JP2017070136A - 電線の支持及び張緩用器具 - Google Patents

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裕之 森山
Hiroyuki Moriyama
裕之 森山
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Abstract

【課題】この発明は、架線の切断対象部位の切断作業や切断後の作業を簡易に且つ少ない人数行うことができ、架線の切断対象部位を切断するときに、間接活線用工具で保持しなくても架線の縁線が跳ねるのを防止することが可能な電線の支持及び張緩用器具を提供することを目的とする。【解決手段】支持具5は、引き掛け部本体61と受け部62とで成る引き掛け部材6と、架線Aの脱落を防止する脱落防止片7とを有したものとする。そして、脱落防止片7は、引き掛け部材6に設けられた収納空間Sの開口部S1からの架線Aの脱落防止を図るもので、引き掛け部本体61の基部611の延びる方向に沿って変位すると共に、架線Aを受け部62側に押すための押し部材8が設けられたものとする。これにより、脱落防止片7で引き掛け部材6の収納空間Sの開口部S1からの架線Aの脱落防止のための操作で、架線Aを受け部62側に押し下げ、架線Aを下方に湾曲させることができる。【選択図】図4

Description

本発明は、架線を架空状態のまま切断するために架線の切断する箇所の両側を支持した後に架線の切断する部位を弛緩するために用いる器具に関する。
架線を架空状態のまま切断する作業を行う場合には、例えば特許文献1や特許文献2に示される電線の支持及び張緩用器具(ストレインロッドとも称される。)が用いられる。
特許文献1及び特許文献2に示される電線の支持及び張緩用器具について概説すると、架線を掴むための一対の掴線器と、これらの掴線器に連結具を介して連結された長尺体の伸縮器と、伸縮器の長手方向の一方端側に設けられた操作部を操作することにより、伸縮器の長手方向寸法を伸縮させる構成となっている。そして、特許文献2の電線支持具では、伸縮器に外装されると共に架線を支持する一対の支持具を更に有する。この支持具は、一方の側方の開口部を有する略C字状の支持本体と、支持本体の開口部を閉塞する閉止片とを有し、支持本体の開口部内に架線を導入した後、支持本体の開口部を閉止片で閉塞することにより、架線を支持する構成となっている。
これらの特許文献1、特許文献2の電線の支持及び張緩用器具を用いることにより、一方の掴線器で架線の所定の部位を掴むと共に他方の掴線器で架線の所定の部位を掴み、更に、架線の掴線器間の部位を一対の支持具で支持した後、操作部を操作して、伸縮器の長手方向寸法を収縮し、一方の掴線器と他方の掴線器とを近接させ、架線の掴線器よりも外側では架線を張った状態としつつ、架線の一方の掴線器と他方の掴線器との間の部位では弛緩させて、この架線の弛緩した部位を間接活線用切断工具で切断する作業が行われる。
特開2000−83309号公報 特開2010−51081号公報
特許文献1の電線の支持及び張緩用器具では、当該特許文献1の図1に示されるように、架線の一方の掴線器と他方の掴線器との間の架線を切断する部位を弛緩させるときに、架線の切断対象部位が上方に湾曲するようにしている。しかしながら、このように架線の切断対象部位が上方に湾曲すると、架線の切断対象部位を切断するための作業位置も高くなり、間接活線用切断工具を安全に操作することができるように、絶縁防具の取り付け範囲を広げなければならない。
また、架線の切断対象部位よりも下方でしかも架線と並行して特許文献1の電線の支持及び張緩用器具の伸縮器が位置するので、架線の切断対象部位を切断する際に、伸縮器が作業の妨げとなり、且つ、伸縮器が油圧カッター等の間接活線用切断工具により損傷するおそれがある。更に、架線の切断後の縁に端末キャップを装着するところ、架線の切断対象部位が上方を向いていると、架線の切断後の縁も上方を向くので、架線の縁への端末キャップの装着が困難になる。
