JP5465481B2 - 鞘管の接続方法、及び管継手 - Google Patents

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本発明は、配線・配管材を内部に収容保護する鞘管の端部を挿入可能な接続口が設けられていて、管継手を設置した後に、当該管継手に接続される部材である鞘管を移動させて接続することを可能にして、配線・配管材の施工の自由度を高めた鞘管の接続方法、及び管継手に関するものである。
特許文献1,2には、給水湯管等の配線・配管材を保護する保護カバー同士を接続する接続具が開示されている。従来の接続具により保護カバー同士を接続するには、以下の順序で施工する必要がある。特許文献1の保護カバー及び接続具は、いずれも建物壁に固定される基台と、当該基台に組み付けられる蓋体とで構成される。特許文献1の接続具により、保護カバー同士を接続するには、まず、保護カバー、及び接続具の各基台をそれぞれ建物壁に固定した後に、保護カバーの基台に配線・配管材を収容配置し、最後に、接続すべき各保護カバーの基台端部を覆うようにして、接続具の蓋体を基台に対して組み付ける。接続具を構成する基台と蓋体は、接続される2つの保護カバーの端部の外面を覆って当接した状態で配置される。
一方、特許文献2においては、各保護カバーを建物壁に固定した後に、各保護カバー内に配管類を収容配置し、その後に、連続する配管カバーの間を接続具で接続する。
特許文献1,2に開示の接続具により、各保護カバーの接続部を接続するには、上記した順序以外に選択の余地はなかったので、以下のような施工上の問題があった。(1)保護カバーの配置と、配線・配管材の配線・配管とを同時に施工する必要があって、施工の自由度がない。(2)例えば、漏水試験において配線・配管材に漏水があることが判明して、配線・配管材を交換する場合には、接続具の蓋体を取り外す必要がある。(3)接続具の基台に対して蓋体を組み付ける場合には、接続すべき各保護カバーの両端部を押え付けながら、前記組付け作業を行う必要があるため、この組付け作業は労力を有する大変な作業である。
特開2001−82678号公報 特開2002−267090号公報
本発明は、配線・配管材の露出部に外装される鞘管の端部を管継手に接続する際に、当該管継手を接続位置に予め組み付けておいて、配線・配管材に外装された鞘管を移動させることにより、前記管継手に対して鞘管を後付けで接続可能にして、鞘管の接続作業を含む配線・配管材の施工において、当該施工の順序の自由度を高めることを課題としている。
上記の課題を解決するための請求項1の発明は、配線・配管材が内部に収容保護された状態の鞘管の一端部のみを管継手に対して接続させるか、或いは2本の鞘管の両端部を管継手を介して互いに接続させる鞘管の接続方法であって、配線・配管材の配線・配管方向と直交する受入れ方向に開口して、当該配線・配管方向全長に亘って前記管継手に設けられた受入れ開口を通して、当該配線・配管材における前記鞘管に収容保護されていない露出部分を前記管継手に貫通収容させることで、前記鞘管の内部に収容保護された配線・配管材のみを予め配線・配管して、当該管継手の構成部材を組み付けるか、又は当該管継手を建物壁に対して固定して前記受入れ開口を閉じた後に、当該配線・配管材に対して鞘管を配線・配管方向に移動させて、当該鞘管の端部を前記管継手の接続口から内部に挿入させることで、当該管継手に対して鞘管を係止させて接続することを特徴としている。
請求項1の発明によれば、配線・配管材が内部に収容保護された鞘管の配管に際して、配線・配管材における鞘管に収容保護されていない露出部分を管継手に貫通収容させた状態で、当該管継手の構成部材を組み付けるか、或いは当該管継手を建物壁に対して予め固定することで、前記受入れ開口を閉じ、その後に、当該配線・配管材に対して鞘管を配線・配管方向に移動させることで、当該鞘管の端部を前記管継手の接続口から内部に挿入させて、当該管継手に対して鞘管を係止させて接続することが可能となる。よって、例えば、配線・配管材の漏水試験を行う場合に、予め組み付けられて建物壁に固定された管継手の部分で配線・配管材を仮保持することにより、当該配線・配管材が水圧により踊ることなく、安定した状態で前記漏水試験を行うことが可能となる。そして、漏水試験の結果、良判定が得られた場合には、前記管継手を建物壁に固定したままで、即ち、管継手を建物壁から取り外すことなくそのままで、前記配線・配管材に外装された鞘管を移動させることにより、当該鞘管の端部を後付けで、建物壁に固定済みの管継手に係止させて接続できる。
請求項2の発明は、配線・配管材を内部に収容保護する鞘管の端部を接続可能な接続口が、自身の構成部材のみによって、又は建物壁との間に形成される管継手であって、前記接続口は、配線・配管方向と直交する受入れ方向に開口されて、配線・配管材又は鞘管を前記受入れ方向に移動させて内部に貫通配置可能な受入れ開口が前記配線・配管方向に連続して設けられ、前記構成部材を組み付けることで、又は前記壁面に固定されることで前記受入れ開口が閉じられて接続口が形成され、前記鞘管の端部は、当該鞘管の軸方向の移動により前記接続口に挿入可能であり、当該接続口の内側には、前記鞘管の端部を挿入可能であって、挿入された鞘管が抜け出ないように、当該鞘管の外面に係止する係止部が設けられていることを特徴としている。
請求項2の発明によれば、配線・配管材を受入れ開口から受け入れて内部に配置した状態で、配線・配管材の構成部材を組み付けることにより、或いは建物壁の壁面に固定することにより、前記受入れ開口が閉じられて、配線・配管材に外装された鞘管の端部を接続可能な接続口が管継手に形成される。よって、配線・配管材が保護カバーの内部に収容配置されることにより、管継手の部分においても当該管継手の内部に配線・配管材の所定部分が配置された状態で、当該管継手の外部において当該配線・配管材に外装されている鞘管を移動させると、その端部は管継手の接続口に挿入されて、当該接続口の内部(奥部)に設けられた係止部に係止されて、抜け出なくなる。
