JP5483733B2 - マグネシウム基合金 - Google Patents

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Description

本発明は、生体内を含めて、強度、可塑性のような最適な機械特性、あるいは耐腐食性を有する、マグネシウムに基づく変形可能な合金の組成及び構造に関するものである。こうした新たなグループの合金は、室温での優れた成形性、塩化ナトリウム水溶液(食塩水)中及び生体内での高い腐食安定性、並びに優れた耐熱性を有する。これらの合金は、種々の技術分野に用いることができる。
マグネシウムは軽金属であり、例えば、自動車産業及び宇宙産業において、ノートパソコン、携帯電話、等のケースを製造するために、構造中に使用される魅力的な材料である。しかし、マグネシウムは、そのh.c.p.(hexagonal closed packed:六方最密充填)結晶構造によって生じる、非常に低い強度、靭性(硬度)、及び可塑性のレベルを有する。これに加えて、マグネシウムは、その強い化学的活性により、低い耐食性を有する。従って、一部の産業分野においてマグネシウムを利用する唯一の方法は、改善された特性を有するマグネシウム基合金を開発することである。
マグネシウム合金の機械的特性及び腐食特性に対する合金元素の影響は、二成分系では良く検討されているが、多成分合金では、これらの元素の相互の(即ち、結合した、接合した、集合的な、等の)影響が、複雑かつ予測不能な形で現れることがある。従って、基本的な合金元素の選定、及びこれらの元素の合金中での相互関係が、合金の特性に決定的な影響を与える。
工業用のマグネシウム合金は、リチウム、アルミニウム、亜鉛、イットリウム、等の添加する合金元素に応じて、複数グループに細分される。例えば、ASTM(American Society for Testing and Materials: 米国材料試験協会)仕様下では、リチウムに基づくLA(Mg−Li−Al)、LAE(Mg−Li−Al−P3M)、アルミニウムに基づくAM(Mg−Al−Mn)、AZ(Mg−Al−Zn)、AE(Mg−Al−RE)(ここに、REは希土類金属(rare earth metal)の略である)、亜鉛に基づくZK(Mg−Zn−Zr)、ZE(Mg−Zn−RE)、ZH(Mg−Zn−Th)、またはイットリウムに基づくWE(Mg−Y−Nd−Zr)、等のマグネシウム合金のグループが存在する。
多数の特許文献が、より複雑な組成を有する合金を記載し、これらは、ASTM仕様下のいずれのクラスにも明確に割り当てることはできない。これらの合金の開発の基本的目的は、種々の技術分野で使用することのできるマグネシウムの特定の特性を改善することにある。マグネシウム合金、並びに固定組成を有する他の金属合金の機械特性は、硬化メカニズムと塑性変形メカニズムとの加工上の組合せを変化させることによって操作される。後者は、合金の構造条件の変化によるものとして、従って特別な熱処理の使用によるものとして変化させることができる。
マグネシウムの腐食速度(腐食率)は、その純度に強く依存する。例えば、塩化ナトリウムの4%水溶液中では、純度99.9%のマグネシウムの腐食速度は、純度99.99%のマグネシウムの腐食速度より何百倍も速い。
合金の合金元素、これらの合金元素の分布、並びにこれらの合金元素が形成する化合物の組成も、耐食性に影響を与える。マグネシウム合金の腐食速度は、合金の構造条件、及びその製造方法に依存する。これに加えて、いくつかの不純物が、他の合金元素の許容差範囲の要求を変化させ得る。従って、マグネシウム基合金中へのアルミニウムのいくらかの導入は、合金の腐食速度に対する他の合金元素の影響を増加させ得る。
本発明の合金は、主に室温で、そして良好な成形性及び高い腐食安定性を要求する用途に使用することを意図している。従って、マグネシウム合金の機械特性及び腐食特性の改善に関する以前の開発は、以下では特定温度条件下で考慮する。温度上昇、及び高温におけるマグネシウム合金の強度特性、耐クリープ特性、及び腐食特性の改善についてのデータは、部分的にしか考慮しない。こうした合金の強度は、室温では維持されるが、これらの条件では、塑性特性が強度に低下し得るので、このデータは落とす。
特に断わりのない限り、既知のマグネシウム合金の特性の説明は、20℃から50℃まで変化する温度範囲に関するものとし、これらの合金の組成は、常に重量%で定義する。(注:「重量%」の定義が最も多く用いられるが、物理的な観点からは「質量%」の方がより正しい、というのは、地球の地理的大きさが異なれば体重は異なるが、体の質量は一定であるからである。以下に結果を示す本発明の組成は「質量%」である。)
Mg−Li合金は、最も可塑性のあるマグネシウム合金であるが、この合金の主な問題は、低い腐食安定性及び低い強度である。例えば、室温では、Mg−11%Li合金の最大の伸びは、104MPaの力で39%に達する(特許文献1(米国特許出願公開第2005/6838049号明細書)参照)。しかし、Mg−Li合金の腐食速度は、純水中でも相当高い。
Mg−Li合金に追加的に不純物を添加して、その強度及び腐食安定性を増加させる。ほとんどの場合、アルミニウム及び亜鉛をこの合金に添加して、強度及び腐食安定性を増加させる。アルミニウム及び亜鉛の添加(それぞれ4%及び2%)は、満足なMg−Li−Al−Zn合金の強度及び変形能の組合せをもたらす。Mg−0.9%Li合金中への0.6%アルミニウムの添加は、200℃以下の温度では、広範な変形速度において強度の大幅な増加をもたらす。こうした組成を有する合金の腐食安定性も増加する。