特許文献2の電線の支持及び張緩用器具は、支持具で架線を支持しているが、支持具は、伸縮器よりも上方に位置し、且つ、支持具の支持本体の上方の円弧部分の内周面に架線の上方が当接することにより架線を引き掛けるので、特許文献1の図1のように、架線の一方の掴線器と他方の掴線器との間の部位を弛緩させるときに、架線は支持具の収納空間内では上方に変位してしまい、架線の切断対象部位が上方に湾曲してしまうことがある。
また、架線は充電したまま(活線状態)であるので、架線の切断対象部位を間接活線用切断工具で切断する際に、架線の縁が急に跳ねると、作業員が身の危険を感じたりして、作業に支障が生ずる。従って、特許文献1、特許文献2のいずれの電線支持具においても、架線の切断対象部位を切断するときに、架線の切断作業を行う作業員とは別の作業員が、支持具の下方の環状部に2つのトング等の間接活線用工具を差し込んで、支持具を保持する等して、架線の縁が跳ねないようにする必要がある。
そこで、本発明は、架線の切断対象部位の切断作業や切断後の作業を簡易に且つ少ない人数で行うことができ、架線の切断対象部位を切断するときに、間接活線用工具で保持しなくても架線の縁が跳ねるのを防ぐことのできる電線の支持及び張緩用器具を提供することを目的としている。
本発明に係る電線の支持及び張緩用器具は、架線を掴持する一対の掴線器と、長尺体を成すと共に長手方向の一方に連結部の一方が設けられて前記一対の掴線器の一方の掴線器と連結され、長手方向の他方に連結部の他方が設けられて前記一対の掴線器の他方の連結部と連結され、前記一方の掴線器と前記他方の掴線器とが遠近する方向に伸縮する伸縮器と、前記伸縮器に外装されると共に前記架線を支持する一対の支持具とを備え、前記支持具は、前記架線に引き掛けるための引き掛け部材と、この引き掛け部材からの前記架線の脱落を防止するための脱落防止片とを有し、前記引き掛け部材は、上下方向に延びる基部及び前記基部の上方に配置されて、前記架線の上側に引き掛けるための上方に窪んだ凹部を有するヘッドから成る引き掛け部本体と、前記基部の下方に配置されて前記架線の下側に接する受け部とを有し、前記ヘッドの凹部の内周面、前記基部の側面及び前記受け部の上面により前記架線を収納する収納空間が形成されていると共に、前記収納空間に前記架線を導く開口部が前記基部とは反対側に開口し、前記脱落防止片は、前記引き掛け部材の基部の延びる方向に沿って変位することができると共に、前記架線を前記受け部側に押すための押し部材が設けられていることを特徴としている(請求項1)。押し部材には、例えばバインド打ち器等の間接活線用工具の引き掛け手段が引き掛けられる環状部が設けられている。
これにより、2つの支持具について、押し部材が引き掛け部材のヘッドよりも上方に位置した状態となるように脱落防止片を上方に変位させて、架線を引き掛け部材の収納空間に導いて、引き掛け部材のヘッドの凹部を架線の上側に接した状態とした後、押し部材を引き下げることで、引き掛け部材自体も同時に下方に変位させることができる。そして、脱落防止片が下方に変位すると、脱落防止片の下端部が受け部の貫通孔に挿通して脱落防止片により引き掛け部材の収納空間の開口部からの架線の脱落防止が図られる。更に、押し部材を引き下げることで、押し部材は受け部側に近接していくので、架線のうち掴線器間の切断対象部位に当たってその切断対象部位を受け部側に押し下げることができる。これにより、架線のうち掴線器間の切断対象部位を下方に湾曲させることが可能となる。
本発明に係る電線の支持及び張緩用器具では、前記受け部は、少なくとも前記ヘッド部側に開口して、前記脱落防止片が挿入される取付孔と、前記取付孔と交差する方向に延びて、前記引き掛け部材の基部の反対側に開口する挿入孔とが形成され、前記脱落防止片は、当該脱落防止片が変位する方向と交差する方向に延びる通孔が形成されていると共に、前記脱落防止片の通孔と前記受け部の挿入孔とが一致した状態で、前記挿入孔から前記脱落防止片の通孔に達するまで挿入することができる固定具を有し、前記固定具が前記脱落防止片の通孔から前記受け部の挿入孔まで挿入されることで、前記脱落防止片が前記受け部に固定されることを特徴としている(請求項2)。固定具は、例えばピン等であって、受け部との間にバネ等の弾性部材が介在しており、弾性部材は、受け部の挿入孔と脱落防止片の通孔とが固定具の軸方向の先端で連通したときに、固定具を受け部の挿入孔と脱落防止片の通孔との連通孔内に押し出すように、固定具を付勢している。
