JP5981938B2 - レベリング剤を含有する金属電解めっき組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、レベリング剤を含有する電解めっき組成物に関する。
バイア孔や溝などの微小構造の銅電解めっきでの充填は、半導体製造プロセスに必須の要素である。電解めっき浴中に添加剤として有機物質が存在することが、基材表面上に均一な金属を付着させるのに、またボイドやしわなどの欠陥を防ぐのに極めて重要であることがわかっている。
添加剤の1種が、いわゆるレベラーである。レベラーは、充填された構造上に実質的に平面的な表面を与えるのに使われる。文献には、様々な異なるレベリング化合物が記載されている。多くの場合、レベリング化合物は、Nを含有する、必要なら置換された及び/又は四級化されたポリマーであり、例えば、ポリエチレンイミンやその誘導体、ポリグリシン、ポリ(アリルアミン)、ポリアニリン(スルホン化)、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジン、ポリビニルイミダゾール、ポリウレア、ポリアクリルアミド、ポリ(メラミン−コ−ホルムアルデヒド)、ポリアルカノールアミンなどである。
優れたレベリング性能に加えて、これらのレベラーが金属電解めっき組成物中で通常使用されている添加剤を妨害しないことが必須である。
ポリマー状ビグアニド化合物は、一般的には、例えば界面活性剤や、化粧品や殺生物性、殺真菌性または殺菌性組成物中の保存料などとして知られている。
WO2010/115717
本発明の目的は、優れたレベリング性をもつ金属電解めっき添加剤、特に銅電解めっき添加剤を提供することであり、特に実質的に平面的な銅層を与え、特に限定されるのではなく空洞などの欠陥を形成することなくナノメーター及びマイクロメータスケールで構造を金属電解めっき浴、好ましくは銅電解めっき浴で充填できるレベリング剤を提供することである。
本発明のもう一つの目的は、小さな空隙をもつ構造のボトムアップ充填に用いられている他の添加剤、特に促進剤やサプレッサまたこれらの組み合わせを妨害しない金属電解めっき添加剤、特に銅電解めっき添加剤を提供することである。
驚くべきことに、特に30nm未満の空隙を持つ基材上で超充填することなく、改善されたレベリング性能を示す金属電解めっき浴、特に銅電解めっき浴の添加剤として、ポリマー状ビグアニド化合物とその誘導体を使用できることが明らかとなった。
本発明は、アスペクト比が4:1以上、例えば10:1以上である高アスペクト比の構造を銅で充填し、この構造から実質的に(好ましくは完全に)空洞をなくすのに特に好適である。本発明は、100nmを越える空隙を含む構造の充填に好適であり、空隙が100nm以下、特に30nm以下の構造の充填に特に適当である。
本発明の試剤/添加剤は、さらに好ましくは、シリコン貫通バイア孔(TSV)中の銅の電解めっきに使用できる。このようなバイア孔は、通常は幅が数マイクロメータから100マイクロメータであり、少なくとも4である、しばしば10を越える大きなアスペクト比をもつ。また、本発明の試剤/添加剤は、バンプ形成プロセスための、通常50〜100マイクロメータの高さと幅を持つ銅支柱の製造などのボンディング技術や、マイクロビアめっきを用いるプリント基板上での高密度相互配線の製造などの回路基板技術、またはスルーホール技術、または電子的回路の他の組立プロセスで好ましく使用することができる。
本発明は、金属イオン源、1種以上の抑制剤、及び、式L1の構造単位
Figure 0005981938
を含む直鎖又は分岐状のポリマー状ビグアニド化合物、又はビグアニド基と有機酸または無機酸の反応により生じる前記ポリマー状ビグアニド化合物の対応塩を含む少なくとも1種の添加剤を含む組成物を提供する。
式中、
は、それぞれ独立して、H原子または1〜20個の炭素原子を持つ有機基から選ばれ、
は、1〜20個の炭素原子を有する二価の有機基であって、必要によりポリマー状ビグアニド側枝を有するもの、
nは、2以上の整数である。
本発明のもう一つの実施様態は、本明細書に記載の添加剤の金属含有層形成用の浴中での使用である。
本発明のもう一つの実施様態は、本明細書に記載のメッキ液を基材と接触させてこの基材に電流をかけて基材上に金属層を析出させることにより支持体上に金属層を析出させる方法である。本方法は、マイクロメータ及び/又はサブマイクロメータ−サイズの構造を含む基材上に金属層、特に銅層を析出させるのに特に有用である。
本発明の電解めっき用組成物を使用することで、オーバーめっきの少ない、特に隆起の少ない析出金属層、特に銅層を得ることができることがわかった。非常に広範囲のいろいろな空隙径(例えば、約30ナノメーター〜約2マイクロメータ)の空隙をもつ基材上でも、本発明で得られる金属層は実質的に平面状である。また、本発明により、ボイドなどの欠陥を実質的に含まない金属層をこれらの構造中に与えることができることがわかった。
このレベリング効果のもう一つの大きな長所は、析出後の作業で除く必要のある材料の量が減ることである。例えば、下層の構造を露出させるために化学機械研磨(CMP)が用いられる。本発明によるレベルが一定での析出は、析出金属量の減少につながり、したがって後のCMPでの除去量の減少につながる。除去する金属量が減少し、またより重要なことに、CMP運転に必要な時間が減少する。材料除去操作もまたより温和となり、このため所要時間が減少するとともに、この材料除去操作による欠陥が発生しにくくなる。
:銅層2aでシードされた誘電体基材1の概略図 :誘電体基材1上に電着で析出された銅層2’の概略図 :誘電体基材1上に電着で析出させた銅の化学機械平面化(CMP)後の概略図 :レベラーを使用せずに銅電着を行った後の密に配置した平行な構造でパターン化された第一の領域と非パターン化された第二の領域をもつ基材1の概略図。 :本発明のレベラーを用いて銅電着した場合の図2の基材の概略図。 :16〜37nmの溝幅で173〜176nmの溝深さの銅シードを含む溝のSEM像。 :本発明の実施例1で調整したレベラー1を含むめっき浴を用いて、実施例7での銅電解めっきにより得られた完全充填溝のSEM像。空洞やしわなどの欠陥を生じることなく溝が完全に充填されており、このレベリング剤が溝充填を阻害していないことを示している。 :比較例6により銅電解めっきした場合の完全溝のSEM像。空洞やしわなどの欠陥がまったくないことを示している。 :銅シードを有する100nmの溝幅の溝のSEM像。 :実施例9による銅電解めっきで得られた、空洞やしわなどの欠陥がまったくなく、13nm巾の溝の上での隆起成形を効率的に防止している完全充填溝のSEM像。 :実施例10による銅電解めっきで得られた、空洞やしわなどの欠陥がまったくなく、100nm巾の溝の上での隆起成形を効率的に防止している完全充填溝のSEM像。 :比較例7による銅電解めっきで得られた、空洞やしわなどの欠陥を示す完全充填溝のSEM像。 :比較例11のレベリング剤を使用しない領域(i)の形状観察の結果。非パターン領域と比べると、パターン化領域の上で銅析出が多いことを示している。 :比較例11のレベリング剤を使用しない領域(ii)の形状観察の結果。非パターン領域と比べると、パターン化領域の上で銅析出が多いことを示している。 :実施例12のレベリング剤を使用する領域(i)の形状観察の結果。非パターン領域と比べるとパターン化領域の上で銅の盛り上がりがほとんどないことを示している。 :実施例12のレベリング剤を使用する領域(ii)の形状観察の結果。非パターン領域と比べるとパターン化領域の上で銅の盛り上がりがほとんどないことを示している。
一般的には、Rは、それぞれの位置で独立して、H原子又は1〜20個の炭素原子を有する有機基から選ばれる。これらの基は、技分かれしていてもよく、あるいは例えばポリマー状ビグアニド化合物のさらなる架橋に寄与できる官能基を含んでいてもよい。
炭化水素基は、好ましくは、置換又は非置換のアルキル、置換又は非置換のアリール、置換又は非置換のアルキルアリール、または置換又は非置換のアリールアルキルである。
「アルキル」は、C〜C20アルキルを意味し、線状、分岐状および環状アルキルを含んでいる。「置換アルキル」は、アルキル基上の1個以上の水素が他の置換基で、例えば、特に限定されずにシアノ、ヒドロキシ、ハロ、(C−C)アルコキシ、(C−C)アルキルチオ、チオール、ニトロ等で置換されたものである。本明細書において、「アリール」は、脂環芳香族系及び複素芳香族系をいい、例えば、特に限定されずにフェニル、ナフチルなどをいう。「置換アリール」は、アリール環上の1個以上の水素が、1個以上の置換基で、例えば、特に限定されずにシアノ、ヒドロキシ、ハロー、(C−C)アルコキシ、(C−C)アルキル、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキルチオ、チオール、ニトロ等で置換されていることを意味する。本明細書において、「アルキルアリール」は、アルキル置換された脂環芳香族系と複素芳香族系を含み、例えば、特に限定されずにベンジル、ナフチルメチル、その他のアリール基を経由して結合しているものである。本明細書において、「アリールアルキル」は、アルキル基を経由して結合した、脂環および複素芳香族環で置換されたアルキルを含む。本明細書において、「アルキルアリールアルキル」は、一個以上のアルキル基を経由しで結合している、脂環および複素芳香族環で中断されたアルキルである。本明細書において、「ポリマー」は、一般的には、少なくとも二種の単量体単位を含むいずれかの化合物を意味する。即ち、ポリマーには二量体や三量体、オリゴマー、高分子量ポリマーが含まれる。
