JP5492113B2 - 車両用開閉収納ボックス装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の車室内に形成された空所の開口を開閉するように操作される開閉体を備え、その開閉体が物品の可動収納ボックスとされて前記空所に出し入れ可能に格納され又は前記空所が物品の固定収納ボックスとされてその開口を該開閉体が蓋として開閉する車両用開閉収納ボックス装置に関するものである。
図1及び図2に示されるように、車両(例えば自動車)のインストゥルメントパネル1には、物品を収容するためのボックス状の空所2と、この空所2の開口を閉塞する蓋体3とを備えるグラブボックス100(グローブボックスともいう。)が設けられている。グラブボックス100として、例えば特許文献1に開示される技術が存している。蓋体3は、下端部に設けられた支点ピン(図示せず)の軸線4を中心に回動可能で、回動することによって空所2の開口を開いたり、閉じたりする。図2において、蓋体3の回動方向を矢印で示す。蓋体3には、一対のロックピン5,6が取り付けられていて、その先端部は、蓋体3の側面部3aよりも外側に突出している。
使用者が、開状態(図2に示される状態)の蓋体3を回動させ、空所2に向かって押し込むことにより、蓋体3が空所2の開口を閉塞する。このとき、一対のロックピン5,6の先端部が開口の周縁部7に当接して引っ込められる。そして、一対のロックピン5,6の先端部が、空所2の内側面部に設けられたピン挿通穴8に入り込むことにより、蓋体3が回動不能にロックされる。
蓋体3を閉じるために該蓋体3を空所2に向かって押し込んだとき、一対のロックピン5,6が開口の周縁部7に当接(衝突)して異音が生じる場合がある。これにより、車両の高級感が損なわれてしまう。また、蓋体3の閉状態で、一対のロックピン5,6とピン挿通穴8との間に隙間が設けられている。すると、車両の走行時の振動により蓋体3がガタつき、異音が生ずる場合がある。
この異音を防止するため、ピン挿通穴8の内周面に不織布のような音吸収部材を取り付けているのが現状である。このため、余分な工数がかかっているとともに、見栄えも悪い。
特開2010−106634号公報
本発明は、上記した事情に鑑み、後から音吸収部材を取り付けなくても、蓋体が閉じられるとき及び蓋体の閉状態で、異音が発生しないようにすることを課題としている。
上記した課題を解決するための本発明は、
車両の車室内に形成された空所の開口を開閉するように操作される開閉体を備え、その開閉体が物品の可動収納ボックスとされて前記空所に出し入れ可能に格納され又は前記空所が物品の固定収納ボックスとされてその開口を該開閉体が蓋として開閉する車両用開閉収納ボックス装置において、
前記開閉体の開閉方向と交差する方向において該開閉体の両側縁からそれぞれ外方へ突出しかつ内向きに押し戻されるように出入り可能なロック部を有し、該開閉体と一体的に前記開閉方向へ移動するロック部材と、
前記ロック部材のロック部が該開閉体の両側縁から外方へそれぞれ突出するように付勢する付勢手段と、
前記空所の両側部に形成され、前記開閉体の閉動作時に前記ロック部を係止して前記開閉体の閉状態を維持するストッパ部と、
前記ロック部材のロック部を前記付勢手段に抗して前記ストッパ部から離脱させ、前記開閉体の開動作を可能にする該開閉体に設けられたロック解除操作部と、を備え、
前記ロック部は、前記開閉体の閉動作の過程で前記空所の両側部に当接して該閉動作の進行に伴い前記付勢手段の付勢力に抗して内向きに押し戻される方向の分力を生じさせるカム部を有し、
前記ロック部材は樹脂で形成されるとともに、前記カム部を含む前記ロック部の外部層が、前記ロック部材を構成する樹脂より柔らかい軟質材で形成され、
その軟質材が前記開閉体の閉動作時に前記空所の両側部に当接して該ロック部が内向きにいったん押し戻され、その後該ロック部が前記付勢手段の付勢力により前記空所の両側部のストッパ部に係止されることを特徴とする。
