JP6325301B2 - 間接活線工事用クリップ及び当該クリップを用いた作業方法 - Google Patents

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Description

この発明は、高圧架空配電線路の間接活線工事において、電線の接続部や分岐部などを覆う架空配電線用のスリーブカバーを取り付ける際に用いたり、電線の接続部や分岐部などに一時的に被覆して防護する絶縁シートを固定する際に用いるクリップ及びこれらのクリップを用いた作業方法に関するものである。
電柱などに架設された高圧の架空配電線路の接続部や分岐部における電線の露出充電部を絶縁防護するために、スリーブカバーを取り付けて保護している。
上記スリーブカバーCは、図13、14及び15に示すように、ポリエチレン製の略円筒を長手方向の下部一側で切断し、上部側縁を軸として開閉自在に形成したもので、下部の開口縁の略中央部外側の位置にはホック11を設けて、このスリーブカバーCの開口縁を着脱自在に設けている。また、このスリーブカバーCのホック11を閉じていない場合、スリーブカバーCは開くように付勢されている。
上記スリーブカバーCを使用して、間接活線工法で電線の充電部の防護作業を行う場合、間接活線工具の一つであるいわゆる絶縁ヤットコ(以下、単に、「絶縁ヤットコ」と言う。)を使用する。この絶縁ヤットコDは、図16及び図3に示すように、竿状で、先端に、固定部21aと可動部21bから成る挟持部21を有し、上記挟持部21の可動部21bを手元のレバー21cで操作してこの挟持部21を開閉するものである。
また、上記クリップGは、図17に示すように、相対向する2つの回動片から成る把持部22と、当該把持部22をヒンジ部23を介して操作する、二つの脚片から成る操作部24から形成される略ハサミ形状のものとなっている。そして、図示は省略するがバネが設けられ、このバネの力により把持部22は常時閉じる方向に付勢されている。また、上記操作部24の根元付近から外側に向かって夫々突出しているのは、このクリップGを上記絶縁ヤットコDの挟持部21で把持した際、この絶縁ヤットコDの挟持部21の動きを留めるためのストッパー25である。
実際の防護作業に当たっては、作業者の一人が上記絶縁ヤットコDの先端の挟持部21で上記スリーブカバーCの開口縁の一方を挟持した状態で、図18に示すように、そのまま絶縁ヤットコDを持ち上げ、電線Eの斜め下方から露出部に近づいて、開いた状態のスリーブカバーCを当該露出部分に被せて仮保持する。この時、上記作業者は、上記スリーブカバーCが落ちないように、保持状態を続ける。
その後、別の作業者が、別の絶縁ヤットコD(図示省略)を使用して、スリーブカバーCの相対向するホック11を軽く挟持すると、上記先の作業者は絶縁ヤットコDによる保持を解除する。さらに、上記後の作業者は上記ホック11を閉じる。これで、スリーブカバーCは電線Eに固定される。
また、上記とは別に、工事の都合上、電線接続部や分岐部を一時的に絶縁防護する場合、電線Eの接続部に上記絶縁シートFを被せて、これに近接した電気工事作業を行うことがある。この絶縁シートFは、二つ折りにした際、相対向する端面に面ファスナー26を設けている。実際に使用するには、上記電線Eの接続部に、上記クリップGを挟持した絶縁ヤットコDを使って上記絶縁シートFを被せ、この絶縁シートFの面ファスナー26を閉じる。その後、図19に示すように、この絶縁シートFの斜め下方から上記絶縁ヤットコDで挟持したクリップGで挟み、そのまま、絶縁ヤットコDの挟持部21で上記クリップGを電線Eを中心に上側に回して当該クリップGの操作部24を電線Eの上方に位置させる。
この様なクリップの一例として、特許文献1の「ラバーを貼付したシートクリップ」がある。このシートクリップは、略ハサミ状のクリップの防護シートを挟持する挟持面にラバーを貼付したと言うものである。
実開昭63−175594号公報
