JP2000206734A - トナ―及び画像形成方法 - Google Patents

トナ―及び画像形成方法

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JP2000206734A
JP2000206734A JP885099A JP885099A JP2000206734A JP 2000206734 A JP2000206734 A JP 2000206734A JP 885099 A JP885099 A JP 885099A JP 885099 A JP885099 A JP 885099A JP 2000206734 A JP2000206734 A JP 2000206734A
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toner
substituent
resin
binder resin
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JP885099A
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English (en)
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Hiroyuki Fujikawa
博之 藤川
Hirohide Tanigawa
博英 谷川
Masami Fujimoto
雅己 藤本
Naokuni Kobori
尚邦 小堀
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Canon Inc
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Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 熱ロール定着器を用いる中〜高速機や、耐熱
フィルムを介した固定発熱ヒータによる圧着加熱定着方
式を使用する中〜低速機においても良好な低温定着性を
示し、且つ低温から高温までのオフセットによる加熱部
材の汚染を生じることのないトナーを提供する。 【解決手段】 結着樹脂及びイミダゾール化合物を含有
するトナーにおいて、 結着樹脂は、第1の重合性単量体群と、それとは異な
る第2の重合性単量体群とを、縮重合及び付加重合させ
ることにより得られる樹脂成分を含み、 イミダゾール化合物は、下記一般式(1)で示される
イミダゾールユニットを2つ以上有する化合物であるこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法,静電
記録法,静電印刷法及びトナージェット記録法の如き画
像形成方法に用いられるトナー、及び該静電潜像を現像
する工程を有する画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては、米国特許第
2,297,691号明細書、特公昭42−23910
号公報及び特公昭43−24748号公報等に記載され
ている如く多数の方法が知られているが、一般には光導
電性物質を利用し、種々の手段により感光体上に電気的
潜像を形成し、次いで該潜像をトナーを用いて現像し、
必要に応じて紙等の転写材にトナー画像を転写した後、
加熱、圧力、加熱加圧或いは溶剤蒸気などにより定着
し、複写物を得、感光体上に転写されずに残ったトナー
を種々の方法でクリーニングする工程を繰り返すもので
ある。
【0003】近年、このような複写装置は、複合化やパ
ーソナル化等、変遷しつつある市場ニーズを反映し、よ
り小型化、より軽量化、より高速化、そして更なる高信
頼性が厳しく追求されてきており、その結果、トナーに
要求される性能もより高度化してきている。
【0004】例えば、トナー像を紙等の転写シート上に
定着する工程に関して、種々の方法や装置が提案、開発
されているが、現在もっとも一般的な方法は熱ローラー
による加熱圧着方式である。熱ローラーによる加熱圧着
方式はトナーに対し離型性を有する材料で表面を形成し
た熱ローラー表面に、被定着シートのトナー画像を加圧
下で接触しながら通過させることにより定着を行うもの
である。この方法は、熱ローラーの表面と被定着シート
のトナー像とが加圧下で接触するため、トナー像を被定
着シート上に定着する際の熱効率が極めて良好であり、
迅速に定着を行うことができる。
【0005】しかし、上述の従来多用されてきた熱ロー
ラー定着方式は、転写材の通過あるいは他の外的要因で
熱ローラーの温度が変動することによる定着不良、ま
た、加熱ローラーへトナーが移転する、いわゆるオフセ
ット現象を防止するために、加熱ローラーを最適な温度
範囲に維持する必要があり、このためには加熱ローラー
あるいは加熱体の熱容量を大きくしなければならず、こ
れには大きな電力を必要とすると共に、画像形成装置の
大型化や機内昇温を招く結果となる。
【0006】そこで、従来から、定着ローラー表面にト
ナーを付着させない、あるいは低温定着性を向上させる
目的で、各種各様の手段が提案されてきた。例えば、ロ
ーラー表面をトナーに対して離型性の優れた材料、シリ
コーンゴムやフッ素系樹脂などで形成し、更にオフセッ
ト防止及びローラー表面の疲労を防止するために、シリ
コーンオイルのような離型性の良い液体の薄膜でローラ
ー表面を被覆することが行われている。しかしながら、
この方法はトナーのオフセットを防止する点では極めて
有効であるが、オフセット防止用液体を供給するための
装置が必要なため、やはり定着装置が複雑になり装置が
大型化する等の問題点を有している。
【0007】従って、良好なトナー顕画像の転写材への
定着性、およびオフセット防止等を達成しつつ、効率良
い定着方法を実現するためには、上述のような定着装置
に加えて、トナーの特性に負うところが非常に大きくな
る。
【0008】従来、トナー用樹脂としてはポリエステル
樹脂及びスチレン系樹脂などのビニル系共重合体が主に
使用されている。ポリエステル樹脂は低温定着性に優れ
た性能を有しているが、その反面高温でのオフセット現
象を発生しやすいという欠点を有すると言われ、この欠
点を補うためにポリエステル樹脂の分子量を上げて粘弾
性特性を改良する試みが行なわれてきたが、この場合に
は低温定着性を損なうという問題点があり、また、トナ
ー製造時の粉砕性についても悪化させてしまいトナーの
微粒子化にも適さない結着樹脂となってしまう。
【0009】またスチレン系樹脂などのビニル系共重合
体は、トナー製造時の粉砕性に優れ、高分子量化が容易
なため耐高温オフセット性には優れているが、低温定着
性を向上させるために低分子量化したり、ガラス転移温
度を下げたりと耐ブロッキング性や現像性が悪化してし
まうという問題点があった。
【0010】これら2種類の樹脂の長所を有効に生か
し、欠点を補うためにこれらの樹脂を混合して使用する
方法もいくつか検討されている。
【0011】例えば、特開昭54−114245号公報
では、ポリエステル樹脂とビニル系共重合体を混合した
樹脂を含有するトナーが開示されている。
【0012】また、特開昭56−116043号公報、
特開昭58−159546号公報では、ポリエステル樹
脂の存在下で単量体を重合して得られる重合体を含有す
ることを特徴とするトナーが開示されている。
【0013】特開昭58−102246号公報、特開平
1−156759号公報では、不飽和ポリエステル存在
下でビニル系共重合体を重合して得られる重合体を含有
することを特徴とするトナーが開示されている。
【0014】特開平2−881号公報では、酸価を有す
る単量体を共重合したスチレン系樹脂とポリエステル樹
脂とがスチレン系樹脂の酸基を介してエステル結合した
重合体を含むことを特徴とするトナーが開示されてい
る。
【0015】特開平7−98517号公報、特開平10
−87839号公報では、ポリエステル樹脂の原料モノ
マーとビニル系共重合体の原料モノマー及びいずれのモ
ノマーとも反応する化合物を同一容器内に入れて、生成
反応を行い得られる重合体を含有するトナーが開示され
ている。
【0016】しかしながら、ポリエステル樹脂とビニル
系共重合体とは化学的な構造が大きく異なるために相溶
性が悪く、低温定着性、耐高温オフセット性、耐ブロッ
キング性をすべて満足するものとするのは難しい。
【0017】一方、トナーは現像される静電潜像の帯電
極性に応じて、正又は負の電荷を有する必要があり、こ
のために、染料、顔料或いは荷電制御剤を添加すること
が一般に知られている。この中で、正荷電制御剤として
は、四級アンモニウム塩やこれらのレーキ顔料、三級ア
ミノ基或いは四級アンモニウム塩を側鎖に有するポリマ
ー、トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料、
ニグロシン及び脂肪酸金属塩等による変性物などが知ら
れている。
【0018】しかし、これら従来の正荷電制御剤では、
トナーに十分な帯電量を与えられなかったり、あるいは
十分な帯電量が与えられても、他のトナー構成材料の影
響を受け、過剰なトナー摩擦帯電あるいは不均一帯電を
起こすことによるブロッチの発生やトナー凝集性の増加
を招いたり、また、画像濃度低下やカブリなどの現像特
性の劣化を発生しやすかった。この傾向は、酸価を有す
る正帯電性トナーやポリエステル成分を構成成分とする
正帯電性トナーにおいて特に顕著になる。また、トナー
中から荷電制御剤が欠落しそれが現像剤担持体であるス
リーブ表面に固着することにより発生するスリーブ汚染
の問題があった。
【0019】他方、トナーを現像剤担持体であるスリー
ブと接触させて、摩擦帯電させる場合において、如何に
長期安定的に効率よく適正な帯電付与を維持できるかと
いう問題がある。
【0020】電子写真法を用いた画像形成装置における
スリーブとしては、例えば金属、あるいはその合金また
はその化合物を円筒状に成型し、その表面を電解、ブラ
スト、ヤスリ等で所定の表面粗さになるように処理した
ものが用いられる。一般的なスリーブ基体材料として
は、特開昭57−66455号公報に提案されたステン
レス鋼、アルミニウム、ニッケルが広く用いられてい
る。
【0021】しかし、これらのスリーブを用いて従来の
荷電制御剤を用いた正帯電性トナーの帯電付与を行なう
場合においては、トナー帯電量の調整が難しく、例え
ば、スリーブ基体材料としてステンレス鋼を用いた場合
には、帯電付与力が強いため、スリーブ表面近傍に存在
するトナーは非常に高い電荷を有することになり、スリ
ーブ表面に鏡映力により強烈に引きつけられてしまい不
動層を形成する。これによりトナーのスリーブとの摩擦
機会が減少し、好適な帯電付与が阻害される。この結
果、トナーの不均一帯電や過剰帯電によるブロッチが発
生しやすくなり、当然現像特性も劣化する。
【0022】また、スリーブ基体材料としてアルミニウ
ムを用いた場合は、正帯電性トナーに対する帯電付与能
力が高いが、材質の持つ柔らかさのために、耐久性に乏
しく、表面摩耗による画像劣化を発生しやすい。そこで
耐摩耗性を持たせるために、アルミ基体表面に金属をコ
ートしたりメッキする技術もあるが、スリーブ表面の硬
度向上により耐久性は良好になる反面、ステンレス鋼等
と比べ、正帯電性トナーに対する帯電付与能力が小さい
ものが多く、トナーの帯電不良を招きやすかった。
【0023】同様に、スリーブ基体材料表面に樹脂層を
設けたものについては、耐久性は良好であるが、トナー
に対する帯電付与特性の制御に制約があり、負帯電付与
に対しては応用範囲が広いが、正帯電付与に応用しよう
とした場合、適当な帯電付与能力を持たせることができ
ず、特に、結着樹脂が酸価を有する場合やポリエステル
成分を構成成分とする場合には、帯電付与することが困
難であるのが現状である。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に述べ
た問題点を解決するトナー及び該トナーを用いた画像形
成方法を提供することを目的とする。
【0025】本発明の目的は、熱ロール定着器を用いる
中〜高速機や、耐熱フィルムを介した固定発熱ヒータに
よる圧着加熱定着方式を使用する中〜低速機においても
良好な低温定着性を示し、且つ低温から高温までのオフ
セットによる加熱部材の汚染を生じることのないトナー
及び該トナーを用いた画像形成方法を提供することにあ
る。
【0026】さらに、本発明の目的は、現像剤担持体上
でブロッチのない均一なコート層が得られ、耐久性が高
く安定した高画像濃度及び低カブリが得られるなど、長
期安定的に良好な画像特性が得られるトナー及び該トナ
ーを用いた画像形成方法を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも結
着樹脂及びイミダゾール化合物を含有するトナーにおい
て、 該結着樹脂は、第1の重合性単量体群と、それとは異
なる第2の重合性単量体群とを、縮重合及び付加重合さ
せることにより得られる樹脂成分を含み、 該イミダゾール化合物は、下記一般式(1)で示され
るイミダゾールユニットを2つ以上有する化合物である
