JP5473216B2 - 合成シリカガラス光学材料およびその製造方法 - Google Patents

合成シリカガラス光学材料およびその製造方法 Download PDF

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Description

関連出願
本発明は、2004年2月23日付けで出願された「レーザーで誘起される損傷に対して高い耐性を有する合成シリカ光学ガラス」と題する米国仮特許出願第60/547,304号、および2004年12月31日付けで出願された「レーザーで誘起される損傷に対して高い耐性を有する合成シリカ光学ガラス」と題する米国仮特許出願第60/640,777号の優先権を主張した出願であり、それらの内容は引例としてすべて本明細書に依存しかつ組み入れられる。
本発明は、高純度の合成または溶融シリカ材料およびその製造方法に関するものである。特に、本発明は、レーザーで誘起される損傷に対して優れた耐性を有する高純度の合成または溶融シリカ光学材料および光学部材に関するものである。本発明は、例えば、深紫外線領域および真空紫外線領域において動作する用途に用いられる光学部材のための高純度の合成または溶融シリカ材料の製造に有用なものである。
工業的に実施されているように、レンズ、プリズム、フィルタ、フォトマスク、反射器、エタロンプレートおよび窓などの溶融シリカ光学部材は、一般に巨大な製造炉内で作成された塊から製造される。巨大な製造炉内で作成された溶融シリカの塊は、その業界ではブールまたはインゴットとして知られている。ブランクはブールまたはインゴットから切り出され、仕上げられた光学部材は、以下に限られないが、ガラスブランクからのガラスの切断、研磨、および/またはコーティングを含む複数の製造ステップを経て製造される。これら光学部材の多くは、約360nm以下の波長を有する紫外線光、例えばエキシマーレーザービームまたはその他の紫外線レーザービームに曝される環境で働く種々の装置に用いられる。これら光学部材は、高度の集積回路の製造のためのレーザー露光リソグラフィー装置、レーザー加工機器、医療機器、核融合機器、またはその他の高出力紫外線レーザービームを用いる装置を含む種々の機器に組み込まれる。
レーザーのエネルギーおよびパルス繰り返し数が増大するにつれて、このようなレーザーと関連して用いられる光学部材は、高レベルのレーザー輻射線に曝される。溶融シリカ部材は、それらの卓越した光学特性およびレーザーで誘起される損傷に対する耐性により、このようなレーザーをベースとする光学系における光学部材のための選択された製造材料として広く用いられるようになってきた。
レーザー技術は、短波長、高エネルギーの紫外線スペクトル領域に発展しており、その効果は、レーザーから発せられる光の周波数の増大(波長の短縮)である。特に興味深いのは、紫外線および深紫外線(DUV)波長領域で動作する短波長エキシマーレーザーであり、これは約193nmおよび248nmの波長で動作する。エキシマーレーザーシステムは、マイクロリソグラフィーの分野において良く知られており、その短い波長は集積回路およびマイクロチップの製造において線の密度を高めることを可能にし、微小サイズの回路の製造を可能にする。より短い波長(より高い周波数)の直接的な物理的成果は、個々のフォトンが高いエネルギーを有するという事実から、ビーム中のより高いフォトンエネルギーである。このようなエキシマーレーザーシステムにおいては、溶融シリカからなる光学系が高エネルギーのフォトン放射レベルに長時間曝されるので、光学部材の光学的特性の劣化を招く。
このようなレーザーで誘起される劣化は、光透過レベルの低下、ガラスの褪色、屈折率の変化、密度の変化、およびガラスの吸収レベルの増大によって、溶融シリカの光学系の光学的特性および動作に悪影響を及ぼす。永年に亘って、光学的損傷に対する溶融シリカガラスの耐性を改善するための方法が示唆されてきた。火炎加水分解法、CVD微粒子再溶融法、プラズマCVD法、石英結晶粉の電気溶融のような方法およびその他の方法は、種々の度合でレーザー損傷を受け易い。
一般に示唆されてきたのは、このようなガラスのOH含有量を高いレベルに増大させることである。例えば非特許文献1には、欠陥発生率が溶融シリカのOH含有量に左右され、「ウェットな」シリカはKrFの用途に選ばれる材料であることが確認されている。特に、OHを多く含むシリカは、OHが少ないシリカよりも損傷に対する耐性が高いことに言及している。
特許文献1および関連する特許文献2にも、短波長紫外線レーザービームに曝されることによる光学的劣化に抵抗する能力は、水素ガスの存在下でOH基に左右されることが開示されている。特にこれらの引例には、OH含有量の低い高純度シリカガラスは、KrFエキシマーレーザーに対する耐性に乏しいことが示されている。同様に、非特許文献2には、酸素火炎加水分解法によって高純度四塩化珪素から合成されたものなどの、750重量ppmのOH基を含む高純度シリカガラスに関するKrFエキシマーレーザー輻射線下における蛍光発光作用および透過特性の劣化に対する溶解された水素の効果が開示されている。
その他にも、溶融シリカの光学的耐性を増大させる方法が示唆されている。例えば非特許文献3には、水素を含むガラスは、γ線で誘起される輻射に抵抗する傾向があることが開示されている。特許文献3には、溶融により形成された石英ガラス物品が水素を含む雰囲気中で約400〜1000℃に加熱されて、電離放射線の影響による着色(ソラリゼーション)を防止することが開示されている。同様に特許文献4には、水素雰囲気中で950から1400℃に加熱され、続いて酸素雰囲気中で同様の温度範囲で処理されることによって、シリカガラスによるUV光の透過率が改善されることが開示されている。
