JP5485890B2 - 無水フタル酸誘導体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリエステルイミド樹脂もしくはポリイミド等の耐熱樹脂の原料、エポキシ樹脂等の硬化剤、または樹脂改質剤として有用な無水フタル酸誘導体、特には、エステル基含有無水フタル酸誘導体またはエチニル基含有無水フタル酸誘導体の製造方法に関する。また本発明は、無水フタル酸誘導体を精製する方法にも関する。
エステル基含有無水フタル酸誘導体は、ポリエステルイミド樹脂等の耐熱樹脂の原料、エポキシ樹脂等の硬化剤、または樹脂改質剤として有用であり、それを製造する方法として、例えば、(1)ベンゼン、トルエン等の有機溶媒中、無水トリメリット酸クロリドとフェノール類またはジオール類との反応による方法(例えば、特許文献1参照)、(2)無水トリメリット酸とフェノール類とを250〜300℃で加熱することによる方法(例えば、非特許文献1参照)、(3)無水トリメリット酸とフェノール類の低級アルカン酸エステルとのエステル交換反応を、触媒としてシリカ・アルミナ系化合物などの無機化合物の存在下に行う方法(例えば、特許文献2参照)、または特定の溶媒の存在下に行う方法(例えば、特許文献3参照)などが知られている。
エチニル基含有無水フタル酸誘導体は、ポリイミド分野で必要とされている接着性、耐熱性、機械強度を兼ね備えた材料を提供する原料として、極めて利用価値が高い。エチニル基含有無水フタル酸誘導体、例えば、フェニルエチニル無水フタル酸を製造する方法としては、エチニルベンゼンとブロモ無水フタル酸とを大過剰の塩基性有機物質の存在下、反応させる方法が知られている(例えば、非特許文献2参照)。
特開2005−298623号公報 特開平7−41472号公報 特開平10−147582号公報 J. Polym. Sci., vol 4, 1531-41, Part A, (1966) Highperform. Polym. 6巻,423 (1994)
前記背景技術で挙げた、特許文献1に開示される方法は、無水トリメリット酸クロリドとフェノール類を塩基性物質の存在下で反応後、副生する塩基性物質のハロゲン化水素酸塩を水で除去している。このとき、反応生成物の無水フタル酸骨格の一部が加水分解を受け開環するため、無水酢酸による再閉環が必要となる。また、無機触媒を利用する特許文献2に開示される方法では、使用する無機触媒を除去し難く、得られるエステル基含有無水フタル酸誘導体の不純物となりなりやすいといった問題がある。
また、前記背景技術で挙げた、非特許文献2に開示される方法は、エチニルベンゼンとブロモ無水フタル酸を、大過剰の塩基性有機物質の存在下で反応後、副生する臭化水素酸塩を除去し、得られた反応生成物を水中で晶析する。このとき、上記と同様に無水フタル酸骨格の一部が加水分解を受け開環するため、熱による再閉環が必要となる。
本発明は、無水フタル酸骨格を開環させることなく、効率よく無水フタル酸誘導体を製造する方法を提供するものである。同様に、無水フタル酸骨格を開環させることなく、効率よく無水フタル酸誘導体を精製する方法も提供する。
本発明者は、上記のような問題点を解決するために種々研究を行い、塩基性物質の存在下、無水フタル酸骨格を含む有機ハロゲン化物と有機プロトン供与体とを反応させて、無水フタル酸誘導体を製造する方法において、副生する塩基性物質のハロゲン化水素酸塩を有機酸で溶解除去することにより、得られた生成物の無水フタル酸骨格を開環させることなく、無水フタル酸誘導体を効率よく製造し得ることを見出した。
同様に、本発明者は、塩基性物質の存在下、無水フタル酸骨格を含む有機ハロゲン化物と有機プロトン供与体とを反応させることにより得られる無水フタル酸誘導体を精製する方法であって、副生する塩基性物質のハロゲン化水素酸塩を有機酸で溶解除去することにより、生成物の無水フタル酸骨格を開環させることなく、無水フタル酸誘導体を効率よく精製し得ることを見出した。
