JP6588193B2 - カプセル製剤 - Google Patents

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Description

本発明は、カプセル製剤に関する。
健康食品や経口医薬品など、有効成分の多くは、胃で崩壊させるタイプの製剤を用いる。一方、胃酸により有効成分の効能が低下し得る製剤は、所望により、錠剤化またはカプセル化した製剤表面に耐酸性コーティングを施すことによって、胃酸から有効成分を保護して胃を通過させ、腸に送達させることができる。そのような製剤としては、ハードカプセルの皮膜(すなわち、外殻フィルム)の上に腸溶性のコーティングを施す方法が知られている。しかし、腸溶性コーティングは、一般的に、カプセル製剤の調製後に、コーティングの追加工程を要し、製造コストを増加させるという問題がある。また、コーティングのムラが生じるなど、品質の安定性も懸念される。
一方で、近年、ハードカプセルの皮膜(外殻フィルム)自体が、耐酸性を有するハードカプセルが開発され、販売されている。例えば、カプスゲル社製DRcaps(商標)は、カプセルの皮膜が親水性-耐酸性からなるハードカプセルである。このカプセルは、カプセルの皮膜の上にさらに腸溶性のコーティングを施す必要性が必ずしもなく、カプセルに封入するだけで製剤を耐酸性化することができる(特許文献1)。このような耐酸性カプセルは、酸性溶液に入れても溶解せず、生体内では胃中でハードカプセルが崩壊しないため、腸送達に有用である。したがって、胃中でハードカプセルが崩壊しなければ十分である有効成分等(例えば、戻り臭が気になるニンニクなど)をハードカプセルに封入する場合には、期待した効果が得られ、特段の問題は無い。
米国特許公開公報2012/0288562A1
しかしながら、本発明者は、耐酸性を有するハードカプセルを含む腸送達用カプセル製剤を検討する過程で、驚くべきことに、胃中でカプセルが崩壊しないとしても、カプセルの皮膜は親水性素材を含有するため、時間の経過と共に、胃酸が徐々に、カプセル皮膜を通じて滲入することを見出した。そして、カプセル皮膜自体が耐酸性を有するカプセルを用いたとしても、少量の胃酸(胃液)で効能が低下する有効成分がカプセルに封入された場合には、当該有効成分に酸(胃酸)が触れることで、有効成分が劣化し(変化し/分解され/死滅し)、期待される効果が十分得られない可能性があった。
上記の問題点を鑑み、本発明は、酸に触れると成分が劣化し得る有効成分等を含むカプセル製剤において、必ずしも腸溶性コーティングを要することなく、カプセル皮膜に滲み込んでくる胃酸から有効成分を保護する手段を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、驚くべきことに、以下の構成を有するカプセル製剤を開発することによって、上述の課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、以下の実施態様を含む。
(1)有効成分と油とを含有するカプセル製剤であって、前記製剤のカプセルは、水溶性フィルム形成ポリマーおよびジェランガムを含む腸溶性カプセルであり、前記油は、医薬的または食用的に許容できる油であり、前記有効成分は、前記油とともに、前記カプセルに封入されており、前記有効成分は、ビフィドバクテリウム属細菌を含まないことを特徴とする、カプセル製剤。
(2)(1)に記載のカプセル製剤であって、前記カプセルは、腸溶性コーティングを含まないことを特徴とする、カプセル製剤。
(3)(1)または(2)に記載のカプセル製剤であって、前記カプセルにおける前記水溶性形成ポリマーと前記ジェランガムとの質量比が、水溶性フィルム形成ポリマー100重量部に対してジェランガムを4〜15重量部の質量比であることを特徴とする、カプセル製剤。
(4)(1)〜(3)のいずれかに記載のカプセル製剤であって、前記カプセルは、ボディ部とキャップ部とを有するハードカプセルであり、前記ボディ部と前記キャップ部の嵌合部がバンドシールによりシールされていることを特徴とする、カプセル製剤。
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載のカプセル製剤であって、前記油が、植物油、動物油、魚油または鉱物油であることを特徴とする、カプセル製剤。
(6)(1)〜(5)のいずれかに記載のカプセル製剤であって、前記油が、食用油であって、前記食用油が、中鎖脂肪酸トリグリセリド、ベニバナ油(サフラワー油)、オリーブ油、大豆油、アマニ油、米胚芽油、小麦胚芽油、ココナッツ油、コーン油、綿実油、パーム油、パーム核油、ピーナッツ油、菜種油、ごま油、ヒマワリ油、アーモンド油、カシュー油、ヘーゼルナッツ油、マカダミアナッツ油、モンゴンゴ油、ペカン油、松の実油、ピスタチオ油、クルミ油、ヒョウタン実油、バッファローカボチャ油、カボチャ実油、スイカ実油、アサイーベリーエキス、カシスオイル、ルリジサ種子油、月見草油、アマランサスオイル、あんず油、リンゴ油、アルガンオイル、アーティチョーク油、アボガド油、ババスオイル、モリンガ油、ケープ栗油、キャロブオイル、コフネヤシ油、コリアンダー油、ディカ油、アマナズナ油、グレープシードオイル、ヘンプ・オイル、カポック実油、ラッレマンチアオイル、マルーラ油、メドウフォーム油、カラシ油、オクラ油(ハイビスカス油)、パパイヤ油、エゴマ油(シソ油)、ケシ油、プルーン油、キヌア油、ニガー種子油、ツバキ油(カメリア油)、アザミ油、トマト油、ノコギリヤシ油、クリル油(オキアミ油)、ボラージ油、ドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)、ビタミンA油、ビタミンD油、ビタミンE油、ビタミンK油、レシチン及びこれらの任意の組合せからなる群から選択されることを特徴とする、カプセル製剤。