非特許文献4には、水素を含むガラス質シリカの放射は光学的欠陥の生成を抑圧するが、水素の含有は大量の結合ヒドロキシルおよび水素化物を形成する結果となり、かつガラスの膨張または密度の低下の原因となることが開示されている。
近年では特許文献5に、UVレーザー光による劣化に対する耐性を改善するために、溶融シリカの処理工程と組成操作の複雑な組合せによって、誘起される光学的劣化を防止して特定の水素濃度および屈折率を得る方法が開示されている。このようなUV照射の下では、溶融シリカの網目構造における珪素と酸素の間の化学的結合が一般に切断され、次いで他の構造と再結合して、目標領域における溶融シリカの部分的な密度の増大および部分的な屈折率の増大を招く結果となることが開示されている。
さらに近年では、特許文献6に、248nmのレーザー波長において10パルス(350mJ/cm/パルス)までのパルスによる光学的変化に対する高い耐性を有する高純度シリカが開示されている。特許文献6に開示された組成物は、少なくとも50ppmのOHと1×1018分子/cmよりも高いH濃度とを有する。
米国特許第5,086,352号明細書 米国特許第5,325,230号明細書 特公昭40−10228号抄訳 特公昭39−23850号抄訳 米国特許第5,410,428号明細書 米国特許第5,616,159号明細書 Escher,G.C.著「市販の溶融シリカにおけるKrFレーザーで誘起される色彩中心」SPIE vol.998,「エキシマービームの応用」30-37頁(1988年) Yamagata,S.著「シリカガラスのエキシマーレーザーに対する耐性の改善」Transactions of the Materials Research of Japan,Vol.8,82-96頁(1992) Faile,S.P.およびRoy,D.M.著「輻射線に耐性を有する水素を含有するガラスにおける色中心破壊のメカニズム」Materials Research Bull.Vol.5,385-390頁(1970) Shelby,J.E.著「水素を含有するガラス性シリカにおける輻射線効果」J.Applied Physics,Vol.50,No.5,3702-3706頁(1979)
上記に示唆された方法は、215nmおよび260nmにおいて誘起された吸収を低減するのに少なくともある程度は効果的であるが、エキサマーレーザーに長期間曝されると、輻射線によって誘起される収縮または膨張に起因する光学的損傷に対する対策についてはほとんどまたは全く示唆されていない。そして、エキシマーレーザーならびに集積回路チップおよびその他の製品を作成するためにそのエネルギーを伝達する材料への半導体産業の依存度、線幅が益々細くなりかつ入射光の波長が益々短くなる傾向、そしてその結果としてのレーザーエネルギーレベルの増大に鑑みて、溶融シリカ材料に要求される条件は益々厳しくなっている。したがって、特に入射光エネルギーに対して可能な限り不活性であり、紫外線レーザー輻射線に長期間曝された場合の光学的損傷に対する高い耐性、特に193nmおよび248nmのエキシマーレーザーによって発生するUV輻射線に長期間曝されることに伴う光学的損傷に対する耐性を示す、より優れた溶融シリカガラスの必要性が高まっている。
よって、本発明の目的は、使用中にレーザーによって誘起される収縮または膨張に起因する光学的損傷に対する高純度シリカガラスの耐性を増大させる方法の開示にある。
本発明は合成または溶融シリカガラス光学材料に関するものである。ここで用いられている「合成または溶融シリカガラス光学材料」という用語は、炉内で生成された溶融シリカのブールまたはバルク片、プリフォーム、ブールまたはプリフォームから切断されたブランク、および合成溶融シリカのブランクから製造された溶融シリカ光学部材を含む。溶融シリカ光学部材の製造は、以下に限られない、切断、研削、研磨および/または溶融シリカガラス片のコーティングを含む仕上げステップを含む。
本発明の一つの実施の形態によれば、紫外波長領域における、特に約250nm未満の波長における紫外線による光学的損傷に対して高い耐性を有する合成シリカガラス光学材料が提供される。約193nmにおいて約70μJ/cmのフルエンスで動作する百億パルスのレーザーに曝された場合に、本発明の合成シリカガラス光学材料が示す633nmで測定されたレーザー誘起波面歪は、−1.0と1.0nm/cmの間、好ましくは−0.1と1.0nm/cmの間である。別の実施の形態においては、633nmで測定された合成シリカガラス光学材料が、約193nmにおいて約40μJ/cmのフルエンスで動作する百億パルスのレーザーに曝された場合に、約−0.5と0.5nm/cmの間、好ましくは−0.1と0.5nm/cmの間のレーザー誘起波面歪を示す。
本発明の一つの実施の形態においては、本発明の合成シリカガラス光学材料が、約5.0×1017分子/cm未満のH濃度と、約600ppm未満のOH濃度とを有するが、H濃度は2.0×1017分子/cm未満が好ましい。別の実施の形態によれば、使用される合成シリカガラス光学材料が、約0.1から2.0×1017分子/cmの間の範囲のH濃度と、約125ppm未満のOH濃度とを有する。合成シリカガラス光学材料のさらに別の実施の形態は、約0.4から1.0×1017分子/cmの間の範囲のH濃度と、約600ppm未満のOH濃度とを有する。
本発明の合成シリカガラス光学材料により、フォトリソグラフ機器に用いるための、レンズ系に組み込まれた溶融または合成シリカガラスレンズ内の低レベルのレーザー誘起波面歪を示すレンズ系を製造することができる。
本発明のさらなる利点は、下記の詳細な説明に記載されている。上述した概要説明および下記の詳細な説明の双方は例示的であって、請求項に示された本発明のさらなる説明の提供を意図したものである。
