JP5487379B2 - 血中リン濃度上昇抑制剤 - Google Patents

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Description

本発明は、血中リン濃度上昇抑制剤に関する。より詳細には、腎機能の低下に伴う高リン血症の予防および改善に効果的な血中リン濃度上昇抑制剤に関する。
リン代謝調節において、腎臓は極めて重要な役割を担っており、腎機能が低下すると、リンが体内に蓄積して高リン血症を引き起こす。一般的に、健常人の血中リン濃度は、2.5〜4.7mg/dL程度であり、血中リン濃度が5.5mg/dLを超えると、血中リン濃度を低下させる処置(薬の投与など)が必要となる。
高リン血症のようなリン過剰の状態になると、副甲状腺ホルモン(PTH)の生産・分泌が亢進され、副甲状腺細胞増殖などが促進され、その結果、二次性副甲状腺機能亢進症が引き起こされる。さらに、高リン血症は、腎不全への発展、心血管合併症(例えば、血中のリンとカルシウムとが結合して動脈壁に沈着し、動脈硬化を引き起こすなど)の発症などに関与していることが明らかにされている。さらに、透析患者および腎機能障害を有する患者において、高リン血症は、心血管障害の要因になっているばかりではなく、生命予後の増悪因子であることが報告されている。
PTH濃度上昇と分画リン酸排泄率の増加との間には、正の相関関係が見られることから、この作用は、主にPTH分泌亢進によるものと考えられていた。しかし、PTH以外の成分が関与する可能性が示されており、リン代謝も未知な部分が多い。したがって、現在、リン代謝機能に基づく効果的な血中リン濃度低下剤は開発されておらず、腎機能を喪失した腎不全患者の血中からのリンの除去は、透析に依存している。
透析患者および腎機能障害を有する患者は、リンなどの摂取量を減らすため、厳格な食事制限をしている場合が多い。しかし、食事制限を行ったとしても、リンは1日当たり約1200mg摂取される。1回の透析でのリン除去能は、最大でも1000mg程度である。すなわち、週3回の透析において除去されるリンは、3000mg程度であるため、過剰摂取となっている場合が多い。
したがって、透析患者および腎機能障害を有する患者は、血中リン濃度の上昇を抑えるために、食事制限を行うとともに、リン吸着薬を服用する場合が多い。このようなリン吸着薬として、経口摂取により腸管でリンを物理的に吸着させるリン吸着薬が挙げられ、例えば、カルシウム含有リン吸着薬、カルシウム非含有型のリン吸着薬などがある。
しかし、カルシウム含有リン吸着薬では、カルシウムを過剰に摂取することになり、血中カルシウムの上昇をきたすことにより心血管障害の危険性が増加する。さらに、活性型ビタミンDとともに投与する場合には、十分な量のカルシウム含有リン吸着薬を投与することができないことが多い。
カルシウム非含有型のリン吸着薬としては、例えば、特許文献1〜特許文献3に開示されているような、イオン交換樹脂タイプのリン吸着薬が挙げられる。しかし、イオン交換樹脂タイプのリン吸着薬は、便秘、腹部の張り、吐き気、嘔吐などの副作用が報告されている。
さらに、透析患者および腎機能障害を有する患者は、リンだけではなく、カリウム、塩分、水分などの摂取も制限される。しかし、栄養摂取の観点から、リンを十分に制限することは困難であり、有効かつ安全な製剤が望まれている。
そこで、近年、食品素材を用いた血中リン濃度低下剤の開発が試みられている。このような血中リン濃度低下剤としては、例えば、中性糖で構成されるガラクトマンナン分解物を有効成分とする高リン血症用製剤(特許文献4)、キトサンオリゴ糖を有効成分とする血中リン濃度低下剤(特許文献5)、紅藻類の抽出物を有効成分とするリン吸収阻害剤(特許文献6)などが挙げられる。
特許文献4に記載のガラクトマンナン分解物を有効成分とする高リン血症用製剤は、通常、食事と一緒に摂取するが、単独で摂取する場合には、水と同時に摂取すると考えられる。透析患者は水分摂取が制限されているので、このような高リン血症用製剤を摂取する場合には、水を必要とせずに飲める形態が好ましい。
特許文献5に記載のキトサンオリゴ糖を有効成分とする血中リン濃度低下剤は、オリゴ糖を主成分としているため、大腸内でのミネラル吸収の悪化を引き起こさないと考えられる。しかし、このような血中リン濃度低下剤は、下痢、脱水症状などを引き起こす可能性がある。
特許文献6に記載のリン吸収阻害剤では、有効成分である紅藻類がカリウム、カルシウム、鉄、マグネシウム、ナトリウムなどとの強力な結合力を有するため、透析患者に必要なこれらのミネラルを吸収し、ミネラル欠乏症を引き起こす可能性が考えられる。透析患者では、透析によるミネラル濃度の増減が見られるため、ミネラル吸収作用を有するリン吸収阻害剤は、使用時に注意が必要となる。
ところで、透析患者の血中中性脂肪、尿毒症物質などの低減のために、乳酸菌を含有する腸溶性製剤を投与することが知られている(特許文献7)。特許文献7には、このような製剤が動脈硬化症を改善すること、インドキシル硫酸、フェノールなどの物質を低減させることによって、慢性腎不全による尿毒症を改善することが記載されている。しかし、特許文献7は、血中リン濃度については、何ら明らかにしていない。
また、特許文献8には、ある種の乳酸菌が、リンをポリリン酸として菌体内に蓄積することが記載されている。しかし、特許文献8は、ポリリン酸の菌体内蓄積と血中リン濃度との関係については、何ら明らかにしていない。
特開2001−48791号公報 特開平9−295941号公報 国際公開01/068106号パンフレット 特開2007−22992号公報 特開2000−344802号公報 特開2001−2581号公報 特開2004−277296号公報 特開2006−176450号公報
