JP5461334B2 - ドグクラッチ - Google Patents

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Description

本発明は、ドグクラッチに関し、特に、自動二輪車の変速機のドグクラッチに関する。
従来の常時噛合式変速機に用いられるドグクラッチとしては、回転軸上に隣接して設けられた2つのギヤの対向端面の一方に係合凸部を設けると共に、他方に係合凸部に噛み合う係合凹部を設け、ギヤを軸方向に相対移動して、係合凸部と係合凹部を噛み合わせることで、ギヤ間でトルクを伝達するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
一般に、ドグクラッチにおいて、係合凸部と係合凹部との噛合う強度、所謂、ドグ強度を向上させる手法としては、例えば、係合凸部の角度を広げる(ドグクラッチ回転方向の角度を広げて大きくする)等の手法が行われるが、この種の対策手法においては、ドグクラッチの噛合わない領域が増えるために変速機としてのシフト性能が損なわれる懸念があり、ドグ強度を向上させるには適切な対策方法ではなかった。
特開2009−228732号公報
また、特許文献1に開示されたドグクラッチの構成を図8に示すが、特許文献1には、近接、離反可能として同軸に配置されて噛合自在な回転体に係合部が複数設けられている。この係合部は、その一方が、図8に示すリング状の支持面44aから突出した突状の係合凸部48として形成され、図示しない他方の凹み状の係合凹部として形成されて噛合うことで動力の伝達を可能にする。
そして、例えば、突状の係合凸部48の周方向両側の側面のうち少なくとも一方に形成されて回転軸線を含む平面に沿って放射状に延びる平坦な係合面90と、支持面44aとの間に、支持面44aと平行な平面上に設定される係合面90の基端90aに滑らかに連なるようにフィレット部49が設けられた構造である。
特許文献1に記載された構成によれば、“このフィレット部49が支持面44aの半径方向内方(或いは外方)に向かうにつれて係合面90の基端90aからの軸方向距離が大きくなるように傾斜しているので、応力集中を緩和することができる”と云うものである。
特許文献1に記載された構成によってその効果がみられる。しかしながら、特許文献1に記載された構成においても、フィレット部49を、より大きく形成すればするほど効果が大きくなるが、その一方で、大きくし過ぎると係合面90のクラッチ係合面積に影響を及ぼし、また、変速機の回転軸方向の大きさに影響する等の課題もあり、より効果的にドグ強度を向上させるという点からは改良の余地があった。
本発明は、かかる事情を考慮したものであり、その目的は、変速機のシフト性能を低下させることがなく、また、応力集中を従来以上に効果的に緩和できてドグ強度が向上できるドグクラッチを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、回転軸における軸方向の位置を一定として配置される第1回転体と、第1回転体に対する接近、離反を可能とする第2回転体とが同軸上にて対向して配置され、第1回転体と第2回転体との間には、第1回転体への第2回転体の接近時に相互に噛合い係合する突状の係合凸部と凹み状の係合凹部とが複数設けられてなるドグクラッチであって、係合凸部の周方向両側の側面のうち少なくとも一方に形成されてドグクラッチ半径方向へ放射状に延びる係合面と、係合凸部が突設された支持面との交差部に、この交差部の少なくとも一部を肉厚にする補強リブが設けられ、補強リブは、その突出高さが支持面側から見て支持面の最も高い位置と同じか低く構成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明の構成に加えて、補強リブは、ドグクラッチ半径方向の内方寄りの位置に設けられたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明の構成に加えて、支持面は、ドグクラッチ半径方向外方側から内方側に向って係合凸部の係合面の突出高さを大きくするように傾斜していることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載の発明の構成に加えて、補強リブは、支持面から係合面に連なる上面が一