JP5494016B2 - 多槽電解銅めっき方法、及び、電磁波遮蔽材の製造方法 - Google Patents

多槽電解銅めっき方法、及び、電磁波遮蔽材の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は連続帯状のシート材に電解銅めっき槽を2槽以上備えている多槽電解銅めっき装置を用いた電解銅めっきを、高速化できる多槽電解銅めっき方法と、この方法を用いた電磁波遮蔽材の製造方法に関する。特に、シート材が、電気めっきする部分に導電体パターン層を有し、その導電体パターン層が銀粒子と樹脂バインダからなる導電性組成物層である、多槽電解銅めっき方法と電磁波遮蔽材の製造方法に関する。
現在、ディスプレイ(画像表示装置とも言う)として、旧来のブラウン管(CRT)ディスプレイ以外に、フラットパネルディスプレイ(FPD)となる、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイパネル(以後PDPとも言う)、電界発光(EL)ディスプレイ等の各種ディスプレイが実用されている。これらの中でも、特に、PDPは不要な電磁波放出が強いため、ディスプレイの前面(観察者側面)に電磁波遮蔽材を配置している。
また、ディスプレイ用途の電磁波遮蔽材では、優れた電磁波遮蔽性能と優れた可視光線に対する光透過性とを高度に両立できる点で、導電体層には導電性に優れた金属層など結果として不透明となる層が好適であり、不透明性な導電体層であっても光透過性を確保する為に、導電体層はメッシュ形状などのパターンで多数の開口部を設けた導電体パターン層として形成している。なお、本明細書にて、遮蔽対象となる「電磁波」とは代表的にはkHz〜GHz帯域となる所謂「電波」を意味し、前記「光透過性」の「光」とは可視光線を意味する。
そして、導電体パターン層の形成には、金属箔をフォトエッチング法で形成する方法もあるが、コスト面で有利な印刷法も各種提案され、更に印刷する際は、連続帯状シートを用いて、その長手方向に連続的に印刷するのが生産性の点で有利である(特許文献1、特許文献2、特許文献3)。
特開平11−174174号公報 特開2001−102792号公報 国際公開第2008/149969号のパンフレット
しかし、導電体パターン層として、銀粒子など導電性粒子とバインダ樹脂を含む印刷インキを印刷して導電性組成物層を形成する場合、光透過性を良くする為にパターンの線幅を細くしていく程、表面抵抗率は増加して充分な電磁波遮蔽性能が得られなくなる。そこで、導電性組成物層の表面に電解銅めっきによって電解銅めっき層を形成して、導電体パターン層を導電性組成物層と電解銅めっき層とから構成すれば、導電体パターン層としての表面抵抗率を下げられ、充分な電磁波遮蔽性能と充分な光透過性とを両立できる。
なお、上記電解銅めっきを、連続帯状のシート材に対して行う電解銅めっき装置としては、連続生産性等の点で浴槽が互いに独立した電解銅めっき槽を多数並べた多槽電解銅めっき装置を用いることができ、シート材を順次電解銅めっき槽を通過させて電解銅めっき層を積層し必要な厚さに形成する。
しかし、導電性組成物層の表面に電解銅めっき層を形成する電解めっき工程の所要時間は、導電性組成物の印刷工程の所要時間に比べて長く生産性が低いという問題があった。
すなわち、本発明の課題は、基材シート表面に導電性粒子として銀粒子とバインダ樹脂を含みパターン状に形成された導電性組成物層を有する連続帯状のシート材に対して電解銅めっき装置で導電性組成物層の表面に電解銅めっき層を電解銅めっきして形成するときの、電解銅めっき速度を速めて生産性を向上できる、電解銅めっき方法を提供することである。また、本発明は、この電解銅めっき方法を利用した、生産性を向上できる電磁波遮蔽材の製造方法を提供することである。
そこで、本発明では、次の様な、多槽電解銅めっき方法と電磁波遮蔽材の製造方法とした。
(1)浴槽が互いに独立した電解銅めっき槽の2槽以上に連続帯状のシート材を連続して通して電解銅めっきする多槽電解銅めっき装置を用いて、連続帯状の基材シート上に銀粒子と樹脂バインダとを含有するパターン状の導電性組成物層が形成された連続帯状のシート材に対して、その導電性組成物層の表面上に電解銅めっき層を形成する多槽電解銅めっき方法であって、
シート材を2槽以上の電解銅めっき槽中を通過させる際に、通電すれば電解銅めっきが出来る状態だが電解銅めっき用の通電をしない電解銅めっき槽を1槽以上通してから、電解銅めっき用の通電をする電解銅めっき槽を1槽以上通して電解銅めっきする、多槽電解銅めっき方法。