この結果、予め管継手を定位置に配置して組み付けた状態で、配線・配管材に外装されている鞘管を当該配線・配管材に対して移動させることにより、当該管継手の接続口に鞘管を挿入して、抜け出ないように係止させられる。一方、従来工法のように、配線・配管材に外装された鞘管を定位置に配置した状態で、管継手を定位置に配置して組み付ける施工も可能である。このように、定位置における管継手の組付け作業と、配線・配管材に外装された鞘管の定位置への配置作業とを時間的に逆にすることが可能となる。よって、上記した配線・配管材の漏水試験を行う場合において、受入れ開口から配線・配管材を内部に貫通収容させた管継手を建物壁に固定した状態で、当該配線・配管材に対して鞘管を配管方向に移動させて、当該鞘管の端部を管継手の接続口から内部に差し込んで、係止させることで、管継手に対して鞘管を接続できる。
また、請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記建物壁に固定されるベース体と、自身に設けられた受入れ開口を閉塞するように前記ベース体に対して組み付けられることにより、前記配線・配管材に外装された鞘管の接続口が形成される保持体とを備え、前記保持体又はベース体には、前記係止部が形成された構成であることを特徴としている。
請求項3の発明は、建物壁に固定されるベース体と、配線・配管材の受入れ開口が設けられた保持体とを組み付けることにより、配線・配管材に外装された鞘管の端部を挿入可能な接続口が設けられた構成であるので、鞘管の端部を接続する管継手をしっかりした構造にできる。
また、請求項4の発明は、請求項2又は3の発明において、前記係止部は、前記保持体の内外方向に弾性変形可能な弾性爪であることを特徴としているため、当該弾性爪の弾性変形により鞘管の端部を接続口内にスムーズに挿入できると共に、一旦挿入された後は、抜け出ない構造を実現できる。
また、請求項5の発明は、請求項2ないし4のいずれかの発明において、前記係止部は、保持体の内部に挿入された鞘管の外周面に係止することを特徴としているため、当該鞘管の外周面に一切の被係止物を設けることなく、管継手の側に設けられた係止部と、当該管継手の接続口に挿入される鞘管の端部との係止を行える。
また、請求項6の発明は、請求項3ないし5のいずれかの発明において、一つの保持体と一つのベース体を組み付けることにより、複数の前記接続口が並列して形成され、各接続口毎にそれぞれ独立して鞘管に係止する係止部が設けられていることを特徴としているため、全体として一つの管継手に対して複数本の鞘管を独立して接続できる。
また、請求項7の発明は、請求項2ないし6のいずれかの発明において、前記保持体に受け入れられる鞘管の受入れ長を規制すべく、当該鞘管の端面に当接する規制部を備えていることを特徴としているので、接続口に対して鞘管の端部を挿入する際に、当該鞘管を常に予め定められた適正量だけ挿入される。
また、請求項8の発明は、請求項2ないし7のいずれかの発明において、前記接続口は、鞘管の挿入方向が互いに反対側となるように2つ設けられていることを特徴としているため、管継手が2本の鞘管を連結するカップリングとしての機能を果す。
また、請求項9の発明は、請求項2ないし8のいずれかの発明において、前記管継手には、配線・配管方向に沿った一方に前記接続口が、他方に配線・配管材を保護する保護カバーの連結部が、それぞれ設けられていることを特徴としているため、当該管継手は、配線・配管材に外装された鞘管の端部を接続する本来の機能に加えて、当該鞘管と、配線・配管材を保護する保護カバーとを接続するカップリングとしての機能を果す。
また、請求項10の発明は、請求項3ないし9のいずれかの発明において、前記管継手には、前記ベース体に組み付けられて、当該ベース体の全体を覆うカバー体を備えていることを特徴としている。このため、管継手を構成するベース体とカバー体とで、保護カバーの端部に接続される端末カバーとを形成し、当該管継手を構成する保持体と、保護カバーの端部とが当該カバー体で覆われる。
また、請求項11の発明は、請求項2の発明において、前記管継手は、全体が一体物で構成されて、建物壁の壁面に固定されるサドル状をなしていることを特徴としているため、前記壁面に沿って配管される鞘管の端部を接続できる。
本発明によれば、予め管継手を定位置に配置して組み付けた状態で、配線・配管材に外装されている鞘管を当該配線・配管材に対して移動させることにより、当該管継手の接続口に鞘管を挿入して、抜け出ないように係止させられる。一方、従来工法のように、配線・配管材に外装された鞘管を定位置に配置した状態で、管継手を定位置に配置して組み付ける施工も可能である。このように、定位置における管継手の組付け作業と、配線・配管材に外装された鞘管の定位置への配置作業とを時間的に逆にすることが可能となる。よって、例えば、配線・配管材の漏水試験の結果、不良判定が出た場合には、当該配線・配管材の交換を行って、再度、漏水試験を行い、最終的に良判定が出た後に、配線・配管材の露出部に外装された鞘管の接続を最終工程で行いたい場合に好適に対応できる。
