JP2008082132A - 収納ボックスのロック機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】開閉部が開位置から閉位置まで閉操作される際にピンがこれと嵌合する嵌合部が形成されたハウジングと接触するロック機構において、この接触の際に発生する接触音を緩和することのできる収納ボックスのロック機構を提供する。
【解決手段】ロック機構のスライドピン13は、蓋を開位置から閉位置まで閉操作する際にハウジングに接触することにより先端部64がスプリングの付勢力に抗してハウジングの嵌合部が形成された面から離間する側に変位するようにその接触面が傾斜面61となっている。そして、この傾斜面61を含む先端部64は基端部63と別部材とされて同基端部63にその軸線回りに回動可能に取り付けられる。
【選択図】図6
【解決手段】ロック機構のスライドピン13は、蓋を開位置から閉位置まで閉操作する際にハウジングに接触することにより先端部64がスプリングの付勢力に抗してハウジングの嵌合部が形成された面から離間する側に変位するようにその接触面が傾斜面61となっている。そして、この傾斜面61を含む先端部64は基端部63と別部材とされて同基端部63にその軸線回りに回動可能に取り付けられる。
【選択図】図6
Description
本発明は、開位置及び閉位置の間を変位可能な開閉部に設けられたピンと、収容空間を有するハウジングに形成され、開閉部が閉位置に位置する状態においてピンと嵌合可能な嵌合部とを備え、ピンを嵌合部に向けスプリングの付勢力により付勢してこれを嵌合部に嵌合させることにより開閉部を閉位置に保持する収納ボックスのロック機構に関する。
従来この種の収納ボックスのロック機構としては車室内の助手席前方に設けられるグラブボックスに適用されたものがある。このグラブボックスにおいては、例えば特許文献1に記載されるように、インストルメントパネルに開閉部が開閉可能に取り付けられている。この開閉部は、同開閉部に取り付けられたピンがインストルメントパネルに形成された嵌合部に嵌め込まれることにより閉位置に保持される。また、このピンはスプリングによって常時嵌合部側に付勢されている。そして、開閉部が閉操作される際には、このピンの先端部に形成された傾斜面がインストルメントパネルの側壁と接触することにより生じる力によってスプリングの付勢方向とは逆方向に変位し、ピンが嵌合部と対向する位置に到達するとスプリングの付勢力により嵌合部に嵌め込まれる。
特開2004−156331号公報
このように、インストルメントパネルとの接触によってピンを変位させて嵌合部に嵌め込む構成にあって、開閉部を閉動作する際にピンとインストルメントパネルとの接触態様が適切でない場合、例えばピンの先端がインストルメントパネルと点接触する場合等には、高音域の接触音が発生してこれが乗員にとって不快なものとなるおそれがある。そこで、ピンの接触面積を増大して同ピンとインストルメントパネルとの接触がより広い面にて行われるようにすることが考えられるが、この場合であってもピンやインストルメントパネルの形状誤差や組み付け誤差等々、製造上発生する種々の要因によって上記接触態様が想定するものとは異なることがあり得る。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、開閉部が開位置から閉位置まで閉操作される際にピンがこれと嵌合する嵌合部が形成されたハウジングと接触するロック機構において、この接触の際に発生する接触音を緩和することのできる収納ボックスのロック機構を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、開位置及び閉位置の間を変位可能な開閉部に設けられたピンと、収容空間を有するハウジングに形成され、前記開閉部が閉位置に位置する状態において前記ピンと嵌合可能な嵌合部とを備え、前記ピンを前記嵌合部に向けスプリングの付勢力により付勢してこれを前記嵌合部に嵌合させることにより前記開閉部を閉位置に保持する収納ボックスのロック機構において、前記ピンは、前記開閉部を開位置から閉位置まで閉操作する際に前記ハウジングに接触することにより先端部が前記スプリングの付勢力に抗して前記嵌合部が形成された面から離間する側に変位するようにその接触面が傾斜面とされるとともに、その傾斜面を含む先端部は基端部と別部材とされて同基端部にその軸線回りに回動可能に取り付けられてなることをその要旨とする。
