JP2693082B2 - 静電荷像現像用トナー、画像形成装置、装置ユニット及びファクシミリ装置 - Google Patents

静電荷像現像用トナー、画像形成装置、装置ユニット及びファクシミリ装置

Info

Publication number
JP2693082B2
JP2693082B2 JP4077447A JP7744792A JP2693082B2 JP 2693082 B2 JP2693082 B2 JP 2693082B2 JP 4077447 A JP4077447 A JP 4077447A JP 7744792 A JP7744792 A JP 7744792A JP 2693082 B2 JP2693082 B2 JP 2693082B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
toner
carbon atoms
unsubstituted phenyl
phenyl group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP4077447A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05173355A (ja
Inventor
博英 谷川
和義 萩原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Publication of JPH05173355A publication Critical patent/JPH05173355A/ja
Priority to US08/197,555 priority Critical patent/US5389484A/en
Priority to US08/333,345 priority patent/US5500046A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP2693082B2 publication Critical patent/JP2693082B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)
  • Fax Reproducing Arrangements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電印刷
法、磁気記録法に用いられる熱定着に適した、静電荷像
現像用トナー及びそれを用いた画像形成装置、装置ユニ
ット及びファクシミリ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては米国特許第
2,297,691号明細書、特公昭42−23910
号公報及び特公昭43−24748号公報などに記載さ
れている如く多数の方法が知られているが、一般には光
導電性物質を利用し、種々の手段により、感光体上に電
気的潜像を形成し、次いで該潜像をトナーを用いて現像
し、必要に応じて紙の如き記載材にトナー画像を転写し
た後、加熱、圧力或は、溶剤蒸気などにより定着し、複
写物を得るものである。
【0003】上述の最終工程であるトナー像を紙の如き
シート状の記録材に定着する工程に関して種々の方法や
装置が開発されているが、現在最も一般的な方法は熱ロ
ーラーによる圧力加熱方式である。
【0004】加熱ローラーによる圧着加熱方式は、トナ
ーに対し離型性を有する材料で表面を形成した熱ローラ
ーにより、記録材上のトナー像面を加圧下で接触しなが
ら通過せしめることにより定着を行うものである。この
方法は熱ローラーの表面と記録材上のトナー像とが加圧
下で接触するため、トナー像を記録材上に融着する際の
熱効率が極めて良好であり、迅速に定着を行うことがで
き、高速度電子写真複写機において非常に有効である。
しかしながら上記方法では、熱ローラー表面とトナー像
とが溶融状態で加圧下で接触するためにトナー像の一部
が定着ローラー表面に付着、転移し、次の被定着シート
にこれが再転移して所謂オフセット現象を生じ、記録材
を汚すことがある。熱定着ローラー表面に対してトナー
が付着しないようにすることは熱ローラー定着方式の必
須条件である。
【0005】従来、定着ローラー表面にトナーを付着さ
せない目的で、例えば、ローラー表面をシリコンゴム及
び弗素系樹脂の如きトナーに対して離型性の優れた材料
で形成し、更にその表面にオフセット防止及びローラー
表面の疲労を防止するためにシリコンオイルの如き離型
性の良い液体の薄膜でローラー表面を被覆することが行
われている。しかしながら、この方法はトナーのオフセ
ットを防止する点では極めて有効であるが、オフセット
防止用液体を供給するための装置が必要なため、定着装
置が複雑になるという問題点を有している。
【0006】それゆえ、オフセット防止用液体の供給に
よってオフセットを防止することは好ましくなく、むし
ろ定着温度領域の広い耐オフセット性の高いトナーの開
発が望まれているのが現状である。そこでトナーとして
離型性を増すために加熱時に充分溶融するような低分子
量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレンの如きワック
スを添加する方法も行われている。しかしながらオフセ
ット防止には有効である反面、トナーの凝集性が増し、
かつ帯電特性が不安定となることから、耐久性の低下を
招き易い。そこで他の方法としてバインダー樹脂に改良
を加える工夫がいろいろと試みられている。
【0007】例えば、オフセット防止のために、トナー
中のバインダー樹脂のガラス転移温度(Tg)や分子量
を高めトナーの溶融粘弾性を向上させる方法も知られて
いる。しかしながら、このような方法で、オフセット現
象を改善した場合、定着性が不十分となり、高速複写機
や省エネルギー化において要求される低温度下での定着
性即ち低温定着性が劣るという問題が生じる。
【0008】トナーの定着性を改良するには、溶融時に
おけるトナーの粘度を低下させ定着基材との接着面積を
大きくする必要があり、このために使用するバインダー
樹脂のTgや分子量を低くすることが要求される。
【0009】即ち、低温定着性とオフセット防止性とは
相反する一面を有することから、これらの機能を同時に
満足するトナーの開発は非常に困難なことである。
【0010】この問題を解消するために、例えば、特公
昭51−23354号公報には、架橋剤と分子量調整剤
を加え、適度に架橋されたビニル系重合体からなるトナ
ーが開示され、さらにはビニル系重合体において、T
g、分子量及びゲルコンテントを組み合わせたブレンド
系のトナーが多数提案されている。
【0011】このような架橋されたビニル系重合体、或
はゲル分をトナー中に含有するトナーは、確かに耐オフ
セット性において良好化する。
【0012】しかし、トナー中に含有させるにあたり、
トナー原材料としてこの架橋されたビニル重合体を用い
るとトナー製造時の溶融混練時に、重合体中の内部摩擦
が非常に大きくなり、大きなせん断力が重合体にかか
る。この為に、多くの場合、分子鎖の切断が起こり、溶
融粘度の低下を招き、オフセット性に悪影響を与える。
【0013】そこでこれを解決する為に、特開昭55−
90509号公報、特開昭57−178249号公報、
特開昭57−178250号公報及び特開昭60−49
46号公報では、カルボン酸を有する樹脂と金属化合物
をトナー原材料として用い、溶融混練時に加熱反応さ
せ、架橋重合体を形成させてトナー中に含有させてい
る。
【0014】特開昭63−214760号公報、特開昭
63−217362号公報及び特開昭63−21736
3号公報では、ビニル系単重体と、さらに特異な半エス
テル化合物とを必須構成単位とするビニル系樹脂と多価
金属化合物とを反応せしめ、架橋を施すことが提案され
ている。
【0015】特開昭63−214760号公報、特開昭
63−217362号公報及び特開昭63−21736
3号公報では、低分子量と高分子量の2群に分かれた分
子量分布を形成し、低分子量側に含有せしめた特異な半
エステル化合物のカルボキシル基と多価金属イオンとを
反応せしめることが提案されている。
【0016】しかし、これらの提案においては、架橋を
形成させるためにカルボン酸及び金属化合物を原材料と
して用いている。これらの材料の多くは、強い、もしく
は弱いながらも負帯電性であり、さらに架橋反応の結果
生じ得る分解物においても負帯電性が強い。したがって
負帯電性トナーには有効であるが、正帯電性トナーに用
いた場合には濃度低下、かぶりを生じるなどの好ましく
ない点が多い。
【0017】このように、トナー中に架橋された重合
体、ゲル分を有効に含有させるためには負帯電性の材料
を使用しなければならず、正帯電性トナーに適する架橋
材料が望まれているのが現状である。
【0018】さらに、これらの提案におけるトナーは、
トナーに要求される特性、特に高速機で必要とされる耐
オフセット性を満足するには至っておらず、例えば毎分
80枚以上の高速機では、まだ、充分な定着性を得るこ
とができなく、さらに定着ローラーに当接させたクリー
ニング部材から流出されるトナーによって記録材を汚す
という問題点がある。
【0019】すなわち、毎分80枚を超えるような高速
機では、1枚当りのオフセット量が極めて微量であって
も通紙枚数が膨大な量であるために、定着ローラーへの
オフセット物の量は相当な量となり、定着器の故障の原
因となる。この微量のオフセット物を取り除くために、
シリコンゴム製のクリーニングローラーやウェップの如
き定着用クリーニング部材が定着ローラー当接して取り
付けられている。従来のトナー用バインダー樹脂は主と
して低温定着性とオフセット防止性とを目標として設計
されており、200℃を超えるような高温まで高い溶融
粘度を維持するようには設計されていない。したがっ
て、定着用クリーニング部材に付着したトナー物質は、
定着ローラーの設定温度で長い時間存在するので溶融粘
度が低下し、さらに複写機のスイッチ投入時等の定着ロ
ーラー設定温度以上に定着ローラー温度がオーバーシュ
ートする場合、定着ローラーは200℃を超える温度に
なり、付着トナー物質の溶融粘度が著しく低下し、定着
ローラーに再度転移し、記録材の汚れを生じるようにな
る。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の問題点を解決した静電荷像現像用トナー、画像形成装
置、装置ユニット及びファクシミリ装置を提供すること
である。
【0021】本発明の目的は、定着性及び耐オフセット
性を損なうことなく負帯電性トナーのみならず、正帯電
性トナーに於てもかぶりがなく高濃度の画像が得られる
静電荷像現像用トナー及びそれを用いた画像形成装置、
装置ユニット及びファクシミリ装置を提供することであ
る。
【0022】本発明の目的は、環境変動に対する影響が
少なく、低湿環境下及び高湿環境下に於ても良好な画像
が得られる静電荷像現像用トナー及びそれを用いた画像
形成装置、装置ユニット及びファクシミリ装置を提供す
ることである。
【0023】本発明の目的は、定着器用クリーニング手
段から流出するトナーがないか或は極めて少ない静電荷
像現像用トナーを提供することである。
【0024】本発明の他の目的は、高速機に於ても安定
して良好な画像が得られ、適用機種を選ばない静電荷像
現像用トナー及びそれを用いた画像形成装置、装置ユニ
ット及びファクシミリ装置を提供することである。
【0025】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明の静電荷
像現像用トナーは、酸成分を構成成分として有する酸価
0.5乃至100mgKOH/gの結着樹脂、着色剤及
び下記一般式(I)、(II)及び/又は(III) 一般式(I) R1 HN−Ar−NHR2 (式中、R は水素、アルキル基又は置換されていな
いフェニル基を示し、R は水素、アルキル基又は置
換されていないフェニル基を示し、Arは置換されてい
ないアリール基又は置換されたアリール基を示す。) 一般式(II)
【0026】
【外14】 (式中、R3 は水素、アルキル基又は置換されていない
フェニル基を示し、R4は水素、アルキル基又は置換さ
れていないフェニル基を示し、R5 は水素、アルキル
基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、メルカプト基、ア
ルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキ
ルアミノ基、ハロゲン、置換されていないフェニル基、
置換されたフェニル基又はアルケニル基を示し、R6
水素、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、メ
ルカプト基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミ
ノ基、ジアルキルアミノ基、ハロゲン、置換されていな
いフェニル基、置換されたフェニル基又はアルケニル基
を示し、R5 及びR6 は、結合して環構造を有しても良
く、R7 は水素、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコ
キシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アミノ基、ア
ルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロゲン、置換
されていないフェニル基、置換されたフェニル基又はア
ルケニル基を示し、R8 は水素、アルキル基、ヒドロキ
シル基、アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチオ
基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ
基、ハロゲン、置換されていないフェニル基、置換され
たフェニル基又はアルケニル基を示し、R7 及びR8
は、結合して環構造を有しても良い。) 一般式(III)
【0027】
【外15】 (式中、Aは連結基を示し、R9 は水素、アルキル基又
は置換されていないフェニル基を示し、R10は水素、ア
ルキル基又は置換されていないフェニル基を示し、R11
は水素、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、
メルカプト基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルア
ミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロゲン、置換されてい
ないフェニル基、置換されたフェニル基又はアルケニル
基を示し、R12は水素、アルキル基、ヒドロキシル基、
アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アミノ
基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロゲ
ン、置換されていないフェニル基、置換されたフェニル
基又はアルケニル基を示し、R11及びR12は、結合して
環構造を有しても良く、R13は水素、アルキル基、ヒド
ロキシル基、アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチ
オ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ
基、ハロゲン、置換されていないフェニル基、置換され
たフェニル基又はアルケニル基を示し、R14は水素、ア
ルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、メルカプト
基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジ
アルキルアミノ基、ハロゲン、置換されていないフェニ
ル基、置換されたフェニル基又はアルケニル基を示し、
13及びR14は、結合して環構造を有しても良い。)で
表される化合物を含有するトナー粒子を有しており、か
つ、該トナー粒子は、GPCにより測定される分子量分
布において、分子量5×10 〜5×10の領域に
少なくともひとつのピークを有し、分子量10 以上
の領域に少なくともひとつのピーク或はショルダーを有
し、かつ分子量10 以上の領域を構成する樹脂成分
を5重量%〜50重量%含有している樹脂成分を有して
いることを特徴とすることにより前記目的を達成する。
【0028】本発明の画像形成装置は、静電荷像を担持
するための静電荷像担持体、該静電荷像担持体を帯電す
るための帯電手段、該静電荷像担持体に担持されている
静電荷像を現像するための現像手段、現像手段によって
現像された現像画像を記録材に転写するための転写手
段、該静電荷像担持体上の付着物を除去するためのクリ
ーニング手段及び記録材に転写されたトナー画像を熱と
圧力の作用により定着するための定着手段、を有する画
像形成装置において、該現像手段は、静電荷像現像用ト
ナーを保有しており、該静電荷像現像用トナーは、酸成
分を構成成分として有する酸価0.5乃至100mgK
OH/gの結着樹脂、着色剤及び下記一般式(I)、
(II)及び/又は(III) 一般式(I) R HN−Ar−NHR (式中、R は水素、アルキル基又は置換されていな
いフェニル基を示し、R は水素、アルキル基又は置
換されていないフェニル基を示し、Arは置換されてい
ないアリール基又は置換されたアリール基を示す。) 一般式(II)
【0029】
【外16】 (式中、R3 は水素、アルキル基又は置換されていない
フェニル基を示し、R4は水素、アルキル基又は置換さ
れていないフェニル基を示し、R5 は水素、アルキル
基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、メルカプト基、ア
ルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキ
ルアミノ基、ハロゲン、置換されていないフェニル基、
置換されたフェニル基又はアルケニル基を示し、R6
水素、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、メ
ルカプト基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミ
ノ基、ジアルキルアミノ基、ハロゲン、置換されていな
いフェニル基、置換されたフェニル基又はアルケニル基
を示し、R5 及びR6 は、結合して環構造を有しても良
く、R7 は水素、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコ
キシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アミノ基、ア
ルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロゲン、置換
されていないフェニル基、置換されたフェニル基又はア
ルケニル基を示し、R8 は水素、アルキル基、ヒドロキ
シル基、アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチオ
基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ
基、ハロゲン、置換されていないフェニル基、置換され
たフェニル基又はアルケニル基を示し、R7 及びR8
は、結合して環構造を有しても良い。) 一般式(III)
【0030】
【外17】 (式中、Aは連結基を示し、R9 は水素、アルキル基又
は置換されていないフェニル基を示し、R10は水素、ア
ルキル基又は置換されていないフェニル基を示し、R11
は水素、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、
メルカプト基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルア
ミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロゲン、置換されてい
ないフェニル基、置換されたフェニル基又はアルケニル
基を示し、R12は水素、アルキル基、ヒドロキシル基、
アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アミノ
基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロゲ
ン、置換されていないフェニル基、置換されたフェニル
基又はアルケニル基を示し、R11及びR12は、結合して
環構造を有しても良く、R13は水素、アルキル基、ヒド
ロキシル基、アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチ
オ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ
基、ハロゲン、置換されていないフェニル基、置換され
たフェニル基又はアルケニル基を示し、R14は水素、ア
ルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、メルカプト
基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジ
アルキルアミノ基、ハロゲン、置換されていないフェニ
ル基、置換されたフェニル基又はアルケニル基を示し、
13及びR14は、結合して環構造を有しても良い。)で
表される化合物を含有するトナー粒子を有しており、か