本発明の無水フタル酸誘導体、特には、エステル基含有無水フタル酸誘導体またはエチニル基含有無水フタル酸誘導体は、ポリエステルイミド樹脂等の耐熱樹脂の原料、エポキシ樹脂等の硬化剤、または樹脂改質剤として利用される。本発明の無水フタル酸誘導体の製造方法は、従来技術にみられる、無水フタル酸骨格の加水分解による開環や、それに伴い再閉環工程を要するといった課題もなく、かつ特別な溶媒や触媒を必要としない簡便な方法で、効率的に製造できる点から有用である。
すなわち、本発明は、塩基性物質の存在下、無水フタル酸骨格を含む有機ハロゲン化物と有機プロトン供与体とを反応させて、無水フタル酸誘導体を製造する方法であって、副生する塩基性物質のハロゲン化水素酸塩を有機酸で溶解除去する工程を含むことを特徴とする方法に関する。
本発明のより具体的な態様は、塩基性物質Bの存在下、下記一般式(II):
Figure 0005485890
(式中、Xは、塩素、臭素、またはヨウ素であり、Y1は、直接結合、または−C(O)−である)
で表される無水フタル酸骨格を含む有機ハロゲン化物と、下記一般式(III):
Figure 0005485890
〔式中、nは、1または2であり;
nが1である場合、
Arは、下記式:
Figure 0005485890
(ここで、R1およびR2は、同一または異なって、水素または炭素数1〜4のアルキル基である)よりなる群から選ばれる1価の芳香族基であり、Y2は、−O−、または炭素数2〜4のアルケニレンもしくはアルキニレン基であり;
nが2である場合、
Arは、下記式:
Figure 0005485890
(ここで、R1およびR2は、同一または異なって、水素または炭素数1〜4のアルキル基である)よりなる群から選ばれる2価の芳香族基であり、Y2は、−O−である;
ただし、Y1が−C(O)−である場合、Y2は、−O−である〕
で表される有機プロトン供与体とを反応させて、下記一般式(I):
Figure 0005485890
〔式中、Ar、Y1、Y2およびnは、上記と同義である〕
で表される無水フタル酸誘導体を製造する方法であって、副生する塩基性物質のハロゲン化水素酸塩:B・HXを有機酸で溶解除去する工程を含むことを特徴とする方法に関する。
本発明の代表的な第一の態様は、有機プロトン供与体である一般式(1):
Figure 0005485890
(式中、Ar1は、下記式(2):
Figure 0005485890
よりなる群から選ばれる2価の芳香族基であり、R1およびR2は、同一または異なって、水素または炭素数1〜4のアルキル基である)
で表される芳香族ジオール化合物と、無水フタル酸骨格を含む有機ハロゲン化物である一般式(3):
Figure 0005485890
(式中、Xは、塩素、臭素、またはヨウ素である)
で表される無水トリメリット酸ハライドとを塩基性物質の存在下に反応させて、一般式(4):
Figure 0005485890
(式中、Ar1は、上記と同義である)
で示されるエステル基含有無水フタル酸誘導体を製造する方法であって、副生する塩基性物質のハロゲン化水素酸塩を有機酸で溶解除去する工程を含む方法に関する。
更に、本発明の代表的な第二の態様は、有機プロトン供与体である、一般式(5):
Figure 0005485890
(式中、Ar2は、下記式(6):
Figure 0005485890
よりなる群から選ばれる1価の芳香族基であり、R1およびR2は、同一または異なって、水素または炭素数1〜4のアルキル基である)で表される芳香族エチニル化合物と、無水フタル酸骨格を含む有機ハロゲン化物である一般式(7):
Figure 0005485890
(式中、Xは、塩素、臭素、またはヨウ素である)
で表されるハロゲン化無水フタル酸とを塩基性物質の存在下に反応させて、一般式(8):
Figure 0005485890
(式中、Ar2は、上記と同義である)
で示されるエチニル基含有無水フタル酸誘導体を製造する方法であって、副生する塩基性物質のハロゲン化水素酸塩を有機酸で溶解除去する工程を含む方法に関する。
本発明の方法において、好適には、有機酸は、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸およびこれらの混合物よりなる群から選ばれる。
