JPH09241778A - マグネシウム−リチウム系合金の成形方法 - Google Patents
マグネシウム−リチウム系合金の成形方法Info
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- JPH09241778A JPH09241778A JP4727396A JP4727396A JPH09241778A JP H09241778 A JPH09241778 A JP H09241778A JP 4727396 A JP4727396 A JP 4727396A JP 4727396 A JP4727396 A JP 4727396A JP H09241778 A JPH09241778 A JP H09241778A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】構造用金属材料として用いられている最軽量の
マグネシウム−リチウム系合金の安全で生産性の高い成
形方法を提供すること。 【解決手段】リチウムを1〜40重量%含有し、所望に
より更に10重量%以下のアルミニウム、4重量%以下
の銀、4重量%以下の亜鉛、4重量%以下のランタノイ
ド元素、4重量%以下のイットリウムからなる群から選
ばれた少なくとも1種を含有し、残部がマグネシウムと
不可避の不純物からなるマグネシウム−リチウム系合金
をチキソキャスト法又は射出成形法によって成形する、
マグネシウム−リチウム系合金の成形方法。
マグネシウム−リチウム系合金の安全で生産性の高い成
形方法を提供すること。 【解決手段】リチウムを1〜40重量%含有し、所望に
より更に10重量%以下のアルミニウム、4重量%以下
の銀、4重量%以下の亜鉛、4重量%以下のランタノイ
ド元素、4重量%以下のイットリウムからなる群から選
ばれた少なくとも1種を含有し、残部がマグネシウムと
不可避の不純物からなるマグネシウム−リチウム系合金
をチキソキャスト法又は射出成形法によって成形する、
マグネシウム−リチウム系合金の成形方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマグネシウム−リチ
ウム系合金の成形方法に関し、より詳しくは自動車部
品、車両部品、家庭用電化製品部品、コンピュータ及び
その周辺機器部品、ワードプロセッサ及びその周辺機器
部品等の軽量化のために広く実用できる軽量乃至超軽量
のマグネシウム−リチウム系合金の安全で生産性の高い
成形方法に関する。
ウム系合金の成形方法に関し、より詳しくは自動車部
品、車両部品、家庭用電化製品部品、コンピュータ及び
その周辺機器部品、ワードプロセッサ及びその周辺機器
部品等の軽量化のために広く実用できる軽量乃至超軽量
のマグネシウム−リチウム系合金の安全で生産性の高い
成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車、車両、家庭用電化製品、コンピ
ュータ及びその周辺機器、ワードプロセッサ及びその周
辺機器産業における軽量化の流れの中で、一層軽量な合
金が求められている。現在、構造用金属材料として用い
られている最軽量合金はマグネシウム−リチウム系合金
であり、この系統の合金としてはNASAで実用化され
ているLA141(Mg−14%Li−1%Al)や、
特公平7−122111号公報に記載されているような
超塑性Mg−9%Li−1%Y合金等が知られている。
ュータ及びその周辺機器、ワードプロセッサ及びその周
辺機器産業における軽量化の流れの中で、一層軽量な合
金が求められている。現在、構造用金属材料として用い
られている最軽量合金はマグネシウム−リチウム系合金
であり、この系統の合金としてはNASAで実用化され
ているLA141(Mg−14%Li−1%Al)や、
特公平7−122111号公報に記載されているような
超塑性Mg−9%Li−1%Y合金等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
のマグネシウム−リチウム系合金は溶解状態で極めて活
性であり、その活性に起因する危険性のために、金属材
料の最も生産性の高いダイカスト鋳造は勿論、生産性の
劣る一般の重力鋳造でも成形は困難であった。即ち、ダ