つ、該トナー粒子は、GPCにより測定される分子量分
布において、分子量5×10 〜5×10の領域に
少なくともひとつのピークを有し、分子量10 以上
の領域に少なくともひとつのピーク或はショルダーを有
し、かつ分子量10 以上の領域を構成する樹脂成分
を5重量%〜50重量%含有している樹脂成分を有して
いることを特徴とすることにより、前記目的を達成す
る。
【0031】本発明の装置ユニットは、画像形成装置本
体に脱着可能に装着される装置ユニットにおいて、該装
置ユニットは、静電荷像を担持するための静電荷像担持
体及び該静電荷像担持体に担持されている静電荷像を現
像するための現像手段が一体に支持されて構成されたユ
ニットを有しており、該現像手段は、静電荷像現像用ト
ナーを保有しており、該静電荷像現像用トナーは、酸成
分を構成成分として有する酸価0.5乃至100mgK
OH/gの結着樹脂、着色剤及び下記一般式(I)、
(II)及び/又は(III) 一般式(I) R HN−Ar−NHR (式中、R は水素、アルキル基又は置換されていな
いフェニル基を示し、R は水素、アルキル基又は置
換されていないフェニル基を示し、Arは置換されてい
ないアリール基又は置換されたアリール基を示す。) 一般式(II)
【0032】
【外18】 (式中、R は水素、アルキル基又は置換されていな
いフェニル基を示し、R は水素、アルキル基又は置
換されていないフェニル基示し、R は水素、アルキ
ル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、メルカプト基、
アルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアル
キルアミノ基、ハロゲン、置換されていないフェニル
基、置換されたフェニル基又はアルケニル基を示し、R
は水素、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ
基、メルカプト基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキ
ルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロゲン、置換され
ていないフェニル基、置換されたフェニル基又はアルケ
ニル基を示し、R 及びRは、結合して環構造を有
しても良く、R は水素、アルキル基、ヒドロキシル
基、アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、ア
ミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロ
ゲン、置換されていないフェニル基、置換されたフェニ
ル基又はアルケニル基を示し、R は水素、アルキル
基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、メルカプト基、ア
ルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキ
ルアミノ基、ハロゲン、置換されていないフェニル基、
置換されたフェニル基又はアルケニル基を示し、R
及びR は、結合して環構造を有しても良い。) 一般式(III)
【0033】
【外19】 (式中、Aは連結基を示し、R9 は水素、アルキル基又
は置換されていないフェニル基を示し、R10は水素、ア
ルキル基又は置換されていないフェニル基を示し、R11
は水素、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、
メルカプト基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルア
ミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロゲン、置換されてい
ないフェニル基、置換されたフェニル基又はアルケニル
基を示し、R12は水素、アルキル基、ヒドロキシル基、
アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アミノ
基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロゲ
ン、置換されていないフェニル基、置換されたフェニル
基又はアルケニル基を示し、R11及びR12は、結合して
環構造を有しても良く、R13は水素、アルキル基、ヒド
ロキシル基、アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチ
オ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ
基、ハロゲン、置換されていないフェニル基、置換され
たフェニル基又はアルケニル基を示し、R14は水素、ア
ルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、メルカプト
基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジ
アルキルアミノ基、ハロゲン、置換されていないフェニ
ル基、置換されたフェニル基又はアルケニル基を示し、
13及びR14は、結合して環構造を有しても良い。)で
表される化合物を含有するトナー粒子を有しており、か
つ、該トナー粒子は、GPCにより測定される分子量分
布において、分子量5×10 〜5×10の領域に
少なくともひとつのピークを有し、分子量10 以上
の領域に少なくともひとつのピーク或はショルダーを有
し、かつ分子量10 以上の領域を構成する樹脂成分
を5重量%〜50重量%含有している樹脂成分を有して
いることを特徴とすることにより、前記目的を達成す
る。
【0034】本発明のファクシミリ装置は、静電荷像を
担持するための静電荷像担持体、該静電荷像担持体を帯
電するための帯電手段、該静電荷像担持体に担持されて
いる静電荷像を現像するための現像手段、現像手段によ
って現像された現像画像を記録材に転写するための転写
手段、該静電荷像担持体上の付着物を除去するためのク
リーニング手段及び記録材に転写されたトナー画像を熱
と圧力の作用により定着するための定着手段を有する電
子写真装置、及びリモート端末からの画像情報を受信す
る受信手段を有するファクシミリ装置において、該現像
手段は、静電荷像現像用トナーを保有しており、該静電
荷像現像用トナーは、酸成分を構成成分として有する酸
価0.5乃至100mgKOH/gの結着樹脂、着色剤
及び下記一般式(I)、(II)及び/又は(III) 一般式(I) R HN−Ar−NHR (式中、R は水素、アルキル基又は置換されていな
いフェニル基を示し、R は水素、アルキル基又は置
換されていないフェニル基を示し、Arは置換されてい
ないアリール基又は置換されたアリール基を示す。) 一般式(II)
【0035】
【外20】 (式中、R3 は水素、アルキル基又は置換されていない
フェニル基を示し、R4は水素、アルキル基又は置換さ
れていないフェニル基を示し、R5 は水素、アルキル
基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、メルカプト基、ア
ルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキ
ルアミノ基、ハロゲン、置換されていないフェニル基、
置換されたフェニル基又はアルケニル基を示し、R6
水素、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、メ
ルカプト基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミ
ノ基、ジアルキルアミノ基、ハロゲン、置換されていな
いフェニル基、置換されたフェニル基又はアルケニル基
を示し、R5 及びR6 は、結合して環構造を有しても良
く、R7 は水素、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコ
キシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アミノ基、ア
ルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロゲン、置換
されていないフェニル基、置換されたフェニル基又はア
ルケニル基を示し、R8 は水素、アルキル基、ヒドロキ
シル基、アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチオ
基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ
基、ハロゲン、置換されていないフェニル基、置換され
たフェニル基又はアルケニル基を示し、R7 及びR
8 は、結合して環構造を有しても良い。) 一般式(III)
【0036】
【外21】 (式中、Aは連結基を示し、R9 は水素、アルキル基又
は置換されていないフェニル基を示し、R10は水素、ア
ルキル基又は置換されていないフェニル基を示し、R11
は水素、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、
メルカプト基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルア
ミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロゲン、置換されてい
ないフェニル基、置換されたフェニル基又はアルケニル
基を示し、R12は水素、アルキル基、ヒドロキシル基、
アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アミノ
基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロゲ
ン、置換されていないフェニル基、置換されたフェニル
基又はアルケニル基を示し、R11及びR12は、結合して
環構造を有しても良く、R13は水素、アルキル基、ヒド
ロキシル基、アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチ
オ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ
基、ハロゲン、置換されていないフェニル基、置換され
たフェニル基又はアルケニル基を示し、R14は水素、ア
ルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、メルカプト
基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジ
アルキルアミノ基、ハロゲン、置換されていないフェニ
ル基、置換されたフェニル基又はアルケニル基を示し、
13及びR14は、結合して環構造を有しても良い。)で
表される化合物を含有するトナー粒子を有しており、か
つ、該トナー粒子は、GPCにより測定される分子量分
布において、分子量5×10 〜5×10の領域に
少なくともひとつのピークを有し、分子量10 以上
の領域に少なくともひとつのピーク或はショルダーを有
し、かつ分子量10 以上の領域を構成する樹脂成分
を5重量%〜50重量%含有している樹脂成分を有して
いることを特徴とすることにより、前記目的を達成す
る。
【0037】本発明で用いられる結着樹脂は、酸成分を
構成成分として有している。
【0038】酸成分は、カルボキシル基或は、酸無水物
基を有するモノマーを用いることによって樹脂中に導入
することができる。特に酸無水物が存在することが好ま
しい。
【0039】カルボキシル基と、本発明で用いられる後
述する一般式(I)、(II)又は(III)で表せる
化合物のアミノ基が反応しアミド結合を形成することに
よりポリマー鎖を架橋することができる。そして分子量
105 以上の成分を架橋することにより、トナーにゴム
弾性を与えることができ、耐オフセット性を向上させる
とともに、定着器のクリーニング部材からのトナーの流
出を防止することができる。
【0040】さらに、ポリマー成分中に酸無水物がある
場合には、イミド結合を形成するが、この反応は、アミ
ド形成より反応性が高く、より効率的な架橋を行える。
【0041】酸成分としては、酸価が、0.5〜100
mgKOH/gであることが必要であり、好ましくは、
1〜50mgKOH/gである。特に、酸無水物を有す
ることが好ましく、更にその酸無水物に由来する酸価が
0.5〜100mgKOH/gであることが特に好まし
い。酸価が0.5mgKOH/g未満の場合には、トナ
ー製造過程の溶融混練時に本発明で用いるアミノ基を有
する化合物の反応が進まず架橋が十分に行えない傾向に
あり、好ましい耐オフセット性が得られなかったり、定
着器のクリーニング部材によって、トナーの流出を抑え
る事ができないことがある。酸価が50mgKOH/g
を超える場合には、帯電制御が難しくなり始め、100
mgKOH/gを超える場合には、トナーの帯電性を阻
害したり、架橋反応が進行しすぎ定着性に悪影響を及ぼ
すことがある。
【0042】本発明に於ける結着樹脂中の官能基の定
性、及び定量は赤外吸収スペクトル、JIS K−00
70の酸価測定、加水分解酸価測定(全酸価測定)を応
用する方法が一例として挙げられる。
【0043】例えば赤外吸収に於ては1780cm 1
近に酸無水物のカルボニルに由来する吸収ピークが現わ
れるので酸無水物の存在は確認される。この酸無水物の
カルボニルの吸収はエステル酸の時よりも高波数側に現
われる。酸無水物に由来する酸価は、JIS K−00
70の酸価測定、加水分解酸価測定(全酸価測定)等を
応用する方法が例として挙げられる。
【0044】例えばJIS K−0070の酸価測定
(以下JIS酸価と記す)では酸無水物は理論値(酸無
水物をジカルボン酸としての酸価をもつものとする)の
約50%が測定される。
【0045】一方全酸価測定では、ほぼ理論値通り測定
される。従って全酸価とJIS酸価との差は、理論値の
約50%で酸無水物は二塩基酸として測定されるので、
1g当たりの酸無水物に由来する全酸価は求められる。
この全酸価の1/2がJIS酸価中酸無水物に由来する
JIS酸価である。すなわちこれは、全酸価とJIS酸
価の差に相当する。
【0046】具体例を挙げればマレイン酸モノオクチル
を酸成分として用いた場合は、まず溶液重合でマレイン
酸モノオクチル共重合体を合成する。この共重合体のJ
IS酸価、全酸価(A)を測定することで無水物に由来
する全酸価(B)は求められる。この共重合体を更にモ
ノマー中に溶解し、懸濁重合を行うと、一部開環する。
このように得られた結着樹脂のJIS酸価、全酸価
(A)を測定することで残留した無水物に由来する全酸
価(B)は求められ、結着樹脂全体の全酸価(A)中に
占める無水物に由来する全酸価(B)の割合を求められ
る。
【0047】本発明に於いて全酸価は以下のようにして
求められる。サンプル樹脂2gをジオキサン30mlに
溶解させ、これに、ピリジン10ml、ジメチルアミノ
ピリジン20mg、水3.5mlを加え撹拌しながら4
時間加熱還流する。冷却後1/10N KOH・THF
溶液でフェノールフタレインを指示薬として中和滴定し
て得られた酸価値を全酸価とする。
【0048】1/10N KOH・THF溶液の調製は
次のように行う。KOH1.5gを約3mlの水で溶解
し、これにTHF 200mlと水30mlを加え、撹
拌する。静置後溶液が分離していたら少量のメタノール
を、溶液が濁っていたら少量の水を加えて均一な透明溶
液にし、1/10N HCl標準溶液で標定する。
【0049】本発明においては、架橋剤として、前記一
般式(I)(II)及び/又は(III)で示されるア
ミノ基を有する化合物が用いられる。
【0050】一般式(I) R1 HN−Ar−NHR2 式中、R1 は水素、アルキル基又は置換されていないフ
ェニル基を示し、かつ、R2 は水素、アルキル基又は置
換されていないフェニル基を示すR1 及びR2 における
アルキル基は炭素数1〜12であることが好ましい。
【0051】このR 及びRは、結着樹脂中のカル
ボキシル基及び酸無水物の種類及び含有量との組み合わ
せ、さらには架橋させる温度条件等により最適なものが
選ばれる。しかし、その置換基の種類つまり置換基の電
子的効果、嵩高さ、さらには化合物の融点により、カル
ボキシル基及び酸無水物との反応速度が異なり、その結
果として架橋速度も異なる。本発明者らの検討では、架
橋の速さは、アミノ基、アルキルアミノ基、フェニルア
ミノ基の順序である。Arは置換されていないアリール
基又は置換されたアリール基を示す。
【0052】アリール基としては、フェニル基、ナフチ
ル基、ピリジノ基、トリアジノ基、ピリミジリ基、キノ
リノ基、アクリジノ基、プテリシノ基、イミダゾール
基、ピラゾール基、トリアゾール基及びチアゾール基を
挙げることができるが、反応性熱的安定性、保存安定性
を考慮すると、フェニル基、ナフチル基、ピリジノ基、
トリアジノ基、或はイミダゾール基が好ましい。
【0053】アリール基の置換基としては、炭素数12
以下であることが好ましく、さらに、合成上の容易さを
考慮すると、四基以下が好ましく、お互いに独立してい
ても、或は結合して環構造を有していても良い。
【0054】置換基の種類としては特に限定されるもの
ではないが、例えば、水素、炭素数1〜6のアルキル
基、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルコキシ基、メル
カプト基、炭素数1〜6のアルキルチオ基、アミノ基、
炭素数1〜6のアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ
基、ハロゲン、置換基を有しても良い炭素数1〜12の
フェニル基、及び炭素数1〜6のアルケニル基を挙げる
ことができる。
【0055】一般式(II)
【0056】
【外22】 式中、R3 は水素、アルキル基又は置換されていないフ
ェニル基を示し、かつR4 は水素、アルキル基又は置換
されていないフェニル基を示す。R3 及びR4 における
アルキル基は炭素数1〜12であることが好ましい。
【0057】このR3 及びR4 は、結着樹脂中のカルボ
キシル基及び酸無水物の種類及び含有量との組み合わ
せ、さらには架橋させる温度条件等により最適なものが
選ばれる。しかし、その置換基の種類つまり置換基の電
子的効果、嵩高さ、さらには化合物の融点により、カル
ボキシル基及び酸無水物との反応速度が異なり、その結
果として架橋速度も異なる。本発明者らの検討では、架
橋の速さは、アミノ基、アルキルアミノ基、フェニルア
ミノ基の順序である。
【0058】R5 は水素、アルキル基、ヒドロキシル
基、アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、ア
ミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロ
ゲン、置換されていないフェニル基、置換されたフェニ
ル基又はアルケニル基を示し、R6 は水素、アルキル
基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、メルカプト基、ア
ルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキ
ルアミノ基、ハロゲン、置換されていないフェニル基、
置換されたフェニル基又はアルケニル基を示す。R5
びR6 におけるアルキル基は炭素数1〜6であることが
好ましく、アルコキシ基は炭素数1〜6であることが好
ましく、アルキルチオ基は炭素数1〜6であることが好
ましく、アルキルアミノ基は炭素数1〜6であることが
好ましく、置換されたフェニル基は炭素数6〜12であ
ることが好ましく、かつ、アルケニル基は炭素数2〜6
であることが好ましい。R5 及びR6 は結合して環構造
を有しても良い。R5 及びR6 は、前述の如き置換基の
中でも、合成上の容易さを考慮すると、水素、炭素数1
〜6のアルキル基、ハロゲン及び炭素数1〜6のアルキ
ルチオ基がより好ましい。
【0059】R7 は水素、アルキル基、ヒドロキシル
基、アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、ア
ミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロ
ゲン、置換されていないフェニル基、置換されたフェニ
ル基又はアルケニル基を示し、R8 は水素、アルキル
基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、メルカプト基、ア
ルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキ
ルアミノ基、ハロゲン、置換されていないフェニル基、
置換されたフェニル基又はアルケニル基を示す。R7
びR8 におけるアルキル基は炭素数1〜6であることが
好ましく、アルコキシ基は炭素数1〜6であることが好
ましく、アルキルチオ基は炭素数1〜6であることが好
ましく、アルキルアミノ基は炭素数1〜6であることが
好ましく、置換されたフェニル基は炭素数6〜12であ
ることが好ましく、かつ、アルケニル基は炭素数2〜6
であることが好ましい。R7 及びR8 は結合して環構造
を有しても良い。R7 及びR8 は、前述の如き置換基の
中でも、合成上の容易さを考慮すると、水素、炭素数1
〜6のアルキル基、ハロゲン及び炭素数1〜6のアルキ
ルチオ基がより好ましい。
【0060】
【外23】 式中、Aは連結基を示し、この連結基は、合成上可能な