様な角度で形成された平坦面にて構成されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載の発明の構成に加えて、係合凸部の外周面には、係合凸部の外側に隣接する歯車の歯底円の一部が該歯車と同時に加工されてなることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載の発明の構成に加えて、補強リブは、支持面からの突出高さが、ドグクラッチ内周側へ向って漸次大きくなるように構成されたことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、ドグクラッチの噛合い係合時に、係合凸部と支持面との間の交差部に大きな応力が発生するが、この交差部に補強リブが設けられたことにより、発生する応力をコントロールすることができ、応力集中を回避して、係合凸部の強度を向上することができる。
また、請求項1に記載の発明によれば、補強リブは、変速機の回転軸方向において支持面よりも張り出さない構成とされるので、対向する回転体と干渉することが避けられ、補強リブが設けられても変速機の軸方向の幅が大きくなることが避けられる。
請求項2に記載の発明によれば、係合凸部は、ドグクラッチ半径方向外周側の幅が広くなる形状であるため、交差部においてはドグクラッチ半径方向外周寄りの箇所の応力がより大きくなるが、ドグクラッチ半径方向内周側に補強リブを設けることにより、応力の集中をコントロールすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、補強リブが形成される箇所は、支持面の傾斜によって、係合凸部の先端面から距離が遠くなる位置(係合凹部が設けられた対向する回転体からの距離が遠くなる位置)となるので、対向する回転体との干渉が避けられる。また、補強リブは支持面の傾斜によって後退した所謂へこんだ位置に設けられるので、変速機の回転軸方向の幅が大きくなるのを回避できる。
請求項に記載の発明によれば、補強リブの軸方向から見た面が一定角度に傾斜した平坦面であることで、加工が容易である。
請求項に記載の発明によれば、係合凸部の外周部分に、隣接する歯車構造の一部(歯底円)が形成される、係合凸部と歯車のオーバーラップ構造となっているので、歯車が隣接していても、係合凸部を大きく構成して強度アップを図ることができるとともに、より外周部に応力が集中しても補強リブが設けられていることにより応力の集中をコントロールできる。
請求項に記載の発明によれば、補強リブは、支持面からの突出高さ(リブ肉厚)が該支持面の傾斜に対応してドグクラッチ内周側へ向って漸次大きくなるように構成されているので、補強リブの肉厚を、支持面の傾斜を利用して最大限に大きく構成でき効果的に大きくできる。
本発明に係るドグクラッチが搭載される変速機を説明する断面図である。 本発明に係るドグクラッチにおける係合凸部の実施形態を説明するための平面図である。 図2のA−A線矢視断面図である。 図2に示す係合凸部の周辺をクラッチ内方側から見た部分拡大斜視図である。 図2に示す係合凸部の周辺をクラッチ外方側から見た部分拡大斜視図である。 図4のB−B線矢視断面図である。 本発明に係るドグクラッチにおける係合凹部の実施形態を説明するための斜視図である。 従来のドグクラッチにおける係合部を説明するための斜視図である。
以下、本発明に係るドグクラッチの実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
まず、本実施形態のドグクラッチが搭載される変速機TMについて図1を参照して説明する。
この変速機TMは、例えば二輪車の変速機に用いて好適なものであるが、図1に示すように、クランクケース1に玉軸受4a,4bを介して回転可能に支持されるメイン軸2と、このメイン軸2と平行に配置されて、クランクケース1に玉軸受4c,4dを介して回転可能に支持されるカウンタ軸3と、メイン軸2とカウンタ軸3との間に配設され、メイン軸2の回転駆動力をカウンタ軸3に伝達する第1速〜第6速用歯車列G1〜G6と、を備える。
第1速用歯車列G1は、メイン軸2に一体に設けられる第1速用駆動歯車M1と、カウンタ軸3に軸方向移動不能且つ相対回転可能に支承されて第1速用駆動歯車M1に噛合する本発明で云う第1回転体である第1速用従動歯車C1と、を有する。