イカスト鋳造においては、溶湯を溶解炉中に保持しなが
ら順次金型中にスプラッシュするため、溶解炉ごとその
雰囲気を制御する必要があり、更に、重力鋳造において
も、マグネシウム−リチウム系合金を溶湯状態に長時間
保持する必要があると共に、注湯、凝固時にも発火など
の危険がつきまとうので、専用の鋳造システムが必要で
あった。この欠点の故にこれらのマグネシウム−リチウ
ム系合金は広く実用されることはなかった。本発明は、
このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたもの
であり、本発明の目的は、構造用金属材料として用いら
れている最軽量のマグネシウム−リチウム系合金の安全
で生産性の高い成形方法を提供することにある。
のマグネシウム−リチウム系合金は溶解状態で極めて活
性であり、その活性に起因する危険性のために、金属材
料の最も生産性の高いダイカスト鋳造は勿論、生産性の
劣る一般の重力鋳造でも成形は困難であった。即ち、ダ
イカスト鋳造においては、溶湯を溶解炉中に保持しなが
ら順次金型中にスプラッシュするため、溶解炉ごとその
雰囲気を制御する必要があり、更に、重力鋳造において
も、マグネシウム−リチウム系合金を溶湯状態に長時間
保持する必要があると共に、注湯、凝固時にも発火など
の危険がつきまとうので、専用の鋳造システムが必要で
あった。この欠点の故にこれらのマグネシウム−リチウ
ム系合金は広く実用されることはなかった。本発明は、
このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたもの
であり、本発明の目的は、構造用金属材料として用いら
れている最軽量のマグネシウム−リチウム系合金の安全
で生産性の高い成形方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記の課題
を解決するために種々検討を重ねた結果、マグネシウム
−リチウム系合金をチキソキャスト法又は射出成形法に
よって成形することにより、安全で且つ高生産性で成形
できることを見出し、本発明に到達した。即ち、本発明
のマグネシウム−リチウム系合金の成形方法は、リチウ
ムを1〜40重量%含有し、残部がマグネシウムと不可
避の不純物からなるマグネシウム−リチウム系合金をチ
キソキャスト法又は射出成形法によって成形することを
特徴とする。
を解決するために種々検討を重ねた結果、マグネシウム
−リチウム系合金をチキソキャスト法又は射出成形法に
よって成形することにより、安全で且つ高生産性で成形
できることを見出し、本発明に到達した。即ち、本発明
のマグネシウム−リチウム系合金の成形方法は、リチウ
ムを1〜40重量%含有し、残部がマグネシウムと不可
避の不純物からなるマグネシウム−リチウム系合金をチ
キソキャスト法又は射出成形法によって成形することを
特徴とする。
【0005】更に、本発明のマグネシウム−リチウム系
合金の成形方法は、リチウムを1〜40重量%含有し、
更に10重量%以下のアルミニウム、4重量%以下の
銀、4重量%以下の亜鉛、4重量%以下のランタノイド
元素、4重量%以下のイットリウムからなる群から選ば
れた少なくとも1種を含有し、残部がマグネシウムと不
可避の不純物からなるマグネシウム−リチウム系合金を
チキソキャスト法又は射出成形法によって成形すること
を特徴とする。
合金の成形方法は、リチウムを1〜40重量%含有し、
更に10重量%以下のアルミニウム、4重量%以下の
銀、4重量%以下の亜鉛、4重量%以下のランタノイド
元素、4重量%以下のイットリウムからなる群から選ば
れた少なくとも1種を含有し、残部がマグネシウムと不
可避の不純物からなるマグネシウム−リチウム系合金を
チキソキャスト法又は射出成形法によって成形すること
を特徴とする。
【0006】リチウムは比重が0.53であり、従って
マグネシウム−リチウム系合金においてリチウム添加量
を増加させることにより一層低比重にすることができ
る。しかしながら、リチウム添加量が1重量%以上にな
ると、ダイカスト鋳造において汎用されているマグネシ
ウム合金の取扱い、例えば希薄なSF6 ガスでのシール
ド程度では発火の危険性が増大し始めるため、鋳造操作
が困難になってくる。これに対して、本発明の成形方法
においてはリチウム添加量が1重量%以上になってもそ