同構成によれば、開閉部を開位置から閉位置まで閉操作する際にピンの先端部がハウジングに接触することにより嵌合部が形成された面から離間する側に変位する。そして、開閉部が閉位置まで変位すると、ピンはスプリングの付勢力により付勢されて嵌合部に嵌合し開閉部が閉位置にロックされるようになる。ここで、このように開閉部を開位置から閉位置まで閉操作させる場合、ピンの先端部はハウジングに接触するが、それらの接触面積が小さい状態で接触する場合であっても、先端部がハウジングとの接触を通じて回動することにより両者の接触面積が増大するようにピンとハウジングとの接触状態が変化する。したがって、ピンの先端部とハウジングとの接触により発生する発生音もその音域が低音域に変化し、乗員にとって不快に感じる騒音の発生が緩和されるようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の収納ボックスのロック機構において、前記先端部の前記傾斜面が前記ハウジングと対向可能な態様にて設定された回動可能範囲外に回動することを規制する規制部を有してなることをその要旨とする。
ところで、先端部が自由に回動すると、例えば手動によって先端部が大きく回動された場合には、先端部の傾斜面がハウジングと対向しないようになる場合がある。この場合、上述のようにハウジングとの接触を通じて先端部をその付勢方向とは反対方向に円滑に変位させることが困難になる。この点、上記構成においては、先端部の回動可能範囲を限定する、すなわち上述のような傾斜面がハウジングと対向可能な範囲内において先端部が回動するように規制部を通じてその回動量を規制することで、このような問題の発生を抑制することができるようになる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の収納ボックスのロック機構において、前記先端部と前記基端部との間には、同先端部が回動する際の両者の摺動部分に粘性流体が塗布されてなることをその要旨とする。
上述のように、ピンの先端部とハウジングとが互いに面接触する位相に変更されたとしても、例えば車両の振動等により先端部が回動するとこの位相が再びずれてしまうことがある。この点、上記構成のように、先端部が基端部に対し振動等の微弱な外力によっては回動しないよう先端部と基端部との摺動部分に粘性流体を介在させることで、基端部に対する先端部の回動位相を上記接触音が緩和される位相に維持することができる。なお、このような粘性流体としては、例えばグリースを採用することができる。そしてこの場合、このグリースの粘度は先端部とハウジングとが接触する際には回動が許可され、振動等の微弱な外力によっては先端部が回動しない程度に設定するのが望ましい。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の収納ボックスのロック機構において、前記嵌合部の形状、および前記先端部の軸線に対して直交する面の形状は共に円形状に形成されてなることをその要旨とする。
同構成によれば、先端部が回動してその位相が変更されても、嵌合部と互いに対向した際に互いの形状がずれることがないため、先端部の嵌合部への嵌め込みが適切に行われるようになる。また、互いの形状が円形であればそれぞれの径をほぼ同じに設定することができ、そうした構成を採用した場合には先端部が嵌合部に嵌合したときにおけるがたつき、及びひっかかりを抑制することができるようになる。
本発明の収納ボックスのロック機構によれば、開閉部が閉位置に変位される際にピン部がこれと嵌合する嵌合部が形成されたハウジングと接触する際に高音域の接触音が発生することを緩和することができる。
以下、本発明を具体化したクラブボックスのロック機構の一実施形態を、図1〜図10を参照して詳細に説明する。なお、以下の記載において、車両の前進方向を前方(車両前方)として説明し、車両の後進方向を後方(車両後方)として説明する。また、以下の記載における上下方向は車両の上下方向、左右方向は車両の車幅方向であって車両前進時の左右方向と一致するものとする。