建物壁Wに管継手A1 のベース体V1 と保護カバーC2 のベース体V2 とを固定する状態を示す斜視図である。 管継手A1 及び保護カバーC2 の各ベース体V1 ,V2 の2つの各配管部に給水管P1 及び給湯管P2 を並列配管された状態で、前記ベース体V1 に保持体Sを組み付ける状態を示す斜視図である。 管継手A1 に給水管P1 及び給湯管P2 が所定の隙間を有して支持された状態で、管継手A1 及び保護カバーC2 の各ベース体V1 ,V2 に対してカバー体K1 ,K2 を組み付ける状態を示す斜視図である。 管継手A1 及び端末カバーC1 が組み付けられた状態で、給水管P1 及び給湯管P2 に外装された各鞘管P0 の端部を、管継手A1 に形成された各接続口Dから内部に挿入する状態を示す斜視図である。 後付けで各鞘管P0 の端部が管継手A1 に挿入されて接続された状態を示す斜視図である。 鞘管P0 を接続した状態の給水管P1 (給湯管P2 )の軸方向に沿った断面図である。 同様の状態の保持体Sの部分の横断面図である。 (a),(b)は、それぞれ管継手A1 のベース体V1 を斜上方、及び斜下方から見た斜視図である。 (a),(b)は、それぞれ管継手A1 のカバー体K1 を斜上方、及び斜下方から見た斜視図である。 (a),(b)は、それぞれ管継手A1 の保持体Sを斜上方、及び斜下方から見た斜視図である。 (a)は、保持体Sの平面図、(b),(c)は、それぞれ(a)のX1 −X1 線及びX2 −X2 線の断面図である。 管継手A1 と給湯器91との間の配管状態の正面図である。 管継手A1 の組付け時に、給水管P1 及び給湯管P2 に外装された鞘管P0 の端部を接続する工法を示す斜視図である。 同じく鞘管P0 の端部が管継手A1 に接続された状態の斜視図である。 (a),(b)は、工具Tにより保持体Sの弾性片44を外方に弾性変形させて、鞘管P0 を外部に引き出すことを説明する部分断面図である。 カバー体K1 の裏面に保持体Sが取外し可能に取付けられた状態の斜視図である。 建物壁Wに固定されるサドル状の管継手A2 により鞘管P0'が接続された状態の斜視図である。 サドル状の管継手A2 と鞘管P0'との斜視図である。 (a),(b)は、それぞれ鞘管P0'が接続された状態の管継手A2 の部分の縦断面図、及び横断面図である。
以下、複数の実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。
以下、図1ないし図11を参照して、給水管P1 及び給湯管P2 の給湯器91に接続される部分に鞘管P0 が外装される実施例について説明する。図1ないし図5は、鞘管P0 を後付けで接続する工法の施工順序を示す斜視図であり、図6は、鞘管P0 を接続した状態の給水管P1 (給湯管P2 )の軸方向に沿った断面図であり、図7は、同様の状態の保持体Sの部分の横断面図であり、図8(a),(b)は、それぞれ管継手A1 のベース体V1 を斜上方、及び斜下方から見た斜視図であり、図9(a),(b)は、それぞ管継手A1 のカバー体K1 を斜上方、及び斜下方から見た斜視図であり、図10(a),(b)は、それぞれ管継手A1 の保持体Sを斜上方、及び斜下方から見た斜視図であり、図11(a)は、保持体Sの平面図、同(b),(c)は、同(a)のX1 −X1 線及びX2 −X2 線の断面図である。最初に、鞘管P0 を後付けで接続する工法に必要な管継手A1 について説明する。管継手A1 は、後付けで鞘管P0 の端部を接続可能にするものであって、建物壁Wに固定されるベース体V1 と、当該ベース体V1 に取外し可能に取付けられる保持体Sとで構成される。一方、前記ベース体V1 と、当該ベース体V1 に組み付けられるカバー体K1 とで構成されて、前記保護カバーC2 の端末に接続される端末カバーC1 は、給水管P1 及び給湯管P2 を保護する保護カバーC2 と、各管P1 ,P2 の露出部に外装される鞘管P0 とを接続するコネクターとしての機能も果している。
また、図12に示されるように、給湯器91に接続される給水管P1 及び給湯管P2 は、保護カバーC2 内に収容保護されていて、前記給湯器91に近い部分では、給水管P1 及び給湯管P2 は鞘管P0 内に収容される。本発明に係る管継手A1 は、前記鞘管P0 の給湯器91と反対側の端部を接続するためのものである。
ベース体V1 とカバー体K1 とは、保護カバーC2 の端部に接続される端末カバーC1 を構成する。ベース体V1 は、図6ないし図8(主として図8)に示されるように、平板状の固定板部1の配管方向Qに沿った一端部は、保護カバーC2 のベース体V2 に接続される部分であって、他の部分よりも僅かに狭幅に形成されて、前記ベース体V2 に接続させる際に幅方向の位置決めを行うための位置決め突条2が突出して形成され、当該固定板部1の幅方向の両端部には、高さの低い立壁部3が配管方向Qに沿って形成されている。当該立壁部3の外側は、アンダーカット状の係止部3aとなっている。固定板部1における前記位置決め突条2と反対側の端部には、2本の鞘管P0 の端部を並列配管状態で支持するための一対の鞘管支持部4が形成されている。鞘管支持部4の内周面は、鞘管P0 の外形に対応した円弧面状に形成され、各鞘管支持部4の外側壁部5には、内外方向に貫通する係止孔6が形成されて、当該係止孔6の幅は、後述の保持体Sの嵌合板部46及び係止爪47の幅に対応していると共に、係止壁部7の内側の部分は欠落されて、後述の保持体Sの取外し空間51を形成するために係止壁部7の肉厚は、外側壁部5よりも遥かに薄く形成されている。係止壁部7の前面側の溝部が嵌合溝部8となっていて、図7に示されるように、当該嵌合溝部8に、保持体Sの係止爪47に接続して形成された嵌合板部46が嵌合され、前記係止壁部7の下端面に、保持体Sの係止爪47が係止される。また、固定板部1における一対の鞘管支持部4に接続される部分には、給水管P1 及び給湯管P2 の配管経路を定める一対一組の突起体9が配管方向Qに沿って形成されている。また、固定板部1における各鞘管支持部4と一対の位置決め突条2に近接した部分の計3箇所には、当該固定板部1を建物壁Wに固定するビス92を挿通させるビス挿通孔11が形成されている。