(2)上記シート材に、基材シートとして透明基材を用い導電性組成物層が印刷法によって形成された連続帯状のシート材を用いて、該導電性組成物層の表面上に、上記(1)の多槽電解銅めっき法によって電解銅めっき層を形成し、導電性組成物層と電解銅めっき層とを有する導電体パターン層を形成する、電磁波遮蔽材の製造方法。
(1)本発明によれば、通電すれば電解銅めっきできる状態の電解銅めっき槽を通電しないで該槽中にシート材を通してから、始めて本来の通電する電解銅めっき槽に通して電解銅めっきをすることで、事前に通す非通電の電解銅めっき槽で導電性組成物層の導電性が向上し表面抵抗率が低下するため、その後に通す通電する電解銅めっき槽での電解銅めっき速度が速くなり、生産性を向上できる。
(2)また、この多槽電解銅めっき法を利用して、電磁波遮蔽材を製造することで、印刷形成した導電性組成物層の表面上への電解銅めっき層のめっき速度を速くできるので、生産性を向上できる。
本発明による多槽電解銅めっき方法を概念的に説明する説明面。 本発明による、銅めっきシート乃至は電磁波遮蔽材をその一形態で説明する断面図。 本発明による、銅めっきシート乃至は電磁波遮蔽材を別の一形態(引抜プライマ方式凹版印刷法を利用)で説明する断面図。 引抜プライマ方式凹版印刷法による導電性組成物層の凸部(形成部)の一形態として、導電性組成物層の非形成部よりも形成部でプライマ層が厚く、導電性組成物層の凸部内での導電性粒子の分布が凸部の頂部近くが密でプライマ層近くが疎の形態を、概念的に示す断面図。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
〔A.実施形態例〕
先ず、本発明の多槽電解銅めっき方法の一実施形態例を、図1の概念的な説明図を参照して説明する。また、本実施形態例は、この多槽電解銅めっき方法を利用した、本発明の電磁波遮蔽材の製造方法でもある。
本実施形態に於ける多槽電解銅めっき方法乃至は電磁波遮蔽材の製造方法では、多槽電解銅めっき装置20を用いる。本実施形態で用いる多槽電解銅めっき装置20は、浴槽が互いに独立した電解銅めっき槽21を多数有し、これら電解銅めっき槽21に、ロールから巻き出した連続帯状のシート材Soを通して、電解銅めっきを各槽で順次連続的に行い、ロールに巻き取ることができる、ロール・ツー・ロール方式でのめっき処理が可能な装置である。なお、多槽電解銅めっき装置20は、図1で示す様に、更に、カソードとなる給電ローラ22、アノード23、ガイドローラ24、電源25などを有するが、この他、通常の多槽電解銅めっき装置に必要な構成要素の図示は省略してある。
また、本実施形態では多槽電解銅めっき装置20に電解銅めっき槽21を8槽有する装置を使用し、上流側の1槽を非通電の電解銅めっき槽21xとして使用し、これに引き続く下流側の7槽を通常の通電した電解銅めっき槽21oとして使用した。なお、非通電の電解銅めっき槽21xも槽中に電解銅めっき液を有する。
そして、シート材Soは、本実施形態例は電磁波遮蔽材の製造方法でもあるので、連続帯状の基材シートとして透明な厚さ100μmの帯状のポリエチレンテレフタレートフィルムからなる透明基材1を用い、この透明基材1の片面に、導電体パターン層2の一構成要素となる導電性組成物層3を、ポリエステル系樹脂、溶剤等を含む樹脂バインダ中に導電性粒子として平均粒子径2μmの銀粒子を分散させた導電性組成物(インキ)を、後述「引抜プライマ方式凹版印刷法」によって印刷形成したものである。なお、該凹版印刷法にて透明基材1と導電性組成物層3との間に介在させるプライマ層6にはアクリレート系の紫外線硬化性樹脂のプライマを用いて、厚みは開口部5の中央部で7μm、導電性組成物層3の形成部(凸部)の中央部直下(最厚部)で9μmである。
また、導電性組成物層3のパターンの平面視形状は、正方格子状のメッシュ形状であり、導電性組成物層3の形成部である線部(ライン部)の線幅は15μm、格子周期は300μm、厚さ19μmであり、また表面抵抗率は2.9Ω/□(Ω/sq)である。
そして、この連続帯状のシート材Soをロールから巻き出して、多槽電解銅めっき装置20に通して、導電性組成物層3の表面に電解銅めっき層4を形成するときに、電解銅めっき液を蓄えた電解銅めっき槽21に最初に通す1槽は電解銅めっき用の通電をしない非通電の電解銅めっき槽21xとして通した後、引き続き(ロールに巻き取ることなく)、下流側に設置されている7槽の通常に電解銅めっき用の通電をする電解銅めっき槽21oに通して電解銅めっきした後、ロールに巻き取った。
