JP5459568B2 - 画像形成装置及び画像形成プロセスユニット - Google Patents

画像形成装置及び画像形成プロセスユニット Download PDF

Info

Publication number
JP5459568B2
JP5459568B2 JP2001272150A JP2001272150A JP5459568B2 JP 5459568 B2 JP5459568 B2 JP 5459568B2 JP 2001272150 A JP2001272150 A JP 2001272150A JP 2001272150 A JP2001272150 A JP 2001272150A JP 5459568 B2 JP5459568 B2 JP 5459568B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
image forming
forming apparatus
latent image
developer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001272150A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003076121A (ja
Inventor
勝弘 青木
創 甲斐
一 小山
隆 程島
康雄 三好
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2001272150A priority Critical patent/JP5459568B2/ja
Publication of JP2003076121A publication Critical patent/JP2003076121A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5459568B2 publication Critical patent/JP5459568B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Magnetic Brush Developing In Electrophotography (AREA)
  • Developing For Electrophotography (AREA)
  • Exposure Or Original Feeding In Electrophotography (AREA)
  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Description

本発明は、複写機、プリンター、FAXなどの画像形成装置及び該装置に用いる画像形成プロセスユニットに係り、詳しくは、潜像担持体に潜像を形成し、現像バイアス電圧を印加した現像剤担持体に現像剤を担持し潜像担持体に対向する現像領域に搬送することにより、潜像担持体上の潜像を現像する画像形成装置及び画像形成プロセスユニットに関するものである。
従来、この種の画像形成装置では、潜像担持体の表面を一様に帯電した後、画像情報に基づいて潜像担持体の表面に光を選択的に照射することにより、潜像担持体上に潜像が形成される。この潜像は、トナーと磁性粒子とを含む二成分現像剤を用いる二成分現像装置や、トナーを一成分現像剤として用いる一成分現像装置によって現像された後、転写装置によって転写材に転写される。
また、上記現像装置を備えた画像形成装置として、回転駆動される感光体ドラム等の潜像担持体と、エンドレスに張設されて回転駆動される中間転写ベルト等の中抵抗の中間転写体とを備え、潜像担持体と中間転写体との間に静電界を形成し、その静電力により、帯電した着色トナーを用いて潜像担持体上に形成されたトナー像を中間転写体へ順次重ね転写する1次転写工程を有するカラー画像形成装置がよく知られている(例えば、特開平10−31373号公報、特開平10−123853号公報、特開平10−319755号参照)。
また、上記現像装置を用いる画像形成装置として、潜像担持体(感光体)の帯電電位を400V以下の比較的低い電位に抑えた低電位システムを採用したものが知られている(例えば、特開平7−84439号参照)。この低電位システムを採用することにより、潜像担持体の帯電・露光という繰り返しによる通電電荷量による静電疲労を低減することができ、潜像担持体の寿命を延ばすことができるため、上記中間転写体を用いたカラー画像形成装置についても低電位システムを適用することが考えられる。
また、上記潜像担持体の初期帯電時には強いハザードを受けるおそれがある。スコロトロンチャージャに代表される放電を利用した帯電システムでは、潜像担持体の表面に直接荷電粒子が降りかかるために、電離作用が表面劣化を促進させる要因となる。このような放電による潜像担持体の表面劣化に対しても、上記低電位システムが有効である。
発明が解決しようとする課題
上記中間転写体を用いたカラー画像形成装置において本発明者らが画像評価を行った結果、トナー像を順次中間転写体へ重ねて転写を行う場合、後から中間転写体へ転写されるトナーが周辺へ散ったり、中抜け現象が発生したりすることにより、著しく画像品質を落としてしまうおそれがあることが判明した。このトナー像を重ね合わせて転写するときの画質低下は、いわゆるタンデム型の画像形成装置のように並設された複数の潜像担持体上のトナー像を所定方向に搬送されている転写材に重ね合わせて転写する場合にも同様に発生するおそれがある。
また、上記低電位システムでは、潜像担持体の帯電電位の低下にともなって、潜像担持体上の露光部電位Vと現像剤担持体に印加する現像バイアスVとの電位差の絶対値である現像ポテンシャルも低く設定される。そのため、現像装置の現像能力を高めたりすることによって、従来よりも低い現像ポテンシャルで所定の画像濃度が得られるようにする必要があった。
ところが、画像形成に用いる現像ポテンシャルが低くなると、現像ポテンシャルの絶対値に対して、潜像担持体の帯電電位の変動や潜像形成時に照射する光量の変動によって発生する現像ポテンシャルの変化分が、相対的に大きくなってくる。この帯電電位や光量の変動は、帯電装置の放電部材の汚れや照射光学系の汚れなどによって発生し、時間的に変動する場合もあるし、空間的に変動する場合もある。このような帯電電位や光量の変動に伴う現像ポテンシャルの変化分が大きくなると、画像濃度に対する影響も大きくなり、従来の高い帯電電位を用いる場合に比して画像濃度の低下や画像濃度ムラが発生しやすくなる。
特に、画像形成に用いる現像ポテンシャルを低く設定した場合は、低い現像ポテンシャルで所定の画像濃度を得るために、磁性キャリア粒子の電気抵抗の低減もしくは誘電率の増加、現像ギャップの低減、現像剤担持体の潜像担持体に対する線速比の増加、トナー帯電量の低減等により、現像ポテンシャルを増加していったときの画像濃度の変化を示す現像特性曲線における立ち上がり部の傾き(以下「現像γ」という。)を大きくする必要がある。ところが、上記現像γが大きくなると、従来の高い帯電電位を用いる場合に比して、画像濃度が現像ポテンシャルの変動の影響を受けやすくなる。
また、上記現像γが大きくなると、磁気ブラシ現像では十分なトナーが存在しているので、必要なトナー量を超えて付着してしまうことがある。このトナーの過剰付着は、転写紙への転写後に定着された時に飽和反射濃度を得るための最低付着量を超えたものであり、地汚れ、転写時の散り、細線画像のつぶれ等の著しい画像品質の劣化の原因となるおそれある。
本発明は以上の背景のもとでなされたものであり、その目的は、潜像担持体から中間転写体又は転写材にトナー像を重ね合わせて転写するときのトナーの散りや中抜け現象の発生を抑制して高品質の画像を得るとともに、潜像担持体の長寿命化を図り、しかも現像ポテンシャルの変動による画像濃度の低下や画像濃度ムラを抑制することができる画像形成装置及び画像形成プロセスユニットを提供することである。
また、他の目的は、潜像担持体から中間転写体又は転写材にトナー像を重ね合わせて転写するときのトナーの散りや中抜け現象の発生を抑制して高品質の画像を得るとともに、潜像担持体の長寿命化を図り、トナーの過剰付着による地汚れ等の画質低下を防止することができる画像形成装置及び画像形成プロセスユニットを提供することである。
課題を解決するための手段
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体の表面を一様に帯電し画像情報に基づいて露光することにより該潜像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、トナーを含む現像剤を現像剤担持体に担持し該潜像担持体に対向する現像領域に搬送することにより該潜像担持体上の潜像を現像してトナー像とする現像装置と、該現像剤担持体に現像バイアスVBを印加する現像バイアス印加手段と、該潜像担持体に形成されたトナー像を、中間転写体を介して転写材に転写しあるいは中間転写体を介さずに所定方向に搬送されている転写材に直接転写する転写手段とを備え、該転写材上に複数のトナー像を重ね合わせた画像を形成する画像形成装置において、該潜像担持体の露光前の帯電電位の絶対値が400V以下であり、該現像に用いる現像剤が、磁性粒子と球形度が95%以上の球形トナーとを含む二成分現像剤であり、該現像剤担持体上に担持される二成分現像剤に含まれる磁性粒子のダイナミック抵抗が10Ω以下であり、該現像剤担持体上のトナーの平均帯電量の絶対値が10μC/g以上21μC/g未満であり、該トナーの体積平均粒径が3μm以上12μm以下であり、該潜像担持体と該現像剤担持体との間隙である現像ギャップが0.2mm以上0.8mm以下であり、該潜像担持体上の露光によって電位が低下した露光部電位Vと該現像バイアスVとの電位差の絶対値である現像ポテンシャル|V−V|の画像形成時における最大画像濃度に対応するように設定された最大設定値|V−V|maxが、300V以下であり、該潜像担持体が、導電性基体上に感光層を有するものであり、該現像領域における該潜像担持体表面に隣接し該二成分現像剤の磁性粒子からなる磁気ブラシの潜像担持体側の先端と該潜像担持体表面との間のトナー層が形成された領域であって該潜像担持体表面に接触して現像に寄与するトナーが存在している現像寄与トナー存在領域の単位面積あたりの静電容量C TL が、該潜像担持体の感光層の単位面積あたりの静電容量C PC よりも大きいことを特徴とするものである。
ここで、上記「画像濃度」は、上記現像装置で現像された潜像担持体上のトナー像が転写材上に転写された転写画像について、光反射法で測定された画像濃度である。ここで、画像から反射される光量を「X」とし、バックグラウンドから反射される光量を「Xm」としたとき、上記「画像濃度」IDは次式で算出したものである。以下の請求項2においても同様である。
【数2】
ID=−log(X/Xm)
また、上記「ダイナミック抵抗」は、後述の図5の測定システムを用いた方法で測定したものである。
請求項1の画像形成装置では、潜像担持体の帯電電位の絶対値が400V以下であるため、潜像担持体における通電電荷量が少なくなり、潜像担持体に対する帯電・露光の繰り返しによる潜像担持体の疲労を低減することができるので、潜像担持体の寿命が延びる。また、潜像担持体の帯電電位の絶対値を400V以下とすることにより、潜像担持体上のトナー像を中間転写体又は転写材に転写するときの転写電界を低減することができる。
しかも、現像に用いる現像剤が、磁性粒子と球形度が95%以上の球形トナーとを含む二成分現像剤であり、現像剤担持体上に担持される二成分現像剤のダイナミック抵抗、現像剤担持体上のトナーの平均帯電量の絶対値、トナーの体積平均粒径、潜像担持体と現像剤担持体との間隙である現像ギャップ、及び現像ポテンシャル|V −V |の最大設定値|V −V |maxがそれぞれ、上記所定の範囲にあることにより、潜像担持体の帯電電位の変動等によって現像ポテンシャル|V−V|が下記の(1)乃至(3)式又は(4)乃至(6)式を満たす範囲内で変化したときでも、画像濃度の変化幅が、現像ポテンシャルの最大設定値|V−V|maxに対する画像濃度の10%以下に抑えられるため、画像濃度低下や画像濃度ムラが視認されにくい。
【数1】
|V −V |≦|V −V |max+|V −V |max×0.2 ・・・(1)
|V −V |≧|V −V |max−|V −V |max×0.2 ・・・(2)
|V −V |max≦300V ・・・(3)
【数3】
|V −V |≦|V −V |max+50V ・・・(4)
|V −V |≧|V −V |max−50V ・・・(5)
|V −V |max≦300V ・・・(6)
特に、現像剤担持体上に担持される二成分現像剤のダイナミック抵抗が10 Ω以下であるため、現像剤担持体上の磁性粒子の潜像担持体側先端縁と潜像担持体表面との間の領域に現像電界が形成されるようになるので、所定強度の現像電界を形成するための現像ポテンシャルの大きさを低減することができる。
上記請求項1の画像形成装置において、上記現像バイアスVB、上記潜像担持体上の露光によって電位が低下した露光部電位VL及び露光されていない非露光部電位VDが次の(7)式の関係を満たすとともに、該潜像担持体上で飽和画像濃度を得ることができる最少トナー付着量Xが次の(8)式で定義されるとき、該潜像担持体上の最大トナー付着量が1.5×X以下であってもよい。
【数4】
0<|VD|−|VB|<|VD−VL|<250V ・・・(7)
X=0.6×トナー粒径×トナーの真比重/転写率 ・・・(8)
この画像形成装置では、現像バイアスVB、露光部電位VL及び非露光部電位VDが上記(7)式の関係を満たすことにより、潜像担持体における通電電荷量が少なくなり、潜像担持体に対する帯電・露光の繰り返しによる潜像担持体の疲労を低減することができるので、潜像担持体の寿命が延びる。また、潜像担持体の帯電電位の絶対値を400V以下とすることにより、潜像担持体上のトナー像を中間転写体又は転写材に転写するときの転写電界を低減することができる。
しかも、潜像担持体上の最大トナー付着量が、潜像担持体上で飽和画像濃度を得ることができる最少トナー付着量Xの1.5倍以下であるため、画像濃度を飽和画像濃度よりも高く設定した場合でも、潜像担持体上にトナーが過剰に付着しない。
また、請求項の画像形成装置では、上記現像領域における潜像担持体表面に隣接し二成分現像剤の磁性粒子からなる磁気ブラシの潜像担持体側の先端と潜像担持体表面との間のトナー層が形成された領域であって潜像担持体表面に接触して現像に寄与するトナーが存在している現像寄与トナー存在領域の単位面積あたりの静電容量CTLを、潜像担持体の感光層の単位面積あたりの静電容量CPCよりも大きくすることにより、潜像担持体の感光体層上に形成された潜像のトナー付着部の周辺におけるトナーを感光層側に引き付ける向きの縁端電界の強度を、エッジ効果を視認できない程度まで弱める。
請求項の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記潜像担持体上の最大付着量が、0.6mg/cm以下であることを特徴とするものである。
請求項の画像形成装置では、潜像担持体上の最大付着量を0.6mg/cm以下にすることにより、潜像担持体上のトナーの過剰付着による地汚れ等の画質低下をより確実に防止する。
請求項の発明は、請求項の画像形成装置において、上記潜像担持体上のトナーの最大付着層厚が3層以下であることを特徴とするものである。
請求項の画像形成装置では、潜像担持体上のトナーの最大付着層厚を3層以下にすることで、潜像担持体上のトナーの過剰付着による地汚れ等の画質低下をより確実に防止する。
請求項の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記現像剤担持体上に形成される磁気ブラシにおけるトナー供給量に対する上記現像に使用されるトナー使用量の比率が70%以上であることを特徴とするものである。
請求項の画像形成装置では、現像剤担持体上に形成される磁気ブラシにおけるトナー供給量に対する上記現像に使用されるトナー使用量の比率が70%以上であるため、磁気ブラシから潜像担持体へのトナー供給能力を抑制し、潜像担持体上のトナーの過剰付着による地汚れ等の画質低下をより確実に防止することができる。
請求項の発明は、請求項の画像形成装置において、上記現像領域において上記現像剤担持体の表面及び上記潜像担持体の表面が同方向に移動し、該潜像担持体の表面の線速に対する該現像担持体の表面の線速の比率が3以下であることを特徴とするものである。
請求項の画像形成装置では、現像剤担持体の表面及び上記潜像担持体の表面が同方向に移動する条件下で、潜像担持体の表面の線速に対する該現像担持体の表面の線速の比率が3以下にすることにより、現像剤担持体上の磁気ブラシから潜像担持体へのトナー供給能力をさらに抑制する。
請求項の発明は、請求項1、2、3、4又は5の画像形成装置において、現像ポテンシャル|V−V|を一定値に制御する制御手段を設けたことを特徴とするものである。
請求項の画像形成装置では、現像ポテンシャル|V−V|を一定値に制御することにより、潜像担持体上の画像濃度及びトナーの過剰付着をより確実に制御できる。
請求項の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記現像剤担持体に対する現像剤の汲み上げ量が60mg/cm以下であることを特徴とするものである。
請求項の画像形成装置では、現像剤担持体に対する現像剤の汲み上げ量を60mg/cm以下にすることにより、現像剤担持体上の磁気ブラシから潜像担持体へのトナー供給能力を抑制し、潜像担持体上のトナーの過剰付着による地汚れ等の画質低下をより確実に防止する。
請求項の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記現像剤担持体上に形成される磁気ブラシの高さが、上記潜像担持体と該現像剤担持体との間の現像ギャップの2倍以下であることを特徴とするものである。
請求項の画像形成装置では、現像剤担持体上に形成される磁気ブラシの高さを現像ギャップの2倍以下にすることにより、現像剤担持体上の磁気ブラシから潜像担持体へのトナー供給能力を抑制し、潜像担持体上のトナーの過剰付着による地汚れ等の画質低下をより確実に防止する。
請求項の発明は、請求項の画像形成装置において、上記現像剤担持体に設けた現像極による該現像剤担持体表面における磁束密度Tが60≦T≦80[mT]の範囲内にあり、上記磁性粒子の飽和磁化の強さMが30×4π×10−7≦M≦140×4π×10−7[Wb・m/kg])の範囲内にあることを特徴とするものである。
請求項の画像形成装置では、現像剤担持体に設けた現像極による現像剤担持体表面における磁束密度Tと磁性粒子の飽和磁化Mとを、上記所定範囲内にすることにより、磁気ブラシをやわらかく形成し、磁気ブラシから潜像担持体へのトナー供給能力を抑制し、潜像担持体上のトナーの過剰付着による地汚れ等の画質低下をより確実に防止する。
請求項1の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記磁性粒子に対する上記トナーの被覆率が、50%以下であることを特徴とするものである。
請求項1の画像形成装置では、磁性粒子に対するトナーの被覆率を50%以下にすることにより、磁気ブラシから潜像担持体へのトナー供給能力を抑制し、潜像担持体上のトナーの過剰付着による地汚れ等の画質低下をより確実に防止する。
請求項1の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10の画像形成装置において、上記現像剤のトナーに対する添加剤の添加量が、0.5質量部以上且つ1.8質量部以下であることを特徴とするものである。
請求項1の画像形成装置では、現像剤のトナーに対する添加剤の添加量を0.5質量部以上にすることにより、トナーの流動性を確保する。そして、添加剤の添加量を1.8質量部以下にすることにより、経時において、添加剤がトナーや磁性粒子に埋没することによる現像剤の特性変化や、過剰な添加剤に起因した潜像担持体上のフィルミングの発生等を抑制する。
請求項1の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11の画像形成装置において、上記現像装置に入力する現像駆動トルクが、0.15N・m以下であることを特徴とするものである。
請求項1の画像形成装置では、現像装置に入力する現像駆動トルクを0.15N・m以下にすることにより、経時において、現像剤の機械的損傷(ハザード)を抑制する。
請求項1の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12の画像形成装置における上記潜像担持体と、上記潜像形成手段を構成する帯電装置、該潜像担持体の表面をクリーニングするクリーニング装置及び上記現像装置の少なくとも一つとを、画像形成装置本体に対して着脱可能に一体構造物として構成した画像形成プロセスユニットである。
請求項1の画像形成プロセスユニットを画像形成装置本体に装着して用いることにより、潜像担持体の長寿命化を図るとともに、潜像担持体の帯電電位の変動等によって現像ポテンシャル|V−V|が変化したときでも、画像濃度低下や画像濃度ムラが抑制することができる。また、上記画像形成プロセスユニットを画像形成装置本体から取り外すことにより、画像形成プロセスユニットに含まれる潜像担持体などを個別に交換することができる。
以下、本発明を、画像形成装置としての電子写真式カラー画像形成装置(以下「カラー画像形成装置」という。)に適用した実施形態について説明する。
〔実施形態1〕