本発明に係る車両用開閉収納ボックス装置は上記したように構成され、開閉体におけるロック部材のロック部本体に、軟質材よりなる外部層が設けられている。開閉体が閉じられるとき、空所の周縁部とロック部の外部層とが当接し、衝突音が発生する。しかし、ロック部の外部層が軟質材より設けられているため、当接時の衝突音が吸収される。また、開閉体が閉状態のとき、ロック部が空所に設けられたストッパ部と係止される。このとき、ロック部とストッパ部との間に隙間が生じ、それによって開閉体が微動したときの衝突音が発生しても、軟質材よりなる外部層に吸収される。この結果、異音が生じなくなる。
この外部層は、カム部(のみ)に対応する又はカム部及びその周辺部に対応するロック部の外部層という意味であり、ロック部の全体に対応する外部層であってもよい。要は、他部材(空所の両側部等のインストゥルメントパネル側、及び開閉体側)と当接又は摺接するロック部の領域(干渉領域部分)が軟質外部層で形成されていれば、当接時や摺接時の異音が解消される。つまり、カム部のみならず、開閉体内のスライドにおけるロック部摺接領域も軟質外部層であれば、摺接時の異音軽減に効果がある。
前記ロック部は、前記樹脂からなる内部構造体であるロック部本体と、そのロック部本体とは別部材で形成され、該ロック部本体の外側に装着され一体化された、前記軟質材からなる軟質外部層部品とを備えるように構成することができる。
軟質部材よりなる別部材の軟質外部層部品を形成し、ロック部本体の外側に装着して外部層を形成することができる。この軟質外部層部品は、ロック部本体の正面部から装着したり、側面部から装着したり、板状のものを巻き付けたりすることによってロック部本体と一体化される。
前記ロック部本体と前記軟質外部層部品との一方には、その表面から突出する突起部が設けられ、他方には、前記突起部を嵌合する嵌合部が設けられ、
前記ロック部本体と前記軟質外部層部品とは、前記突起部が前記嵌合部に嵌合した状態で一体化されることが望ましい。
これにより、別部材の軟質外部層部品がロック部本体から外れにくくなる。
また、前記ロック部は、前記樹脂からなる内部構造体であるロック部本体と、そのロック部本体の外側に該ロック部本体と一体に形成された、前記軟質材からなる軟質外部層とを備え、該軟質外部層は、そのロック部本体を含む前記ロック部材の1次射出成形後の該軟質外部層の2次射出成形により、又は前記ロック部材をコア材とするインサート成形により形成されたものであってもよい。
車両の運転席及び助手席の部分の概略斜視図である。 グラブボックス100の概略斜視図である。 同じく平面図である。 第1実施例のロックピン5の斜視図である。 (a)はロックピン5の、(b)はロックピン5’のロック部本体14とカム面形成体16,16’とを分離した状態の斜視図である。 (a),(b)は蓋体3を閉じるときのロックピン5の作用を示す図である。 蓋体3が閉じられた状態の平面図である。 第2実施例のロックピン27のロック部本体14とカム面形成体28とを分離した状態の斜視図である。 (a)は第3実施例のロックピン29の斜視図、(b)はロックピン29の連結棒31とカム面形成体33とを分離した状態の斜視図である。 (a)は第4実施例のロックピン35のロック部本体14とカム面形成体37とを分離した状態の斜視図、(b)は第5実施例のロックピン41のロック部本体14とカム面形成体43とを分離した状態の斜視図である。 (a)は第6実施例のロックピン46のロック部本体14とカム面形成体47とを分離した状態の斜視図、(b)は第7実施例のロックピン51のロック部本体14とカム面形成体52とを分離した状態の斜視図である。 第8実施例のロックピン54のロック部本体14とカム面形成体56とを分離した状態の斜視図である。 (a)は第9実施例のロックピン57の斜視図、(b)は別形態のロックピン57’の斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。図1は車両の運転席及び助手席の部分の概略斜視図、図2はグラブボックス100の概略斜視図、図3は同じく平面図、図4は第1実施例のロックピン5の斜視図、図5の(a)はロックピン5の、(b)はロックピン5’のロック部本体14とカム面形成体16,16’とを分離した状態の斜視図である。
図1に示されるように、車両1における助手席側の正面に配置されたインストゥルメントパネル1(パネル部)の正面部には、車両用開閉収納ボックス装置の一例であるグラブボックス100(ボックス装置)が設けられている。グラブボックス100の構成については前述しているので、ここでは説明を省略する。
