JP5481700B2 - 無電解めっき用活性化液 - Google Patents

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Description

本発明は、無電解めっき用活性化液、該活性化液を用いる無電解めっきのための活性化方法、及び無電解めっき方法に関する。
プリント配線板、半導体パッケージ、電子部品等の製造時における最終工程の一つに、
導体回路、端子部分等に無電解ニッケルめっきを施し、更に無電解金めっきを行う処理がある。これは、プリント配線板の銅回路表面の酸化を防止して、良好なハンダ接続性能を発揮させることや、半導体パッケージとその上に実装される電子部品とをワイヤーボンディングさせる際に、端子部分の金属と、金やアルミニウムのワイヤーとを良好な状態で接合させることを目的とするものである。
この場合のめっき皮膜の形成方法としては、プリント配線板の銅皮膜や、半導体パッケージや電子部品の金属ペースト上に、無電解ニッケルめっき皮膜を自己触媒的に析出させ、その後、該無電解ニッケル皮膜上に金めっき皮膜を置換析出させる方法が一般的な方法である。
しかしながら、上記した製造工程において、無電解ニッケルめっき皮膜を形成した後、置換金めっき浴を用いて金めっき皮膜を形成する場合には、下地のニッケルめっき皮膜の状態によっては、ニッケルが局所的に溶解して、ニッケルの腐食や、黒化現象、いわゆるブラックパッドが生じやすくなる。この様な現象は、製品の不良を引き起こして、はんだ接合性を低下させる原因となっている。
この様な問題点を解決する手段として、銅金属上に無電解パラジウムめっきを行った後、金めっき皮膜を形成する方法が報告されている(下記特許文献1参照)。しかしながら、無電解パラジウムめっきの析出反応に対しては、銅が触媒毒となることから、銅金属上に無電解めっき法で直接パラジウムを析出させることは困難である。
特開平5−327187
本発明は、上記した従来技術の現状に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、銅、銀、これらの合金等の素材上に、直接、良好な無電解パラジウムめっき皮膜又は無電解金めっき皮膜を形成することを可能とする、無電解めっき用の新規な前処理剤を提供することである。
本発明者は、上記した目的を達成すべく鋭意研究を重ねてきた。その結果、水溶性パラジウム化合物とハロゲン化物に加えて、窒素原子を含む特定の化合物を含有する水溶液を用いて、銅、銀、これらの合金などを被めっき部分として含む被処理物の活性化処理を行うことによって、銅、銀、これらの合金等からなる素材上に、緻密で均一な無電解パラジウムめっき皮膜または無電解金めっき皮膜を析出させることが可能となることを見出し、ここに本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の無電解めっき用活性化液、該活性化液を用いる無電解めっきのための活性化方法、及び無電解めっき方法を提供するものである。
1.(i)水溶性パラジウム化合物、
(ii)ハロゲン化水素酸、金属ハロゲン化物及びハロゲン化アンモニウムからなる群から選ばれた少なくとも一種のハロゲン化物、並びに
(iii)アルキレンジアミン、ポリアルキレンポリアミン、ポリアミドポリアミン及びポリアミドポリアミンの架橋化物からなる群から選ばれた少なくとも一種の窒素原子含有化合物
を含む水溶液からなる無電解めっき用活性化液。
2.(i)水溶性パラジウム化合物をパラジウム濃度として0.0001〜0.5mol/L、
(ii)ハロゲン化水素酸、金属ハロゲン化物及びハロゲン化アンモニウムからなる群から選ばれた少なくとも一種のハロゲン化物を0.1〜500g/L、並びに
(iii)アルキレンジアミン、ポリアルキレンポリアミン、ポリアミドポリアミン及びポリアミドポリアミンの架橋化物からなる群から選ばれた少なくとも一種の窒素原子含有化合物0.001〜100g/Lを含む水溶液からなる無電解めっき用活性化液。
3. 銅、銅合金、銀又は銀合金を被めっき部分として含む被処理物を、請求項1又は2に記載の活性化液に接触させることを特徴とする無電解めっきのための活性化方法。
4. 上記項3の方法によって活性化を行った後、自己触媒性の無電解パラジウムめっき液又は自己触媒性の無電解金めっき液を用いて無電解パラジウムめっき又は無電解金めっきを行うことを特徴とする無電解めっき方法。
無電解めっき用活性化液
本発明の無電解めっき用活性化液は、下記(i)〜(iii)の成分を有効成分として含有する水溶液である。
(i)水溶性パラジウム化合物、
(ii)金属ハロゲン化物及びハロゲン化アンモニウムからなる群から選ばれた少なくとも一種のハロゲン化物、並びに