本発明の方法において、好適には、塩基性物質は、トリアルキルアミンおよび/またはピリジン誘導体である。
本発明はまた、塩基性物質の存在下、無水フタル酸骨格を含む有機ハロゲン化物と有機プロトン供与体とを反応させることにより得られる無水フタル酸誘導体を精製する方法であって、副生する塩基性物質のハロゲン化水素酸塩を有機酸で溶解除去する工程を含むことを特徴とする方法に関する。
本発明の方法は、無水フタル酸誘導体を製造する方法において、副生する塩基性物質のハロゲン化水素酸塩を有機酸で溶解除去するため、無水フタル酸骨格の加水分解による開環や、それに伴う再閉環工程が不要であることを特徴とする。したがって、塩基性物質のハロゲン化水素酸塩が副生し、かつ無水フタル酸骨格を含む誘導体(すなわち、無水フタル酸誘導体)が最終生成物として得られる製造方法であれば、本発明の方法を適用することができる。
本発明のより具体的な態様で、一般式(II)で表される無水フタル酸骨格を含む有機ハロゲン化物としては、Y1が直接結合である、ハロゲン化無水フタル酸;またはY1が−O−である、無水トリメリット酸ハライドが挙げられる。一般式(3)で表される無水トリメリット酸ハライドまたは一般式(7)で表されるハロゲン化無水フタル酸が好ましい。
一般式(3)で表される無水トリメリット酸ハライドとしては、無水トリメリット酸クロリド、無水トリメリット酸ブロミド、無水トリメリット酸ヨージドなどが挙げられるが、無水トリメリット酸クロリドが好ましい。
一般式(7)で表わされるハロゲン化無水フタル酸としては、クロロ無水フタル酸、ブロモ無水フタル酸、ヨード無水フタル酸が挙げられるが、ブロモ無水フタル酸が好ましい。
本発明のより具体的な態様で、一般式(III)で表される有機プロトン供与体としては、nが1であり、Y2が−O−である、芳香族ヒドロキシ化合物;nが1であり、Y2が炭素数2〜4のアルケニレンもしくはアルキニレン(例えばエテニレン、プロペニレンまたは1−もしくは2−ブテニレン、あるいはエチニレン、プロピニレンまたは1−もしくは2−ブチニレン)である芳香族アルケニレンもしくはアルキニレン化合物;またはnが2であり、Y2が−O−である、芳香族ジオール化合物が挙げられる。ただし、Y1が−C(O)−である場合、Y2は、−O−である。すなわち一般式(II)で表される無水フタル酸骨格を含む有機ハロゲン化物が無水トリメリット酸ハライドである場合、一般式(III)で表される有機プロトン供与体は、芳香族ヒドロキシ化合物または芳香族ジオール化合物であることを意味する。一般式(III)で表される有機プロトン供与体としては、一般式(1)で表される芳香族ジオール化合物または一般式(5)で表される芳香族エチニル化合物が好ましい。
一般式(1)で表される芳香族ジオール化合物としては、式(2)において、R1およびR2が水素または炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチルであるものが挙げられる。好ましい芳香族ジオール化合物としては、R1およびR2が水素である、ヒドロキノン、レゾルシノール、ピロカテコール、4,4’−ビフェニルジオール、2,2’−ビフェニルジオール、3,4’−ビフェニルジオール、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、2,2’−ジヒドロキシジフェニルエーテルなどが挙げられる。
一般式(5)で表わされる芳香族エチニル化合物としては、式(6)において、R1およびR2が水素または炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチルであるものが挙げられる。好ましくは、R1およびR2が水素である、エチニルベンゼン、エチニルビフェニル、エチニルビフェニルエーテル、エチニル無水フタル酸などが挙げられる。
