JP5473858B2 - 印刷装置および印刷方法 - Google Patents

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本発明は、印刷装置および印刷方法に関し、より詳細には、多層印刷を行う印刷装置および印刷方法に関する。
微細パターンは、例えば、フォトリソグラフィー法を用いて形成される。例えば、微細な配線は、CVD(Chemical Vapor Deposition)法またはスパッタ法による膜形成、フォトレジスト膜形成、および、エッチングなどのステップで形成される。しかしながら、所定のフォトレジスト膜を形成するためには、レジスト塗布、露光および現像などの複雑なステップが必要となる。また、成膜装置およびエッチング装置などの装置のための巨額の設備投資が必要となる。このため、より簡便なプロセスが求められている。
簡便に配線を作成するための手法として、スクリーン印刷法およびオフセット印刷法が知られている。スクリーン印刷法は、厚さ数μm〜数十μmの膜を形成することができ、太陽電池電極などの電子回路の形成に用いられている。しかし、スクリーン印刷法は、数十μmレベルの解像度が限度であり、これ以上の微細な配線を形成するには適していない。これに対して、オフセット印刷法は、版上のインクをブランケットに転写した後、基板に転写することによって、基板上にインクを印刷する方法であり、スクリーン印刷法よりも微細な配線の形成に適している。
例えば、特許文献1には、オフセット印刷法で多層印刷を行う印刷装置が開示されている。このような印刷装置により、アスペクト比の高い配線を作製することができる。
特開2008−168578号公報
本願発明者は、基板にインクを印刷する際、または、インクを積層する際に、インクが印刷すべき位置からずれることがあることを見出した。その理由は以下のように考えられる。
印刷装置に用いられる部品の公差があり、その公差の影響により、印刷位置がずれることがある。また、部品の摩耗により、印刷位置がずれることも考えられる。さらに、コンベアで搬送される基板にも公差がある。具体的には、幅、長さおよび高さの等しい基板を複数用意した場合でも、厳密には、基板の幅、長さおよび高さは各々の基板で一定ではない。このため、同様の印刷が異なる基板に対して行われる場合、基板ごとに印刷位置が若干変化することがある。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、先に印刷されたインクに対する印刷ずれを抑制する印刷装置および印刷方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る印刷装置の特徴的な構成は、表面を有する基板を搬送方向に搬送するコンベアと、前記コンベアで搬送される前記基板の前記表面に第1インクを印刷する第1印刷機と、前記基板の前記表面に印刷された前記第1インクの位置および高さの少なくとも一方を測定するインク測定部と、前記インク測定部が測定を行った後に、前記基板の前記表面に第2インクを印刷する第2印刷機と、前記インク測定部において測定された前記第1インクの位置および高さの少なくとも一方に基づいて、前記第2印刷機が印刷を行う前に、前記第2印刷機が前記基板の表面に印刷すべき前記第2インクの位置を補正する第1補正部とを備える。本発明に係る印刷装置によれば、第1インクの位置および高さの少なくとも一方に基づいて第2インクの印刷すべき位置を補正することにより、第1インクに対する第2インクの印刷ずれを抑制することができる。
本発明に係る印刷装置の好適な実施形態によれば、前記第2印刷機は、回転可能に取り付けられた版と、前記版とともに回転可能に取り付けられた転写ロールとを有しており、前記第1補正部は、前記インク測定部において測定された前記第1インクの位置および高さの少なくとも一方に基づいて、前記版および前記転写ロールの両方の回転速度を制御する。
本発明に係る印刷装置の好適な実施形態によれば、前記第2印刷機は、回転可能に取り付けられた版と、前記版とともに回転可能に取り付けられた転写ロールとを有しており、前記第1補正部は、前記インク測定部において測定された前記第1インクの位置および高さの少なくとも一方に基づいて前記版の回転速度を制御する。
本発明に係る印刷装置の好適な実施形態によれば、前記第1補正部は、前記インク測定部において測定された前記第1インクの位置に基づいて、前記コンベアに対する前記第2印刷機の位置を前記搬送方向に対してほぼ直交する方向に移動させる。
本発明に係る印刷装置の好適な実施形態によれば、前記コンベアは、モータと、前記モータによって回転される複数のシャフトであって、前記複数のシャフトのそれぞれは回転方向変換部を介して連結している、複数のシャフトと、前記複数のシャフトのいずれかに支持された歯車であって、前記第2印刷機と連結された歯車とを有しており、前記第1補正部は、前記インク測定部において測定された前記第1インクの位置に基づいて前記歯車を回転させる。
本発明に係る印刷装置の好適な実施形態によれば、前記モータは、前記第1印刷機および前記第2印刷機の印刷および前記コンベアの搬送を駆動する。
本発明に係る印刷装置の好適な実施形態によれば、前記回転方向変換部はベベルギアを含む。
本発明に係る印刷装置の好適な実施形態によれば、前記印刷装置は、前記第1印刷機が印刷を行う前に、前記コンベアに対する前記基板の位置および高さの少なくとも一方を測定する基板測定部と、前記基板測定部において測定された前記基板および高さの少なくとも一方の位置に基づいて、前記第1印刷機が印刷を行う前に、前記第1印刷機が前記基板の表面に印刷すべき前記第1インクの位置を補正する第2補正部をさらに備える。
本発明に係る印刷装置の好適な実施形態によれば、前記コンベアで搬送される前記基板の前記表面にはマークが形成されており、前記基板測定部は前記基板のマークの位置を測定する。