本発明は、安全性が高くかつ容易に投与可能な血中リン濃度の上昇を抑制し得る血中リン濃度上昇抑制剤を提供することを目的とする。
本発明は、乳酸菌を有効成分とする、血中リン濃度上昇抑制剤を提供する。
1つの実施態様では、上記乳酸菌は、ビフィドバクテリウム属に属する微生物である。
1つの実施態様では、上記乳酸菌は、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)、ビフィドバクテリウム・ロンガム(B. longum)、ビフィドバクテリウム・インファンティス(B. infantis)、ビフィドバクテリウム・アニマリス(B. animalis)、ビフィドバクテリウム・シュードロンガム(B. pseudolongum)、およびビフィドバクテリウム・デンティウム(B. dentium)からなる群より選択される少なくとも1種である。
ある実施態様では、上記血中リン濃度上昇抑制剤は、経口投与用の形態である。
ある実施態様では、上記血中リン濃度上昇抑制剤は、ソフトカプセル、ハードカプセル、およびシームレスカプセルからなる群より選択される少なくとも1種の形態である。
さらなる実施態様では、上記血中リン濃度上昇抑制剤は、腸溶性である。
さらなる実施態様では、さらに、オリゴ糖を含有する。
本発明の血中リン濃度上昇抑制剤は、安全性が高くかつ容易に投与することができ、透析患者、腎機能障害を有する患者などの血中リン濃度の上昇を抑制し得る。さらに、本発明の血中リン濃度上昇抑制剤は、乳酸菌を含有するため、便秘を改善することもできる。
本発明の血中リン濃度上昇抑制剤は、乳酸菌を含有する。本明細書において「血中リン濃度上昇抑制」とは、血中のリン濃度を低下させること、あるいは血中のリン濃度の上昇または上昇速度を抑えることをいう。
乳酸菌は、腸内環境を改善し、アンモニア、インドール、フェノールなどの腸内の腐敗産物を減少させることが知られている。
乳酸菌としては、例えば、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属、ラクトバチルス(Lactobacillus)属、ラクトコッカス(Lactococcus)属、ペディオコッカス(Pediococcus)属、ストレプトコッカス(Streptococcus)属、エンテロコッカス(Enterococcus)属、ロイコノストック(Leuconostoc)属、テトラゲノコッカス(Tetragenococcus)属、エノコッカス(Oenococcus)属、およびワイセラ(Weissella)属に属する微生物が挙げられる。これらの微生物は、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。これらの中で、好ましくは、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属またはラクトバチルス(Lactobacillus)属に属する微生物が用いられる。
ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属に属する微生物としては、例えば、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)、ビフィドバクテリウム・ロンガム(B. longum)、ビフィドバクテリウム・インファンティス(B. infantis)、ビフィドバクテリウム・アニマリス(B. animalis)、ビフィドバクテリウム・シュードロンガム(B. pseudolongum)、ビフィドバクテリウム・デンティウム(B. dentium)、ビフィドバクテリウム・アンギュラータム(B. angulatum)、ビフィドバクテリウム・アステロイデス(B. asteroides)、ビフィドバクテリウム・ボウム(B. boum)、ビフィドバクテリウム・カテニュレイタム(B. catenulatum)、ビフィドバクテリウム・コエリナム(B. choerinum)、ビフィドバクテリウム・コリネフォルメ(B. coryneforme)、ビフィドバクテリウム・カニクリ(B. cuniculi)、ビフィドバクテリウム・ガリカム(B. gallicum)、ビフィドバクテリウム・ガリナラム(B. gallinarum)、ビフィドバクテリウム・グロボサム(B. globosum)、ビフィドバクテリウム・インディカム(B. indicum)、ビフィドバクテリウム・マグナム(B. magnum)、ビフィドバクテリウム・メリシカム(B. merycicum)、ビフィドバクテリウム・ミニマム(B. minimum)、ビフィドバクテリウム・パブロラム(B. parvulorum)、ビフィドバクテリウム・シュードカテニュレイタム(B. pseudocatenulatum)、ビフィドバクテリウム・プロルム(B. pullorum)、ビフィドバクテリウム・ルミナレ(B. ruminale)、ビフィドバクテリウム・ルミナンチウム(B. ruminantium)、ビフィドバクテリウム・サエキュレア(B. saeculare)、ビフィドバクテリウム・サブチル(B. subtile)、ビフィドバクテリウム・スイス(B. suis)、およびビフィドバクテリウム・サーモフィラム(B. thermophilum)が挙げられる。
これらのビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属に属する微生物の中でも、好ましくは、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)、ビフィドバクテリウム・ロンガム(B. longum)、ビフィドバクテリウム・インファンティス(B. infantis)、ビフィドバクテリウム・アニマリス(B. animalis)、ビフィドバクテリウム・シュードロンガム(B. pseudolongum)、およびビフィドバクテリウム・デンティウム(B. dentium)が用いられる。
