JP6297441B2 - ビフィドバクテリウム属細菌含有カプセルおよびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、ビフィドバクテリウム属細菌含有のカプセル製剤、具体的にはビフィドバクテリウム属細菌含有の腸送達用カプセル製剤に関する。
ビフィドバクテリウム属細菌による腸内環境の改善、整腸作用、その他の薬理作用等の効果を期待して、胃酸等の消化液からビフィドバクテリウム属細菌を保護し、失活させることなく腸に送達することが望まれている。
消化液による生菌の失活を防止しながら腸に物質を送達する手段として、現在までに、腸溶性コーティングで被覆された腸溶性カプセルが提案されている。例えば、特許文献1には、大腸有用菌、アルギン酸およびカルシウム塩を内包するカプセルがキトサン含有層でコーティングされている大腸送達用カプセルが記載されている。また、特許文献2には、ゼラチン又はセルロース誘導体を基材とするハードカプセル内にビフィドバクテリウム属細菌を含み、カプセル表面にキトサン含有層と腸溶性基材含有層とを有する大腸デリバリーカプセルが記載されている。しかし、これらに代表される腸溶性コーティングは、一般的に、カプセル製剤の調製後に、コーティングの追加工程を要し、製造コストを増加させるという問題がある。また、コーティングのムラが生じるなど、品質の安定性も懸念される。
一方で、近年、ハードカプセルの皮膜(外殻フィルム)自体が、耐酸性を有するハードカプセルが開発され、販売されている。例えば、カプスゲル社製DRcaps(登録商標)は、カプセルの皮膜が親水性−耐酸性からなるハードカプセルである。このカプセルは、カプセルの皮膜の上にさらに腸溶性のコーティングを施さなくとも、カプセルに封入するだけで製剤を耐酸性化することができる(特許文献3)。このような耐酸性カプセルは、酸性溶液に入れても溶解せず、生体内では胃中でハードカプセルが崩壊しないため、ビフィドバクテリウム属細菌の腸送達手段として有用であると考えられる。
日本国特許第5496432号 日本国特許第5087167号 米国特許公開公報2012/0288562A1
しかしながら、本発明者は、耐酸性を有するハードカプセルにビフィドバクテリウム属細菌を含有させたカプセル製剤を検討する過程で、胃中でカプセルが崩壊しないとしても、カプセルの皮膜は親水性素材を含有するため、時間の経過と共に、胃酸が徐々に、カプセル皮膜を通じて滲入することを見出した。そして、カプセル皮膜自体が耐酸性を有するカプセルを用いたとしても、ビフィドバクテリウム属細菌がカプセルに封入された場合には、ビフィドバクテリウム属細菌に酸(胃酸)が触れることで失活してしまうことがわかった。
上記の問題点を鑑み、本発明は、ビフィドバクテリウム属細菌を含むカプセル製剤において、必ずしも腸溶性コーティングを施すことなく、カプセル皮膜に滲み込んでくる胃酸からビフィドバクテリウム属細菌を保護する手段を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、驚くべきことに、以下の構成を有するカプセル製剤を開発することによって、上述の課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、以下の実施態様を含む。
(1)水溶性フィルム形成ポリマーとジェランガムとを含有するカプセルにビフィドバクテリウム属細菌と油脂とを含有する組成物が封入された、カプセル製剤。
(2)前記カプセルに封入された前記組成物における前記油脂の量が30質量%以上である、(1)に記載のカプセル製剤。
(3)前記カプセルは、水溶性フィルム形成ポリマー100質量部に対してジェランガム4〜15質量部含むカプセルである、(1)または(2)に記載のカプセル製剤。
(4)前記カプセルは、ボディ部とキャップ部とを有するハードカプセルであり、前記ボディ部と前記キャップ部との嵌合部がバンドシールによりシールされている、(1)〜(3)のいずれかに記載のカプセル製剤。
(5)前記油脂が、ベニバナ油、大豆油、菜種油、ヤシ油、パーム油、オリーブ油および中鎖脂肪酸トリグリセライドからなる群から選択される1種または複数種である、(1)〜(4)のいずれかに記載のカプセル製剤。
(6)前記カプセルに封入された前記組成物における前記油脂の量が30質量%以上70質量%以下である、(1)〜(5)のいずれかに記載のカプセル製剤。
(7)ビフィドバクテリウム属細菌を流動性を有する油脂に分散させる工程と、前記油脂に分散されたビフィドバクテリウム属細菌をカプセルに封入する工程と、を含むカプセル製剤の製造方法であって、前記カプセルが、水溶性フィルム形成ポリマーとジェランガムとを含有するものである、前記方法。