本発明に係る印刷装置の好適な実施形態によれば、前記基板測定部は前記基板のエッジを測定する。
上記課題を解決するために、本発明に係る印刷方法の特徴的な構成は、コンベアで搬送方向に搬送される基板の表面に第1インクを印刷するステップと、前記基板の前記表面に印刷された前記第1インクの位置および高さの少なくとも一方を測定するステップと、前記測定された前記第1インクの位置および高さの少なくとも一方に基づいて、前記基板の表面に印刷すべき第2インクの位置を補正するステップと、前記補正が行われた後に、前記基板の前記表面に前記第2インクを印刷するステップとを包含する。本発明に係る印刷方法によれば、第1インクの位置および高さの少なくとも一方に基づいて第2インクの印刷すべき位置を補正することにより、第1インクに対する第2インクの印刷ずれを抑制することができる。
本発明に係る印刷方法の好適な実施形態によれば、前記第2インクを印刷するステップは、印刷機の版および転写ロールをそれぞれ回転するステップを含み、前記補正するステップは、前記測定された前記第1インクの位置および高さの少なくとも一方に基づいて、前記版および前記転写ロールのうちの少なくとも前記版の回転速度を制御するステップを含む。
本発明に係る印刷方法の好適な実施形態によれば、前記補正するステップは、前記測定された前記第1インクの位置に基づいて、前記第2インクの印刷する位置を、前記搬送方向に対してほぼ直交する方向に移動させるステップを含む。
本発明に係る印刷方法の好適な実施形態によれば、前記印刷方法は、前記第1インクを印刷する前に、前記コンベアに対する前記基板の位置および高さの少なくとも一方を測定するステップと、前記測定された前記基板の位置および高さの少なくとも一方に基づいて、前記第1インクが印刷される前に、前記基板の表面に印刷すべき前記第1インクの位置を補正するステップとをさらに包含する。
本発明に係る印刷方法の好適な実施形態によれば、前記基板の位置および高さの少なくとも一方を測定するステップにおいて前記基板の前記表面に形成されたマークの位置を測定する。
本発明に係る印刷方法の好適な実施形態によれば、前記基板の位置および高さの少なくとも一方を測定するステップにおいて前記基板のエッジを測定する。
(a)は本発明の実施形態1に係る印刷装置を示す模式図であり、(b)は本実施形態の印刷装置の模式的な上面図である。 (a)〜(d)は本実施形態の印刷装置の製造方法を説明するための模式図である。 本発明の実施形態1に係る印刷装置の変形例の模式図である。 本発明の実施形態1に係る印刷装置における印刷機の模式図である。 本発明の実施形態1に係る印刷装置によって印刷された印刷物の模式図である。 本発明の実施形態1に係る印刷装置によって印刷されたソーラーパネルの模式的な平面図である。 図6に示したソーラーパネルの7―7’線に沿った断面の模式図である。 図6に示したソーラーパネルを備える太陽電池モジュールの模式的な平面図である。 本発明の実施形態1に係る印刷装置の模式図である。 本実施形態の印刷装置によって印刷された印刷物の模式図である。 (a)は本発明の実施形態2に係る印刷装置の模式図であり、(b)は本実施形態の印刷装置の模式的な上面図である。 本発明の実施形態3に係る印刷装置の模式図である。 (a)および(b)は本実施形態の印刷装置によって印刷された印刷物の模式図である。
以下、図面を参照して、本発明の印刷装置および印刷方法に関する実施形態を説明する。ただし、本発明は、以下の実施形態に限定されることを意図せず、当該構成と均等な構成も含む。
(実施形態1)
図1〜図4を参照して、本発明の実施形態1に係る印刷装置を説明する。
図1(a)に本実施形態の印刷装置100の模式図を示し、図1(b)に本実施形態の印刷装置100の模式的な上面図を示す。印刷装置100は多層印刷を行うことができる。
印刷装置100は、基板sを搬送するコンベア10と、印刷部20とを備える。コンベア10は基板sを搬送方向x方向に搬送する。ここでは、公差を除いてほぼ等しいサイズの基板sが搬送される。なお、図1においてx方向およびz方向を示しており、y方向は紙面の法線方向である。コンベア10の表面および基板sの下面はxy平面に平行である。
印刷部20は複数の印刷機22を有している。印刷機22の数は、印刷回数の数と対応している。ここでは、印刷部20は、インクKaを印刷する印刷機22aと、インクKbを印刷する印刷機22bとを有している。例えば、インクKa、Kbは、樹脂および溶剤を含むビヒクルを有している。インクKa、Kbは同じであってもよいし、異なってもよい。なお、本明細書において、印刷機22a、22bをそれぞれ第1印刷機22a、第2印刷機22bと呼ぶことがあり、インクKa、Kbをそれぞれ第1インクKa、第2インクKbと呼ぶことがある。
本実施形態の印刷装置100は、インク測定部30および補正部40をさらに備える。インク測定部30は、第1印刷機22aが印刷を行った後に、基板sに印刷されたインクKaの位置および高さの少なくとも一方を測定する。例えば、インク測定部30は、印刷機22a、22bの間に配置されている。
インク測定部30は撮像部を含む。撮像部は、例えば、CCDカメラである。CCDカメラがコンベア10の主面の法線方向と平行に撮影を行う場合、CCDカメラはインクKaのエッジのxy平面の位置を測定できる。あるいは、CCDカメラがコンベア10の主面の法線方向に対して斜めに撮影を行う場合、CCDカメラはインクKaのエッジのxy平面の位置に加えてインクKaの高さ(z方向)を測定できる。あるいは、測定部30は、CCDカメラを備えたレーザ変位計を用いてインクKaの位置および高さを測定してもよい。なお、本明細書において、インク測定部30を単に測定部30と呼ぶことがある。
補正部40は、測定部30において測定されたインクKaの位置および高さの少なくとも一方に基づいて印刷機22bが基板sの表面に印刷すべきインクKbの位置を補正する。補正部40は、例えば、コンピュータである。印刷機22bは補正の行われた位置にインクKbを印刷する。ここでは、インクKbはインクKaの上に積層される。