図1は車室内において助手席側に位置するインストルメントパネル1、並びにこのインストルメントパネル1に設けられたグラブボックス2を示す斜視図である。同図1に示されるように、車両の車室内には、フロントシート(図示略)と対向するようにインストルメントパネル1が設けられるとともに、インストルメントパネル1の助手席(図示略)側にはグラブボックス2が設けられている。このグラブボックス2は、被収納物を収納するための収納空間3aを有するとともに箱状をなすハウジング3を備えている。また、ハウジング3の後端側(助手席側)には、収納空間3aを後方に向かって開放するとともに、被収納物を出し入れするための開口部4が形成されている。また、グラブボックス2は、開口部4を開閉する開閉部としての蓋5を備えている。この蓋5は、同図1中に示されるように開口部4が開放される開位置と、この開口部4が閉鎖される閉位置との間を変位可能に構成されている。また、蓋5は、グラブボックス2において回動可能に支持された回動部5aとこの回動部5aの裏面(前方)を覆うように設けられたカバー5bとを備えており、回動部5aとカバー5bとの間に形成された凹部6にはこの蓋5を閉位置にて保持するロック機構10が設けられている。
次に、このロック機構10の具体的な構成を図2及び図3に基づいて説明する。図2は、ロック機構10の構成部品を分解して示すものであり、図3はロック機構10を蓋5の断面構造とともに示すものである。
このロック機構10は、図2に示されるように、グラブボックス2本体の前壁に画成される凹部6(図3参照)内に揺動可能に支持される操作ハンドル11と、該操作ハンドル11を当該凹部6内に延出された取付壁にネジ止めする支持枠12と、左右一対のスライドピン13と、該左右の各スライドピン13の進退動を促す左右一対のカム部材14と、左右の各スライドピン13をインストルメントパネル1側に形成された断面円形状の嵌合部51(図1参照)方向に付勢する左右一対の圧縮コイルスプリング15とを備えている。
支持枠12は、図3に示されるように、凹部6内に配置されて取付壁7の上部に締結されている。図2に示されるように、この支持枠12の左右両側縁部には、後方へ向けて突出し、かつそれぞれ矩形状の支持孔21を有する左右一対の支持片22が形成されている。
また図2に示されるように、操作ハンドル11は、横長の略長方形板状をなす操作部31と、その操作部31の前側上部に円筒状に一体形成された左右一対のガイド部32とを備えている。各ガイド部32は左右方向に延びて両端において開口されており、その内部には突起33が形成されている。操作ハンドル11は、図3に示されるように、凹部6における開口6aの上部に配置されており、上記左右両支持片22(図2参照)間に配置された両ガイド部32を支点として上下方向へ揺動可能である。
また図2に示されるように、左右の各カム部材14は、操作ハンドル11の揺動運動を左右方向の往復直線運動に変換するためものである。各カム部材14は、左右方向に並設された角筒状部41及び円筒状部42を有しており、円筒状部42は上記ガイド部32内に収容されるとともに、角筒状部41は対応する支持枠12の支持孔21に挿通される。上記角筒状部41及び支持孔21は共に断面矩形状をなしていることから、各カム部材14の左右方向への移動は可能であるが、軸回りの回転は不能である。各円筒状部42の外周にはカム溝43が形成されており、ガイド部32内に設けられた突起33がこのカム溝43に係入されている。そして、操作ハンドル11の揺動に伴い、カム溝43における突起33の係合位置が変化し、カム部材14が左右方向へ往復直線運動してガイド部32から出没する。
左右の各スライドピン13は、その一端部において対応するカム部材14に連結されており、上記操作ハンドル11の揺動操作に応じたカム部材14の往復直線運動に伴い左右方向へ移動する。
左右の各スプリング15は、操作ハンドル11の各ガイド部32内に圧縮状態で配置されており、左右の各カム部材14をガイド部32から突出させる方向へ付勢している。
このように構成されたロック機構10では、乗員が操作ハンドル11を操作しないときには、図4に示すように、スプリング15(図2参照)によって付勢された各カム部材14がガイド部32から大きく突出する。そして、これとともに各スライドピン13の端部が、ハウジング3の嵌合部51内に係合し、蓋5(図1参照)が閉位置に保持される。このときには操作ハンドル11は略垂直状態となる。
このように構成されたロック機構10では、乗員が操作ハンドル11を操作しないときには、図4に示すように、スプリング15(図2参照)によって付勢された各カム部材14がガイド部32から大きく突出する。そして、これとともに各スライドピン13の端部が、ハウジング3の嵌合部51内に係合し、蓋5(図1参照)が閉位置に保持される。このときには操作ハンドル11は略垂直状態となる。