まず、本発明の第1の実施形態に係るカラー画像形成装置の全体の概略構成及び動作について説明する。
図2は、本実施形態のカラー画像形成装置の主要部である画像形成部の概略構成図である。このカラー画像形成装置は、図2に示す画像形成部のほか、図示しないカラー画像読み取り部(以下「カラースキャナ」という。)、給紙部及びこれらを駆動制御する制御部などによって構成されている。
上記カラースキャナは、原稿のカラー画像情報を、例えばレッド、グリーン、ブルー(以下、それぞれ「R」、「G」、「B」という)の色分解光ごとに読み取り、電気的な画像信号に変換する。そして、このカラースキャナで得たR、G、Bの色分解画像信号の強度レベルをもとにして、図示しない画像処理部で色変換処理を行い、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー(以下、それぞれ「Bk」、「C」、「M」、「Y」という)の画像データを得る。
図2の画像形成部は、潜像担持体としての感光体ドラム1、帯電手段としての帯電チャージャ2、クリーニングブレード601及びファーブラシ602からなる感光体クリーニング装置6、露光手段としての図示しない書き込み光学ユニット3、現像手段としてのリボルバ現像ユニット4、転写手段としての中間転写ユニット500及び2次転写ユニット550、並びに定着ローラ対801を用いた定着手段としての定着ユニット8などで構成されている。
なお、上記画像形成部を構成する複数の装置の一部は、カラー画像形成装置本体に対して着脱可能に一体構造物として構成した画像形成プロセスユニット(以下「プロセスカートリッジ」という。)であってもよい。例えば、感光体ドラム1と帯電チャージャ2とクリーニング装置6とを、プリンタ本体に対して着脱可能に一体構造物(プロセスカートリッジ)として構成してもよい。このようにプロセスカートリッジを装置本体に対して着脱可能に構成することにより、感光体ドラム1等を個別に交換することができる。
特に、本実施形態のようにリボルバ現像ユニット4が上記プロセスカートリッジに含まれない場合には、寿命が一致しない感光体ドラム1とリボルバ現像ユニット4あるいは各現像器とをそれぞれ別々に容易に交換することが可能となる。また、非現像時に現像器内の現像ローラを感光体ドラム1から離間するように退避させることが可能となるので、現像ローラへのトナーフィルミングの促進が低減され、更にリボルバ現像ユニット4の寿命を延ばすことができる。
上記感光体ドラム1は、図3に示すように、接地された導電性基体(例えば、アルミ等の素管)上に、感光性を有する無機又は有機感光体を塗布することにより感光層1Pを形成したものである。この感光層1Pは、電荷発生層1Paと電荷輸送層1Pbとにより構成され、上記帯電チャージャ2により表面が負極性に一様帯電される。なお、潜像担持体としては、厚みの比較的薄いポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ニッケル等に感光層を形成したベルト感光体を使用することも可能である。また、本実施形態では負極性に一様帯電する感光体ドラム1を使用しているが、トナーの帯電極性等との関係を考慮し必要に応じて正極性に一様帯電するものを使用してもよい。
また、感光体ドラム1は図中に矢印で示すように反時計廻り方向に200mm/sの線速にて回転し、その周囲には、帯電チャージャ2,感光体クリーニング装置6,リボルバ現像ユニット4中の選択された現像器、中間転写ユニット500の中間転写体としての中間転写ベルト501などが配置されている。
上記書き込み光学ユニット3は、カラースキャナからのカラー画像データを光信号に変換して、帯電チャージャ2によって所定の帯電電位(絶対値で400V以下の帯電電位)に一様に帯電された感光体ドラム1の表面に、原稿の画像に対応したレーザ光Lを照射して光書き込みを行い、感光体ドラム1の表面に静電潜像を形成する。この書き込み光学ユニット3は、例えば、光源としての半導体レーザ、レーザ発光駆動制御部、ポリゴンミラーとその回転用モータ、f/θレンズ、反射ミラーなどによって構成することができる。
上記リボルバ現像ユニット4は、Bkトナーを用いるBk現像器40Bk、Cトナーを用いるC現像器40C、Mトナーを用いるM現像器40M、Yトナーを用いるY現像器40Y、及びユニット全体を反時計回りに回転させる現像リボルバ駆動部などによって構成されている。
図4は、上記リボルバ現像ユニット4に設置された各現像器40Bk、40C、40M、40Y(図4中では添え字なしの符号40で示している)の概略構成図である。各現像器40は、ケーシング401の感光体ドラム側の開口から一部露出するように、トナー担持体としての現像ローラ420が配設され、現像剤を汲み上げて攪拌するために回転する図示しない現像剤パドル、及び現像スリーブ420を矢印で示す時計方向に回転させる現像スリーブ駆動部などを備えている。ケーシング401内のトナー10と磁性粒子11とを含む二成分現像剤(以下「現像剤」という。)12は、図示しない現像剤撹拌部材や現像ローラ420のスリーブ421の回転力及び磁石部材422の磁力によって撹拌される。この撹拌の際に、トナー10は磁性粒子11との摩擦帯電によって電荷が付与され、現像剤の一部が現像ローラ420上に担持される。現像ローラ420上に担持された現像剤12は、現像剤規制部材としてのドクタ423で層厚が規制され、一定量の現像剤12が現像ローラ420に担持されて現像領域A1に搬送され、残りはケーシング内に戻される。現像領域A1に搬送された現像剤12の中のトナー10が、現像ローラ420と感光体ドラム1との間に形成される現像電界によって感光体ドラム表面に転移し、感光体ドラム1上の静電潜像が現像される。
上記現像ローラ420は、複数の磁極を有する磁石部材422を内蔵した非磁性の回転可能なスリーブ421で構成されている。磁石部材422は固定配置され、現像剤12がスリーブ421上の所定箇所を通過するときに磁力が作用するようになっている。現像ローラ420の直径は10〜30mmが好適であり、現像ローラ420の表面は、サンドブラスト若しくは1〜数mmの深さを有する複数の溝を形成する処理を行い、表面粗さRz(十点平均粗さ)が10〜20μmの範囲内に入るようにするのが好ましい。
また、現像ローラ420のスリーブ421は、図示しない回転駆動装置により矢印b方向に回転駆動され、現像領域A1で現像電界を形成するための現像バイアス電圧Vを印加する電源409が接続されている。この現像バイアス電圧Vとしては、負の直流電圧Vdc(直流成分)に交流電圧Vac(交流成分)が重畳されたものを印加してもよい。
現像ローラ420に内蔵された磁石部材422は、ドクタ423による規制箇所から現像ローラ回転方向にN極(N1)、S極(S1)、N極(N2)、S極(S2)の4つの磁極を有する。なお、磁石部材422の磁極の配置は、図4の構成に限定されるものではなく、現像ローラ420の周囲のドクタ423等の配置に応じて他の配置に設定してもよい。また、図4の現像器の例では磁石部材422を固定配置しスリーブ421を回転駆動するように構成したが、スリーブ421を固定配置しその内側のローラ状の磁石部材を回転させるように構成してもよい。
上記磁石部材422の磁力により、スリーブ421上にトナー10及び磁性粒子11からなる現像剤12がブラシ状に担持される。そして、現像ローラ420上の磁気ブラシ中のトナー10は、磁性粒子11と混合されることで規定の帯電量を得る。この現像ローラ420上のトナーの帯電量としては、−10〜−30[μC/g]の範囲が好適である。
また、本実施形態では、ドクタ423とスリーブ421との間の最近接部における間隔が500μmに設定され、ドクタ423に対向した磁石部材422の磁極N1が、規制ブレード406との対向位置よりも現像ローラ回転方向上流側に数度傾斜して位置している。これにより、ケーシング401内における現像剤12の循環流を容易に形成することができる。この磁極N1の傾斜角度は0〜15度が好適である。
なお、本実施形態のより具体的な実施例では、感光体ドラム1の直径を50mm、感光体ドラム1の線速を200mm/s、スリーブ421の直径を18mm、スリーブ421の線速を240mm/sに設定した。スリーブ421上のトナー帯電量は−10〜−25μC/gの範囲である。また、感光体ドラム1とスリーブ421の間隙である現像ギャップGPは0.8mm〜0.4mmの範囲内で設定した。このように現像ギャップGPを従来の装置よりも小さくすることにより、現像効率の向上を図っている。
上記現像剤12を構成するトナー10は、ポリエステル、ポリオール、スチレンアクリル等の樹脂に帯電制御剤(CCA)及び色剤を混合したものであり、その周りにシリカ、酸化チタン等の外添剤を添加することで流動性を高めている。添加剤の粒径は通常0.1〜1.5μmの範囲である。色剤としてはカーボンブラック、フタロシアニンブルー、キナクリドン、カーミン等を挙げることができる。また、トナー10としては、ワックス等を分散混合させた母体トナーに上記種類の添加剤を外添しているものも使用することもできる。
上記トナー10は、磁性体を含有させて磁性トナーとしても使用することもできる。具体的な磁性体としては、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化鉄、コバルト、ニッケルのような金属あるいはこれら金属とアルミニウム、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属との合金及びその混合物等が挙げられる。これらの磁性体は平均粒径が0.1〜2μm程度のものが望ましく、このときの磁性体の含有量は、結着樹脂100質量部に対して20〜200質量部、特に好ましくは結着樹脂100質量部に対して40〜150質量部である。
上記添加剤としては、従来公知のものが使用できるが、具体的には、Si,Ti,Al,Mg,Ca,Sr,Ba,In,Ga,Ni,Mn,W,Fe,Co,Zn,Cr,Mo,Cu,Ag,V,Zr等の酸化物や複合酸化物等が挙げられ、特にSi,Ti,Alの酸化物であるシリカ、チタニア、アルミナが好適に用いられる。
また、このときの添加剤の添加量は、母体粒子100質量部に対して0.5〜1.8質量部であることが好ましく、特に好ましくは、0.7〜1.5質量部である。
添加剤の添加量が0.5質量部未満であると、トナーの流動性が低下するため、十分な帯電性が得られず、また、転写性や耐熱保存性も不十分となり、また、地汚れやトナー飛散の原因にもなりやすい。
一方、添加剤の添加量が1.8質量部よりも多いと、流動性は向上するものの、ビビリ、ブレードめくれ等の感光体クリーニング不良や、トナーから遊離した添加剤による感光体ドラム1等へのフィルミングが生じやすくなり、クリーニングブレードや感光体ドラム等の耐久性が低下し、定着性も悪化する。また、細線部におけるトナーのチリが発生しやすくなり、特に、フルカラー画像における細線の出力の場合には、少なくとも2色以上のトナーを重ねる必要があり、付着量が増えるため、特にその傾向が顕著である。さらに、カラートナーとして用いる場合には、添加剤が多く含有されていると、透明シートに形成されたトナー画像をオーバーヘッドプロジェクターで投影した場合に投影像にかげりが生じ、鮮明な投影像が得られにくくなる。
上記添加剤の含有量の測定には種々の方法があるが、蛍光X線分析法で求めるのが一般的である。すなわち、添加剤の含有量既知のトナーについて、蛍光X線分析法で検量線を作成し、この検量線を用いて、添加剤の含有量を求めることができる。
さらに、本実施形態に用いられる添加剤は、必要に応じ、疎水化、流動性向上、帯電性制御等の目的で、表面処理を施されていることが好ましい。
ここで、表面処理に用いる処理剤としては、有機系シラン化合物等が好ましく、例えば、メチルトリクロロシラン、オクチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン等のアルキルクロロシラン類、ジメチルジメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン等のアルキルメトキシシラン類、ヘキサメチルジシラザン、シリコーンオイル等が挙げられる。また、処理方法としては、有機シラン化合物を含有する溶液中に添加剤を漬積し乾燥させる方法、添加剤に有機シラン化合物を含有する溶液を噴霧し乾燥させる方法等があるが、本実施形態においては、いずれの方法も好適に用いることができる。
トナー10の体積平均粒径は3〜12μmの範囲が好適である。本実施形態で用いたトナー10の体積平均粒径は6μmであり、1200dpi以上の高解像度の画像にも十分対応することが可能である。また、本実施形態では、帯電極性が負極性のトナー10を使用しているが、感光体ドラム1の帯電極性などに応じて帯電極性が正極性のトナーを使用してもよい。
上記トナーの粒径及び帯電量分布の測定には、ホソカワミクロン株式会社製の分析装置(商品名:「E−SPART ANALYZER」)を使用した。この分析装置は、二重ビーム周波数偏移型レーザードップラー速度計と静電界中で粒子の動きを摂動させる弾性波とを用いた方法を採用し、現像ローラ402上のトナーにエアを吹き付けて飛ばし、電界中の動きを捉えることでトナー個々の粒径と帯電量のデータを得られるものである。
上記磁性粒子11は金属もしくは樹脂をコアとしてフェライト等の磁性材料を含有し、表層はシリコン樹脂等で被覆されたものである。磁性粒子11の粒径は20〜50μmの範囲が好適である。また、磁性粒子11の電気抵抗は、ダイナミック抵抗DRで10〜10Ωの範囲が好適である。
上記磁性粒子11のダイナミック抵抗DRの測定は、図5に示す測定装置を用いて次のように行った。まず、接地した台座200の上方に、固定磁石を所定位置に内蔵した直径φ20mmの回転可能なスリーブ201をセットする。このスリーブ201の表面には、幅W=65mm及び長さL=0.5〜1mmの対向面積を有する対向電極(ドクタ)202を、ギャップg=0.9mmで対向させる。次に、スリーブ201を回転速度600rpm(線速628[mm/sec])で回転駆動し始める。そして、回転しているスリーブ201上に測定対象の磁性粒子を所定量(14g)だけ担持させ、該スリーブ201の回転により該磁性粒子を10分間攪拌する。次に、スリーブ201に電圧を印加しない状態で、スリーブ201と対向電極202との間を流れる電流Ioff[A]を電流計203で測定する。次に、直流電源204からスリーブ201に耐圧上限レベル(高抵抗シリコンコートキャリアでは400Vから鉄粉キャリアでは数V)の印加電圧EVを5分間印加する。本実施形態では200Vを印加した。そして、電圧Eを印加した状態でスリーブ201と対向電極202との間を流れる電流Ion[A]を電流計203で測定する。これらの測定結果から、次式を用いてダイナミック抵抗DR[Ω]を算出する。
[数5]
DR=E/(Ion−Ioff)
また本実施形態のカラー画像形成装置は、次のような中間転写ユニット500及び2次転写ユニット550を備えている。
中間転写ユニット500は、後述する複数のローラに張架された中間転写体としての中間転写ベルト501などで構成されている。この中間転写ベルト501の周りには、2次転写ユニット550の転写材担持体である2次転写ベルト551、2次転写電荷付与手段である2次転写バイアスローラ552、中間転写体クリーニング手段であるベルトクリーニングブレード502、潤滑剤塗布手段である潤滑剤塗布ブラシ503などが対向するように配設されている。
中間転写ベルト501は、1次転写電荷付与手段(1次転写手段)である1次転写バイアスローラ504、ベルト駆動ローラ505、ベルトテンションローラ506、2次転写対向ローラ507、クリーニング対向ローラ508、及びアースローラ509に張架されている。各ローラは導電性材料で形成され、1次転写バイアスローラ504以外の各ローラは接地されている。1次転写バイアスローラ504には、定電流または定電圧制御された1次転写電源901により、トナー像の重ね合わせ数に応じて所定の大きさの電流又は電圧に制御された転写バイアスが印加されている。また、中間転写ベルト501は、図示しない駆動モータによって矢印方向に回転駆動されるベルト駆動ローラ505により、矢印c方向に駆動される。また、この中間転写ベルト501は、体積抵抗10Ω・cmの中抵抗材料(例えば、カ−ボン等の導電材が分散されたPVDF、ポリカ−ボネ−ト、ETFE等)にて形成されている。感光体ドラム1上のトナー像を中間転写ベルト501に転写する転写部(以下「1次転写部」という)B1では、1次転写バイアスローラ504及びアースローラ5509で中間転写ベルト501を感光体ドラム1側に押し当てるように張架することにより、感光体ドラム1と中間転写ベルト501との間に所定幅のニップ部を形成している。
上記潤滑剤塗布ブラシ503は、板状に形成された潤滑剤としてのステアリン酸亜鉛510を研磨し、この研磨された微粒子を中間転写ベルト501に塗布するものである。この潤滑剤塗布ブラシ503も、中間転写ベルト501に対して接離可能に構成され、所定のタイミングで中間転写ベルト501に接触するように制御される。
2次転写ユニット550は、3つの支持ローラ552、553、554に張架された2次転写ベルト551などで構成され、2次転写ベルト551の支持ローラ552と553間の張架部が、中間転写ベルト501の2次転写対向ローラ507に巻き付いている部分に対して圧接可能になっている。3つの支持ローラ552、553、554の一つは、図示しない駆動手段によって回転駆動される駆動ローラであり、その駆動ローラにより2次転写ベルト551が図中矢印dで示す方向に駆動される。2次転写ベルト551はPVDF等の絶縁性材料にて形成されている。2次転写バイアスローラ555は、2次転写手段を構成しており、中抵抗の部材にて形成されている。この2次転写バイアスローラ555は2次転写対向ローラ507との間に中間転写ベルト501と2次転写ベルト551を挟持するように配設され、定電流制御される2次転写電源902によって所定電流の転写バイアスが印加されている。また、2次転写ベルト551及び2次転写バイアスローラ555が、2次転写対向ローラ507に対して圧接する位置と離間する位置とを取り得るように、支持ローラ552及び2次転写バイアスローラ555を矢印方向に駆動する図示しない離接機構が設けられている。その離間位置にある2次転写ベルト551及び支持ローラ552を、図2に2点鎖線で示している。
図2中のレジストローラ対556は、2次転写部B2の2次転写バイアスローラ555と2次転写対向ローラ507とに挟持された中間転写ベルト501と2次転写ベルト551の間に、図示しない給紙部から送られてきた転写材である転写紙Pを所定のタイミングで送り込む。2次転写ベルト551の定着ローラ対801側の支持ローラ553に張架されている部分には、転写材除電手段である転写紙除電チャージャ557と、転写材担持体除電手段であるベルト除電チャージャ558とが対向している。また、2次転写ベルト551の図中下側の支持ローラ554に張架されている部分には、転写材担持体クリーニング手段であるクリーニングブレード559が当接している。転写紙除電チャージャ557は、転写紙P保持されている電荷を除電することにより、転写紙自体のこしの強さで転写紙Pを2次転写ベルト511から良好に分離できるようにするものである。ベルト除電チャージャ558は、2次転写ベルト551上に残留する電荷を除電するものである。また、上記クリーニングブレード559は、2次転写ベルト551の表面に付着した付着物を除去してクリーニングするものである。
上記構成のカラー画像形成装置本体の待機状態では、リボルバ現像ユニット4はBk現像器40Bkが現像位置に位置するホームポジションで停止しており、コピースタートキーが押されると、原稿が画像データの読み取りを開始し、そのカラー画像データに基づいて、レーザ光Lによる光書き込みすなわち静電潜像形成が始まる(以下、Bk画像データによる静電潜像を「Bk静電潜像」という。C、M、Yについても同様)。このBk静電潜像の先端部から現像可能にすべく、Bk現像位置に静電潜像の先端部が到達する前に、Bk現像スリーブの回転を開始してBk静電潜像をBkトナーで現像する。そして、以後Bk静電潜像の現像動作を続けるが、Bk静電潜像の後端部がBk現像位置を通過した時点で、速やかに次の色の現像器が現像位置に来るまで、リボルバ現像ユニット4が回転する。これは少なくとも、次の画像データによる静電潜像の先端部が現像位置に到達する前に完了させる。
また、感光体ドラム1側ではBk画像形成工程の次にC画像形成工程に進み、所定のタイミングでカラースキャナによるC(Cyan)画像データの読み取りが始まり、そのC画像データによるレーザ光書き込みによって、感光体ドラム1の表面にC静電潜像を形成する。そして、先のBk 静電潜像の後端部が通過した後で、且つC静電潜像の先端部が到達する前にリボルバ現像ユニット4の回転動作が行われ、C現像器40Cが現像位置にセットされ、C静電潜像がCトナーで現像される。以後、C静電潜像領域の現像を続けるが、C静電潜像の後端部が通過した時点で、先のBk現像器40Bkの場合と同様にリボルバ現像ユニット4の回転動作を行い、次のM現像器40Mを現像位置に移動させる。これもやはり次のM静電潜像の先端部が現像位置に到達する前に完了させる。なお、M及びYの画像形成工程については、それぞれのカラー画像データ読み取り、静電潜像形成、現像の動作が上述のBk、Cの工程と同様であるので説明は省略する。
中間転写ベルト501上には、感光体ドラム1上に順次形成されるBk、C、M、Yのトナー像が、同一面に順次位置合わせされて転写される。それにより、中間転写ベルト501上には最大で4色が重ね合わされたトナー像(最終トナー像)が形成される。