ラクトバチルス(Lactobacillus)属に属する微生物としては、例えば、ラクトバチルス・アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)、ラクトバチルス・アミロボラス(L. amylovorus)、ラクトバチルス・アニマリス(L. animalis)、ラクトバチルス・ブレビス(L. brevis)、ラクトバチルス・ブレビス・サブスピーシス・グラベセンシス(L. brevis subsp. gravesensis)、ラクトバチルス・ブフネリ(L. buchneri)、ラクトバチルス・ブルガリクス(L. bulgaricus)、ラクトバチルス・カゼイ(L. casei)、ラクトバチルス・カゼイ・サブスピーシス・カゼイ(L. casei subsp. casei)、ラクトバチルス・カゼイ・サブスピーシス・プランタラム(L. casei subsp. plantarum)、ラクトバチルス・カゼイ・サブスピーシス・トレランス(L. casei subsp. tolerans)、ラクトバチルス・セロビオサス(L. cellobiosus)、ラクトバチルス・カーバタス(L. curvatus)、ラクトバチルス・デルブルッキ(L. delbrueckii)、ラクトバチルス・デルブルッキ・サブスピーシス・ブルガリクス(L. delbrueckii subsp. bulgaricus)、ラクトバチルス・デルブルッキ・サブスピーシス・デルブルッキ(L. delbrueckii subsp. delbrueckii)、ラクトバチルス・デルブルッキ・サブスピーシス・ラクティス(L. delbrueckii subsp. lactis)、ラクトバチルス・ディバージェンス(L. divergens)、ラクトバチルス・ファーメンタム(L. fermentum)、ラクトバチルス・フルクトサス(L. fructosus)、ラクトバチルス・ガセリ(L. gasseri)、ラクトバチルス・ヒルガルディ(L. hilgardii)、ラクトバチルス・ケフィール(L. kefir)、ラクトバチルス・ライヒマニイ(L. leicnmannii)、ラクトバチルス・パラカゼイ(L. paracasei)、ラクトバチルス・パラカゼイ・サブスピーシス・パラカゼイ(L. paracasei subsp. paracasei)、ラクトバチルス・ペントーサス(L. pentosus)、ラクトバチルス・プランタラム(L. plantarum)、ラクトバチルス・ロイテリ(L. reuteri)、ラクトバチルス・ラムノーザス(L. rhamnosus)、ラクトバチルス・サケイ(L. sakei)、ラクトバチルス・サケイ・サブスピーシス・サケイ(L. sakei subsp. sakei)、ラクトバチルス・サンフランシスコ(L. sanfrancisco)、ラクトバチルス・バチノステルクス(L. vaccinostrcus)、およびラクトバチルス・スピーシス(Lactobacillus sp.)が挙げられる。
これらのラクトバチルス(Lactobacillus)属に属する微生物の中でも、好ましくは、ラクトバチルス・アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)、ラクトバチルス・アニマリス(L. animalis)、ラクトバチルス・ブレビス(L. brevis)、ラクトバチルス・ブルガリクス(L. bulgaricus)、ラクトバチルス・カゼイ(L. casei)、およびラクトバチルス・デルブルッキ(L. delbrueckii)が用いられる。
本発明の血中リン濃度上昇抑制剤は、乳酸菌の生菌を、好ましくは1日当たり5×10〜5×1010個、より好ましくは1×10〜1×1010個投与し得るように含有する。
例えば、本発明の血中リン濃度上昇抑制剤の形態が、以下で詳述するソフトカプセル、ハードカプセル、およびシームレスカプセルの場合、カプセル1g当たりに、乳酸菌の生菌は、好ましくは2×10〜5×10個含有される。
本発明の血中リン濃度上昇抑制剤は、さらに、オリゴ糖を含有し得る。本発明の血中リン濃度上昇抑制剤に含まれる乳酸菌は、オリゴ糖により生育および増殖が助けられる。
本発明の血中リン濃度上昇抑制剤に用いられるオリゴ糖としては、特に限定されず、例えば、ラクチュロース、ラフィノース、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、マンノオリゴ糖などが挙げられる。
本発明の血中リン濃度上昇抑制剤がオリゴ糖を含有する場合、オリゴ糖は、本発明の血中リン濃度上昇抑制剤に含まれる乳酸菌20億個に対して、好ましくは50〜1000mg、より好ましくは100〜500mgの割合で含有される。
さらに、本発明の血中リン濃度上昇抑制剤は、乳酸菌およびオリゴ糖以外に、賦形剤、香料、溶媒などのその他の成分を含有してもよい。このような成分としては、ビタミン類(例えば、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、パントテン酸、葉酸、ニコチン酸、βカロテンなど)、アミノ酸類(例えば、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、グルタミン酸など)、ミネラル類(例えば、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅など)、脂肪酸類(例えば、α−リノレン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、月見草油など)、オクタコサノール、カゼイン分解物、水溶性食物繊維、不溶性食物繊維、糖類(例えば、デンプン、セルロース、コーンスターチ、キチン、キトサン、ショ糖、乳糖、麦芽糖、ブドウ糖など)、その他の食品、食品添加物などとして認可されている有用な物質などが挙げられる。