(8)前記カプセルは、ボディ部とキャップ部とを有するハードカプセルであり、前記カプセルに封入する工程の後に、前記ハードカプセルのボディ部とキャップ部との嵌合部をバンドシールによりシールする工程、をさらに含む、(7)に記載の方法。
(9)(7)または(8)に記載のカプセル製剤の製造方法によって製造される、カプセル製剤。
本発明の効果
本発明のカプセル製剤は、一態様において、カプセルの中に滲入してくる酸(胃酸)から、ビフィドバクテリウム属細菌を保護することができる。すなわち、酸(胃酸)と油脂とは、混合しても、分離して混ざらない性質を有することから、カプセルの中に滲入した酸(胃酸)は、カプセル内に封入された油脂に拡散することはない。したがって、水相(酸を含む)と油相(有効成分を含む)の2つがカプセル内部で分離されることにより、酸と有効成分との接触を効果的に減少させることができる。
本発明のカプセル製剤は、別の態様において、ビフィドバクテリウム属細菌はカプセルに含まれ、かつ、ビフィドバクテリウム属細菌が油脂と共にカプセル内に封入されている、という構成を採用する。これにより、本発明のカプセル製剤は、胃酸からの保護と腸(小腸または大腸など)内での速やかな崩壊との巧妙なバランスを容易に保つことができる点で有利である。
図1は、腸溶性ハードカプセルおよび油脂を用いた、ビフィドバクテリウム属細菌の耐酸性試験の結果を示す。 図2は、異なる油脂を用いた、ビフィドバクテリウム属細菌の耐酸性試験の結果を示す。 図3は、ビフィドバクテリウム属細菌と油脂との異なる配合割合を用いた、ビフィドバクテリウム属細菌耐酸性試験の結果を示す。
本発明は、ビフィドバクテリウム属細菌と油脂とを含有する組成物が封入されたカプセル製剤(本明細書中、「本発明に係るカプセル製剤」とも称する)に関する。
本発明に係るカプセル製剤において、カプセルは、水溶性フィルム形成ポリマーとジェランガムとを含有する腸溶性カプセルであることを特徴とする。カプセルとしては、本発明に係る内容物を封入できる皮膜を形成できるものであれば、ソフトカプセル、ハードカプセル等のいずれのカプセルであっても良い。本発明において、用語「腸溶性」とは、胃酸によってまたは胃中ではカプセルが実質的に溶けない(崩壊しない)が、腸(小腸、大腸)で溶解することを意味する。すなわち、本発明に係るカプセル製剤は、胃中で崩壊することなく、腸まで送達される腸送達用カプセル製剤である。なお、本明細書中、用語「腸溶性」は、用語「耐酸性」と交換可能に使用される。
本発明において、水溶性フィルム形成ポリマーとして、カプセルの基材として使用できることが知られる任意の水溶性フィルム形成ポリマーを使用することができる。そのような水溶性フィルム形成ポリマーとして、これに限定されるものではないが、例えば、セルロース誘導体、好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ゼラチン、プルラン、ポリビニルアルコール(PVA)およびデンプン誘導体、好ましくはヒドロキシプロピルデンプンからなる群より選択することができる。好ましい実施態様において、水溶性フィルム形成ポリマーは、弾性モジュール(elastic module)および脆性の点で最適な機械的性能を有するフィルムを形成するので、HPMC、ゼラチン、プルラン、PVAおよびヒドロキシプロピルデンプンからなる群より選択される。前記水溶性フィルム形成ポリマーは、1種類を用いたものであってもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。特に好ましい実施態様において、フィルム形成ポリマーはHPMCおよび/またはゼラチンを含む。別の好ましい実施態様において、フィルム形成ポリマーはHPMCからなる。別の好ましい実施態様において、フィルム形成ポリマーはゼラチンからなる。
ジェランガムは発酵により産生されるエキソ多糖類である。本発明において、水溶性フィルム形成ポリマーに対するジェランガムの比率は、カプセルに耐酸性を付与することができる比率であれば特に制限されず、当業者は、使用する水溶性フィルム形成ポリマーの種類に応じて、適切な比率を決定することができる。例えば、好ましい実施態様において、ジェランガムは、水溶性フィルム形成ポリマー100質量部に対して、ジェランガムを、4〜15質量部、好ましくは4.5〜8質量部、より好ましくは4.5〜6質量部の比率で使用することができる。本発明の異なる実施態様では、ジェランガムは、水溶性フィルム形成ポリマー100質量部に対して、5または5.5質量部の比率で使用される。水溶性フィルム形成ポリマー100重量部に対して4質量部より少ない量のジェランガムを使用する場合、最終的なカプセルに、胃酸等の消化液に対する十分な耐酸性を付与できない可能性がある。一方で、水溶性フィルム形成ポリマー100重量部に対して15質量部よりも多い量のジェランガムを使用する場合、過剰な粘性および過剰なゲル化能を生じ、その結果、品質の高いカプセルの製造を困難にする可能性がある。