上記画像形成動作が開始される時期に、転写紙Pは図示しない転写紙カセット又は手差しトレイなどの給紙部から給送され、レジストローラ対556のニップで待機している。2次転写対向ローラ507及び2次転写バイアスローラ555によりニップ部が形成された2次転写部B2に中間転写ベルト501上のトナー像の先端がさしかかるときに、ちょうど転写紙Pの先端がこのトナー像の先端に一致するようにレジストローラ対556が駆動され、転写紙Pとトナー像とのレジスト合わせが行われる。
そして、転写紙Pが中間転写ベルト501上の最終トナー像と重ねられて2次転写部B2を通過する。このとき、2次転写電源902によって2次転写バイアスローラ555に印加される電圧による2次転写バイアスにより、中間転写ベルト501上の4色重ねトナー像が転写紙P上に一括転写される。転写紙Pは、2次転写ベルト551の移動方向における2次転写部B2の下流側に配置した転写紙除電チャージャ557との対向部を通過するときに除電され、2次転写ベルト551から剥離して定着ローラ対801に向けて送られる。この定着ローラ対801のニップ部でトナー像が溶融定着され、図示しない排出ローラ対で装置本体外に送り出され、図示しないコピートレイに表向きにスタックされ、フルカラー等の多色画像を得る。
一方、上記1次転写後の感光体ドラム1の表面は、感光体クリーニング装置6でクリーニングされ、図示しない除電ランプで均一に除電される。また、転写紙Pにトナー像を転写した後の中間転写ベルト501の表面に残留したトナーは、図示しない離接機構によって中間転写ベルト501に押圧されるベルトクリーニングブレード502によってクリーニングされる。
図6は、本実施形態のカラー画像形成装置の現像領域における感光体ドラム1の表面電位と現像バイアスとの関係を模式的に示したものである。図中の「V」が未露光の帯電電位、「V」が露光後の露光部電位、「V」が現像バイアスの電圧である。図中の「V−V」の絶対値は、露光の有無における電位の差異を示す「露光ポテンシャル」である。また、「V−V」の絶対値は、現像領域における実質的な現像電位差を示す「現像ポテンシャル」であり、「V−V」の絶対値は、地肌部(未露光部)と現像バイアスとの電位差を示す「地肌ポテンシャル」である。
ここで、ネガポジ現像方式を採用した場合、地肌部が現像されないように、現像バイアスVの絶対値|V|は帯電電位Vの絶対値|V|よりも小さく設定される。また、画像濃度と地肌汚れのバランスが取れるように、地肌ポテンシャル|V−V|は少なくとも現像ポテンシャル|V−V|より小さくなるように設定される。
上記3つのポテンシャルは、最終的な画像特性の一つである画像濃度に影響を与えるため、現像プロセスの諸条件を設定するときに特に重要なパラメータである。
図7は一般的には「四限チャート」と呼ばれるグラフである。図7の第1象限は現像ポテンシャルと画像濃度IDとの関係を示している。第2象限はトナー付着量と画像濃度IDとの関係を示し、ここではトナーの着色度が大きく関係する。特性的にはほぼ線形になるが、規定の画像濃度になるときのトナー付着量がトナー着色度によって大きく異なる。第3象限はそのままトナーの付着量である。第4象限は現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を示し、一般的にはm−ID特性と呼ばれる、現像ポテンシャルに対するトナー付着量の関係を表している。
図7の第1象限のグラフより、現像ポテンシャルが決まると画像濃度IDが一義的に決まり、現像ポテンシャルが変動すると画像濃度IDも変動することがわかる。実際の画像形成プロセスでは、▲1▼帯電装置で帯電する感光体ドラムの帯電電位の変動によるもの、▲2▼感光体ドラムの光疲労による露光後電位Vの上昇(見かけの感度低下)によるもの、▲3▼露光量の変動、▲4▼現像バイアス変動によるもの、▲5▼1枚の画像中で部分的に画像濃度が低下する「ムラ」と呼ばれるもの、などがある。特に、本実施形態で規定している現像ポテンシャルの最大設定値|V−V|max (≦300V)の近傍の領域では、画像濃度が最大となる最高濃度領域であるので、画像濃度IDの変動はこの最高濃度での変動となって現れる。画像形成装置では最高濃度が変動すると、画像品質が劣化することとなり、大きな問題である。また上記「ムラ」に対しても、その影響が大きくなる。
そこで、本実施形態では、現像ポテンシャル|V−V|が次の(1)〜(3)式又は(4)〜(6)式を満たす範囲内で変化するときの画像濃度IDの変化幅が、目標の最大画像濃度の10%以下になるように、現像条件を設定することにより、画像濃度IDの安定性を得ている。
[数6]
|V−V|≦|V−V|max+|V−V|max×0.2 …(1)|V−V|≧|V−V|max−|V−V|max×0.2 …(2)|V−V|max≦300V …(3)
[数7]
|V−V|≦|V−V|max+50V …(4)
|V−V|≧|V−V|max−50V …(5)
|V−V|max≦300V …(6)
本実施形態のプリンタでは、例えば感光体ドラム1の露光前の帯電電位Vを−350V、露光後電位Vを−50V、現像バイアス電圧Vを−300Vに設定し、上記現像ポテンシャル|V−V|の最大設定値|V−V|maxが250Vという条件下で現像工程が行われるものである。このとき、露光ポテンシャル(|V−V|=300V)は、感光体の露光部分とそうで無い部分との間の放電を回避するために、図8に示すパッシェンの法則に基づいて設定されたものである。
上記画像濃度IDは、現像の後、転写及び定着の工程を経て転写紙上に画像として形成された画像に対する反射濃度である。反射濃度IDは−log(X/Xm)で算出される。ここで、「X」は画像から反射される光量であり、「Xm」はバックグラウンドから反射される光量である。
図1は、本実施形態のより具体的な実施例のカラー画像形成装置について測定した現像ポテンシャル|V−V|と画像濃度IDとの関係の測定結果を、比較例1,2とともに示している。図中の画像濃度IDは、現像の後、転写、定着工程を経て転写紙上に画像として形成されたものの反射濃度であり、D=−log(X/Xm)で表される。ここで、Xは画像から反射される光量であり、Xmはバックグラウンドから反射される光量である。
本実施例1において、画像形成するときの現像ポテンシャルの最大設定値|V−VL|max は250Vである。また、本実施例1及び比較例におけるトナーの平均帯電量及び現像ギャップは表1のとおりである。本実施例1では、比較例に比して、トナー帯電量が低く且つ現像ギャップが狭い条件になっている。
Figure 0005459568
図1からわかるように、本実施例1では、現像ポテンシャルが200Vのときに画像濃度IDが2.0、250Vのときに2.1、300Vのときに2.15であり、現像ポテンシャルが前述の規定の範囲内(200V〜300V)にある条件下において、画像濃度IDの変動幅が0.15であって現像ポテンシャルの最大設定値|V−V|max =250Vに対する画像濃度ID(2.1)の10%=0.21以下になっている。別の見方をすると、現像ポテンシャルが前述の規定の範囲内(200V〜300V)にある条件下において、画像濃度IDの変動幅が、人間が濃度ムラとして感じる、現像ポテンシャルの最大設定値|V−V|max =250Vに対する画像濃度ID(2.1)の±0.1すなわち2.0〜2.2の範囲内に入っていると言える。
従って、現像ポテンシャルが何らかの原因で50V程度変化したとしても、画像濃度IDの変動が上記所定範囲内に抑えられるため、画像濃度IDの低下や画像濃度ムラが視認されない。実際に画像濃度変動を評価したところ、画像濃度の変動ムラが少ない良好な結果が得られた。
これに対し、現像ギャップが広い比較例1やトナー帯電量が高い比較例2では、現像ポテンシャルに対する画像濃度IDの変化の度合いを示す現像特性曲線の傾きが小さくなり、現像ポテンシャルの最大設定値|V−V|max において十分飽和に近い状態になく画像濃度が変動しやすくなっている。このため、現像ポテンシャルが前述の規定の範囲内(200V〜300V)にある条件下において、画像濃度IDの変動幅が、比較例1では、現像ポテンシャルが200Vのときに画像濃度IDが0.7、250Vのときに1.0、300Vのときに1.2であり、現像ポテンシャルが前述の規定の範囲内(200V〜300V)にある条件下において、画像濃度IDの変動幅が0.5であって現像ポテンシャルの最大設定値|V−V|max =250Vに対する画像濃度ID(1.0)の10%=0.1以上になっている。また、比較例2では、現像ポテンシャルが200Vのときに画像濃度IDが0.55、250Vのときに0.75、300Vのときに0.9であり、画像濃度IDの変動幅が0.45であって現像ポテンシャルの最大設定値|V−V|max =250Vに対する画像濃度ID(0.75)の10%=0.075以上になっている。
従って、現像ポテンシャルが50V程度変化すると、画像濃度IDが大きく変動することにより、視認できる程度の画像濃度IDの低下や画像濃度ムラによる画質低下が発生してしまう。これらの比較例1,2についても本実施例1と同様に、実際に画像濃度変動を評価したところ、画像濃度の変動ムラが観察された。
また、表2は、本実施形態に係るカラー画像系装置のより具体的な実施例について得られたトナー帯電量と転写特性(トナー散り)との関係を、感光体ドラム1の帯電電位が絶対値で400Vよりも大きい従来例の装置における結果とともに示している。本実施例ではトナー帯電量が絶対値で21μC/gより小さい領域では転写電界も低くトナー同士の反発力が弱いため、トナー散りは問題無い状態であった。ところが、従来例の装置では絶対値で21μC/gを超えるとトナー同士の反発力が増し、また絶対値で21μC/gより小さい領域では感光体ドラム1の帯電電位が高いために転写電界が強くなって結果的にトナー散りが発生し易い状態となった結果と考えられる。
Figure 0005459568
図9は本実施形態のカラー画像形成装置におけるトナー散りに対する効果を説明する説明図である。図9では、CトナーとMトナーで形成される青色部について示している。本実施例の効果がわかるよう従来例と対比しながら以下に説明する。
図9の上段に示した本実施例では、Cトナー1次転写前において、中間転写ベルト501上のベルト電位は図示の如く、0Vのままである。対応する従来例の場合には、中間転写ベルト501は、Cトナーの1次転写に備えたクリーニングによって初期化されている。ベルト表面電位も同じく0Vである。
次に、Cトナー1次転写時には、上段に図示のように比較的帯電量の低いCトナー10Cを1次転写する。Cトナー付着部のベルト表面電位は、Cトナーの持つ電荷によって−40Vとなる。対応する従来例の場合には、中間転写ベルト501の表面に直接Cトナー10Cを1次転写する。Cトナー付着部は、Cトナーの持つ電荷によってベルト表面電位が−60Vとなる。
次に、Mトナー1次転写時には、上段に図示のように中間転写ベルト501上のCトナー10C上にMトナー10Mを1次転写する。Mトナー付着部は、Cトナー、Mトナーの持つ電荷によってベルト表面電位が−80Vとなる。この際、画像背景部の電位によりMトナーは周辺に移動(チリ)しにくい状態となる。下段に示す従来例においては、中間転写ベルト501上のCトナー上にMトナー10Mを1次転写する。Mトナー付着部は、Cトナー、Mトナーの持つ電荷によってベルト表面電位が−120Vとなる。この際、画像背景部の電位は0Vであり、Mトナー10Mは、エッジ電界により周辺に移動(チリ)し易い状態となっている。
以上、本実施形態によれば、感光体ドラム1の帯電電位の絶対値を400V以下にすることにより、感光体ドラムの感光体層に対する帯電・露光の繰り返しによる感光体層の疲労を低減することができるため、感光体ドラム1の長寿命化を図ることができる。
また、感光体ドラム1の帯電電位の変動等に起因した現像ポテンシャル|V−V|の変動による画像濃度の低下や画像濃度ムラを抑制することができる。
更に、感光体ドラム1の帯電電位の絶対値を400V以下とすることにより、感光体ドラム1上のトナー像を中間転写ベルト501に転写するときの転写電界を低減することができるので、感光体ドラム1から中間転写ベルト501にトナー像を重ね合わせて転写するときのトナーの散りや中抜け現象の発生を抑制して高品質の画像を得ることができる。
なお、上記実施形態の現像器で使用するトナーとしては、投影法で測定した球形度(SF係数)が95%以上の球形トナーが好ましい。この球形トナーは、例えば、重合法や、ウレア結合で変成されたポリエステルを少なくともトナーバインダーとして含有させる方法などで作製することができる。このような球形度が高いトナーは添加剤の被覆率も極めて高い。
図10は、平均粒径6μmの上記球形トナーを現像ローラ420上に担持したときのトナー帯電量に対する個数分布を示すグラフである。図10中の曲線C1が球形トナーの帯電量個数分布であり、曲線C2は比較例として挙げた従来の粉砕トナーの帯電量個数分布である。
この図10の結果からわかるように、球形トナーの帯電量個数分布プロファイルは、従来の粉砕トナーよりもシャープになっている。球形トナーの帯電量個数分布プロファイルにおける半値幅は、1.7[fC/10μm]であった。
なお、図10のデータは、後述のE−SPART分析装置で測定したものである。また、各トナーにおいて電荷がトナー全体にわたって均一に存在するならば、トナー帯電量はトナー粒径の3乗に比例するが、実際にはトナー粒径そのものに比例している。このようにトナー帯電量とトナー粒径とが比例関係にあるため、図10では、トナーの帯電量qを粒径dで除した値、すなわちトナー粒径の影響をなくした(q/d)の値についてトナーの個数分布をプロットしている。
図11は、上記平均粒径6μmの球形トナーを現像ローラ420上に担持したときのトナー粒径に対する個数分布を示すグラフである。図11中の曲線C1が球形トナーの粒径個数分布であり、曲線C2は比較例として挙げた従来の粉砕トナーの粒径個数分布である。なお、図11のデータも後述のE−SPART分析装置で測定したものである。この図11の結果からわかるように、球形トナーの粒径個数分布プロファイルについても、従来の粉砕トナーよりシャープになっている。
上記トナー帯電量やトナー粒径の個数分布プロファイルにおけるシャープさに関する指標は一般には半値幅で表され、その値が小さい方がシャープである。一般にトナー帯電量の個数分布プロファイルがシャープであると、平均値に近い帯電量の値q/dを有するトナーが多く存在することになり、各トナーの現像能力がほぼ同じになることから、均一な現像が達成できる。一方、トナー帯電量の個数分布プロファイルがブロードになると、存在するトナーの帯電量の範囲が広がり、各トナーの現像能力の範囲も広がることから、現像量の変動が生じてしまうとともに、低帯電量側のトナーが増加すると地汚れが発生しやすくなる。地汚れを経時で比較すると、上記球形トナーは帯電量分布の変化が少ないので、プリント枚数が200k枚でも問題なかった。これに対し、従来の粉砕トナーを用いた場合は、140k枚で地汚れが顕著となり、画像品質の著しい劣化が認められた。
また、プリント枚数が150k枚の経時において、トナー帯電量の個数分布プロファイルの半値幅を求めたところ1.9[fC/10μm]であり、初期の半値幅1.7[fC/10μm]からほとんど変化がなかった。
一方、従来の粉砕トナーを使用したときの初期とプリント枚数が150k枚の経時において、トナー帯電量の個数分布プロファイルの半値幅を求めたところそれぞれ2.7[fC/10μm]及び3[fC/10μm]であった。経時において、現像器内の現像剤が撹拌部材で撹拌されたり、感光体表面のクリーニング時にトナーがクリーニング部材であるブレードと感光体ドラム1との間に挟まれたりすると、トナーに加わる押圧力によりトナーが粉砕され易くなる。このため、平均粒径に対して小粒径のトナーの存在比が増加したり、さらに小粒径トナーが別のトナーに付着して2次粒子的になって大粒径トナーとして存在したりすることにより、トナー帯電量q/dの個数分布プロファイルがブロード化すると考えられる。
図12は上記トナー帯電量q/dの個数分布プロファイルの半値幅と地汚れΔIDとの関係を示すグラフである。なお、図中の地汚れΔIDは、未現像の転写紙に対する反射濃度の差である。
この図12から、上記半値幅が2.2[fC/10μm]を超えると、地汚れΔIDの限界値0.08を超えてしまうことが分かる。従って、上記球形トナーを用いた場合は、経時においても2.2[fC/10μm]よりも小さい1.9[fC/10μm]までしか上昇せず、十分な帯電量を維持することができるので、地汚れが発生しにくい。これに対し、従来の粉砕トナーを用いた場合は、経時で上記半値幅が3[fC/10μm]まで大きくなるため、地汚れランクが低下する。
以上のように、上記実施形態における現像剤のトナー10として、上記球形度が95%以上の球形トナーを用いることにより、トナー帯電量q/dの個数分布プロファイルの半値幅をシャープに保つことができ、地汚れ余裕度を高い状態で維持することができる。
また、上記実施形態において、現像器40内に入力する現像駆動トルクは0.15N・m以下に設定するのが好ましい。
現像剤の攪拌はトナーの均一な帯電に必要であるため、一般的に、現像器における駆動トルクの内、現像剤の攪拌に使用される割合は大きい。現像剤撹拌部材によるトナーの帯電状態を決める条件としては、現像剤量、攪拌に使用する部材の種類(例えば、スクリュウ形状の部材)、現像剤に当接する面積、接触頻度(回転数)、スリーブ421中の磁極の磁力、現像剤中のキャリアの飽和磁化の強さ、ドクタ423とスリーブ421との間隙等が挙げられる。これらの条件を組み合わせてトナーの効率的な帯電を促すことができるが、トナーの帯電を促進する条件は、現像剤が受ける機械的なハザードが寿命を短くする要因になる場合があるため、トナーの良好な帯電と現像剤の長寿命化との両立を図ることが重要である。
そこで、トナーへストレスを与える要因の一つである現像駆動トルクに着目し、この現像駆動トルクを低減する構成にすることによって、比較的低い帯電量でも十分な現像特性を得つつ、現像剤の寿命を延ばそうとしたものである。
表3は、現像器40における幾つかのパラメータを変更したときの現像駆動トルクとトナー帯電量の値を測定した実験結果である。
Figure 0005459568
上記表3からわかるように、条件A〜Dを選択した場合はトナーの平均帯電量は低減するが、経時における現像剤の劣化促進が抑制される。比較例の150k枚通紙の寿命に対して、条件A〜Dでは180k枚以上の通紙まで寿命を延ばすことができる。
特に、現像器40内に入力する現像駆動トルクを0.15N・m以下に設定することにより、200k枚以上の通紙まで寿命を延ばすことができる。
また、上記実施形態において、現像器40の現像ローラ420に内蔵されている磁石部材422の全ての磁極が、磁性粒子11を含めた現像剤12の搬送及び磁気ブラシの硬さに影響を及ぼす。この現像剤12の搬送及び磁気ブラシの硬さは、各磁極の磁力と磁性粒子11の飽和磁化の強さによって決まる。例えば、上記実施形態の現像器40において、最大磁極である主磁極(S1極)の磁力Mが70[mT]、磁性粒子11の飽和磁化の強さMが100×4π×10−7[Wb・m/kg](=100[emu/g])の条件下で、磁気ブラシの硬さは適度であり、経時でも現像剤がストレスを受けることなく使用し続けることができる。
図13のハッチングで示した領域は、磁気ブラシの硬さは適度であって且つ経時でも現像剤がストレスを受けることなく使用し続けることができる範囲を示している。M<50[mT]又はMC<35×4π×10−7[Wb・m/kg](=35[emu/g])では十分強固な磁気ブラシが形成できず、均一な現像が行えない。また、M>130[mT]もしくはM>130×4π×10-7[Wb・m/kg](=130[emu/g])では磁気ブラシが現像スリーブ421上で強固に形成されるのでトナー10と磁性粒子11との摩擦力が高まる。このため、両者の表面が前者では添加剤の埋まり、後者ではトナー10の一部が磁性粒子11に付着するという、所謂スペント化現象が発生し、トナー10の流動性が低減し、トナー帯電量の低減により現像特性が著しく劣化して、画像品質も劣化する。
また、上記実施形態において、潜像形成時の光量を高密度としてビーム径を絞って露光することにより、いわゆる2値プロセスを実行することができる。ところが、露光時の光量をアップすることによって次のような問題点が生じる。一つの問題点は、高密度の光量のビーム径を絞ることは光学設計の余裕度が低減し、部品精度の向上が不可欠でコストが上昇してしまう。更にもう一つの問題点は、光量が大きいために感光体ドラム1に対する帯電・露光における通電電荷量がアップし、感光体ドラム1がいわゆる静電ハザードを受けて、寿命が短くなる要因の一つとなることである。
そこで、上記実施形態では、感光体ドラム1の初期帯電電位を400V以下に低くするとともに、露光量も同時に低減することが好ましい。この場合は、汎用光学部品を使用して高精細な潜像を形成するとともに、感光体ドラム1への静電ハザードを低減して長寿命化を図ることができる。
上記実施形態では、現像特性におけるγ曲線(現像ポテンシャルに対する現像量)をみるとその傾きが大きく比較的低電位でも現像し易くすぐに飽和してしまう。この現像特性により、現像ローラ420上のトナー担持量を一定にしてベタ画像で現像ローラ420上の全量のトナーを現像するのは比較的容易ではある。しかしながら、小径ドットを形成するには従来の感光体ドラム及び書き込みの諸条件では微分感度が十分下がらない場合に現像量の変化が生じて、その結果ドット径の変動が見られる。これに対し、上記実施形態では帯電電位が400V以下と低く、上記潜像形成条件が1/eで規定される潜像ドット径の部分で微分感度が十分下がっているので、均一なドット画像が形成できる。そして、上記実施形態では従来の0.47mWに対して0.23mWの露光パワーで十分均一な地汚れの無い画像が得られた。