(7)(1)〜(6)のいずれかに記載のカプセル製剤であって、前記カプセルに封入された全内容物における油の量が40質量%以上であることを特徴とする、カプセル製剤。
(8)(1)〜(7)のいずれかに記載のカプセル製剤であって、前記有効成分は、前記油に分散または溶解していることを特徴とする、カプセル製剤。
(9)(1)〜(8)のいずれかに記載のカプセル製剤であって、さらに、医薬的または食品的に許容できる界面活性剤が前記カプセルに含まれていることを特徴とする、カプセル製剤。
(10)(9)に記載のカプセル製剤であって、前記有効成分は、前記界面活性剤によって前記油に乳化していることを特徴とする、カプセル製剤。
(11)(1)〜(10)のいずれかに記載のカプセル製剤であって、前記有効成分は、医薬、健康食品、ペプチド類、アミノ酸類、タンパク質類、糖タンパク質類、酵素発酵食品類、酵素類、補酵素類、ビタミン類、ミネラル類、生菌類、植物抽出物、天然有機物、またはこれらの任意の組合せであることを特徴とする、カプセル製剤。
(12)有効成分と油とを含有するカプセル製剤を製造する方法であって、ここで、前記製剤のカプセルは、水溶性フィルム形成ポリマーおよびジェランガムを含む腸溶性カプセルであり、前記油は、医薬的または食用的に許容できる油であり、前記有効成分は、ビフィドバクテリウム属細菌を含まず、前記方法は、以下の工程:前記有効成分を前記油に分散させる工程、および前記有効成分が分散された前記油を前記カプセルに封入する工程を含むことを特徴とする、カプセル製剤を製造する方法。
(13)(12)に記載のカプセル製剤を製造する方法であって、前記カプセルは、ボディ部とキャップ部とを有するハードカプセルであり、前記カプセルに封入する工程の後に、前記ボディ部とキャップ部との嵌合部をバンドシールによりシールする工程をさらに含む、カプセル製剤を製造する方法。
(14)(12)または(13)に記載のカプセル製剤を製造する方法によって製造された、カプセル製剤。
以上、(1)〜(14)で述べた本発明の一又は複数の特徴を、当業者の観点から技術的に矛盾しないように任意に組み合わせたものも、本発明の範囲に含まれることはいうまでもない。
本発明の効果
本発明に係るカプセル製剤は、一態様において、カプセルの中に滲入してくる酸(胃酸)から、酸に触れると劣化し(例えば、変化し/分解され/死滅し)得る有効成分を保護することができる。すなわち、油は、酸(胃酸)と混合しても、分離して混ざらない性質を有することから、カプセルの中に滲入した酸(胃酸)は、カプセル内に封入された医薬的または食品的に許容できる油に拡散することなく、油との比重差でカプセル底部に沈む。したがって、水相(酸を含む)と油相(有効成分を含む)の2つがカプセル内部で分離されることにより、酸と有効成分との接触を効果的に減少させることができる。
また、本発明に係るカプセル製剤は、別の態様において、医薬的または食品的に許容できる油に分散された有効成分がカプセルに封入されている、という非常に簡便な構成を採用する。これにより、本発明に係るカプセル製剤は、胃酸からの保護と腸(小腸または大腸など)内での速やかな崩壊との巧妙なバランスを容易に保つことができ、高度な処方設計を必要としない点で有利である。
図1は、実施例1で作製したカプセル製剤を示す写真である(写真左:MCT(本発明);写真右:グリセリン(比較例))。リトマス試薬は、MCT溶液中で均一に分散した(カプセルの液色は薄青色)が、グリセリン溶液には溶解した(カプセルの液色は濃青色)。 図2は、実施例1で作製したカプセル製剤(本発明の実施例と比較例について、それぞれ、n=3で実験を行った)を、37℃に保った日本薬局方第一液(pH1.2液)中に沈めた後、20分間隔で120分目までカプセル内の液色を観察した、耐酸性試験の結果を示す写真である(各写真の左側:MCT(本発明の実施例);各写真の右側:グリセリン(比較例))。 図3は、実施例2で作製したカプセル製剤を、37℃に保った日本薬局方第一液(pH1.2液)中に沈める前の写真である(写真下から、順に、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ベニバナ油、オリーブ油、大豆油、アマニ油、DHA、米胚芽油、ビタミンE、ビタミンA)。 図4は、実施例2で作製したカプセル製剤(本発明の実施例と比較例について、それぞれ、n=3で実験を行った)を、37℃に保った日本薬局方第一液(pH1.2液)中に沈めて120分後のカプセル内の液色を観察した、耐酸性試験の結果を示す写真である(写真下から、順に、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ベニバナ油、オリーブ油、大豆油、アマニ油、DHA、米胚芽油、ビタミンE、ビタミンA)。 図5は、DHAおよびビタミンEをそれぞれ用いた場合の、37℃に保った日本薬局方第一液(pH1.2液)中に沈めて120分後の、カプセル製剤の嵌合部付近を撮影した写真およびそれらの拡大写真を示す(写真左上:DHA、写真左下:DHA使用時の拡大写真、写真右上:ビタミンE、写真右下:ビタミンE使用時の拡大写真)。