合金元素の他のいくつかの組合せが、Mg−Li系合金用に利用可能である。特許文献1は、「優れた耐食性を有する室温で成形可能なマグネシウム合金」を記載している。その組成は、8.0〜11.0%のリチウム、0.1〜4.0%の亜鉛、0.1〜4.5%のバリウム、0.1〜0.5%のAl、及び0.1〜1.2%のLn(1つ以上のランタニドの合計)、及び0.1〜1.2%のCaを含み、そのバランス(平衡物)は、Mg及び不可避の不純物である(バランスがマグネシウム製ではなく、マグネシウムは主成分(ベース)として用いられ(あるいは、バランスはMg及び不可避の不純物から成り)、合金元素がこれに添加される)。この発明は、Mg17Ba2相(Mg17Baは、結晶学で「相」と称される化合物である)の析出に重点を置き、合金マトリックスのα層及びβ相の微細化及び均一な分散を与える。こうした構造は合金の強度を上昇させる。しかし、バリウムはb.c.c.(body-centered cubic:体心立方)格子を有するが、Mg中の溶解限度が低く、金属間化合物Mg17Ba2を形成し、この金属間化合物はMg−Li合金の塑性特性を著しく低下させる。
特許文献2(米国特許出願公開第1991/5059390号明細書)は、「基本的に、約7〜12%のリチウム、約2〜6%のアルミニウム、約0.1〜2%の希土類金属、好適にはスカンジウム、最大約2%の亜鉛、及び最大約1%のマンガンから成る二重相マグネシウム基合金」を記載している。この合金は、改善された強度、成形性、及び/または耐食性の組合せを示す。
特許文献3(特開平9−241778号公報)は、建設材料として使用されるマグネシウム合金を開示し、このマグネシウム合金は、最大40%のリチウム、及び次の添加物:最大10%のAl、4%までのY、最大4%のAg及び最大4%のREからの1つ以上を含むマグネシウム合金を含む。
特許文献4(米国特許出願公開第1993/5238646号明細書)には、改善された強度、成形性、及び耐食性の組合せを有する合金を作製する方法が記載されている。記載された合金は、7〜12%のリチウム、2〜7%のアルミニウム、0.4〜2%の希土類金属、最大2%の亜鉛、及び1%のマンガンを有し、そのバランスは、マグネシウム及び不純物である。合金の主成分として用いられるマグネシウムの純度は、99.99%である。
Mg−Al合金は、種々の用途向けのマグネシウム合金(グループ:AM、AZ、AE等)の最も最も広く知られた種類である。しかし、これらの合金は、高められた耐食性を示し、より高い強度を有するが、Mg−Li合金よりずっと可塑性が低い。この合金クラスの特定の特性を改善するために、合金元素の種々の組合せが提供されている。
特許文献5(米国特許出願公開第2005/0129564号明細書)は、10〜15%のAl,0.5〜10%のSn、0.1〜3%のY、及び0.1〜1%のMnから成る合金を記載し、そのバランスはMg及び不可避の不純物である。このマグネシウム合金は、良好なクリープ特性を示し、エンジン関連部品に特に適している。
特許文献6(米国特許出願公開第2002/6395224号明細書)は、主成分としてのマグネシウム、0.005重量%以上のホウ素、0.03〜1重量%のマンガンを含み、ジルコニウムまたはチタニウムをほとんど含まない合金を記載している。このマグネシウム合金はさらに、1〜30重量%のAl、及び/または0.1〜20%の亜鉛を含むことができる。マグネシウム合金中に含まれる適量のホウ素及びマンガンにより、このマグネシウム合金の粒子が微細化される。この構造微細化は、この合金の機械特性の増加をもたらす。
特許文献7(米国特許出願公開第2005/0095166号明細書)には、鋳造用の耐熱マグネシウム合金が開示され、このマグネシウム合金は、6〜12%のアルミニウム、0.05〜4%のカルシウム、0.5〜4%の希土類元素、0.05〜0.50%のマンガン、0.1〜14%のスズを含み、そのバランスはマグネシウム及び不可避の不純物である。この発明の問題点は、マグネシウム合金の耐熱性の改善である。
Mg−Zn合金のうち、最も知られている合金は:室温で良好な強度及び可塑性を有するZK(マグネシウム−亜鉛−ジルコニウム)、平均的な強度を有するZE(マグネシウム−亜鉛−希土類)、及び経年(エージング)条件(T5)において、高い室温降伏力を有するZH(マグネシウム−亜鉛−トリウム)である。しかし、トリウムを含む合金は、その放射能成分により、もはや製造されていない。
特許文献8(米国特許出願公開第2001/6193817号明細書)は、高圧力ダイカスト(HPDC:high pressure die casting)用の他のマグネシウム基合金を記載し、このマグネシウム基合金は、良好なクリープ耐性及び耐食性を提供する。この合金は、少なくとも91重量%のマグネシウム、0.1〜2重量パーセントの亜鉛、2.1〜5%の希土類金属成分、及び0〜1重量%のカルシウムを備えている。
しかし、Al、Zn、及び他のいくつかの合金元素は、Mg合金の強度及び腐食特性を改善し、同時に、これらの可塑性を低下させる。これに加えて、これらの元素は、エンドプロテーゼの構造要素中にその合金を用いるには不適切である(生体適合性でない)。
Mg−RE合金のうち、WE型(Mg−Y−Nd−Zr)の組成が最も知られている。これらの合金は、非常に良好な成形性、及び増加した耐食性を有する。製造業者(英国マンチェスターのMagnesium Elektron社))の仕様によれば、合金ELEKTRON WE43(登録商標)の最大の伸びは、室温で16%に達し得るし、その腐食速度は0.1〜0.2mg/cm2/日(B117塩水噴霧試験)または0.1mg/cm2/日(海水浸漬試験)に等しい。しかし、多くの場合には、合金WE43の変形能は不十分であり、さらに鋳型(インゴット)用の機械特性の広がりが非常に大きく:215サンプルについての製造業者のデータでは、その伸びは2から17%まで変動し、平均7%である。変形させ、安定化及び時効硬化の処理を施すと、エージング加熱を施すと(条件T6)、合金WE43は一層の安定性を示すが、室温ではまだ可塑性が低く、最大10%である。
Mg−RE合金の特性を向上させる方法として、Mg−RE合金の組成の種々の変更が提供されている。特許文献9(米国特許出願公開第2003/0129074号明細書)は、耐高温マグネシウム合金を記載し、このマグネシウム合金は、少なくとも92%のマグネシウム、2.7〜3.3%のネオジウム(ネオジム)、0.0〜2.6%のイットリウム、0.2〜0.8%のジルコニウム、0.2〜0.8%の亜鉛、0.03〜0.25%のカルシウム、及び0.00〜0.001%のベリリウムを含む。この合金は追加的に、最大0.007%の鉄、最大0.002%のニッケル、最大0.003%の銅、及び0.01%のシリコン(ケイ素)、及び付随的な不純物を含むことができる。
