JP5465772B1 - 間接活線工事用アダプタ - Google Patents

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Abstract

【課題】操作性に優れた間接活線工事用アダプタを提供する。
【解決手段】アダプタ10は、一組で構成され、固定片11、把持片12、及び固定ねじ1sを有する。固定片11・11は、絶縁操作棒70の先端部に設けた一対の把持腕7a・7bに取り付けことができる。把持片12・12は、クリップ20に設けた一対の把持部21b・22bを挟持できる。一組のアダプタ10・10を一対の把持腕7a・7bに取り付け、一対の把持腕7a・7bが最も開角した状態で、一組のアダプタ10・10の間にクリップ20の把持部21b・22bを挟持でき、操作レバー74を解放した状態を維持して、電線Wにアプローチできるので、操作性に優れている。
【選択図】図9

Description

本発明は、間接活線工事用アダプタに関する。特に、絶縁操作棒などの間接活線工具の先端部に設けた一対の開閉する把持腕に取り付け、間接活線工事用クリップを着脱自在に連結する間接活線工事用アダプタの構造に関する。
間接活線工事用クリップは、絶縁操作棒などの間接活線工具に連結されて操作され、例えば、充電中の高圧配電線に被せた絶縁シートが間接活線工事中に高圧配電線から離脱しないように、把持できる。そして、間接活線工事用クリップは、絶縁シートを高圧配電線に仮固定することができる。
このような間接活線工事用クリップとしては、高圧配電線を挟持可能な一対の開閉部材の挟持面に緩やかに湾曲した大小の凹部を設け、比較的ラフな操作であっても、適用サイズの高圧配電線を大小の凹部のいずれかに把持できる間接活線工事用クリップが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−27209号公報
図11は、特許文献1による間接活線工事用クリップの構成を示す正面図である。本願の図11は、特許文献1の図1に相当している。図11を参照すると、特許文献1による間接活線工事用クリップ(以下、クリップと略称する)9は、一対の帯板状の開閉部材91・92で構成している。一対の開閉部材91・92は、図示しない電線を挟持可能な挟持部91a・92aと、後述する絶縁操作棒70(図5参照)によって把持される把持部91b・92bに区分している。
図11を参照すると、クリップ9は、一対の挟持部91a・92aの先端部を開閉可能に一対の開閉部材91・92を連結する連結部9cを有している。更に、クリップ9は、挟持部91a・92aの先端部が閉じる方向に力を付勢する捩じりコイルばね93を備えている。捩じりコイルばね93の付勢力に抗して、一対の把持部91b・92bを互いに近づけると、挟持部91a・92aの先端部を開くことができる。一対の把持部91b・92bを解放すると、捩じりコイルばね93に付勢されて、挟持部91a・92aの先端部を閉じることができる。
図11を参照すると、一対の挟持部91a・92aを閉じた状態では、クリップ9は、綾目状の滑り止め加工を表面に施した一対の把持部91b・92bの外面が略平行に形成されているので、絶縁操作棒70(図5参照)などを用いて、あらゆる方向からクリップ9を把持できる、としている。
又、図11を参照すると、クリップ9は、図示しない電線を挟持可能な一対の開閉部材91・92の挟持面に緩やかに湾曲した大小の凹部911・912を設け、比較的ラフな操作であっても、適用サイズの高圧配電線を大小の凹部911・912のいずれかに把持できる、としている。
図11を参照して、一対の把持部91b・92bの外面は、後述する絶縁操作棒70の先端部に設けた一対の開閉する把持腕7a・7bで把持できる(図6参照)。図6を参照して、一対の把持腕7a・7bは、通常、開いている。そして、絶縁操作棒70の手許部に設けた操作レバー74を握ることで(図5参照)、一対の把持腕7a・7bを閉じることができる。図5を参照して、操作レバー74を解放することで、一対の把持腕7a・7bを開くことができる。
図11を参照して、高所に配置された電線をクリップ9で仮固定する場合には、予め、操作レバー74を握って、一対の把持腕7a・7bにクリップ9を保持しておく(図5参照)。そして、絶縁操作棒70を操作して、クリップ9を電線に近づける。次に、操作レバー74を更に握って、一対の挟持部91a・91aを開いて、一対の挟持部91a・91aの間に電線を導入する。次に、操作レバー74を解放することで、一対の挟持部91a・91aを閉じて、電線又は電線を覆う絶縁シートを仮固定できる。