のような危険性がない。従って、本発明の成形方法はリ
チウム添加量が1重量%以上のマグネシウム−リチウム
系合金に対して有意義となる。一方、リチウム添加量が
40重量%を超えると固体状態でも反応性が増大し、水
分に触れると発煙するようになり、実用できなくなって
しまう。従って、本発明の成形方法で用いるマグネシウ
ム−リチウム系合金においては、リチウム添加量は1〜
40重量%である。超軽量マグネシウム−リチウム系合
金を得るためにはリチウム添加量が5重量%以上である
ことが好ましいが、固体状態での反応性や水分との接触
による発煙性を考慮すると35重量%以下であることが
好ましい。
マグネシウム−リチウム系合金においてリチウム添加量
を増加させることにより一層低比重にすることができ
る。しかしながら、リチウム添加量が1重量%以上にな
ると、ダイカスト鋳造において汎用されているマグネシ
ウム合金の取扱い、例えば希薄なSF6 ガスでのシール
ド程度では発火の危険性が増大し始めるため、鋳造操作
が困難になってくる。これに対して、本発明の成形方法
においてはリチウム添加量が1重量%以上になってもそ
のような危険性がない。従って、本発明の成形方法はリ
チウム添加量が1重量%以上のマグネシウム−リチウム
系合金に対して有意義となる。一方、リチウム添加量が
40重量%を超えると固体状態でも反応性が増大し、水
分に触れると発煙するようになり、実用できなくなって
しまう。従って、本発明の成形方法で用いるマグネシウ
ム−リチウム系合金においては、リチウム添加量は1〜
40重量%である。超軽量マグネシウム−リチウム系合
金を得るためにはリチウム添加量が5重量%以上である
ことが好ましいが、固体状態での反応性や水分との接触
による発煙性を考慮すると35重量%以下であることが
好ましい。
【0007】アルミニウム、銀、亜鉛、イットリウム、
ランタノイド元素(例えば、La、Ce、ミッシュメタ
ル(Mm)等)はいずれもマグネシウム合金の強度向上
に寄与することが知られている。これらの合金元素の添
加量の増加と共にマグネシウム合金の強度が増大する
が、アルミニウムについては10重量%で、また銀、亜
鉛、イットリウム及びランタノイド元素についてはそれ
ぞれ4重量%で合金強度の増大に対する効果が飽和し、
それ以上添加してもそれ以上の合金強度の増大は認めら
れず、しかも、上記の添加量を越えて添加すると、合金
の比重が大きくなり、またマグネシウム合金は脆くなる
こともあり、更に切削性も低下することになる。従っ
て、本発明の成形方法で用いるマグネシウム−リチウム
系合金においては、所望により10重量%以下のアルミ
ニウム、4重量%以下の銀、4重量%以下の亜鉛、4重
量%以下のランタノイド元素、4重量%以下のイットリ
ウムからなる群から選ばれた少なくとも1種を添加する
ことができる。
ランタノイド元素(例えば、La、Ce、ミッシュメタ
ル(Mm)等)はいずれもマグネシウム合金の強度向上
に寄与することが知られている。これらの合金元素の添
加量の増加と共にマグネシウム合金の強度が増大する
が、アルミニウムについては10重量%で、また銀、亜
鉛、イットリウム及びランタノイド元素についてはそれ
ぞれ4重量%で合金強度の増大に対する効果が飽和し、
それ以上添加してもそれ以上の合金強度の増大は認めら
れず、しかも、上記の添加量を越えて添加すると、合金
の比重が大きくなり、またマグネシウム合金は脆くなる
こともあり、更に切削性も低下することになる。従っ
て、本発明の成形方法で用いるマグネシウム−リチウム
系合金においては、所望により10重量%以下のアルミ
ニウム、4重量%以下の銀、4重量%以下の亜鉛、4重
量%以下のランタノイド元素、4重量%以下のイットリ
ウムからなる群から選ばれた少なくとも1種を添加する
ことができる。
【0008】本発明の成形方法において、「チキソキャ
スト法」とは、特公平2−15620号公報に記載され
ているような射出成形機のシリンダー内で原料マグネシ
ウム−リチウム系合金の半溶融状態を実現し、スクリュ
ーによる剪断力でチキソトロピーを発現させて成形する
方法を意味し、又「射出成形法」とは、チキソキャスト
法と同様であるが、原料マグネシウム−リチウム系合金
の溶融温度直上の温度に加熱して溶融状態で鋳造する方
法を意味する。