図2及び図3に示されるように、グラブボックス100の蓋体3の裏面部には、ロック部材の一例である一対のロックピン5,6(第1実施例のロックピン)が取り付けられていて、その先端部は、蓋体3の両側面部3aから突出している。一対のロックピン5,6は長尺状で、その基端部がスライド機構部9に連結されている。蓋体3の正面部で、スライド機構部9と対応する部分には、スライド機構部9を作動させて、一対のロックピン5,6を引っ込める(内向きに押し戻す)ためのハンドル11が取り付けられている。即ち、このスライド機構部9は、一対のロックピン5,6をスライドさせるとともに、ハンドル11が操作されたときに一対のロックピン5,6を引っ込めてそれらのロック状態を解除するためのロック解除操作部との機能をも有している。
一対のロックピン5,6について説明する。図3に示されるように、一対のロックピン5,6は、対称に配置されるための部分を除いてほとんど同一形状であるため、本明細書では蓋体3の正面視における左側のロックピン5についてのみ説明する。図3及び図4に示されるように、ロックピン5は硬質な樹脂材(例えばポリアセタール)よりなり、角棒形状のピン本体部12と、その長手方向の一端部からピン本体部12とほぼ直交する形で立ち上がる起立部13と、起立部13の上端部からほぼ直交する形でピン本体部12と略平行になるように延設されたロック部10と、その長手方向の他端部に設けられたラック部15とを備えている。ロック部10は、先端部(傾斜面部14c)が約45度の角度で斜めに切除されたロック部本体14と、その外面を覆って外部層を形成するカム面形成体16とを備える。本実施例のロックピン5の場合、カム面形成体16がロック部本体14の全体(上面、下面及び背面の上部)を覆っているが、少なくともロック部本体14の傾斜面部14cを覆うものであればよい。カム面形成体16はロック部本体14と略相似形状であり、カム面形成体16の先端部(ロック部本体14の傾斜面部14cに対応する部分)は斜め形状となっていて、この部分にカム面16aが形成されている(後述)。
図4に示されるように、長手方向におけるピン本体部12の起立部13側の端部には、軽量化のための抜穴12aが設けられている。また、ピン本体部12における抜穴12aと対応する部分の正面部と背面部及び底面部(起立部13の突出方向と反対側の面)には、それぞれ薄板よりなるスタビライザ17,18が斜めに突出して設けられている。ロックピン5がスライドするとき、これらのスタビライザ17,18が図示しない相手側部材に当接して弾性変形するため、スライド中のロックピン5の姿勢が安定し、そのスライドがスムーズになる。
ピン本体部12の底面部には、ストップ体19が設けられている。このストップ体19が相手側部材に当接することにより、一対のロックピン5,6の先端部(カム面16a)が、蓋体3の両側面部3aから一定長さ以上突出しないようにされている。
ラック部15は、ピン本体部12よりも薄肉となっていて、その底面部(起立部13の突出方向と反対側の面)にラック15a(直線状の歯車列)が形成されている。また、ラック部15におけるラック15aと反対側の面には、ラック部15を補強する2本のリブ15bが、ロックピン5の長手方向に沿って設けられている。
図3に示されるように、一対のロックピン5,6のラック部15は、対向配置された状態でスライド機構部9に配置されていて、それらの間に設けられたピニオン21と螺合している。また、スライド機構部9とラック部15との間には、圧縮ばね22が弾装されている。一対のロックピン5,6の先端部(カム面16a)は、各圧縮ばね22の付勢力によって蓋体3の両側面部3aから突出している。このとき、一対のロックピン5,6の先端部どうしの距離L1は、空所2の開口の内幅L2よりも長い。なお、当然ながら蓋体3の両側面部3aどうしの外幅L3は、空所2の開口の内幅L2よりも短い(L1>L2>L3)。そして、使用者がハンドル11を操作する(例えば、手前側に引き起こす)ことにより、ピニオン21が回動する。これにより、一対のロックピン5,6は、各圧縮ばね22の付勢力に抗して同一距離だけ接近し、蓋体3の両側面部3aよりも内側に引っ込む。また、使用者がハンドル11を操作していない状態(即ち、ハンドル11から手を離した状態)で、一対のロックピン5,6は、各圧縮ばね22の付勢力によって蓋体3の両側面部3aから突出する。