また、上記実施形態においては、現像領域A1における感光体ドラム表面に隣接し現像に寄与するトナーが存在している現像寄与トナー存在領域TLの単位面積あたりの静電容量CTLが、感光体ドラム1の導電性基体1B上に形成された感光層1Pの単位面積あたりの静電容量CPCよりも大きくなるように、感光層1Pの材料及び厚さやトナーの材料等を設定するのが好ましい(図14参照)。この設定により、現像時のエッジ効果を低減することができる。
本実施形態の場合、ダイナミック抵抗DRが10Ω以下の低抵抗の磁性粒子11を用いているため、上記現像寄与トナー存在領域は、現像ローラ420上の磁気ブラシの磁性粒子11の先端と感光体ドラム1表面との間のトナー層(図14中のTL)に対応する。
例えば、比誘電率が2.7、厚さTPCが30μmの感光層1Pを有する感光体ドラム1を用いた場合、感光層1Pの単位面積あたりの静電容量は79.6[pF/cm]となる。そして、現像領域A1において感光体ドラム表面に隣接するトナー層TLは比誘電率が3であり、層厚TTLが15μmになるように形成すると、トナー層TLの静電容量CTLは177[pF/cm]となり、CPC<CTLの条件を満たしている。この条件下で、ベタ画像とライン画像について画像形成の実験を行った。
また、比較例として、感光層1Pの単位面積あたりの静電容量が119[pF/cm](比誘電率:2.7、厚さTPC:20μm)であり、トナー層TLの静電容量CTLが106[pF/cm](比誘電率:3、層厚TTL:25μm)であり、本実施例とは逆のCPC>CTLの条件下で同様な画像形成を行った。
上記実験の結果、図15に示すように、トナー付着量と現像ポテンシャルとの関係を示す現像特性曲線(現像ガンマ曲線)における立ち上がり部の傾き及び飽和し始める飽和現像ポテンシャルの値が、ベタ画像の場合とライン画像の場合とでほぼ同じようになり、ベタ画像とライン画像(ドット画像)との間の濃度差を低減できることがわかった。これに対し、上記比較例の場合は、図16に示すように現像特性曲線(現像ガンマ曲線)がベタ画像の場合とライン画像の場合とで異なり、現像ポテンシャルを同じように設定しても、ベタ画像とライン画像(ドット画像)との間で大きな濃度差が発生した。
また、ベタ画像における画像濃度の端部での濃度変化で比較すると、図17に示すように、比較例(■)ではエッジ効果が顕著であるが、本実施例(◆)ではエッジ効果の影響がほとんどなかった。この結果からも、本実施例では、ベタ画像とライン画像(ドット画像)との濃度の差を低減することができることがわかる。
また、上記実施形態において、現像ローラ420上に形成される現像剤層のダイナミック抵抗は10Ω以下が好ましい。
図18は、現像ローラ420上にダイナミック抵抗が異なる現像剤層を形成したときの現像特性を示したものである。ダイナミック抵抗の測定方法としては、図6で示した前述の方法を用いた。この図18の結果から、ダイナミック抵抗が低いほど現像γの傾きが大きくなる。ダイナミック抵抗が10Ωの現像剤層を形成した場合は、トナー付着量が飽和する領域に達するまでに現像ポテンシャルが400Vを超えてしまう。これに対してダイナミック抵抗が10Ω、10Ωでは、現像能力が高く、現像ポテンシャルが400V以内で飽和付着量に達するので、より低い現像ポテンシャルで現像を行うことができる。
〔実施形態2〕
次に、本発明の第2の実施形態に係るカラー画像形成装置について説明する。
図19は、本実施形態のカラー画像形成装置に用いたリボルバ現像ユニットの各現像器の概略構成図である。カラー画像形成装置全体の構成及び動作並びに光書込みによる潜像形成方法については、上記第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
本実施形態で用いた現像器は、一成分現像剤を使用し、トナー担持体としての現像ローラ402上にトナー層を形成し、現像ローラ402上のトナー層を感光体ドラム1と接触させるように搬送することにより、感光体ドラム1上の静電潜像を現像する接触一成分現像を行うものである。
図19において、ケーシング401内のトナー10は、撹拌手段としてのアジテータ411の回転により攪拌され、機械的にトナ−供給部材としての供給ローラ412に供給される。供給ローラ412は発泡ポリウレタン等で形成されていて、可撓性を有し、50〜500μmの径のセルでトナーを保持し易い構造となっている。また、硬度は10〜30°(JIS−A)と比較的低く、現像ローラ402とも均一に当接させることができる。
供給ローラ412は現像ローラ402と同方向、すなわち両ローラの対向部で互いに表面が逆方向に移動するように回転駆動されている。両ローラの線速比は0.5〜1.5が最適である。また、供給ローラ412を、現像ローラ402と逆方向、すなわち両ローラの対向部で互いに表面が同方向に移動するように回転させてもよい。なお、本実施形態では現像ローラ402と同方向の回転で、その線速比は0.9に設定した。現像ローラ402に対する喰い込み量は0.5〜1.5mmに設定している。これはトナ−の帯電特性、供給性に依存するので、更に広い範囲で最適条件を設定する必要がある。現像ローラ402に対する供給ローラ412の喰い込み量は、最終的には現像を駆動するモータ及びギヤヘッドの特性にも依存するので、全ての駆動系を含めた上で検討を行うことが必要である。本実施形態ではユニット有効幅が240mm(A4縦)の場合、必要なトルクは14.7〜24.5N・cm(1.5〜2.5[kgf・cm])である。
トナーは前述のものと同じであり、ポリエステル、ポリオール、スチレンアクリル等の樹脂に帯電制御剤(CCA)、色材を混合し、その周りにシリカ、酸化チタン等の物質を外添している。平均粒径の範囲は3〜12μmであるが、本実施形態では6μmのものを用いた。
現像ローラ402は、導電性基体上にゴム材からなる表層を有し、直径が10〜30mmで、表面を適宜あらして表面粗さRZを1〜4μmとしたものである。この表面粗さの値はトナー粒径に対して13〜80%となり、現像ローラ402表面に埋没することなくトナーが搬送されるものである。特に、現像ローラ402の表面粗さRZは、著しく低帯電のトナーを保持しないように、トナーの平均粒径の20〜30%の範囲が好ましい。本実施形態ではトナーの平均粒径が6μmなので1.2〜1.8μmRZが最適である。
また、上記ゴム材料としては、シリコン、ブタジエン、NBR、ヒドリン、EPDM等を挙げることができる。更に現像ローラ402の表面に、特に経時品質を安定化させるためにコート材料を被覆することが好ましい。材料はシリコン系及びテフロン(登録商標)系が特に良好であり、前者はトナー帯電性に優れ、後者は離型性に優れている。また導電性を得るために適宜カーボンブラック等の導電性材料を含有させる場合もある。コ−ト層の厚みは5〜50μmの範囲が良好で、それを超えると割れ易い等の不具合が発生しやすい。本実施形態では、現像ローラの硬度が低く、感光体の硬度が高いが、その逆でも成立する。
上記供給ローラ412上もしくは内部に存在する、所定極性(本実施形態の場合は、負極性)のトナーは、回転により接触点で互いに反対方向に回転する現像ローラ402と挟まれることにより、摩擦帯電効果で負の帯電電荷を得て静電気力により、また現像ローラ402の表面粗さによる搬送効果により現像ローラ402上に保持されるようになる。しかし、この時の現像ローラ402上のトナー層は均一ではなくかなり過剰に付着している(1〜3[mg/cm])。
そこで、規制ブレード413を現像ローラ402に当接させることにより、現像ローラ402上に均一な層厚を有するトナー薄層を形成している。規制ブレード413は先端が現像ローラ402の回転方向に対して下流側を向き、規制ブレ−ド413の中央部が当接する、いわゆる腹当て当接である。もちろん逆方向でも設定可能であるし、エッジ当接を実現することも可能である。材料はSUS304等の金属で厚さは0.1〜0.15[mm]としているが、そのほか厚み1〜2[mm]のポリウレタンゴム等のゴム材料やシリコン樹脂等の比較的硬度の高い樹脂材料が使用可能である。金属以外でもカ−ボンンブラック等を混ぜ込む事により低抵抗化出来るので、バイアス電源を接続して現像ローラ402との間に電界を形成する事も可能である。
上記規制ブレード413はホルダからの自由端長として10〜15[mm]が好ましい。上限を越えると現像器が大きくなってコンパクトに納めることができなくなり、下限を下まわると現像ローラ402表面と接触するときに振動が生じやすくなり画像上に横方向の段々ムラ等の異常画像が発生し易くなる。当接圧は0.049〜2.45[N/cm](5〜250[gf/cm])の範囲が良好で、現像能力に与える影響は、上限を越えると現像ローラ402上のトナ−付着量が減少し且つトナ−帯電量が増加し過ぎるので、現像量が減少して画像濃度が低くなる。下限を下回ると薄層が均一に形成されずにトナ−の固まりが規制ブレード413を通過する事もあり、画像品質が著しく低下する。本実施形態における一実施例では、現像ローラ402の硬度がJIS−Aで30°のものを、規制ブレード413は厚み0.1mmのSUS板を使用し、その当接圧は60[gf/cm]に設定した。このとき、目標の現像ローラ上のトナー付着量を得ることができた。
また、規制ブレード413の当接角度は先端が現像ローラ402の下流側を向く方向で現像ローラ402の接線に対して10〜45°が良好である。規制ブレード413と現像ローラ402に挟まれたトナ−の薄層形成に不必要な分は、現像ローラ402から剥ぎ取られ、目標範囲である単位面積当たり0.4〜0.8[mg/cm]の均一な厚みを持った薄層が形成される。この時のトナ−帯電は最終的に本実施例では−10〜−30[μC/g]の範囲であり、感光体ドラム1上の潜像と対向して現像される。
本実施形態の一成分現像器では、感光体ドラム1の表面と現像ローラ402の表面の距離が従来の2成分現像器の場合より更に狭くなり、現像能力が高まり、更なる低電位でも現像が可能となる。そのため、図20の「1成分」のデータに示すように、現像ポテンシャルが50Vであっても十分飽和現像が可能であった。
図21は、本実施形態のより具体的な実施例のカラー画像形成装置における現像ポテンシャル|V−V|と画像濃度IDとの関係の測定結果を、比較例3,4とともに示している。本実施例2において、画像形成するときの現像ポテンシャルの最大設定値|V−V|max は250Vである。また、本実施例2及び比較例におけるトナーの平均帯電量及び現像ローラ402の表層の抵抗は表4のとおりである。
Figure 0005459568
図21からわかるように、本実施例2では、現像ポテンシャルが約150Vになっているところで画像濃度IDが飽和し、現像ポテンシャルが前述の規定の範囲内(200V〜300V)にある条件下において、画像濃度IDの変動が0.15(2.0〜2.15)であって目標の最大画像濃度(2.1)の10%=0.21以下になっている。別の見方をすると、現像ポテンシャルが前述の規定の範囲内(200V〜300V)にある条件下において、画像濃度IDの変動幅が、人間が濃度ムラとして感じる、目標の最大画像濃度(2.1)の±0.1すなわち2.0〜2.2の範囲内に入っていると言える。
従って、現像ポテンシャルが何らかの原因で50V程度変化したとしても、画像濃度IDの変動が上記所定の範囲内に抑えられるため、画像濃度IDの低下や画像濃度ムラが視認されない。実際に画像濃度変動を評価したところ、画像濃度の変動ムラが少ない良好な結果が得られた。
これに対し、現像ローラの表層の抵抗が高い比較例3やトナー帯電量が高い比較例4では、現像ポテンシャルに対する画像濃度IDの変化の度合いを示す現像特性曲線の傾きが小さくなり、現像ポテンシャルの最大設定値|V−V|max において十分飽和に近い状態になく画像濃度の変動しやすくなっている。このため、現像ポテンシャルが前述の規定の範囲内(200V〜300V)にある条件下において、画像濃度IDの変動幅が、比較例3では、現像ポテンシャルが200Vのときに画像濃度IDが0.55、250Vのときに0.7、300Vのときに0.85であり、現像ポテンシャルが前述の規定の範囲内(200V〜300V)にある条件下において、画像濃度IDの変動幅が0.3であって現像ポテンシャルの最大設定値|V−V|max =250Vに対する画像濃度ID(0.7)の10%=0.07以上になっている。また、比較例4では、現像ポテンシャルが200Vのときに画像濃度IDが0.65、250Vのときに0.9、300Vのときに1.2であり、画像濃度IDの変動幅が0.55であって現像ポテンシャルの最大設定値|V−V|max =250Vに対する画像濃度ID(0.9)の10%=0.09以上になっている。
従って、現像ポテンシャルが50V程度変化すると、画像濃度IDが大きく変動することにより、視認できる程度の画像濃度IDの低下や画像濃度ムラによる画質低下が発生してしまう。これらの比較例3,4についても本実施例2と同様に、実際に画像濃度変動を評価したところ、画像濃度の変動ムラが観察された。
以上、本実施形態によれば、現像ポテンシャルの最大設定値|V−V|maxを100V〜300V程度に設定した場合でも、上記第1の実施形態と同様に、上記(1)〜(3)式又は(4)〜(6)式を満たす範囲で画像濃度IDの変動を目標の最大画像濃度の10%以下に抑えることができる。従って、感光体ドラム1の帯電電位の変動等に起因した現像ポテンシャル|V−V|の変動による画像濃度の低下や画像濃度ムラを抑制することができる。
更に、感光体ドラム1の帯電電位の絶対値を400V以下とすることにより、感光体ドラム1上のトナー像を中間転写ベルト501に転写するときの転写電界を低減することができるので、感光体ドラム1から中間転写ベルト501にトナー像を重ね合わせて転写するときのトナーの散りや中抜け現象の発生を抑制して高品質の画像を得ることができる。
また、本実施形態の一成分現像器においては、現像領域A1における感光体ドラム表面と現像ローラ表面との間に形成される現像寄与トナー存在領域のトナー層の単位面積あたりの静電容量CTLが、感光体ドラム1の感光層1Pの単位面積あたりの静電容量CPCよりも大きくなるように、感光層1Pの材料及び厚さやトナーの材料及び層厚等を決めている。このように両静電容量間の大小関係を設定することにより、現像時のエッジ効果を低減し、細線や小径ドットの太りがなく、感光体ドラム1上の潜像を忠実に再現して均一性に優れた画像を形成することができる。
また、本実施形態の一成分現像器においては、図22に示すように、上記規制ブレード413の代わりにローラ部材からなる規制ローラ414を用いてもよい。この規制ローラ414を用いた場合は、上記規制ブレード413を用いた場合に比して、現像ローラ402と規制ローラ414との間に形成されるニップ部における当接圧力を弱めることができるので、経時において、トナーの機械的ハザードを低減することができる。
表5は、トナー層規制部材として規制ブレード413及び規制ローラ414のそれぞれを用いた場合について、経時における縦スジの発生状況を調べた実験結果を示している。この表5の結果からわかるように、上記規制ローラ414を用いた場合は、30k枚のプリントを行ったときでも縦スジが発生しなかった。一方、上記規制ブレード413を用いた場合は、プリント枚数が10k枚を超えたところで縦スジが発生し、規制ブレード413の清掃を行なうとともにトナーを交換しないと回復しない状態となった。
Figure 0005459568
〔実施形態3〕
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
本実施形態に係るカラー画像形成装置全体の構成及び動作並びに光書込みによる潜像形成方法については、上記第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
本実施形態のカラー画像形成装置は、現像ローラにトナーを供給するトナー供給部材として磁気ブラシローラを用いた一成分現像器を使用している点が、上記第1の実施形態に係るカラー画像形成装置と異なっている。
なお、本実施形態においても、カラー画像形成装置を構成する複数の装置の一部を、カラー画像形成装置本体に対して着脱可能に一体構造物(ユニット)として構成してもよい。例えば、感光体ドラム1と帯電チャージャ2とクリーニング装置6とを、カラー画像形成装置本体に対して着脱可能に一体構造物として構成し、プロセカートリッジとしてもよい。
図23は、本実施形態の現像器40の概略構成図である。現像器40のケーシング401の内部には、感光体ドラム1側から、現像剤担持体(トナー担持体)としての現像ローラ402、トナー供給部材としての磁気ブラシローラ403、攪拌・搬送部材404、405が配設されている。ケーシング401内のトナー10と磁性粒子11とを含む二成分現像剤(以下「現像剤」という。)12は、攪拌・搬送部材404、405で攪拌され、その一部が、磁気ブラシローラ403上に担持される。磁気ブラシローラ403上の現像剤12は、現像剤規制部材としての規制ブレード406で層厚が規制された後、トナー供給領域A2で現像ローラ402に接触する。このトナー供給領域A2で磁気ブラシローラ403上の現像剤12よりトナー10のみ分離されて現像ローラ402に供給される。
本実施形態の現像器40では、アルミ素管をベースとした剛体の感光体ドラム1を用いているので、現像ローラ402はゴム材料が良好で、硬度は10〜70°(JIS−A)の範囲が良好である。また、現像ローラ402の直径は10〜30mmが好適である。本実施形態では直径16mmのものを用いた。また、現像ローラ402の表面は適宜あらして粗さRz(十点平均粗さ)を1〜4μmとした。この表面粗さRzの範囲は、トナー10の体積平均粒径に対して13〜80%となり、現像ローラ402の表面に埋没することなくトナー10が搬送される範囲である。ここで、現像ローラ402のゴム材料として使用できるものとしてシリコン、ブタジエン、NBR、ヒドリン、EPDM等を挙げることができる。また、いわゆるベルト感光体を使用した場合には現像ローラ402の硬度は低くする必要がないので、金属ローラ等も使用可能である。また、上記現像ローラ402の表面には、経時品質を安定化させるために適宜コ−ト材料を被覆することが有好である。また、本実施形態における現像ローラ402の機能はトナーを担持するためだけのものであり、従来の一成分現像器のようにトナー10と現像ローラ402との摩擦帯電によるトナー10への帯電電荷付与の必要がないために、現像ローラ402は電気抵抗、表面性、硬度と寸法精度を満たせば良く、材料の選択幅は格段に増えることとなる。
上記現像ローラ402の表層コート材料は、帯電がトナー10と逆極性でも良いし、トナーを所望の極性に摩擦帯電する機能を持たせない場合は同極性でも良い。前者の表層コート材料としては、シリコン、アクリル、ポリウレタン等の樹脂、ゴムを含有する材料を挙げることができる。また後者の表層コート材料としては、フッ素を含有する材料を挙げることができる。フッ素を含んだいわゆるテフロン(登録商標)系材料は表面エネルギーが低く、離型性が優れるため、経時におけるトナーフィルミングが極めて発生しにくい。また、上記表層コート材料に用いることができる一般的な樹脂材料として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニールエーテル(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン重合体(FEP)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)、クロロトリフルオロエチレン・エチレン共重合体(ECTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリビニルフルオライド(PVF)等を挙げることができる。これに導電性を得るために適宜カ−ボンブラック等の導電性材料を含有させることが多い。更に均一に現像ローラ402にコートできるように、他の樹脂を混ぜ合わせることもある。電気抵抗に関してはコート層を含めてバルクの体積抵抗率を設定するもので、10〜10Ω・cmに設定できるようにベース層の抵抗と調整を行う。本実施形態で使用するベース層の体積抵抗率は10〜10Ω・cmなので、表層の体積抵抗率は少し高めに設定することがある。
上記現像ローラ402の表面部の体積抵抗率は、図24(a)及び(b)に示す方法で測定したものである。まず、測定対象の現像ローラ402を、接地された導電性のベース板300上にセットし、現像ローラ402の芯金(回転軸)402aの両端にそれぞれにF=4.9N(=500gf)の荷重をかけ、全体でF=9.8N(1kgf)の荷重をかける。これにより、図24(b)に示すようにベース板300との間にニップWを形成する。現像ローラ402の芯金402aには、電流計301を介して直流電源302を接続する。そして、直流電圧V(=1V)を印加し、そのときの電流値I[A]を読み取る。この印加電圧値V[V]及び電流値I[A]の測定値と、各種寸法L1[cm]、L2[cm]及びW[cm]の測定値とを用いて、次式により現像ローラ402の弾性層402bの体積抵抗率ρvを求める。
[数8]
ρv=(V/I)・(L1×W)/L2
また、上記現像ローラ402のコ−ト層の厚みは5〜50μmの範囲が良好で、50μmを越えるコート層の硬度とベース層の硬度差が大きい場合で応力が発生した時にひび割れ等の不具合が生じやすくなる。また5μmを下回ると表面磨耗が進むとベース層の露出が発生してトナーが付着しやすくなる。
