JP5490195B2 - 車輪装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、車輪付きキャリーケース、手荷物運搬用のキャリーカート、その他の車輪を介して移動可能な運搬用器具が対象物(「取付対象物」ともいう。)であって、この取付対象物に取り付けられて使用される、車輪装置に関するものである。
本願出願人は、下記特許文献1にも記載されるとおり、段差を乗り越える機能を備えている車輪装置を提案しており、同文献の段落0117〜0118及び図10(特に図10(a),図10(b)を参照のこと。)には、車輪装置50に関し、段差20を越える場合、前側の小径補助輪4(A)が段差壁面22に当接したまま段差壁面22を上方に向かって転動し、大径補助輪3(B)が段差下段面21(平坦な走行路面21)に当接して段差壁面22に転動して接近し、揺動アーム55全体が走行形態のまま一体となって主車軸2aを中心として回転することにより、揺動アーム55の前側部分が上昇され、大径補助輪3(A)及び主車輪2が走行路面21から離反して浮き上がる、ことが記載されている。
特許第4613250号
しかしながら、特許文献1に記載する車輪装置50では、段差20を越える場合、その前側の小径補助輪4(A)を段差壁面22に当接させて、キャリーカート10のバックフレーム12を前方斜め上方へ引っ張り上げると、揺動アーム55の前側の先端アーム55b(A)が連結軸55c(A)を中心に下向きに揺動してしまい、段差壁面22に当接した前側の小径補助輪4(A)が段差壁面22を下向きに転動し、前側の先端アーム55b(A)が車輪装置50と段差下段面21との間に折れ込んでしまうという不具合が稀に発生することが、後に判明した。
もっとも、このように先端アーム55b(A)が下向きに折れ曲ったとしても、例えば、バックフレーム12を一旦引き上げて、車輪装置50を路面から空中へ持ち上げて揺動アーム55を非接地形態にした後(特許文献1の図7参照。)、これを路面に置き直すことで、先端アーム55b(A)の下向きの折れ曲りを解消することはできる。
このようにして先端アーム55b(A)の折れ曲りが解消されれば、車輪装置50の揺動アーム55は走行形態に復帰するので、この後、段差20の乗り越えに再トライしたり、或いは、キャリーカート10を持ち上げて段差下段面21から段差上段面23に引き上げることもできるのではあるが、上記したような意図しない先端アーム55b(A)の折れ曲りは、結果として使用者に煩雑な作業を強いるため、積極的に解消されるべき問題点であると考えられる。
そこで、本発明は、上述した問題点を解消するためになされたものであり、操作部材を押したり引いたりして移動される取付対象物に対して使用される車輪装置について、段差越えを行う場合に段差壁面に当接した補助輪を上方にスムーズに転動上昇させることができる車輪装置を提供することを目的としている。
この目的を達成するために第1発明の車輪装置は、取付対象物に取り付けられ当該取付対象物を支持する取付台座と、その取付台座に固定され当該取付台座側から上方に延設され先端部が使用者により引っ張られ又は押される操作部材と、前記取付台座が前後方向へ相対的に揺動自在に連結軸を介して連結される車体フレームとその車体フレームに車軸を介して回動自在に軸支される前輪及び後輪とを有し、前記取付台座に作用する荷重を支持するとともに前記操作部材を介して作用する外力により前記前輪及び後輪が転動して走行する走行体と、その走行体の車体フレームに揺動軸を介して揺動自在に連結され、且つ、その揺動軸から前記走行体の前方へ向けて延出される揺動アームと、その揺動アームにおける延出部分の先端部に車軸を介して回動自在に軸支される補助輪と、前記走行体の前輪及び後輪が走行平面に接地した走行姿勢において、前記補助輪の外周前端が前記前輪の外周前端よりも前側にあり且つその補助輪の回転中心が前記揺動アームの揺動中心よりも前方上方となるとともに、その補助輪の回転中心及び前記揺動アームの揺動中心を結ぶ軸間直線が走行平面に対して前方上方に傾斜した格好となる位置(以下「待機位置」という。)にて、前記揺動アームを支持する支持機構と、その支持機構により前記待機位置で支持される前記揺動アームが、その待機位置とそれより上方にある上限位置との間で上昇揺動および下降揺動することを許容し、その揺動アームを前記上限位置で制止することにより当該上限位置を越える上昇揺動を禁止するストッパ手段とを備えており、前記補助輪は、前記走行姿勢において、前記走行体が前進することによって、段差壁面に当接され、その段差壁面を上昇転動するものであり、前記揺動アームは、前記走行姿勢において、前記補助輪が段差壁面を上昇転動することによって、前記待機位置から前記上限位置へ向かって上昇揺動するものである。
第2発明の車輪装置は、第1発明の車輪装置において、前記支持機構は、前記走行姿勢において、前記揺動アームを前記待機位置で支持することによって、前記補助輪を、前記走行体の前輪及び後輪が接地する走行平面から離間した空中位置に保持するものである。
第3発明の車輪装置は、第2発明の車輪装置において、前記支持機構は、前記揺動アームに車軸を介して回動自在に軸支される車輪であって、前記走行姿勢において、前記走行体の前輪及び後輪が接地する走行平面に接地可能で、この走行平面との接地によって前記揺動アームを前記待機位置にて支持する支持輪を備えている。
第4発明の車輪装置は、第3発明の車輪装置において、前記補助輪は、前記支持輪に比べて小径かつ軽量の車輪である。
第5発明の車輪装置は、第1発明の車輪装置において、前記補助輪は、前記走行姿勢において前記走行体の前輪及び後輪と一緒に走行平面に接地可能に形成されている。
第6発明の車輪装置は、取付対象物に取り付けられ当該取付対象物を支持する取付台座と、その取付台座に固定され当該取付台座側から上方に延設され先端部が使用者により引っ張られ又は押される操作部材と、前記取付台座が前後方向へ相対的に揺動自在に連結軸を介して連結される車体フレームとその車体フレームに車軸を介して回動自在に軸支される前輪及び後輪とを有し、前記取付台座に作用する荷重を支持するとともに前記操作部材を介して作用する外力により前記前輪及び後輪が転動して走行する走行体と、その走行体の車体フレームに揺動軸を介して揺動自在に連結され、且つ、その揺動軸から前記走行体の前方へ向けて延出される揺動アームと、その揺動アームにおける延出部分の先端部に車軸を介して回動自在に軸支される第1補助輪と、その第1補助輪の車軸と前記揺動アームにおける揺動軸との間部分に車軸を介して回動自在に軸支される車輪であって、前記走行体の前輪及び後輪が走行平面に接地した走行姿勢において、(a)当該車輪の外周前端が前記前輪の外周前端よりも前側にあって前記第1補助輪の外周前端よりも後方下方にあり且つ当該車輪が走行平面に接地されるとともに、(b)当該走行平面との接地によって、前記第1補助輪の外周前端が前記前輪の外周前端よりも前側となり且つその第1補助輪の回転中心が前記揺動アームの揺動中心よりも前方上方となる位置(以下「待機位置」という。)にて、前記揺動アームを支持するとともに、(c)このように揺動アームを支持することによって、前記第1補助輪を走行平面から離間した空中位置にて支持する第2補助輪と、その第2補助輪により前記待機位置で支持される前記揺動アームが、その待機位置とそれより上方にある上限位置との間で上昇揺動および下降揺動することを許容し、その揺動アームを前記上限位置で制止することにより当該上限位置を越える上昇揺動を禁止するストッパ手段とを備えており、前記第1補助輪は、前記走行姿勢において、前記走行体が前進することによって、段差壁面に当接され、その段差壁面を上昇転動するものであり、前記揺動アームは、前記走行姿勢において、前記第1補助輪が段差壁面を上昇転動することによって、前記待機位置から前記上限位置へ向かって上昇揺動するものであり、前記第2補助輪は、前記揺動アームが前記待機位置から上昇揺動した状態で、前記第1補助輪と一緒に、又は、この第1補助輪に代わって段差壁面に当接可能であって、この段差壁面との当接状態において、当該第2補助輪の回転中心が前記揺動アームの揺動中心よりも前方上方となるものである。
第7発明の車輪装置は、第6発明の車輪装置において、前記揺動アームは、前記走行姿勢において、前記第2補助輪が段差壁面で上昇転動することによって、前記上限位置へ向かって更に上昇揺動されるものである。
第8発明の車輪装置は、第6発明又は第7発明の車輪装置において、前記第1補助輪は、前記第2補助輪に比べて小径かつ軽量の車輪である。
第9発明の車輪装置は、第1発明又は第5発明の車輪装置において、前記支持機構は、前記揺動アームに車軸を介して回動自在に軸支される車輪であって、前記走行姿勢において、前記走行体の前輪及び後輪が接地する走行平面に接地可能で、この走行平面との接地によって前記揺動アームを前記待機位置にて支持する補助輪として兼用されるものである。
上記した第1発明から第9発明のいずれかの車輪装置によれば、取付対象物が取付台座に取り付けられて支持される。
この車輪装置を走行平面で通常走行させる場合、使用者によって、操作部材が進行方向前方(単に「前方」ともいう。)又は進行方向後方(単に「後方」ともいう。)に傾けられ、この操作部材の先端部が前方斜め上方へ引っ張られ又は前方斜め下方へ押されると、走行体の車体フレームに操作部材の傾斜方向に一致する方向に作用する外力が加えられ、この外力が推進力となって走行体が前方へ走行して取付対象物が移動させられる。
このように走行平面を通常走行する場合、車輪装置は、その走行体が走行姿勢となっており、前輪及び後輪が一緒(同時)に走行平面に接地した状態で転動することで、前方へ向かって移動する。また、この車輪装置は、走行平面の前方に段差壁面が立設されている場合に、例えば、操作部材が前方斜め上方に引っ張り上げられることで、その段差壁面を乗り越え、段差壁面の上にある走行平面へと上昇移動することができる。
車輪装置が段差(段差壁面)を乗り越える場合、操作部材を介して前方斜め上方へ引き上げる外力を加えながら、走行姿勢の走行体を、当該段差壁面へ向かって走行平面上で前進走行させると、車輪装置における進行方向最前部に軸支される補助輪(又は第1補助輪)が、段差壁面に衝突(当接)させられる。
この補助輪(又は第1補助輪)は、揺動アームの先端部に軸支されており、走行体が走行姿勢で走行する場合に、揺動アームが支持機構(又は第2補助輪)により待機位置に支持されるときには、前輪よりも前側に配置されるので、真っ先に段差壁面に衝突して、この衝突による外力を揺動アームに対して作用させる。
ここで、補助輪(又は第1補助輪)が段差壁面に衝突した後、走行体が前方へ更に前進移動させられると、この前進移動に伴って、補助輪(又は第1補助輪)が、段差壁面を上方へ向けて転動して上昇移動させられるとともに、揺動アームが、待機位置から上限位置へ向かって上昇揺動される。そして、この揺動アームが上限位置に到達すると、この揺動アームがストッパ手段によって制止される。
そして、このように揺動アームの上昇揺動が制限された状態で、操作部材が前方斜め上方に更に引っ張られると、走行体(車体フレーム)が操作部材の連結軸を中心として回転させられ、それに伴って走行体の前側部分が上昇させられる。すると、この走行体の車体フレームに軸支されている前輪が走行平面から離反して浮き上がり、走行体(車体フレーム)の前側部分が持ち上げられた姿勢となり、車輪装置を段差越えさせ易くなる。
本発明の車輪装置によれば、走行体が走行姿勢の場合、支持機構(又は第2補助輪)は、揺動アームを待機位置に支持でき、この待機位置で揺動アームを支持することによって、補助輪(又は第1補助輪)の外周前端を前輪の外周前端よりも前側に突出させることができ、なおかつ、補助輪(又は第1補助輪)の回転中心を揺動アームの揺動中心よりも前方上方に配置させることができる。
すると、走行体が走行姿勢のとき、補助輪(又は第1補助輪)の回転中心及び揺動アームの揺動中心を結ぶ軸間直線は、走行平面に対して前方上方に傾斜した格好となるため、この格好で補助輪(又は第1補助輪)が段差壁面に衝突すると、当該補助輪を段差壁面の上方へ自然と転動させることができる。
さすれば、この補助輪(又は第1補助輪)の上昇転動に伴って、揺動アームが待機位置側から上限位置へ向けて揺動させられ、この揺動アームの上昇揺動に伴わせて走行姿勢をしていた走行体の前側部分を上昇させることができ、その結果、前側を高く後側を低くして傾いた姿勢へとスムーズに移行できるという効果がある。
また、走行姿勢において揺動アームが支持機構(又は第2補助輪)によって待機位置に支持される結果、補助輪(又は第1補助輪)の回転中心及び揺動アームの揺動中心を結ぶ軸間直線が走行平面に対して前方上方に傾斜した格好となるため、補助輪(又は第1補助輪)が段差壁面に当接(衝突)した後、走行体を段差壁面に接近させるように操作部材を引っ張ることで、その引っ張りに伴う外力で、補助輪(又は第1補助輪)が揺動アームに押されて段差壁面を自然と上昇転動させられ、この上昇転動に伴って揺動アームも自然と上昇揺動させられる。