以下、図2を参照して、本実施形態の印刷装置100による印刷を説明する。なお、図2ではコンベア10に1つの基板sのみが搬送されるように示しているが、コンベア10は同時刻に複数の基板sを搬送してもよい。図2(a)に示すように、コンベア10の上に基板sが載置され、コンベア10は基板sを搬送する。図2(b)に示すように、コンベア10によって搬送された基板sが印刷機22aの下に到達すると、印刷機22aは基板sにインクKaを印刷する。図2(c)に示すように、印刷機22aが印刷を行った後に、測定部30は、基板sに印刷されたインクKaの位置および高さの少なくとも一方を測定する。その後、補正部40は、測定部30において測定されたインクKaの位置および高さの少なくとも一方に基づいて印刷機22bを補正する。例えば、コンベア10に対する印刷機22bの位置が補正されてもよく、または、印刷機22bの印刷するタイミングが補正されてもよい。あるいは、コンベア10に対する印刷機22bの位置が補正されるとともに印刷機22bの印刷するタイミングが補正されてもよい。
図2(d)に示すように、基板sが印刷機22bの下に到達すると、印刷機22bは基板sにインクKbを印刷する。以上のように、印刷装置100では、印刷機22aによって印刷されたインクKaの位置および高さの少なくとも一方を測定して次に印刷する印刷機22bを補正することにより、インクKaに対するインクKbの印刷ずれを抑制することができる。また、印刷装置100によれば、印刷機22aの印刷が設定から若干ずれたとしても、印刷機22bはインクKaに対して設定どおりにインクKbを印刷することができる。
なお、一般に、インクKa、Kbは、印刷後に加熱される。このため、印刷装置100は、図3に示すように、加熱装置110を備えてもよい。加熱または自然乾燥によって溶剤を蒸発させることにより、インクKa、Kbはそれぞれ印刷層Ea、Ebへと変化する。
以下、図4を参照して印刷機22bの構成を説明する。図4に、印刷機22bの模式図を示す。印刷機22bは、インクトレー221と、インク供給ロール222と、凹版ロール223と、転写ロール224と、スクレーパー225と、クリーニングロール226とを備えている。凹版ロール223は版とも呼ばれ、転写ロール224はブランケットとも呼ばれる。インク供給ロール222、凹版ロール223および転写ロール224は、それぞれ回転可能に取り付けられている。
例えば、転写ロール224は凹版ロール223の回転に伴って回転する。凹版ロール223の表面は金属メッキで処理されている。転写ロール224はゴム系材料から形成されている。このため、両者の摩擦係数は比較的低い。ここでは、凹版ロール223および転写ロール224のそれぞれの直径は異なるように示しているが、凹版ロール223および転写ロール224のそれぞれの直径はほぼ等しくてもよい。
この印刷機22bでは、インクトレー221内のインクKbは、インク供給ロール222から、凹版ロール223の周面に移動し、さらに、転写ロール224の周面に移動して、転写ロール224の下方を順次に通過する基板sの表面へ転写される。このような印刷はオフセット印刷とも呼ばれる。
以下、具体的に説明する。インクトレー221には基板sに印刷されるインクKbが入っている。インクトレー221内のインクKbが減少した場合、下方のポンプ(図示せず)により、インクトレー221内にインクKbが補充される。インクトレー221は印刷機22bの下部寄り位置にしている。
インク供給ロール222の下部分はインクトレー221内のインクKbに浸漬しており、インク供給ロール222はインクトレー221内のインクKbに浸漬しながら回転する。インク供給ロール222に付着したインクKbは凹版ロール223に移転する。なお、凹版ロール223の近傍にはスクレーパー225が設けられている。凹版ロール223がインクトレー221内のインクKbから出て転写ロール224と接触する前に、スクレーパー225は凹版ロール223に付着した余分なインクKbを除去する。
凹版ロール223の表面には凹部が設けられており、凹部は、基板sに印刷される線・図形・模様その他に対応する。例えば、凹版ロール223の外径は100mmであり、幅は145mmである。
凹版ロール223の凹部に付着したインクKbは転写ロール224に付着する。転写ロール224は、凹版ロール223の周面と接触しながら回転すると共に、下方を通過する基板sの表面を押圧してインクKbを基板sに転写する。転写ロール224は、インクKbが転写ロール224から基板sの表面にスムーズかつ確実に転写可能となるように剥離性の良い材質から形成される。例えば、転写ロール224はシリコンゴムの一種から形成される。転写ロール224は、外径200mmで、幅135mmである。凹版ロール223の凹部に対応してインクKbが転写される。例えば、幅30μmの印刷層Ebを形成する場合、対応する凹版ロール223の凹部の幅は幅30μmである。
なお、転写ロール224の近傍にはクリーニングロール226が設けられている。クリーニングロール226により、転写ロール224に付着した余分なインクKbが除去される。
ここでは図示していないが、印刷機22aは上述した印刷機22bと同様の構成を有している。以上のように印刷装置100はオフセット印刷によってインクKa、Kbを印刷する。
本実施形態の印刷装置100では、補正部40がインクKbの印刷位置を搬送方向(x方向)にずらす場合、例えば、印刷機22bの凹版ロール223および転写ロール224の両方の回転速度を制御する。
あるいは、例えば、印刷機22bの転写ロール224の回転速度を制御することなく凹版ロール223の回転速度を制御してもよい。また、次の印刷まで時間がある場合には、凹版ロール223および転写ロール224の互いの回転が影響しないように凹版ロール223および転写ロール224の少なくとも一方を切り離すように移動させた状態で凹版ロール223の回転速度の変更を行ってもよい。