このように、従来の間接活線工事用クリップは、絶縁操作棒の操作レバーを握った状態を維持しながら、間接活線工事用クリップを電線に近づける必要があるので、絶縁操作棒の操作性に優れないものとなっている。絶縁操作棒の先端部に設けた一対の開閉する把持腕にアダプタを取り付け、絶縁操作棒の操作レバーを解放した状態で、このアダプタに間接活線工事用クリップを開閉可能に連結できれば、絶縁操作棒の操作性を向上できる。そして、以上のことが本発明の課題といってよい。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、絶縁操作棒の操作レバーを解放した状態で、間接活線工事用クリップを一対の開閉する把持腕に連結できる、操作性に優れた間接活線工事用アダプタを提供することを目的とする。
本発明者は、絶縁操作棒の先端部に設けた一対の把持腕は、通常、開く状態に力が働いていることに着目し、一組の間接活線工事用アダプタを一対の把持腕に取り付け、一対の把持腕が最も開角した状態で、一組の間接活線工事用アダプタの間に間接活線工事用クリップの把持部を挟持できるように、間接活線工事用アダプタの形状を工夫することにより、これらの課題が解決可能なことを見出し、これに基づいて、以下のような新たな間接活線工事用クリップ用アダプタを発明するに至った。
(1)本発明による間接活線工事用アダプタは、絶縁操作棒の先端部に設けた一対の開閉する把持腕に基端部側を取り付け、間接活線工事用クリップに設けた一対の把持部を一組の先端部側の間に挟持可能な、一組で構成される間接活線工事用アダプタであって、前記把持腕から遠心方向に突出する把持爪が挿入可能な凹部を底面に開口した固定片と、この固定片の側面に取り付け、前記把持爪を固定する固定ねじと、一対の前記把持爪が最も開角した状態で、一方の前記把持爪が延びる方向に対して、他方の前記把持爪が延びる方向に向かって、前記固定片から傾斜して延びる帯板状の把持片と、を備え、前記把持片は、端縁が開口されると共に、当該把持片が延びる方向と略平行に穿設されたキー溝状の凹条部を有し、前記把持部は、前記凹条部にスライド自在に嵌合する平行キー状の凸条部を有し、一対の前記凹条部が対向するように、一対の前記把持腕に取り付けられる。
(2)一対の前記把持爪が最も開角した状態で、一組の前記把持片は、一対の前記把持部を挿入可能に対向して配置されることが好ましい。
(3)前記把持片は、前記把持部の端縁が当接する停止面を凹条部に形成していることが好ましい。
(4)前記把持片は、前記把持部の両側面に対向し、当該把持片の幅方向の移動を規制する一対の規制片を前記凹条部の両翼に形成していることが好ましい。
(5)前記把持片は、一対の前記把持部を最も閉じた状態で、互いに干渉しない対向面を有することが好ましい。
本発明による間接活線工事用アダプタは、一組の間接活線工事用アダプタを一対の把持腕に取り付け、一対の把持腕が最も開角した状態で、一組の間接活線工事用アダプタの間に間接活線工事用クリップの把持部を挟持でき、操作レバーを解放した状態を維持して、電線にアプローチできるので、操作性に優れている。
本発明の一実施形態による間接活線工事用アダプタの構成を示す図であり、図1(A)は正面図、図1(B)は平面図、図1(C)は右側面図、図1(D)は左側面図、図1(E)は下面図、図1(F)は、図1(A)のA矢視図、図1(G)は、図1(C)のB−B矢視断面図である。 前記実施形態による間接活線工事用アダプタに適用される間接活線工事用クリップの構成を示す正面図であり、一対の挟持部が閉じた状態図である。 前記実施形態による間接活線工事用アダプタに適用される間接活線工事用クリップの構成を示す平面図である。 前記実施形態による間接活線工事用アダプタに適用される間接活線工事用クリップの構成を示す正面図であり、一対の挟持部が開いた状態図である。 前記実施形態による間接活線工事用アダプタが取り付けられる絶縁操作棒の正面図であり、図5(A)は、絶縁操作棒の基端部側を示し、図5(B)は、絶縁操作棒の先端部側を示している。 前記実施形態による間接活線工事用アダプタが取り付けられる絶縁操作棒の先端部を拡大した正面図である。 前記実施形態による一組の間接活線工事用アダプタを対向配置した状態図であり、一対の把持腕が最も開角した状態で、一対の把持腕に一組の間接活線工事用アダプタを取り付ける前の状態を示す正面図である。 前記実施形態による一組の間接活線工事用アダプタを対向配置した状態図であり、図8(A)は、一組の間接活線工事用アダプタで一対の挟持部を把持した状態を示す正面図、図8(B)は、図8(A)のA−A矢視断面図である。 前記実施形態による一組の間接活線工事用アダプタで一対の挟持部を把持した状態を示す正面図である。 図9の状態変化図であり、一対の把持腕を閉じて、一対の挟持部が開いた状態を示す正面図である。 従来技術による間接活線工事用クリップの正面図である。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