第2速用歯車列G2は、メイン軸2に軸方向移動不能且つ相対回転不能に支承される第2速用駆動歯車M2と、カウンタ軸3に軸方向移動不能且つ相対回転可能に支承されて第2速用駆動歯車M2に噛合する本発明で云う第1回転体である第2速用従動歯車C2(図7参照)と、を有する。
第3速用歯車列G3は、メイン軸2に軸方向移動可能且つ相対回転不能に支承される第3速用駆動歯車M3と、カウンタ軸3に軸方向移動不能且つ相対回転可能に支承されて第3速用駆動歯車M3に噛合する本発明で云う第1回転体である第3速用従動歯車C3と、を有する。
第4速用歯車列G4は、第3速用駆動歯車M3に一体に設けられてメイン軸2に軸方向移動可能且つ相対回転不能に支承される第4速用駆動歯車M4と、カウンタ軸3に軸方向移動不能且つ相対回転可能に支承されて第4速用駆動歯車M4に噛合する本発明で云う第1回転体である第4速用従動歯車C4と、を有する。
なお、第3速用駆動歯車M3および第4速用駆動歯車M4は、上記のごとく一体構造であり、本発明で云うところの第2回転体である。
第5速用歯車列G5は、メイン軸2に軸方向移動不能且つ相対回転可能に支承される本発明で云う第1回転体である第5速用駆動歯車M5と、カウンタ軸3に軸方向移動可能且つ相対回転不能に支承されて第5速用駆動歯車M5に噛合する本発明で云う第2回転体である第5速用従動歯車C5と、を有する。
第6速用歯車列G6は、メイン軸2に軸方向移動不能且つ相対回転可能に支承される本発明で云う第1回転体である第6速用駆動歯車M6と、カウンタ軸3に軸方向移動可能且つ相対回転不能に支承されて第6速用駆動歯車M6に噛合する本発明で云う第2回転体である第6速用従動歯車C6と、を有する。
第1ドグクラッチDC1は、カウンタ軸3周りのドグクラッチ構造で、シフタギヤである第5速用従動歯車C5と第1速用従動歯車C1との間に設けられた構造である。すなわち、第5速用従動歯車C5及び第1速用従動歯車C1の対向端面の一方と他方に、互いに係合可能な複数の係合凸部(ドグ部材)21と係合凹部22が歯車円周方向に略等間隔設けられている。この係合凸部(ドグ部材)21と係合凹部22は、本実施形態においては、6個(図2参照)それぞれ形成される。
第2ドグクラッチDC2は、シフタギヤである第5速用従動歯車C5と第4速用従動歯車C4との間に前掲の第1ドグクラッチDC1とは図中左隣りに設けられる構造である。
第5速用従動歯車C5には複数の係合凸部23が、第4速用従動歯車C4には複数の係合凹部22が、両歯車の対向端面の円周方向に略等間隔にそれぞれ形成されている。
第3ドグクラッチDC3は、前掲の第2ドグクラッチDC2の図中左隣りに設けられる構成である。
そして、シフタギヤである第6速用従動歯車C6と第3速用従動歯車C3との間に設けられ、第6速用従動歯車C6及び第3速用従動歯車C3の対向端面の一方と他方に、互いに係合可能な複数の係合凸部23(ドグ部材)と係合凹部22が円周方向に略等間隔にそれぞれ形成される。
第4ドグクラッチDC4は、前掲の第3ドグクラッチDC3の図中左隣りに設けられる構成である。そして、第3ドグクラッチDC3のシフタギヤと同じ第6速用従動歯車C6と第2速用従動歯車C2との間に設けられた構造である。この第6速用従動歯車C6及び第2速用従動歯車C2の対向端面の一方と他方に、互いに係合可能な複数の係合凸部21(ドグ部材)と係合凹部22が円周方向に略等間隔にそれぞれ形成される。
第5ドグクラッチDC5は、メイン軸2周りのドグクラッチ構造であり、シフタギヤである第4速用駆動歯車M4と第5速用駆動歯車M5との間に設けられものである。そして、第4速用駆動歯車M4及び第5速用駆動歯車M5の対向端面の一方と他方に、互いに係合可能な複数の係合凸部21(ドグ部材)と係合凸部(ドグ部材)21が円周方向に略等間隔にそれぞれ形成される構造である。
第6ドグクラッチDC6は、メイン軸2周りで第5ドグクラッチDC5の図中左隣りのドグクラッチ構造であり、シフタギヤである第3速用駆動歯車M3と第6速用駆動歯車M6との間に設けられている。そして、その構造は、第3速用駆動歯車M3及び第6速用駆動歯車M6の対向端面の一方と他方に、互いに係合可能な複数の係合凸部21(ドグ部材)と係合凸部21(ドグ部材)が円周方向に略等間隔にそれぞれ形成された構造である。
