JP5524366B1 - 間接活線工法用クリップ - Google Patents

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Abstract

【課題】間接活線工法用クリップを電線等に被せた絶縁シート等に対して着脱する作業を容易化する。
【解決手段】ベース部材2の支持穴3内において進退自在に支持されたピストン部材11と、貫通穴31aを中心として正逆転自在に支持された回動部材31と、回動部材により開閉自在に軸支された少なくとも一つの第1の開閉片21と、第1の開閉片が閉止方向へ回動したときにピストン部材を一方向へ移動させる第1の押圧部材25と、ベース部材によって開閉自在に軸支された少なくとも一つの第2の開閉片35と、ピストン部材に押圧された時に該第2の開閉片を開放方向へ回動させる第2の押圧部材37と、第2の開閉片を閉止方向へ付勢する弾性部材とを備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、高圧の電気設備等に対する間接活線作業において使用される間接活線工法用クリップに関する。
間接活線作業では、充電した状態の高圧配電線(電線)に対して作業員が絶縁ヤットコ等の間接活線工具を用いて各種作業を行う。間接活線作業に際しては、例えば、間接活線工法用クリップ(絶縁シート挟み用器具)を用いて、電線の充電部分に被せた感電防止用の絶縁シートを電線と共に挟んで固定したり、切断によりフリーとなった電線を他の部位に仮固定するといった安全措置を講じる必要がある。この間接活線工法用クリップは、長尺のハンドル部を備えた絶縁ヤットコを用いて操作されるのが一般である。
図8(a)は従来の間接活線工法用クリップ(以下、クリップと称する)の構成例であり、このクリップ100は、2つの挟圧片101を開閉支持部材105によって開閉自在に支持すると共に、各挟圧片の先端部101aを常時接近(閉じる)方向へ付勢する図示しないバネを備えている。先端部が閉じた状態では後端部101bは図示のように離間した状態にあり、図8(b)に示すように絶縁ヤットコ120を用いてこの後端部101b同士を接近させる方向へ挟み込むことにより、各先端部101aを開放させることができる。
また、同図(c)に示すように絶縁ヤットコの長手方向と直交する方向、その他の交差方向へクリップを保持して作業を行うこともできる。
しかし、従来のクリップを電線に取り付けた絶縁シートに挟み込んだり、絶縁シートから取り外す作業を行う際に、作業員の作業位置やアプローチ方法が限定される、という問題がある。高所作業車から延びるバケット140上に乗った作業においても周辺環境の影響によって作業が制限されることが多々ある。
特に、周辺の状況から高所作業車を使用できない場合には柱上に登ることになるが、その場合には柱上で安定した姿勢を維持しつつ効率的な作業を行うことが困難となることが多い。例えば、柱上では足場や姿勢や身体の動作が自由にならないため、クリップの着脱作業は更に制限を受けることとなる。
図9は高所作業車のバケットに乗って間接活線作業を行っている状態を示した略図である。図9に基づいて従来のクリップの欠点を説明する。
図9に示した例では、一方の作業者Aは、電線130を内包した絶縁シート135を挟み込んでいるクリップ100を、絶縁ヤットコ120を用いて取り外そうとしているが、クリップの後端部が上向きとなっているため、下方からの作業でクリップの後端部を絶縁ヤットコの先端部で挟み込んでクリップ先端部を開放させることは容易ではない。また、クリップの後端部の幅方向(短辺方向)が電線とほぼ並行となっているため、図示のように電線と交差する方向から絶縁ヤットコをクリップ後端部に接近させる場合には、絶縁ヤットコ先端部でクリップ後端部を挟み込むことが更に困難となる。