本明細書において、「構造」は、溝やバイア孔など(特に、これらに限定されるのではない)の基材上の幾何構造をいう。「空隙」は、バイア孔や溝などの窪んだ構造を言う。特記しない場合、本明細書において「めっき」は、金属電解めっきをいう。本明細書を通じて、「析出」と「めっき」は同義で用いられる。
本明細書において、「促進剤」は基材の少なくとも一部の上で、電解めっき浴のめっき速度を増加させる有機添加剤をいう。本明細書中では、「促進剤」と「加速剤」は同義で用いられている。文献では、この促進剤成分は、「光沢剤」または「増白剤」、「アンチサプレッサ」と呼ばれることもある。「サプレッサー」は、基材の少なくとも一部の上で、電解めっき浴のめっき速度を低下させる有機化合物をいう。本明細書中では、「サプレッサー」と「抑制剤」は同義で用いられている。「レベラー」は、実質的に平面的な金属層を与えることのできる有機化合物をいう。本明細書中では、「レベラー」と「レベリング剤」と「レベリング添加剤」は同義で用いられている。
本発明の「空隙の大きさ」は、最小直径またはめっき前の構造の自由距離を意味する。「開口」と「幅」と「直径」は、構造(溝、バイア孔等)の構造により、同じ意味で用いられる。
本発明の添加剤は、サブミクロンサイズの構造の電解めっきにおいて強いレベリング性を持つが、本発明の添加剤の用途と性能はそのレベリング性に限定されるものではなく、他の金属メッキ用途にも、例えば他の目的のためのシリコン貫通ビア(TSV)の析出にも好ましく使用できる。
有機基のRとRは、脂肪族基であっても、芳香族基あるいは芳香族脂肪族基であってもよい。
好ましくは、Rは、それぞれの位置で独立して、H原子または1〜20個の炭素原子を持つ有機基から選ばれる。より好ましくは、Rは、水素原子または置換又は非置換のC〜C10アルキル基から選ばれる。これらの基は、技分かれしていても、例えばポリマー状ビグアニド化合物の更なる架橋に寄与する官能基を持っていてもよい。
より好ましくは、Rは、それぞれの位置で独立して、水素原子または、ヒドロキシル基やアミノ基などの官能基を有していてもよい1〜6個の炭素原子を持つ有機基である。特に好ましい実施様態では、Rが、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルまたはヘキシルなどのアルキル基であってよい。もう一つの特に好ましい実施様態では、Rが、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル、ヒドロキシペンチルまたはヒドロキシヘキシルなどのヒドロキシアルキル基であってよい。もう一つの特に好ましい実施様態では、Rが、アミノメチル、アミノエチル、アミノプロピル、アミノブチル、アミノペンチルまたはアミノヘキシルなどのアミノアルキル基であってよい。
最も好ましくは、Rは、H原子、ヒドロキシアルキル基またはアミノアルキル基ら選ばれる。
一般的には、Rは、いずれの二価の有機基であってもよい。この二価の有機基は、炭素と水素だけでなく、酸素または窒素などのヘテロ原子を、例えばエーテル基、ヒドロキシル基、アミノ基、アミド基または芳香族複素環などの官能基の形で含んでいてもよい。R及び/又はRが一個以上の一級及び/又は二級アミノ基を持つ場合、R基とR基は、それぞれ他のポリマー状ビグアニド分枝をもっていてもよい。
有機基Rは、同一であっても異なっていてもよく、特に、二官能の直鎖又は分岐炭化水素基であって、必要ならヘテロ原子を含む官能基で、特にエーテル基またはアミノ基で置換又は中断されていてもよい。ある特定の実施様態では、Rは、純粋な炭化水素の二官能基であり、いずれの官能基も含まない。ある好ましい実施様態では、Rが、線状のC〜Cアルカンジイル基であり、特に線状のC〜Cアルカンジイル基、具体的にはエタン−1,2−ジイル、プロパン−1,3−ジイル、ブタン−1,4−ジイル、ペンタン−1,5−ジイル、またはヘキサン−1,6−ジイルである。他の実施様態では、Rが、ポリマー状ビグアニド側枝をポリマー状ビグアニド化合物に変換可能な一級または二級アミノ基を一個以上含んでいてもよい。もう一つの好ましい実施様態では、Rが、アリール、アリールアルキル、特にアルキルアリールアルキルである。特に好ましいアリール基は、1,3−フェニルであり、特に好ましいアルキルアリールアルキルはキシレンジイルである。
nは、一般的には2〜約6000の整数であり、好ましくは約3〜約3000、さらに好ましくは約3〜約1000、さらに好ましくは約5〜約300、さらに好ましくは約5〜約200、最も好ましくは約5〜約100の整数である。
質量平均分子量Mwは、一般的には、300g/mol〜500000g/molであり、好ましくは300g/mol〜100000g/mol、より好ましくは300g/mol〜50000g/mol、さらに好ましくは400g/mol〜10000g/mol、さらに好ましくは400g/mol〜5000g/mol、最も好ましくは500g/mol〜3000g/molである。
ある好ましい実施様態では、この添加剤が次の化合物の反応で製造される。
−ジシアナミド化合物、
−少なくとも二個の一級及び/又は二級のアミノ基を含む少なくとも1種のアミノ化合物、
−無機または有機プロトン酸。
上記の少なくとも1種のアミノ化合物が脂肪族または芳香族のジアミン、トリアミン、ポリアミン、またはこれらの混合物であることが好ましい。この少なくとも1種のアミノ化合物が末端ジアミンであることが最も好ましい。
ある実施様態においては、この少なくとも1種の添加剤がプロトン化可能で、対イオンYo−(式中、oは整数である)を含nでいてもよい。好ましくは、oは、1、2または3から選ばれ、最も好ましくは、対イオンYo−が、クロリド、スルフェートまたはアセテートである。
この金属イオンが銅イオンを含むことが好ましい。
好ましくは、この組成物が、さらに1種以上の促進剤及び/又は1種以上の抑制剤を含んでいてもよい。
この基材がマイクロメータまたはサブマイクロメータサイズの構造を含み、析出がこのマイクロメータまたはサブマイクロメータサイズの構造を充填するのに行われることが好ましい。このマイクロメータまたはサブマイクロメータサイズの構造の大きさが1〜1000nmであり及び/又はアスペクト比が4以上であることが最も好ましい。
強いレベリング性をもつため、本発明のビグアニド添加剤は、レベリング剤またはレベラーと呼ばれる。本発明の添加剤はサブミクロンサイズの構造の電解めっきにおいて強いレベリング性を示すが、本発明の添加剤の用途と性能は、そのレベリング性に限定されるものではなく、例えばシリコン貫通電極(TSV)の形成などの他の金属めっき用途やそれ以外の目的にも有利に使用できる。
本発明は、ナノメーター及び/又はマイクロメータスケールの構造を含む支持体上にメッキ処理を施してできた金属層、特にメッキ処理を施してできた銅層であって、金属層のオーバーめっきが少なく、すべての構造に新たに形成されるボイドがほとんどない、好ましくは実質的にボイドを含まないものを提供する。「オーバーめっき」は、構造の密度が高い領域上で発生する、構造を含まないか、少なくとも比較的少数の構造を含む領域に較べてより厚い金属層の析出をいう。なお「構造の密度が高い領域」は、比較的に大きな距離で空隙を含む領域と較べると、隣接構造間の距離が小さい領域を意味する。「距離が小さい」は、2μm未満の距離を意味し、好ましくは1μm未満、さらに好ましくは500nm未満の距離を意味する。構造のない領域、あるいは比較的少数の構造を含む領域のめっき厚とこのような構造の密度の高い領域のめっき厚の差を、「段高」または「隆起」とよぶ。
適当な基材は、電子機器、例えば集積回路の製造に用いられているいずれかの基材である。このような基材は通常、いろいろな大きさの多数の構造を、特に空隙を含んでいる。特に好適な基材は、ナノメートルスケールの空隙を持つもの、あるいはマイクロメートルスケールの空隙を持つものである。
本発明は、金属めっき浴、好ましくは銅電解めっき浴に、実質的に平面的な銅層を与え、実質的に、例えば特に限定されずにボイドのような欠陥を形成することなくナノメートルスケール及びマイクロメートルスケールの構造を充填できる1種以上の添加剤を併用して達成される。
本発明のレベリング剤は、いずれの製造方法で製造してもよい。例えばUS3428576には、ジアミンまたはその無機酸塩をジシアナミドのジアミン塩と反応させ、この反応の少なくとも初期を、ヒドロキシ溶媒の存在下で行うポリマー状ビグアニドの製造が記載されている。あるいは、ジアミンまたはその無機酸塩と、ジシアナミドの金属塩(例えばナトリウム、銅またはカルシウムジシアナミド)との反応によるポリマー状ビグアニドの合成が記載されている。US4403078には、ポリオキシアルキレンジアミンと酸の間での塩形成と、続くこの塩とジシアナミドとの反応とからなる二段反応によるポリマー状ビグアニドの合成が記載されている。