この状態から乗員が操作ハンドル11を手前に引っ張って上方へ揺動させると、図5に示すように、スプリング15(図2参照)の付勢力に抗して各カム部材14がガイド部32内に没入する方向へ移動し、これとともに各スライドピン13が後退して嵌合部51から抜け出す。この状態においてはロック機構10のロックが解除され、蓋5(図1参照)を開位置へ向けて回動させることが可能となる。
また、蓋5(図1参照)が開位置から閉位置へと閉操作される際には、スライドピン13の先端に形成された傾斜面61がハウジング3の側壁3bと接触することで摺動し、スライドピン13がスプリング15による付勢方向とは逆方向に変位する。そして、このスライドピン13が嵌合部51と対向する位置に到達すると、スプリング15の付勢力によってスライドピン13が嵌合部51に嵌め込まれる。したがって、このようにスライドピン13の傾斜面61とハウジング3との接触を利用して、スライドピン13を変位させる構成にあっては、蓋5がその開位置から閉位置まで変位する際にスライドピン13の先端とハウジング3とが接触する。しかしながら、この接触に際して、例えばスライドピン13の先端とハウジング3の側壁3bとが点接触する場合など接触面積が小さいと、その接触によって高音域の接触音が発生し、これが乗員にとって耳障りなものとなってしまう。そこで、本実施形態のスライドピン13において以下の構成を採用するようにしている。次に、このスライドピン13の詳細な構造を図6〜図9を併せ参照して説明する。ちなみに、図6(a),(b)はスライドピン13の斜視構造を示すものであり、図7(a)はこのスライドピン13を上方から見たものであり、図7(b)は図7(a)においけるA−A線における断面構造を示すものである。また、図8は図7(a)におけるB−B線に沿った断面構造を示すものであり、図9はスライドピン13の組み立て方の一例を示したものである。
まず図6(a)に示されるように、スライドピン13はカム部材14に対し取り付けられる取り付け部62と、この取り付け部62から延設された円柱状の基端部63と、基端部63の先端に位置し、傾斜面61を有する先端部64とを備えている。そして、この先端部64は基端部63に対し回動可能に設けられており、図6(b)に示されるように、側壁3bとの接触を通じて回動し、基端部63に対する回動位相が変更される。
また図7(b)に示されるように、先端部64の回動軸65からはその回動範囲を規制する規制部として機能する係止部66が突出形成されている。
一方、図8に示されるように、基端部63には回動軸65が挿入される長穴67が形成されるとともに、この長穴67と連通する態様で扇状に形成された回動許容部68が形成されている。したがって、先端部64(図7参照)は、係止部66が回動許容部68の各端面と当接する範囲内において回動可能となっている。なお、この回動許容部68は、先端部64が回動した際に傾斜面61が側壁3bと対向可能な範囲内となるようその中心角が設定されている。これは、傾斜面61が側壁3bと対向しなくなると、これらの接触を通じてスライドピン13を摺動させてスプリング15による付勢方向とは逆方荷へ変位させることができなくなるためである。また、上記先端部64の回動の際に摺動する先端部64と基端部63との面には粘性流体であるグリース69が塗布されている。このグリース69の粘度は、車両の振動等の微弱な外力によっては先端部64が回動しない程度に設定されている。
一方、図8に示されるように、基端部63には回動軸65が挿入される長穴67が形成されるとともに、この長穴67と連通する態様で扇状に形成された回動許容部68が形成されている。したがって、先端部64(図7参照)は、係止部66が回動許容部68の各端面と当接する範囲内において回動可能となっている。なお、この回動許容部68は、先端部64が回動した際に傾斜面61が側壁3bと対向可能な範囲内となるようその中心角が設定されている。これは、傾斜面61が側壁3bと対向しなくなると、これらの接触を通じてスライドピン13を摺動させてスプリング15による付勢方向とは逆方荷へ変位させることができなくなるためである。また、上記先端部64の回動の際に摺動する先端部64と基端部63との面には粘性流体であるグリース69が塗布されている。このグリース69の粘度は、車両の振動等の微弱な外力によっては先端部64が回動しない程度に設定されている。
また、このスライドピン13は例えば次のような手順で組み立てられる。すなわち、図9に示されるように、まず先端部64とその回動軸65はそれぞれ分割されており、一方、基端部63も長穴67が形成されている部位63aとその他の部位63bとに分割されている。次いで、基端部63の部位63aの後方から挿入された回動軸65が先端部64と接合される。そして、最後に基端部63の部位63aと部位63bとが接合される。