これらのその他の成分は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でもビタミンC、ビタミンE、およびβカロテンが好ましく用いられる。例えば、ビタミンCは、本発明の血中リン濃度上昇抑制剤に含まれる乳酸菌20億個に対して、好ましくは10〜500mg、より好ましくは50〜200mgの割合で含有される。ビタミンEは、本発明の血中リン濃度上昇抑制剤に含まれる乳酸菌20億個に対して、好ましくは0.5〜30mg、より好ましくは1.5〜10mgの割合で含有される。βカロテンは、本発明の血中リン濃度上昇抑制剤に含まれる乳酸菌20億個に対して、好ましくは0.5〜20mg、より好ましくは1〜5mgの割合で含有される。
本発明の血中リン酸濃度上昇抑制剤は乳酸菌を有効成分とするため、この乳酸菌を含有する抑制剤は、好ましくは経口投与される。その場合、胃を通過して腸に到達し、そこで生育できるようにしなければならない。ところで、胃のpHは1〜3であり、この著しく低いpHのため、経口摂取された乳酸菌は、その大部分が死滅する。増殖能を有したまま腸まで達する乳酸菌は、一般に、投与量の10000分の1以下となると言われている。したがって、本発明で用いる血中リン酸濃度上昇抑制剤中の乳酸菌がヒトの腸内に生存したまま到達し、かつ、腸内で増殖するためには、胃酸による影響を極力受けないようにすることが必要である。
そのため、本発明においては、血中リン酸濃度上昇抑制剤が耐酸性のカプセル製剤の形態であることが好ましい。カプセル製剤の構成、形状などは、カプセル皮膜が胃酸に対して耐性を有する限り特に限定されず、例えば、カプセル製剤としては、ソフトカプセル、ハードカプセル、シームレスカプセルなどが挙げられる。すなわち、胃酸がカプセル内に浸入し、乳酸菌と接触しないように構成することが望ましい。カプセル皮膜は、pH4以下、好ましくはpH1〜3で溶解しない皮膜であり得る。カプセル化法も特に制限はない。
(シームレスカプセル製剤)
胃酸に対して耐性を付与するためのカプセルの形状としては、好ましくは、シームレスカプセルが挙げられる。「シームレスカプセル」とは、ソフトカプセルの一種であり、継ぎ目のない皮膜で内容物を封入する形態のカプセルをいう。シームレスカプセルは、二層以上の多層構造が可能であり、三層またはそれ以上の多層構造を有することが好ましい。
以下に、三層構造のシームレスカプセル製剤の調製について説明する。図1は三層構造のシームレスカプセル製剤の模式断面図である。この三層構造は、最内層、この最内層を覆う内皮層、およびこの内皮層を覆う外層からなる。最内層は乳酸菌、およびこの乳酸菌を懸濁/混合するための非水性溶媒または固体成分(以下、この成分を最内層用物質と記載する)からなる。
最内層用物質には特に制限がない。例えば、各種油脂類、脂肪酸類、糖の脂肪酸エステル、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、鎖状エーテル、高級脂肪酸エステル、高級アルコール、テルペン類が挙げられる。具体的には、大豆油、胡麻油、パーム油、コーン油、綿実油、椰子油、菜種油、カカオ脂、牛脂、豚脂、馬油、鯨油、融点が40℃以下であるそれらの水添油脂、マーガリン、ショートニング、グリセリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、薄荷油、α−ピネン、D−リモネンなどが挙げられるが、これらに限定されない。これらの最内層用物質は、単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
内皮層の材料としては、上記最内層用物質のうち、融点が20℃〜50℃であり、かつ最内層と異なる物質が用いられる。より好ましくは、常温で固体の物質が用いられる。この内皮層は、水分および酸素の透過を抑制し、胃酸との接触を防ぐように働き得る。どのような物質を選択するかは、カプセルの保存期間などを考慮して決定することができる。
外層(三層構造以上の場合は最外層)の材料としては、タンパク質と水溶性多価アルコールとの混合物、タンパク質と水溶性多価アルコールと多糖類との混合物、多糖類と水溶性多価アルコールとの混合物などが挙げられる。タンパク質としては、例えば、ゼラチンおよびコラーゲンが挙げられる。水溶性多価アルコールとしては、例えば、ソルビトール、マンニトール、グリセリン、プロピレングリコール、およびポリエチレングリコールが挙げられる。多糖類としては、寒天、ゲランガム、キサンタンガム、ローカストビーンガム、ペクチン、アルギン酸塩、カラギーナン、アラビアガム、デキストリン、変性デキストリン、デンプン、加工デンプン、プルラン、ペクチン、およびカルボキシメチルセルロース塩が挙げられる。ペクチン、アルギン酸塩、ゲランガム、もしくはカラギーナンを使用する場合は、適宜アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩などを添加してもよい。
上記三層構造のシームレスカプセル製剤の調製は、当業者に周知の技術、例えば、特許第1398836号明細書に記載されている三重ノズルを用いる滴下法で行われる。形成されたカプセルは、次いで乾燥させる。乾燥方法としては、例えば、常温通風乾燥を施す。乾燥は、例えば5℃〜30℃の空気により乾燥させる方法が一般的である。乾燥時間は2〜12時間が好適である。さらに真空乾燥または真空凍結乾燥を施してもよい。
シームレスカプセル製剤のカプセル皮膜に耐酸性を付与するには、耐酸性の外層を形成させるか、または形成されたシームレスカプセルの皮膜(最外層)を耐酸性となるように処理する。