あらゆるマグネシウム合金の腐食安定性が、Fe、Ni及びCuの不純物レベルに反比例して低下する。従来技術によれば、合金AZ91Eは、その合金主成分のより高い純度により、塩水噴霧試験において、合金AZ91Cの100分の1の腐食速度を有する(合金AZ91Eでは、0.015%のCu、0.001%のNi、0.005%のFe、その他は最大3%であり、合金AZ91Cでは、0.1%のCu、0.01%のNi、その他は最大0.3%である)。
特許文献10(特開2000−282165号公報)は、改善された耐食性を有するMg−Li合金を記載している。この合金は、最大10.5%のLi、及び50ppm以下の鉄の濃度を有するマグネシウムを含み、クロム及びその酸化物で覆ったるつぼ(坩堝)内での融合によって与えられる。
この10年間に、血管(冠動脈及び末梢血管)のエンドプロテーゼ(ステント)の構成に適した材料として、マグネシウム合金に対する関心が現われてきた。
ステントは、PTCA(percutaneous transluminal coronary angioplasty:経皮経管冠動脈形成術)を実行した後に、血管腔内に埋め込まれ、血管の患部にバルーンを配置した後に、膨らませたバルーンによって、狭められた(狭窄した)血管腔が拡張される。足場(scaffolds)状のステントは、拡張した血管の崩壊を防止し、この内腔を通る必要な血流を与える。
血管形成術の副作用の1つは、再狭窄と称される現象であり、PTCAの負傷によって生じる、血管腔内部の平滑筋の急速増殖である。平滑筋細胞の増殖は一般に1〜3週間継続する。この影響は現在、シロリムスまたはパクリタキセルのような薬剤で被覆したステントの使用によって防止されている。不都合なことに、細胞増殖は時として効率的に防止され過ぎるので、ステントの金属面が何ヶ月も被覆されないままであることがあり、時として、被覆したステントを動脈内に埋め込んだ何ヶ月または何年後かに、冠動脈血栓症の発生を誘発することがある。このことは、時として、ステント埋め込みの何年も後の突然死をもたらし得る。
前述したように、多数の研究者が、生体溶解性ステント、生分解性ステント、または生体吸収性ステントに関心を持っている。こうしたステントの重要な利点は、生体内でのステント構造の低速の分解、及びこの装置(ステント)が、血管壁を支持するその医療機能を実行した後に徐々に消失することにある。このようにして、ステントの消失が血栓形成の発生を防止する。
ステント材料は、血管壁圧力による弾性収縮力に耐え(半径方向の安定性)、かつ、(例えば、バルーン圧力の作用下で)ステント支柱の破壊なしに、初期のステント径を動作するサイズまで増加させるために、特別な機械特性を有すべきである。これに加えて、ステントの材料は、生体適合性であり、有害不純物がなく、生体内での分解中に有毒物質を溶出しないべきである(特許文献11(米国特許第出願公開2005/0246041号明細書)参照)。
既知の生体溶解性ステントの一部は、非常に低い機械特性を有する種々の有機ポリマー製である。これらのステントは大きく、感温性である。
生分解性ステントの製造用に最も見込みのある材料は、生体の液体及び組織内(生体内)で分解することのできる金属合金である。マグネシウム合金は、この目的のために探求されてきた。
特許文献12(独国特許出願公開第2002/10128100号明細書)は、マグネシウム合金製の医療インプラント(埋込物)を記載し、このマグネシウム合金は、希土類金属及びリチウムの添加物を含み、次の好適な特徴:0〜7重量%のリチウム、0〜16重量%のアルミニウム、及び0〜8重量%の希土類金属を有する。これらの希土類金属は、セリウム、ネオジウム、及び/またはプラセオジム(プラセオジミウム)である。合金の例は、Mg Li4 Al4 SE2(ここにSE=希土類)、またはMg Y4 SE3 Li2.4である。この特許文献は、AE21合金製のステントでの動物実験も記載し、その性能を評価している。
特許文献13(米国特許出願公開第2004/0241036号明細書)は、少なくとも部分的にマグネシウム合金から成る合金製の人体または動物体用医療インプラントを開示している。このマグネシウム合金は、希土類金属の一部、リチウム、及び随意的にイットリウム及びアルミニウムを含む。このマグネシウム合金は、0.01〜7重量%の割合のリチウム、0.01〜16重量%の割合のアルミニウム、随意的に0.01〜7重量%の割合のイットリウム、及び0.01〜8重量%の割合の希土類金属を含むことが好ましい。
特許文献14(米国特許出願公開第2004/0098108号明細書)は、キャリア(担体)構造を有するエンドプロテーゼを記載し、このエンドプロテーゼは金属材料を含み、この金属材料は、次の組成:90%以上のマグネシウム、3.7〜5.5%のイットリウム、1.5〜4.4%の希土類、及び1%未満のバランス含む。この組成は基本的に、合金WE43に相当する。
同じ発明者による他の特許文献(特許文献15(欧州特許出願公開第2004/ 1419793号明細書)、特許文献16(国際公開第2004/043 474号パンフレット)、特許文献17(欧州特許出願公開第2005/1562565号明細書)、特許文献18(米国特許出願公開第2005/0266041号明細書)、特許文献19(米国特許出願公開第2006/0052864号明細書)、特許文献20(欧州特許出願公開第2006/1632255号明細書)、特許文献21(米国特許出願公開第2006/0246107号明細書))は、最初の文献である特許文献22(独国特許第10(2)53 634.1号明細書)、優先日2002年11月13日の変形である。これらは異なる名称(「Endoprosthesis(エンドプロテーゼ)」、「Endoprosthesis with a supporting structure of magnesium alloy(マグネシウム合金の支持構造を有するエンドプロテーゼ」、「Use of one or more elements from the group containing yttrium, neodymium and zirconium(イットリウム、ネオジウム及びジルコニウムを含むグループからの1つ以上の元素の使用法」、「Implant for vessel ligature(血管結紮用インプラント」等)、及び請求項中の種々の項目(生体内の分解時間、合金成分の医療性能)を有するが、これらの全てが1つの共通の主題、即ちWE43型合金製のステントを有する。