また、シフタギヤである第5速用従動歯車C5、第6速用従動歯車C6、及び一体形成される第3,第4速用駆動歯車M3,M4は、第1、第2および第3シフトフォーク5a,5b,5cが各歯車を回動可能に係合されている。すなわち、第5速用従動歯車C5には、第1シフトフォーク5aが第5速用従動歯車C5を回転可能に保持し、第6速用従動歯車C6には、第2シフトフォーク5bが第6速用従動歯車C6を回転可能に保持し、第3,第4速用駆動歯車M3,M4には、第3シフトフォーク5cが第3,第4速用駆動歯車M3,M4を回転可能に保持しており、これら第1,第2,第3シフトフォーク5a,5b,5cがシフトドラム6により回転軸方向に駆動されることによって、軸方向にスライド移動されて、変速が実施される。
そして、例えば、第5速用従動歯車C5の場合は、第1シフトフォーク5aにより軸方向に図1において右側へスライド移動されると、第5速用従動歯車C5の係合凸部21と第1速用従動歯車C1の係合凹部22が係合する状態となる。一方、図1において左側へスライド移動されると、第5速用従動歯車C5の係合凸部21と第4速用従動歯車C4の係合凹部22が係合する状態となる。また、第5速用従動歯車C5の係合凸部21、係合凸部23が軸方向左右いずれにも係合しない図1に示す中立状態となる。
なお、このような切り換え操作は、第6速用従動歯車C6、及び第3,第4速用駆動歯車M3,M4においても同様である。
次に、本実施形態のドグクラッチについて、シフタギヤである第6速用従動歯車C6を例に挙げて図2〜図6を参照して詳細に説明する。
第6速用従動歯車C6は、前掲したように、第2シフトフォーク5bによってカウンタ軸3に沿うように駆動される。そして、図2に拡大して示すように、その一端側(第2速用従動歯車C2の側から見た形状)の端面を構成する支持面13には、第4ドグクラッチDC4を構成する係合凸部21が円周方向に等間隔で6個突設されている。また、第6速用従動歯車C6の他端側には,第3ドグクラッチDC3を構成する係合凸部23が突設されている。
第6速用従動歯車C6は、係合凸部21が形成されている側の外周のリム部12には歯車(動力伝達歯)11が形成されている。さらに、図3に示すように、カウンタ軸3と係合する内周のボス部10にはスラスト歯61が形成され、このリム部12とボス部10とを連結した環状連結部14には、その軸方向略中段のところには第2シフトフォーク5bが係合する環状溝17(図1参照)を有する。
一方、第6速用従動歯車C6の係合凸部21と噛合う係合凹部22を備えた第2速用従動歯車(ドグクラッチ用ギヤ)C2を図7に示す。
第2速用従動歯車C2は、図7に示すように、外周に第2速用駆動歯車M2と歯合するギヤ歯19を備えるリム部12aと、内周のボス部10aと、リム部12aとボス部10aを径方向に連結して、円周方向に略等間隔に形成される複数(本実施形態では6個)のドグ部材であるリブ16と、から係合凹部22が画成されている。
本実施形態では、図1に示すように、回転軸であるカウンタ軸3における軸方向の位置を一定として配置される第2速用従動歯車C2と、この第2速用従動歯車C2に対する接近、離反を可能とする第6速用従動歯車C6とが同軸上にて対向して配置されている。
そして、前掲のごとく構成された係合凹部22内に係合凸部21が進入することで、第4ドグクラッチDC4が噛合うことができる。
本実施形態においては、図2及び図3に示すように、係合凸部21の突出基部に補強リブ20が設けられている構成である。すなわち、補強リブ20は、第6速用従動歯車C6の一端面である支持面13から突出し胴部分の周方向両側の放射状(図2に示す第6速用従動歯車C6の半径方向)に延びる係合面21aと、支持面13との交差部15に、該交差部15の少なくとも一部を肉厚にするように設けられている。
この補強リブ20は、支持面13を上方側から見た場合、図2に示すように、各係合凸部21の両脇部位で内周寄りの部分が外周側よりも盛り上がり領域が大きくなるように形成されている。すなわち、補強リブ20は、ドグクラッチ内周側(カウンタ軸3寄りの位置)に偏るように設けられた構成である。
一方、補強リブ20は、図3のごとく、係合面21aを側方から見るとともに図2のA−A断面を見た場合、支持面13がドグクラッチ内周側に低くなる(図3において係合凸部21の上端面に対して低くなる)構成に対して、係合凸部21の内周側が外周側よりも肉厚(図6参照)になるように形成されている。
