JP5267260B2 - 積層セラミック電子部品の製造装置および製造方法 - Google Patents

積層セラミック電子部品の製造装置および製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、積層セラミック電子部品の製造装置および製造方法に関するもので、特に、電子写真技術を用いた積層セラミック電子部品の製造装置および製造方法に関するものである。
電子部品に対しては小型化が求められている。たとえば、積層セラミックコンデンサについては、小型化かつ大容量化が求められている。
積層セラミックコンデンサに代表される積層セラミック電子部品は、長尺の樹脂フィルムからなるキャリアフィルムで裏打ちされたセラミックグリーンシート上に導電性ペーストを用いて内部電極パターンを形成し、その後、セラミックグリーンシートをキャリアフィルムから剥離し、積層する工程を経て製造される。
このようにして製造される積層セラミックコンデンサを小型化かつ大容量化するには、セラミックグリーンシートの薄層化を進める必要がある。しかし、セラミックグリーンシートの薄層化が進むと、セラミックグリーンシートがより軟弱なものとなり、これをキャリアフィルムから剥離する際に損傷したりするなど、適正にハンドリングすることが困難になる。
また、積層される複数のセラミックグリーンシートの各々はキャリアフィルムで裏打ちされた状態で用意されるため、積層前の段階では、キャリアフィルムを必要とするが、積層後においては、キャリアフィルムは不要となる。このような状況下では、キャリアフィルムに要するコストを無視することはできない。
そこで、これらの問題を解決し得る技術として、特開平8‐250370号公報(特許文献1)では、キャリアフィルム上に、セラミックグリーンシートおよび内部電極パターンを繰り返し印刷することによって、積層セラミックコンデンサを製造する方法が提案されている。しかしながら、特許文献1に記載の技術には、次のような問題がある。
セラミックグリーンシートはバインダを含み、導電性ペーストは有機溶剤を含むことから、セラミックグリーンシート上に導電性ペーストからなる内部電極パターンを印刷すると、導電性ペーストに含まれる有機溶剤がセラミックグリーンシートに含まれるバインダを溶解し、セラミックグリーンシートに穴が形成されてしまうというシートアタック現象が生じることがある。このシートアタック現象は、セラミックグリーンシートの薄層化が進むほど、より深刻な問題となる。なお、セラミックグリーンシートに含まれる溶剤によって、内部電極パターンに含まれるバインダが溶解することもある。
そこで、上述したような溶解が生じないバインダと溶剤との組み合わせを用いることも考えられるが、材料の選択の幅が狭くなり、設計の自由度を低下させるという別の問題に遭遇する。
特開平8−250370号公報
そこで、この発明の目的は、上述したような問題を解決し得る、積層セラミック電子部品の製造装置および製造方法を提供しようとすることである。
この発明は、パターン形成対象物上に所定の粒子を含むパターンを形成するために用いられる、積層セラミック電子部品の製造装置にまず向けられる。
この発明に係る積層セラミック電子部品の製造装置は、表面に静電潜像が形成される感光体ドラムと、感光体ドラムの表面を帯電させる帯電装置と、感光体ドラムの表面に露光ビームを照射して静電潜像を作製する露光ビーム照射装置と、感光体ドラム上の静電潜像に樹脂成分とともに粒子を付着させることによって粒子を含むパターンを感光体ドラム上に形成する現像装置と、現像装置に粒子を供給するタンクと、感光体ドラムと対向して配置され、感光体ドラム上のパターンが転写される転写ローラ、転写ローラに転写されてから上記パターン形成対象物上に転写されるまでの経路上で、転写ローラに向かうプレス作用を及ぼすためのプレスローラと、とを備えている。
上記タンクは、上記粒子としての導電性金属粒子と樹脂成分とを液中に分散させた状態にある導体膜形成用液体トナーを収容する第1のタンクを含む。
そして、この製造装置は、帯電装置によって全体を帯電させた感光体ドラムに向かって、露光ビーム照射装置により露光ビームを照射することによって、形成しようとする内部電極パターンのような導体膜パターンに対応する第1の静電潜像を感光体ドラム上に形成し、次に、第1のタンクから供給された導体膜形成用液体トナーに含まれる導電性金属粒子および樹脂成分を第1の静電潜像に付着させることによって、導電性金属粒子および樹脂成分による導体膜パターンを感光体ドラム上に形成し、次に、導体膜パターンを感光体ドラムから転写ローラに転写し、プレスローラによって転写ローラ上の導体膜パターンをプレスし、次いで、転写ローラからパターン形成対象物上に転写するように構成される。
この発明に係る積層セラミック電子部品の製造装置は、転写ローラに関連して設けられる乾燥装置をさらに備えることが好ましい。
また、プレスローラを加熱するためのヒータをさらに備えることが好ましい。
この発明に係る積層セラミック電子部品の製造装置は、パターン形成対象物上にセラミック層パターンをさらに形成するために用いられることもある。この場合、タンクは、粒子としてのセラミック粒子と樹脂成分とを液中に分散させた状態にあるセラミック層形成用液体トナーを収容する第2のタンクをさらに含む。
そして、上記実施態様に係る製造装置は、帯電装置によって全体を帯電させた感光体ドラムに向かって、露光ビーム照射装置により露光ビームを照射することによって、形成しようとするセラミック層パターンに対応する第2の静電潜像を感光体ドラム上に形成し、次に、第2のタンクから供給されたセラミック層形成用液体トナーに含まれるセラミック粒子および樹脂成分を第2の静電潜像に付着させることによって、セラミック粒子および樹脂成分によるセラミック層パターンを感光体ドラム上に形成し、次に、セラミック層パターンを感光体ドラムから転写ローラに転写し、次いで、転写ローラからパターン形成対象物上に転写するように構成される。
上記実施態様に係る製造装置において、セラミック層パターンは、パターン形成対象物上における導体膜パターンが形成されない領域に形成されることが好ましい。
この発明に係る積層セラミック電子部品の製造装置において、感光体ドラム上にある導体膜パターンの単位体積あたりの溶剤量は、第1のタンクに収容されている導体膜形成用液体トナーの単位体積あたりの溶剤量の2〜40%であることが好ましい。
また、セラミック層パターンをさらに形成するために用いられる場合、感光体ドラム上にあるセラミック層パターンの単位体積あたりの溶剤量は、第2のタンクに収容されているセラミック層形成用液体トナーの単位体積あたりの溶剤量の2〜40%であることが好ましい。
上述したパターン形成対象物は、典型的には、長尺シートである。この場合、製造装置は、長尺シートを転写ローラに近接する状態で搬送する搬送装置をさらに備える。
上述の場合、製造装置は、長尺シートを転写ローラに向かってプレスするための圧胴をさらに備えることが好ましい。
上述の長尺シートは、ある実施態様では、セラミックグリーンシートであり、他の実施態様では、キャリアフィルムである。
また、パターン形成対象物は、平板状をなしていても、ロール状をなしていてもよい。これらの場合、転写ローラは、感光体ドラムに近接する状態とパターン形成対象物に近接する状態とを選択的にとるように設けられることが好ましい。
この発明は、また、上述したような製造装置を用いて実施される積層セラミック電子部品の製造方法にも向けられる。
この発明に係る積層セラミック電子部品の製造方法は、第1の局面では、特に導体膜パターンを形成するために実施される。
第1の局面による製造方法では、パターン形成対象物上に所定の粒子を含むパターンを形成するために用いられる、積層セラミック電子部品の製造装置であって、表面に静電潜像が形成される感光体ドラムと、感光体ドラムの表面を帯電させる帯電装置と、感光体ドラムの表面に露光ビームを照射して静電潜像を作製する露光ビーム照射装置と、感光体ドラム上の静電潜像に樹脂成分とともに粒子を付着させることによって粒子を含むパターンを感光体ドラム上に形成する現像装置と、現像装置に粒子を供給するタンクと、感光体ドラムと対向して配置され、感光体ドラム上のパターンが転写される転写ローラと、転写ローラに転写されてから上記パターン形成対象物上に転写されるまでの経路上で、転写ローラに向かうプレス作用を及ぼすためのプレスローラと、を備え、タンクは、粒子としての導電性金属粒子と樹脂成分とを液中に分散させた状態にある導体膜形成用液体トナーを収容する第1のタンクを含む、そのような積層セラミック電子部品の製造装置が用意される。
そして、帯電装置によって感光体ドラム全体を帯電させる工程と、帯電した感光体ドラムに向かって、露光ビーム照射装置により露光ビームを照射することによって、形成しようとする導体膜パターンに対応する第1の静電潜像を感光体ドラム上に形成する工程と、第1のタンクから供給された導体膜形成用液体トナーに含まれる導電性金属粒子および樹脂成分を第1の静電潜像に付着させることによって、導電性金属粒子および樹脂成分による導体膜パターンを感光体ドラム上に形成する工程と、導体膜パターンを感光体ドラムから転写ローラに転写する工程と、プレスローラによって転写ローラ上の導体膜パターンをプレスする工程と、導体膜パターンを転写ローラからパターン形成対象物上に転写する工程とが実施される。
上記第1の局面による製造方法において、タンクとして、粒子としてのセラミック粒子と樹脂成分とを液中に分散させた状態にあるセラミック層形成用液体トナーを収容する第2のタンクを用意する工程と、パターン形成対象物上における導体膜パターンが形成されない領域に、セラミック層パターンを形成する工程とがさらに実施されてもよい。
上記の場合、セラミック層パターンを形成する工程は、導体膜パターンを形成する場合と同様、帯電装置によって感光体ドラム全体を帯電させる工程と、帯電した感光体ドラムに向かって、露光ビーム照射装置により露光ビームを照射することによって、形成しようとするセラミック層パターンに対応する第2の静電潜像を感光体ドラム上に形成する工程と、第2のタンクから供給されたセラミック層形成用液体トナーに含まれるセラミック粒子および樹脂成分を第2の静電潜像に付着させることによって、セラミック粒子および樹脂成分によるセラミック層パターンを感光体ドラム上に形成する工程と、セラミック層パターンを感光体ドラムから転写ローラに転写する工程と、セラミック層パターンを転写ローラからパターン形成対象物上に転写する工程とが実施される。
この発明に係る積層セラミック電子部品の製造方法は、第2の局面では、特にセラミック層パターンを形成するために実施される。