適切な材料の探索は、複雑かつ高価である(特許文献18(米国特許出願公開第2005/0266041号明細書))。以前から知られた全ての解決法が、満足な結果をもたらしていない。この観点から、前述したグループがステント用に選定され、工業用合金WE43を製造することは、(マグネシウム合金にとって)良好な腐食安定性と可塑性との組合せを提供することは明らかである。
しかし、WE43合金は、明らかに、生体溶解性のステントを製造するための構造材料として最適ではない(生体内での不十分な可塑性及び腐食安定性)。この印象の証明として、発明者の最新の特許文献、即ち特許文献23(米国特許出願公開第2006/0052863号明細書)を見ることができる。基本合金元素の次の多様な濃度が特許化されている:Y:2〜20%、RE:2〜30%、Zr:0.5〜5.0%、バランス:0〜10%、Mg:最大100%である。それでも、これらの合金の組は、WE43合金の組と一致することを特に強調しておく。
非特許文献2(Peng et al., “Microstructures and tensile properties of Mg-8Gd-0.6Zr-xNd-yY (x+y=3, mass%) alloys”, Materials Science and Engineering A: Structural Materials: Properties, Microstructure & Processing, Lausanne, CH, vol. 433, No. 1-2, 2006年10月15日、133〜138ページ、XP005623386 ISSN: 0921-5093)は、60〜120μmの微粒子粒径(134ページ、コラム2の終わりまで)を有する合金Mg−8Gd−0.6Zr−2Nd−1Yを開示している(133ページ、コラム2、合金(B);Ndは希土類金属である)。
最も広く知られたいくつかのマグネシウム基合金の機械特性及び腐食速度を、表1に要約する(データは異なる出所からとった)。
Figure 0005483733
*合金名中の文字は:A−アルミニウム、E−希土類金属(RE)、K−ジルコニウム、L−リチウム、M−マンガン、W−イットリウム、Z−亜鉛を表し;数字は、合金元素の維持量を整数に近似したパーセント値で示す。
**腐食についての試験は、特別な技術によって行った。腐食速度は、試料を、流速50m/分の0.9%塩化ナトリウム水溶液の流れ中に置いた後に計算した。腐食速度は、試料重量の損出に基づいて、及び溶液中に排出されたマグネシウムの量によって定義した。測定のデータは平均化した。こうした試験方式は、試料重量損失の測定法による腐食速度の測定値を歪める試料表面からの腐食生成物を連続して取り除くことを可能にする。
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Lipnitsky A.M., Morozov I.V., "Technology of nonferrous castings", L:Mashgiz, 1986, 224pp Peng et al., "Microstructures and tensile properties of Mg-8Gd-0.6Zr-xNd-yY (x+y=3, mass%) alloys", Materials Science and Engineering A: Structural Materials: Properties, Microstructure & Processing, Lausanne, CH, vol. 433, No. 1-2
本発明の目的は、広い応用分野向けの新たな種類のマグネシウム合金を提供することにある。この合金は、改善された強度、可塑性、及び耐食性、室温での高い成形性を有するべきである。後者は、通常の金属処理方法、即ち押出、鍛造、圧延、延伸、等によって特定の形態を得る機会を与える。
第1の好適例では、本発明は、
0.1〜4.0質量%のインジウムと、
0.1〜15.0質量%のスカンジウムと、
0.1〜3.0質量%のイットリウムと、
0.1〜3.0質量%の希土類金属と、
0.1〜0.7質量%のジルコニウムと、
(合計)最大1質量%の(不可避の不純物を含めた)他の不純物、及び(金属不純物のみを考慮して)99.98%以上の純度を有するマグネシウムを有し、100%に至るまで補充されるバランスと
を含むマグネシウム基合金を提供する。(酸素、水素、窒素のような非金属不純物は考慮しない。)不可避の不純物を含めた不純物は、1質量%以下の量だけ存在し得る。
他の有利な好適例によれば、インジウムの代わりに、0.1〜4.0質量%のガリウムを使用することができる。あるいはまた、ガリウムをインジウムと共に、0.1〜4.0質量%の合計量だけ使用することができる。
他の有利な好適例によれば、スカンジウムの代わりに、0.1〜15.0質量%のガドリニウムを使用することができる。あるいはまた、ガドリニウムをスカンジウムと共に、0.1〜15.0質量%の合計量だけ使用することができる。
他の有利な好適例によれば、ジルコニウムの代わりに、0.1〜0.7質量%のハフニウム及び/またはチタンを使用することができる。あるいはまた、ハフニウム及び/またはチタンをジルコニウムと共に、0.1〜0.7質量%の合計量だけ使用することができる。