なお、電解銅めっき槽21o、21xの電解銅めっき液は、硫酸銅浴であり、水に硫酸銅、硫酸、塩酸、その他添加剤を含む公知の硫酸銅めっき浴である。なお、浴組成は、硫酸銅濃度(硫酸銅五水和物として)220g/l、硫酸濃度60g/l、塩酸濃度50mg/l、その他添加剤、である。又、めっき条件は、浴温度摂氏25度、陰極電流密度3A/dm2、陽極電流密度1.5A/dm2である。
そして、最初の非通電の電解銅めっき槽21xを通した後、以降の合計7槽の通電する電解銅めっき槽21oは通さずに、そのまま巻きあげたシート材について、その導電性組成物層3の表面抵抗率を測定したところ、1.5Ω/□まで低下し(処理前後で差し引き1.4Ω/□低下)導電性が向上していることが判明した。したがって、電解めっき速度が速くなるのは、この導電性の向上が寄与していると考えられる。
なお、得られた銅めっきシートSmである電磁波遮蔽材10は、図3の断面図で示す様な、透明基材1の片面にプライマ層6が形成され、このプライマ層6の上に導電体パターン層2として、銀粒子とバインダ樹脂を含む導電性組成物の固化物として導電性組成物層3と、更に該導電性組成物層3の表面に電解銅めっき層4とが形成されている。そして、導電体パターン層2の非形成部として光透過性確保の為の多数の開口部5が形成されている。
一方、最初に通過させる電解銅めっき槽21xも通電して、合計8槽の電解銅めっき槽21oで、シート材Soの搬送速度も同じ速度で電解銅めっきしたときは、電解銅めっき槽21oが1槽増加しているにも拘らず、電解銅めっき層4を含む導電体パターン層2の表面抵抗率は前記の1槽非通電と7槽通電の場合に比べて、表面抵抗率は低くならなかった。つまり、電解銅めっき層4の堆積度合いがむしろ悪化していた。
したがって、本実施形態例によれば、(同じ厚さで電解銅めっき層を形成するとき)シート材Soの導電性組成物層3の表面への電解銅めっきのめっき速度を速くでき、めっき時間を短縮でき、生産性を向上できる。
〔B.多槽電解銅めっき方法、及び、電磁波遮蔽材の製造方法〕
本発明による多槽電解銅めっき方法では、めっき対象物であるシート材Soは、銀粒子と樹脂バインダとを含有しパターン状に基材シート上に形成された導電性組成物層3を有する連続帯状のシート材であれば特に制限はない。また、本発明による多槽電解銅めっき方法は、得られる銅めっきシートSmが電磁波遮蔽材となる、電磁波遮蔽材の製造に好適なめっき方法でもある。そこで、以下、これら両方法をまとめて説明することとし、また、特に電磁波遮蔽材に関することは、その旨説明する。
なお、本発明による電磁波遮蔽材の製造方法は、本発明による多槽電解銅めっき方法を利用して電解銅めっき層4を導電性組成物層3の表面上に形成して電磁波遮蔽材10を製造する方法であり、基材シートには透明基材1を用い、また導電性組成物層3には印刷形成したものである。
ここで、本発明による、多槽電解銅めっき方法、或いは、電磁波遮蔽材の製造方法によって製造される、銅めっきシートSm乃至は電磁波遮蔽材10の構成例を図2及び図3の断面図で例示しておく。
図2の電磁波遮蔽材10、乃至は銅めっきシートSmは、透明基材1等の基材シート上に導電体パターン層2として、導電性組成物層3と電解銅めっき層4とを有する構成例である。また、電磁波遮蔽材10の場合は、導電体パターン層2の非形成部が、光透過性確保の為の開口部5となる。また、図3は、前記実施形態でも説明した更にプライマ層6を有する構成例であり、同図の電磁波遮蔽材10、乃至は銅めっきシートSmは、透明基材1等の基材シート上に、プライマ層6を介して、導電体パターン層2として、導電性組成物層3と電解銅めっき層4とを有する構成例である。また、図3の構成でも、電磁波遮蔽材10の場合は、導電体パターン層2の非形成部が、光透過性確保の為の開口部5となる。
以下、各材料、処理操作について、順を追って説明する。
《シート材》
めっき対象物となるシート材Soは、連続帯状の基材シート上に、銀粒子と樹脂バインダとを含有するパターン状の導電性組成物層3が形成された連続帯状のシートである。
[基材シート]
基材シートとしては、連続帯状であれば特に制限はない。透明、不透明、着色、無着色、いずれでも良く、得られる銅めっきシートSmの用途、性能等に応じたものを使用すれば良い。この様な基材シートとしては、樹脂シート等の有機系シートが代表的であるが、使用できるならば、ガラス、セラミック等の無機系シートでも良いし、有機系材料と無機系材料を積層乃至は混合した複合シートでも良い。
(透明基材)
基材シートの中でも特に電磁波遮蔽材に好適なものは透明な基材シートであり、この透明な基材シートに限って本明細書では「透明基材」と呼ぶことにする。