US5741886には、線状のポリマー状ビグアニドまたはそのビグアニジウム塩であって、そのポリマー鎖の末端が一級または二級モノアミンによりシアノグアニジン末端基で封鎖されているものの合成が記載されている。
ある好ましい製造方法は、
(a)ジシアナミド化合物、好ましくはナトリウムジシアナミドと、
(b)少なくとも二個の一級及び/又は二級のアミノ基を含む少なくとも1種のアミノ化合物と、
(c)少なくとも1種の有機酸または無機酸を反応させて行われる。
本明細書において、「一級アミノ基」は、二個の水素原子を持つアミノ基を意味し、「二級アミノ基」は、一個のH原子をもつアミノ基を意味する。
この製造を、成分(a)と(b)と(c)を反応させて行ってもよいし、まずアミノ化合物(b)のアミノ基を有機酸または無機酸(c)と反応させてアミノ化合物(b)の塩を形成し、次いでこの塩をジシアナミド化合物(a)と反応させて行ってもよい。
必要なら、ヒドロキシ溶媒を、あるいはヒドロキシ溶媒と水の混合物を用いてもよい。
例えば塩酸とナトリウムジシアナミドを使用する場合、反応は、原理的には以下の反応式により進行する。
Figure 0005981938
なお、1molのジシアナミド成分(a)と2molのアミノ化合物(b)の一級及び/又は二級のアミノ基と2molのプロトン酸(c)の酸基(H)が、1molのビグアニド化合物に必要である。得られたポリマー中で、ジアミンによりビグアニド基が相互に結合される。
この場合にはナトリウム塩が副生成物として形成される。
ジシアナミド成分(a)は、ジシアナミドのいずれの塩であってもよいが、好ましくはナトリウムジシアナミドなどの金属塩である。しかしながら、いずれか他のカチオンを、例えば有機カチオンを、対イオンとして用いることもできる。
アミノ化合物(b)は、少なくとも二個の一級及び/又は二級のアミノ基を化合物である。
このアミノ化合物は、少なくとも二個の一級及び/又は二級のアミノ基をもつポリアミンであってもよい。
二個の第一級のまたは第二級のアミノ基を含むアミノ化合物をこの反応に用いる場合、ポリマー状ビグアニド化合物が形成される。二個より多い一級及び/又は二級のアミノ基を持つアミノ化合物を使用する場合、追加のアミノ基とジシアナミド成分の反応で、ポリマー中にポリマー状ビグアニド分枝が導入され、分岐状のポリマー状ビグアニド化合物が得られる。
一般的には、このアミノ化合物は、2〜6個の一級及び/又は二級のアミノ基を含むことができ、好ましくは2個または3個の一級及び/又は二級のアミノ基を、最も好ましくは2個の一級及び/又は二級のアミノ基を持つことができる。
一般的には、このアミノ化合物が一般式L2で表わされてもよい。
−NH−R−NH−R (L2)
このアミノ化合物が二個の一級の及び/又は二級の、式L1のRの相当するアミノ基Rを持つ場合、追加のアミノ基の反応でRからRが形成され、ポリマー状ビグアニド側枝が形成される。
ある好ましい実施様態においては、このアミノ化合物は、直鎖又は分岐鎖のアルキル及び/又はアリール基を有し、これ以外に他の官能基を持たないか、エーテル基やヒドロキシル基、アミノ基及び/又はアミド基などの官能基が存在する。このアミノ化合物が、少なくとも二個の一級及び/又は二級のアミノ基をもつ脂肪族アミンであることが好ましい。
可能なアミノ化合物は、二個の一級及び/又は二級のアミノ基が脂肪族炭化水素基に結合したジアミンであり、好ましくは2〜20個の炭素原子を持つ脂肪族炭化水素基、より好ましくは2〜12個の炭素原子、最も好ましくは2〜6個の炭素原子をもつ脂肪族炭化水素基に結合したジアミンである。
他の可能なアミノ化合物は、一級アミノ基が直接芳香族環系に、例えばフェニレン基に結合しているアミノ化合物、好ましくはジアミンであるか、第一級アミノ基が脂肪族基に芳香族環系のアルキル置換基として結合しているアミノ化合物である。
これらのジアミンとしては、特に、1,2−エチレンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、1,4−ブチレンジアミン、1,5−ペンチレンジアミン、1,6−へキシレンジアミン、1,8−オクチレンジアミン、イソホロンジアミン(3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン)、ネオペンタンジアミンなどのC2〜C12−アルキレンジアミン;1,3−フェニレンジアミンや1,4−フェニレンジアミン、4,4’−メチレンジアニリンなどのアリールジアミン、4,7,10−トリオキサトリデカン−1,13−ジアミンや4,9−ジオキサドデカン−1,12−ジアミンなどのオリゴ−およびポリエーテルジアミン、N−(2−アミノエチル)エタノールアミンやピペラジン、3−(シクロヘキシルアミノ)プロピルアミン、3−(メチルアミノ)プロピルアミンなどの二級アミノ基含有ジアミンがあげられる。
トリアミンとしては、特に、ジエチレントリアミンや3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルアミン、ジプロピレントリアミン、N,N−ビス−(3−アミノプロピル)メチルアミンがあげられる。
アミノ化合物の混合物を使用することもでき、例えばいろいろな脂肪族アミノ化合物の混合物、いろいろな芳香族アミノ化合物の混合物、脂肪族アミノ化合物と芳香族アミノ化合物の混合物を使用することもできる。混合物中のアミノ化合物は、一級及び/又は二級アミノ基の数が異なるアミノ化合物であってもよい。本発明の方法でジアミンを用いると線状ポリマーが得られる。
3個以上の一級及び/又は二級のアミノ基をもつアミノ化合物を使用すると、架橋構造及び/又は分岐構造が形成される。ジアミンを、二個以上の一級及び/又は二級のアミノ基をもつアミノ化合物、例えばトリアミンとともに使用すると、トリアミンの比率により所望の架橋度合または分岐度に設定することができる。この場合、三個以上の一級及び/又は二級のアミノ基をもつアミノ化合物を、ジアミンとのモル比で、1:2以下、より好ましくは1:5以下、最も好ましくは1:10以下で使用することが好ましい。
ある好ましい実施様態においては、このアミノ化合物の分子量が、10000g/mol未満であり、より好ましくは5000g/mol未満、最も好ましくは1000g/mol未満、特に500g/mol未満である。
特に有用なジアミンとトリアミンは、特に、分子量が45〜500g/molである、最も好ましくは60〜300g/molである化合物である。
本発明の方法では、例えばポリマー中に特定の末端基を導入するために他の化合物を使用することができる。
したがって、必要なら、例えば単一の一級及び/又は二級アミノ基をもつ化合物を併用することができる。単一の第一級の及び/又は第二級のアミノ基をもつ化合物は、鎖伸張停止を引き起こして、当該ポリマー鎖の末端機を形成する。単一の一級及び/又は二級アミノ基をもつ化合物の比率が大きいほど、分子量は小さくなる。
有機酸または無機酸は、一般的には、式(Ho−で表される。なお式中、oは整数である。ある好ましい実施様態においては、oは1〜4の整数であり、特に好ましくはoは1または2である。ある特定の実施様態では、oは1である。
このプロトン酸のアニオンYo−は、この高分子化合物のビグアニジウム塩の対イオンとなる。
プロトン酸のアニオンは、例えば、FやCl、NO 、NO 、あるいはスルフェートやスルファイト、スルホネートなどの基(例えば、SO 2−、HSO 、SO 2−、HSO 、HCOSO 、HCSO 、フェニルスルホネート、p−トリルスルホネート)、ホスフェートやホスホネート、ホスフィネート、ホスフィット、ホスホナイト、ホスフィナイトなどの基(例えば、PO 3−、HPO 2−、HPO 、PO 3−、HPO 2−、HPO )、ハロゲン化炭化水素基(例えば、CFSO 、(CFSON、CFCO 、CClCO )から選ばれる。
この酸は、ポリマー状のプロトン酸、例えばポリアクリル酸であってよい。この場合、oは非常に大きな値となる。このようなポリマー状プロトン酸としては、例えばポリアクリル酸やポリメタクリル酸、複数のカルボキシル基をもつ他のポリマーがあげられる。
このようにして得た生成物を、沈殿により、あるいはアニオン交換樹脂により典型的なアニオン交換にかけて所望の対イオンを持つようにさせてもよい。
出発化合物の反応は、溶媒を加えずに行うか、ヒドロキシ溶媒中かヒドロキシ溶媒と水の混合物中で行うことが好ましい。ヒドロキシ溶媒は、特にメタノールやエタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、より高級のアルキレンアルコールである。
この反応は溶媒を加えずに行うことが好ましい。
出発成分の反応は、例えば圧力が0.1〜10barで、特に大気圧で、
例えば温度が5〜200℃で、特に10〜200℃、特に好ましくは20〜190℃で行うことができる。
これらの出発成分はどの順序で混合してもよい。
さらに特定の実施様態では、すべてのアミノ出発成分とすべてのジシアナミド出発化合物を前もって混合し、もしアミノ出発成分をフリーの塩基として使用する場合は、この後に、有機酸または無機酸(Ho−を添加する。
さらに特定の実施様態では、これらのアミノ出発成分が、前もってジシアナミド出発成分とヒドロキシ溶媒とに混合された有機酸または無機酸の塩(Ho−として用いられる。