これにより、支持具の受け部と脱落防止片の押し部材との間に架線が配置された状態が固定されるので、架線のうち掴線器間の切断対象部位を切断しても、架線が押し部材に当たることから、架線の縁が切断された瞬間に跳ねてしまうことが抑制される。
本発明に係る電線の支持及び張緩用器具では、前記伸縮器は、第1の軸棒とこの第1の軸棒と同じ高さにて並行して延びる第2の軸棒とにより成る二軸部を有し、前記2つの軸棒間の幅は、前記架線の径方向寸法よりも大きいと共に、前記軸棒間の幅が前記支持具のヘッドの凹部の下方に配置されていることを特徴としている(請求項3)。
これにより、架線を下方に湾曲させるときに、伸縮器の二軸部では、2つの軸棒の間を通ってこれらの2つの軸棒よりも垂下することで、架線のうち軸棒よりも垂下した位置にある掴線器間の切断対象部位を切断することとなる。従って、掴線器間の切断対象部位を切断することで、架線の縁が跳ね上がろうとしても、架線の縁は伸縮器の二軸部の2つの軸棒に当たるので、架線の縁の跳ねを抑制することができる。
以上のように、本発明に係る電線の支持及び張緩用器具によれば、2つの支持具について、押し部材が引き掛け部材のヘッドよりも上方に位置した状態となるように脱落防止片を上方に変位させて、架線を引き掛け部材の収納空間に導いて、引き掛け部材のヘッドの凹部を架線の上側に接した状態とした後、押し部材を引き下げることで、引き掛け部材自体も同時に下方に変位させることができる。そして、脱落防止片が下方に変位することにより、脱落防止片の下端部が受け部の貫通孔に挿通して脱落防止片により引き掛け部材の収納空間の開口部からの架線の脱落防止が図られる。更に、押し部材を引き下げることにより、押し部材は受け部側に近接していくので、架線のうち掴線器間の切断対象部位に当たってその切断対象部位を受け部側に押し下げることができる。これにより、架線のうち掴線器間の切断対象部位を下方に湾曲させることが可能となる。
よって、架線のうち掴線器間の切断対象部位の位置が伸縮器よりも低くなるので、架線の切断作業のときに、伸縮器が作業の妨げとなることがなくなり、伸縮器が破損することも防止される。また、架線の切断後の各縁が下方に向いた状態となるので、架線の縁への端末キャップの装着も簡易に行うことができる。
特に、請求項2に係る電線の支持及び張緩用器具によれば、支持具の受け部と脱落防止片の押し部材との間に架線を挟んだ状態が保持されるので、架線のうち掴線器間の切断対象部位を切断しても、架線が押し部材に当たることから、架線の縁が切断された瞬間に跳ねてしまうことが抑制される。よって、作業員が身の危険を感じることが防止され、支持具の下方の環状部に2つのトング等の間接活線用工具を引き掛けて、支持具を下方から支持する等して、架線の縁の跳ねを防止することが不要となり、必要とされる作業員の数を減ずることができる。
特に、請求項3に係る電線の支持及び張緩用器具によれば、架線を下方に湾曲させるときに、伸縮器の二軸部では、2つの軸棒の間を通ってこれらの2つの軸棒よりも垂下することで、架線のうち軸棒よりも垂下した位置にある掴線器間の切断対象部位を切断することとなる。従って、掴線器間の切断対象部位を切断することで、架線の縁が跳ね上がろうとしても、架線の縁は伸縮器の二軸部の2つの軸棒に当たるので、架線の縁の跳ねを抑制することができる。よって、請求項3に係る電線の支持及び張緩用器具でも、作業員が身の危険を感ずることが防止され、支持具の下方の環状部に2つのトング等の間接活線用工具を引き掛けて、支持具を下方から支持する等して、架線の縁の跳ねを防止することが不要となり、必要とされる作業員の数を減ずることができる。