あるいは、補正部40は、インクKaの高さに応じて印刷機22bの凹版ロール223および転写ロール22のうちの少なくとも凹版ロール223の回転速度を制御してもよい。もちろん、補正部40は、位置ずれの距離およびインクKaの高さの両方に応じて印刷機22bの凹版ロール223および転写ロール224の回転速度を制御してもよい。
また、本実施形態の印刷装置100では、補正部40がインクKbの位置を搬送方向に直交する方向(y方向)にずらす場合、印刷機22bの位置を移動させる。
このように、印刷機22bがインクKbの印刷すべき位置を補正することにより、印刷ずれを抑制することができ、これにより、異なる基板sに印刷された印刷層Ea、Ebのz方向(高さ方向)のサイズを制御することができる。
また、印刷層Ea、Ebを積層することにより、たとえ印刷層Ea、Ebのそれぞれの粘度が低い場合であっても、所望のサイズ(例えば、アスペクト比)の印刷物Eを形成することができる。例えば、印刷層Eaのアスペクト比が0.3となるインクKaと同じインクをインクKbとして用いることにより、アスペクト比0.6の印刷物Eを形成することができる。
なお、上述した説明では、インクKa、Kbは樹脂および溶剤を含むビヒクルを有していたが、インクKa、Kbは導電性材料をさらに含んでもよい。例えば、インクKa、Kbは同じ導電性材料を含んでもよいし、異なる導電性材料を含んでもよい。
導電性材料は銀、銅、金、炭素、コバルト、チタン、ニッケル、アルミニウム等の単体または混合物である。また、樹脂はバインダ樹脂とも呼ばれる。樹脂は、例えばポリエステルーメラミン樹脂のような熱硬化性樹脂、アクリル樹脂のような紫外線硬化性樹脂、ポリエステル樹脂のような熱可塑性の樹脂等である。また、例えば、溶剤は室温で揮発する低温揮発性溶剤である。具体的には、例えば、溶剤は、ケトン、トルエンまたはテレピノールである。インクKa、Kbは適度なチクソ性を有している。インクKa、Kbを焼成して導電層Ea、Ebを形成する場合、加熱温度は、例えば、500℃以上850℃以下である。
なお、上述した印刷機22bにおいて、転写ロール224を交換してこのようなインクKbの転写を行う場合、交換された転写ロール224上のインクKbの付着状態が安定化するまでしばらく時間がかかるため、一般に、しばらくの間、試し印刷を行う。上述したように、転写ロール224はゴム系材料から形成されており、転写ロール224を使い始めた時は、インクKbを比較的強くはじき、濡れ性が低いが、転写ロール224を長く使用すると、濡れ性が向上し、安定化する。
一般に、インクKbは、印刷機22bの転写ロール224の同じ位置に付着するが、凹版ロール223のみの回転速度を制御すると、インクKbは転写ロール224の異なる位置に付着することになり、回転速度の制御前と比べてインクKbの付着状態が変化してしまう。このため、インクKbが導電性材料(例えば、銀)および溶剤などを含む場合、補正部40がインクKbの印刷するタイミングを変化させるときに印刷機22bの凹版ロール223および転写ロール224の両方の回転速度を制御することが好ましい。
図5に、導電層Ea、Ebの積層された積層構造Wを示す。ここでは、基板sは絶縁性基板である。
例えば、導電層Ea、Ebはそれぞれ銀を含む。あるいは、導電層Eaが銀を含み、導電層Ebは銅を含んでもよい。インクKaの導電性材料は基板sの表面saを形成する材料に応じて選択される。例えば、表面saがシリコンから形成される場合、インクKaの導電性材料として銀を用いることにより、接触抵抗を抑制することができる。典型的には、インクKa、Kbの導電性材料として抵抗率の低い金属材料が用いられる。
このような印刷物Eは電極として好適に用いられる。電極Eの幅が比較的小さくても断面積を増大させることができ低抵抗を実現できる。また、導電層Ebが導電層Eaの導電性材料とは異なる場合、基板sの表面saに実質的に影響されることなく導電層Ebの導電性材料を選択することができ、電極Eの設計の自由度を向上させることができる。また、電極Eでは、銀を含む導電層Ea、および、銅を含む導電層Ebが積層しており、電極E自体の抵抗の低下を抑制しつつ高価な銀の使用量を減少させることができる。
電極Eはパネルに好適に用いられる。パネルは、例えば、ソーラーパネルである。
以下、図6および図7を参照してパネルpを説明する。図6に、パネルpの受光面の模式図を示す。電極Eは、バスバー電極E1と、フィンガー電極E2とを有しており、バスバー電極E1はフィンガー電極E2と電気的に接続している。電極Eは集電極とも呼ばれる。1つのバスバー電極E1からフィンガー電極E2が延びており、典型的には、フィンガー電極E2は一定のピッチで配列される。一般に、フィンガー電極E2の幅はバスバー電極E1の幅よりも小さい。なお、図7は、図6の7−7’線に沿った断面である。
例えば、パネルpは、主面の長さおよび幅がそれぞれ170mmの矩形状である。また、例えば、バスバー電極E1の幅は2mm以上3mm以下であり、フィンガー電極E2の幅は15μm以上70μmである。フィンガー電極E2のピッチ(すなわち、あるフィンガー電極E2の中心と、それに隣接するフィンガー電極E2の中心との間の距離)は2mmである。フィンガー電極E2のピッチが大きすぎると、基板sにおいて生成されたキャリアがフィンガー電極E2にまで充分に到達にしないため、電流を効率的に取り出すことができない。一方、フィンガー電極E2のピッチが小さすぎると、フィンガー電極E2の本数が多くなり、開口面積が減少する。
