド化合物(G)、可塑剤(D)、難燃剤(H)、結晶核剤(E)、その他添加剤を配合する手段としては、一般的な押出機を用いて溶融混練する方法を挙げることができる。混練状態をよくする意味で二軸の押出機を使用することが好ましい。混練温度は(ポリ乳酸系樹脂(A)の融点+5℃)〜(ポリ乳酸系樹脂(A)の融点+100℃)の範囲が好ましく、混練時間は20秒〜30分が好ましい。この範囲より低温や短時間であると、混練や反応が不充分となり、また高温や長時間であると樹脂の分解や着色が起きることがある。
配合に際しては、ポリ乳酸系樹脂(A)と可塑剤(D)と結晶核剤(E)は、十分に相溶または分散するように、なるべく、押出し機のトップフィーダから同時に添加するのが好ましい。過酸化物(B)は、ポリ乳酸系樹脂(A)と可塑剤(D)が十分相溶して、かつポリ乳酸系樹脂(A)が溶融状態にあるときに添加して、ポリ乳酸系樹脂(A)と反応させる方が好ましいため、押出機のバレルから途中添加する方法が好ましい。繊維状強化材(F)は、ポリ乳酸系樹脂(A)および可塑剤(D)とともに溶融混練した場合は、繊維が破断して、強度が低下する場合があるため、過酸化物(B)と同様に、ポリ乳酸系樹脂(A)と可塑剤(D)などが十分溶融混練し終わったあとの、バレル途中からサイドフィードなどで添加するのが望ましい。
過酸化物(B)をバレル途中から添加する場合の好ましい方法として、過酸化物(B)を媒体に溶解又は分散して混練機に注入する方法が挙げられる。これにより、操業性を格段に改良することができる。詳しくは、ポリ乳酸系樹脂(A)と可塑剤(D)と結晶核剤(E)とを溶融混練中に、過酸化物(B)の溶解液又は分散液を注入して溶融混練することができる。シラン化合物(C)は、ポリ乳酸系樹脂(A)および可塑剤(D)および結晶核剤(E)といっしょにトップフィーダから添加してもよい。シラン化合物(C)が過酸化物(B)の溶解液または分散液に溶解または分散する場合は、これを過酸化物(B)といっしょに途中から注入する方法も、操業上問題なければ、好ましい。
過酸化物(B)を溶解または分散させる媒体としては、一般的なものを用いることができる。中でも、ポリ乳酸系樹脂(A)との相溶性に優れた可塑剤が好ましく、過酸化物(B)が溶解、または均一に分散するならば、本発明に使用する可塑剤(D)と同じものを使用してもよいし、違うものを使用してもよい。また2種以上の可塑剤を併用しても良い。過酸化物(B)と媒体との質量比率は、過酸化物(B):媒体=1:0.5〜1:20が好ましく、1:1〜1:5が最適である。
過酸化物(B)と繊維状強化材(F)の押出機内への添加順序について説明する。過酸化物(B)は、ポリ乳酸系樹脂(A)と反応させる必要があり、効率よく反応させるために、押出機内で混練スクリュー部を通過させる必要がある。一方、繊維状強化材(F)は、繊維の破断を抑えるために、混練スクリュー部よりも下流から添加するのが好ましい。
カルボジイミド化合物(G)と難燃剤(H)の配合順序は、特に限定されないが、分散性、反応性、熱安定性を考慮して、適宜、トップフィード添加法、途中添加法などを選択すればよい。また、カルボジイミド化合物(G)や難燃剤(H)を高濃度で配合して溶融混練した樹脂組成物ペレットを作成し、それとは別にカルボジイミド化合物(G)や難燃剤(H)を低濃度で配合した樹脂組成物または配合していない樹脂組成物ペレットを作成し、最終的に各成分が本発明で規定する範囲内になるように、これら複数の種類のペレットを混合して、下記の射出成形、押し出し成形を実施してもよい。
本発明の樹脂組成物は、射出成形、ブロー成形、押出成形、インフレーション成形等の成形方法により、またシート加工後の、真空成形、圧空成形、真空圧空成形等の成形方法により、各種成形体とすることができる。とりわけ、射出成形法を採ることが好ましい。一般的な射出成形法のほか、ガス射出成形法、射出プレス成形法等も採用できる。本発明の樹脂組成物に適した射出成形条件であるが、シリンダ温度を180〜240℃、より好ましくは190〜230℃の範囲とするのが適当である。金型温度は140℃以下が好ましい。成形温度が低すぎると、成形品にショートが発生するなど操業性が不安定になったり、過負荷に陥ったりしやすい。逆に成形温度が高すぎると、樹脂組成物が分解して、得られる成形体の強度が低下したり、着色したりする等の問題が発生する場合がある。