上記現像剤12を構成するトナー10は、ポリエステル、ポリオ−ル、スチレンアクリル等の樹脂に帯電制御剤(CCA)及び色剤を混合したものであり、その周りにシリカ、酸化チタン等の外添剤を添加することで流動性を高めている。添加剤の粒径は通常0.1〜1.5μmの範囲である。色剤としてはカーボンブラック、フタロシアニンブルー、キナクリドン、カーミン等を挙げることができる。トナー10は更に場合によってはワックス等を分散混合させた母体トナーに上記種類の添加剤を外添しているものも使用することができる。
トナー10の体積平均粒径は3〜12μmの範囲が好適である。本実施形態で用いたトナー7の体積平均粒径は7μmであり、1200dpi以上の高解像度の画像にも十分対応することが可能である。
また、本実施形態では、帯電極性が負極性のトナー10を使用しているが、感光体ドラム1の帯電極性などに応じて帯電極性が正極性のトナーを使用してもよい。
上記磁性粒子11は金属もしくは樹脂をコアとしてフェライト等の磁性材料を含有し、表層はシリコン樹脂等で被覆されたものである。磁性粒子11の粒径は20〜50μmの範囲が好適である。また、磁性粒子11の抵抗は、ダイナミック抵抗DRで10〜10Ωの範囲が好適である。
上記磁気ブラシローラ403は、複数の磁極を有する磁石部材407を内蔵した非磁性の回転可能なスリーブ408で構成されている。磁石部材407は固定配置され、現像剤12がスリーブ408上の所定箇所を通過するときに磁力が作用するようになっている。本実施形態で用いたスリーブ408は、直径がφ18mmであり、表面粗さRz(十点平均粗さ)が10〜20μmの範囲に入るようにサンドブラスト処理されている。
磁気ブラシローラ403に内蔵された磁石部材407は、規制ブレード406による規制箇所から磁気ブラシローラ403の回転方向にN極(N1)、S極(S1)、N極(N2)、S極(S2)、S極(S3)の5つの磁極を有する。なお、磁石部材407の磁極の配置は、図23の構成に限定されるものではなく、磁気ブラシローラ403の周囲の規制ブレード406等の配置に応じて他の配置に設定してもよい。例えば、規制ブレード406による規制箇所から磁気ブラシローラ403の回転方向にN極(N1)、S極(S1)、N極(N2)、S極(S2)の4つの磁極を配置してもよい。また、図23の現像器40の例では磁石部材407を固定配置しスリーブ408を回転駆動するように構成したが、スリーブ408を固定配置しその内側のローラ状の磁石部材を回転させるように構成してもよい。
上記磁石部材407の磁力により、スリーブ408上にトナー10及び磁性粒子11からなる現像剤13がブラシ状に担持される。そして、磁気ブラシローラ403上の磁気ブラシ中のトナー10は、磁性粒子11と混合されることで規定の帯電量を得る。この磁気ブラシローラ403上のトナーの帯電量としては、−10〜−40[μC/g]の範囲が好適である。
上記現像ローラ402は、磁気ブラシローラ403内の磁極N2に隣接するトナー供給領域A2で磁気ブラシローラ4上の磁気ブラシと接触するようにして対向するとともに、現像領域A1で感光体ドラム1に対向するように配設されている。
また、本実施形態では規制ブレード406と磁気ブラシローラ403の間の最近接部における間隔が500μmに設定され、また規制ブレード406に対向した磁石部材407の磁極N1を、規制ブレード406との対向位置よりも磁気ブラシローラ403の回転方向上流側に数度傾斜して位置している。これにより、ケーシング401内における現像剤12の循環流を容易に形成することができる。
上記規制ブレード406は、磁気ブラシローラ403との対向部で磁気ブラシローラ4上に形成された現像剤12の量を規制するように磁気ブラシと接触し、所定量の現像剤がトナー供給領域に搬送されるようにするとともに、現像剤12中のトナー10と磁性粒子11との摩擦帯電を促進させている。
また、現像ローラ402及び磁気ブラシローラ403はそれぞれ、図示しない回転駆動装置により図23の矢印b方向及びc方向に回転駆動され、トナー供給領域A2では両ローラの表面が互いに逆方向に移動するようになっている。本実施形態では、感光体ドラム1の線速200mm/sに対し、現像ローラ402を線速300mm/sで回転駆動している。
また、トナー供給領域A2における現像ローラ402と磁気ブラシローラ403のスリーブとのギャップは0.6mmに設定した。
また、現像ローラ402の軸部には、現像領域A1に現像電界を形成するための現像バイアスVbを印加する電源409が接続されている。また、磁気ブラシローラ403のスリーブ408には、トナー供給領域A2にトナー供給用電界を形成するためのトナー供給バイアスVsupを印加する電源410が接続されている。
上記構成の現像器40において、ケーシング401内に収容された現像剤12は、トナー10と磁性粒子11が混合されたものであり、攪拌・搬送部材404,405や磁気ブラシローラ403のスリーブ408の回転力、磁石部材407の磁力によって攪拌され、そのときに、トナー10に磁性粒子11との摩擦帯電により電荷が付与される。
一方、磁気ブラシローラ403上に担持された現像剤12は規制ブレード406によって規制され、現像剤12の一定量がトナー供給バイアスで形成された電界等により、現像ローラ402に転移し、残りはケーシング401内に戻される。
上記トナー供給領域A2では、磁気ブラシ中のトナーが分離されて現像ローラ402に転移し、薄層状のトナー10が担持される。そして、現像ローラ402上に担持された薄層状のトナー10は、該ローラ402の回転により現像領域A1に搬送される。そして、上記現像バイアスで形成された現像電界により、感光体ドラム1上の静電潜像に選択的に付着し、該静電潜像が現像される。
ここで、現像ローラ402に供給される磁気ブラシローラ403上のトナーの帯電量と、現像ローラ402に薄層状に担持されたトナーの帯電量を、従来の一成分現像器と比較して説明する。
表6は、本実施形態の現像器40及び従来の一成分現像器で同じトナーを使用し、現像ローラに供給される直前の磁気ブラシローラ403又は従来のトナー供給ローラ上のトナーの帯電量と、現像ローラ402に薄層状に担持されたトナーの帯電量とを測定した実験結果を示している。地汚れのランクは、前述のΔIDの測定値に基づいて設定されたものである。例えば、ΔIDが0.08〜0.04の範囲内にあるときをランク「3」としている。
Figure 0005459568
従来の一成分現像器においては、現像ローラ上の担持量は1〜3[mg/cm]とかなり多い。これを薄層化ブレードで一部掻き取るがかなり広範な帯電量のトナーが通過せざるを得ないと考える。したがって、表6に示すように実際に薄層形成時のトナー帯電量は平均で−12[μC/g]まで上がっているが、画像を確認すると地汚れランクは「3」と平均的であった。
一方、本実施形態の現像器40では、現像時の現像ローラ402上のトナー帯電量は平均で−12[μC/g]と従来の一成分現像器と同じであるが、地汚れのランクは「5」であり、画像特性が優れていることが分かった。
また、本実施形態の現像器において、現像ローラ402上のトナーの粒径及び帯電量分布と画像品質との間に、以下に示すような関係があることがわかった。トナーの粒径及び帯電量分布の測定には、E−SPART ANALYZER(ホソカワミクロン株式会社製の分析装置であり、以下、「E−SPART分析装置」という。)を使用した。このE−SPART分析装置は、二重ビーム周波数偏移型レーザードップラー速度計と静電界中で粒子の動きを摂動させる弾性波とを用いた方法を採用し、現像ローラ402上のトナーにエアを吹き付けて飛ばし、電界中の動きを捉えることでトナー個々の粒径と帯電量のデータを得られるものである。本確認実験では3000個のトナーをサンプリングして分布の相違を見た。
図25は、トナー供給領域A2に到達する直前の磁気ブラシローラ403上のトナーの帯電量個数分布(破線)と、現像ローラ402上に供給されたトナーの帯電量個数分布(実線)とを測定した実験結果を示している。
図25の実験結果から、磁気ブラシローラ404から現像ローラ402にトナーが供給されるときにピークの帯電量が絶対値で高帯電側にシフトしている。このようにシフトすることにより、磁気ブラシローラ404を用いない従来の現像器の場合と比較して地汚れに対する余裕度低減が少なく、地汚れに対する余裕度が維持できていることが分かる。
図26は、本実施形態の現像器(◇)と磁気ブラシローラを用いない従来の現像器の場合(□)で経時における地汚れの比較を行った実験結果を示している。この結果からわかるように、従来の現像器では50k枚で地汚れランクが著しく低下したのに対し、本実施形態の現像器では200k枚を超えても問題の無い地汚れのレベルで維持している。
以上のように、本実施形態では、現像ローラ402に担持したトナーの帯電量のバラツキが少ないので、極低帯電トナーや逆帯電トナーの発生を抑えつつ、図27に示すようにトナーの帯電量を小さくして現像能力を高めて低い現像ポテンシャルでの飽和現像が可能となる。
また、本実施形態で用いるトナーについても、球形度が95%以上の球形トナーが好ましい。この球形トナーを用いた場合は、前述のようにトナーの帯電量個数分布プロファイルがさらにシャープになるので、図28に示すように従来の粉砕トナーを用いた場合に比して、現像ポテンシャルがより低い条件下で飽和現像が可能となる。
以上、本実施形態によれば、上記磁気ブラシローラ404から供給された帯電量のばらつきが少ないトナーを感光体ドラム1上の静電潜像の現像に用いることができるので、上記低電位プロセスでの飽和現像ができるようにトナーの帯電量を小さくして現像能力を高めた場合でも、極低帯電トナーや逆帯電トナーの存在確率が小さくなる。従って、上記第1の実施形態と同様に、上記(1)〜(3)式又は上記(4)〜(6)式を満たす範囲で画像濃度IDの変動を目標の最大画像濃度の10%以下に抑えることができるとともに、極低帯電トナーや逆帯電トナーに起因した地汚れなどの画質低下を防止することができる。
更に、感光体ドラム1の帯電電位の絶対値を400V以下とすることにより、感光体ドラム1上のトナー像を中間転写ベルト501に転写するときの転写電界を低減することができるので、感光体ドラム1から中間転写ベルト501にトナー像を重ね合わせて転写するときのトナーの散りや中抜け現象の発生を抑制して高品質の画像を得ることができる。
また、本実施形態によれば、磁気ブラシローラ403上の磁気ブラシ(二成分現像剤)から帯電済みのトナーのみを現像ローラ402上に供給し担持させることができる。したがって、現像ローラ402上のトナーを薄層化ブレードなどの接触部材で摩擦帯電する必要がなく、現像ローラ402上のトナーフィルミングや、現像ローラ及び接触部材の摩耗による現像特性の経時的な変化などの問題がなくなる。
また、現像ローラ402上のトナーの帯電量分布と、磁気ブラシローラ上のトナーの帯電量分布とを異ならせている。このため、磁気ブラシローラ403上の摩擦帯電特性に制約等があって磁気ブラシローラ403上のトナーの帯電量分布が所望の分布でない場合でも、現像ローラ402上には所望の帯電量分布からなるトナーを担持することができる。したがって、地汚れや画像濃度不足(ドット抜け)のない高品質のトナー像を得ることができる。また、地汚れ防止により感光体ドラム1上の残留トナーの量が少なくなるので、感光体表面をクリーニングするクリーニング装置6の小型化を図ることができる。
また、現像ローラ402上に担持したトナーの帯電量にバラツキが少なく安定した帯電量分布を得ることができるので、特に2値プロセスで画像を形成する場合において安定した飽和現像が可能となる。したがって、地汚れや画像濃度不足(ドット抜け)に起因するザラツキがない画像を安定して形成することができる。
更に、本実施形態の一成分現像器においては、現像領域A1における感光体ドラム表面と現像ローラ表面との間に形成される現像寄与トナー存在領域(トナー層)の単位面積あたりの静電容量CTLが、感光体ドラム1の感光層1Pの単位面積あたりの静電容量CPCよりも大きくなるように、感光層1Pの材料及び厚さやトナーの材料及び層厚等を決めている。このように両静電容量間の大小関係を設定することにより、現像時のエッジ効果を低減し、細線や小径ドットの太りがなく、感光体ドラム1上の潜像を忠実に再現して均一性に優れた画像を形成することができる。
〔実施形態4〕
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。本実施形態では、前述のように現像γを大きくし、小さな現像ポテンシャルで飽和濃度を得るようにした場合に、感光体ドラム上でのトナーの過剰付着を抑制することにより、地汚れ、転写時の散り、細線画像のつぶれ等の著しい画像品質の劣化を防止している。
図29は、本実施形態のカラー画像形成装置に用いた現像器40の概略構成図である。カラー画像形成装置全体の構成及び動作並びに光書込みによる潜像形成方法については、上記第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。なお、本実施形態においても、カラー画像形成装置を構成する複数の装置の一部を、カラー画像形成装置本体に対して着脱可能に一体構造物(ユニット)として構成してもよい。
本実施形態の現像器40で用いる現像剤12を構成するトナー10は、磁性体を含有させ、磁性トナーとしても使用することもできる。具体的な磁性体としては、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化鉄、コバルト、ニッケルのような金属あるいはこれら金属とアルミニウム、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属との合金及びその混合物等が挙げられる。これらの磁性体は平均粒径が0.1〜2μm程度のものが望ましく、このときの磁性体の含有量は、結着樹脂100質量部に対して最大5〜20質量部、特に好ましくは結着樹脂100質量部に対して15質量部である。
上記トナー10に対して添加剤は用いない場合もあるが、近年はトナーに流動性及び均一な帯電能力を与えるために用いられる場合が多い。この添加剤としては、従来公知のものが使用できるが、具体的には、Si,Ti,Al,Mg,Ca,Sr,Ba,In,Ga,Ni,Mn,W,Fe,Co,Zn,Cr,Mo,Cu,Ag,V,Zr等の酸化物や複合酸化物等が挙げられ、特にSi,Ti,Alの酸化物であるシリカ、チタニア、アルミナが好適に用いられる。また、このときの添加剤の添加量は、母体粒子100質量部に対して0.5〜1.8質量部であることが好ましく、特に好ましくは、0.7〜1.2質量部である。
添加剤の添加量が、0.5質量部未満であると、トナーの流動性が低下するため、十分な帯電性が得られず、また、転写性や耐熱保存性も不十分となり、また、地汚れやトナー飛散の原因にもなりやすい。
また、1.8質量部より多いと、流動性は向上するものの、ビビリ、ブレードめくれ等の感光体クリーニング不良や、トナーから遊離した添加剤による感光体等へのフィルミングが生じやすくなり、クリーニングブレードや感光体等の耐久性が低下し、定着性も悪化する。さらに、細線部におけるトナーのチリが発生しやすくなり、特に、フルカラー画像における細線の出力の場合には、少なくとも2色以上のトナーを重ねる必要があり、付着量が増えるため、特にその傾向が顕著である。
さらに、カラートナーとして用いる場合には、添加剤が多く含有されていると、透明シートに形成されたトナー画像をオーバーヘッドプロジェクターで投影した場合に投影像にかげりが生じ、鮮明な投影像が得られにくくなる。
上記添加剤の含有量の測定には種々の方法があるが、蛍光X線分析法で求めるのが一般的である。すなわち、添加剤の含有量既知のトナーについて、蛍光X線分析法で検量線を作成し、この検量線を用いて、添加剤の含有量を求めることができる。
さらに、本実施形態で用いられる添加剤は、必要に応じ、疎水化、流動性向上、帯電性制御等の目的で、表面処理を施されていることが好ましい。この表面処理に用いる処理剤としては、有機系シラン化合物等が好ましく、例えば、メチルトリクロロシラン、オクチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン等のアルキルクロロシラン類、ジメチルジメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン等のアルキルメトキシシラン類、ヘキサメチルジシラザン、シリコーンオイル等が挙げられる。また、処理方法としては、有機シラン化合物を含有する溶液中に添加剤を漬積し乾燥させる方法、添加剤に有機シラン化合物を含有する溶液を噴霧し乾燥させる方法等があるが、本発明においては、いずれの方法も好適に用いることができる。
トナー10の体積平均粒径の範囲は3〜12μmが好適であるが、本実施形態で用いたトナー10の体積平均粒径は6μmであり、1200dpi以上の高解像度の画像にも十分対応することが可能である。なお、トナーの体積平均粒径は、前述の第1の実施形態と同様に前述の分析装置を用いた方法で測定した。
現像剤12を構成する磁性粒子11は金属もしくは樹脂をコアとしてフェライト等の磁性材料を含有し、表層はシリコン樹脂等で被覆されたものである。更に被覆を行わないノンコートでも使用することが可能である。この磁性粒子11の粒径は20〜50μmの範囲が良好である。また、磁性粒子11の電気抵抗はダイナミック抵抗DRで10〜10Ωの範囲が最適である。なお、磁性粒子11のダイナミック抵抗DRは、前述の第1の実施形態で用いた方法と同様な方法で測定したものである。
現像剤担持体としての現像スリーブ421は非磁性の回転可能ないわゆるスリーブ状の形状を持ち、内部には複数の磁石部材422を配設している。磁石部材422は固定されているため、現像剤12が所定の場所を通過するときに磁力を作用させられるようになっている。本実施形態では現像スリーブの直径をφ18mmとし、その表面はサンドブラスト処理等をおこない、5〜50μmRZの範囲に入るようにしている。また、1〜数mmの深さを有する複数の溝を形成する処理を行い、現像剤の担持性を上げる場合もある。磁石部材422はドクタ423の対向箇所から現像スリーブ421の回転方向にN極(N1)、S極(S1)、N極(N2)、S極(S3)、S極(S2)の5つの磁極を有する。磁石部材422の磁極により、現像スリーブ421上にトナー10及び磁性粒子11からなるは現像剤12がブラシ状に担持され、トナー10は磁性粒子11と混合されることで規定の帯電量を得る。本実施形態では−5〜−30[μC/g]の範囲が好適である。なお、トナーの帯電量は、上記第1の実施形態と同様な分析装置を用いた方法で測定した。
上記ドクタ423は、現像スリーブ421上に形成された現像剤12の磁気ブラシと接触するように、現像スリーブ421と対向している。このドクタ423と現像スリーブ421の間の最近接部における間隔は500μmに設定され、またドクタ423に対向した磁石部材422の磁極N1はドクタ423よりも現像スリーブ421の回転方向上流側に数度傾斜して位置している。これにより、現像剤12のドクタ423から戻るような循環流を容易に形成することができる。
上記構成の現像器40において、ホッパ400に収容された現像剤12はトナー10と磁性粒子11が混合されたものであり、図示しない攪拌・搬送部材や現像スリーブ421の回転力、磁石部材422の磁力によって攪拌され、そのとき、トナー10には磁性粒子11との摩擦帯電により電荷が付与される。一方、現像スリーブ421上に担持された現像剤12はドクタ423によって規制されて一定量が担持され、残りはホッパ400内に戻される。
現像スリーブ421上の現像剤12のうちトナー10は感光体ドラム1上に形成された潜像に対して、現像スリーブ421に印加された現像バイアスにより現像され、感光体ドラム1上で顕像化される。なお、本実施形態では感光体ドラム1の線速を200mm/s、現像スリーブ421の線速を240mm/sに設定している。感光体ドラム1の直径をφ50mm、現像スリーブ421の直径をφ18mmとして、現像行なっている。現像スリーブ421上のトナー帯電量は−5〜−30[μC/g]の範囲である。感光体ドラム1と現像スリーブ421の間隙である現像ギャップGPは従来の0.8mmから0.2mmの範囲で設定でき、値を小さくすることで現像効率の向上を図ることが可能である。
次に、本実施形態における現像条件について説明する。本実施形態では感光体ドラム1の帯電(露光前)電位Vを−300V、露光後電位Vを−50V、現像バイアス電圧Vを−250V、すなわち現像ポテンシャル(V−V=200V)として現像工程を行なっている。
図30は、横軸に│V−V│を取り、縦軸に│V−V│を取ったグラフである。│V−V│<300Vの領域は、感光体ドラム表面の露光部分とそうで無い部分との間の放電を避けるためにパッシェンの放電則より設定したものである。前述の図8に示すように電位差が400V以下では剥離放電が発生しにくいことが実験的に検証されている。また、理論上でも電位差が315V以下では放電しないことが証明されており、本実施形態において│V−V│<300Vの領域では放電はほとんど発生しないものである。
図30のグラフの斜めの線は│V−V│=│V−V│の線を示すものであり、本実施形態はネガポジのプロセスであり、V、V、Vの値が全て同一極性なので、ハッチングを付した領域は│V│−│V│>0の範囲を示すものになる。このハッチング領域が│V−V│及び│V−V│の取り得る範囲となる。