(iii)アルキレンジアミン、ポリアルキレンポリアミン、ポリアミドポリアミン及びポリアミドポリアミンの架橋化物からなる群から選ばれた少なくとも一種の窒素原子を含む化合物。
以下、本発明の無電解めっき用活性化液に含まれる各成分について詳細に説明する。
(i)水溶性パラジウム化合物
本発明で用いる水溶液パラジウム化合物については、特に限定はなく、本発明の活性化液中に可溶性の各種パラジウム化合物を用いることができる。具体例としては、塩化パラジウム、硫酸パラジウム、酸化パラジウム、ヨウ化パラジウム、臭化パラジウム、硝酸パラジウム、酢酸パラジウム、テトラアンミンパラジウムクロライド、ジニトロジアンミンパラジウム、ジクロロジエチレンジアミンパラジウムなどが挙げられる。
水溶液パラジウム化合物の濃度は、パラジウム濃度として0.0001〜0.5mol/L程度とすることが好ましく、0.001〜0.1mol/L程度とすることがより好ましい。水溶性パラジウム化合物の濃度が低すぎる場合には、無電解パラジウムめっき又は無電解金めっきの析出速度が低下し易く、一方、濃度が高すぎる場合には、コスト高になるので好ましくない。
(ii)ハロゲン化物
本発明の無電解めっき用活性化液には、ハロゲン化水素酸、金属ハロゲン化物及びハロゲン化アンモニウムからなる群から選ばれた少なくとも一種のハロゲン化物を添加することが必要である。これらのハロゲン化物を添加することによって、パラジウム化合物を水溶液中において安定に存在させることができる。
ハロゲン化物としては、塩化物、臭化物、ヨウ化物等を用いることができる。ハロゲン化物の具体例としては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸等のハロゲン化水素酸;塩化ナトリウム、臭化カリウム等のアルカリ金属ハロゲン化物;塩化マグネシウム、ヨウ化カルシウム等のアルカリ土類金属ハロゲン化物等の金属ハロゲン化物;塩化アンモニウム、臭化アンモニウム等のハロゲン化アンモニウム等を挙げることができる。本発明では、これらのハロゲン化物を一種単独又は二種以上混合して用いることができる。
ハロゲン化物の濃度は、0.1〜500g/L程度とすることが好ましく、1〜300g/L程度とすることがより好ましい。ハロゲン化物の濃度が低すぎる場合には、処理液の安定性が低下し、ハロゲン化物の濃度が高すぎる場合には、コスト高になるので好ましくない。
(iii)窒素原子含有化合物:
本発明では、アルキレンジアミン、ポリアルキレンポリアミン、ポリアミドポリアミン及びポリアミドポリアミンの架橋化物からなる群から選ばれた少なくとも一種の窒素原子を含む化合物を用いることが必要である。
水溶性パラジウム化合物とハロゲン化物に加えて、これらの特定の窒素原子を含む化合物を含む活性化液を用いて、銅、銀又はこれらの合金を被めっき部分とする被処理物の活性化処理を行うことによって、これらの被めっき部分に、緻密で均一な無電解パラジウムめっき皮膜または無電解金めっき皮膜を析出させることができる。
本発明の活性化液では、窒素原子含有化合物の濃度は、0.001〜100g/L程度とすることが好ましく、0.01〜50g/L程度とすることがより好ましい。該窒素原子含有化合物の濃度が上記範囲外では、次工程において無電解パラジウムめっき又は無電解金めっきの析出性が低下するので好ましくない。
以下、窒素含有化合物について具体的に説明する。
(a)アルキレンジアミン:
アルキレンジアミンの具体例としては、1,2−プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等を挙げることができる。
(b)ポリアルキレンポリアミン:
ポリアルキレンポリアミンの具体例としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、イミノビスプロピルアミン、3−アザヘキサン−1,6−ジアミン、4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン等を挙げることができる。
(c)ポリアミドポリアミン:
本発明で用いる水溶性樹脂の内で、ポリアミドポリアミンとしては、例えば、ポリアミンと二塩基性カルボン酸系化合物とを重縮合することによって得られたものを用いることができる。また、ポリアミンと二塩基性カルボン酸系化合物に加えて、さらに他の成分を反応させたものであってもよい。この様な成分としては、アルキル化剤、尿素類、酸化剤、活性水素を少なくとも1個有する脂環式化合物等を例示できる。