図1は、この発明の電線の支持及び張緩用器具の全体構成を示す説明図である。 図2は、前記電線の支持及び張緩用器具を構成する支持具を示す説明図である。 図3は、前記支持具の収納空間に架線が収納可能な状態を示した説明図であり、図3(a)は前記支持具の正面図、図3(b)は前記支持具の側面図、図3(c)は前記支持具の平面図である。 図4は、前記支持具の収納空間から架線が離脱不可能な状態で且つ脱落防止片の押し部材で架線を下方に押した状態示した説明図であり、図4(a)は前記支持具の正面図、図4(b)は前記支持具の側面図である。 図5は、前記支持具の受け部に脱落防止片が固定される動作を示す断面図であり、図5(a)は、脱落防止片が固定具を押す前の状態を示し、図5(b)は、脱落防止片が固定具を固定の解除方向に押した状態を示し、図5(c)は脱落防止片の孔に固定具が装着されて前記支持具の受け部に脱落防止片が固定された状態を示す。 図6は、架線を一対の掴線器で掴み、支持具を架線に引き掛けた後、伸縮器を収縮させつつ押し部材で架線を押し下げることで、架線の掴線器間の切断対象部位を下方に湾曲させた状態を示す説明図である。 図7は、伸縮器の二軸部とした部分を示す平面図である。
以下、本発明の実施例について添付図面を参照しながら説明する。
この発明の電線の支持及び張緩用器具1は、例えば、電柱間に架設された通電状態の電線(以下、架線)Aを切断する間接活線作業に用いられる間接活線用工具である。電線の支持及び張緩用器具1は、図1及び図6に示されるように、伸縮自在な長尺の伸縮器2と、伸縮器2の長手方向の一端に取り付けられた掴線器3と、伸縮器2の長手方向の他端に取り付けられた掴線器4と、伸縮器の所定部位に外装された一対の支持具5、5とで基本的に構成されている。
伸縮器2は、図1及び図6に示されるように、握部21と、握部21の一端と連結されたホルダー部22と、ホルダー部22に出入自在に装着された伸縮部23とを備える。
握部21は、ホルダー部22とは反対側となる他端に連結部211を有し、掴線器3の連結機構31と連結可能になっている。また、握部21は、回転操作部212を有している。回転操作部212は、例えば図示しない共用操作棒等の間接活線用工具を装着した後、間接活線用工具を回転させることにより、回転操作部212の回転が握部21に内蔵された送りねじ機構(図示せず)に伝達され、この送りねじ機構が作動することで、伸縮部23がホルダー部22に出入りする。
ホルダー部22は、握部21とは反対側に開口した直線状の孔部を有しており、この開口から孔部内に伸縮部23の一部又が挿入するようになっている。そして、この実施例では、下記する一対の支持具5の一方が外装される。
伸縮部23は、ホルダー部22の孔部の内径寸法より僅かに小さな外径寸法を有する伸縮部本体231と、伸縮部本体231のホルダー部22とは反対側に配置された大径部232とを備えている。そして、伸縮部23は、大径部232の伸縮部本体231とは反対側に連結部233を有し、掴線器4の連結機構41と連結可能になっている。これにより、掴線器4は、その使用時において、連結部233と連結機構41との連結部位を中心として、例えは90度の角度にて、上下に揺動することができる。この実施例では、大径部232に下記する一対の支持具5の他方が外装される。すなわち、ホルダー部22の外径と大径部232の外径とは例えば同じ寸法になっている。
掴線器3、4は、いずれも公知のもので、図1及び図6に示されるように、架線Aを当該架線Aの径方向の両側から挟む挟持部を有する挟持体32、42と、この挟持体32、42に連結された駆動アーム33、43とを有する。駆動アーム33、43の先端に前述した連結機構31、41が設けられている。これらの連結機構31、41に引っ張り力が作用すると駆動アーム33、34が挟持体32、42の挟持部を相互に近接する方向に駆動して、挟持体32、42により架線Aを強固に挟持することができるようになっている。
各支持具5は、図1及び図6に示されるように、掴線器3と掴線器4との間に配されるものであり、図2、架線Aに引き掛けるための引き掛け部材6と、この引き掛け部材6からの架線Aの脱落を防止するための脱落防止片7とを有する。なお、引き掛け部材6及び脱落防止片7の構成は後述する。