合成溶融シリカが高エネルギー密度のレーザー光に曝されているときまたはその後で蒙る「収縮」現象については当業者に良く知られている。その結果、密度および屈折率が局部的に増大し、これにより光学部品の光学的特性の劣化を招く。これに加えて、光学用石英ガラス部品が、低エネルギー密度であっても高いパルス数のレーザー光に曝されたときに逆の作用が働くことも知られている。これらの条件下では、屈折率の減少を伴う膨張が観察される。発生する現象の如何を問わず、このレーザー損傷は光学的特性を劣化させ、したがって光学部品の寿命を短縮させる。
本発明は、波長が250nm以下の紫外線を透過させるための、レーザーで誘起される損傷の度合いを軽減し得る合成石英ガラス光学材料を提供するものである。本発明の合成シリカガラス光学材料は、超高純度合成シリカガラスから作成され、このレーザー損傷に対して最適化された耐性を示すように調製された下記の組成を有する。特に、本発明の合成シリカ材料は、約5.0×1017分子/cm未満のH濃度レベルと約600ppm未満のOH濃度とを備えている。しかしながら、合成シリカガラスのH濃度は約2.0×1017分子/cm未満であることが好ましい。本発明の合成シリカガラス光学材料のレーザー損傷に対する高い耐性は、約70μJ/cmのフルエンスと、約25〜35ns/パルスの間の範囲のパルス長で動作する百億パルスのレーザーに曝された場合に、633nmで測定したレーザー誘起波面歪(以下LIWFDと呼ぶ)が約−1.0と1.0nm/cmの間であることによって証明される。約193nmにおいて、約70μJ/cmのフルエンスと、約25〜35ns/パルスの範囲内のパルス長で動作する少なくとも百億パルス、好ましくは二百億パルスのレーザーに曝された場合に、合成シリカガラス光学材料が示すLIWFDは、約−1.0から1.0nm/cmの間であることが好ましい。さらなる実施例においては、約193nmにおいて、約40μJ/cmのフルエンスと、約25〜35ns/パルスの範囲内のパルス長で動作する少なくとも百億パルスのレーザーに曝された場合に、合成シリカガラスが約−0.5と0.5nm/cmの間のLIWFDを示すことが好ましく、633nmで測定した合成シリカガラスが約−0.1と0.5nm/cmの間のLIWFDを示すことがより好ましい。
別の実施例においては、合成シリカガラス光学材料が、約0.4から2.0×1017分子/cmの範囲内のH濃度と、約200ppm未満の、より好ましくは約0.1から200ppmの間のOH濃度とを備えている。
さらに別の実施例においては、合成シリカガラス光学材料が、約0.1から1.0×
1017分子/cmの範囲のH濃度と、約125ppm未満の、より好ましくは約0.1から100ppmの、さらに好ましくは約0.1から50ppmのOH濃度とを備えている。
理論に縛る意図はないが、約1300ppm までのレベルのOHならば、193nmにおける透過に負の影響を与えることはないことが知られているが、本発明者等は、より低いレベルのOHが意外にもLIWFDに好影響を与えることを発見した。
上記効果を調査しかつ実証するために、本発明者等は、従来と同様の方法によって、一連の合成シリカガラス光学材料の実施計画を策定した。詳細には、10,150および約1000ppm のOH濃度を有する3種類の溶融シリカサンプルを40μJ/cmのフルエンスにおいて動作する固定パルスカウント百億パルスのレーザーに曝し、図1に示すようにデータをプロットして、OH濃度変化に対するレーザー誘起波面歪の関係を示す「最適ライン」を作成した。図1を検討すると、低OH濃度とLIWFDの低減との相関関係を示している。図1における「最適ライン」は、LIWFDの最少許容値を得るためには、本発明の合成シリカガラス光学材料が、約600ppm未満のOH濃度を有していなければならないことを明らかにしている。この合成シリカガラス光学材料は、約193nmにおいて、かつ約40μJ/cmのフルエンスで動作する百億パルスのレーザーに曝された後に−1.0と1.0nm/cmの間のLIWFDを示すのが望ましく、好ましいOH濃度は200ppm未満、より好ましくは120ppm未満である。0.1と100ppm の間の範囲のOH濃度が最も好ましい。
本発明の溶融シリカに関し、重量ppm で測定したOH量であるOH濃度は、下記の態様、すなわち特にガラスの赤外線透過度の測定から導き出され、したがってβ−OHパラメータを用いて導出される。波長範囲は2〜5μm(波数範囲は5000−1〜2000−1)である。FT−IR(フーリエ変換赤外線)分光計または分散赤外線分光光度計のような旧来からある赤外線分光光度計が使用できる。OH濃度の変化に関する高空間分解能の測定に関しては、この分野で知られている付加的機器を用いればよい。
OH基は、溶融シリカにおいて2.72μm(3676cm−1)、2.21μm(4525cm−1)および1.38μm(7246cm−1)近傍に特徴のある吸収帯を有する。
パラメータβ−OHは、ガラスマトリクスにおけるヒドロキシル(OH)の相対リニア吸光係数、または単位光路長当たりの吸収として定義される。それは下記の等式を用いて計算される。すなわち、
β−OH=(1/t)log(Tref/TOH
ここで、Tref は、基準位置、4000cm−1のような非吸収波長におけるサンプルの透過度
OH は、OH吸収ピーク(シリカについては3676cm−1)におけるサンプルの透過度
tは、サンプルの厚さ(mm)。
このβ−OHの値はヒドロキシル濃度にリニアに比例する。
OH濃度c(モル・リットル−1)は、ベール・ランベルトの法則から導かれ、
A=ε・c・b
ここで、吸光係数A=log(Tref/TOH)、εはモル吸光係数(モル・リットル−1・cm−1
cはOH濃度(モル・リットル−1