連結させる基であるならば特に限定されるものではな
い。
【0061】しかし、Aの連結基上或はその置換基上に
おいて、イオン構造を有する場合、もしくはイオン構造
を形成し易い官能基を有する場合で、フェニル基と共鳴
構造を取り易い化合物の場合には、架橋を形成しにく
い。このような例として、トリフェニルメタン系の染顔
料、ローダミン系の染顔料、フルオラン系構造を有する
染顔料が挙げられる。
【0062】連結基の具体例を以下に示すが、本発明は
必ずしもこれらに限定されるものではない。
【0063】
【外24】 −CR1516−(R15は水素又は炭素数1〜6のアルキル基を示し、かつ、R16 は水素又は炭素数1〜6のアルキル基を示す。) −O− −CO− −NH− −CONH− −NHC(=NH)NH− −OCNH− −NHCONH− −OCO− −NHCSNH− −OCONH− −S− −SO2 − −SO− −N=N− −SiR1718OSiR1718−(R17は炭素数1〜8のアルキル基又はフ ェニル基を示し、かつ、R18は炭素数1〜8のアルキル基又はフェニル基を示す 。)
【0064】
【外25】
【0065】
【外26】
【0066】R11は水素、アルキル基、ヒドロキシル
基、アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、ア
ミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロ
ゲン、置換されていないフェニル基、置換されたフェニ
ル基又はアルケニル基を示し、R12は水素、アルキル
基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、メルカプト基、ア
ルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキ
ルアミノ基、ハロゲン、置換されていないフェニル基、
置換されたフェニル基又はアルケニル基を示す。R11
びR12におけるアルキル基は炭素数1〜6であることが
好ましく、アルコキシ基は炭素数1〜6であることが好
ましく、アルキルチオ基は炭素数1〜6であることが好
ましく、アルキルアミノ基は炭素数1〜6であることが
好ましく、置換されたフェニル基は炭素数6〜12であ
ることが好ましく、かつ、アルケニル基は炭素数2〜6
であることが好ましい。R11及びR12は結合して環構造
を有しても良い。R11及びR12は、前述の如き置換基の
中でも、合成上の容易さを考慮すると、水素、炭素数1
〜6のアルキル基、ハロゲン及び炭素数1〜6のアルキ
ルチオ基がより好ましい。
【0067】R9 は水素、アルキル基又は置換されてい
ないフェニル基を示し、かつR10は水素、アルキル基又
は置換されていないフェニル基を示す。R9 及びR10
おけるアルキル基は炭素数1〜12であることが好まし
【0068】このR9 及びR10は、結着樹脂中のカルボ
キシル基及び酸無水物の種類及び含有量との組み合わ
せ、さらには架橋させる温度条件等により最適なものが
選ばれる。しかし、その置換基の種類つまり置換基の電
子的効果、嵩高さ、さらには化合物の融点により、カル
ボキシル基及び酸無水物との反応速度が異なり、その結
果として架橋速度も異なる。本発明者らの検討では、架
橋の速さは、アミノ基、アルキルアミノ基、フェニルア
ミノ基の順序である。
【0069】R13は水素、アルキル基、ヒドロキシル
基、アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、ア
ミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロ
ゲン、置換されていないフェニル基、置換されたフェニ
ル基又はアルケニル基を示し、R14は水素、アルキル
基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、メルカプト基、ア
ルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキ
ルアミノ基、ハロゲン、置換されていないフェニル基、
置換されたフェニル基又はアルケニル基を示す。R13
びR14におけるアルキル基は炭素数1〜6であることが
好ましく、アルコキシ基は炭素数1〜6であることが好
ましく、アルキルチオ基は炭素数1〜6であることが好
ましく、アルキルアミノ基は炭素数1〜6であることが
好ましく、置換されたフェニル基は炭素数6〜12であ
ることが好ましく、かつ、アルケニル基は炭素数2〜6
であることが好ましい。R13及びR14は結合して環構造
を有しても良い。R13及びR14は、前述の如き置換基の
中でも、合成上の容易さを考慮すると、水素、炭素数1
〜6のアルキル基、ハロゲン及び炭素数1〜6のアルキ
ルチオ基がより好ましい。
【0070】アミノ系の架橋剤を含有するトナーとして
は、例えば特開昭58−173752号公報ではある種
のアルキレンジアミンが、及び特開昭58−17375
6号公報ではある種のポリエーテルアミンが提案されて
いる。しかし、ここで示されたアルキレンジアミンを本
発明者らは新たに検討したところ、これらを含有したト
ナーではオフセットに対して従来のトナーより好ましい
傾向を示す。しかしながら、トナーへの分散性があまり
良くなく、トナー製造条件によってはかぶりを生じるこ
とがある。さらに複写枚数を重ねるに従い、現像器スリ
ーブを汚染する傾向にあるため、画像濃度が低下するこ
とがあり、高速機で特に生じやすい。これらは主に、こ
れらに提案されている化合物の融点が低く、多くのもの
はワックス状であるためである。
【0071】これに対して本発明で用いる一般式
(I)、(II)及び(III)で示されるアミノ基を
有する化合物は、融点が高く、現像器中あるいはクリー
ニング容器内における複写機内昇温においても安定であ
り、融着あるいは汚染をすることは非常に少ない。さら
にトナー中における分散性も良好なためにかぶりのない
鮮明な画像を得ることができる。
【0072】本発明で架橋剤として用いる一般式(I)
に示した化合物の具体的化合物例を以下に示すが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
【0073】
【外27】
【0074】
【外28】
【0075】
【外29】
【0076】
【外30】
【0077】
【外31】
【0078】
【外32】
【0079】
【外33】
【0080】
【外34】
【0081】
【外35】
【0082】
【外36】
【0083】
【外37】
【0084】
【外38】
【0085】
【外39】
【0086】本発明において、これらの一般式(I)、
(II)及び(III)で示した化合物は結着樹脂10
0重量部に対し好ましくは、0.01〜10重量部より
好ましくは0.1〜5重量部の範囲で用いるのが良い。
【0087】本発明に係る結着樹脂の酸成分としてのカ
ルボキシル基或は酸無水物基と、上記の化合物例(1)
〜(67)で示したような前記一般式(I)、(II)
及び(III)で示すアミノ基を有する化合物とは、一
部若しくは全部が溶融混練時に反応してアミド結合或は
イミド結合を形成し、樹脂が架橋構造を有するようにな
り、耐オフセット性に優れるようになる。
【0088】本発明に係る前記一般式(I)、(II)
及び(III)で示すアミノ基を有する化合物は、正帯
電性の傾向があり、また生成するアミド基或はイミド基
においてもほぼ中性もしくは、正帯電性であることか
ら、これらは正帯電性トナーにおける帯電特性を安定化
させ、良好な現像特性を付与させる。
【0089】本発明に使用される樹脂としては、本発明
で示した酸価を有すれば良く、特に限定されるものでは
ないが例えば、ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレ
ン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体
の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、
スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニル
ナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共
重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、ス
チレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチ
レン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメ
チルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテ
ル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、
スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン
共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重
合体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェ
ノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マ
レイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢
酸ビニール、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ
ウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹
脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、ロジン、変
性ロジン、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油
系樹脂などが使用でき、これらは2種以上の混合物、ブ
ロック共重合体或いは、グラフト化物でも良い。
【0090】なかでもビニル系共重合体、あるいはポリ
エステル樹脂が好ましく、特にビニル系共重合体が好ま
しい。
【0091】本発明に好ましいビニル系共重合体を得る
ためには、ビニル系重合体のモノマーとして以下のカル
ボキシ基を有するモノマー或いはカルボキシ基誘導体で
ある酸無水物基を有するモノマーを用いることができ
る。
【0092】例えば、コハク酸、マレイン酸、シトラコ
ン酸、ジメチルマレイン酸、イタコン酸、アルケニルコ
ハク酸、及びこれらの無水物、フマル酸、メタコン酸、
ジメチルフマル酸の如き不飽和二塩基酸及び上記不飽和
二塩基酸のモノエステル;アクリル酸、メタクリル酸、
クロトン酸、ケイヒ酸及びこれらの無水物、上記α、β
−不飽和酸間の無水物及び低級脂肪酸との無水物の如き
α、β−不飽和酸、これらの無水物モノマー;アルケニ
ルマロン酸、アルケニルグルタン酸、アルケニルアジピ
ン酸、これらの無水物及び、モノエステルが挙げられ
る。
【0093】これらの中でも、マレイン酸、フマル酸、
コハク酸の如き構造をもつα、β−不飽和二塩基酸のモ
ノエステル類が本発明の結着樹脂を得るモノマーとして
特に好ましく用いられる。
【0094】このようなモノマーとしては、例えば、マ
レイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン
酸モノブチル、マレイン酸モノオクチル、マレイン酸モ
ノアリル、マレイン酸モノフェニル、フマル酸モノメチ
ル、フマル酸モノエチル、フマル酸モノブチル、フマル
酸モノフェニル、n−ブテニルコハク酸モノブチル、n
−オクテニルコハク酸モノメチル、n−ブテニルマロン
酸モノエチル、n−ドデセニルグルタル酸モノメチル、
n−ブテニルアジピン酸モノブチル、などがあげられ
る。
【0095】更にビニル重合体のコモノマーとしては、
次のようなものが挙げられる。
【0096】例えばスチレン、o−メチルスチレン、m
−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシ
スチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレ
ン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、
2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、
p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチ
レン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチ
レン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチ
レン、の如きスチレン及びその誘導体;エチレン、プロ
ピレン、ブチレン、イソブチレンの如きエチレン不飽和
モノオレフィン類;ブタジエンの如き不飽和ポリエン
類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、沸化ビ
ニルの如きハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオ
ン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルの如きビニルエステル
類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル
酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル
酸ドデシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタ
クリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリ
ル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミ
ノエチルの如きα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エス
テル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリ
ル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プ
ロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステア
リル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニ
ルの如きアクリル酸エステル類;ビニルメチルエーテ
ル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル
の如きビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニル
ヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンの如きビ
ニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバ
ゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン
の如きN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドの如
きアクリル酸もしくはメタクリル酸誘導体;前述のα、
β−不飽和酸のエステル、二塩基酸のジエステル類;が
挙げられこれらのビニル系モノマーが単独もしくは2つ
以上で用いられる。
【0097】これらの中でもスチレン系共重合体、スチ
レンアクリル系共重合体となるようなモノマーの組み合
わせが好ましい。
【0098】本発明に用いられる結着樹脂は、必要に応
じて主として2個以上の重合可能な二重結合を有する架
橋性モノマー(架橋剤)で架橋された重合体であっても
よい。
【0099】この架橋性モノマーとしては、例えば芳香
族ジビニル化合物、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニ
ルナフタレン等;アルキル鎖で結ばれたジアクリレート
化合物類、例えば、エチレングリコールジアクリレー
ト、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,
4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタン
ジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールア
クリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、
及び以上の化合物のアクリレートをメタアクリレートに
代えたもの;エーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれた
ジアクリレート化合物類、例えば、ジエチレングリコー
ルジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレ
ート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリ
エチレングリコール#400ジアクリレート、ポリエチ
レングリコール#600ジアクリレート、ジプロピレン
グリコールジアクリレート、及び以上の化合物のアクリ
レートをメタアクリレートに代えたもの;芳香族基及び
エーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物
類、例えば、ポリオキシエチレン(2)−2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート、
ポリオキシエチレン(4)−2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパンジアクリレート、及び、以上の
化合物のアクリレートをメタアクリレートに代えたも
の;更には、ポリエステル型ジアクリレート化合物類、
例えば、商品名MANDA(日本化薬)が掲げられる。
多官能の架橋剤としては、ペンタエリスリトールトリア
クリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、
トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチ
ロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアク
リレート、及び以上の化合物のアクリレートをメタアク
リレートに代えたもの;トリアリルシアヌレート、トリ
アリルトリメリテート;が挙げられる。
【0100】これらの架橋性モノマーは、他のモノマー
成分100重量部に対して、0.01〜5重量部程度
(更に好ましくは0.03〜3重量部程度)用いること
ができる。
【0101】これらの架橋性モノマーのうち、トナー用
樹脂に、定着性、耐オフセット性の点から好適に用いら
れるものとして、芳香族ジビニル化合物(特にジビニル
ベンゼン)、芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ば
れたジアクリレート化合物類が挙げられる。
【0102】本発明に関わる結着樹脂は、前述のビニル
系モノマーの単重合体、共重合体、ポリエステル、ポリ
ウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ロジ
ン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪
族または脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、ハロ
パラフィン、パラフィンワックスと必要に応じて混合し
て用いることができる。
【0103】本発明においてはポリエステル樹脂を用い
るものも好ましい。ポリエステル樹脂を用いる場合には
ポリエステル樹脂の組成は以下の通りである。
【0104】2価のアルコール成分としては、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジ
オール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−
ヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA、一般式
(IV)で表されるビスフェノール及びその誘導体;
【0105】
【外40】 (式中Rはエチレン又はプロピレン基であり、x,yは
それぞれ0以上の整数であり、且つ、x+yの平均値は
0〜10である。)及び一般式(V)で示されるジオー
ル類;
【0106】
【外41】 が挙げられる。
【0107】2価の酸成分としては、フタル酸、テレフ
タル酸、イソフタル酸、無水フタル酸などのベンゼンジ
カルボン酸類又はその無水物、低級アルキルエステル;
コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸の如
きアルキルジカルボン酸類又はその無水物、低級アルキ
ルエステル;n−ドデセニルコハク酸、n−ドデシルコ