本発明は、有効成分と油とを含有するカプセル製剤(以下、本発明に係るカプセル製剤とも称する)に関する。本発明に係るカプセル製剤において、カプセルは、水溶性フィルム形成ポリマーおよびジェランガムを含む腸溶性カプセルであり、前記油は、医薬的または食用的に許容できる油であり、かつ、前記有効成分は、前記油とともに、前記カプセルに封入されていることを特徴とする。本発明のカプセル製剤は、それが適当である限り、どのような目的に用いてもよいが、特には医療用又は健康食品用のカプセルとして用いることが好ましい。
本発明において、カプセルとしては、本発明に係る内容物(すなわち、有効成分および油を含む)を封入できる皮膜を形成できるものであれば、ソフトカプセル、ハードカプセル等のいずれのカプセルであってもよい。
本発明において、用語「腸溶性」とは、胃酸によってまたは胃中ではカプセルが実質的に溶解しない(崩壊しない)が、腸(小腸、大腸)で溶解することを意味し、本明細書中、用語「耐酸性」と交換可能に使用される。
本発明において、水溶性フィルム形成ポリマーとして、カプセルの基材として使用できることが知られる任意の水溶性フィルム形成ポリマーを使用することができる。そのような水溶性フィルム形成ポリマーとして、これに限定されるものではないが、例えば、セルロース誘導体、好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロール(HPMC)、ゼラチン、プルラン、ポリビニルアルコール(PVA)およびデンプン誘導体、好ましくはヒドロキシプロピルデンプンからなる群より選択することができる。好ましい実施態様において、水溶性フィルム形成ポリマーは、弾性モジュール(elastic module)および脆性の点で最適な機械的性能を有するフィルムを形成するので、HPMC、ゼラチン、プルラン、PVAおよびヒドロキシプロピルデンプンからなる群より選択される。上記水溶性フィルム形成ポリマーは、1種類を用いたものであってもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。特に好ましい実施態様において、フィルム形成ポリマーはHPMCおよび/またはゼラチンを含む。別の好ましい実施態様において、フィルム形成ポリマーはHPMCからなる。別の好ましい実施態様において、フィルム形成ポリマーはゼラチンからなる。
ジェランガムは発酵により産生されるエキソ多糖類である。本発明において、水溶性フィルム形成ポリマーに対するジェランガムの比率は、カプセルに耐酸性を付与することができる比率であれば特に制限されず、当業者は、使用する水溶性フィルム形成ポリマーの種類に応じて、適宜、適切な比率を決定することができる。例えば、好ましい実施態様において、ジェランガムは、水溶性フィルム形成ポリマー100質量部に対して、ジェランガムを、約4〜15質量部、好ましくは約4.5〜8質量部、より好ましくは約4.5〜6質量部の比率で使用することができる。本発明の異なる実施態様では、ジェランガムは、水溶性フィルム形成ポリマー100質量部に対して、約5または5.5質量部の比率で使用される。上に示した下限値より少ない量のジェランガムを使用する場合、最終的なカプセルに、胃酸等の消化液に対する十分な耐酸性を付与できない可能性がある。一方で、上に示した上限値よりも多い量のジェランガムを使用する場合、過剰な粘性および過剰なゲル化能を生じ、その結果、品質の高いカプセルの製造を困難にする可能性がある。
本発明のカプセルは、当業者に周知の方法により製造することができる。例えば、本発明のカプセルがハードカプセルの場合、水溶性フィルム形成ポリマーおよびジェランガムを溶解した水性組成物中に、成型ピンを浸漬し、これを引き上げ、浸漬ピンに付着した水性組成物を乾燥させてジェルを得るという方法により、ハードカプセルを製造することができる。カプセルをより良く生産するための、可塑剤、保存剤、分散剤(デキストリン、シュクロース、マンニトール、マルトースなど)、着色剤、滑沢剤、崩壊剤、界面活性剤、その他の添加剤が知られているが、本発明のカプセルにおいても、これらを適宜使用することができる。
本発明に使用されるカプセルとして、商業的に入手可能なものを用いてもよく、例えば、カプスゲル社製ハードカプセルであるDRcaps(商標)を用いることが好ましい。
本発明は、カプセルの皮膜上に腸溶性コーティングが施されたカプセルを必ずしも排除しない。したがって、カプセルは、カプセルの皮膜上に腸溶性コーティングが施されたものであってもよい。しかし、本発明の利点を効果的に得るために、腸溶性のコーティングを施さなくてもよい。