bは光路長(サンプルの厚さ、cm)
c(モル・リットル−1)=A/(ε・b)
したがって、OH濃度(重量ppm)は、ガラスの密度およびOHの分子量(約17g/モル)を用いてc(モル・リットル−1)から計算することができる。特定の波長における高純度シリカに関する定数εは、従来技術から求められる。
合成溶融シリカ光学材料におけるレーザー誘起損傷を最少にするのに必要なHの量は当業者に知られているが、本発明者等は、5.0×1017分子/cm未満の低いHレベルのみが、好ましくは2.0×1017分子/cm未満が実際に必要なことを発見した。というわけで、水素分子濃度の測定を下記の態様で実施した。EEV 電荷結合素子(CCD)検知器を備えた JY Horiba T64000 分光計を用いてラマン分光分析を実施した。水素分子濃度[分子/cm]は、レーザー・ラマン・スペクトル(V.S.Khtomichenko外著、
Zhurnal Priadnoi Spektroskopii,46(6),987-997(1986))の、800cm−1(I 800)におけるシリカ散乱光ピークの強度に対する4135cm−1(I 4135)における水素分子散乱光ピークから検出された強度の比、すなわちI 4135/I 800から得た。より詳細には、ピーク強度は、背景に対する1次または2次のフィットを用いて、ピークの下方の面積を積分することによって測定した。この方法においては、検出限界が1×1016分子/cmであることに注目すべきである。
図2を参照すると、5種類の合成シリカガラス光学材料(具体例A〜E)に関する種々のフルエンスにおけるレーザー(約193nmで動作)パルス数の関数としてのLIWFD(633nmで計測)が示されており、このグラフは、露光パルス数(X軸)に対する入射計測光(633nm)の波長の分数における波面歪(Y軸)が示されている。特に、測定された波面歪は、屈折率の空間不均一性および光路長の相違によって妨げられた入射レベル波面の結果である。5個のサンプルのそれぞれを、当業者に知られている標準的溶融シリカ製造方法によって作成し、各サンプルは、現在の測定限界よりも低いH分子濃度を示し、5個の各サンプルは、表1に示されているように異なるOH濃度を示している。各サンプルを、同じく図1に示されているような一定のフルエンスにおいて動作する193nmパルスレーザーに曝した。図2を検討すると、現在の測定限界よりも低いH濃度を示すこれらのサンプルは、決して望ましくない収縮作用を示し、約193nmおよび約70μJ/cmで動作するレーザーの百億パルスに曝された場合に、633nmで測定されたLIWFDが2nm/cmを超えていることを示している。そこで、この作用から本発明者等は、LIWFDを最少化するには、ある最小H濃度が必要であると推察した。
Figure 0005473216
本発明の溶融シリカサンプル、特に下記に説明する具体例1に関する組成と態様で形成されたレーザーで照射された部分を含む大きな領域をイメージするために赤外線アレー検出器を用いた。具体的には、サンプルテストは、サンプルを70μJ/cmで動作する三百億パルスのレーザーに曝すことを含んでいた。赤外線アレーイメージ、またはOHアレーマップは、レーザー照射によるヒドロキシルの発生傾向を示さないヒドロキシルまたはOHプロフィールを示している。より具体的には、OHプロフィールデータは、この長期間のレーザー露光中に僅か約0.3ppm 以下のOHが形成されたことを示唆している。理論に縛られる意図はないが、水素がSiOと反応して、下記に示すようにSiOHとSiHとを形成すると仮定すると、
+SiO→SiOH+SiH
これは単に1.1×1016分子/cmの水素が反応したに過ぎないことを示唆している。このことは、低いLIWFDのためには低レベルの水素が容認できることを示している。上述のように、好ましい範囲は8.0×1015と2.0×1017分子/cmの間であるとしても、1.0×1015と5.0×1017分子/cmの間の範囲が容認可能である。このような低いレベルはまた、ガラスが純粋に収縮する態様で振舞うことを保証するために好ましい。予測不能なLIWFDは望ましくなく、したがって、低OH濃度を表す低OHレベルと組合せられた低Hレベルは、本質的にLIWFDが純粋に収縮することを保証している。軽微な「膨張」作用であれば、望ましくはないが容認できる。
Figure 0005473216
低レベルの水素のさらなる利点は、固結および水素添加ステップ(後述)中に維持されることを要するH添加レベルが、水素が引火性になるレベルよりも低く保たれることである。これらの引火性になるレベルよりも低いレベルで動作することは、明らかに製造の立場から好ましいことである。表3は、異なる分圧における水素の添加後のガラス中の水素レベルの結果を示す。ガラス中の水素レベルは、低LIWFDのために十分な非引火性ガスを用いて達成された。1×1015と5.0×1017分子/cmの間の目標水素レベルは、低LIWFDのために望ましく、非引火性レベルの水素を用いて安全かつ低コストで得られる。
Figure 0005473216
塩素、アルカリ金属、アルカリ土類金属および遷移金属の存在は、すべて193nmにおける透過損失を招くことに注目すべきである。したがって、ガラス中の塩素レベルは50ppm未満に調節されるのが望ましく、アルカリ金属、アルカリ土金属および遷移金属はすべて10ppb未満、好ましくは1ppb未満に調節される。
今日、二つの主な工程が光学用途に用いられる高純度合成溶融シリカガラスの製造に用いられている。これらは、スートからガラスを作成する工程と、直接ガラスを作成する工程またはブール工程である。