このため、補助輪(又は第1補助輪)が段差壁面に衝突した際に、上記した特許文献1の車輪装置のように、補助輪(又は第1補助輪)が段差壁面を下向きに転動して揺動アームが走行体と走行平面との間に折れ込んでしまうという、不具合を防止できるという効果がある。
ここで、第6発明から第8発明のいずれかの車輪装置にあっては、段差の高低差が比較的小さな場合、揺動アームが上限位置に到達する以前(ストッパ手段により制止される以前)に、第1補助輪が段差壁面を乗り越えてしまったり、或いは、第1補助輪が段差壁面や段差上側の走行平面に当接せずに第2補助輪が段差壁面に直接に当接してしまう場合も想定される。
もっとも、第6発明から第8発明のいずれかの車輪装置にあっては、仮に、第1補助輪に代わって、第2補助輪が段差壁面と当接したような場合であっても、この第2補助輪の回転中心及び揺動アームの揺動中心を結ぶ軸間直線が走行平面に対して前方上方に傾斜した格好となるため、第2補助輪が段差壁面に当接した後、走行体を段差壁面に接近させるように操作部材を引っ張ると、その力で、第2補助輪が揺動アームに押されて段差壁面を自然と上昇転動させられる。
このため、第2補助輪が段差壁面に当接した際に、上記した特許文献1の車輪装置のように、第2補助輪が段差壁面を下向きに転動して揺動アームが走行体と走行平面との間に折れ込んでしまうという、不具合を防止できるという効果がある。
そのうえ、取付対象物は取付台座によって支持され、なおかつ、この取付台座は、揺動アームとは別体の走行体の車体フレームに支持されているので、取付対象物の荷重が揺動アームに作用して負荷となることを防止でき、かかる荷重の作用によって揺動アームの上昇揺動が妨害されることを防止できるという効果もある。
また、揺動アームは、補助輪(又は第1補助輪若しくは第2補助輪)を介して段差壁面と接触するので、かかる補助輪を段差壁面に当接転動させつつ、当該揺動アームの上昇揺動が行われるため、揺動アームと段差壁面との間に生じる摩擦抵抗を低減でき、その分、揺動アームの上昇揺動をスムーズに行えるという効果がある。
特に、第2発明又は第6発明から第8発明のいずれかの車輪装置によれば、走行姿勢において、補助輪(又は第1補助輪)は、走行平面から離間した空中位置で支持されるので、走行平面上を接地転動する必要がなく、その分の走行平面との間に生じる走行抵抗を低減できるという効果がある。
また、第3発明又は第6発明から第8発明のいずれかの車輪装置によれば、支持輪(又は第2補助輪)によって、揺動アームを待機位置で支持することができ、補助輪(又は第1補助輪)を空中で支持する複雑な機構が不要となり、車輪装置全体の構造を簡素化できるという効果がある。
また、第4発明又は第8発明の車輪装置によれば、補助輪(又は第1補助輪)は、支持輪(又は第2補助輪)に比べて小径かつ軽量の車輪であるので、補助輪(又は第1補助輪)を段差壁面にて転動させる場合にその転動に要する慣性を支持輪(又は第2補助輪)に比べて小さくして転動させ易くできるという効果がある。これによって、揺動アームの上昇揺動を円滑に行えるという効果がある。
また、第5発明から第8発明のいずれかの車輪装置によれば、補助輪(又は第2補助輪)は、走行姿勢において走行体の前輪及び後輪と一緒に走行平面に接地転動可能に形成されるので、この補助輪(又は第2補助輪)自体を空中で支持する機構が別途不要となり、車輪装置の構造を簡素化できるという効果がある。
また、第9発明の車輪装置によれば、補助輪自体が支持機構となって、揺動アームを待機位置で支持することができ、走行姿勢において走行体の前輪及び後輪と一緒に走行平面に接地転動可能に形成されるので、別途、補助輪を空中で支持する複雑な機構を設ける必要もなく、車輪装置全体の構造をより一層簡素化できるという効果がある。
本発明の一実施例である車輪装置が取り付けられたキャリーカートを示した図であり、(a)は、キャリーカートの正面図であり、(b)は、キャリーカートの側面図である。 (a)は、車輪装置の側面図であり、(b)は、(a)について、取付台座、走行体及び揺動アームの連結構造を示すため、便宜上、各車輪を2点鎖線で図示したものである。 車輪装置の平面図である。 車輪装置の正面図である。 揺動アームの揺動範囲を示した車輪装置の側面図である。 車輪装置が段差を昇り上がる過程を図示した側面図である。 段差を乗り越える途中の状態にある車輪装置の側面図である。 段差を下降する途中の状態にある車輪装置の側面図である。 第二実施例の車輪装置の使用状態を示した図であり、(a)は、キャリーカートの正面図であり、(b)は、キャリーカートの側面図である。 (a)は、第二実施例の車輪装置の側面図であり、(b)は、(a)について、取付台座、走行体及び揺動アームの連結構造を示すため、便宜上、各車輪を2点鎖線で図示したものである。 第二実施例の車輪装置の平面図である。 第二実施例の車輪装置の正面図である。 揺動アームの揺動範囲を示した第二実施例の車輪装置20の側面図である。 第二実施例の車輪装置が段差を昇り上がる過程を図示した側面図である。 段差を乗り越える途中の状態にある第二実施例の車輪装置の側面図である。 段差を下降する途中の状態にある第二実施例の車輪装置の側面図である。 (a)は、第三実施例の車輪装置の側面図であり、(b)は、(a)について、取付台座、走行体及び揺動アームの連結構造を示すため、便宜上、各車輪を2点鎖線で図示したものである。 第三実施例の車輪装置の平面図である。 第三実施例の車輪装置の正面図である。 揺動アームの揺動範囲を示した第三実施例の車輪装置の側面図である。 第三実施例の車輪装置が段差を昇り上がる過程を図示した側面図である。 (a)は、第四実施例の車輪装置の側面図であり、(b)は、(a)について、取付台座、走行体及び揺動アームの連結構造を示すため、便宜上、各車輪を2点鎖線で図示したものである。 第四実施例の車輪装置の平面図である。 第四実施例の車輪装置の正面図である。 揺動アームの揺動範囲を示した第四実施例の車輪装置の側面図である。 第四実施例の車輪装置が段差を昇り上がる過程を図示した側面図である。 第五実施例の車輪装置の走行姿勢を図示した側面図である。 揺動アームの揺動範囲を示した第五実施例の車輪装置の側面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
まず、第1発明に係る発明について、第一の実施形態の車輪装置(1)は、
取付対象物(90)に取り付けられ取付対象物(90)を支持する取付台座(2)と、
その取付台座(2)に固定され取付台座(2)側から上方に延設され先端部(93)が使用者により引っ張られ又は押される操作部材(92)と、
取付台座(2)が前後方向へ相対的に揺動自在に連結軸(2A)を介して連結される車体フレーム(5A)とその車体フレーム(5A)に車軸(3A,4A)を介して回動自在に軸支される前輪(3)及び後輪(4)とを有し、取付台座(2)に作用する荷重を支持するとともに操作部材(92)を介して作用する外力により前輪(3)及び後輪(4)が転動して走行する走行体(5)と、
その走行体(5)の車体フレーム(5A)に揺動軸(6A)を介して揺動自在に連結され、且つ、その揺動軸(6A)から走行体(5)の前方へ向けて延出される揺動アーム(6)と、
その揺動アーム(6)における延出部分の先端部に車軸(7A)を介して回動自在に軸支される補助輪(7)と、
走行体(5)の前輪(3)及び後輪(4)が走行平面(RP)に接地した走行姿勢(図2、図6(a)に示す姿勢。以下同じ。)において、補助輪(7)の外周前端(ef7)が前輪(3)の外周前端(ef3)よりも前側にあり且つその補助輪(7)の回転中心(P7)が揺動アーム(6)の揺動中心(P6)よりも前方上方となる待機位置(図2、図6(a)に示す位置。以下同じ。)にて、揺動アーム(6)を支持する支持機構(8)と、
その支持機構(8)により待機位置で支持される揺動アーム(6)が、その待機位置とそれより上方にある上限位置(図6(b)に示す位置。以下同じ。)との間で上昇揺動および下降揺動することを許容し、その揺動アーム(6)を上限位置で制止することにより上限位置を越える上昇揺動を禁止するストッパ手段(10A)とを備えており、
補助輪(7)は、走行姿勢において、走行体(5)が前進することによって、段差壁面(SW)に当接され、その段差壁面(SW)を上昇転動するものであり、
揺動アーム(6)は、走行姿勢において、補助輪(7)が段差壁面(SW)を上昇転動することによって、待機位置から上限位置へ向かって上昇揺動するものである。
第1発明に係る発明について、第二の実施形態の車輪装置(20)は、
取付対象物(90)に取り付けられ取付対象物(90)を支持する取付台座(2)と、
その取付台座(2)に固定され取付台座(2)側から上方に延設され先端部(93)が使用者により引っ張られ又は押される操作部材(92)と、
取付台座(2)が前後方向へ相対的に揺動自在に連結軸(2A)を介して連結される車体フレーム(25A)とその車体フレーム(25A)に車軸(23A,4A)を介して回動自在に軸支される前輪(23)及び後輪(4)とを有し、取付台座(2)に作用する荷重を支持するとともに操作部材(92)を介して作用する外力により前輪(3)及び後輪(4)が転動して走行する走行体(25)と、
その走行体(25)の車体フレーム(25A)に揺動軸(26A)を介して揺動自在に連結され、且つ、その揺動軸(26A)から走行体(25)の前方へ向けて延出される揺動アーム(26)と、
その揺動アーム(26)における延出部分の先端部に車軸(7A)を介して回動自在に軸支される補助輪(7)と、
走行体(25)の前輪(23)及び後輪(4)が走行平面(RP)に接地した走行姿勢(図10、図14(a)に示す姿勢。以下同じ。)において、補助輪(7)の外周前端(ef7)が前輪(23)の外周前端(ef23)よりも前側にあり且つその補助輪(7)の回転中心(P7)が揺動アーム(26)の揺動中心(P26)よりも前方上方となる待機位置(図10、図14(a)に示す位置。以下同じ。)にて、揺動アーム(26)を支持する支持機構(8)と、
その支持機構(8)により待機位置で支持される揺動アーム(26)が、その待機位置とそれより上方にある上限位置(図14(b)に示す位置。以下同じ。)との間で上昇揺動および下降揺動することを許容し、その揺動アーム(26)を上限位置で制止することにより上限位置を越える上昇揺動を禁止するストッパ手段(10A)とを備えており、
補助輪(7)は、走行姿勢において、走行体(25)が前進することによって、段差壁面(SW)に当接され、その段差壁面(SW)を上昇転動するものであり、
揺動アーム(26)は、走行姿勢において、補助輪(7)が段差壁面(SW)を上昇転動することによって、待機位置から上限位置へ向かって上昇揺動するものである。
第1発明に係る発明について、第三の実施形態の車輪装置(30)は、
取付対象物(90)に取り付けられ取付対象物(90)を支持する取付台座(2)と、
その取付台座(2)に固定され取付台座(2)側から上方に延設され先端部(93)が使用者により引っ張られ又は押される操作部材(92)と、
取付台座(2)が前後方向へ相対的に揺動自在に連結軸(2A)を介して連結される車体フレーム(35A)とその車体フレーム(35A)に車軸(3A,4A)を介して回動自在に軸支される前輪(3)及び後輪(4)とを有し、取付台座(2)に作用する荷重を支持するとともに操作部材(92)を介して作用する外力により前輪(3)及び後輪(4)が転動して走行する走行体(35)と、
その走行体(35)の車体フレーム(35A)に揺動軸(36A)を介して揺動自在に連結され、且つ、その揺動軸(36A)から走行体(35)の前方へ向けて延出される揺動アーム(36)と、
その揺動アーム(36)における延出部分の先端部に車軸(8A)を介して回動自在に軸支される補助輪(8)と、
走行体(35)の前輪(3)及び後輪(4)が走行平面(RP)に接地した走行姿勢(図17、図21(a)に示す姿勢。以下同じ。)において、補助輪(8)の外周前端(ef8)が前輪(3)の外周前端(ef3)よりも前側にあり且つその補助輪(8)の回転中心(P8)が揺動アーム(36)の揺動中心(P36)よりも前方上方となる待機位置(図17、図21(a)に示す位置。以下同じ。)にて、揺動アーム(36)を支持する支持機構(8)と、
その支持機構(8)により待機位置で支持される揺動アーム(36)が、その待機位置とそれより上方にある上限位置(図21(b)に示す位置。以下同じ。)との間で上昇揺動および下降揺動することを許容し、その揺動アーム(36)を上限位置で制止することにより上限位置を越える上昇揺動を禁止するストッパ手段(10A)とを備えており、
補助輪(8)は、走行姿勢において、走行体(35)が前進することによって、段差壁面(SW)に当接され、その段差壁面(SW)を上昇転動するものであり、
揺動アーム(36)は、走行姿勢において、補助輪(8)が段差壁面(SW)を上昇転動することによって、待機位置から上限位置へ向かって上昇揺動するものである。
第1発明に係る発明について、第四の実施形態の車輪装置(40)は、
取付対象物(90)に取り付けられ取付対象物(90)を支持する取付台座(2)と、
その取付台座(2)に固定され取付台座(2)側から上方に延設され先端部(93)が使用者により引っ張られ又は押される操作部材(92)と、