有利な好適例によれば、合金が高い耐食性の合金である際は、本発明の合金中の鉄、ニッケル、銅の含有量は、0.002質量%を超えるべきでない。
有利な好適例によれば、本発明のマグネシウム合金は、3ミクロン未満の粒径を有する超微粒子構造を有する。
医療用途に関係する有利な好適例によれば、本発明の合金は、生体にとって有毒及び有害な元素を含まず、これらの元素は例えば、これらに限定されないが、元素当たり0.001質量%以上の濃度の、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、ベリリウム(Be)、カドミウム(Cd)、クロム(Cr)、水銀(Hg)、ストロンチウム(Sr)及びトリウム(Th)である。関係するすべての好適例は既に以上で挙げられている。
特に断りのない限り、本明細書で使用する技術用語及び科学用語は、当業者が共通して理解するのと同じ意味を有する。本明細書で参照する全ての刊行物は、参考文献として本明細書に含める。本明細書で参照する全ての米国特許及び特許出願は、図面を含めたその全文を参考文献として本明細書に含める。端点(上、下限)による数値範囲の記述は、当該範囲内に含まれる全ての整数、及び適切であれば有理数を含み(例えば、1〜5は、例えば項目数を参照する際は1、2、3、4を含むことができ、例えば質量を参照する際は1.5、2、2.75及び3.80も含むことができる)。端点の記述では、端点の値自体も含む(例えば、1.0から5.0までは、1.0及び5.0を共に含む)。特に断りのない限り、量を表現する際は、全てのパーセント値が重量パーセントである。
表1は、種々のマグネシウム合金が、本質的に異なる機械特性及び腐食特性の組を有することを示す。これらの一部は、より高い強度を有するのに対し、他のものは、強度はより小さいが、より変形しやすい。しかし、一部の用途にとっては、高い強度と高い可塑性、室温での高い変形能と腐食安定性を組み合わせることが望ましい。
本発明の目的は、広い応用分野向けの新たな種類のマグネシウム合金を提供することにある。この合金は、既存の合金に比べて、改善された強度、可塑性、及び耐食性、及び高い成形性を有するべきである。高い成形性は、金属処理の有用な方法、即ち押出、鍛造、圧延、延伸等によって、特定形状を作製することを可能にする。
例えば、210MPa以上の室温での降伏応力、300MPa以上の最大引っ張り強さ(引張強度、伸張強度)、25%以上の破断までの伸び、及び水中及び塩化ナトリウム水溶液中での合金WE43より良好な耐食性を有する合金を開発することが望まれる。
上述したように、本発明は、
0.1〜4.0質量%のインジウムと、
0.1〜15.0質量%のスカンジウムと、
0.1〜3.0質量%のイットリウムと、
0.1〜3.0質量%の希土類金属と、
0.1〜0.7質量%のジルコニウムと、
最大1質量%の(不可避な不純物を含めた)他の不純物、(金属不純物のみを考慮して)99.98%以上の純度を有するマグネシウムを有し、100%に至るまで補充されるバランスと
を含むか、これらから成るマグネシウム基合金を提供する。
本発明の1つの態様によれば、マグネシウムは超高純度であり、0.02、0.015、0.01、0.05、0.03質量%、好適には0.02質量%以下の不純物の総含有量を有する。マグネシウムの腐食特性に最も悪影響を与えるFe、Ni及びCuの含有物は一般に、元素毎に0.002質量%以下の量がマグネシウム中に存在する。
本発明の他の態様によれば、この合金は、当該合金元素のマグネシウム中の溶解度を大幅に超えない量の合金元素を含む。本発明の他の態様によれば、各合金元素の純度が99.98質量%以上であり、即ち、各合金元素が0.02質量%以下の金属不純物を有する。
特定の合金特性に対して最も好適に機能し、他の特性は本質的に変化しない元素が、基本合金元素として選定されてきた。
医療用途向けには、上記新たな合金は、生体に対して有害及び有毒である元素を、検知可能な量、例えば生物学的最大濃度限界以上に含むべきでない。同時に、生体に対して好影響を与えることのできる元素を合金組成中に有することが望ましい。
本発明が提供する合金の機械特性と腐食特性との組合せの、(合金化以外の)さらなる改善のために、この合金は、4、3、2、1ミクロン、好適には3ミクロン以下の超微粒子状態で使用すべきである。この指定された粒子構造は、プログラムした集中塑性変形をプログラムした熱処理と組み合わせた方法によって、予め鍛造したインゴット(鋳塊)中に生成される。この処理方法は、処理する材料中に必要な剪断応力を行き渡らせるプレフォームの集中塑性変形時に適用すべきである。
本発明は、合金元素の考慮によって、RE金属の属(周期表中の原子番号57〜71の元素)と、イットリウム及びスカンジウムの両者とを区別し、イットリウム及びスカンジウムは、RE金属と同一の最外電子殻構造及びいくつかの化学特性の類似性を有するが、ASTM規格によれば(合金に対するこれらの異なる影響により)、これらは合金組成においてRE元素とは異なるはずである。
上述した前提条件、得られた参考文献、及び独自の研究に基づき、本発明は、マグネシウムを基に製造される新たな種類の合金用に、次の合金元素を提供する。
(インジウム)
多成分マグネシウム合金についての研究は、Mg−Sc−Y−RE−Zr系の合金中へのインジウムの添加が、その結晶化中に、急激な微粒化をもたらすことを明らかにした。
さらに、インゴットの初期の微粒子構造により、インジウムを含む合金は、さらなる微粒化を目的とするその後の熱機械的処理中に完全に変形することが確立された。さらに、(押出、鍛冶、または剪断押出法後に)入手した半製品は、マグネシウム合金の成形性のための特異性を有し:室温で、この合金は、(何パスかの)延伸による最大90%の変形に(破断なしに)耐え、中間アニール(焼鈍)なしの圧延による(1パス当たり)最大30%の変形に(破断することなく)耐える。こうした高い変形能は、二元(二成分)合金Mg−Liの一部のみにとって可能である。