1種以上のレベリング剤が使用可能であることは当業界の熟練者には自明であろう。二種以上のレベリング剤を称する場合は、これらのレベリング剤の少なくとも1種が本明細書に記載のポリマー状ビグアニド化合物またはその誘導体である。めっき浴組成物中で単1種のビグアニドレベリング剤を使用することが好ましい。
適当な追加のレベリング剤としては、以下の例には限定されずに、例えば、ポリアミノアミドとその誘導体、ポリアルカノールアミンとその誘導体、ポリエチレンイミンとその誘導体、四級化ポリエチレンイミン、ポリグリシン、ポリ(アリルアミン)、ポリアニリン、ポリウレア、ポリアクリルアミド、ポリ(メラミン−コ−ホルムアルデヒド)、アミンとエピクロロヒドリンの反応生成物、アミンとエピクロロヒドリンとポリアルキレンオキシドの反応生成物、アミンとポリエポキシドの反応生成物、ポリビニルピリジン、ポリビニルイミダゾール、ポリビニルピロリドンまたはそのコポリマー、ニグロシン、ペンタメチル−パラ−ローザニリン塩酸塩、ヘキサメチル−パラ−ローザニリン塩酸塩、または式N−R−の官能基を持つ化合物(式中、Rは、置換アルキル、無置換のアルキル、置換アリールまたは無置換のアリールである)が含まれる。通常、これらのアルキル基は(C−C)アルキルであり、好ましくは(C−C)アルキルである。一般に、これらのアリール基は、(C−C20)アリールを含み、好ましくは(C−C10)アリールを含む。このようなアリール基は、さらに硫黄や窒素、酸素などのヘテロ原子を含んでいてもよい。このアリール基は、フェニルまたはナフチルであることが好ましい。式N−R−Sの官能基を持つ化合物は、一般的に公知であり、一般的には市販されており、さらに精製することなく使用できる。
N−R−S官能基を含有する化合物中では、これらの化合物にに硫黄(S)及び/又は窒素(N)が、単結合であるいは二重結合で結合していてもよい。硫黄がこのような化合物に単結合で結合している場合、この硫黄はもう一つの置換基を持つことができ、特に限定されることなく、たとえば水素、(C−C12)アルキル、(C−C12)アルケニル、(C−C20)アリール、(C−C12)アルキルチオ、(C−C12)アルケニルチオ、(C−C20)アリールチオなどを持つことができる。同様に、窒素は、一個以上の置換基を、特に限定されずに例えば、水素、(C−C12)アルキル、(C−C12)アルケニル、(C−C10)アリール等をもつこととなる。N−R−S官能基は、非環状であっても環状であってもよい。環状N−R−S官能基含有化合物には、環系中に窒素をもつものや硫黄を持つもの、窒素と硫黄の両方をもつものが含まれる。
他のレベリング剤は、トリアルカノールアミン縮合物やポリアミドアミン、ポリアルコキシ化ポリエチレンイミン、ポリイミダゾリウム化合物であり、それぞれ国際特許WO2010/069810、未公開国際特許出願PCT/EP2010/067874、US仮出願61/315051、US仮出願61/350045に記載されている。
一般に、電解めっき浴中のレベリング剤の総量は、めっき浴の総重量に対して0.5ppm〜10000ppmである。本発明のレベリング剤は、通常、総量でめっき浴の総重量に対して約0.1ppm〜約1000ppmで、より多くは1〜100ppmで使用されるが、これより多量または少量で使用することもできる。
本発明の電解めっき浴は、1種以上の任意の添加剤を含むことができる。このような任意の添加剤としては、特に限定されずに、例えば、促進剤やサプレッサ、界面活性剤などがあげられる。このようなサプレッサと促進剤は、一般的には公知である。どのようなサプレッサ及び/又は促進剤をどのような量で使用するかは、当業界の熟練者には明白である。
Cuメッキ処理を施した金属に所望の表面仕上げをもたらすために、通常この浴中では非常に多くの添加剤が使用されている。通常、それぞれ異なる機能をもつ複数の添加剤が使用される。好ましいことに、これらの電解めっき浴が、1種以上の促進剤やサプレッサ、ハロゲンイオン源、微粒化剤、これらの混合物を含むことができる。この電解めっき浴が、本発明のレベリング剤に加えて、促進剤とサプレッサの両方を含むことが最も好ましい。これらの電解めっき浴中で他の添加剤を適宜使用することもできる。
本発明では、いずれの促進剤も好ましく使用できる。本発明で有用な促進剤としては、特に限定されずに、例えば、一個以上の硫黄原子をもつ化合物とスルホン酸/ホスホン酸またはこれらの塩があげられる。
一般的に好ましい促進剤は、一般構造M−RA1−(S)−RA2をもつ。なお、式中、
− Mは、水素またはアルカリ金属、好ましくはNaまたはKであり、
− Xは、PまたはSであり、
− dは、1〜6の整数、好ましくは2〜3の整数、最も好ましくは2であり、
− RA1は、C−Cアルキル基またはヘテロアルキル基、アリール基または複素芳香族基から選ばれる。ヘテロアルキル基は、一個以上のヘテロ原子(N、S、O)と1−12個の炭素をもつ。脂環式アリール基は、典型的なアリール基であり、例えばフェニルやナフチルである。複素芳香族基もまた適当なアリール基であり、一個以上のN、OまたはS原子をもち、1〜3個の独立環または縮合環をもつ。
−RA2は、Hまたは(−S−RA1’A’A’)から選ばれる。なお、RA1’は、RA1から選ばれ、RA1’は、RA1と同一であっても異なっていてもよく、XA’は、Xから選ばれ、XA’はXと同一であっても異なっていてもよく、
−MA’は、Mから選ばれる。なお、MA’はMと同一であっても異なっていてもよい。
より具体的には、有用な促進剤は、以下の式の化合物である。
S−RA1−SH
S−RA1−S−S−RA1’−SO
S−Ar−S−S−Ar−SO
なお、RA1とMは上記定義のものであり、Arはアリールである。
特に好ましい促進剤は次の化合物である。
−SPS:ビス−(3−スルホプロピル)−ジスルフィド、好ましくはその二ナトリウム塩、と
−MPS:3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸、好ましくはそのナトリウム塩。
単独であるいは混合物として使用される促進剤の他の例としては、特に限定されずに、MES(2−メルカプトエタンスルホン酸、ナトリウム塩);DPS(N,N−ジメチルジチオカルバミン酸(3−スルホプロピルエステル)、ナトリウム塩);UPS(3−[(アミノ−イミノメチル)−チオ]−1−プロピルスルホン酸);ZPS(3−(2−ベンズチアゾリルチオ)−1−プロパンスルホン酸、ナトリウム塩);3−メルカプト−プロピルスルホン酸−(3−スルホプロピル)エステル;メチル−(ω−スルホプロピル)−ジスルフィド、二ナトリウム塩;メチル−(ω−スルホプロピル)−トリスルフィド、二ナトリウム塩があげられる。
これらの促進剤は、通常、めっき浴の総重量に対して約0.1ppm〜約3000ppmの量で用いられる。本発明で有用な促進剤の特に好適な量は1〜500ppmであり、さらに2〜100ppmである。
いずれの抑制剤も好ましく本発明で用いられる。本発明で有用な抑制剤は、特に限定されずに、例えば、高分子材料であり、特にヘテロ原子置換をもつ、さらには酸素置換をもつ高分子材料である。この抑制剤は、ポリアルキレンオキシドであることが好ましい。好適な抑制剤には、ポリエチレングリコールコポリマーが、特にポリエチレングリコールポリプロピレングリコールコポリマーが含まれる。好適なサプレッサのエチレンオキシドとプロピレンオキシドの配列は、ブロックであっても、グラディエントまたはランダムであってもよい。このポリアルキレングリコールは、他のアルキレンオキシド成形ブロックを、例えばブチレンオキシドを含んでいてもよい。好適なサプレッサの平均分子量は、約2000g/molより大きいことが好ましい。好適なポリアルキレングリコールの出発分子は、メタノールやエタノール、プロパノール、n−ブタノール等のアルキルアルコール、フェノールやビスフェノールなどのアリールアルコール、ベンジルアルコールなどのアルキルアリールアルコール、グリコールやグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなどのポリオール出発原料、サッカロースなどの炭水化物、アルキルアミンやアリールアミン(例えば、アニリン)、トリエタノールアミン、エチレンジアミン等のアミンやオリゴアミン、アミド、ラクタム、イミダゾールなどの複素環式アミン、カルボン酸である。必要なら、ポリアルキレングリコールサプレッサは、イオン性基で、例えばスルフェート、スルホネート、アンモニウム等で官能化されていてもよい。
本発明のレベラーの組み合わせて特に有用な抑制剤は次の化合物である。
(a)少なくとも3個の活性アミノ官能基をもつアミン化合物と、エチレンオキシドとWO2010/115796に記載のC〜Cアルキレンオキシドから選ばれる少なくとも1種の化合物の混合物とを反応させて得られる抑制剤。好ましくは、このアミン化合物は、ジエチレントリアミンと3−(2−アミノエチル)アミノプロピルアミン、3,3’−イミノジ(プロピルアミン)、N,N−ビス(3−アミノプロピル)メチルアミン、ビス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン、トリエチレンテトラアミン、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミンから選ばれる。