ハク酸の如きアルケニルコハク酸類もしくはアルキルコ
ハク酸類、その酸の無水物、低級アルキルエステル、フ
マル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸の如き
不飽和ジカルボン酸類又はその無水物、低級アルキルエ
ステルの如きジカルボン酸類、及びその誘導体が挙げら
れる。
【0108】また架橋成分としても働く3価以上のアル
コール成分と3価以上の酸成分を併用することができ
る。
【0109】3価以上の多価アルコール成分としては、
ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、
1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタ
エリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,
4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオー
ル、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2
−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロ
ールエタン、トリメチロールプロパン及び1,3,5−
トリヒドロキシベンゼン、が挙げられる。
【0110】3価以上の多価カルボン酸成分としては、
トリメリット酸、ピロメリット酸、1,2,4−ベンゼ
ントカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン
酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,
4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタント
リカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、
1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカ
ルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メ
タン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、エ
ンポール三量体酸、及びこれらの無水物、低級アルキル
エステル;次式
【0111】
【外42】 (式中Xは炭素数3以上の側鎖を1個以上有する炭素数
5〜30のアルキレン基又はアルケニレン基)で表され
るテトラカルボン酸等、及びこれらの無水物、低級アル
キルエステルの如き多価カルボン酸類及びその誘導体が
挙げられる。
【0112】アルコール成分としては35〜65mol
%、好ましくは40〜60mol%、酸成分としては6
5〜35mol%、好ましくは60〜40mol%であ
ることが望ましい。
【0113】又3価以上の多価の成分は、全成分中の5
〜60mol%であることが望ましい。
【0114】ポリエステル樹脂の好ましいアルコール成
分としては、前記一般式(IV)で示されるビスフェノ
ール誘導体が挙げられ、かつ、好ましい酸成分として
は、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸又はその無
水物;コハク酸、n−ドデセニルコハク酸又はその無水
物;フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸の如きジカ
ルボン酸類;トリメリット酸又はそま無水物のトリカル
ボン酸類が挙げられる。
【0115】これらの酸、アルコールで得られたポリエ
ステル樹脂は、シャープな溶融特性を示し、熱ローラー
定着用トナーとして定着性が良好で、かつ、耐オフセッ
ト性に優れている。
【0116】さらに、ここで得られたポリエステル樹脂
のガラス転移温度は、50〜70℃好ましくは55〜6
5℃、更に数平均分子量(Mn)1,500〜10,0
00好ましくは2,000〜7,000、重量平均分子
量(Mw)6,000〜200,000好ましくは1
0,000〜150,000であることが良い。
【0117】本発明の結着樹脂の合成においては、塊状
重合法、溶液重合法、懸濁重合法及び乳化重合法によっ
て用いられる通常の重合開始剤を用いることができる。
【0118】この開始剤としては、例えば、t−ブチル
パーオキシ−2−エチルヘキサノエート、クミンパーピ
バレート、t−ブチルパーオキシラウレート、ベンゾイ
ルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、オクタ
ノイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイ
ド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオ
キサイド、2、2′−アゾビス(2−イソブチロニトリ
ル)、2、2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリ
ル)、2、2′−アゾビス(2、4−ジメチルバレロニ
トリル)、2−2′−アゾビス(4−メトキシ−2、4
−ジメチルバレロニトリル)、1−ビス(t−ブチルパ
ーオキシ)3、3、5−トリメチルシクロヘキサン、
1、1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサ
ン、1、4−ビス(t−ブチルパーオキシカルボニル)
シクロヘキサン、2、2−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)オクタン、n−ブチル4、4−ビス(t−ブチルパ
ーオキシ)バリレート、2、2−ビス(t−ブチルパー
オキシ)ブタン、1、3−ビス(t−ブチルパーオキシ
−イソプロピル)ベンゼン、2、5−ジメチル−2、5
−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2、5−ジメ
チル−2、5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、
2、5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキ
シ)ヘキサン、ジ−t−ブチルジパーオキシイソフタレ
ート、2、2−ビス(4、4−ジ−t−ブチルパーオキ
シシクロヘキシル)プロパン、ジ−t−ブチルパーオキ
シα−メチルサクシネート、ジ−t−ブチルパーオキシ
ジメチルグルタレート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキ
サヒドロテレフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシア
ゼラート、2、5−ジメチル−2、5−ジ(t−ブチル
パーオキシ)ヘキサン、ジエチレングリコール−ビス
(t−ブチルパーオキシカーボネート)、ジ−t−ブチ
ルパーオキシトリメチルアジペート、トリス(t−ブチ
ルパーオキシ)トリアジン、ビニルトリス(t−ブチル
パーオキシ)シランが挙げられ、これらが単独或は併用
して使用することができる。
【0119】開始剤の使用量としてはモノマー100重
量部に対して、好ましくは、0.05重量部以上より好
ましくは0.1〜15重量部の濃度で用いられる。
【0120】本発明に係る結着樹脂を合成する方法とし
ては、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合
法などが利用できる。カルボン酸モノマー、無水物モノ
マーを用いる場合にはモノマーの性質上塊状重合法又は
溶液重合法を利用することが好ましい。
【0121】本発明においてビニル系重合体を得るため
には一例として次のような方法が挙げられる。ジカルボ
ン酸、ジカルボン酸無水物、ジカルボン酸モノエステル
の如きモノマーを用い、塊状重合法又は溶液重合法によ
りビニル系共重合体を得ることができる。溶液重合法に
於ては、溶媒留去時にジカルボン酸、ジカルボン酸モノ
エステル単位を留去条件を工夫することにより一部無水
価することができる。更に、塊状重合法又は溶液重合法
によって得られたビニル系共重合体を加熱処理すること
で更に無水化を行うことができる。無水物をアルコール
により一部エステル化することもできる。
【0122】逆に、このようにして得られたビニル系共
重合体を加水分解処理で無水物を開環させ、一部ジカル
ボン酸とすることができる。
【0123】一方、ジカルボン酸モノエステルモノマー
を用い、懸濁重合法又は乳化重合法で得られたビニル系
共重合体を加熱処理又は加水分解処理により無水化又は
開環により無水物又はジカルボン酸を得ることができ
る。塊状重合法又は溶液重合法で得られたビニル系塊状
重合法を、モノマー中に溶溶させ、懸濁重合法又は乳化
重合法により、ビニル系重合体を得る方法を用いれば、
無水物の一部は開環してジカルボン酸を得ることができ
る。この際、モノマー中に他の樹脂を混合してもよく、
得られた樹脂を加熱処理、弱アルカリ水処理又はアルコ
ール処理により、無水化、開環又はエステル化を行うこ
とができる。
【0124】ジカルボン酸、ジカルボン酸無水物モノマ
ーは交互重合性が強いので、無水物、ジカルボン酸など
の官能基をランダムに分散させたビニル系共重合体を得
るためには以下の方法を用いることが好ましい。ジカル
ボン酸モノエステルモノマーを用い溶液重合法によって
ビニル系共重合体を得、このビニル系共重合体をモノマ
ー中に溶解させ、懸濁重合法によって結着樹脂を得る方
法である。この方法では、溶液重合後の溶媒留去時に処
理条件によりカルボン酸モノエステル部を脱アルコール
閉環無水化させることができ酸無水物を得ることができ
る。さらに懸濁重合時には酸無水物が加水分解開環し、
ジカルボン酸が得られる。
【0125】ポリマー中での無水物化は、カルボニルの
赤外吸収が酸、エステルの時よりも高波数側にシフトす
るので生成及び消滅を確認することができる。
【0126】このようにして得られる結着樹脂は、カル
ボキシル基、無水物基、ジカルボン酸基が結着樹脂中に
ランダムかつ均一に分散されているので、架橋させた場
合にトナー中に均一な架橋構造を与えることができる。
【0127】本発明の静電荷像現像用トナーにおいて
は、トナー粒子がGPCにより測定される分子量分布
で、5×103 〜5×104 の領域に少なくともひとつ
のピークを有し、105 以上の領域に少なくともひとつ
のピーク或はショルダーを有し、かつ105 以上の領域
を構成する樹脂成分を5重量%〜50重量%含有してい
る樹脂成分を有していることが高速機に用いる場合に特
に好ましい。
【0128】本発明においては、トナー粒子における樹
脂成分のGPCにより測定される分子量分布で、5×1
3 〜5×104 の領域に少なくともひとつのピークを
有することにより、良好な定着性、耐ブロッキング性及
び粉砕性を得ることができる。
【0129】分子量5×103 未満の成分は、長時間で
測定されるトナーのTg(ガラス転移点)の分子量依存
性が現われ易く、長時間で測定されるトナーのTgが低
めになり易いと考えられる。従って、トナー粒子におけ
る樹脂成分において、この分子量5×103 未満の成分
の量が多くなりGPCにより測定される分子量のピーク
が5×103 未満に存在する場合には、通常測定される
Tg以下の熱的挙動を示すようになり、トナーのTgか
ら期待される性能を満足できなくなる。例えば、高速シ
ステムでは、感光体のクリーナ部での摩擦熱が大きいの
で、感光体へのトナーの融着或は、感光体のトナーによ
るフィルミングを発生し易くなる。さらに、トナーを長
時間、連続生産した場合に粉砕機内部にトナーの融着を
発生することがある。
【0130】さらに、圧力のかかった状態(例えば、容
量が1Kg以上あるような大きなトナー容器内で、トナ
ー自体の自重が加わった状態で静置されている状態)で
の耐ブロッキング性が劣ることから、トナーの保存及び
運搬中にトナー容器内で凝集が生じ易い。
【0131】分子量5×103 未満の成分は、トナー粒
子の粉砕性を向上させる成分であるが、トナー粒子にお
ける樹脂成分において、この分子量5×103 未満の成
分の量が多くなり、GPCにより測定される分子量分布
のピークが5×103 未満に存在する場合には、トナー
粒子に必要以上の粉砕が起こり、超微粉の発生が増加
し、分級効率の悪化など生産性の定価を生じさせる。分
級しきれない超微粉がトナー中に多く含まれる場合に
は、トナー補給を繰り返すうちに超微粉の含有量が次第
に増加し、超微粉が静電的な力によりトナーの摩擦帯電
付与部材(トナー担持体)に付着して、トナーの摩擦帯
電を妨げ画像濃度の低下或はかぶりの発生の如き現像性
を悪化させる原因となる。さらに分子量5×103 未満
の成分は、トナー粒子の部分的な粘性を下げ定着性向上
の補助となる成分であるが、トナー粒子における樹脂成
分において、この分子量5×103 未満の成分の量が多
くなり、GPCにより測定される分子量分布のピークが
5×103 未満に存在する場合には後述する定着器のク
リーニング部材からトナーの流出を防止しきれなくなっ
たり、摩擦帯電付与部材へ(トナー担持体)へトナーが
付着し、現像スリーブを汚染したり、キャリアのスペン
ト化を生じたりすることから摩擦帯電付与能力を低下さ
せ、現像性が悪化することがある。
【0132】分子量5×104 以下の成分は定着性及び
粉砕性を向上させる成分であり、トナー粒子における樹
脂成分において、その量はGPCにより測定される分子
量分布で30〜95%であることが好ましく、より好ま
しくは40〜90%が良い。該成分の量が30%未満の
場合には、十分な定着性を得るのが難しく、かつ粉砕性
が劣る傾向にある。該成分の量が95%を超える場合に
は、十分な耐オフセット性を得るのが難しくなる。
【0133】本発明の静電荷像現像用トナーにおいて
は、トナー粒子における樹脂成分のGPCにより測定さ
れる分子量分布で、105 以上の領域に少なくともひと
つピーク或はショルダーを有する場合には、良好な耐オ
フセット性を有することができる。
【0134】本発明に係るショルダーとは、GPCクロ
マトグラム曲線の微分値が極値となる点即ち、変曲点で
ある。
【0135】分子量105 以上の成分は耐オフセット性
を向上させる成分であり、トナー粒子における樹脂成分
において、その量はGPCにより測定される分子量分布
で5〜50%であることが好ましく、より好ましくは1
0〜50%が良い。該成分の量が5%未満の場合には良
好な耐オフセット性を得ることが難しく、かつ後述する
定着器のクリーニング部材からトナーの流出を防止しき
れなくなる傾向にある。該成分の量が50%を超える場
合には定着性を阻害する傾向にある。
【0136】従って、本発明の静電荷像現像用トナーに
おいては、トナー粒子における樹脂成分のGPCにより
測定される分子量分布で、5×103 〜5×104 の領
域に少なくともひとつのピークを有し、かつ105 以上
の領域に少なくともひとつのピーク或はショルダーを有
していることが好ましい。
【0137】本発明において、THFを溶媒としたGP
C(ゲルパーミエイションクロマトグラフィー)による
クロマトグラムの分子量分布は次の条件で測定される。
【0138】40℃のヒートチャンバ中でカラムを安定
させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHF
(テトラハイドロフラン)を毎分1mlの流速で流し、
THF試料溶液を約100μl注入して測定する。試料
の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布
を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成され
た検量線の対数値とカウント数との関係から算出した。
検量線作成用の標準ポリエチレン試料としては、例え
ば、東ソー社製あるいは、昭和電工社製の分子量が10
2 〜107 程度のものを用い、少なくとも10点程度の
標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。又、検
出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。カラムとして
は、市販のポリスチレンゲルカラムを複数本組み合わせ
るのが良く、例えば昭和電工社製のshodex GP
C KF−801,KF−802,KF−803,KF
−804,KF−805,KF−806,KF−80
7,及びKF−800Pの組み合わせ或は、東ソー社製
のTSKge1G1000H(HXL),G2000H
(HXL),G3000H(HXL),G4000H
(HXL),G5000H(HXL),G6000H
(HXL),G7000H(HXL)及びTSKガードカラ
ム(guardcolumn)の組み合わせを挙げるこ
とができる。
【0139】試料は以下のようにして作成する。試料を
THF中に入れ、数時間放置した後十分に振とうしTH
Fと良く混ぜ(試料の合一体がなくなるまで)、さらに
12時間以上静置する。このときTHF中への放置時間
が24時間以上となるようにする。その後、サンプル処
理フィルタ(ポアサイズ0.45〜0.5μm,例えば
マイショリディスクH−25−5 東ソー社製、エキク
ロディスク25CRゲルマン サイエンス ジャパン社
製が利用できる)を通過させたものを、GPCの試料と
する。試料濃度は、樹脂成分が0.5〜5mg/mlと
なるように調整する。
【0140】本発明に係るトナー粒子の特定の分子量分
布を有する樹脂成分は、たとえば以下に示すような方法
を用いて得ることができる。溶液重合、塊状重合、懸濁
重合、乳化重合、ブロック共重合、或はグラフト化など
を応用し、GPCにより測定される分子量分布において
分子量5×103 〜5×104 の領域にメインピークを
有する重合体(L)と、105 以上の領域にメインピー
クを有する重合体(H)とをそれぞれ調製しこれらの成
分を溶融混練時にブレンドすることによって得ることが
できる。
【0141】特に好ましい方法としては、重合体(L)
または重合体(H)を溶液重合で調製し、重合終了時
に、他方を溶液中でブレンドする方法、一方の重合体存
在下で他方の重合体を重合する方法、重合(H)を懸濁
重合で形成し、この重合体存在下で重合体(L)を溶液
重合で重合して得る方法、溶液重合終了時に溶媒中で重
合体(H)をブレンドする方法、重合体(L)を存在下
で、重合体(H)を懸濁重合で重合し得る方法があげら
れる。これらの方法を用いることにより、低分子量分と
高分子量分が均一に混合した重合体が得られる。
【0142】塊状重合法では、高温で重合させて停止反
応速度を速めることで、低分子量の重合体を得ることも
できるが、反応をコントロールしにくい問題点がある。
溶液重合法では溶媒によるラジカルの連鎖移動の差を利
用して、或は開始剤量や反応温度を調製することで低分
子量重合体を温和な条件で容易に得ることができ、本発
明で用いる樹脂組成物のなかで低分子量体を得る時に好
ましい。
【0143】溶液重合においては、キレシン、トルエ
ン、クエン、酢酸セロソルブ、イソプロピルアルコー
ル、ベンゼンの如き溶媒が用いられる。該溶媒として
は、重合生成するポリマーによって適宜選択されるがス
チレンモノマー混合物の場合はキシレン、トルエン又は
クエンが好ましい。
【0144】反応温度は、使用する溶媒、開始剤、重合
するポリマーによって異なるが、70℃〜230℃で行
うのが良い。
【0145】溶液重合に於ては溶媒100重量部に対し
てモノマー30〜400重量部で行うのが好ましい。更
に、重合終了時に溶液中で他の重合体を混合することも
好ましく、数種の重合体を十分に混合することができ
る。
【0146】高分子量成分を得る重合法としては、乳化
重合法や懸濁重合法が好ましい。
【0147】このうち、乳化重合法は、水にほとんど不
溶の単量体(モノマー)を乳化剤で小さい粒子として水
相中に分散させ、水溶性の重合開始剤を用いて重合を行
う方法である。この方法では反応熱の調節が容易であ
り、重合の行われる相(重合体と単量体からなる油相)
と水相とが別であるから停止反応速度が小さく、その結
果重合速度が大きく、高重合度のものが得られる。更
に、重合プロセスが比較的簡単であること、及び重合生
成物が微細粒子であるために、トナーの製造において、
着色剤及び荷電制御剤その他の添加物との混合であるこ
とから、トナー用バインダー樹脂の製造方法として他の
方法に比較して有利である。
【0148】しかし、乳化重合法では、添加した乳化剤
のため生成重合体が不純になり易く、重合体を取り出す
には塩析などの操作が必要であるので、これらの操作を
用いる必要のない懸濁重合を用いることがさらに好まし
い。
【0149】懸濁重合においては、水系溶媒100重量
部に対して、モノマー100重量部以下(好ましくは1
0〜90重量部)で行うのが良い。使用可能な分散剤と
しては、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール
部分ケン化物、或はリン酸カルシウムが挙げられる。こ
れらの分散剤は水系溶媒に対するモノマー量の関係から
適当量があり、一般には、水系溶媒100重量部に対し
て0.05〜1重量部が用いられる。重合温度は50〜
95℃が適当であるが、使用する開始剤、目的とするポ
リマーによって適宜選択すべきである。開始剤種類とし
ては、水に不溶或いは難溶のものを用いることが可能で
あるが、特に高分子量成分を得るためには、2官能以上
の多官能性の開始剤を使用することが好ましい。