耐酸性外層を形成させる方法としては、ゲル化能を有するゼラチン、寒天、カラギーナンなどを100質量部に対して、ペクチン、アルギン酸塩、アラビアゴムなどを0.01〜20質量部、好ましくは0.1〜10質量部となるように添加する方法が挙げられる。
形成されたシームレスカプセルの皮膜(最外層)に耐酸性を付与する方法としては、例えば、シームレスカプセルの外層(最外層)の架橋処理およびシームレスカプセルの表面のコーティング処理が挙げられる。これらの処理を単独でまたは組み合わせて行うことが好ましい。
タンパク質を含む外層を架橋処理する場合、まず、シームレスカプセルを調製した後、十分に水洗する。水洗したシームレスカプセルを、架橋剤を含む水溶液に加え、外層の表面を架橋させる。架橋剤としては、従来公知の架橋剤を使用することができ、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、グリオキサール、グルタルアルデヒド、シンナムアルデヒド、バニリルアルデヒド、アセトン、エチルメチルケトン、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、カリミョウバン、およびアンモニウムミョウバンが挙げられる。一般には、シームレスカプセル1質量部を、0.1〜2w/v%、好ましくは0.5〜2w/v%の架橋剤を含む水溶液50〜100質量部に加え、10〜300秒間撹拌することにより、外層の処理を行う。なお、架橋剤の使用量、作用させる時間は、架橋剤によって異なる。外皮膜の表面を架橋処理した後、十分に水洗することにより、架橋剤を含む水溶液を除去し、外層中に含まれる水分を乾燥させる。
また、上記のタンパク質を含む外層の架橋処理として、トランスグルタミナーゼを用いる酵素処理による架橋を行ってもよい。この場合、生成したシームレスカプセル1質量部を、0.1〜10w/v%、好ましくは0.5〜2w/v%の酵素を含む水溶液50〜100質量部に加え、1〜300分間撹拌することにより、外層を処理し、上記と同様に水洗、乾燥させる。
コーティング処理を行う場合は、生成した湿シームレスカプセルを乾燥させた後、セラック、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、セルロースTC−5、ビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体、ゼイン、エチレンワックスなどを基材とし、ヒマシ油、菜種油、ジブチルフタレート、ポリエチレングリコール、グリセリン、ステアリン酸、脂肪酸エステル、ソルビタンパルミテート、ポリオキシエチレンステアレート、アセチル化モノグリセリドなどを可塑剤として用いて、常法に従ってシームレスカプセルをコーティングする。
さらに、カプセルに腸溶性を付与することにより、カプセル中の乳酸菌を胃内の酸性溶液(例えば、胃酸)などからカプセルを保護する。腸溶性の付与は、当業者が通常腸溶性カプセルを製造する方法で行われる。また、シームレスカプセルの外層材料としてゼラチンおよびペクチンを含む混合物を用いることにより、腸溶化皮膜とできる。
シームレスカプセル製剤の形状は球状であり得る。シームレスカプセルの平均粒径は、0.3〜10mm、好ましくは、1.5〜8mmである。
このようにして得られたシームレスカプセル製剤は、室温で乳酸菌の活性を保持したまま6ヶ月以上保存することが可能であり、10℃以下で保存する場合は、1年以上の長期保存が可能である。
(ソフトカプセル製剤)
ソフトカプセル製剤は、シームレスカプセル製剤の場合と同様、非水性溶媒中への乳酸菌の懸濁液を内容物とし、皮膜シートで包含したものである。皮膜シートの材料は、シームレスカプセルの外層の材料と同様である。
ソフトカプセル製剤は、公知の技術、例えば、特許第2999535号明細書に記載されている方法で調製することができる。例えば、ロータリーダイを用いて、内容物を注入および充填しながら、皮膜シートを型を通して加熱封入し、カプセル化し得る。腸において乳酸菌を放出する機能を持たせるために、得られたソフトカプセルから、離型剤である油を極性溶媒(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール)で洗浄することによって除去する。その後、シームレスカプセルの場合と同様に、架橋処理およびコーティング処理を組み合わせて行うか、あるいはいずれか一方の処理を行い、耐酸性とし得る。
ソフトカプセル製剤は、球状、楕円状、または矩形状の構造であり得る。ソフトカプセルは、長径が3〜16mmおよび短径が2〜10mmのものが好ましく、長径が5〜7mmおよび短径が2〜4mmのものがより好ましい。
このようにして得られたソフトカプセル製剤は、室温で乳酸菌の活性を保持したまま6ヶ月以上保存することが可能であり、10℃以下で保存する場合は、1年以上の長期保存が可能である。
(ハードカプセル製剤)
ハードカプセル製剤は、カプセル皮膜を予めボディとキャップとに成型し、内容物をカプセルボディに充填し、次いでカプセルキャップを組み合わせることにより、製造され得る。ハードカプセルの材料としては、ゼラチン、セルロース、プルラン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カラギーナン、セルロース誘導体などが挙げられる。ハードカプセルの成型は、当業者が通常用いる方法で行われ得る。成型カプセルは、市販のカプセルであってもよい。内容物は乳酸菌を賦型剤(例えば、無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、乳糖、コーンスターチ、結晶セルロース)とよく混合させたもの、あるいは、乳酸菌の乾燥菌末を含有する粉体であり得る。内容物をカプセル内に入れた後、コーティングされ得る。このコーティングには、シームレスカプセルの外層で説明した材料および方法が適用され、それにより耐酸性および好ましくは腸における崩壊性(腸溶性)が付与される。このコーティングは、カプセル皮膜をシールして内容物を密封する役割も有し得る。
