JP2012115037A - 線状体仮支持具 - Google Patents
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Abstract
【課題】電線への取り付け、撤去の作業が容易に行え、また、いずれの側からも電線に着脱させることが可能な線状体仮支持具を提供する。
【解決手段】線状体仮支持具1を、間に電線3を保持可能とする対をなす線状体保持片4を備えた線状体保持部5と、線状体保持部5の長手方向両側に設けられ、対をなす線状体保持片4の対峙する端部同士を近接させるよう磁力にて着脱自在に吸着させる対をなす着脱片6を備えた着脱部7と、それぞれの着脱部7に続いて形成され、先端部へ向かうほど離れた状態で対向配置されると共に電線3を着脱部7へ導くガイドとして機能する対をなすガイド片8を備え、この対をなすガイド片8の少なくとも一方に活線工具で把持可能な被把持部20を備えたガイド部9と、対をなす線状体保持片4を閉方向に付勢する付勢手段とを具備して構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】線状体仮支持具1を、間に電線3を保持可能とする対をなす線状体保持片4を備えた線状体保持部5と、線状体保持部5の長手方向両側に設けられ、対をなす線状体保持片4の対峙する端部同士を近接させるよう磁力にて着脱自在に吸着させる対をなす着脱片6を備えた着脱部7と、それぞれの着脱部7に続いて形成され、先端部へ向かうほど離れた状態で対向配置されると共に電線3を着脱部7へ導くガイドとして機能する対をなすガイド片8を備え、この対をなすガイド片8の少なくとも一方に活線工具で把持可能な被把持部20を備えたガイド部9と、対をなす線状体保持片4を閉方向に付勢する付勢手段とを具備して構成する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、高圧架空電線に高圧引下線を仮止めする場合等に用いられる線状体仮支持具に関し、特に、支持具の軸方向のいずれの側からも線状体に着脱させることが可能な線状体仮支持具に関する。
高圧引下線は、分岐コネクタを介して高圧架空電線に接続されるが、この分岐コネクタの取付け・取外し作業においては、作業を容易に行うために、高圧引下線を高圧架空電線に仮止めすることが行われる。
従来、このような仮止め作業には、高圧引下線と高圧架空電線とを同時に挟み込むクリップ状の仮支持具が用いられており、例えば、下記する特許文献1に示されるような「間接工法用シートはさみ」や、特許文献2に示されるような「防護用絶縁シートの固定クリップ」、特許文献3に示されるような「電線仮支持具」等で代用するも可能である。
従来、このような仮止め作業には、高圧引下線と高圧架空電線とを同時に挟み込むクリップ状の仮支持具が用いられており、例えば、下記する特許文献1に示されるような「間接工法用シートはさみ」や、特許文献2に示されるような「防護用絶縁シートの固定クリップ」、特許文献3に示されるような「電線仮支持具」等で代用するも可能である。
このうち、特許文献1に示されるものは、対をなす上下顎部の内側に、緩やかに湾曲した大小の凹部を設け、この上下顎部がバネ力によって閉じたときに、表面に滑りと止め加工を施した平坦な上下グリップの上面がほぼ平行になるように構成されているもので、間接活線工具で上下グリップを挟んで上下顎部を開き、電線に対して側方からアプーチして電線を上下顎部間に挿入して装着する構成である。
また、特許文献2に示されるものは、各先端部が相互に相反する方向に折曲し且つ対向配置される一対のハンドルを、閉鎖方向に付勢力を保有する付勢部材を介在して開閉可能に支持し、付勢部材による付勢力によって、両ハンドル間で配電線とこれに被覆された防護用絶縁シートとを保持するようにしたもので、配電線に取り付ける場合には、固定クリップの被把持部材をホットスティックにより把持し、固定クリップの被把持部側を配電線に向けて近づけ、固定クリップの各ヘッド間の当接箇所を配電線に押し当てて一方のハンドルを他方のハンドルを基準にして押し広げ、配電線のハンドル間に介入させた後に付勢部材により元の状態に復帰させるようにし、また、配電線から取り外す際にも、固定クリップの被把持部材をホットスティックで把持し、送電線から離反する方向に引くことで配電線から外すようにしたものである。
特許文献3に示されるものは、開閉操作される一対の操作部と、この操作部に開閉自在に係合されて開閉する一対の把持部とを有し、その把持部が架空電線を把持して姿勢を保持する第1の支持部材と、開閉操作される一対の操作部と、この操作部と開閉自在に係合されて開閉する一対の把持部とを有し、その把持部が開放された電線の端部を支持する第2の支持部材とを、互いに所定の角度で連結させたもので、それぞれの操作部を絶縁ヤットコで挟むことで把持部を開いて電線に装着する構成である。