このような電線の支持及び張緩用器具1の構成とすることにより、架線Aを切断する場合には、まず、各掴線器3、4を適宜に挟持させて、掴線器3、4を所定の間隔を開けて架線Aに固定する工程がなされ、次に、回転操作部212を操作することで、伸縮部23を伸縮させて、掴線器3と掴線器4とを相対的に近接させ、掴線器3と掴線器4との間を湾曲させる工程がなされ、更に、架線Aの掴線器3と掴線器4との間の湾曲した部位を、油圧カッター等の間接活線用切断工具にて切断する工程がなされる。
これにより、架線Aの掴線器3、4よりも外側の部位では張った状態を維持しつつ、掴線器3、4間では架線Aを弛緩させ、この架線の弛緩させた部位を切断対象部位として、油圧カッター等の間接活線用切断工具で切断することが可能である。
支持具5の引き掛け部材6は、この実施例では、図2から図4に示されるように、2つの引き掛け部本体61、61と、受け部62とを有して構成されている。
各引き掛け部本体61は、上下方向に略直線状に延びる基部611と、基部611の上端に有する円弧状のヘッド612とで構成されており、全体で略逆Jの字状となっている。これに伴い、ヘッド612の内側面は、上方に窪んだ円弧状の凹部となって、架線Aの上側が当接することができる。そして、2つの引き掛け部本体61は、それぞれのヘッド612の先端近傍棒において、他の引き掛け部本体61のヘッド612と対峙する面に突部613が形成され、下記する脱落防止片7の溝部71に係合することができる。
受け部62は、この実施例では、引き掛け部本体61と一体形成されており、架線Aの下側が接する架線当接面621と、架線当接面621とは反対側に位置する下面622と、架線当接面621と下面622とを連接する立面623とを有する。また、受け部62は、伸縮器2のホルダー部22又は伸縮部23の大径部232が挿通可能な貫通した装着孔624が形成されている。更に、受け部62は、図3(b)及び図4(b)に示されるように、少なくとも架線当接面621に開口した(この実施例では、下面622にも開口した)脱落防止片7が挿入される取付孔625が形成されている。更にまた、受け部62は、立面623から取付孔625と直交する方向に延びる挿入孔626が形成されており、挿入孔626の先端は取付孔625と連通している。取付孔625には下記するコイルバネ12が外装された固定具11が挿入される。
そして、引き掛け部材6は、図2、図3(b)及び図4(b)に示されるように、ヘッド612の内周面、基部611の側面及び受け部62の架線当接面621により架線Aを収納する収納空間Sが形成されていると共に、ヘッド612の先端と受け部62の架線当接面621との間に、側方に開口するかたちで収納空間Sの開口部S1が形成されている。
脱落防止片7は、収納空間Sに収納された架線Aが脱落するのを防止するためのものであり、この実施例では、上下方向に延びた平らなプレート状のものである。この脱落防止片7は、横幅(左右方向幅)が引き掛け部本体61、61間の幅より若干小さな寸法となっていると共に、その縦幅(上下幅)は、当該脱落防止片7の下端が受け部62の取付孔625に適宜に挿入され、固定されたときに、側方(架線Aの軸方向)から見て、ヘッド612の先端と受け部62の架線当接面621との間の開口部を閉塞することができる寸法となっている。
また、脱落防止片7は、引き掛け部本体61、61と対峙する両方の立面に縦方向(上下方向)に直線状に延びる溝部71が形成され、引き掛け部本体61の突部613に係合することで、上下方向に変位して、受け部62に遠近させることができる。更に、脱落防止片7は、図2、図3及び図5に示されるように、下端部近傍に下記する固定具11が挿通可能な内径の通孔72が形成されている。この通孔72は、引き掛け部本体61の基部611とは反対側から基部611側に貫通している。そして、この実施例では、脱落防止片7の通孔72よりも下側の下端部73は、受け部62の立面623とは反対側に向けて徐々に傾斜して細くなって楔状をなしている。
支持具5の押し部材8は、架線Aを押し下げるためのもので、この実施例では、図2から図4に示されるように、脱落防止片7の収納空間S側に向いた立面から当該収納空間S内に向けて延びた平らなプレート状のものとなっており、脱落防止片7と一体形成されている。押し部材8の横幅(左右方向幅)は、脱落防止片7の横幅と同様に、引き掛け部本体61、61間の幅より若干小さな寸法となっている。
