JP5480246B2 - 作業装置及び作業方法 - Google Patents

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Description

本発明は、多関節ロボットを有する作業装置に関する。より詳細には、バランサを多関節ロボットと協働させることができる作業装置及び作業方法に関する。
例えば、自動車や自動車部品の組立ラインでは、多関節ロボットを用いて自動的な組付け作業が行われている(例えば、特開2000−210825号公報)。特開2000−210825号公報では、重量物部品の1つであるタイヤを、多関節ロボットを用いて自動車車体に対して自動的に組み付ける組付装置が記載されている。より具体的には、特開2000−210825号公報の組付装置は、車両のハブボルトの数に対応するナット(24)を、それぞれ所定の円周間隔に配置可能な複数のナットランナ(114a〜114d、116)を有し、タイヤ(20)を前記車両に自動的に組み付けるタイヤ組付機構(32)と、前記ナット(24)を1本ずつ鉛直姿勢で供給するナット供給機構(22)と、前記ナット供給機構(22)から送給される前記ナット(24)を、前記ナットランナ(114a〜114d、116)の全てが周回配置される円周間隔に対応して周回配置させるとともに、前記ナット(24)を前記ナットランナ(114a〜114d、116)に受け渡すナット配列機構(33)とを備えている(特開2000−210825号公報の要約参照)。
また、自動車や自動車部品の組立ラインでは、作業者が重量物部品を移動させるためにバランサが用いられることがある(例えば、特開2001−139300号公報)。特開2001−139300号公報のバランサは、フック(19)に荷役物(2)が吊るされると、荷役物(2)の重量に応じた上方向の出力がなされる。また、作業者が水平方向の外力を加えることにより、アーム(1)を介して荷役物(2)を水平方向に移動することができる。さらに、作業者が操作レバー(17)を操作すると、アーム(1)を介して荷役物(2)を上下方向に移動することができる(例えば、特開2001−139300号公報の段落[0006]〜[0008]及び図1参照)。
特開2000−210825号公報の組付装置では、タイヤ(20)を把持するタイヤ把持手段(110)及び前記タイヤ(20)を車両に締め付ける複数のナットランナ(114a〜114d、116)が、単一のロボット(10)に搭載されている。
ところで、最近、この種のタイヤ組み付け装置の他、種々の装置において、設備全体を小型化及び簡素化することが望まれている。
本発明はこの種の要請に対応するものであり、簡単且つコンパクトな構成で、所望の作業を効率的に行うことができる作業装置及び作業方法を提供することを目的とする。
本発明に係る作業装置は、バランサと多関節式のロボットとを備えるものであって、前記バランサは、ワーク又は外部機器をバランサアームにより支持し、前記ワーク又は前記外部機器の重量に応じた出力で前記バランサアームの高さを一定に保ち、前記バランサアームに加えられた水平方向の外力に応じて前記バランサアームを水平移動させ、外部からの指令に応じて昇降動作が可能であり、前記ロボットは、前記バランサに対して昇降動作を指令することにより、前記バランサアームの昇降動作を制御し、ロボットアームを介して前記バランサアームに対して水平方向の外力を加えることにより、前記バランサアームを水平移動させることを特徴とする。
本発明によれば、ロボットアームによりバランサアームの変位を制御することができる。これにより、ロボットアームによる作業をバランサアームにより補助させることができるようになるため、多関節式のロボットを小型化及び簡素化することが可能となる。従って、簡単且つコンパクトな構成で、所望の作業を効率的に行うことができる。
前記バランサは、外部から前記バランサアームの昇降動作を制御する昇降スイッチを備え、前記ロボットは、前記ロボットアームを介して前記昇降スイッチを操作することにより、前記バランサアームの昇降動作を制御してもよい。
前記ロボットの最大動力又は最大定格出力(アクチュエータの各駆動源の定格出力のうち最大のもの)は、80ワット以下としてもよい。これにより、多関節式のロボットは、国際標準化機構(ISO)の規格(ISO−10218−1:産業環境におけるロボットの安全要求事項)若しくは日本工業規格(JIS)の規格(JIS B8433−1:産業用ロボット−安全要求事項−第1部:ロボット)を満たすことができる、又は当該ロボットを労働安全衛生規則の適用範囲から除外することができる。
前記作業装置は、さらに、前記バランサアームと前記ロボットアームとを連結する連結具を備え、前記連結具は、前記ロボットアームを前記バランサアームに対して着脱自在としてもよい。これにより、必要に応じて、ロボットアームをバランサアームから分離させ、バランサアームを別の使用(例えば、作業者による作業の補助)に適用することができる。
前記作業装置は、前記バランサアームに対して鉛直方向の駆動力を付与する駆動装置と、前記駆動装置を制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、前記ワーク又は前記外部機器の重量に加え、前記ロボットアームの重量に応じた出力で前記バランサアームの高さを一定に保つように前記駆動装置を制御し、さらに、前記ロボットアームの上昇に応じて前記バランサアームを上昇させ、前記ロボットアームの下降に応じて前記バランサアームを下降させるように前記駆動装置を制御してもよい。これにより、ロボットアームの重量をバランサアームで支えるため、ロボットアームは、鉛直方向の自重を支える必要がなくなり、ロボットアームの出力を小さくすることが可能となる。従って、ロボットを小出力化することが可能となり、その結果、例えば、作業者がいる環境下でもロボットを用いることが可能となる。