図5の(a)に示されるように、ロックピン5のロック部本体14の上面部14aと底面部14bはピン本体部12と略平行な平面部となっているとともに、ロック部本体14の傾斜面部14cは、ロック部本体14の上面部14aの先端から底面部14bにかけて約45度の角度で斜めに下降するように形成され、かつその表面が大きな曲率で湾曲している。ロック部本体14の基端部(起立部13の延長部分)には、ロック部本体14の正面部から背面部にかけて溝状の切欠き部23が設けられている。また、ロック部本体14の上面部14aのほぼ中央部には、直方体形状の突起部24が設けられている。
ロックピン5のロック部本体14には、カム面形成体16が取り付けられる。カム面形成体16は、音を吸収可能な軟質の樹脂材(例えばエラストマ)を成形(例えば射出成形)してなる。そして、カム面形成体16の内周面はロック部本体14の外周面とほぼ同一形状であり、その外周面は、ロック部本体14の外周面と相似形状である。カム面形成体16は、その一端部に形成され、ロック部本体14の切欠き部23に入り込む屈曲部25と、屈曲部25と接続し、ロック部本体14の上面部14aから傾斜面部14cを経て底面部14bに回り込むカム面形成体本体部26とを備える。カム面形成体本体部26の厚みtは全体に亘って一定であり、その幅wはロック部本体14の幅(奥行き方向の長さ)と等しい。カム面形成体本体部26において、ロック部本体14の上面部14aと対応する部分には、突起部24を嵌合させる突起部嵌合孔26aが設けられている。また、傾斜面部14cと対応する部分には、ロック部本体14の傾斜面部14cとほぼ同じ曲率で湾曲するカム面16aが形成されている。このカム面形成体16は、ロックピン5のロック部本体14に側方からスライドして取り付けられる。このとき、カム面形成体16の屈曲部25がロック部本体14の切欠き部23に入り込み、突起部嵌合孔26aがロック部本体14の突起部24に嵌合する。これにより、カム面形成体16が前後方向及び奥行き方向にずれることが防止される。このとき、ロック部本体14とカム面形成体16との間に、接着剤又は両面テープ等の接着部材を介装させることにより、ずれ止めを確実にすることができる。
本実施例の蓋体3が空所2の開口を閉塞するときの作用について説明する。図6の(a)に示されるように、蓋体3が閉じられるとき、カム面形成体16のカム面16aが、空所2の開口の周縁部7に当接する。このとき、カム面16aにおける基端部寄りの部分(カム面16aにおける起立部13に近い側の部分)が最初に開口の周縁部7に当接する。開口の周縁部7とカム面16aとが当接すると、衝突音が発生する。従来のグラブボックスではロックピンの先端部が硬質な樹脂材であったため、衝突音が大きく異音となってしまっている。しかし、本実施例のロックピン5では、硬質の樹脂材よりなるロック部本体14に、軟質の樹脂材よりなるカム面形成体16が取り付けられている。このため、衝突音がカム面形成体16に吸収され、異音が発生しない。
蓋体3が空所2に押し込まれるのにつれて(蓋体3が押し込まれる方向を、矢印P1で示す。)、一対のロックピン5,6は、各圧縮ばね22の付勢力に抗してピニオン21を回動させながら、互いに接近する方向にスライドする。それに伴い、開口の周縁部7とカム面16aとの当接面は徐々に先端部寄りに移動する。一対のロックピン5,6が接近する方向を、矢印P2で示す。カム面形成体16のカム面16aが大きな曲率で湾曲しているため、一対のロックピン5,6はスムーズにスライドする。そして、図6の(b)に示されるように、カム面16aの先端部が空所2の内壁面2aに乗り上げる。このとき、ロックピン5,6のストップ体19は、相手側部材から離隔している。
蓋体3が押し込まれ、一対のロックピン5,6のカム面16aが、空所2の内壁面2aに形成されたピン挿通穴8に差しかかる。すると、図7に示されるように、一対のロックピン5,6が各圧縮ばね22の付勢力(弾性復元力)により、互いに離隔する方向(矢印P3の方向で、内向きに押し戻される方向)にスライドし、カム面形成体16がピン挿通穴8に入り込む。この状態で、ピン挿通穴8とカム面形成体16との間には隙間が生じていて、走行する車両の振動によってピン挿通穴8の内周面とカム面形成体16とが衝突する。従来のグラブボックスでは、このときにも異音が発生する。しかし、本実施例のグラブボックス100の場合、一対のロックピン5,6のロック部10のほぼ全面(少なくともピン挿通穴8の内周面と当接する部分)がカム面形成体16によって覆われている。このため、ロックピン5,6とピン挿通穴8の内周面との衝突音がカム面形成体16によって吸収され、異音の発生が防止される。