しかしながら、特許文献1及び3に示される構成においては、絶縁ヤットコで上下グリップ又は一対の操作部を挟んで上下顎部又は一対の把持部を開き、その状態を維持するように強い力で上下グリップ又は一対の操作部を挟み続け、落下させないように慎重に電線に取り付け、又は、電線から撤去する必要がある。このため、作業者の作業労力は大きなものであった。
この点、特許文献2においては、先端部が相互に相反する方向に折曲されて電線がヘッド間の当接箇所に当接すると付勢部材に抗して押し広げられるので、絶縁ヤットコによる強い力による把持状態は不要であるが、電線に対してクリップの取り付け、取り外しを同じ側から行う構成(クリップの電線を挿入する箇所と電線を離脱させる箇所とが同じである構成)であり、一旦取り付けたクリップの取り付け方向が悪く被把持部材を絶縁ヤットコで掴み難い場合には、他の作業者の応援が必要になる等、スムーズな作業が実施できない不都合が生じる。
このような不都合は、電線に取り付ける側と同じ側へ取り外す必要がある特許文献1及び3に示される構成においても、同様に生じるものである。
このような不都合は、電線に取り付ける側と同じ側へ取り外す必要がある特許文献1及び3に示される構成においても、同様に生じるものである。
本発明は、係る事情に鑑みてなされたものであり、電線への取り付け、撤去の作業が容易に行え、また、いずれの側からも線状体に着脱させることが可能な線状体仮支持具を提供することを主たる課題としている。
上記課題を達成するために、本発明に係る線状体仮支持具は、間に線状体を保持可能とする対をなす線状体保持片を備えた線状体保持部と、前記線状体保持部の長手方向両側に設けられ、前記対をなす線状体保持片の対峙する端部同士を近接させるよう磁力にて着脱自在に吸着させる対をなす着脱片を備えた着脱部と、それぞれの前記着脱部に続いて形成され、先端部へ向かうほど離れた状態で対向配置されると共に前記線状体を前記着脱部へ導くガイドとして機能する対をなすガイド片を備え、この対をなすガイド片の少なくとも一方に活線工具で把持可能な被把持部を備えたガイド部と、前記対をなす線状体保持片を閉方向に付勢する付勢手段と、を有することを特徴としている。
したがって、この線状体仮支持具を線状体に取り付けるには、線状体仮支持具の長手方向の一方の端部に設けられた被把持部を活線工具で把持し、この活線工具を操作して線状体仮支持具の長手方向の他方の端部を線状体に向けて近づけていく。すると、線状体は、ガイド部により他方の端部の着脱部へ導かれ、その着脱部の対をなす着脱片を磁力に抗して離反させて線状体保持片間に挿入される。その後、対をなす線状体保持片は、付勢手段の付勢力により閉方向に戻され、離反した対をなす着脱片は磁力により再び吸着し、線状体を対をなす線状体保持片で挟み込む。
以上の取り付け作業は、線状体仮支持具の長手方向の他方の端部に設けられた被把持部を活線工具で把持し、線状体仮支持具の長手方向の一方の端部を線状体に向けて近づけた場合でも同様に行うことが可能となる。
また、線状体に取り付けられた線状体仮支持具を撤去する場合には、線状体仮支持具の長手方向のいずれか一方の端部に設けられた被把持部を活線工具で把持し、把持された被把持部を線状体から離反する方向へ引っ張れば、線状体は活線工具で把持されていない側の着脱部に当接し、その着脱部の着脱片を磁力に抗して押し開いて離反させ、その間から離脱させることができる。そして、線状体が離脱した後に、付勢手段の付勢力により対をなす線状体保持片が閉方向に戻され、離反していた着脱片が磁力により再び吸着することとなる。
このため、線状体仮支持具のどちらの側から線状体にアプローチしても線状体仮支持具を線状体に着脱させることが可能となる。
このため、線状体仮支持具のどちらの側から線状体にアプローチしても線状体仮支持具を線状体に着脱させることが可能となる。
尚、上述の線状体仮支持具の具体的構成としては、
(1)前記線状体保持部、前記着脱部、及び前記ガイド部を、前記線状体保持片と前記着脱片と前記ガイド片とを一体化した対をなすアーム部材により構成し、それぞれの前記アーム部材を、着脱部を中心として回動可能とし、対をなすガイド片の一方に前記被把持部を備えて構成するようにしても、
(2)前記ガイド部及び前記着脱部を、前記ガイド片と前記着脱片とを一体化した対をなすアーム部材により構成し、この対をなすアーム部材を前記線状体保持部の両側に設け、前記線状体保持部の対をなす前記線状体保持片を弾性部材で構成し、前記対をなすガイド片の両方に前記被把持部を備えて構成するようにしても、