【0150】本発明の静電荷像現像用トナーは、よりそ
の帯電性を安定化させるために必要に応じて荷電制御剤
を含有することができる。
【0151】本発明の静電荷像現像用トナーに用いるこ
とのできる荷電制御剤としては、当該技術分野で知られ
ている以下の如き荷電制御剤が挙げられる。
【0152】トナーを負荷電性に制御するものとして
は、例えば有機金属錯体或はキレート化合物が有効であ
り、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、芳
香族ヒドロキシカルボン酸の金属錯体、芳香族ジカルボ
ン酸の金属錯体が挙げられる。他には、芳香族ハイドロ
キシカルボン酸、芳香族モノカルボン酸、芳香族ポリカ
ルボン酸及びそれらの金属塩、無水物、エステル類及び
ビスフェノールの如きフェノール誘導体類が挙げられ
る。
【0153】トナーを正荷電性に制御するものとして、
例えばニグロシン及び脂肪酸金属塩による変成物;トリ
ブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナ
フトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラ
フルオロボレートの如き四級アンモニウム塩、及びこれ
らの類似体であるホスホニウム塩の如きオニウム塩及び
これらのレーキ顔料;トリフェニルメタン染料及びこれ
らのレーキ顔料(レーキ化剤としては、りんタングステ
ン酸、りんモリブデン酸、りんタングステンモリブデン
酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン
化物及びフェロなど);高級脂肪酸の金属塩、アセチル
アセトン金属錯体;ジブチルスズオキサイド、ジオクチ
ルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイドな
どの如きジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレ
ート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズ
ボレートの如きジオルガノスズボレートがあげられ、こ
れらを単独で或は2種類以上組み合わせて用いることが
できる。これらの中でも、ニグロシン系、四級アンモニ
ウム塩の如き荷電制御剤が特に好ましく用いられる。
【0154】本発明の静電荷像現像用トナーに於ては、
帯電安定性、現像性、流動性、耐久性向上の為、シリカ
微粉末を添加することが好ましい。
【0155】本発明に用いられるシリカ微粉末は、BE
T法で測定した窒素吸着による比表面積が30m2 /g
以上(特に50〜400m2 /g)の範囲内のものが良
好な結果を与える。トナー100重量部に対して好まし
くはシリカ微粉体0.01〜8重量部、より好ましくは
0.1〜5重量部使用するのが良い。
【0156】本発明に用いられるシリカ微粉末は、必要
に応じ、疎水化、帯電性コントロール、の目的でシリコ
ーンワニス、各種変性シリコーンワニス、シリコーンオ
イル、各種変性シリコーンオイル、シランカップリング
剤、官能基を有するシランカップリング剤、その他の有
機ケイ素化合物の如き処理剤で、或はこれらの処理剤を
併用して処理されていることも好ましい。
【0157】本発明の静電荷像現像用トナーには、さら
に他の添加剤を種々の目的で添加することができる。
【0158】他の添加剤としては、例えばテフロン、ス
テアリン酸亜鉛、ポリ弗化ビニリデンの如き滑剤(中で
もポリ弗化ビニリデンが好ましい);例えば、酸化セリ
ウム、炭化ケイ素、チタン酸ストロンチウムの如き研磨
剤(中でもチタン酸ストロンチウムが好ましい);例え
ば酸化チタン、酸化アルミニウムの如き流動性付与剤
(中でも特に疎水性のものが好ましい);ケーキング防
止剤;例えばカーボンブラック、酸化亜鉛、酸化アンチ
モン、酸化スズの如き導電性付与剤;逆極性の白色微粒
子及び黒色微粒子の如き現像性向上剤が挙げられ、これ
らを必要に応じて用いることができる。
【0159】熱ロール定着時の離型性を良くする目的で
低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイ
クロクリスタリンワックス、カルナバワックス、サゾー
ルワックス、パラフィンワックスの如きワックス状物質
を結着樹脂100重量部に対し0.5〜10重量部程度
をトナー粒子に加えることが好ましい。
【0160】さらに本発明の静電荷像現像用トナーは、
二成分系現像剤として用いる場合にはトナー粒子とキャ
リア粒子と混合して用いられる。この場合には、トナー
粒子とキャリア粒子との混合比は二成分系現像剤を基準
にしてトナー粒子が0.1〜50重量%、好ましくは
0.5〜10重量%、更に好ましくは3〜5重量%含ま
れていることが良い。
【0161】本発明の静電荷像現像用トナーを二成分系
現像剤として使用しうるキャリア粒子としては、公知の
ものが全て使用可能であり、例えば鉄粉、フェライト
粉、ニッケル粉の如き磁性を有する粉体、ガラスビーズ
及びこれらの表面をフッ素系樹脂、ビニル系樹脂或いは
シリコン系樹脂の如き樹脂によって被覆処理したものが
挙げられる。
【0162】さらに本発明の静電荷像現像用トナーには
更にトナー粒子に磁性材料を含有させて磁性トナーとし
ても使用することができる。この場合、磁性材料は着色
剤の役割をかねることもできる。該磁性トナー中に含ま
れる磁性材料としては、マグネタイト、ヘマタイト、フ
ェライト等の酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケルのような
金属或はこれらの金属とアルミニウム、コバルト、銅、
鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウ
ム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セ
レン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属
との合金及び混合物が挙げられる。
【0163】これらの磁性材料は平均粒子が2μm以
下、好ましくは0.1〜2μm、より好ましくは0.1
〜0.5μm程度のものが好ましく、トナー粒子中に含
有させる量としてはトナー粒子における樹脂成分100
重量部に対し好ましくは約20〜200重量部、より好
ましくは樹脂成分100重量部に対し40〜150重量
部が良い。
【0164】さらに、これらの磁性材料は、
【0165】
【外43】 印加での磁気特性が抗磁力
【0166】
【外44】 より好ましくは
【0167】
【外45】 飽和磁化50〜200emu/g、残留磁化2〜20e
mu/gのものが好ましい。
【0168】本発明の静電荷像現像用トナーに使用し得
る着色剤としては、任意の適当な顔料又は染料があげら
れる。トナーの着色剤は周知であって、例えば顔料とし
てはカーボンブラック、アリニンブラック、アセチレン
ブラック、ナフトールイエロー、ハンザイエロー、ロー
ダミンレーキ、アリザリンレーキ、ベンガラ、フタロシ
アニンブルー、インダンスレンブルーがあげられる。こ
れらは定着画像の光学濃度を維持するのに必要充分な量
が用いられ、トナー粒子における樹脂成分100重量部
に対し好ましくは0.1〜20重量部、より好ましくは
2〜10重量部の添加量が良い。同様の目的で、更に染
料を用いることができる。例えばアゾ系染料、アントラ
キノン系染料、キサテン系染料、メチン系染料があげら
れ、添加量は、トナー粒子における樹脂成分100重量
部に対し、好ましくは0.1〜20重量部、より好まし
くは0.3〜10重量部が良い。
【0169】本発明の静電荷像現像用トナーを作製する
にはビニル系樹脂、金属塩ないしは金属錯体、着色剤と
しての顔料、又は染料、磁性体、必要に応じて荷電制御
剤、その他の添加剤を、ヘンシェルミキサー、或はボー
ルミルの如き混合機により充分混合してから加熱ロー
ル、ニーダー、エクストルーダーの如き熱混練機を用い
て溶融混練して樹脂類を互いに相溶せしめたなかに金属
化合物、顔料、染料、磁性体を分散又は溶解せしめ、冷
却固化後粉砕及び分級を行って本発明に係るところのト
ナー粒子を得ることができる。
【0170】該トナー粒子をそのまま静電荷像現像用ト
ナーとして用いてもよいが、さらに該トナー粒子に必要
に応じて所望の添加剤をヘンシェルミキサーの如き混合
機により充分混合し、本発明の静電荷像現像用トナーを
得ることもできる。
【0171】図1および図2を用いて、本発明の画像形
成装置について説明する。
【0172】12は静電荷像担持体としてOPC感光体
ドラム11を帯電するための帯電手段としての帯電器で
ある。25はこの帯電器12に電圧を印加するための電
源部であり、所定の電圧を帯電器に供給する。13は転
写手段としての転写用帯電器である。転写用帯電器には
定電圧電源24から所定のバイアスが印加される。バイ
アス条件は、電流値が0.1〜50μAであり、電圧値
(絶対値)が500〜4000Vであることが好まし
い。
【0173】電源部(電圧印加手段)25を有する帯電
手段としての帯電器12で感光体ドラム11の表面を例
えば負極性に帯電し、潜像形成手段としての光像露光1
5により静電荷潜像を形成する。トナー層厚規制部材と
しての鉄製磁性ブレード21および、磁石140を内包
しているトナーの担持体としての非磁性の現像スリーブ
14、を具備する現像手段としての現像器19に保有さ
れている正荷電性を有する磁性トナー20で該潜像を現
像する。現像スリーブ14は直径50mmの複数の球状
痕跡窪みを有するステンレススリーブ(SUS304)
を用いる。現像部において感光ドラム11の導電性基体
と現像スリーブ14との間で、バイアス印加手段22か
ら交互バイアス、パルイバイアスおよび/または直流バ
イアスが印加されている。記録材Pが搬送されて、転写
部にくると転写用帯電器13により記録材Pの背面(感
光ドラム側と反対面)から電圧印加手段24によって帯
電をすることにより、感光体ドラム11の表面上の現像
画像(トナー像)が記録材P上へ静電転写される。感光
体ドラム11から分離された記録材Pは、加熱加圧ロー
ラ定着器17により記録材P上のトナー画像を定着する
ために定着処理される。
【0174】転写工程後の感光体ドラム11に残留する
正帯電性を有する磁性トナー20は、クリーニングブレ
ードを有するクリーニング手段18で除去される。クリ
ーニング工程後の感光体ドラム11の表面はイレース露
光16により徐電され、再度、帯電器12による帯電工
程から始まる肯定が繰り返される。
【0175】感光体ドラム11はOPC感光層及び導電
性基体を有し、矢印方向に動く。トナー担持体である非
磁性円筒の現像スリーブ14は、現像部において感光体
ドラム11の表面と同方向に進むように回転する。現像
スリーブ14の内部には、磁界発生手段である多極永久
磁石140(マグネットロール)が回転しないように配
されている。多極永久磁石140は、磁局N1 =500
〜900ガウス、磁極N2 =600〜1100ガウス、
磁極S1 =800〜1500ガウス、および磁極S2
400〜800ガウスに設定するのが好ましい。現像器
19内の正帯電性を有する磁性トナー20は現像スリー
ブ14に塗布され、現像スリーブ14の表面と正帯電性
を有する磁性トナー20との摩擦によって、正帯電性を
有する磁性トナー20は、プラスのトリボ電荷が与えら
れる。さらに鉄製の磁性ドクターブレード21を現像ス
リーブ14の円筒表面に近接して(好ましくは間隔50
μm乃至500μm)かつ、多極永久磁石140の一つ
の磁極位置に対向して配置することにより、トナー層2
00の厚さを薄く(好ましくは、30μm乃至300μ
m)かつ均一に規制して、現像部における感光体ドラム
11と現像スリーブ14の間隙よりも薄いトナー層20
0を感光体ドラム11と非接触となるように形成する。
この現像スリーブ14の回転速度を調整して、現像スリ
ーブ14の表面速度が感光体ドラム11の表面の速度と
実質的に同一速度、もしくはそれに近い速度となるよう
にする。磁性ドクターブレード21として鉄のかわりに
永久磁石を用いて対向磁極を形成してもよい。現像部に
おいて現像スリーブ14と感光体ドラム11の表面との
間で交流バイアスまたはパルスバイアスをバイアス手段
としてのバイアス電源22から印加しても良い。バイア
ス条件としては、交流バイアスとしてVpp=1500
乃至2300V、f=900〜1600(Hz)であり
および直流バイアスとしてDC=−100〜−350V
であることが好ましい。現像スリーブ(トナー担持体)
14と感光体ドラム11との最近接部および近傍におい
て形成された現像部でのトナー20の移転に際し、感光
体ドラム11の静電荷像担持面の有する静電的力、およ
び、交流バイアス又はパルスバイアスの作用によって現
像スリーブ14と感光体ドラム11との間を往復運動し
ながらトナー20は感光体ドラム11側に転移する。
【0176】トナー層規制部材として磁性ドクターブレ
ード21のかわりに、シリコンゴムの如き弾性材料で形
成された弾性ブレードを用いて、該弾性ブレードを感光
体ドラム11の表面に押圧することによってトナー層2
00の層厚を規制し、現像スリーブ14上に所定層厚を
有するトナー層を形成しても良い。
【0177】感光体ドラム11としてはOPC感光ドラ
ムに代えて静電記録用絶縁ドラムやα−Se、CdS、
ZnO2 、及びα−Siの如き光導電絶縁物質層を持つ
感光体ドラムを現像条件に合わせて適宜選択使用するこ
とができる。
【0178】さらに静電荷像担持体はドラム状に限ら
ず、ベルト状のものであっても良い。
【0179】画像形成装置として、上述の静電荷像担持
体、現像手段、帯電手段、およびクリーニング手段の如
き構成要素のうち、複数のものを装置ユニットとして一
体に結合して構成し、この装置ユニットを画像形成装置
本体に対して着脱自在に装着する構成にしても良い。例
えば、現像手段を静電荷像担持体とともに一体に支持し
てユニットを形成し、装置本体に着脱自在の装置ユニッ
トとして、装置本体のレールの如き案内手段を用いて着
脱自在に装着する構成にしても良い。このとき、上記の
装置ユニットのほうに帯電手段および/またはクリーニ
ング手段をさらに伴って構成しても良い。
【0180】本発明の画像形成装置を、ファクシミリの
プリンターとして使用する場合には、潜像形成手段とし
ての光像露光15は受信データをプリントするためのレ
ーザー光によるデジタル露光である。この場合の一具体
例を図3のブロック図に示す。
【0181】コントローラ211は画像読取部210と
プリンター219を制御する。コントローラ211の全
体はCPU217により制御されている。画像読取部か
らの読取データは、送信回路213を通して相手局に送
信される。相手局から受けたデータは受信回路212を
通してプリンター219に送られる。画像メモリには所
定の画像データが記憶される。プリンタコントロール2
18はプリンター219を制御している。214は電話
である。
【0182】回線215から受信された画像(回線を介
して接続されたリモート端末からの画像情報)は、受信
回路212で復調された後、CPU217によって画像
情報の復合処理を行い、順次画像メモリ216に格納さ
れる。少なくとも1ページの画像がメモリ216に格納
されると、そのページの画像記録を行う。CPU217
は、メモリ216により1ページの画像情報を読み出し
プリンタコントローラ218に復号化された1ページの
画像情報を送出する。プリンタコントローラ218は、
CPU218からの1ページの画像情報を受け取るとそ
のページの画像情報記録を行うべく、プリンタ219を
制御する。
【0183】CPU217は、プリンタ219による記
録中に、次のページの受信を行っている。
【0184】以下の具体的実施例によって本発明を説明
するが、本発明は何らこれらに限定されるものではな
い。
【0185】
【実施例】合成例1 ・スチレン 73重量部 ・ブチルアクリレート 24重量部 ・モノブチルマレート 3重量部 ・ジビニルベンゼン 1重量部 ・ジ−tert−ブチルパーオキサイド 0.8重量部
【0186】上記原料を、還流温度まで加熱したキシレ
ン200重量部中に4時間かけて滴下した。更にキシレ
ン還流下(138〜144℃)で重合を完了し、減圧下
で200℃まで昇温させながらキシレンを除去した。こ
のようにして得られた樹脂を樹脂Aとする。
【0187】合成例2 ・スチレン 73重量部 ・ブチルアクリレート 22重量部 ・モノブチルマレート 5重量部 ・エチレングリコールジアクリレート 0.7重量部 ・ジ−tert−ブチルパーオキサイド 1.0重量部
【0188】上記原料を用いて合成例1と同様にして樹
脂Bを得た。
【0189】合成例3 ・スチレン 59重量部 ・ブチルアクリレート 23重量部 ・モノブチルマレート 18重量部 ・ジビニルベンゼン 0.30重量部 ・アゾビスジメチルバレロニトリル 0.8重量部
【0190】上記原料を、80℃に加熱したキシレン2
00重量部中に4時間かけて滴下し、次に還流温度にま
で加熱した。更にキシレン還流下(138〜144℃)
で重合を完了し、減圧下で200℃まで昇温させながら
キシレンを除去した。このようにして得られた樹脂を樹
脂Cとする。
【0191】合成例4 ・スチレン 73重量部 ・ブチルアクリレート 24重量部 ・モノブチルマレート 3重量部 ・ジビニルベンゼン 0.30重量部 ・ベンゾイルパーオキサイド 1.50重量部
【0192】上記原料にポリビニルアルコール部分ケン
化物0.12重量部を溶解した水170重量部を加え、
激しく攪拌し懸濁分散液とした。水50重量部を加え窒
素置換した反応器に上記懸濁分散液を添加し、反応温度
80℃で8時間懸濁重合反応させた。反応終了後、水洗
し、脱水、乾燥して樹脂Dを得た。
【0193】比較合成例1 ・スチレン 76重量部 ・ブチルアクリレート 23重量部 ・ジビニルベンゼン 0.30重量部 ・ジ−tert−ブチルパーオキサイド 0.8重量部
【0194】上記原料を用いて合成例1と同様にして樹
脂Eを得た。
【0195】上記の得られた樹脂A乃至樹脂Eの酸価及
び物性を表1に示す。
【0196】
【表1】 実施例1 ・樹脂A 100重量部 ・磁性酸化鉄 60重量部 ・低分子量ポリプロピレンワックス 3重量部 ・ニグロシン染料 2重量部 ・化合物例(1) 1重量部
【0197】上記材料をヘンシェルミキサーでよく前混
合した後、150℃に設定した2軸混練押出機にて溶融
混練した。得られた混練物を冷却し、カッターミルで粗
粉砕した後、ジェット気流を用いた微粉砕機を用いて微
粉砕し、更に得られた微粉砕粉を風力分級機で分級し体
積平均粒径12.3μmの微粉体(トナー)を得た。
【0198】得られた微粉体100重量部にアミノ変性
シリコンオイルにより疎水化処理したシリカ微粉末(B
ET比表面積130m2 /g)0.4重量部を加え、ヘ
ンシェルミキサーで混合してトナーを得た。
【0199】このトナーを市販の複写機(商品名NP−
6650,キヤノン(株)製)を改造し、ネガ帯電性シ
リコンドラムを装着した複写機に適用して複写試験を行
った。温度23℃/湿度60%RHの環境条件下で30
0枚複写後の画像濃度は1.35でカブリやがさつきが
なく、鮮明な画像が得られた。さらに、1万枚複写して
耐久性能を調べたところ、画像濃度は1.34で濃度の
低下は無く、カブリやがさつきも無く、初期の画像と比
較して遜色の無い良好な画像が得られた。この環境条件
下での結果を表2に示す。
【0200】次いで、温度15℃/湿度10%RHの環
境条件下で、複写試験をしたところ、同様に高濃度で良
好な画質の画像が得られた。5000枚の複写試験にお
いても同様に良好な結果であった。この環境条件下での
結果を表3に示す。
【0201】温度35℃/湿度85%RHの環境条件下
で、複写試験をしたところ、同様に高濃度で良好な画質
の画像が得られた。5000枚複写試験においても同様
に良好な結果であった。この環境条件下での結果を表4
に示す。
【0202】さらに、オフセット防止性を評価した。
【0203】温度15℃/湿度10%RHの環境条件下
にて評価機を一晩放置し、評価機及びその内部の定着器
が十分に低温低湿環境になじんだ状態から連続200枚
の複写画像をとり、その後、30秒間隔で複写画像を1
枚づつ3分までとり、画像汚染が発生するかを調べた。
その結果オフセットも発生しなかった。更に定着器のク
リーニング部材からのトナーの再流出もなかった。これ
らの結果は表5に示す。
【0204】実施例2 ・樹脂B 100重量部 ・磁性酸化鉄 60重量部 ・低分子量ポリプロピレンワックス 3重量部 ・ニグロシン染料 2重量部 ・化合物例(2) 0.3重量部
【0205】上記材料を用いて実施例1と同様にして、
体積平均粒径11.6μmの微粉体(トナー)を得、更
にシリカを外添してトナーを得た。
【0206】このトナーを実施例1と同様に評価した。
【0207】実施例3 ・樹脂C 100重量部 ・磁性酸化鉄 60重量部 ・低分子量ポリプロピレンワックス 3重量部 ・ニグロシン染料 2重量部 ・化合物例(5) 0.3重量部
【0208】上記材料を用いて実施例1と同様にして、
体積平均粒径11.7μmの微粉体(トナー)を得、更
にシリカを外添してトナーを得た。
【0209】このトナーを実施例1と同様に評価した。
【0210】実施例4 ・樹脂B 100重量部 ・磁性酸化鉄 60重量部 ・低分子量ポリプロピレンワックス 3重量部 ・ニグロシン染料 2重量部 ・化合物例(9) 2重量部
【0211】上記材料を用いて実施例1と同様にして、
体積平均粒径12.1μmの微粉体(トナー)を得、更
にシリカを外添してトナーを得た。