以上のように構成されたスライドピン13を採用することで、次のような作用効果を得ることができる。すなわち、蓋5を開位置から閉位置へと閉操作して傾斜面61が側壁3bに接触した場合に、傾斜面61と側壁3bとの接触が一点においてなされていると、先端部64がこの接触点から受ける力によって回動する。そして、この回動によって傾斜面61と側壁3bとが線接触すると、互いの接触態様が安定して側壁3bから力を受けても先端部64は回動せずにハウジング3の内側に向けて摺動するのみとなる。そして、このように側壁3bと線接触する回動位相に先端部64が変位すると、その後の蓋5の閉動作の際に傾斜面61と側壁3bとが線接触するようになり互いの接触面積が増大するようになる。
このように、傾斜面61と側壁3bとの接触面積が増大することにより、接触によって発生する接触音の音域がどうのように変化するかを図10を併せ参照して説明する。図10は、横軸に音域、縦軸に騒音レベルをそれぞれ示すグラフである。
同図10に示されるように、傾斜面61と側壁3bとの接触が点接触等の小さい面積において行われる場合には、図中に二点鎖線にて示されるように、接触音は4Khz以上の高音域において騒音レベルが高くなっている。一方、傾斜面61と側壁3bとの接触が線接触等の大きい面積において行われると、図中に一点鎖線にて示されるように、接触音は4Khz以上の高音域の騒音レベルが相対的に低くなる。乗員にとっては高音域の騒音程耳障りに聞こえるため、このように高音域の騒音レベルを抑制することで乗員にとって不快に感じる騒音の発生が緩和されるようになる。
以上に示した本実施形態のロック機構の効果を以下に示す。
(1)スライドピン13は、蓋5を開位置から閉位置まで閉操作する際にハウジング3の側壁3bに接触することにより先端部64がスプリング15の付勢力に抗して嵌合部51が形成された面から離間する側に変位するようにその接触面が傾斜面61となっている。そして、この傾斜面61を含む先端部64は基端部63と別部材とされて同基端部63にその軸線回りに回動可能に取り付けられることとした。このように蓋5を開位置から閉位置まで閉操作させる場合、スライドピン13の先端部64はハウジング3に接触するが、それらの接触面積が小さい状態で接触する場合であっても、先端部64がハウジング3との接触を通じて回動することにより両者の接触面積が増大するようにスライドピン13とハウジング3との接触状態が変化する。したがって、スライドピン13の先端部64とハウジング3との接触により発生する発生音もその音域が低音域に変化し、乗員にとって不快に感じる騒音の発生が緩和されるようになる。
(1)スライドピン13は、蓋5を開位置から閉位置まで閉操作する際にハウジング3の側壁3bに接触することにより先端部64がスプリング15の付勢力に抗して嵌合部51が形成された面から離間する側に変位するようにその接触面が傾斜面61となっている。そして、この傾斜面61を含む先端部64は基端部63と別部材とされて同基端部63にその軸線回りに回動可能に取り付けられることとした。このように蓋5を開位置から閉位置まで閉操作させる場合、スライドピン13の先端部64はハウジング3に接触するが、それらの接触面積が小さい状態で接触する場合であっても、先端部64がハウジング3との接触を通じて回動することにより両者の接触面積が増大するようにスライドピン13とハウジング3との接触状態が変化する。したがって、スライドピン13の先端部64とハウジング3との接触により発生する発生音もその音域が低音域に変化し、乗員にとって不快に感じる騒音の発生が緩和されるようになる。
(2)先端部64の傾斜面61がハウジング3と対向可能な態様にて設定された回動可能範囲外に回動することを規制することとした。このようにスライドピン13を構成することで、先端部64の回動可能範囲を限定する、すなわち上述のような傾斜面61がハウジング3と対向可能な範囲内において先端部64が回動するようにその回動量を規制し、傾斜面61がハウジング3と対向しないようになることを抑制することができるようになる。
(3)先端部64と基端部63との間には、同先端部64が回動する際の両者の摺動部分に粘性流体であるグリース69が塗布されることとした。このように先端部64が基端部63に対し振動等の微弱な外力によっては回動しないよう先端部64と基端部63との摺動部分にグリース69を介在させることで、基端部63に対する先端部64の回動位相を接触音が緩和される位相に維持することができる。