(3)前記線状体保持部と前記着脱部とを、前記線状体保持片と前記着脱片とを一体化した対をなすアーム部材により構成し、この対をなすアーム部材の両側に前記ガイド部を設け、前記ガイド部の対をなすガイド片を、互いに離反する方向へ付勢された状態で前記対をなすアーム部材に回動可能に連結し、それぞれのガイド片に被把持部を兼用させる構成としてもよい。
(1)前記線状体保持部、前記着脱部、及び前記ガイド部を、前記線状体保持片と前記着脱片と前記ガイド片とを一体化した対をなすアーム部材により構成し、それぞれの前記アーム部材を、着脱部を中心として回動可能とし、対をなすガイド片の一方に前記被把持部を備えて構成するようにしても、
(2)前記ガイド部及び前記着脱部を、前記ガイド片と前記着脱片とを一体化した対をなすアーム部材により構成し、この対をなすアーム部材を前記線状体保持部の両側に設け、前記線状体保持部の対をなす前記線状体保持片を弾性部材で構成し、前記対をなすガイド片の両方に前記被把持部を備えて構成するようにしても、
(3)前記線状体保持部と前記着脱部とを、前記線状体保持片と前記着脱片とを一体化した対をなすアーム部材により構成し、この対をなすアーム部材の両側に前記ガイド部を設け、前記ガイド部の対をなすガイド片を、互いに離反する方向へ付勢された状態で前記対をなすアーム部材に回動可能に連結し、それぞれのガイド片に被把持部を兼用させる構成としてもよい。
以上述べたように、本発明に係る線状体仮支持具によれば、対をなす線状体保持片を備えた線状体保持部と、この線状体保持部の長手方向両側に設けられ、対をなす線状体保持片の対峙する端部同士を近接させるよう磁力にて着脱自在に吸着させる対をなす着脱片を備えた着脱部と、それぞれの着脱部に続いて形成され、先端部へ向かうほど離れた状態で対向配置されると共に線状体を着脱部へ導くガイドとして機能すると共に活線工具で把持可能な被把持部を少なくとも一方に備えた対をなすガイド片を有するガイド部と、対をなす線状体保持片を閉方向に付勢する付勢手段とを有して構成されているので、着脱部の開いた状態を維持して線状体にアプローチする必要がなくなり、電線への取り付け、撤去の作業を容易に行うことが可能となる。また、線状体への取り付け作業や撤去作業を、線状体仮支持具のどちらの側からでも行うことが可能となるので、着脱させやすい方向を適宜選択して作業を行うことが可能となる。
特に、線状体仮支持具を、線状体保持片と着脱片とガイド片とを一体化した対をなすアーム部材により構成し、それぞれのアーム部材を、着脱部を中心として回動可能とし、対をなすアーム部材の一方に被把持部を備えた構成とすれば、活線工具により被把持部を把持する場合に強い把持力は不要となり、また、活線工具で把持されている側から線状体をアーム部材間に挿入し、又は、離脱させることも可能となり、線状体への取付・撤去作業に柔軟性を持たせることが可能となる。
また、線状体仮支持具を、ガイド片と着脱片とを一体化した対をなすアーム部材と、この対をなすアーム部材が両側に設けられた線状体保持部とにより構成し、線状体保持部を構成する対をなす線状体保持片を弾性部材で構成し、対をなすアーム部材の両方に被把持部を備えた構成とすれば、線状体の径の大きさが多少異なっていても、対をなす線状体保持片で線状体を保持することが可能となり、着脱部の対をなす着脱片が吸着しにくくなることを防ぐことが可能となる。
さらに、線状体仮支持具を、線状体保持片と着脱片とを一体化した対をなすアーム部材と、この対をなすアーム部材の両側に設けられたガイド部とにより構成し、ガイド部の対をなすガイド片を、互いに離反する方向へ付勢された状態で前記対をなすアーム部材に回動可能に連結し、それぞれのガイド片に被把持部を兼用させる構成とすれば、活線工具で対をなすガイド片を把持しても、そのガイド片を把持した力が着脱部や線状体保持部に伝達されにくくなり、活線工具で被把持部を把持したことによる影響を無くすことが可能となる。
以下、この発明の実施形態を添付図面を参照しながら説明する。
図1において、本発明に係る線状体仮支持具の第1の実施例が示されている。
線状体仮支持具1は、金属、合成樹脂材等で構成された対をなすアーム部材2,2を組み合わせて構成されているもので、この対をなすアーム部材2によって、間に線状体(電線3)を保持可能とする対をなす線状体保持片4を備えた線状体保持部5と、前記線状体保持部5の長手方向両側に設けられ、前記対をなす線状体保持片4の対峙する端部同士を近接させるよう磁力にて着脱自在に吸着させる対をなす着脱片6を備えた着脱部7と、それぞれの着脱部7に続いて形成され、先端部へ向かうほど離れた状態で対向配置され、電線3を着脱部7へ導くガイドとして機能する対をなすガイド片8を備えたガイド部9とが一体に構成されている。