図10(a)(b)はこのような状況を図示しており、図10(a)の紙面手前側、(b)の右側に作業者が位置していると仮定する。この場合には、絶縁ヤットコ120の先端によりクリップ100の後端部を引っ掛けて手前に引くことにより電線を中心としてクリップを回転させてクリップ後端部を手前側へ向けてから、クリップ後端部を絶縁ヤットコの先端部で挟み込んで開放させて離脱させることになる。しかし、この作業は極めて効率が悪く、疲労をもたらす。
或いは、作業者の位置を図10(a)の右、或いは左方向に変化させた上で、絶縁ヤットコを電線とほぼ並行にしてクリップ後端部を挟持する必要があった。しかし、周辺の状況がこのような作業を許さない場合には、クリップを取り外す作業は極めて困難となる。
また、電線に掛けられた絶縁シート135をクリップにより挟み込む作業を絶縁ヤットコを用いて行うことは更に煩雑である。即ち、図9のように斜め下方、或いは横方向からの作業によってクリップを絶縁シートに挟み込むには、斜め下方向、或いは横方向から絶縁ヤットコにより保持したクリップ先端を電線に相当する絶縁シート部分にあてがって押し込んで絶縁シートを変形させながら、開放したクリップの挟圧片間に電線を内包した絶縁シートを入り込ませて挟み込む、といった煩雑な作業を行う必要がある。
或いは、絶縁ヤットコの長手方向に対するクリップの保持方向を図8(c)のように90度角度を持たせた上で、クリップの取付け作業を実施することも可能である。このような角度に保持したクリップ先端を開放させて電線に掛けられた絶縁シートの上辺に挟み込むには、電線とほぼ同じ高さまで作業者を上昇させつつ、絶縁ヤットコを電線とほぼ並行に保持しながら作業を行う必要がある。しかし、高所作業車のバケットの上昇可能な高さには限界がある。
また、図9中に示したように切断することによってフリーとなった電線の端部131を同じ相の電線等132に沿わせてクリップで固定するが、この場合にも作業者Bは、クリップの形状に起因して、作業位置やアプローチ方法が限定される、という問題がある。
特許文献1には、鋏のように2つのクリップ片を一つの支点部を中心として開閉自在に構成し、各クリップ片の後端部に絶縁ヤットコの先端部を確実に保持させるための保持部材を設けた間接活線工法用クリップが開示されている。この間接活線工法用クリップによれば、降雪時、雨天時等の作業環境の悪化に左右されることなく、間接活線工法用クリップが絶縁ヤットコから脱落することを防止することができる、と記載されている。
しかし、この間接活線工法用クリップは、図8等に示した従来のクリップと同様の欠点を有していることが明かである。
特開2012−200089公報
従来の間接活線工法用クリップは、長尺な絶縁ヤットコを用いて操作され、絶縁シート等を電線に固定したり、離脱させる等の作業に用いられるが、作業者の位置や、アプローチ方法が制限されるため、クリップの着脱操作が煩雑であった。
即ち、従来の間接活線工法用クリップは、ハンドルの開放方向に対する挟圧片の開閉方向が一義的であり、同一平面内で開閉する構造であったため、ある位置にいる作業者による操作では角度的にクリップの着脱が難しい場合には、作業位置を変える必要があったが、周辺の条件からして作業位置の変更が難しい場合には着脱作業が難航することがあった。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、ハンドルに対する挟圧片の角度を変更可能にしたことにより、絶縁ヤットコ先端により、間接活線工法用クリップを電線等に被せた絶縁シート等の対象物に対して着脱する作業を容易化することができる間接活線工法用クリップを提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、請求項1の発明に係る間接活線工法用クリップは、支持穴が貫通したベース部材と、該支持穴内において進退自在に支持されたピストン部材と、該支持穴と連通して前記ピストン部材を進退自在に支持する貫通穴を有し、且つベース部材によって前記貫通穴を中心として正逆転自在に支持された回動部材と、該回動部材により開閉自在に軸支された少なくとも一つの第1の開閉片と、前記第1の開閉片に設けられて該第1の開閉片が閉止方向へ回動したときに前記ピストン部材を一方向へ移動させる第1の押圧部材と、前記ベース部材の所定部位によって開閉自在に軸支された少なくとも一つの第2の開閉片と、前記第2の開閉片に設けられて前記一方向へ移動したピストン部材に押圧された時に該第2の開閉片を開放方向へ回動させる第2の押圧部材と、該第2の開閉片を閉止方向へ付勢する弾性部材と、を備えたことを特徴とする。