これらの成分の内で、ポリアミンとしては、アルキレンジアミン類及びポリアルキレンポリアミン類からなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物を用いることができる。この様なポリアミンとしては、1級アミノ基を2個有し、これらの1級アミノ基を、2級アミノ基が結合していてもよいアルキレンを介して結合した化合物を用いることができる。この様なポリアミンの内で、アルキレンジアミン類の具体例としては、1,2−プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等を挙げることができ、ポリアルキレンポリアミン類としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、イミノビスプロピルアミン、3−アザヘキサン−1,6−ジアミン、4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン等を挙げることができる。これらのポリアミンは、一種単独又は二種以上混合して用いることができる。これらの中では、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等が工業的に有利である。また所望により、このポリアミンとともに、モノアミン又はアンモニアを少量併用することもできる。
二塩基性カルボン酸系化合物としては、分子内に2個のカルボキシル基を有する二塩基性カルボン酸、該二塩基性カルボン酸から誘導される化合物、例えば、エステル類、酸無水物などを用いることができる。二塩基性カルボン酸系化合物は、脂肪族、芳香族、脂環式のいずれであってもよい。
遊離の二塩基性カルボン酸としては、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマール酸等の脂肪族ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸;テトラハイドロフタル酸、ヘキサハイドロフタル酸、シクロヘキサン−1,3−又は−1,4−ジカルボン酸、シクロペンタンジカルボン酸、3−又は4−メチルテトラハイドロフタル酸、3−又は4−メチルヘキサハイドロフタル酸等の脂環式ジカルボン酸等を例示できる。なお、脂環式基が不飽和結合を有し、その不飽和結合の位置が明示されていない場合、その不飽和結合の位置は特に限定されない。以下においても同様である。
二塩基性カルボン酸のエステル類としては、上記遊離酸と低級アルコールとのモノ−又はジ−エステル類、上記遊離酸とグリコール類とのポリエステル類などを用いることができる。酸無水物の具体例としては、無水コハク酸、無水フタル酸、テトラハイドロ無水フタル酸、ヘキサハイドロ無水フタル酸、3−又は4−メチルテトラハイドロ無水フタル酸、3−又は4−メチルヘキサハイドロ無水フタル酸などを挙げることができる。
二塩基性カルボン酸とグリコール類との反応生成物であるポリエステルも有利に使用され、特に、遊離カルボキシル基を有するものが好ましい。ここで用いるグリコール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオールのようなアルキレングリコール類、シクロペンタンジオール、シクロヘキサンジオールのようなシクロアルキレングリコール類、ブテンジオール、オクテンジオールのようなアルケニレングリコール類、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールのようなポリアルキレングリコール類、ビスフェノールA のエチレンオキシド付加物などを例示することができる。二塩基性カルボン酸とグリコール類との反応にあたって、カルボン酸を過剰モル比で反応させれば、分子末端に遊離カルボキシル基を有するポリエステルが得られる。二塩基性カルボン酸系化合物は、一種単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。
ポリアミンと二塩基性カルボン酸系化合物との反応は、脱水又は脱アルコールによる重縮合反応であり、これによりポリアミドポリアミンが形成される。
二塩基性カルボン酸系化合物の使用量は、通常、ポリアミン1 モルに対して、0.1 〜2モル倍の範囲とすることができ、0.2 〜 1.2 モル倍の範囲とすることが好ましい。
この反応では、鉱酸、スルホン酸類等を触媒として用いることもできる。鉱酸の例としては塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等が挙げられ、スルホン酸類の例としては、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸等があげられる。中でも硫酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸等が好ましい。触媒を用いる場合、その使用量は、ポリアミンの1級及び2級アミノ基の合計量に対して、通常0.005〜0.1モル倍程度、好ましくは0.01〜0.05モル倍程度とすればよい。