【0212】このトナーを実施例1と同様に評価した。
【0213】実施例5 ・樹脂B 100重量部 ・磁性酸化鉄 60重量部 ・低分子量ポリプロピレンワックス 3重量部 ・ニグロシン染料 2重量部 ・化合物例(10) 2重量部
【0214】上記材料を用いて実施例1と同様にして、
体積平均粒径12.0μmの微粉体(トナー)を得、更
にシリカを外添してトナーを得た。
【0215】このトナーを実施例1と同様に評価した。
【0216】実施例6 ・樹脂D 100重量部 ・磁性酸化鉄 60重量部 ・低分子量ポリプロピレンワックス 3重量部 ・ニグロシン染料 2重量部 ・化合物例(4) 1重量部
【0217】上記材料を用いて実施例1と同様にして、
体積平均粒径11.9μmの微粉体(トナー)を得、更
にシリカを外添してトナーを得た。
【0218】このトナーを実施例1と同様に評価した。
【0219】実施例7 ・樹脂C 100重量部 ・磁性酸化鉄 60重量部 ・低分子量ポリプロピレンワックス 3重量部 ・モノアゾ染料のクロム錯体 2重量部 ・化合物例(1) 1重量部
【0220】上記材料を用いて実施例1と同様にして、
体積平均粒径11.7μmの微粉体(トナー)を得た。
【0221】得られた微粉体100重量部にヘキサメチ
ルジシラザンにより疎水化処理したシリカ微粉末(BE
T比表面積300m2 /g)0.4重量部を加え、ヘン
シェルミキサーで混合してトナーを得た。
【0222】このトナーを市販の複写機(商品名NP−
6650,キヤノン(株)製)に適用して、実施例1と
同様な評価を行った。
【0223】比較例1 ・樹脂E 100重量部 ・磁性酸化鉄 60重量部 ・低分子量ポリプロピレンワックス 3重量部 ・ニグロシン染料 2重量部 ・化合物例(1) 1重量部
【0224】上記材料を用いて実施例1と同様にして、
体積平均粒径11.9μmの微粉体(トナー)を得、更
にシリカを外添してトナーを得た。
【0225】このトナーを実施例1と同様に評価した。
【0226】比較例2 ・樹脂C 100重量部 ・磁性酸化鉄 60重量部 ・低分子量ポリプロピレンワックス 3重量部 ・ニグロシン染料 2重量部
【0227】上記材料を用いて実施例1と同様にして、
体積平均粒径11.8μmの微粉体(トナー)を得、更
にシリカを外添してトナーを得た。
【0228】このトナーを実施例1と同様に評価した。
【0229】比較例3 ・樹脂C 100重量部 ・磁性酸化鉄 60重量部 ・低分子量ポリプロピレンワックス 3重量部 ・ニグロシン染料 2重量部 ・ジ−tert−ブチルサリチル酸クロム錯体 1重量
【0230】上記材料を用いて実施例1と同様にして、
体積平均粒径12.0μmの微粉体(トナー)を得、更
にシリカを外添してトナーを得た。
【0231】このトナーを実施例1と同様に評価した。
【0232】
【表2】
【0233】
【表3】
【0234】
【表4】
【0235】
【表5】 合成例5 ・スチレン 73重量部 ・ブチルアクリレート 24重量部 ・モノブチルマレート 3重量部 ・ジビニルベンゼン 0.30重量部 ・ジ−tert−ブチルパーオキサイド 0.8重量部
【0236】上記原料を、還流温度まで加熱したキシレ
ン200重量部中に4時間かけて滴下した。更にキシレ
ン還流下(138〜144℃)で重合を完了し、減圧下
で200℃まで昇温させながらキシレンを除去した。こ
のようにして得られた樹脂を樹脂Fとする。
【0237】合成例6 ・スチレン 73重量部 ・ブチルアクリレート 22重量部 ・モノブチルマレート 5重量部 ・ジ−tert−ブチルパーオキサイド 1.0重量部
【0238】上記原料を用いて合成例1と同様にして樹
脂Gを得た。
【0239】合成例7 ・スチレン 59重量部 ・ブチルアクリレート 23重量部 ・モノブチルマレート 18重量部 ・ジビニルベンゼン 0.30重量部 ・アゾビスジメチルバレロニトリル 0.8重量部
【0240】上記原料を、80℃に加熱したキシレン2
00重量部中に4時間かけて滴下し、次に還流温度にま
で加熱した。更にキシレン還流下(138〜144℃)
で重合を完了し、減圧下で200℃まで昇温させながら
キシレンを除去した。このようにして得られた樹脂を樹
脂Hとする。
【0241】合成例8 ・スチレン 73重量部 ・ブチルアクリレート 24重量部 ・モノブチルマレート 3重量部 ・ジビニルベンゼン 0.30重量部 ・ベンゾイルパーオキサイド 0.80重量部
【0242】上記原料にポリビニルアルコール部分ケン
化物0.12重量部を溶解した水170重量部を加え、
激しく撹拌し懸濁分散液とした。水50重量部を加え窒
素置換した反応器に上記懸濁分散液を添加し、反応温度
80℃で8時間懸濁重合反応させた。反応終了後、水洗
し、脱水、乾燥して樹脂Iを得た。
【0243】比較合成例2 ・スチレン 76重量部 ・ブチルアクリレート 23重量部 ・ジビニルベンゼン 0.30重量部 ・ジ−tert−ブチルパーオキサイド 0.8重量部
【0244】上記原料を用いて合成例1と同様にして樹
脂Jを得た。
【0245】上記の得られた樹脂F乃至樹脂Jの酸価及
び物性を表6に示す。
【0246】
【表6】
【0247】実施例8 ・樹脂F 100重量部 ・磁性酸化鉄 60重量部 ・低分子量ポリプロピレンワックス 3重量部 ・ニグロシン染料 2重量部 ・化合物例(27) 0.5重量部
【0248】上記材料をヘンシェルミキサーでよく前混
合した後、140℃に設定した2軸混練押出機にて溶融
混練した。得られた混練物を冷却し、カッターミルで粗
粉砕した後、ジェット気流を用いた微粉砕機を用いて微
粉砕し、更に得られた微粉砕粉を風力分級機で分級し体
積平均粒径11.5μmの微粉体(トナー)を得た。
【0249】得られた微粉体100重量部にアミノ変性
シリコンオイルにより疎水化処理したシリカ微粉末(B
ET比表面積130m2/g)0.4重量部を加え、ヘ
ンシェルミキサーで混合してトナーを得た。
【0250】このトナーを市販の複写機(商品名NP−
6650,キヤノン(株)製)を改造し、ネガ帯電性シ
リコンドラムを装着した複写機に適用して複写試験を行
った。温度23℃/湿度60%RHの環境条件下で10
0枚複写後の画像濃度は1.39でカブリやがさつきが
なく、鮮明な画像が得られた。さらに、1万枚複写して
耐久性能を調べたところ、画像濃度は1.38で濃度の
低下は無く、カブリやがさつきも無く、初期の画像と比
較して遜色のない良好な画像が得られた。この環境条件
下での結果を表7に示す。
【0251】次いで、温度15℃/湿度10%RHの環
境条件下で複写試験をしたところ、同様に高濃度で良好
な画質の画像が得られた。5000枚の複写試験におい
ても同様に良好な結果であった。この環境条件下での結
果を表8に示す。
【0252】温度35℃/湿度85%RHの環境条件下
で複写試験をしたところ、同様に高濃度で良好な画質の
画像が得られた。5000枚複写試験においても同様に
良好な結果であった。この環境条件下での結果を表9に
示す。
【0253】さらに、オフセット防止性を評価した。
【0254】温度15℃/湿度10%RHの環境条件下
にて評価機を一晩放置し、評価機及びその内部の定着器
が十分に低温低湿環境になじんだ状態から連続200枚
の複写画像をとり、その後、30秒間隔で複写画像を1
枚づつ3分までとり、画像汚染が発生するかを調べた。
その結果オフセットも発生しなかった。更に定着器のク
リーニング部材からのトナーの再流出もなかった。これ
らの結果は表10に示す。
【0255】実施例9 ・樹脂F 100重量部 ・磁性酸化鉄 60重量部 ・低分子量ポリプロピレンワックス 3重量部 ・ニグロシン染料 2重量部 ・化合物例(30) 1重量部
【0256】上記材料を用いて実施例8と同様にして、
体積平均粒径11.7μmの微粉体(トナー)を得、更
にシリカを外添してトナーを得た。
【0257】このトナーを実施例8と同様に評価した。
【0258】実施例10 ・樹脂G 100重量部 ・磁性酸化鉄 60重量部 ・低分子量ポリプロピレンワックス 3重量部 ・ニグロシン染料 2重量部 ・化合物例(40) 0.5重量部
【0259】上記材料を用いて実施例8と同様にして、
体積平均粒径7.7μmの微粉体(トナー)を得、更に
シリカを外添してトナーを得た。
【0260】このトナーを実施例8と同様に評価した。
【0261】実施例11 ・樹脂H 100重量部 ・磁性酸化鉄 60重量部 ・低分子量ポリプロピレンワックス 3重量部 ・ニグロシン染料 2重量部 ・化合物例(19) 1重量部
【0262】上記材料を用いて実施例8と同様にして、
体積平均粒径11.8μmの微粉体(トナー)を得、更
にシリカを外添してトナーを得た。
【0263】このトナーを実施例8と同様に評価した。
【0264】実施例12 ・樹脂I 100重量部 ・磁性酸化鉄 60重量部 ・低分子量ポリプロピレンワックス 3重量部 ・ニグロシン染料 2重量部 ・化合物例(37) 1重量部
【0265】上記材料を用いて実施例8と同様にして、
体積平均粒径11.7μmの微粉体(トナー)を得、更
にシリカを外添してトナーを得た。
【0266】このトナーを実施例8と同様に評価した。
【0267】実施例13 ・樹脂H 100重量部 ・磁性酸化鉄 60重量部 ・低分子量ポリプロピレンワックス 3重量部 ・ニグロシン染料 2重量部 ・化合物例(46) 0.5重量部
【0268】上記材料を用いて実施例8と同様にして、
体積平均粒径11.6μmの微粉体(トナー)を得た。
【0269】得られた微粉体100重量部にヘキサメチ
ルジシラザンにより疎水化処理したシリカ微粉末(BE
T比表面積300m2/g)0.4重量部を加え、ヘン
シェルミキサーで混合してトナーを得た。
【0270】このトナーを市販の複写機(商品名NP−
6650,キヤノン(株)製)に適用して、実施例8と
同様な評価を行った。
【0271】比較例4 ・樹脂J 100重量部 ・磁性酸化鉄 60重量部 ・低分子量ポリプロピレンワックス 3重量部 ・ニグロシン染料 2重量部 ・化合物例(27) 1重量部
【0272】上記材料を用いて実施例8と同様にして、
体積平均粒径11.7μmの微粉体(トナー)を得、更
にシリカを外添してトナーを得た。
【0273】このトナーを実施例8と同様に評価した。
【0274】比較例5 ・樹脂H 100重量部 ・磁性酸化鉄 60重量部 ・低分子量ポリプロピレンワックス 3重量部 ・ニグロシン染料 2重量部
【0275】上記材料を用いて実施例8と同様にして、
体積平均粒径11.8μmの微粉体(トナー)を得、更
にシリカを外添してトナーを得た。
【0276】このトナーを実施例8と同様に評価した。
【0277】比較例6 ・樹脂H 100重量部 ・磁性酸化鉄 60重量部 ・低分子量ポリプロピレンワックス 3重量部 ・ニグロシン染料 2重量部 ・ジ−tert−ブチルサリチル酸クロム錯体 1重量
【0278】上記材料を用いて実施例8と同様にして、
体積平均粒径12.0μmの微粉体(トナー)を得、更
にシリカを外添してトナーを得た。
【0279】このトナーを実施例8と同様に評価した。
【0280】
【表7】
【0281】
【表8】
【0282】
【表9】
【0283】
【表10】
【0284】合成例9 ・スチレン 70.0部 ・n−ブチルアクリレート 20.0部 ・モノブチルマレート 10.0部 ・2,2−ビス(4,4−ジ−tert−ブチルパーオ
キシシクロヘキシル)プロパン 0.3部
【0285】上記原料を、加熱したキシレン200部中
に4時間かけて滴下した。さらにキシレン還流下で重合
を完了した。 ・スチレン 83.0部 ・n−ブチルアクリレート 17.0部 ・ジ−tert−ブチルパーオキサイド 1.0部
【0286】上記原料を、加熱したキシレン200部中
に4時間かけて滴下した。さらにキシレン還流下で重合
を完了し、樹脂成分の重量比が、前者3後者7となるよ
うに溶液を混合した後、減圧下、200℃まで昇温させ
ながら溶媒を留去した。このようにして得られた樹脂を
樹脂Kとする。
【0287】合成例10 ・スチレン 73.0部 ・n−ブチルアクリレート 20.0部 ・モノブチルマレート 7.0部 ・2,2−ビス(4,4−ジ−tert−ブチルパーオ
キシシクロヘキシル)プロパン 0.3部
【0288】上記原料を、加熱したキシレン200部中
に4時間かけて滴下した。さらにキシレン還流下で重合
を完了した。 ・スチレン 77.0部 ・n−ブチルアクリレート 18.0部 ・モノブチルマレート 5.0部 ・ジ−tert−ブチルパーオキサイド 1.0部
【0289】上記原料を、加熱したキシレン200部中
に4時間かけて滴下した。さらにキシレン還流下で重合
を完了し、樹脂成分の重量比が、前者4後者6となるよ
うに溶液を混合した後、減圧下、200℃まで昇温させ
ながら溶媒を留去した。このようにして得られた樹脂を
樹脂Lとする。
【0290】合成例11 ・スチレン 82.0部 ・n−ブチルアクリレート 18.0部 ・ジ−tert−ブチルパーオキサイド 0.8部
【0291】上記原料を、加熱したキシレン200部中
に4時間かけて滴下した。さらにキシレン還流下で重合
を完了し、減圧下、200℃まで昇温させながら溶媒を
留去し、樹脂を得た。 ・スチレン 75.0部 ・n−ブチルアクリレート 20.0部 ・モノブチルマレート 5.0部 ・1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン 0.2部
【0292】上記原料を、加熱したキシレン200部中
に4時間かけて滴下した。さらにキシレン還流下で重合
を完了し、樹脂成分の重量比が、この樹脂成分が4、ポ
リエステル樹脂(ビスフェノールA、テレフタル酸、n
−ドデセニルコハク酸、トリメリット酸、ジエチレング
リコール、をモル比で20:38:10:5:27の割
合で縮重合、Mn=5,000 Mw=50,000
Tg=59℃ 酸価=11.0)が3、前記樹脂が3と
なるように、溶液中で十分に混合した後、減圧下、20
0℃まで昇温させながら溶媒を留去した。このようにし
て得られた樹脂を樹脂Mする。
【0293】合成例12 ・スチレン 77.0部 ・n−ブチルアクリレート 20.0部 ・アクリル酸 3.0部 ・2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル) 0.2部
【0294】上記原料を、加熱したキシレン200部中
に4時間かけて滴下した。さらにキシレン還流下で重合
を完了し、減圧下、200℃まで昇温させながら溶媒を
留去した。このようにして得られた樹脂を樹脂nとす
る。 ・樹脂n 30.0部 ・スチレン 57.4部 ・n−ブチルアクリレート 12.6部 ・ジ−tert−ブチルパーオキサイド 0.6部
【0295】上記原料を、加熱したキシレン200部中
に4時間かけて滴下した。さらにキシレン還流下で重合
を完了し、減圧下、200℃まで昇温させながら溶媒を
留去した。このようにして得られた樹脂を樹脂Nとす
る。
【0296】合成例13 ・スチレン 74.0部 ・n−ブチルアクリレート 21.0部 ・モノブチルマレート 5.0部 ・トリス(tert−ブチルパーオキシ)トリアジン
0.4部
【0297】上記原料にポリビニルアルコール部分けん
化物0.12部を溶解した水170部を加え、激しく撹
拌し懸濁分散液とした。水50部を入れ窒素置換した反
応器に上記懸濁分散液を添加し、反応温度80℃で8時
間懸濁重合反応させた。反応終了後、水洗、脱水、乾燥
して懸濁重合パールを得た。 ・スチレン 82.0部 ・n−ブチルアクリレート 18.0部 ・ジ−tert−ブチルパーオキサイド 0.8部
【0298】上記原料を、加熱したキシレン200部中
に4時間かけて滴下した。さらにキシレン還流下で重合
を完了し、樹脂成分の重量比が、前者(懸濁重合パー
ル)が2、後者(溶液重合物)が8となるように溶液中
で混合した後、減圧下、200℃まで昇温させながら溶
媒を留去した。このようにして得られた樹脂を樹脂Oと
する。
【0299】合成例14 ・スチレン 77.0部 ・n−ブチルアクリレート 20.0部 ・モノブチルマレート 3.0部 ・1,4−ビス(tert−ブチルパーオキシカルボニ
ル)シクロヘキサン 0.5部
【0300】上記原料にポリビニルアルコール部分けん
化物0.12部を溶解した水170部を加え、激しく撹
拌し懸濁分散液とした。水50部を入れ窒素置換した反
応器に上記懸濁分散液を添加し、反応温度80℃で8時
間懸濁重合反応させた。反応終了後、水洗、脱水、乾燥
して懸濁重合パールを得た。 ・スチレン 82.0部 ・n−ブチルアクリレート 17.0部 ・モノブチルマレート 1.0部 ・ジ−tert−ブチルパーオキサイド 1.0部
【0301】上記原料を、加熱したキシレン200部中
に4時間かけて滴下した。さらにキシレン還流下で重合
を完了し、樹脂成分の重量比が、前者(懸濁重合パー
ル)が3、後者(溶液重合物)が7となるように溶液中
で混合した後、減圧下、200℃まで昇温させながら溶
媒を留去した。このようにして得られた樹脂を樹脂Pと
する。
【0302】合成例15 ・スチレン 86.0部 ・n−ブチルアクリレート 14.0部 ・ジ−tert−ブチルパーオキサイド 1.2部
【0303】上記原料を、加熱したキシレン200部中
に4時間かけて滴下した。さらにキシレン還流下で重合
を完了し、減圧下、200℃まで昇温させながら溶媒を
留去した。このようにして得られた樹脂を樹脂qとす
る。 ・樹脂q 50.0部 ・スチレン 38.0部 ・n−ブチルアクリレート 10.0部 ・モノブチルマレート 4.0部 ・2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル) 0.2部
【0304】上記原料にポリビニルアルコール部分けん
化物0.12部を溶解した水170部を加え、激しく撹
拌し懸濁分散液とした。水50部を入れ窒素置換した反
応器に上記懸濁分散液を添加し、反応温度80℃で8時
間懸濁重合反応させた。反応終了後、水洗、脱水、乾燥
して懸濁重合パールを得た。このようにして得られた樹
脂を樹脂Qとする。
【0305】比較合成例3 ・スチレン 80.0部 ・n−ブチルアクリレート 20.0部 ・2,2−ビス(4,4−ジ−tert−ブチルパーオ
キシシクロヘキシル)プロパン 0.3部
【0306】上記原料を、加熱したキシレン200部中
に4時間かけて滴下した。さらにキシレン還流下で重合
を完了した。 ・スチレン 83.0部 ・n−ブチルアクリレート 17.0部 ・ジ−tert−ブチルパーオキサイド 1.0部
【0307】上記原料を、加熱したキシレン200部中
に4時間かけて滴下した。さらにキシレン還流下で重合
を完了し、樹脂成分の重量比が、前者3後者7となるよ
うに溶液を混合した後、減圧下、200℃まで昇温させ
ながら溶媒を留去した。このようにして得られた樹脂を
樹脂Rとする。
【0308】合成例16 ・スチレン 70.0部 ・n−ブチルアクリレート 20.0部 ・モノブチルマレート 10.0部 ・2,2−ビス(4,4−ジ−tert−ブチルパーオ
キシシクロヘキシル)プロパン 0.3部
【0309】上記原料を、加熱したキシレン200部中
に4時間かけて滴下した。さらにキシレン還流下で重合
を完了した。 ・スチレン 83.0部 ・n−ブチルアクリレート 17.0部 ・2,2’−アゾビスブチロニトリル 0.8部
【0310】上記原料を、加熱したキシレン200部中
に4時間かけて滴下した。さらにキシレン還流下で重合
を完了し、樹脂成分の重量比が、前者3後者7となるよ
うに溶液を混合した後、減圧下、200℃まで昇温させ
ながら溶媒を留去した。このようにして得られた樹脂を
樹脂Sとする。
【0311】合成例17 ・スチレン 77.0部 ・n−ブチルアクリレート 18.0部 ・モノブチルマレート 5.0部 ・ジ−tert−ブチルパーオキサイド 1.0部
【0312】上記原料を、加熱したキシレン200部中
に4時間かけて滴下した。さらにキシレン還流下で重合
を完了し、減圧下、200℃まで昇温させながら溶媒を
留去した。このようにして得られた樹脂を樹脂Tとす
る。
【0313】上記の得られた樹脂K乃至樹脂Tの酸価及
び物性を表11に示す。
【0314】
【表11】
【0315】実施例14 ・樹脂K 100重量部 ・磁性酸化鉄 80重量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 3重量部 ・化合物例(1) 1重量部 ・ニグロシン 2重量部
【0316】上記材料を予備混合した後、130℃に設
定して、2軸混練押し出し機によって溶融混練を行っ
た。混練物を冷却後、粗粉砕し、ジェット気流を用いた
粉砕機によって微粉砕し、更に風力分級機を用いて分級
し体積平均粒径8μmの正帯電性の微粉体(トナー)を
得た。
【0317】なお、分子量分布の測定には、GPC(W
aters社製の高速液体クロマトグラフ150C)を
用い、カラムは、昭和電工社製のShodex GPC
KF−801,KF−802,KF−803,KF−
804,KF−805,KF−806,KF−807,
及びKF−800Pの組み合わせを用いた。試料濃度
は、樹脂成分が5mg/m1となるように調製した。こ
の微粉体における樹脂成分の分子量分布を表12に記す
がここには最も大きいピーク値のみを記載する。上記微
粉体100重量部に対し、疎水性コロイダルシリカ0.
6重量部を外添して、正帯電性のトナーを得た。このト
ナーを市販の電子写真複写機NP−8580(キヤノン
社製)を改造し負帯電性のアモルファスシリコンドラム
を装着し正帯電性トナーが使用できるようにした複写機
を用い、定着性、トナー流出防止性、画像性、耐久性を
評価した。この複写テスト結果を表13に記す。複写テ
スト中を通じて、常に安定した高濃度(1.30〜1.