請求項2の発明は、前記第1の開閉片が開閉操作されるハンドルであり、前記第2の開閉片が挟圧対象物を挟圧する挟圧片であることを特徴とする。
請求項3の発明は、前記第2の開閉片が開閉操作されるハンドルであり、前記第1の開閉片が挟圧対象物を挟圧する挟圧片であることを特徴とする。
請求項4の発明は、前後方向へ貫通する支持穴を有したベース部材と、前記支持穴内において前後方向へ進退自在に支持されたピストン部材と、前記支持穴を間に挟んだ左右対称位置に相当し、且つ前記支持穴を回避した前記ベース部材部位に夫々設けた軸支部によって開閉自在に軸支された二本のハンドルと、前記二本のハンドルのうちの少なくとも一方に設けられて該ハンドルが閉止方向へ回動したときに前記ピストン部材を前方へ移動させる第1の押圧部材と、該支持穴と連通して前記ピストン部材を進退自在に支持する貫通穴を有し、且つ前記ベース部材に設けた支持部によって前記貫通穴を中心として正逆転自在に支持された回動部材と、該回動部材の前記支持穴を間に挟んだ対称位置に設けた軸支部によって夫々開閉自在に軸支された二本の挟圧片と、該各挟圧片に設けられて前方に突出した前記ピストンに押圧された時に前記各挟圧片を開放させる第2の押圧部材と、該挟圧片を閉止方向へ付勢する弾性部材と、を備えたことを特徴とする。
請求項5の発明は、前記支持部は、前記ベース部材に設けた凹所であり、前記回動部材は前記凹所としての支持部内に回転自在、且つ抜け落ち不能に支持されており、ストッパ機構によって前記ベース部材に対する前記回動部材の回動角度を一時的に固定できるように構成されていることを特徴とする。
本発明では、絶縁ヤットコによって直接操作されるハンドルの開閉軌跡と、挟圧対象物を挟圧する挟圧片の開閉軌跡を、共通の回動軸(支持穴、貫通穴)を中心とした相対回転によりずらすことが可能である。
このため、絶縁ヤットコを操作する作業者の作業位置を変化させたり、身体の向きを変化させる等の煩雑な作業を行うことなく、ハンドルを開閉操作して挟圧片をスムーズに挟圧対象物に対して着脱させることが可能となる。
(a)及び(b)は本発明の一実施形態に係る間接活線工法用クリップの外観図であり、(a)は先端部を閉じた状態、(b)は先端部を開放した状態を示している。 (a)及び(b)は間接活性工法用クリップの先端部を閉止した状態、及び開放した状態を夫々示す断面図である。 (a)及び(b)はハンドルとピストン部材と挟圧片が連動する手順を示す説明図である。 間接活線工具用クリップの分解図である。 (a)はベース部材、及び回動部材の組立状態の断面図であり、(b)は一部を断面で示す分解図である。 (a)及び(b)はベース部材に対する回動部材の動作を示す平面図である。 (a)及び(b)はハンドルの開閉方向D1に対して、挟圧片の開閉方向D2を直交させた使用例を示した図である。 (a)は従来の間接活線工法用クリップの構成例であり、(b)及び(c)はクリップを絶縁ヤットコによって保持した状態の説明図である。 高所作業車のバケットに乗って間接活線作業を行っている状態を示した略図である。 (a)及び(b)は従来のクリップを対象物に取り付ける際の状況を説明する図である。
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