また、鞘管支持部4は、断面視で鞘管P0 の半分を収容する部分であって、鞘管支持部4における配管方向Qに沿ってベース体V1 の鞘管P0 の挿入側の端面の開口は、後述のカバー体K1 に形成された半接続口D2 と合体して、当該鞘管P0 の見掛け上の接続口D’を形成する半接続口D1 となっている。また、鞘管支持部4における配管方向Qと直交する方向の開口は、給水管P1 又は給湯管P2 、或いは当該各管P1 ,P2 に予め外装した鞘管P0 を差し入れて当該鞘管支持部4に収容支持させるための受入れ開口16となっている。
また、ベース体V1 の固定板部1には、カバー体K1 の被係止部24と係止する係止突起13が形成されている。ベース体V1 の立壁部3における係止突起13が形成される部分は、その前後に所定長をおいて他の部分よりも内方に配置して形成されている。これは、ベース体V1 の各立壁部3の内側面に対向して形成された一対の係止突起13と、カバー体K1 の各側板部21の内側面に対向して形成された一対の被係止部24とが係止して、ベース体V1 とカバー体K1 とが組み付けられた状態で、前記カバー体K1 の各側板部21を内方に弾性変形させて、前記係止を解除可能にするための解除空間部(図示せず)を確保するためである。立壁部3の長手方向の中央部には、カバー体K1 の被係止部24を構成する第1垂直板部25を挿入可能とする挿入溝12が全高に亘って形成され、立壁部3の内側面における前記挿入溝12の両側に係止突起13がそれぞれ形成されている。当該挿入溝12の上端部は、カバー体K1 の第1垂直板部25を挿入し易いように、V字状に開口している。
次に、図6、図7及び図9を参照して、カバー体K1 について説明する。カバー体K1 の平面形状は、ベース体V1 の平面形状に対応して、保護カバーC2 と接続される側が、他の部分よりも僅かに幅が狭くなっている。カバー体K1 は、対向する一対の側板部21が天板部22で連結されて、鞘管P0 が接続される側の端面には、前記ベース体V1 の配置部を残して、残りの部分を閉塞するための閉塞板部23が設けられている。当該閉塞板部23に形成された一対の半円状の半接続口D2 は、ベース体V1 とカバー体K1 とを組み付けることにより、ベース体V1 に形成された断面半円状をした半接続口D1 と合体して、鞘管P0 の見掛け上の接続口D’を形成する。当該閉塞板部23は、天板部22と、各側板部21との間に亘って形成されている。各側板部21の内側面におけるベース体V1 の係止突起13に対応する部分には、当該ベース体V1 の係止突起13に解除可能に係止される被係止部24が対向して形成されている。被係止部24は、互いに直交する第1及び第2の各垂直板部25,26が側板部21に一体に取付けられ、第1及び第2の各垂直板部25,26の先端面に被係止板部27が側板部21と平行に配置され、当該被係止板部27に天板部22と平行に被係止溝28が形成されている。また、各側板部21の内側面における配管方向Qに沿った端部には、ベース体V1 の立壁部3の係止部3aに係止可能な係止突起29がそれぞれ形成されている。よって、ベース体V1 の上方からカバー体K1 を押し付けると、当該カバー体K1 の各側板部21が僅かに外方に弾性変形されて、カバー体K1 の第1垂直板部25がベース体V1 の挿入溝12に挿入されて、ベース体V1 の係止突起13が、カバー体K1 の被係止溝28に挿入されて係止されると共に、カバー体K1 の各側板部21の内側面に設けられた各係止突起29が、ベース体V1 の立壁部3の係止部3aに係止されて、ベース体V1 とカバー体K1 とが組み付けられる。
また、カバー体K1 の天板部22の裏面には、ベース体V1 とカバー体K1 とを組み付けて形成される見掛け上の前記接続口D’から挿入される鞘管P0 の先端面を当接させて、当該鞘管P0 の先端部の挿入長を規制する一対の挿入規制片32がそれぞれ形成されている。また、ベース体V1 とカバー体K1 とを組み付けた状態で、閉塞板部23に半円状の一対の凹部31を形成することにより、各凹部31の間に先細り状に形成された突片部33の内側に配置されて、鞘管P0 の挿入時にカバー体K1 の前記突片部33が内方に大きく変形されるのを防止する変形防止片14が、ベース体V1 の各鞘管支持部4の間の突出壁部15の上端面に形成されている。なお、図9において、34は、ベース体V1 とカバー体K1 とを組み付けている当該ベース体V1 の係止突起13とカバー体K1 の被係止溝28との係止を解除する際に、当該係止の位置を示すために、カバー体K1 の側板部21の外側面に形成された係止位置表示部を示す。
次に、図6、図7、図10及び図11を参照して、前記ベース体V1 に取外し可能に組み付けられて管継手A1 を形成する保持体Sについて説明する。保持体Sは、一対の半割円筒状の保持体単体41を並列配置させて一体化した形状であって、各保持体単体41の内周面には、それぞれ波付きの鞘管P0 の環状凹溝93に挿入係止される弾性係止片42が内方に向けて設けられている。即ち、保持体単体41には、平面視でE字状の切割り部43を設けることにより、2枚の片持ち状の弾性片44が形成されて、各弾性片44の自由端部に前記弾性係止片42が内方に向けて形成されている。各弾性片44の基端部の裏面側には、弾性変形を容易にさせるための易変形溝45が周方向に形成されている。各保持体単体41の周方向に沿った端面には、ベース体V1 の嵌合溝部8に嵌合される幅を有する一対の嵌合板部46が接線方向に突出されて、当該嵌合板部46の下端部には、外側に向けてベース体V1 の係止壁部7の下端面に係止される係止爪47が形成されている。各嵌合板部46の外面には、当該各嵌合板部46がベース体V1 の嵌合溝部8に嵌合された状態で、取外し空間51を形成するための空間形成突起48が設けられている。また、保持体単体41に形成されたE字状の切割り部43における2枚の弾性片44に跨がる部分は、マイナスドライバー等の工具Tの先端部を挿入して各弾性片44を同時に外方に弾性変形させて、弾性係止片42と鞘管P0 との係止を解除可能にするために、他の部分よりも広幅に形成された工具挿入溝43aとなっている。なお、図11及び図12において、49は、一対の保持体単体41の連結強度を高めるために、当該一対の保持体単体41の間に亘って形成された連結板部を示す。