35)で、かぶりのない画像が得られた。更に網点再
現、ライン再現に優れた原稿に忠実な画像であった。定
着性は、160℃に温調にした定着器で定着した画像を
用いた。定着性の評価は、画像をシルボン紙で、往復1
0回、約100g荷重でこすり、画像のはがれを反射濃
度の低下率(%)で評価した。トナー流出防止性は、連
続200枚の複写画像をとった後、30秒間隔で複写画
像を1枚づつ3分までとり、画像汚染が発生するかを調
べた。定着性も良好でオフセットも発生しなかった。更
に定着器のクリーニング部材からのトナーの再流出もな
かった。
【0318】実施例15 ・樹脂L 100重量部 ・磁性酸化鉄 80重量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 3重量部 ・化合物例(2) 1重量部 ・アゾクロム錯体 2重量部
【0319】上記材料を用い、実施例14と同様にし
て、体積平均粒径8μmの負帯電性の微粉体(トナー)
を得た。微粉体における樹脂成分の分子量分布を表12
に記す。この微粉体を実施例14と同様の外添をして負
帯電性のトナーを得た。得られたトナーを用いて市販の
電子写真複写機NP−8580(キヤノン(株)製)を
そのまま使用する他は、実施例14と同様の評価をし
た。この評価結果を表13に記す。
【0320】実施例16 ・樹脂M 100重量部 ・磁性酸化鉄 80重量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 3重量部 ・化合物例(4) 1重量部 ・トリフェニルメタン 2重量部
【0321】上記材料を用い、実施例14と同様にし
て、体積平均粒径8μmの正帯電性のトナー粒子を得
た。微粉体における樹脂成分の分子量分布を表12に記
す。この微粉体を実施例14と同様の外添をして正帯電
性のトナーを得た。得られたトナーを用いて実施例14
と同様の評価をした。この評価結果を表13に記す。
【0322】実施例17 ・樹脂N 100重量部 ・磁性酸化鉄 80重量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 3重量部 ・化合物例(5) 2重量部 ・ニグロシン 2重量部
【0323】上記材料を用い、実施例14と同様にし
て、体積平均粒径8μmの正帯電性の微粉体(トナー)
を得た。微粉体における樹脂成分の分子量分布を表12
に記す。この微粉体を実施例14と同様の外添をして正
帯電性のトナーを得た。得られたトナーを用いて実施例
14と同様の評価をした。この評価結果を表13に記
す。
【0324】実施例18 ・樹脂O 100重量部 ・磁性酸化鉄 80重量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 3重量部 ・化合物例(9) 1重量部 ・トリフェニルメタン 2重量部
【0325】上記材料を用い、実施例14と同様にし
て、体積平均粒径8μmの正帯電性の微粉体(トナー)
を得た。微粉体における樹脂成分の分子量分布を表12
に記す。この微粉体を実施例14と同様の外添をして正
帯電性のトナーを得た。得られたトナーを用いて実施例
14と同様の評価をした。この評価結果を表13に記
す。
【0326】実施例19 ・樹脂P 100重量部 ・磁性酸化鉄 80重量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 3重量部 ・化合物例(10) 3重量部 ・ニグロシン 2重量部
【0327】上記材料を用い、実施例14と同様にし
て、体積平均粒径8μmの正帯電性の微粉体(トナー)
を得た。微粉体における樹脂成分の分子量分布を表12
に記す。この微粉体を実施例14と同様の外添をして正
帯電性のトナーを得た。得られたトナーを用いて実施例
14と同様の評価をした。この評価結果を表13に記
す。
【0328】実施例20 ・樹脂Q 100重量部 ・磁性酸化鉄 80重量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 3重量部 ・化合物例(14) 2重量部 ・4級アンモニウム塩 2重量部
【0329】上記材料を用い、実施例14と同様にし
て、体積平均粒径8μmの正帯電性の微粉体(トナー)
を得た。微粉体における樹脂成分の分子量分布を表12
に記す。この微粉体を実施例14と同様の外添をして正
帯電性のトナーを得た。得られたトナーを用いて実施例
14と同様の評価をした。この評価結果を表13に記
す。
【0330】比較例7 ・樹脂R 100重量部 ・磁性酸化鉄 80重量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 3重量部 ・化合物例(1) 1重量部 ・ニグロシン 2重量部
【0331】上記材料を用い、実施例14と同様にし
て、体積平均粒径8μmの正帯電性の微粉体(トナー)
を得た。微粉体における樹脂成分の分子量分布を表12
に記す。この微粉体を実施例14と同様の外添をして正
帯電性のトナーを得た。得られたトナーを用いて実施例
14と同様の評価をした。その結果、画像性は良好であ
ったが、耐オフセット性及びトナー流出防止性に劣って
いた。評価結果を表13に記す。
【0332】比較例8 ・樹脂K 100重量部 ・磁性酸化鉄 80重量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 3重量部 ・ニグロシン 2重量部
【0333】上記材料を用い、実施例14と同様にし
て、体積平均粒径8μmの正帯電性の微粉体(トナー)
を得た。微粉体における樹脂成分の分子量分布を表12
に記す。この微粉体を実施例14と同様の外添をして正
帯電性のトナーを得た。得られたトナーを用いて実施例
14と同様の評価をした。その結果、画像性は良好であ
ったが、耐オフセット性及びトナー流出防止性に劣って
いた。この評価結果を表13に記す。
【0334】比較例9 ・樹脂K 100重量部 ・磁性酸化鉄 80重量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 3重量部 ・アセチルアセトンアルミニウム錯体 1重量部 ・ニグロシン 2重量部
【0335】上記材料を用い、実施例14と同様にし
て、体積平均粒径8μmの正帯電性の微粉体(トナー)
を得た。微粉体における樹脂成分の分子量分布を表12
に記す。この微粉体を実施例14と同様の外添をして正
帯電性のトナーを得た。得られたトナーを用いて実施例
14と同様の評価をした。定着性、耐オフセットは良好
であったが、画像濃度が薄く、かぶりが見られた。この
評価結果を表13に記す。
【0336】比較例10 ・樹脂K 100重量部 ・磁性酸化鉄 80重量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 3重量部 ・N−ヘキサデシルトリメチレンジアミン 1重量部 ・ニグロシン 2重量部
【0337】上記材料を用い、実施例14と同様にし
て、体積平均粒径8μmの正帯電性の微粉体(トナー)
を得た。微粉体における樹脂成分の分子量分布を表12
に記す。この微粉体を実施例14と同様の外添をして正
帯電性のトナーを得た。得られたトナーを用いて実施例
14と同様の評価をした。定着性、耐オフセットは良好
であったが、画像濃度が複写枚数を重ねるにつれ、やや
下がる傾向にあり、これはスリーブ汚染によることがわ
かった。この評価結果を表13に記す。
【0338】
【表12】
【0339】
【表13】
【0340】実施例21 ・樹脂S 100重量部 ・磁性酸化鉄 80重量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 3重量部 ・化合物例(1) 1重量部 ・ニグロシン 2重量部
【0341】上記材料を用い、実施例14と同様にし
て、体積平均粒径8μmの正帯電性の微粉体(トナー)
を得た。この微粉体を実施例14と同様の外添をして正
帯電性のトナーを得た。このトナーを市販の電子写真複
写機NP−8580(キヤノン社製)を改造し負帯電性
のアモルファスシリコンドラムを装着し正帯電性トナー
が使用できるようにした複写機を用いて複写試験を行っ
た。温度23℃/湿度60%RHの環境条件下で300
枚複写後の画像濃度は1.32でカブリやがさつきがな
く、鮮明な画像が得られた。さらに、1万枚複写して耐
久性能を調べたところ画像濃度は1.35で濃度の低下
は無く、カブリやがさつきも無く、初期の画像と比較し
て遜色のない良好な画像が得られた。この結果を表14
に示す。
【0342】次いで、温度15℃/湿度10%RHの環
境条件下で複写試験をしたところ、同様に高濃度で良好
な画質の画像が得られた。5000枚の複写試験におい
ても同様に良好な結果であった。この結果を表15に示
す。
【0343】温度35℃/湿度85%RHの環境条件下
で複写試験をしたところ、同様に高濃度で良好な画質の
画像が得られた。5000枚の複写試験においても同様
に良好な結果であった。この環境条件下での結果を表1
6に示す。
【0344】さらに、オフセット防止性を評価した。
【0345】温度15℃/湿度10%RHの環境条件下
にて評価機を一晩放置し、評価機及びその内部の定着器
が十分に低温低湿環境になじんだ状態から連続200枚
の複写画像をとり、その後、30秒間隔で複写画像を1
枚づつ3分までとり、画像汚染が発生するかを調べた。
その結果オフセットも発生しなかった。更に定着器のク
リーニング部材からのトナーの再流出もなかった。これ
らの結果は表17に示す。
【0346】実施例22 ・樹脂T 100重量部 ・磁性酸化鉄 80重量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 3重量部 ・化合物例(1) 1重量部 ・ニグロシン 2重量部
【0347】上記材料を用い、実施例14と同様にし
て、体積平均粒径8μmの正帯電性の微粉体(トナー)
を得た。この微粉体を実施例14と同様の外添をして正
帯電性のトナーを得た。得られたトナーを用いて実施例
21と同様の評価をした。この評価結果を表14乃至表
17に記す。
【0348】
【表14】
【0349】
【表15】
【0350】
【表16】
【0351】
【表17】
【0352】実施例23 ・樹脂K 100重量部 ・磁性酸化鉄 80重量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 3重量部 ・化合物例(27) 1重量部 ・ニグロシン 2重量部
【0353】上記材料を予備混合した後、130℃に設
定して、2軸混練押し出し機によって溶融混練を行っ
た。混練物を冷却後、粗粉砕し、ジェット気流を用いた
粉砕機によって微粉砕し、更に風力分級機を用いて分級
し体積平均粒径8μmの正帯電性の微粉体(トナー)を
得た。
【0354】なお、分子量分布の測定には、GPC(W
aters社製の高速液体クロマトグラフ150C)を
用い、カラムは、昭和電工社製のShodex GPC
KF−801,KF−802,KF−803,KF−
804,KF−805,KF−806,KF−807,
及びKF−800Pの組み合わせを用いた。試料濃度
は、樹脂成分が5mg/m1となるように調製した。こ
の微粉体における樹脂成分の分子量分布を表18に記す
がここには最も大きいピーク値のみを記載する。上記微
粉体100重量部に対し、疎水性コロイダルシリカ0.
6重量部を外添して、正帯電性のトナーを得た。このト
ナーを市販の電子写真複写機NP−8580(キヤノン
社製)を改造し負帯電性のアモルファスシリコンドラム
を装着し正帯電性トナーが使用できるようにした複写機
を用い、定着性、トナー流出防止性、画像性、耐久性を
評価した。この複写テスト結果を表19に記す。複写テ
スト中を通じて、常に安定した高濃度(1.33〜1.
36)で、かぶりのない画像が得られた。更に網点再
現、ライン再現に優れた原稿に忠実な画像であった。定
着性は、160℃に温調にした定着器で定着した画像を
用いた。定着性の評価は、画像をシルボン紙で、往復1
0回、約100g荷重でこすり、画像のはがれを反射濃
度の低下率(%)で評価した。トナー流出防止性は、連
続200枚の複写画像をとった後、30秒間隔で複写画
像を1枚づつ3分までとり、画像汚染が発生するかを調
べた。定着性も良好でオフセットも発生しなかった。更
に定着器のクリーニング部材からのトナーの再流出もな
かった。
【0355】実施例24 ・樹脂L 100重量部 ・磁性酸化鉄 80重量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 3重量部 ・化合物例(46) 1重量部 ・アゾクロム錯体 2重量部
【0356】上記材料を用い、実施例23と同様にし
て、体積平均粒径8μmの負帯電性の微粉体(トナー)
を得た。微粉体における樹脂成分の分子量分布を表18
に記す。この微粉体を実施例23と同様の外添をして負
帯電性のトナーを得た。得られたトナーを用いて市販の
電子写真複写機NP−8580(キヤノン(株)製)を
そのまま使用する他は、実施例23と同様の評価をし
た。この評価結果を表19に記す。
【0357】実施例25 ・樹脂M 100重量部 ・磁性酸化鉄 80重量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 3重量部 ・化合物例(19) 1重量部 ・トリフェニルメタン 2重量部
【0358】上記材料を用い、実施例14と同様にし
て、体積平均粒径8μmの正帯電性のトナー粒子を得
た。微粉体における樹脂成分の分子量分布を表18に記
す。この微粉体を実施例23と同様の外添をして正帯電
性のトナーを得た。得られたトナーを用いて実施例23
と同様の評価をした。この評価結果を表19に記す。
【0359】実施例26 ・樹脂N 100重量部 ・磁性酸化鉄 80重量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 3重量部 ・化合物例(38) 2重量部 ・ニグロシン 2重量部
【0360】上記材料を用い、実施例23と同様にし
て、体積平均粒径8μmの正帯電性の微粉体(トナー)
を得た。微粉体における樹脂成分の分子量分布を表18
に記す。この微粉体を実施例23と同様の外添をして正
帯電性のトナーを得た。得られたトナーを用いて実施例
23と同様の評価をした。この評価結果を表19に記
す。
【0361】実施例27 ・樹脂O 100重量部 ・磁性酸化鉄 80重量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 3重量部 ・化合物例(30) 1重量部 ・トリフェニルメタン 2重量部
【0362】上記材料を用い、実施例23と同様にし
て、体積平均粒径8μmの正帯電性の微粉体(トナー)
を得た。微粉体における樹脂成分の分子量分布を表18
に記す。この微粉体を実施例23と同様の外添をして正
帯電性のトナーを得た。得られたトナーを用いて実施例
23と同様の評価をした。この評価結果を表19に記
す。
【0363】実施例28 ・樹脂P 100重量部 ・磁性酸化鉄 80重量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 3重量部 ・化合物例(40) 3重量部 ・ニグロシン 2重量部
【0364】上記材料を用い、実施例23と同様にし
て、体積平均粒径8μmの正帯電性の微粉体(トナー)
を得た。微粉体における樹脂成分の分子量分布を表18
に記す。この微粉体を実施例23と同様の外添をして正
帯電性のトナーを得た。得られたトナーを用いて実施例
23と同様の評価をした。この評価結果を表19に記
す。
【0365】実施例29 ・樹脂Q 100重量部 ・磁性酸化鉄 80重量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 3重量部 ・化合物例(57) 2重量部 ・4級アンモニウム塩 2重量部
【0366】上記材料を用い、実施例23と同様にし
て、体積平均粒径8μmの正帯電性の微粉体(トナー)
を得た。微粉体における樹脂成分の分子量分布を表18
に記す。この微粉体を実施例23と同様の外添をして正
帯電性のトナーを得た。得られたトナーを用いて実施例
23と同様の評価をした。この評価結果を表19に記
す。
【0367】比較例11 ・樹脂R 100重量部 ・磁性酸化鉄 80重量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 3重量部 ・化合物例(27) 1重量部 ・ニグロシン 2重量部
【0368】上記材料を用い、実施例23と同様にし
て、体積平均粒径8μmの正帯電性の微粉体(トナー)
を得た。微粉体における樹脂成分の分子量分布を表18
に記す。この微粉体を実施例23と同様の外添をして正
帯電性のトナーを得た。得られたトナーを用いて実施例
23と同様の評価をした。その結果、画像性は良好であ
ったが、耐オフセット性及びトナー流出防止性に劣って
いた。この評価結果を表19に記す。
【0369】比較例12 ・樹脂K 100重量部 ・磁性酸化鉄 80重量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 3重量部 ・ニグロシン 2重量部
【0370】上記材料を用い、実施例23と同様にし
て、体積平均粒径8μmの正帯電性の微粉体(トナー)
を得た。微粉体における樹脂成分の分子量分布を表18
に記す。この微粉体を実施例23と同様の外添をして正
帯電性のトナーを得た。得られたトナーを用いて実施例
23と同様の評価をした。その結果、画像性は良好であ
ったが、耐オフセット性及びトナー流出防止性に劣って
いた。この評価結果を表19に記す。
【0371】比較例13 ・樹脂K 100重量部 ・磁性酸化鉄 80重量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 3重量部 ・アセチルアセトンアルミニウム錯体 1重量部 ・ニグロシン 2重量部
【0372】上記材料を用い、実施例23と同様にし
て、体積平均粒径8μmの正帯電性の微粉体(トナー)
を得た。微粉体における樹脂成分の分子量分布を表18
に記す。この微粉体を実施例23と同様の外添をして正
帯電性のトナーを得た。得られたトナーを用いて実施例
23と同様の評価をした。定着性、耐オフセット性は良
好であったが、画像濃度が薄く、かぶりが見られた。こ
の評価結果を表19に記す。
【0373】
【表18】
【0374】
【表19】
【0375】実施例30 ・樹脂S 100重量部 ・磁性酸化鉄 80重量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 3重量部 ・化合物例(27) 1重量部 ・ニグロシン 2重量部
【0376】上記材料を用い、実施例23と同様にし
て、体積平均粒径8μmの正帯電性の微粉体(トナー)
を得た。この微粉体を実施例23と同様の外添をして正
帯電性のトナーを得た。このトナーを市販の電子写真複
写機NP−8580(キヤノン社製)を改造し負帯電性
のアモルファスシリコンドラムを装着し正帯電性トナー
が使用できるようにした複写機を用いて複写試験を行っ
た。温度23℃/湿度60%RHの環境条件下で300
枚複写後の画像濃度は1.32でカブリやがさつきがな
く、鮮明な画像が得られた。さらに、1万枚複写して耐
久性能を調べたところ、画像濃度は1.35で濃度の低
下は無く、カブリやがさつきも無く、初期の画像と比較
して遜色のない良好な画像が得られた。この結果を表2
0に示す。
【0377】次いで、温度15℃/湿度10%RHの環
境条件下で複写試験をしたところ、同様に高濃度で良好
な画質の画像が得られた。5000枚の複写試験におい
ても同様に良好な結果であった。この結果を表21に示
す。
【0378】温度35℃/湿度85%RHの環境条件下
で複写試験をしたところ、同様に高濃度で良好な画質の
画像が得られた。5000枚複写試験においても同様に
良好な結果であった。この環境条件下での結果を表22
に示す。
【0379】さらに、オフセット防止性を評価した。
【0380】温度15℃/湿度10%RHの環境条件下
にて評価機を一晩放置し、評価機及びその内部の定着器
が十分に低温低湿環境になじんだ状態から連続200枚
の複写画像をとり、その後、30秒間隔で複写画像を1
枚づつ3分までとり、画像汚染が発生するかを調べた。
その結果オフセットも発生しなかった。更に定着器のク
リーニング部材からのトナーの再流出もなかった。これ
らの結果は表23に示す。
【0381】実施例31 ・樹脂T 100重量部 ・磁性酸化鉄 80重量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 3重量部 ・化合物例(27) 1重量部 ・ニグロシン 2重量部
【0382】上記材料を用い、実施例23と同様にし
て、体積平均粒径8μmの正帯電性の微粉体(トナー)
を得た。この微粉体を実施例23と同様の外添をして正
帯電性のトナーを得た。得られたトナーを用いて実施例
30と同様の評価をした。この評価結果を表20乃至表
23に記す。
【0383】
【表20】
【0384】
【表21】
【0385】
【表22】
【0386】
【表23】
【0387】
【発明の効果】本発明においては、静電荷像現像用トナ
ーが、酸成分を構成成分として有する酸価0.5〜10
0mgKOH/gの結着樹脂、着色剤及び特定のアミン
系化合物を含有するトナー粒子を有しており、該トナー
粒子は、特定の分子量分布を有することにより、定着性
及び耐オフセット性を損なうことなく、負帯電性或は正
帯電性のいずれのトナーにおいてもカブリがなく、高濃
度の画像が得られ、さらに、高耐久性の要求されるプロ
セススピードの速い高速画像形成においても、トナー流
出による画像汚れが生じにくく、高画質の画像を安定し
て供給することができる。
【0388】さらにトナーの樹脂成分の分子量分布が特
定の場合には、充分な耐オフセット性及び定着性を有
し、また
【0389】さらに本発明においては、環境変動に対す
る影響が少なく、低湿環境下及び高湿環境下においても
良好な画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置を説明するための一具体
例を示す概略図である。
【図2】現像工程を説明するための図1の部分拡大図で
ある。
【図3】電子写真装置をプリンターとして使用するファ
クシミリ装置のブロック図である。
【符号の説明】
11 静電荷像担持体 12 帯電手段 13 転写手段 14 トナー担持体 15 潜像形成手段 16 イレース露光 17 加熱加圧ローラ定着器 18 クリーニング手段 19 現像手段 20 トナー 21 トナー層厚規制部材 22 バイアス印加手段 24 定電圧電源 25 電圧加圧手段

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸成分を構成成分として有する酸価0.