取付台座(2)が前後方向へ相対的に揺動自在に連結軸(2A)を介して連結される車体フレーム(45A)とその車体フレーム(45A)に車軸(23A,4A)を介して回動自在に軸支される前輪(23)及び後輪(4)とを有し、取付台座(2)に作用する荷重を支持するとともに操作部材(92)を介して作用する外力により前輪(23)及び後輪(4)が転動して走行する走行体(45)と、
その走行体(45)の車体フレーム(45A)に揺動軸(46A)を介して揺動自在に連結され、且つ、その揺動軸(46A)から走行体(45)の前方へ向けて延出される揺動アーム(46)と、
その揺動アーム(46)における延出部分の先端部に車軸(8A)を介して回動自在に軸支される補助輪(8)と、
走行体(45)の前輪(23)及び後輪(4)が走行平面(RP)に接地した走行姿勢(図22、図26(a)に示す姿勢。以下同じ。)において、補助輪(8)の外周前端(ef8)が前輪(23)の外周前端(ef23)よりも前側にあり且つその補助輪(8)の回転中心(P8)が揺動アーム(46)の揺動中心(P46)よりも前方上方となる待機位置(図22、図26(a)に示す位置。以下同じ。)にて、揺動アーム(46)を支持する支持機構(8)と、
その支持機構(8)により待機位置で支持される揺動アーム(46)が、その待機位置とそれより上方にある上限位置(図26(b)に示す位置。以下同じ。)との間で上昇揺動および下降揺動することを許容し、その揺動アーム(46)を上限位置で制止することにより上限位置を越える上昇揺動を禁止するストッパ手段(10A)とを備えており、
補助輪(8)は、走行姿勢において、走行体(45)が前進することによって、段差壁面(SW)に当接され、その段差壁面(SW)を上昇転動するものであり、
揺動アーム(46)は、走行姿勢において、補助輪(8)が段差壁面(SW)を上昇転動することによって、待機位置から上限位置へ向かって上昇揺動するものである。
第1発明に係る発明について、第五の実施形態の車輪装置(50)は、
取付対象物(90)に取り付けられ取付対象物(90)を支持する取付台座(2)と、
その取付台座(2)に固定され取付台座(2)側から上方に延設され先端部(93)が使用者により引っ張られ又は押される操作部材(92)と、
取付台座(2)が前後方向へ相対的に揺動自在に連結軸(2A)を介して連結される車体フレーム(25A)とその車体フレーム(25A)に車軸(23A,4A)を介して回動自在に軸支される前輪(23)及び後輪(4)とを有し、取付台座(2)に作用する荷重を支持するとともに操作部材(92)を介して作用する外力により前輪(23)及び後輪(4)が転動して走行する走行体(25)と、
その走行体(25)の車体フレーム(25A)に揺動軸(26A)を介して揺動自在に連結され、且つ、その揺動軸(26A)から走行体(25)の前方へ向けて延出される揺動アーム(26)と、
その揺動アーム(26)における延出部分の先端部に車軸(7A)を介して回動自在に軸支される補助輪(7)と、
走行体(25)の前輪(23)及び後輪(4)が走行平面(RP)に接地した走行姿勢(図27、図28(太線)に示す姿勢。以下同じ。)において、補助輪(7)の外周前端(ef7)が前輪(23)の外周前端(ef23)よりも前側にあり且つその補助輪(7)の回転中心(P7)が揺動アーム(26)の揺動中心(P26)よりも前方上方となる待機位置(図27、図28(太線)に示す位置。以下同じ。)にて、揺動アーム(26)を支持する支持機構(51)と、
その支持機構(51)により待機位置で支持される揺動アーム(26)が、その待機位置とそれより上方にある上限位置(図28(細線)に示す位置。以下同じ。)との間で上昇揺動および下降揺動することを許容し、その揺動アーム(26)を上限位置で制止することにより上限位置を越える上昇揺動を禁止するストッパ手段(10A)とを備えており、
補助輪(7)は、走行姿勢において、走行体(25)が前進することによって、段差壁面(SW)に当接され、その段差壁面(SW)を上昇転動するものであり、
揺動アーム(26)は、走行姿勢において、補助輪(7)が段差壁面(SW)を上昇転動することによって、待機位置から上限位置へ向かって上昇揺動するものである。
第2発明に係る発明について、第一、第二又は第五の実施形態の車輪装置(1,20,50)は、
支持機構(8,8,51)は、走行姿勢において、揺動アーム(6,26,26)を待機位置で支持することによって、補助輪(7,7,7)を、走行体(5,25,25)の前輪(3,23,23)及び後輪(4,4,4)が接地する走行平面(RP)から離間した空中位置に保持するものである。
第3発明に係る発明について、第一又は第二の実施形態の車輪装置(1,20)は、
支持機構(8,8)は、揺動アーム(6,26)に車軸(6A,26A)を介して回動自在に軸支される車輪であって、走行姿勢において、走行体(5,25)の前輪(3,23)及び後輪(4,4)が接地する走行平面(RP)に接地可能で、この走行平面(RP)との接地によって揺動アーム(6,26)を待機位置にて支持する支持輪(8,8)である車輪装置(1,20)。
第4発明に係る発明について、第一又は第二の実施形態の車輪装置(1,20)は、
補助輪(7,7)は、支持輪(8,8)に比べて小径かつ軽量の車輪である。
第5発明に係る発明について、第三又は第四の実施形態の車輪装置(30,40)は、
補助輪(8,8)は、走行姿勢において走行体(35,45)の前輪(3,23)及び後輪(4,4)と一緒に走行平面(RP)に接地可能に形成されるものである。
第9発明に係る発明について、第一乃至第四の実施形態の車輪装置(1,20,30,40)は、
支持機構(8,8,8,8)は、揺動アーム(6,26,36,46)に車軸(8A,8A,8A,8A)を介して回動自在に軸支される車輪であって、走行姿勢において、走行体(5,25,35,45)の前輪(3,23,3,23)及び後輪(4,4,4,4)が接地する走行平面(RP)に接地可能で、この走行平面(RP)との接地によって揺動アーム(6,26,36,46)を待機位置にて支持する補助輪として兼用されるものである。
第6発明に係る発明について、第一の実施形態の車輪装置(1)は、
取付対象物(90)に取り付けられ取付対象物(90)を支持する取付台座(2)と、
その取付台座(2)に固定され取付台座(2)側から上方に延設され先端部(93)が使用者により引っ張られ又は押される操作部材(92)と、
取付台座(2)が前後方向へ相対的に揺動自在に連結軸(2A)を介して連結される車体フレーム(5A)とその車体フレーム(5A)に車軸(3A,4A)を介して回動自在に軸支される前輪(3)及び後輪(4)とを有し、取付台座(2)に作用する荷重を支持するとともに操作部材(92)を介して作用する外力により前輪(3)及び後輪(4)が転動して走行する走行体(5)と、
その走行体(5)の車体フレーム(5A)に揺動軸(6A)を介して揺動自在に連結され、且つ、その揺動軸(6A)から走行体(5)の前方へ向けて延出される揺動アーム(6)と、
その揺動アーム(6)における延出部分の先端部に車軸(7A)を介して回動自在に軸支される第1補助輪(7)と、
その第1補助輪(7)の車軸(7A)と揺動アーム(6)における揺動軸(6A)との間部分に車軸(8A)を介して回動自在に軸支される車輪(8)であって、走行体(5)の前輪(3)及び後輪(4)が走行平面(RP)に接地した走行姿勢(図2、図6(a)に示す姿勢。以下同じ。)において、(a)車輪(8)の外周前端(ef8)が前輪(3)の外周前端(ef3)よりも前側にあって第1補助輪(7)の外周前端(ef7)よりも後方下方にあり且つ車輪(8)が走行平面(RP)に接地されるとともに、(b)この走行平面(RP)との接地によって、第1補助輪(7)の外周前端(ef7)が前輪(3)の外周前端(ef3)よりも前側となり且つその第1補助輪(7)の回転中心(P7)が揺動アーム(6)の揺動中心(6A)よりも前方上方となる待機位置(図2、図6(a)に示す姿勢。以下同じ。)にて、揺動アーム(6)を支持するとともに、(c)このように揺動アーム(6)を支持することによって、第1補助輪(7)を走行平面(RP)から離間した空中位置にて支持する第2補助輪(8)と、
その第2補助輪(8)により待機位置で支持される揺動アーム(6)が、その待機位置とそれより上方にある上限位置(図6(b)に示す位置。以下同じ。)との間で上昇揺動および下降揺動することを許容し、その揺動アーム(6)を上限位置で制止することにより上限位置を越える上昇揺動を禁止するストッパ手段(10A)とを備えており、
第1補助輪(7)は、走行姿勢において、走行体(5)が前進することによって、段差壁面(SW)に当接され、その段差壁面(SW)を上昇転動するものであり、
揺動アーム(6)は、走行姿勢において、第1補助輪(7)が段差壁面(SW)を上昇転動することによって、待機位置から上限位置へ向かって上昇揺動するものであり、
第2補助輪(8)は、揺動アーム(6)が待機位置から上昇揺動した状態で、第1補助輪(7)と一緒に、又は、この第1補助輪(7)に代わって段差壁面(SW)に当接可能であって、この段差壁面(SW)との当接状態において、第2補助輪(8)の回転中心(P8)が揺動アーム(6)の揺動中心(P6)よりも前方上方となるものである。
第6発明に係る発明について、第一の実施形態の車輪装置(20)は、
取付対象物(90)に取り付けられ取付対象物(90)を支持する取付台座(2)と、
その取付台座(2)に固定され取付台座(2)側から上方に延設され先端部(93)が使用者により引っ張られ又は押される操作部材(92)と、
取付台座(2)が前後方向へ相対的に揺動自在に連結軸(2A)を介して連結される車体フレーム(25A)とその車体フレーム(25A)に車軸(23A,4A)を介して回動自在に軸支される前輪(23)及び後輪(4)とを有し、取付台座(2)に作用する荷重を支持するとともに操作部材(92)を介して作用する外力により前輪(23)及び後輪(4)が転動して走行する走行体(25)と、
その走行体(25)の車体フレーム(25A)に揺動軸(26A)を介して揺動自在に連結され、且つ、その揺動軸(26A)から走行体(25)の前方へ向けて延出される揺動アーム(26)と、
その揺動アーム(26)における延出部分の先端部に車軸(7A)を介して回動自在に軸支される第1補助輪(7)と、
その第1補助輪(7)の車軸(7A)と揺動アーム(26)における揺動軸(26A)との間部分に車軸(8A)を介して回動自在に軸支される車輪(8)であって、走行体(25)の前輪(23)及び後輪(4)が走行平面(RP)に接地した走行姿勢(図10、図14(a)に示す姿勢。以下同じ。)において、(a)車輪(8)の外周前端(ef8)が、前輪(3)の外周前端(ef3)よりも前側にあって第1補助輪(7)の外周前端(ef7)よりも後方下方にあり、且つ、車輪(8)が走行平面(RP)に接地されるとともに、(b)この走行平面(RP)との接地によって、第1補助輪(7)の外周前端(ef7)が前輪(3)の外周前端(ef3)よりも前側となり且つその第1補助輪(7)の回転中心(P7)が揺動アーム(6)の揺動中心(6A)よりも前方上方となる待機位置(図10、図14(a)に示す姿勢。以下同じ。)にて、揺動アーム(26)を支持するとともに、(c)このように揺動アーム(26)を支持することによって、第1補助輪(7)を走行平面(RP)から離間した空中位置にて支持する第2補助輪(8)と、
その第2補助輪(8)により待機位置で支持される揺動アーム(26)が、その待機位置とそれより上方にある上限位置(図14(b)に示す位置。以下同じ。)との間で上昇揺動および下降揺動することを許容し、その揺動アーム(26)を上限位置で制止することにより上限位置を越える上昇揺動を禁止するストッパ手段(10A)とを備えており、
第1補助輪(7)は、走行姿勢において、走行体(25)が前進することによって、段差壁面(SW)に当接され、その段差壁面(SW)を上昇転動するものであり、
揺動アーム(26)は、走行姿勢において、第1補助輪(7)が段差壁面(SW)を上昇転動することによって、待機位置から上限位置へ向かって上昇揺動するものであり、
第2補助輪(8)は、揺動アーム(26)が待機位置から上昇揺動した状態で、第1補助輪(7)と一緒に、又は、この第1補助輪(7)に代わって段差壁面(SW)に当接可能であって、この段差壁面(SW)との当接状態において、第2補助輪(8)の回転中心(P8)が揺動アーム(26)の揺動中心(P6)よりも前方上方となるものである。
第7発明に係る発明について、第一又は第二の実施形態の車輪装置(1,20)は、
揺動アーム(6,26)は、走行姿勢において、第2補助輪(8)が段差壁面(SW)で上昇転動することによって、上限位置へ向かって更に上昇揺動されるものである。
第8発明に係る発明について、第一又は第二の実施形態の車輪装置(1,20)は、
第1補助輪(7,7)は、第2補助輪(8,8)に比べて小径かつ軽量の車輪である。
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施例である車輪装置1が取り付けられたキャリーカート90を示した図であり、図1(a)は、キャリーカート90の正面図であり、図1(b)は、キャリーカート90の側面図である。