前記駆動装置は、例えば、モータ及びエアシリンダの少なくとも一方を含むことができる。
本発明に係る作業装置は、バランサと、多関節式のロボットと、前記バランサのバランサアームと前記ロボットのロボットアームを物理的に連結する連結具とを備えるものであって、前記バランサは、ワーク又は外部機器を前記バランサアームにより支持し、前記ワーク又は前記外部機器の重量に応じた出力で前記バランサアームの高さを一定に保ち、前記バランサアームに加えられた水平方向の外力に応じて前記バランサアームを水平移動させ、外部から前記バランサアームの昇降動作を制御する昇降スイッチを備え、前記ロボットは、前記ロボットアームを介して前記昇降スイッチを操作することにより、前記バランサアームの昇降動作を制御し、前記ロボットアーム及び前記連結具を介して前記バランサアームに対して水平方向の外力を加えることにより、前記バランサアームを水平移動させることを特徴とする。
本発明によれば、ロボットアームによりバランサアームの変位を制御することができる。これにより、ロボットアームによる作業をバランサアームにより補助させることができるようになるため、多関節式のロボットを小型化及び簡素化することが可能となる。従って、簡単且つコンパクトな構成で、所望の作業を効率的に行うことができる。
前記バランサの前記昇降スイッチは、仮想垂直面内で所定角度範囲を回転可能な回転レバーと、前記回転レバーの回転角度を検出するポテンショメータとを備え、前記回転レバーが水平となっているとき、前記バランサアームの昇降動作が停止され、前記回転レバーが上方に変位しているとき、前記バランサアームが上昇し、前記回転レバーが下方に変位しているとき、前記バランサアームが下降し、前記連結具は、鉛直方向に配置され前記バランサアームに連結固定されたリニアガイドと、前記リニアガイド上を進退自在であり且つ前記ロボットアームに連結固定されたスライダとを備え、少なくとも前記回転レバーが水平となっているとき、前記回転レバーの先端と前記スライダとが係合し、前記ロボットが前記スライダを介して前記回転レバーを変位させることにより、前記ロボットが前記バランサの昇降動作を制御してもよい。
これにより、バランサアームとロボットアームを簡易な構成で連結することができる。また、市販のバランサには、回転レバーとポテンショメータを用いる操作スイッチを有するものが存在するが、上記のような連結具を用いれば、市販のバランサと市販の多関節式のロボットを用いて本発明に係る作業装置を実現可能である。さらに、回転レバーが上方に変位しているとき、バランサアームが上昇し、回転レバーが下方に変位しているとき、前記バランサアームが下降するため、ロボットアーム及びスライダは、バランサアームの変位に先立って鉛直方向に移動することが可能となり、作業性が向上する。
前記スライダには、前記回転レバーの先端と係合するカム溝が形成され、前記回転レバーが前記バランサアームの昇降動作を停止させる位置にあるとき、前記回転レバーの先端は、前記カム溝に入り込み、前記回転レバーが前記バランサアームの上昇動作又は下降動作を行わせる位置にあるとき、前記回転レバーの先端は、前記カム溝から抜け出てもよい。これにより、バランサアームを停止させる回転レバーの位置を安定的に保持することができる。
前記連結具には、前記スライダの位置を検出する位置センサが、前記スライダの上限位置及び下限位置の少なくとも一方に設けられてもよい。これにより、スライダが回転レバーから離れすぎることを防止することが可能となり、ロボットアームの変位をバランサアームに追従させることができる。
前記連結具は、前記ロボットアームを前記バランサアームに対して着脱自在であってもよい。これにより、必要に応じて、ロボットアームをバランサアームから分離させ、バランサアームを別の使用(例えば、作業者による作業の補助)に適用することができる。
本発明に係る作業方法は、ワーク又は外部機器をバランサアームにより支持するバランサと、ロボットアームを有する多関節式のロボットとを備える作業装置を用いる作業方法であって、前記バランサアームにより前記ワーク又は前記外部機器を支持した状態で、前記ロボットから前記バランサに対して昇降動作を指令することにより、前記バランサアームを昇降させる工程と、前記バランサアームにより前記ワーク又は前記外部機器を支持した状態で、前記ロボットアームから前記バランサアームに対して水平方向の外力を加えることにより、前記バランサアームを水平移動させる工程とを備え、前記ロボットの最大動力又は最大定格出力は、80ワット以下であることを特徴とする。
本発明に係る作業方法は、ワーク又は外部機器をバランサアームにより支持するバランサと、連結具により前記バランサアームに連結されたロボットアームを有する多関節式のロボットとを備える作業装置を用いる作業方法であって、前記バランサアームにより前記ワーク又は前記外部機器を支持した状態で、前記ロボットアームにより前記バランサの昇降スイッチを操作して前記バランサアームを昇降させる工程と、前記バランサアームにより前記ワーク又は前記外部機器を支持した状態で、前記連結具を介して前記ロボットアームから前記バランサアームに水平方向の外力を加えることにより、前記バランサアームを水平移動させる工程とを備えることを特徴とする。