第2の局面による製造方法では、パターン形成対象物上にセラミック粒子を含むセラミック層パターンを形成するために用いられる、積層セラミック電子部品の製造装置であって、表面に静電潜像が形成される感光体ドラムと、感光体ドラムの表面を帯電させる帯電装置と、感光体ドラムの表面に露光ビームを照射して静電潜像を作製する露光ビーム照射装置と、感光体ドラム上の静電潜像に樹脂成分とともにセラミック粒子を付着させることによってセラミック粒子を含むセラミック層パターンを感光体ドラム上に形成する現像装置と、現像装置にセラミック粒子を供給するタンクと、感光体ドラムと対向して配置され、感光体ドラム上のセラミック層パターンが転写される転写ローラと、転写ローラに転写されてから上記パターン形成対象物上に転写されるまでの経路上で、転写ローラに向かうプレス作用を及ぼすためのプレスローラと、を備え、タンクは、セラミック粒子と樹脂成分とを液中に分散させた状態にあるセラミック層形成用液体トナーを収容している、そのような積層セラミック電子部品の製造装置が用意される。
そして、帯電装置によって感光体ドラム全体を帯電させる工程と、帯電した感光体ドラムに向かって、露光ビーム照射装置により露光ビームを照射することによって、形成しようとするセラミック層パターンに対応する静電潜像を感光体ドラム上に形成する工程と、タンクから供給されたセラミック層形成用液体トナーに含まれるセラミック粒子および樹脂成分を静電潜像に付着させることによって、セラミック粒子および樹脂成分によるセラミック層パターンを感光体ドラム上に形成する工程と、セラミック層パターンを感光体ドラムから転写ローラに転写する工程と、プレスローラによって転写ローラ上のセラミック層パターンをプレスする工程と、セラミック層パターンを転写ローラからパターン形成対象物上に転写する工程とが実施される。
この発明に係る積層セラミック電子部品の製造方法は、第3の局面では、特に導体膜パターンおよびセラミック層パターンを形成するために実施される。
第3の局面による製造方法では、パターン形成対象物上に所定の粒子を含むパターンを形成するために用いられる、積層セラミック電子部品の製造装置であって、表面に静電潜像が形成される感光体ドラムと、感光体ドラムの表面を帯電させる帯電装置と、感光体ドラムの表面に露光ビームを照射して静電潜像を作製する露光ビーム照射装置と、感光体ドラム上の静電潜像に粒子を付着させることによって粒子を含むパターンを感光体ドラム上に形成する現像装置と、現像装置に粒子を供給するタンクと、感光体ドラムと対向して配置され、感光体ドラム上のパターンが転写される転写ローラとを備え、タンクは、粒子としての導電性金属粒子と樹脂成分とを液中に分散させた状態にある導体膜形成用液体トナーを収容する第1のタンクと、粒子としてのセラミック粒子と樹脂成分とを液中に分散させた状態にある段差吸収セラミック層形成用液体トナーを収容する第2のタンクとを含む、そのような積層セラミック電子部品の製造装置を用意する第1の工程がまず実施される。
また、第3の局面に係る製造方法は、帯電装置によって感光体ドラム全体を帯電させる第2の工程と、帯電した感光体ドラムに向かって、露光ビーム照射装置により露光ビームを照射することによって、形成しようとするパターンに対応する第1の静電潜像を感光体ドラム上に形成する第3の工程と、タンクから供給された粒子を第1の静電潜像に付着させることによって、粒子を含むパターンを感光体ドラム上に形成する第4の工程と、パターンを感光体ドラムから転写ローラに転写する第5の工程とを備えている。
そして、第3の局面に係る製造方法では、第1のタンクから供給される導体膜形成用液体トナーに含まれる導電性金属粒子を粒子として用いながら、第2ないし第5の工程を実施することによって、転写ローラ上に導体膜パターンを転写する導体膜パターン転写工程と、第2のタンクから供給される段差吸収セラミック層形成用液体トナーに含まれるセラミック粒子を粒子として用いながら、第2ないし第5の工程を実施することによって、転写ローラ上の導体膜パターンが形成されない領域に段差吸収セラミック層パターンを転写する段差吸収セラミック層パターン転写工程と、導体膜パターンおよび段差吸収セラミック層パターンを同時に転写ローラからパターン形成対象物上に転写する同時転写工程とが実施される。
上記第3の局面に係る製造方法に備える第1の工程において用意される積層セラミック電子部品の製造装置は、粒子としてのセラミック粒子と樹脂成分とを液中に分散させた状態にあるセラミックグリーンシート成形用液体トナーを収容する第3のタンクをさらに含み、第3のタンクから供給されるセラミックグリーンシート成形用液体トナーに含まれるセラミック粒子を粒子として用いながら、第2ないし第5の工程を実施することによって、転写ローラ上にセラミックグリーンシートを成形するセラミックグリーンシート成形工程がさらに実施され、同時転写工程は、導体膜パターン、段差吸収セラミック層パターンおよびセラミックグリーンシートを同時に長尺シート上に転写するように実施されてもよい。
また、この発明に係る製造方法の特定の実施態様において、感光体ドラム上にある導体膜パターンの単位体積あたりの溶剤量は、第1のタンクに収容されている導体膜形成用液体トナーの単位体積あたりの溶剤量の2〜40%であることが好ましい。
また、特定の実施態様において、感光体ドラム上にあるセラミック層パターンの単位体積あたりの溶剤量は、第2のタンクに収容されているセラミック層形成用液体トナーの単位体積あたりの溶剤量の2〜40%であることが好ましい。
また、特定の実施態様において、転写ローラ上で導体膜パターンおよび/またはセラミック層パターンを乾燥する工程をさらに備えることが好ましい。
また、第3の局面に係る製造方法においても、第1および第2の局面に係る製造方法の場合と同様、積層セラミック電子部品の製造装置は、転写ローラに転写されてからパターン形成対象物上に転写されるまでの経路上で、転写ローラに向かうプレス作用を及ぼすためのプレスローラをさらに備え、プレスローラによって転写ローラ上の導体膜パターンをプレスする工程をさらに備えることが好ましい。
上記のプレスローラによって転写ローラ上の導体膜パターンをプレスする工程は、導体膜パターンを加熱する工程を含むことが好ましい。
また、第3の局面に係る製造方法においても、第1および第2の局面に係る製造方法の場合と同様、積層セラミック電子部品の製造装置は、転写ローラに転写されてからパターン形成対象物上に転写されるまでの経路上で、転写ローラに向かうプレス作用を及ぼすためのプレスローラをさらに備え、プレスローラによって転写ローラ上のセラミック層パターンをプレスする工程をさらに備えることが好ましい。
上記のプレスローラによって転写ローラ上のセラミック層パターンをプレスする工程は、セラミック層パターンを加熱する工程を含むことが好ましい。
この発明に係る積層セラミック電子部品の製造方法は、第4の局面では、特に導体膜パターンとしての内部電極パターンおよび外部電極パターン、ならびにセラミック層パターンを形成するために実施される。
第4の局面による製造方法では、パターン形成対象物上に所定の粒子を含むパターンを形成するために用いられる、積層セラミック電子部品の製造装置であって、表面に静電潜像が形成される感光体ドラムと、感光体ドラムの表面を帯電させる帯電装置と、感光体ドラムの表面に露光ビームを照射して静電潜像を作製する露光ビーム照射装置と、感光体ドラム上の静電潜像に粒子を付着させることによって粒子を含むパターンを感光体ドラム上に形成する現像装置と、現像装置に粒子を供給するタンクと、感光体ドラムと対向して配置され、感光体ドラム上のパターンが転写される転写ローラとを備え、タンクは、粒子としての導電性金属粒子と樹脂成分とを液中に分散させた状態にある内部電極形成用液体トナーを収容する第1のタンクと、粒子としてのセラミック粒子と樹脂成分とを液中に分散させた状態にある段差吸収セラミック層形成用液体トナーを収容する第2のタンクと、粒子としてのセラミック粒子と樹脂成分とを液中に分散させた状態にあるセラミックグリーンシート成形用液体トナーを収容する第3のタンクと、粒子としての導電性金属粒子と樹脂成分とを液中に分散させた状態にある外部電極形成用液体トナーを収容する第4のタンクとを含む、そのような積層セラミック電子部品の製造装置を用意する第1の工程がまず実施される。
また、第4の局面に係る製造方法は、帯電装置によって感光体ドラム全体を帯電させる第2の工程と、帯電した感光体ドラムに向かって、露光ビーム照射装置により露光ビームを照射することによって、形成しようとするパターンに対応する第1の静電潜像を感光体ドラム上に形成する第3の工程と、タンクから供給された粒子を第1の静電潜像に付着させることによって、粒子を含むパターンを感光体ドラム上に形成する第4の工程と、パターンを感光体ドラムから転写ローラに転写する第5の工程とを備えている。
そして、第4の局面に係る製造方法では、第1のタンクから供給される内部電極形成用液体トナーに含まれる導電性金属粒子を粒子として用いながら、第2ないし第5の工程を実施することによって、転写ローラ上に内部電極パターンを転写する内部電極パターン転写工程と、第4のタンクから供給される外部電極形成用液体トナーに含まれる導電性金属粒子を粒子として用いながら、第2ないし第5の工程を実施することによって、転写ローラ上に外部電極パターンを転写する外部電極パターン転写工程と、第2のタンクから供給される段差吸収セラミック層形成用液体トナーに含まれるセラミック粒子を粒子として用いながら、第2ないし第5の工程を実施することによって、転写ローラ上の内部電極パターンおよび外部電極パターンのいずれもが形成されない領域に段差吸収セラミック層パターンを転写する段差吸収セラミック層パターン転写工程と、内部電極パターン、外部電極パターンおよび段差吸収セラミック層パターンを同時に転写ローラからパターン形成対象物上に転写する同時転写工程とが実施される。
さらに、第4の局面に係る製造方法では、第4のタンクから供給される外部電極形成用液体トナーに含まれる導電性金属粒子を粒子として用いながら、第2ないし第5の工程を実施することによって、転写ローラ上に外部電極パターンを転写する第2の外部電極パターン転写工程と、第3のタンクから供給されるセラミックグリーンシート成形用液体トナーに含まれるセラミック粒子を粒子として用いながら、第2ないし第5の工程を実施することによって、転写ローラ上の外部電極パターンが形成されない領域にセラミックグリーンシートを転写するセラミックグリーンシート転写工程と、外部電極パターンおよびセラミックグリーンシートを同時に転写ローラからパターン形成対象物上に転写する第2の同時転写工程とが実施される。