本発明において使用されるカプセルが、ボディ部と当該ボディ部に被せるキャップ部を有するハードカプセルである場合は、好ましくは、内容物の液洩れを防止するために、カプセル本体を構成するボディ部とキャップ部との嵌合部(継ぎ目)をバンドシールによりシールするのが好ましい。バンドシールに用いるバンドシール液の調製およびシール方法としては、当業者に公知の手段、手法に基づいて適宜行ってよい。例えば、バンドシール液としては、ハードカプセルの皮膜液(水性組成物)と同一の組成物を使用してもよい。未公開出願である、米国特許出願第61/707,135号(出願日:2012年9月28日)を基礎出願とする、国際出願PCT/US2013/041838号(出願日2013年5月20日)(発明の名称「ACID RESISTANT BANDING SOLUTION FOR TWO PIECE HARD CAPSULES」)には、DRcaps(登録商標)(カプスゲル社製)のような2ピース構造を有する耐酸性ハードカプセルの(ボディ部とキャップ部の)嵌合部をバンドシールでシールし、嵌合部からの胃液の滲入を防止することで、ハードカプセルの気密性が高められた結果、ハードカプセルの中に滲入した酸の体積がカプセルの内圧を押し上げ、さらなる酸の滲入を阻む効果が得られたことが開示されている。本発明におけるバンドシールに用いるバンドシール液として、この米国出願に開示されるバンドシール液を用いてもよく、それの溶液乾燥後の組成は、アルコール:約0質量%、アンモニア水:約0〜10質量%、シェラック:約20〜約100質量%、ロジン:約0〜35質量%、界面活性剤:0〜10質量%、色素:約0〜70質量%、グリセリン、トリアセチン、ポリオキシエチレングリコール誘導体、ポリエチレングリコール、フタル酸エステル類等の可塑剤:0〜15質量%、含水二酸化ケイ素、デンプン、結晶セルロース、タルク等の流動化剤:0〜50質量%であってよい。
本発明において、有効成分(本明細書において、場合により、有効成分等と言い換えられる)とは、限定はされないが、医薬、健康食品(特定保健用食品または栄養補助食品も含む、フコイダン、ヘム鉄、ポリフェノール類など)、ペプチド類やアミノ酸類(例えば、ローヤルゼリー、オルニチン、シトルリン、アミノレブリン酸、黒酢、または、疎水性のアミノ酸であるメチオニン、バリン、ロイシン、イソロイシンなど)、タンパク質類(ラクトフェリンなどの乳タンパク、コラーゲン、プラセンタ、など)、糖タンパク質類、酵素発酵食品類(ナットウキナーゼなど)、補酵素類(コエンザイムQ10など)、ビタミン類(βカロテンなど)、ミネラル類、生菌類(酵母、乳酸菌など)、植物抽出物(生薬、ハーブ類、例えば、ウコンエキス、人参エキス、梅エキス、イチョウ葉エキス、ブルーベリーエキス、甜茶エキスなど)、プロポリス等の天然有機物、またはこれらの任意の組合せであってよい。あるいは、これらに含まれる物質のうち、生理活性物質それ自体を指してもよいし、または、それ自体は生理活性を示さないが酸との接触により劣化することで、生理活性物質の腸への送達に影響を与え得る物質を指してもよい。一態様において、有効成分は、親油性の傾向が強く、および/または、疎水性の傾向が強い方が好ましい。別の態様において、有効成分は、酸(胃酸)に触れると成分が劣化する(例えば、変化する/分解される/死滅する)もの、例えば、品質や力価が低下するものであればより好ましい。カプセルに封入された全内容物に対する有効成分の量は、所与の条件下(有効成分等、賦形剤、医薬的または食品的に許容できる油、カプセル、それらの容量、その他)において、期待する程度の効果を発揮できる量で含ませることができる。
本発明における「医薬的または食品的に許容できる油」(本明細書において、場合により、単に「油」と言い換えられる。)は、これをカプセルに封入することで、カプセル製剤の使用時において、酸(酸性溶液、例えば、生体内における胃液)がカプセル皮膜を通じてカプセル内部に滲入し、カプセルの中の封入物(特には有効成分等)へ接触することを低減し、または、実質的に(完全に、または、部分的に、)防ぐことができる。すなわち、前記油は、限定はされないが、水相(酸性溶液である胃酸を含む)に対して疎水性を示すことにより、水相と混じらずに分離して存在し、油相を形成することができるものであれば特に限定はされない。
本発明における油としては、常温で、液体(脂肪油等)であってもよいし、固体(脂肪等)であってもよい。本発明における油は、一実施態様において、生体内の温度(特に、胃の温度、37℃前後)において液体であるのが好ましい。一般に、脂肪には多くの飽和脂肪酸(例えば、パルミチン酸、ステアリン酸)が含まれる一方で、脂肪油には多くの不飽和脂肪酸(例えば、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸)が含まれる。これらはエステル化されていてもよい。油の不飽和度が高いほど融点が下がり、低温で液体となりやすい(酸化されやすい)ことが知られているが、本発明者は、驚くべきことに、不飽和度に関係なく、多様な油が本発明における油として有用であることを見出した。
