JP5483702B2 - エレベータ滞留物検出装置 - Google Patents
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Description
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態におけるエレベータの滞留物検出装置の構成例を示すブロック図である。図2は、本発明の第1の実施形態におけるエレベータの乗りかご内の設置物を示す図である。
図1に示すように、本実施形態におけるエレベータの滞留物検出装置は、乗りかご1、監視カメラ2、信号変換部3、基準画像記憶手段である基準画像記憶部4、ドア開閉判定手段であるドア開閉判定部5、異物判定部6、滞留物判定手段である滞留物判定部7、基準画像更新手段である基準画像更新部8、異常出力手段である異常出力部9、判定結果記憶部10、滞留カウント値記憶部11、画像更新カウント値記憶部12を備える。
エレベータの乗りかご1には、着床時に開閉するかごドア22が設けられると共に、このかごドア22の横にかご内操作盤23が設置される。かご内操作盤23には、行き先階を指定するための行き先階指定ボタン24の他、戸開を指示するための戸開ボタン25、戸閉を指示するための戸閉ボタン26などが配設される。
基準画像記憶部4は、不揮発性メモリなどの記憶媒体であり、エレベータの乗りかご1のかごドア22が閉まっている状態における当該乗りかご1に荷物や人の無い、つまり無積載時の映像を基準画像として予め記憶する。本実施形態では、前述した画角調整がなされた条件下で図示しない操作スイッチなどを保守員が操作することによって初期の基準画像が監視カメラ2により撮影されて、この撮影結果が基準画像記憶部4に記憶される。
滞留カウント値記憶部11は、不揮発性メモリなどの記憶媒体であり、滞留物判定部7による滞留物判定のためにカウントされる滞留カウント値を記憶する。
画像更新カウント値記憶部12は、不揮発性メモリなどの記憶媒体であり、基準画像記憶部4に保存されている基準画像の更新のためにカウントされる基準画像更新カウント値を記憶する。
まず、初期状態ではかごドア22の開閉状態は戸閉であるとする。そして、ドア開閉判定部5は、監視カメラ2の撮影範囲におけるドア開閉判定エリア29の予め設定された範囲の座標をもとに、監視カメラ2からの画像のデジタルデータの一部をドア開閉判定エリア29として切り出し、同様にドア開閉判定エリア29の前述した範囲の座標をもとに、基準画像記憶部4に保存されている基準画像からドア開閉判定エリア29の画像を切り出して、これら切り出した部分の差分を求め、基準画像のドア開閉判定エリア29に対する撮影画像のドア開閉判定エリア29の変化領域の面積が規定値未満であるか否かの判定を行なう(ステップS1)。
すると、ドア開閉判定部5は、ステップS1の処理での判定で撮影画像のドア開閉判定エリア29に大きな変化があり、かつ、撮影画像の異物判定エリア28に異物が存在していない事になるので、ドア開閉状態が初期状態である戸閉から戸開に変化しており、かつ撮影画像のドア開閉判定エリア29の変化は異物によるものではなくドア開閉によるものであるとして、ドア開閉状態が戸開と判定し、この判定結果を、前述のように異物判定エリア28を切り出した撮影画像の撮影時刻とともに判定結果記憶部10に記憶する(ステップS6)。
異常出力部9は、滞留物判定部7からの指示を入力すると、乗りかご1内に滞留物が存在する事を示す異常出力をアナウンス等により行なう(ステップS12)。そして、図示しないエレベータ制御盤は、乗りかご1を基準階に着床して戸開させたり、異常出力部9は、遠隔地への発報等を行なったりする。
また、滞留カウント値が規定値以上でない場合には(ステップS11のNO)、滞留カウント値記憶部11に記憶される滞留カウント値が維持された状態でステップS1以降の処理が再度なされる事になる。
ステップS14の処理で「NO」とされた場合、もしくはステップS15の処理後は、画像更新カウント値記憶部12に記憶される基準画像更新カウント値が維持された状態でステップS1以降の処理が再度なされる事になる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、以下の各実施形態におけるエレベータの滞留物検出装置の構成のうち、図1に示したものと同一部分の説明は省略する。
この第2の実施形態では、第1の実施形態で説明したドア開閉判定エリア29と異物判定エリア28とを自動的に算出する構成としている。