<車輪装置>
図1に示すように、車輪装置1は、取付対象物であるキャリーカート90のカート荷台91の幅方向両側(図1(a)左右両側)にそれぞれ取り付けられて使用されるものである。ここで、取付対象物は、例えば、車輪付きキャリーケース(キャリーバック)、手荷物運搬用のキャリーカート90や、その他の車輪を介して移動可能な運搬用器具であり、本実施例では、車輪装置1を取り付ける取付対象物の一例として、この手荷物運搬用のキャリーカート90を用いて、以下説明する。
<キャリーカート>
キャリーカート90は、荷物(図示せず。)を載置するためのカート荷台91と、使用者により引っ張られ又は押されて操作される操作ハンドル92とを備えている。キャリーカート90のカート荷台91には、車輪装置1の取付台座2が取り付けられている。キャリーカート90は、この取付台座2によって、車輪装置1に連結されかつ支持される。
操作ハンドル92は、カート荷台91を介して車輪装置1の取付台座2に連結固定されている。この操作ハンドル92は、取付台座2側から上方に延設されており、その先端部が使用者により引っ張られ又は押される把持部93となっている。
なお、取付対象物がキャリーカート90の場合、本発明の「操作部材」には「操作ハンドル92及び把持部93」が相当するが、例えば、取付対象物がキャリーケースの場合には、キャリーケースに装備される牽引用の操作ハンドル及び把持部などが、本発明の「操作部材」に相当する。
図2から図4は、本実施例の車輪装置1の投影図であり、図2(a)は、車輪装置1の側面図であり、図2(b)は、図2(a)について、取付台座2、走行体5及び揺動アーム6の連結構造を示すため、便宜上、後述する車輪3,4,7,8,9を2点鎖線で図示したものである。また、図3は、車輪装置1の平面図であり、図4は、車輪装置1の正面図である。なお、図2において、「前方」(前側)とは、図中左側をいい、「後方」(後側)とは、図中右側をいう。
図2から図4に示すように、車輪装置1は、上記した取付台座2の他に、前輪3及び後輪4を有する走行体5と、揺動アーム6と、第一補助輪7と、第二補助輪8と、第三補助輪9と、ストッパ機構10とを備えている。
<取付台座>
取付台座2は、連結軸2Aを介して走行体5の車体フレーム5Aにおける前輪3及び後輪4の間に、前後方向へ相対的に揺動自在に連結されている。この取付台座2の連結軸2Aは、取付台座2に作用する荷重を車体フレーム5Aに伝達する。また、連結軸2Aの軸心高さ(走行平面RPから軸中心までの高さをいう。以下同じ。)h2は、後輪4の車軸4Aの軸心高さh4と等しくなっている。
取付台座2の回転中心P2は、前輪3及び後輪4の車軸間WB内(但し、前輪3及び後輪4の回転中心P3,P4を通って走行平面RPに直交する垂直線よりも内側の範囲をいう。)に設けられることが好ましく、好適には、車体フレーム5Aの前輪3及び後輪4の車軸間WBの中間点(中点)よりも後輪4側(後側部分)に設けられている。
なお、取付台座2の回転中心は取付台座2の連結軸2Aの中心が、車輪3,4,7,8,9の回転中心はその車軸3A,4A,7A,8A,9Aの中心が、揺動アーム6の揺動中心はその揺動軸6Aの中心が、それぞれ該当する。
このため、取付台座2を介して車体フレーム5Aに作用する荷重の重量配分は前輪3に比べて後輪4が大きくなり、このように前輪3側(前側部分)の重量配分を低減することによって、走行体5の前側部分は、段差を乗り越える際に浮き上がり易くなっている。
<走行体>
走行体5は、取付台座2に作用するキャリーカート90等の荷重を直接支持するとともに、操作ハンドル92(図1参照。)を介して加えられる外力を受けて前輪3及び後輪4が転動して走行するものである。なお、以下の説明において、図2に示すように走行体5の前輪3及び後輪4が走行平面RPに接地した姿勢状態を「走行姿勢」という。
走行体5の前輪3及び後輪4は、車体フレーム5Aに車軸3A,4Aを介して回動自在に軸支されている。前輪3は、その外径が後輪4に比べて小さく、かつ、後輪4に比べて軽量となっている。このため、走行体5の前側部分は、段差を乗り越える際に更に浮き上がり易くなっている。
走行体5は、前輪3の外周後端er3と後輪4の外周前端ef4との間に、前後方向に所定幅を有した間隙部5Bが設けられている。
この走行体5の間隙部5Bは、段差越えの際に段差角部が前輪3及び後輪4間に嵌り込み易くする凹所であり、ここに段差角部が嵌り込んで引っ掛かることで、段差上側の走行平面RPに乗り上がった車輪装置1が段差角部からずり落ち難くなる(図7参照。)。
走行体5の車体フレーム5Aは、前輪3の車軸3Aの配設部から取付台座2の連結軸2Aの配設部にかけて山折れ「く」字状に屈曲しており、上記した前輪3及び後輪4の間隙部5Bの上方が上側に凹んだ切欠部5A1となっている。
また、走行体5の車体フレーム5Aは、連結軸2Aの配設部から後輪4の車軸4Aの配設部まで、走行平面RPに対して平行に後方へ延出され、この後輪4の車軸4Aの配設部で後方上方へ向けて屈曲され、この屈曲部から走行平面RPに対して後述する揺動アーム6の先腕部6Cの傾斜角度(例えば30°程度)と同角度を成して後方上方へ更に直線状に延出されている。
<揺動アーム>
揺動アーム6は、それとは別体に形成される走行体5の車体フレーム5Aに対し、揺動軸6Aを介して揺動自在に連結されており、この揺動軸6Aによる連結部から走行体5よりも更に前方へ向けて延出されている。
この揺動アーム6によれば、走行体5が走行姿勢で前進走行しながら、第一補助輪7が段差壁面SWに当接して上昇転動することによって、待機位置(図6(a)参照。)から上限位置(図6(b)参照。)へ向かって上昇揺動することができる。
ここで、揺動アーム6の待機位置とは、走行体5の走行姿勢(図2示す姿勢)において、第一補助輪7の外周前端ef7が前輪3の外周前端ef3よりも前側となり、且つ、その第一補助輪7の回転中心P7が揺動アーム6の揺動中心P6よりも前方上方となる位置をいう(図2(a)参照。)。
この揺動アーム6の揺動軸6Aは、走行体5の車体フレーム5Aの前端部にあり、前輪3の車軸3Aと同軸一体化されており、結果、揺動アーム6の揺動軸6Aと前輪3の車軸3Aとが同一位置となっている。
ここで、前輪3は後輪4より外径が小さい小径状の車輪であるため、走行体5が走行姿勢のときに、前輪3の回転中心(車軸の中心をいう。以下同じ。)P3及び揺動アーム6の揺動中心P6(揺動軸6Aの中心をいう。以下同じ。)は、後輪4の回転中心P4に比べて低位置となる。
揺動アーム6の形状は、走行体5が走行姿勢で且つ揺動アーム6が待機位置にある場合に、揺動軸6Aのある基端部から走行体5よりも前方上方へ向けて延出される基腕部6Bと、この基腕部6Bの先端から更に前方上方へ向けて所定角度(例えば30°程度)を成して傾斜した格好で直線状に延出される先腕部6Cとを備えており、この先腕部6Cと基腕部6Bとの連設部分が側面視「く」の字状に谷折れ「く」字状に屈曲した屈曲部6Dとなっている。
<第一補助輪>
第一補助輪7は、揺動アーム6における先腕部6Cの先端部に車軸7Aを介して回動自在に軸支されている車輪である。この第一補助輪7は、前輪3、後輪4及び第二補助輪8に比べて小径かつ軽量の車輪である。
<第二補助輪>
第二補助輪8は、第一補助輪7の車軸7Aと揺動アーム6における揺動軸6Aとの間部分、具体的には、揺動アーム6の基腕部6Bと先腕部6Cとの連設部分に相当する屈曲部6Dに、車軸8Aを介して回動自在に軸支されている車輪である。
第二補助輪8は、走行体5の後輪4と外径及び重量が等しい同種の車輪であり、走行体5の前輪3及び後輪4と一緒に走行平面RPに接地した状態で、その軸心高さh8が、後輪4の車軸4A並びに取付台座2の連結軸2Aと軸心高さh4,h2と等しなっている。このため、第二補助輪8の回転中心P8は、後輪4の回転中心P4及び取付台座2の回転中心P2がいずれも同じ高さ位置となっている。これに対し、第二補助輪8の外径及びその車軸8Aの軸心高さh8は、走行体5の前輪3の外径及び軸心高さh3よりも大きくなっている。
ここで、第二補助輪8は、走行体5の走行姿勢(図2に示す姿勢)において、次の(a)〜(c)のようになる。
(a)第二補助輪8の外周前端ef8は、前輪3の外周前端ef3よりも前側となり、且つ、第一補助輪7の外周前端ef7よりも後方下方となり、且つ、第二補助輪8は、走行平面RPに接地されて走行体5の前輪3及び後輪4とともに転動させられる(図2(a)参照。)。
(b)第二補助輪8は、その第二補助輪8が走行平面RPと接地することによって、揺動アーム6を待機位置にて支持する(図2(a)参照。)。このため、走行体5の走行姿勢において、第一補助輪7の外周前端ef7が前輪3の外周前端ef3よりも前側となり、且つ、その第一補助輪7の回転中心P7が揺動アーム6の揺動中心P6よりも前方上方となる(図2(a)参照。)。
(c)第二補助輪8は、上記(a)及び(b)のように揺動アーム6を支持することによって、第一補助輪7を走行平面RPから離間した空中位置にて支持する(図2(a)参照。)。
このように第二補助輪8は、走行体5の走行姿勢において上記(a)〜(c)に示す状態で揺動アーム6を支持しているため、第一補助輪7の回転中心P7と揺動アーム6の揺動中心P6とを結ぶ軸間直線L1は、図2(b)に示すように、走行平面RPに対して前方上方へ所定の傾斜角(図5中の傾斜角φ1)を成すように傾斜するようになる。
また、第二補助輪8は、走行体5の走行姿勢において揺動アーム6を待機位置で支持する状態で、その外周前端ef8が前輪3の外周前端ef3よりも前側にあり(図2(a)参照。)、その回転中心P8が揺動アーム6の揺動中心P6よりも前方上方となっている(図2(b)参照。)。
このため、揺動アーム6の揺動中心P6と第二補助輪8の回転中心P8とを結ぶ軸間直線L2も、図2(b)に示すように、走行平面RPに対して前方上方へ所定の傾斜角(図5中の傾斜角φ2)を成すように傾斜するようになる。
<第三補助輪>
第三補助輪9は、車体フレーム5Aの後端傾斜部5A2の先端部に、車軸9Aを介して回動自在に軸支されている。この第三補助輪9は、第一補助輪7と同種の車輪であり、その車軸9Aの軸心高さh9が第一補助輪7の車軸7Aの軸心高さh7と等しく、その外径も第一補助輪7と等しくなっている。
<ストッパ機構>
ストッパ機構10は、揺動アーム6を上限位置(図5参照。)で制止するため、上限位置で揺動アーム6を衝止する上限ストッパ10Aを有しており、この上限ストッパ10Aが車体フレーム5Aに配設固定されている。この上限ストッパ10Aは、揺動アーム6に衝止することで、その上限位置を越える上昇揺動を禁止している。
また、ストッパ機構10は、揺動アーム6を下限位置(図5参照。)で制止するため、下限位置で揺動アーム6を衝止する下限ストッパ10Bを有しており、この下限ストッパ10Bが車体フレーム5Aに配設固定されている。この下限ストッパ10Bは、揺動アーム6に衝止することで、その下限位置を越える下降揺動を禁止している。
換言すれば、ストッパ機構10は、揺動アーム6が待機位置とそれより上方にある所定の上限位置との間で上昇揺動および下降揺動することを許容するとともに、揺動アーム6が待機位置とそれより下方にある所定の下限位置との間で上昇揺動および下降揺動することを許容している。
<揺動アームの揺動範囲>
図5は、揺動アーム6の揺動範囲を示した車輪装置1の側面図であり、揺動アーム6が上限位置にある状態と、揺動アーム6が下限位置にある状態とを、それぞれ図示したものである。
図5に示すように、第一補助輪7(軸間直線L1)の揺動範囲θ1は、揺動アーム6介したストッパ機構10による揺動制限によって、待機走行姿勢における揺動アーム6の軸間直線L1が走行平面RPに対して傾斜角φ1を成す待機位置から、上方に上限角αだけ揺動した上限位置(φ1+α)まで、その待機位置から下方に下限角βだけ揺動した下限位置(φ1−β)まで、という範囲(φ1−β≦θ1≦φ1+α)となる。
例えば、傾斜角φ1が約20°、上限角αが約30°、下限角βが約100°である場合、第一補助輪7の揺動範囲θ1は、走行平面RP(傾斜角0°)に対する傾斜角約20°の待機位置から更に上方に上限角約30°だけ揺動した上限位置(約50°)と、この待機位置から下方に下限角約100°だけ揺動した下限位置(約−80°)との間の範囲(概ね−80°≦θ1≦50°)となる。
また、第二補助輪8(軸間直線L2)の揺動範囲θ2は、揺動アーム6を介したストッパ機構10の揺動制限によって、待機走行姿勢における揺動アーム6の軸間直線L2が走行平面RPに対して傾斜角φ2を成す待機位置から、上方に上限角αだけ揺動した上限位置(φ2+α)まで、その待機位置から下方に下限角βだけ揺動した下限位置(φ2−β)まで、という範囲(φ2−β≦θ2≦φ2+α)となる。
例えば、傾斜角φ2が約10°であって、残りが第一補助輪7と同様に、上限角αが約30°、下限角βが約100°である場合、第二補助輪8の揺動範囲θ2は、走行平面RP(傾斜角0°)に対する傾斜角10°の待機位置から更に上方に上限角約30°だけ揺動した上限位置(約40°)と、この待機位置から下方に下限角約100°だけ揺動した下限位置(約−90°)との間の範囲(概ね−90°≦θ2≦40°)となる。