連続帯状の透明基材1としては、公知の透明な材料を使用すれば良く、可視光領域での透明性、耐熱性、機械的強度、取扱性等を考慮すると、樹脂フィルム(乃至シート)が代表的である。樹脂フィルム(乃至シート)の樹脂は例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、或いは、シクロオレフィン重合体などのポリオレフィン系樹脂、トリアセチルセルロースなどのセルロース系樹脂等である。なかでも、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは好適な材料である。なお、透明基材1の厚みは、取扱性、コスト等の点で通常は、12〜500μm、好ましくは25〜200μmだが、特に制限はない。
[導電体パターン層]
導電体パターン層2は、透明基材1など基材シート上にパターン状に形成され、少なくとも導電性組成物層3と、その表面に電解銅めっきで形成される電解銅めっき層4とを有する。導電体パターン層2は、パターン形状や電気的特性などは、電解銅めっき後のシート材である銅めっきシートSmの用途に応じたものとすればよい。
銅めっきシートSmを電磁波遮蔽材10として製造するのであれば、導電体パターン層2は、その非形成部として光透過性確保の為の多数の開口部5が形成されたパターン状の導電体層となる(図2、図3参照)。電磁波遮蔽材の場合、導電体パターン層2の平面視形状は公知の形状など任意であり、例えば、メッシュ形状(六角形や四角形などの格子模様)、ストライプ形状(直線状縞模様、螺旋模様など)などの幾何学形状である。なかでもメッシュ形状、それも正方格子形状が代表的である。開口部5の形状は、メッシュ形状が例えば正方格子形状では正方形、ストライプ形状では帯形状となる。また、パターンの線幅、つまり導電体パターン層2乃至は導電性組成物層3の形成部3aの線幅は(図4参照)、電磁波遮蔽性能などの観点から通常は5〜50μmである。格子やストライプ等の幾何学模様のパターンの周期は通常100〜500μmである。また、導電体パターン層2の開口率〔(導電体パターン層2の開口部5の合計面積/導電体パターン層2の開口部5及び導電体パターン層2の形成部を含めた全被覆面積)×100で定義〕は、電磁波遮蔽性能及び可視光透過性との両立の点から、50〜95%程度である。
(導電性組成物層)
導電性組成物層3は、導電性粒子である銀粒子と樹脂バインダとを含む層である。導電性組成物層3は、導電性粒子である銀粒子と樹脂バインダとを含む液状の導電性組成物(導電性ペースト、導電性インキ等とも呼ばれる)を用いて形成でき、導電性組成物を溶剤乾燥、電離放射線照射、加熱などのエネルギー付加、化学反応などの固化手段によって固化させて得られる。なお、銀粒子としては、樹脂粒子や無機非金属物粒子等の低導電性粒子の表面を銀で被覆した銀被覆粒子を用いてもよい。
また、上記樹脂バインダの樹脂(バインダ樹脂)としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂などを単独使用又は併用する。熱可塑性樹脂には熱可塑性ポリエステル樹脂、熱可塑性アクリル樹脂など、熱硬化性樹脂にはメラミン樹脂、熱硬化性ポリエステル樹脂、熱硬化性アクリル樹脂、熱硬化性ウレタン樹脂などを使用する。また、電離放射線硬化性樹脂には、電離放射線で架橋など重合硬化するモノマー及び/又はプレポリマーを含む組成物を使用する。モノマーやプレポリマーにはラジカル重合性やカチオン重合性の化合物を使用する。なかでも、アクリレート系化合物を用いた電離放射性硬化性樹脂が代表的である。
また、導電性組成物層3の表面抵抗率は、その表面に電解銅めっき可能な観点から、通電しない電解銅めっき槽21xを通すことによる表面抵抗率の低下度合いにもよるが、該通電しない電解銅めっき槽21xを通す前の状態で10Ω/□以下とするのが好ましい。この為には、電磁波遮蔽材10の様なシート面に一様な幾何学模様のパターンで形成される導電性組成物層3の場合、その導電性組成物層3の形成部(ライン部)の線幅が5〜50μm、パターン周期が100〜500μmの場合、層の厚みは2〜20μm程度である。
ただし、電解銅めっき速度を速めるという本発明の効果の点では、めっき形成前の表面抵抗率が例えば1Ω/□以下と更に低い場合よりは、ある程度高い方が好ましい。それは、通電しない電解銅めっき槽21xの槽中を通す前処理操作による、導電性組成物層3の表面抵抗率の低減が、電解銅めっきの速度が遅い表面抵抗率の領域から、電解銅めっきの速度がそれよりも速まる表面抵抗率の領域まで低下する様な、前処理前後の表面抵抗率値の関係があるときに、より効果的だからである。つまり、めっき速度増加効果は、前処理前の表面抵抗率のレベルと、前処理によって低下する表面抵抗率の度合いと、前処理後の表面抵抗率のレベルの三種類の表面抵抗率に関係する。