本発明の無水フタル酸誘導体の製造は、塩基性物質の存在下、無水フタル酸骨格を含む有機ハロゲン化物と有機プロトン供与体とを反応させることにより実施される。反応条件は、使用される出発物質や塩基性物質に応じて、当業者の通常の知識に従って、適宜設定すればよい。以下に本発明の代表的な実施態様における反応条件について概説するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、本発明の代表的な第一の態様で、一般式(4)で表されるエステル基含有無水フタル酸誘導体の製造は、塩基性物質の存在下、無水トリメリット酸ハライド2モルに対し、好適には、芳香族ジオール化合物を0.95〜1.50モル反応させることにより実施される。
かかる反応は、好適には、溶媒中、特に非水溶媒中で行なわれる。使用可能な溶媒としては、特に限定されないが、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ピコリン、ピリジン、クロロホルム、トルエン、キシレン、ジクロロメタン、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトンなどの非プロトン性溶媒が挙げられる。また、これらの溶媒を単独でも、2種以上混合して用いてもよい。
かかる反応は、通常、−10〜50℃で、好ましくは0〜30℃で行われる。反応温度が50℃より高いと一部副反応が起こり、収率低下の原因となり、好ましくない。
かかる反応に使用する塩基性物質としては、特に限定されないが、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルメチルアミンのようなトリ(C1-6−アルキル)アミン、またはピリジン、メチルピリジン、N,N−ジメチルアミノ−4−ピリジンのようなピリジン誘導体等が挙げられる。塩基性物質は、単独でも2種以上を組み合わせて使用してもよい。その使用量は、無水トリメリット酸ハライドと等モル量以上、好ましくは、1.1から3.0倍モル量を使用することで一般式(4)で表わされるエステル基含有無水フタル酸誘導体が高純度で得られる。
反応後、副生する塩基性物質のハロゲン化水素酸塩を溶解除去する有機酸としては、炭素数1〜4個の直鎖状または分岐鎖状のアルカン酸、好適には、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸またはイソ酪酸が挙げられるが、経済的な理由から酢酸を使用するのが好ましい。その使用量は、塩基性物質と等モル量以上、好ましくは、1.0から2.0倍モル量である。
溶解除去する方法は、出発物質、反応生成物および副生する塩基性物質のハロゲン化水素酸塩等の性質に応じて、当業者が適切な方法を選択すればよい。例えば、反応終了後の反応系において反応生成物と塩基性物質のハロゲン化水素酸塩とが沈殿するのであれば、反応系に有機酸を直接添加することにより、または沈殿物を濾別し、これを有機酸で洗浄することにより、実質的に塩基性物質のみを溶解除去して、目的生成物の単離を行なえばよい。なお、本発明において「副生する塩基性物質のハロゲン化水素酸塩を有機酸で溶解除去する」とは、副生する塩基性物質のハロゲン化水素酸塩の理論量(重量)の約90%以上、好ましくは95%以上、より好ましくは99%以上を、前述のような方法により有機酸に溶解させ、除去することを意味する。一方、無水フタル酸誘導体、特に本発明の一般式(4)で表わされるエステル基含有無水フタル酸誘導体は、有機酸に溶けにくい、ないしは実質的に不溶である。したがって、これにより、無水フタル酸骨格を開環することなく、本発明の一般式(4)で表わされるエステル基含有無水フタル酸誘導体を約90%以上、好ましくは95%以上、より好ましくは99%以上の純度で製造することができる。
例えば、本発明の代表的な第二の態様で、本発明の一般式(8)で表わされるエチニル基含有無水フタル酸誘導体の製造は、一般式(5)で表わされる芳香族エチニル化合物と一般式(7)で表わされるハロゲン化無水フタル酸とを、塩基性物質の存在下、50〜130℃で、好ましくは60〜100℃付近で反応させるのが好適である。