なお、上述した印刷機22a、22bにおける凹版ロール223はバスバー電極E1およびフィンガー電極E2の両方に対応しており、印刷部20は、バスバー電極E1およびフィンガー電極E2を含む電極Eに対応する導電性インクを一度に印刷してもよい。あるいは、印刷部20は、バスバー電極E1およびフィンガー電極E2の一方を先に形成し、他方を後に形成してよい。例えば、印刷機22aにおける凹版ロール223はフィンガー電極E2に対応しており、印刷部22aがフィンガー電極E2に対応する導電性インクを印刷した後に、印刷機22bがバスバー電極E1に対応する導電性インクを印刷してもよい。
図7に、パネルpの側面図を示す。パネルpは、基板sの表面saに設けられた電極Eだけでなく裏面sbに設けられた電極Euをさらに備えている。典型的には、電極Euは基板sの裏面sb全体を覆うように設けられている。例えば、電極Euはアルミニウムから形成される。
なお、パネルpがソーラーパネルとして用いられる場合、基板sは光電変換層を有している。例えば、基板sはシリコン基板であり、基板sは、p型シリコン層およびn型シリコン層を有している。具体的には、光電変換層はアモルファスシリコンを含んでもよく、あるいは、光電変換層は結晶性シリコンを含んでもよい。例えば、光電変換層は単結晶シリコン、多結晶シリコンまたは微結晶シリコンを含んでもよい。あるいは、光電変換層は無機化合物材料を含んでもよく、または、InGaAs、GaAs、カルコパイライト系、CuZnSnS、CdTe−CdSを含んでもよい。あるいは、光電変換層は有機化合物を含んでもよい。また、パネルpをソーラーパネルとして用いる場合、パネルpを複数個まとめて配列されてもよい。
図8に、パネルpの配列された太陽電池モジュールMを示す。太陽電池モジュールMには、パネルpが複数の行および複数の列のマトリクス状に配列されており、パネルpは互いに直列または並列に接続されている。
なお、上述した説明において、パネルpはソーラーパネルであったが、本発明はこれに限定されない。パネルpはタッチパネルや電波防止パネルであってもよい。また、上述した説明では、印刷物Eは集電極であったが、本発明はこれに限定されない。印刷物Eは配線の一部であってもよく、印刷物Eは導電性積層構造として好適に用いられる。
以下、図9を参照して印刷装置100の一例を説明する。コンベア10は、歯付ベルト10aおよびスプロケット10bを有している。歯付ベルト10aはコグドベルトとも呼ばれる。なお、ソーラーパネルを作製する場合、例えば、コンベア10のx方向の長さは5m、y方向の長さは1mである。
ここでは、シャフトHaはモータMに連結されており、モータMの回転はシャフトHaに伝達される。シャフトHaは回転方向変換部Bgを介してシャフトHbと連結されており、シャフトHbは回転方向変換部Bgを介してシャフトHxと連結されている。このため、シャフトHa、Hb、HxはそれぞれモータMの回転に伴って回転している。シャフトHbはアイドルシャフトとも呼ばれ、シャフトHxはコンベアシャフトとも呼ばれる。回転方向変換部Bgは、例えば、べベルギアである。ここでは、モータMによって、印刷機22aおよび印刷機22bの印刷およびコンベア10の搬送が駆動される。
ここでは図示していないが、印刷機22a、22bはLMガイドにぶら下がっている。また、印刷機22a、22bは図4を参照して上述した印刷機22bと同様の構成を有しており、凹版ロール223および転写ロール224はシャフトHxからべベルギアBgを介して連結された軸とともに回転する。このため、補正を行わない状態で、印刷装置100の印刷および搬送は同期している。また、コンベア10のスプロケットはシャフトHbとともに回転する。
例えば、スプロケットの直径と凹版ロール223の直径の比を整数にすることにより、基板の搬送と印刷の同期を簡便に行うことができる。例えば、スプロケットの直径と凹版ロール223の直径の比は2:1である。あるいは、この比は1:1であってもよい。
このように、搬送および印刷の同期を機械的に行う場合、後述の印刷機22bの補正を除いて、基本的に調整しなくてもよいため、搬送および印刷の同期を簡便に行うことができる。
印刷機22aがインクKaを印刷した後、測定部30がインクKaを測定する。測定部30において測定された画像の輝度は二値化され、これにより、インクKaのエッジ(および、必要に応じて高さ)が確認される。測定部30は、所定の間隔でコンベア10に搬送される基板sを撮影する。
なお、基板sの搬送速度および印刷周期はモータMの回転を変化させることによって調整可能である。例えば、基板sは1秒おきに測定部30の下方を搬送される。
インクKaのあるエッジを基準にとる場合、測定部30により、このエッジが所定のポイント(例えば、測定部30の直下点)を通過する時刻が得られる。補正部40は、測定部30の下方を搬送した基板sに対して印刷機22bが現在設定されている状態で印刷して適切に印刷されるためには、このエッジが所定のポイントをいつ通過する必要があるかを記憶しており、実際の通過時刻と必要とされる時刻との差分から、位置ずれの距離を特定する。さらに、インクKaの高さを考慮する場合、測定部30は、この高さを測定する。補正部40は、この高さのインクKaの上に適切に印刷を行うに必要なタイミングを特定する。
補正部40は、この位置ずれの距離に応じて印刷機22bのインクKbの印刷すべき位置を補正する。具体的には、インクKbの位置をx方向に変化させる場合、印刷機22bの凹版ロール223および転写ロール224の回転速度を制御する。この制御は市販の位相装置を用いて行われる。あるいは、補正部40は、インクKaの高さに応じて印刷機22bの凹版ロール223および転写ロール224の回転速度を制御してもよい。もちろん、補正部40は、位置ずれの距離およびインクKaの高さの両方に応じて印刷機22bの凹版ロール223および転写ロール224の回転速度を制御してもよい。
また、インクKbの位置をy方向に変化させる場合、印刷機22bは、位相装置によって回転の制御される歯車(ねじ)scと連結されており、ねじを所定の方向に所定数回転させることにより、印刷機22bをy方向に移動させる。