一般に、炭素数2〜4個の脂肪酸を短鎖脂肪酸(低級脂肪酸)、5〜12個の脂肪酸を中鎖脂肪酸、12個以上の炭素数の脂肪酸を長鎖脂肪酸(高級脂肪酸)と呼ぶ。一般に脂肪酸は炭素数が少ないと親水性が高まることから、本発明における油としては、中鎖脂肪酸(例えば中鎖脂肪酸トリグリセリド、例えば、トリ(カプリル酸・カプリン酸)グリセリンやトリカプリル酸グリセリル)及び長鎖脂肪酸が好ましい。
また、本発明における油としては、脂肪酸でなくてもよく、例えば、脂溶性(油溶性)物質も含まれる。例えば、ビタミンA(油)、ビタミンD(油)、ビタミンE(油)、ビタミンK(油)、及びこれらの誘導体のような脂溶性ビタミンや、レシチンのようなグリセロリン脂質も本発明における油に含まれる。なお、本発明に使用し得るレシチンとしては、例えば、ダイズ、コメ、ナタネ、サフラワー等の植物より得ることのできるレシチン、卵黄等の動物より得ることのできるレシチン、これらのレシチンを化学的または酵素処理することにより得られるレシチン誘導体を挙げることができる。なお、レシチン誘導体としては、例えば、酵素分解レシチン、水素添加酵素分解レシチン、ヒドロキシレシチン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジン酸、アセチル化レシチン等を挙げることができる。
本発明における油としては、植物油、動物油、魚油または鉱物油であることが好ましく、医薬的または食品的に許容できるという観点から、食用油が好ましい。一態様において、さらに、植物油が好ましい。ベニバナ油(サフラワー油)、オリーブ油、大豆油、アマニ油、米胚芽油、小麦胚芽油、ココナッツ油、コーン油、綿実油、パーム油、パーム核油、ピーナッツ油、菜種油、ごま油、ヒマワリ油、アーモンド油、カシュー油、ヘーゼルナッツ油、マカダミアナッツ油、モンゴンゴ油、ペカン油、松の実油、ピスタチオ油、クルミ油、ヒョウタン実油、バッファローカボチャ油、カボチャ実油、スイカ実油、アサイーベリーエキス、カシスオイル、ルリジサ種子油、月見草油、アマランサスオイル、あんず油、リンゴ油、アルガンオイル、アーティチョーク油、アボガド油、ババスオイル、モリンガ油、ケープ栗油、キャロブオイル、ヤシ油(コフネヤシ油、ノコギリヤシ油等を含む)、コリアンダー油、ディカ油、アマナズナ油、グレープシードオイル、ヘンプ・オイル、カポック実油、ラッレマンチアオイル、マルーラ油、メドウフォーム油、カラシ油、オクラ油(ハイビスカス油)、パパイヤ油、エゴマ油(シソ油)、ケシ油、プルーン油、キヌア油、ニガー種子油、ツバキ油(カメリア油)、アザミ油、トマト油、クリル油(オキアミ油)、ボラージ油、ドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)が挙げられるが、これらに限定されない。
一態様において、本発明における油は、比重(水を基準とした場合の密度の比率)が0.96以下であることが好ましく、0.955以下であることがより好ましく、0.95以下であることがさらに好ましく、0.945以下であることがいっそう好ましく、0.94以下であることがいっそうさらに好ましい。本発明者は、驚くべきことに、油の比重が水から離れるほど、カプセルの中に滲入してくる酸(水相)と油(油相)とが、カプセル内で物理的に分離されやすくなり、酸と油(有効成分等を含む)とが混和されにくくなって、有効成分等が酸から保護されることを見出した。
一態様において、カプセルに封入された全内容物に対する油の量は、所与の条件下(有効成分等、賦形剤、カプセル、それらの容量、その他)において、期待する程度の効果を発揮できる量で含ませることができる。カプセルに封入された全内容物に対するそのような油の量としては、例えば、カプセル中に含める有効成分等が、油に十分に浸かるような量であるのが好ましく、前記有効成分等は、油に分散または溶解しているのがより好ましい。そのような油の量としては、カプセルに封入された全内容物に対して、例えば、30質量%以上、35質量%以上、40質量%以上、または40〜99.9質量%とすることができる。当業者は、有効成分および油の種類に応じて、適切な量を適宜決定できるが、一般的には、カプセルに封入される油の量が多ければ多いほど好ましい。
一態様において、カプセルに封入する有効成分及びその他の所望成分が親油性でない場合には、これらの成分(特に有効成分)を油に乳化させるために、前記カプセルの中に、さらに、医薬的または食品的に許容できる界面活性剤を含めてもよい。そのような界面活性剤の例としては、限定はされないが、モノグリセリン脂肪酸エステル、ジグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、またはこれらの任意の組合せ等が挙げられる。本発明において、カプセルに封入された全内容物に対する、そのような界面活性剤の量は、例えば、5質量%以下であることが好ましく、3質量%以下であることがより好ましく、1質量%以下であることがいっそうさらに好ましい。また、界面活性剤は両親媒性の性質を有することから、HLB値(界面活性剤の、水と油への親和性の程度を表す値)が低いほど好ましく、すなわち、疎水性であって、および/または、親油性の傾向が強いものが好ましい。例えば、HLB値が約3〜6の界面活性剤は、水相に一部しか分散しないので比較的好ましく、HLB値が約1〜3の界面活性剤は、水相にほとんど分散しないのでより好ましい。当業者は、これらの技術常識をも参酌して、適切な界面活性剤の量を適宜、決定し、最適化することができる。