この発明に係る積層セラミック電子部品の製造方法において、典型的には、パターン形成対象物は長尺シートであり、長尺シートは転写ローラに近接する状態で搬送される。この場合、長尺シートは、セラミックグリーンシートであっても、キャリアフィルムであってもよい。
この発明に係る積層セラミック電子部品の製造方法において、パターン形成対象物が長尺シートではない場合、転写ローラを、感光体ドラムに近接する状態からパターン形成対象物に近接する状態へと移動させる工程をさらに備えることが好ましい。
この発明によれば、タンクに収容される液体トナーが感光体ドラムに接するとき、液体トナーに含まれる粒子および樹脂成分は感光体ドラムに付着するが、液体トナーにおいて粒子の分散媒となる溶剤のほとんどは、感光体ドラムに付着せず、そのまま、タンク内に留まる。よって、感光体ドラム上では、溶剤成分をほとんど含まない状態で粒子および樹脂成分が保持される。
したがって、内部電極パターンのような導体膜パターンが、感光体ドラムから転写ローラを経てパターン形成対象物上に転写されたとき、この導体膜パターンにおいて、溶剤成分をほとんど含まない状態とすることができる。そのため、セラミックグリーンシートに含まれるバインダが外部からの溶剤によって再び溶解し、シートアタック現象が生じるという問題を引き起こしにくくすることができる。同様のことが、セラミック層パターンを形成する場合についても言える。
また、この発明によれば、感光体ドラムに向かって露光ビームを照射することにより、目的のパターンを形成するようにしているので、たとえばスクリーン印刷やグラビア印刷の場合のような印刷版が不要となり、そのため、設計変更に迅速に対応することができ、また、少量多品種生産に適したものとすることができる。
また、スクリーン印刷やグラビア印刷を用いる場合には、大きな乾燥炉を必要とするが、この発明によれば、液体トナー中の溶剤のほとんどは、感光体ドラム上への粒子付与の段階で除くことができるため、大きな乾燥炉を必要とせず、面積生産性を向上させることができる。
また、露光ビームと感光体ドラムと転写ローラとの間において、高精度の位置合わせが可能であるので、たとえば、導体膜パターンとセラミック層パターンとの間での位置合わせや導体膜パターン同士の位置合わせを高い精度で実現することができる。
この発明において、転写ローラに関連して乾燥装置が設けられていると、転写ローラ上での乾燥が促進されるばかりでなく、転写ローラ上でシートアタック現象が生じることを抑制することができる。
この発明において、プレスローラが設けられていると、転写ローラ上において、たとえば導体膜パターンやセラミック層パターンの表面の平滑性を向上させることができる。この場合、プレスローラがヒータを備えていると、上述の平滑性向上の効果がより高められる。
この発明において、転写ローラ上でセラミックグリーンシートが成形され、この成形されたセラミックグリーンシートがパターン形成対象物上に転写されることが繰り返されて積層セラミック電子部品が製造されると、積層されるセラミックグリーンシート毎にキャリアフィルムを必要とせず、したがって、キャリアフィルムの必要量を大幅に削減することができる。
この発明の第1の実施形態による積層セラミック電子部品の製造装置1を図解的に示す正面図である。 この発明の第2の実施形態による積層セラミック電子部品の製造装置1aを図解的に示す正面図である。 図2に示した平板状部材21および転写ローラ12の動作を説明するための図である。 この発明の第3の実施形態による積層セラミック電子部品の製造装置1bを図解的に示す正面図である。 図4に示したロール状部材31および転写ローラ12の動作を説明するための図である。 この発明の実施例1において製造される積層セラミックコンデンサの一部をなす構造物を示す断面図である。 この発明の実施例2において製造される積層セラミックコンデンサの一部をなす構造物を示す断面図である。 この発明の実施例3において製造される積層セラミックコンデンサの一部をなす構造物を示す断面図である。 この発明の実施例6において転写ローラ12上に形成されるいくつかの種類のシート状構造物を展開状態で示すもので、(1A)、(2A)、(3A)、(4A)および(5A)は上面図であり、(1B)、(2B)、(3B)、(4B)および(5B)は断面図である。 この発明の実施例6による積層セラミックコンデンサの製造方法を説明するためのもので、左半分には転写ローラ12上でのパターンを展開状態で断面図で示し、右半分には平板状部材21上でのパターンの積層状態を断面図で示している。
図1は、この発明の第1の実施形態による積層セラミック電子部品の製造装置1を図解的に示す正面図である。
図1を参照して、製造装置1は、電子写真技術を基本的に用いるもので、表面に静電潜像が形成される感光体ドラム2を備えている。感光体ドラム2は矢印3方向に回転される。製造装置1は、また、感光体ドラム2の表面を帯電させる帯電装置4と、感光体ドラム2の表面に露光ビーム5を照射して静電潜像を作製する露光ビーム照射装置6とを備えている。
製造装置1は、また、感光体ドラム2上の静電潜像に所定の粒子を付着させることによって、この粒子を含むパターンを感光体ドラム2上に形成する現像装置7を備えている。上記粒子は、タンク8、9、10または11から供給される。
第1のタンク8は、上記粒子としての導電性金属粒子と樹脂成分とを液中に分散させた状態にある導体膜形成用液体トナーの一例としての内部電極形成用液体トナーを収容するものである。この内部電極形成用液体トナーにおいて、導電性金属粒子は、通常、帯電した状態にあるが、帯電した樹脂粒子とともに液中に分散した状態であっても、樹脂コーティングされた状態で帯電されながら液中に分散した状態であってもよく、前者の場合には、金属粒子が樹脂粒子に付着した状態で液中に分散していてもよい。この分散性を向上させるため、適宜分散剤が加えられてもよい。
第2、第3および第4のタンク9、10および11は、第1のタンク8とともに、あるいは第1のタンク8に代えて、必要に応じて用いられるものである。第2のタンク9には、前述の粒子としてのセラミック粒子と樹脂成分とを液中に分散させた状態にある段差吸収セラミック層形成用液体トナーが収容される。第3のタンク10には、前述した粒子としてのセラミック粒子と樹脂成分とを液中に分散させた状態にあるセラミックグリーンシート成形用液体トナーが収容されている。第4のタンク11には、前述した粒子としての導電性金属粒子と樹脂成分とを液中に分散させた状態にある導体膜形成用液体トナーとしての外部電極形成用液体トナーが収容されている。これら段差吸収セラミック層形成用液体トナー、セラミックグリーンシート成形用液体トナーおよび外部電極形成用液体トナーについても、前述した内部電極形成用液体トナーの場合と同様の帯電状態が付与され、また、適宜分散剤が加えられる。
なお、セラミックグリーンシート成形用液体トナーは、段差吸収セラミック層形成用液体トナーと同じ組成であってもよい。また、内部電極形成用液体トナーは、外部電極形成用液体トナーと同じ組成であってもよい。これらの場合、タンクを共通化することができる。また、タンクの数は、必要に応じて増減され得る。
製造装置1は、また、感光体ドラム2と対向して配置され、感光体ドラム2の矢印3方向への回転に応じて矢印19方向に回転され、回転体ドラム2上のパターンが転写される転写ローラ12を備えている。この製造装置1は、転写ローラ12に転写された上記パターンをパターン形成対象物としての長尺シート13上に転写することによって、長尺シート13上に所定の粒子を含むパターンを形成するために用いられるものである。このような転写ローラ12から長尺シート13上への転写を可能とするように、長尺シート13は、転写ローラ12に近接する状態で矢印14方向へ搬送される。この実施形態に係る製造装置1では、この搬送機構の一部が圧胴15によって与えられる。
また、製造装置1は、転写ローラ12に転写されてから長尺シート13上に転写されるまでの経路上で、転写ローラ12に向かうプレス作用を及ぼすためのプレスローラ16を備えている。
また、製造装置1は、図示しないが、転写ローラ12に関連して設けられる乾燥装置をさらに備えていてもよい。この乾燥装置は、たとえば、転写ローラ12に内蔵されるヒータによって与えられる。また、乾燥装置は、転写ローラ12の外側に設けられてもよい。
また、プレスローラ16を加熱するためのヒータが設けられることが好ましい。このヒータによって、プレスローラ16は、たとえば60〜70℃の温度に加熱される。
以上のような製造装置1を用いて実施される積層セラミック電子部品の製造方法については、後述する実施例に関連して詳細に説明する。
図2は、この発明の第2の実施形態による積層セラミック電子部品の製造装置1aを図解的に示す正面図である。図2は、図1に対応する図であって、図2において、図1に示す要素に相当する要素には同様の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
図2に示した製造装置1aでは、パターン形成対象物として、長尺シート13に代えて、平板状部材21が用いられる。平板状部材21は、転写ローラ12に対向するように配置され、両方向矢印22に示すように移動可能とされる。また、転写ローラ12は、両方向矢印23で示すように移動可能とされる。
次に、図3を参照して、上述した平板状部材21および転写ローラ12の動作について説明する。なお、図3には、感光体ドラム2、転写ローラ12および平板状部材21が図示されているが、これらの間での寸法比率は、図2に示したものとは相違している。しかしながら、この相違は本質的なものではない。
まず、図3(1)には、転写ローラ12が感光体ドラム2に近接した位置にあり、感光体ドラム2上に形成されていたパターン24が転写ローラ12にすべて転写された後の状態が示されている。
次に、転写ローラ12は、図3(2)に示すように、感光体ドラム2から離れて平板状部材21に近接する状態にもたらされる。
次に、図3(3)に示すように、転写ローラ12が矢印25方向に回転し、これと同期して、平板状部材21が矢印26方向へ移動する。これらの動作に従って、パターン24が転写ローラ12から平板状部材21へと転写される。図3(4)には、パターン24の転写を終えた状態が示されている。
平板状部材21上において、上述した第1のパターン21の上に第2のパターン27を積層する場合には、図3(5)に示すように、転写ローラ12が再び感光体ドラム2に近接した状態とされ、感光体ドラム2上のパターン27が転写ローラ12上に転写される。
