JP5585163B2 - 電気抵抗低減化処理方法、及び電磁波遮蔽材の製造方法 - Google Patents
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そして、導電体パターン層の形成には、金属箔をフォトエッチング法で形成する方法もあるが、コスト面で有利な印刷法も各種提案されている(特許文献1、特許文献2、特許文献3)。
(1)基材上に銀粒子と樹脂バインダとを含有する導電性組成物層からなり凸部をなすパターン状の導電性組成物を形成してなり、且つ該導電性組成物層の凸部内の銀粒子の数密度の分布が、相対的に、透明基材の近傍において分布が疎であり頂部近傍において分布が密とされた処理対象物を用意し、該処理対象の導電性組成物に対して、通電を行わないで、硫酸銅と硫酸と水を含む酸性硫酸銅溶液を接触させて、該導電性組成物層の表面抵抗率を低下させる、電気抵抗低減化処理方法。
(2)基材が透明な透明基材であって、該透明基材上にパターン状に印刷法で形成された導電性組成物層の表面抵抗率を、上記(1)の電気抵抗低減化処理方法によって低下させる工程を含む、電磁波遮蔽材の製造方法。
(3)上記(2)に於いて更に、電気抵抗低減化処理工程の後に、表面抵抗率が低下した導電性組成物層に対して、その表面に電解銅めっきによって電解銅めっき層を形成して、導電性組成物層と電解銅めっき層とを有する導電体パターン層を形成する電解銅めっき工程を含む、電磁波遮蔽材の製造方法。
(2)本発明による電磁波遮蔽材の製造方法では、上記(1)の効果が得られ、電気抵抗が低下した分、銀ペーストなど導電性組成物の材料費の低減ができる。また、その分、パターンの細線化や格子ピッチの拡大が可能となる。
また、電気抵抗低減化処理後に電解銅めっきを行う場合は、形成時は電気抵抗が高めの導電性組成物層でも、上記電気抵抗低減化処理によって電気抵抗が下がるので、導電性組成物層の表面上への電解銅めっき層のめっき速度を速くでき、生産性を向上できる。また、電解銅めっきによって、導電体パターンとしての表面抵抗率を下げられるので、その分、更に、パターンの細線化や格子ピッチの拡大が可能となる。
本発明による、電気抵抗低減化処理方法と電磁波遮蔽材の製造方法を、一実施形態例で説明する。
先ず、電気抵抗低減化処理の処理対象物Woは、基材として厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムからなる透明基材1の片面に、導電体パターン層2としてパターン状の導電性組成物層3を導電性組成物(銀ペースト)を印刷し乾燥固化して形成した印刷物である(図1及び図4参照)。なお、該導電性組成物は、ポリエステル系樹脂、溶剤等を含む樹脂バインダ中に導電性粒子として平均粒子径2μmの銀粒子を分散させたインキである。また、上記印刷は後述「引抜プライマ方式凹版印刷法」によった。その際、該凹版印刷法にて透明基材1と導電性組成物層3との間に介在させるプライマ層6にはアクリレート系の紫外線硬化性樹脂のプライマを用いて、厚みは開口部5の中央部で7μm、導電性組成物層3の形成部(凸部)の中央部直下(最厚部)で9μmである。なお、図1中の処理対称物品Woとしては、このプライマ層は図示していない。
また、導電性組成物層3のパターンの平面視形状は、正方格子状のメッシュ形状であり、導電性組成物層3の形成部である線部(ライン部)の線幅は15μm、格子ピッチは300μm、厚さ19μmである。そして、電気抵抗低減化処理前の導電性組成物層3の表面抵抗率は2.9Ω/□(Ω/sq)である。
上記酸性硫酸銅溶液Sの液組成は、硫酸銅(硫酸銅五水和物として)250g、硫酸60g、及び水690gからなる水溶液である。室温(25℃)下で、この溶液中に30秒浸漬した後、水洗し、乾燥した。処理後物品Waにおける、導電性組成物層3の表面抵抗率は、1.4Ω/□まで低下した。表面抵抗率の低下幅は1.5Ω/□であり、低下率で見ると52%(1.5/2.9)と、表面抵抗率が半減しており、これと同率でのインキ使用量削減を考えれば、材料費の低減効果として大きい低下率である。