この様な表面抵抗率の関係は、例えば、前処理前の表面抵抗率が好ましくは3〜10Ω/□、より好ましくは3〜5Ω/□の範囲が好ましい。この範囲の表面抵抗率を、前処理によって、例えば0.5Ω/□程度以上は低下させて、前処理後に表面抵抗率を3Ω/□未満まで低下させることで、電解めっき速度を効果的に速めることができる。
なお、もちろんだが、表面抵抗率とは、導電性組成物層3(導電体バターン層2でも同様)のそれ自体、つまりその形成部のみの表面積に換算したものではなく、導電性組成物層3がパターン状に形成されているシート材So、銅めっきシートSm、或いは電磁波遮蔽材10などのシート物の表面に於ける該導電性組成物層3等の非形成部の面積も含めた表面に対する表面抵抗率のことである。
((印刷方式))
導電性組成物層3を基材シート上にパターン状に形成する方法は特に限定はない。公知のパターン形成法を用途、要求物性等に応じて適宜採用すれば良い。形成法の代表的な方法は、導電性組成物を用いた印刷法である。
導電性組成物を用いて導電性組成物層3を印刷形成する場合、その印刷方式としても基本的には特に制限はない。例えば、スクリーン印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、グラビアオフセット印刷、凹版印刷などの有版印刷、或いはインキジェット印刷に代表される無版印刷等である。これらの印刷法の中でも、前記特許文献3で開示された凹版印刷の一種である「引抜プライマ方式凹版印刷法」は、従来では不可能であった様な、細く且つ精細なパターン形成が可能となる点で好ましい印刷方式の一種であり、また、電磁波遮蔽材10に於いて優れた電磁波遮蔽性と優れた光透過性とを高度に両立できる。そこで、以下この印刷方式について、基材シートが透明基材1である場合で説明する。
「引抜プライマ方式凹版印刷法」は、透明基材1上に施した流動状態のままのプライマ流動層上に導電性組成物のインキを凹版印刷する方法であり、しかもその際、版面上に透明基材1が存在している間に、版面と透明基材1間にあるプライマ流動層を紫外線照射などで固化させてプライマ層6として固化させた後に透明基材1を凹版から離版して、透明基材1上にプライマ層6を介してパターン状の導電性組成物層3を導電体パターン層2として印刷形成する方法である。このプライマ層6は流動状態のときに、版から被印刷物へのインキの転移を促進する作用、言い換えると凹版の版面凹部内に充填されたインキを引き抜いて被印刷物(透明基材)に移す作用を有する。
この「引抜プライマ方式凹版印刷法」では、例えば次の様にして印刷する。印刷インキとして導電性ペーストなどの固化前の導電性組成物を、凹版の版面の凹部のみにドクターブレードによって充填すると共に凹部以外の版面凸部上の導電性組成物は掻き取って除去する。凹部に充填された導電性組成物の表面は版面(凸部)と完全な面一にならず僅かに窪んだ凹みが生じる。この凹版に、未だ流動状態のプライマ流動層が塗工された透明基材1を供給してプライマ流動層を版面に圧着すると、プライマ流動層が凹みに流れ込み凹みを充填し、また版面凸部も覆う。この状態でプライマ流動層を紫外線照射による硬化等によって固化してプライマ層6とした後、透明基材1を凹版から離版して、透明基材1上にプライマ層6と、未硬化の導電性組成物、或いは導電性組成物が固化済みの導電性組成物層3が積層された印刷物を得る。なお、導電性組成物の固化は、未硬化の導電性組成物が溶剤を含むときは離版後に行い、無溶剤の場合は離版後、或いは、離版前のプライマ固化と同時又はプライマ固化後に行う。
そして、この様な、「引抜プライマ方式凹版印刷法」による印刷物が、他の印刷法に見られない大きな特徴は、図4の断面図(透明基材1は略して図示)で概念的に示す様に、プライマ層6と導電性組成物層3との界面について、プライマ層6は、導電性組成物層3の形成部3aでの厚さTaが導電性組成物層3の非形成部3bでの厚さTbよりも厚い形状となることである。なお、非形成部3bの厚さTbは、形成部3aの厚さTaの影響のない非形成部3bつまり開口部5の中央部での厚さとする。