その後、図3(2)〜(4)に示す各工程が必要回数繰り返されるが、このとき、図3(2)に示した転写開始点28と図3(4)に示した転写終了点29の各位置を合わせるため、転写ローラ12の回転角度および/または平板状部材21の両方向矢印22方向での位置が調整される。
図4は、この発明の第3の実施形態による積層セラミック電子部品の製造装置1bを図解的に示す正面図である。図4は、図1または図2に対応する図であって、図4において、図1または図2に示す要素に相当する要素には同様の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
図4に示した製造装置1bでは、パターン形成対象物として、平板状部材21とは形態が異なるロール状部材31が用いられる。ロール状部材31は、転写ローラ12と対向するように配置され、図5を参照して後述するように、回転駆動される。また、図4に示した製造装置1bにおいても、転写ローラ12は両方向矢印23で示すように移動可能である。
図3を参照して、ロール状部材31および転写ローラ12の動作について説明する。なお、図5には、感光体ドラム2、転写ローラ12およびロール状部材31が図示されているが、これらの間の寸法比率は、図4に示したものとは相違している。しかしながら、このような相違は本質的なものではない。
図5(1)には、転写ローラ12が感光体ドラム2に近接した状態であって、感光体ドラム2上に形成されていたパターン32が転写ローラ12にすべて転写された後の状態が示されている。
次に、図5(2)に示すように、転写ローラ12が感光体ドラム2から離れ、ロール状部材31に近接する状態にもたらされる。
次に、図5(3)に示すように、転写ローラ12が矢印33方向に回転し、これと同期して、ロール状部材31が矢印34方向に回転する。これによって、転写ローラ12上のパターン32は、ロール状部材31上に転写される。この転写を終えた状態が図5(4)に示されている。
ロール状部材31上において、上述した第1のパターン32の上に第2のパターン35を積層する場合には、図5(5)に示すように、転写ローラ12が再び感光体ドラム2に近接した状態とされ、第2のパターン35が感光体ドラム2から転写ローラ12に転写される。
その後、上述した図5(2)〜(4)に示した各工程が必要回数繰り返される。この場合、第1のパターン32と第2のパターン35との間で、図5(2)に示した転写開始点36および図5(4)に示した転写終了点37の各位置を合わせるため、転写ローラ12および/またはロール状部材31の回転角度が調整される。
以上説明したような製造装置1、1aまたは1bを用いて、たとえば積層セラミックコンデンサのような積層セラミック電子部品が製造される。たとえば積層セラミックコンデンサが製造される場合のより具体的ないくつかの実施例を、図6以降を参照しながら説明する。
図6は、この発明の実施例1を説明するためのもので、図1に示した製造装置1を用いて製造され得る積層セラミックコンデンサの一部をなす構造物を断面図で示している。図1に示した製造装置1を用いながら、図6に示す構造物を製造する工程を経て、積層セラミックコンデンサを製造する実施例1について時系列的に説明する。
(A1)…[セラミックグリーンシート準備工程]
図1に示した長尺シート13として、キャリアフィルムによって裏打ちされたセラミックグリーンシート41を用いる。より具体的には、溶剤中にバインダおよび分散剤を溶解させて得られたビヒクル中に、たとえばチタン酸バリウムなどのセラミック粒子を分散させたセラミックスラリーを、ダイコータによって、ポリエチレンテレフタレートなどからなるキャリアフィルム上でシート状に成形し、乾燥させることによって、キャリアフィルムによって裏打ちされたセラミックグリーンシート41を得る。用いられるセラミック粒子の径は0.05〜0.3μmであり、セラミックグリーンシート41の厚みは0.5〜5μm程度である。
(A2)…[内部電極形成用液体トナー準備工程]
Niなどの導電性金属粒子と樹脂成分とを液中に分散させた状態にある内部電極形成用液体トナーを得る。内部電極形成用液体トナーにおいて、樹脂成分は、樹脂粒子として液中に分散した状態にあっても、導電性金属粒子が付着した樹脂粒子として液中に分散した状態にあっても、導電性金属粒子をコーティングする状態にあってもよい。また、分散性向上のため、分散剤を加えてもよい。この液体トナー中において、導電性金属粒子および樹脂成分は帯電される。この内部電極形成用液体トナーは、第1のタンク8に収容される。なお、用いられる導電性金属粒子は、その表面が金属酸化膜によって覆われた状態のものであってもよい。
(A3)…[感光体ドラム帯電工程]
感光体ドラム2の表面を帯電装置4によって帯電させる。感光体ドラム2の表面は、後述する内部電極パターン42(図6参照)の表面粗さを左右するものであるため、できるだけ平滑な方が望ましい。
(A4)…[露光ビーム照射工程]
感光体ドラム2の表面に、露光ビーム照射装置6から露光ビーム5を照射することによって、帯電量を減少させ、形成しようとする内部電極パターン42に対応する静電潜像を感光体ドラム2上に形成する。このとき、露光ビーム5は、感光体ドラム2の幅方向に走査するように照射される。また、分解能は□2〜5μmであることが望ましい。
(A5)…[感光体ドラム上での内部電極パターン形成工程]
タンク8より、ポンプ(図示せず。)を用いて、内部電極形成用液体トナーを、矢印17で示すように、現像装置7に供給し、さらに、内部電極形成用液体トナーを、現像装置7から感光体ドラム2上に付着させる。より具体的には、感光体ドラム2上では、内部電極パターン42に対応する静電潜像に従って、液体トナー中の導電性金属粒子が樹脂成分とともに付着する。このとき、液体トナーにおいて導電性金属粒子を分散させる分散媒としての溶剤のほとんどは、矢印18で示すように、余分な液体トナーとともにタンク8に回収される。その結果、感光体ドラム2上にある内部電極パターン42の単位面積あたりの溶剤量は、タンク8内の液体トナー中の溶剤量の2〜40%に抑制される。なお、タンク8では、濃度および粘度調整を常に行ない、感光体ドラム2に供給する液体トナーの濃度および粘度を一定に保ち、感光体ドラム2への付着量を一定に保つようにする。
(A6)…[内部電極パターンの転写ローラへの転写工程]
上記(A5)の工程において感光体ドラム2上に形成された導電性金属粒子および樹脂成分による内部電極パターン42を、感光体ドラム2から転写ローラ12に転写する。転写ローラ12の表面粗さは、内部電極パターン42の表面粗さを決定するものであるため、転写ローラ12の表面はできるだけ平滑な方が望ましい。この場合、一定圧力を印加しながら転写する方が、より平滑性が増しかつ塗膜の密度も向上するため、得られた積層セラミックコンデンサの品質向上に寄与する。転写ローラ12には弾性力を持たせ、感光体ドラム2との間での押圧力の均一化および転写量の均一化を図るようにすることが好ましい。
(A7)…[転写ローラ上での内部電極パターン乾燥工程]
転写ローラ12は60〜150℃の温度に加熱されており、これによって、上記(A6)の工程において転写された内部電極パターン42を積極的に乾燥させる。なお、乾燥能力が不足する場合には、転写ローラ12の表面に向かって乾燥作用を及ぼすヒータを転写ローラ12の外側に設ける。
(A8)…[転写ローラ上での内部電極パターンの平滑化工程]
内部電極パターン42を、転写ローラ12に転写されてから長尺シート13上に転写されるまでの経路上で平滑化するため、表面が平滑なプレスローラ16によるプレス作用を転写ローラ12に向かって及ぼす。このとき、プレス作用16を、内部電極パターン42に含まれる樹脂成分のガラス転移温度以上に加熱しておくと、より効果的に内部電極パターン42を平滑化することができる。
(A9)…[内部電極パターンのセラミックグリーンシートへの転写工程]
転写ローラ12と圧胴15との間に、長尺シート13としての前述の(A1)の工程で用意された、キャリアフィルムによって裏打ちされたセラミックグリーンシート41を供給し、図6に示す構造物が得られるように、内部電極パターン42を転写ローラ12からセラミックグリーンシート41上に転写する。セラミックグリーンシート41の供給および搬送は、巻き出しおよび巻き取り装置(図示せず。)にて行ない、このとき、テンションコントロールを行なうことによって、内部電極パターン42において歪みが生じないようにする。
(A10)…[積層体ブロック作製工程]
上記(A9)の工程を経て得られた、図6に示す内部電極パターン42を形成したセラミックグリーンシート41を、所定のサイズにカットして、キャリアフィルムから剥がし、複数枚積層し、さらに上下に内部電極パターンを形成していないセラミックグリーンシートを積層し、これらをプレスすることによって積層体ブロックを得る。
(A11)…[カット・焼成・外部電極形成・めっき工程]
積層体ブロックを個々の積層セラミックコンデンサのためのチップにカットし、その後、焼成、外部電極形成、めっき等の工程を経て、積層セラミックコンデンサを得る。
次に、図1に示した製造装置1を用いながら、図7に示す構造物を製造する工程を経て、積層セラミックコンデンサを製造する実施例2について時系列的に説明する。図7において、図6に示した要素に相当する要素には同様の参照符号を付している。
(B1)…[セラミックグリーンシート準備工程]
実施例1における(A1)のセラミックグリーンシート準備工程と同様のセラミックグリーンシート準備工程を実施する。
(B2)…[内部電極形成用液体トナー準備工程]
実施例1における(A2)の内部電極形成用液体トナー準備工程と同様の内部電極形成用液体トナー準備工程を実施する。
(B3)…[段差吸収セラミック層形成用液体トナー準備工程]
チタン酸バリウムなどからなるセラミック粒子と樹脂成分とを分散させた状態にある段差吸収セラミック層形成用液体トナーを作製し、これを第2のタンク9に収容する。段差吸収セラミック層形成用液体トナーにおいて、樹脂成分は、樹脂粒子として液中に分散した状態にあっても、セラミック粒子が付着した樹脂粒子として液中に分散した状態にあっても、セラミック粒子をコーティングする状態にあってもよい。段差吸収セラミック層形成用液体トナーにあっても、必要に応じて分散剤が添加される。
(B4)…[感光体ドラム帯電工程]
実施例1における(A3)の感光体ドラム帯電工程と同様の感光体ドラム帯電工程を実施する。
(B5)…[露光ビーム照射工程]
実施例1における(A4)の露光ビーム照射工程と同様の露光ビーム照射工程を実施する。
(B6)…[感光体ドラム上での内部電極パターン形成工程]