また、保持体単体41における配管方向Qに沿った開口のうち前記弾性片44の基端部側(易変形溝45が形成されている側)の開口は、ベース体V1 に対してカバー体K1 を組み付けた状態で、当該カバー体K1 の半接続口D2 の内方に配置されて、前記ベース体V1 の半接続口D1 と実質的に合体して、後付けで管継手A1 内に挿入する鞘管P0 の実質的な接続口Dを形成する半接続口D3 である。また、保持体単体41における配管方向Qと直交する方向の開口は、給水管P1 又は給湯管P2 、或いは当該各管P1 ,P2 に予め外装した鞘管P0 を断面視で半分だけ差し入れるための受入れ開口52であって、配管方向Qに沿って 連続して設けられていて、前記半接続口D3 と連続している。
なお、保護カバーC2 は、図3に示されるように、給水管P1 及び給湯管P2 を並列して収容保護するものであって、建物壁Wに固定されるベース体V2 と、当該ベース体V2 に組み付けられるカバー体K2 とから成る。ベース体V2 は、固定板部94に2つの管保持部95が並列して形成された部材であって、各管保持部95は、対向配置された弾性変形可能な一対の保持片95aで構成される。
次に、図1ないし図7、図12を参照して、給水管P1 及び給湯管P2 を給湯器91に接続して、当該給水管P1 及び給湯管P2 の保護カバーC2 から露出した部分に外装される鞘管P0 を後付けで管継手A1 に接続する工法(「鞘管後接続工法」という)について説明する。なお、「鞘管後接続工法」に対して、鞘管P0 を先に管継手A1 に接続する後述の工法は、従来の一般的な工法である。まず、図1に示されるように、建物壁Wにおける給湯器91に近接した部分に、管継手A1 のベース体V1 と、当該ベース体V1 に接続して、保護カバーC2 のベース体V2 とをビス92を用いて固定する。次に、図2及び図3に示されるように、保護カバーC2 のベース体V2 及び管継手A1 のベース体V1 の各配管部に、それぞれ給水管P1 及び給湯管P2 を配管すると、保護カバーC2 のベース体V2 の部分では、各管保持部95に各管P1 ,P2 が保持されると共に、管継手A1 のベース体V1 の部分では、各管P1 ,P2 が鞘管支持部4に所定の隙間を有して配置される。給水管P1 及び給湯管P2 の端部(端末カバーC1 から給湯器91の側に露出した部分)に、それぞれ鞘管P0 を外装させた後に、各管P1 ,P2 の端部を、給湯器91の給水接続部、及び給湯接続部にそれぞれ接続する。従って、給水管P1 及び給湯管P2 の各端部に外装された鞘管P0 は、各管P1 ,P2 に対して移動可能になっている。なお、給水管P1 及び給湯管P2 は、断熱材61により被覆されている。
上記の状態で、管継手A1 のベース体V1 の鞘管支持部4の部分に保持体Sを配置して、そのまま押し付けると、管継手A1 の各嵌合板部46が僅かに内方に弾性変形されて、当該嵌合板部46の先端の係止爪47が、ベース体V1 の係止壁部7の内側面を通過して係止孔6に達した時点で、前記嵌合板部46は原形状に復元して、ベース体V1 の嵌合溝部8に嵌合されると共に、保持体Sの一対の係止爪47は、ベース体V1 の係止壁部7の下端部に係止されて、ベース体V1 に対して保持体Sが組み付けられる。これにより、各管P1 ,P2 における管継手A1 に配置された部分は、ベース体V1 の鞘管支持部4と保持体Sとで形成される筒状の部分で全方向に所定の隙間を有する状態で仮保持される。
次に、保護カバーC2 のベース体V2 に対してカバー体K2 を組み付けた後に、管継手A1 を構成するベース体V1 に対してカバー体K1 を組み付けると、図4に示されるように、管継手A1 を構成する保持体Sは、ベース体V1 とカバー体K1 とで構成されて、保護カバーC2 の端末部に接続された端末カバーC1 内に収容される。これにより、外観的には、ベース体V1 の半接続口D1 と、カバー体K1 の半接続口D2 とが合体して、鞘管P0 の見掛け上の接続口D’が形成されるが、鞘管P0 の実質的な接続口Dは、管継手A1 を構成するベース体V1 の半接続口D1 と、カバー体K1 の半接続口D2 の奥側に配置されて、管継手A1 を構成する保持体Sの半接続口D3 とで構成される。また、図4で示される鞘管P0 の端部のみが接続されていない上記状態では、前記接続口D,D’の内径に対して断熱材61が被覆された給水管P1 及び給湯管P2 の外径は小さいので、当該給水管P1 及び給湯管P2 は、前記接続口D,D’内において任意の方向に僅かに移動可能になっているので、建物壁Wとベース体V1 の鞘管支持部4の側の端面との交差部62、及びベース体V1 とカバー体K1 との端面側の接合部63a,63bにコーキングを施す場合に、前記給水管P1 及び給湯管P2 を接続口D,D’内においてコーキングし易い位置に移動させられるので、当該コーキング作業が容易となる。
上記の状態では、管継手A1 を構成するベース体V1 と保持体Sとは、既に組み付けられて、管継手A1 を構成するベース体V1 とカバー体K1 とが組み付けられた端末カバーC1 の内部に管継手A1 が配置されていて、図4に示されるように、給水管P1 及び給湯管P2 に外装された各鞘管P0 の接続側の端部は、露出していて、管継手A1 に対して未接続となっている。このように、管継手A1 自体は、既に組み付けを完了しているにもかかわらず、当該管継手A1 を用いて接続される鞘管P0 の端部は未接続の状態が存在していて、給水管P1 及び給湯管P2 の配管に漏水等の問題が一切ないことが確認された後に、未接続の鞘管P0 の端部を、組み付け済みの管継手A1 に対して接続する工程を有する点が、本発明に係る管継手A1 を用いた「鞘管後接続工法」の特徴である。