本発明の樹脂組成物は、結晶化を促進させることにより、その耐熱性を高めることができる。このための方法としては、例えば、射出成形時に金型内での冷却にて結晶化を促進させる方法がある。その場合には、金型温度を樹脂組成物の結晶化温度±20℃として所定時間冷却するのが望ましい。離型性を考慮して、さらにその後、金型温度を樹脂組成物のガラス転移温度以下まで下げてから、金型を開いて成形品を取り出してもよい。成形後に結晶化を促進させる方法としては、得られた成形品を結晶化温度±20℃で再度熱処理することが好ましい。結晶化温度が複数存在する場合は、各温度で同様の処理を実施してもよく、最も耐熱性があがる結晶化温度を選択してもよい。ガラス転移温度が複数存在する場合は、成形上、問題ないガラス転移温度を選択すればよい。
成形体の具体的例としては、パソコン、プリンタ、プロジェクターランプなどの各種筐体等の電化製品用樹脂部品;バンパー、インナーパネル、ドアトリム等の自動車用樹脂部品等が挙げられる。また、フィルム、シート、中空成形品などを得ることもできる。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。ただし、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
1.評価項目
(1)メルトフローレート(MFR)
ISO規格1133に従い、190℃、荷重21.2Nで測定した。
(2)熱変形温度(DTUL)
ISO 75−1,−2規格に従い、実施例1〜15と比較例1〜4では、荷重0.45MPaで、また実施例16〜37と比較例5〜15では荷重1.8MPaでそれぞれ熱変形温度を測定した。熱変形温度は、実用上は、80℃以上であることが好ましい。
(3)成形サイクル
射出成形機(東芝機械社製、IS−80G)でダンベル型試験片の成形試験を実施した。成形温度190℃、金型温度100℃の条件で、樹脂を金型に充填した後の冷却時間を次第に延ばしていき、離型が良好となる成形サイクルを評価した。ただし60秒でも離型が良好にならない場合は、それ以上の時間では評価しなかった。冷却時間は、40秒以下であるのが経済性の点から好ましい。
(4)曲げ強度
ISO 178の規格に従い、測定した。曲げ強度は、実用上180MPa以上であることが好ましい。
(5)曲げ弾性率
ISO 178規格に従い、測定した。曲げ弾性率は、実用上は9.0GPa以上であることが好ましい。
(6)難燃性
UL94(米国 Under Writers Laboratories Inc.で定められた規格)の垂直燃焼試験方法に従って測定した。なお試験片の厚みは1/16インチ(約1.6mm)とした。難燃性はV−2,V−1あるいはV−0であることが好ましく、V−1、V−0であることが特に好ましい。

2.原料
(1)ポリ乳酸系樹脂
カーギルダウ社製NatureWorks 3001D;MFR10g/10分、融点168℃(以下「PLA」と略称する)。
(2)ポリブチレンサクシネート樹脂
三菱化学社製 GS−Pla AZ−71T;MFR20g/10分(以下「PBS」と略称する。)。
(3a)可塑剤
グリセリンジアセトモノカプレート:理研ビタミン社製 PL−019。
(3b)可塑剤
中鎖脂肪酸トリグリセライド:理研ビタミン社製 アクターM−1。
(3c)可塑剤
ポリグリセリン脂肪酸エステル:太陽化学社製 チラバゾールVR−01。
(3d)可塑剤
アセチルクエン酸トリブチル:田岡化学社製ATBC。
(3e)可塑剤
トリノルマルオクチルトリメリテート:花王社製 トリメックスN−08
(4)過酸化物
ジ−t−ブチルパーオキサイド:日本油脂社製 パーブチルD。
(5a)シラン化合物
ビニルトリメトキシシラン:信越化学工業社製KBM−1003(以下「S1」と略称する)。
(5b)シラン化合物
3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン:信越化学工業社製 KBM−5102(以下「S2」と略称する)。
(5c)シラン化合物
p−スチリルトリメトキシシラン:信越化学工業社製 KBM−1403(以下「S3」と略称する)。
(5d)シラン化合物
3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン:GE東芝シリコーン社製 TSL8370(以下「S4」と略称する)。
(6)アクリル酸エステル化合物(架橋助剤)
エチレングリコールジメタクリレート:日本油脂社製 ブレンマーPDE−50。
(7a)多価カルボジイミド化合物
日清紡社製 LA−1(以下「CC1」と略称する)
(7b)多価カルボジイミド化合物
ラインケミー社製 スタバクゾールP(以下「CC2」と略称する)。
(7c)モノカルボジイミド化合物
ラインケミー社製 スタバクゾールI(以下「CC3」と略称する)。
(7d)エポキシ化合物