ポリアミンと二塩基性カルボン酸系化合物とを反応させる方法としては、常圧下または減圧下において、約50〜250℃ 程度で、水などを除去しながら反応させる方法を例示できる。反応初期における急激な発熱を制御するため、例えば水を加え反応させても良い。水は急激な発熱を抑制するに必要な量であれば良く、通常、ポリアミン及び2塩基性カルボン酸系化合物の合計量100重量部に対して0.1〜30重量部程度とすればよい。
この反応は、通常、得られる重縮合体であるポリアミドポリアミンを含む反応溶液を25℃、水含有量50重量%にて測定した粘度が、50mPas以上程度、好ましくは約100 〜 1000mPas程度となるまで行えばよい。
また、ポリアミドポリアミンは、ポリアミンと二塩基性カルボン酸系化合物に加えて、さらに他の成分を反応させたものであってもよい。この様な成分としては、アルキル化剤、尿素類、酸化剤、及び活性水素を少なくとも1 個有する脂環式化合物からなる群から選ばれた少なくとも一種の化合物( 以下、「改質成分」ということがある)を例示できる。これらの改質成分を反応させることによって、水溶性のカチオン化度を増加させることができる。
上記した改質成分の内で、アルキル化剤としては、例えば、塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル、塩化エチル、臭化エチル、ヨウ化エチル、アリルクロライド、ベンジルクロライド、2− クロロエチルジメチルアミンなどのハロゲン化炭化水素類;クロル酢酸メチル、ブロモ酢酸メチル、クロル酢酸エチル、ブロモ酢酸エチルなどのハロゲン化酢酸エステル類;エチレンクロルヒドリン、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドなどのクロルヒドリン類;プロピレンオキシド、グリシドール、スチレンオキシド、1,2−エポキシブタンなどのエポキシ化合物; 硫酸ジメチル、硫酸ジエチルなどのアルキル硫酸エステル類などが挙げられる。これらのアルキル化剤は、一種単独又は二種以上混合して用いることができる。中でも、ハロゲン化炭化水素類、ハロゲン化酢酸エステル類、ハロゲンを含有しないエポキシ化合物、アルキル硫酸エステル類等が好ましく、特に、アルキル硫酸エステル類が好ましい。
また、尿素類としては、通常、式−NHC(=Q)NHRで示される原子団を有する尿素、その誘導体等を用いることができる。式中、Qは酸素又は硫黄を表し、Rは水素又は炭素数1〜4程度のアルキルを表す。具体例としては、尿素、チオ尿素、グアニル尿素、メチル尿素、ジメチル尿素などを挙げることができる。尿素類は、1種単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。工業的見地からは、尿素が好ましい。
酸化剤としては、過酸化水素、オゾン、アルカリ金属次亜塩素酸塩、無機若しくは有機の過酸化物類等が挙げられるが、特に、過酸化水素が好ましい。
活性水素を少なくとも1個有する脂環式化合物としては、脂環式アミン、脂環式エポキシ化合物などを用いることができる。これらの内で、脂環式アミンは、通常、環炭素数が5〜12程度の脂環式環、好ましくはシクロヘキサン環を有するとともに、1級又は2級のアミノ基を少なくとも1個有する化合物である。ここでアミノ基は、脂環式環に直接結合していてもよいし、またアルキレンのような連結基を介して間接的に脂環式環と結合していてもよい。活性水素を少なくとも1個有する脂環式アミンの具体例としては、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N−メチルシクロヘキシルアミン、1,3−又は1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチルジシクロヘキシルメタン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチルビシクロヘキシル、イソホロンジアミン、1,3−、1,2−又は1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、N−アミノプロピルシクロヘキシルアミン、1,5−又は2,6−ビス(アミノメチル) オクタハイドロ−4,7−メタノインデン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、4,4′−オキシビス(シクロヘキシルアミン)、4,4′−スルホンビス(シクロヘキシルアミン)、1,3,5−トリアミノシクロヘキサン、2,4′−又は4,4′−ジアミノ−3,3′,5,5′−テトラメチルジシクロヘキシルメタン、メンタンジアミン、N−メチル−1,3−ジアミノシクロヘキサン、N,N−ジメチル−1,3−ジアミノシクロヘキサン、3−N−メチルアミノ−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンなどが挙げられる。