かかる反応に使用する塩基性物質としては、特に限定されないが、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルメチルアミンのようなトリ(C1-6−アルキル)アミン、またはピリジン、メチルピリジン、N,N−ジメチルアミノ−4−ピリジンのようなピリジン誘導体等が挙げられる。塩基性物質は、単独でも2種以上を組み合わせて使用してもよい。その使用量は、ハロゲン化無水フタル酸と等モル量以上、好ましくは、1.1から3.0倍モル量を使用することが好適である。
かかる反応は、好適には、溶媒中、特に非水溶媒中で行なわれる。使用可能な溶媒としては、特に限定されないが、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ピコリン、ピリジン、クロロホルム、トルエン、キシレン、ジクロロメタン、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトンなどの非プロトン性溶媒が挙げられる。また、これらの溶媒を単独でも、2種以上混合して用いてもよい。
かかる反応は、好適には、触媒の存在下で行なわれる。使用される触媒は、例えば、2価又は0価のパラジウム錯体であり、好適なものを一般式(9)又は一般式(10)に示す。
Figure 0005485890
ここでYとしては、例えば、塩素、臭素又はヨウ素原子、或いは、R3COO−、などが挙げられる。ここでR3は、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基である。Lとしては、例えば、P、As、Sbの各原子を含む配位子が挙げらえる。具体例としては、(R43Pが挙げられる。ここでR4は、場合により炭素数1〜8のアルキル基で置換されたアリールである。例としては、ビス(トリフェニルホスフィン)ジクロロパラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)等が挙げられる。更に、P原子をAs原子やSb原子で置換した化合物も挙げる事ができる。一般式(9)で表わされるパラジウム錯体は、PdY2で表わされる化合物と配位子Lとの混合物を使用してもよい。また、助触媒として、ハロゲン化銅を使用することもできる。使用することにより、反応をスムーズに進行させることができるが、これらをエチニル化合物と使用すると、銅と反応して、爆発性の不安定化合物である銅アセチリドを形成する可能性があるため、ハロゲン化銅の使用には注意を要する。ハロゲン化銅としては、塩化銅、臭化銅、ヨウ化銅が挙げられ、ヨウ化銅が好適である。
反応後、副生する塩基性物質のハロゲン化水素酸塩は、上述した一般式(4)で表わされるエステル基含有無水フタル酸誘導体の製造と同様に、有機酸を利用して溶解除去することができる。有機酸としては、炭素数1〜4個の直鎖状または分岐鎖状のアルカン酸、好適には、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸またはイソ酪酸が挙げられるが、経済的な理由から酢酸を使用するのが好ましい。その使用量は、塩基性物質と等モル量以上、好ましくは、1.0から2.0倍モル量を使用する。
溶解除去する方法は、出発物質、反応生成物および副生する塩基性物質のハロゲン化水素酸塩の性質に応じて、当業者が適切な方法を選択すればよい。例えば、反応終了後の反応系において反応生成物と塩基性物質のハロゲン化水素酸塩とが沈殿するのであれば、反応系に有機酸を直接添加することにより、または沈殿物を濾別し、これを有機酸で洗浄することにより、実質的に塩基性物質のみを溶解除去して、目的生成物の単離を行なえばよい。なお、本発明において「副生する塩基性物質のハロゲン化水素酸塩を有機酸で溶解除去する」とは、副生する塩基性物質のハロゲン化水素酸塩の理論量(重量)の約90%以上、好ましくは95%以上、より好ましくは99%以上を、前述のような方法により有機酸に溶解させ、除去することを意味する。一方、無水フタル酸誘導体、特に本発明の一般式(8)で表わされるエチニル基含有無水フタル酸誘導体は、有機酸に溶けにくい、ないしは実質的に不溶である。したがって、これにより、無水フタル酸骨格を開環することなく、本発明の一般式(8)で表わされるエチニル基含有無水フタル酸誘導体を約90%以上、好ましくは95%以上、より好ましくは99%以上の純度で製造することができる。