例えば、補正を行わない場合、x方向の印刷精度は±250〜350nm、y方向の印刷精度は±30〜40μmであるのに対して、補正を行うことにより、x方向の印刷精度を±50〜60nm、y方向の印刷精度を±10μmに低減させることができる。
なお、コンベア10の搬送方向に位相装置を設けることにより、コンベア10全体の位置をずらしてもよい。
図9を参照した印刷装置100では、印刷および搬送は機械的に同期されたが、本発明はこれに限定されない。印刷および搬送はサーボシステムを用いて同期してもよい。
なお、上述した説明では、少なくとも一部の領域において印刷層Ebの幅は印刷層Eaの幅と等しく、印刷層Ebは印刷層Eaと積層されたが、本発明はこれに限定されない。印刷層Ebの幅は印刷層Eaの幅と異なってもよい。
図10に、積層構造w’の模式図を示す。積層構造w’では、印刷層Ebは印刷層Eaを覆うように設けられており、印刷層Ebの幅は印刷層Eaの幅よりも大きい。例えば、印刷層Eaをソーラーパネルの電極フィンガー電極およびバスバー電極の少なくとも一方として用いてもよい。また、ソーラーパネルを作製する場合、印刷層Ebは、導電層Eaの少なくとも一部の酸化を防止することが好ましい。例えば、導電層Eaが銀を主成分とする場合にも経年劣化が生じることがあるが、酸化防止層として印刷層Ebを設けることにより、その劣化を抑制することができる。このように、積層構造w’では、酸化防止層Ebにより、導電層Eaの少なくとも一部の酸化を防止することにより、特性の劣化を抑制できる。
例えば、酸化防止層Ebは透明導電性材料から形成されてもよい。具体的には、透明導電性材料は、酸化インジウムスズ(Indium Tin Oxide:ITO)である。または、透明導電性材料は、酸化亜鉛、酸化スズであってもよい。なお、酸化防止層Ecは導電性ではない透明材料を含んでもよい。あるいは、酸化防止層Ecは透明ではない導電性材料を含んでもよい。
なお、印刷層Eaをソーラーパネルの電極として用いる場合、酸化防止層Ebは透明導電性材料を含むことが好ましく、これにより、導電層Eaのピッチを増大させることができる。積層構造w’では、酸化防止層Ebが導電層Eaを覆っている。この酸化防止層Ebが導電性を有する場合、基板s内で生成されたキャリアが導電層Eaだけでなく酸化防止層Ebに到達すれば、生成したキャリアを電流として取り出すことができる。このため、導電層Eaの本数を減らすことができ、コストの低減を図るとともに開口面積を増大させることができる。このような積層構造w’は印刷装置100を用いて好適に作製される。
この場合、印刷機22bは以下のように構成される。以下、図4を参照して印刷機22bの構成を説明する。印刷機22bにおいて、インクトレー221には、インクKbが入っている。ここでは、インクKbは、粒子状のITOおよびビヒクルを有しており、ビヒクルは樹脂および溶剤を含む。基板sには凹版ロール223の凹部に対応してインクKbが転写される。
なお、上述した説明では、印刷部20は、インクKbがインクKaと重なるように印刷を行ったが、本発明はこれに限定されない。印刷部20は、インクKbがインクKaと重ならないように印刷を行ってもよい。
また、上述した説明では、コンベアには、公差を除いてほぼ等しいサイズの基板sが搬送されたが、本発明はこれに限定されない。公差以外の基板のサイズも異なっていてもよい。印刷装置100では、3次元形状構造体のサイズに影響されることなく、その上に印刷ずれの抑制された印刷物Eを印刷することができる。
(実施形態2)
上述した説明では、印刷機は前に印刷されたインクの位置および高さの少なくとも一方に基づいて補正されたが、本発明はこれに限定されない。
以下、図11を参照して本発明の実施形態2に係る印刷装置を説明する。図11(a)に、本実施形態の印刷装置100Aの模式図を示し、図11(b)に印刷装置100Aの模式的な上面図を示す。
印刷装置100Aは、印刷機22aが印刷を行う前の基板sの位置および高さの少なくとも一方を測定する基板測定部30A、および、基板sの位置および高さの少なくとも一方に基づいて印刷機22aが基板sの表面に印刷すべきインクKaの位置を補正する補正部40Aを備える点を除いて上述した印刷装置100と同様の構成を有しており、冗長を避けるために重複する説明を省略する。なお、本明細書において、補正部40、40Aをそれぞれ第1補正部、第2補正部と呼ぶことがあり、基板測定部30Aを単に測定部30Aと呼ぶことがある。
基板測定部30Aは、印刷機22aが印刷を行う前に、基板sの位置および高さの少なくとも一方を測定する。例えば、測定部30Aは印刷機22aの前に配置されており、測定部30Aは、コンベア10の上に基板sが載置されてコンベア10を搬送する基板sの位置および高さの少なくとも一方を測定する。例えば、基板sの表面には予めマークが形成されており、測定部30Aは基板sの表面に形成されたマークの位置を測定してもよい。あるいは、測定部30Aは基板sのエッジを測定してもよい。
補正部40Aは、測定部30Aにおいて測定された基板sの位置および高さの少なくとも一方に基づいて印刷機22aを補正する。例えば、コンベア10に対する印刷機22aの位置が補正されてもよく、または、印刷機22aの印刷するタイミングが補正されてもよい。あるいは、コンベア10に対する印刷機22aの位置が補正されるとともに印刷機22aの印刷するタイミングが補正されてもよい。例えば、印刷機22aが図4に示したような構成を有する場合、印刷機22aは上述した印刷機22bと同様に補正が行われてもよい。
このように、印刷機22aが基板sの表面に印刷すべきインクKaの位置が補正され、印刷機22aは補正の行われた位置にインクKaを印刷する。その後の印刷は、上述した印刷装置100と同様に行われる。なお、補正部40A、40は1つのコンピュータによって具現化されてもよい。