上記スートからガラスを作成する工程においては、シリカスート微粒子を炉内で生成し、例えば外付け気相堆積(OVD)法または気相軸付け(VAD)法等によって回転面上に堆積させて、多孔質スートプリフォームを形成する。このスートプリフォームを次に焼結温度で実質的に固結させて、透明な固結された高純度溶融または合成シリカ材料を形成する。これらVAD/OVD法は光ファイバープリフォームの製造に広く利用されており、したがって当業者に良く知られている。直接ガラスを作成する工程は、火炎加水分解による、スートからガラスを作成する方法におけるよりも高い温度でシリカスート微粒子を作成することを含み、かつスート微粒子を、一般にスートを生成させたのと同じ炉内において、そのまま溶融シリカ材料に固結する高い温度(例えば1650℃)で回転テーブルの表面に堆積させる。
高純度合成溶融シリカ材料を製造するための、スートからガラスを作成する方法は従来技術に記載されている。例えば米国特許出願公開第2003/0115905号明細書には、0.1×1016から4.0×1016分子/cmの範囲のH含有量と、125から450重量ppmの範囲のOH含有量と、5×1016分子/cmの未満のSiH基含有量と、2ppm未満の屈折率の非均一性とを有する溶融シリカブランクが開示されている。
一般に、上述した本発明による合成シリカガラス光学材料は、下記のスート堆積法により作成することができる。すなわち、
a)酸化を伴う熱分解すなわた火炎加水分解によってシリカに転化可能な蒸気形態の珪素含有化合物を含むガス流を生成させ、このガス流を燃焼バーナの火炎内に通して溶融シリカスートからなる非晶質微粒子を形成し、
b)上記溶融シリカスート微粒子を支持体上に堆積させて、溶融シリカスートプリフォームを形成し、
c)このスートプリフォームを固結させて透明なガラス体を形成し、
d)このガラス体を、H含有ガスの存在下で、上記ガラス体内へHを拡散させるのに十分な温度に加熱することにより、上記ガラス体に水素を添加する。
上記工程のステップ(a)においては一般に、スート微粒子が珪素先駆化合物の火炎加水分解によって提供される。プリフォーム/ガラス体の形成に有用な珪素先駆化合物は、塩素を含まないシクロシロキサン化合物、例えば、ヘキサメチルジシロキサン、ポリメチルシクロシロキサン、およびこれらの混合物のようなポリメチルシロキサンを含むことが好ましい。特に有用なポリメチルシクロシロキサンは、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、およびこれらの混合物である。
本発明の特に有用な方法においては、化学式――[SiO(CH――で表される、オクタメチルシクロテトラシロキサン(OMCTS)のような塩素を含まないシクロシロキサン化合物が溶融シリカプリフォームの原料として、あるいは、光導波路のための高純度溶融シリカの作成に利用される気相堆積法に用いられる。例えばOMCTS(オクタメチルシクロテトラシロキサン)等のような珪素先駆物質化合物は、CH等の水素火炎中に導入されてOとともに燃焼し、これによりシリカスートが形成される。ステップ(a)はプラズマに支援されてもよい。スートプリフォームの形成には塩素を含まない化合物が好ましいものの、SiClのような塩素を含む化合物も使用可能であるが、このタイプの塩化物を含む化合物を使用する場合は、最終的な合成溶融シリカ光学材料中の塩素成分を最少化または排除する余計なステップが必要である。
ステップ(b)においては、一般的な外付け気相堆積(OVD)法または気相軸付け(VAD)法を用いて、シリカスートを支持コア棒またはマンドレル上へ堆積させて多孔質体を形成する。マンドレルを用いる場合には、スート堆積後マンドレルを除去して、固結ステップ(c)に先立って中空円筒状の多孔質スート体を得る。
あるいは、スートプリフォームは、その内容のすべてが引例として本明細書に組み入れられる「溶融シリカおよびドープされた溶融シリカガラス」と題する米国特許第6,606,883号明細書が教示するところによっても作成可能である。この引用特許によれば、シリカスート微粒子を平坦面上に堆積させることによって、平らな多孔質シリカスートプリフォームを形成することができる。本明細書においては、以後このプリフォーム堆積法を、「平面堆積」と呼ぶことにする。平面堆積面は、回転かつ揺動しているので、より均一なスートプリフォームが生成可能となる利点がある。
固結(焼結)ステップ(c)は通常、HOおよび/またはOのみでなく、ヘリウムまたはアルゴンのような不活性ガスの存在下で行なわれる。例えば50ppm を超える比較的高いOH濃度を有するシリカガラスを得るためには、HOの存在においてスートプリフォームを固結させるのが望ましいことに注目すべきである。後述のように、もし固結ステップがHOの存在下で実施されるならば、シリカガラス中の最終的なOH濃度は、固結雰囲気中のHOの分圧によってある程度決定される。固結ステップが、H,O,弗素含有化合物などの他のガスの存在下で実施されることが可能であることも無視できない。特殊な実施例においては、固結ステップが、He,Arおよび/またはNのような不活性ガスを含む約900〜1100℃の間の範囲の温度の炉内にスートプリフォームを配置し、次いでこのスートプリフォームを完全に固結させるのに十分な、少なくとも1500℃の温度まで加熱することを含む。
スートプリフォームの清浄化は、塩素処理等のような周知の方法を用いて行なうことができる。前述のように、もしプリフォームがSiClのような塩素を含む珪素先駆物質化合物を用いて形成されるとすると、またはもしプリフォームが塩素を用いて清浄化されるとすると、固結に先立って塩素をプリフォームから除去することが望ましい。塩素の除去は、O,HO,弗素含有化合物、臭素含有化合物等、ならびにそれらと互換性のある混合物およびそれらの組合せを含む、しかしそれらに限定されない種々の形式のガスを用いることができる。