図1(a)及び(b)は本発明の一実施形態に係る間接活線工法用クリップの外観図であり、(a)は先端部を閉じた状態、(b)は先端部を開放した状態を示している。また、図2(a)及び(b)は間接活性工法用クリップの先端部を閉止した状態、及び開放した状態を夫々示す断面図であり、図3(a)及び(b)はハンドルとピストン部材と挟圧片が連動する手順を示す説明図であり、図4は間接活線工具用クリップの分解図であり、図5(a)はベース部材、及び回動部材の組立状態の断面図であり、(b)は一部を断面で示す分解図である。また、図6(a)及び(b)はベース部材に対する回動部材の動作を示す平面図である。
間接活線工法用クリップ(以下、クリップ、という)1は、支持穴3が貫通したベース部材2と、支持穴3内において軸方向へ進退自在に支持されたピストン部材11と、支持穴3と連通してピストン部材を進退自在に支持する貫通穴31aを有し、且つベース部材2の前部(又は、後部)に設けた支持部5によって支持穴3内のピストン部材11を中心として正逆転(回動、又は回転)自在に支持された回動部材31と、回動部材31に設けた少なくとも一つの軸支部(或いは、回動軸)23により開閉自在に支持されて開閉動作(揺動)する少なくとも一つのハンドル(開閉片)21(又は、少なくとも一本の挟圧片35)と、ハンドル21に設けられてハンドルが閉止方向へ回動したときにピストン部材11を前方へ押圧して移動させる第1の押圧部材25と、支持穴3を回避したベース部材2の所定部位に設けた少なくとも一つの軸支部(或いは、回動軸)33によって開閉自在に軸支されて開閉動作(揺動)する少なくとも一本の挟圧片(開閉片)35(又は、少なくとも一本のハンドル21)と、挟圧片35に設けられて前方に移動したピストン部材に押圧された時に挟圧片を開放方向へ回動させる第2の押圧部材37と、挟圧片35を閉止方向へ付勢(図1(a)に示した閉止状態に維持)する図示しない弾性部材と、を備えている。
図示した実施形態のクリップ1は、正逆転方向へ揺動自在なハンドル(第1の開閉片、又は第2の開閉片)21と、正逆転方向へ揺動自在な挟圧片(第2の開閉片、又は第1の開閉片)35を夫々二本ずつ備えており、二本のハンドル21を同時に開閉操作することにより、ピストン部材11を前後方向へ進退させて挟圧片35を開閉させるように構成されている。
即ち、図示したクリップ1は、前後方向へ貫通する支持穴3を有したベース部材2と、支持穴内において前後方向へ進退自在に支持されたピストン部材11と、支持穴3と連通してピストン部材を進退自在に支持する貫通穴31aを有し、且つベース部材の後部に設けた支持部5によって貫通穴内のピストン部材を中心として正逆転方向へ回動(回転)自在に支持された環状の回動部材31と、回動部材の支持穴3を間に挟んだ対称位置に設けた軸支部23(軸支部31b)によって夫々端部を横方向へ回動(揺動)自在に軸支された二本のハンドル(開閉片)21と、二本のハンドルのうちの少なくとも一方に設けられて該ハンドルが閉止方向へ回動したときにピストン部材11を前方へ押圧して移動させる第1の押圧部材25と、支持穴を間に挟んだ左右対称位置に相当するベース部材前部に夫々設けた軸支部33によって横方向へ回動(揺動)自在に軸支された二本の挟圧片(開閉片)35と、各挟圧片に設けられて前方に突出したピストン部材によって押圧された時に各挟圧片を開放させる第2の押圧部材37と、挟圧片35を図1(a)に示した閉止方向に付勢して閉止状態を維持する図示しない弾性部材とを備えている。
なお、本例では、回動部材に軸支部23を軸支穴とし、この軸支穴内にハンドル21に設けた突起状の軸部を嵌合させて回動自在に構成したが、回動部材に設けた突起状の軸部を、ハンドル21に設けた軸支穴内に嵌合させてもよい。
このことは、軸支部33と挟圧片35との回動支持構造にも同様に当てはまる。