このようにして得られたハードカプセル製剤では、室温で乳酸菌の活性を保持したまま6ヶ月以上保存することが可能であり、10℃以下で保存する場合は、1年以上の長期保存が可能である。
本発明を実施例および比較例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
(実施例1)
以下に説明するように、同心三重ノズルを備えたカプセル製造装置を用いて、ビフィズス菌含有シームレスカプセルを調製した。
ビフィズス菌末(ビフィドバクテリウム・ロンガムJBL01)100gを、融点34℃の水添パーム核油400gを融解した硬化油中に分散させ、この分散物を同心三重ノズルの内側ノズルから、その外側の中間ノズルから融点43℃の水添パーム核油を融解した硬化油を、さらに最外側ノズルからゼラチン溶液(ゼラチン600g、グリセリン300g、およびペクチン100gを精製水4kgに溶解させたもの)を、冷却下(15℃)で流動している流体キャリアであるナタネ油中に同時に吐出させることにより、直径2.0mmの三層構造のビフィズス菌含有シームレスカプセルを調製した(シームレスカプセル0.2gあたりに、20億個のビフィズス菌を含有)。
調製したビフィズス菌含有シームレスカプセルを、34人の透析患者(以下、単に患者と記載する場合がある)に1日あたり0.2gを4週間にわたって摂取させた。患者には、他の血中リン濃度低下剤を服用させなかった。なお、食事は栄養士が指導しているが、全ての患者が同一の食事を取っているわけではない。
ビフィズス菌含有シームレスカプセルの摂取前、摂取1週間後、摂取3週間後、および摂取4週間後に採血し、無機リン測定用ホスファC−テストワコー(和光純薬工業株式会社製)を用いて、モリブデンブルー法により血中リン濃度を測定した。
表1および表2に、各患者の血中リン濃度の測定結果を示す。さらに、表3に、ビフィズス菌含有シームレスカプセルおよび他の血中リン濃度低下剤のいずれも摂取させていない患者11名(コントロール群)の血中リン濃度の測定結果を示す。
Figure 0005487379
Figure 0005487379
Figure 0005487379
表1および2のビフィズス菌含有シームレスカプセルの摂取前の血中リン濃度と摂取4週間後の血中リン濃度との値から、患者34名の平均血中リン濃度増加量は、−0.04mg/dL(すなわち、平均血中リン濃度は0.04mg/dL減少)であった。
表1に示すように、17人の患者については、ビフィズス菌含有シームレスカプセルの摂取前の血中リン濃度と比較して、ビフィズス菌含有シームレスカプセルを4週間摂取した後の血中リン濃度が低下していることがわかる。
一方、残りの17人の患者については、表2に示すように、ビフィズス菌含有シームレスカプセルの摂取によって、血中リン濃度が低下しなかったものの、患者34名の平均血中リン濃度は0.04mg/dL減少しており、血中リン濃度の上昇が抑制されたことがわかる。
コントロール群における試験後の血中リン濃度は、試験前と比較して有意に上昇していた(対応のあるT検定:p<0.01)。しかし、試験群では、有意な上昇は認められなかった。したがって、実施例1で得られたビフィズス菌含有シームレスカプセルは、有意に血中リン濃度の上昇を抑制していることがわかる。
(実施例2)
ビフィズス菌末(ビフィドバクテリウム・ロンガムJBL01)50gをナタネ油300gに懸濁させて、ソフトカプセルの内容液を調製した。次いで、ゼラチン400gおよびグリセリン100gを、200gの蒸留水に加えて60℃で撹拌して溶解させ、これをシート状に成型することによりゼラチン膜を得た。次いで、このゼラチン膜を、一対の回転円筒型金型の間に送り、これと連動するポンプで内容液をゼラチン膜間に噴出することにより、ソフトカプセルを調製した(ソフトカプセル1個あたりに、20億個のビフィズス菌を含有)。
調製したビフィズス菌含有ソフトカプセルを、30人の透析患者に1日あたり1カプセルを4週間にわたって摂取させた。摂取条件は実施例1と同様であり、患者には、他の血中リン濃度低下剤を服用させなかった。なお、食事は栄養士が指導しているが、全ての患者が同一の食事を取っているわけではない。
ビフィズス菌含有ソフトカプセルの摂取前および摂取4週間後に採血し、血中リン濃度を測定した。結果を表4に示す。
なお、ビフィズス菌含有ソフトカプセルおよび他の血中リン濃度低下剤のいずれも摂取させていない患者15名(コントロール群)の試験開始前の平均血中リン濃度は約7.10mg/dL、試験4週間後の平均血中リン濃度は約8.30mg/dLであった(コントロール群の平均血中リン濃度増加量は、1.21mg/dL)。
Figure 0005487379
表4に示すように、患者30名中6名(患者1〜6)は、ビフィズス菌含有ソフトカプセルの摂取によって、血中リン濃度が低下していることがわかる。一方、残りの24名の患者は、ビフィズス菌含有ソフトカプセルの摂取によって、血中リン濃度が低下しなかったものの、患者30名の平均血中リン濃度増加量は0.97mg/dLであり、コントロール群の増加量1.21mg/dLに比べて、血中リン濃度の上昇が抑制される傾向にあることがわかる。
(実施例3)
実施例2で得られたソフトカプセルを、特開2003−230363号公報に記載の方法に準じてコーティングした。
まず、シェラック20質量部、クエン酸トリエチル2質量部、およびエタノール78質量部を含む浸漬液を調製した。次いで、実施例2で得られたソフトカプセルを、調製した浸漬液に浸漬した後、ビフィズス菌の生菌数を損なわないように、約15〜20℃で通風乾燥を行った。この浸漬および乾燥の処理を3回繰り返して、シェラックコーティングされたビフィズス菌含有ソフトカプセル(腸溶性ビフィズス菌含有ソフトカプセル)を調製した。