以上のように、印刷装置100Aでは、基板sの位置および高さの少なくとも一方を測定して印刷機22aを補正することにより、基板sに対して印刷機22aによって印刷されるインクKaの印刷ずれを抑制することができる。
(実施形態3)
上述した説明では、印刷物Eは2層構造であり、印刷装置100、100Aは2つの印刷機22a、22bを有していたが、本発明はこれに限定されない。印刷物Eは3層以上の積層構造であり、印刷装置は3以上の印刷機を有してもよい。以下、図12を参照して、本発明の実施形態3に係る印刷装置を説明する。図12に、本実施形態の印刷装置100Bの模式図を示す。
印刷装置100Bは、印刷部20が印刷機22a、22bに加えて印刷機22cを有しており、また、インク測定部30a、30bおよび補正部40a、40bを備える点を除いて上述した印刷装置100と同様の構成を有しており、冗長を避けるために重複する説明を省略する。
印刷部20は複数の印刷機22を有している。印刷機22の数は、印刷回数と対応している。ここでは、印刷部20は、インクKaを印刷する印刷機22aと、インクKbを印刷する印刷機22bに加えて、インクKcを印刷する印刷機22cを有している。インクKa、Kb、Kcは同じであってもよいし、いずれかが異なってもよい。
本実施形態の印刷装置100Bは、インク測定部30a、30bおよび補正部40a、40bを備えている。
インク測定部30aは、印刷機22aが印刷を行った後に、基板sに印刷されたインクKaの位置および高さの少なくとも一方を測定する。例えば、インク測定部30aは、印刷機22a、22bの間に配置されている。補正部40aは、測定部30aにおいて測定されたインクKaの位置および高さの少なくとも一方に基づいて印刷機22bが基板sの表面に印刷すべきインクKbの位置を補正する。例えば、コンベア10に対する印刷機22bの位置が補正されてもよく、または、印刷機22bの印刷するタイミングが補正されてもよい。あるいは、コンベア10に対する印刷機22bの位置が補正されるとともに印刷機22bの印刷するタイミングが補正されてもよい。その後、印刷機22bは補正の行われた位置にインクKbを印刷する。
インク測定部30bは、印刷機22bが印刷を行った後に、基板sに印刷されたインクKbの位置および高さの少なくとも一方を測定する。例えば、インク測定部30bは、印刷機22b、22cの間に配置されている。補正部40bは、測定部30bにおいて測定されたインクKbの位置および高さの少なくとも一方に基づいて印刷機22cが基板sの表面に印刷すべきインクKcの位置を補正する。例えば、コンベア10に対する印刷機22cの位置が補正されてもよく、または、印刷機22cの印刷するタイミングが補正されてもよい。あるいは、コンベア10に対する印刷機22cの位置が補正されるとともに印刷機22cの印刷するタイミングが補正されてもよい。印刷機22cは補正の行われた位置にインクKcを印刷する。
以上のように、印刷装置100Bでは、印刷機22aによって印刷されたインクKaの位置および高さの少なくとも一方を測定して次に印刷する印刷機22bを補正し、さらに、印刷機22bによって印刷されたインクKbの位置および高さの少なくとも一方を測定して次に印刷する印刷機22cを補正することにより、インクKa、Kb、Kcの印刷ずれを抑制することができる。
なお、ここでは、印刷装置100Bの印刷部20は3つの印刷機22a、22b、22cを有していたが、本発明はこれに限定されない。印刷部20は4以上の印刷機22を有してもよく、インク測定部30および補正部40も3以上あってもよい。あるいは、補正部40a、40bは1つのコンピュータによって具現化されてもよい。
また、印刷装置100Bにおいても図11を参照して上述した基板測定部30Aおよび補正部40Aをさらに備えていてもよい。
図13(a)に、積層構造waの模式図を示す。積層構造waでは、印刷層Ea、Eb、Ecが積層されている。少なくとも一部の領域において、印刷層Ea、Eb、Ecの幅はほぼ等しい。例えば、積層構造waを電子回路として用いる場合、印刷層Ea、Eb、Ecとして導電層を積層することにより、小さい幅で低抵抗の配線を実現することができる。
なお、図13(a)では、印刷層Ea、Eb、Ecの幅がほほ等しかったが、本発明はこれに限定されない。印刷層Ea、Eb、Ecの幅は一定でなくてもよい。印刷層Ea、Eb、Ecの幅は、Ea>Eb>Ecであり得る。図13(b)に、積層構造wa’の模式図を示す。積層構造wa’では、印刷層Ecは印刷層Ea、Ebを覆うように設けられており、印刷層Ecの幅は印刷層Ea、Ebの幅よりも大きい。
例えば、印刷層Ea、Ebをソーラーパネルの電極フィンガー電極およびバスバー電極の少なくとも一方として用いる場合、印刷層Ecは、導電層Ea、Ebの少なくとも一部の酸化を防止することが好ましい。例えば、上述したように、導電層Eaが銀を含み、導電層Ebが銅を含む場合、銅は酸化しやすく、また、酸化すると、比抵抗値が増大してしまうことがあるが、酸化防止層Ecを設けることにより、酸化を抑制して比抵抗の増大を抑制することができる。また、銀は比較的酸化しにくいものの、厳密には銀を主成分とする導電層Eaでも経年劣化が生じることがあるが、酸化防止層Ecにより、その劣化を抑制することができる。このように、積層構造wa’では、酸化防止層Ecにより、導電層Ea、Ebの少なくとも一部の酸化を防止することにより、特性の劣化を抑制できる。
例えば、酸化防止層Ecは透明導電性材料から好適に形成される。具体的には、透明導電性材料は、酸化インジウムスズ(Indium Tin Oxide:ITO)である。または、透明導電性材料は、酸化亜鉛、酸化スズであってもよい。なお、酸化防止層Ecは導電性ではない透明材料を含んでもよい。あるいは、酸化防止層Ecは透明ではない導電性材料を含んでもよい。