<車輪装置の段差を登る動作>
図6は、車輪装置1が段差STを昇り上がる過程を図示した側面図である。以下に説明するように、車輪装置1は、段差STを昇り上がる過程において、第二補助輪8が走行平面RPに接地して揺動アーム6が待機位置にあるときの走行体5の走行姿勢(以下「待機走行姿勢」という。)(図6(a)参照。)から、揺動アーム6が上昇揺動した状態にあるときの走行体5の走行姿勢(以下「上動走行姿勢」という。)(図6(b)参照。)へと変化する。
図6(a)に示すように、走行体5が待機走行姿勢をして、車輪装置1が段差壁面SWへ向かって走行平面RPを走行し、第一補助輪7が段差壁面SWに衝突し、その後、走行体5が走行姿勢で走行平面RPを更に前進すると、図6(b)に示す位置へ向かって、第一補助輪7が揺動アーム6に押されて段差壁面SWを上方へ向けて上昇転動し、この転動に伴って揺動アーム6が揺動軸6Aを中心に上方へ向かって揺動させられる。
このとき、揺動アーム6は、第一補助輪7の段差壁面SWへの衝突によって先腕部6Cの先端部が相対的に後方(図6左側)へ押される外力を受ける格好となる。この外力は、揺動アーム6を揺動軸6Aを中心に上方へ向けて回転させる回転力となって、揺動アーム6を、図6(a)の位置(待機位置)から図6(b)の位置(上限位置)へ向けて上昇揺動させる。すると、この揺動アーム6の上昇揺動によって、走行体5は、第二補助輪8が走行平面RPから離間されて空中位置へ浮上した上動走行姿勢の状態となる。
その後、走行体5が更に前進し、第一補助輪7が更に上昇転動し、揺動アーム6が更に上昇揺動すると、図6(b)に示すように、揺動アーム6がストッパ機構10の上限ストッパ10Aにより上限位置で衝止される。
すると、第一補助輪7の回転中心P7が揺動アーム6の揺動中心P6よりも前方上方となり、揺動アーム6の揺動中心P6と第一補助輪7の回転中心P7を結ぶ軸間直線L1は、走行平面RPに対して所定の傾斜角(φ1+α)(図5参照。)を成して前方上方へ傾斜した格好となる。
また、第二補助輪8の回転中心P8が揺動アーム6の揺動中心P6よりも前方上方となり、揺動アーム6の揺動中心P6と第二補助輪8の回転中心P8とを結ぶ軸間直線L2は、走行平面RPに対して所定の傾斜角(φ2+α)(図5参照。)を成して前方上方へ傾斜した格好となる。
そして、このような状態となった場合に、操作ハンドル92(図1参照。)を介して車輪装置1に前方上方へ引き上げる外力が加えられると、この引き上げに伴って自然と、図6(b)の位置から図6(c)の位置まで走行体5が更に前進されるとともに第一補助輪7が更に上昇転動し、前輪3が段差下側の走行平面RPから浮き上がり、図6(c)に示すように、第二補助輪8が第一補助輪7と一緒に段差壁面SWに当接される格好となる。
そして、走行体5が図6(c)の位置から図6(d)の位置まで更に前進する過程で、第二補助輪8が第一補助輪7に代わって段差壁面SWに当接されて上昇転動させられる。このように、第二補助輪8は、第一補助輪7が段差壁面SWから離反してしまった場合に、この第一補助輪7に代わって段差壁面SWを上昇転動する機能を発揮する。
この後、操作ハンドル92(図1参照。)を前方上方へ引き上げる外力が更に加えられ続けると、第二補助輪8が段差上側の走行平面RPに乗り上がり、図7に示す姿勢となって、それから更に、前輪3及び後輪4が段差壁面SWから段差上側の走行平面RPに順に乗り上がると、この車輪装置1の段差越えが完了する。
図7は、段差STを乗り越える途中の状態にある車輪装置1の側面図である。図7に示すように、車輪装置1が段差STを乗り越える途中では、走行体5の間隙部5Bに段差角部SAが入り込んで両者が嵌り合うような格好となることで、段差上側の走行平面RPに乗り上がった前輪3が段差上側の走行平面RPから転落し難くできる。
しかも、車輪装置1が段差STを乗り越える途中で、走行体5の間隙部5Bに段差角部SAが嵌り込むようにして前輪3が段差上側の走行平面RPに当接し且つ後輪4が段差壁面SWが当接した場合、走行体5は間隙部5Bの上側に位置する車体フレーム5Aの部位が切欠部5A1となっていることで、車体フレーム5Aと段差角部SAとが接触干渉することが防止される。
<車輪装置の段差を降る動作>
図8は、段差STを下降する途中の状態にある車輪装置1の側面図である。図8に示すように、第三補助輪9は、この第三補助輪9側を先頭にして車輪装置1が段差STを下降する場合、段差下側の走行平面RPに真っ先に接地して、車輪装置1の段差走行を補助する。
<その他の実施例>
図9から図28を参照して、上記実施例の変形例について説明する。以下、第一実施例と同一の部分には、同一の符号を付し、その説明を省略することもある。
<第二実施例>
まず、図9から図16を参照して、第二実施例の車輪装置20について説明する。
図9は、第二実施例の車輪装置20の使用状態を示した図であり、図9(a)は、キャリーカート90の正面図であり、図9(b)は、キャリーカート90の側面図である。また、図10から図12は、第二実施例の車輪装置20の投影図であり、図10(a)は、車輪装置20の側面図であり、図10(b)は、図10(a)について、取付台座2、走行体25及び揺動アーム26の連結構造を示すため、便宜上、後述する車輪23,4,7,8,9を2点鎖線で図示したものである。さらに、図11は、車輪装置20の平面図であり、図12は、車輪装置20の正面図である。なお、図10において、「前方」(前側)とは、図中左側をいい、「後方」(後側)とは、図中右側をいう。
<車輪装置>
第二実施例の車輪装置20は、上記した第一実施例の車輪装置1に対し、前輪の大径化に伴って走行フレーム及び揺動アームの形状を変更したものである。
図9に示すように、第二実施例の車輪装置20も、第一実施例と同様に、キャリーカート90に取り付けられて使用される。
ここで、図10に示すように走行体25の前輪23及び後輪4が走行平面RPに接地した姿勢状態を「走行姿勢」という。
図10から図12に示すように、車輪装置20は、主に、取付台座2と、前輪23及び後輪4を有する走行体25と、揺動アーム26と、前補助輪7と、支持輪8と、後補助輪9と、ストッパ機構10とを備えている。
<取付台座>
取付台座2は、連結軸2Aを介して走行体25の車体フレーム25Aにおける前輪23及び後輪4の間に、前後方向へ相対的に揺動自在に連結されている。この連結軸2Aは、取付台座2に作用する荷重を車体フレーム25Aに伝達する。この連結軸2Aは、走行体25の走行姿勢(図10に示す姿勢)において、その軸心高さh2が後輪4の軸心高さh4と等しくなっている(図10(b)参照。)。
取付台座2の回転中心P2は、前輪23及び後輪4の車軸間WB内(但し、前輪23及び後輪4の回転中心P23,P4を通って走行平面RPに直交する垂直線よりも内側の範囲をいう。)に設けられることが好ましく、好適には、車体フレーム5Aの前輪23及び後輪4の車軸間WBの中間点(中点)よりも後輪4側(後側部分)に設けられる。
なお、取付台座2の回転中心は取付台座2の連結軸2Aの中心が、車輪23,4,7,8,9の回転中心はその車軸23A,4A,7A,8A,9Aの中心が、揺動アーム26の揺動中心はその揺動軸26Aの中心が、それぞれ該当する。
このため、取付台座2を介して車体フレーム25Aに作用する荷重の重量配分は前輪23に比べて後輪4が大きくなり、このように前輪23側(前側部分)の重量配分を低減することによって、走行体25の前側部分は、段差を乗り越える際に浮き上がり易くなる。
<走行体>
走行体25は、取付台座2に作用する荷重を直接支持するとともに、操作ハンドル92(図1参照。)を介して加えられる外力を受けて前輪23及び後輪4が転動して走行するものである。前輪23及び後輪4は、車体フレーム25Aに車軸23A,4Aを介して回動自在に軸支されている。
前輪23及び後輪4は、外径及び重量が等しい同種の車輪である。車体フレーム25Aは、第一実施例のものとは異なって、揺動アーム26の揺動軸26Aの配設部から、前輪23の車軸23Aの配設部と取付台座2の連結軸2Aの配設部とを経て、後輪4の車軸4Aの配設部まで直線状に延びている。
この車体フレーム25Aは、揺動アーム26の揺動軸26Aの配設部から前輪23の車軸23Aの配設部と取付台座2の連結軸2Aの連結部とを経て後輪4の車軸4Aの配設部まで、走行平面RPに対して平行に後方へ延出される基部25A1を備えている。
また、車体フレーム25Aは、その基部25A1における後輪4の車軸4Aの配設部から後方上方へ向けて屈曲され、この屈曲部から走行平面RPに対して揺動アーム26の後述する先腕部26Cと同じ傾斜角度(例えば30°程度)を成して後方上方へ更に直線状に延出される先部25A2とを有している。
なお、走行姿勢において車体フレーム25A及び揺動アーム26の連結形態は、前輪23の車軸23Aの中心を通る垂直線L0に対し、線対称となっている。
また、走行体25は、前輪23の外周後端er23と後輪4の外周前端ef4との間に、第一実施例の「間隙部5B」に相当するものはなく、この間隙部5Bに代わって、前輪23及び後輪4の間に、前輪23の外周における後方下側の四分の一円弧と後輪4の外周における前方下側の四分の一円弧とを輪郭とした比較的大きめの車輪間凹所25Bが設けられている。
この車輪間凹所25Bは、段差越えの際に段差角部が嵌り込み易くする凹所であり、ここに段差角部が嵌り込んで引っ掛かることで、段差上側の走行平面RPに乗り上がった車輪装置20が段差角部からずり落ち難くなる(図15参照。)。
<揺動アーム>
揺動アーム26は、それとは別体に形成される走行体25の車体フレーム25Aに、揺動軸26Aを介して揺動自在に連結されており、この揺動軸26Aによる連結部から走行体25よりも更に前方へ向けて直線状に延出されている。
この揺動アーム26によれば、走行体25が走行姿勢で前進走行しながら、前補助輪7が段差壁面SWに当接して上昇転動することによって、待機位置(図14(a)参照。)から上限位置(図14(b)参照。)へ向かって上昇揺動することができる。
ここで、揺動アーム26の待機位置とは、走行体25の走行姿勢(図10に示す姿勢)において、前補助輪7の外周前端ef7が前輪23の外周前端ef23よりも前側となり、且つ、その前補助輪7の回転中心P7が揺動アーム26の揺動中心P26よりも前方上方となる位置をいう(図10(a)参照。)。
この揺動アーム26の揺動軸26Aは、走行体25の車体フレーム25Aの前端部にあり、前輪23の車軸23Aよりも更に前方に位置しており、走行体25の走行姿勢において、その軸心高さh26が、前輪23及び後輪4の車軸23A,4A並びに連結軸2Aの軸心高さh23,h4,h2と等しくなっている。
このため、走行姿勢において、取付台座2の回転中心P2と、前輪23及び後輪4の回転中心P23,P4と、揺動アーム26の揺動中心P26とが、いずれも同じ高さ位置となる。
揺動アーム26の形状は、走行体25が走行姿勢で且つ揺動アーム26が待機位置にある場合に、揺動軸26Aのある基端部から走行体25よりも前方へ向けて水平延出される基腕部26Bと、この基腕部26Bの先端から更に前方上方へ向けて所定角度(例えば30°程度)を成して傾斜した格好で直線状に延出される先腕部26Cとを備えており、この先腕部26Cと基腕部26Bとの連設部分が側面視「く」の字状に谷折れ曲がった屈曲部26Dとなっている。
<前補助輪>
前補助輪7は、揺動アーム26における先腕部26Cの先端部に車軸7Aを介して回動自在に軸支されている車輪である。この前補助輪7は、前輪23、後輪4、及び、支持輪8に比べて小径かつ軽量の車輪である。
<支持輪>
支持輪8は、前補助輪7の車軸7Aと揺動アーム26における揺動軸26Aとの間部分、具体的には、揺動アーム26の基腕部26Bと先腕部26Cとの連設部分に相当する屈曲部26Dに、車軸8Aを介して回動自在に軸支されている車輪である。
支持輪8は、走行体25の前輪23及び後輪4と外径及び重量が等しい同種の車輪であり、走行体25の前輪23及び後輪4と一緒に走行平面RPに接地した状態で、その軸心高さh8が、前輪23及び後輪4の車軸23A,4A並びに取付台座2の連結軸2Aの軸心高さh23,h4,h2と等しくなっている。このため、支持輪8の回転中心P8は、前輪23、後輪4の回転中心P23,P4、取付台座2の回転中心P2及び揺動アーム26の揺動中心P26がいずれも同じ高さ位置となっている。
ここで、支持輪8は、走行体25の走行姿勢(図10に示す姿勢)において、次の(a)〜(c)のようになる。
(a)支持輪8の外周前端ef8は、前輪23の外周前端ef23よりも前側となり、且つ、前補助輪7の外周前端ef7よりも後方下方となり、且つ、支持輪8は、走行平面RPに接地されて走行体25の前輪23及び後輪4とともに転動させられる(図10(a)参照。)。
(b)支持輪8は、その支持輪8が走行平面RPと接地することによって、揺動アーム26を待機位置にて支持する(図10(a)参照)。このため、走行体25の走行姿勢において、前補助輪7の外周前端ef7が前輪23の外周前端ef23よりも前側となり、且つ、その前補助輪7の回転中心P7が揺動アーム26の揺動中心P26よりも前方上方となる(図10(a)参照。)。