本発明のカプセルは、当業者に周知の方法により製造することができる。例えば、本発明のカプセルが、ハードカプセルの場合、水溶性フィルム形成ポリマーおよびジェランガムを溶解した水性組成物中に、成型ピンを浸漬し、これを引き上げ、浸漬ピンに付着した水性組成物を乾燥させてジェルを得るという方法により、ハードカプセルを製造することができる。カプセルをより良く生産するための、可塑剤、保存剤、分散剤(デキストリン、シュクロース、マンニトール、マルトースなど)、着色剤、滑沢剤、崩壊剤、界面活性剤、その他の添加剤が知られているが、本発明のカプセルにおいても、これらを適宜使用することができる。
本発明に使用されるカプセルとして、商業的に入手可能なものを用いてもよく、例えば、カプスゲル社製ハードカプセルであるDRcaps(商標)を用いることが好ましい。
本発明は、カプセルの皮膜(ハードカプセルにおいては、外殻フィルム)の上に腸溶性コーティングを施されたカプセルを必ずしも排除しない。したがって、カプセルは、カプセルの皮膜上に腸溶性コーティングが施されたものであってもよい。しかし、本発明の利点は、腸溶性のコーティングを施さなくても得ることができる。
本発明において使用されるカプセルが、ボディ部と当該ボディ部に被せるキャップ部を有するハードカプセルである場合は、好ましくは、内容物の液洩れを防止するために、カプセル本体を構成するボディ部とキャップ部との嵌合部(継ぎ目)をバンドシールによりシールするのが好ましい。バンドシールに用いるバンドシール液の調製およびシール方法としては、当業者に公知の手段、手法に基づいて適宜行ってよい。例えば、バンドシール液としては、ハードカプセルの皮膜液(水性組成物)と同一の組成物を使用してもよい。未公開出願である、米国特許出願第61/707,135号(出願日:2012年9月28日)を基礎出願とする、国際出願PCT/US2013/041838号(出願日2013年5月20日)(発明の名称「ACID RESISTANT BANDING SOLUTION FOR TWO PIECE HARD CAPSULES」)には、DRcaps(商標)(カプスゲル社製)のようなボディ部とキャップ部の2ピース構造を有する耐酸性ハードカプセルの(ボディ部とキャップ部の)嵌合部をバンドシールでシールし、嵌合部からの胃液の滲入を防止することで、ハードカプセルの気密性が高められた結果、ハードカプセルの中に滲入した酸の体積がカプセルの内圧を押し上げ、さらなる酸の滲入を阻む効果が得られたことが開示されている。本発明におけるバンドシールに用いるバンドシール液として、この米国出願に開示されるバンドシール液を用いてもよく、それの溶液乾燥後の組成は、アルコール:約0質量%、アンモニア水:約0〜10質量%、シェラック:約20〜約100質量%、ロジン:約0〜35質量%、界面活性剤:0〜10質量%、色素:約0〜70質量%、グリセリン、トリアセチン、ポリオキシエチレングリコール誘導体、ポリエチレングリコール、フタル酸エステル類等の可塑剤:0〜15質量%、含水二酸化ケイ素、デンプン、結晶セルロース、タルク等の流動化剤:0〜50質量%であってよい。
本発明に係るカプセル製剤において、封入されるビフィドバクテリウム属細菌は、胃酸等の消化液から保護することで、失活することなく腸に送達されることが望まれるものであれば特に制限されない。例えば、本発明において、ビフィドバクテリウム属細菌は、これに限定されるものではないが、ビフィドバクテリウム・ブレーベ(Bifidobacterium breve)に属する細菌、ビフィドバクテリウム・インファンティス(Bifidobacterium infantis)に属する細菌、ビフィドバクテリウム・ロンガム(Bifidobacterium longum)に属する細菌、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)に属する細菌、ビフィドバクテリウム・ラクティス(Bifidobacterium lactis)に属する細菌、ビフィドバクテリウム・アドレセンティス(Bifidobacterium adolescentis)に属する細菌、ビフィドバクテリウム・アングレイタム(Bifidobacterium angulatum)に属する細菌、ビフィドバクテリウム・シュードカテニュレイタム(Bifidobacterium pseudocatenulatum)に属する細菌、ビフィドバクテリウム・カテニュレイタム(Bifidobacterium catenulatum)に属する細菌を含む群から選択することができる。