ことを特徴とするトナーに関する。
【0028】
【化3】 (式中、R1,R3及びR4は、水素、置換基を有しない
アルキル基、置換基を有するアルキル基、置換基を有し
ないアリール基、置換基を有するアリール基、置換基を
有しないアラルキル基、置換基を有するアラルキル基、
置換基を有しないアミノ基、置換基を有するアミノ基、
ハロゲン、置換基を有しない複素環及び置換基を有する
複素環からなる群から選択される基を示し、同一であっ
てもそれぞれ異なっていても良く、R2は、水素、置換
基を有しないアルキル基、置換基を有するアルキル基、
置換基を有しないアリール基、置換基を有するアリール
基、置換基を有しないアラルキル基、置換基を有するア
ラルキル基、置換基を有しない複素環及び置換基を有す
る複素環からなる群から選択される基を示し、R1
2,R3及びR4は、フェニレン基、プロペニレン基、
アルケニレン基、ビニレン基及びアルキレン基からなる
群から選択される連結基を介して、イミダゾールユニッ
トを連結してもよく、R3及びR4は相互に連結されて芳
香環又は複素環を形成していても良い。) さらに本発明は、静電潜像保持体上に静電潜像を形成す
る潜像形成工程;及び現像剤担持体上表面に担持され且
つ搬送されるトナーを有する一成分系現像剤で該静電潜
像を現像する工程;を有する画像形成方法において、該
現像剤担持体は、少なくとも表面が樹脂を含む材料によ
って形成されており、該トナーとして、上記構成のトナ
ーを用いることを特徴とする画像形成方法に関する。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明者は、少なくとも結着樹脂
及びイミダゾール化合物を含有するトナーにおいて、結
着樹脂として、それぞれ独立した生成反応を有する2種
の重合体成分の原料モノマーと、該モノマーのいずれと
も反応する化合物を混合して反応させることにより得ら
れる樹脂成分を含み、イミダゾール化合物として、特定
のイミダゾール化合物を含有することにより、トナーと
しての帯電特性及び粉体特性を損なうことなく更に良好
な耐オフセット性及び耐ブロッキング性が達成されるこ
とを明らかにした。特に、該トナーを摩擦帯電させるス
リーブとして、少なくとも表面が樹脂を含む材料によっ
て形成されたものを用いる場合には、更に優れた帯電付
与特性が得られ、更に適正な帯電付与を長期安定的に保
持することが可能であり、その結果、優れた現像特性を
維持できることを明らかにした。
【0030】本発明における効果発現の理由について以
下に述べる。
【0031】該トナーにおいて、該結着樹脂及び特定の
イミダゾール化合物を含有する場合、トナーとしての均
一な摩擦帯電性に優れ、その一方で過剰帯電を抑制する
という優れた特性を有することが明らかになった。本発
明のトナーの過剰帯電が抑制されるメカニズムについて
は現時点では解明できていないが、結着樹脂中のカルボ
キシル基と水酸基と該イミダゾール化合物との間に何ら
かの相互作用が生じていると考えられる。いずれにせ
よ、トナーの過剰帯電が抑制される。例えば、スリーブ
にステンレス鋼を用いた場合でも安定した帯電性を有す
るため、ブロッチの発生が抑制される。
【0032】本発明で用いる一般式(1)に示したイミ
ダゾール化合物を含有したトナーは、高湿あるいは低湿
環境下においても帯電特性の変動が少なく、安定した現
像特性を保持できると同時に、上記結着樹脂を用いた場
合トナーからの該イミダゾール化合物の欠落が少ないた
め、スリーブ汚染の発生を抑制できる。
【0033】該イミダゾール化合物のトナーからの欠落
が抑制される理由は、該イミダゾール化合物中の2級ア
ミンと樹脂中のカルボキシル基と水酸基の相互反応であ
ると考えられる。
【0034】また、本発明で用いられるトナーは、現像
剤担持体との摩擦帯電プロセスにおいて、現像剤担持体
材質として、一般的なステンレス鋼やアルミニウム、あ
るいは金属メッキを用いても良好な摩擦帯電性能を示す
が、従来、正摩擦帯電が困難であった樹脂を含む被覆層
が形成された現像剤担持体との接触においても、遥かに
優れた帯電付与能を示すことが明らかになった。
【0035】従来から知られている一般的な正帯電性荷
電制御剤、例えばニグロシンを含有したトナーは、ステ
ンレス鋼との接触で良好な正帯電特性を示すことが知ら
れている。このトナーを樹脂層(例えばカーボンブラッ
ク分散樹脂層)を表面層に持つ現像剤担持体と接触させ
ると、正帯電性はやや低下し、更に上記結着樹脂の場合
には、帯電性能がさらに低下する。また、トナー中から
荷電制御剤が欠落しそれが現像剤担持体であるスリーブ
表面に固着することにより発生するスリーブ汚染が生じ
る。
【0036】これに対し、本発明のトナーで用いる特定
のイミダゾール化合物を用いた場合は、ステンレス鋼と
の接触によっても良好な帯電性能を示すが、樹脂層を表
面層に持つ現像剤担持体と接触させる場合の方が、更に
優れた帯電性能を示す。この傾向は、上記結着樹脂を用
いる場合に特に効果があり、ステンレス鋼と接触させた
場合と比較し、遥かに高い帯電性能を示すことが明らか
になった。
【0037】この結果、トナーの現像能力が向上し、画
像濃度が高く、カブリの少ない高品位画像が得られる。
【0038】本発明のトナーは、トナー製造工程中の混
練工程などで溶融混練され、結着樹脂が架橋反応するこ
とにより、効果がより発現される。結着樹脂中で該イミ
ダゾール化合物が触媒或いは架橋剤として機能し、結着
樹脂中のエステル化反応或いはイミダゾールを介した反
応を促進させ高分子化させることにより、耐オフセット
などの効果を発現させるTHF不溶分を生成する。特
に、イミダゾールユニットを2つ以上有する化合物を含
有するときに効果があり、イミダゾールユニットが1つ
の化合物に比べ、更に良好な耐オフセット性を示す。更
に、定着時にも効果が現れ、定着ローラに移行したトナ
ーもウェブ等のクリーニング部材で除去しやすく、オフ
セット量も低減し、クリーニングブレードの劣化の抑制
に効果がある。
【0039】本発明のトナーの結着樹脂成分の酸価は、
0.5乃至40mgKOH/g、好ましくは1.0乃至
35mgKOH/g、更に好ましくは1.5乃至30m
gKOH/gが好ましい。本発明のトナーは結着樹脂成
分中に所望の酸価を有することにより、良好な現像性、
また、スリーブ汚染防止効果及び定着ローラなどの加熱
部材の汚染防止を達成できる。
【0040】酸価が0.5mgKOH/g未満の場合に
は、定着性、イミダゾール化合物との相互反応による現
像安定性やスリーブ汚染防止効果及び定着ローラなどの
加熱部材の汚染防止効果が発現されず、40mgKOH
/g超となる場合には、正帯電性トナーの場合、トナー
粒子中の結着樹脂の負帯電性が強くなり、画像濃度が低
下し、カブリが増加する傾向がある。
【0041】トナー中の結着樹脂中のTHF不溶分は、
5乃至50重量%含有するとき、定着ローラなどの加熱
部材からの良好な離型性を発現する。特に高速機に適用
された場合、定着ローラなどの加熱部材などへのトナー
のオフセット量が低減し、そのクリーニング部材である
ウェブなどの消費量の低減などに効果がある。また、逆
に朝一などでのクリーニング部材からのトナーの再転写
による裏汚れに対しても効果がある。
【0042】本発明で述べている「トナーの結着樹脂成
分の酸価」とは、結着樹脂以外の添加物(着色剤や磁性
体)の酸価及び含有量を別途測定し計算より求めた酸価
を示している。
【0043】トナーの結着樹脂中のTHF不溶分は、好
ましくは10乃至45重量%、更に好ましくは15乃至
40重量%が好ましい。50重量%を超える場合には、
定着性が悪化するだけでなく、トナー中において帯電性
が不均一になる。
【0044】また、本発明のトナーのガラス転移温度
(Tg)は50〜70℃が好ましい。Tgが50℃未満
の場合、耐ブロッキング性が悪化し、70℃を超える場
合は定着性が悪化する。
【0045】本発明において、トナーの結着樹脂成分中
のTHF不溶分は以下のようにして測定される。
【0046】トナー0.5〜1.0gを秤量し(W1
g)、円筒濾紙(例えば東洋濾紙社製No.86R)を
入れてソックスレー抽出器にかけ、溶媒としてTHF2
00mlを用いて10時間抽出し、溶媒によって抽出さ
れた可溶成分溶液をエバポレートした後、100℃で数
時間真空乾燥し、THF可溶樹脂成分量を秤量する(W
2g)。トナー中の樹脂成分以外の質量を求める(W3
g)。THF不溶分は下記式から求められる。
【0047】
【数1】
【0048】本発明において、トナー及び結着樹脂の可
溶成分の酸価(JIS酸価)は、以下の方法により求め
る。
【0049】<酸価の測定>基本操作はJIS K−0
070に準ずる。 1)試料は予め結着樹脂(重合体成分)以外の添加物を
除去して使用するか、結着樹脂及び架橋された結着樹脂
以外の成分の酸価及び含有量を予め求めておく。試料の
粉砕品0.5〜2.0(g)を精秤し、重合体成分の重
さをW(g)とする。例えば、トナーから結着樹脂の酸
価を測定する場合は、着色剤又は磁性体等の酸価及び含
有量を別途測定しておき、計算により結着樹脂の酸価を
求める。 2)300(ml)のビーカーに試料を入れ、トルエン
/エタノール(4/1)の混合液150(ml)を加え
溶解する。 3)0.1mol/lのKOHのエタノール溶液を用い
て、電位差滴定装置を用いて滴定する(例えば、京都電
子株式会社製の電位差滴定装置AT−400(win
workstation)とABP−410電動ビュレ
ットを用いての自動滴定が利用できる)。 4)この時のKOH溶液の使用量をS(ml)とし、同
時にブランクを測定し、この時のKOH溶液の使用量を
B(ml)とする。 5)次式により酸価を計算する。fはKOHのファクタ
ーである。
【0050】酸価(mgKOH/g)={(S−B)×
f×5.61}/W
【0051】本発明で用いられる結着樹脂は、それぞれ
独立した生成反応を有する2種の重合体成分の原料モノ
マーと、該モノマーのいずれとも反応する化合物を混合
して反応させることにより得られる樹脂成分を含む樹脂
である。それぞれの生成反応としては、縮重合反応樹
脂、付加重合反応樹脂を生成する生成反応であることが
好ましい。縮重合反応樹脂の例として、ポリエステル、
ポリエステル・ポリアミド、ポリアミド等の樹脂が挙げ
られる。付加重合反応樹脂の例として、ラジカル重合反
応により得られるビニル系樹脂が挙げられる。
【0052】該結着樹脂が、これらの2種の重合反応よ
り生成した樹脂を同時に含むことにより、低温定着性を
良好にし、耐オフセット性を更に良化させたトナーを得
ることができる。
【0053】縮重合系樹脂であるポリエステル樹脂は、
2価又は3価以上のアルコール成分と2価又は3価以上
の多価カルボン酸類またはその誘導体である酸成分を原
料モノマーとして得ることができる。
【0054】2価のアルコール成分としては、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジ
オール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−
ヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA、また式
(A)で表わされるビスフェノール及びその誘導体;
【0055】
【化4】 (式中、Rはエチレンまたはプロピレン基であり、x,
yはそれぞれ0以上の整数であり、かつ、x+yの平均
値は0〜10である。)。
【0056】また、式(B)で示されるジオール類;
【0057】
【化5】 であり、x′,y′は0以上の整数であり、かつ、x′
+y′の平均値は0〜10である。)が挙げられる。
【0058】2価の酸成分としては、例えばフタル酸、
テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸などのベン
ゼンジカルボン酸類又はその無水物、低級アルキルエス
テル;こはく酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン
酸などのアルキルジカルボン酸類又はその無水物、低級
アルキルエステル;n−ドデセニルコハク酸、n−ドデ
シルコハク酸などのアルケニルコハク酸類もしくはアル
キルコハク酸類、又はその無水物、低級アルキルエステ
ル;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸
などの不飽和ジカルボン酸類又はその無水物、低級アル
キルエステル;等のジカルボン酸類及びその誘導体が挙
げられる。
【0059】また、架橋成分としても働く3価以上のア
ルコール成分と3価以上の酸成分を併用することが好ま
しい。
【0060】3価以上の多価アルコール成分としては、
例えばソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロ
ール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジ
ペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、