また、この処理後物品Waは、図4の断面図で例示する電磁波遮蔽材10でもある。すなわち、同図に示す電磁波遮蔽材10は、透明基材1の片面にプライマ層6が形成され、このプライマ層6の上に導電体パターン層2として、銀粒子とバインダ樹脂を含む導電性組成物の固化物として導電性組成物層3とが形成されている。そして、導電体パターン層2の非形成部として光透過性確保の為の多数の開口部5が形成されている構成である。
上記、電気抵抗低減化処理を行って、水洗、乾燥させた後の処理後物品Waに対して、電解銅めっきを行い、その導電性組成物層3の表面上に電解銅めっき層4を形成することで、導電体パターン層2を導電性組成物層3に加えて電解銅めっき層4も有する構成のものとした。
このめっき後物品は、図5の断面図で例示する電磁波遮蔽材10でもある。すなわち、同図に示す電磁波遮蔽材10は、透明基材1の片面にプライマ層6が形成され、このプライマ層6の上に導電体パターン層2として、銀粒子とバインダ樹脂を含む導電性組成物の固化物として導電性組成物層3と、更に該導電性組成物層3の表面に電解銅めっき層4とが形成されている。そして、導電体パターン層2の非形成部として光透過性確保の為の多数の開口部5が形成されている構成である。
本発明による電気抵抗低減化処理方法では、処理対象物Woは、基材上に導電体パターン層2として、銀粒子と樹脂バインダとを含有しパターン状に形成された導電性組成物層3を有する物であれば、特に制限はない。前記実施形態例では、基材が透明な透明基材1の場合であった。また、プライマ層6を介して導電性組成物層3が形成された場合の物であった。
また、本発明による電気抵抗低減化処理方法は、当該処理を利用して電磁波遮蔽材を製造することができ、電磁波遮蔽材の製造に好適な方法でもある。
なお、本発明による電磁波遮蔽材の製造方法は、本発明による電気抵抗低減化処理方法を利用して導電性組成物層3の表面抵抗率を低下させる工程を少なくも含む製造方法であり、基材には透明な透明基材1を用い、また導電性組成物層3は印刷形成した処理対象物Woを用いる。なお、「基材」のうち特に透明な物を「透明基材」と区別し、単に「基材」と言うきは、不透明な物も含み得る。
図3の電磁波遮蔽材10は、図2の構成に対して更に、電解銅めっき層4を有する構成であり、透明基材1上に導電体パターン層2として、導電性組成物層3と電解銅めっき層4とを有する。また、電磁波遮蔽材10に於いては、導電体パターン層2の非形成部が光透過性確保の為の開口部5となる。
図4の電磁波遮蔽材10は、図2の構成に対して更に、プライマ層6を有する構成例であり、透明基材1上に、プライマ層6を介して、導電体パターン層2として、導電性組成物層3を有する。また、電磁波遮蔽材10に於いては、導電体パターン層2の非形成部が光透過性確保の為の開口部5となる。
図5の電磁波遮蔽材10は、図4の構成に対して更に、前記実施形態でも説明した電解銅めっき層4を有する構成であり、透明基材1上に、プライマ層6を介して、導電体パターン層2として、導電性組成物層3と電解銅めっき層4とを有し、電磁波遮蔽材10に於いては、導電体パターン層2の非形成部が光透過性確保の為の開口部5となる。また、同図では、導電性組成物層3が有する銀粒子である導電性粒子Cpも明示的に図示してある。
電気抵抗低減化処理の処理対象物Woは、基材上に、導電体パターン層2として、導電性粒子としての銀粒子と樹脂バインダとを含有するパターン状の導電性組成物層3が形成された物品であれば、特に制限はない。
上記基材も特に制限はない。基材の形状は、シート(含むフィルム)状、具体的には、枚葉シート或いは連続帯状シートが代表的なものである。この他、板、三次元立体物など、各種形態をとり得る。また、基材は、透明、不透明、着色、無着色、いずれでも良い。また、基材の材料は、樹脂等の有機系材料、ガラス、セラミック等の無機系材料、或いは有機系材料と無機系材料を積層乃至は混合した複合材料でも良い。