線状体仮支持具1は、金属、合成樹脂材等で構成された対をなすアーム部材2,2を組み合わせて構成されているもので、この対をなすアーム部材2によって、間に線状体(電線3)を保持可能とする対をなす線状体保持片4を備えた線状体保持部5と、前記線状体保持部5の長手方向両側に設けられ、前記対をなす線状体保持片4の対峙する端部同士を近接させるよう磁力にて着脱自在に吸着させる対をなす着脱片6を備えた着脱部7と、それぞれの着脱部7に続いて形成され、先端部へ向かうほど離れた状態で対向配置され、電線3を着脱部7へ導くガイドとして機能する対をなすガイド片8を備えたガイド部9とが一体に構成されている。
線状体保持部5は、対峙する対をなす線状体保持片4を後述する対をなす着脱片6の吸着状態において電線3を挟み付けることができる程度の間隔で対峙させて形成されているもので、それぞれの線状体保持片4の中間部に間隔を狭める凸部10が互いに対峙するように形成されている。したがって、線状体保持部は、凸部の両側(凸部と着脱部との間)で電線を挟み込むことができるように形成されている。
線状体保持部5の長手方向両側に形成されるそれぞれの着脱部7は、図2に示されるように、それぞれのアーム部材2の互いに対峙する面に、互いに着脱可能となる着脱片6を突出形成することによって構成され、それぞれの着脱片6を互いに吸引する磁石によって構成し、双方の着脱片6を重ね合わせた状態が最も強い吸着状態となるように構成されている。
この例において、アーム部材2の後述する被把持部20に近い側の着脱片6aは、両アーム部材2を含む面に対して垂直方向(以下、単に垂直方向という)の厚みを略三等分した場合の中間部分を他方のアーム部材2へ向けて突出させるように円形状に形成され、また、被把持部20から遠い側の着脱片6bは、前記被把持部20に近い側の着脱片6aを挟むように垂直方向の厚みを略三等分した場合の両側部分に形成され、また他方のアーム部材2へ向けて突出させるように円形状に形成されている。
したがって、アーム部材2の被把持部20に近い側に形成された着脱片6aの垂直方向の両側には、他方のアーム部材の被把持部20から遠い側に形成された着脱片6bを受け入れる窪み部12が形成され、また、アーム部材2の被把持部20から遠い側に形成された着脱片6b間には、被把持部20に近い側の着脱片6aを挿入可能とする間隙13が形成されている。
さらに、被把持部20に近い側の着脱片6aには、その先端中央から中心にかけてスリット14が形成され、また、被把持部20から遠い側の着脱片6bには、その中心部分に前記スリット14に挿入可能な固定ピン15が間隙13を渡すように固定されると共に、前記固定ピン15よりも間隙13の奥側の部分に、スリット14に挿入可能なスプリング16の係合部16aが間隙13を渡すように設けられている。
スプリング16の係合部16aは、着脱片6bの内部に収容された渦巻き状のバネ本体16bの外周縁に連接され、通常においては、バネ本体16bのバネ力により着脱片6bの内壁面に形成された溝部17の終端に押し付けられており、係合部16aと固定ピン15とを結ぶ直線がアーム部材2に対して垂直となる位置(前記スリットに挿入できる位置)となっている。溝部17は、着脱部7を中心に互いのアーム部材2が相対的に回動した場合に、スリット14が変位する方向(着脱片6aが着脱片6bに対して相対的に回転する方向)に合わせて所定の範囲に亘って形成されており、スリットに挿入された係合部16aがスリット14の変位に伴って回動し、溝部17の終端から外れて回動した場合には、バネ本体16bによるバネ力(スプリング16による復元力)が強くなるようになっている。したがって、対をなすアーム部材が一方の着脱部7を中心として、他方の着脱部7の着脱片6を離反させるように回動した場合には、これを閉じる方向へアーム部材2を回動させる付勢力がスプリング16の係合部16aを介して付勢されるようになっている。
ガイド部9は、それぞれの着脱片6からガイド片8を延設させることで構成されているもので、スリット14が形成された着脱片6aから延設されるガイド片8aは、線状体保持片4の軸方向に直線状に延設され、間隙13が形成された着脱片6bから延設されるガイド片8bは、ガイド片8aから遠ざかるように外側へ湾曲形成されている。このため、それぞれのガイド片8(8a,8b)は、先端部へ向かうほど離れた状態で対向配置されており、電線3をガイド片間で受け入れるように線状体仮支持具1を動かすと、電線3を着脱部7へ導くガイドとして機能するようになっている。尚、湾曲されたガイド片8bは、直線状に延設されたガイド片8aよりも短く形成されている。