このように、本発明は、塩基性物質の存在下、無水フタル酸骨格を含む有機ハロゲン化物と有機プロトン供与体とを反応させることにより得られる無水フタル酸誘導体とを精製する方法であって、副生する塩基性物質のハロゲン化水素酸塩を有機酸で溶解除去する工程を含むことを特徴とする方法であるともいえる。かかる方法における、「塩基性物質」、「無水フタル酸骨格を含む有機ハロゲン化物」、「有機プロトン供与体」および「無水フタル酸誘導体」の例示や、好適な実施条件は、上述のとおりである。
以下に、本発明を具体的に実施例を示すが、本発明は実施例の内容に制限されるものではない。なお、実施例中の純度は、高速液体クロマトグラフィーにより測定した。
塩基性物質のハロゲン化水素酸塩由来の残存塩基性物質は、高速液体クロマトグラフィー及びNMR測定により確認した。
高速液体クロマトグラフィー測定
機種:島津製作所製高速液体クロマトグラフィー SPD−10A
カラム:ODS−80T (3φ×150mm) 40℃
溶離液:アセトニトリル:水:燐酸=400:600:0.5(容量比)
検出波長:254nm
NMR測定
機種:日本電子データム製 JEOL FT−NMR400
(例1)
撹拌機、温度計、上向き還流管、窒素ガス導入管を付けた500mLの四つ口フラスコに、ハイドロキノン22.0g(0.20モル)、ピリジン47.5g(0.60モル)、N,N−ジメチルホルムアミド100gを仕込み、攪拌しながら窒素雰囲気下で溶解させた。0℃に冷却後、N,N−ジメチルホルムアミド200g中に無水トリメリット酸クロリド84.2g(0.40モル)を溶解させた溶液を、窒素雰囲気下0〜10℃で滴下しながら反応させた。反応後、析出した1,4−ビス(トリメリト酸エステル酸無水物)ベンゼン及びピリジン塩酸塩を固液分離し、酢酸54gで洗浄して、ピリジン塩酸塩を溶解除去した。生成物中にピリジン塩酸塩由来のピリジンが含まれないことを、高速液体クロマトグラフィー測定で確認した。目的物である1,4−ビス(トリメリト酸エステル酸無水物)ベンゼンの純度は、95.3%であった。
(例2)
ハイドロキノンの代わりに4,4’−ビフェノール37.2g(0.20モル)を使用し、例1と同様の操作を行い、生成物中にピリジン塩酸塩由来のピリジンが含まれないことを、高速液体クロマトグラフィー測定で確認した。目的物である4,4’−ビス(トリメリト酸エステル酸無水物)ビフェニルの純度は、96.2%であった。
(例3)
撹拌機、温度計、上向き還流管、窒素ガス導入管を付けた500mLの四つ口フラスコに、4−ブロモ無水フタル酸68.1g(0.30モル)、トルエン100g、トリエチルアミン36.4g(0.36モル)、ビストリフェニルホスフィンジクロロパラジウム0.31g(0.45×10−3モル)を仕込み、80℃に加熱した。次に、フェニルアセチレン30.6g(0.30モル)を滴下しながら反応させた。滴下後、15時間熟成させた。析出するフェニルエチニルフタル酸無水物及びトリエチルアミン塩酸塩を固液分離し、プロピオン酸40gで洗浄して、トリエチルアミン塩酸塩を溶解除去した。生成物中にトリエチルアミン塩酸塩由来のトリエチルアミンが含まれないことを、NMR測定で確認した。目的物であるフェニルエチニルフタル酸無水物の純度は、97.8%であった。
本発明の製法で得られる無水フタル酸誘導体、特にはエステル基含有無水フタル酸誘導体、エチニル基含有無水フタル酸誘導体は、ポリエステルイミド樹脂原料、エポキシ樹脂等の硬化剤、改質剤として利用でき、特に低吸水率ポリエステルイミド原料、耐熱材料として有用である。本発明は、これらのエステル基含有無水フタル酸誘導体、エチニル基含有無水フタル酸誘導体の製造において、無水フタル酸骨格を開環させることなく、効率的に副生物を除去できる極めて有用な製造方法を提供するものである。