更に、プライマ層6と導電性組成物層3との界面は、次の(A)〜(C)のいずれかの1以上の断面形態を有する(但し、図4では図示は省略)。(A)プライマ層6と導電性組成物層3との界面が非直線状に入り組んでいる断面形態、(B)プライマ層6を構成する成分と導電性組成物層3を構成する成分とが混合している混合層を界面近傍に有する断面形態、(C)導電性組成物層3を構成する導電性組成物中にプライマ層6に含まれる成分が存在している断面形態。この様な、界面の断面形態は、プライマ層6がプライマ層6と導電性組成物層3との離版時の密着性を強化し、凹版からインキ(導電性組成物)の被印刷物(透明基材1)への転移を促進し高精度且つ高品質の凹版印刷を可能にしている理由であると思われる。
また、導電性組成物層3の凸部内の導電性粒子(銀粒子)の分布が、相対的に、プライマ層6の近傍において分布が疎であり頂部近傍において分布が密であることが好ましい。
すなわち、導電性組成物層3の形成部3aである導電性組成物層3自体の凸部の内部では、図4で概念的に示す様に、導電性粒子Cpが一様な均一な分布ではなく、導電性粒子Cpの分布が、相対的に、凸部の頂上部の近くが密でそれよりも頂上部から遠いプライマ層6の近くが疎である分布を持つ内部構造が好ましい。密とは単位体積中の導電性粒子Cpの粒子数で見た数密度(体積密度)である。つまり、凸部内部の導電性粒子Cpの数密度が、プライマ層6近くに比べて頂上部近くの方が大きくなる分布である。数密度が大きい方が導電性粒子Cp同士の電気的接触が行われ易い。従って、例え導電性組成物層3中の導電性粒子Cpの平均濃度が同じであっても、同じ数の導電性粒子Cpを数密度一様で分布させた場合に比べて、数密度が大きい部分での体積抵抗率の低下が寄与して全体として体積抵抗率が下がり、電磁波遮蔽材10に於いては電磁波遮蔽性能が向上する。更に、プライマ層6との境界近傍での導電性粒子Cpの数密度が小さいことによって、導電性組成物層3とプライマ層6との密着性が向上する。
なお、導電性組成物層3中に於ける導電性粒子Cpの分布状態は、パターン状に形成された導電性組成物層3の形成部である凸部が透明基材1上で延びる方向には依存性を持たない。つまり、図4で示す導電性組成物層3の凸部の断面図は、凸部が延びる方向に直交し且つ透明基材1のシート面に垂直な面である主切断面の断面図であり、紙面に垂直な方向が凸部が延びる方向(延在方向)であるが、凸部が延びる延在方向では、主切断面内での位置が同じであれば単位体積中の粒子の数密度は一定である。その為、この様な単位体積中の導電性粒子Cpの数密度は、凸部の主切断面に於ける単位面積中の導電性粒子Cpの数密度(面密度)で評価出来る。すなわち、図4の如く、主切断面内に於いて、導電性粒子Cpの面密度がプライマ層6近くに比べて頂部近くの方が大きくなる分布であれば、導電性粒子Cpの体積密度もプライマ層6近くに比べて頂部近くの方が大きくなる分布であると判断して良い。
この様に凸部頂上部の方に導電性粒子Cpを偏在させるには、例えば、プライマ流動層形成済みの透明基材1を版面に圧着する圧着力を強くすると共に、導電性組成物は粘度を低めにし且つ凹版凹部内では固化させずに版面から離版後に固化させると良い。この他、導電性粒子Cpと樹脂バインダとの比重差、固化前の導電性組成物の粘度(樹脂材料及び樹脂量、溶剤量、その他添加剤量、導電性粒子の形状、粒度分布、含有量など関係)、固化条件などにも依存するので、これらは適宜実験的に決定すると良い。
なお、導電性粒子Cpと樹脂バインダとの比重差については、通常は銀粒子である導電性粒子Cpの比重>樹脂バインダの比重、となる為、プライマ層6に対して頂部を重力の向きと同じ向きにして導電性凸状パターン層3を固化させると良い。
なお、上記したプライマ層6は、図4の様に導電性組成物層3の形成部と非形成部での厚み差を有し、引抜プライマ方式凹版印刷法に特有の層であり、透明な樹脂層として形成される。該樹脂層の該樹脂としては、熱可塑性樹脂、硬化性樹脂などを使用でき、硬化性樹脂としては、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂を使用できる。ただ、該樹脂としては、凹版印刷時に、流動状態から固化状態への迅速な変化を制御できる点で、好ましくは電離放射線硬化性樹脂が使用される。なお、電離放射線硬化性樹脂としては公知のものから適宜選択できる。例えば、電離放射線で架橋など重合硬化するモノマー及び/又はプレポリマーを含む組成物を使用する。モノマーやプレポリマーにはラジカル重合性やカチオン重合性の化合物を使用する。なかでも、アクリレート系化合物を用いた電離放射性硬化性樹脂が代表的である。また、電離放射線としては、通常、紫外線、電子線などが使用される。