フェニルグリシジルエーテル:ナガセ化成社製 デナコールEX−141(以下「EC」と略称する)。
(8a)円形断面を有するガラス繊維
オーウェンスコーニング社製 03JFAT592、繊維径φ10μm、繊維長3mm(以下「GF1」と略称する)。
(8b)扁平断面を有するガラス繊維
日東紡績社製 CSG3PA820S、長径28μm、短径7μm、長短径の比が4.0の偏平断面を有する偏平ガラス繊維、繊維長3mm(以下「GF2」と略称する)。
(8c)ケナフ繊維
5mm程度の一定長に切断したケナフをターボミル(マツボー社製 T−250)にて粉砕し、ほぐして、直径20〜50μm、繊維長1〜5mmとしたもの(以下「KF」と略称する)。
(9a)難燃剤
ホスフィン酸金属塩:クラリアント社製 エクソリットOP935(以下「FR1」と略称する)。
(9b)難燃剤
縮合リン酸エステル レゾルシノールビス(ジキシレニルホスフェート):大八化学社製 PX−200(以下「FR2」と略称する。)
(10a)有機結晶核剤
N,N′,N″−トリシクロヘキシルトリメシン酸アミド:新日本理化社製 TF−1(以下「CN」と略称する)。
(10b)有機結晶核剤
5−スルホイソフタル酸ジメチルカリウム:竹本油脂社製(以下「5S−IPA」と略称する)。
(10c)有機結晶核剤
5−スルホイソフタル酸ジメチルバリウム:竹本油脂社製(以下「5S−IPB」と略称する)。
実施例1、5〜15、参考例1〜3、比較例1〜4
二軸押出機(東芝機械社製TEM‐37BS)を使用して、表1のトップフィード組成に示す配合で、トップフィーダから、ポリ乳酸系樹脂(A)、可塑剤(D)、結晶核剤(E)を供給し、加工温度190℃で溶融混練押出しをおこなった。その際、混練機途中から、ポンプを用いて、表1の途中添加組成に示す配合で、過酸化物(B)と架橋助剤の混合溶液を注入した。そして、吐出された樹脂をペレット状にカッティングして、樹脂組成物を得た。
次いで、真空乾燥機で70℃×8hの乾燥処理を施したペレットを用いて、射出成形機(東芝機械社製IS−80G)でダンベル試験片の成形試験を実施し、結晶化速度の高低にもとづき変化する成形サイクルを評価した。また成形サイクル60秒の試験片を使用して熱変形温度を測定した。各種物性評価を行った結果をまとめて表1に示す。
Figure 0005495796
実施例1、5〜15、参考例1〜3は、熱変形温度、成形サイクルとも良好な値であった。これに対し、比較例1は、可塑剤の比率が多すぎるため、熱変形温度が低いものであった。また、比較例2、3は、架橋助剤として、シラン化合物を使用していないため、成形サイクルが長く熱変形温度も低いものであった。さらに、比較例4は、過酸化物を添加していないため、熱変形温度が低く、成形サイクル100秒でも離型が良好でなく、熱変形温度も低いものであった。
参考例4〜25
二軸押出機(東芝機械社製 TEM 26SS)を使用して、表2、表3のトップフィード組成に示す配合で、トップフィーダから、ポリ乳酸系樹脂、カルボジイミド化合物、可塑剤を使用する場合は可塑剤、結晶核剤を使用する場合は結晶核剤を供給し、加工温度190℃で溶融混練押出しをおこなった。その際、混練機の途中からポンプを用いて表2、表3の途中添加組成1に示す配合でシラン化合物/過酸化物/可塑剤(溶媒として使用)の混合溶液を注入した。それからさらに下流側で、途中添加組成2に示す割合で、繊維状強化剤と、難燃剤を使用する場合は難燃剤とをサイドフィードで供給した。そして、吐出された樹脂をペレット状にカッティングして樹脂組成物を得た。
次いで、真空乾燥機で80℃×8hの乾燥処理を施したペレットを用いて、射出成形機(東芝機械社製 IS−80G)でダンベル試験片の成形試験を実施し、成形サイクルを評価した。また成形サイクル60秒の試験片を使用して、熱変形温度、曲げ強度、曲げ弾性率を測定した。
難燃剤を配合した参考例192021に関しては、射出成型機(東芝機械社製 IS−80G)で厚さ1.6mmのUL試験片を作製し、UL燃焼試験を実施した。
その結果を表2、表3に示す。
Figure 0005495796
Figure 0005495796
比較例5〜11
二軸押出機(東芝機械社製 TEM 26SS)を使用して、表4のトップフィード組成に示す配合で、トップフィーダから、ポリ乳酸系樹脂、カルボジイミド化合物、可塑剤を使用する場合は可塑剤、結晶核剤を使用する場合は結晶核剤を供給し、加工温度190℃で溶融混練押出しをおこなった。その際、混練機の途中からポンプを用いて表4の途中添加組成1に示す配合でシラン化合物/過酸化物/可塑剤(溶媒として使用)の混合溶液を注入した。それからさらに下流側で、表4の途中添加組成2に示す割合で、繊維状強化剤と、難燃剤を使用する場合は難燃剤とをサイドフィードで供給した。そして、吐出された樹脂をペレット状にカッティングして樹脂組成物を得た。