1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタン
トリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオ
ール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、ト
リメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,
3,5−トリヒドロキシベンゼン等が挙げられる。
【0061】また、本発明における3価以上の多価カル
ボン酸成分としては、例えばトリメリット酸、ピロメリ
ット酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,
2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタ
レントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカル
ボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,
5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル
−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テト
ラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−
オクタンテトラカルボン酸、エンポール三量体酸、及び
これらの無水物、低級アルキルエステル;次式
【0062】
【化6】 (式中、Xは炭素数3以上の側鎖を1個以上有する炭素
数5〜30のアルキレン基又はアルケニレン基)で表わ
されるテトラカルボン酸等、及びこれらの無水物、低級
アルキルエステル等の多価カルボン酸類及びその誘導体
が挙げられる。
【0063】本発明に用いられるアルコール成分として
は、ポリエステル成分中の40〜60mol%、好まし
くは45〜55mol%、酸成分としては60〜40m
ol%、好ましくは55〜45mol%であることが好
ましい。
【0064】また3価以上の多価の成分は、ポリエステ
ル成分中の1〜60mol%であることも好ましい。
【0065】付加重合系樹脂であるビニル系樹脂は、以
下のモノマーを原料にして得ることができる。
【0066】例えばスチレン;o−メチルスチレン、m
−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシ
スチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレ
ン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、
2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、
p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチ
レン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチ
レン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチ
レン、等のスチレン誘導体;エチレン、プロピレン、ブ
チレン、イソブチレンなどのエチレン不飽和モノオレフ
ィン類;ブタジエン、イソプレン等の不飽和ポリエン
類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、沸化ビ
ニルなどのハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオ
ン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルなどのビニルエステル
類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル
酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル
酸ドデシル、メタクリル酸(2−エチルヘキシル)、メ
タクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタク
リル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルア
ミノエチルなどのα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エ
ステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アク
リル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸
プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシ
ル、アクリル酸(2−エチルヘキシル)、アクリル酸ス
テアリル、アクリル酸(2−クロルエチル)、アクリル
酸フェニルなどのアクリル酸エステル類;ビニルメチル
エーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエ
ーテルなどのビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、
ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンな
どのビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニル
カルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロ
リドンなどのN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類;
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミ
ドなどのアクリル酸誘導体もしくはメタクリル酸誘導体
が挙げられる。これらのビニル系モノマーは単独もしく
は2つ以上のモノマーを混合して用いられる。
【0067】これらの中でもスチレン系共重合体、スチ
レン−アクリル系共重合体となるようなモノマーの組み
合わせが好ましい。
【0068】本発明でビニル系樹脂を用いる場合、以下
に例示する様な多官能性開始剤あるいは単官能性開始剤
が用いられる。
【0069】多官能構造を有する多官能性重合開始剤の
具体例としては、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,3−ビス
−(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、
2,5−ジメチル−2,5−(t−ブチルパーオキシ)
ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチ
ルパーオキシ)ヘキサン、トリス−(t−ブチルパーオ
キシ)トリアジン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ
シクロヘキサン、2,2−ジ−t−ブチルパーオキシブ
タン、4,4−ジ−t−ブチルパーオキシバレリックア
シッド−n−ブチルエステル、ジ−t−ブチルパーオキ
シヘキサハイドロテレフタレート、ジ−t−ブチルパー
オキシアゼレート、ジ−t−ブチルパーオキシトリメチ
ルアジペート、2,2−ビス−(4,4−ジ−t−ブチ
ルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−t−
ブチルパーオキシオクタン及び各種ポリマーオキサイド
等の1分子内に2つ以上のパーオキサイド基などの重合
開始機能を有する官能基を有する多官能性重合開始剤、
及びジアリルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパ
ーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシアリルカー
ボネート及びt−ブチルパーオキシイソプロピルフマレ
ート等の1分子内に、パーオキサイド基などの重合開始
機能を有する官能基と重合性不飽和基の両方を有する多
官能性重合開始剤から選択される。
【0070】これらの内、より好ましいものは、1,1
−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチル
シクロヘキサン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシ
クロヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイド
ロテレフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼレー
ト及び2,2−ビス−(4,4−ジ−t−ブチルパーオ
キシシクロヘキシル)プロパン、及びt−ブチルパーオ
キシアリルカーボネートである。
【0071】これらの多官能性重合開始剤は、トナー用
バインダーとして要求される種々の性能を満足する為に
は、単官能性重合開始剤と併用されることが好ましい。
特に該多官能性重合開始剤の半減期10時間を得る為の
分解温度よりも低い半減期10時間を有する重合開始剤
と併用することが好ましい。
【0072】具体的には、ベンゾイルパーオキシド、
1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−ト
リメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ジ(t
−ブチルパーオキシ)バレレート、ジクミルパーオキシ
ド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシジイソプロ
ピル)ベンゼン、t−ブチルパーオキシクメン、ジ−t
−ブチルパーオキシド等の有機過酸化物、アゾビスイソ
ブチロニトリル、ジアゾアミノアゾベンゼン等のアゾお
よびジアゾ化合物等が挙げられる。
【0073】これらの単官能性重合開始剤は、前記多官
能性重合開始剤と同時にモノマー中に添加しても良い
が、該多官能性重合開始剤の効率を適正に保つ為には、
重合工程において該多官能性重合開始剤の示す半減期を
経過した後に添加するのが好ましい。
【0074】これらの開始剤は、効率の点からモノマー
100重量部に対し0.05〜2重量部で用いるのが好
ましい。
【0075】また、本発明の目的を達成する為に以下に
例示する様な架橋性モノマーで架橋されていることが好
ましい。
【0076】架橋性モノマーとしては主として2個以上
の重合可能な二重結合を有するモノマーが用いらる。具
体例としては、芳香族ジビニル化合物(例えば、ジビニ
ルベンゼン、ジビニルナフタレン等);アルキル鎖で結
ばれたジアクリレート化合物類(例えば、エチレングリ
コールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジ
アクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレー
ト、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6
−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリ
コールジアクリレート、及び以上の化合物のアクリレー
トをメタクリレートに代えたもの);エーテル結合を含
むアルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類(例え
ば、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレ
ングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコー
ルジアクリレート、ポリエチレングリコール#400ジ
アクリレート、ポリエチレングリコール#600ジアク
リレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、及
び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代え
たもの);芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれ
たジアクリレート化合物類(例えば、ポリオキシエチレ
ン(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパンジアクリレート、ポリオキシエチレン(4)−
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジア
クリレート、及び、以上の化合物のアクリレートをメタ