(b)活性なアミノ官能基をもつアミン化合物を、エチレンオキシドとCとCアルキレンオキシドから選ばれる少なくとも1種の化合物の混合物を反応させて得られる抑制剤であって、分子量Mwが6000g/mol以上で、WO2010/115756に記載のエチレンC及び/又はCアルキレンランダムコポリマーを形成しているもの。
(c)少なくとも3個の活性アミノ官能基をもつアミン化合物を、エチレンオキシドとCとCアルキレンオキシドから選ばれる少なくとも1種とを、混合物としてあるいは順番に反応させて得られる抑制剤であって、WO2010/115757に記載のように分子量Mwが6000g/mol以上のもの。
このアミン化合物は、エチレンジアミンと1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、ネオペンタンジアミン、イソホロンジアミン、4,9−ジオキサデカン−1,12−ジアミン、4,7,10−トリオキサトリデカン−1,13−ジアミン、トリエチレングリコールジアミン、ジエチレントリアミン、(3−(2−アミノエチル)アミノプロピルアミン、3,3’−イミノジ(プロピルアミン)、N,N−ビス(3−アミノプロピル)メチルアミン、ビス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン、トリエチレンテトラアミン、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミンから選ばれることが好ましい。
(d)式S1の化合物から選ばれる抑制剤
Figure 0005981938
式中、WO2010/115717に記載のように、RS1基は、それぞれ独立して、エチレンオキシドと少なくとも1種の他のC〜Cアルキレンオキシドのコポリマーで、ランダムコポリマーであるものから選ばれ、RS2基は、それぞれ独立してRS1またはアルキルから選ばれ、XS1とYS1は、独立してスペーサー基であり、各繰返単位のXS1は、独立して、C〜CアルキレンとZS1−(O−ZS1(式中、ZS1基は、それぞれ独立してC〜Cアルキレンから選ばれる)から選ばれ、sは、0以上の整数であり、tは、1以上の整数である。
スペーサー基XS1とYS1は独立して、また各繰返単位のXS1は独立して、C〜Cアルキレンから選ばれることが好ましい。XS1とYS1は独立して、また各繰返単位のXS1は独立して、エチレン(C)またはプロピレン(−C−)から選ばれることが最も好ましい。
S1が、C2〜C4アルキレンから選ばれることが好ましく、エチレンまたはプロピレンから選ばれることが最も好ましい。
sは、好ましくは1〜10の整数であり、より好ましくは1〜5、最も好ましくは1〜3の整数である。tは、好ましくは1〜10の整数であり、より好ましくは1〜5、最も好ましくは1〜3の整数である。
もう一つの好ましい実施様態では、C〜Cアルキレンオキシドが、プロピレンオキシド(PO)から選ばれる。この場合、活性なアミノ官能基から出発してEO/POコポリマー側鎖が生成する。
エチレンオキシドと他のC〜Cアルキレンオキシドのコポリマー中のエチレンオキシド含量は、一般的には約5質量%〜約95質量%であり、好ましくは約30質量%〜約70質量%、特に好ましくは約35質量%〜約65質量%である。
式(S1)の化合物は、アミン化合物を1種以上のアルキレンオキシドと反応させて製造される。このアミン化合物が、エチレンジアミンと1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、ネオペンタンジアミン、イソホロンジアミン、4,9−ジオキサデカン−1,12−ジアミン、4,7,10−トリオキサトリデカン−1,13−ジアミン、トリエチレングリコールジアミン、ジエチレントリアミン、(3−(2−アミノエチル)アミノ)プロピルアミン、3,3’−イミノジ(プロピルアミン)、N,N−ビス(3−アミノプロピル)メチルアミン、ビス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン、トリエチレンテトラアミン、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミンから選ばれることが好ましい。
式S1の抑制剤の分子量Mwは、約500g/mol〜約30000g/molであってよい。この分子量Mwは、好ましくは約6000g/mol以上であり、好ましくは約6000g/mol〜約20000g/mol、より好ましくは約7000g/mol〜約19000g/mol、最も好ましくは約9000g/mol〜約18000g/molである。この抑制剤中のアルキレンオキシド単位の総量は、好ましくは約120〜約360であり、好ましくは約140〜約340、最も好ましくは約180〜約300である。
抑制剤中のアルキレンオキシド単位の典型的な総量は、約110エチレンオキシド単位(EO)と10プロピレンオキシド単位(PO)であり、約100EOと20PO、約90EOと30PO、約80EOと40PO、約70EOと50PO、約60EOと60PO、約50EOと70PO、約40EOと80PO、約30EOと90PO、約100EOと10ブチレンオキシド(BuO)単位、約90EOと20BO、約80EOと30BO、約70EOと40BO、約60EOと50BOまたは約40EOと60BO〜約330EOと30PO単位、約300EOと60PO、約270EOと90PO、約240EOと120PO、約210EOと150PO、約180EOと180PO、約150EOと210PO、約120EOと240PO、約90EOと270PO、約300EOと30ブチレンオキシド(BuO)単位、約270EOと60BO、約240EOと90BO、約210EOと120BO、約180EOと150BO、または約120EOと180BOである。
(e)国際特許出願PCT/EP2010/060276に記載のように、少なくとも1種の、式XS2(OH)(式中、uは、3〜6の整数であり、XS2は、u価の、3〜10個の炭素原子をもつ直鎖又は分岐鎖の脂肪族基または脂環式基であり、置換していても又は非置換であってもよいものである)のポリアルコールに由来する多価アルコール縮合物化合物を、縮合により、少なくとも1種のアルキレンオキシドと反応させて、ポリオキシアルキレン側鎖をもつ多価アルコール縮合物として得られた抑制剤。好ましいポリアルコール縮合物は、次式の化合物から選ばれる。
Figure 0005981938
Figure 0005981938
Figure 0005981938
式中、YS2は、u価の、1〜10個の炭素原子をもつ直鎖又は分岐鎖の脂肪族または脂環式基であり、置換されていても又は非置換であってもよく、aは、2〜50の整数であり、bは、各ポリマーアームdであり、同一であっても異なっていてもよく、1〜30の整数であり、cは、2〜3の整数であり、dは、1〜6の整数である。最も好ましいポリアルコールは、グリセロール縮合物及び/又はペンタエリスリトール縮合物である。
(f)国際特許出願PCT/EP2010/060375に記載のように、少なくとも5個のヒドロキシル官能基をもつ多価アルコールを少なくとも1種のアルキレンオキシドと反応させてポリオキシアルキレン側鎖をもつ多価アルコールに変換して得られる抑制剤。好ましいポリアルコールは、式(S3a)または(S3b)で表わされる鎖状または環状の単糖アルコールである。

HOCH−(CHOH)−CHOH (S3a)
(CHOH)w (S3b)
式中、vは3〜8の整数であり、wは5〜10の整数である。最も好ましい単糖アルコールは、ソルビトールとマンニトール、キシリトール、リビトール、イノシトールである。他の好ましいポリアルコールは、式(S4a)または(S4b)の単糖である。

CHO−(CHOH)−CHOH (S4a)
CHOH−(CHOH)−CO−(CHOH)−CHOH (S4b)

式中、xは4〜5の整数であり、yとzは整数であり、y+zが3または4である。最も好ましい単糖アルコールは、アロースやアルトロース、ガラクトース、グルコース、グロース、イドース、マンノース、タロース、グルコヘプトース、マンノペプト−スなどのアルトース、またはフルクトースやプシコース、ソルボース、タガトース、マンノヘプツロース、セドヘプツロース、タロヘプツロース、アロヘプツロースなどのケトースから選ばれる。
これらは、シードのオーバハング問題に対応できる特に効果的で強固な抑制剤であり、シード層が不均一であっても実質的に無欠陥の溝充填を与える。
サプレッサーを使用する場合、これらは通常、浴重量に対して約1〜約10,000ppmの範囲の量で、好ましくは約5〜約10,000ppmの範囲の量で存在する。
金属イオン源は、電解めっき浴中にめっき用の金属イオンを十分な量で放出できるものなら、即ち、少なくとも部分的に電解めっき浴に可溶であるならいずれの化合物であってもよい。この金属イオン源がめっき浴中で可溶であることが好ましい。適当な金属イオン源は金属塩であり、例えば、限定されずに、金属硫酸塩、金属ハロゲン化物、金属酢酸塩、金属硝酸塩、金属フルオロホウ酸塩、金属アルキルスルホン酸塩、金属アリールスルホン酸塩、金属スルファミン酸塩、金属グルコン酸塩などが挙げられる。この金属は銅であることが好ましい。金属イオン源が、硫酸銅、塩化銅、酢酸銅、クエン酸銅、硝酸銅、フルオロホウ酸銅、メタンスルホン酸銅、フェニルスルホン酸銅、あるいはp−トルエンスルホン酸銅であることがさらに好ましい。硫酸銅・五水和物と銅メタンスルホネートが特に好ましい。このような金属塩は一般的には市販されており、さらに精製することなく使用できる。