《電解銅めっき》
電解銅めっきは、図1で説明した様に、多槽電解銅めっき装置20によって行う。多槽電解銅めっき装置20は、電解銅めっき液の浴液が互いに独立した電解銅めっき槽21を複数備え、複数の電解銅めっき槽21の槽中にめっきすべき連続帯状のシート材Soを順次通して電解銅めっき槽21の槽内部で電解銅めっき液に接触させて、各電解銅めっき槽21毎に順次、銅の電解めっきを行って、電解銅めっき層6を積層していく装置である。
なお、多槽電解銅めっき装置20が備える全ての電解銅めっき槽21の浴槽中にシート材Soを通す必要はなく、最低限、通電すれば電解銅めっきが出来る状態だが電解銅めっき用の通電をしない、通電しない電解銅めっき槽21xの1槽と、電解銅めっき用に通電する電解銅めっき槽21oの1槽との浴槽中を通せばよい。また、この条件を満足すれば、浴槽中にシート材Soを通さない電解銅めっき槽21があっても良い。例えば、最も上流側や最も下流側の電解銅めっき槽21は通さない等である。したがって、シート材Soを槽中を通すが通電しない電解銅めっき槽21xは、最も上流側に備えられた電解銅めっき槽21でなくても良い。もちろん、通電させる電解銅めっき槽21oを通す槽数を増やせば、その分、各槽の槽中滞留時間を同じにして処理すれば電解銅めっき層6は厚く形成でき、また同じ厚さを形成するのであれば全体としてのめっき速度は速くできる。したがって、通常は、シート材Soを槽中に通す電解銅めっき槽21は、通電しない電解銅めっき槽21xの槽数よりも、通電する電解銅めっき槽21oの槽数を、多くするのが、めっき速度を速くできる点で好ましい。
電解銅めっき槽21の浴槽中に蓄える電解銅めっき液は、公知の電解銅めっき液を用いることができ、例えば、硫酸銅めっき浴、青化銅めっき浴、ピロ燐酸銅めっき浴等が適用可能である。最も代表的な電解銅めっき浴は、硫酸銅めっき浴である。また、硫酸銅めっき浴(硫酸銅めっき液)の浴組成(液組成)も公知の浴組成を用いることができる。例えば、硫酸銅濃度(硫酸銅五水和物として)180〜250g/l、硫酸濃度45〜60g/l、塩酸濃度20〜80mg/l、添加剤適量などが代表的な浴組成である。
代表的なめっき条件は、浴温度摂氏20〜30度、陰極電流密度2〜6A/dm2、陽極電流密度1〜3A/dm2の範囲である。
なお、通電しない電解銅めっき槽21xの電解銅めっき液と、通電させる電解銅めっき槽21oの電解銅めっき液とは、液組成を異なるものとしても良いが、同じでよい。同じにすれば、例えば、電解銅めっきするシート材Soが切り替わって、通電しない電解銅めっき槽21xを通す必要がなく、通電しない電解銅めっき槽21xは通電する電解銅めっき槽21oとして使用するとき、該電解銅めっき槽21x中の電解銅めっき液を取り替えなくても、そのまま電解銅めっきに使用できる。従って、製造する銅めっきシートSmの製品切り替えが容易で工程の自由度を損なわないで、めっき速度を速めることができる点で好ましい。つまり、通電しない電解銅めっき槽21xの電解銅めっき液として特別に調整する必要はない。ただ、かといって、通電しない電解銅めっき槽21xの電解銅めっき液の液組成を、常に通電する電解銅めっき槽21oの電解銅めっき液の液組成と同じにする必要もない。
また、装置が備える全ての電解銅めっき槽21の電解銅めっき液の液組成を同じにする必要はなく、異なる液組成とした時は、通電する電解銅めっき槽21oを通電しない電解銅めっき槽21xに切り替えたときは、結果として、通電しない電解銅めっき槽21xと通電する電解銅めっき槽21oとの電解銅めっき液の液組成は異なるものとなり得る。つまり、通電しない電解銅めっき槽21xの電解銅めっき液と、通電させる電解銅めっき槽21oの電解銅めっき液との液組成を同じとするとは、これら両槽の液組成が全く同じである場合の他に、通電しない電解銅めっき槽21xの電解銅めっき液の液組成が通電すれば電解銅めっき可能な液組成であり、この電解銅めっき可能な液組成である点で「同じ」という意味も含む。
この様に、槽中の電解銅めっき液の液組成を、通電しない電解銅めっき槽21xでも、通常に電解銅めっき可能な液組成としておくことで、通電用の電源のスイッチをオン・オフするのみで、容易に且つ迅速に、通電しない電解銅めっき槽21xと通電する電解銅めっき槽21oとを切り替えて、本発明に従って前処理込みで電解銅めっきするシート材Soと、通常に従来通り電解銅めっきするシート材Soとの製品切り替えを、極めて容易に行え、生産性の点で好ましい。
[電解銅めっき層]