本実施形態においても、現像ポテンシャルと画像濃度IDとの関係は、前述の第1の実施形態における図1のようになる。ここで、図1の各曲線の傾き等の計算したデータを表7に示す。
Figure 0005459568
本実施形態では、飽和画像濃度IDを得るために必要な量を次の(8)式で定義されるXとしたとき、感光体ドラム1上のトナー付着量がXの1.5倍以下になるように構成している。
[数9]
X=0.6×トナー粒径×トナーの真比重/転写率 …(8)
上記Xの値はトナー粒径を6.8μm、トナーの真比重を1.05g/cm、転写率を90%として、必要量を60%とすると、X=6.8×10−4[cm]×1.05[g/cm]/0.9×0.6=0.476[mg/cm ]となり、1.5×X=0.714[mg/cm]となる。
図31は、トナー粒径をパラメータとして、トナー付着量とトナー層厚(それぞれトナー個数に換算)との関係を示したグラフである。また、図32はトナー粒径をパラメータとして、感光体ドラム1上のトナー付着量が飽和画像濃度IDを得るために必要な量Xのとき、0.6mg/cmのとき、Xの1.5倍のときの各条件下におけるトナー層厚(それぞれトナー個数に換算)を示すグラフである。図31及び図32において、トナーの充填率は30%である。
これらのグラフによると、感光体ドラム1上のトナー付着量を上記Xの1.5倍以下に設定することでトナー層厚が5層以下になっていることがわかる。トナー層厚が5層になるとトナーの静電的な付着力が1層と比較して約1/25となり、何とか保持できる状態であるが、トナー層厚が5層を超えると例えば6層では1/36となりトナーの静電的な付着力が低減して、特に転写時に散りの原因となる。また、トナーの最大付着量を0.6mg/cmとすることで図32に示すように最大付着量を0.6mg/cmのときの層厚を示したもので、これも5層以下になっているので、転写時に散りを発生させない。
特に、本実施形態の現像器をカラー画像形成装置に用いた場合、トナー層を転写等で重ね合わせるために散りが特に発生し易いが、本発明ではトナー付着量を低減することができるので、前記のトナー散り等の防止に有効である。
なお、本実施形態において、磁気ブラシのトナー供給能力を制限するために現像剤12中のトナー10の使用比率(磁気ブラシへのトナーの供給量に対するトナー使用量の比率)は、70%以上設定して余分な供給能力を持たせないようにするのが好ましい。ここで、上記トナーの使用比率が70%、80%の場合を、比較例の60%の場合と比較して説明する。
感光体ドラム1上に必要なトナー付着量を0.7mg/cmとするとトナー粒径を6.8μm、キャリア径を50μm、トナー濃度を5質量%で現像スリーブ421の感光体ドラム1に対する線速比を2とする。そして、現像剤12の汲み上げ量は、上記使用比率が70%では10mg/cmとなり、60%では11.6mg/cmとなり、80%では8.75mg/cmとなる。
図33は、磁気ブラシ中のトナーの使用比率をパラメータとして横軸の現像ポテンシャルと縦軸の感光体ドラム1上のトナー付着量との関係を示すグラフである。現像ポテンシャルが何らかの理由で大きくなった場合に実施例の70%、80%ではトナー付着量が約0.8mg/cmで問題無いのに対して、比較例の60%ではトナー付着量が約0.92mg/cmとなり、過剰付着により転写時の散りが発生した。
〔実施形態5〕
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。本実施形態では、▲1▼現像ポテンシャルVや▲2▼現像剤の穂の高さを制限することにより、トナー供給能力を低減し、余分なトナー供給能力を持たせないようにしている。
基本的な構成及び動作は、上記第4の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
上記▲1▼の現像ポテンシャルVを制御する例では、電位変動を制御して変動を少なくしようとしたものであり、感光体ドラム1の潜像形成後の部分に対向するように図示しない電位センサを配設している。この電位センサの検知結果に基づいて前記2者の差異を一定値に制御することにより、初期帯電時に帯電電位もしくは露光量が変動したときでも、現像ポテンシャルVの変動を低減することができる。比較例として制御しない場合の変動は帯電によるΔVが+20V、露光によるΔVが+10Vで合わせて30Vとなり、現像量として0.4mg/cm増加して転写時に散りが発生してランクが4から2.5に低減(悪化)した。
また、上記▲2▼の現像剤による穂(磁気ブラシ)の現像時の高さを規定したものである。この穂(磁気ブラシ)の高さは、感光体ドラムがないと仮定した場合の高さである。具体的には、現像ギャップ400μmに対して穂の高さを現像ギャップの2倍以下にして750μmに設定する。ここで、2倍を越えた穂の高さ820μmのものと比較を行う。基本的にTCは5質量%で同一とするが、ドクタギャップGDを変化させて汲み上げ量が変化することで磁気ブラシの穂の高さが変化している。
図34には、ドクタギャップGDが550μmで汲み上げ量が60mg/cmである実施例と、ドクタギャップGDが700μmで汲み上げ量が80mg/cm2である比較例について、穂の高さを示している。この両者の場合の現像γ特性を、図35に示した。実施例ではトナー付着量が約0.81mg/cmでトナーの過剰付着の問題がなかったが、これに対し、比較例ではトナー付着量が約0.93mg/cmとなり、トナーの過剰付着により転写時の散りが発生した。
〔実施形態6〕
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。本実施形態では、磁性粒子(キャリア)に対するトナーの被覆率を50%以下に規定することにより、トナー供給能力を低減し、余分なトナー供給能力を持たせないようにしている。
基本的な構成及び動作は、上記第4の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
キャリアに対するトナーの被覆率Tnは添加剤の添加率TCの関数であり、(9)式で算出できる。ここで、Cはトナー濃度TC[質量%]、rはトナー粒子半径、Rはキャリア粒子の半径、ρrはトナーの真比重、ρtはキャリアの真比重である。
Figure 0005459568
図36はキャリアに対するトナーの被覆率とトナーの過剰付着(過剰飽和)との関係を示したものである。被覆率が50%以下ではトナーの供給量が抑制できるので、過剰飽和に対する余裕度が得られるが、被覆率が50%を越えると現像剤の穂(磁気ブラシ)のトナー供給能力が向上するので、過剰飽和の状態になる可能性が出てくる。ここで、トナー粒径を6.8μm、キャリア径を50μm、トナー濃度を7質量%の場合、被覆率は約50%となる。トナー濃度が7質量%を越えたときに現像ポテンシャルVの変動が光量変動により発生し、現像ポテンシャルVが+30Vとなったときに7.2質量%ではV250Vでトナー付着量が0.95mg/cmに増加して、転写における散りが発生して画像品質が著しく劣化した。これに対して、トナー濃度が6.8質量%では上記同一条件で現像ポテンシャルVが増加してもトナー付着量の増加は0.77mg/cmに抑えられたので、転写時の散りは問題無かった。
〔実施形態7〕
次に、本発明の第7の実施形態について説明する。本実施形態では、感光体ドラムに対する現像スリーブの回転線速比、現像スリーブへの現像剤の汲み上げ量、現像スリーブ上の現像剤に作用する磁気力を規定することにより、トナー供給能力を低減し、余分なトナー供給能力を持たせないようにしている。
基本的な構成及び動作は、上記第4の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
本実施形態では、上記第4の実施形態及び第5の実施形態の構成に加えて、▲1▼現像スリーブ421の感光体ドラム1に対する回転線連比、▲2▼磁気ブラシにおける現像剤の汲み上げ量、及び▲3▼磁気ブラシの穂を柔らかく形成して感光体ドラム1に対する当接圧の少なくとも一つを規定することにより、トナー供給能力を低減している。以下、異なった部分の設定なので、順番に説明を行う。
▲1▼回転線速比:
現像スリーブ421の感光体ドラム1に対する回転線速比については3以下が好ましい。このように回転線速比を低減することでトナー供給能力を抑制し、トナーの過剰付着を防止することができる。ここで、より具体的な実施例として上記回転線速比が2.8の場合と、比較例としての上記回転線速比が3.2の場合におけるトナー付着量を比較してみた。
図37は、現像スリーブ421の感光体ドラム1に対する回転線連比VD/VPが異なるときのトナーの過剰付着による転写時の散りのランクを示したものである。図37の縦軸は感光体ドラム1上のトナー付着量であり、横軸は現像ポテンシャルである。このときの基本条件は、トナー径が6.8μm、磁性粒子(キャリア)の径が50μm、トナー濃度TCが5質量%である。画像の比較を行ったところ、回転線連比2.8ではトナー供給能力が抑制されていることから、トナーの過剰付着は現像ポテンシャルV=250Vで0.73mg/cmと問題ないレベルであった。これに対し、比較例の回転線速比3.2の場合ではトナーの過剰付着が0.96mg/cmで、転写時に散りが問題になるレベルであった。
▲2▼汲み上げ量:
現像スリーブ421上に汲み上げられて担持される現像剤量については、60mg/cm以下が好ましい。このように現像スリーブ421上に担持された現像剤量を低減することでトナー供給能力を抑制し、トナーの過剰付着を防止することができる。ここで、より具体的な実施例として現像剤の汲み上げ量が58mg/cmの場合と、比較例としての64mg/cmの場合におけるトナー付着量を比較してみた。
図38は、現像剤の汲み上げ量が異なるときのトナーの過剰付着による転写時の散りのランクを示したものである。図38の縦軸は感光体ドラム1上のトナー付着量であり、横軸は現像ポテンシャルである。このときの基本条件はトナー径が6.8μm、磁性粒子(キャリア)の径が50μm、トナー濃度TCが5質量%である。画像の比較を行ったところ現像剤の汲み上げ量が58mg/cmの場合ではトナーの過剰付着は0.73mg/cmと問題ないレベルであった。これに対し、現像剤の汲み上げ量が64mg/cm2の場合は、トナーの過剰付着が0.94mg/cmで転写時に散りが問題になるレベルであった。
▲3▼感光体ドラム1に対する磁気ブラシの穂の当接圧:
現像スリーブ421上に形成される磁気ブラシの穂は柔らかく形成し、感光体ドラム1に対する当接圧を低減するのが好ましい。これによ、りトナー供給能力を低減させて、余分な供給能力を持たせないようにし、トナーの過剰付着を防止することができる。ここで、前述の表3に示したように、本実施形態の現像器における幾つかのパラメータを変更したときの現像トルクとトナー帯電量の値が分かっている。これらのパラメータを、本実施形態の具体例である実施例A〜Dの範囲で選択することにより、現像能力が抑制されてトナーの過剰付着を防止することができる。
また、本実施形態の現像器では、現像スリーブ421内に設けられた磁石部材422のS1極がいわゆる主磁極となるが、全ての磁極が、磁性粒子を含めた現像剤の搬送及び磁気ブラシの硬さに影響を及ぼす。これは、各磁極の磁力と磁性粒子の飽和磁化の強さによって決まるもので、本実施形態では主磁極の磁力Mが70[mT]、磁性粒子11の飽和磁化の強さMが100×4π×10−7[Wb・m/kg](=100[emu/g])である。この範囲では磁気ブラシの硬さは適度であり、経時でも現像剤がストレスを受けることなく使用し続けることができる。
図39のハッチングを付した領域は主磁極の磁力M及び磁性粒子11の飽和磁化の強さMの好適範囲を示しているが、主磁極の磁力M<60[mT]もしくは磁性粒子11の飽和磁化の強さM<30×4π×10−7[Wb・m/kg](=30[emu/g])では十分強固な磁気ブラシが形成できず、均一な現像が行えない。また、主磁極の磁力M>80[mT]もしくはM>140×4π×10−7[Wb・m/kg](=140[emu/g])では磁気ブラシが現像スリーブ421上で強固に形成されるのでトナーの供給量が増加して転写時に散りが発生した。これに対し、図39のハッチングを付した好適範囲では、十分強固な磁気ブラシを形成でき均一な現像が行えるとともに、転写時に散りが発生するという問題もなかった。
なお、上記各実施形態では、感光体ドラム1上に反転現像用の静電潜像を形成し、各現像器により該静電潜像を反転現像する場合について説明したが、本発明は、感光体ドラム1上に正規現像用の静電潜像を形成し、該静電潜像を正規現像する場合にも適用することができる。
また、上記各実施形態では、感光体ドラム1上の各色のトナー像を一旦中間転写ベルト501に転写し、その後、中間転写ベルト501上のトナー像を転写紙Pに一括転写してカラー画像を形成する場合について説明したが、本発明は、中間転写ベルトの直線状の移動経路部分や転写紙の搬送方向に沿って感光体ドラムを含む画像形成ユニットを複数組並べて配置した、いわゆるタンデム型のカラー画像形成装置にも適用することができる。
図40は、中間転写ベルト501を用いたタンデム型のカラー画像形成装置の一構成例を示す概略構成図である。なお、上記図2のカラー画像形成装置と同様な部分については、同じ符号を付している。このカラー画像形成装置では、各画像形成ユニット10Bk、10Y、10M、10Cの感光体ドラム1Bk、1Y、1M、1C上に互いに異なる色のトナー像を形成し、各感光体ドラム上のトナー像を一次転写ローラ560Bk、560Y、560M、560Cで中間転写ベルト501上に重ね合わせて転写し、中間転写ベルト501上の重ねトナー像を2次転写ベルト551で搬送されている転写紙Pに一括転写する。転写紙P上のカラー画像は定着ユニット8で定着される。
図41は、中間転写ベルト501を用いずに、各感光体ドラム1上のトナー像を紙搬送ベルト570で搬送されている転写紙P上に直接転写するタンデム型のカラー画像形成装置の一構成例を示す概略構成図である。なお、上記図2のカラー画像形成装置と同様な部分については、同じ符号を付している。このカラー画像形成装置では、各画像形成ユニット10Bk、10Y、10M、10Cの感光体ドラム1Bk、1Y、1M、1C上に互いに異なる色のトナー像を形成し、各感光体ドラム上のトナー像を転写ローラ571Bk、571Y、571M、571Cにより、紙搬送ベルト570で搬送されてしいる転写紙Pに一括転写する。転写紙P上のカラー画像は定着ユニット8で定着される。
また、上記各実施形態ではカラースキャナを備えたカラー複写機の場合について説明したが、本発明は、カラープリンタやカラーFAXなど他の画像形成装置にも適用できるものである。
発明の効果
【発明の効果】
請求項1乃至1の発明によれば、潜像担持体における通電電荷量が少なくなり、潜像担持体に対する帯電・露光の繰り返しによる潜像担持体の疲労を低減することができるので、潜像担持体の長寿命化を図ることができる。しかも、上記特定の現像ポテンシャルの変動範囲における画像濃度の変動幅を所定範囲内に抑えるので、潜像担持体の帯電電位の変動等に起因した現像ポテンシャルの変動による画像濃度の低下や画像濃度ムラを抑制することができる。更に、潜像担持体から中間転写体又は転写材にトナー像を重ね合わせて転写するときのトナーの散りや中抜け現象の発生を抑制して高品質の画像を得ることができる。また、所定強度の現像電界を形成するための現像ポテンシャルの大きさを低減することができるので、上記現像ポテンシャル|V−V|の画像形成時における最大画像濃度に対応するように設定された最大設定値|V−V|maxが300V以下であっても、その近傍における現像ポテンシャルの変動範囲における画像濃度の変動幅をより確実に所定範囲内に抑えることができるという優れた効果がある。
特に、請求項の発明によれば、エッジ効果を低減することができるという優れた効果がある。
特に、請求項乃至1の発明によれば、潜像担持体上のトナーの過剰付着による地汚れ等の画質低下をより確実に防止することができるという優れた効果がある。
特に、請求項の発明によれば、現像担持体上の磁気ブラシから潜像担持体へのトナー供給能力をさらに抑制することができるという優れた効果がある。
特に、請求項の発明によれば、潜像担持体上の画像濃度及びトナーの過剰付着をより確実に制御できるという優れた効果がある。
特に、請求項1の発明によれば、トナーの流動性を確保するとともに、経時において、添加剤がトナーや磁性粒子に埋没することによる現像剤の特性変化や、過剰な添加剤に起因した潜像担持体上のフィルミングの発生等を抑制することができるという優れた効果がある。
特に、請求項1の発明によれば、経時において、現像剤の機械的損傷(ハザード)を抑制することができるという優れた効果がある。
特に、請求項1の発明によれば、画像形成プロセスユニットに含まれる潜像担持体などを個別に交換することができるという優れた効果がある。
本発明の第1の実施形態に係るカラー画像形成装置における現像ポテンシャルと画像濃度IDとの関係を示すグラフ。 同カラー画像形成装置の概略構成図。 感光体ドラムの感光層の断面図。 同カラー画像形成装置の現像器の概略構成図。 ダイナミック抵抗DRの測定装置の説明図。 同カラー画像形成装置における各部電位の関係を示す説明図。 同カラー画像形成装置における現像特性を示す四限チャート。 パッシェンの法則を示すグラフ。 トナ−散りに対する効果を説明する説明図。 トナー帯電量q/dに対する個数分布を示すグラフ。 トナー粒径に対する個数分布を示すグラフ。 トナー帯電量q/dの個数分布プロファイルの半値幅と地汚れΔIDとの関係を示すグラフ。 現像ローラの最大磁極の磁力(磁束密度)及び現像剤の磁性粒子の飽和磁化の強さの好適範囲を示すグラフ。 同カラー画像形成装置の現像領域におけるトナー及び磁性粒子の様子を示す説明図。 同カラー画像形成装置におけるライン画像及びベタ画像に対する現像ガンマ特性のグラフ。 比較例におけるライン画像及びベタ画像に対する現像ガンマ特性のグラフ。 ベタ画像のエッジ近傍における画像濃度の変化を示すグラフ。 現像ガンマ特性に対する現像ローラ上の現像剤層のダイナミック抵抗の影響を示すグラフ。 本発明の第2の実施形態に係るカラー画像形成装置に用いた現像器の概略構成図。 同カラー画像形成装置における現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を示すグラフ。 同カラー画像形成装置における現像ポテンシャルと画像濃度IDとの関係を示すグラフ。 変形例に係る現像器の概略構成図。 本発明の第3の実施形態に係るカラー画像形成装置に用いた現像器の概略構成図。 (a)及び(b)は、現像ローラの表層の体積抵抗率測定システムの説明図。 現像ローラ上のトナー帯電量分布の測定結果を示すグラフ。 経時における地汚れ発生の状況を示すグラフ。 トナーの平均帯電量を変化させたときの現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を示すグラフ。 球形トナー及び粉砕トナーのそれぞれを用いたときの現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を示すグラフ。 本発明の第4の実施形態に係るカラー画像形成装置に用いた現像器の概略構成図。 電位差|V−V|と電位差|V−V|との関係を示すグラフ。 トナー粒径をパラメータとした感光体ドラム上のトナー付着量とトナー層厚との関係を示すグラフ。 トナー粒径をパラメータとした感光体ドラム上のトナー付着量とトナー層厚との関係を示すグラフ。 トナーの使用比率をパラメータとした現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を示すグラフ。 ドクターギャップGDと磁気ブラシの穂の高さとの関係を示すグラフ。 磁気ブラシの穂の高さをパラメータとした現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を示すグラフ。 磁性粒子(キャリア)に対するトナーの被覆率をパラメータとした現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を示すグラフ。 感光体ドラムに対する現像スリーブの回転線速比をパラメータとした現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を示すグラフ。 現像剤の汲み上げ量をパラメータとした現像ポテンシャルとトナー付着量との関係を示すグラフ。 現像極の磁力及び磁性粒子(キャリア)の好適範囲を示すグラフ。 本発明の他の実施形態に係るカラー画像形成装置の概略構成図。 本発明の更に他の実施形態に係るカラー画像形成装置の概略構成図。
1 感光体ドラム
1B 感光体ドラムの導電性基体
1P 感光体ドラムの感光層
2 帯電チャージャ
3 露光装置
4 リボルバ現像ユニット
5 転写装置
6 クリーニング装置
10 トナー
11 磁性粒子
12 二成分現像剤
20 転写紙
40() 現像器
50 画像形成プロセスユニット
401 ケーシング
402、420 現像ローラ
402a 現像ローラの芯金(導電性基体)
402b 現像ローラの弾性層
403 磁気ブラシローラ
404、405 攪拌・搬送部材
406 規制ブレード
407 磁石部材
408 スリーブ
409 電源(現像バイアス用)
410 電源(トナー供給バイアス用)
411 アジテータ
412 供給ローラ
413 規制ブレード
414 規制ブレード
500 中間転写ユニット
501 中間転写ベルト
550 2次転写ユニット
551 2次転写ベルト
A1 現像領域
A2 トナー供給領域
B1 1次転写部
B2 2次転写部