なお、積層構造wa’をソーラーパネルとして用いる場合、酸化防止層Ecは透明導電性材料を含むことが好ましく、これにより、導電層Ea、Ebのピッチを増大させることができる。積層構造wa’では、酸化防止層Ecが導電層Ea、Ebを覆っている。この酸化防止層Ecが導電性を有する場合、基板s内で生成されたキャリアが電極Ebだけでなく酸化防止層Ecに到達すれば、生成したキャリアを電流として取り出すことができる。積層構造wa’では導電層Ea、Ebの本数を減らすことができ、コストの低減を図るとともに開口面積を増大させることができる。このような積層構造wa’は印刷装置100Bを用いて好適に作製される。
本発明によれば、先に印刷されたインクに対する印刷ずれを抑制することができる。
10 コンベア
20 印刷部
22 印刷機
30 インク測定部
30A 基板測定部
40 第1補正部
40A 第2補正部

Claims (14)

  1. 表面を有する基板を搬送方向に搬送するコンベアと、
    前記コンベアで搬送される前記基板の前記表面に第1インクを印刷する第1印刷機と、
    前記基板の前記表面に印刷された前記第1インクの位置を測定するインク測定部と、
    前記インク測定部が測定を行った後に、前記コンベアで搬送される前記基板の前記表面に第2インクを印刷する第2印刷機と、
    前記インク測定部において測定された前記第1インクの位置に基づいて、前記第2印刷機が印刷を行う前に、前記コンベアに対する前記第2印刷機の位置を前記搬送方向に対してほぼ直交する方向に移動させることによって前記第2印刷機が前記基板の前記表面に印刷すべき前記第2インクの位置を補正する第1補正部と
    を備え、
    前記第2印刷機は、回転可能に取り付けられた版と、前記版とともに回転可能に取り付けられた転写ロールとを有している、印刷装置。
  2. 前記インク測定部は、前記基板の前記表面に印刷された前記第1インクの高さをさらに測定し、
    前記第1補正部は、前記インク測定部において測定された前記第1インクの位置および高さの少なくとも一方に基づいて、前記版および前記転写ロールの両方の回転速度を制御する、請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記インク測定部は、前記基板の前記表面に印刷された前記第1インクの高さをさらに測定し、
    前記第1補正部は、前記インク測定部において測定された前記第1インクの位置および高さの少なくとも一方に基づいて前記版の回転速度を制御する、請求項1に記載の印刷装置。
  4. 前記コンベアは、
    モータと、
    前記モータによって回転される複数のシャフトであって、前記複数のシャフトのそれぞれは回転方向変換部を介して連結している、複数のシャフトと、
    前記複数のシャフトのいずれかに支持された歯車であって、前記第2印刷機と連結された歯車と
    を有しており、
    前記第1補正部は、前記インク測定部において測定された前記第1インクの位置に基づいて前記歯車を回転させる、請求項1から3のいずれかに記載の印刷装置。
  5. 前記モータは、前記第1印刷機および前記第2印刷機の印刷および前記コンベアの搬送を駆動する、請求項4に記載の印刷装置。
  6. 前記回転方向変換部はベベルギアを含む、請求項4または5に記載の印刷装置。
  7. 前記第1印刷機が印刷を行う前に、前記コンベアに対する前記基板の位置および高さの少なくとも一方を測定する基板測定部と、
    前記基板測定部において測定された前記基板および高さの少なくとも一方の位置に基づいて、前記第1印刷機が印刷を行う前に、前記第1印刷機が前記基板の表面に印刷すべき前記第1インクの位置を補正する第2補正部と
    をさらに備える、請求項1から6のいずれかに記載の印刷装置。
  8. 前記コンベアで搬送される前記基板の前記表面にはマークが形成されており、
    前記基板測定部は前記基板のマークの位置を測定する、請求項7に記載の印刷装置。
  9. 前記基板測定部は前記基板のエッジを測定する、請求項7に記載の印刷装置。
  10. コンベアで搬送方向に搬送される基板の表面に第1インクを印刷するステップと、
    前記基板の前記表面に印刷された前記第1インクの位置を測定するステップと、
    前記測定された前記第1インクの位置に基づいて、回転可能に取り付けられた版と前記版とともに回転可能に取り付けられた転写ロールとを有する印刷機の前記コンベアに対する位置を前記搬送方向に対してほぼ直交する方向に移動させることによって前記印刷機が前記基板の表面に印刷すべき第2インクの位置を補正するステップと、
    前記補正が行われた後に、前記印刷機によって、前記コンベアで搬送される前記基板の前記表面に前記第2インクを印刷するステップと
    を包含する、印刷方法。
  11. 前記測定するステップにおいて、前記基板の前記表面に印刷された前記第1インクの高さを測定し、
    前記補正するステップは、前記測定された前記第1インクの位置および高さの少なくとも一方に基づいて、前記版および前記転写ロールのうちの少なくとも前記版の回転速度を制御するステップを含む、請求項10に記載の印刷方法。
  12. 前記第1インクを印刷する前に、前記コンベアに対する前記基板の位置および高さの少なくとも一方を測定するステップと、
    前記測定された前記基板の位置および高さの少なくとも一方に基づいて、前記第1インクが印刷される前に、前記基板の表面に印刷すべき前記第1インクの位置を補正するステップと
    をさらに包含する、請求項10または11に記載の印刷方法。
  13. 前記基板の位置および高さの少なくとも一方を測定するステップにおいて前記基板の前記表面に形成されたマークの位置を測定する、請求項12に記載の印刷方法。
  14. 前記基板の位置および高さの少なくとも一方を測定するステップにおいて前記基板のエッジを測定する、請求項12に記載の印刷方法。
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