電解銅めっき層4は、パターン状に形成された導電性組成物層3の表面に上記電解銅めっきによって形成される。少なくとも当該電解銅めっき層4と前記導電性組成物層3とによって、導電体パターン層2が構成される。そして、電解銅めっき層4によって、導電体パターン層2としての表面抵抗率を、導電性組成物層3のみによる場合よりも下げることができる。また、電解めっきで形成する金属として銅は、各種電解めっき可能な金属のなかでも、材料費及び導電性に優れているので、好ましい金属である。
なお、電解銅めっき層4の厚みは、用途、要求物性に応じたものとすればよく、例えば、0.1〜10μmである。
《その他の工程乃至は層》
なお、本発明では、本発明の主旨を逸脱しない範囲内であれば、上記した以外のその他の工程を含んでもよい。例えば、電解銅めっき層4の表面の酸化を防止する防錆層を設ける工程である。なお、防錆層は公知のクロメート処理で形成できる。
また、特に、銅めっきシートSmとして電磁波遮蔽材10を製造するのであれば、この他、画像の明室コントラストを向上させる黒化処理層を設ける工程、導電性パターン層2による凹凸を平坦化する平坦化樹脂層を設ける工程、導電体パターン層2が形成された側とは反対側の透明基材1の面に、ディスプレイ前面板などの被着体に貼り付ける為の粘着剤層やそのセパレータフィルムを設ける工程、或いは、導電体パターン層2側の面、或いはその反対側の透明基材1の面に、各種光学フィルタ、光学フィルタ以外のその他の機能層を積層する工程などある。なお、これら工程で設ける層には公知のものを適宜使用すれば良い。なお、黒化処理は、例えば黒化ニッケルめっき、銅−コバルト合金めっき、或いは粗面化処理等を利用できる。また、光学フィルタは、近赤外線吸収層、紫外線吸収層、ネオン光吸収層、色補正層、反射防止層(防眩、反射防止、防眩及び反射防止兼用のいずれか)、微小ルーバによる外光反射防止層(特開2007−272161号公報など参照)などであり、光学フィルタ以外の機能層では、保護層、ハードコート層、帯電防止層、汚染防止層、耐衝撃層、粘着剤層などである。
〔C.用途〕
本発明による銅めっきシートSmは、各種用途に使用でき特に用途に制限はなく、電磁波遮蔽材、電気回路、電極、透明アンテナ(平面アンテナ)等に使用できるが、なかでも電磁波遮蔽材10は好適な用途である。
電磁波遮蔽材10は、特に、テレビジョン受像装置、測定機器や計器類、事務用機器、医療機器、電算機器、電話機、電子看板、遊戯機器等の表示部等に用いられるPDP、CRT、LCD、ELなどの各種画像表示装置の前面フィルタ用として好適であり、特にPDP用として好適である。又、その他、住宅、学校、病院、事務所、店舗等の建築物の窓、車輛、航空機、船舶等の乗物の窓、電子レンジ等の各種家電製品の窓等に於ける電磁波遮蔽用途にも使用可能である。
1 透明基材(乃至は基材シート)
2 導電体パターン層
3 導電性組成物層
3a 導電性組成物層の形成部
3b 導電性組成物層の非形成部
4 電解銅めっき層
5 開口部
6 プライマ層
10 電磁波遮蔽材
20 電解銅めっき装置
21 電解銅めっき槽
21o 通電する電解銅めっき槽
21x 通電しない電解銅めっき槽
22 給電ローラ(カソード)
23 アノード
24 ガイドローラ
25 電源
Cp 導電性粒子
So シート材
Sm 銅めっきシート
Ta 導電性組成物層の形成部(凸部)のプライマ層の厚み
Tb 導電性組成物層の非形成部のプライマ層の厚み

Claims (2)

  1. 浴槽が互いに独立した電解銅めっき槽の2槽以上に連続帯状のシート材を連続して通して電解銅めっきする多槽電解銅めっき装置を用いて、連続帯状の基材シート上に銀粒子と樹脂バインダとを含有するパターン状の導電性組成物層が形成された連続帯状のシート材に対して、その導電性組成物層の表面上に電解銅めっき層を形成する多槽電解銅めっき方法であって、
    シート材を2槽以上の電解銅めっき槽中を通過させる際に、通電すれば電解銅めっきが出来る状態だが電解銅めっき用の通電をしない電解銅めっき槽を1槽以上通してから、電解銅めっき用の通電をする電解銅めっき槽を1槽以上通して電解銅めっきする、多槽電解銅めっき方法。
  2. 上記シート材に、基材シートとして透明基材を用い導電性組成物層が印刷法によって形成された連続帯状のシート材を用いて、該導電性組成物層の表面上に、請求項1記載の多槽電解銅めっき法によって電解銅めっき層を形成し、導電性組成物層と電解銅めっき層とを有する導電体パターン層を形成する、電磁波遮蔽材の製造方法。
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