クリレートに代えたもの);更には、ポリエステル型ジ
アクリレート化合物類(例えば、商品名MANDA(日
本化薬))が挙げられる。多官能の架橋剤としては、ペ
ンタエリスリトールアクリレート、トリメチロールエタ
ントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアク
リレート、テトラメチロールプロパントリアクリレー
ト、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリ
ゴエステルアクリレート、及び以上の化合物のアクリレ
ートをメタアクリレートに代えたもの;トリアリルシア
ヌレート、トリアリルトリメリテート;等が挙げられ
る。
【0077】これらの架橋剤は、ビニル系樹脂を生成す
るモノマー成分100重量部に対して、1重量部以下、
好ましくは0.001〜0.5重量部の範囲で用いるこ
とが好ましい。
【0078】これらの架橋性モノマーのうち、トナーの
定着性や耐オフセット性の点から好適に用いられるもの
として、芳香族ジビニル化合物(特にジビニルベンゼ
ン)、芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジ
アクリレート化合物類が挙げられる。
【0079】縮重合反応樹脂及び付加重合反応樹脂を生
成するモノマーのどちらとも反応する単量体を用いるこ
とが好ましく、この様な単量体としては、分子内中に水
酸基、カルボキシル基、エポキシ基、第1級アミノ基及
び第2級アミノ基からなるグループより少なくとも1種
選択される官能基と、ビニル基のいずれも有する化合物
であることが好ましい。上記官能基としては、水酸基、
カルボキシル基が好ましい。
【0080】縮重合反応樹脂及び付加重合反応樹脂を生
成するモノマーのどちらとも反応する単量体は下記の一
般式(2)で示される。
【0081】
【化7】
【0082】一般式(2)中のR5,R6,R7及びR
8は、水素、カルボキシル基、置換基を有しても良いア
ルキル基、置換基を有しても良いアリール基、置換基を
有しても良いアルコキシ基、置換基を有しても良いアラ
ルキル基、置換基を有しても良いビニル基又はハロゲン
を示し、それぞれ同一であっても異なっても良く、また
5とR6、R5とR7は相互に連結されて置換基を有して
も良い環構造を形成しても良い。置換基を有する場合、
水酸基、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基、アル
キル基、アリール基、アルコキシ基、アラルキル基、ビ
ニル基、ハロゲンが好ましい。
【0083】アルキル基は、炭素数1〜6であることが
良く、好ましくは炭素数1〜4である。例えば、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−
ブチル基、tert−ブチル基等である。これらのアル
キル基は、フェニル基、ナフチル基、水酸基、エポキシ
基、第1級アミノ基、第2級アミノ基等で置換されても
良い。アリール基は、フェニル基、ナフチル基、ベンジ
ル基等である。これらのアリール基は、メチル基、エチ
ル基、メトキシ基、エトキシ基、カルボキシル基、水酸
基、エポキシ基、第1級アミノ基、第2級アミノ基等で
置換されても良い。アルコキシ基は、メトキシ基、エト
キシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、ter
t−プロポキシ基等である。これらのアルコキシ基は、
水酸基、カルボキシル基、エポキシ基、第1級アミノ
基、第2級アミノ基等で置換されても良い。ビニル基
は、水酸基、フェニル基、アルキル基、アルコキシ基、
カルボキシル基、エポキシ基、第1級アミノ基、第2級
アミノ基等で置換されても良い。R5とR6、R5とR
7が、相互に連結されて環構造を形成する場合、水酸
基、カルボキシル基、エポキシ基、第1級アミノ基、第
2級アミノ基等で置換されても良い。
【0084】以下に本発明に用いる縮重合反応樹脂及び
付加重合反応樹脂を生成するモノマーのいずれとも反応
する単量体例を示すが、これらは取り扱いの容易さを考
慮した代表例であり、同様に本発明のトナーを何ら限定
するものではない。
【0085】
【化8】
【0086】
【化9】
【0087】
【化10】
【0088】
【化11】
【0089】本発明のトナーに含有させる結着樹脂を製
造するには、縮重合反応樹脂の原料モノマー、付加重合
反応樹脂の原料モノマー及び重合開始剤を混合し、重合
反応を行なう。この時、これらのモノマーのどちらとも
反応しうる単量体を混合することがより好ましい。重合
の順序としては、まずラジカル重合反応により、縮重合
反応が可能な官能基を有するモノマーを含有する付加重
合系樹脂成分を得、その後、縮重合反応により、縮重合
系樹脂成分を生成させることが好ましいが、逆の順序で
の製造も可能である。
【0090】例えば、縮重合系樹脂としてポリエステル
樹脂の原料モノマーの混合物に、付加重合系樹脂として
ビニル系樹脂の原料モノマー、これらのモノマーのいず
れとも反応する化合物及び重合開始剤の混合物を混合
し、ラジカル重合反応に適した温度条件でラジカル重合
反応を行い、縮重合反応が可能なカルボキシル基を有す
るモノマーを有するビニル系樹脂成分を生成させ、反応
温度を上昇させ、その後、縮重合反応により、ポリエス
テル樹脂成分を生成させる。
【0091】付加重合反応に適した温度条件は、使用す
る重合開始剤の種類にもよるが、50〜80℃の温度範
囲で行われるのが好ましい。また、縮重合反応に適した
温度範囲は190〜270℃で行うのが好ましい。この
ようにすることにより、2種の樹脂成分の相溶性が向上
した、それぞれの低温定着性、耐オフセット性及び耐ブ
ロッキング性などの長所を生かした樹脂を得ることがで
きる。
【0092】本発明において、縮重合系樹脂の原料モノ
マーと付加重合系樹脂の原料モノマーの重量成分比は、
50/50〜95/5、好ましくは60/40〜95/
5が樹脂の分散性の観点から好ましい。
【0093】本発明のトナーにおいてイミダゾールユニ
ットを有する化合物を荷電制御剤として用いる場合、下
記一般式(3)、(4)、(5)及び(6)で示される
化合物が好ましく用いられる。
【0094】
【化12】 (一般式(3)中のR9,R10,R11及びR12は、水
素、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アミノ
基、ハロゲン及び複素環を示し、同一であってもそれぞ
れ異なっていても良く、それぞれ置換基を有していても
良く、Xはフェニレン基、プロペニレン基、アルケニレ
ン基、ビニレン基及びアルキレン基から選択される連結
基を示す。)
【0095】
【化13】 (一般式(4)中のR13,R14,R15,R16及びR
17は、水素、アルキル基、アリール基、アラルキル基、
アミノ基、ハロゲン及び複素環を示し、同一であっても
それぞれ異なっていても良く、それぞれ置換基を有して
いても良く、R16は、イミダゾールユニット毎に同一で
あっても異なっても良い。mは1以上の整数である。)
【0096】
【化14】 (一般式(5)中のR18は、水素、アルキル基、アリー
ル基、アラルキル基、アミノ基、ハロゲン及び複素環を
示し、イミダゾールユニット毎に同一であっても異なっ
ても良く、置換基を有しても良く、nは2以上の整数で
ある。)
【0097】
【化15】 (一般式(6)中のR19,R20,R21及びR22は、水
素、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アミノ
基、ハロゲン及び複素環であり、同一であってもそれぞ
れ異なっていても良く、それぞれ置換基を有していても
良く、R19とR20、R21とR22はそれぞれ相互に結合し
て、芳香環構造又は複素環構造を形成してもよい。Xは
フェニレン基、プロペニレン基、アルケニレン基、ビニ
レン基及びアルキレン基から選択される連結基を示
す。)
【0098】一般式(3)、(4)、(5)及び(6)
において、式中R9,R10,R11,R12,R13,R14
15,R16,R17,R18,R19,R20,R21及びR22
水素、アルキル基、アリール基、アラルキル基、複素
環、アミノ基及びハロゲンからなるグループから選択さ
れる置換基を示し、これらは同一であっても異なってい
ても良く、それぞれ置換基で置換されていても良い。こ
の置換される場合の置換基としては、例えばアルキル
基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アミノ
基、水酸基、ハロゲン及び複素環が挙げられる。
【0099】R9,R10,R11,R12,R13,R14,R
15,R16,R17,R18,R19,R20,R21及びR22とし
て、具体的には、水素、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、
オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデ
シル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル
基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル
基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコ
シル基、トリコシル基、テトラコシル基、ペンタコシル
基、i−プロピル基、i−ブチル基、t−ブチル基、シ
クロペンチル基、シクロヘキシル基、ベンジル基、フェ
ネチル基、ジフェニルメチル基、トリチル基、クミル
基、フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、
ナフチル基及びアントリル基が挙げられる。
【0100】更に、アルキル基は、炭素数が1〜25で
あることが良く、アラルキル基は炭素数が7〜25であ
ることが良く、アリール基は炭素数が6〜25であるこ
とが好ましい。式中Xは、フェニレン、プロペニレン、
アルケニレン、ビニレン、アルキレンからなるグループ
から選択される連結基を示し、それぞれ置換基で置換さ
れていても良い。置換基としては、水素、アルキル基、
アラルキル基及びアリール基が好ましい。
【0101】一般式(6)において、R19とR20及びR
21とR22は互いに連結して芳香環または複素環を形成し
ても良い。
【0102】アルキル基、アラルキル基及びアリール基
において、炭素数が25を超える場合には、該イミダゾ
ールユニットを有する化合物自体の融点が低下するた
め、トナー製造時の溶融混練工程において、該イミダゾ
ール化合物自体の溶融粘度が低下し、結着樹脂への均一
な分散が困難となることから分散不良による画像特性の
劣化が発生しやすくなるため、結着樹脂が制限されるこ
とがある。
【0103】本発明において、該イミダゾール化合物
は、結着樹脂100重量部に対して、0.01〜20.
0重量部、好ましくは0.1〜10.0重量部、より好
ましくは0.5〜5.0重量部添加するのが好ましい。
添加量が0.01重量部より少ない場合には、トナーが
十分に帯電量を持つことができず、該イミダゾール化合
物を添加した効果が現れない。一方、20.0重量部よ
り多い場合には、過剰添加となり、トナー粒子中で分散
不良を引き起こし、凝集体で存在したり、個々のトナー
粒子あたりのイミダゾール化合物の存在量が不均一にな
りがちで好ましくない。
【0104】また、本発明で用いられるイミダゾールユ
ニットを有する化合物は従来公知の合成方法で合成でき
る。
【0105】以下に本発明に用いるイミダゾールユニッ
トを有する化合物例を示すが、これらは取り扱いの容易
さをも考慮した代表例であり、同様に本発明のトナーを
何ら限定するものではない。
【0106】一般式(3)で示される化合物例として
は、例えば以下のものがある。
【0107】
【化16】
【0108】
【化17】
【0109】
【化18】
【0110】以下に示す化合物は、左右のイミダゾール
の置換基が異なるものと同じものとがあり、これらの混
合物であっても良い。
【0111】
【化19】
【0112】一般式(4)で示される化合物例として例
えば以下のものがある。
【0113】
【化20】
【0114】
【化21】
【0115】
【化22】
【0116】
【化23】
【0117】
【化24】
【0118】
【化25】
【0119】
【化26】
【0120】
【化27】
【0121】以上のように、本発明に用いられる一般式
(4)で表わされるイミダゾール化合物は、イミダゾー
ルユニットを3以上有するオリゴマーまたはポリマー
で、これらの混合物でもよく、それぞれのイミダゾール
の置換基は同一であっても良く異なっていても良い。そ
れぞれのユニットはランダムに配列していて良く、例示
のl、m、kはそれぞれのユニットの数である。
【0122】一般式(5)で示される化合物例として、
例えば以下のものがある。以下の化合物は、員数の異な
るものの混合物を含み、ここにはその中の代表成分を示
す。
【0123】