また、直線状に形成されたガイド片8aの先端には、活線工具(絶縁ヤットコ)の掴み部で把持可能な方形状の被把持部20が一体に形成されている。この被把持部20は、活線工具の掴み部と噛合可能な連続凸面が奥面に形成された窪み20aを両側面に設けて構成されている。
尚、この例において、線状体保持部5から着脱部7へ移行する部分、及び、ガイド部9から着脱部7へ移行する部分は、連続的に移行するようにスロープ状に形成されている。
尚、この例において、線状体保持部5から着脱部7へ移行する部分、及び、ガイド部9から着脱部7へ移行する部分は、連続的に移行するようにスロープ状に形成されている。
以上の構成において、次に、活線工具を用いて線状体仮支持具1を電線3に取り付ける操作を図3に基づき説明する。
まず、本支持具1のいずれか一方の被把持部20を活線工具21の掴み部21aで把持し、この状態で活線工具21を操作して、支持具1の他方の被把持部側を電線3に向けて近づける(図3(a))。
まず、本支持具1のいずれか一方の被把持部20を活線工具21の掴み部21aで把持し、この状態で活線工具21を操作して、支持具1の他方の被把持部側を電線3に向けて近づける(図3(a))。
そして、電線3をガイド片8間に導入するように支持具1を電線3に近づけていくと、電線3は、ガイド片8.8に案内されて活線工具21から遠い側の着脱部7に達する。その状態で、支持具1を更に電線3に向けて押し付けると、電線3が吸着している対をなす着脱片6(6a,6b)を吸着力に抗して離反させ、活線工具21で把持されていないアーム部材2が活線工具21に近い側の着脱部7を中心に回動し始める(図3(b))。その際、ガイド部9から着脱部7へ移行する部分はスロープ状に形成されているので、電線3の着脱部7への移行をスムーズに行うことができ、また、電線3の着脱部7への接近に伴い着脱片6を離反させ易くしている。
その後、対をなす着脱片6(6a,6b)が電線3を通過できる程度にまで離反すると(図3(c))、電線3が線状体保持片4間に挿入される。そして、電線が挿入された直後においては、回動中心となる着脱部7(活線工具21に近い側の着脱部7)に設けられているスプリング16の復元力により互いのアーム部材2は、線状体保持片4を閉じる方向へ回動し、活線工具21から遠い側の対をなす着脱片6は互いに吸着しようとする。
その後、支持具1を更に移動させて他の電線3をガイド片8間に導入すると、その電線3がガイド片8に案内されて活線工具から遠い側の着脱部7に達し、再び対をなす着脱片6(6a,6b)を吸着力に抗して離反させ(図3(d))、電線3を通過させることができる程度にまで対をなす着脱片6(6a,6b)が離反すると(図3(e))、電線3が線状体保持片4間に挿入される。
支持したい電線3が線状体保持片4間に挿入された後は、回動中心となる着脱部7(活線工具21に近い側の着脱部7)に設けられているスプリング16の復元力により、互いのアーム部材2が、線状体保持片4を閉じる方向に回動し、活線工具21から遠い側の着脱片6は互いの吸引力により吸着され、挿入された電線3を対をなす線状体保持片4間で挟み込む(図3(f))。この際、挿入された電線3を、凸部10を挟んでその両側に別々に配置させることで、挟み込んだ状態をずれにくくすることが可能となる。
以上の電線3への支持具の取り付け作業は、他方の被把持部20を活線工具21で把持し、活線工具21で把持された側と反対側から電線3を挿入するよう操作しても同様に行うことが可能となる。
また、以上のようにして電線3に取り付けられた線状体仮支持具1を撤去する場合には、図4に示されるように、いずれか一方の被把持部20を活線工具21で把持し(図4(a))、把持した側を電線3から遠ざかるように支持具1を動かせば、電線3が活線工具21から遠い側の着脱部7に内側から当接し、電線3が着脱部7の吸着力に抗して着脱片6を離反させ、活線工具21で把持されていない側のアーム部材2が活線工具21に近い側の着脱部7を中心に回動し始める。その際、線状体保持部5から着脱部7へ移行する部分はスロープ状に形成されているので、電線3の着脱部7への移行をスムーズに行うことができ、また、電線3の着脱部7への接近に伴い着脱片6を離反させ易くしている。
その後、電線3を通すことができる程度にまで着脱片6が離反すると(図4(b、c))、電線3が線状体保持片4間からガイド片8間に移行し、電線3から支持具1を撤去することが可能となる。そして、電線3から撤去された後は、回動中心となる着脱部7(活線工具21に近い側の着脱部7)に設けられているスプリング16の復元力により、互いのアーム部材2が、線状体保持片4を閉じる方向に回動し、活線工具21から遠い側の着脱片6を互いの吸引力により吸着させた状態に復帰させる(図4(d))。