スト法」とは、特公平2−15620号公報に記載され
ているような射出成形機のシリンダー内で原料マグネシ
ウム−リチウム系合金の半溶融状態を実現し、スクリュ
ーによる剪断力でチキソトロピーを発現させて成形する
方法を意味し、又「射出成形法」とは、チキソキャスト
法と同様であるが、原料マグネシウム−リチウム系合金
の溶融温度直上の温度に加熱して溶融状態で鋳造する方
法を意味する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の成形方法においては、ま
ず最初に、上記した組成のマグネシウム−リチウム系合
金の鋳塊から機械切削等の方法によってチキソキャスト
法に用いるのに適した形状の原料、例えば金属粒、ペレ
ット(径3mm程度以上のもの)を製造する。次いで、
このようにして得られたチキソキャスト用原料を用い、
例えば図1に示すマシン構成の成形機を用いてチキソキ
ャスト法又は射出成形法によって部品を成形する。
ず最初に、上記した組成のマグネシウム−リチウム系合
金の鋳塊から機械切削等の方法によってチキソキャスト
法に用いるのに適した形状の原料、例えば金属粒、ペレ
ット(径3mm程度以上のもの)を製造する。次いで、
このようにして得られたチキソキャスト用原料を用い、
例えば図1に示すマシン構成の成形機を用いてチキソキ
ャスト法又は射出成形法によって部品を成形する。
【0010】図1に示す成形機を用いて成形する場合
に、チキソキャスト用原料1をホッパ2中に導入する。
チキソキャスト用原料1はホッパ2からシリンダーへの
原料通入路3を通過してシリンダー4中に入り、スクリ
ュー5により剪断力を受けながらノズル6の方向に送ら
れ、その間に加熱され、半溶融状態でノズル6から金型
7に充填されるか(チキソキャスト法)、或いはスクリ
ュー5により剪断力を受けながらノズル6の方向に送ら
れ、その間に原料マグネシウム−リチウム系合金の溶融
温度直上の温度に加熱されて溶融状態でノズル6から金
型7に充填される(射出成形法)。
に、チキソキャスト用原料1をホッパ2中に導入する。
チキソキャスト用原料1はホッパ2からシリンダーへの
原料通入路3を通過してシリンダー4中に入り、スクリ
ュー5により剪断力を受けながらノズル6の方向に送ら
れ、その間に加熱され、半溶融状態でノズル6から金型
7に充填されるか(チキソキャスト法)、或いはスクリ
ュー5により剪断力を受けながらノズル6の方向に送ら
れ、その間に原料マグネシウム−リチウム系合金の溶融
温度直上の温度に加熱されて溶融状態でノズル6から金
型7に充填される(射出成形法)。
【0011】上記の射出成形法においても、マグネシウ
ム−リチウム系合金が溶融状態となるのはシリンダー内
の限られた範囲内で時間的には短時間であり、又量的に
もダイカスト鋳造や一般の重力鋳造と比較して少量であ
り、従ってシリンダー部及び金型部の雰囲気を制御する
ことにより安全性を保ちながら容易にマグネシウム−リ
チウム系合金を成形することができる。
ム−リチウム系合金が溶融状態となるのはシリンダー内
の限られた範囲内で時間的には短時間であり、又量的に
もダイカスト鋳造や一般の重力鋳造と比較して少量であ
り、従ってシリンダー部及び金型部の雰囲気を制御する
ことにより安全性を保ちながら容易にマグネシウム−リ
チウム系合金を成形することができる。
【0012】なお、ダイカスト鋳造においては、溶湯を
溶解炉中に保持しながら順次金型中にスプラッシュする
ため、溶解炉ごと雰囲気を制御する必要があり、しかも
溶湯温度を一般的には溶融温度よりも30〜50K高く
する必要がある。これに対して、本発明の成形方法にお
いては、マグネシウム−リチウム系合金の受ける最高温
度は、チキソキャスト法では溶融温度以下であり、射出
成形法では溶融温度直上の温度である。従って、本発明
の成形方法においては、ダイカスト鋳造におけるよりも
30〜50K程度或いはそれ以上低い温度で実施可能で
あり、安全性が大幅に改善されと同時にエネルギーコス
トの低減や、金型寿命の延長が可能となる。
溶解炉中に保持しながら順次金型中にスプラッシュする
ため、溶解炉ごと雰囲気を制御する必要があり、しかも
溶湯温度を一般的には溶融温度よりも30〜50K高く
する必要がある。これに対して、本発明の成形方法にお