【化28】
【0124】
【化29】
【0125】
【化30】
【0126】一般式(6)で示される化合物として例え
ば以下のものがある。
【0127】
【化31】
【0128】本発明におけるトナーは、該イミダゾール
化合物を含有することにより、イミダゾール化合物が正
荷電制御剤として働き、正帯電性トナーとして使用する
ことができる。また、更に従来公知の正荷電制御剤を添
加することも可能である。また、あるいは従来公知の負
荷電制御剤を添加することにより、負帯電性トナーとし
て使用することも可能である。
【0129】正荷電制御剤としては、例えばニグロシン
及び脂肪酸金属塩等による変成物;トリブチルベンジル
アンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン
酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレー
トなどの四級アンモニウム塩、及びこれらの類似体であ
るホスホニウム塩等のオニウム塩及びこれらのレーキ顔
料、トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料、
(レーキ化剤としては、りんタングステン酸、りんモリ
ブデン酸、りんタングステンモリブデン酸、タンニン
酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン化物、フェロ
シアン化物など)高級脂肪酸の金属塩;ジブチルスズオ
キサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシ
ルスズオキサイドなどのジオルガノスズオキサイド;ジ
ブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシク
ロヘキシルスズボレートなどのジオルガノスズボレート
類;グアニジン化合物が挙げられる。
【0130】負荷電制御剤としては、例えば有機金属錯
体、キレート化合物が有効であり、モノアゾ金属錯体、
アセチルアセトン金属錯体、芳香族ハイドロキシカルボ
ン酸、芳香族ダイカルボン酸系の金属錯体がある。他に
は、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポ
リカルボン酸及びその金属塩、無水物、エステル類、ビ
スフェノール等のフェノール誘導体類などがある。
【0131】また次に示した一般式(7)で表わされる
アゾ系金属錯体も挙げられる。
【0132】
【化32】
【0133】特に中心金属としてはFe又はCrが好ま
しく、置換基としてはハロゲン、アルキル基、アニリド
基が好ましく、カウンターイオンとしては水素、アルカ
リ金属、アンモニウム、脂肪族アンモニウムが好まし
い。またカウンターイオンの異なる錯塩の混合物も好ま
しく用いられる。
【0134】次の一般式(8)に示した塩基性有機酸金
属錯体も負帯電性を与えるものであり、本発明に使用で
きる。
【0135】
【化33】
【0136】特に中心金属としてはFe,Cr,Si,
Zn又はAlが好ましく、置換基としてはアルキル基、
アニリド基、アリール基、ハロゲンが好ましく、カウン
ターイオンは水素、アンモニウム、脂肪族アンモニウム
が好ましい。
【0137】荷電制御剤をトナーに含有させる方法とし
て、トナー内部に添加する方法と外添する方法がある。
これらの荷電制御剤の使用量は結着樹脂の種類、他の添
加剤有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決
定されるもので、一義的に決定されるものではないが、
好ましくは結着樹脂100重量部に対して0.1〜10
重量部、より好ましくは0.1〜5重量部の範囲で用い
られる。
【0138】本発明においては、トナーに離型性を与え
るために次のようなワックス類を含有させることが好ま
しい。融点が70〜165℃で、160℃における溶融
粘度が1000mPa・s以下のワックスであり、その
具体例としてはパラフィンワックス、、マイクロクリス
タリンワックス、フィッシャートロプシュワックス、モ
ンタンワックスやエチレン、プロピレン、ブテン−1、
ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン
−1、ノネン−1、デセン−1のような直鎖のα−オレ
フィン及び分岐部分が末端にあるような分岐α−オレフ
ィン及びこれらの不飽和基の位置の異なるオレフィンの
単独重合体もしくはこれらの共重合体等が挙げられる。
その他に、アルコールワックス、脂肪酸ワックス、エス
テルワックス、天然ワックスも用いられる。
【0139】更に、ビニル系モノマーによりブロック共
重合体としたり、グラフト変性などを施した変性ワック
ス、また酸化処理を施した酸化ワックスでも良い。
【0140】これらのワックスは、トナーの製造に際
し、予め重合体成分中に添加、混合しておくこともでき
る。
【0141】また、上記ワックスの添加量は、結着樹脂
100重量部に対して0.5〜10重量部であることが
好ましく、1〜8重量部であることがより好ましい。
尚、2種類以上のワックスを併用して添加しても良い。
【0142】本発明のトナーに使用できる着色剤として
は、任意の適当な顔料又は染料が挙げられる。例えば顔
料として、カーボンブラック、アニリンブラック、アセ
チレンブラック、ナフトールイエロー、ハンザイエロ
ー、ローダミンレーキ、アリザリンレーキ、ベンガラ、
フタロシアニンブルー、インダンスレンブルー等があ
る。これらは定着画像の光学濃度を維持するために必要
な量が用いられ、結着樹脂100重量部に対し0.1〜
20重量部、好ましくは0.2〜10重量部の添加量が
良い。また、同様の目的で、更に染料が用いられる。例
えば、アゾ系染料、アントラキノン系染料、キサンテン
系染料、メチン系染料があり、結着樹脂100重量部に
対し0.1〜20重量部、好ましくは0.3〜10重量
部の添加量が良い。
【0143】また、本発明のトナーにおいては、着色剤
として磁性体を用い、磁性トナーとして使用することも
できる。
【0144】本発明の結着樹脂とイミダゾール化合物を
含有するトナーにおいて、着色剤として磁性体を含有す
る磁性トナーをして適用した場合、磁性体のトナー粒子
からの欠落を抑制することができることから特に効果的
である。
【0145】このトナー粒子からの磁性体の欠落が抑制
できる理由は、明確には解明されていないが、イミダゾ
ール化合物中の2級アミンと結着樹脂中のカルボキシル
基、酸無水物基又は水酸基との相互作用によりトナー粒
子中からのイミダゾール化合物のトナー粒子からの欠落
が抑制されることから、該イミダゾール化合物のトナー
粒子からの欠落に伴って生じる磁性体のトナー粒子から
の欠落も抑制されるようになるからであると推測され
る。
【0146】本発明に用いられる磁性体としては、マグ
ネタイト、マグヘマイト、フェライト等の酸化鉄;鉄、
コバルト、ニッケルのような金属あるいはこれらの金属
とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、
錫、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミ
ウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タング
ステン、バナジウムのような金属の合金及びその混合物
が用いられ、その磁性体表面或いは内部にケイ素元素を
含有するものが好ましい。
【0147】また、磁性体の平均粒子径としては、0.
05〜1.0μmが好ましく、更に好ましくは0.1〜
0.6μm、特に好ましくは0.1〜0.4μmであ
る。
【0148】本発明においてトナーに含有させる磁性体
の量は、結着樹脂100重量部に対して10〜200重
量部、好ましくは20〜170重量部、更に好ましくは
30〜150重量部である。
【0149】本発明のトナーにおいては、帯電安定性、
現像性、流動性、耐久性向上のため、シリカ微粉末を添
加することが好ましい。
【0150】本発明に用いられるシリカ微粉末は、窒素
吸着によるBET法による比表面積が30m2/g以
上、特に50〜400m2/gの範囲内のものが良好な
結果を与える。トナー100重量部に対してシリカ微粉
体0.01〜8重量部、好ましくは0.1〜5重量部使
用するのが良い。
【0151】また、本発明に用いられるシリカ微粉末
は、必要に応じ、疎水化、帯電性コントロールなどの目
的でシリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、シ
リコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シランカ
ップリング剤、官能基を有するシラン化合物、その他の
有機ケイ素化合物等の処理剤で、或いは種々の処理剤を
併用して処理されていることも好ましい。
【0152】本発明のトナーには、必要に応じて他の外
部添加剤を添加しても良い。
【0153】例えば、帯電補助剤、導電性付与剤、流動
性付与剤、ケーキング防止剤、熱ローラー定着時の離型
剤、滑剤、研磨剤等の働きをする樹脂微粒子や無機微粒
子などである。
【0154】例えば滑剤としては、テフロン粉末、ステ
アリン酸亜鉛粉末、ポリフッ化ビニリデン粉末等が挙げ
られ、中でもポリフッ化ビニリデン粉末が好ましい。ま
た研磨剤としては、酸化セリウム粉末、炭化ケイ素粉
末、チタン酸ストロンチウム粉末等が挙げられ、中でも
チタン酸ストロンチウム粉末が好ましい。流動性付与剤
としては、酸化チタン粉末、酸化アルミニウム粉末等が
挙げられ、中でも疎水性のものが好ましい。導電性付与
剤としては、カーボンブラック粉末、酸化亜鉛粉末、酸
化アンチモン粉末、酸化スズ粉末等が挙げられる。また
さらに、逆極性の白色微粒子及び黒色微粒子を現像性向
上剤として少量用いることができる。
【0155】本発明のトナーを作製するには、結着樹
脂、イミダゾール化合物及び必要に応じて磁性体、着色
剤、ワックス、金属塩ないしは金属錯体、顔料又は染
料、その他の添加剤等を、ヘンシェルミキサー、ボール
ミル等の混合機により十分混合してから加熱ロール、ニ
ーダー、エクストルーダーのような熱混練機を用いて溶
融混練し、冷却固化後粉砕及び分級を行い、更に必要に
応じて所望の添加剤をヘンシェルミキサー等の混合機に
より十分混合し、本発明のトナーを得ることができる。
【0156】次に本発明の画像形成方法に用いられる現
像剤担持体である現像スリーブの構成を図1に例示して
説明する。
【0157】本発明に用いられる現像剤担持体であるス
リーブは、少なくとも表面が樹脂を含む材料によって形
成されている。具体的には、樹脂を含む材料で形成され
る円筒状スリーブであるか、或いは円筒状基体と、該基
体表面を被覆する被膜層(樹脂層)を有する。該樹脂層
1は、結着樹脂4、場合によっては導電性物質2と充填
剤3、固体潤滑剤5等を含有し、円筒状基体6上に被覆
されている。導電性物質2が含有されている場合、樹脂
層1は導電性をもつのでトナーの過剰帯電が防止でき
る。また充填剤3が含有されている場合には、トナーに
よる該樹脂層1の摩耗を防ぎ、更に充填剤3の帯電付与
性により、トナーの帯電も好適にコントロールできる。
また、固体潤滑剤5が含有される場合には、トナーとス
リーブとの離型性が向上され、その結果トナーのスリー
ブ上への融着が防止できる。樹脂を含有する被覆層を形
成する場合の円筒状基体としては、金属、合金、金属化
合物、セラミック及び樹脂によって形成される。
【0158】本発明のスリーブにおいて、樹脂層に導電
性物質を含有させる場合、該樹脂層の体積抵抗が好まし
くは106Ω・cm以下、より好ましくは103Ω・cm
以下であることが好ましい。樹脂層の体積抵抗が106
Ω・cmを超える場合には、トナーのチャージアップが
発生しやすくなり、ブロッチの発生や現像特性の劣化を
引き起こしやすくなる場合がある。
【0159】また、該樹脂層の表面粗さは、JIS中心
線平均粗さ(Ra)で0.2〜3.5μmの範囲にある
ことが好ましい。Raが0.2μm未満ではスリーブ近
傍のトナーの帯電量が高くなりすぎ、鏡映力によりトナ
ーがスリーブ上に引きつけられ、新たなトナーがスリー
ブから帯電付与を受けられず、現像性が不充分となる。
Raが3.5μmを超えると、スリーブ上のトナーコー
ト量が増加しすぎてトナーが十分な帯電量を得られず、
かつ不均一な帯電となり、画像濃度の低下や濃度ムラの
原因となる。
【0160】次に該樹脂層1を構成する各材料について
説明する。
【0161】図1において導電性物質2としては、例え
ばアルミニウム、銅、ニッケル、銀等の金属粉体;酸化
アンチモン、酸化インジウム、酸化スズ等の金属酸化
物;カーボンファイバー、カーボンブラック、グラファ
イト等の炭素同素体が挙げられる。このうちカーボンブ
ラックは特に電気伝導性に優れ、高分子材料に充填して
導電性を付与したり、添加量のコントロールで、ある程
度任意の導電度を得ることができるために好適に用いら
れる。なお、本発明に使用するカーボンブラックの個数
平均粒径は1μm以下、好ましくは0.01μm〜0.