図4は、本発明の第2の実施形態におけるエレベータの滞留物検出装置の構成例を示すブロック図である。
図4に示すように、本実施形態におけるエレベータの滞留物検出装置は、ドア上端ライン検出手段であるドア上端ライン検出部30、ドア中央ライン検出手段であるドア中央ライン検出部31、異物判定エリア算出手段である異物判定エリア算出部32、ドア開閉判定エリア算出手段であるドア開閉判定エリア算出部33を備える。ドア上端ライン検出部30は基準画像記憶部4に接続される。
図5に示した基準画像51は、監視カメラ2が乗りかご1内を撮影して得た基準画像のうち、算出対象のドア開閉判定エリア29と異物判定エリア28に相当する、かごドア22付近の所定のエリア付近を切り出したものである。
ステップS26の処理後、もしくはステップS25の処理で「NO」とされた場合で、垂直走査が終了していない場合には(ステップS27のNO)ステップS21の処理に戻る。
ドア中央ライン検出部31は、ドア上端ライン52の推定結果が反映された基準画像51をドア上端ライン検出部30から入力する。そして、ドア中央ライン検出部31は、基準画像51内の左端部からの水平走査線62による走査を行ない(ステップS31)、基準画像51内においてドア上端ライン検出部30により推定された基準画像51内のドア上端ライン52よりも下側の領域で、かつ、推定前のドア中央ライン53の左側に相当する領域より明暗の差が大きい箇所を抽出し、この箇所の座標を(x1,y1)とする(ステップS32)。
ステップS36の処理後、もしくはステップS35の処理で「NO」とされた場合で、水平走査が終了していない場合には(ステップS37のNO)ステップS31の処理に戻る。
異物判定エリア算出部32は、基準画像51内の前述のように推定したドア上端ライン52とドア中央ライン53との交点を演算し(ステップS41)、この演算した交点を算出対象の異物判定エリア28の水平方向の中心とする。異物判定エリア算出部32は、異物判定エリア28の予め決められた垂直方向の幅及び水平方向の幅でなる寸法を異物判定エリア算出部32の内部メモリから読み出し(ステップS42)、この寸法を元に、推定済みのドア上端ライン52より上側のエリアから、基準画像51内の異物判定エリア28の範囲の座標を算出し、この算出結果を異物判定部6に出力する(ステップS43)。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
画像中の前述した異物判定エリア28の輝度は、かごドア22が閉まっている場合で、乗りかご1内に異物が存在しない場合は、当該乗りかご1内の照明の明るさによって変化する事になる。この照明の明るさについては、設置当初と経年劣化した後では大きく異なる場合があり、経年変化に起因する照明のちらつきによっても変化する。
また、この明るさは、例えば蛍光灯などにおいて長時間連続使用しない場合で当該蛍光灯が冷えている場合と、長時間連続使用することにより当該蛍光灯が温まっている場合とでは照度が大きく異なる場合がある。このような場合には、撮影画像全体の明暗が変化するため、当該変化した撮影画像と基準画像との差分が大きくなると、滞留物判定部7により滞留物を誤検出したりドア開閉判定部5によりドアの開閉状態を誤検出したりしてしまう可能性がある。そこで、本実施形態では、照明の輝度の変化による影響を平準化するため、撮影画像の平均輝度と基準画像の平均輝度とを比較し、この比較結果をもとに撮像画像全体の輝度の補正係数を求めて撮影画像全体の輝度を調整する。
図11に示すように、本発明の第3の実施形態におけるエレベータの滞留物検出装置は、撮影画像平均輝度演算部71、基準画像平均輝度読出部72、基準画像平均輝度記憶部73、平均輝度差分演算部74および撮影画像輝度調整部75を備える。
基準画像平均輝度記憶部73は、不揮発性メモリなどの記憶媒体であり、基準画像中の異物判定エリア28の平均輝度を記憶する。
初期状態では、戸閉状態であって、基準画像に対するドア開閉判定エリア29の変化領域の面積が規定値未満であるとする。そして、撮影画像平均輝度演算部71は、監視カメラ2による撮影画像中の異物判定エリア28の平均輝度を演算する(ステップS51)。
基準画像平均輝度読出部72は、基準画像平均輝度記憶部73に記憶された、基準画像中の異物判定エリア28の平均輝度を読み出し、この読み出した平均輝度を、撮影画像平均輝度演算部71により演算した異物判定エリア28の平均輝度とともに平均輝度差分演算部74に出力する(ステップS52)。