Claims (13)

  1. 潜像担持体と、該潜像担持体の表面を一様に帯電し画像情報に基づいて露光することにより該潜像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、トナーを含む現像剤を現像剤担持体に担持し該潜像担持体に対向する現像領域に搬送することにより該潜像担持体上の潜像を現像してトナー像とする現像装置と、該現像剤担持体に現像バイアスVBを印加する現像バイアス印加手段と、該潜像担持体に形成されたトナー像を、中間転写体を介して転写材に転写しあるいは中間転写体を介さずに所定方向に搬送されている転写材に直接転写する転写手段とを備え、該転写材上に複数のトナー像を重ね合わせた画像を形成する画像形成装置において、
    該潜像担持体の露光前の帯電電位の絶対値が400V以下であり、
    該現像に用いる現像剤が、磁性粒子と球形度が95%以上の球形トナーとを含む二成分現像剤であり、
    該現像剤担持体上に担持される二成分現像剤に含まれる磁性粒子のダイナミック抵抗が10Ω以下であり、
    該現像剤担持体上のトナーの平均帯電量の絶対値が10μC/g以上21μC/g未満であり、該トナーの体積平均粒径が3μm以上12μm以下であり、
    該潜像担持体と該現像剤担持体との間隙である現像ギャップが0.2mm以上0.8mm以下であり、
    該潜像担持体上の露光によって電位が低下した露光部電位VLと該現像バイアスVとの電位差の絶対値である現像ポテンシャル|V−V|の画像形成時における最大画像濃度に対応するように設定された最大設定値|V−V|maxが、300V以下であり、
    潜像担持体が、導電性基体上に感光層を有するものであり、
    現像領域における該潜像担持体表面に隣接し該二成分現像剤の磁性粒子からなる磁気ブラシの潜像担持体側の先端と該潜像担持体表面との間のトナー層が形成された領域であって該潜像担持体表面に接触して現像に寄与するトナーが存在している現像寄与トナー存在領域の単位面積あたりの静電容量CTLが、該潜像担持体の感光層の単位面積あたりの静電容量CPCよりも大きいことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    上記潜像担持体上の最大付着量が、0.6mg/cm以下であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項の画像形成装置において、
    上記潜像担持体上のトナーの最大付着層厚が3層以下であることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1の画像形成装置において、
    上記現像剤担持体上に形成される磁気ブラシにおけるトナー供給量に対する上記現像に使用されるトナー使用量の比率が70%以上であることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項の画像形成装置において、
    上記現像領域において上記現像剤担持体の表面及び上記潜像担持体の表面が同方向に移動し、
    該潜像担持体の表面の線速に対する該現像担持体の表面の線速の比率が3以下であることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1、2、3、4又は5の画像形成装置において、
    現像ポテンシャル|V−V|を一定値に制御する制御手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1の画像形成装置において、
    上記現像剤担持体に対する現像剤の汲み上げ量が60mg/cm以下であることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1の画像形成装置において、
    上記現像剤担持体上に形成される磁気ブラシの高さが、上記潜像担持体と該現像剤担持体との間の現像ギャップの2倍以下であることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項の画像形成装置において、
    上記現像剤担持体に設けた現像極による該現像剤担持体表面における磁束密度Tが60≦T≦80[mT]の範囲内にあり、
    上記磁性粒子の飽和磁化の強さMが30×4π×10−7 ≦140×4π×10−7[Wb・m/kg])の範囲内にあることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項1の画像形成装置において、
    上記磁性粒子に対する上記トナーの被覆率が、50%以下であることを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10の画像形成装置において、
    上記現像剤のトナーに対する添加剤の添加量が、0.5質量部以上且つ1.8質量部以下であることを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11の画像形成装置において、
    上記現像装置に入力する現像駆動トルクが、0.15N・m以下であることを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12の画像形成装置における上記潜像担持体と、上記潜像形成手段を構成する帯電装置、該潜像担持体の表面をクリーニングするクリーニング装置及び上記現像装置の少なくとも一つとを、画像形成装置本体に対して着脱可能に一体構造物として構成したことを特徴とする画像形成プロセスユニット。
JP2001272150A 2001-09-07 2001-09-07 画像形成装置及び画像形成プロセスユニット Expired - Fee Related JP5459568B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001272150A JP5459568B2 (ja) 2001-09-07 2001-09-07 画像形成装置及び画像形成プロセスユニット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001272150A JP5459568B2 (ja) 2001-09-07 2001-09-07 画像形成装置及び画像形成プロセスユニット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003076121A JP2003076121A (ja) 2003-03-14
JP5459568B2 true JP5459568B2 (ja) 2014-04-02