調製した腸溶性ビフィズス菌含有ソフトカプセルを、実施例1と同様の摂取条件で、1日1カプセルを30人の透析患者に摂取させた。腸溶性ビフィズス菌含有ソフトカプセルの摂取前および摂取4週間後に採血し、血中リン濃度を測定した。結果を表5に示す。
なお、腸溶性ビフィズス菌含有ソフトカプセルおよび他の血中リン濃度低下剤のいずれも摂取させていない患者15名(コントロール群)の試験開始前の平均血中リン濃度は約6.86mg/dL、試験4週間後の平均血中リン濃度は約8.02mg/dLであった(コントロール群の平均血中リン濃度増加量は、1.15mg/dL)。
Figure 0005487379
表5に示すように、患者30名中14名(患者1〜14)は、腸溶性ビフィズス菌含有ソフトカプセルの摂取によって、血中リン濃度が低下していることがわかる。一方、残りの16名の患者は、ビフィズス菌含有ソフトカプセルの摂取によって、血中リン濃度が低下しなかったものの、患者30名の平均血中リン濃度増加量は0.13mg/dLであり、コントロール群の増加量1.15mg/dLに比べて、血中リン濃度の上昇が抑制されたことがわかる。
コントロール群における試験後の血中リン濃度は、試験前と比較して有意に上昇していた(対応のあるT検定:p<0.01)。しかし、試験群では、有意な上昇は認められなかった。したがって、実施例3で得られた腸溶性ビフィズス菌含有ソフトカプセルは、有意に血中リン濃度の上昇を抑制していることがわかる。
(実施例4)
1個のハードカプセルにつきビフィズス菌(ビフィドバクテリウム・ロンガムJBL05)が20億個となるように、市販の局方5号のハードカプセルにビフィズス菌末を充填し、ビフィズス菌含有ハードカプセルを調製した。
次いで、得られたハードカプセル100gを転動造粒器に入れ、シェラック10gおよびヒマシ油1gをメタノール−酢酸エチル(容量比1:1)混合液400gに溶解させて得られる溶液を、ハードカプセルの全表面にコーティング膜厚が0.3mmとなるように噴霧し、耐酸性コーティングされたハードカプセル(腸溶性ビフィズス菌含有ハードカプセル)100gを得た。
調製した腸溶性ビフィズス菌含有ハードカプセルを、実施例1と同様の摂取条件で、1日1カプセルを30人の透析患者に摂取させた。腸溶性ビフィズス菌含有ハードカプセルの摂取前および摂取4週間後に採血し、血中リン濃度を測定した。結果を表6に示す。
なお、腸溶性ビフィズス菌含有ハードカプセルおよび他の血中リン濃度低下剤のいずれも摂取させていない患者15名(コントロール群)の試験開始前の平均血中リン濃度は約7.02mg/dL、試験4週間後の平均血中リン濃度は約8.01mg/dLであった(コントロール群の平均血中リン濃度増加量は、0.99mg/dL)。
Figure 0005487379
表6に示すように、患者30名中16名(患者1〜16)は、腸溶性ビフィズス菌含有ハードカプセルの摂取によって、血中リン濃度が低下していることがわかる。一方、残りの14名の患者は、腸溶性ビフィズス菌含有ハードカプセルの摂取によって、血中リン濃度が低下しなかったものの、患者30名の平均血中リン濃度減少量は0.01mg/dLであり、コントロール群の増加量0.99mg/dLに比べて、血中リン濃度の上昇が抑制されたことがわかる。
コントロール群における試験後の血中リン濃度は、試験前と比較して有意に上昇していた(対応のあるT検定:p<0.01)。しかし、試験群では、有意な上昇は認められなかった。したがって、実施例4で得られた腸溶性ビフィズス菌含有ハードカプセルは、有意に血中リン濃度の上昇を抑制していることがわかる。
(実施例5)
ビフィズス菌末(ビフィドバクテリウム・ロンガムJBL01)100gを500Wの電子レンジで10分間処理し、ビフィズス菌末1gあたりの生菌数を1000個以下にしたこと以外は、実施例1と同様の手順で、ビフィズス菌含有シームレスカプセルを調製した。
調製したビフィズス菌含有シームレスカプセルを、実施例1と同様の摂取条件で、1日0.2gを30人の透析患者に摂取させた。ビフィズス菌含有シームレスカプセルの摂取前および摂取4週間後に採血し、血中リン濃度を測定した。結果を表7に示す。
なお、ビフィズス菌含有シームレスカプセルおよび他の血中リン濃度低下剤のいずれも摂取させていない患者15名(コントロール群)の試験開始前の平均血中リン濃度は約7.19mg/dL、試験4週間後の平均血中リン濃度は約8.55mg/dLであった(コントロール群の平均血中リン濃度増加量は、1.36mg/dL)。
Figure 0005487379
表7に示すように、患者30名中4名(患者1〜4)は、ビフィズス菌含有シームレスカプセルの摂取によって、血中リン濃度が低下していることがわかる。一方、残りの26名の患者は、ビフィズス菌含有ソフトカプセルの摂取によって、血中リン濃度が低下しなかったものの、患者30名の平均血中リン濃度増加量は0.94mg/dLであり、コントロール群の増加量1.36mg/dLに比べて、血中リン濃度の上昇が抑制される傾向にあることがわかる。
(実施例6)
実施例1で用いたビフィズス菌(ビフィドバクテリウム・ロンガムJBL01)をカプセルに封入せずに、1日につき20億個となるように、ビフィズス菌末の状態で30人の透析患者に4週間にわたって摂取させた。摂取条件は実施例1と同様であり、患者には、他の血中リン濃度低下剤を服用させなかった。なお、食事は栄養士が指導しているが、全ての患者が同一の食事を取っているわけではない。ビフィズス菌末の摂取前および摂取4週間後に採血し、血中リン濃度を測定した。結果を表8に示す。