Claims (3)

  1. トリアルキルアミンおよび/またはピリジン誘導体の存在下、下記一般式(II):
    Figure 0005485890

    (式中、Xは、塩素、臭素、またはヨウ素であり、Y1は、直接結合、または−C(O)−である)
    で表される無水フタル酸骨格を含む有機ハロゲン化物と、下記一般式(III):
    Figure 0005485890

    〔式中、nは、1または2であり;
    nが1である場合、
    Arは、下記式:
    Figure 0005485890

    (ここで、R1およびR2は、同一または異なって、水素または炭素数1〜4のアルキル基である)よりなる群から選ばれる1価の芳香族基であり、Y2は、−O−、または炭素数2〜4のアルケニレンもしくはアルキニレン基であり;
    nが2である場合、
    Arは、下記式:
    Figure 0005485890

    (ここで、R1およびR2は、同一または異なって、水素または炭素数1〜4のアルキル基である)よりなる群から選ばれる2価の芳香族基であり、Y2は、−O−である;
    ただし、Y1が−C(O)−である場合、Y2は、−O−である〕
    で表される有機プロトン供与体とを反応させて、下記一般式(I):
    Figure 0005485890

    〔式中、Ar、Y1、Y2およびnは、上記と同義である〕
    で表される無水フタル酸誘導体を製造する方法において、副生するトリアルキルアミンおよび/またはピリジン誘導体のハロゲン化水素酸塩を、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸およびこれらの混合物よりなる群から選ばれる有機酸で溶解除去する工程を含むことを特徴とする、方法。
  2. 有機プロトン供与体が、一般式(1):
    Figure 0005485890

    (式中、Ar1は、下記式(2):
    Figure 0005485890

    よりなる群から選ばれる2価の芳香族基であり、R1およびR2は、同一または異なって、水素または炭素数1〜4のアルキル基である)
    で表される芳香族ジオール化合物であり、無水フタル酸骨格を含む有機ハロゲン化物が、一般式(3):
    Figure 0005485890

    (式中、Xは、塩素、臭素、またはヨウ素である)
    で表される無水トリメリット酸ハライドであり、そして得られる無水フタル酸誘導体が、一般式(4):
    Figure 0005485890

    (式中、Ar1は、上記と同義である)
    で表されるエステル基含有無水フタル酸誘導体である、請求項1に記載の方法。
  3. 有機プロトン供与体が、一般式(5):
    Figure 0005485890

    (式中、Ar2は、下記式(6):
    Figure 0005485890

    よりなる群から選ばれる1価の芳香族基であり、R1およびR2は、同一または異なって、水素または炭素数1〜4のアルキル基である)
    で表される芳香族エチニル化合物であり、無水フタル酸骨格を含む有機ハロゲン化物が、一般式(7):
    Figure 0005485890

    (式中、Xは、塩素、臭素、またはヨウ素を表す)
    で表されるハロゲン化無水フタル酸であり、そして得られる無水フタル酸誘導体が、一般式(8):
    Figure 0005485890

    (式中、Ar2は、上記と同義である)
    で表されるエチニル基含有無水フタル酸誘導体である、請求項1に記載の方法。
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