本発明の第1実施形態に係る作業装置としてのワーク搬送装置が配置された組立ラインの斜視説明図である。 第1実施形態において、ワークを保持した前記ワーク搬送装置の側面図である。 前記ワーク搬送装置を構成するバランサアーム及びロボットアームの連結状態を簡易的に示す側面図である。 前記バランサアームと前記ロボットアームとを連結する連結具及びその周辺を示す一部切欠側面図である。 前記連結具及びその周辺を示す分解斜視図である。 前記連結具及びその周辺を示す斜視図である。 第1実施形態のバランサにおける鉛直方向の駆動力を制御するための概略的な構成を示す図である。 前記ロボットアームにより前記バランサアームの昇降動作を制御する様子を模式的に示す説明図である。 第1実施形態において、バランサの制御部が、モータの出力を制御するフローチャートである。 前記ワーク搬送装置を用いてワークをコンベアのパレット治具に移載させるフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る作業装置としてのワーク搬送装置が配置された組立ラインの斜視説明図である。 第2実施形態において、ワークを保持した前記ワーク搬送装置の側面図である。 第2実施形態の連結具及びその周辺を示す部分斜視図である。 第2実施形態のバランサにおける鉛直方向の駆動力を制御するための概略的な構成を示す図である。 第2実施形態において、バランサの制御部が、エアシリンダの出力を制御するフローチャートである。
A.第1実施形態
[第1実施形態の構成]
図1は、本発明の第1実施形態に係る作業装置であるワーク搬送装置12が配置された組立ライン10の斜視説明図である。図2は、ワーク14を保持したワーク搬送装置12の側面図である。
組立ライン10は、複数のワーク14(例えば、サスペンション部品)が載置されている台車16からワーク14の1つを取り出し、コンベア20上のパレット治具18に移載する。コンベア20では、ワーク14が載置されたパレット治具18が、図1中矢印Xの方向に搬送される。
ワーク搬送装置12は、天井から吊り下げられたバランサ22と、バランサ22の先端に取り付けられたハンド治具24と、多関節式のロボット26とを備える。ロボット26は、スライドレール28上に配置されており、必要に応じて、その位置を移動させることができる。バランサ22のバランサアーム30とロボット26のロボットアーム32は、連結具34により連結されている。
バランサ22は、バランサアーム30にかかる荷重に応じた鉛直上方向の力をモータ36(駆動装置)により発生させ、バランサアーム30先端に取り付けられたハンド治具24に支持されたワーク14を空中で静止させること(ワーク14の高さを一定に保つこと)ができる。また、バランサ22は、バランサアーム30に加えられた水平方向の外力に応じてハンド治具24及びこれに支持されたワーク14を水平移動させることができる。さらに、バランサ22は、後述する方法によりバランサアーム30を昇降させることができる。
なお、第1実施形態では、モータ36の代わりに、エアシリンダを用いてもよく、また、モータ36とエアシリンダの組合せ(例えば、特開2001−139300号公報に記載のようなもの)を用いてもよい。
図3は、バランサアーム30とロボットアーム32の連結状態を模式的に示す側面図である。図4は、連結具34及びその周辺を示す一部切欠側面図である。図5は、連結具34及びその周辺を示す分解斜視図である。図6は、連結具34及びその周辺を示す斜視図である。
図3〜図5に示すように、バランサアーム30とハンド治具24の接続部近傍には、仮想垂直面内で所定角度範囲(例えば、−30°〜+30°)を回転可能な回転レバー42(以下「レバー42」ともいう。)と、レバー42の回転角度θ[度]を検出するポテンショメータ44とからなるポテンショメータユニット40(以下「PMユニット40」という。)が設けられている。レバー42の先端には、ローラ46が設けられている。レバー42を外部から操作し、その回転角度θを変化させることでハンド治具24及びこれに支持されたワーク14を昇降させることができる。
図7は、バランサ22における鉛直方向の駆動力を制御するための概略的な構成を示す図である。図7に示すように、バランサ22は、モータ36及びポテンショメータ44に加え、位置センサ100及び制御部104を有する。
位置センサ100は、バランサ22の内部に設けられ、バランサアーム30の鉛直方向の位置座標(高さH)を検出するものである。制御部104は、ポテンショメータ44が検出した回転角度θと、位置センサ100が検出した高さHとに基づいてモータ36の出力を制御する。
図8は、ロボットアーム32によりバランサアーム30の昇降動作を制御する様子を模式的に示す説明図である。図8に示すように、レバー42が初期位置P1にあるとき、レバー42は水平であり、回転角度θは0°である。レバー42が初期位置P1にあるとき、バランサ22は昇降動作を行わず、モータ36の作用下にバランサアーム30及びハンド治具24の高さを一定に保つ。レバー42が鉛直上方向に回転され、例えば、位置P2にあるとき、バランサ22は、モータ36の作用下に上昇動作を行い、バランサアーム30及びハンド治具24を鉛直上方向に変位させる。反対に、レバー42が初期位置P1よりも鉛直下方向に回転され、例えば、位置P3にあるとき、バランサ22は、モータ36の作用下に下降動作を行い、バランサアーム30及びハンド治具24を鉛直下方向に変位させる。