本発明において用いられるビフィドバクテリウム属に属する細菌としては、これに制限されるものではないが、ビフィドバクテリウム・ブレーベATCC15700や、ビフィドバクテリウム・インファンティスATCC15697などを挙げることができる。
なお、ビフィドバクテリウム属細菌の供給源としては、これらの細菌を含有する物として、菌体懸濁液、菌体培養物(菌体、培養上清液、培地成分を含む)、菌体培養物から固形分を除去した菌体培養液、および菌体懸濁液、菌体培養物の凍結乾燥物、並びにビフィドバクテリウム属細菌含有飲料や発酵乳等ビフィドバクテリウム属細菌を含有する飲食品等を使用することが可能であり、これらを用いて細菌を単離してもよく、細菌を含有する組成物の状態で使用することもできる。
本発明において、ビフィドバクテリウム属細菌は、単一の菌種である必要はなく、複数種を組み合わせて使用してもよい。
本発明において、封入されるビフィドバクテリウム属細菌の形態は、特に制限されず、生菌体、湿潤菌、乾燥菌、およびこれらの破砕物等、任意の形態のものを用いることができる。後述する油脂との分散が良好であるという点では、乾燥菌(菌末)であることが好ましい。
本発明において、カプセルに封入される組成物に対するビフィドバクテリウム属細菌の量は、所与の条件下(カプセルのサイズ、細菌、油脂、賦形剤、安定化剤等の種類および量など)において、ビフィドバクテリウム属細菌によって期待される効果の種類、程度に応じて、当業者が適宜設定することができるが、カプセル1包当りのビフィドバクテリウム属細菌の量は、1.0×10cfu〜1.0×1012cfu(colony forming units)となるようにカプセルに封入されていることが好ましく、1.0×10cfu〜5.0×1011cfuであることがより好ましく、1.0×10cfu〜2.0×1011cfuであることがさらに好ましい。
本発明に使用することができる油脂は、典型的には、医薬的または食品的に許容できる油脂である。本発明において、前記油脂をカプセルに封入することで、カプセル製剤の使用時において、酸(酸性溶液、例えば、生体内における胃酸)がカプセル皮膜を通じてカプセル内部に滲入し、カプセルの中の封入物(すなわちビフィドバクテリウム属細菌)へ接触することを低減し、または、実質的に(完全に、または、部分的に、)防ぐことができる。
本発明における油脂は、常温で、液体であっても固体であってもよく、水素添加処理をした硬化油脂又は部分硬化油脂であっても良い。
本発明において、前記油脂は、水相(酸性溶液である胃酸を含む)に対して疎水性を示すことにより、水相と混じらずに分離して存在し、油相を形成することができるものであることが好ましい。一般に脂肪酸は、炭素数が少ないと親水性が高まることから、本発明における油脂として、中鎖脂肪酸(すなわち、炭素数5〜12以上の脂肪酸;例えば中鎖脂肪酸トリグリセリド、例えば、トリ(カプリル酸・カプリン酸)グリセリンやトリカプリル酸グリセリル)および長鎖脂肪酸(すなわち、炭素数12個以上の脂肪酸)を使用することが好ましい。
本発明における油脂として、植物油、動物油、魚油または鉱物油を使用することが好ましく、医薬的または食品的に許容できるという観点から、食用油を使用することがより好ましい。一態様において、植物油がより好ましい。食用油の具体例としては、ベニバナ油(サフラワー油)、オリーブ油、大豆油、アマニ油、米胚芽油、小麦胚芽油、ココナッツ油、コーン油、綿実油、パーム油、パーム核油、ピーナッツ油、菜種油、ごま油、ヒマワリ油、アーモンド油、カシュー油、ヘーゼルナッツ油、マカダミアナッツ油、モンゴンゴ油、ペカン油、松の実油、ピスタチオ油、クルミ油、ヒョウタン実油、バッファローカボチャ油、カボチャ実油、スイカ実油、アサイーベリーエキス、カシスオイル、ルリジサ種子油、月見草油、アマランサスオイル、あんず油、リンゴ油、アルガンオイル、アーティチョーク油、アボガド油、ババスオイル、モリンガ油、ケープ栗油、キャロブオイル、ヤシ油(コフネヤシ油、ノコギリヤシ油等を含む)、コリアンダー油、ディカ油、アマナズナ油、グレープシードオイル、ヘンプ・オイル、カポック実油、ラッレマンチアオイル、マルーラ油、メドウフォーム油、カラシ油、オクラ油(ハイビスカス油)、パパイヤ油、エゴマ油(シソ油)、ケシ油、プルーン油、キヌア油、ニガー種子油、ツバキ油(カメリア油)、アザミ油、トマト油、クリル油(オキアミ油)、ボラージ油、ドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)が挙げられるが、これらに限定されない。