実施例1における(A5)の感光体ドラム上での内部電極パターン形成工程と同様の感光体ドラム上での内部電極パターン形成工程を実施する。
(B7)…[内部電極パターンの転写ローラへの転写工程]
実施例1における(A6)の内部電極パターンの転写ローラへの転写工程と同様の内部電極パターンの転写ローラへの転写工程を実施する。
(B8)…[転写ローラ上での内部電極パターン乾燥工程]
実施例1における(A7)の転写ローラ上での内部電極パターン乾燥工程と同様の転写ローラ上での内部電極パターン乾燥工程を実施する。
(B9)…[転写ローラ上での内部電極パターンの平滑化工程]
実施例1における(A8)の転写ローラ上での内部電極パターンの平滑化工程と同様の転写ローラ上での内部電極パターンの平滑化工程を実施する。
(B10)…[感光体ドラムクリーニング工程]
たとえばクリーニングローラ(図示せず。)を用いて、感光体ドラム2をクリーニングする。
(B11)…[感光体ドラム帯電工程〜転写ローラ上での段差吸収セラミック層パターンの平滑化工程]
上記(B4)〜(B9)の工程を、内部電極形成用液体トナーに代えて、上記(B3)の工程で作製した第2のタンク9内の段差吸収セラミック層形成用液体トナーを用いて実施し、内部電極パターン42の段差を吸収し得る段差吸収セラミック層パターン43(図7参照)を感光体ドラム2上に形成し、これを転写ローラ12上に転写する。ここで、感光体ドラム2上にある段差吸収セラミック層パターン43の単位面積あたりの溶剤量は、第2のタンク9内の液体トナー中の溶剤量の2〜40%に抑制される。内部電極パターン42と段差吸収セラミック層パターン43との位置合わせは、感光体ドラム2の回転と露光ビーム5の照射と転写ローラ12の回転についての位相を合わせることにより決定される。また、段差吸収セラミック層パターン43を感光体ドラム2から転写ローラ12上に転写する際、大きな押圧力を印加することにより、内部電極パターン42と段差吸収セラミック層パターン43とを平滑化することも可能であるため、段差吸収セラミック層パターン43の平滑性が特に要求されない場合には、プレスローラ16を用いなくてもよい。
(B12)…[感光体ドラムクリーニング工程]
上記(B10)の工程と同様にして、感光体ドラム2をクリーニングする。
(B13)…[同時転写工程]
転写ローラ12と圧胴15との間に、キャリアフィルムで裏打ちされたセラミックグリーンシート41を供給し、内部電極パターン42および段差吸収セラミック層パターン43を同時にセラミックグリーンシート41上に転写し、図7に示すような構造物を得る。ここで、セラミックグリーンシート41の搬送および供給は、実施例1の場合と同様に行なう。
(B14)…[転写ローラクリーニング工程]
たとえばクリーニングローラ(図示せず。)を用いて、転写ローラ12をクリーニングする。
(B15)…[積層体ブロック作製工程]
実施例1における(A10)の積層体ブロック作製工程と同様の積層体ブロック作製工程を実施する。
(B16)…[カット・焼成・外部電極形成・めっき工程]
実施例1における(A11)のカット・焼成・外部電極形成・めっき工程と同様のカット・焼成・外部電極形成・めっき工程を実施し、積層セラミックコンデンサを得る。
次に、図1に示した製造装置1を用いながら、図8に示す構造物を製造する工程を経て、積層セラミックコンデンサを製造する実施例3について時系列的に説明する。図8において、図6または図7に示す要素に相当する要素には同様の参照符号を付している。
(C1)…[内部電極形成用液体トナー準備工程]
実施例1における(A2)の内部電極形成用液体トナー準備工程と同様の内部電極形成用液体トナー準備工程を実施する。
(C2)…[段差吸収セラミック層形成用液体トナー準備工程]
実施例2における(B3)の段差吸収セラミック層形成用液体トナー準備工程と同様の段差吸収セラミック層形成用液体トナー準備工程を実施する。
(C3)…[セラミックグリーンシート成形用液体トナー準備工程]
チタン酸バリウムなどからなるセラミック粒子と樹脂成分とを液中に分散させた状態にあるセラミックグリーンシート成形用液体トナーを用意し、これを第3のタンク10に収容する。ここで、セラミック粒子の径は0.05〜0.3μm程度である。セラミックグリーンシート成形用液体トナーにおいて、樹脂成分は、樹脂粒子として液中に分散した状態にあっても、セラミック粒子が付着した樹脂粒子として液中に分散した状態にあっても、セラミック粒子をコーティングする状態にあってもよい。セラミックグリーンシート成形用液体トナーにあっても、必要に応じて分散剤が添加される。
(C4)…[感光体ドラム帯電工程〜段差吸収セラミック層パターンの平滑化工程]
実施例2における(B4)の感光体ドラム帯電工程、(B5)の露光ビーム照射工程、(B6)の感光体ドラム上での内部電極パターン形成工程、(B7)の内部電極パターンの転写ローラへの転写工程、(B8)の転写ローラ上での内部電極パターン乾燥工程、(B9)の転写ローラ上での内部電極パターンの平滑化工程、および(B10)の感光体ドラムクリーニング工程の各々と同様の工程を実施するとともに、実施例2における(B11)の感光体ドラム帯電工程〜転写ローラ上での段差吸収セラミック層パターンの平滑化工程の各々と同様の工程を実施する。
(C5)…[感光体ドラムクリーニング工程]
感光体ドラム2をクリーニングする。
(C6)…[露光ビーム照射工程〜セラミックグリーンシート転写工程]
実施例1における(A4)〜(A9)の各工程と同様の工程を、内部電極形成用液体トナーに代えて、セラミックグリーンシート成形用液体トナーを用いて実施する。この段階で、転写ローラ12上には、図7に示すような構造物が得られる。
(C7)…[積層体ブロック作製工程]
上記(C4)〜(C6)の工程が繰り返される。これによって、図8に示すような積層体ブロックが転写ローラ12上で得られる。
(C8)…[積層体ブロックの転写工程]
転写ローラ12と圧胴15との間に長尺シート13としてのキャリアフィルムを供給し、図8に示した積層体ブロックを一挙にキャリアフィルム上に転写する。
(C9)…[転写ローラのクリーニング工程]
転写ローラ12をクリーニングする。
(C10)…[カット・焼成・外部電極形成・めっき工程]
実施例1における(A11)のカット・焼成・外部電極形成・めっき工程と同様のカット・焼成・外部電極形成・めっき工程を実施し、積層セラミックコンデンサを得る。
この実施例3によれば、積層工程数を削減することができるとともに、キャリアフィルムの使用量を削減することができる。
なお、実施例3の変形例として、(C7)の工程を実施せずに、図7に示すような構造物をキャリアフィルム上に転写してもよい。
次に、図2に示した製造装置1aを用いながら、図8に示す構造物を製造する工程を経て、積層セラミックコンデンサを製造する実施例4について時系列的に説明する。
(D1)…[各種液体トナー準備工程]
実施例3における(C1)の内部電極形成用液体トナー準備工程、(C2)の段差吸収セラミック層形成用液体トナー準備工程、および(C3)のセラミックグリーンシート成形用液体トナー準備工程の各々と同様の工程を実施する。
(D2)…[感光体ドラム帯電工程〜積層体ブロック作製工程]
実施例3における(C4)の感光体ドラム帯電工程〜段差吸収セラミック層パターンの平滑化工程、(C5)の感光体ドラムクリーニング工程、(C6)の露光ビーム照射工程〜セラミックグリーンシート転写工程、および(C7)の積層体ブロック作製工程の各々と同様の工程を実施する。この段階で、転写ローラ12上には、図8に示すような積層体ブロックが得られる。
(D3)…[積層体ブロックの転写工程]
図8に示すような積層体ブロックを転写ローラ12から平板状部材21上に転写する。
(D4)…[転写ローラのクリーニング工程]
転写ローラ12をクリーニングする。
(D5)…[カット・焼成・外部電極形成・めっき工程]
実施例1における(A11)のカット・焼成・外部電極形成・めっき工程と同様のカット・焼成・外部電極形成・めっき工程を実施し、積層セラミックコンデンサを得る。
次に、図4に示した製造装置1bを用いながら、図8に示す構造物を製造する工程を経て、積層セラミックコンデンサを製造する実施例5について時系列的に説明する。
(E1)…[液体トナー準備工程]
実施例3における(C1)の内部電極形成用液体トナー準備工程、(C2)の段差吸収セラミック層形成用液体トナー準備工程、および(C3)のセラミックグリーンシート成形用液体トナー準備工程の各々と同様の工程を実施する。
(E2)…[感光体ドラム帯電工程〜積層体ブロック作製工程]
実施例3における(C4)の感光体ドラム帯電工程〜段差吸収セラミック層パターンの平滑化工程、(C5)の感光体ドラムクリーニング工程、(C6)の露光ビーム照射工程〜セラミックグリーンシート転写工程、および(C7)の積層体ブロック作製工程の各々と同様の工程を実施する。この段階で、転写ローラ12上には、図8に示すような積層体ブロックが得られる。
(E3)…[積層体ブロックの転写工程]
図8に示すような積層体ブロックを転写ローラ12からロール状部材31上に転写する。
(E4)…[転写ローラのクリーニング工程]
転写ローラ12をクリーニングする。
(E5)…[カット・焼成・外部電極形成・めっき工程]
実施例1における(A11)のカット・焼成・外部電極形成・めっき工程と同様のカット・焼成・外部電極形成・めっき工程を実施し、積層セラミックコンデンサを得る。
図9および図10は、この発明の実施例6を説明するためのものである。実施例6は、たとえば図2に示した製造装置1aを用いて実施される。実施例6においても、積層セラミックコンデンサが製造されるが、特に、その外部電極をも形成されることを特徴としている。
図9には、実施例6において転写ローラ12上に形成されるいくつかの種類のシート状構造物が示されている。これらのシート状構造物は、転写ローラ12上において異なる時点で形成されるものである。なお、図9では、転写ローラ12の周面上に形成されるシート状構造物を平面上に展開した状態として示し、(1A)、(2A)、(3A)、(4A)および(5A)は上面図であり、(1B)、(2B)、(3B)、(4B)および(5B)は断面図である。
図9(1A)および(1B)には、積層セラミックコンデンサの上側の外層を構成するセラミックグリーンシート46をもって構成される第1のシート状構造物47が示されている。シート状構造物47には、セラミックグリーンシート46の特定の部分を厚み方向に貫通する状態で外部電極パターン48が形成されている。