もし、堆積ステップおよび固結ステップの双方において塩素およびその化合物が存在していなければ(例えば、堆積ステップにおいては塩素を含まない先駆物質を用い、かつ固結ステップにおいては塩素を含まない浄化剤(例えば、Br,HBr,Br+CO)を用いることによって)、このようなスートプリフォームから作成された溶融シリカガラスには塩素が存在しないことになる。しかしながら、これらのステップが塩素を厳密に排除できなければ、塩素を含まないガラスを得るためには、固結ステップに先立って塩素排除ステップを追加しなければならない。
固結後、このように形成されたガラス体には、Hを含むガスの存在において、Hがガラス中に拡散するのに十分な温度で適当な時間加熱することによって、水素が添加される。従来は800℃もの高い温度が利用されていたが、約350℃を超える温度が推奨され、350〜500℃の間の温度が好ましい。次にサンプルは、水素がガラス全体に完全に拡散されるように、所定時間選ばれた温度に保たれる。0.01〜1気圧の水素の分圧が窒素またはアルゴンのような不活性ガスとバランスすることができる。
水素添加を実行する温度は、与えられたOHガラスに関するLIWFDに影響を与えることが判明している。特にOH濃度が約200ppm未満の低水分ガラスに関しては、大きな収縮挙動(LIWFD)を避けるために、添加温度は800℃未満でなければならず、600度未満が好ましい。
表4には、4個の合成シリカガラス光学材料に関するH濃度とOH濃度とが報告されており、具体例1,2および3は本発明の実施例であり、具体例4は比較用の従来例である。後述のように約5kgを超える重量を有するガラス円筒を作成し、その後これらの円筒から切り出した棒を、約193nmで動作するパルスレーザーに曝すことによってLIWFDに関するテストを行なった(LIWFDは633nmにおいて測定)。テスト時の各サンプルに関するフルエンスは表4に示されている。
Figure 0005473216
具体例1および2
先駆物質としてのオクタメチルシクロテトラシロキサン(OMCTS)と上述のようなOVD法を用いてスートプリフォームを作成した。次にこのスートプリフォームを、Heと2.7%Clとの混合ガスを炉の雰囲気に流して温度1050℃の炉内に4時間配置して固結させた。Clは、ガラスが未だ多孔質である間、OHのみでなくいかなる不純物をもガラスから排除するように作用し、4時間経過すると、ガラス体は熱平衡点に達した。固結ステップに続き、He/3%O混合ガスを流しながら1050℃の温度をさらに15分保った。このようにして形成されたガラス体を次に(同じHe/3%O混合ガス中で)3.1℃/分の割合で1235℃まで加熱し、次いで0.47℃/分の割合で1345℃まで加熱し、次に0.42℃/分の割合で1490℃まで加熱し、He/3%O混合ガス中でガラス体が所望のOH濃度を示すことができるのに十分な状態に保った。次にガラス体を室温まで冷却した。
次に、このようにして形成されたガラス体に対し水素添加を施した。この水素添加ステップでは、約10ppm のOH濃度を有するガラス体から円筒状サンプルを切出し、その後この円筒状サンプルを温度350℃まで加熱し、かつこの円筒を33日間この温度に保持し、かつこの円筒をH雰囲気、特にゲージ圧で482kPa(70psig)に加圧された、残りを窒素とする4.3体積%を超えるHを含む混合雰囲気に曝した。水素添加が完了すると、ガラス円筒サンプルを室温まで冷却した。
具体例3
上述のように、先駆物質としてのオクタメチルシクロテトラシロキサン(OMCTS)とOVD法とを用いてスートプリフォームを作成した。次にこのスートプリフォームを、Heと2.7%Clとの混合ガスを炉の雰囲気に流して温度1050℃の炉内に4時間配置して固結させた。Clは、ガラスが未だ多孔質である間、OHのみでなくいかなる不純物をもガラスから排除するように作用し、4時間経過すると、ガラス体は熱平衡点に達した。固結ステップに続き、He/3%O混合ガスを流しながら1050℃の温度をさらに15分保った。He/O混合ガスは残留するいかなる有機物質をも燃焼させる手段として機能した。このようにして形成されたガラス体を次に3℃/分の割合で1235℃まで加熱し、次いで0.47℃/分の割合で1345℃まで加熱し、次に0.25℃/分の割合で1430℃まで加熱し、最終加熱ステップ(1235℃から1430℃まで)中は、He/HO混合ガス中でガラス体が所望のOH濃度を示すことができるのに十分な状態に保った。次にガラス体を室温まで冷却した。
次に、このようにして形成されたガラス体に対し水素添加を施した。この水素添加ステップでは、約150ppm のOH濃度を有するガラス体から円筒状サンプルを切り出し、その後円筒状サンプルを温度350℃まで加熱し、かつこの円筒を33日間この温度に保持して、この円筒を、Hを含む雰囲気、特にゲージ圧で690kPa(100psig)に加圧された、残りを窒素とする約4体積%のHを含む混合雰囲気に曝した。水素添加が完了すると、ガラス円筒サンプルを室温まで冷却した。
具体例4
上述の具体例3の手順に従ってスートプリフォームを作成しかつ固結させた。
このようにして形成したガラス体に対し水素添加を施した。この水素添加ステップでは、約1200ppm のOH濃度を有するガラス体から円筒状サンプルを切り出し、その後円筒状サンプルに上述の具体例3の態様で水素添加を施した。
ここで図3を参照すると、OHのレベルが異なる4種類の合成シリカガラス光学材料(具体例1〜4)に関するレーザー誘起波面収縮歪の発生状況が示されており、特にこのグラフは、パルス数(X軸)に対する入射測定光(633nm)の波長の分数で波面歪(YY軸)を示している。特に測定された波面歪は、屈折率の空間的非等質性および変更された光路長によって妨げられた入射光の水平波面に起因する。上述の表4にはまた、各溶融シリカガラスの具体例がLIWFD測定中に受けるレーザーフルエンスが報告されている。