8μmのものが良い。カーボンブラックの個数平均粒径
が1μmを超える場合には、樹脂層の体積抵抗を制御し
づらくなり好ましくない。
【0162】導電性物質の使用量としては、結着樹脂1
00重量部に対して、0.1〜300重量部であり、好
ましくは1〜100重量部である。
【0163】充填剤3としては、従来より公知のトナー
用ネガ帯電性荷電制御剤、あるいはポジ帯電性荷電制御
剤を添加しても良い。この他の物質としては、例えばア
ルミナ、アスベスト、ガラス繊維、炭酸カルシウム、炭
酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、シリ
カ、ケイ酸カルシウム等の無機化合物;フェノール樹
脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、P
MMA、メタクリレートのターポリマー(例えばポリス
チレン/n−ブチルメタクリレート/シランターポリマ
ー)、スチレン−ブタジエン系共重合体、ポリカプロラ
クトン;ポリカプロラクタム、ポリビニルピリジン、ポ
リアミドのような含窒素化合物;ポリフッ化ビニリデ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポ
リクロロトリフルオロエチレン、ペルフルオロアルコキ
シトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン共重
合体、ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチ
レン共重合体、トリフルオロクロロエチレン−塩化ビニ
ル共重合体といった高度にハロゲン化された重合体;そ
の他にポリカーボネート、ポリエステル等が挙げられ
る。このうちシリカ及びアルミナが、それ自身の硬さ及
びトナーに対する帯電制御性を有するので好ましく用い
られる。
【0164】充填剤の使用量としては、結着樹脂100
重量部に対して、好ましくは0.1〜500重量部、よ
り好ましくは1〜200重量部である。
【0165】固体潤滑剤5としては、例えば二硫化モリ
ブデン、窒化硼素、グラファイト、フッ化グラファイ
ト、銀−セレン化ニオブ、塩化カルシウム−グラファイ
ト、滑石が挙げられる。このうちグラファイトは潤滑性
と共に導電性を有し、高すぎる電荷を有するトナーを減
少させ、現像に好適な帯電量を持たせる働きがあること
から好適に用いられる。
【0166】固体潤滑剤の使用量としては、結着樹脂1
00重量部に対して、好ましくは0.1〜300重量部
であり、より好ましくは1〜150重量部である。
【0167】場合によっては導電性物質2,充填剤3や
固体潤滑剤5が分散される結着樹脂4としては、フェノ
ール系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ
エステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリオレフ
ィン系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、スチレ
ン系樹脂、アクリル系樹脂など公知の樹脂が用いられ
る。特に熱硬化性もしくは光硬化性の樹脂が好ましい。
【0168】また本発明におけるスリーブ表面の樹脂層
中の導電性物質、或いは充填剤や固体潤滑剤を表面に好
適に露出させるために、または、表面を平滑化処理して
均一な凹凸表面を作るために、後述の磨き加工等の手段
により表面を平滑化処理することにより、さらに好まし
い性能を付与することが可能である。特に、ベタ黒やハ
ーフトーン画像に発生する縦スジ現象や初期の画像濃度
の立上がりに効果があり、特に高温高湿下での効果が大
きい。
【0169】本発明において、スリーブの平滑化処理の
一例を図2に示しながら作用を説明する。図2(A)に
おいて該被膜層(樹脂層)501は、固体潤滑剤50
2、導電性物質503、充填剤504、結着樹脂505
とを含有し、円筒状基体506上に被覆されている。こ
れをフェルトや砥粒の付着した帯状研磨材での磨き加工
を施すことで、図2(B)に示すようにスリーブの表面
凹凸を均一に仕上げることができるので、スリーブ上の
トナーコート量が均一化し、その結果スリーブとの摩擦
帯電を受けたトナーのみが現像領域に搬送されるように
なる。従って、上記効果が得られるものと考えられる。
【0170】上記のように平滑化処理を施した後も、コ
ート層表面はJIS B 0601におけるRaで0.
2〜3.5μmの範囲の凹凸を保持していることが好ま
しく、より好ましくは0.3〜2.5μm程度である。
理由は前記と同様である。
【0171】次に本発明の現像剤担持体である現像スリ
ーブが組み込まれる現像方法について説明する。
【0172】図3において、現像装置X1は、公知のプ
ロセスにより形成された静電潜像を担持する像保持体、
例えば電子写真感光ドラム7は、矢印B方向に回転され
る。現像剤担持体としての現像スリーブ14は、ホッパ
ー9から供給された一成分磁性現像剤としての磁性トナ
ー10を担持して、矢印A方法に回転することにより、
現像スリーブ14と感光ドラム7とが対向した現像部D
に磁性トナー10を搬送する。現像スリーブ14内に
は、磁性トナー10を現像スリーブ14上に磁気的に吸
引・保持するために、磁石11が配置されている。磁性
トナー10は現像スリーブ14との摩擦により、感光ド
ラム7上の静電潜像を現像可能な摩擦帯電電荷を得る。
【0173】現像部Dに搬送される磁性トナー10の層
厚を規制するために、強磁性金属からなる規制ブレード
8が、現像スリーブ14の表面から約200〜300μ
mのギャップ幅を持って現像スリーブ14に臨むよう
に、ホッパー9から垂下されている。磁石11の磁極N
1からの磁力線がブレード8に集中することにより、現
像スリーブ14上に磁性トナー10の薄層(現像剤層)
が形成される。ブレード8としては非磁性ブレードを使
用することもできる。
【0174】現像スリーブ14上に形成される磁性トナ
ー10の薄層の厚みは、現像部Dにおける現像スリーブ
14と感光ドラム7との間の最小間隙よりも更に薄いも
のであることが好ましい。このようなトナー薄層により
静電潜像を現像する方式の現像装置、即ち非接触型現像
装置に、本発明は特に有効である。しかし、現像部にお
いてトナー層の厚みが現像スリーブ14と感光ドラム7
との間の最小間隙以上の厚みである現像装置、即ち接触
型現像装置にも、本発明は適用することができる。
【0175】説明の煩雑を避けるため、以下の説明で
は、非接触型現像装置を例に採って行う。
【0176】上記現像スリーブ14には、これに担持さ
れた一成分磁性現像剤である磁性トナー10を飛翔させ
るために、電源15により現像バイアス電圧が印加され
る。この現像バイアス電圧として直流電圧を使用すると
きは、静電潜像の画像部(磁性トナー10が付着して可
視化される領域)の電位と背景部の電位との間の値の電
圧が、現像スリーブ14に印加されることが好ましい。
一方、現像画像の濃度を高め或は階調性を向上するため
に、現像スリーブ14に交番バイアス電圧を印加して、
現像部Dに向きが交互に反転する振動電界を形成しても
よい。この場合、上記画像部の電位と背景部の電位の間
の値を有する直流電圧成分が重畳された交番バイアス電
圧を現像スリーブ14に印加することが好ましい。
【0177】また、高電位部と低電位部を有する静電潜
像の高電位部にトナーを付着させて可視化する、いわゆ
る正規現像では、静電潜像の極性と逆極性に帯電するト
ナーを使用し、一方、静電潜像の低電位部にトナーを付
着させて可視化する、いわゆる反転現像では、トナーは
静電潜像の極性と同極性に帯電するトナーを使用する。
尚、高電位と低電位というのは、絶対値による電位差の
表現である。いずれにしても、磁性トナー10は現像ス
リーブ14との摩擦により静電潜像を現像するための極
性に帯電する。
【0178】図4は本発明の他の実施形態を示す構成図
である。
【0179】図4の現像装置X2では、現像スリーブ1
4上の磁性トナー10の層厚を規制する部材として、ウ
レタンゴム,シリコーンゴム等のゴム弾性を有する材
料、或はリン青銅,ステンレス鋼等の金属弾性を有する
材料などの弾性板17を使用し、この弾性板17を現像
スリーブ14に圧接させていることが特徴である。この
ような現像装置では、現像スリーブ8上に更に薄いトナ
ー層を形成することができる。図4の現像装置X2のそ
の他の構成は、図3に示した現像装置X1と基本的に同
じで、図4において図3に付した符号と同一の符号は同
一の部材を示す。
【0180】上記のようにして現像スリーブ14上にト
ナー層を形成する図4に示すような現像装置は、弾性板
17によりトナーを現像スリーブ14上に擦りつけるた
め、トナーの摩擦帯電量も多くなり、画像濃度の向上が
図られる。また、非磁性一成分トナーにおいては、この
ような弾性板を用いた現像装置が用いられる。
【0181】次に本発明で用いた接触帯電・転写方式を
有する画像形成方法の一例について、図5の概略構成図
を基に説明する。
【0182】801は回転ドラム型の感光体であり、図
面上時計方向に所定の周速度(プロセススピード)で回
転される。802は帯電ローラーで、感光体801面に
押圧力をもって圧接され、感光体801の回転に伴い従
動回転する。803は帯電ローラー802に電圧を印加
するための帯電バイアス電流V2であり、帯電ローラー
802にバイアスが印加されることで感光体801の表
面が所定の極性・電位に帯電される。次いで画像露光8
04によって静電荷像が形成され、現像手段805によ
りトナー画像として順次可視化されていく。
【0183】現像手段805を構成する現像スリーブに
は、バイアス印加手段813よりバイアスV1が印加さ
れる。現像により潜像保持体上に形成されたトナー像
は、転写バイアスV3が印加された当接転写手段806
により転写材808に静電転写され、転写材上のトナー
像は、加熱加圧手段811により加熱加圧定着される。
トナー画像転写後の感光体801面では転写残りトナー
等の付着汚染物質を、感光体801にカウンター方向に
圧接した弾性クリーニングブレードを具備したクリーニ
ング装置809で清浄面化され、更に除電露光装置81
0により除電されて、繰り返して作像される。
【0184】一次帯電手段としては、以上のごとく接触
帯電手段として帯電ローラー802を用いて説明した
が、帯電ブレード、帯電ブラシの如き接触帯電手段でも
よく、更に、非接触のコロナ帯電手段でもよい。帯電に
よるオゾンの発生を少なくする場合は接触帯電手段の方
が好ましい。転写手段としては、以上のごとく転写ロー
ラー806を用いて説明したが転写ブレードの如き接触
帯電手段でもよく、更に非接触のコロナ転写手段でもよ
い。こちらも転写によるオゾンの発生を少なくする場合
は接触帯電手段の方が好ましい。
【0185】
【実施例】以下、具体的実施例にもって本発明を更に詳
しく説明するが、本発明は何らこれらに限定されるもの
ではない。
【0186】 (本発明の重合体の製造) <樹脂製造例1> ・テレフタル酸 20重量部 ・イソドデセニル無水コハク酸 2重量部 ・無水トリメリット酸 6重量部 ・PO−BPA 50重量部 ・EO−BPA 20重量部 ・フマル酸 2重量部 上記ポリエステルモノマーをエステル化触媒と共にオー
トクレーブに仕込み、減圧装置、水分離装置、窒素ガス
導入装置、温度測定装置及び撹拌装置を付し、窒素ガス
雰囲気下、160℃で撹拌した。
【0187】この中に、スチレン80重量部、2−エチ
ルヘキシルアクリレート20重量部及び重合開始剤とし
て1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−ト
リメチルシクロヘキサン5重量部をキシレン150重量
部に溶解したものを約1時間かけて滴下した。その温度
で更に6時間保持してラジカル重合反応による付加重合
を終了し、エステル化触媒を添加して減圧下230℃ま
で加熱して脱溶剤して9時間その温度を保持することに
よりエステル重合を行わせ、結着樹脂(1)を得た。
【0188】 <樹脂製造例2> ・テレフタル酸 15重量部 ・イソドデセニル無水コハク酸 10重量部 ・無水トリメリット酸 3重量部 ・PO−BPA 70重量部 ・アクリル酸 2重量部 上記ポリエステルモノマーを用いる他は、製造例1と全