さらに、本発明における油脂としては、例えば、脂溶性(油溶性)物質も含まれる。例えば、ビタミンA(油)、ビタミンD(油)、ビタミンE(油)、ビタミンK(油)、およびこれらの誘導体のような脂溶性ビタミンや、レシチンのようなグリセロリン脂質も本発明における油脂に含まれる。なお、本発明に使用し得るレシチンとしては、例えば、ダイズ、コメ、ナタネ、サフラワー等の植物より得ることのできるレシチン、卵黄等の動物より得ることのできるレシチン、これらのレシチンを化学的または酵素処理することにより得られるレシチン誘導体を挙げることができる。なお、レシチン誘導体としては、例えば、酵素分解レシチン、水素添加酵素分解レシチン、ヒドロキシレシチン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジン酸、アセチル化レシチン等を挙げることができる。
本発明において、カプセルに封入する組成物中の油脂の配合量は、胃酸等の消化液からのビフィドバクテリウム属細菌の保護を与えることができる量であれば特に制限されない。例えば、前記組成物中の油脂の配合量は、30質量%以上とすることができる。油脂の好適な使用量は、使用する油脂の種類に応じて変化し得るが、例えば、前記組成物中の油脂として、パーム油、オリーブ油、なたね油、大豆油、サフラワー油、やし油等を使用する場合には、30質量%以上99質量%以下が好ましく、30質量%以上95質量%以下がより好ましく、50質量%以上90質量%以下がさらに好ましい。別の態様において、例えば、中鎖脂肪酸トリグリセライドを使用する場合には、前記油脂の量は、30質量%以上70質量%以下が好ましく、50質量%以上70質量%以下であることがより好ましい。
本発明において、カプセルに封入する組成物は、ビフィドバクテリウム属細菌および油脂の他、ビフィドバクテリウム属細菌により期待される効果を阻害しない限りにおいて、賦形剤、防腐剤、安定剤、安定化剤、矯味矯臭剤、希釈剤等の添加剤を含んでもよい。
また、本発明は、本発明に係るカプセル製剤を製造する方法(本明細書中、単に「本発明に係る方法」とも称する)を含んでいる。本発明に係る方法は、ビフィドバクテリウム属細菌を流動性を有する油脂に分散させる工程と、前記油脂に分散されたビフィドバクテリウム属細菌をカプセルに封入する工程とを含んでおり、前記カプセルが、水溶性フィルム形成ポリマーとジェランガムとを含有するカプセルであることを特徴とする。
用語「流動性」は、油脂が完全にまたは部分的に溶解している状態をいう。本発明において、常温又は分散時の環境下において固体である油脂を使用する場合には、ビフィドバクテリウム属細菌の当該油脂への分散を可能にするために、ビフィドバクテリウム属細菌を油脂に分散させる工程の前に、加温または加熱により本発明で使用される油脂を完全にまたは少なくとも部分的に溶解する工程を含んでもよい。
ビフィドバクテリウム属細菌の油脂への分散は、油脂への均一な分散を達成できる手段であれば特に制限されず、当業者に公知の手法のいずれを用いてもよい。例えばそのような手法として、これに限定されるものではないが、スターラーバー等を用いた電磁撹拌、ボルテックス混合、手による振動などを挙げることができる。
また、本発明に係る方法において、ボディ部とキャップ部とを有するハードカプセルを使用する場合には、前記ハードカプセルに封入する工程の後に、ハードカプセルのボディ部とキャップ部との嵌合部をバンドシールによりシールする工程をさらに含んでもよい。これにより、製造されるハードカプセル製剤において、嵌合物を介した内容物の液漏れや胃酸等の消化液の滲入を防止することができる。
本発明に係る方法において、各工程の具体的な条件、手順、用いる機器については、当業者に公知のものを適宜、利用することができる。さらに、カプセル製剤をより良く生産するために、当業者に公知の、その他の種々の工程を修正しながら自由に加えて本発明のカプセル製剤を製造することは、当業者に期待し得る変形の範囲内である。
本発明のカプセル製剤の投与量および投与回数は、ビフィドバクテリウム属細菌の種類、対象の年齢、性別、期待する効果、その他の条件に応じて、当業者は適切な投与量および投与回数を選択することができるが、1回の投与当り1〜3包のカプセル製剤を、1日当たり1回〜3回投与されることが好ましい。
本明細書において用いられる用語は、特定の実施態様を説明するために用いられるのであり、発明を限定する意図ではない。
また、本明細書において用いられる「含む」との用語は、文脈上明らかに異なる理解をすべき場合を除き、記載された事項(部材、ステップ、要素または数字等)が存在することを意図するものであり、それ以外の事項(部材、ステップ、要素または数字等)が存在することを排除しない。