各ハンドル(開閉片)21の内側適所、本例では軸支部23に近い部位に突設された爪状の第1の押圧部材25は、各ハンドルが図1(a)のように開放した状態においても、(b)のように各ハンドルが閉止した状態においても、ピストン部材11が進退する経路に突出しており、(a)のようにピストン部材により後方へ押圧されることにより、各ハンドルを開放(挟圧片を閉止)させる。また、第1の押圧部材25はピストン部材が後方へ抜け落ちることを防止している。また、第1の押圧部材25は、各ハンドルが図1(b)のように絶縁ヤットコ120により閉止方向へ押圧されたときに、ピストン部材の後端部を前方へ押し出して支持穴3内を前方に移動させる(図3を併せて参照)。
各挟圧片35の内側適所、本例では軸支部33に近い部位に突設された爪状の第2の押圧部材37は、各挟圧片が図1(a)のように閉止した状態においも、(b)のように開放した状態においても、ピストン部材11が進退する経路に突出している。各第2の押圧部材37がピストン部材によって前方へ押圧されたときに各挟圧片を開放させる。つまり、図1(b)のように第1の押圧部材25により押圧されたピストン部材が前方へ移動した時に、ピストン部材により第2の押圧部材37が押圧されて開放方向へ移動するため、第2の押圧部材と一体の挟圧片が開放する(図3を併せて参照)。
挟圧片(開閉片)35を閉止方向へ付勢して閉止状態に維持する図示しない弾性部材は、例えば挟圧片35を直接閉止方向へ付勢する手段、例えば軸支部33外周、その他の部位に設けたコイルバネ、トーションバネなどであってもよい。或いは、ピストン部材を常時後方へ付勢するバネ、或いはハンドル21を図1(a)に示した開放状態に付勢するバネであってもよい。或いは、これらのバネの少なくとも2つを組合せ使用してもよい。或いは、上記以外の弾性手段であって挟圧片を閉止方向に付勢して閉止状態を維持できるものであれば、どのようなものであってもよい。
ハンドル21は、絶縁ヤットコによってその外側面を挟み込んで開閉操作される部位であるため、そのような機能を発揮し得るような形状、サイズ、接触面の摩擦抵抗を設定する。絶縁ヤットコと接するハンドルの面は、摩擦抵抗を高めるための加工を施すと共に、絶縁ヤットコの先端部と安定して接触し易い面積、形状に設定する。
挟圧片35は、絶縁シート、電線等の挟圧対象物を挟み込んで固定するものであるため、それに適した機能を発揮し得るように形状、サイズ、接触面の摩擦抵抗を設定する。
ベース部材2の後部には、回動部材31を、支持穴3、及び貫通穴31a(ピストン部材)を中心として正逆回動(正逆回転)させるための支持部5が設けられている。本例では支持部5はベース部材の後面に設けた凹所であるが、回動部材31を脱落不能かつ回転自在に支持できれば、どのような構造であってもよい。
或いは、ベース部材の前部に支持部5を設け、支持部によって回転自在に支持した回動部材31によって挟圧片35を開閉自在に支持すると共に、ベース部材の後部によってハンドル21を開閉自在に支持してもよい。
従って、特許請求の範囲において、第1の開閉片はハンドルである場合と、挟圧片である場合とがあり、また第2の開閉片は挟圧片である場合と、ハンドルである場合とがある。
本例では、凹所としての支持部5の内底面に設けた複数の凹部5a内にボールベアリング等の位置決め部材6を転動自在に配置する。回動部材31は支持部5内に脱落不能、且つ回動(回転)自在に支持されており、その外底面には位置決め部材6を嵌合させる(落ち込ませる)凹部31cを所定の周方向ピッチで備えている。
位置決め部材6を回動部材の外底面の周方向に沿って所定のピッチ、例えば30度間隔、或いは45度間隔で配置することにより、位置決め部材6を任意の凹部31c内に嵌合(一時的に固定)させることにより、ベース部材2に対する回動部材の回動角度を位置決めさせることができる。
即ち、ベース部材に対する回動部材の回動角度を固定せずに常に自由に回動できるようにしてもよいが、挟圧片35によって絶縁シート等を挟圧したり、クリップを絶縁シート等から離脱させる作業中に、回動部材がベース部材に対して回動してしまうことを避けたい場合には、ストッパ機構としての位置決め部材6と凹部31cを利用して回動部材の回動角度を所定に固定(一時的な固定)する。