上記の実施例におけるロックピン5のカム面形成体16は、成形を容易にするため、それらの厚みtを一定にすることが望ましい。このため、ピン本体部12におけるロック部本体14の傾斜面部14cの形状を、カム面形成体16のカム面16aと略相似形状とする必要がある。しかし、ロックピン5のカム面16aは、カム面形成体16によって形成されるものであり、ピン本体部12におけるロック部本体14の形状はいかなるものであってもよい。即ち、図5の(b)に示されるロックピン5’のように、ロック部本体14の先端部(傾斜面部14cに相当する部分)に切欠き部14dを設け、カム面形成体16’におけるカム面16aがこの切欠き部16dを埋め込むように厚くなっている形態であってもよい。この場合、ロックピン5’のロック部本体14の加工が容易になるという利点がある。
次に、第2実施例のロックピン27について説明する。第1実施例のロックピン5,6では、ロック部本体14と略相似形状に成形した樹脂材(カム面形成体16)を側方からスライドさせて取り付ける形態である。これに対して第2実施例のロックピン27は、図8に示されるように、折曲げ可能な薄板(例えば、ゴム材)よりなるカム面形成体28をロック部本体14に巻き付けて接着する形態である。カム面形成体28には、ロック部本体14の突起部24を嵌合させる突起部嵌合孔28aが設けられている。カム面形成体28は、一端部をロック部本体14の切欠き部23に嵌合させて、ロック部本体14の外側面に巻き付けるように取り付けられる。ロック部本体14とカム面形成体28とを重なり合わせる部分に、予め接着剤を塗布しておくこと又は両面テープを貼り付けておくことが望ましい。カム面形成体28において、ロック部本体14の傾斜面部14cと対応する部分に、カム面が形成される。そして、接着剤の機能と、突起部24と突起部嵌合孔28との嵌合により、カム面形成体28が前後方向及び幅方向(奥行き方向)にずれることが防止される。
次に、第3実施例のロックピン29について説明する。図9の(a),(b)に示されるように、このロックピン29は、起立部13にロック部本体14が設けられておらず、起立部13の側面部13aから円柱形状の連結棒31が突出している。連結棒31の先端部には、連続的に太くなり、その太さが一定値に達したら連続的に細くなる紡錘形状部32が形成されている。この実施例のロックピン29を構成するカム面形成体33は、軟質の樹脂材(例えばエラストマ)が第1実施例のロックピン5,6におけるロック部本体14の形状に成形されたものであり、その先端部にカム面33aが形成されている。そして、その背面部に開口する連結棒挿入穴34が設けられている。この連結棒挿入穴34の奥部34aの穴形状は、ロックピン29の連結棒31とほぼ同一形状(又はそれよりも僅かに小さい形状)となっている。このロックピン29は、連結棒31がカム面形成体33の連結棒挿入穴34に挿入されることにより一体に組み付けられてなる。連結棒挿入穴34における開口部の内径は、連結棒31の紡錘形状部32の最大外径よりも小さいため、連結棒31は、カム面形成体33の連結棒挿入穴34を拡開させながら挿入される。そして、連結棒31に太径の部分(紡錘形状部32)が設けられているため、抜止めが図られる。
図10の(a)に示される第4実施例のロックピン35は、第3実施例のロックピン29の連結棒31を略I型形状の連結部材36としたものであり、カム面形成体37には、I型形状の連結部材36に対応する連結部材挿入穴38が設けられている。また、連結部材36には、カム面形成体37の連結部材挿入穴38に嵌合されたときに抜止めを図るための突起部39が設けられている。
