JP4740911B2 - 鳥害防止具 - Google Patents
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Description
この中でワイヤーは、鳥害防止具の起立部の上下複数箇所に設けてある切欠のいずれかに引っ掛けるものであり、一般には、電線に沿って間隔をあけて取り付けてある鳥害防止具のすべてに掛け渡してある。
図1(a)は、鳥害防止具の全体を示す正面図あり、図1(b)は、前述した(a)の側面図であり、図2(a)(b)は、鳥害防止具にワイヤーを取り付けるときの手順を示す側面図であり、図3(a)(b)(c)は各々、鳥害防止具に保持してワイヤーの位置調整を行う手順を説明する側面図であり、図4(a)(b)(c)(d)は各々、鳥害防止具に保持したワイヤーの位置調整を行うときの起立部とワイヤー保持部との取付状態を説明する要部を拡大した側面図であり、図5(a)(b)は、本鳥害防止具の他の実施例を示す正面図および横断面図である。
尚、符号23は、ラチェット部であり、このラチェット部23は固定部3bの頭部17b側にも同様に設けてあり、ラチェット部23同士が噛み合ってネジ部17aの位置決め後の緩みを防止するものである。
尚、符号11は、他の間接活線把持具25で補助的に掴むときに使用する把持片である。
起立部2、2は二枚の板体からなり、電線取付部6の上部中央の箇所にて、前述した起立部2、2を構成する二枚の板体を間隔をあけて配して、電線Dの長手方向と平行する方向に延びる間隙Rを形成してある。ガイド孔(ガイド部)5は、前述した二枚の板体(起立部)2、2のそれぞれを電線Dの長手方向と直交する方向に貫通してあると共に、各板体(起立部)2、2の起立方向に長い長孔状をなすものであり、そのガイド孔(ガイド部)5の長孔部5aの上端部と下端部には、長孔部5aの短手方向の径よりも僅かに径の大きな位置決め孔5b、5bを各々に設けている。ワイヤー保持部3は、ワイヤーWを掛けて保持することのできる掛け部15を有する移動部3aと、その移動部3aを起立部2、2の適宜な位置で位置決めする固定部3bとからなり、移動部3aは図2のように、起立部2の正面側、背面側、正面側と背面側をつなぐ一側面側の三方を各々壁部13a、13b、13cにて囲んだほぼコ字型をなすものであり、この移動部3aの正面側壁13aと背面側壁13cの上部は、この移動部3aの開放する側の一部を切り欠いて段状に形成してあると共に、切欠部14の上端部には鉤状をなすワイヤーWの掛け部15が設けてある。その掛け部15にはテーパを有しており、これにより、ワイヤーWが掛け部15のテーパ部分に沿って滑り込んで切欠部14に入ることから、ワイヤーWを切欠部14に受け入れやすく形成してある。また移動部3aの側壁13bには電線Dの長手方向と直交する方向に貫通する固定部3b用のネジ孔16が設けてある。
そして固定部3bは、ネジ部17aと、このネジ部17aの長手方向の一端部に頭部17bを有しており、ネジ部17aの長手方向の他端部をガイド孔5の位置決め孔5b、5bのいずれかに挿通し、さらに前記ネジ孔16にネジ止めしてある。そして頭部17bは本実施のものではほぼ六角形をなしており、これにより、間接活線把持具25の嵌合部(図4(a)(b)(c)(d)参照)Uを嵌めることができる。また頭部17bの図1(a)の図示に基づく側端面には、間接活線把持具25を使わずにネジ部17aを手回しすることもできるツマミ部18も設けてある。またネジ部17aの径方向の両端部の二箇所には、各々ネジ部17aのネジ軸の両端部19b、19bを各々切削して径断面がトラック状(図4(a)参照)に形成してあり、これにより、ネジ部17aのネジ軸に長軸側の両端部19a、19aと短軸側の両端部19b、19bとをそれぞれ有することになる。
まずワイヤーWを取り付ける工程について、図2(a)のように、起立部2、2を構成する各板体の間隙RにワイヤーWを差し入れ、移動部3aの掛け部15の上部に設けてあるテーパ部分に押し当てる。次いで図2(b)のように、ワイヤーWを前述したテーパ部分に沿って滑らせながら切欠部14に入れ、固定部3bの頭部17bに間接活線把持具25の嵌合部Uを嵌める。間接活線把持具25を操作して固定部3bをガイド孔(ガイド部)5に沿って上下いずれかの位置決め孔5b、5bに移動し、間接活線把持具25を操作して嵌合部Uを回してネジ部17aを回転し、移動部3aを起立部2、2に固定する。