更に、脱落防止片7は、この実施例では、脱落防止片7の収納空間Sとは反対側の立面から押し部材8とは対称方向に延びる突出部9を有しており、この突出部9の突出方向の端部にはバインド打ち器等の間接活線用工具を引き掛けることが可能な環状部10が取り付けられている。
そして、受け部62の取付孔625、挿入孔626、脱落防止片7の通孔72、下端部73、固定具11、固定具11に外装されたコイルバネ12により、脱落防止片7の受け部62への固定機構が構成されている。固定具11は、頭部111と軸部112とで構成されており、頭部111の外径は挿入孔626の内径よりも大きく、軸部112は挿入孔626の内径よりも若干小さくなっていると共にその軸方向寸法は挿入孔626の軸方向寸法及び取付孔625の内径寸法よりも大きくなっている。コイルバネ12は、固定具11の軸部112を挿入孔626の挿入方向に付勢している。
脱落防止片7により支持具5の開口部Sを閉塞する必要がない場合には、図5(a)に示されるように、固定具11の軸部112は、コイルバネ12の付勢力により先端が取付孔625内にあり、更には、取付孔625の側面に接している場合もある。そして、脱落防止片7を下方に変位させて、脱落防止片7の下端側を受け部62の取付孔625に挿入していくと、図5(a)から図5(b)に示されるように、脱落防止片7の下端部73が、固定具11の軸部112を、コイルバネ12の付勢力に抗するかたちで、挿入孔626の開口側に押し出してゆく。更に、脱落防止片7を、受け部62の取付孔625に、より一層挿入していくと、脱落防止片7の通孔72と挿入孔626とが連通するので、図5(c)に示されるように、固定具11は、コイルバネ12の付勢力により、先端が少なくとも取付孔625内に達するまで挿入される。これにより、脱落防止片7を受け部62の取付孔625に挿入するのみで、脱落防止片7は受け部62に固定される。なお、脱落防止片7の受け部62への固定の解除は、固定具11の頭部111を持って引っ張れば良く、これにより、脱落防止片7は、架線Aの上方に変位しようとする力により、受け部62の取付孔625から引き出される。
以上の電線の支持及び張緩用器具1の構成によれば、架線Aのうち掴線器3、4間の切断対象部位を下方に湾曲させる工程は、例えば以下の手順により行われる。
まず、一対の掴線器3、4で架線Aを固定した後、図2及び図3に示されるように、押し部材8が引き掛け部材6のヘッド612よりも上方に位置した状態となるように脱落防止片を上方に変位させた状態として、架線Aを引き掛け部材6の収納空間Sに導いて、引き掛け部材6のヘッド612を架線Aの上側に接した状態とする。
次に、環状部10にバインド打ち器等の間接活線用工具の引き掛け手段を引き掛けて、押し部材8を引き下げて、脱落防止片7も一緒に下方に変位させてく。これにより、脱落防止片7が引き掛け部材6の収納空間の開口部S1を閉塞し、引き掛け部材の収納空間Sに収納された架線Aの脱落防止が図られる。しかも、押し部材8を引き下げることで、押し部材8は受け部62側に近接していくので、架線Aのうち掴線器3、4間の切断対象部位に当たって、架線Aの切断対象部位を受け部62側に押し下げることも同時にできる。これにより、図6に示されるように、架線Aのうち掴線器3、4間の切断対象部位を下方に湾曲させることが可能となる。
そして、脱落防止片7の下端部73を受け部62の取付孔625に挿入し、更に、その挿入を進めて、脱落防止片7の通孔72を受け部62の挿入孔626と一致させることにより、脱落防止片7が受け部62と固定される。これにより、図4(b)に示されるように、架線Aは押し部材8と受け部62の架線当接面621との間に介在された状態(挟持状態)となる。よって、架線Aの掴線器3、4間の切断対象部位を切断しても、架線Aが押し部材8に当たるので、架線Aの縁が跳ねるのを抑制することができる。