これに加えて、Mg−In−Sc−Y−RE−Zr系合金が特異な耐熱性を有することが、予期せず判明した。こうした合金の粒子構造は、450〜470℃の温度に何時間も耐えた後でも変化しない。このことは、こうした合金の熱間変形を、前に達成した機械特性を損なうことなしに実行することを可能にする。
こうした合金の室温での機械的試験も、非常に高い結果を示した。具体的組成及び熱機械処理に応じて、(単一特性について)次の結果が達成された:最大300MPaの降伏応力、最大400MPaの引っ張り強さ、及び最大29%の伸び。
腐食試験(その方法は、表1に対する注記に記載した)は、Mg−Sc−Y−RE−Zr系の合金中へのインジウムの添加が、WE43合金の腐食速度に比べて2分の1の、腐食速度の低下をもたらすことを示している。
医療用途を考える限り、本発明の合金は、例えばステント及びプレートのようなインプラントにおいて、安全に使用することができる。例えば、人に対するインジウム化合物の毒性及び一般的影響に関するデータは、インジウム化合物が安全であることを示し;インジウムは時として、公式に認められた栄養または生理機能を有しない重金属として分類されても、FDA(food and drug administration:米国食品医薬品局)のGRAS(generally recognized as safe:安全食品認定)リストに含まれている。特許文献24(米国特許第4591506号明細書)は、インジウム及びその化合物が、肝臓の解毒速度の増加を含む種々の効用のために、ビタミンまたはミネラル組成中に加えられることを示している。さらに、他の特許文献25(米国特許第4182754号明細書)は、インジウムを、甲状腺の活動を正常化するために用いることができることを示している。
他の1つの好適な実施例では、インジウムを同量のガリウムに置き換えることができ、ガリウムは、提供される合金の特性に同様の影響を与える。同時に、マグネシウムの、インジウム及びガリウムとの合金化も可能である。
マグネシウム基合金中に存在するインジウム及び/またはガリウムの量は、0.1、0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5または4.0質量%とすることができ、あるいは、上記値のうち任意の2つの間の範囲内の値とすることができる。0.1〜4.0質量%であることが好ましい。
(スカンジウム)
種々のデータによれば、スカンジウムは、マグネシウム中で最大28%の溶解限度を有する。実験結果は、最大15%の限度内での、マグネシウムへのスカンジウムの添加が、Mg−Sc固溶体の生成を与えることを示している。Mg−Sc固溶体は、合金の可塑性及び強度を増加させ、(5%以上のスカンジウムの含有量では)塩化ナトリウム水溶液中での腐食速度を少し増加させる。より高い濃度(最大15%)を有するスカンジウムについては、Mg−Sc合金の腐食速度は何倍にも増加し得る。
スカンジウムは、マグネシウムインゴットの粒子構造の良好な改質剤でもある。特許文献26(ロシア国特許第283589号)及び特許文献27(ロシア国特許第569638号)によれば、マグネシウム基合金へのスカンジウム添加物は、鋳造特性、耐食性、及び/または機械的強度を改善する。
Mg−Sc相の析出は、大きなスカンジウム含有量を有するマグネシウム合金の高温処理中に可能である。溶解中に、非常に薄い金属間結合剤がプレート沈殿物の形で析出し、底面内の<1120>方向に形成される。これらのプレートは不均一に分布し、主な変形メカニズムが底面すべりである際は、室温では何らの硬化も生じさせない。
スカンジウムの特性はガドリニウムによっても示され、従って、スカンジウムはガドリニウムに置き換えることができ、あるいは、上記合金はスカンジウム及びガドリニウムの混合物を含むことができる。
マグネシウム基合金中に存在するスカンジウム及び/またはガドリニウムの量は、0.1、0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15.0質量%とすることができ、あるいは、上記値のうち任意の2つの間の範囲内の値とすることができる。0.1〜15.0質量%であることが好ましい。
(イットリウム)
イットリウムは、(種々の参考文献によれば)室温では約2〜6%の、マグネシウム中の溶解限度を有する。最大3%のイットリウムのマグネシウム中への添加は、Mg−Y合金の可塑性及び耐食性の本質的な低下なしに、その強度を増加させる。イットリウムは、平滑筋細胞増殖の抑制(再狭窄予防)等に影響を与えることもできる。
マグネシウム基合金に存在するイットリウムの量は、0.1、0.5、1、1.5、2、2.5、3.0質量%とすることができ、あるいは、上記値のうち任意の2つの間の範囲内の値とすることができる。0.1〜3.0質量%であることが好ましい。
(希土類金属(RE))
マグネシウム合金の特性に対する希土類金属の影響は、マグネシウム合金中のREの溶解度、及びREの融点に依存する。固体マグネシウム中のREの溶解度は、実質的に0%(La)から最大7%(Lu)までの範囲である。64(Gd)から最高で71(Lu)までの質量数を有する属からの金属は、セリウム属の金属より高い、融解温度(融点)及びマグネシウム中の溶解限度を有する。最大3%のREをマグネシウムと合金化することは、これらの耐クリープ性及び耐食性を増加させる。これに加えて、希土類金属は、初期インゴットの生産中のマグネシウム合金の微小孔率を低減する。
マグネシウム基合金中に存在する希土類金属の量は、0.1、0.5、1、1.5、2、2.5、3.0質量%とすることができ、あるいは、上記値のうち任意の2つの間の範囲内の値とすることができる。0.1〜3.0質量%であることが好ましい。
(ジルコニウム)
ジルコニウムは、インゴットの溶錬中にマグネシウム合金中で微粒化を行う既知の基本元素である。微粒子インゴットは、前処理及び後処理の変形をより施し易い。
主な実施例の1つとして、ジルコニウムをハフニウムまたはチタンに置き換えることができ、ハフニウムまたはチタンは、合金の特性に同様の影響を与える。