上記した改質成分、即ち、アルキル化剤、尿素類、酸化剤、及び活性水素を少なくとも1 個有する脂環式化合物は、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
改質成分は、ポリアミドポリアミンの製造工程の任意の段階で反応させることができる。例えば、 ポリアミンと二塩基性カルボン酸化合物とを反応させてポリアミドポリアミンとした後、得られたポリアミドポリアミンに改質成分を反応させることができる。
改質成分は、ポリアミドポリアミンの1級、2級又は3級アミノ基、又はポリアミンポリアミドの1級又は2級アミノ基と反応し、これによりアミノ基の価数が増加する。特に、3級アミノ基との反応により4 級アミノ基が形成されて、カチオン化度が増加する。
改質成分とポリアミドポリアミンとの反応は、通常、水溶液中で実施され、その水分含量は、後述するポリアミドポリアミンと架橋性化合物との反応における水分含量と同程度であるか、あるいは、それよりも高い水分含量であることが好ましい。改質成分との反応温度は、通常、10〜80℃程度であり、好ましくは15〜75℃程度であり、特に好ましくは20〜70℃程度である。
改質成分の使用量は、ポリアミドポリアミンの1級、2級及び3級アミノ基の合計量に対して、通常、0.3〜2モル倍程度、好ましくは0.5〜1モル倍程度とすればよい。
(d)ポリアミドポリアミンの架橋化物
ポリアミドポリアミンの架橋化物としては、上記したポリアミドポリアミンに架橋性化合物を反応させたものを用いることができる。
架橋性化合物としては、アルデヒド類、エピハロヒドリン類、α,γ−ジハロ−β−ヒドリン類、グリシジル化合物、及びイソシアネート類からなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物を用いることができる。
これらの架橋性化合物の内で、アルデヒド類は、分子中に−CHO基を少なくとも1個有する化合物であればよく、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド等のアルキルアルデヒド類; グリオキザール、プロパンジアール、ブタンジアール等のアルキルジアルデヒド類などが挙げられる。工業的には、ホルムアルデヒド、グリオキザール等が有利である。
架橋性化合物の内で、エピハロヒドリン類は、次の一般式で示される化合物である。
Figure 0005481700
式中、X は、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子を表し、w は1、2又は3 である。エピハロヒドリン類の好ましい例としては、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリンなど
が挙げられる。
架橋性化合物の内で、α,γ−ジハロ−β−ヒドリン類は、次の一般式で示される化合物である。
Figure 0005481700
式中、Y 及びZ は同一又は異なって、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子を表す。α,γ−ジハロ−β−ヒドリン類の具体例としては、1,3−ジクロロ−2−プロパノールなどが挙げられる。
架橋性化合物の内でグリシジル化合物は、分子内にグリシジル基を少なくとも2個有する化合物である。その具体例としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールジグリシジルエーテル類;ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル等のポリオキシアルキレングリコールジグリシジルエーテル類;レゾルシンジグリシジルエーテル、ビスフェノールA ジグリシジルエーテル等の芳香族ジグリシジルエーテル類;トリメチロールプロパンジ−又はトリ−グリシジルエーテル、ソルビトールジ−、トリ−、テトラ−、ペンタ−又はヘキサ−グリシジルエーテル、ペンタエリスリトールジ−、トリ−又はテトラ−グリシジルエーテルなどが挙げられる。