すると、撮影画像輝度調整部75は、撮影画像全体の輝度の補正係数を求めて、この補正係数に従って当該撮影画像全体の輝度を当該輝度が時間経過に関わらず平準化されるように調整する(ステップS54)。
Claims (6)
- 乗りかご内のドア開閉部分に位置するドア開閉判定エリア、および前記ドア開閉部分より上側に位置する異物判定エリアを撮影する監視カメラと、
前記乗りかご内の戸閉かつ無積載時の画像である基準画像を記憶する基準画像記憶手段と、
戸閉状態にある場合で、前記監視カメラによって撮影した前記ドア開閉判定エリアの画像が前記基準画像の当該ドア開閉判定エリアの部分に対して所定の条件を満たして変化しないで、かつ、前記撮影した前記異物判定エリアの画像が前記基準画像の当該異物判定エリアの部分に対して所定の条件を満たして変化しない場合に戸閉と判定し、前記撮影した前記ドア開閉判定エリアの画像が前記基準画像の当該ドア開閉判定エリアの部分に対して前記条件を満たして変化し、かつ、前記撮影した前記異物判定エリアの画像が前記基準画像内の当該異物判定エリアの部分に対して前記条件を満たして変化しない場合に戸開と判定するドア開閉判定手段と、
前記ドア開閉判定手段により戸閉と判定した場合で、かつ、前記監視カメラによって撮影した画像が前記基準画像より所定の条件を満たして変化した場合に、前記乗りかご内に滞留物が存在すると判定する滞留物判定手段と
を備えたことを特徴とするエレベータ滞留物検出装置。 - 前記滞留物判定手段により、前記乗りかごの最下階から最上階までの走行所要時間以上にわたって前記乗りかご内に滞留物が存在すると判定した場合に、前記乗りかご内に滞留物が存在する旨を前記乗りかごの外部に出力する異常出力手段をさらに備えた
ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ滞留物検出装置。 - 前記滞留物判定手段により前記滞留物の存在を判定していない状態で、かつ、前記ドア開閉判定手段により所定時間以上にわたって戸閉と判定した場合に、前記基準画像を前記監視カメラによる現在の撮影画像に更新する基準画像更新手段をさらに備えた
ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ滞留物検出装置。 - 前記ドア開閉判定手段による判定結果を保持する保持手段をさらに備え、
前記ドア開閉判定手段は、
前記監視カメラによって撮影した前記ドア開閉判定エリアの画像が前記基準画像の当該ドア開閉判定エリアの部分に対して前記条件を満たして変化したか否かの判定後に、前記撮影した前記異物判定エリアの画像が前記基準画像の当該異物判定エリアの部分に対して前記条件を満たして変化した場合には、前記保持手段により所定時間前に保持した判定結果をドア開閉の判定結果とする
ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ滞留物検出装置。 - 前記ドア開閉判定手段は、
前記乗りかご内の画像の特徴部分を垂直走査線により走査することで当該画像における前記乗りかごのドアの上端部のラインであるドア上端ラインを検出するドア上端ライン検出手段と、
前記乗りかご内の画像の特徴部分を水平走査線により走査することで当該画像における前記乗りかごの左右のドアの境界ラインであるドア中央ラインを検出するドア中央ライン検出手段と、
これら検出したラインの交点を基準として、前記乗りかご内の画像における前記検出したドア上端ラインより上側の所定の領域を前記異物判定エリアとして算出する異物判定エリア算出手段と、
前記乗りかご内の画像における前記検出したドア上端ラインより下部で、かつ、前記検出したドア中央ラインを跨ぐ所定の領域を前記ドア開閉判定エリアとして算出するドア開閉判定エリア算出手段とをさらに備えた
ことを特徴とする請求項1に記載の滞留物検出装置。 - 前記滞留物判定手段は、
前記異物判定エリアの基準画像の平均輝度と前記監視カメラによる現在の撮影画像の前記異物判定エリア内の平均輝度との差分をもとに、前記監視カメラによる撮影画像全体の輝度を当該輝度が時間経過に関わらず平準化されるように補正する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の滞留物検出装置。
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