具体的には、鞘管P0 の未接続の状態で、給水管P1 及び給湯管P2 の漏水試験を行い、良判定が得られた場合には、後述のように当該鞘管P0 の後接続を行う。この場合において、予め組み付けられた管継手A1 に対して鞘管P0 の後接続を行うことにより、全配管作業を終えられる点に、本発明に係る管継手A1 を用いた「鞘管後接続工法」の利点が存在する。なお、不良判定の場合には、漏水箇所の修復等を行うと共に、最悪の場合には、給水管P1 又は給湯管P2 の交換を行う。この場合において、鞘管P0 は、未接続であるので、当該鞘管P0 の接続の解除を行う必要がなく、迅速に給水管P1 又は給湯管P2 の交換作業を行える。
給水管P1 及び給湯管P2 の上記漏水試験を行う場合には、図3に示されるように、当該給水管P1 及び給湯管P2 の管継手A1 のベース体V1 を鞘管支持部4に配置支持して、当該ベース体V1 に対して保持体Sを組み付けて、当該給水管P1 及び給湯管P2 の給湯器91の側の端部から所定長さだけ離れた部分を仮保持しておく。なお、本施工例では、漏水試験の前に、保護カバーC2 のベース体V2 に対してカバー体K2 を組み付け、その後に、管継手A1 を構成するベース体V1 に対してカバー体K1 を組み付けている(図4参照)これにより、給水管P1 及び給湯管P2 は管継手A1 を構成するベース体V1 の鞘管支持部4及び保持体Sの各内周面に対して全方向に対して所定の隙間を有した状態で仮保持されているが、漏水試験時に作用する水圧により給水管P1 及び給湯管P2 が仮に踊ったとしても、管継手A1 に仮保持されているために、安定して漏水試験を行える。漏水試験時には、給水管P1 及び給湯管P2 の端部の開口には止水プラグ(図示せず)を接続して漏水試験を行う。そして、漏水試験の結果、良判定が得られた場合には、給水管P1 及び給湯管P2 における管継手A1 の部分から給湯器91の側に突出している部分に鞘管P0 を外装した後に、当該給水管P1 及び給湯管P2 の各端部を、それぞれ給湯器91の各接続部に接続した後に、当該鞘管P0 の管継手A1 の側の端部を、ベース体V1 とカバー体K1 とで形成される見掛け上の接続口D’に挿入して、その奥側に配置されて、ベース体V1 と保持体Sとで形成される実質的な接続口Dに挿入する。保持体Sの配管方向Qのほぼ中央部に形成された弾性係止片42の部分に鞘管P0 が達すると、保持体Sの各弾性片44は、外方への弾性変形と、原形状への復元を繰り返して、最終的に、各弾性片44の先端の各弾性係止片42は、鞘管P0 の環状凹溝93に挿入係止されることにより、当該鞘管P0 が抜け出なくなって、鞘管P0 の端部がしっかりと接続される。また、2つの弾性係止片42が独立して係止可能なように並列配置されているため、仮に一方の弾性係止片42の係止が不十分であっても、他方の弾性係止片42の係止により、管継手A1 から鞘管P0 が抜け出るのを防止できる。なお、鞘管P0 の端部を接続口Dを通して内部に挿入する際に、当該鞘管P0 を過度に挿入した場合には、カバー体K1 の天板部22の裏面に形成された挿入規制片32に当接するために、鞘管P0 は、当該挿入規制片32の形成位置を超えて奥側には挿入されない。鞘管P0 の管継手A1 の側の端部を当該管継手A1 に接続する(図5参照)。
ここで、従来の保護カバーでは、給水管P1 及び給湯管P2 の管端部を当該保護カバーに仮保持された状態にできなかったので、保護カバーを組み付けた状態で漏水試験を行い、良判定後に鞘管P0 を接続するには、前記保護カバーの組付けを解除し、当該鞘管P0 の接続後に、再度保護カバーの組み付けを行う必要があって、大変に面倒であった。しかし、本願発明では、給水管P1 及び給湯管P2 の漏水試験時において、当該各管P1 ,P2 の端部に近い部分を管継手A1 に大きく移動しないように仮保持させられるので、試験の良判定後には、管継手A1 の組付けを解除することなく、そのままで鞘管P0 の接続を行える。なお、不良判定がでた場合には、不良部の修復を含め、最悪の場合には、給水管P1 又は給湯管P2 の交換を行った後に、再試験を行って、良判定が得られた場合に、はじめて未接続の鞘管P0 の端部の接続を行う。
このように、実施例1では、管継手A1 を構成するベース体V1 は、保護カバーC2 の端末に接続される端末カバーC1 のベース体V1 を兼用していて、当該ベース体V1 に保持体Sが組み付けられて構成される管継手A1 は、端末カバーC1 の空間部に収容された形態となる。このため、端末カバーC1 は、恰も保護カバーC2 と2本の鞘管P0 を接続する接続具のように機能している。
一方、通常の工法のように、管継手A1 に対して鞘管P0 の端部を先に接続しておく場合には、図13に示されるように、給水管P1 及び給湯管P2 にそれぞれ鞘管P0 を外装した状態で、各鞘管P0 の端部を管継手A1 のベース体V1 の鞘管支持部4に配置し、この状態で、ベース体V1 の鞘管支持部4の部分に保持体Sを組み付けると、図14に示されるように、当該保持体Sの受入れ開口52に鞘管P0 の断面視のほぼ半分が差し入れられて、当該鞘管P0 は、ベース体V1 の鞘管支持部4と保持体Sとで支持されて、当該鞘管P0 の端部が管継手A1 に接続される。ベース体V1 に対して保持体Sを組み付けることにより、当該保持体Sに形成された各弾性係止片42は、各鞘管P0 の環状凹溝93に挿入係止されて、当該鞘管P0 が管継手A1 から抜け出るのが防止される。以後の各工程は、上記した「鞘管後接続工法」と同様である。