図9(2A)および(2B)には、内部電極パターン49、内部電極パターン49に接する状態で形成される外部電極パターン48、ならびに内部電極パターン49および外部電極パターン48のいずれとも重ならないように形成される段差吸収セラミック層パターン50からなる第2のシート状構造物51が示されている。
図9(3A)および(3B)には、内部電極パターン49と図9(4A)および(4B)に示す内部電極パターン54との間に挟まれ得る中間層を構成するセラミックグリーンシート52をもって構成される第3のシート状構造物53が示されている。シート状構造物53には、セラミックグリーンシート52の特定の部分を厚み方向に貫通する状態で外部電極パターン48が形成されている。
図9(4A)および(4B)には、内部電極パターン49と一部において対向する内部電極パターン54、内部電極パターン54に接する状態で形成される外部電極パターン48、ならびに内部電極パターン54および外部電極パターン48のいずれとも重ならないように形成される段差吸収セラミック層パターン55からなる第4のシート状構造物56が示されている。
図9(5A)および(5B)には、積層セラミックコンデンサの下側の外層を構成するセラミックグリーンシート57をもって構成される第5のシート状構造物58が示されている。シート状構造物58には、セラミックグリーンシート57の特定の部分を厚み方向に貫通する状態で外部電極パターン48が形成されている。
次に、図10を参照しながら、実施例6による積層セラミックコンデンサの製造方法を時系列的に説明する。図10において、左半分には転写ローラ12上でのパターンが展開状態とされて断面図で示され、右半分には平板状部材21上でのパターンの積層状態が断面図で示されている。図10において、図9に示す要素には同様の参照符号を付している。また、図10に示す「F3」等の符号は、以下に説明する工程を示す項目符号である「F3」等に対応している。
(F1)…[液体トナー準備工程]
実施例3における(C1)の内部電極形成用液体トナー準備工程、(C2)の段差吸収セラミック層形成用液体トナー準備工程、および(C3)のセラミックグリーンシート成形用液体トナー準備工程の各々と同様の工程を実施する。
(F2)…[外部電極形成用液体トナー準備工程]
Niなどの導電性金属粒子と樹脂成分とを液中に分散させた状態にある外部電極形成用液体トナーを得る。外部電極形成用液体トナーにおいて、内部電極形成用液体トナーの場合と同様、樹脂成分は、樹脂粒子として液中に分散した状態にあっても、導電性金属粒子が付着した樹脂粒子として液中に分散した状態にあっても、導電性金属粒子をコーティングする状態にあってもよい。また、分散性向上のため、分散剤を加えてもよい。この液体トナー中において、導電性金属粒子および樹脂成分は帯電される。この外部電極形成用液体トナーは、第4のタンク11に収容される。なお、用いられる導電性金属粒子は、その表面が金属酸化膜によって覆われた状態のものであってもよい。
以下において、当然のごとく実施される感光体ドラム帯電工程および露光ビーム照射工程について、ならびに付随的に実施されるパターン乾燥工程、パターン平滑化工程、感光体ドラムクリーニング工程および転写ローラクリーニング工程等についての説明は省略する。
(F3)…[転写ローラ上での第4のシート状構造物形成工程]
内部電極形成用液体トナー、外部電極形成用液体トナーおよび段差吸収セラミック層形成用液体トナーのそれぞれについて、感光体ドラム2から転写ローラ12への転写工程を実施することによって、図10(F3)に示すように、転写ローラ12上に、図9(4A)および(4B)に示した内部電極パターン54、外部電極パターン48および段差吸収セラミック層パターン55からなる第4のシート状構造物56を形成する。
(F4)…[転写ローラ上での第3のシート状構造物形成工程]
外部電極形成用液体トナーおよびセラミックグリーンシート成形用液体トナーのそれぞれについて、感光体ドラム2から転写ローラ12への転写工程を実施することによって、図10(F4)に示すように、転写ローラ12上の上記第4のシート状構造物56上に、図9(3A)および(3B)に示した外部電極パターン48およびセラミックグリーンシート52からなる第3のシート状構造物53を形成する。
(F5)…[転写ローラ上での第5のシート状構造物形成工程]
外部電極形成用液体トナーおよびセラミックグリーンシート成形用液体トナーのそれぞれについて、感光体ドラム2から転写ローラ12への転写工程を実施することによって、図10(F5)に示すように、転写ローラ12上の上記第3のシート状構造物53上に、図9(5A)および(5B)に示した外部電極パターン48およびセラミックグリーンシート57からなる第5のシート状構造物58を形成する。
(F6)…[転写ローラから平板状部材への転写]
上記(F3)〜(F5)の工程を経て得られた第4、第3および第5のシート状構造物56、53および58からなる積層構造物59を、図10(F6)に示すように、転写ローラ12から平板状部材21へ転写する。
(F7)…[転写ローラ上での第2のシート状構造物形成工程]
内部電極形成用液体トナー、外部電極形成用液体トナーおよび段差吸収セラミック層形成用液体トナーのそれぞれについて、感光体ドラム2から転写ローラ12への転写工程を実施することによって、図10(F7)に示すように、転写ローラ12上に、図9(2A)および(2B)に示した内部電極パターン49、外部電極パターン48および段差吸収セラミック層パターン50からなる第2のシート状構造物51を形成する。
(F8)…[転写ローラ上での第3のシート状構造物形成工程]
外部電極形成用液体トナーおよびセラミックグリーンシート成形用液体トナーのそれぞれについて、感光体ドラム2から転写ローラ12への転写工程を実施することによって、図10(F8)に示すように、転写ローラ12上の上記第2のシート状構造物51上に、図9(3A)および(3B)に示した外部電極パターン48およびセラミックグリーンシート52からなる第3のシート状構造物53を形成する。
(F9)…[転写ローラから平板状部材への転写]
上記(F7)および(F8)の工程を経て得られた第2および第3のシート状構造物51および53からなる積層構造物60を、図10(F9)に示すように、転写ローラ12から平板状部材21へ転写して、前述の積層構造物59上に積層する。
(F10)…[転写ローラ上での第1のシート状構造物形成工程]
外部電極形成用液体トナーおよびセラミックグリーンシート成形用液体トナーのそれぞれについて、感光体ドラム2から転写ローラ12への転写工程を実施することによって、図10(F10)に示すように、転写ローラ12上に、図9(1A)および(1B)に示した外部電極パターン48およびセラミックグリーンシート46からなる第1のシート状構造物47を形成する。
(F11)…[転写ローラ上での第4のシート状構造物形成工程]
内部電極形成用液体トナー、外部電極形成用液体トナーおよび段差吸収セラミック層形成用液体トナーのそれぞれについて、感光体ドラム2から転写ローラ12への転写工程を実施することによって、図10(F11)に示すように、転写ローラ12上の上記第1のシート状構造物47上に、図9(4A)および(4B)に示した内部電極パターン54、外部電極パターン48および段差吸収セラミック層パターン55からなる第4のシート状構造物56を形成する。
(F12)…[転写ローラ上での第3のシート状構造物形成工程]
外部電極形成用液体トナーおよびセラミックグリーンシート成形用液体トナーのそれぞれについて、感光体ドラム2から転写ローラ12への転写工程を実施することによって、図10(F12)に示すように、転写ローラ12上の上記第4のシート状構造物56上に、図9(3A)および(3B)に示した外部電極パターン48およびセラミックグリーンシート52からなる第3のシート状構造物53を形成する。
(F13)…[転写ローラから平板状部材への転写]
上記(F10)〜(F128)の工程を経て得られた第1、第4および第3のシート状構造物47、56および53からなる積層構造物61を、図10(F13)に示すように、転写ローラ12から平板状部材21へ転写して、前述の積層構造物60上に積層する。
(F14)…[カット・焼成・外部電極形成・めっき工程]
上記(F13)の工程で得られた積層体ブロックを個々の積層セラミックコンデンサのためのチップにカットし、その後、焼成、めっき等の工程を経て、積層セラミックコンデンサを得る。上記カット工程では、カット面に外部電極パターン48が露出するようにする。
上記(F7)の工程を、上記第2のシート状構造物51に代えて、図9(4A)および(4B)に示した第4のシート状構造物56について実施しながら、上記(F7)〜(F9)の各工程に相当する工程を追加し、この工程と上記(F7)〜(F9)の各工程とを複数回繰り返してもよい。
また、この実施例6を図4に示した製造装置1bを用いて実施し、上記(F6)、(F9)および(F13)の各工程を、図4に示したロール状部材31上で実施してもよい。あるいは、この実施例6を図1に示した製造装置1を用いて実施し、上記(F6)、(F9)および(F13)の各工程を、図1に示した長尺シート13上で実施してもよい。
また、この実施例6の変形例として、転写ローラ12上に1つのシート状構造物を形成するごとに、平板状部材21またはロール状部材31への転写を繰り返すといった実施態様を採用してもよい。
1,1a,1b 製造装置
2 感光体ドラム
4 帯電装置
5 露光ビーム
6 露光ビーム照射装置
7 現像装置
8,9,10,11 タンク
12 転写ローラ
13 長尺シート
15 圧胴
16 プレスローラ
21 平板状部材
31 ロール状部材
41,46,52,57 セラミックグリーンシート
42,49,54 内部電極パターン
43,50,55 段差吸収セラミック層パターン
48 外部電極パターン

Claims (32)

  1. パターン形成対象物上に所定の粒子を含むパターンを形成するために用いられる、積層セラミック電子部品の製造装置であって、
    表面に静電潜像が形成される感光体ドラムと、
    前記感光体ドラムの表面を帯電させる帯電装置と、
    前記感光体ドラムの表面に露光ビームを照射して静電潜像を作製する露光ビーム照射装置と、
    前記感光体ドラム上の前記静電潜像に樹脂成分とともに前記粒子を付着させることによって前記粒子を含むパターンを前記感光体ドラム上に形成する現像装置と、
    前記現像装置に前記粒子を供給するタンクと、
    前記感光体ドラムと対向して配置され、前記感光体ドラム上の前記パターンが転写される転写ローラと
    前記転写ローラに転写されてから前記パターン形成対象物上に転写されるまでの経路上で、前記転写ローラに向かうプレス作用を及ぼすためのプレスローラと、