いては、マグネシウム−リチウム系合金の受ける最高温
度は、チキソキャスト法では溶融温度以下であり、射出
成形法では溶融温度直上の温度である。従って、本発明
の成形方法においては、ダイカスト鋳造におけるよりも
30〜50K程度或いはそれ以上低い温度で実施可能で
あり、安全性が大幅に改善されと同時にエネルギーコス
トの低減や、金型寿命の延長が可能となる。
【0013】
実施例1〜8 雰囲気をアルゴンに置換した真空溶解炉中で表1に記載
の合金組成のマグネシウム−リチウム系合金を溶製し、
径90mm、長さ300mmの円柱状ビレットを製造し
た。このビレットを旋盤加工によって径3〜5mmのペ
レットを製造し、このペレットをチキソキャスト法又は
射出成形法の原料として用いた。チキソキャスト法又は
射出成形法のいずれにおいても型締め力75tのマシン
を用い、その成形条件は共に型温度473K、スクリュ
ー回転数220ppm、射出速度50m/s、射出圧力
約800kg/cm2 であり、ノズル部での射出される
合金の温度は、射出成形法の場合にはその合金の融点よ
り10K高い温度とし、チキソキャスト法の場合にはそ
の合金の融点より10K低い温度とした。製造した成形
品の形状は150mm×150mm×2mmの板、及び
150mm×150mm×5mmの板であった。
の合金組成のマグネシウム−リチウム系合金を溶製し、
径90mm、長さ300mmの円柱状ビレットを製造し
た。このビレットを旋盤加工によって径3〜5mmのペ
レットを製造し、このペレットをチキソキャスト法又は
射出成形法の原料として用いた。チキソキャスト法又は
射出成形法のいずれにおいても型締め力75tのマシン
を用い、その成形条件は共に型温度473K、スクリュ
ー回転数220ppm、射出速度50m/s、射出圧力
約800kg/cm2 であり、ノズル部での射出される
合金の温度は、射出成形法の場合にはその合金の融点よ
り10K高い温度とし、チキソキャスト法の場合にはそ
の合金の融点より10K低い温度とした。製造した成形
品の形状は150mm×150mm×2mmの板、及び
150mm×150mm×5mmの板であった。
【0014】各実施例で用いた合金の組成、成形法、ノ
ズル部での射出される合金の温度、成形工程における発
火の有無、及び得られた成形品の比重は表1に示す通り
であった。なお、比較例として表1に示した合金組成の
合金を用いてダイカスト鋳造、重力鋳造を実施しようと
思ったが、それらの場合には専用のシステムが必要であ
り、専用のシステムなしでは危険性があるので今回は実
施しなかった。
ズル部での射出される合金の温度、成形工程における発
火の有無、及び得られた成形品の比重は表1に示す通り
であった。なお、比較例として表1に示した合金組成の
合金を用いてダイカスト鋳造、重力鋳造を実施しようと
思ったが、それらの場合には専用のシステムが必要であ
り、専用のシステムなしでは危険性があるので今回は実
施しなかった。
【0015】
【0016】
【発明の効果】本発明の軽量乃至超軽量のマグネシウム
−リチウム系合金の成形方法を採用することにより、従
来はマグネシウム−リチウム系合金の成形において問題
であった成形時の発火・燃焼の危険性を解決し、結果と
して、更なる軽量性が要求される航空・宇宙関連部品は
もとより、自動車、車両、家庭用電化製品、コンピュー
タ及びその周辺機器、ワードプロセッサ及びその周辺機
器関係の部品を製造することができる。
−リチウム系合金の成形方法を採用することにより、従
来はマグネシウム−リチウム系合金の成形において問題
であった成形時の発火・燃焼の危険性を解決し、結果と
して、更なる軽量性が要求される航空・宇宙関連部品は
もとより、自動車、車両、家庭用電化製品、コンピュー
タ及びその周辺機器、ワードプロセッサ及びその周辺機
器関係の部品を製造することができる。
【図1】本発明の超軽量マグネシウム−リチウム系合金
の成形方法の実施に用いる成形機を示す概略断面図であ
る。
の成形方法の実施に用いる成形機を示す概略断面図であ
る。
1 チキソキャスト用原料 2 ホッパ 3 シリンダーへの原料通入路 4 シリンダー 5 スクリュー 6 ノズル 7 金型
Claims (3)
- 【請求項1】リチウムを1〜40重量%含有し、残部が
マグネシウムと不可避の不純物からなるマグネシウム−