本発明において、上に記述した成分の他、本発明によって達成される効果(すなわち、酸からの有効成分の保護)を阻害しない限りにおいて、賦形剤、防腐剤、安定剤、安定化剤、矯味矯臭剤、希釈剤等の添加剤を含んでもよい。
別の態様において、本発明のカプセル製剤は、本発明におけるカプセルに有効成分を封入する工程;および、前記カプセルに医薬的または食品的に許容できる油を封入する工程を含む方法によって製造してよく、これら二つの工程を同時に行っても、または、別々に行ってもよい。二つの工程を同時に行う場合には、有効成分を、医薬的または食品的に許容できる油に分散または溶解させる工程;および、前記有効成分が分散または溶解された油を前記カプセルに封入する工程を同時に行ってもよい。さらに、界面活性剤を用いる場合には、本発明のカプセル製剤は、有効成分と界面活性剤とを医薬的または食品的に許容できる油に混合させ、前記有効成分を前記油に乳化させる工程;および、前記有効成分が乳化された油を前記カプセルに封入する工程を含む方法によって製造してよく、これら二つの方法を同時に行っても、または、別々に行ってもよい。本発明における油が例えば常温で固体である場合には、油への、有効成分(および所望により界面活性剤)の溶解または分散を期待して、油を温めて液体にしつつ、カプセル製剤の製造に用いてもよい。これらの各工程の具体的な条件、手順、用いる機器については、当業者に公知のものを適宜、利用してよい。さらに、カプセルをより良く生産するために、当業者に公知の、その他の種々の工程を修正しながら自由に加えて本発明のカプセル製剤を製造することは、当業者に期待し得る変形の範囲内である。
本発明のカプセル製剤は、有効成分等の種類、対象の年齢、性別、疾患の状態、その他の条件に応じた方法で投与される。本発明のカプセル製剤の投与量は、用法、対象の年齢、性別、疾患の程度、その他の条件に応じて適宜選択すればよい。投与回数は、用法、対象の年齢、性別、疾患の程度、その他の条件に応じて適宜選択すればよく、例えば、3回/1日、2回/1日、1回/1日、さらにはその血中安定性に応じて、より頻度の少ない投与回数(例えば、1回/週、1回/月等)も選択し得る。
本明細書において用いられる用語は、特定の実施態様を説明するために用いられるのであり、発明を限定する意図ではない。
また、本明細書において用いられる「含む」との用語は、文脈上明らかに異なる理解をすべき場合を除き、記載された事項(部材、ステップ、要素または数字等)が存在することを意図するものであり、それ以外の事項(部材、ステップ、要素または数字等)が存在することを排除しない。
異なる定義が無い限り、ここに用いられるすべての用語(技術用語及び科学用語を含む。)は、本発明が属する技術の当業者によって広く理解されるのと同じ意味を有する。ここに用いられる用語は、異なる定義が明示されていない限り、本明細書及び関連技術分野における意味と整合的な意味を有するものとして解釈されるべきであり、理想化され、又は、過度に形式的な意味において解釈されるべきではない。
本発明の実施態様は模式図を参照しつつ説明される場合があるが、模式図である場合、説明を明確にするために、誇張されて表現されている場合がある。
本明細書において、例えば、「1〜10質量%」と表現されている場合、当業者は、当該表現が、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10質量%を個別具体的に指すことを理解する。
本明細書において、成分含有量や数値範囲を示すのに用いられるあらゆる数値は、特に明示がない限り、用語「約」の意味を包含するものとして解釈される。例えば、「10倍」とは、特に明示がない限り、「約10倍」を意味するものと理解される。
本明細書中に引用される文献は、それらのすべての開示が、本明細書中に援用されているとみなされるべきであって、当業者は、本明細書の文脈に従って、本発明の精神及び範囲を逸脱することなく、それらの先行技術文献における関連する開示内容を、本明細書の一部として援用して理解する。
以下において、本発明を、実施例を参照してより詳細に説明する。しかしながら、本発明はいろいろな態様により具現化することができ、ここに記載される実施例に限定されるものとして解釈されてはならない。
<実施例1>