しかしながら、架空配電線路において、高圧線は一般に三本の電線が水平に配置されているが、その下方には低圧線が配置されている他、電話線などの電線が輻湊していることもあり、上記高圧線に絶縁シートやスリーブカバーを取り付ける際に高所作業車のバケットが最も作業し易い位置まで入り込めないケースが多い。
この為、間接活線作業の際、作業者は斜め方向などから無理な姿勢で、絶縁ヤットコを操作することが多く、熟練した作業者でも絶縁ヤットコの遠隔操作で絶縁シートやスリーブカバーを確実に掴むことは容易ではない。
また、上記クリップGを使用して、電線に上記スリーブカバーを取り付ける場合、一人の作業者が二本の絶縁ヤットコを操作することはできないので、最低でも二人の作業者が必要となるが、狭いバケット内に二人の作業者が搭乗して、上記作業を行うことは作業スペースが狭くて作業者が動ける範囲が限定して、作業性を損なうものとなっていたため、近年では一人での作業が求められるようになっている。
また、上記クリップGを使って上記絶縁シートFを留める場合、クリップGの操作部24が把持部22の反対側にあるため、絶縁ヤットコDを用いて、クリップGを電線に近づける場合、把持部22の開口部が上向きとなり、操作者が当該開口部を目視できず、操作しづらい。また、このクリップGで把持した絶縁シートFを電線に掛けた後、この絶縁シートFの向きを変え無ければならないという手間があり、さらに、クリップの電線周りの回転操作などの微調整は効率が良い作業とは言い難いものであった。
この発明は、これらの点に鑑みて為されたもので、高圧電線の間接活線工事において、作業者に負担をかけずに任意の方向から近づくことが出来、作業者一人で簡単かつ確実にスリーブカバーの取り付け、及び絶縁シートへのクリップの着脱を可能とした、間接活線工事用クリップ及び当該クリップを用いた作業方法を提供して上記課題を解決するものである。
請求項1の発明は、相対向する2つの湾曲した回動片から成り、対象物を把持する把持部と、当該把持部をヒンジ部を介して操作する、二つの脚片から成る操作部から形成され、バネの力により常時把持部の回動片の自由端を閉める方向に付勢された略ハサミ形状のクリップであって、当該クリップの上記操作部を上に位置させ、上記把持部を下に位置させた状態で、上記ヒンジ部の軸から垂線を下ろし、当該軸を中心にして上記垂線の先端から、一方側に30度〜90度の範囲内に位置するように、上記操作部を折り曲げて形成した間接活線工事用クリップとした。
請求項2の発明は、上記操作部を成す2つの脚片のヒンジ部の軸を中心にした開口角を略30度として設けた上記請求項1に記載の間接活線工事用クリップとした。
請求項3の発明は、上記クリップは一定幅を有し、相対向する把持部の各回動片の開口縁には一定幅の切り欠きを設け、当該クリップ内にスリーブカバーを把持した際、当該クリップの上記切り欠き内から上記スリーブカバーの開口縁の係止具が露出する構成とした上記請求項1又は2に記載の間接活線工事用クリップとした。
請求項4の発明は、間接活線工事における電線の接続部又は分岐部の露出充電部を覆う架空配電線用の、略円筒形状で長手方向の上部一側を軸として開閉自在に形成されたスリーブカバーを取り付ける際に、竿状で、先端の挟持部を手元のレバーで操作する間接活線工具の上記挟持部で上記請求項1又は2に記載のクリップの操作部の2つの脚片をバネの力に抗して挟持し、当該クリップの把持部の開口部を開けた状態で当該把持部間に上記スリーブカバーを把持し、上記クリップの開口部とスリーブカバーの開口部とを合わせ、この状態の間接活線工具を持ち上げて、上記電線の接続部又は分岐部の露出充電部の上方から上記スリーブカバーを上記クリップとともに被せ、さらに、上記クリップをスリーブカバー上に被せたまま上記間接活線工具を外し、上記電線の下方から、上記スリーブカバーの下部に位置する開口縁の係止具を上記間接活線工具の挟持部で留めて当該スリーブカバーを当該電線上に取り付け、当該間接活線工具の挟持部で上記クリップの操作部を挟持してスリーブカバーから取り去る間接活線工事用クリップを用いた作業方法とした。
請求項5の発明は、間接活線工事における電線の接続部又は分岐部の露出充電部を覆う架空配電線用の、略円筒形状で長手方向の上部一側を軸として開閉自在に形成されたスリーブカバーを取り付ける際に、竿状で、先端の挟持部を手元のレバーで操作する間接活線工具の上記挟持部で上記請求項3に記載のクリップの操作部の2つの脚片をバネの力に抗して挟持し、当該クリップの把持部の開口部を開けた状態で当該把持部間に上記スリーブカバーを把持し、上記クリップの開口部とスリーブカバーの開口部とを合わせ、この状態の間接活線工具を持ち上げて、上記電線の接続部又は分岐部の露出充電部の上方から上記スリーブカバーを上記クリップとともに被せ、さらに、上記クリップをスリーブカバー上に被せたまま上記間接活線工具を外し、上記電線の下方の上記クリップの切り欠き内から露出した、上記スリーブカバーの係止具を上記間接活線工具の挟持部で留めて当該スリーブカバーを当該電線上に取り付け、当該間接活線工具の挟持部で上記クリップの操作部を挟持してスリーブカバーから取り去る間接活線工事用クリップを用いた作業方法とした。
請求項6の発明は、間接活線工事における電線の接続部又は分岐部を覆う絶縁シートを取り付ける際に、上記電線の接続部又は分岐部の露出充電部の上方から上記絶縁シートを被せ、竿状で、先端の挟持部を手元のレバーで操作する間接活線工具の上記挟持部内に、上記請求項1又は2に記載のクリップの操作部の2つの脚片をバネの力に抗して挟持し、当該クリップの把持部の開口部を開けた状態で、そのまま上記間接活線工具によって上記電線の上方から上記クリップを上記絶縁シートに掛け、上記間接活線工具の挟持部を上記クリップの操作部から外すことにより上記クリップで上記絶縁シートを掴みこんで上記絶縁シートを電線上に取り付ける間接活線工事用クリップを用いた作業方法とした。
請求項1の発明によれば、クリップの操作部をヒンジの軸を中心にして垂線の先端から、一方側に30度〜90度の範囲内に位置するように、上記操作部を折り曲げて形成したので、高圧電線の間接活線工事において、絶縁ヤットコの挟持部で上記クリップの操作部を挟持した場合、このクリップの把持部の開口が下方へ向いているので、操作者が目視しながら操作でき、操作がし易く、作業者が無理な姿勢で絶縁ヤットコを操作することなく、容易に絶縁ヤットコを電線に近づけることが出来、作業者一人で簡単かつ確実にスリーブカバーの取り付け、又は絶縁シートへのクリップ着脱が出来る。このため、作業者の安全が十分に確保されると共に、作業者が一人でも迅速かつ確実に効率良く作業が出来る。
請求項2の発明によれば、上記クリップの操作部を成す2つの脚片のヒンジ部を中心にした開口角を略30度として設けたので、より確実に従来の絶縁ヤットコの挟持部でクリップの操作部を挟持出来、作業者が無理な姿勢で絶縁ヤットコを操作することなく、容易に絶縁ヤットコを電線に近づけることが出来、作業者一人で簡単かつ確実にスリーブカバーの取り付け、また、絶縁シートへのクリップ着脱が出来る。
請求項3の発明によれば、上記クリップ相対向する把持部の各回動片の開口縁には一定幅の切り欠きを設け、当該クリップ内にスリーブカバーを把持した際、当該クリップの上記切り欠き内から上記スリーブカバーの開口縁の係止具が露出しているので、外側から上記スリーブカバーの係止具を留め易いものである。
請求項4の発明によれば、高圧電線の間接活線工事において、絶縁ヤットコの挟持部で上記クリップの操作部を挟持した場合、このクリップの把持部の開口が下方へ向いているので、これを作業者が目視しながら操作でき、操作がし易く、作業者が無理な姿勢で絶縁ヤットコを操作することなく、容易に絶縁ヤットコを電線に近づけることが出来、作業者一人で簡単かつ確実にスリーブカバーの取り付けが出来る。このため、作業者の安全が十分に確保されると共に、作業者が一人でも迅速かつ確実に効率良く作業が出来る。
請求項5の発明によれば、上記請求項4の発明の効果に加えて、間接活線工具で上記請求項3に記載のクリップを使って、電線の露出充電部を覆うスリーブカバーを取り付ける際に、電線の下方のクリップの切り欠き内から露出したスリーブカバーの係止具を間接活線工具の挟持部で留めてスリーブカバーを電線上に取り付けられるので、作業者がクリップから露出した係止具を確実に目視しながら操作でき、操作がし易く、作業者一人で簡単にスリーブカバーの取り付けが出来る。
請求項6の発明によれば、高圧電線の間接活線工事において、絶縁ヤットコの挟持部で上記クリップの操作部を挟持した場合、このクリップの把持部の開口が下方へ向いているので、これを作業者は目視しながら操作でき、操作がし易く、作業者が無理な姿勢で絶縁ヤットコを操作することなく、容易に絶縁ヤットコを電線に近づけることが出来、作業者一人で簡単かつ確実に絶縁シートへのクリップ着脱が出来る。このため、作業者の安全が十分に確保されると共に、作業者が一人でも迅速かつ確実に効率良く作業が出来る。
この発明の実施の形態例1の間接活線工事用クリップの側面図である。 この発明の実施の形態例1の間接活線工事用クリップの正面断面図である。 この発明の実施の形態例1で使用する絶縁ヤットコの挟持部を開いた状態の一部説明図である。 上記図3の絶縁ヤットコの挟持部の奥部の距離を示す説明図である。 この発明の実施の形態例1の間接活線工事用クリップの外側の脚片の寸法を示す説明図である。 この発明の実施の形態例1の間接活線工事用クリップの寸法及び角度を示す説明図である。 この発明の実施の形態例1の間接活線工事用クリップの把持部の長さを示す説明図である。 この発明の実施の形態例1の間接活線工事用クリップの把持部の内側に位置する脚片と上記挟持溝とが干渉せずに作用出来る角度を示す説明図である。 この発明の実施の形態例1の間接活線工事用クリップを用いて電線の接続部にスリーブカバーを取り付けている状態を示す斜視図である。 この発明の実施の形態例1の間接活線工事用クリップを用いて電線の接続部にスリーブカバーを取り付け、当該スリーブカバーのホックを閉じている状態を示す斜視図である。 この発明の実施の形態例1の間接活線工事用クリップを用いて電線の接続部に絶縁シートを取り付けている状態を示す斜視図である。 この発明の実施の形態例2の間接活線工事用クリップの側面図である。 既存のスリーブカバーの正面図である。 既存のスリーブカバーの平面図である。 既存のスリーブカバーの側面図である。 既存の絶縁ヤットコの正面図である。 既存の間接活線工事用クリップの正面図である。 従来の方法で、電線にスリーブカバーを取り付けている状態を示す斜視図である。 既存の間接活線工事用クリップを用いて絶縁シートを取り付けている状態を示す斜視図である。
(実施の形態例1)
以下、この発明の実施の形態例1の間接活線工事用クリップ(以下、単に、「クリップ」と言う。)を図に基づいて説明する。上記クリップAは、図1及び2に示す様に、相対向する2つの湾曲した回動片1a、1aから成り、これらの回動片1a、1a間に対象物を把持出来る把持溝1bを有する把持部1、この把持部1をヒンジ部2を介して操作する、二つの脚片から成る操作部3から成る略ハサミ形状であって、さらに、上記操作部3を成す2つの脚片3a、3bを上記ヒンジ部2の軸2aを中心にして右側(図1において)に直角に折り曲げ、さらに、これらの脚片のうち右側(図1では下方)の脚片3bを左側(図1では上方)の脚片3aより、さらに一定角度折り曲げて設けたものから成る。そして、上記脚片3a、3bを相互に近づけると2つの回動片1a、1aの下部が開口する構成となっている。
また、このクリップAは、ヒンジ部2の軸2aに設けたバネ2bによって、通常は把持部1の回動片1aの下端開口部が閉じるように付勢されている。さらに、このクリップAは、一定幅を有するものであり、相対向する把持部1の各回動片1aの開口縁の中央部には、図2に示すように、一定幅の四角形状の切り欠き4を設けている。
通常、高圧架空配電線路における間接活線工事作業は、架空の電線の作業個所の真横から真下の範囲の位置でクリップを挟持した絶縁ヤットコの操作によって行われる。このことを勘案すると、このクリップAの操作部3の脚片の折り曲げ角度のうち、外側となる脚片3aの最適な折り曲げ角度は、上記ヒンジ部2の軸2aから垂線Hを下ろし、上記軸2aを中心にして、上記垂線Hの先端から右側に直角以下の角度であることが分かる。
続いて、折り曲げた際、内側となる脚片3bの適切な折り曲げ角度、すなわち、このクリップAの把持部1の上記把持溝1bに把持された被把持物と上記操作部3を挟持する絶縁ヤットコDの挟持部21とが干渉せずに円滑に作用出来る角度や寸法について述べる。
この作業において使用する絶縁ヤットコDであるが、図16に示す既存のものであって、国内で製造されるものは、その形状及び大きさは大体決まっており、特に、先端の挟持部21の形状及び大きさはほぼ決まったものとなっている。図3に示すように、挟持部21の二つの部位の開く角度は、およそ45度で、これらの二つの部位の最も奥部の距離はおよそ55mmとなっている。
また、クリップAの操作部3を成す二つの脚片3a、3bに、絶縁ヤットコDの挟持部21を近づけて、はじくことなく、確実に上記操作部3を挟持するためには、上記絶縁ヤットコDの挟持部21の二つの部位のうち最も奥部を結ぶ線(上記図3における55mmの線)よりも奥部に、上記クリップAの操作部3を入れる必要があり、その寸法は、図4に示す、三角関数の計算により、ここでは、およそ50.8mmと言うことになる。
また、ここで使用されるスリーブカバーCであるが、電力会社によって、その仕様は各種のものがあるが、その幅は大体45mm程度となっている(図15において「L」で示す)。そこで、当該スリーブカバーCを内部に入れて把持するクリップAの相対向する開口縁の開口時の間隔をここでは45mmとし、スリーブカバーCの高さからスリーブカバーCを把持出来るクリップAの把持溝1bの高さを75mmとする。
これらのことを基に、この実施の形態例1のクリップAの具体的な寸法及び角度を説明する。ここでは、図5及び図6に示すように、クリップAの操作部3を成す内側の脚片3bを外側の脚片3aより、仮に、さらに30度折り曲げて設けることとする。これは、上記絶縁ヤットコDの挟持部21の角度や数値及び実際の操作性の上から得られた適切と思われる角度である。また、ここでは、上記ヒンジ部2の直径を20mmとする。すると、このクリップAの操作部3において、ヒンジ部2の軸2aから外側の脚片3aの先端までの長さはおよそ101.6mmとなる。
さらに、図6に示すように、把持部1内の把持溝1bの寸法を高さ75mm、幅45mm、上記ヒンジ部2から上記把持溝1bまでの長さを30mmとし、このクリップAの把持部1の回動片1a、1aを最大に開いた場合の開口縁の間隔を45mmとして、やはり三角関数で計算すると、図7に示すように、このクリップAの把持部1のヒンジ部2の軸2aからの長さは84mm以上となる。
これらのことから、上記ヒンジ部2の軸2aから把持溝1bの上端までの長さを40mm、把持部1の開口の長さを45mmとすると、図8に示すように、右側の直角三角形の矢印で示した角度は29.4度≒30度となる。これらのことから、上記操作部3の内側に位置する脚片3bと上記把持溝1bに把持された被把持物とが干渉せずに作用出来る角度、つまり上記内側に位置する脚片3bの角度は、上記ヒンジ部2の軸2aを中心にして、上記垂線Hの先端から30度〜60度の範囲内と言うことになる。
以上のことから、二つの脚片3a、3bの間の角度を30度とし、クリップAの把持部1の把持溝1bに把持された被把持物と上記操作部3を挟持する絶縁ヤットコDの挟持部21とが円滑に作用出来る角度としては、上記ヒンジ部2の軸2aを中心にして、上記垂線Hの先端から一方に30度〜90度の範囲内で折り曲げて形成するのが良いことが分かる。この実施の形態例1では、外側に位置する脚片3aの角度は、上記ヒンジ部2の軸2aを中心にして上記垂線Hの先端から90度とし、内側に位置する脚片3bの角度は同60度としている。
次に、このクリップAを使用して、スリーブカバーCを電線Eの接続部における電線の露出部分である電線接続スリーブに絶縁防護するために取り付ける間接活線作業を説明する。最初に、上記クリップAの内側に上記スリーブカバーCを入れて把持する。この時、スリーブカバーCの開口部とクリップAの把持部1の開口部の位置を一致させ、さらに、このスリーブカバーCの開口縁であって、中央部下方に突出した相対向するホック11をこのクリップAの上記切り欠き4内に入れると、このクリップA内にスリーブカバーCをしっかりと把持することが出来る。
さらに、上記スリーブカバーCを把持したクリップAの操作部3の2つの脚片3a、3bを上記絶縁ヤットコDの挟持部21で挟持し、そのまま当該絶縁ヤットコDを電線Eの下方から持ち上げて、図9に示すように、当該電線Eの接続部の上方から上記スリーブカバーCを上記クリップAごと被せる。その後、上記クリップAを電線E上に被せたまま上記絶縁ヤットコDの挟持部21を外す。その際、クリップAはバネ2bの力により把持部1を閉じる力が働き、スリーブカバーCを電線E上に保持出来る。そして、図10に示すように、上記電線Eの下方のクリップAの切り欠き4内から露出した、上記スリーブカバーCの下部に位置する開口縁のホック11を上記絶縁ヤットコDの挟持部21で挟んで留めて当該スリーブカバーCを当該電線E上に取り付ける。最後に、上記絶縁ヤットコDの挟持部21で上記クリップAの操作部3の2つの脚片3a、3bをつまみ、バネ2bの力に抗してクリップAの把持部1の開口部を開け、上記クリップAをスリーブカバーCから取り去れば作業は終了である。
また、このクリップAを使用して、上記絶縁シートFを電線Eの接続部における電線Eの露出部分に被せ、その後、このクリップAを取り付ける間接活線作業を説明する。上記絶縁ヤットコDを使用して、電線Eの接続部の上方から上記絶縁シートFを被せる。そして、絶縁シートFの内側の面ファスナー26を止める。その後、上記絶縁ヤットコDの先端の挟持部21内に上記クリップAの操作部3の2つの脚片3a、3bを嵌め入れてクリップAを把持し、把持部1の下端が開口した状態で絶縁ヤットコDを電線Eの下方から持ち上げて、図11に示すように、当該電線Eの絶縁シートFの上方から、上記クリップAを上記絶縁シートFに引っ掛け、絶縁ヤットコDの挟持部21を緩める。これにより、クリップAは自体のバネ2bの力により把持部1の回動片1aが閉まり、クリップAは上記絶縁シートFを掴みこんで上記絶縁シートFを電線Eに固定する。
(実施の形態例2)
次に、この発明の実施の形態例2のクリップBを図に基づいて説明する。このクリップBは、図12に示す様に、基本的な構成としては、上記実施の形態例1のクリップAと同じである。それ故、クリップAと相違する構成のみを説明する。
このクリップBと上記クリップAとは、操作部12を形成する二つの脚片12a、12bを成す角度が相違する。このクリップBの操作部12を形成する二つの脚片12a、12bのうち、外側の脚片12aの折り曲げ角度は、ヒンジ部2の軸2aを中心にして、垂線Hの先端から60度であり、内側の脚片12bの折り曲げ角度は同30度である。また、これら二つの脚片12a、12bの開口角度は30度である。
また、このクリップBの使用の仕方は、上記クリップAと同じである。ただ、このクリップBを用いた場合、クリップAと比べて、操作部の全体の折り曲げ角度が上記クリップAより30度小さくなって鋭角となっているので、電線付近の作業空間が狭い場合などに、より有効となる。
上記実施の形態例では、クリップA、Bの操作部の二つの脚片の具体的な角度をあげているが、特許請求の範囲に記載されている範囲であれば、これらの記載に限定するものではない。
また、上記切り欠き4は四角形状に限るものではなく、スリーブカバーCの係止具であるホック11を露出できる形状なら他の形状でも良い。
A クリップ B クリップ
C スリーブカバー D 絶縁ヤットコ
E 電線 F 絶縁シート
G クリップ H 垂線
1 把持部 1a 回動片 1b 把持溝
2 ヒンジ部 2a 軸 2b バネ
3 操作部 3a 脚片 3b 脚片
4 切り欠き 11 ホック 12 操作部
12a 脚片 12b 脚片
21 挟持部 21a 固定部 21b 可動部
21c レバー 22 把持部 23 ヒンジ部
24 操作部 25 ストッパー 26 面ファスナー

Claims (6)

  1. 相対向する2つの湾曲した回動片から成り、対象物を把持する把持部と、当該把持部をヒンジ部を介して操作する、二つの脚片から成る操作部から形成され、バネの力により常時把持部の回動片の自由端を閉める方向に付勢された略ハサミ形状のクリップであって、
    当該クリップの上記操作部を上に位置させ、上記把持部を下に位置させた状態で、上記ヒンジ部の軸から垂線を下ろし、当該軸を中心にして上記垂線の先端から、一方側に30度〜90度の範囲内に位置するように、上記操作部を折り曲げて形成したことを特徴とする、間接活線工事用クリップ。
  2. 上記操作部を成す2つの脚片のヒンジ部の軸を中心にした開口角を略30度として設けたことを特徴とする、上記請求項1に記載の間接活線工事用クリップ。
  3. 上記クリップは一定幅を有し、相対向する把持部の各回動片の開口縁には一定幅の切り欠きを設け、
    当該クリップ内にスリーブカバーを把持した際、当該クリップの上記切り欠き内から上記スリーブカバーの開口縁の係止具が露出する構成としたことを特徴とする、上記請求項1又は2に記載の間接活線工事用クリップ。
  4. 間接活線工事における電線の接続部又は分岐部の露出充電部を覆う架空配電線用の、略円筒形状で長手方向の上部一側を軸として開閉自在に形成されたスリーブカバーを取り付ける際に、
    竿状で、先端の挟持部を手元のレバーで操作する間接活線工具の上記挟持部で上記請求項1又は2に記載のクリップの操作部の2つの脚片をバネの力に抗して挟持し、当該クリップの把持部の開口部を開けた状態で当該把持部間に上記スリーブカバーを把持し、上記クリップの開口部とスリーブカバーの開口部とを合わせ、
    この状態の間接活線工具を持ち上げて、上記電線の接続部又は分岐部の露出充電部の上方から上記スリーブカバーを上記クリップとともに被せ、
    さらに、上記クリップをスリーブカバー上に被せたまま上記間接活線工具を外し、
    上記電線の下方から、上記スリーブカバーの下部に位置する開口縁の係止具を上記間接活線工具の挟持部で留めて当該スリーブカバーを当該電線上に取り付け、当該間接活線工具の挟持部で上記クリップの操作部を挟持してスリーブカバーから取り去ることを特徴とする間接活線工事用クリップを用いた作業方法。
  5. 間接活線工事における電線の接続部又は分岐部の露出充電部を覆う架空配電線用の、略円筒形状で長手方向の上部一側を軸として開閉自在に形成されたスリーブカバーを取り付ける際に、
    竿状で、先端の挟持部を手元のレバーで操作する間接活線工具の上記挟持部で上記請求項3に記載のクリップの操作部の2つの脚片をバネの力に抗して挟持し、当該クリップの把持部の開口部を開けた状態で当該把持部間に上記スリーブカバーを把持し、上記クリップの開口部とスリーブカバーの開口部とを合わせ、
    この状態の間接活線工具を持ち上げて、上記電線の接続部又は分岐部の露出充電部の上方から上記スリーブカバーを上記クリップとともに被せ、
    さらに、上記クリップをスリーブカバー上に被せたまま上記間接活線工具を外し、
    上記電線の下方の上記クリップの切り欠き内から露出した、上記スリーブカバーの係止具を上記間接活線工具の挟持部で留めて当該スリーブカバーを当該電線上に取り付け、当該間接活線工具の挟持部で上記クリップの操作部を挟持してスリーブカバーから取り去ることを特徴とする間接活線工事用クリップを用いた作業方法。
  6. 間接活線工事における電線の接続部又は分岐部を覆う絶縁シートを取り付ける際に、上記電線の接続部又は分岐部の露出充電部の上方から上記絶縁シートを被せ、
    竿状で、先端の挟持部を手元のレバーで操作する間接活線工具の上記挟持部内に、上記請求項1又は2に記載のクリップの操作部の2つの脚片をバネの力に抗して挟持し、当該クリップの把持部の開口部を開けた状態で、そのまま上記間接活線工具によって上記電線の上方から上記クリップを上記絶縁シートに掛け、上記間接活線工具の挟持部を上記クリップの操作部から外すことにより上記クリップで上記絶縁シートを掴みこんで上記絶縁シートを電線上に取り付けることを特徴とした間接活線工事用クリップを用いた作業方法。
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