なお、回動部材31を回動させる過程で、回動部材31の外底面の平坦部位(凹部31c以外の面)が凹部5a内に支持された位置決め部材6をスムーズに通過すると共に、位置決め部材6が凹部31c内に嵌合した時には回動部材の回動を所定の係止力で阻止し得るように、支持部5の深さ寸法を回動部材31の軸方向長(前後方向長)よりも若干大きく設定しておく。
なお、位置決め部材を収容する凹部5aを支持部の内壁(内側壁)に設け、位置決め部材を嵌合させる凹部31cを回動部材31の外周面に設けても良い。この場合には、位置決め部材6は、回動部材の外周面を係止することとなる。
或いは、ストッパ機構の他の構成例として、ベース部材2の外周面に支持部5の内壁まで貫通する小孔(図示せず)を少なくとも一つ形成し、回動部材31の外周面にはこの小孔と連通可能な位置に複数個の小凹部(図示せず)を形成する。そして、小孔から差し込んだストッパピン(図示せず)の先端を何れかの小凹部内に差し込むことによって、回動部材31をベース部材に対して任意の角度で固定するようにしてもよい。このように構成すれば、構造をシンプル化しながらも、ハンドルに対する挟圧片の回動角度を任意に、且つ確実に固定することができる。また、ストッパピンを引き抜くことにより、回動角度を変更することが容易である。
なお、図示説明した以上の構成例では、2つのハンドル21を共に開閉自在に軸支したが、一方のハンドルを固定し、他方のハンドルのみを開閉自在に軸支してもよい。また、同様に一方の挟圧片を固定し、他方の挟圧片35のみを開閉自在に軸支しても良い。
このように構成した場合においても、正逆転自在な方のハンドル21に設けた第1の押圧部材25、及び挟圧片35に設けた第2の押圧部材37がピストン部材11を進退させる機能を発揮するため問題はない。この場合、固定された側のハンドル、挟圧片には押圧部材、第2の押圧部材は設けない。
ベース部材2、ピストン部材11、ハンドル21、挟圧片35等は、FRP等の絶縁性、耐久性を有した樹脂材料を用いて構成するが、機能性、耐久性等の特有の特性を求められる部材、例えば位置決め部材(ベアリング)等は金属により構成してもよい。
次に、図1乃至図6に示した本発明の一実施形態に係る間接活線工法用クリップを用いた作業手順について図7を参照しながら説明する。
本発明のクリップ1は、ピストン部材11を回転中心としてハンドル21に対する挟圧片35の回転角度を変更することが可能である。このため、図10に示した従来例のクリップのようにハンドルを開閉する方向D1と、挟圧片を開閉する方向D2が同一平面上に含まれる状態(図6(a)の状態)とすることもできるが、図6(b)、図7に示したようにハンドルの開閉方向(開閉軌跡)D1と挟圧片の開閉方向(開閉軌跡)D2とが異なった平面に含まれるように角度を変化させることもできる。換言すれば、開閉方向D1を含む平面と、開閉方向D2を含む平面とが同一平面内に収まるようにしたり、或いは両平面が交差(直交、その他の角度での交差)するように、ハンドルと挟圧片の角度を変化させることができる。
図7(a)(b)はハンドルの開閉方向D1に対して、挟圧片の開閉方向D2を直交させた使用例を示している。図7(a)は絶縁ヤットコによってハンドルを挟圧する直線の状態を示した正面図であり、(b)は絶縁ヤットコによってハンドルを挟圧して挟圧片を開放させた状態を示した側面図である。
電線130に二つ折りにして掛けた絶縁シート135の上辺に挟着されたクリップ1は、そのハンドル21の開閉方向D1が挟圧片35の開閉方向D2と直交しているため、電線130と直交する手前方向からの絶縁ヤットコ120による作業によって挟圧片を開放させて絶縁シート135から離脱させることができる。絶縁シート135にクリップ1を取り付ける場合にも同様に電線と直交する方向からの絶縁ヤットコによる操作によってクリップを取り付けることができる。