マグネシウム基合金中に存在するジルコニウム及び/またはハフニウム及び/またはチタンの総量は、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6または0.7質量%とすることができ、あるいは、上記値のうち任意の2つの間の範囲内の値とすることができる。0.1〜0.7質量%であることが好ましい。
超微粒子(UFG:ultra fine-grained)構造を有する金属材料は、より高いレベルの機械特性を示し、より高い変形能を有することが知られている。金属の変形処理の通常の(工業的)方法は、少なくとも15〜30ミクロンの粒径を達成することを可能にするが;このことは、その強度及び塑性特性の幾分根本的な増加のためには不十分である。
材料の特性の必要な増加は、0.1〜3.0ミクロンの粒径を有するUFG構造のみによって与えることができる。しかし、初期条件における低い可塑性を有する材料中(例えばインゴット中)に、こうした構造を生成することは困難である。
0.3〜1.0ミクロンの粒径を有するUFG構造は、ベリリウム及びニオブ−チタン超伝導合金等のような非従来的な材料に対して、押出及び錯体中の沈殿とプログラムした熱処理とを交互に反復する方法によって達成することができることが判明した。これらの強度は30%増加し、可塑性は数倍増加する。そして、開発した方法を、マグネシウムの集中変形、及び他の低延性合金に適用した。さらに、大きい剪断応力成分を有する圧力(押出及び沈殿の交互の反復)を、プログラムした熱処理と組み合わせて使用することも、根本的な微粒化の効果をもたらすことが判明した。材料の流れの向きの変化を伴う集中変形を用いて、材料の処理中に剪断応力を生じさせることも可能である。
説明した方法は、(後処理の熱処理後に)最大0.1ミクロン以下の粒径及びサブ粒径を達成することを可能にする。こうした粒子構造は、高い可塑性及び強度を同時に与える。このことは、あらゆる設計において、そしてあらゆる目的で、材料に高い動作特性を与える。
既知のあらゆる技術方式:即ち、圧延、押出、プレス成形等により、(実用的用途向けの)あらゆる必要な製品形態のさらなる設定を行うことができる。
発明者は、既存の参考文献及び自身の研究に基づいて、次に示すマグネシウム合金の組成を好適な実施例として選定し、この組成は、(既知のマグネシウム基合金のうちでは)室温での機械特性と腐食特性との最良の組合せ、さらには高い耐熱性を有する。
次の範囲の量(質量%)の基本的合金元素:0.1〜4.0%のインジウム(またはガリウム、あるいは両者)、0.1〜3.0%のイットリウム、0.1〜15%のスカンジウム(またはガドリニウム、あるいは両者)、0.1〜3.0%のRE、0.1〜0.7%のジルコニウム(あるいはハフニウムまたはチタン、あるいはこれらの任意の組合せ)、最大1.0%の(不可避のものを含めた)他の不純物、のいかなる組合せによっても、合金の主成分は99.98%の純度を有するマグネシウムであり、これを加えて100%になる。
合金中の鉄、ニッケル及び銅の含有量は、元素当たり0.002質量%を超えるべきではない。
医療用途向けに提供される本発明の合金は、生体に影響し得る検知可能な量の、あらゆる有毒元素(Ag、Al、Be、Cd、Sr、Th等を含む)を有するべきでない。
約3ミクロン以下の粒径を有する本発明のマグネシウム基多成分合金は、(室温を含めて)良好な成形性、塩化ナトリウム水溶液中の優れた耐食性、及び高い耐熱性を与える。
本発明の合金は、例えば非特許文献1(Lipnitsky A.M., Morozov I.V., “Technology of nonferrous castings”, L:Mashgiz, 1986, 224pp)に記載の、マグネシウム基合金を生成する標準的な方法を用いて生成される。
一般に、本発明の合金は、高純度アルゴンの雰囲気を有する高周波誘導炉内で、高純度黒鉛るつぼ内でのマグネシウムの指定元素との直接融合によって生成される。全ての成分の完全溶解のために、この合金を、700、710、720、730、740、750、760、770、780、790、800、810、820または830℃、あるいは上記値のうち任意の2つの間の範囲内の温度、好適には760〜780℃の温度のるつぼ内に置く。このるつぼは、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55または60分間、あるいは上記値のうち任意の2つの間の範囲内の期間、好適には10〜20分間耐えることができる。この合金を、特別な塗装を有する冷えたスチールモールド(鋼鉄鋳型)内に、底部注入の方法で注ぎ出す。得られたインゴットを、300、310、320、330、340、350、360、370、380、390または400℃、あるいは上記値のうち任意の2つの間の範囲内、好適には330〜370℃の温度で押し出す。得られた半完成品に、剪断押出法による変形を施すことができる。このことは、複数の押出サイクルにわたって、270、280、290、300、310、320、330または340℃、あるいは上記値のうち任意の2つの間の温度、好適には300〜340℃の温度で実行することができる。押出サイクルの数は、合金の組成によるが、一般に8、9、10、11、12サイクル、あるいは上記値のうち任意の2つの間の回数、好適には6〜8押出サイクルである。(100kg/mm2の微小硬さHμの達成に至る)400〜460℃の温度、好適には430℃で2〜3サイクルの中間アニールが存在し得る。
本発明の合金は、標準的な(従来の)Mg合金融解の方法を用いることによって生成された。
本発明の合金は、体に接触する医療機器に使用することができる。この合金は、例えば、ねじ、ボルト、プレート、ステープル、管状メッシュ、ステント、スパイラル、コイル、マーカー及びカテーテルの一部として使用することができる。
(例1)
合金は、本質的に、99.97%の純度を有するマグネシウムに、(質量%で)2.0%のインジウム、5.2%のスカンジウム、2.4%のイットリウム、3.0%の希土類、及び0.4%のジルコニウムを添加して成る。Fe、Ni及びCuの各々の含有量は0.002%を超えず、付随的元素及び不純物の含有量は0.05%を超えない。