このように、本発明に係る管継手A1 を使用すれば、給水管P1 及び給湯管P2 に外装される鞘管P0 の端部の接続を全ての配管、及び組付けを行った最後に行う「鞘管後接続工法」と、当該鞘管P0 の端部の接続を管継手A1 の組付け時に行う「通常工法」とを自在に選択して、配管・接続作業を行える。よって、本発明によれば、配管事情に応じて、適宜「鞘管後接続工法」を選択可能となるため、配管施工の各工程の選択の自由度が高められる。
なお、図8及び図14に示されるように、寒冷地で配管される場合には、給水管P1 及び給湯管P2 の凍結防止のために、保護カバーC2 のベース体V2 の並列配置された各管保持部95の間に電熱線96が配置されて、保護カバーC2 の内部を保温している。管継手A1 のベース体V1 の部分においては、前記電熱線96は、幅方向の中央部に設けられた2本の突起体9の間を通って、当該ベース体V1 の非接続側の端面に形成される電熱線挿通溝17を通って外部に引き出される。この電熱線挿通溝17は、ベース体V1 の非接続側の端面に形成された薄肉部を折り取ることにより形成される。なお、図14において、17’は、ベース体V1 の端面に電熱線挿通溝17を形成するために折り取られた折取り片を示す。
また、管継手A1 に鞘管P0 の端部を接続した後に、当該鞘管P0 を取り外す必要が発生する場合がある。この場合には、保持体Sを取り外すことなく、鞘管P0 の端部を管継手A1 から取り外すには、図15(a)に示されるように、保持体単体41の切割り部43に、2つの弾性係止片42に跨がって形成された広幅の工具挿入溝43aにマイナスドライバー状の工具Tの先端部を挿入して、2つの弾性片44を同時に外方に弾性変形させて、弾性係止片42と鞘管P0 との係止が解除された状態を保持しておくと、鞘管P0 を管継手A1 から容易に引き出すことができる。一方、ベース体V1 に対して保持体Sを取り外すには、当該保持体Sの幅が狭くなるように全体を掴んで弾性変形させて、保持体Sの係止爪47とベース体V1 の係止壁部7との係止を解除して、ベース体V1 と保持体Sを分離させればよい。保持体Sの幅を狭くするような弾性変形が難しい場合には、図7で2点鎖線で示されるように、ベース体V1 の係止壁部7と保持体Sの嵌合板部46との間に形成された取外し空間51に工具Tの先端部を挿入して、保持体Sの嵌合板部46の部分をこじることにより、前記係止の解除を容易に行える。
また、カバー体K1 の天板部22の裏面に形成された一対の挿入規制片32の間隔と、管継手A1 を構成する保持体Sの各保持体単体41に形成された一対の工具挿入溝43aとの間隔とは、いずれも保護カバーC2 内に並列配管される給水管P1 及び給湯管P2 の各軸心の距離に等しい。よって、図16に示されるように、保持体Sをカバー体K1 の天板部22の裏面側に配置して、保持体Sの各工具挿入溝43aに、カバー体K1 の各挿入規制片32をそれぞれ挿入すると、カバー体K1 の天板部22の裏面側に保持体Sを仮保持でき、この仮保持状態で、カバー体K1 及び保持体Sの取り扱いができる。しかも、カバー体K1 から保持体Sを取り外すには、当該保持体Sを単に直線的に引き抜くのみでよい。よって、保持体Sをベース体V1 に組み付けた状態で取り扱うと、施工現場において配管時にベース体V1 と保持体Sとの係止を解除し、配管後に再度組み付ける必要があって面倒であるが、カバー体K1 の裏面に保持体Sを仮保持させることにより当該面倒が解消される。
次に、図17ないし図19を参照して、建物壁Wに固定して使用されるサドル状の管継手A2 について説明する。図17は、建物壁Wに固定されるサドル状の管継手A2 により鞘管P0'が接続された状態の斜視図であり、図18は、サドル状の管継手A2 と鞘管P0'との斜視図であり、図19(a),(b)は、鞘管P0'が接続された状態の管継手A2 の部分の縦断面図、及び横断面図である。管継手A2 は、断面U字状をした本体部71の両側に固定板部72がそれぞれ形成されることにより、一体サドル状をしていて、各固定板部72の部分がビス92を介して建物壁Wに固定される。本体部71には、実施例1の保持体Sに形成された平面視でE字状の切割り部43と同一形状の一対の切割り部73が互いに反転配置して形成されている。即ち、図19(a)に示されるように、本体部71に一対の切割り部73を形成することにより各弾性片74が並列して設けられ、当該各弾性片74の先端部(自由端部)に形成される各弾性係止片75が、切割り部73の最も奥側の部分に配置されている。管継手A2 の本体部71の横断面視における開口が給水管又は給湯管を受け入れる受入れ開口76であり、本体部71における管挿入方向に沿った両端の開口が接続口77である。
このため、建物壁Wに沿って断熱材61が被覆された給水管P1 又は給湯管P2 を配管した状態で、その軸方向に沿って所定間隔後に前記管継手A2 を配置して、固定板部72の部分をビス92で固定することにより、前記管継手A2 を建物壁Wに固定する。この状態で、給水管P1 又は給湯管P2 に外装された半割状の鞘管P0'を移動させて、当該鞘管P0'の端部を管継手A2 の本体部71内に挿入すると、当該鞘管P0'の環状凹溝93に管継手A2 の弾性係止片75が挿入係止されて、鞘管P0'の端部が管継手A2 の一方側に接続される。当該管継手A2 の他方側においても、同様にして別の鞘管P0'の端部を接続させることにより、当該管継手A2 は、2本の鞘管P0'を接続するカップリングとして機能する。なお、鞘管P0'の切割開口81は、管継手A2 の部分では、縮径により消失して、切割端面81aが密着する。
上記したように、実施例1,2を挙げて、本発明について具体的に説明したが、本発明は、上記実施例1,2に限られず、以下に示されるような各実施例も含まれる。例えば、実施例1では、並列配管される2本の給水管及び給湯管に対して鞘管端部がそれぞれ接続可能な構造であって、一つの管継手により2本の鞘管の各端部をまとめて接続できる利点があるが、1本の配管のみに対して鞘管端部が接続可能な構造の管継手でもよい。