架橋性化合物の内でイソシアネート類は、分子内にイソシアナト基を少なくとも2個有する化合物である。その具体例としては、イソホロンジイソシアネート、3−(2−イソシアナトシクロヘキシル) プロピルイソシアネート、ビス( イソシアナトメチル) シクロヘキサン、イソプロピリデンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート等の脂環式イソシアネート類; ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサン−1,6−ジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトヘキサン酸メチル( リジンジイソシアネートとも呼ばれる) 等の脂肪族イソシアネート類;トリレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス( イソシアナトフェニル) チオフォスフェート、フェニレンジイソシアネート、ジアニシジンジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネート等の芳香族イソシアネート類が挙げられる。
上記したアルデヒド類、エピハロヒドリン類、α,γ−ジハロ−β−ヒドリン類、グリシジル化合物及びイソシアネート類からなる架橋性化合物は、一種単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。アルデヒド類、エピハロヒドリン類、α,γ−ジハロ−β−ヒドリン類、グリシジル化合物及びイソシアネート類のうちで、異なる種類に属するものを2種以上併用することもできる。
架橋性化合物を反応させる順序は任意であり、特に制限されないが、例えば、ポリアミンと二塩基性カルボン酸化合物とを反応させてポリアミドポリアミンとした後、これに架橋性化合物を反応させるという態様を採ることができる。この反応により、ポリアミドポリアミン構造の2級アミノ基部分や、未反応の1級アミノ基が残存する場合にはこの1級アミン部分が架橋性化合物と反応することによって架橋構造が形成される。また反応によって形成した3級アミノ基は、さらに架橋性化合物と反応することにより4級アミノ基となり、カチオン化度が増加する。
また、ポリアミドポリアミンが改質成分を含む場合には、改質成分を反応させて得られたポリアミドポリアミンに対して架橋性化合物を反応させてもよく、或いは、ポリアミンと二塩基性カルボン酸系化合物とを重縮合して得られるポリアミドポリアミンに対して架橋性化合物を反応させた後、改質成分を反応させても良い。
架橋性化合物の使用量は、通常、ポリアミドポリアミンの1級及び2級アミノ基の合計量に対して0.1〜2モル倍程度の範囲とすることができ、0.2〜1.1モル倍程度の範囲とすることが好ましい。
この反応は、通常、水溶液中で実施される。その水分含量としては、通常、30〜80重量% 程度、好ましくは40〜70重量%程度とすればよい。80%よりも多い水分含量で反応を行うと、反応速度が低下する傾向にあり好ましくなく、30%よりも少ない水分含量で反応を行うと反応速度が早くなる傾向にあり、反応液がゲル化する傾向にあることから好ましくない。
ポリアミドポリアミンと架橋性化合物との反応温度は、通常、10〜80℃程度、好ましくは15〜70℃程度、より好ましくは20〜60℃程度である。ポリアミドポリアミンと架橋性化合物との反応は、例えば、未反応の架橋性化合物量が、架橋性化合物の使用量に対して、10%程度以下となるまで行えばよい。
ポリアミドポリアミンの架橋化物は、水分含量85重量%にて25℃で測定した粘度が、1〜300mPas程度,好ましくは2〜200mPas程度であることが好ましい。この粘度を与えるポリアミドポリアミンの重量平均分子量は、概ね1,000〜1,000,000 程度である。水溶性樹脂に含まれる1級、2級、3級、4級アミノ基の合計量対する4級アミノ基の割合を意味するカチオン化度は10%から90%であることが好ましい。
活性化方法
本発明の無電解めっき用活性化液を用いて活性化処理を行う方法については、特に限定的ではなく、該活性化液を被処理物に接触させればよい。該活性化液を被処理物に接触させるための具体的な方法については、特に限定的ではないが、通常は、該活性化液中に被処理物を浸漬すればよい。その他、被処理物の表面に該活性化液を噴霧する方法などによっても活性化処理を行うことができる。
本発明の活性化液を浸漬法によって使用する場合には、該活性化液の液温は、通常、
10〜90℃程度とすることが好ましく、20〜60℃程度とすることがより好ましい。
活性化処理を行う際の活性化液のpHは、0〜13程度とすることが好ましく、0〜8程度とすることがより好ましい。
本発明の活性化液による活性化処理の対象物については特に限定的ではないが、特に、本発明の活性化液は、銅、銅合金、銀又は銀合金を被めっき部分とする被処理物に対して、自己触媒性の無電解パラジウムめっき又は自己触媒性の無電解金めっきを直接形成するために有効に用いることができる。これらの内で、銅合金及び銀合金としては、それぞれ、例えば、銅又は銀を50重量%以上含む合金に対して適用できる。