この合金は、高純度アルゴンの雰囲気を有する高周波誘導炉内で、高純度の黒鉛るつぼ内での、指定元素を有する予め用意したマスター合金とマグネシウムとの直接融合中に作製された。
全ての成分の完全融解のために、この合金を770℃の温度で15分間るつぼ内に置き、そして、特別な塗装を有する冷えたスチールモールド内に、底部注入の方法で注ぎ出した。
得られたインゴット(50mmの直径)を、350℃の温度で、3:1の押出比で押し出した。
得られた半完成品に、320℃の温度で、押出サイクル数12の剪断押出法による変形を施し、(100kg/mm2の微小硬さHμの達成に当たり)430℃の温度で2〜3サイクルにわたる中間アニールを伴った。
得られた押出物から試料を切り出し、室温での引張試験、及び(0.9%塩化ナトリウム水溶液の、流速50m/分の流れ中で)腐食挙動についての試験を行った。
(試験結果)
(430℃の温度で1時間以内のアニール後の)機械特性は:YS=215MPa、UTS=290MPa、伸び=25%であった。
(試料の重量損失の測定、及び固定時間間隔にわたって溶液に通したマグネシウムの定量的定義によって得られた)腐食速度は:1.1mg/cm2/日であった。
これらの試験の結果は、本発明による合金が、最も広く知られている工業用マグネシウム合金に比べて、最良の機械特性と腐食特性との組合せを有することを示している(表1参照)。
(例2)
インゴットは、99.99%の純度を有するマグネシウムを主成分とし、(質量%で)1.6%のインジウム、9.0%のスカンジウム、2.7%のイットリウム、2.0%の希土類、及び0.5%のジルコニウムを添加して成る。Fe、Ni及びCuの各々の含有量は0.002%を超えず、合金中の他の不純物の含有量は0.01%を超えない。このインゴットは、例1に詳述した方法によって得られた。
このインゴットにさらに、押出(押出比5:1)と、340〜360℃の温度での初期直径までのアップセット(据込み)加工とを交互するサイクル(サイクル数5)による変形を施し、各サイクル後に400℃での中間アニールを伴った。
得られた生成物から試料を切り出し、機械的試験及び(0.9%塩化ナトリウム水溶液の、流速50m/分の流れ中で)腐食についての試験を行った。
(試験結果)
(470℃の温度での1時間以内のアニール後の)機械特性は:YS=190MPa、UTS=275MPa、伸び=29%であった。(流れ中の)腐食速度は1.8mg/cm2/日であった。
これらの試験の結果は、本発明による合金が、最も広く知られている工業用マグネシウム合金に比べて、最良の変形能、腐食特性、及び満足な強度の組み合わせを有することを示している。

Claims (19)

  1. 総量0.1〜4質量%のインジウム及び/またはガリウムと、
    総量0.1〜15.0質量%のスカンジウム及び/またはガドリニウムと、
    総量0.1〜3.0質量%のイットリウムと、
    総量0.1〜3.0質量%の希土類金属と、
    総量0.1〜0.7質量%の、ジルコニウム、ハフニウム、及びチタンのうち1つ以上と、
    金属不純物を含むマグネシウムとを含み、
    前記金属不純物を含むマグネシウムが、99.98%以上の純度を有することを特徴とするマグネシウム基合金。
  2. 請求項1に記載の合金において、鉄不純物、ニッケル不純物、または銅不純物の各々、0.002質量%以下とすることを特徴とする合金。
  3. 請求項1または2に記載の合金において、超微細結晶構造を有し、粒径が3ミクロン以下であることを特徴とする合金。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の合金において、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、ベリリウム(Be)、カドミウム(Cd)、クロム(Cr)、水銀(Hg)、ストロンチウム(Sr)及びトリウム(Th)の各々を、0.001質量%以下とすることを特徴とする合金。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の合金を、医療装置の少なくとも一部の製造用に使用する合金の使用法。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の合金を含む医療装置。
  7. 前記医療装置またはその一部が、ねじ、ボルト、プレート、ステープル、管状メッシュ、ステント、コイル、マーカー、及びカテーテルであることを特徴とする請求項5に記載の合金の使用法。
  8. 前記医療装置またはその一部が、ねじ、ボルト、プレート、ステープル、管状メッシュ、ステント、コイル、マーカー、及びカテーテルであることを特徴とする請求項6に記載の医療装置。
  9. 請求項1〜4のいずれかに記載の合金を含む医療用ねじ。
  10. 請求項1〜4のいずれかに記載の合金を含むエンドプロテーゼ。
  11. 請求項1〜4のいずれかに記載の合金を含む医療用ボルト。
  12. 請求項1〜4のいずれかに記載の合金を含む医療用プレート。
  13. 請求項1〜4のいずれかに記載の合金を含む医療用ステープル。
  14. 請求項1〜4のいずれかに記載の合金を含む医療用管状メッシュ。
  15. 請求項1〜4のいずれかに記載の合金を含む医療用ステント。
  16. 請求項1〜4のいずれかに記載の合金を含む医療用コイル。
  17. 請求項1〜4のいずれかに記載の合金を含む医療用X線マーカー。
  18. 請求項1〜4のいずれかに記載の合金を含む医療用カテーテル。
  19. 請求項1〜4のいずれかに記載の合金において、ねじ、ボルト、プレート、ステープル、管状メッシュ、ステント、スパイラル、コイル、マーカー及びカテーテルのような医療品に適用可能な合金。
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