図10の(b)に示される第5実施例のロックピン41は、第4実施例のロックピン35におけるI型形状の連結部材36を、2枚の衝立部よりなる連結部材42としたものであり、カム面形成体43には、連結部材42に対応する連結部材挿入穴44が2箇所に設けられている。また、連結部材42には、カム面形成体43の各連結部材挿入穴44に嵌合されたときに抜止めを図るための突起部45が設けられている。
図11の(a)に示される第6実施例のロックピン46は、カム面形成体47がロック部本体14の全体を覆う形態である。ロック部本体14には、その傾斜面部14cから上面部14bにかけて溝部48が形成されている。また、カム面形成体47には、ロック部本体14を嵌合させる嵌合穴47aが設けられ、その内周面の天井部から垂下する突条49が設けられている。カム面形成体47の嵌合穴47aがロックピン46のロック部本体14に嵌合されたとき、突条49が溝部48に嵌合され、ずれ止めが図られる。
カム面形成体47の嵌合穴47aをロックピン46のロック部本体14に嵌合させたとき、ロック部本体14に押される空気を逃がすための逃がし孔50を、嵌合孔47aと連通させて設けることが望ましい。
図11の(b)に示される第7実施例のロックピン51のカム面形成体52は、第6実施例のカム面形成体47と同様に、ロック部本体14の全体を覆う形態である。しかし、第6実施例のカム面形成体47と異なり、その嵌合穴52aに突条49が設けられておらず、ロックピン51のロック部本体14に突起部53が設けられている。カム面形成体52の嵌合穴52aが、ロックピン51のロック部本体14に嵌合されたとき、嵌合穴52aの内周面が突起部53に押し拡げられることにより、カム面形成体52の抜止めが図られる。
図12に示される第8実施例のロックピン54のように、ロック部本体14に複数本の爪部55を魚の骨形状に設けてもよい。各爪部55の頂部は、ロック部本体14の上面部又は底面部よりも少し突出している。カム面形成体56(第7実施例のカム面形成体52と同一形状)の嵌合穴56aがロックピン54の突出し部55に嵌合されたとき、各爪部55の頂部がカム面形成体56の嵌合穴56aの内周面に引っ掛かる。このため、カム面形成体56の抜止めが図られる。
上記の各実施例のロックピン5,6,27,35,41,46,51,54は、それらのロック部本体14、連結棒31又は連結部材36,42に別体のカム面形成体16,28,33,37,43,47,52,56を取り付けた形態である。これに対して、図13の(a)に示される第9実施例のロックピン57は、カム面形成体58を二色成形(又はインサート成形)によってロック部本体14に一体に形成する形態である。即ち、この実施例のロックピン57のロック部10は、ロック部本体14を含むピン本体部12を一次射出成形によって形成した後、ロック部本体14の外面にカム面形成体58が二次射出成形によって形成される(二色成形)。また、予め成形したロック部本体14を成形型(図示せず)にインサートした状態で、カム面形成体58を一体に射出成形する(インサート成形)。このため、ロックピン57のロック部本体14の先端部は、カム面形成体58のカム面58aと相似形状になっていなくてもよく、例えば図13の(a)に示されるように、切欠き部59となっていてもよい。このとき、図13の(b)に示されるロックピン57’のように、ロック部本体14に2本の溝部61を形成し、ロック部本体14とカム面形成体58との接触面積を多くすることが望ましい。
このように、カム面形成体58をロック部本体14に二色成形又はインサート成形する場合、射出成形が1回で済むため、その加工工数が少なくて済む。また、別体のカム面形成体16,28,33,37,43,47,52,56を取り付ける場合と比較して、カム面形成体58とロック部本体14との固着性が強固になるため、長期間の使用によっても外れてしまう不具合が生じにくくなる。
本明細書では、車両のインストゥルメントパネル1に設けられたグラブボックス100の場合について説明した。しかし、車両用のアッパーボックスの場合であっても、その回動軸線4が蓋体3の上部に設けられているだけで、一対のロックピン5,6の構成は全く同様である。また、ロックピン5,6は、片側だけに設けられていてもよい。
また、本実施例のロックピン5,6のストッパ部は、ピン挿通穴8である。しかし、ストッパ部は穴でなくても、窪み部や直角な壁面等であってもよい。