銅を被めっき部分とする被処理物としては、例えば、銅回路を有するプリント配線板などを例示できる。また、銀を被めっき物とする被処理物としては、銀ペーストによる被膜が形成された半導体パッケージ、電子部品などを例示できる。
無電解めっき方法
本発明の活性化液を用いて無電解めっき処理を行う場合には、まず、常法に従って被処理物に対して脱脂などの前処理を行った後、本発明の活性化液を用いて、被めっき部分の活性化処理を行う。
次いで、水洗処理を行った後、自己触媒性の無電解パラジウムめっき液、又は自己触媒性の無電解金めっき液を用いて無電解めっき処理を行う。無電解パラジウムめっき液及び無電解金めっき液の種類については、特に限定はなく、還元剤成分を含む公知の組成の自己触媒性の無電解めっき液を用いればよい。めっき条件についても、使用するめっき液の種類に応じて、通常のめっき条件に従えばよい。
本発明の活性化液を用いることによって、銅、銀又はこれらの合金を被めっき部分とする被処理物に対して、良好な無電解パラジウムめっき皮膜又は無電解金めっき皮膜を形成することができる。
次いで、上記した無電解めっきを行った後、必要に応じて、その他の無電解めっき処理又は電気めっき処理を行うことができる。
特に、銅回路を含むプリント配線板に対して本発明の活性化液を用いて活性化処理を行った後に無電解パラジウムめっきを行う場合には、引き続き無電解金めっきを行うことによって、銅回路上に無電解ニッケルめっきを行うことなく、無電解金めっき皮膜を形成することが可能となる。また、無電解金めっき膜厚を厚膜化する場合には、置換金めっき後に厚付金めっきを行う2段処理を行っても良い。その結果、従来の無電解ニッケルめっきを行うことによるニッケル腐食、ニッケルの黒化現象等の問題を解消することができる。
本発明の無電解めっき用活性化液を用いて活性化処理を行うことにより、プリント配線板の銅皮膜や、半導体パッケージ、電子部品等に形成された銀ペースト皮膜に対して、無電解パラジウムめっき皮膜又は無電解金皮膜を直接形成することが可能となる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
製造例1
温度計、リービッヒ冷却器及び攪拌機を備えた反応容器に、ジエチレントリアミン55重量部、フタル酸29 重量部、水10 重量部及び98%硫酸6重量部を仕込み、150〜160℃で15時間、脱水反応させた。次いで、得られた反応混合物にイオン交換水を加えて樹脂分濃度を50重量%に調整し、粘度680Pas、1級及び2級アミノ基の合計量2.578mmol/gのポリアミドアミン樹脂の水溶液を得た。この水溶液をポリアミドポリアミン1とする。
製造例2
温度計、リービッヒ冷却器及び攪拌機を備えた反応容器に、ジエチレントリアミン72重量部、アジピン酸22 重量部、水3 重量部及び98%硫酸3重量部を仕込み、150〜160℃で15時間、脱水反応させた。次いで、得られた反応混合物にイオン交換水を加えて樹脂分濃度を50重量%に調整し、粘度650Pas、1級及び2級アミノ基の合計量3.1mmol/gのポリアミドアミン樹脂の水溶液を得た。この水溶液をポリアミドポリアミン2とする。
製造例3
温度計、リービッヒ冷却器及び攪拌機を備えた反応容器に、トリエチレントリアミン30重量部、コハク酸30 重量部、30 重量部及び98%硫酸10重量部を仕込み、150〜160℃で15時間、脱水反応させた。次いで、得られた反応混合物にイオン交換水を加えて樹脂分濃度を50重量%に調整し、粘度620Pas、1級及び2級アミノ基の合計量3.2mmol/gのポリアミドアミン樹脂の水溶液を得た。この水溶液をポリアミドポリアミン3とする。
製造例4
温度計、リービッヒ冷却器及び攪拌機を備えた反応容器に、ジエチレントリアミン39重量部、マレイン酸40 重量部、水20 重量部及び98%硫酸1重量部を仕込み、150〜160℃で15時間、脱水反応させた。次いで、得られた反応混合物にイオン交換水を加えて樹脂分濃度を50重量%に調整し、粘度611Pas、1級及び2級アミノ基の合計量3.0mmol/gのポリアミドアミン樹脂の水溶液を得た。この水溶液をポリアミドポリアミン4とする。
製造例5
温度計、還流冷却器及び攪拌機を備えた反応容器に、製造例1で得たポリアミドポリアミン1を55.1重量部と水を30.2 重量部仕込み、30℃に保温しながら、エピクロルヒドリン10 重量部を2時間かけて滴下した後、4時間反応させた。
これにイオン交換水2.7重量部を滴下した後、温度を50℃まで昇温した。50℃ に到達後、直ちに水1.9重量部を滴下し、硫酸により反応混合物のpHを3.4に調整し、更に水を加えて樹脂濃度を15%に希釈して、粘度6.4mPas 、カチオン化度19.2 % 、一級、二級及び三級アミノ基の合計量0.387mmol/gの水溶性樹脂の水溶液を得た。この水溶液をポリアミドポリアミンの架橋物1とする。