く同様にして結着樹脂(2)を得た。
【0189】 <比較樹脂製造例1> ・スチレン 80重量部 ・ブチルアクリレート 20重量部 ・2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン 1重量部 上記成分を減圧装置、水分離装置、窒素ガス導入装置、
温度測定装置及び撹拌装置を付し、4つ口フラスコ内で
キシレン200重量部を撹拌しながら、容器内を十分に
窒素で置換し、120℃に昇温させた後、4時間かけて
滴下した。更に、キシレン還流後重合を完結させ、この
樹脂を樹脂Aとする。 ・樹脂A 30重量部 ・スチレン 56重量部 ・n−ブチルアクリレート 13.6重量部 ・ジビニルベンゼン 0.4重量部 ・ジ−t−ブチルパーオキサイド 1.0重量部 上記成分を減圧装置、水分離装置、窒素ガス導入装置、
温度測定装置及び撹拌装置を付し、4つ口フラスコ内で
キシレン200重量部を撹拌しながら、容器内を十分に
窒素で置換し、120℃に昇温させた後、4時間かけて
滴下した。更に、キシレン還流後重合を完結させ、この
樹脂を比較樹脂(1)とする。
【0190】 <比較樹脂製造例2> ・テレフタル酸 20重量部 ・イソドデセニル無水コハク酸 2重量部 ・無水トリメリット酸 6重量部 ・PO−BPA 52重量部 ・EO−BPA 20重量部 上記成分を減圧装置、水分離装置、窒素ガス導入装置、
温度測定装置及び撹拌装置を付し、4つ口フラスコ内で
キシレン200重量部を撹拌しながら、エステル化触媒
を添加して減圧下230℃まで加熱して脱溶剤して4時
間その温度を保持することにより重合を完了させ、減圧
下で溶媒を蒸留除去し、比較樹脂(2)を得た。
【0191】<比較樹脂製造例3>比較樹脂(1)70
重量部と比較樹脂(2)30重量部とを混合したものを
比較樹脂(3)とする。
【0192】 (樹脂層を表面に形成した現像剤担持体の製造例) <現像スリーブ製造例1> フェノール樹脂中間体 125重量部 カーボンブラック 5重量部 結晶性グラファイト 45重量部 メタノール 41重量部 イソプロピルアルコール 284重量部 フェノール樹脂中間体のメタノール溶液をイソプロピル
アルコール(IPA)で希釈し、カーボンブラックと結
晶性グラファイトを添加し、ガラスビーズを用いたサン
ドミルにより分散を行った。次にこの塗料を用いてスリ
ーブ上に樹脂層の塗工を行った。
【0193】スリーブ基体としては、外径20mm,肉
厚0.8mmのステンレス鋼円筒管の表面を研磨加工し
て、円筒管の振れが10μm以下、表面粗さがRz表記
で4μm以下にして用いた。このスリーブ基体を垂直に
立てて、一定速度で回転させるとともに上下端部にマス
キングを施し、スプレーガンを一定速度で下降させなが
ら上記塗料を塗布した。スリーブ両端のマスキング幅は
3mmに設定した。これを乾燥炉にて160℃で20分
間乾燥硬化させた後、樹脂コートスリーブ表面に、帯状
のフェルトを39.2N(4kgf)の押しあて荷重を
もって摺擦させ表面磨き加工を行い、膜厚の均一な樹脂
層コートスリーブを得た。
【0194】この樹脂層の膜厚は10μm、表面粗さR
aは6点平均で0.86μm、体積抵抗は4Ω・cmで
あり、更に鉛筆硬度を測定したところ、2Hであった。
このスリーブにマグネットを挿入し、両端にフランジを
取り付けて現像スリーブ1とした。
【0195】<現像スリーブ製造例2>スリーブ基体と
しては、外径20mm,肉厚0.8mmのステンレス鋼
円筒管の表面を研磨加工して、円筒管の振れが10μm
以下、表面粗さがRz表記で4μm以下にしたものを、
上下端部にマスキングを施し、不定形アルミナ砥粒(#
300)を用いブラストマシンにより、3.92×10
-2MPa(4.0kgf/cm2)のブラスト圧でブラ
スト処理を行った。スリーブ両端のマスキング幅は3m
mに設定した。このブラスト処理スリーブの表面粗さR
aは6点平均で1.12μmであった。このスリーブに
マグネットを挿入し、両端にフランジを取り付けて現像
スリーブ2とした。
【0196】 [実施例1] ・本発明の樹脂(1) 100重量部 ・磁性酸化鉄 90重量部 ・式(3−1)で表される化合物 2重量部 ・ポリエチレンワックス 4重量部 上記混合物を、130℃に加熱したエクストルーダーで
溶融混練し、冷却した混合物をハンマーミルで粗粉砕し
た。粗粉砕物をジェットミルで微粉砕し、得られた微粉
砕物を風力分級機で分級し、重量平均径8.5μmの磁
性トナーを得た。なお、溶融混練時において混合物の粘
度の変化を観察することにより、架橋が起こっているこ
とが確認された。
【0197】トナーの結着樹脂100重量部に対するT
HF不溶分は、混在するワックス量を除いた樹脂組成物
に換算して25.8wt%であり、THF可溶分の重量
平均分子量(Mw)は274000であり、重量平均分
子量と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnは52.7
であった。トナーに含有される磁性酸化鉄及びワックス
を除いて換算した結着樹脂成分の酸価は、13.2mg
KOH/gであった。また、トナーのガラス転移温度
(Tg)は56.5℃であった。
【0198】この磁性トナー100重量部に対して、疎
水性シリカ(BET=200m2/g)0.8重量部を
ヘンシェルミキサーにて外添添加して正帯電性のトナー
1を得た。
【0199】得られたトナー1について、次に示す各評
価試験を行った。
【0200】耐オフセット性評価試験:市販の複写機N
P6030(キヤノン(株)社製)の定着器を外部へ取
り外し、複写機外でも動作し、定着ローラー温度を任意
に設定可能にし、プロセススピードを100mm/se
cとなるように改造した外部定着器を用い、未定着画像
を通紙することにより耐オフセット性を評価した。評価
に際して、定着ローラーの温度を120〜240℃の温
度範囲で5℃おきに温調して、定着ローラーにトナーが
オフセットした温度をオフセット温度とした。(評価環
境:常温/常湿(23℃/60%RH))
【0201】定着性評価試験:外部定着器のニップを
5.0mm、プロセススピードを180mm/secに
設定し、120〜250℃の温度範囲で5℃おきに温調
して、各々の温度で未定着画像の定着を行い、得られた
画像を4.9kPaの加重をかけたシルボン紙で往復5
回摺擦し、摺擦前後の画像濃度低下率が10%以下にな
る点を定着開始温度とした。
【0202】耐ブロッキング性:約10gのトナーを1
00mlのポリカップに入れ、50℃で3日放置した
後、目視で評価した。
【0203】耐ブロッキングランク A 凝集物は見られない。 B 凝集物は見られるが容易に崩れる。 C 凝集物は見られるが振れば崩れる。 D 凝集物をつかむことができ容易に崩れない。
【0204】スリーブコート性評価試験:スリーブ上の
トナーコートを目視し、ブロッチの発生レベルを下に示
すランクに分類した。(評価環境:常温/常湿(23℃
/60%RH)、常温/低湿(23℃/5%RH)、高
温/高湿(32.5℃/80%RH))
【0205】ブロッチランク A 全く発生していない。 B スリーブ端部にわずかに発生している。 C 極わずか発生しているが画像には影響しない。 D はっきりと発生しており画像に影響する。
【0206】画像評価試験及び定着加熱部材耐久試験
市販の複写機NP4080(キヤノン(株)社製)を用
い、現像スリーブを本発明の現像スリーブ製造例2に示
した現像スリーブ2に交換し、また、定着ウェブの送り
量を1/2にして、常温/常湿環境下において50,0
00枚複写し、引き続き、常温/低湿環境および高温/
高湿環境の各環境下においてそれぞれ50,000枚複
写を行い、画像濃度とカブリを評価した。また、定着ウ
ェブを目視し、トナー汚染レベルを下に示すランクに分
類した。(評価環境:常温/常湿(23℃/60%R
H)、常温/低湿(23℃/5%RH)、高温/高湿
(32.5℃/80%RH))
【0207】また、常温/常湿環境下にて50,000
枚複写した後の現像スリーブ表面の一部をエタノールで
清浄に拭き取り、ベタ黒画像を複写し、エタノール拭き
清掃前後の画像濃度を測定し、その差を算出することに
よりスリーブ汚染の評価を行い、下に示すランクに分類
した。
【0208】スリーブ汚染ランク A Δ0.03未満 B Δ0.03〜Δ0.10 C Δ0.10〜Δ0.20 D Δ0.20を超えるもの
【0209】ウェブの汚染ランク A 均一に拭き取られており、付着量も少ない。 B トナー付着はやや多いが、再転移することはない。 C 休止後まれにトナーが定着部材に再転移し、画像に
出ることがある。 D 紙の表面、裏面等に汚染トナーが再転写することが
ある。
【0210】画像濃度は、「マクベス反射濃度計」(マ
クベス社製)を用いて測定した。カブリは、「反射濃度
計」(東京電色技術センター社製)を用いて、転写紙の
反射濃度と、ベタ白をコピーした後の転写紙の反射濃度
とを測定し、その差分をカブリ値とした。
【0211】これらの耐オフセット性試験、定着性評価
試験、スリーブコート性試験、画像評価試験及び定着加
熱部材耐久試験の評価結果を表2にまとめた。
【0212】[実施例2]実施例1において、化合物を
(3−5)に変更する以外は同様にして、トナー2を得
た。トナー2の結着樹脂の物性を表1に示す。このトナ
ー2について同様の評価を行い、評価結果を表2にまと
めた。
【0213】[実施例3]実施例1において、化合物を
(3−10)に変更する以外は同様にして、トナー3を
得た。トナー3の結着樹脂の物性を表1に示す。このト
ナー3について同様の評価を行い、評価結果を表2にま
とめた。
【0214】[実施例4]実施例1において、化合物を
(4−1)に変更する以外は同様にして、トナー4を得
た。トナー4の結着樹脂の物性を表1に示す。このトナ
ー4について同様の評価を行い、評価結果を表2にまと
めた。
【0215】[実施例5]実施例1において、樹脂
(2)に変更し、化合物を(5−1)に変更する以外は
同様にして、トナー5を得た。トナー5の結着樹脂の物
性を表1に示す。このトナー5について同様の評価を行
い、評価結果を表2にまとめた。
【0216】[実施例6]実施例1において、樹脂
(2)に変更し、化合物を(6−1)に変更する以外は
同様にして、トナー6を得た。トナー6の結着樹脂の物
性を表1に示す。このトナー6について同様の評価を行
い、評価結果を表2にまとめた。
【0217】[比較例1]実施例1において、結着樹脂
を比較樹脂1に変更し、化合物を(4−1)に変更する
以外は同様にして、トナー7を得た。トナー7の結着樹
脂の物性を表1に示す。このトナー7について同様の評
価を行い、評価結果を表2にまとめた。
【0218】[比較例2]実施例1において、結着樹脂
を比較樹脂2に変更し、化合物を(4−1)に変更する
以外は同様にして、トナー8を得た。トナー8の結着樹
脂の物性を表1に示す。このトナー8について同様の評
価を行い、評価結果を表2にまとめた。
【0219】[比較例3]実施例1において、結着樹脂
を比較樹脂3に変更し、化合物を(4−1)に変更する
以外は同様にして、トナー9を得た。トナー9の結着樹
脂の物性を表1に示す。このトナー9について同様の評
価を行い、評価結果を表2にまとめた。
【0220】[比較例4]実施例1において、化合物を
ニグロシンに変更する以外は同様にして、トナー10を
得た。トナー10の結着樹脂の物性を表1に示す。この
トナー10について同様の評価を行い、評価結果を表2
にまとめた。
【0221】[比較例5]実施例1において、化合物を
下記に示すイミダゾール化合物に変更する以外は同様に
して、トナー11を得た。トナー11の結着樹脂の物性
を表1に示す。このトナー11について同様の評価を行
い、評価結果を表2にまとめた。
【0222】
【化34】
【0223】[実施例7〜12]実施例1〜6におい
て、現像スリーブを現像スリーブ1に変更する以外は同
様にして、評価を行った。評価結果を表3にまとめた。
(評価環境:常温/常湿(23℃/60%RH))
【0224】
【表1】
【0225】
【表2】
【0226】
【表3】
【0227】
【発明の効果】本発明によれば、少なくとも結着樹脂及
び荷電制御剤を含有するトナーにおいて、結着樹脂とし
て、それぞれ独立した生成反応を有する2種の重合体成