本明細書では、車両用開閉収納ボックスの一例として、空所2と蓋体33とを備え、蓋体3の下部に回動軸線が設けられたグラブボックス100について説明した。これ以外にも、蓋体3の上部に回動軸線が設けられ、手前側から上方に回動させるようにして開くもの(アッパーボックス)であってもよい。
本明細書では、空所2に物品を収納部が設けられている(固定収納ボックス)場合について説明したが、開閉体に物品の収納部が設けられている(例えば、蓋体3の裏側に物品を収容するボックス体が設けられている可動収納ボックス)場合であってもよい。
本明細書では、開閉体を回動させる場合について説明した。しかし、開閉体を引き出す形態のものであってもよい。
本発明は、車両のインストゥルメントパネルに設けられるグラブボックス又はアッパーボックスとして利用することができる。
100 グラブボックス(開閉収納ボックス)
1 インストゥルメントパネル(車室)
2 空所
2a 内壁面(空所の両側部)
3 蓋体(開閉体)
3a 蓋体の側面部(開閉体の両側縁)
5,6,27,35,41,46,51,54,57 ロックピン(ロック部材)
7 周縁部(空所の両側部)
8 ピン挿通穴(ストッパ部)
9 スライド機構部(ロック解除操作部)
10 ロック部
14 ロック部本体
16,28,33,37,43,47,52,56,58 カム面形成体(軟質外部層部品、軟質外部層)
16a カム面
22 圧縮ばね(付勢手段)
24 突起部
26a 突起部嵌合孔(嵌合部)

Claims (4)

  1. 車両の車室内に形成された空所の開口を開閉するように操作される開閉体を備え、その開閉体が物品の可動収納ボックスとされて前記空所に出し入れ可能に格納され又は前記空所が物品の固定収納ボックスとされてその開口を該開閉体が蓋として開閉する車両用開閉収納ボックス装置において、
    前記開閉体の開閉方向と交差する方向において該開閉体の両側縁からそれぞれ外方へ突出しかつ内向きに押し戻されるように出入り可能なロック部を有し、該開閉体と一体的に前記開閉方向へ移動するロック部材と、
    前記ロック部材のロック部が該開閉体の両側縁から外方へそれぞれ突出するように付勢する付勢手段と、
    前記空所の両側部に形成され、前記開閉体の閉動作時に前記ロック部を係止して前記開閉体の閉状態を維持するストッパ部と、
    前記ロック部材のロック部を前記付勢手段に抗して前記ストッパ部から離脱させ、前記開閉体の開動作を可能にする該開閉体に設けられたロック解除操作部と、を備え、
    前記ロック部は、前記開閉体の閉動作の過程で前記空所の両側部に当接して該閉動作の進行に伴い前記付勢手段の付勢力に抗して内向きに押し戻される方向の分力を生じさせるカム部を有し、
    前記ロック部材は樹脂で形成されるとともに、前記カム部を含む前記ロック部の外部層が、前記ロック部材を構成する樹脂より柔らかい軟質材で形成され、
    その軟質材が前記開閉体の閉動作時に前記空所の両側部に当接して該ロック部が内向きにいったん押し戻され、その後該ロック部が前記付勢手段の付勢力により前記空所の両側部のストッパ部に係止されることを特徴とする車両用開閉収納ボックス装置。
  2. 前記ロック部は、前記樹脂からなる内部構造体であるロック部本体と、そのロック部本体とは別部材で形成され、該ロック部本体の外側に装着され一体化された、前記軟質材からなる軟質外部層部品とを備える請求項1に記載の車両用開閉収納ボックス装置。
  3. 前記ロック部本体と前記軟質外部層部品との一方には、その表面から突出する突起部が設けられ、他方には、前記突起部を嵌合する嵌合部が設けられ、
    前記ロック部本体と前記軟質外部層部品とは、前記突起部が前記嵌合部に嵌合した状態で一体化される請求項2に記載の車両用開閉収納ボックス装置。
  4. 前記ロック部は、前記樹脂からなる内部構造体であるロック部本体と、そのロック部本体の外側に該ロック部本体と一体に形成された、前記軟質材からなる軟質外部層とを備え、
    該軟質外部層は、そのロック部本体を含む前記ロック部材の1次射出成形後の該軟質外部層の2次射出成形により、又は前記ロック部材をコア材とするインサート成形により形成されたものである請求項1に記載の車両用開閉収納ボックス装置。
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