製造例6
製造例5と同様にして、ポリアミドポリアミン1を35.1重量部と水を31.2 重量部仕込み、30 ℃ に保温しながら、エピクロルヒドリン23.3重量部を5時間かけ滴下した後、10 時間反応させた。これにイオン交換水10.7 重量部を滴下した後、温度を50℃ まで昇温した。50℃に到達後、直ちに水1.6重量部を滴下し、硫酸により反応混合物のpHを3.4に調整し、更に水を加えて樹脂濃度を15%に希釈して、粘度6.4mPas 、カチオン化度29.0 % 、一級、二級及び三級アミノ基の合計量0.444 mmol/gの水溶性樹脂の水溶液を得た。この水溶液をポリアミドポリアミンの架橋物2とする。
製造例7
温度計、還流冷却器及び攪拌機を備えた反応容器に、製造例2で得たポリアミドポリアミン2を30.3重量部と水を39 重量部仕込み、30℃に保温しながら、エピクロルヒドリン18 重量部を2時間かけて滴下した後、6時間反応させた。
これにイオン交換水2.7重量部を滴下した後、温度を50℃まで昇温した。50℃ に到達後、直ちに水211.6重量部を滴下し、硫酸により反応混合物のpHを3.4に調整し、更に水を加えて樹脂濃度を15%に希釈して、粘度6.0mPas 、カチオン化度23.3 % 、一級、二級及び三級アミノ基の合計量0.41mmol/gの水溶性樹脂の水溶液を得た。この水溶液をポリアミドポリアミンの架橋物3とする。
製造例8
温度計、還流冷却器及び攪拌機を備えた反応容器に、製造例2で得たポリアミドポリアミン2を30.3重量部と水を29.9 重量部仕込み、30℃に保温しながら、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル11.1 重量部を2時間かけて滴下した後、4時間反応させた。
これにイオン交換水9.1重量部を滴下した後、温度を50℃まで昇温した。50℃ に到達後、直ちに水200.9重量部を滴下し、硫酸により反応混合物のpHを3.4に調整し、更に水を加えて樹脂濃度を15%に希釈して、粘度6.2mPas 、カチオン化度21.3 % 、一級、二級及び三級アミノ基の合計量0.30mmol/gの水溶性樹脂の水溶液を得た。この水溶液をポリアミドポリアミンの架橋物4とする。
実施例1
縦5cm×5cm×厚さ0.2mmの銅板をそれぞれ被めっき物として用い、下記表1に示す組成のNo.1〜No.10の活性化液中に、40℃で2分間浸漬して活性化処理を行った。
その後、市販の自己触媒性の無電解パラジウムめっき液(商標名:パラトップLP、奥野製薬工業(株)製)を用い、pH7.2、液温60℃で10分間無電解めっき処理を行った。形成された無電解めっき皮膜について、目視によって析出性を評価し、Pd膜厚を微小部蛍光X線分析計にて測定した。
尚、比較試験例として、実施例1で用いた活性化液No.1〜10に代えて、市販の強酸性の活性化液(商標名:ICPアクセラ、奥野製薬工業(株)製)を用い、それ以外は実施例1と同様にして無電解めっき処理を行い、析出性およびパラジウム膜厚を測定した。
以上の結果を下記表2に示す。
Figure 0005481700
Figure 0005481700
以上の結果から明らかなように、本発明の活性化液である活性化液1〜10を用いて活性化処理を行う場合には、目視観察により銅上に均一な無電解パラジウムめっき皮膜を形成できることが確認できた。さらに、微小部蛍光X線分析計での測定によってもパラジウムが析出していることが確認できた。
これに対して、市販の強酸性の活性化液を用いて活性化処理を行った場合には、銅板上に無電解パラジウムめっき皮膜を形成することができなかった。

Claims (3)

  1. (i)水溶性パラジウム化合物をパラジウム濃度として0.0001〜0.5mol/L、
    (ii)ハロゲン化水素酸、金属ハロゲン化物及びハロゲン化アンモニウムからなる群から選ばれた少なくとも一種のハロゲン化物を0.1〜500g/L、並びに
    (iii)ポリアミドポリアミン及びポリアミドポリアミンの架橋化物からなる群から選ばれた少なくとも一種の窒素原子を含む化合物0.001〜100g/Lを含む水溶液からなる無電解めっき用活性化液。
  2. 銅、銅合金、銀又は銀合金を被めっき部分として含む被処理物を、請求項1に記載の活性化液に接触させることを特徴とする無電解めっきのための活性化方法。
  3. 請求項の方法によって活性化を行った後、自己触媒性の無電解パラジウムめっき液又は自己触媒性の無電解金めっき液を用いて無電解パラジウムめっき又は無電解金めっきを行うことを特徴とする無電解めっき方法。
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