Family

ID=19097561

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001272150A Expired - Fee Related JP5459568B2 (ja) 2001-09-07 2001-09-07 画像形成装置及び画像形成プロセスユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5459568B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004341252A (ja) * 2003-05-15 2004-12-02 Ricoh Co Ltd 電子写真現像剤用キャリア、現像剤、現像装置及びプロセスカートリッジ
JP4672243B2 (ja) * 2003-06-27 2011-04-20 株式会社リコー 現像装置及び画像形成装置
US7457571B2 (en) 2004-09-29 2008-11-25 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus and process cartridge
JP2007114757A (ja) * 2005-09-21 2007-05-10 Canon Inc 画像形成装置

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02308186A (ja) * 1989-05-23 1990-12-21 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JPH04219771A (ja) * 1990-12-20 1992-08-10 Konica Corp 現像装置
JPH05188755A (ja) * 1992-01-11 1993-07-30 Ricoh Co Ltd 現像装置
JPH05249794A (ja) * 1992-03-03 1993-09-28 Ricoh Co Ltd カラー画像形成方法
JPH07134464A (ja) * 1993-11-12 1995-05-23 Minolta Co Ltd 多色画像形成方法
JP3702512B2 (ja) * 1994-11-25 2005-10-05 コニカミノルタホールディングス株式会社 画像形成方法及び現像剤
JPH0943910A (ja) * 1995-08-03 1997-02-14 Ricoh Co Ltd 乾式二成分系現像剤
JPH10123841A (ja) * 1996-10-25 1998-05-15 Minolta Co Ltd 現像装置
JP2000098733A (ja) * 1998-09-18 2000-04-07 Canon Inc 現像装置並びにこの現像装置を備えるプロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP2000122355A (ja) * 1998-10-13 2000-04-28 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2000206734A (ja) * 1999-01-18 2000-07-28 Canon Inc トナ―及び画像形成方法
JP2000267421A (ja) * 1999-03-15 2000-09-29 Konica Corp カラー画像形成装置
JP4217365B2 (ja) * 1999-05-17 2009-01-28 キヤノン株式会社 トナー及び画像形成方法
JP2001125369A (ja) * 1999-10-26 2001-05-11 Sharp Corp 現像装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003076121A (ja) 2003-03-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7218881B2 (en) Developing apparatus features first and second developing members and image forming apparatus having the same
US6463244B2 (en) Image forming apparatus, developing device therefor and image forming process unit
JP2008176316A (ja) 画像形成装置
US20080089724A1 (en) Developing roller, and developing device and image-forming apparatus using the same
JP4920992B2 (ja) 画像形成装置
JP4980519B2 (ja) 画像形成装置
JP5459568B2 (ja) 画像形成装置及び画像形成プロセスユニット
JP3782925B2 (ja) 画像形成装置
JP2002341633A (ja) 画像形成装置及び画像形成プロセスユニット
JP2004151358A (ja) 画像形成装置
JP2002156826A (ja) 画像形成装置
JP4847259B2 (ja) 画像形成装置
JP2002182468A (ja) 画像形成装置
JP3543749B2 (ja) 画像形成装置及び画像形成プロセスユニット
JP2006308732A (ja) 現像装置
JP3984919B2 (ja) 現像装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP2004212642A (ja) 画像形成方法及び装置
JP4077202B2 (ja) 画像形成装置
JP2003316155A (ja) 現像装置、画像形成装置、及び画像形成方法
JP2006317980A (ja) 現像装置、画像形成装置及び画像形成プロセスユニット
JP2006220815A (ja) 画像形成装置
JP4440004B2 (ja) 現像装置
JP2001272858A (ja) 現像装置、画像形成装置及び画像形成プロセスユニット
JP2004021201A (ja) 現像装置
JP5256815B2 (ja) 磁気ブラシ現像装置及びこれを用いた画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080724

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110520

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110719

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120420

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120619

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130329

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130527

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131220

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140102

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees