JP7219951B2 - 鳥害防止具 - Google Patents

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Description

本発明は、電線に沿って複数取り付けることで鳥の飛来や営巣を防ぐ鳥害防止具に関するものである。
ハトやカラス等の人間の生活圏に共生した鳥が電線に留まることによって、フンや鳴声による被害が近隣住民に及ぼされていた。また、深刻なケースではフンの付着、あるいは鳥の嘴や足爪によって電線表面を損傷させ、さらには関連機器の故障を引き起こす場合もあった。そこで、特許文献1には、電柱間に架設した電線に沿って複数取り付けられ、各鳥害防止具の間に細いライン材を電線とほぼ平行に取り付けることで電線上への鳥の立ち止まりを防止する鳥害防止具が開示されている。
特開2009-39055号公報
鳥害防止具の電線への取り付け、あるいは取り外し作業は、作業者が高所作業車のバケットに乗り込み、バケット内から作業を行う必要がある。また、作業時の感電事故を防ぐため、作業者は、電線から離れた位置から間接活線工具を用いて作業を行う必要がある。
しかし、上記特許文献1記載の鳥害防止具は、電線径が太い場合に蓋部を閉状態に固定する機構を有しておらず、鳥害防止具が電線から落下する危険があった。詳しくは、蓋部は、該締付部の係合片と蓋部の係合溝が係合する位置まで締付部を移動させ、締付部の係合片と蓋部の係合溝とが係合することで閉状態に固定されるが、電線が太い場合には、締付部の係合片と蓋部の係合溝とが係合する位置まで締付部を移動できないため、蓋部を閉状態に固定出来なかった。
また、締付部による電線取付部への電線の固定と、蓋部の閉状態への固定をそれぞれ独立して実行できないため、電線が細い場合にも、締付部を緩めると締付部と蓋部の係合も解除されるので、蓋部が開いた際には鳥害防止具が電線から外れ落下する危険があった。
更に、鳥害防止具の電線への取り付け時、取り外し時ともに、締付部を移動させるには間接活線工具を用いてナット部を回転させる必要があり、作業性の良いものが求められていた。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、鳥害防止具の電線に対する取り付けおよび取り外し時の作業性向上、作業性向上に伴う作業者の安全性向上、更には鳥害防止具の電線に対する取り付けおよび取り外し等の各種作業中や、使用中の鳥害防止具の落下防止による安全性向上を目的とする。
本発明のうち請求項1記載の鳥害防止具は、電線に取り付けられる電線取付部と、該電線取付部に突設された離隔部とを備え、電線取付部を介して電線の長手方向に沿って間隔をあけて複数取り付けられると共に、各々の離隔部の間に電線と略平行にライン材を架設して鳥の飛来を防ぐ鳥害防止具であって、電線取付部は、電線を挿入するための開口部と、該開口部に設けられた軸部と、係合部とを有しており、前記軸部において基部を回動自在に軸支されて開閉自在である前記開口部を塞ぐための蓋部を備え、前記係合部は爪状の係合爪を有し、前記蓋部は前記係合部にスナップフィット係合可能な孔状の被係合部を先部に有していて、前記係合部と前記被係合部とのスナップフィットによる係合状態において蓋部の閉状態が保持され、前記係合状態のとき、前記係合爪は前記蓋部の先端部の上方で近接していて、前記軸部から前記蓋部の先端部に向かう方向に直交する方向において前記蓋部の先端部と前記電線取付部との間に隙間が設けられており、前記係合爪の先部を押し下げることで係合状態は解除され、前記蓋部は、先端部が引き上げられることで開状態となることを特徴とする。
本発明のうち請求項2記載の鳥害防止具は、電線取付部は、電線の一側を保持する受け部と、該受け部と電線を介して対向する位置から電線の他側を押圧保持する締付部とを備え、該締付部を挟んで電線とは反対側に前記係合部が設けられていることを特徴とする。
本発明のうち請求項1記載の発明によれば、鳥害防止具の電線取付部に係合部、蓋部に前記係合部に係合する被係合部を有していることで、作業者は間接活線工具で蓋部を前方から押さえるという簡単な操作で電線取付部の係合部と蓋部の被係合部を係合させ、蓋部を閉状態に固定できるので、鳥害防止具を電線に取り付ける際の作業性が向上する。
また、締付部の移動による電線の電線取付部への固定と、蓋部の閉状態への固定とを各々独立して行えるため、電線取付部に取り付ける電線が太い場合でも、電線取付部の係合部と蓋部の被係合部を係合させることで蓋部を閉状態に固定できる。更に、蓋部を閉状態に固定したまま、締付部を緩めることが可能であり、鳥害防止具の電線上の移動作業など、締付部を緩める必要がある作業を行っても、蓋部が閉状態に固定されていることから、蓋部が開くことによる鳥害防止具の落下が防止され、安全性が向上する。
さらに、被係合部が蓋部の先部に設けられていることにより、電線取付部の係合部と蓋部の被係合部の係合が外れ難い。すなわち、蓋部の閉状態が保たれやすくなり、鳥害防止具の落下が防止され、安全性が向上する。詳しくは、鳥害防止具が電線に取り付けられた状態、すなわち、電線取付部の係合部と蓋部の被係合部が係合し蓋部が閉状態に固定された状態で、風などの影響で電線取付部に挿入された電線が蓋部を押した場合、蓋部は、軸部が支点、電線側面と蓋の接触点が力点、係合部と被係合部の係合箇所が作用点となる梃子と見なすことができる。このとき、係合箇所を軸部付近に設ける場合(第二種梃子)に比べ、被係合部を蓋部先部に設けた構成(第三種梃子)は、力点(電線側面と蓋の接触点)に加わる力よりも、作用点である係合箇所に加わる力は小さくなることから、係合部と被係合部の係合が外れ難い。特に、係合爪は蓋部の先端部の上方で近接し、係合箇所(作用点)は、電線側面と蓋との接触点(力点)と離れているので、力点に加わる力よりも、作用点に加わる力は特に小さくなることから、係合部と被係合部の係合が外れ難い。
加えて、係合状態のとき、係合爪は蓋部の先端部の上方で近接していて、また、係合爪の先部を押し下げることで係合状態は解除され、蓋部は、先端部が引き上げられることで開状態となる構成であるので、電線に取り付けられた鳥害防止具の取り外しの際に先端に挟持部を備えた間接活線工具を用いることで、係合爪の先部の押し下げによるスナップフィット係合の解除と、蓋部先端部の持ち上げによる蓋部を開く動作を同時に実施可能であるので、蓋部を容易に開くことができ、作業性が良い。
本発明のうち請求項2記載の発明によれば、電線取付部に設ける係合部を、電線取付部の締付部を挟んで電線とは反対側に設けることにより、係合部をコンパクトに設けることができる。詳しくは、係合部と被係合部の係合方法を例えばスナップフィットとする場合、スナップフィット係合爪である係合部を、電線取付部の締付部を挟んで電線とは反対側に設けることで、係合爪の、電線取付部からの蓋部方向への突出長さを小さくすることができるため、係合部をコンパクトに設けることができる。また、蓋部の被係合部(スナップフィット係合孔)と電線との距離も小さくすることができるので、鳥害防止具全体のコンパクト化も図れる。
電線に取り付けられた鳥害防止具の側面図である。 蓋部が閉状態の鳥害防止具の、(a)は正面図、(b)は側面図である。 蓋部が閉状態の鳥害防止具の斜視図である。 蓋部が開状態の鳥害防止具の側面図である。 蓋部が開状態の鳥害防止具の斜視図である。 蓋部の正面図である。 図2のA-A線縦断面の要部拡大図である。 (a)(b)(c)(d)(e)は鳥害防止具の電線への取り付け手順を示す側面図である。 (a)(b)は鳥害防止具の蓋部を開ける手順を示す側面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物あるいはその用途を制限することを意図するものではない。
本実施による鳥害防止具は、図1のように、電線Dに脱着可能に取り付けられる側面視略コの字状の電線取付部1と、ライン材を保持するために該電線取付部1に突設された離隔部2と、間接活線工具により鳥害防止具を保持するための把持部9から構成されている。なお、以下において前後とは図1に示す通りとする。また、上下とは図1における上下とする。該離隔部2は、前側に開口した凹部であるライン材受け部2aとライン材押さえ部2bを上下に間隔を空けて2対備えており、ライン材押さえ部2bがライン材受け部2aの開口部に係合することで、ライン材受け部2aに挿入されたライン材が保持される。この鳥害防止具は、電線取付部1を介して電線Dの長手方向に沿って間隔をあけて複数取り付け、各鳥害防止具の離隔部2のライン材受け部2aにライン材を固定することで、各鳥害防止具の離隔部2の間にライン材を架設して使用するものである。なお、ライン材は、本実施形態では繊維を束ねるとともに表面に樹脂被膜を施したものを使用し、絶縁性と引張り張力、剪断耐力を有するものが使用されている。該把持部9は、鳥害防止具の電線取り付け作業を行う際に把持される略平板状の垂下片であり、作業者は、把持部9を間接活線工具で把持して作業を行う。該把持部9は、離隔部2と略直線状になるように鳥害防止具の下部に設けられており、電線取付部1は、略直線状の離隔部2と把持部9に対して、電線取付部1の下部が把持部9よりも前側に位置するように傾斜して設けられている。
電線取付部1は、図5のように、電線Dを挿入するため前側に開口した開口部1aと、該開口部1aの上端部に略水平に設けられた軸部1bと、前記軸部1bにおいて基部を回転自在に軸支され、開口部1aに対し開閉自在である略平板状の蓋部3と、該蓋部3を開口部1aを塞いだ閉状態に固定するための係合部4とを備えている。蓋部3は、図6のように、基部には電線取付部1の軸部1bに回動自在に軸支されている軸受部3aを有していて、先部には前記係合部4と係合する孔状の被係合部5を有している。また、蓋部3は、図4及び図5のように開口部1aへの電線Dの挿入を妨げない角度まで開くことができ、また、軸部1bと軸受部3aとの間の摩擦力によって、蓋部3の自重による重力程度の力では蓋部3は回動せず、開状態を維持することができる。また、蓋部3の閉状態においては、蓋部3が開口部1aを塞いだ状態で前記係合部4と蓋部3に設けられた被係合部5が係合することにより、図1乃至図3のように蓋部3の閉状態が保持される。
電線取付部1は、図1乃至図5及び図8のように電線Dの上側やや後方を保持する受け部6と、電線Dを下側やや前方から押圧保持する締付部7とを備えている。該締付部7はナット部8を回転することで受け部6に近付く方向あるいは、受け部6から遠ざかる方向に移動する機構を備えており、ナット部8は該締付部7の下方において、ナット部8の下端が上端よりも前側に位置するように傾斜して設けられている。また、受け部6の電線Dとの接触面は、電線Dの受け部6での保持力を高める目的で複数の凹部が設けられており、更に締付部7の電線Dとの接触面は、締付部7がナット部8の回転で移動する際に、電線Dが締付部7の前側や後側に移動しないようにV字形状となっている。図4及び図5の状態の電線取付部1の開口部1aに電線Dを挿入した後、電線Dの上側が受け部6に保持され電線Dの下側が締付部7で押圧保持される位置、すなわち、図1の状態になるまでナット部8を回転させて締付部7を受け部6方向に移動させることで受け部6と締付部7の間に電線が保持され、電線Dに電線取付部1が回動及び移動不能に固定される。
係合部4は図7のように、締付部7の下側に設けられており、係合部4は、ナット部8の上方に固定されている係合部本体4bと、係合部本体4bの上面から前方へと延出するように設けられた係合爪4aを有しており、係合爪4aの上面には突起部4cが設けられ、突起部4cの後ろ側には段差部4dが設けられている。蓋部3の被係合部5は、該係合爪4aとスナップフィット係合可能な貫通孔である。蓋部3を閉状態になる方向に回動すると、まず、該被係合部5に係合爪4aと係合部本体4bが挿入される。更に蓋部3を前方から押すことによって、被係合部5は、該被係合部5の上端部で係合爪4aを上から押さえ係合爪4aを撓ませながら挿入される。そして被係合部5の上端部が突起部4cを越え、段差部4dの位置になるまで挿入されると、突起部4cが被係合部5の上端部に係合し、係合部4と被係合部5はスナップフィット係合される。蓋部3の閉状態において、該係合爪4aが該被係合部5にスナップフィット係合することにより蓋部3の閉状態が保持される。また、係合爪4aと被係合部5が係合し、蓋部3が閉状態で保持された状態において、係合爪4aの先部は蓋部3の被係合部5から前方に突出している。係合爪4aの先部が被係合部5から前方に突出していることにより、この係合爪4aの先部を外部から操作することが可能となり、係合爪4aの先部を押し下げることにより係合爪4aと被係合部5のスナップフィット係合を解除することが可能となる。
次に本発明の鳥害防止具を電線Dに取り付ける手順について説明する。尚、各鳥害防止具は、あらかじめ、離隔部2にライン材が取り付けられた状態で電線Dに取り付けられるが、以下の各図面では、該ライン材を省略している。また、各作業は、高所作業車のバケットから、作業者が間接活線工具を用いて実施しているが、図8では間接活線工具を省略している。
まず、図8(a)のように鳥害防止具の蓋部3を開口部1aへの電線Dの挿入を妨げない程度の開状態とし、開口部1aの開口径が電線Dの直径よりも大きくなる位置に締付部7を位置させた鳥害防止具を準備し、該鳥害防止具の把持部9を間接活線工具で把持し、図8(b)のように鳥害防止具の前方から電線Dに近づけ、開口部1aに電線Dを挿入し、次いで、図8(c)のように鳥害防止具の受け部6を電線Dの上側に当接させる。図8(c)の状態で鳥害防止具の把持部9を把持している間接活線工具とは別の間接活線工具を用いて、蓋部3の先部等を操作し、蓋部3を蓋部3が閉状態になる方向に回動させ、さらに、蓋部3を間接活線工具を用いて前方から押さえることで、図8(d)のように、電線取付部1に設けた係合部4と蓋部3に設けた被係合部5が係合し、蓋部3が閉状態に保持された状況となる。その後、鳥害防止具の離隔部2が略鉛直となるように、鳥害防止具の把持部9を間接活線工具で把持しながら、鳥害防止具のナット部8を別の間接活線工具を用いて回転させることによって締付部7を受け部6方向に移動させ、電線Dを受け部6と締付部7の間で押圧保持することで、図8(e)及び図1のように電線Dが電線取付部1に固定され、蓋部3が閉状態で固定された状態となる。
次に本発明の鳥害防止具の蓋部3を開ける手順について、鳥害防止具が、図2及び図3及び図7の状態、すなわち、電線取付部1に電線Dが固定されておらず、蓋部3が閉状態で固定された状態から蓋部3を開ける手順を例として、図9を用いて説明する。
間接活線工具10は、支持部10aとハンドル部10bから構成され、支持部10aとハンドル部10bは、各々の先部付近の軸部10cで回動可能に軸支され、ハンドル10bを操作することで、ハンドル部10bの先部である可動部10dが回動し、該可動部10dと、支持部10aの先部である固定部10eが挟持部として動作する。図9(a)のように、固定部10eを蓋部3の先端部の下側に当接させ、可動部10dを係合爪4aの上側から当接させた位置から可動部10dが係合爪4aを上から押さえる方向の力と、固定部10eが蓋部3の先端部を持ち上げる方向の力が働くように、例えば間接活線工具10全体を図9中における反時計まわりに動かすことで、図9(b)のように、係合爪4aの先部押し下げによる係合爪4aと被係合部5のスナップフィット係合の解除と、蓋部3の先端部の引き上げによる蓋部3を開く動作とが同時に実施され、蓋部3を開けることができる。
次いで、本発明の鳥害防止具の作用効果について説明する。本発明の鳥害防止具は、図8に示した手順で電線Dに取り付けられるが、鳥害防止具の電線取付部1に係合部4、蓋部に前記係合部4に係合する被係合部5を有していることで、電線Dへの鳥害防止具の取り付け作業において、図8(c)の蓋部3が開かれた状態から、間接活線工具等を用いて蓋部3を蓋部3が閉状態になる方向に回動させ、さらに、蓋部3を前方から押さえるという簡単な操作で、電線取付部1の係合部4と蓋部3の被係合部5を係合させ、蓋部3を閉状態に固定できるので、鳥害防止具を電線Dに取り付ける際の作業性が向上する。また、電線取付部1に設けた係合部4と蓋部3に設けた被係合部5の係合は、締付部7の位置に無関係に実施できることから、電線Dの太ささや電線Dの電線取付部1への固定状況に関係なく、電線取付部1の係合部4と蓋部3の被係合部5を係合させ、蓋部3を閉状態に固定することができる。更に、電線取付部1への電線Dの固定は、鳥害防止具のナット部8を間接活線工具を用いて回転することによって締付部7を受け部6方向に移動させ、電線Dを締付部7で押圧保持することで実施しているが、この作業の前に蓋部3を閉状態で固定することで、ナット部8の回転作業中、すなわち、電線Dが電線取付部1に固定されていない状況における、電線Dからの鳥害防止具の落下を防止することが可能となる。また、一旦、電線D上に取り付けた鳥害防止具を電線D上で移動させる、あるいは、鳥害防止具の設置角度を変更する際には、図8(e)の状態から、間接活線工具で鳥害防止具のナット部8を回転させ、締付部7をナット部8方向に移動させ、電線Dの締付部7による押圧保持を解除し、図8(d)のように電線取付部1に電線Dが固定されていない状況にした後、鳥害防止具の電線D上での移動や設置角度変更作業を行うことになるが、蓋部3が閉状態で固定されていることで、前記各作業実施中の鳥害防止具の落下が防止され、安全性が向上する。
また、電線Dへの鳥害防止具取り付け作業の途中や鳥害防止具の電線D上の移動作業や設置角度変更作業の際には、図8(d)のように、蓋部3が閉状態で保持されながら、電線Dが電線取付部1に固定されていない状況となる。電線Dが電線取付部1に固定されていない状況では、風の影響や作業中の振動等の影響で電線Dが蓋部3を、蓋部3が開く方向に押す場合がある。このような場合、蓋部3は、軸部1bが支点、電線Dと蓋部3の接触点が力点、係合部4が作用点の梃子とみなすことができ、本発明の鳥害防止具は、被係合部5を蓋部3の先部に設けたことにより第三種梃子を構成し、電線Dが蓋部3を蓋部3が開く方向に押した際に係合部4と被係合部5の係合を解除しようとする方向に働く力は、電線Dが蓋部3を押す力よりも常に小さくなる。この結果、電線Dへの鳥害防止具取り付けや鳥害防止具の電線D上の移動、設置角度変更などの各種作業中に電線Dが蓋部3を開く方向に押したとしても蓋部3の閉状態が維持されることから、鳥害防止具の落下が防止され、安全性が向上する。
さらに、図7のように、電線取付部1の係合部4を、締付部7の下側に設けることにより、係合部4及び鳥害防止具全体をコンパクトに構成することができる。詳しくは、係合部4と被係合部5の係合方法をスナップフィット係合とする場合、図7のように係合部4は係合部本体4bと被係合部5とスナップフィット係合する係合爪4aを有することになるが、係合部4を電線取付部1の締付部7の下側に設けることにより、係合爪4a及び係合部本体4bの蓋部3側への突出長さを小さくすることが可能となり、係合部4全体をコンパクトに設けることができる。また、被係合部5(スナップ係合孔)を備えた蓋部3の設置位置を、電線取付部1に近づけることが可能となり、鳥害防止具全体をコンパクトに構成することが可能となる。
また、係合部4の係合爪4aを押し下げることでスナップフィット係合が解除されることにより、図9に示したように、先端に挟持部を備えた間接活線工具10を用いることで、係合爪4aの押し下げによるスナップフィット係合の解除と、蓋部3先端部の持ち上げによる蓋部3を開く動作を同時に実施可能となり、蓋部3を開けて鳥害防止具を電線Dから取り外す作業が容易となり作業性が向上する。
本発明は、上記の実施形態に限らず本発明の要旨を逸脱しない範囲で変形可能であり、鳥害防止具の各部の形状、大きさ、厚さ等は適宜変更できる。例えば、鳥害防止具の形状は、電線に取り付けられた状態で、離隔部とナット部の軸が一直線上に位置する構成でも良い。また、受け部と締付部の位置関係は、受け部が上、締付部が下である必要は無く、上下逆であっても、前後あるいは斜めから電線を挟み込んで押圧保持する構成も可能である。更には、離隔部へのライン材の固定方法は、螺子止めなど、ライン材を離隔部の任意の位置で固定できる方法であれば良いし、鳥害防止具にライン材を束ねて保持する機構を設けても良い。
1 電線取付部
1a 開口部
1b 軸部
2 離隔部
2a ライン材受け部
2b ライン材押さえ部
3 蓋部
3a 軸受部
4 係合部
4a 係合爪
4b 係合部本体
4c 突起部
4d 段差部
5 被係合部
6 受け部
7 締付部
8 ナット部
9 把持部
10 間接活線工具
10a 支持部
10b ハンドル部
10c 軸部
10d 可動部
10e 固定部
D 電線

Claims (2)

  1. 電線に取り付けられる電線取付部と、該電線取付部に突設された離隔部とを備え、電線取付部を介して電線の長手方向に沿って間隔をあけて複数取り付けられると共に、各々の離隔部の間に電線と略平行にライン材を架設して鳥の飛来を防ぐ鳥害防止具であって、
    電線取付部は、電線を挿入するための開口部と、該開口部に設けられた軸部と、係合部とを有しており、
    前記軸部において基部を回動自在に軸支されて開閉自在である前記開口部を塞ぐための蓋部を備え、前記係合部は爪状の係合爪を有し、前記蓋部は前記係合部にスナップフィット係合可能な孔状の被係合部を先部に有していて、前記係合部と前記被係合部とのスナップフィットによる係合状態において蓋部の閉状態が保持され、前記係合状態のとき、前記係合爪は前記蓋部の先端部の上方で近接していて、前記軸部から前記蓋部の先端部に向かう方向に直交する方向において前記蓋部の先端部と前記電線取付部との間に隙間が設けられており、前記係合爪の先部を押し下げることで係合状態は解除され、前記蓋部は、先端部が引き上げられることで開状態となることを特徴とする鳥害防止具。
  2. 電線取付部は、電線の一側を保持する受け部と、該受け部と電線を介して対向する位置から電線の他側を押圧保持する締付部とを備え、該締付部を挟んで電線とは反対側に前記係合部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の鳥害防止具。
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