基材の中でも特に、画像表示装置の前面(画面)に設置する電磁波遮蔽材10に好適なものは、透明な基材であり、この透明な基材に限って本明細書では「透明基材」と言うことにする。なお、前記した様に単に「基材」と言うときは不透明な物も含む。
透明基材1としては、公知の透明な材料を使用すれば良く、可視光領域での透明性、耐熱性、機械的強度、取扱性等を考慮すると、樹脂フィルム(乃至シート)が代表的である。樹脂フィルム(乃至シート)の樹脂は例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、或いは、シクロオレフィン重合体などのポリオレフィン系樹脂、トリアセチルセルロースなどのセルロース系樹脂等である。なかでも、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは好適な材料である。なお、透明基材1の厚みは、取扱性、コスト等の点で通常は、12〜500μm、好ましくは25〜200μmだが、特に制限はない。
導電体パターン層2は、透明基材1など基材上にパターン状に形成され、少なくとも導電性組成物層3から構成される。導電体パターン層2は、パターン形状や電気的特性などは、用途に応じたものとすればよい。
導電性組成物層3は、導電性粒子である銀粒子と樹脂バインダとを含む層である。導電性組成物層3は、導電性粒子である銀粒子と樹脂バインダとを含む液状の導電性組成物(導電性ペースト、導電性インキ等とも呼ばれる)を用いて形成でき、導電性組成物を溶剤乾燥、電離放射線照射、加熱などのエネルギー付加、化学反応などの固化手段によって固化させて得られる。なお、銀粒子としては、樹脂粒子や無機非金属物粒子等の低導電性粒子の表面を銀で被覆した銀被覆粒子を用いてもよい。
また、上記樹脂バインダの樹脂(バインダ樹脂)としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂などを単独使用又は併用する。熱可塑性樹脂には熱可塑性ポリエステル樹脂、熱可塑性アクリル樹脂など、熱硬化性樹脂にはメラミン樹脂、熱硬化性ポリエステル樹脂、熱硬化性アクリル樹脂、熱硬化性ウレタン樹脂などを使用する。また、電離放射線硬化性樹脂には、電離放射線で架橋など重合硬化するモノマー及び/又はプレポリマーを含む組成物を使用する。モノマーやプレポリマーにはラジカル重合性やカチオン重合性の化合物を使用する。なかでも、アクリレート系化合物を用いた電離放射性硬化性樹脂が代表的である。また、電離放射線としては、通常、紫外線、電子線などが使用される。
例えば、該低減化処理の後に、導電性組成物層3の表面上に電解銅めっきを実施するならば、該表面に電解銅めっき可能な観点から、低減化処理による表面抵抗率の低下度合いにもよるが、低減化処理前の状態で10Ω/□以下とするのが好ましい。この為には、電磁波遮蔽材10の様な基材面に一様な幾何学模様のパターンで形成される導電性組成物層3の場合、その導電性組成物層3の形成部(ライン部)の線幅が5〜50μm、パターン周期が100〜500μmの場合、層の厚みは2〜20μm程度である。
なお、もちろんだが、導電性組成物層3の表面上に電解銅めっき層4を形成しない状態の、つまり低減化処理後の導電性組成物層3の表面抵抗率で満足できる用途であれば、電解銅めっき層4を更に設ける必要はない。従って、電解銅めっき層4を設けないときは、処理後物品Waを電磁波遮蔽材10として、その低減化処理後の表面抵抗率のレベルに応じた電磁波遮蔽性能の物として得ることができる。
この様な表面抵抗率の関係は、例えば、低減化処理前の表面抵抗率が好ましくは3〜10Ω/□、より好ましくは3〜5Ω/□の範囲が好ましい。この範囲の表面抵抗率を、低減化処理によって、例えば0.5Ω/□程度以上は低下させて、低減化処理後に表面抵抗率を3Ω/□未満まで低下させることで、電解めっき速度を効果的に速めることができる。