ところで、伸縮器2は、これまでの実施例では、図1及び図6に示されるように、1つの軸棒により構成されるとして示してきたが、必ずしもこれに限定されない。伸縮器2が、その一部に二軸部を有する構成について図7を用いて説明する。但し、先述した伸縮器2や、その他の電線の支持及び張緩用器具1を成す支持具5等と同様の構成については、先述の伸縮器2等と同じ符号を付してその説明を省略する。
図7に示される伸縮器2は、軸棒24とこの軸棒24と同じ高さにて並行して延びる軸棒25とにより成る二軸部を有している。軸棒24、25は、それぞれ軸方向に伸縮することができるように、ホルダー部24a、25aと伸縮部24b、25bとを有している。そして、軸棒24と軸棒25との間隔は、架線Aの外径よりも大きくなっている。更に、軸棒24と軸棒25との間のスペースは、掴線器3、4に固定された架線Aの掴線器3、4間の部位が配置される線L1上になっている。
これにより、架線Aのうち掴線器3、4間の切断対象部位が下方に湾曲したときに、架線の切断対象部位は、軸棒24、25間に位置すると共に当該軸棒24、25よりも垂下した状態となる。よって、架線Aの掴線器3、4間の切断対象部位を切断しても、架線Aが軸棒24、25に当たるので、架線Aの縁が上方に跳ねるのを抑制することができる。
1 電線の支持及び張緩用器具
2 伸縮器
211 連結部
233 連結部
24 軸棒
25 軸棒
3 掴線器
4 掴線器
5 支持具
6 引き掛け部材
61 引き掛け部本体
611 基部
612 ヘッド
62 受け部
621 架線当接面
622 下面
625 取付孔
626 挿入孔
7 脱落防止片
72 通孔
8 押し部材
11 固定具
12 コイルバネ
S 収納空間
S1 開口部

Claims (3)

  1. 架線を掴持する一対の掴線器と、
    長尺体を成すと共に長手方向の一方に連結部の一方が設けられて前記一対の掴線器の一方の掴線器と連結され、長手方向の他方に連結部の他方が設けられて前記一対の掴線器の他方の連結部と連結され、前記一方の掴線器と前記他方の掴線器とが遠近する方向に伸縮する伸縮器と、
    前記伸縮器に外装されると共に前記架線を支持する一対の支持具とを備え、
    前記支持具は、前記架線に引き掛けるための引き掛け部材と、この引き掛け部材からの前記架線の脱落を防止するための脱落防止片とを有し、
    前記引き掛け部材は、上下方向に延びる基部及び前記基部の上方に配置されて、前記架線の上側に引き掛けるための上方に窪んだ凹部を有するヘッドから成る引き掛け部本体と、前記基部の下方に配置されて前記架線の下側に接する受け部とを有し、前記ヘッドの凹部の内周面、前記基部の側面及び前記受け部の上面により前記架線を収納する収納空間が形成されていると共に、前記収納空間に前記架線を導く開口部が前記基部とは反対側に開口し、
    前記脱落防止片は、前記引き掛け部材の基部の延びる方向に沿って変位することができると共に、前記架線を前記受け部側に押すための押し部材が設けられていることを特徴とする電線の支持及び張緩用器具。
  2. 前記受け部は、少なくとも前記ヘッド部側に開口して、前記脱落防止片が挿入される取付孔と、前記取付孔と交差する方向に延びて、前記引き掛け部材の基部の反対側に開口する挿入孔とが形成され、
    前記脱落防止片は、当該脱落防止片が変位する方向と交差する方向に延びる通孔が形成されていると共に、
    前記脱落防止片の通孔と前記受け部の挿入孔とが一致した状態で、前記挿入孔から前記脱落防止片の通孔に達するまで挿入することができる固定具を有し、
    前記固定具が前記脱落防止片の通孔から前記受け部の挿入孔まで挿入されることで、前記脱落防止片が前記受け部に固定されることを特徴とする請求項1に記載の電線の支持及び張緩用器具。
  3. 前記伸縮器は、第1の軸棒とこの第1の軸棒と同じ高さにて並行して延びる第2の軸棒とにより成る二軸部を有し、前記2つの軸棒間の幅は、前記架線の径方向寸法よりも大きいと共に、前記軸棒間の幅が前記支持具のヘッドの凹部の下方に配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電線の支持及び張緩用器具。
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