リチウム系合金をチキソキャスト法又は射出成形法によ
って成形することを特徴とするマグネシウム−リチウム
系合金の成形方法。 - 【請求項2】リチウムを1〜40重量%含有し、更に1
0重量%以下のアルミニウム、4重量%以下の銀、4重
量%以下の亜鉛、4重量%以下のランタノイド元素、4
重量%以下のイットリウムからなる群から選ばれた少な
くとも1種を含有し、残部がマグネシウムと不可避の不
純物からなるマグネシウム−リチウム系合金をチキソキ
ャスト法又は射出成形法によって成形することを特徴と
するマグネシウム−リチウム系合金の成形方法。 - 【請求項3】請求項1又は2記載の成形方法によって成
形される自動車、車両、家庭用電化製品、コンピュータ
及びその周辺機器、ワードプロセッサ及びその周辺機器
の軽量部品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4727396A JPH09241778A (ja) | 1996-03-05 | 1996-03-05 | マグネシウム−リチウム系合金の成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4727396A JPH09241778A (ja) | 1996-03-05 | 1996-03-05 | マグネシウム−リチウム系合金の成形方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09241778A true JPH09241778A (ja) | 1997-09-16 |
Family
ID=12770694
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4727396A Pending JPH09241778A (ja) | 1996-03-05 | 1996-03-05 | マグネシウム−リチウム系合金の成形方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09241778A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001283796A (ja) * | 2000-04-04 | 2001-10-12 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | リチウム二次電池とその製造方法 |
JP2007115690A (ja) * | 2005-10-19 | 2007-05-10 | Andrew Corp | 外部導体が軸方向に圧縮接続されるコネクタ及び製造方法 |
EP2000551A1 (en) | 2007-05-28 | 2008-12-10 | Acrostak Corp. BVI | Magnesium-based alloys |
US8815148B2 (en) | 2006-03-18 | 2014-08-26 | Acrostak Corp. Bvi | Magnesium-based alloy with improved combination of mechanical and corrosion characteristics |
CN105568013A (zh) * | 2014-10-09 | 2016-05-11 | 核工业西南物理研究院 | 一种镁锂合金添加装置 |
JP2017160531A (ja) * | 2016-01-07 | 2017-09-14 | 安立材料科技股▲ふん▼有限公司 | 軽量マグネシウム合金およびその形成方法 |
CN109913719A (zh) * | 2017-12-12 | 2019-06-21 | 富士通株式会社 | 镁合金及其制造方法和电子设备 |
JP2020510754A (ja) * | 2017-02-24 | 2020-04-09 | イノマック 21 ソシエダ リミターダ | 軽量コンポーネントの経済的製造法 |
-
1996
- 1996-03-05 JP JP4727396A patent/JPH09241778A/ja active Pending
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