この電線3からの支持具1の撤去作業も、支持具1の他方の被把持部20を活線工具21で把持して同様に行うことが可能となり、現場の状況に応じて作業し易い方向へ支持具1を撤去すればよい。
尚、この実施例に係る支持具1においては、活線工具21で把持される被把持部20が、ガイド部9の対をなすガイド片8の一方にのみ形成されているので、活線工具21で把持している側から電線3にアプローチし、活線工具21に近い側のガイド片8間に電線3を挿入し、活線工具21に近い着脱部7の着脱片6を離反させて電線3を線状体保持片4間に挿入するようにしてもよい。
したがって、上述のような線状体仮支持具1によれば、電線3に当接した着脱部7は、線状体仮支持具1を移動させることで、電線3によって離反させることができ、また、電線3が着脱部7から離れた後には、対をなす線状体保持片4が閉方向に付勢されて閉じられるので、電線3への取り付け、撤去の作業を容易に行うことが可能となる。
また、支持具1を電線3に対していずれの側からも装着させることが可能となり、また、電線3に取り付けられた支持具1も、いずれの側へ引き抜いて撤去することが可能となるので、現場の状況に応じて、着脱させやすい方向を適宜選択して作業を行うことが可能となる。
図5において、線状体仮支持具の第2の実施例が示されている。
この実施例において、線状体仮支持具1は、ガイド片8と着脱片6とを一体化した対をなすアーム部材22と、この対をなすアーム部材22が両側に設けられた線状体保持部5(一対の線状体保持片4)とにより構成され、対をなすアーム部材22により、ガイド部9と着脱部7とが一体に形成されたものとなっている。
この実施例において、線状体仮支持具1は、ガイド片8と着脱片6とを一体化した対をなすアーム部材22と、この対をなすアーム部材22が両側に設けられた線状体保持部5(一対の線状体保持片4)とにより構成され、対をなすアーム部材22により、ガイド部9と着脱部7とが一体に形成されたものとなっている。
着脱部7の着脱片6の構成は、前記構成例と同様の構成であるが、この例では、それぞれのガイド部9の対をなすガイド片8が、線状体保持片4の軸方向に対して外側へ若干傾斜させた状態で直線状に延設され、また、それぞれのガイド片8の先端には前記実施例と同様の被把持部20が形成されている。
対をなす線状体保持片4は、その全体がゴム等の弾性部材で構成され、アーム部材22(着脱片6)に対して、接着、溶着、かしめ等の手段により強固に固定されている。また、この例においては、線状体保持部5の対をなす線状体保持片4を閉方向に付勢する付勢手段は、前記実施例とは異なり、弾性部材で構成される線状体保持片4を、図5(c)に示すように、それ自体にアーム部材22の着脱片6が互いに近接するような付勢力を保持する形状とすることで構成されている。
尚、他の構成は、前記構成例と同様であるので、同一箇所に同一符号を付して、説明を省略する。
尚、他の構成は、前記構成例と同様であるので、同一箇所に同一符号を付して、説明を省略する。
このような構成において、電線3に支持具1を装着させる場合には、図6に示されるように、一方の対をなす被把持部20を近接するように活線工具21で把持し、この活線工具21で把持されていない側のガイド部9を電線3に向けて近づけ(図6(a))、ガイド片8間に電線3が導入されるよう支持具1を動かせば、前述と同様に、電線3が、ガイド片8.8に案内されて活線工具21から遠い側の着脱部7に達し、吸着している対をなす着脱片6(6a,6b)を吸着力に抗して離反させ、電線3を通過できる程度にまで離反すると(図6(b)、(c))、電線3が線状体保持片4間に挿入される。そして、電線3が挿入された後は、線状体保持片4の復元力により、対をなす線状体保持片4を閉じる方向へ回動し、活線工具21から遠い側の対をなす着脱片6は互いの吸引力により吸着され、挿入された電線3を対をなす線状体保持片4間に挟み込む(図6(d))。
以上の電線3への支持具1の取り付け操作は、他方の対をなす被把持部20を活線工具21で把持し、活線工具21で把持された側と反対側から電線3に装着する場合においても同様に行うことが可能となる。
また、電線2から支持具1を撤去する場合には、電線3に装着された支持具1のいずれかの対をなす被把持部20を活線工具21で把持し、把持された被把持部20を電線3から遠ざかるように支持具1を動かせば、前述の実施例と同様に電線から支持具1を取り外すことが可能となる。
また、電線2から支持具1を撤去する場合には、電線3に装着された支持具1のいずれかの対をなす被把持部20を活線工具21で把持し、把持された被把持部20を電線3から遠ざかるように支持具1を動かせば、前述の実施例と同様に電線から支持具1を取り外すことが可能となる。