(c)支持輪8は、上記(a)及び(b)のように揺動アーム26を支持することによって、前補助輪7を走行平面RPから離間した空中位置にて支持する(図10(a)参照。)。
このように支持輪8は、走行体5の走行姿勢において上記(a)〜(c)に示す状態で揺動アーム26を支持しているため、第一補助輪7の回転中心P7と揺動アーム26の揺動中心P26とを結ぶ軸間直線L1は、図10(b)に示すように、走行平面RPに対して前方上方へ所定の傾斜角(図13中の傾斜角φ1)を成すように傾斜するようになる。
<後補助輪>
後補助輪9は、車体フレーム25Aの先部25A2の先端部に、車軸9Aを介して回動自在に軸支されている。この後補助輪9は、前補助輪7と同種の車輪であり、その車軸9Aの軸心高さh9が前補助輪7の車軸7Aの軸心高さh7と等しく、その外径も前補助輪7のものと等しくなっている。
<ストッパ機構>
ストッパ機構10は、揺動アーム26を上限位置(図13参照。)で制止するため、上限位置で揺動アーム26を衝止する上限ストッパ10Aを有しており、この上限ストッパ10Aが車体フレーム25Aに配設固定されている。この上限ストッパ10Aは、揺動アーム26に衝止することで、その上限位置を越える上昇揺動を禁止している。
また、ストッパ機構10は、揺動アーム26を下限位置(図13参照。)で制止するため、下限位置で揺動アーム26を衝止する下限ストッパ10Bを有しており、この下限ストッパ10Bが車体フレーム25Aに配設固定されている。この下限ストッパ10Bは、揺動アーム26に衝止することで、その下限位置を越える下降揺動を禁止している。
換言すれば、ストッパ機構10は、揺動アーム26が待機位置とそれより上方にある所定の上限位置との間で上昇揺動および下降揺動することを許容するとともに、揺動アーム26が待機位置とそれより下方にある所定の下限位置との間で上昇揺動および下降揺動することを許容している。
<揺動アームの揺動範囲>
図13は、揺動アーム26の揺動範囲を示した車輪装置20の側面図であり、揺動アーム26が上限位置にある状態と、揺動アーム26が下限位置にある状態とを、それぞれ図示したものである。
図13に示すように、前補助輪7(軸間直線L1)の揺動範囲θ1は、揺動アーム26介したストッパ機構10による揺動制限によって、待機走行姿勢における揺動アーム26の軸間直線L1が走行平面RPに対して傾斜角φ1を成す待機位置から、上方に上限角αだけ揺動した上限位置(φ1+α)まで、その待機位置から下方に下限角βだけ揺動した下限位置(φ1−β)まで、という範囲(φ1−β≦θ1≦φ1+α)となる。
例えば、傾斜角φ1が約15°、上限角αが約30°、下限角βが約90°である場合、前補助輪7の揺動範囲θ1は、走行平面RP(傾斜角0°)に対する傾斜角約15°の待機位置から更に上方に上限角約30°だけ揺動した上限位置(約45°)と、この待機位置から下方に下限角約90°だけ揺動した下限位置(約−75°)との間の範囲(概ね−75°≦θ1≦45°)となる。
また、支持輪8(軸間直線L2)の揺動範囲θ2は、揺動アーム26を介したストッパ機構10の揺動制限によって、待機走行姿勢における揺動アーム26の軸間直線L2が走行平面RPに対して傾斜角0°の待機位置から、上方に上限角αだけ揺動した上限位置(α)まで、その待機位置から下方に下限角βだけ揺動した下限位置(β)まで、という範囲(−β≦θ2≦α)となる。
例えば、上限角αが約30°、下限角βが約100°である場合、支持輪8の揺動範囲θ2は、走行平面RP(傾斜角0°)に対する傾斜角0°の待機位置から上方に上限角約30°だけ揺動した上限位置(約30°)と、この待機位置から下方に下限角約90°だけ揺動した下限位置(約−90°)との間の範囲(概ね−90°≦θ2≦30°)となる。
<車輪装置の段差を登る動作>
図14は、車輪装置20が段差STを昇り上がる過程を図示した側面図である。以下に説明するように、車輪装置20は、段差STを昇り上がる場合、支持輪8が走行平面RPに接地して揺動アーム26が待機位置にあるときの走行体25の走行姿勢(以下「待機走行姿勢」という。)(図14(a)参照。)から、揺動アーム26が上昇揺動した状態にあるときの走行体25の走行姿勢(以下「上動走行姿勢」という。)(図14(b)参照。)へと変化する。
図14(a)に示すように、走行体25が待機走行姿勢をして、車輪装置20が段差壁面SWへ向かって走行平面RPを走行し、前補助輪7が段差壁面SWに衝突し、その後、走行体25が走行姿勢で走行平面RPを前進すると、図14(b)に示す位置へ向かって、前補助輪7が揺動アーム26に押されて段差壁面SWを上方へ向けて上昇転動し、この転動に伴って揺動アーム26が揺動軸26Aを中心に上方へ向かって揺動させられる。
このとき、揺動アーム26は、前補助輪7の段差壁面SWへの衝突によって先腕部26Cの先端部が相対的に後方(図14左側)へ押される外力を受ける格好となる。この外力は、揺動アーム26を揺動軸26Aを中心に上方へ向けて回転させる回転力となって、揺動アーム26を、図14(a)の位置(待機位置)から図14(b)の位置(上限位置)へ向けて上昇揺動させる。すると、この揺動アーム26の上昇揺動によって、走行体25は、支持輪8が走行平面RPから離間されて空中位置へ浮上した上動走行姿勢の状態となる。
その後、走行体25が更に前進し、前補助輪7が更に上昇転動し、揺動アーム26が更に上昇揺動すると、図14(b)に示すように、揺動アーム26がストッパ機構10の上限ストッパ10Aにより上限位置で衝止される。
すると、前補助輪7の回転中心P7が揺動アーム26の揺動中心P26よりも前方上方となり、揺動アーム26の揺動中心P26と前補助輪7の回転中心P7を結ぶ軸間直線L1は、走行平面RPに対して所定の傾斜角(φ1+α)(図13参照。)を成して前方上方へ傾斜した格好となる。
また、支持輪8の回転中心P8についても揺動アーム26の揺動中心P26よりも前方上方となるため、揺動アーム26の揺動中心P26と支持輪8の回転中心P8とを結ぶ軸間直線L2は、走行平面RPに対して所定の傾斜角(α)(図13参照。)を成して前方上方へ傾斜した格好となる。
そして、このような状態となった場合に、操作ハンドル92(図9参照。)を介して車輪装置20に前方上方へ引き上げる外力が加えられると、この引き上げに伴って自然と、図14(b)の位置から図14(c)の位置まで走行体25が更に前進されるとともに前補助輪7が更に上昇転動し、前輪23が段差下側の走行平面RPから浮き上がり、図14(c)に示すように、支持輪8が前補助輪7と一緒に段差壁面SWに当接される格好となる。
そして、走行体25が図14(c)の位置から図14(d)の位置まで更に前進する過程で、支持輪8が前補助輪7に代わって段差壁面SWに当接されて上昇転動させられる。このように、支持輪8は、前補助輪7が段差壁面SWから離反してしまった場合に、この前補助輪7に代わって段差壁面SWを上昇転動する機能を発揮する。
この後、操作ハンドル92(図9参照。)を前方上方へ引き上げる外力が更に加えられ続けると、支持輪8が段差上側の走行平面RPに乗り上がり、図15に示す姿勢となって、それから更に、前輪23及び後輪4が段差壁面SWから段差上側の走行平面RPに順に乗り上がると、この車輪装置20の段差越えが完了する。
図15は、段差STを乗り越える途中の状態にある車輪装置20の側面図である。図15に示すように、車輪装置20が段差STを乗り越える途中では、走行体25の車輪間凹所25Bに段差角部SAが入り込んで両者が嵌り合うような格好となることで、段差上側の走行平面RPに乗り上がった前輪23が段差上側の走行平面RPから転落し難くできる。
しかも、車輪装置20が段差STを乗り越える途中で、車輪間凹所25Bに嵌り込んだ段差角部SAは前輪23及び後輪4に阻まれ、走行体25の車体フレーム25Aに接触干渉することが防止される。
<車輪装置の段差を降る動作>
図16は、段差STを下降する途中の状態にある車輪装置20の側面図である。図16に示すように、後補助輪9は、この後補助輪9側を先頭にして車輪装置20が段差STを下降する場合、段差下側の走行平面RPに真っ先に接地して、車輪装置20の段差走行を補助する。
<第三実施例>
次に、図17から図21を参照して第三実施例の車輪装置30について説明する。
図17から図19は、第三実施例の車輪装置30の投影図であり、図17(a)は、車輪装置30の側面図であり、図17(b)は、図17(a)について、取付台座2、走行体35及び揺動アーム36の連結構造を示すため、便宜上、後述する車輪3,4,8を2点鎖線で図示したものである。図18は、車輪装置30の平面図であり、図19は、車輪装置30の正面図である。なお、図17において、「前方」(前側)とは、図中左側をいい、「後方」(後側)とは、図中右側をいう。
<車輪装置>
第三実施例の車輪装置30は、上記した第一実施例の車輪装置1に対し、第一補助輪及び第三補助輪を排除し、第二補助輪を単一の補助輪とし、かかる変更に伴って、走行フレーム及び揺動アームの形状を変更したものである。
なお、図示は省略するが、第三実施例の車輪装置30も、第一実施例の車輪装置1と同様、取付対象物であるキャリーカート90のカート荷台91の幅方向両側(図1(a)左右両側)にそれぞれ取り付けられて使用されるものである。
ここで、図17に示すように走行体35の前輪3及び後輪4が走行平面RPに接地した姿勢状態を「走行姿勢」といい、この走行姿勢においては、車体フレーム35A及び揺動アーム36の連結形態は、前輪3の車軸3Aの中心を通る垂直線L0に対し、線対称となっている。
図17から図19に示すように、車輪装置30は、主に、取付台座2と、前輪3及び後輪4を有する走行体35と、揺動アーム36と、補助輪8と、ストッパ機構10とを備えている。
<取付台座>
取付台座2は、連結軸2Aを介して走行体35の車体フレーム35Aにおける前輪3及び後輪4の間に、前後方向へ相対的に揺動自在に連結されている。この連結軸2Aは、取付台座2に作用する荷重を車体フレーム35Aに伝達する。また、連結軸2Aは、走行体35の走行姿勢(図17に示す姿勢)において、その軸心高さh2が前輪3の車軸3Aの軸心高さh3と等しくなっている(図17(b)参照。)。
取付台座2の回転中心P2は、前輪3及び後輪4の車軸間WB内(但し、前輪3及び後輪4の回転中心P3,P4を通って走行平面RPに直交する垂直線よりも内側の範囲をいう。)に設けられることが好ましく、本実施例では、車体フレーム35Aの前輪3及び後輪4の車軸間WBの中間点(中点)よりも僅かに前輪3側(前側部分)に設けられている。
このため、取付台座2を介して車体フレーム35Aに作用する荷重全体のうち、その一部を後輪4に分配して作用させることができ、その分、前輪3側(前側部分)に作用する荷重を低減することができるので、走行体35の前側部分が段差を乗り越える際に浮き上がり易くなる。
<走行体>
走行体35は、取付台座2に作用する荷重を直接支持するとともに、操作ハンドル92(図1参照。)を介して加えられる外力を受けて前輪3及び後輪4が転動して走行するものである。
この走行体35の前輪3及び後輪4は、車体フレーム35Aに車軸3A,4Aを介して回動自在に軸支されている。前輪3は、その外径が後輪4に比べて小さく、かつ、後輪4に比べて軽量となっている。このため、走行体35の前側部分は、段差を乗り越える際に更に浮き上がり易くなっている。
走行体35の車体フレーム35Aは、その最前端部に揺動アーム36の揺動軸26Aが配設されており、この揺動アーム36の揺動軸36Aの配設部から前輪3の車軸3Aの配設部を経て、取付台座2の連結軸2Aの配設部まで、走行平面RPに対して平行に後方へ直線状に延出される基部35A1を備えている。
車体フレーム35Aは、その基部35A1における連結軸2Aの配設部で側面視「く」字状に屈曲され、この屈曲部から後側部分が、走行平面RPに対して揺動アーム36と同じ傾斜角度(例えば20°程度)を成して後方上方へ更に直線状に延出される先部35A2となっている。
後輪4は、車体フレーム35Aの先部35A2の先端部に、車軸4Aを介して回動自在に軸支されている。この後輪4は、補助輪8と同種の車輪であり、その車軸4Aの軸心高さh4が補助輪8の車軸8Aの軸心高さh8と等しく、その外径も補助輪8のものと等しくなっている。
<揺動アーム>
揺動アーム36は、それとは別体に形成される走行体35の車体フレーム35Aの基部35A1の前端部に、揺動軸36Aを介して揺動自在に連結されており、この揺動軸36Aによる連結部から走行体35よりも更に前方上方へ向けて直線状に延出されている。
この揺動アーム36によれば、走行体35が走行姿勢で前進走行しながら、補助輪8が段差壁面に当接して上昇転動することによって、待機位置(図20(a)参照。)から上限位置(図20(b)参照。)へ向かって上昇揺動することができる。
ここで、揺動アーム36の待機位置とは、走行体35の走行姿勢(図17に示す姿勢)において、補助輪8の外周前端ef8が前輪3の外周前端ef3よりも前側となり、且つ、その補助輪8の回転中心P8が揺動アーム36の揺動中心P36よりも前方上方となる位置をいう(図17(a)参照。)。