金属電解めっきだけではなく、これらの組成物は、金属含有層の無電解めっきででも使用できる。これらの組成物は特に、Ni、Co、Mo、W及び/またはReを含むバリアー層の形成に使用できる。この場合、金属イオンに加えて、III族及びV族の他の元素、特にBとPが無電解めっき用組成物中に存在していてもよく、したがってこれらが金属と共に共析出してもよい。
本発明では、この金属イオン源は、支持体上への電解めっきに十分な金属イオンを供給できるのならいずれの量で使用されてもよい。適当な金属イオン金属源としては、特に限定されずに、例えば、スズ塩や銅塩等が含まれる。この金属が銅である場合、この銅塩は、通常、約1〜約300g/l−メッキ液の範囲の量で存在する。本発明より金属塩の混合物が電気めっきされることは明らかだろう。したがって、最大約2重量%スズを含む、銅スズ合金などの合金が本発明により好ましくメッキ処理される。混合物中のそれぞれの金属塩の量は、メッキ処理される具体的な合金に依存し、当業界の熟練者には公知である。
一般に、本金属電解めっき組成物は、金属イオン源と少なくとも1種のレベリング剤(L1)に加えて、電解質、即ち酸性またはアルカリ性電解質と、1種以上の金属イオン源と、必要ならハライドイオンと、また必要なら他の促進剤及び/又はサプレッサーのような添加剤を含むことが好ましい。このような浴は通常、水溶液である。水は広い範囲の量で存在しうる。蒸留水、イオン交換水、水道水などいずれの種類の水を使用してもよい。
これらの成分をどのような順序で混合して本発明の電解めっき浴を製造してもよい。浴容器に先ず金属塩や水、電解質、任意のハライドイオン源などの無機成分を入れ、次いでレベリング剤や促進剤、サプレッサー、界面活性剤などの有機成分を入れることが好ましい。
通常本発明のめっき浴は、10〜65℃のどの温度ででも使用でき、より高温でも使用できる。めっき浴の温度が10〜35℃であることが好ましく、15〜30℃であることがより好ましい。
適当な電解質としては、例えば、特に限定されないが、硫酸、酢酸、ホウフッ素酸、メタンスルホン酸やエタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸などのアルキルスルホン酸、フェニルスルホン酸やトルエンスルホン酸などのアリールスルホン酸、スルファミン酸、塩酸、リン酸、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシドがあげられ、好ましくは水酸化テトラメテルアンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどがあげられる。酸は、通常約1〜約300g/lの範囲の量で存在し、アルカリ性電解質は通常約0.1〜約20g/lの量で、あるいはpHをそれぞれ8〜13とする量で、より多くはpHを9〜12とする量で存在する。
このような電解質は、必要ならハロゲンイオン源を含むことができ、塩化銅または塩酸の形で塩素イオンを含むことができる。広い範囲の、例えば約0〜約500ppmのハロゲンイオン濃度が本発明で使用できる。通常、ハロゲンイオン濃度は、めっき浴に対して約10〜約100ppmの範囲である。この電解質が硫酸またはメタンスルホン酸であることが好ましく、硫酸またはメタンスルホン酸と塩素イオン源の混合物であることがより好ましい。本発明で有用な酸とハロゲンイオン源は、一般的には市販されており、さらに精製することなく使用できる。
半導体集積回路基材に銅電着する一般的な方法を、図1〜52に示す。なお、これらの図面で本発明が制限されることはない。
図1aに示すように、誘電体基材1をまず銅層2aでシードする。次いで、図1bに示すように、銅層2’を誘電体基材1上に電着により析出させる。基材1の溝2cが充填され、全体の構造化基材の上に銅2bのオーバーめっき(「被り」とも呼ばれる)が形成されている。このプロセス中で、必要なら熱処理後に、図1cに示されるようにこの銅の被り2bを化学機械平面化(CMP)で取り除く。
レベリング剤の効果は、一般的には図2aと図2bに記述される。この隆起は、パターン化領域と非パターン化領域の間の段差(距離a−距離b)を形状測定器で測定して決めることができる。レベリング剤がないと、析出の結果、高いa/b比率(>>1)が、いわゆる隆起が発生する。これ対して、このa/b比率をできる限り1に近い値に低下させることをめざしている。
本発明の一つの具体的な長所は、オーバーめっきが、特に隆起が少なくなるか実質的に無くなることである。このようにオーバーめっきが低下すると、続く化学機械的平面化(CMP)プロセス中で、特に半導体の生産中で、金属除去、例えば銅除去に使われる時間と労力が小さくなる。本発明のもう一つの長所は、単一基材内でいろいろな空隙サイズの溝が充填され、比率a/bが1.5以下、好ましくは1.2以下、最も好ましくは1.1以下である実質的に平坦な表面が形成されることである。したがって、本発明は、いろいろな空隙サイズの空隙をもつ基材、例えば0.01〜100μmあるいはこれより大きなサイズの空隙をもつ基材を均等に充填するのに特に好適である。
このレベリング効果のもう一つの大きな長所は、析出後の操作で除去する材料が少なくなることである。例えば、下にある構造を露出させるために化学機械研磨(CMP)が用いられる。本発明の均一の高さでの析出は、析出に必要な金属の量の低下につながり、このためCMPによる除去量の低減につながる。削り落とす金属の量が低下し、より意義があることには、CMP運転に必要な時間が短縮する。金属の除去作業もより温和となり、作業時間の短縮とともに、この材料除去作業中の欠陥の発生率を低下させる。
本発明により、金属、特に銅が、空隙中に、その金属析出物内に実質的にボイドを形成することなく析出される。
なお、「実質的にボイドを形成することなく」は、めっきを施した空隙の95%にボイドが無いことを意味する。めっき処理を施した空隙にボイドが無いことが好ましい。通常、基材を本発明のめっき浴に接触させて基材を電気めっきする。
基材は、通常カソードとして働く。めっき浴はアノードを含み、これは可溶性であったり不溶性であったりする。必要ならカソードとアノードが膜で分離されていてもよい。通常、カソードに電位が加えられる。十分な電流密度が印加され、基材上に所望の厚みの金属層、例えば銅層が形成されるまで十分な時間めっきが行われる。適当な電流密度は特に限定されずに、例えば1〜250mA/cmの範囲である。通常、集積回路の製造で銅析出に用いられる場合、この電流密度は1〜60mA/cmの範囲である。具体的な電流密度は、めっきされる基材や選ばれるレベリング剤などのよる。このような電流密度の選択は、当業界の熟練者の能力内に納まるものである。印加する電流は、直流(DC)であっても、パルス電流(PC)、パルス逆電流値(PRC)または他の適当な電流であってもよい。
一般に、本発明を集積回路の製造に使用されるウエハーなどの基材上に金属を析出させるのに用いる場合、めっき浴を使用中に攪拌する。本発明ではいずれの適当な攪拌方法を使用してもよく、このような方法は公知である。適当な攪拌方法は特に限定されず、例えば不活性ガスまたは空気による攪拌や工作物の攪拌、衝撃による攪拌などがあげられる。このような方法は当業界の熟練者には公知である。本発明をウエハーなどの集積回路基材のめっきに用いる場合は、このウエハーを1〜200rpmで回転させ、回転しているウエハーにめっき液を例えばポンプにより吹き付けて接触させてもよい。めっき浴の流動が所望の金属層を与えるのに充分であるなら、このウエハーを回転させる必要はない。
これまで半導体の製造について本発明の方法を一般的に説明したが、本発明は、高反射率を示す実質的にレベルの揃ったあるいは平面的な銅層が望ましい電解プロセスや、オーバーめっきが少なく実質的にボイドを含まない小型の金属充填構造が望ましい電解プロセスで有用であることは明らかであろう。このようなプロセスにはプリント基板の製造が含まれる。例えば、本めっき浴は、プリント配線基板上のバイア孔やパッドまたはトレースのめっきに、またウエハーのバンプめっきに有用であろう。他の適当なプロセスは、実装及びインタコネクトの製造である。したがって、適当な基材には、リードフレームやインタコネクト、プリント配線基板等が含まれる。
半導体基板めっき用のめっき装置はよく知られている。めっき装置は、適当な材料からなる、例えばプラスチックまたは他の電解めっき液に不活性な材料からなるCu電解質収納用の電解めっきタンクをもっている。特にウエハーめっきの場合には、このタンクが円筒形であってもよい。カソードはタンク上部に水平に設けられるが、これは溝やバイア孔などの開口部をもついずれかの種類の基材、例えばシリコンウエハーであってもよい。このウエハー基材は、通常Cuまたは他の金属からなるシード層で覆われており、この上でめっきが始まるようになっている。Cuシード層を、化学蒸着(CVD)で形成しても、真空下での物理蒸着(PVD)等で形成してもよい。ウエハーのめっきのためにはアノードもまた丸型であることが好ましく、タンクの下部に水平に設置されてアノードとカソードの間に空間が形成されていることが好ましい。このアノードは通常可溶性アノードである。