したがって、このような構成によれば、実施例1と同様の効果が得られることに加え、対をなす線状体保持片4が弾性部材で構成されているので、電線3の径にばらつきがあっても、挟み込んだ電線3をしっかり支持することが可能となる。
図7において、線状体仮支持具1の第3の構成例が示されている。
この実施例において、線状体仮支持具1は、線状体保持片4と着脱片6とを一体化した対をなすアーム部材23と、その両端のそれぞれに形成されたガイド部9(対をなすガイド片8)とにより構成され、対をなすアーム部材23により、線状体保持部5と着脱部7とが一体に形成されたものとなっている。
この実施例において、線状体仮支持具1は、線状体保持片4と着脱片6とを一体化した対をなすアーム部材23と、その両端のそれぞれに形成されたガイド部9(対をなすガイド片8)とにより構成され、対をなすアーム部材23により、線状体保持部5と着脱部7とが一体に形成されたものとなっている。
線状体保持片4と着脱片6の構成は、第1の構成例と同様であるが、対をなすガイド片8は、互いに離反する方向へ付勢された状態でアーム部材23(着脱片6)に回動可能に連結され、また、活線工具で把持可能な被把持部20を兼ねている。
アーム部材23(着脱片6)の端部には、ガイド片8を回転自在に取り付けるピン24を架設するための対をなす突設片25が設けられ、また、この突設片25の外側にガイド片8の回動を規制する傾斜部26が形成されている。また、アーム部材23(着脱片6)の端部には、先端部をアーム部材23の軸方向に対して外側へ傾斜させて突出させたバネ部材27が内蔵されている。
これに対して、ガイド片8は、アーム部材23(着脱片6)の端部から突出されたバネ部材27の先端部に装着され、また、基端部に突出形成された連結片28に前記ピン24を挿通させることで、このピン24を中心として対をなす互いのガイド片8を近接、離反させるように回動可能に取り付けられている。また、ガイド片8の下端部には、このガイド片8をアーム部材23の軸線上となる位置から外側へ所定の角度まで回動させた場合に前記傾斜部26に当接するストッパ片29が形成され、ガイド片8は、前記バネ部材27のばね力により、通常においては、ストッパ片29を傾斜部26に当接させた状態(ガイド片8が最も開いた状態)とし、対をなすガイド片8を活線工具で把持することで、バネ部材27のバネ力に抗して回動し、互いのガイド片8が略平行となるようになっている(図7(c)参照)。
尚、他の構成は、実施例1と同様であるので、同一箇所に同一符号を付して説明を省略する。
尚、他の構成は、実施例1と同様であるので、同一箇所に同一符号を付して説明を省略する。
このような構成において、電線3に支持具1を装着させる場合には、図8に示されるように、支持具1のいずれか一方のガイド片8(被把持部20)を活線工具21の掴み部21aで把持し、この活線工具21で把持されていない側のガイド部9を電線3に向けて近づける(図8(a))。
そして、電線3をガイド片8間に導入するように支持具1を電線3に近づけていくと、電線3は、ガイド片8に案内されて活線工具21から遠い側の着脱部7に達し、その着脱部7の対をなす着脱片6を吸着力に抗して離反させ、対をなす着脱片6(6a,6b)が電線3を通過できる程度にまで離反すると(図8(b),(c))、電線3が線状体保持片4間に挿入される。そして、電線が線状体保持片4間に挿入された直後においては、回動中心となる着脱部7(活線工具21に近い側の着脱部7)に設けられているスプリングの復元力により互いのアーム部材2は、線状体保持片4を閉じる方向へ回動し、活線工具21から遠い側の対をなす着脱片6は互いの吸引力により吸着され、挿入された電線3を対をなす線状体保持片4間で挟み込む(図8(d))。
以上の電線3への支持具1の取り付け操作は、他方の被把持部20(ガイド片8)を活線工具21で把持し、活線工具21で把持された側と反対側から電線3に装着する場合においても同様に行うことが可能となる。
また、電線2から支持具1を撤去する場合には、電線3に装着された支持具1のいずれか一方のガイド片8(被把持部20)を活線工具21で把持し、把持されたガイド片8(被把持部20)を電線3から遠ざかるように支持具1を動かせば、前述の実施例と同様に電線から支持具1を取り外すことが可能となる。
したがって、上述のような各線状体仮支持具1によれば、実施例1と同様の効果が得られることに加え、ガイド片8がアーム部材23に回動可能に連結され、また、活線工具で把持可能な被把持部20を兼ねているので、ガイド片8(被把持部20)を活線工具21で把持した場合でも、ガイド片8(被把持部20)の動きが着脱部7や線状体保持部5に影響を与えることがないため(ガイド片8(被把持部20)の動きを着脱部7や線状体保持部5の動きと独立させることが可能となるので)、着脱部7の着脱動作が不安定になることがなくなる。