酸に反応して赤色に変わるリトマス試薬(青色、和光純薬工業株式会社製造 特級)の微粉末を、有効成分として用いて、食用油であるMCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド、ココナードMT(花王株式会社製))と水系の食用添加物であるグリセリン(花王株式会社製)(水に非常に溶けやすい、比較例)にそれぞれ0.2重量%を分散または溶解させた。ついで、これらの溶液を、カプスゲル社製耐酸性ハードカプセル(DRcaps(商標)、サイズ2号、無色透明)の分離したボディ部にそれぞれ300μL充填した。その後、当該ハードカプセルのボディ部とキャップ部の嵌合部をバンドシール液でシールしてカプセル製剤を作製した(図1を参照)。なお、バンドシール液は、未公開出願である、米国特許出願第61/707,135号(出願日:2012年9月28日)を基礎出願とする、国際出願PCT/US2013/041838号(出願日2013年5月20日)(発明の名称「ACID RESISTANT BANDING SOLUTION FOR TWO PIECE HARD CAPSULES」)に記載の情報を元に作製した。バンドシール液の組成は、エタノール:59.9質量%、シェラック:37.0質量%、水1.6質量%、界面活性剤(ソルビタン脂肪酸エルテルおよびグリセリン脂肪酸エステル)1.5質量%であった。
これらのカプセル製剤を、生体内の胃酸を擬した、37℃に保った日本薬局方第一液(pH1.2液)中に、カプセル製剤が浮き上がるのを防ぐために針金を巻きつけて、沈めた。ついで、20分間隔で120分目まで、カプセル内の液色を観察した(耐酸性試験)(図2を参照)。
この結果、比較例のグリセリンを用いた製剤では、20分後にはカプセル内部全体が赤くなり、カプセル内部に滲入した酸が、カプセル内部の液全体に拡散したことが判明した。
一方、本発明の実施例の油(MCT)を用いた製剤では、20分後、カプセル内部の底が僅かに赤くなったが、カプセル内部の大部分の液色は、酸に沈める前と変化がなかった。これは、カプセル内部に滲入した酸が、油との比重差でカプセルの底に僅かに溜まったが、油相(MCT)と水相(滲入した酸液)の2つが混じり合うことなく分離された結果、油に分散したリトマス試薬と酸液とが隔絶されていたことを意味する。さらに、カプセル内部に滲入する酸の量は、120分後もほとんど増えておらず、油に分散したリトマス試薬の、酸からの隔離が長時間維持できたことが確認できた。
<実施例2>
実施例1で用いた条件(油の量、測定条件、測定時間等)と同様に実験を行って、他の油または界面活性剤をカプセルに封入した場合の耐酸性に関する効果を調べた。本実施例では、カプセルに封入された油に溶解または分散したリトマス微粉末の色に基づいて、以下の基準で判定した。
「−」:ほとんど全てが赤色/不適
「+」:半分程度が赤色/可
「++」:すべてが青色/優良
以下にその結果を示す。
これらのカプセル製剤を、生体内の胃酸を擬した、37℃に保った日本薬局方第一液(pH1.2液)中に、カプセル製剤が浮き上がるのを防ぐために針金を巻きつけて、沈めた。沈めてから120分後のカプセル内の液色を示す(図4を参照)。
この結果、油の代わりに界面活性剤であるグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルを用いた場合には、グリセリンを用いた場合と同様に、カプセル内部全体が赤くなり、カプセル内部に滲入した酸が、カプセル内部の液全体に拡散して酸性化した。このことは、両親水性を有する界面活性剤を多量に用いた場合には、水相(酸)との親水性作用により両者が混和して、界面活性剤中に含まれる有効成分が酸に曝され得ることを示している。
一方、ドコサヘキサエン酸(DHA)を用いた場合には、カプセル内部の一部が酸性化した。しかし、ベニバナ油、オリーブ油、大豆油、アマニ油、米胚芽油、ビタミンE、ビタミンAを用いた場合については、酸と混和することはなく、カプセル内部は酸性にはなっていなかった。重要なことに、「++」の結果が得られた油は、すべて、比重が約0.94以下であった。このことは、比重が水から離れる油ほど、カプセル内部に滲入する酸と物理的に分離しやすくなり、酸と混和されにくくなる事を示唆している。
なお、DHA、米胚芽油、ビタミンE、ビタミンAの4つの油は、薄黄色〜濃茶色であったので、カプセル内部の油への酸の滲入による、リトマス青微粉末の赤色への変化が目視では確認が困難であった。そのため、これら4つの油については、カプセルの外側から顕微鏡で油中に分散したリトマス粒子を拡大して色を確認した。その際の判定の基準は上述と同様である(図5を参照)。
また、ヨウ素価は、油の不飽和度が大きくなるほど値が大きくなる(すなわち、酸化し易い)ので、安定性の指標となるところ、本発明者は、驚くべきことに、不飽和度に関係なく、本発明における多様な油が耐酸性を示すことを見出した。

Claims (12)

  1. 有効成分と油とを含有するカプセル製剤であって、
    前記製剤のカプセルは、水溶性フィルム形成ポリマーおよびジェランガムを含む腸溶性ハードカプセルであり、かつ、腸溶性コーティングを含まず
    前記油は、医薬的または食用的に許容できる油であり、
    前記有効成分は、前記油とともに、前記カプセルに封入されており、
    前記有効成分は、ビフィドバクテリウム属細菌およびオレガノ抽出物を含まず
    前記有効成分および油として、ラー油を含まず、かつ、
    前記カプセル製剤は、前記有効成分を胃酸から保護しながら腸送達するために使用される、
    ことを特徴とする、
    カプセル製剤。
  2. 請求項に記載のカプセル製剤であって、
    前記カプセルにおける前記水溶性形成ポリマーと前記ジェランガムとの質量比が、水溶性フィルム形成ポリマー100重量部に対してジェランガムを4〜15重量部の質量比である、