[間接活線工事用アダプタの構成]
最初に、本発明の一実施形態による間接活線工事用アダプタの構成を説明する。
図1は、本発明の一実施形態による間接活線工事用アダプタの構成を示す図であり、図1(A)は正面図、図1(B)は平面図、図1(C)は右側面図、図1(D)は左側面図、図1(E)は下面図、図1(F)は、図1(A)のA矢視図、図1(G)は、図1(C)のB−B矢視断面図である。
図1を参照すると、本発明の一実施形態による間接活線工事用アダプタ(以下、アダプタと略称する)10は、アダプタ本体1と固定ねじ1sで構成している。アダプタ本体1は、後述する絶縁操作棒70の先端部に設けた一対の開閉する把持腕7a・7bに取り付けことができる(図9参照)。又、アダプタ本体1は、後述する間接活線工事用クリップ(以下、クリップと略称する)20に設けた一対の把持部21b・22bを一組の先端部側の間に挟持できる(図8参照)。
図1を参照すると、アダプタ本体1は、固定片11と帯板状の把持片12で構成している。固定片11は、凹部11hを底面に開口している。凹部11hには、一対の把持腕7a・7bから遠心方向に突出する把持爪71a又は把持爪71bを挿入できる(図7参照)。
図1を参照すると、固定ねじ1sは、固定片11の側面に取り付けている。固定ねじ1sを一方の方向に回転すると、把持爪71a又は把持爪71bを固定できる(図9参照)。固定ねじ1sを他方の方向に回転すると、把持爪71a又は把持爪71bを凹部11hから離脱できる(図7参照)。
図1を参照すると、把持片12は、固定片11から傾斜して延びている。把持片12は、一対の把持爪71a・71bが最も開角した状態で(図6参照)、一方の把持爪71aが延びる方向に対して、他方の把持爪71bが延びる方向に向かって、固定片11から傾斜して延びている(図7参照)。
図1を参照すると、把持片12は、端縁が開口されると共に、把持片12が延びる方向と略平行に穿設されたキー溝状の凹条部12kを有している。一方、後述するクリップ20の把持部21b・22bは、凹条部12kにスライド自在に嵌合する平行キー状の凸条部21tを有している(図2又は図8(B)参照)。
一組のアダプタ10・10は、一対の凹条部12k・12kが対向するように、一対の把持腕7a・7bに取り付けられる(図7参照)。
図1を参照すると、把持片12は、後述するクリップ20の把持部21b・22bの端縁が当接する停止面21sを凹条部12kに形成している(図2参照)。凹条部12kに凸条部21tをスライドして、把持部21b・22bを挿入すると、停止面21sに把持部21b・22bの端縁が当接して、把持部21b・22bの挿入深さが規定される。
図1を参照すると、把持片12は、クリップ20の把持部21b・22bの両側面に対向する一対の規制片12g・12gを凹条部12kの両翼に形成している(図8(B)参照)。これにより、把持片12の幅方向の移動が規制される(図8(B)参照)。
又、図1を参照すると、一対の把持片12・12は、一対の把持部21b・22bを最も閉じた状態で、互いに干渉しない対向面12tを有している。これにより、一対の把持部21b・22bを確実に閉じることができる。
(間接活線工事用クリップの構成)
次に、実施形態によるアダプタ10に適用される間接活線工事用クリップの構成を説明する。図2は、前記実施形態による間接活線工事用アダプタに適用される間接活線工事用クリップの構成を示す正面図であり、一対の挟持部が閉じた状態図である。
図3は、前記実施形態による間接活線工事用アダプタに適用される間接活線工事用クリップの構成を示す平面図である。図4は、前記実施形態による間接活線工事用アダプタに適用される間接活線工事用クリップの構成を示す正面図であり、一対の挟持部が開いた状態図である。
図2から図4を参照すると、実施形態による間接活線工事用クリップ(以下、クリップと略称する)20は、一対の帯板状の開閉部材21・22で構成している。一対の開閉部材21・22は、電線W又は電線を被覆する絶縁シートSを挟持可能な挟持部21a・22aと、一組のアダプタ10・10を介して、後述する絶縁操作棒70(図5参照)によって把持される把持部21b・22bに区分している。