第1実施形態において、ロボット26は、ロボットアーム32に加え、制御部48(図2及び図3)を有し、制御部48からの指令に応じてロボットアーム32の動作を制御する。ロボットアーム32の先端部は、連結具34を介してバランサアーム30に連結されている。これにより、ロボットアーム32から連結具34を介してバランサアーム30に対して水平方向の外力を加えることができると共に、ロボットアーム32の上下動によりバランサアーム30のレバー42を操作することができる(詳細は後述する。)。また、ロボットアーム32の各関節の駆動源であるモータ(図示せず)の最大動力は80W以下である。
図4〜図6に示すように、連結具34は、断面略矩形状の筒部材50と、筒部材50とバランサアーム30とを連結する連結部材52と、筒部材50の内側に鉛直方向に配置された2本のリニアガイド54と、2本のリニアガイド54の間に挟持されロボットアーム32に連結固定されたスライダ56とを備える。ロボットアーム32が上下動すると、これに伴ってスライダ56は2本のリニアガイド54間において上下方向に変位する。この際、その他の部材(筒部材50、連結部材52及びリニアガイド54)は変位しない。連結部材52は、複数のボルト58によりバランサアーム30に固定されている。
図4に示すように、スライダ56のうちロボットアーム32とは反対側の面60には、カム溝62が形成されている。レバー42が初期位置P1にあるとき、カム溝62には、レバー42のローラ46が入り込むような位置関係にある。また、ロボットアーム32の動作に伴ってスライダ56が上下方向に変位すると、カム溝62からローラ46が外れ、ローラ46は、面60のうちカム溝62以外の部分と接触する。これに伴って、レバー42が回転し、バランサアーム30を昇降させる。
図4〜図6及び図8に示すように、筒部材50には、2つの近接センサ64が設けられている。近接センサ64が配置される位置は、スライダ56の上限位置Puと下限位置Plである(図8参照)。なお、図8では、説明の便宜のため、近接センサ64の配置を変更して表示している。また、近接センサ64の出力は、図示しない通信線を介してロボット26の制御部48に送信される。スライダ56が上限位置Pu又は下限位置Plに至ると、制御部48は、ロボットアーム32の動作を停止させる。
[バランサアーム30の鉛直方向の制御]
次に、第1実施形態において、バランサアーム30の鉛直方向の高さHを制御する方法について説明する。高さHは、モータ36の出力を制御することにより制御する。
図9は、制御部104が、モータ36の出力を制御するフローチャートである。ステップS1において、制御部104は、ポテンショメータ44が検出した回転角度θに基づいてPMユニット40に対して昇降指令があったかどうかを判定する。例えば、回転角度θが30°である場合(レバー42が位置P2にある場合)、バランサアーム30を上昇させる指令があったと判断する。また、回転角度θが−30°である場合(レバー42が位置P3にある場合)、バランサアーム30を下降させる指令があったと判断する。或いは、回転角度θが正の値である場合、バランサアーム30を上昇させ、回転角度θが大きくなるに連れてモータ36の出力を増加させることができる。同様に、回転角度θが負の値である場合、バランサアーム30を下降させ、回転角度θの絶対値が大きくなるに連れてモータ36の出力を低下させることができる。
昇降指令がある場合(S1:YES)、ステップS2において、制御部104は、昇降指令に応じてモータ36の出力を調整する。続くステップS3において、制御部104は、PMユニット40に対する昇降指令が終了したかどうか(例えば、回転角度θが0°になったかどうか)を判定する。
昇降指令が継続している場合(S3:NO)、ステップS2に戻る。昇降指令が終了した場合(S3:YES)、ステップS4において、制御部104は、位置センサ100から高さHを取得する。次回の処理で用いる高さHと区別するため、ここで取得した高さHを「高さH(今回)」と呼ぶ。また、次回の処理で前回の高さHとして用いる値を「高さH(前回)」と呼ぶ。続くステップS5において、制御部104は、高さH(今回)を高さH(前回)として図示しないメモリに記憶する。
ステップS1に戻り、昇降指令がない場合(S1:NO)、ステップS6において、制御部104は、位置センサ100から高さH(今回)を取得する。なお、今回の処理が1回目であり、高さH(前回)が存在しない場合、ステップS6を2回行い、1回目を高さH(前回)とし、2回目を高さH(今回)とする。
続くステップS7において、制御部104は、高さH(今回)が高さH(前回)を上回るかどうかを判定する。高さH(今回)が高さH(前回)を上回る場合(S7:YES)、バランサアーム30が上昇していることを示す。そこで、ステップS8において、制御部104は、モータ36の出力を下げる。これにより、バランサアーム30の上昇速度を低下させ、バランサアーム30の高さHを維持することができる。高さH(今回)が高さH(前回)を上回らない場合(S7:NO)、ステップS9に進む。
ステップS9において、制御部104は、高さH(今回)が高さH(前回)を下回るかどうかを判定する。高さH(今回)が高さH(前回)を下回る場合(S9:YES)、バランサアーム30が下降していることを示す。そこで、ステップS10において、制御部104は、モータ36の出力を上げる。これにより、バランサアーム30の下降速度を低下させ、バランサアーム30の高さHを維持することができる。高さH(今回)が高さH(前回)を下回らない場合(S9:NO)、ステップS11において、制御部104は、モータ36の出力を維持する。