これらの浴添加剤は、いろいろなツール製造業者で開発中の膜技術と組み合わせると有用である。このシステムでは、アノードが有機浴添加剤から膜により分離される。アノードと有機浴添加剤の分離の目的は、有機浴添加剤の酸化を最小限にするためである。
カソード基材とアノードは、配線で電気的に連結されており、またそれぞれが整流器(電源)に連結されている。直流またはパルス流用のカソード基材は、正味で負電荷を持つ。このため溶液中のCuイオンがカソード基材で還元され、カソード表面にCu金属めっきを形成する。アノードでは酸化反応が起こる。タンク中でカソードとアノードを水平に設置しても垂直に設置してもよい。
本発明は、金属層、特に銅層をいろいろな基材上に、特にいろいろなサイズの空隙を持つ基材上に形成するのに有用である。例えば、本発明は、小径のバイア孔や溝などの空隙をもつ、半導体装置等の集積回路基材上に銅を析出させるのに特に好適である。ある実施様態においては、本発明により半導体装置がめっきされる。このような半導体装置としては、以下の例には限定されないが、例えば、集積回路の製造に用いられるウエハーがあげられる。
これまで半導体の製造について本発明の方法を一般的に説明してきたが、本発明は、高反射率を示す、実質的に高さの揃ったあるいは平面的な銅層が求められるいずれの電解プロセスででも有用であることは明らかであろう。したがって、適当な基材には、リードフレームやインタコネクト、プリント配線基板等が含まれる。
特記しない場合、全ての%やppmなどの値は、それぞれの組成物の総重量に対する重量を意味する。全ての引用文書を、参考文献として採用する。
以下の実施例により本発明を説明するが、これらは本発明の範囲を制限するものではない。
表1に、レベラーの例1〜5の構造的な性質を示す。実施例6〜16の充填試験と結果を詳細に説明する。
Figure 0005981938
実施例1
ナトリウムジシアナミド(96%純度グレード;18.5g)とn−ヘキシレン−1,6−ジアミン二塩酸塩(38.2g)とメタノール(250ml)を500mlのフラスコに入れ、この反応混合物を還流下で20時間攪拌した。室温まで冷却後、得られた塩化ナトリウム沈殿物を濾別し、次いで、残留生成物溶液から減圧下40℃でロータリーエバボレータを用いてこの溶媒を除き、原料を白色固体(48.8g)として得た。この原料(15g)を熱水(400g)に溶解し、不溶性成分を濾過で除いた。残留する透明な水溶液を100℃に加熱し、20mbarでロータリーエバボレータでその溶媒を除いた。レベラー1を白色固体(12g)として得た。
実施例2
ナトリウムジシアナミド(96%純度グレード;18.6g)とn−オクチレン−1,8−ジアミン(28.8g)を250mlのフラスコに入れ、この反応混合物を70℃に加熱した。次いで濃塩酸(39.4g)を滴下したところ、温度が102.5℃に上昇した。一定の窒素流を通過させた後、温度を180℃に上げて水を蒸留除去した。30分後、加熱を止め、蒸留凝縮器を還流冷却器に替え、この反応混合物にメタノール(120ml)を投入した。室温まで冷却後、得られた塩化ナトリウム沈殿物を濾別し、次いで残留生成物溶液から溶媒を、減圧下40℃でロータリーエバボレータで除いた。レベラー2が、白色固体(53.3g)として得られた。
実施例3
ナトリウムジシアナミド(96%純度グレード;37.0g)とN−(2−ヒドロキシエチル)−1,3−プロパンジアミン(49.0g)を250mlのフラスコに入れ、濃塩酸(79.5g)を滴下したところ、温度が95℃に上昇した。次いで、一定の窒素流下で反応混合物を180℃にまで加熱して水を除くと、発熱反応が起こり、温度が216℃に上昇した。7分後、蒸留凝縮器を還流冷却器に取替え、メタノール(120ml)を添加した。室温まで冷却後、得られた塩化ナトリウム沈殿物を濾別し、次いで残留生成物溶液から溶媒を、減圧下40℃でロータリーエバボレータで除いた。レベラー3が、褐色固体(87.0g)として得られた。
実施例4
ナトリウムジシアナミド(96%純度グレード;18.6g)と1,3−フェニレンジアミン(21.6g)を250mlのフラスコに入れ、100℃に加熱した。次いで濃塩酸(39.4g)を滴下したところ、温度が109℃に上昇した。一定の窒素流下で、この反応混合物を113℃に加熱して水を除いた。粘度が高かったため、蒸留凝縮器を直ちに還流冷却器取替え、メタノール(120ml)を添加した。室温まで冷却後、得られた塩化ナトリウム沈殿物を濾別し、次いで残留生成物溶液から溶媒を、減圧下40℃でロータリーエバボレータで除いた。レベラー4が、褐色固体(41.6g)として得られた。
実施例5
ナトリウムジシアナミド(96%純度グレード;18.6g)とジエチレントリアミン(2.0g)とn−ヘキシレン−1,6−ジアミン(20.9g)を250mlのフラスコに入れ、この反応混合物を70℃に加熱した。次いで濃塩酸(39.4g)を滴下したところ、温度が105℃に上昇した。一定の窒素流をかけて水を除き、次いで温度を180℃まで上げた。この温度で、蒸留凝縮器を還流冷却器に取り替え、この反応混合物にメタノール(120ml)を添加した。室温まで冷却後、得られた塩化ナトリウム沈殿物を濾別し、次いで残留生成物溶液から溶媒を、減圧下40℃でロータリーエバボレータで除いた。レベラー5が、褐色がかった固体(44.1g)として得られた。
比較例6
脱イオン水を、40g/l銅(硫酸銅として)と10g/l硫酸、0.050g/l塩素イオン(HClとして)、0.028g/lのSPSと2.00ml/lの5.3質量%のサプレッサ(分子量が<13000g/モルで末端ヒドロキシル基(PS151)のEO/POコポリマー)の脱イオン水溶液を混合してめっき浴を調整した。
銅シード層をもつ図3aに示す大きさの構造を持つウエハー基材(16〜37nm溝幅、173〜176nm溝深さ)を上記のめっき浴に25℃で接触させ、直流を−5mA/cmで6秒間かけて、このウエハー基材上に銅層を電気めっきした。
このように電気めっきされた銅層を切断し、断面をSEMで調べた。
その結果を図3cに示すが、空洞やしわなどの欠陥がまったくない完全充填溝のEM像が得られている。
実施例7
実施例1で調整したポリマー状ビグアニド化合物レベラー1の1質量%水溶液の0.625ml/lを使用したこと以外は、実施例6の方法を繰り返した。
実施例6に記載のウエハー基材上に銅層を電気めっきした。このように電気めっきされた銅層を切断し、断面をSEMで調べた。
本発明の実施例1で調整したレベラー1を含むめっき浴を使用した結果を図3bに示す。16〜37ナノメーター巾の溝が空洞またはしわなどの欠陥なく完全に充填されており、このレベリング剤が溝充填を阻害しないことを示している。
比較例8
比較例6に記載のめっき浴を調整した。
銅シード層をもつ図4aに示す大きさの構造(100nm溝幅)を持つウエハー基材を上記のめっき浴に25℃で接触させ、−5mA/cmの直流を27秒、さらに−10mA/cmの電流を27秒間かけて、ウエハー基材上に銅層を電気めっきした。このように電気めっきされた銅層を切断し、断面をSEMで調べた。
その結果を図4dに示すが、空洞やしわなどの欠陥がまったくない完全充填溝のEM像が得られている。図4dは、明らかに、100nm巾の溝の上の隆起成形を示している。
実施例9
実施例7に記載のめっき浴を調整した。
銅シード層をもつ図4aに示す大きさの構造を持つウエハー基材(100nm溝幅)を上記のめっき浴に25℃で接触させ、−5mA/cmの直流を27秒、さらに−10mA/cmの電流を27秒間かけてウエハー基材上に銅層を電気めっきした。このように電気めっきされた銅層を切断し、断面をSEMで調べた。
その結果を図4bに示すが、空洞やしわなどの欠陥がまったくない完全充填溝のEM像が得られている。一方、13nm巾の溝上では隆起成形が効率よく防止されている。
実施例10
実施例1で調整したポリマー状ビグアニド化合物レベラー1の1質量%水溶液の
0.3125ml/lをめっき浴に展開した以外は、実施例6のめっきを繰り返した。
銅シード層をもつ図4aに示す大きさの構造(100nm溝幅)を持つウエハー基材を上記のめっき浴に25℃で接触させ、−5mA/cmの直流を27秒、さらに−10mA/cmの電流を27秒間かけて、ウエハー基材上に銅層を電気めっきした。
このように電気めっきされた銅層を切断し、断面をSEMで調べた。その結果を図4bに示すが、空洞やしわなどの欠陥がまったくない完全充填溝のEM像が得られている。一方、100nm巾の溝上では隆起成形が効率よく防止されている。実施例8(図4a)を比較すると、実施例9〜10に記載の100nm巾の溝をもつ基材でのめっき試験(図4bと4c)では、無欠陥の、特に無ボイドの間隙充填と効率的なレベリングができていることがわかる。レベラー1の濃度が低くても効率的なレベリングが認められる(図4bと図4cを比較)。めっき浴溶液中にレベリング剤をまったく含まずして行った試験(図4d)では、明らかに溝上での隆起成形が認められ、本発明のレベリングが効果的であり、無欠陥のCuめっきが可能であること示している。