異なる定義が無い限り、ここに用いられるすべての用語(技術用語および科学用語を含む。)は、本発明が属する技術の当業者によって広く理解されるのと同じ意味を有する。ここに用いられる用語は、異なる定義が明示されていない限り、本明細書および関連技術分野における意味と整合的な意味を有するものとして解釈されるべきであり、理想化され、または、過度に形式的な意味において解釈されるべきではない。
本明細書において、成分含有量や数値範囲を示すのに用いられるあらゆる数値は、特に明示がない限り、用語「約」の意味を包含するものとして解釈される。例えば、「10倍」とは、特に明示がない限り、「約10倍」の意味を含むものとする。
本明細書中に引用される文献は、それらのすべての開示が、本明細書中に援用されているとみなされるべきであって、当業者は、本明細書の文脈に従って、本発明の精神および範囲を逸脱することなく、それらの先行技術文献における関連する開示内容を、本明細書の一部として援用することができる。
以下において、本発明を、実施例を参照してより詳細に説明する。しかしながら、本発明はいろいろな態様により具現化することができ、ここに記載される実施例に限定されて解釈されるものではない。
本実施例において使用した材料および方法は以下の通りである。
(1)ビフィドバクテリウム属細菌
ビフィドバクテリウム属細菌として、以下AおよびBの2種類のビフィドバクテリウム属細菌の凍結乾燥粉末(以下、「菌末A」および「菌末B」という)を用いた。
(A)Bifidobacterium breve(ATCC15700)
(B)Bifidobacterium infantis(ATCC15697)
前記ビフィドバクテリウム属細菌(A)は、例えば、国際公開第2011/034181号パンフレットに記載の実施例において使用されているものである。また、前記ビフィドバクテリウム属細菌(B)は、例えば、特表2012−520325号公報に記載の実施例において使用されているものであり、いずれの細菌も一般に入手することが可能である。例えば、(A)及び(B)いずれのビフィドバクテリウム属細菌もアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(住所:12301 Parklawn Drive,Rockville,Maryland 20852,United States of America)から購入することができる。
(2)カプセル
カプセルとして、HPMCとジェランガムとからなるハードカプセルDRcaps(登録商標)(カプスゲル社製)を用いた。
(3)生菌数の測定方法
生菌数は、強化クロストリジア寒天培地(OXIOID社製)を使用して、コロニー計数法により測定した。
(4)胃酸耐性の試験
予め1カプセルあたりの生菌数を測定し、これを人工胃液処理前の生菌数として含む試料カプセルを調製した。試料カプセルを、37℃に予め加温された前記人工胃液8ml入りのL字型試験管に添加し、バイオフォトレコーダー(アドバンテック東洋社製)を使用して37℃、振幅速度20往復/分の条件で2時間振騰した。なお、人工胃液は日本薬局方 崩壊試験第1液を使用した。その後、試料を回収し、これを人工胃液処理後の試料とした。
次いで、人工胃液処理後の試料の生菌数を測定し、人工胃液処理前の生菌数に対する人工胃液処理後の生菌数の百分率(%)、すなわち人工胃液処理後の生残率を算出し、これを胃酸耐性の指標とした。
[試験例1] カプセルの種類および/または油脂の使用に基づくビフィドバクテリウム属細菌生残率の比較
本試験では、使用するカプセルの種類、カプセル中の油脂の有無、および菌末の種類に応じたビフィドバクテリウム属細菌の生残率を比較した。
<試料カプセルの調製>
1−1.試料カプセルA(菌末A使用)
A−a.DRcaps(登録商標)+油脂未封入
Bifidobacterium breve(ATCC15700)の凍結乾燥粉末(森永乳業社製:菌末A)70質量%と松谷乾燥コーンスターチホワイト(松谷化学工業社製)30質量%とを均一に混合した。該混合物を、カプセル充填機(商品名:Profill100、Torpac社製)を使用して、カプセル(商品名:DRcaps(登録商標))に封入した。得られたカプセルのボディとキャップの接合部を、シリンジを用いてバンドシールを行った。相対湿度33%の環境下でバンドシールを乾燥した。
A−b.DRcaps(登録商標)+油脂封入