また、実施例1,2は、配管経路は直線状になっていて、しかも相反する方向に向けて接続口が形成されているが、前記配管経路は、エルボ状のカバー内において屈曲されていてもよい。また、実施例1では、配管経路が直線状になっていて、管継手の接続口の反対側に保護カバーを連結する連結部が設けられているが、前記配管経路は、カバー内においてベース体の側に屈曲されて、壁材を貫通することにより、前記カバーには、管継手の接続口のみが一つ設けられた構成にすることも可能である。更に、実施例1では、別体のベース体とカバー体との組み付けにより形成されているが、前記ベース体とカバー体とはヒンジにより連結されて、当該ヒンジを軸として回動することにより、配線・配管材を受け入れる開口が開閉する構成にしてもよい。
また、実施例1では、ベース体と保持体とから成る管継手において、鞘管の外周面に係止される係止部、及び鞘管の挿入長を規制する規制部は、いずれも保持体の側に設けられているが、ベース体の側に係止部を設けることも可能である。
また、実施例1,2の鞘管P0,P0'は、いずれも波付構造であって、外周に環状凹部が形成されていて、管継手に形成された弾性係止片が当該環状凹部に挿入係止される構成であるため、係止構造がしっかりしていて、一旦管継手内に挿入された弾性係止片に対して係止された鞘管は、容易には抜け出ない利点があるが、本発明の管継手の接続対象である鞘管は、波付構造のものに限定されない。外周面が平滑な鞘管であっても、大きな力で係止片が鞘管の外周面に圧接されれば、当該鞘管の抜け出しを防止できる。
1 , A2 :管継手
1 :端末カバー
2 :保護カバー
D:接続口
D’:見掛け上の接続口
1 〜D3 :半接続口
1 :カバー体
0 , P0':鞘管
1 :給水管(配線・配管材)
2 :給湯管(配線・配管材)
Q:配管方向
S:保持体
1 :ベース体
W:建物壁
16,52,76:受入れ開口
32:挿入規制片
42,75:弾性係止片
77:接続口

Claims (11)

  1. 配線・配管材が内部に収容保護された状態の鞘管の一端部のみを管継手に対して接続させるか、或いは2本の鞘管の両端部を管継手を介して互いに接続させる鞘管の接続方法であって、
    配線・配管材の配線・配管方向と直交する受入れ方向に開口して、当該配線・配管方向全長に亘って前記管継手に設けられた受入れ開口を通して、当該配線・配管材における前記鞘管に収容保護されていない露出部分を前記管継手に貫通収容させることで、前記鞘管の内部に収容保護された配線・配管材のみを予め配線・配管して、当該管継手の構成部材を組み付けるか、又は当該管継手を建物壁に対して固定して前記受入れ開口を閉じた後に、
    当該配線・配管材に対して鞘管を配線・配管方向に移動させて、当該鞘管の端部を前記管継手の接続口から内部に挿入させることで、当該管継手に対して鞘管を係止させて接続することを特徴とする鞘管の接続方法。
  2. 配線・配管材を内部に収容保護する鞘管の端部を接続可能な接続口が、自身の構成部材のみによって、又は建物壁との間に形成される管継手であって、
    前記接続口は、配線・配管方向と直交する受入れ方向に開口されて、配線・配管材又は鞘管を前記受入れ方向に移動させて内部に貫通配置可能な受入れ開口が前記配線・配管方向に連続して設けられ、
    前記構成部材を組み付けることで、又は前記壁面に固定されることで前記受入れ開口が閉じられて接続口が形成され、前記鞘管の端部は、当該鞘管の軸方向の移動により前記接続口に挿入可能であり、
    当該接続口の内側には、前記鞘管の端部を挿入可能であって、挿入された鞘管が抜け出ないように、当該鞘管の外面に係止する係止部が設けられていることを特徴とする管継手。
  3. 前記建物壁に固定されるベース体と、
    自身に設けられた受入れ開口を閉塞するように前記ベース体に対して組み付けられることにより、前記配線・配管材に外装された鞘管の接続口が形成される保持体とを備え、
    前記保持体又はベース体には、前記係止部が形成された構成であることを特徴とする請求項2に記載の管継手。
  4. 前記係止部は、前記保持体の内外方向に弾性変形可能な弾性爪であることを特徴とする請求項2又は3に記載の管継手。
  5. 前記係止部は、保持体の内部に挿入された鞘管の外周面に係止することを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の管継手。
  6. 一つの保持体と一つのベース体を組み付けることにより、複数の前記接続口が並列して形成され、各接続口毎にそれぞれ独立して鞘管に係止する係止部が設けられていることを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載の管継手。
  7. 前記保持体に受け入れられる鞘管の受入れ長を規制すべく、当該鞘管の端面に当接する規制部を備えていることを特徴とする請求項2ないし6のいずれかに記載の管継手。
  8. 前記接続口は、鞘管の挿入方向が互いに反対側となるように2つ設けられていることを特徴とする請求項2ないし7のいずれかに記載の管継手。
  9. 前記管継手には、配線・配管方向に沿った一方に前記接続口が、他方に配線・配管材を保護する保護カバーの連結部が、それぞれ設けられていることを特徴とする請求項2ないし8のいずれかに記載の管継手。
  10. 前記管継手には、前記ベース体に組み付けられて、当該ベース体の全体を覆うカバー体を備えていることを特徴とする請求項3ないし9のいずれかに記載の管継手。
  11. 前記管継手は、全体が一体物で構成されて、壁面に固定されるサドル状をなしていることを特徴とする請求項2に記載の管継手。
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