また、16〜37nm巾の溝をもつ基材で、本発明のレベラー1(図3b)を含むめっき浴溶液、またはレベラーを含まないめっき浴溶液(図3c)を使用してめっき試験を行った(図3a)。図3bのSEM像から、レベラー1は、めっき浴溶液中でレベリング剤を加えずにメッキ処理を施した基材で認められるような(図3c)、無欠陥での、つまり無ボイドでの間隙充填を可能としていることがわかる。本発明のポリマー状ビグアニド化合物をレベリング剤として使用すると、ボトムアップ充填を阻害して空洞を形成させることなく、優れたレベリング効率を与える
比較例11
40g/l銅(硫酸銅として)と10g/l硫酸、0.050g/l塩素イオンHClとして)、0.100g/lのEO/POコポリマーサプレッサ、0.028g/lのSPSを脱イオン水を混合して銅めっき浴を調整した。このEO/POコポリマーサプレッサの分子量は<5000g/モルであり、末端にヒドロキシル基を有していた。
図2aと図2bに示すような配列の溝を持つSKWアソシエーツ社から入手した構造性シリコンウエハー基材の上に銅層を電気めっきした。これらの基材は、二つの試験領域を持っていた:
(i)幅(w、図2a参照)が130nmで、深さ(d)がおよそ250nmである平行な溝が密に配置されている第一の領域と
(ii)幅が250nmで深さがおよそ250nmの平行な溝が密に配置されている第二の領域。
このようなウエハー基材を上記のめっき浴と25℃で接触させ、−5mA/cmの直流を120秒、次いで−10mA/cmの電流を60秒間印加した。
このようにして電気めっきされた銅層の形状測定を、デクタク3(ヴィーコインストルメンツ社)を用いてを行った。両方の領域(i)と(ii)を測定して、パターン化領域の高さ(距離a)と非パターン化領域の高さ(距離b)(図2a参照)差を求めた。
図5aに、レベリング剤を使用しない場合での領域(i)形状測定の結果を示し、図5bに、領域(iiの結果を示す。図5aと5bの両方は、非パターン化領域と比べてパターン化領域上に銅の析出が多いことを示す。図5aと5bは、大きな隆起を示している。0.130マイクロメータ領域と0.250マイクロメータ領域の測定値を表2に示す。
実施例12
実施例1の活性レベリング剤を1%(w/w)で含むストック溶液1ml/lをめっき浴に添加した以外は、実施例11の方法を繰り返した。実施例11に記載のウエハー基材上に銅層を電気めっきした。このようにして電気めっきした銅層を、実施例11と同様に形状測定した。
図6aに、実施例1のレベリング剤を用いた領域(i)の形状測定結果を示す。図6bは、領域(ii)の結果を示す。図6aと6bの両方は、非パターン化領域と比べて、パターン化領域の上で実質的に隆起が起こらないことを示す。0.130マイクロメータ領域と0.250マイクロメータ領域の測定値を表2に示す。
実施例13
実施例2の活性レベリング剤を1%(w/w)で含むストック溶液1ml/lをめっき浴に添加した以外は、実施例11の方法を繰り返した。
実施例11に記載のウエハー基材上に銅層を電気めっきした。このようにして電気めっきした銅層を、実施例11と同様に形状測定した。
表2に示す形状測定の結果得られた数値は、レベリング剤をまったく含まない実施例11と比べると、隆起が大きく低下していることを示す。
実施例14
実施例3の活性レベリング剤を1%(w/w)で含むストック溶液1ml/lをめっき浴に添加した以外は、実施例11の方法を繰り返した。
実施例11に記載のウエハー基材上に銅層を電気めっきした。このようにして電気めっきした銅層を、実施例11と同様に形状測定した。
表2に示す形状測定の結果得られた数値は、レベリング剤をまったく含まない実施例11と比べると、隆起が大きく低下していることを示す。
実施例15
実施例4の活性レベリング剤を1%(w/w)で含むストック溶液1ml/lをめっき浴に添加した以外は、実施例11の方法を繰り返した。
実施例11に記載のウエハー基材上に銅層を電気めっきした。このようにして電気めっきした銅層を、実施例11と同様に形状測定した。
表2に示す形状測定の結果得られた数値は、レベリング剤をまったく含まない実施例11と比べると、隆起が大きく低下していることを示す。
実施例16
実施例5の活性レベリング剤を1%(w/w)で含むストック溶液1ml/lをめっき浴に添加した以外は、実施例11の方法を繰り返した。
実施例11に記載のウエハー基材上に銅層を電気めっきした。このようにして電気めっきした銅層を、実施例11と同様に形状測定した。
表2に示す形状測定の結果得られた数値は、レベリング剤をまったく含まない実施例11と比べると、隆起が優れた大きくしていることを示す。
Figure 0005981938

Claims (18)

  1. イオン源、1種以上の抑制剤、及び
    式L1の構造単位
    Figure 0005981938
    (式中、
    は、それぞれ独立して、H原子又は1〜20個の炭素原子を有する有機基から選ばれ、
    は、1〜20個の炭素原子を有する二価の有機基であって、必要によりポリマー状ビグアニド分枝を含むものであり、
    nは、2以上の整数である。)
    を含む直鎖状又は分岐状のポリマー状ビグアニド化合物、又はビグアニド基と有機酸又は無機酸との反応により生じる前記ポリマー状ビグアニド化合物の対応塩を含む少なくとも1種の添加剤、を含み、
    ハロゲン化物イオンを更に含む、金属電解めっき用組成物。
  2. が、H原子又は置換若しくは非置換のC〜C10アルキル基から選ばれる、請求項1に記載の金属電解めっき用組成物。
  3. がH原子である、請求項1又は2に記載の金属電解めっき用組成物。
  4. が、置換又は非置換の線状のC〜Cアルカンジイルから選ばれる、請求項1〜3の何れか1項に記載の金属電解めっき用組成物。
  5. nが2〜6000である、請求項1〜4の何れか1項に記載の金属電解めっき用組成物。
  6. 前記ポリマー状ビグアニド化合物の、ゲル浸透クロマトグラフィーで求めた質量平均分子量 が300g/molを超える、請求項1〜5の何れか1項に記載の金属電解めっき用組成物。
  7. イオン源、1種以上の抑制剤、及び
    式L1の構造単位
    Figure 0005981938
    (式中、
    は、それぞれ独立して、H原子又は1〜20個の炭素原子を有する有機基から選ばれ、
    は、1〜20個の炭素原子を有する二価の有機基であって、必要によりポリマー状ビグアニド分枝を含むものであり、
    nは、2以上の整数である。)
    を含む直鎖状又は分岐状のポリマー状ビグアニド化合物、又はビグアニド基と有機酸又は無機酸との反応により生じる前記ポリマー状ビグアニド化合物の対応塩を含む少なくとも1種の添加剤、及びさらにハロゲン化物イオン、を混合して得られる金属電解めっき用組成物の製造方法であって、
    前記添加剤が、
    −ジシアナミド化合物、
    −少なくとも二個の一級及び/又は二級のアミノ基を含む少なくとも1種のアミノ化合物、及び
    −無機のまたは有機のプロトン酸
    を反応させることにより製造される、金属電解めっき用組成物の製造方法。
  8. 前記少なくとも1種のアミノ化合物が、脂肪族又は芳香族ジアミン、トリアミン、マルチアミン、またはこれらの混合物である、請求項7に記載の金属電解めっき用組成物の製造方法。
  9. 前記少なくとも1種のアミノ化合物が末端ジアミンである、請求項7に記載の金属電解めっき用組成物の製造方法。
  10. 1種以上の促進剤を更に含む、請求項1〜6の何れか1項に記載の金属電解めっき用組成物。
  11. 前記促進剤が、式MS−RA1−S−S−RA1’−SO
    (式中、
    は、水素又はアルカリ金属であり
    A1が、C−Cアルキル基若しくはヘテロアルキル基、アリール基又は複素芳香族基から選ばれ、
    A1’が、RA1(なお、RA1’は、RA1と同じであっても異なっていてもよい)
    から選ばれる)
    の化合物から選ばれる、請求項10に記載の金属電解めっき用組成物。
  12. 前記促進剤がビス−(3−スルホプロピル)−ジスルフィドである、請求項10に記載の金属電解めっき用組成物。
  13. 前記ハロゲン化物イオンが塩素イオンである、請求項1に記載の金属電解めっき用組成物。
  14. 請求項1〜6、10〜13の何れか1項に記載の添加剤の金属含有層析出用の浴中での使用。
  15. a)請求項1〜6、10〜13の何れか1項に記載の金属電解めっき用組成物を含む金属メッキ浴を基材に接触させ、
    b)前記基材上に金属層を析出させるのに十分な時間、前記基材に電流密度を印加する、ことにより基材上に金属層を析出させる方法。
  16. 前記基材がマイクロメータまたはナノメーターサイズの構造を含み、前記析出が該マイクロメータまたはナノメーターサイズの構造の充填のために行われる、請求項15に記載の方法。
  17. 前記マイクロメータまたはナノメーターサイズの構造の大きさが1〜1000nmであり及び/又はアスペクト比が4以上である、請求項16に記載の方法。
  18. 前記マイクロメータまたはサブマイクロメータサイズの構造の大きさが1〜100nmである、請求項16又は17に記載の方法。
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