また、本実施形態の補強リブ20においては、図4〜図6に示すように、支持面13から係合面21aに連なる上面20aは、その傾斜角度が一様な角度で形成された平坦面で構成されている。
なお、補強リブ20の上面20aは、平坦面ではあるものの、その周囲の面と円滑な曲線で連続するため、当然の構成として、支持面13および係合面21aとの間においては適宜フィレット構造を有している。
本実施形態における係合凸部21の特徴的構成として、隣接する歯車11との関連構成がある。
この構成とは、係合凸部21が歯車11の構成の一部を有した構造であり、図4および図5に示すように、係合凸部21の外周面(ドグクラッチ半径方向外側の外周面)に、歯車11の一部として歯底円11aが連続して形成されている。すなわち、本実施形態においては、このような構成は、係合凸部21が歯車11とオーバーラップした構成で、歯車11と同時加工されている。
以上のように構成された本実施形態の第6速用従動歯車C6における補強リブ20の作用について説明する。
本実施形態の補強リブ20は、図6に示すように、支持面13からの突出高さが外側高さh1と内側高さh2が異なり、支持面13の傾斜に相応して、ドグクラッチ内周側へ向って漸次大きく(外側高さh1よりも内側高さh2が大きく)なるように構成されていることで、係合凸部21のドグクラッチ半径方向内周側が大きく構成されている。
この構成によれば、第4ドグクラッチDC4の噛合い係合時、すなわち、係合凸部21の係合面21aとリブ16の係合面16aとが係合するとき、大きな応力が発生する係合凸部21と支持面13との間の交差部15の内周寄りの所に、補強リブ20が設けられることで、支持面13から大きく突出部分(高さHが大きい部分)の基部である交差部15が補強される。このことにより、交差部15に集中しやすい応力をコントロールすることができ、応力集中を回避して、係合凸部21の強度が向上する。
また、本実施形態における補強リブ20は、回転軸寄りの位置(ドグクラッチ半径方向の内周寄りの位置)に設けられているが、このことで応力の集中をコントロールしている。これは、係合凸部21は、ドグクラッチ半径方向外周側の幅(円周方向の幅)が広くなる形状であるため、交差部15においてドグクラッチ半径方向の外周寄りの所の応力がより大きくなるが、ドグクラッチ半径方向内周側に補強リブ20を設けることにより、応力の大きい箇所から離れた箇所から応力の集中をコントロールできる。
図6に示すように、補強リブ20は、支持面13からの突出高さが外側高さh1と内側高さh2が、異なった大きさに構成されている。
すなわち、本実施形態においては、支持面13は、ドグクラッチ半径方向外方側から半径方向内方側に向って係合凸部21の係合面21aの突出高さHを大きくするように傾斜している。この構成によれば、補強リブ20が形成される部分は、支持面13の傾斜によって係合凸部21の先端面から距離が大きい位置(対向する回転体からの距離が大きい位置)となるので、対向する回転体と干渉することが避けられる。また、これにより変速機の回転軸方向の幅を小さくできる。
また、補強リブ20は、図6に示すように、支持面13から見て突出した高さが該支持面13の最も高い位置HPに対して同じか低い位置(図6においてd分だけ後退した位置)になるように構成されている。
この構成により、補強リブ20が設けられても、回転軸方向において支持面13よりも張り出さないので、対向する回転体との干渉することが避けられ、変速機の回転軸方向の幅を小さくできる。
本実施形態においては、補強リブ20は、支持面13から係合面21aに連なる上面20aが一様な角度で形成された平坦面で構成されていることで、補強リブ20は、回転軸方向から見た面が一定角度に傾斜した平坦面となるので、加工は容易であり、その加工性がよい。
また、本実施形態においては、係合凸部21の外周面には、この係合凸部21の外側に隣接する歯車11の歯底円11aの一部が該歯車11と同時に加工されているオーバーラップ構造であることので、係合凸部21はその隣接する歯車構造による制約を最小限にされて、該係合凸部21の構成を大きくでき、その強度を向上させることができるとともに、係合凸部21が大きくなることでドグクラッチ半径方向外周部により大きい応力が集中しても補強リブ20が設けられていることにより、応力の集中をコントロールできる。