分の原料モノマーと、該モノマーのいずれとも反応する
化合物を混合して反応させることにより得られる樹脂成
分を含み、荷電制御剤として、特定のイミダゾール化合
物を含有することにより、トナーとしての帯電特性及び
粉体特性を損なうことなく、更に良好な耐オフセット性
と耐ブロッキング性を向上させることができる。
【0228】更に、該トナーを摩擦帯電させるスリーブ
として、少なくとも表面が樹脂を含む材料によって形成
されたものを用いる場合には、更に優れた帯電付与特性
が得られ、更に適正な帯電付与を長期安定的に供給する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の現像剤担持体の一部分の断面の概略図
である。
【図2】本発明の現像剤担持体の一部分の断面((A)
は磨き加工前、(B)は磨き加工後)の概略図である。
【図3】本発明の現像剤担持体が組み込まれる磁性現像
剤補給系現像装置の一例(規制部材に磁性ブレードを使
用)を示す概略図である。
【図4】本発明の現像剤担持体が組み込まれる磁性現像
剤補給系現像装置の他の例(規制部材に弾性ブレードを
使用)を示す概略図である。
【図5】本発明の画像形成方法を説明するための概略図
である。
【符号の説明】
1 被膜層(樹脂層) 2 導電性物質 3 充填剤 4 結着樹脂 5 固体潤滑剤 6 円筒状基体 7 感光ドラム(潜像保持体) 8 規制ブレード 9 ホッパー 10 磁性トナー(磁性現像剤) 11 磁石 12 円筒状基体 13 被膜層(樹脂層) 14 現像スリーブ(現像剤担持体) 15 電源 17 弾性ブレード A 現像スリーブの回転方向 B 感光ドラムの回転方向 D 現像部 501 被膜層(樹脂層) 502 固体潤滑剤 503 導電性物質 504 充填剤 505 結着樹脂 506 円筒状基体 801 潜像保持体 801a 光導電層 801b 導電性基層 802 帯電ローラー 802a 導電性弾性層 802b 芯金 803 帯電バイアス電源 804 画像露光 805 現像ローラー 806 転写ローラー 806a 導電性弾性層 806b 芯金 807 転写バイアス電源 808 転写材 809 クリーニング装置 810 除電露光装置 811 加熱加圧手段 813 現像バイアス電源
フロントページの続き (72)発明者 藤本 雅己 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 小堀 尚邦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA01 AA02 AA06 AB06 CA04 CA08 CA28 DA03 FA06 2H077 AD06 AD13 AD24 AD36 AE04 EA13 EA15 EA16 FA03 FA13 FA25 GA17

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも結着樹脂及びイミダゾール化
    合物を含有するトナーにおいて、 該結着樹脂は、第1の重合性単量体群と、それとは異
    なる第2の重合性単量体群とを、縮重合及び付加重合さ
    せることにより得られる樹脂成分を含み、 該イミダゾール化合物は、下記一般式(1)で示され
    るイミダゾールユニットを2つ以上有する化合物である
    ことを特徴とするトナー。 【化1】 (式中、R1,R3及びR4は、水素、置換基を有しない
    アルキル基、置換基を有するアルキル基、置換基を有し
    ないアリール基、置換基を有するアリール基、置換基を
    有しないアラルキル基、置換基を有するアラルキル基、
    置換基を有しないアミノ基、置換基を有するアミノ基、
    ハロゲン、置換基を有しない複素環及び置換基を有する
    複素環からなる群から選択される基を示し、同一であっ
    てもそれぞれ異なっていても良く、R2は、水素、置換
    基を有しないアルキル基、置換基を有するアルキル基、
    置換基を有しないアリール基、置換基を有するアリール
    基、置換基を有しないアラルキル基、置換基を有するア
    ラルキル基、置換基を有しない複素環及び置換基を有す
    る複素環からなる群から選択される基を示し、R1
    2,R3及びR4は、フェニレン基、プロペニレン基、
    アルケニレン基、ビニレン基及びアルキレン基からなる
    群から選択される連結基を介して、イミダゾールユニッ
    トを連結してもよく、R3及びR4は相互に連結されて芳
    香環又は複素環を形成していても良い。)
  2. 【請求項2】 第1の重合性単量体群の少なくとも1種
    と第2の重合性単量体群の少なくとも1種のどちらとも
    重合反応を行なうことのできる単量体を用いて、樹脂成
    分の製造を行なったものであることを特徴とする請求項
    1に記載のトナー。
  3. 【請求項3】 第1の重合性単量体群の少なくとも1種
    と第2の重合性単量体群の少なくとも1種のどちらとも
    重合反応を行なうことのできる単量体が、分子内に水酸
    基、カルボキシル基、エポキシ基、第1級アミノ基及び
    第2級アミノ基からなるグループより選ばれる少なくと
    も1種の官能基とビニル基の両方を有する単量体である
    ことを特徴とする請求項2に記載のトナー。
  4. 【請求項4】 該結着樹脂が、ビニル系単量体を付加重
    合して、更に酸成分及びアルコール成分を加えて縮重合
    させることにより得られる樹脂成分を含有することを特
    徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のトナー。
  5. 【請求項5】 該結着樹脂が、酸成分及びアルコール成
    分を縮重合させて、更にビニル系単量体を加えて付加重
    合させることにより得られる樹脂成分を含有することを
    特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のトナー。
  6. 【請求項6】 該結着樹脂が、ビニル系単量体、酸成
    分、及び、アルコール成分を加えて縮重合及び付加重合
    させることにより得られる樹脂成分を含有することを特
    徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のトナー。
  7. 【請求項7】 該トナーは、正帯電性トナーであること
    を特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のトナ
    ー。
  8. 【請求項8】 静電潜像保持体上に静電潜像を形成する
    潜像形成工程;及び現像剤担持体上表面に担持され且つ
    搬送されるトナーを有する一成分系現像剤で該静電潜像
    を現像する工程;を有する画像形成方法において、 該現像剤担持体は、少なくとも表面が樹脂を含む材料に
    よって形成されており、 該トナーは、少なくとも結着樹脂及びイミダゾール化合
    物を含有しており、 該結着樹脂は、第1の重合性単量体群と、それとは異
    なる第2の重合性単量体群とを、縮重合及び付加重合さ
    せることにより得られる樹脂成分を含み、 該イミダゾール化合物は、下記一般式(1)で示され
    るイミダゾールユニットを2つ以上有する化合物である
    ことを特徴とする画像形成方法。 【化2】 (式中、R1,R3及びR4は、水素、置換基を有しない
    アルキル基、置換基を有するアルキル基、置換基を有し
    ないアリール基、置換基を有するアリール基、置換基を
    有しないアラルキル基、置換基を有するアラルキル基、
    置換基を有しないアミノ基、置換基を有するアミノ基、
    ハロゲン、置換基を有しない複素環及び置換基を有する
    複素環からなる群から選択される基を示し、同一であっ
    てもそれぞれ異なっていても良く、R2は、水素、置換
    基を有しないアルキル基、置換基を有するアルキル基、
    置換基を有しないアリール基、置換基を有するアリール
    基、置換基を有しないアラルキル基、置換基を有するア
    ラルキル基、置換基を有しない複素環及び置換基を有す
    る複素環からなる群から選択される基を示し、R1
    2,R3及びR4は、フェニレン基、プロペニレン基、
    アルケニレン基、ビニレン基及びアルキレン基からなる
    群から選択される連結基を介して、イミダゾールユニッ
    トを連結してもよく、R3及びR4は相互に連結されて芳
    香環又は複素環を形成していても良い。)
  9. 【請求項9】 第1の重合性単量体群の少なくとも1種
    と第2の重合性単量体群の少なくとも1種のどちらとも
    重合反応を行なうことのできる単量体を用いて、樹脂成
    分の製造を行なったものであることを特徴とする請求項
    8に記載の画像形成方法。
  10. 【請求項10】 第1の重合性単量体群の少なくとも1
    種と第2の重合性単量体群の少なくとも1種のどちらと
    も重合反応を行なうことのできる単量体が、分子内に水
    酸基、カルボキシル基、エポキシ基、第1級アミノ基及
    び第2級アミノ基からなるグループより選ばれる少なく
    とも1種の官能基とビニル基の両方を有する単量体であ
    ることを特徴とする請求項9に記載の画像形成方法。
  11. 【請求項11】 該結着樹脂が、ビニル系単量体を付加
    重合して、更に酸成分及びアルコール成分を加えて縮重
    合させることにより得られる樹脂成分を含有することを
    特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の画像形
    成方法。
  12. 【請求項12】 該結着樹脂が、酸成分及びアルコール
    成分を縮重合させて、更にビニル系単量体を加えて付加
    重合させることにより得られる樹脂成分を含有すること
    を特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の画像
    形成方法。
  13. 【請求項13】 該結着樹脂が、ビニル系単量体、酸成
    分、及び、アルコール成分を加えて縮重合及び付加重合
    させることにより得られる樹脂成分を含有することを特
    徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の画像形成
    方法。
  14. 【請求項14】 該現像剤担持体は、樹脂を含む材料に
    よって形成された円筒状スリーブであることを特徴とす
    る請求項8乃至13のいずれかに記載の画像形成方法。
  15. 【請求項15】 該現像剤担持体は、基体及び基体表面
    に形成された樹脂を含有する被覆層を有していることを
    特徴とする請求項8乃至13のいずれかに記載の画像形
    成方法。
  16. 【請求項16】 該現像剤担持体表面は、導電性物質、
    充填剤及び固体潤滑剤からなる群から選択される一種以
    上のメンバーをさらに含有していることを特徴とする請
    求項8乃至15のいずれかに記載の画像形成方法。
  17. 【請求項17】 該トナーは、正帯電性トナーであるこ
    とを特徴とする請求項8乃至16のいずれかに記載の画
    像形成方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003076121A (ja) * 2001-09-07 2003-03-14 Ricoh Co Ltd 画像形成装置及び画像形成プロセスユニット
JP2010107849A (ja) * 2008-10-31 2010-05-13 Kyocera Mita Corp 電子写真用トナー、およびこれを用いた画像形成方法

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JP2003076121A (ja) * 2001-09-07 2003-03-14 Ricoh Co Ltd 画像形成装置及び画像形成プロセスユニット
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