ただし、比較例11に関しては、ガラス繊維の配合量が多すぎたため、ストランドが切れ切れになり、ペレット化できなかった。
次いで、真空乾燥機で80℃×8hの乾燥処理を施したペレットを用いて射出成形機(東芝機械社製IS−80G)でダンベル試験片の成形試験を実施し、成形サイクルを評価した。また成形サイクル60秒の試験片を使用して、熱変形温度、曲げ強度、曲げ弾性率を測定した。
各種物性評価を行った結果をまとめて表4に示す。
Figure 0005495796
参考例4〜25は、熱変形温度、成形冷却時間、曲げ強度、曲げ弾性率ともに良好な値を示した。
比較例5、比較例12は、シラン化合物を配合していなかったため、成形サイクルが長過ぎるものであった。
比較例6は、過酸化物を配合していなかったため、成形冷却時間が長く、熱変形温度が低かった。また曲げ強度も低かった。
比較例7〜9は、多価カルボジイミド化合物を使用していなかったため、曲げ強度が低かった。
比較例10は、ガラス繊維の配合量が少なすぎたため、ガラス繊維を配合することによる曲げ強度、曲げ弾性率の向上の程度は低かった。
比較例11は、上述のようにガラス繊維の配合量が多すぎたため、押し出し機ノズルから出た樹脂のストランドが切れ切れとなり、ペレットサンプリングが出来ず、操業性が不良であった。
比較例13は、可塑剤の配合量が多すぎたため、曲げ強度、曲げ弾性率が低かった。
比較例14は、多価カルボイジイミドの配合量が多すぎたため、耐熱性が低下し、成形冷却時間も長かった。
比較例15は、難燃剤の配合量が多すぎたため、曲げ強度が低かった。

Claims (8)

  1. ポリ乳酸系樹脂またはポリ乳酸系樹脂組成物100質量部と、
    過酸化物0.01〜10質量部と、
    ビニルトリメトキシシラン0.01〜5質量部とを配合して得られた樹脂組成物であり、
    樹脂組成物は、金属水和物と繊維状強化材のうち少なくとも一方を含有せず、
    ポリ乳酸系樹脂およびポリ乳酸系樹脂組成物におけるポリ乳酸は、D−乳酸成分の割合が3モル%未満であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
  2. ポリ乳酸系樹脂組成物が、ポリ乳酸系樹脂90〜99.5質量%と、可塑剤0.5〜10質量%とを含むことを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. 可塑剤が、脂肪族多価カルボン酸エステル誘導体、脂肪族多価アルコールエステル誘導体、脂肪族オキシエステル誘導体、脂肪族ポリエーテル誘導体、脂肪族ポリエーテル多価カルボン酸エステル誘導体から選ばれた1種以上であることを特徴とする請求項2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  4. 有機アミド化合物、有機ヒドラジド化合物、カルボン酸エステル系化合物、有機スルホン酸塩、フタロシアニン系化合物、メラミン系化合物、および有機ホスホン酸塩、から選ばれる1種以上を、結晶核剤として含有することを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  5. 結晶核剤が、5−スルホイソフタル酸ジメチル金属塩、N,N′,N″−トリシクロヘキシルトリメシン酸アミド、N,N′−エチレンビス(12−ヒドロキシステアリン酸)アミド、オクタンジカルボン酸ジベンゾイルヒドラジド、から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項4に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  6. ポリ乳酸系樹脂はポリ乳酸を主成分とするものであることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  7. ポリ乳酸系樹脂が植物系原料から製造されたものであることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  8. 請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物を成形したものであることを特徴とする成形体。
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