なお、ビフィズス菌末および他の血中リン濃度低下剤のいずれも摂取させていない患者15名(コントロール群)の試験開始前の平均血中リン濃度は約6.75mg/dL、試験4週間後の平均血中リン濃度は約7.97mg/dLであった(コントロール群の平均血中リン濃度増加量は、1.21mg/dL)。
Figure 0005487379
表8に示すように、患者30名中2名(患者1および2)は、ビフィズス菌末の摂取によって、血中リン濃度が低下していることがわかる。一方、残りの28名の患者は、ビフィズス菌含有ソフトカプセルの摂取によって、血中リン濃度が低下しなかったものの、患者30名の平均血中リン濃度増加量は1.15mg/dLであり、コントロール群の増加量1.21mg/dLに比べてわずかであるが、血中リン濃度の上昇が抑制される傾向にあることがわかる。
(実施例7)
ビフィズス菌末(ビフィドバクテリウム・ロンガムJBL01)の代わりに、ビフィズス菌末(ビフィドバクテリウム・ビフィダムJCM1255)を用いたこと以外は、実施例1と同様の手順で、ビフィズス菌含有シームレスカプセルを調製した。
調製したビフィズス菌含有シームレスカプセルを、実施例1と同様の摂取条件で、1日0.2gを20人の透析患者に摂取させた。ビフィズス菌含有シームレスカプセルの摂取前および摂取4週間後に採血し、血中リン濃度を測定した。結果を表9に示す。
なお、ビフィズス菌末および他の血中リン濃度低下剤のいずれも摂取させていない患者15名(コントロール群)の試験開始前の平均血中リン濃度は約6.75mg/dL、試験4週間後の平均血中リン濃度は約7.97mg/dLであった(コントロール群の平均血中リン濃度増加量は、1.21mg/dL)。
Figure 0005487379
表9に示すように、患者20名中10名(患者1〜10)は、ビフィズス菌含有シームレスカプセルの摂取によって、血中リン濃度が低下していることがわかる。一方、残りの10名の患者は、ビフィズス菌含有ソフトカプセルの摂取によって、血中リン濃度が低下しなかったものの、患者20名の平均血中リン濃度増加量は0.13mg/dLであり、コントロール群の増加量1.21mg/dLに比べて、血中リン濃度の上昇が抑制されていることがわかる。
コントロール群における試験後の血中リン濃度は、試験前と比較して有意に上昇していた(対応のあるT検定:p<0.01)。しかし、試験群では、有意な上昇は認められなかった。したがって、実施例7で得られたビフィズス菌含有シームレスカプセルは、有意に血中リン濃度の上昇を抑制していることがわかる。
(実施例8)
ビフィズス菌末(ビフィドバクテリウム・ロンガムJBL01)の代わりに、ビフィズス菌末(ラクトバチルス・アシドフィルスJCM1132)を用いたこと以外は、実施例1と同様の手順で、ビフィズス菌含有シームレスカプセルを調製した。
調製したビフィズス菌含有シームレスカプセルを、実施例1と同様の摂取条件で、1日0.2gを20人の透析患者に摂取させた。ビフィズス菌含有シームレスカプセルの摂取前および摂取4週間後に採血し、血中リン濃度を測定した。結果を表10に示す。
なお、ビフィズス菌末および他の血中リン濃度低下剤のいずれも摂取させていない患者15名(コントロール群)の試験開始前の平均血中リン濃度は約6.75mg/dL、試験4週間後の平均血中リン濃度は約7.97mg/dLであった(コントロール群の平均血中リン濃度増加量は、1.21mg/dL)。
Figure 0005487379
表10に示すように、患者20名中9名(患者1〜9)は、ビフィズス菌含有シームレスカプセルの摂取によって、血中リン濃度が低下していることがわかる。一方、残りの11名の患者は、ビフィズス菌含有ソフトカプセルの摂取によって、血中リン濃度が低下しなかったものの、患者20名の平均血中リン濃度増加量は0.04mg/dLであり、コントロール群の増加量1.21mg/dLに比べて、血中リン濃度の上昇が抑制されていることがわかる。
コントロール群における試験後の血中リン濃度は、試験前と比較して有意に上昇していた(対応のあるT検定:p<0.01)。しかし、試験群では、有意な上昇は認められなかった。したがって、実施例8で得られたビフィズス菌含有シームレスカプセルは、有意に血中リン濃度の上昇を抑制していることがわかる。
以上の実験結果から、乳酸菌が血中リン濃度の上昇を抑制する効果を有することが明らかである。さらに、乳酸菌を腸溶性カプセルの形態で摂取させた場合は、顕著に血中リン濃度の上昇を抑制することがわかる。
本発明の血中リン濃度上昇抑制剤は、安全性が高くかつ容易に投与することができ、十分に血中リン濃度の上昇を抑制し得る。したがって、本発明の血中リン濃度上昇抑制剤は、透析患者、腎機能障害を有する患者などの血中リン濃度の上昇を抑制し得る食品、サプリメントなどとして有用である。
三層構造のシームレスカプセル製剤の構成を示す模式断面図である

Claims (5)

  1. 血中リン濃度上昇抑制剤であって、
    乳酸菌を有効成分として含有し、
    該乳酸菌が、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)およびビフィドバクテリウム・ロンガム(B. longum)からなる群より選択される少なくとも1種である、
    血中リン濃度上昇抑制剤。
  2. 経口投与用の形態である、請求項1に記載の血中リン濃度上昇抑制剤。
  3. ソフトカプセル、ハードカプセル、およびシームレスカプセルからなる群より選択される少なくとも1種の形態である、請求項2に記載の血中リン濃度上昇抑制剤。
  4. 腸溶性である、請求項2または3に記載の血中リン濃度上昇抑制剤。
  5. さらに、オリゴ糖を含有する、請求項1から4のいずれかの項に記載の血中リン濃度上昇抑制剤。
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