また、本実施形態では、図6に示すように、補強リブ20は、支持面13からの突出高さh1,h2が、ドグクラッチ内周側へ向って漸次大きくなるように構成されていることは、係合凸部21の係合面21aの大きさを、可能な限り大きくできるだけでなく、係合凸部21の高さに相応した効果的な強度アップが可能となる構造である。
以上、本発明の実施形態について、ドグクラッチDC4について例示して説明したが、本発明はこれに何ら限定されるものではなく、ドグクラッチDC1、ドグクラッチDC2、ドグクラッチDC3、ドグクラッチDC5およびドグクラッチDC6に本発明を適用してもよい。更にまた、本発明の上記実施形態では補強リブがドグクラッチ半径方向内周側に設けられているが、ドグクラッチ半径方向外周側に設けても良い。
2 メイン軸(回転軸)
3 カウンタ軸(回転軸)
10,10a ボス部
11 歯車(動力伝達歯)
12,12a リム部
13 支持面
14 環状連結部
15 交差部
16 リブ(ドグ部材)
20 補強リブ
20a 補強リブ上面
21,23 係合凸部(ドグ部材)
16a,21a 係合面
22 係合凹部
C1〜C6 第1〜第6速用従動歯車
M3〜M6 第3〜第6速用駆動歯車
DC1〜DC6 ドグクラッチ

Claims (6)

  1. 回転軸(2,3)における軸方向の位置を一定として配置される第1回転体(C1,C2,C3,C4,M5,M6)と、前記第1回転体(C1,C2,C3,C4,M5,M6)に対する接近、離反を可能とする第2回転体(M3,M4,C5,C6)とが同軸上にて対向して配置され、前記第1回転体(C1,C2,C3,C4,M5,M6)と前記第2回転体(M3,M4,C5,C6)との間には、前記第1回転体(C1,C2,C3,C4,M5,M6)への前記第2回転体(M3,M4,C5,C6)の接近時に相互に噛合い係合する突状の係合凸部(21,23)と凹み状の係合凹部(22)とが複数設けられて形成されるドグクラッチ(DC1,DC2,DC3,DC4,DC5,DC6)であって、
    前記係合凸部(21,23)の周方向両側の側面のうち少なくとも一方に形成された放射状に延びる係合面(21a)と、前記係合凸部(21,23)が突設された支持面(13)との交差部(15)に、前記交差部(15)の少なくとも一部を肉厚にする補強リブ(20)が設けられ
    前記補強リブ(20)は、前記支持面(13)から見て突出した高さが該支持面(13)の最も高い位置(HP)と同じか低く構成されていることを特徴とするドグクラッチ(DC1,DC2,DC3,DC4,DC5,DC6)。
  2. 前記補強リブ(20)は、前記回転軸(2,3)寄りの位置に設けられたことを特徴とする請求項1に記載のドグクラッチ(DC1,DC2,DC3,DC4,DC5,DC6)。
  3. 前記支持面(13)は、クラッチ半径方向外方側からクラッチ半径方向内方側に向って前記係合凸部(21,23)の係合面(21a)の突出高さ(H)を大きくするように傾斜していることを特徴とする請求項1又は2に記載のドグクラッチ(DC1,DC2,DC3,DC4,DC5,DC6)。
  4. 前記補強リブ(20)は、前記支持面(13)から前記係合面(21a)に連なる上面(20a)が一様な角度で形成された実質的な平坦面で構成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のドグクラッチ(DC1,DC2,DC3,DC4,DC5,DC6)。
  5. 前記係合凸部(21,23)の外周面には、該係合凸部(21)の外側に隣接する歯車(11)の歯底円(11a)の一部が該歯車11と同時に加工されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のドグクラッチ(DC1,DC2,DC3,DC4,DC5,DC6)。
  6. 前記補強リブ(20)は、前記支持面(13)からの突出高さ(h1,h2)が、ドグクラッチ内周側へ向って漸次大きくなるように構成されたことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のドグクラッチ(DC1,DC2,DC3,DC4,DC5,DC6)。
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