ステップS8、S10、S11の後は、ステップS4の後と同様、ステップS5において、制御部104は、高さH(今回)を高さH(前回)として図示しないメモリに記憶する。
制御部104は、図9の処理を、例えば、数マイクロ秒から数百マイクロ秒の固定周期で繰り返す。
[ワーク14の移動方法]
次に、第1実施形態に係るワーク搬送装置12を用いてワーク14をコンベア20のパレット治具18に移載させる方法について説明する。
図10は、ワーク14をコンベア20上のパレット治具18に移載させるフローチャートである。ステップS21において、ロボット26の制御部48は、図示しないセンサにより、台車16が所定位置Pcに位置決めされたかどうかを判定する。台車16の位置決めは、作業者70(図1)によって行われる。
台車16が位置決めされていない場合(S21:NO)、ステップS21を繰り返す。台車16が位置決めされた場合(S21:YES)、ステップS22において、制御部48は、バランサ22が作動している状態でロボットアーム32を変位させ、ハンド治具24にワーク14を支持させる。この際、図示しない別のセンサにより移動対象のワーク14の位置を検出する。また、制御部48は、ロボットアーム32を上下動させ、PMユニット40を操作してバランサアーム30を昇降動作させることでハンド治具24を昇降させる。
さらに、制御部48は、ロボットアーム32を水平移動させることでハンド治具24を水平移動させる。すなわち、ロボットアーム32の水平移動に伴ってロボットアーム32に固定されたスライダ56も水平移動する。スライダ56が水平移動すると、これに伴う押圧力が、2本のリニアガイド54の少なくも一方、筒部材50及び連結部材52を介してバランサアーム30に伝達される。その結果、バランサアーム30及びハンド治具24も水平移動する。
ステップS23において、制御部48は、ロボットアーム32を制御することにより、ワーク14をコンベア20に配置されたパレット治具18に移載する。ワーク14の移載が完了すると、ステップS24において、制御部48は、バランサアーム30を制御してハンド治具24を台車16に戻し、次のワーク14が存在するかどうかを判定する。次のワーク14がある場合(S24:YES)、ステップS22に戻る。次のワーク14がない場合(S24:NO)、今回の処理を終了する。そして、別の台車16についても同様にワーク14の移載を繰り返す。
なお、何らかの不具合が生じた場合等、ロボット26の代わりに作業者70(図1)がワーク14を移載する場合には、バランサアーム30から連結具34を取り外す。より具体的には、ボルト58を取り外すことで、連結具34及びロボットアーム32をバランサアーム30から分離させる。次いで、スライドレール28を介してロボット26を作業位置から後退させる。そして、ロボット26について修理を進める一方、作業者70がレバー42を操作しながらワーク14をパレット治具18まで移載することができる。
[第1実施形態の効果]
以上説明したように、第1実施形態によれば、ロボットアーム32によりバランサアーム30の変位を制御することができる。これにより、ロボットアーム32による作業をバランサアーム30により補助させることができるようになるため、多関節式のロボット26を小型化及び簡素化することが可能となる。従って、簡単且つコンパクトな構成で、所望の作業を効率的に行うことができる。
第1実施形態において、ロボット26の最大動力は、80ワットである。これにより、ロボット26は、国際標準化機構(ISO)の規格(ISO−10218−1:産業環境におけるロボットの安全要求事項)又は日本工業規格(JIS)の規格(JIS B8433−1:産業用ロボット−安全要求事項−第1部:ロボット)を満たすことができる。
第1実施形態では、連結具34は、ロボットアーム32をバランサアーム30に対して着脱自在である。すなわち、連結部材52をバランサアーム30から取り外すことにより、ロボットアーム32とバランサアーム30とを分離することができる。これにより、必要に応じて、ロボットアーム32をバランサアーム30から分離させ、バランサアーム30を別の使用(例えば、作業者70による作業の補助)に適用することができる。
第1実施形態において、ロボットアーム32は、リニアガイド54及びスライダ56を有する連結具34を介してバランサアーム30の昇降動作を制御する。これにより、バランサアーム30とロボットアーム32を簡易な構成で連結することができる。また、市販のバランサには、回転レバーとポテンショメータを用いる操作スイッチを有するものが存在するが、上記のような連結具34を用いれば、市販のバランサと市販の多関節式のロボットを用いて本実施形態に係るワーク搬送装置12を実現可能である。さらに、回転レバー42が上方に変位しているとき、バランサアーム30が上昇し、回転レバー42が下方に変位しているとき、バランサアーム30が下降するため、ロボットアーム32及びスライダ56は、バランサアーム30の変位に先立って鉛直方向に移動することが可能となり、作業性が向上する。
第1実施形態では、スライダ56には、回転レバー42のローラ46と係合するカム溝62が形成され、回転レバー42がバランサアーム30の昇降動作を停止させる位置(初期位置P1)にあるとき、ローラ46は、カム溝62に入り込み、回転レバー42がバランサアーム30の上昇動作又は下降動作を行わせる位置(例えば、位置P2又は位置P3)にあるとき、ローラ46は、カム溝62から抜け出る。これにより、回転レバー42の初期位置P1を安定的に保持することができる。