なお、ハンドルの開閉方向に対する挟圧片の開閉方向の角度は、クリップを取り付ける前の事前の操作により調整可能である。
また、絶縁ヤットコによるクリップの保持方向は、図8(b)に示した方向のみならず、同図(c)に示した如き直交方向でもよいことは勿論である。
以上のように本発明のクリップでは、絶縁ヤットコによって直接操作されるハンドルの開閉軌跡と、挟圧対象物を挟圧する挟圧片の開閉軌跡を、共通の回動軸(支持穴、貫通穴)を中心とした相対回転によりずらすことが可能である。
このため、作業者の作業位置を変化させたり、身体の向きを変化させる等の煩雑な作業を行うことなく、ハンドルを開閉操作して挟圧片をスムーズに挟圧対象物に対して着脱させることが可能となる。
また、切断によりフリーとなった電線を他の部位に仮固定するといった安全措置を講じる場合にも本発明のクリップは有効である。
1…クリップ、2…ベース部材、3…支持穴、5…支持部、5a…凹部、6…位置決め部材、11…ピストン部材、21…ハンドル、23…軸支部、25…押圧部材、31…回動部材、31a…貫通穴、31b…軸支部、31c…凹部、33…軸支部、35…挟圧片、37…押圧部材、120…絶縁ヤットコ、130…電線

Claims (5)

  1. 支持穴が貫通したベース部材と、該支持穴内において進退自在に支持されたピストン部材と、該支持穴と連通して前記ピストン部材を進退自在に支持する貫通穴を有し、且つベース部材によって前記貫通穴を中心として正逆転自在に支持された回動部材と、該回動部材により開閉自在に軸支された少なくとも一つの第1の開閉片と、前記第1の開閉片に設けられて該第1の開閉片が閉止方向へ回動したときに前記ピストン部材を一方向へ移動させる第1の押圧部材と、前記ベース部材の所定部位によって開閉自在に軸支された少なくとも一つの第2の開閉片と、前記第2の開閉片に設けられて前記一方向へ移動したピストン部材に押圧された時に該第2の開閉片を開放方向へ回動させる第2の押圧部材と、該第2の開閉片を閉止方向へ付勢する弾性部材と、を備えたことを特徴とする間接活線工法用クリップ。
  2. 前記第1の開閉片が開閉操作されるハンドルであり、前記第2の開閉片が挟圧対象物を挟圧する挟圧片であることを特徴とする請求項1に記載の間接活線工法用クリップ。
  3. 前記第2の開閉片が開閉操作されるハンドルであり、前記第1の開閉片が挟圧対象物を挟圧する挟圧片であることを特徴とする請求項1に記載の間接活線工法用クリップ。
  4. 前後方向へ貫通する支持穴を有したベース部材と、前記支持穴内において前後方向へ進退自在に支持されたピストン部材と、前記支持穴を間に挟んだ左右対称位置に相当し、且つ前記支持穴を回避した前記ベース部材部位に夫々設けた軸支部によって開閉自在に軸支された二本のハンドルと、前記二本のハンドルのうちの少なくとも一方に設けられて該ハンドルが閉止方向へ回動したときに前記ピストン部材を前方へ移動させる第1の押圧部材と、該支持穴と連通して前記ピストン部材を進退自在に支持する貫通穴を有し、且つ前記ベース部材に設けた支持部によって前記貫通穴を中心として正逆転自在に支持された回動部材と、該回動部材の前記支持穴を間に挟んだ対称位置に設けた軸支部によって夫々開閉自在に軸支された二本の挟圧片と、該各挟圧片に設けられて前方に突出した前記ピストンに押圧された時に前記各挟圧片を開放させる第2の押圧部材と、該挟圧片を閉止方向へ付勢する弾性部材と、を備えたことを特徴とする間接活線工法用クリップ。
  5. 前記支持部は、前記ベース部材に設けた凹所であり、前記回動部材は前記凹所としての支持部内に回転自在、且つ抜け落ち不能に支持されており、ストッパ機構によって前記ベース部材に対する前記回動部材の回動角度を一時的に固定できるように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の間接活線工法用クリップ。
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