Bifidobacterium breve(ATCC15700)の凍結乾燥粉末(森永乳業社製:菌末A)70質量%と松谷乾燥コーンスターチホワイト(松谷化学工業社製)30質量%とを均一に混合した。該混合物44質量%をココナードMT(花王社製)56質量%に添加してマグネチックスターラーを使用して均一に分散させた。該分散物を、連続分注機を使用してカプセル(商品名:DRcaps(登録商標))に封入した。得られたカプセルのボディとキャップとの接合部を、シリンジを用いてバンドシールを行った。相対湿度33%の環境下でバンドシールを乾燥し、紙の上に広げリークを確認した。
1−2.試料カプセルB(菌末B使用)
B−a.DRcaps(登録商標)+油脂未封入
配合するビフィドバクテリウム属細菌の凍結乾燥粉末を、Bifidobacterium infantis(ATCC15697)の凍結乾燥粉末(森永乳業社製:菌末B)に変更する以外は、カプセルA−aと同様にして調製した。
B−b.DRcaps(登録商標)+油脂封入
配合するビフィドバクテリウム属細菌の凍結乾燥粉末を、Bifidobacterium infantis(ATCC15697)の凍結乾燥粉末(森永乳業社製:菌末B)に変更する以外は、カプセルA−bと同様にして調製した。
上記試料カプセルを用いた胃酸耐性試験の結果を図1および下記表1−1および1−2に示す。
耐酸性ハードカプセルであるDRcaps(登録商標)に油脂を封入せずに、ビフィドバクテリウム属細菌を封入した場合には、ビフィドバクテリウム属細菌の生残率は十分ではなく(試料カプセルA−a、B−a)、DRcaps(登録商標)にビフィドバクテリウム属細菌と油脂とを併せて封入した場合に、良好なビフィドバクテリウム属細菌の生残率を示した(試料カプセルA−b、B−b)。
なお、ジェランガムを含有しないHPMCからなるカプセルを用いて、ビフィドバクテリウム属細菌を封入したカプセル製剤について同様の試験を行ったところ、油脂の封入の有無に関わらず、耐酸性試験後のビフィズス菌の生残率は、いずれも0.1%以下であることが確認された。
よって、本発明のカプセル製剤は、胃酸の影響を受けずに腸まで送達されるという効果も兼ね備えていると考えられる。
[試験例2]油脂の種類に基づく生残率の比較
本試験では、使用する油脂の種類に応じたビフィドバクテリウム属細菌の生残率を比較した。
<試料カプセルの調製>
2−1.試料カプセルC(菌末A使用)
C−a.サフラワー油使用サンプル
使用する油脂をS3268(太陽化学社製)に変更する以外は、カプセルA−bと同様にして調製した。
C−b.大豆油使用サンプル
使用する油脂を国産大豆油(理研農産化工社製)に変更する以外は、カプセルA−bと同様にして調製した。
C−c.なたね油用サンプル
使用する油脂をCY−2(太陽化学社製)に変更する以外は、カプセルA−bと同様にして調製した。
C−d.オリーブ油用サンプル
使用する油脂をBOSCO エキストラバージン・オリーブ油脂(日清オイリオグループ社製)に変更する以外は、サンプルA−bと同様にして調製した。
C−e.パーム油用サンプル
使用する油脂を80℃で溶解し、40℃に保持したS3267(太陽化学社製)に変更する以外は、サンプルA−bと同様にして調製した。
C−f.やし油用サンプル
使用する油脂を40℃で溶解したRCO(太陽化学社製)に変更する以外は、サンプルA−bと同様にして調製した。
前記の試料カプセルを用いた胃酸耐性試験の結果を、油脂としてココナードMTを使用した試験例1のA−bの結果とあわせて図2および下記表2に示す。
前記結果から、いずれの油脂を使用した場合でも、ビフィドバクテリウム属細菌の生残率の向上が認められ、特にパーム油、オリーブ油を使用した場合には、生残率が飛躍的に向上した。
また、使用する油脂は、流動性の状態を維持するか否かに関わらず、胃酸からビフィドバクテリウム属細菌を保護することが示された。
[試験例3]油脂配合割合の差異に基づくビフィドバクテリウム属細菌生残率の比較
本試験では、ビフィドバクテリウム属細菌の凍結乾燥粉末に対する油脂の配合割合に応じたビフィドバクテリウム属細菌の生残率を比較した。
<試料カプセルの調製>
3−1.試料カプセルD(菌末A使用)
D−a.粉末:油脂=1:99混合サンプル
混合粉末とココナードMTの配合割合を1:99に変更する以外は、カプセルA−bと同様にして調製した。
D−b.粉末:油脂=5:95混合サンプル
混合粉末とココナードMTの配合割合を5:95に変更する以外は、カプセルA−bと同様にして調製した。
D−c.粉末:油脂=10:90混合サンプル
混合粉末とココナードMTの配合割合を10:90に変更する以外は、カプセルA−bと同様にして調製した。
D−d.粉末:油脂=30:70混合サンプル
混合粉末とココナードMTの配合割合を30:70に変更する以外は、カプセルA−bと同様にして調製した。