第1実施形態では、連結具34には、スライダ56の位置を検出する近接センサ64が、スライダ56の上限位置Pu及び下限位置Plに設けられる。これにより、スライダ56が回転レバー42から離れすぎることを防止することが可能となり、ロボットアーム32の変位をバランサアーム30に追従させることができる。
B.第2実施形態
[第2実施形態の構成(第1実施形態との相違)]
図11は、本発明の第2実施形態に係る作業装置であるワーク搬送装置12aが配置された組立ライン10Aの斜視説明図である。図12は、ワーク14を保持したワーク搬送装置12aの側面図である。
第2実施形態のワーク搬送装置12aは、基本的に、第1実施形態のワーク搬送装置12と同様の構成を有する。第1実施形態と同様の構成要素については、同一の参照符号を付してその説明を省略する。
第2実施形態は、第1実施形態と以下の点で異なる。すなわち、第1実施形態では、ロボットアーム32は、バランサアーム30に対して鉛直方向に相対移動可能であったが(図8参照)、第2実施形態では、ロボットアーム32は、連結具34aを介してバランサアーム30に固定されている。具体的には、図13に示すように、ボルト118を用いてロボットアーム32の先端を連結具34aに固定する。また、連結具34aは、図示しないボルトによりバランサアーム30の先端に固定される。従って、バランサアーム30は、いずれの方向にも、ロボットアーム32と一緒に移動する。換言すると、本実施形態のバランサアーム30は、ロボットアーム32の重量を支える。
また、第2実施形態のバランサ22aは、エアシリンダ120(駆動装置)と昇降ガイド122を有し、PMユニット40を有さない。なお、第2実施形態では、エアシリンダ120の代わりに、モータを用いてもよく、また、エアシリンダ120とモータの組合せ(例えば、特開2001−139300号公報に記載のようなもの)を用いてもよい。
図14は、バランサ22aにおける鉛直方向の駆動力を制御するための概略的な構成を示す図である。図14に示すように、バランサ22aは、エアシリンダ120に加え、負荷センサ110、ワークセンサ112及び制御部114を有する。
負荷センサ110は、バランサ22aの内部に設けられ、バランサアーム30に掛かる負荷L[kg]を直接的に又は間接的に検出するものである。具体的には、負荷センサ110は、エアシリンダ120内のピストン(図示せず)に加える圧力を検出する圧力センサを含み、検出した圧力を負荷Lを示すものとして出力する。なお、例えば、エアシリンダ120の代わりに又はエアシリンダ120と合わせてモータを用いる場合、当該モータのトルクを検出するための電流センサを負荷センサ110として用いることができる。
ワークセンサ112は、例えば、バランサアーム30の先端近傍に配置された画像センサであり、バランサアーム30がワーク14を支持しているかどうかを判定すると共に、ワーク14の種類を識別可能である。バランサアーム30がワーク14を支持しているかどうかの判定は、例えば、ワーク14とハンド治具24の相対位置座標を比較することにより行う。また、ワーク14の種類の識別は、例えば、ワーク14の輪郭を抽出し、基準パターンと一致するかどうかにより行う。画像センサ以外にも、例えば、近接センサ、圧力センサ等の各種センサを用いることができる。或いは、ワーク14にICタグを設けておき、当該ICタグから情報を読み取る無線通信機をワークセンサ112の一部として用いてもよい。
第2実施形態のエアシリンダ120は、第1実施形態と同様、バランサアーム30に鉛直方向の駆動力を付与するものであり、例えば、特開2001−139300に記載されているようなエアシリンダを用いることができる。制御部114は、負荷センサ110が検出した負荷Lと、ワークセンサ112が検出したワーク14に関する情報を示すワーク信号Swとに基づいてエアシリンダ120の出力を制御する。
[バランサアーム30の鉛直方向の制御]
次に、第2実施形態において、バランサアーム30の鉛直方向の高さHを制御する方法について説明する。高さHは、エアシリンダ120の出力を制御することにより制御する。
図15には、制御部114が、エアシリンダ120の出力を制御するフローチャートである。ステップS31において、制御部114は、ワークセンサ112からのワーク信号Swに基づいてバランサアーム30がワーク14を支持しているかどうかを判定する。バランサアーム30がワーク14を支持していない場合(S31:NO)、ステップS32において、制御部114は、負荷Lの目標値(目標負荷Ltar)[kg]に初期目標値Ltar1[kg]を設定する。この初期目標値Ltar1は、ワーク14を支持していない状態でのロボットアーム32の重量に対応して設定される。エアシリンダ120が、初期目標値Ltar1に対応する鉛直上方向の駆動力を発生させると、ロボットアーム32には鉛直方向の負荷がかからず、ロボットアーム32は、その出力が小さくても鉛直方向の位置を保持することが可能となる。
バランサアーム30がワーク14を支持している場合(S31:YES)、ステップS33において、制御部114は、ワークセンサ112からのワーク信号Swに基づいて、ワーク14の種類を特定する。続くステップS34において、制御部114は、ワーク14の種類に応じて目標負荷Ltarを設定する。ワーク14の種類と目標負荷Ltarの関係は、制御部114の記憶部(図示せず)に予め記憶されている。