図2又は図4を参照すると、クリップ20は、一対の挟持部21a・22aの先端部を開閉可能に一対の開閉部材21・22を連結する連結部2cを有している。更に、クリップ20は、挟持部21a・22aの先端部が閉じる方向に力を付勢する捩じりコイルばね23を備えている。捩じりコイルばね23の付勢力に抗して、一対の把持部21b・22bを互いに近づけると、挟持部21a・22aの先端部を開くことができる。一対の把持部21b・22bを解放すると、捩じりコイルばね23に付勢されて、挟持部21a・22aの先端部を閉じることができる。
図2から図4を参照すると、クリップ20は、把持片12に設けた凹条部12kにスライド自在に嵌合する平行キー状の凸条部21tを把持部21b・22bの外面に有している。一対の把持爪71a・71bが最も開角した状態で、一対の把持爪71a・71bに固定された一対のアダプタ10・10の凹条部12kにスライド可能に挿入できる(図8参照)。
又、図2又は図4を参照すると、クリップ20は、電線Wを挟持可能な一対の開閉部材21・22の挟持面に緩やかに湾曲した大小の凹部211・212を設けている。そして、適用サイズの電線Wを大小の凹部211・212のいずれかに把持できる。
(絶縁操作棒の構成)
次に、前記実施形態による間接活線工事用アダプタが取り付けられる絶縁操作棒の構成を説明する。図5は、前記実施形態による間接活線工事用アダプタが取り付けられる絶縁操作棒の正面図であり、図5(A)は、絶縁操作棒の基端部側を示し、図5(B)は、絶縁操作棒の先端部側を示している。
図6は、前記実施形態による間接活線工事用アダプタが取り付けられる絶縁操作棒の先端部を拡大した正面図である。図7は、前記実施形態による一組の間接活線工事用アダプタを対向配置した状態図であり、一対の把持腕が最も開角した状態で、一対の把持腕に一組の間接活線工事用アダプタを取り付ける前の状態を示す正面図である。
図5又は図6を参照すると、間接活線工具となる絶縁操作棒70(いわゆる、絶縁ヤットコ)は、長尺の操作棒71と把持工具72で構成している。把持工具72は、操作棒71の先端部に着脱自在に取り付けられている。又、絶縁操作棒70は、作動棒73を備えている。絶縁操作棒70は、操作棒71及び作動棒73の中間部が絶縁性を有するプラスチックパイプなどで連結され、間接活線工法に好適なように、絶縁性が確保されている。
図5又は図6を参照すると、把持工具72は、開閉する一対の湾曲した把持腕7a・7bで構成している。そして、一方の把持腕7aは、基端部が固定された固定腕であり、他方の把持腕7bは、一方の把持腕7aの基端部に設けた回動軸7cを中心に回動する可動腕となっている。
図5又は図6を参照すると、作動棒73は、操作棒71に沿って保持されている。作動棒73の先端部は、他方の把持腕7bに回動可能に連結している。そして、作動棒73の手許部に設けた操作レバー74を操作すると、一方の把持腕7aに対して、他方の把持腕7bを開閉できる。
図6を参照して、操作レバー74を握って、操作レバー74を操作棒71に近づけると、一方の把持腕7aに対して、他方の把持腕7bを閉じることができる。操作レバー74を解放すると、操作レバー74に連結したばね(図示せず)の力で、一方の把持腕7aに対して、他方の把持腕7bを開くことができる。図6又は図7は、一方の把持腕7aに対して、他方の把持腕7bが最大に開いた状態を示している。
図6又は図7を参照して、一方の把持腕7aは、先細り状の把持爪71aを突出している。把持爪71aは、把持面70aを形成している。把持面70aは、操作棒71の軸中心と略平行に配置されている。同様に、他方の把持腕7bは、先細り状の把持爪71bを突出している。把持爪71bは、把持面70bを形成している。把持面70bは、把持面70aと所定の開角を設けて配置されている。図5から図7を参照して、操作レバー74を握ると、把持面70bを把持面70aに近づけることができる。
[間接活線工事用アダプタの作用]
次に、実施形態によるアダプタ10の構成を補足すると共に、アダプタ10の操作方法を説明しながら、アダプタ10の作用及び効果を説明する。図8は、前記実施形態による一組の間接活線工事用アダプタを対向配置した状態図であり、図8(A)は、一組の間接活線工事用アダプタで一対の挟持部を把持した状態を示す正面図、図8(B)は、図8(A)のA−A矢視断面図である。
図9は、前記実施形態による一組の間接活線工事用アダプタで一対の挟持部を把持した状態を示す正面図である。図10は、図9の状態変化図であり、一対の把持腕を閉じて、一対の挟持部が開いた状態を示す正面図である。