D−e.粉末:油脂=50:50混合サンプル
混合粉末とココナードMTの配合割合を50:50に変更する以外は、サンプルA−bと同様にして調製した。
D−f.粉末:油脂=70:30混合サンプル
Bifidobacterium breve(ATCC15700)の凍結乾燥粉末(森永乳業社製:菌末A)70質量%と松谷乾燥コーンスターチホワイト(松谷化学工業社製)30質量%とを均一に混合した。該混合物70質量%とココナードMT30質量%とを、スパーテルを使用して均一に混合し、連続分注機を使用してDRcaps(登録商標)に封入した。得られたカプセルのボディとキャップの接合部を、シリンジを用いてバンドシールを行った。
3−2.試験カプセルE(菌末A使用)
E−a.粉末:油脂=1:99混合サンプル
使用する油脂を、80℃で溶解し、常温に戻したS3267(パーム油)に変更する以外は、カプセルD−aと同様にして調製した。
E−b.粉末:油脂=5:95混合サンプル
使用する油脂を、80℃で溶解し、常温に戻したS3267(パーム油)に変更する以外は、カプセルD−bと同様にして調製した。
E−c.粉末:油脂=10:90混合サンプル
使用する油脂を、80℃で溶解し、常温に戻したS3267(パーム油)に変更する以外は、カプセルD−cと同様にして調製した。
E−d.粉末:油脂=30:70混合サンプル
使用する油脂を、80℃で溶解し、常温に戻したS3267(パーム油)に変更する以外は、カプセルD−dと同様にして調製した。
E−e.粉末:油脂=50:50混合サンプル
使用する油脂を、80℃で溶解し、常温に戻したS3267(パーム油)に変更する以外は、カプセルD−eと同様にして調製した。
E−f.粉末:油脂=70:30混合サンプル
使用する油脂を、80℃で溶解し、常温に戻したS3267(パーム油)に変更する以外は、カプセルD−fと同様にして調製した。
上記試料カプセルを用いた胃酸耐性試験の結果を、粉末:油脂の比率を44:56で混合した試験例1のA−bおよびパーム油を使用した試験例2のC−eの結果とあわせて図3および下記表3−1および3−2に示す。
中鎖脂肪酸トリグリセライドを使用した場合、ビフィドバクテリウム属細菌の割合が30質量%以上70質量%以下で、ビフィドバクテリウム属細菌の生残率が良好であることが確認された。また、パーム油を使用した場合、ビフィドバクテリウム属細菌の割合が1質量%以上において、ビフィドバクテリウム属細菌の生残率が良好であったが、ビフィドバクテリウム属細菌の割合が5質量%以上70質量%以下の場合に、より生残率が良好であることが確認された。
これらの結果から、菌末と油脂との配合には、油脂の種類および形態に応じて、適切な割合があり得るが、概ね菌末および油脂の合計量に対する油脂の配合量が、30質量%以上70質量%以下で使用することで、胃酸からのビフィズス菌の保護を良好に与えることが確認された。
本発明のカプセル製剤を用いることにより、胃酸等の消化液からビフィドバクテリウム属細菌を保護することができるので、ビフィドバクテリウム属細菌の生残率が向上したビフィドバクテリウム属細菌含有腸送達用ハードカプセル製剤が提供できる。

Claims (5)

  1. 水溶性フィルム形成ポリマーとジェランガムとを含有するカプセルにビフィドバクテリウム属細菌とパーム油及び/又はオリーブ油とを含有する組成物が封入された、カプセル製剤であって、前記カプセルはボディ部とキャップ部とを有するハードカプセルであり、前記組成物における前記油脂の量が50質量%以上70質量%以下である、カプセル製剤。
  2. 前記カプセルが、水溶性フィルム形成ポリマー100質量部に対してジェランガム4〜15質量部含むカプセルである、
    請求項1に記載のカプセル製剤。
  3. 前記カプセルは、前記ボディ部と前記キャップ部との嵌合部がバンドシールによりシールされている、
    請求項1または2に記載のカプセル製剤。
  4. ビフィドバクテリウム属細菌をパーム油及び/又はオリーブ油に分散させて組成物を調製する工程と、
    前記組成物をカプセルに封入する工程と、を含むカプセル製剤の製造方法であって、
    前記カプセルが、水溶性フィルム形成ポリマーとジェランガムとを含有し、かつ、ボディ部とキャップ部とを有するハードカプセルであり、前記組成物における前記油脂の量が50質量%以上70質量%以下である、前記方法。
  5. 記カプセルに封入する工程の後に、前記ハードカプセルのボディ部とキャップ部との嵌合部をバンドシールによりシールする工程、をさらに含む、
    請求項4に記載の方法。
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