導電性組成物層3を透明基材1など基材上にパターン状に形成する方法は特に限定はない。公知のパターン形成法を用途、要求物性等に応じて適宜採用すれば良い。形成法の代表的な方法は、導電性組成物を用いた印刷法である。
導電性組成物を用いて導電性組成物層3を印刷形成する場合、その印刷方式としても基本的には特に制限はない。例えば、(シルク)スクリーン印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、グラビアオフセット印刷、凹版印刷などの有版印刷、或いはインキジェット印刷に代表される無版印刷等である。これらの印刷法の中でも、前記特許文献3で開示された凹版印刷の一種である「引抜プライマ方式凹版印刷法」は、従来では不可能であった様な、細く且つ精細なパターン形成が可能となる点で好ましい印刷方式の一種であり、また、電磁波遮蔽材10に於いて優れた電磁波遮蔽性と優れた光透過性とを高度に両立できる。そこで、以下この印刷方式について、基材が透明基材1である場合で説明する。
すなわち、導電性組成物層3の形成部3aである導電性組成物層3自体の凸部の内部では、図6で概念的に示す様に、導電性粒子Cpが一様な均一な分布ではなく、導電性粒子Cpの分布が、相対的に、凸部の頂上部の近くが密で、頂上部から遠いプライマ層6の近くが疎である分布を持つ内部構造が好ましい。密とは単位体積中の導電性粒子Cpの粒子数で見た数密度(体積密度)である。つまり、凸部内部の導電性粒子Cpの数密度が、プライマ層6近くに比べて頂上部近くの方が大きくなる分布である。数密度が大きい方が導電性粒子Cp同士の電気的接触が行われ易い。従って、例え導電性組成物層3中の導電性粒子Cpの平均濃度が同じであっても、同じ数の導電性粒子Cpを数密度一様で分布させた場合に比べて、数密度が大きい部分での体積抵抗率の低下が寄与して全体として体積抵抗率が下がり、電磁波遮蔽材10に於いては電磁波遮蔽性能が向上する。更に、プライマ層6との境界近傍での導電性粒子Cpの数密度が小さいことによって、導電性組成物層3とプライマ層6との密着性が向上する。
この様に凸部頂上部の方に導電性粒子Cpを偏在させるには、例えば、プライマ流動層形成済みの透明基材1を版面に圧着する圧着力を強くすると共に、導電性組成物は粘度を低めにし且つ凹版凹部内では固化させずに版面から離版後に固化させると良い。この他、導電性粒子Cpと樹脂バインダとの比重差、固化前の導電性組成物の粘度(樹脂材料及び樹脂量、溶剤量、その他添加剤量、導電性粒子の形状、粒度分布、含有量など関係)、固化条件などにも依存するので、これらは適宜実験的に決定すると良い。
なお、導電性粒子Cpと樹脂バインダとの比重差については、通常は銀粒子である導電性粒子Cpの比重>樹脂バインダの比重、となる為、プライマ層6に対して頂部を重力の向きと同じ向きにして導電性凸状パターン層3を固化させると良い。
電気抵抗低減化処理の工程は、上記した導電性組成物層3が形成された処理対象物Woを、硫酸銅と硫酸と水を含む酸性硫酸銅溶液に接触させる処理である。具体的には、酸性硫酸銅溶液を浴槽の中に蓄えておけば、該浴槽の中に処理対象物を浸漬することで行える。この他、処理対象物Woの導電性組成物層3側に酸性硫酸銅溶液を塗布したり、掛け流したり、液滴として噴霧したりすることも出来る。なお、電気抵抗低減化処理の一環として、浸漬等による溶液接触後、水洗、乾燥等の工程を含み得る。接触時間は適宜調整すれば良いが、30秒もあれば充分な低減化効果が得られる。また、電気抵抗低減化処理工程による電気抵抗の低下は、前記実施形態例の様に、表面抵抗率において、低下率(低下前の値に対する低下幅の百分率)で50〜60%は充分に可能である。
また、酸性硫酸銅溶液中の硫酸銅及び硫酸の濃度は、例えば、硫酸銅(硫酸銅五水和物として)180〜250g/l、硫酸45〜60g/lなどである。