さらに詳しくは、上述のLIWFD測定は、下記の態様で行なった。上述の円筒状サンプルから棒を切り出しかつ研磨して、ArFエキシマーレーザーからの193nm輻射線に長さ方向に沿って、特に3mmの直径を示すビームに曝した。レーザーは、繰返し率4kHz、デューティサイクル100%で動作し、約30ns(一般に25〜35ns)のパルス長を示した。波長633nmにおける光路長のレーザー誘起変化を定量化する633nmの干渉分光計によるこのテストにおいて、約30から40億パルス毎にサンプルを露光装置から外してレーザーによる損傷の特徴付けを行なった。これらの中間テスト計測後、目標とする全パルスカウント数に達するまでサンプルを露光装置に戻した。各サンプル毎の全パルスカウント数は一般に200から300億に達した。
図3を検討すると、従来例である高濃度OHを含有する具体例4(1200ppm のOH)は極めて悪いLIWFDを示し、特に、望ましくない高膨張挙動を示した。
表5には、上述した具体例1を含む9種類の合成シリカガラス光学材料に関するH濃度とOH濃度とが報告されており、具体例1,5,6,8,9および12は本発明の実施例であり、具体例7,10および11は比較用の代表的な従来例である。上述と同様に、約5kgを超える重量を有するガラスブランク円筒を作成し、下記に詳述するように、193nmパルスレーザーに曝して複屈折およびLIWFDに関するテストを行なった(LIWFDは193および633nmの双方において測定)。
Figure 0005473216
具体例5
上述のように先駆物質としてのオクタメチルシクロテトラシロキサン(OMCTS)とOVD法を用いてスートプリフォームを作成した。次にこのスートプリフォームを、Heを含むガスを炉の雰囲気に流して温度950℃の炉内に4時間配置して固結させた。Heを含むガスに4時間浸した後、雰囲気をHe/3%O混合ガスに替え、存在している残留有機物質をOによって除去した。次にこのガラス体をHe/O混合ガスにさらに3時間浸し(950℃)、その後温度を3.1℃/分の割合で1235℃まで上昇させ、次いで0.47℃/分の割合で1345℃まで上昇させ、次に0.42℃/分の割合で1490℃まで上昇させ、このHe/3%O混合ガスを、得られるガラス体が所望のOH濃度を示すことができるのに十分な状態に保った。次にガラス体を室温まで冷却した。
次に、このようにして形成されたガラス体に対し水素添加を施した。この水素添加ステップでは、約100〜120ppm の間のOH濃度を有するガラス体から円筒状サンプルを切り出し、その後円筒状サンプルを温度350℃まで加熱し、かつこのサンプルを33日間この温度に保持して、この円筒サンプルをH雰囲気、特にゲージ圧で296kPa(43psig)に加圧された、残りを窒素とする約4体積%のHを含む混合雰囲気に曝した。水素添加が完了すると、ガラス円筒サンプルを室温まで冷却した。
具体例6
上述の具体例5の手順に従ってスートプリフォームを作成しかつ固結させた。このようにして形成されたガラス体に対し水素添加を施した。この水素添加ステップでは、約94ppm の平均OH濃度を有するガラス体から円筒状サンプルを切り出し、その後この円筒状サンプルを温度350℃まで加熱し、かつこのサンプルを、Hを含む雰囲気、特にゲージ圧で379kPa(55psig)に加圧された、残りを窒素とする4体積%を超えるHを含む混合雰囲気中で33日間この温度を保持した。水素添加が完了すると、ガラス円筒サンプルを室温まで冷却した。
具体例7
上述の具体例3の手順に従ってスートプリフォームを作成しかつ固結させた。
次に、このようにして形成されたガラス体に対し水素添加を施した。この水素添加ステップでは、1134ppm のOH濃度を有するガラス体からなる円筒状サンプルを切り出し、その後上述した具体例3の態様で円筒状サンプルを温度350℃まで加熱し、かつこのサンプルを33日間この温度に保持して、H雰囲気、特にゲージ圧で689kPa(100psig)に加圧された、約4体積%のHを含む混合雰囲気に曝した。水素添加が完了すると、ガラス円筒サンプルを室温まで冷却した。
具体例8
上述の具体例5の手順に従ってスートプリフォームを作成しかつ固結させた。このようにして形成されたガラス体に対し、その後具体例5の手順に従って水素添加を施した。
具体例9
上述の具体例5の手順に従ってスートプリフォームを作成しかつ固結させた。このようにして形成されたガラス体に対し水素添加を施した。この水素添加ステップでは、約94ppm の平均OH濃度を有するガラス体からなる円筒状サンプルを切り出し、その後このガラス円筒を温度500℃まで加熱し、かつこのサンプルを、Hを含む雰囲気、特にゲージ圧で379kPa(55psig)に加圧された、残りを窒素とする4%のHを含む混合雰囲気中においてこの温度で7日間保持した。
具体例10
上述の具体例3の手順に従ってスートプリフォームを作成しかつ固結させた。このようにして形成されたガラス体に対しアニーリングと水素添加を施した。このステップでは、約1280ppm の平均OH濃度を有するガラス体からなる円筒状サンプルを切り出し、その後このガラス円筒を10℃/分の割合で1200℃まで加熱し、この温度を10時間保持した。次にこのガラス円筒を5℃/時の割合で1100℃まで冷却してから116時間保持し、次に5℃/時の割合で900℃まで冷却し、次いで30℃/時の割合で室温まで冷却した。このアニーリング/水素添加ステップは、ステップ全体に亘ってHを含む雰囲気、特にゲージ圧で482kPa(70psig)に加圧された、残りを窒素とする体積4%のHを含む混合雰囲気中で行なった。