また、本実施による鳥害防止具は図5(a)(b)のように、電線取付部6による電線Dの締め付け過ぎを防ぐ構造を備えることも可能である。具体的には、前述した電線取付部6の被嵌合部22の内部に回転力伝達部26を設けている。この回転力伝達部26は、外周側の駆動回転部27と内周側の従動回転部28とからなる二重構造をなしており、さらに駆動回転部27の内周面と従動回転部28の外周面には、それぞれに山形をなす係止部29・被係止部30を有している。このように形成すると、間接活線把持具25によって被嵌合部22を回転したときに、係止部29と被係止部30とが係止して駆動回転部27と従動回転部28とが共回りする。さらに前記係止部29は、締付部21が電線取付部内周側Pに移動して受ける電線Dからの応力が駆動回転部27からの回転力より大きくなったときに、被係止部30を乗り越えて駆動回転部27が空回りするので、これにより、締付部21による電線Dに対するそれ以上の締め付けを解消できる。
2 起立部
3 ワイヤー保持部
3a 移動部(ワイヤー保持部)
3b 固定部(ワイヤー保持部)
5 ガイド孔(ガイド部)
5a 長孔部(ガイド部)
5b 位置決め孔(ガイド部)
6 電線取付部
7 受け部
15 掛け部
16 ネジ孔
17a ネジ部
17b 頭部
19a、19a 長軸側の両端部
19b、19b 短軸側の両端部
21 締付部
25 間接活線把持具
D 電線
U 嵌合部
W ワイヤー
Claims (3)
- 電線(D)に取り付ける電線取付部(6)と、その電線取付部(6)に突設してある離隔部(1)とから構成し、電線取付部(6)を介して電線(D)の長手方向に沿って間隔をあけて複数取り付けると共に、各々の離隔部(1)の間に電線(D)と平行にワイヤー(W)を架設して鳥の飛来を防ぐ鳥害防止具であって、
電線取付部(6)は、電線(D)の一側部を保持する受け部(7)と、この受け部(7)と電線(D)を介して対向する位置から電線(D)の他側部を押圧保持する締付部(21)とを備えており、
離隔部(1)は、電線取付部(6)から起立する起立部(2、2)と、離隔部(1)に取り付けるワイヤー保持部(3)と、このワイヤー保持部(3)に取り付けるワイヤー(W)とを備えており、
起立部(2、2)は、起立方向に長いガイド部(5)が中間部に設けてあり、
ワイヤー保持部(3)は、前記起立部(2、2)の起立方向に沿って移動し且つワイヤー(W)の掛け部(15)を有する移動部(3a)と、ガイド部(5)のいずれかの箇所に係止して前記移動部(3a)を起立部(2、2)の適宜な位置で固定する固定部(3b)とを有することを特徴とする鳥害防止具。 - 前記ガイド部(5)は、起立部(2、2)の起立方向に長い長孔部(5a)と、この長孔部(5a)の長手方向の両端部に各々連続して設けてあると共に長孔部(5a)の短手方向の孔幅よりも幅広に形成した位置決め孔(5b、5b)とからなり、移動部(3a)は、ガイド部(5)と対向する位置にネジ孔(16)が設けてあり、固定部(3b)は、ガイド部(5)を挿通して前記ネジ孔(16)にネジ止めするネジ部(17a)を有する一方、ネジ部(17a)のネジ軸の長手方向の一端部には起立部(2、2)に係止する頭部(17b)を有しており、ネジ部(17a)は、ネジ軸の径断面が楕円またはトラック状をなし、ネジ部(17a)のネジ径の長軸側の両端部(19a、19a)が長孔部(5a)の長手方向とは直交する方向にあるときに、位置決め孔(5b、5b)に係止する一方、ネジ部(17a)のネジ径の短軸側の両端部(19b、19b)が長孔部(5a)の長手方向とは直交する方向にあるときに、長孔部(5a)に沿って移動可能に形成してあることを特徴とする請求項1記載の鳥害防止具。
- 前記ネジ部(17a)の頭部(17b)は、間接活線把持具(25)の嵌合部(U)と嵌合可能に形成してあることを特徴とする請求項1又は2記載の鳥害防止具。
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