(4)嵌合部51の形状、および先端部64の軸線に対して直交する面の形状は共に円形状に形成されることとした。このように構成することで、先端部64が回動してその位相が変更されても、嵌合部51と互いに対向した際に互いの形状がずれることがないため、先端部64の嵌合部51への嵌め込みが適切に行われるようになる。また、互いの形状が円形であればそれぞれの断面積をほぼ同じ面積に設定することができ、先端部64の嵌合時におけるがたつき、及びひっかかりを抑制することができるようになる。
なお、本実施形態はこれを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記実施形態においては、嵌合部51の形状、および先端部64の軸線に対して直交する面の形状を共に円形状に形成することとしたが、これは嵌合部を先端部の軸線に対して直交する面よりも大きく形成してもがたつきが顕著でない場合には、他の形状を採用することもできる。
・上記実施形態においては、嵌合部51の形状、および先端部64の軸線に対して直交する面の形状を共に円形状に形成することとしたが、これは嵌合部を先端部の軸線に対して直交する面よりも大きく形成してもがたつきが顕著でない場合には、他の形状を採用することもできる。
・上記実施形態においては、先端部64と基端部63との摺動面にグリース69を塗布するようにしたが、グリース以外の粘性流体を塗布する構成であってもよい。また、先端部64と基端部63との摺動面に、振動等の微弱な外力によっては先端部が回動しない程度の摩擦が生じるように構成すればこのような粘性流体の塗布を省略することもできる。
・上記実施形態においては、先端部64が係止部66と回動許容部68の各端面とが当接する範囲内において回動可能となることとしたが、これは先端部64の外周面に係止部を形成し、これがその周囲の部材と当接することで回動が規制される構成を採用することもできる。また、このような回動可能範囲は傾斜面61とハウジング3との接触関係に応じて適宜変更可能である。
・上記実施形態においてはスライドピン13がハウジング3の側壁3bと接触することとしたが、これは例えばハウジング3の上壁及び底壁等他の部位と接触する構成を採用してもよい。
・上記実施形態においてはロック機構をグラブボックスに採用したが、これは例えばコンソールボックス等他の収納ボックスにも適用することができる。
3…ハウジング、10…ロック機構、51…嵌合部、61…傾斜面、63…基端部、64…先端部、66…係止部、69…グリース。
Claims (4)
- 開位置及び閉位置の間を変位可能な開閉部に設けられたピンと、収容空間を有するハウジングに形成され、前記開閉部が閉位置に位置する状態において前記ピンと嵌合可能な嵌合部とを備え、前記ピンを前記嵌合部に向けスプリングの付勢力により付勢してこれを前記嵌合部に嵌合させることにより前記開閉部を閉位置に保持する収納ボックスのロック機構において、
前記ピンは、前記開閉部を開位置から閉位置まで閉操作する際に前記ハウジングに接触することにより先端部が前記スプリングの付勢力に抗して前記嵌合部が形成された面から離間する側に変位するようにその接触面が傾斜面とされるとともに、その傾斜面を含む先端部は基端部と別部材とされて同基端部にその軸線回りに回動可能に取り付けられてなる
ことを特徴とする収納ボックスのロック機構。 - 請求項1に記載の収納ボックスのロック機構において、
前記先端部の前記傾斜面が前記ハウジングと対向可能な態様にて設定された回動可能範囲外に回動することを規制する規制部を有してなる
ことを特徴とする収納ボックスのロック機構。 - 請求項1又は2に記載の収納ボックスのロック機構において、
前記先端部と前記基端部との間には、同先端部が回動する際の両者の摺動部分に粘性流体が塗布されてなる
ことを特徴とする収納ボックスのロック機構。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の収納ボックスのロック機構において、
前記嵌合部の形状、および前記先端部の軸線に対して直交する面の形状は共に円形状に形成されてなる
ことを特徴とする収納ボックスのロック機構。
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