    ことを特徴とする、
    カプセル製剤。
  3. 請求項1または2に記載のカプセル製剤であって、
    前記カプセルは、ボディ部とキャップ部とを有するハードカプセルであり、
    前記ボディ部と前記キャップ部の嵌合部がバンドシールによりシールされている、
    ことを特徴とする、
    カプセル製剤。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載のカプセル製剤であって、
    前記油が、植物油、動物油、魚油または鉱物油である、
    ことを特徴とする、
    カプセル製剤。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載のカプセル製剤であって、
    前記油が、食用油であって、
    前記食用油が、中鎖脂肪酸トリグリセリド、ベニバナ油(サフラワー油)、オリーブ油、大豆油、アマニ油、米胚芽油、小麦胚芽油、ココナッツ油、コーン油、綿実油、パーム油、パーム核油、ピーナッツ油、菜種油、ごま油、ヒマワリ油、アーモンド油、カシュー油、ヘーゼルナッツ油、マカダミアナッツ油、モンゴンゴ油、ペカン油、松の実油、ピスタチオ油、クルミ油、ヒョウタン実油、バッファローカボチャ油、カボチャ実油、スイカ実油、アサイーベリーエキス、カシスオイル、ルリジサ種子油、月見草油、アマランサスオイル、あんず油、リンゴ油、アルガンオイル、アーティチョーク油、アボガド油、ババスオイル、モリンガ油、ケープ栗油、キャロブオイル、コフネヤシ油、コリアンダー油、ディカ油、アマナズナ油、グレープシードオイル、ヘンプ・オイル、カポック実油、ラッレマンチアオイル、マルーラ油、メドウフォーム油、カラシ油、オクラ油(ハイビスカス油)、パパイヤ油、エゴマ油(シソ油)、ケシ油、プルーン油、キヌア油、ニガー種子油、ツバキ油(カメリア油)、アザミ油、トマト油、ノコギリヤシ油、クリル油(オキアミ油)、ボラージ油、ドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)、ビタミンA油、ビタミンD油、ビタミンE油、ビタミンK油、レシチン及びこれらの任意の組合せからなる群から選択される、
    ことを特徴とする、
    カプセル製剤。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載のカプセル製剤であって、
    前記カプセルに封入された全内容物における油の量が40質量%以上である、
    ことを特徴とする、
    カプセル製剤。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載のカプセル製剤であって、
    前記有効成分は、前記油に分散または溶解している、
    ことを特徴とする、
    カプセル製剤。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載のカプセル製剤であって、
    さらに、医薬的または食品的に許容できる界面活性剤が前記カプセルに含まれている、
    ことを特徴とする、
    カプセル製剤。
  9. 請求項に記載のカプセル製剤であって、
    前記有効成分は、前記界面活性剤によって前記油に乳化している、
    ことを特徴とする、
    カプセル製剤。
  10. 請求項1〜のいずれか1項に記載のカプセル製剤であって、
    前記有効成分は、医薬、健康食品、ペプチド類、アミノ酸類、タンパク質類、糖タンパク質類、酵素発酵食品類、酵素類、補酵素類、ビタミン類、ミネラル類、生菌類、植物抽出物、天然有機物、またはこれらの任意の組合せである、
    ことを特徴とする、
    カプセル製剤。
  11. 有効成分と油とを含有するカプセル製剤を製造する方法であって、
    ここで、
    前記製剤のカプセルは、水溶性フィルム形成ポリマーおよびジェランガムを含む腸溶性ハードカプセルであり、かつ、腸溶性コーティングを含まず
    前記油は、医薬的または食用的に許容できる油であり、
    前記有効成分は、ビフィドバクテリウム属細菌およびオレガノ抽出物を含まず
    前記有効成分および油として、ラー油を含まず、
    前記カプセル製剤は、前記有効成分を胃酸から保護しながら腸送達するために使用され、
    前記方法は、以下の工程、
    前記有効成分を前記油に分散または溶解させる工程、および
    前記有効成分が分散された前記油を前記カプセルに封入する工程、
    を含む、
    ことを特徴とする、
    ハードカプセル製剤を製造する方法。
  12. 請求項11に記載のカプセル製剤を製造する方法であって、
    前記カプセルは、ボディ部とキャップ部とを有するハードカプセルであり、
    前記カプセルに封入する工程の後に、前記ボディ部とキャップ部との嵌合部をバンドシールによりシールする工程、
    をさらに含む、
    カプセル製剤を製造する方法。
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