電解銅めっきの工程は、上記電気抵抗低減化処理工程を実施した後の、表面抵抗率が低下した後の処理後物品Waに対して、その導電性組成物層3の表面上に、電解銅めっき層4を形成する事で、導電体パターン層2を、導電性組成物層3と電解銅めっき層4とを含む層とする工程である。
また、電解銅めっき工程或いは電解めっき工程は、電気抵抗低減化処理工程に引き続き、インラインで実施することができる。つまり、これらの工程の連続処理である。或いはまた、電気抵抗低減化処理工程を実施した後、例えば連続帯状の処理後物品Waを一旦ロールに巻き取り保存した後、再度、このロールを巻き出して、電解銅めっきを実施するなど、オフラインで行うこともできる。つまり、これらの工程の非連続処理である。なお、インラインで行う場合は、低減化処理後の少なくとも乾燥工程の付加は省略できる。
電解銅めっき層4は、パターン状に形成された導電性組成物層3の表面に上記電解銅めっきによって形成される。少なくとも当該電解銅めっき層4と前記導電性組成物層3とによって、導電体パターン層2が構成される。そして、電解銅めっき層4によって、導電体パターン層2としての表面抵抗率を、導電性組成物層3のみによる場合よりも下げることができる。また、電解めっきで形成する金属として銅は、各種電解めっき可能な金属のなかでも、材料費及び導電性に優れているので、好ましい金属である。
なお、電解銅めっき層4の厚みは、用途、要求物性に応じたものとすればよく、例えば、0.1〜10μmである。
なお、本発明では、本発明の主旨を逸脱しない範囲内であれば、上記した以外のその他の工程を含んでもよい。例えば、電解銅めっき層4の表面の酸化を防止する防錆層を設ける工程である。なお、防錆層は公知のクロメート処理で形成できる。
本発明による電気抵抗低減化処理方法は、各種用途に利用でき特に用途に制限はなく、電磁波遮蔽材、電気回路、電極、透明アンテナ(平面アンテナ)等に利用できるが、なかでも電磁波遮蔽材10の用途は、電磁波遮蔽材の製造方法として、好適な用途である。
電磁波遮蔽材10は、特に、テレビジョン受像装置、測定機器や計器類、事務用機器、医療機器、電算機器、電話機、電子看板、遊戯機器等の表示部等に用いられるPDP、CRT、LCD、ELなどの各種画像表示装置の前面フィルタ用として好適であり、特にPDP用として好適である。又、その他、住宅、学校、病院、事務所、店舗等の建築物の窓、車輛、航空機、船舶等の乗物の窓、電子レンジ等の各種家電製品の窓等に於ける電磁波遮蔽用途にも使用可能である。
2 導電体パターン層
3 導電性組成物層
3a 導電性組成物層の形成部
3b 導電性組成物層の非形成部
4 電解銅めっき層
5 開口部
6 プライマ層
10 電磁波遮蔽材
Cp 導電性粒子
S 酸性硫酸銅溶液
Ta 導電性組成物層の形成部(凸部)のプライマ層の厚み
Tb 導電性組成物層の非形成部のプライマ層の厚み
Wo 処理対象物
Wa 処理後物品
Claims (3)
- 基材上に銀粒子と樹脂バインダとを含有する導電性組成物層からなり凸部をなすパターン状の導電性組成物を形成してなり、
且つ該導電性組成物層の凸部内の銀粒子の数密度の分布が、相対的に、透明基材の近傍において分布が疎であり頂部近傍において分布が密とされた処理対象物を用意し、
該処理対象の導電性組成物に対して、通電を行わないで、硫酸銅と硫酸と水を含む酸性硫酸銅溶液を接触させて、該導電性組成物層の表面抵抗率を低下させる、電気抵抗低減化処理方法。 - 基材が透明な透明基材であって、該透明基材上にパターン状に印刷法で形成された導電性組成物層の表面抵抗率を、上記請求項1に記載の電気抵抗低減化処理方法によって低下させる工程を含む、電磁波遮蔽材の製造方法。
- 電気抵抗低減化処理工程の後に、表面抵抗率が低下した導電性組成物層に対して、その表面に電解銅めっきによって電解銅めっき層を形成して、導電性組成物層と電解銅めっき層とを有する導電体パターン層を形成する電解銅めっき工程を含む、請求項2に記載の電磁波遮蔽材の製造方法。
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