この揺動アーム36の揺動軸36Aは、走行体35の車体フレーム35Aの最前端部にあって、前輪3の車軸3Aよりも更に前方に位置しており、走行体35が走行姿勢である場合に、その軸心高さh36が、前輪3の車軸3A及び連結軸2Aの軸心高さh3,h2と等しく、かつ、後輪4及び補助輪8の車軸4A,8Aの軸心高さh4,h8より低くなるようになっている。
このため、走行姿勢において、取付台座2の回転中心P2と、前輪3の回転中心P3と、揺動アーム36の揺動中心P36とが、いずれも同じ高さ位置となる。
揺動アーム36は、走行体35が走行姿勢で且つ補助輪8が走行平面RPに接地した状態で、ちょうど待機位置に存在するようになっており、この待機位置にある状態で、揺動軸36Aの配設部から走行体35よりも前方上方へ向けて所定角度(例えば20°程度)を成して傾斜した格好で直線状に延出されている。
<補助輪>
補助輪8は、揺動アーム36の先端部に車軸8Aを介して回動自在に軸支されている車輪である。この補助輪8の外径及びその車軸8Aの軸心高さh8は、走行体35の後輪4の外径及び軸心高さh4と等しく、走行体35の前輪3の外径及び軸心高さh3よりも大きくなっている。
ここで、補助輪8は、走行体35の走行姿勢(図17に示す姿勢)において、次の(a)及び(b)のようになる。
(a)補助輪8の外周前端ef8は、前輪3の外周前端ef3よりも前側となり、且つ、補助輪8は、走行平面RPに接地されて走行体35の前輪3及び後輪4とともに転動させられる(図17(a)参照。)。
(b)補助輪8は、その補助輪8が走行平面RPと接地することによって、揺動アーム36を待機位置にて支持する(図17(a)参照。)。このため、走行体35の走行姿勢において、補助輪8の外周前端ef8が前輪3の外周前端ef3よりも前側となり、且つ、その補助輪8の回転中心P8が揺動アーム36の揺動中心P36よりも前方上方となる(図17(a)参照。)。
このように補助輪8は、走行体5の走行姿勢において上記(a)及び(b)に示す状態で揺動アーム36を支持しているため、補助輪8の回転中心P8と揺動アーム36の揺動中心P36とを結ぶ軸間直線L1は、図17(b)に示すように、走行平面RPに対して前方上方へ所定の傾斜角(図20中の傾斜角φ1)を成すように傾斜するようになる。
<ストッパ機構>
ストッパ機構10は、揺動アーム36を上限位置(図20参照。)で制止するため、上限位置で揺動アーム36を衝止する上限ストッパ10Aを有しており、この上限ストッパ10Aが車体フレーム35Aに配設固定されている。この上限ストッパ10Aは、揺動アーム36に衝止することで、その上限位置を越える上昇揺動を禁止している。
また、ストッパ機構10は、揺動アーム36を下限位置(図20参照。)で制止するため、下限位置で揺動アーム36を衝止する下限ストッパ10Bを有しており、この下限ストッパ10Bが車体フレーム35Aに配設固定されている。この下限ストッパ10Bは、揺動アーム36に衝止することで、その下限位置を越える下降揺動を禁止している。
換言すれば、ストッパ機構10は、揺動アーム36が待機位置とそれより上方にある所定の上限位置との間で上昇揺動および下降揺動することを許容するとともに、揺動アーム36が待機位置とそれより下方にある所定の下限位置との間で上昇揺動および下降揺動することを許容している。
<揺動アームの揺動範囲>
図20は、揺動アーム36の揺動範囲を示した車輪装置30の側面図であり、揺動アーム36が上限位置にある状態と、揺動アーム36が下限位置にある状態とを、それぞれ図示したものである。
図20に示すように、補助輪8(軸間直線L1)の揺動範囲θ1は、揺動アーム36を介したストッパ機構10の揺動制限によって、待機走行姿勢における揺動アーム36の軸間直線L1が走行平面RPに対して傾斜角φ1を成す待機位置から、上方に上限角αだけ揺動した上限位置(φ1+α)まで、その待機位置から下方に下限角βだけ揺動した下限位置(φ1−β)まで、という範囲(φ1−β≦θ1≦φ1+α)となる。
例えば、傾斜角φ1が約20°、上限角αが約30°、下限角βが約135°である場合、補助輪8の揺動範囲θ1は、走行平面RP(傾斜角0°)に対する傾斜角20°の待機位置から更に上方に上限角約30°だけ揺動した上限位置(約50°)と、この待機位置から下方に下限角約135°だけ揺動した下限位置(約−90°)との間の範囲(概ね−115°≦θ1≦50°)となる。
<車輪装置の段差を登る動作>
図21は、車輪装置30が段差STを昇り上がる過程を図示した側面図である。以下に説明するように、車輪装置20は、段差STを昇り上がる場合、補助輪8が走行平面RPに接地して揺動アーム36が待機位置にあるときの走行体35の走行姿勢(以下「待機走行姿勢」という。)(図21(a)参照。)から、揺動アーム36が上昇揺動した状態にあるときの走行体35の走行姿勢(以下「上動走行姿勢」という。)(図21(b)参照。)へと変化する。
図21(a)に示すように、走行体35が待機走行姿勢をして、車輪装置30が段差壁面SWへ向かって走行平面RPを走行し、補助輪8が段差壁面SWに衝突し、その後、走行体35が走行姿勢で走行平面RPを前進すると、図21(b)に示す位置へ向かって、補助輪8が揺動アーム36に押されて段差壁面SWを上方へ向けて上昇転動し、この転動に伴って揺動アーム36が揺動軸36Aを中心に上方へ向かって揺動させられる。
このとき、揺動アーム36は、補助輪8の段差壁面SWへの衝突によって先端部が相対的に後方(図21左側)へ押される外力を受ける格好となる。この外力は、揺動アーム36を揺動軸36Aを中心に上方へ向けて回転させる回転力となって、揺動アーム36を、図21(a)の位置(待機位置)から図21(b)の位置(上限位置)へ向けて上昇揺動させる。すると、この揺動アーム36の上昇揺動によって、走行体35は、補助輪8が走行平面RPから離間されて空中位置へ浮上した上動走行姿勢の状態となる。
その後、走行体35が更に前進し、補助輪8が更に上昇転動し、揺動アーム36が更に上昇揺動すると、図21(b)に示すように、揺動アーム36がストッパ機構10の上限ストッパ10Aにより上限位置で衝止される。
そして、この後、操作ハンドル92(図1参照。)を介して車輪装置30に前方上方へ引き上げる外力が加えられると、この引き上げに伴って自然と、図21(b)の位置から走行体35が更に前進されるとともに、補助輪8が更に上昇転動して、前輪3が段差下側の走行平面RPから浮き上がり、それから補助輪8が段差上側の走行平面RPに乗り上がり、前輪3及び後輪4が段差壁面SWから段差上側の走行平面RPに順に乗り上がると、この車輪装置30の段差越えが完了する。
<第四実施例>
次に、図22から図26を参照して第四実施例の車輪装置40について説明する。
図22から図24は、第四実施例の車輪装置40の投影図であり、図22(a)は、車輪装置40の側面図であり、図22(b)は、図22(a)について、取付台座2、走行体45及び揺動アーム46の連結構造を示すため、便宜上、後述する車輪23,4,8を2点鎖線で図示したものである。図23は、車輪装置40の平面図であり、図24は、車輪装置40の正面図である。なお、図22において、「前方」(前側)とは、図中左側をいい、「後方」(後側)とは、図中右側をいう。
<車輪装置>
第四実施例の車輪装置40は、上記した第二実施例の車輪装置20に対し、前補助輪及び後補助輪を排除し、支持輪を単一の補助輪とし、かかる変更に伴って、走行フレーム及び揺動アームの形状を変更したものである。
なお、図示は省略するが、第四実施例の車輪装置40も、第二実施例の車輪装置20と同様、取付対象物であるキャリーカート90のカート荷台91の幅方向両側(図1(a)左右両側)にそれぞれ取り付けられて使用されるものである。
ここで、図22に示すように走行体45の前輪23及び後輪4が走行平面RPに接地した姿勢状態を「走行姿勢」といい、この走行姿勢において、車体フレーム45A及び揺動アーム46の連結形態は、第二実施例の場合とは異なり、前輪23の車軸23Aの中心を通る垂直線L0に対し、非対称となっている。
図22から図24に示すように、車輪装置40は、取付台座2と、前輪23及び後輪4を有する走行体45と、揺動アーム46と、補助輪8と、ストッパ機構10とを備えている。
<取付台座>
取付台座2は、連結軸2Aを介して走行体45の車体フレーム45Aにおける前輪23及び後輪4の間に、前後方向へ相対的に揺動自在に連結されている。この連結軸2Aは、取付台座2に作用する荷重を車体フレーム45Aに伝達する。また、連結軸2Aは、走行体45の走行姿勢(図22に示す姿勢)において、その軸心高さh2が前輪23の車軸23Aの軸心高さh23と等しくなっている(図22(a)参照。)。
取付台座2の回転中心P2は、前輪23及び後輪4の車軸間WB内(但し、前輪23及び後輪4の回転中心P3,P4を通って走行平面RPに直交する垂直線よりも内側の範囲をいう。)に設けられることが好ましく、本実施例では、車体フレーム45Aの前輪23及び後輪4の車軸間WBの中間点(中点)よりも僅かに前輪23側(前側部分)に設けられている。
このため、取付台座2を介して車体フレーム45Aに作用する荷重全体のうち、その一部を後輪4に分配して作用させることができ、その分、前輪23側(前側部分)に作用する荷重を低減することができるので、走行体45の前側部分が段差を乗り越える際に浮き上がり易くなる。
<走行体>
走行体45は、取付台座2に作用する荷重を直接支持するとともに、操作ハンドル92(図1参照。)を介して加えられる外力を受けて前輪23及び後輪4が転動して走行するものである。
この走行体45の前輪23及び後輪4は、車体フレーム45Aに車軸23A,4Aを介して回動自在に軸支されている。前輪23は、その外径及び重量が後輪4と等しい同種の車輪である。
走行体45の車体フレーム45Aは、前輪23の車軸23Aの配設部から、取付台座2の連結軸2Aの配設部を経て、後輪4の車軸4Aの配設部まで、走行平面RPに対して平行に後方へ直線状に延出される基部45A1を備えている。この基部45A1の先端部には、前輪23の車軸23Aの配設部の直下から、走行平面RPに対して平行に前方へ直線状に延出される先部45A2が連設されている。
この車体フレーム45Aの先部45A2の前端部には、揺動アーム46が揺動軸26Aを介して揺動自在に連結されており、その基部45A1の後端部には、後輪4が車軸4Aを介して回動自在に軸支されている。
走行体45の前輪23及び後輪4、並びに、補助輪8は、いずれも同種の車輪であり、その車軸23A,4A,8Aの軸心高さh23,h4,h8がいずれも等しく、かつ、各車輪の外径がいずれも等しくなっている。また、これら軸心高さh23,h4,h8は、連結軸2Aの軸心高さh2とも等しくなっており、走行体45の走行姿勢において、取付台座2の回転中心P2と、前輪23の回転中心P3と、後輪4の回転中心P4と、補助輪8の回転中心P8とが、いずれも同じ高さ位置となるようになっている。
<揺動アーム>
揺動アーム46は、それとは別体に形成される走行体45の車体フレーム45Aの先部45A2の前端部に、揺動軸46Aを介して揺動自在に連結されており、この揺動軸46Aによる連結部から走行体45よりも更に前方上方へ向けて直線状に延出されている。
この揺動アーム46によれば、走行体45が走行姿勢で前進走行しながら、補助輪8が段差壁面に当接して上昇転動することによって、待機位置(図25(a)参照。)から上限位置(図25(b)参照。)へ向かって上昇揺動することができる。
ここで、揺動アーム46の待機位置とは、走行体45の走行姿勢(図22に示す姿勢)において、補助輪8の外周前端ef8が前輪23の外周前端ef23よりも前側となり、且つ、その補助輪8の回転中心P8が揺動アーム46の揺動中心P46よりも前方上方となる位置をいう(図22(a)参照。)。
この揺動アーム46の揺動軸46Aは、走行体45の車体フレーム45Aの先部45A2の前端部にあって、前輪23の車軸23Aよりも更に前方に位置しており、走行体45が走行姿勢である場合に、その軸心高さh46が、前輪23の車軸23A、後輪4の車軸4A、補助輪8及び連結軸2Aの軸心高さh23,h4,h8,h2よりも低くなるようになっている。
また、揺動アーム46は、走行体45が走行姿勢で且つ補助輪8が走行平面RPに接地した状態で、ちょうど待機位置に存在するようになっており、この待機位置にある状態で、揺動軸46Aの配設部から走行体45よりも前方上方へ向けて所定角度(例えば20°程度)を成して傾斜した格好で直線状に延出されている。
<補助輪>
補助輪8は、揺動アーム46の先端部に車軸8Aを介して回動自在に軸支されている車輪である。この補助輪8の外径及びその車軸8Aの軸心高さh8は、走行体45の前輪23及び後輪4の外径及び軸心高さh23,h4と等しくなっている。
ここで、補助輪8は、走行体45の走行姿勢(図22に示す姿勢)において、次の(a)及び(b)のようになる。
(a)補助輪8の外周前端ef8は、前輪23の外周前端ef23よりも前側となり、且つ、補助輪8は、走行平面RPに接地されて走行体45の前輪23及び後輪4とともに転動させられる(図22(a)参照。)。