    を備え、
    前記タンクは、前記粒子としての導電性金属粒子と樹脂成分とを液中に分散させた状態にある導体膜形成用液体トナーを収容する第1のタンクを含み、
    前記帯電装置によって全体を帯電させた前記感光体ドラムに向かって、前記露光ビーム照射装置により前記露光ビームを照射することによって、形成しようとする導体膜パターンに対応する第1の静電潜像を前記感光体ドラム上に形成し、次に、前記第1のタンクから供給された前記導体膜形成用液体トナーに含まれる前記導電性金属粒子および樹脂成分を前記第1の静電潜像に付着させることによって、前記導電性金属粒子および樹脂成分による導体膜パターンを前記感光体ドラム上に形成し、次に、前記導体膜パターンを前記感光体ドラムから前記転写ローラに転写し、前記プレスローラによって前記転写ローラ上の前記導体膜パターンをプレスし、次いで、前記転写ローラから前記パターン形成対象物上に転写するように構成された、積層セラミック電子部品の製造装置。
  2. 前記転写ローラに関連して設けられる乾燥装置をさらに備える、請求項1に記載の積層セラミック電子部品の製造装置。
  3. 前記プレスローラを加熱するためのヒータをさらに備える、請求項1または2に記載の積層セラミック電子部品の製造装置。
  4. 前記パターン形成対象物上にセラミック層パターンをさらに形成するために用いられ、
    前記タンクは、前記粒子としてのセラミック粒子と樹脂成分とを液中に分散させた状態にあるセラミック層形成用液体トナーを収容する第2のタンクをさらに含み、
    前記帯電装置によって全体を帯電させた前記感光体ドラムに向かって、前記露光ビーム照射装置により前記露光ビームを照射することによって、形成しようとする前記セラミック層パターンに対応する第2の静電潜像を前記感光体ドラム上に形成し、次に、前記第2のタンクから供給された前記セラミック層形成用液体トナーに含まれる前記セラミック粒子および樹脂成分を前記第2の静電潜像に付着させることによって、前記セラミック粒子および樹脂成分によるセラミック層パターンを前記感光体ドラム上に形成し、次に、前記セラミック層パターンを前記感光体ドラムから前記転写ローラに転写し、次いで、前記転写ローラから前記パターン形成対象物上に転写するように構成された、
    請求項1ないしのいずれかに記載の積層セラミック電子部品の製造装置。
  5. 前記セラミック層パターンは、前記パターン形成対象物上における前記導体膜パターンが形成されない領域に形成される、請求項に記載の積層セラミック電子部品の製造装置。
  6. 前記感光体ドラム上にある前記導体膜パターンの単位体積あたりの溶剤量は、前記第1のタンクに収容されている前記導体膜形成用液体トナーの単位体積あたりの溶剤量の2〜40%である、請求項1ないしのいずれかに記載の積層セラミック電子部品の製造装置。
  7. 前記感光体ドラム上にある前記セラミック層パターンの単位体積あたりの溶剤量は、前記第2のタンクに収容されている前記セラミック層形成用液体トナーの単位体積あたりの溶剤量の2〜40%である、請求項またはに記載の積層セラミック電子部品の製造装置。
  8. 前記パターン形成対象物は長尺シートであり、前記長尺シートを前記転写ローラに近接する状態で搬送する搬送装置をさらに備える、請求項1ないしのいずれかに記載の積層セラミック電子部品の製造装置。
  9. 前記長尺シートを前記転写ローラに向かってプレスするための圧胴をさらに備える、請求項に記載の積層セラミック電子部品の製造装置。
  10. 前記長尺シートはセラミックグリーンシートである、請求項またはに記載の積層セラミック電子部品の製造装置。
  11. 前記長尺シートはキャリアフィルムである、請求項またはに記載の積層セラミック電子部品の製造装置。
  12. 前記転写ローラは、前記感光体ドラムに近接する状態と前記パターン形成対象物に近接する状態とを選択的にとるように設けられる、請求項1ないしのいずれかに記載の積層セラミック電子部品の製造装置。
  13. 前記パターン形成対象物は平板状をなす、請求項12に記載の積層セラミック電子部品の製造装置。
  14. 前記パターン形成対象物はロール状をなす、請求項12に記載の積層セラミック電子部品の製造装置。
  15. パターン形成対象物上に所定の粒子を含むパターンを形成するために用いられる、積層セラミック電子部品の製造装置であって、表面に静電潜像が形成される感光体ドラムと、前記感光体ドラムの表面を帯電させる帯電装置と、前記感光体ドラムの表面に露光ビームを照射して静電潜像を作製する露光ビーム照射装置と、前記感光体ドラム上の前記静電潜像に樹脂成分とともに前記粒子を付着させることによって前記粒子を含むパターンを前記感光体ドラム上に形成する現像装置と、前記現像装置に前記粒子を供給するタンクと、前記感光体ドラムと対向して配置され、前記感光体ドラム上の前記パターンが転写される転写ローラと、前記転写ローラに転写されてから前記パターン形成対象物上に転写されるまでの経路上で、前記転写ローラに向かうプレス作用を及ぼすためのプレスローラと、を備え、前記タンクは、前記粒子としての導電性金属粒子と樹脂成分とを液中に分散させた状態にある導体膜形成用液体トナーを収容する第1のタンクを含む、そのような積層セラミック電子部品の製造装置を用意する工程と、
    前記帯電装置によって前記感光体ドラム全体を帯電させる工程と、
    帯電した前記感光体ドラムに向かって、前記露光ビーム照射装置により前記露光ビームを照射することによって、形成しようとする導体膜パターンに対応する第1の静電潜像を前記感光体ドラム上に形成する工程と、
    前記第1のタンクから供給された前記導体膜形成用液体トナーに含まれる前記導電性金属粒子および樹脂成分を前記第1の静電潜像に付着させることによって、前記導電性金属粒子および樹脂成分による導体膜パターンを前記感光体ドラム上に形成する工程と、
    前記導体膜パターンを前記感光体ドラムから前記転写ローラに転写する工程と、
    前記プレスローラによって前記転写ローラ上の前記導体膜パターンをプレスする工程と、
    前記導体膜パターンを前記転写ローラから前記パターン形成対象物上に転写する工程と
    を備える、積層セラミック電子部品の製造方法。
  16. 前記タンクとして、前記粒子としてのセラミック粒子と樹脂成分とを液中に分散させた状態にあるセラミック層形成用液体トナーを収容する第2のタンクを用意する工程と、
    前記パターン形成対象物上における前記導体膜パターンが形成されない領域に、セラミック層パターンを形成する工程と
    をさらに備え、
    前記セラミック層パターンを形成する工程は、
    前記帯電装置によって前記感光体ドラム全体を帯電させる工程と、
    帯電した前記感光体ドラムに向かって、前記露光ビーム照射装置により前記露光ビームを照射することによって、形成しようとする前記セラミック層パターンに対応する第2の静電潜像を前記感光体ドラム上に形成する工程と、
    前記第2のタンクから供給された前記セラミック層形成用液体トナーに含まれる前記セラミック粒子および樹脂成分を前記第2の静電潜像に付着させることによって、前記セラミック粒子および樹脂成分によるセラミック層パターンを前記感光体ドラム上に形成する工程と、
    前記セラミック層パターンを前記感光体ドラムから前記転写ローラに転写する工程と、
    前記セラミック層パターンを前記転写ローラから前記パターン形成対象物上に転写する工程と
    を備える、
    請求項15に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  17. パターン形成対象物上にセラミック粒子を含むセラミック層パターンを形成するために用いられる、積層セラミック電子部品の製造装置であって、表面に静電潜像が形成される感光体ドラムと、前記感光体ドラムの表面を帯電させる帯電装置と、前記感光体ドラムの表面に露光ビームを照射して静電潜像を作製する露光ビーム照射装置と、前記感光体ドラム上の前記静電潜像に樹脂成分とともに前記セラミック粒子を付着させることによって前記セラミック粒子を含むセラミック層パターンを前記感光体ドラム上に形成する現像装置と、前記現像装置に前記セラミック粒子を供給するタンクと、前記感光体ドラムと対向して配置され、前記感光体ドラム上の前記セラミック層パターンが転写される転写ローラと、前記転写ローラに転写されてから前記パターン形成対象物上に転写されるまでの経路上で、前記転写ローラに向かうプレス作用を及ぼすためのプレスローラと、を備え、前記タンクは、前記セラミック粒子と樹脂成分とを液中に分散させた状態にあるセラミック層形成用液体トナーを収容している、そのような積層セラミック電子部品の製造装置を用意する工程と、
    前記帯電装置によって前記感光体ドラム全体を帯電させる工程と、
    帯電した前記感光体ドラムに向かって、前記露光ビーム照射装置により前記露光ビームを照射することによって、形成しようとする前記セラミック層パターンに対応する静電潜像を前記感光体ドラム上に形成する工程と、
    前記タンクから供給された前記セラミック層形成用液体トナーに含まれる前記セラミック粒子および樹脂成分を前記静電潜像に付着させることによって、前記セラミック粒子および樹脂成分によるセラミック層パターンを前記感光体ドラム上に形成する工程と、
    前記セラミック層パターンを前記感光体ドラムから前記転写ローラに転写する工程と、
    前記プレスローラによって前記転写ローラ上の前記セラミック層パターンをプレスする工程と、
    前記セラミック層パターンを前記転写ローラから前記パターン形成対象物上に転写する工程と
    を備える、積層セラミック電子部品の製造方法。
  18. パターン形成対象物上に所定の粒子を含むパターンを形成するために用いられる、積層セラミック電子部品の製造装置であって、表面に静電潜像が形成される感光体ドラムと、前記感光体ドラムの表面を帯電させる帯電装置と、前記感光体ドラムの表面に露光ビームを照射して静電潜像を作製する露光ビーム照射装置と、前記感光体ドラム上の前記静電潜像に前記粒子を付着させることによって前記粒子を含むパターンを前記感光体ドラム上に形成する現像装置と、前記現像装置に前記粒子を供給するタンクと、前記感光体ドラムと対向して配置され、前記感光体ドラム上の前記パターンが転写される転写ローラとを備え、前記タンクは、前記粒子としての導電性金属粒子と樹脂成分とを液中に分散させた状態にある導体膜形成用液体トナーを収容する第1のタンクと、前記粒子としてのセラミック粒子と樹脂成分とを液中に分散させた状態にある段差吸収セラミック層形成用液体トナーを収容する第2のタンクとを含む、そのような積層セラミック電子部品の製造装置を用意する第1の工程と、