具体例11
上述の具体例5の手順に従ってスートプリフォームを作成しかつ固結させた。このようにして形成されたガラス体に対し、上述の具体例10に記載れた手順でニーリングと水素添加を施した。
具体例12
上述の具体例5の手順に従ってスートプリフォームを作成しかつ固結させた。このようにして形成されたガラス体に対し水素添加を施した。この水素添加ステップでは、約97ppm の平均OH濃度を有するガラス体からなる円筒状サンプルを切出し、その後このガラス円筒を温度500℃まで加熱し、かつこのサンプルを、Hを含む雰囲気、特にゲージ圧で379kPa(55psig)に加圧された、残りを窒素とする4体積%のHを含む混合雰囲気中においてこの温度で7日間保持した。
ここで図4を参照すると、本発明の実施例および従来例の合成シリカガラス光学材料に関するLIWFDの発生状況が示されており、特にこのグラフは、193nmレーザーのパルス数(X軸)に対する入射測定光(633nm)の波長の分数で波面歪(Y軸)を示している。上述の表5には、LIWFDテスト中に各棒(円筒状ガラスサンプルから切り出した)が曝された一定のフルエンスが報告されている。テスト態様は図3について説明したものと同様である。したがって、図4におけるサンプルに関しては、193nmの輻射線に曝されることによって発生したLIWFDを633nmで測定した。
図5を参照すると、本発明の実施例および従来例の合成シリカガラス光学材料に関する、193nmにおけるレーザーパルスのパルス数の関数としての複屈折が示されている。テスト態様は、633nm光を用いた複屈折測定システムを利用して複屈折を測定したことを除いては、図3に関して説明したものと同様である。
図6を参照すると、本発明の実施例および従来例の合成シリカガラス光学材料に関する約193nmにおけるパルス数の関数としてのLIWFDが示されており、特にこのグラフは、193nmにおけるパルス数(X軸)に対する入射測定光(193nm)の波長の分数で波面歪(Y軸)を示している。図4のテストにおける193nm露光の同じフルエンスを、この図6における具体例に関して利用した。しかしながら、ここで発生したLIWFDは、633nmに代えて193nmにおいて測定した。
図4〜図6を検討すると、比較用サンプル7,10および11はそれぞれ望ましくないLIWFD挙動を示している。特に、二つの高OH含有サンプル7および10(1134ppm と1280ppm )は、容認できないLIWFD挙動(著しい膨張)を示している。一方、サンプル11は著しい収縮挙動を示しているが(100億パルスにおいて1nm/cmを超えている)、その理由は、一つには、水素添加ステップが、上述した800℃(好ましくは600℃)の水素添加温度よりも遥かに高い温度(1200℃)で行なわれたことによるものである。
従来の合成シリカ光学材料と比較して、本発明の合成シリカ光学材料の利点は、(1)溶融シリカレンズに望まれる、優れたレンズ挙動/特性をもたらす、一貫した低いレーザー誘起損傷挙動にある。
本発明の精神および範囲から離れることなしに本発明に対する種々の変更が可能なことは当業者には明らかであろう。したがって、本発明は、添付の請求項およびそれらの均等物の範囲内で提供される種々の変形、変更をカバーすることを意図するものである。
合成シリカ光学材料に関する約193nmにおけるレーザー誘起波面歪に対するOH濃度レベルを変化させる効果を示すグラフ 現在の検出限界よりも低いHレベルを示す一連のシリカ光学材料に関する種々の輻射フルエンスにおける波面歪と約193nmにおけるレーザーパルス数との関係を示すグラフ 本発明および比較用の従来の合成シリカ光学材料(本発明3種類、比較用1種類)に関する、種々のフルエンスにおける約193nmにおけるレーザーパルス数の関数としての(633nmで測定した)波面歪を示すグラフ 本発明および比較用の従来の合成シリカ光学材料(本発明6種類、比較用3種類)の合成シリカ光学材料に関する、種々のフルエンスにおける約193nmにおけるレーザーパルス数の関数としての(633nmで測定した)波面歪を示すグラフ 本発明および比較用の従来の合成シリカ光学材料に関する、種々のフルエンスにおける約193nmにおけるレーザーパルス数の関数としての複屈折を示すグラフ 本発明および比較用の従来の合成シリカ光学材料(図4で説明した本発明6種類、比較用3種類)に関する、種々のフルエンスにおける約193nmにおけるレーザーパルス数の関数としての(193nmで測定した)波面歪を示すグラフ

Claims (1)

  1. 合成シリカガラス光学材料の製造方法であって、
    a)酸化を伴う熱分解または火炎加水分解によってシリカに転化可能な蒸気形態の珪素含有化合物を含むガス流を生成させ、該ガス流を燃焼バーナの火炎内に通して溶融シリカスートからなる非晶質微粒子を形成し、
    b)前記溶融シリカスート微粒子を支持体上に堆積させて、溶融シリカスートプリフォームを形成し、
    c)該スートプリフォームを固結させて透明なガラス体を形成し、
    d)該ガラス体を、H含有ガスの存在下で、350℃〜500℃の間の温度に加熱することにより、前記ガラス体に水素添加を施す諸ステップを含み、
    これにより、0.4から1.0×1017分子/cmの間の範囲のH濃度と0.1から100ppm の間の範囲のOH濃度とを有し、193nmにおいてかつ70μJ/cmのフルエンスで動作する百億パルスのレーザーに曝された場合に、633nmで測定したレーザー誘起波面歪が−1.0と1.0nm/cmの間であるシリカガラス光学材料を得ることを特徴とする合成シリカガラス光学材料の製造方法。
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