なお、上述の通り、負荷Lを示すものとして、モータのトルクやエアシリンダ内の圧力を用いることができるため、目標負荷Ltarもトルクや圧力の目標値として制御することができる。
ステップS32又はステップS34の後、ステップS35において、制御部114は、負荷センサ110から負荷Lを取得する。続くステップS36において、制御部114は、負荷Lが目標負荷Ltarを上回るかどうかを判定する。負荷Lが目標負荷Ltarを上回る場合(S36:YES)、ロボットアーム32が下降した結果、ロボット26からの負荷が増加していると考えることができる。換言すると、ロボット26がロボットアーム32を下降させることは、バランサ22に対してバランサアーム30の下降を指令することを意味する。そこで、ステップS37において、制御部114は、エアシリンダ120による鉛直上方向の駆動力を低下させ、バランサアーム30を下降させる。具体的には、エアシリンダ120内のピストン(図示せず)に加える圧力を低下させる。負荷Lが目標負荷Ltarを上回らない場合(S36:NO)、ステップS38に進む。
ステップS38において、制御部114は、負荷Lが目標負荷Ltarを下回るかどうかを判定する。負荷Lが目標負荷Ltarを下回る場合(S38:YES)、ロボットアーム32が上昇した結果、ロボット26が一部の負荷を負担していると考えることができる。換言すると、ロボット26がロボットアーム32を上昇させることは、バランサ22に対してバランサアーム30の上昇を指令することを意味する。そこで、ステップS39において、制御部114は、エアシリンダ120の出力を増加させる。すなわち、エアシリンダ120内のピストン(図示せず)に加える圧力を増加させる。これにより、バランサアーム30を上昇させる。なお、エアシリンダ120に代えて又はエアシリンダ120に加えてモータを用いる場合、当該モータのトルクを増加させる。
負荷Lが目標負荷Ltarを下回らない場合(S38:NO)、負荷Lは、目標負荷Ltarと等しい。そこで、ステップS40において、制御部114は、バランサアーム30の高さを維持する。すなわち、エアシリンダ120内のピストン(図示せず)に加える圧力を維持する。なお、エアシリンダ120に代えて又はエアシリンダ120に加えてモータを用いる場合、当該モータのトルクを維持する。
制御部114は、図15の処理を、例えば、数マイクロ秒から数百マイクロ秒の固定周期で繰り返す。
[第2実施形態の効果]
以上のような第2実施形態によれば、第1実施形態における効果に加え、以下の効果を奏することができる。すなわち、第2実施形態では、ロボットアーム32の重量をバランサアーム30で支えるため、ロボットアーム32は、鉛直方向の自重を支える必要がなくなり、ロボットアーム32で用いるモータの出力を小さくすること(例えば、ロボット26の最大動力又は最大定格出力を80ワット以下とすること)が可能となる。従って、ロボット26を小出力化することが可能となり、その結果、例えば、作業者がいる環境下でもロボット26を用いることが可能となる。
C.変形例
なお、本発明は、上記各実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。例えば、以下の構成を採用することができる。
上記各実施形態のワーク搬送装置12、12aでは、バランサアーム30の先端にハンド治具24を取り付け、ワーク14を搬送させたが、これに限らず、ハンド治具24を別の治具と交換して別のワークを搬送させてもよい。或いは、ロボットアーム32の先端に、加工装置(例えば、タイヤ組付用のナットランナ)等の外部機器を取り付け、これをバランサアーム30で支持してもよい。
上記第1実施形態では、ロボットアーム32によりPMユニット40を操作することでバランサアーム30の昇降動作を制御し、上記第2実施形態では、ロボットアーム32の鉛直方向の動きを示す負荷Lに応じてバランサアーム30の昇降動作を制御したが、これに限られない。例えば、ロボット26の制御部48とバランサ22、22aとの間を通信可能とし、制御部48からバランサ22、22aに昇降動作を命じる電気信号を送信することで、バランサアーム30の昇降動作を制御してもよい。
上記各実施形態では、バランサ22、22aを天井から吊り下げるように構成したが、床等のその他の場所に設置することもできる。
上記各実施形態では、ロボット26の最大動力を80Wとしたが、これに限られない。例えば、80Wよりも小さい値(例えば、50W以上80W未満)にしてもよい。これによっても、ロボット26は、ISO−10218−1やJIS B8433−1を満たすことができる。或いは、ロボット26の最大定格出力を80W以下(例えば、50W以上80W以下)としてもよい。これにより、ロボット26を、労働安全衛生規則の適用範囲から除外させることができる。
上記各実施形態では、バランサアーム30とロボットアーム32とを連結具34、34aで連結固定したが、バランサアーム30がロボットアーム32を補助するものであれば、バランサアーム30とロボットアーム32は連結固定しなくてもよい。
上記各実施形態では、スライダ56を2本のリニアガイド54で挟持する構成としたが、これに限られず、リニアガイド54を1本とする構成も可能である。

Claims (5)

  1. バランサ(22)と、多関節式のロボット(26)と、前記バランサ(22)のバランサアーム(30)と前記ロボット(26)のロボットアーム(32)を物理的に連結する連結具(34)とを備える作業装置(12)であって、