尚、以上の各構成においては、線状体仮支持具1を電線3に用いた例を示したが、本発明はこれに限定されず、通信ケーブル等の他の線状体に対しても同様の支持具を用いて支持させるようにしてもよい。また、付勢手段も、上述の構成では、着脱部7に内蔵した構成や線状体保持片4の材質や形状を工夫した例を示したが、これに限定されるものではなく、他の構成を採用してもよい。さらに、上述した各線状態仮支持具1の各所の構成は、適宜組み合わせて用いるようにしてもよい。
1 線状体仮支持具
2,22,23 アーム部材
4 線状体保持片
5 線状体保持部
6 着脱片
7 着脱部
8 ガイド片
9 ガイド部
20 被把持部
21 活線工具
2,22,23 アーム部材
4 線状体保持片
5 線状体保持部
6 着脱片
7 着脱部
8 ガイド片
9 ガイド部
20 被把持部
21 活線工具
Claims (4)
- 間に線状体を保持可能とする対をなす線状体保持片を備えた線状体保持部と、
前記線状体保持部の長手方向両側に設けられ、前記対をなす線状体保持片の対峙する端部同士を近接させるよう磁力にて着脱自在に吸着させる対をなす着脱片を備えた着脱部と、
それぞれの前記着脱部に続いて形成され、先端部へ向かうほど離れた状態で対向配置されると共に前記線状体を前記着脱部へ導くガイドとして機能する対をなすガイド片を備え、この対をなすガイド片の少なくとも一方に活線工具で把持可能な被把持部を備えたガイド部と、
前記対をなす線状体保持片を閉方向に付勢する付勢手段と、
を有することを特徴とする線状体仮支持具。 - 前記線状体保持部、前記着脱部、及び前記ガイド部は、前記線状体保持片と前記着脱片と前記ガイド片とを一体化した対をなすアーム部材により構成され、
それぞれの前記アーム部材は、前記着脱部を中心として回動可能であり、
前記ガイド部は、前記対をなすガイド片の一方に前記被把持部を備えることを特徴とする請求項1記載の線状体仮支持具。 - 前記ガイド部及び前記着脱部は、前記ガイド片と前記着脱片とを一体化した対をなすアーム部材により構成され、
この対をなすアーム部材を前記線状体保持部の両側に設け、
前記線状体保持部の対をなす前記線状体保持片は弾性部材で構成され、
前記ガイド部は、前記対をなすガイド片の両方に前記被把持部を備えることを特徴とする請求項1記載の線状体仮支持具。 - 前記線状体保持部と前記着脱部とは、前記線状体保持片と前記着脱片とを一体化した対をなすアーム部材により構成され、
この対をなすアーム部材の両側に前記ガイド部を設け、
前記ガイド部は、前記対をなすガイド片が互いに離反する方向へ付勢された状態で前記対をなすアーム部材に回動可能に連結され、それぞれの前記ガイド片は前記被把持部を兼ねていることを特徴とする請求項1記載の線状体仮支持具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010261573A JP2012115037A (ja) | 2010-11-24 | 2010-11-24 | 線状体仮支持具 |
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JP2010261573A JP2012115037A (ja) | 2010-11-24 | 2010-11-24 | 線状体仮支持具 |
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Family
ID=46498621
Family Applications (1)
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JP (1) | JP2012115037A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5461673B1 (ja) * | 2012-12-14 | 2014-04-02 | 中国電力株式会社 | 電線クリップ |
CN103730861A (zh) * | 2013-10-17 | 2014-04-16 | 国家电网公司 | 一种输电线路打拉线工具 |
JP5524366B1 (ja) * | 2013-01-17 | 2014-06-18 | 中国電力株式会社 | 間接活線工法用クリップ |
-
2010
- 2010-11-24 JP JP2010261573A patent/JP2012115037A/ja active Pending
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