(b)補助輪8は、その補助輪8が走行平面RPと接地することによって、揺動アーム46を待機位置にて支持する(図22(a)参照。)。このため、走行体45の走行姿勢において、補助輪8の外周前端ef8が前輪23の外周前端ef23よりも前側となり、且つ、その補助輪8の回転中心P8が揺動アーム46の揺動中心P46よりも前方上方となる(図22(a)参照。)。
このように補助輪8は、走行体5の走行姿勢において上記(a)及び(b)に示す状態で揺動アーム46を支持しているため、補助輪8の回転中心P8と揺動アーム46の揺動中心P46とを結ぶ軸間直線L1は、図22(b)に示すように、走行平面RPに対して前方上方へ所定の傾斜角(図25中の傾斜角φ1)を成すように傾斜するようになる。
<ストッパ機構>
ストッパ機構10は、揺動アーム46を上限位置(図25参照。)で制止するため、上限位置で揺動アーム46を衝止する上限ストッパ10Aを有しており、この上限ストッパ10Aが車体フレーム45Aに配設固定されている。この上限ストッパ10Aは、揺動アーム46に衝止することで、その上限位置を越える上昇揺動を禁止している。
また、ストッパ機構10は、揺動アーム46を下限位置(図25参照。)で制止するため、下限位置で揺動アーム46を衝止する下限ストッパ10Bを有しており、この下限ストッパ10Bが車体フレーム45Aに配設固定されている。この下限ストッパ10Bは、揺動アーム46に衝止することで、その下限位置を越える下降揺動を禁止している。
換言すれば、ストッパ機構10は、揺動アーム46が待機位置とそれより上方にある所定の上限位置との間で上昇揺動および下降揺動することを許容するとともに、揺動アーム46が待機位置とそれより下方にある所定の下限位置との間で上昇揺動および下降揺動することを許容している。
<揺動アームの揺動範囲>
図25は、揺動アーム46の揺動範囲を示した車輪装置40の側面図であり、揺動アーム46が上限位置にある状態と、揺動アーム46が下限位置にある状態とを、それぞれ図示したものである。
図25に示すように、補助輪8(軸間直線L1)の揺動範囲θ1は、揺動アーム46を介したストッパ機構10の揺動制限によって、待機走行姿勢における揺動アーム46の軸間直線L1が走行平面RPに対して傾斜角φ1を成す待機位置から、上方に上限角αだけ揺動した上限位置(φ1+α)まで、その待機位置から下方に下限角βだけ揺動した下限位置(φ1−β)まで、という範囲(φ1−β≦θ1≦φ1+α)となる。
例えば、傾斜角φ1が約20°、上限角αが約30°、下限角βが約135°である場合、補助輪8の揺動範囲θ1は、走行平面RP(傾斜角0°)に対する傾斜角20°の待機位置から更に上方に上限角約30°だけ揺動した上限位置(約50°)と、この待機位置から下方に下限角約135°だけ揺動した下限位置(約−90°)との間の範囲(概ね−115°≦θ1≦50°)となる。
<車輪装置の段差を登る動作>
図26は、車輪装置40が段差STを昇り上がる過程を図示した側面図である。以下に説明するように、車輪装置40は、段差STを昇り上がる場合、補助輪8が走行平面RPに接地して揺動アーム46が待機位置にあるときの走行体45の走行姿勢(以下「待機走行姿勢」という。)(図26(a)参照。)から、揺動アーム46が上昇揺動した状態にあるときの走行体45の走行姿勢(以下「上動走行姿勢」という。)(図26(b)参照。)へと変化する。
図26(a)に示すように、走行体45が待機走行姿勢をして、車輪装置40が段差壁面SWへ向かって走行平面RPを走行し、補助輪8が段差壁面SWに衝突し、その後、走行体45が走行姿勢で走行平面RPを前進すると、図26(b)に示す位置へ向かって、補助輪8が揺動アーム46に押されて段差壁面SWを上方へ向けて上昇転動し、この転動に伴って揺動アーム46が揺動軸46Aを中心に上方へ向かって揺動させられる。
このとき、揺動アーム46は、補助輪8の段差壁面SWへの衝突によって先端部が相対的に後方(図26左側)へ押される外力を受ける格好となる。この外力は、揺動アーム46を揺動軸46Aを中心に上方へ向けて回転させる回転力となって、揺動アーム46を、図26(a)の位置(待機位置)から図26(b)の位置(上限位置)へ向けて上昇揺動させる。すると、この揺動アーム46の上昇揺動によって、走行体45は、補助輪8が走行平面RPから離間されて空中位置へ浮上した上動走行姿勢の状態となる。
その後、走行体45が更に前進し、補助輪8が更に上昇転動し、揺動アーム46が更に上昇揺動すると、図26(b)に示すように、揺動アーム46がストッパ機構10の上限ストッパ10Aにより上限位置で衝止される。
そして、この後、操作ハンドル92(図1参照。)を介して車輪装置40に前方上方へ引き上げる外力が加えられると、この引き上げに伴って自然と、図26(b)の位置から走行体45が更に前進されるとともに、補助輪8が更に上昇転動して、前輪23が段差下側の走行平面RPから浮き上がり、それから補助輪8が段差上側の走行平面RPに乗り上がり、前輪23及び後輪4が段差壁面SWから段差上側の走行平面RPに順に乗り上がると、この車輪装置40の段差越えが完了する。
<第五実施例>
次に、図27及び図28を参照して、第五実施例の車輪装置50について説明する。
第五実施例の車輪装置50は、上記した第二実施例の車輪装置20に対し、支持輪を排除し、ストッパ機構のうち下降揺動を制限する下限ストッパを、揺動アームを待機位置で支持する支持機構として兼用したものである。つまり、揺動アームの支持機構は、ストッパ機構の下限ストッパによる制限位置を、揺動アームの下限位置を待機位置としたものである。
図27は、第五実施例の車輪装置50の走行姿勢を図示した側面図である。図27に示すように、ストッパ機構10は、揺動アーム26を上限位置(図28参照。)で制止するため、上限位置で揺動アーム26を衝止する上限ストッパ10Aを有しており、この上限ストッパ10Aが車体フレーム25Aに配設固定されている。この上限ストッパ10Aは、揺動アーム26に衝止することで、その上限位置を越える上昇揺動を禁止している。
また、ストッパ機構10は、揺動アーム26を待機位置(図28参照。)で制止するため、待機位置で揺動アーム26を衝止する下限ストッパ10Bを有しており、この下限ストッパ10Bが車体フレーム25Aに配設固定されている。この下限ストッパ10Bは、揺動アーム26に衝止することで、その待機位置を越える下降揺動を禁止するとともに、揺動アーム26を待機位置にて支持する支持機構51としても兼用される。
換言すれば、ストッパ機構10は、揺動アーム26が待機位置とそれより上方にある所定の上限位置との間で上昇揺動および下降揺動することを許容するとともに、支持機構51として、揺動アーム26を待機位置にて支持している。
図28は、揺動アーム26の揺動範囲を示した車輪装置50の側面図であり、揺動アーム26が上限位置にある状態と、揺動アーム26が下限位置にある状態とを、それぞれ図示したものである。
図28に示すように、前補助輪7(軸間直線L1)の揺動範囲θ1は、揺動アーム26介したストッパ機構10の揺動制限によって、待機走行姿勢における揺動アーム26の軸間直線L1が走行平面RPに対して傾斜角φ1を成す待機位置から、上方に上限角αだけ揺動した上限位置(φ1+α)までの範囲(φ1≦θ1≦φ1+α)となる。
例えば、傾斜角φ1が約15°、上限角αが約30°である場合、前補助輪7の揺動範囲θ1は、走行平面RP(傾斜角0°)に対する傾斜角約15°の待機位置から更に上方に上限角約30°だけ揺動した上限位置(約45°)までの範囲(概ね15°≦θ1≦45°)となる。
このように第五実施例の車輪装置50によれば、第一実施例の第二補助輪8や第二実施例の支持輪8に代わって、ストッパ機構10が下限ストッパ10Bが揺動アーム26を待機位置で支持する支持機構51となるので、第一実施例の第二補助輪8や第二実施例の支持輪8を用いることなく前補助輪7を走行平面から離間した空中位置で支持することができる。
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記第五実施例の車輪装置50は、第二実施例の車輪装置20から支持輪8を排除し、ストッパ機構10のうち下降揺動を制限する下限ストッパ10Bを、揺動アーム26を待機位置で支持する支持機構51として兼用したが、かかる変形例は、必ずしも第二実施例ベースのものに限定されず、例えば、第一実施例ベースのものであっても良い。
例えば、第一実施例の車輪装置1から第二補助輪8を排除し、ストッパ機構のうち下降揺動を制限する下限ストッパを、揺動アーム6を待機位置で支持する支持機構として兼用しても良い。つまり、揺動アーム6の支持機構が、ストッパ機構の下限ストッパによる制限位置を、揺動アーム6の下限位置を待機位置としたものであっても良い。
また、各車輪の車軸、揺動アームの揺動軸、取付台座の連結軸は、各車輪、揺動アーム、取付台座に設けられる軸受を介して回動自在に軸支するようにしても良い。
1,20,30,40,50 車輪装置
2 取付台座
2A 連結軸
3,23 前輪
3A,23A 前輪の車軸
4 後輪
4A 後輪の車軸
5,25,35,45 走行体
5A,25A,35A,45A 車体フレーム
6,26,36,46 揺動アーム
6A,26A,36A,46A 揺動軸
7 第一補助輪・前補助輪(第1補助輪の車軸、補助輪の車軸)
7A 第一補助輪の車軸・前補助輪の車軸(第1補助輪の車軸、補助輪の車軸)
8 第二補助輪・支持輪(第2補助輪、補助輪、支持輪、支持機構)
8A 第二補助輪の車軸・支持輪の車軸(第2補助輪の車軸、補助輪の車軸、支持輪の車軸)
10A 上限ストッパ(ストッパ手段)
51 支持機構(支持機構)
90 キャリーカート(取付対象物)
92 操作ハンドル(操作部材)
93 把持部(操作部材の先端部)
ef3,ef23 前輪の外周前端
ef7 第一補助輪の外周前端・前補助輪の外周前端(第1補助輪の外周前端、補助輪の外周前端)
P6,P26,P36,P46 揺動アームの揺動中心
P7 第一補助輪の回転中心・前補助輪の回転中心(第1補助輪の回転中心、補助輪の回転中心)
RP 走行平面
SW 段差壁面

Claims (3)

  1. 取付対象物に取り付けられ当該取付対象物を支持する取付台座と、
    その取付台座に固定され当該取付台座側から上方に延設され先端部が使用者により引っ張られ又は押される操作部材と、
    前記取付台座が前後方向へ相対的に揺動自在に連結軸を介して連結される車体フレームとその車体フレームに車軸を介して回動自在に軸支される前輪及び後輪とを有し、前記取付台座に作用する荷重を支持するとともに前記操作部材を介して作用する外力により前記前輪及び後輪が転動して走行する走行体と、
    その走行体の車体フレームに揺動軸を介して揺動自在に連結され、且つ、その揺動軸から前記走行体の前方へ向けて延出される揺動アームと、
    その揺動アームにおける延出部分の先端部に車軸を介して回動自在に軸支される第1補助輪と、
    その第1補助輪の車軸と前記揺動アームにおける揺動軸との間部分に車軸を介して回動自在に軸支される車輪であって、前記走行体の前輪及び後輪が走行平面に接地した走行姿勢において、(a)当該車輪の外周前端が前記前輪の外周前端よりも前側にあって前記第1補助輪の外周前端よりも後方下方にあり且つ当該車輪が走行平面に接地されるとともに、(b)この走行平面との接地によって、前記第1補助輪の外周前端が前記前輪の外周前端よりも前側となり且つその第1補助輪の回転中心が前記揺動アームの揺動中心よりも前方上方となる位置(以下「待機位置」という。)にて、前記揺動アームを支持するとともに、(c)このように揺動アームを支持することによって、前記第1補助輪を走行平面から離間した空中位置にて支持する第2補助輪と、
    その第2補助輪により前記待機位置で支持される前記揺動アームが、その待機位置とそれより上方にある上限位置との間で上昇揺動および下降揺動することを許容し、その揺動アームを前記上限位置で制止することにより当該上限位置を越える上昇揺動を禁止するストッパ手段とを備えており、
    前記第1補助輪は、前記走行姿勢において、前記走行体が前進することによって、段差壁面に当接され、その段差壁面を上昇転動するものであり、
    前記揺動アームは、前記走行姿勢において、前記第1補助輪が段差壁面を上昇転動することによって、前記待機位置から前記上限位置へ向かって上昇揺動するものであり、
    前記第2補助輪は、前記揺動アームが前記待機位置から上昇揺動した状態で、前記第1補助輪と一緒に、又は、この第1補助輪に代わって段差壁面に当接可能であって、この段差壁面との当接状態において、当該第2補助輪の回転中心が前記揺動アームの揺動中心よりも前方上方となるものであることを特徴とする車輪装置。
  2. 前記揺動アームは、前記走行姿勢において、前記第2補助輪が段差壁面で上昇転動することによって、前記上限位置へ向かって更に上昇揺動されるものであることを特徴とする請求項1記載の車輪装置。
  3. 前記第1補助輪は、前記第2補助輪に比べて小径かつ軽量の車輪であることを特徴とする請求項1又は2記載の車輪装置。
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