    前記バランサ(22)は、
    ワーク(14)又は外部機器を前記バランサアーム(30)により支持し、
    前記ワーク(14)又は前記外部機器の重量に応じた出力で前記バランサアーム(30)の高さを一定に保ち、
    前記バランサアーム(30)に加えられた水平方向の外力に応じて前記バランサアーム(30)を水平移動させ、
    外部から前記バランサアーム(30)の昇降動作を制御する昇降スイッチ(40)を備え、
    前記ロボット(26)は、
    前記ロボットアーム(32)を介して前記昇降スイッチ(40)を操作することにより、前記バランサアーム(30)の昇降動作を制御し、
    前記ロボットアーム(32)及び前記連結具(34)を介して前記バランサアーム(30)に対して水平方向の外力を加えることにより、前記バランサアーム(30)を水平移動させ
    前記バランサ(22)の前記昇降スイッチ(40)は、仮想垂直面内で所定角度範囲を回転可能な回転レバー(42)と、前記回転レバー(42)の回転角度を検出するポテンショメータ(44)とを備え、
    前記回転レバー(42)が水平となっているとき、前記バランサアーム(30)の昇降動作が停止され、前記回転レバー(42)が上方に変位しているとき、前記バランサアーム(30)が上昇し、前記回転レバー(42)が下方に変位しているとき、前記バランサアーム(30)が下降し、
    前記連結具(34)は、鉛直方向に配置され前記バランサアーム(30)に連結固定されたリニアガイド(54)と、前記リニアガイド(54)上を進退自在であり且つ前記ロボットアーム(32)に連結固定されたスライダ(56)とを備え、
    少なくとも前記回転レバー(42)が水平となっているとき、前記回転レバー(42)の先端(46)と前記スライダ(56)とが係合し、前記ロボット(26)が前記スライダ(56)を介して前記回転レバー(42)を変位させることにより、前記ロボット(26)が前記バランサ(22)の昇降動作を制御する
    ことを特徴とする作業装置(12)。
  2. 請求項記載の作業装置(12)において、
    前記スライダ(56)には、前記回転レバー(42)の先端(46)と係合するカム溝(62)が形成され、
    前記回転レバー(42)が前記バランサアーム(30)の昇降動作を停止させる位置にあるとき、前記回転レバー(42)の先端(46)は、前記カム溝(62)に入り込み、前記回転レバー(42)が前記バランサアーム(30)の上昇動作又は下降動作を行わせる位置にあるとき、前記回転レバー(42)の先端(46)は、前記カム溝(62)から抜け出る
    ことを特徴とする作業装置(12)。
  3. 請求項記載の作業装置(12)において、
    前記連結具(34)には、前記スライダ(56)の位置を検出する位置センサ(64)が、前記スライダ(56)の上限位置及び下限位置の少なくとも一方に設けられる
    ことを特徴とする作業装置(12)。
  4. 請求項記載の作業装置(12)において、
    前記連結具(34)は、前記ロボットアーム(32)を前記バランサアーム(30)に対して着脱自在とする着脱部材(52)を有する
    ことを特徴とする作業装置(12)。
  5. ワーク(14)又は外部機器をバランサアーム(30)により支持するバランサ(22)と、連結具(34)により前記バランサアーム(30)に連結されたロボットアーム(32)を有する多関節式のロボット(26)とを備える作業装置(12)を用いる作業方法であって、
    前記バランサアーム(30)により前記ワーク(14)又は前記外部機器を支持した状態で、前記ロボットアーム(32)により前記バランサ(22)の昇降スイッチ(40)を操作して前記バランサアーム(30)を昇降させる工程と、
    前記バランサアーム(30)により前記ワーク(14)又は前記外部機器を支持した状態で、前記連結具(34)を介して前記ロボットアーム(32)から前記バランサアーム(30)に水平方向の外力を加えることにより、前記バランサアーム(30)を水平移動させる工程と
    を備え
    前記バランサ(22)の前記昇降スイッチ(40)は、仮想垂直面内で所定角度範囲を回転可能な回転レバー(42)と、前記回転レバー(42)の回転角度を検出するポテンショメータ(44)とを備え、
    前記回転レバー(42)が水平となっているとき、前記バランサアーム(30)の昇降動作を停止させ、前記回転レバー(42)が上方に変位しているとき、前記バランサアーム(30)を上昇させ、前記回転レバー(42)が下方に変位しているとき、前記バランサアーム(30)を下降させ、
    前記連結具(34)は、鉛直方向に配置され前記バランサアーム(30)に連結固定されたリニアガイド(54)と、前記リニアガイド(54)上を進退自在であり且つ前記ロボットアーム(32)に連結固定されたスライダ(56)とを備え、
    少なくとも前記回転レバー(42)が水平となっているとき、前記回転レバー(42)の先端(46)と前記スライダ(56)とを係合させ、前記ロボット(26)が前記スライダ(56)を介して前記回転レバー(42)を変位させることにより、前記ロボット(26)が前記バランサ(22)の昇降動作を制御する
    ことを特徴とする作業方法。
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