図7及び図8を参照すると、アダプタ10は、把持爪71a又は把持爪71bを凹部11hに挿入し、固定ねじ1sで固定できる。一組のアダプタ10・10は、一対の凹条部12k・12kが対向するように、一対の把持腕7a・7bに取り付けられている(図9参照)。
次に、図6又は図7を参照して、操作レバー74を解放すると(図5参照)、一方の把持腕7aに対して、他方の把持腕7bを最大に開角できる。そして、凹条部12kに凸条部21tをスライドして、一対の把持部21b・22bを一対の凹条部12k・12kに挿入することができる(図8又は図9参照)。図8又は図9に示した状態では、一対の把持爪71a・71bが最も開角した状態で、一組の把持片12・12は、一対の把持部21b・22bを挿入可能に対向して配置されている。
図8(B)を参照すると、把持片12は、クリップ20の把持部21b・22bの両側面に対向する一対の規制片12g・12gを凹条部12kの両翼に形成している。これにより、把持片12の幅方向の移動が規制されている。
次に、図9に示した状態を維持して、クリップ20を電線Wに向かって移動できる。図9に示した状態では、操作レバー74が解放されているので(図5参照)、絶縁操作棒70が容易である。
図9に示された状態から、操作レバー74を握ると(図5参照)、一対の挟持部21a・22aを開くことができる(図10参照)。そして、操作レバー74を解放すると(図5参照)、一対の挟持部21a・22aを閉じることができ、クリップ20で電線Wを挟持できる(図4参照)。
このように、実施形態によるアダプタ10は、一組のアダプタ10・10を一対の把持腕7a・7bに取り付け、一対の把持腕7a・7bが最も開角した状態で、一組のアダプタ10・10の間にクリップ20の把持部21b・22bを挟持でき、操作レバー74を解放した状態を維持して、電線Wにアプローチできるので、操作性に優れている。
本発明による間接活線工事用アダプタは、次のような効果が奏される。
(1)絶縁操作棒の先端部に設けた一対の開閉する把持腕に容易に間接活線工事用クリップを取り付けできる。
(2)操作レバーを解放した状態で、間接活線工事用クリップを移動できる。
本発明は、絶縁操作棒などを用いて、無停電状態の高圧配電線を間接的に活線工事できる間接活線工事用アダプタを開示したが、本発明のアダプタは、間接活線工事用に限定されることなく、他の分野でも応用されることが期待される。
1s 固定ねじ
7a・7b 一対の把持腕
10 アダプタ(間接活線工事用アダプタ
11 固定片
11h 凹部
12 把持片
12k 凹条部
20 クリップ(間接活線工事用クリップ)
21b・22b 一対の把持部
21t 凸条部
70 絶縁操作棒
71a・71b 一対の把持爪

Claims (5)

  1. 絶縁操作棒の先端部に設けた一対の開閉する把持腕に基端部側を取り付け、間接活線工事用クリップに設けた一対の把持部を一組の先端部側の間に挟持可能な、一組で構成される間接活線工事用アダプタであって、
    前記把持腕から遠心方向に突出する把持爪が挿入可能な凹部を底面に開口した固定片と、
    この固定片の側面に取り付け、前記把持爪を固定する固定ねじと、
    一対の前記把持爪が最も開角した状態で、一方の前記把持爪が延びる方向に対して、他方の前記把持爪が延びる方向に向かって、前記固定片から傾斜して延びる帯板状の把持片と、を備え、
    前記把持片は、端縁が開口されると共に、当該把持片が延びる方向と略平行に穿設されたキー溝状の凹条部を有し、
    前記把持部は、前記凹条部にスライド自在に嵌合する平行キー状の凸条部を有し、
    一対の前記凹条部が対向するように、一対の前記把持腕に取り付けられる間接活線工事用アダプタ。
  2. 一対の前記把持爪が最も開角した状態で、一組の前記把持片は、一対の前記把持部を挿入可能に対向して配置される請求項1記載の間接活線工事用アダプタ。
  3. 前記把持片は、前記把持部の端縁が当接する停止面を凹条部に形成している請求項1又は2記載の間接活線工事用アダプタ。
  4. 前記把持片は、前記把持部の両側面に対向し、当該把持片の幅方向の移動を規制する一対の規制片を前記凹条部の両翼に形成している請求項1から3のいずれかに記載の間接活線工事用アダプタ。
  5. 前記把持片は、一対の前記把持部を最も閉じた状態で、互いに干渉しない対向面を有する請求項1から4のいずれかに記載の間接活線工事用アダプタ。
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