    前記帯電装置によって前記感光体ドラム全体を帯電させる第2の工程と、
    帯電した前記感光体ドラムに向かって、前記露光ビーム照射装置により前記露光ビームを照射することによって、形成しようとする前記パターンに対応する第1の静電潜像を前記感光体ドラム上に形成する第3の工程と、
    前記タンクから供給された前記粒子を前記第1の静電潜像に付着させることによって、前記粒子を含むパターンを前記感光体ドラム上に形成する第4の工程と、
    前記パターンを前記感光体ドラムから前記転写ローラに転写する第5の工程と
    を備え、
    前記第1のタンクから供給される前記導体膜形成用液体トナーに含まれる前記導電性金属粒子を前記粒子として用いながら、前記第2ないし第5の工程を実施することによって、前記転写ローラ上に導体膜パターンを転写する導体膜パターン転写工程と、
    前記第2のタンクから供給される前記段差吸収セラミック層形成用液体トナーに含まれる前記セラミック粒子を前記粒子として用いながら、前記第2ないし第5の工程を実施することによって、前記転写ローラ上の前記導体膜パターンが形成されない領域に段差吸収セラミック層パターンを転写する段差吸収セラミック層パターン転写工程と、
    前記導体膜パターンおよび前記段差吸収セラミック層パターンを同時に前記転写ローラから前記パターン形成対象物上に転写する同時転写工程と
    が実施される、積層セラミック電子部品の製造方法。
  19. 前記第1の工程において用意される前記積層セラミック電子部品の製造装置は、前記粒子としてのセラミック粒子と樹脂成分とを液中に分散させた状態にあるセラミックグリーンシート成形用液体トナーを収容する第3のタンクをさらに含み、
    前記第3のタンクから供給される前記セラミックグリーンシート成形用液体トナーに含まれる前記セラミック粒子を前記粒子として用いながら、前記第2ないし第5の工程を実施することによって、前記転写ローラ上にセラミックグリーンシートを成形するセラミックグリーンシート成形工程がさらに実施され、
    前記同時転写工程は、前記導体膜パターン、前記段差吸収セラミック層パターンおよび前記セラミックグリーンシートを同時に前記パターン形成対象物上に転写するように実施される、
    請求項18に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  20. 前記感光体ドラム上にある前記導体膜パターンの単位体積あたりの溶剤量は、前記第1のタンクに収容されている前記導体膜形成用液体トナーの単位体積あたりの溶剤量の2〜40%である、請求項151618および19のいずれかに記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  21. 前記感光体ドラム上にある前記セラミック層パターンの単位体積あたりの溶剤量は、前記第2のタンクに収容されている前記セラミック層形成用液体トナーの単位体積あたりの溶剤量の2〜40%である、請求項16ないし20のいずれかに記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  22. 前記転写ローラ上で前記導体膜パターンを乾燥する工程をさらに備える、請求項151618および19のいずれかに記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  23. 前記転写ローラ上で前記セラミック層パターンを乾燥する工程をさらに備える、請求項16ないし22のいずれかに記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  24. 前記積層セラミック電子部品の製造装置は、前記転写ローラに転写されてから前記パターン形成対象物上に転写されるまでの経路上で、前記転写ローラに向かうプレス作用を及ぼすためのプレスローラをさらに備え、前記プレスローラによって前記転写ローラ上の前記導体膜パターンをプレスする工程をさらに備える、請求項18または19に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  25. 前記プレスローラによって転写ローラ上の導体膜パターンをプレスする工程は、前記導体膜パターンを加熱する工程を含む、請求項15、16および24のいずれかに記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  26. 前記積層セラミック電子部品の製造装置は、前記転写ローラに転写されてから前記パターン形成対象物上に転写されるまでの経路上で、前記転写ローラに向かうプレス作用を及ぼすためのプレスローラをさらに備え、前記プレスローラによって前記転写ローラ上の前記セラミック層パターンをプレスする工程をさらに備える、請求項18または19に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  27. 前記プレスローラによって転写ローラ上のセラミック層パターンをプレスする工程は、前記セラミック層パターンを加熱する工程を含む、請求項26に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  28. パターン形成対象物上に所定の粒子を含むパターンを形成するために用いられる、積層セラミック電子部品の製造装置であって、表面に静電潜像が形成される感光体ドラムと、前記感光体ドラムの表面を帯電させる帯電装置と、前記感光体ドラムの表面に露光ビームを照射して静電潜像を作製する露光ビーム照射装置と、前記感光体ドラム上の前記静電潜像に前記粒子を付着させることによって前記粒子を含むパターンを前記感光体ドラム上に形成する現像装置と、前記現像装置に前記粒子を供給するタンクと、前記感光体ドラムと対向して配置され、前記感光体ドラム上の前記パターンが転写される転写ローラとを備え、前記タンクは、前記粒子としての導電性金属粒子と樹脂成分とを液中に分散させた状態にある内部電極形成用液体トナーを収容する第1のタンクと、前記粒子としてのセラミック粒子と樹脂成分とを液中に分散させた状態にある段差吸収セラミック層形成用液体トナーを収容する第2のタンクと、前記粒子としてのセラミック粒子と樹脂成分とを液中に分散させた状態にあるセラミックグリーンシート成形用液体トナーを収容する第3のタンクと、前記粒子としての導電性金属粒子と樹脂成分とを液中に分散させた状態にある外部電極形成用液体トナーを収容する第4のタンクとを含む、そのような積層セラミック電子部品の製造装置を用意する第1の工程と、
    前記帯電装置によって前記感光体ドラム全体を帯電させる第2の工程と、
    帯電した前記感光体ドラムに向かって、前記露光ビーム照射装置により前記露光ビームを照射することによって、形成しようとする前記パターンに対応する第1の静電潜像を前記感光体ドラム上に形成する第3の工程と、
    前記タンクから供給された前記粒子を前記第1の静電潜像に付着させることによって、前記粒子を含むパターンを前記感光体ドラム上に形成する第4の工程と、
    前記パターンを前記感光体ドラムから前記転写ローラに転写する第5の工程と
    を備え、
    前記第1のタンクから供給される前記内部電極形成用液体トナーに含まれる前記導電性金属粒子を前記粒子として用いながら、前記第2ないし第5の工程を実施することによって、前記転写ローラ上に内部電極パターンを転写する内部電極パターン転写工程と、
    前記第4のタンクから供給される前記外部電極形成用液体トナーに含まれる前記導電性金属粒子を前記粒子として用いながら、前記第2ないし第5の工程を実施することによって、前記転写ローラ上に外部電極パターンを転写する外部電極パターン転写工程と、
    前記第2のタンクから供給される前記段差吸収セラミック層形成用液体トナーに含まれる前記セラミック粒子を前記粒子として用いながら、前記第2ないし第5の工程を実施することによって、前記転写ローラ上の前記内部電極パターンおよび前記外部電極パターンのいずれもが形成されない領域に段差吸収セラミック層パターンを転写する段差吸収セラミック層パターン転写工程と、
    前記内部電極パターン、前記外部電極パターンおよび前記段差吸収セラミック層パターンを同時に前記転写ローラから前記パターン形成対象物上に転写する同時転写工程と
    が実施されるとともに、
    前記第4のタンクから供給される前記外部電極形成用液体トナーに含まれる前記導電性金属粒子を前記粒子として用いながら、前記第2ないし第5の工程を実施することによって、前記転写ローラ上に外部電極パターンを転写する第2の外部電極パターン転写工程と、
    前記第3のタンクから供給される前記セラミックグリーンシート成形用液体トナーに含まれる前記セラミック粒子を前記粒子として用いながら、前記第2ないし第5の工程を実施することによって、前記転写ローラ上の前記外部電極パターンが形成されない領域にセラミックグリーンシートを転写するセラミックグリーンシート転写工程と、
    前記外部電極パターンおよび前記セラミックグリーンシートを同時に前記転写ローラから前記パターン形成対象物上に転写する第2の同時転写工程と
    がさらに実施される、積層セラミック電子部品の製造方法。
  29. 前記パターン形成対象物は長尺シートであり、前記長尺シートは前記転写ローラに近接する状態で搬送される、請求項15ないし28のいずれかに記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  30. 前記長尺シートはセラミックグリーンシートである、請求項29に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  31. 前記長尺シートはキャリアフィルムである、請求項29に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  32. 前記転写ローラを、前記感光体ドラムに近接する状態から前記パターン形成対象物に近接する状態へと移動させる工程をさらに備える、請求項15ないし28のいずれかに記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
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