    5乃至100mgKOH/gの結着樹脂、着色剤及び下
    記一般式(I)、(II)及び/又は(III) 一般式(I) R1 HN−Ar−NHR2 (式中、R1 は水素、アルキル基又は置換されていない
    フェニル基を示し、R2は水素、アルキル基又は置換さ
    れていないフェニル基を示し、Arは置換されていない
    アリール基又は置換されたアリール基を示す。) 一般式(II) 【外1】 (式中、R3 は水素、アルキル基又は置換されていない
    フェニル基を示し、R4は水素、アルキル基又は置換さ
    れていないフェニル基を示し、R5 は水素、アルキル
    基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、メルカプト基、ア
    ルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキ
    ルアミノ基、ハロゲン、置換されていないフェニル基、
    置換されたフェニル基又はアルケニル基を示し、R6
    水素、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、メ
    ルカプト基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミ
    ノ基、ジアルキルアミノ基、ハロゲン、置換されていな
    いフェニル基、置換されたフェニル基又はアルケニル基
    を示し、R5 及びR6 は、結合して環構造を有しても良
    く、R7 は水素、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコ
    キシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アミノ基、ア
    ルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロゲン、置換
    されていないフェニル基、置換されたフェニル基又はア
    ルケニル基を示し、R8 は水素、アルキル基、ヒドロキ
    シル基、アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチオ
    基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ
    基、ハロゲン、置換されていないフェニル基、置換され
    たフェニル基又はアルケニル基を示し、R7 及びR8
    は、結合して環構造を有しても良い。) 一般式(III) 【外2】 (式中、Aは連結基を示し、R9 は水素、アルキル基又
    は置換されていないフェニル基を示し、R10は水素、ア
    ルキル基又は置換されていないフェニル基を示し、R11
    は水素、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、
    メルカプト基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルア
    ミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロゲン、置換されてい
    ないフェニル基、置換されたフェニル基又はアルケニル
    基を示し、R12は水素、アルキル基、ヒドロキシル基、
    アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アミノ
    基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロゲ
    ン、置換されていないフェニル基、置換されたフェニル
    基又はアルケニル基を示し、R11及びR12は、結合して
    環構造を有しても良く、R13は水素、アルキル基、ヒド
    ロキシル基、アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチ
    オ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ
    基、ハロゲン、置換されていないフェニル基、置換され
    たフェニル基又はアルケニル基を示し、R14は水素、ア
    ルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、メルカプト
    基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジ
    アルキルアミノ基、ハロゲン、置換されていないフェニ
    ル基、置換されたフェニル基又はアルケニル基を示し、
    13及びR14は、結合して環構造を有しても良い。)で
    表される化合物を含有するトナー粒子を有しており、該
    トナー粒子は、GPCにより測定される分子量分布にお
    いて、分子量5×10 〜5×10 の領域に少な
    くともひとつのピークを有し、分子量10 以上の領
    域に少なくともひとつのピーク或はショルダーを有し、
    かつ分子量10 以上の領域を構成する樹脂成分を5
    重量%〜50重量%含有している樹脂成分を有している
    ことを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 【請求項2】該トナー粒子は、該結着樹脂、該着色剤及
    び下記一般式(I) 一般式(I) R1 HN−Ar−NHR2 (式中、R1 は水素、アルキル基又は置換されていない
    フェニル基を示し、R2は水素、アルキル基又は置換さ
    れていないフェニル基を示し、Arは置換されていない
    アリール基又は置換されたアリール基を示す。)で表さ
    れる化合物を含有しており、かつ、該トナー粒子は、G
    PCにより測定される分子量分布において、分子量5×
    103 〜5×104 の領域に少なくともひとつのピーク
    を有し、分子量105 以上の領域に少なくともひとつの
    ピーク或はショルダーを有し、かつ分子量105 以上の
    領域を構成する樹脂成分を5重量%〜50重量%含有し
    ている樹脂成分を有していることを特徴とする請求項1
    記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 【請求項3】該トナー粒子は、該結着樹脂、該着色剤及
    び下記一般式(II)及び/又は(III) 一般式(II) 【外3】 (式中、R3 は水素、炭素数1〜12のアルキル基又は
    置換されていないフェニル基を示し、R4 は水素、炭素
    数1〜12のアルキル基又は置換されていないフェニル
    基を示し、R5 は水素、炭素数1〜6のアルキル基、ヒ
    ドロキシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、メルカプ
    ト基、炭素数1〜6のアルキルチオ基、アミノ基、炭素
    数1〜6のアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ハ
    ロゲン、置換されていないフェニル基、置換された炭素
    数6〜12のフェニル基又は炭素数2〜6のアルケニル
    基を示し、R6 は水素、炭素数1〜6のアルキル基、ヒ
    ドロキシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、メルカプ
    ト基、炭素数1〜6のアルキルチオ基、アミノ基、炭素
    数1〜6のアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ハ
    ロゲン、置換されていないフェニル基、置換された炭素
    数6〜12のフェニル基又は炭素数2〜6のアルケニル
    基を示し、R5 及びR6 は、結合して環構造を有しても
    良く、R7 は水素、炭素数1〜6のアルキル基、ヒドロ
    キシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、メルカプト
    基、炭素数1〜6のアルキルチオ基、アミノ基、炭素数
    1〜6のアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロ
    ゲン、置換されていないフェニル基、置換された炭素数
    6〜12のフェニル基又は炭素数2〜6のアルケニル基
    を示し、R8 は水素、炭素数1〜6のアルキル基、ヒド
    ロキシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、メルカプト
    基、炭素数1〜6のアルキルチオ基、アミノ基、炭素数
    1〜6のアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロ
    ゲン、置換されていないフェニル基、置換された炭素数
    6〜12のフェニル基又は炭素数2〜6のアルケニル基
    を示し、R7 及びR8 は、結合して環構造を有しても良
    い。) 一般式(III) 【外4】 (式中、Aは連結基を示し、R9 は水素、炭素数1〜1
    2のアルキル基又は置換されていないフェニル基を示
    し、R10は水素、炭素数1〜12のアルキル基又は置換
    されていないフェニル基を示し、R11は水素、炭素数1
    〜6のアルキル基、ヒドロキシル基、炭素数1〜6のア
    ルコキシ基、メルカプト基、炭素数1〜6のアルキルチ
    オ基、アミノ基、炭素数1〜6のアルキルアミノ基、ジ
    アルキルアミノ基、ハロゲン、置換されていないフェニ
    ル基、置換された炭素数6〜12のフェニル基又は炭素
    数2〜6のアルケニル基を示し、R12は水素、炭素数1
    〜6のアルキル基、ヒドロキシル基、炭素数1〜6のア
    ルコキシ基、メルカプト基、炭素数1〜6のアルキルチ
    オ基、アミノ基、炭素数1〜6のアルキルアミノ基、ジ
    アルキルアミノ基、ハロゲン、置換されていないフェニ
    ル基、置換された炭素数6〜12のフェニル基又は炭素
    数2〜6のアルケニル基を示し、R11及びR12は、結合
    して環構造を有しても良く、R13は水素、炭素数1〜6
    のアルキル基、ヒドロキシル基、炭素数1〜6のアルコ
    キシ基、メルカプト基、炭素数1〜6のアルキルチオ
    基、アミノ基、炭素数1〜6のアルキルアミノ基、ジア
    ルキルアミノ基、ハロゲン、置換されていないフェニル
    基、置換された炭素数6〜12のフェニル基又は炭素数
    2〜6のアルケニル基を示し、R14は水素、炭素数1〜
    6のアルキル基、ヒドロキシル基、炭素数1〜6のアル
    コキシ基、メルカプト基、炭素数1〜6のアルキルチオ
    基、アミノ基、炭素数1〜6のアルキルアミノ基、ジア
    ルキルアミノ基、ハロゲン、置換されていないフェニル
    基、置換された炭素数6〜12のフェニル基又は炭素数
    2〜6のアルケニル基を示し、R13及びR14は、結合し
    て環構造を有しても良い。)で表される化合物を含有し
    ており、かつ、該トナー粒子は、GPCにより測定され
    る分子量分布において、分子量5×103 〜5×104
    の領域に少なくともひとつのピークを有し、分子量10
    5 以上の領域に少なくともひとつのピーク或はショルダ
    ーを有し、かつ分子量105 以上の領域を構成する樹脂
    成分を5重量%〜50重量%含有している樹脂成分を有
    していることを特徴とする請求項1記載の静電荷像現像
    用トナー。
  4. 【請求項4】該結着樹脂は、酸成分を構成成分として有
    するビニル系共重合体を含み、酸価が0.5乃至100
    mgKOH/gであることを特徴とする請求項1乃至3
    のいずれか記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 【請求項5】該一般式(III)で表される化合物にお
    ける該連結基は、下記のグループ 【外5】 −CR1516−(R15は水素又は炭素数1〜6の
    アルキル基を示し、かつ、R16は水素又は炭素数1〜
    6のアルキル基を示す。) −O− −CO− −NH− −CONH− −NHC(=NH)NH− −OCNH− −NHCONH− −OCO− −NHCSNH− −OCONH− −S− −SO − −SO− −N=N− −SiR1718OSiR1718−(R17は炭素数1〜8のアルキ ル基又はフ ェニル基を示し、かつ、R18は炭素数1〜8のアルキル基又はフェニル基を示 す。) 【外6】 【外7】 から選択されるいずれかの連結基であることを特徴とす
    る請求項1乃至4のいずれか記載の静電荷像現像用トナ
    ー。
  6. 【請求項6】 該結着樹脂が構成成分として酸無水物を
    含有することを特徴とする請求項1乃至5記載の静電荷
    像現像用トナー。
  7. 【請求項7】該トナー粒子は、該結着樹脂の酸成分と該
    一般式(I)、(II)及び/又は(III)で表され
    る化合物との反応により得られる架橋構造を含有してい
    ることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか記載の静
    電荷像現像用トナー。
  8. 【請求項8】 静電荷像を担持するための静電荷像担持
    体、該静電荷像担持体を帯電するための帯電手段、該静
    電荷像担持体に担持されている静電荷像を現像するため
    の現像手段、現像手段によって現像された現像画像を記
    録材に転写するための転写手段、該静電荷像担持体上の
    付着物を除去するためのクリーニング手段及び記録材に
    転写されたトナー画像を熱と圧力の作用により定着する
    ための定着手段、を有する画像形成装置において、該現
    像手段は、静電荷像現像用トナーを保有しており、該静
    電荷像現像用トナーは、酸成分を構成成分として有する
    酸価0.5乃至100mgKOH/gの結着樹脂、着色
    剤及び下記一般式(I)、(II)及び/又は(II
    I) 一般式(I) R1 HN−Ar−NHR2 (式中、R1 は水素、アルキル基又は置換されていない
    フェニル基を示し、R2は水素、アルキル基又は置換さ
    れていないフェニル基を示し、Arは置換されていない
    アリール基又は置換されたアリール基を示す。) 一般式(II) 【外8】 (式中、R3 は水素、アルキル基又は置換されていない
    フェニル基を示し、R4は水素、アルキル基又は置換さ
    れていないフェニル基を示し、R5 は水素、アルキル
    基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、メルカプト基、ア
    ルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキ
    ルアミノ基、ハロゲン、置換されていないフェニル基、
    置換されたフェニル基又はアルケニル基を示し、R6
    水素、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、メ
    ルカプト基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミ
    ノ基、ジアルキルアミノ基、ハロゲン、置換されていな
    いフェニル基、置換されたフェニル基又はアルケニル基
    を示し、R5 及びR6 は、結合して環構造を有しても良
    く、R7 は水素、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコ
    キシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アミノ基、ア
    ルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロゲン、置換
    されていないフェニル基、置換されたフェニル基又はア
    ルケニル基を示し、R8 は水素、アルキル基、ヒドロキ
    シル基、アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチオ
    基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ
    基、ハロゲン、置換されていないフェニル基、置換され
    たフェニル基又はアルケニル基を示し、R7 及びR8
    は、結合して環構造を有しても良い。) 一般式(III) 【外9】 (式中、Aは連結基を示し、R9 は水素、アルキル基又
    は置換されていないフェニル基を示し、R10は水素、ア
    ルキル基又は置換されていないフェニル基を示し、R11
    は水素、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、
    メルカプト基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルア
    ミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロゲン、置換されてい
    ないフェニル基、置換されたフェニル基又はアルケニル
    基を示し、R12は水素、アルキル基、ヒドロキシル基、
    アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アミノ
    基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロゲ
    ン、置換されていないフェニル基、置換されたフェニル
    基又はアルケニル基を示し、R11及びR12は、結合して
    環構造を有しても良く、R13は水素、アルキル基、ヒド
    ロキシル基、アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチ
    オ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ
    基、ハロゲン、置換されていないフェニル基、置換され
    たフェニル基又はアルケニル基を示し、R14は水素、ア
    ルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、メルカプト
    基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジ
    アルキルアミノ基、ハロゲン、置換されていないフェニ
    ル基、置換されたフェニル基又はアルケニル基を示し、
    13及びR14は、結合して環構造を有しても良い。)で
    表される化合物を含有するトナー粒子を有しており、か
    つ、該トナー粒子は、GPCにより測定される分子量分
    布において、分子量5×10 〜5×10の領域に
    少なくともひとつのピークを有し、分子量10 以上
    の領域に少なくともひとつのピーク或はショルダーを有
    し、かつ分子量10 以上の領域を構成する樹脂成分
    を5重量%〜50重量%含有している樹脂成分を有して
    いることを特徴とする画像形成装置。
  9. 【請求項9】該静電荷像現像用トナーは、請求項2乃至
    7のいずれかの静電荷像現像用トナーであることを特徴
    とする請求項8記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】画像形成装置本体に脱着可能に装着され
    る装置ユニットにおいて、該装置ユニットは、静電荷像
    を担持するための静電荷像担持体及び該静電荷像担持体
    に担持されている静電荷像を現像するための現像手段が
    一体に支持されて構成されたユニットを有しており、該
    現像手段は、静電荷像現像用トナーを保有しており、該
    静電荷像現像用トナーは、酸成分を構成成分として有す
    る酸価0.5乃至100mgKOH/gの結着樹脂、着
    色剤及び下記一般式(I)、(II)及び/又は(II
    I) 一般式(I) R1 HN−Ar−NHR2 (式中、R1 は水素、アルキル基又は置換されていない
    フェニル基を示し、R2は水素、アルキル基又は置換さ
    れていないフェニル基を示し、Arは置換されていない
    アリール基又は置換されたアリール基を示す。) 一般式(II) 【外10】 (式中、R3 は水素、アルキル基又は置換されていない
    フェニル基を示し、R4は水素、アルキル基又は置換さ
    れていないフェニル基示し、R5 は水素、アルキル基、
    ヒドロキシル基、アルコキシ基、メルカプト基、アルキ
    ルチオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルア
    ミノ基、ハロゲン、置換されていないフェニル基、置換
    されたフェニル基又はアルケニル基を示し、R6 は水
    素、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、メル
    カプト基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミノ
    基、ジアルキルアミノ基、ハロゲン、置換されていない
    フェニル基、置換されたフェニル基又はアルケニル基を
    示し、R5 及びR6 は、結合して環構造を有しても良
    く、R7 は水素、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコ
    キシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アミノ基、ア
    ルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロゲン、置換
    されていないフェニル基、置換されたフェニル基又はア
    ルケニル基を示し、R8 は水素、アルキル基、ヒドロキ
    シル基、アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチオ
    基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ
    基、ハロゲン、置換されていないフェニル基、置換され
    たフェニル基又はアルケニル基を示し、R7 及びR8
    は、結合して環構造を有しても良い。) 一般式(III) 【外11】 (式中、Aは連結基を示し、R9 は水素、アルキル基又
    は置換されていないフェニル基を示し、R10は水素、ア
    ルキル基又は置換されていないフェニル基を示し、R11
    は水素、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、
    メルカプト基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルア
    ミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロゲン、置換されてい
    ないフェニル基、置換されたフェニル基又はアルケニル
    基を示し、R12は水素、アルキル基、ヒドロキシル基、
    アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アミノ
    基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロゲ
    ン、置換されていないフェニル基、置換されたフェニル
    基又はアルケニル基を示し、R11及びR12は、結合して
    環構造を有しても良く、R13は水素、アルキル基、ヒド
    ロキシル基、アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチ
    オ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ
    基、ハロゲン、置換されていないフェニル基、置換され
    たフェニル基又はアルケニル基を示し、R14は水素、ア
    ルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、メルカプト
    基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジ
    アルキルアミノ基、ハロゲン、置換されていないフェニ
    ル基、置換されたフェニル基又はアルケニル基を示し、
    13及びR14は、結合して環構造を有しても良い。)で
    表される化合物を含有するトナー粒子を有しており、か
    つ、該トナー粒子は、GPCにより測定される分子量分
    布において、分子量5×10 〜5×10の領域に
    少なくともひとつのピークを有し、分子量10 以上
    の領域に少なくともひとつのピーク或はショルダーを有
    し、かつ分子量10 以上の領域を構成する樹脂成分
    を5重量%〜50重量%含有している樹脂成分を有して
    いることを特徴とする装置ユニット。
  11. 【請求項11】該装置ユニットは、該静電荷像担持体及
    び該現像手段に加えて該静電荷像担持体を帯電するため
    の帯電手段又は該静電荷像担持体上の付着物を除去する
    ためのクリーニング手段のいずれか一方をさらに一体に
    構成していることを特徴とする請求項10記載の装置ユ
    ニット。
  12. 【請求項12】該静電荷像現像用トナーは、請求項2乃
    至7のいずれかの静電荷像現像用トナーであることを特
    徴とする請求項10又は11記載の装置ユニット。
  13. 【請求項13】 静電荷像を担持するための静電荷像担
    持体、該静電荷像担持体を帯電するための帯電手段、該
    静電荷像担持体に担持されている静電荷像を現像するた
    めの現像手段、現像手段によって現像された現像画像を
    記録材に転写するための転写手段、該静電荷像担持体上
    の付着物を除去するためのクリーニング手段及び記録材
    に転写されたトナー画像を熱と圧力の作用により定着す
    るための定着手段を有する電子写真装置、及びリモート
    端末からの画像情報を受信する受信手段を有するファク
    シミリ装置において、 該現像手段は、静電荷像現像用トナーを保有しており、
    該静電荷像現像用トナーは、酸成分を構成成分として有
    する酸価0.5乃至100mgKOH/gの結着樹脂、
    着色剤及び下記一般式(I)、(II)及び/又は(I
    II) 一般式(I) R1 HN−Ar−NHR2 (式中、R1 は水素、アルキル基又は置換されていない
    フェニル基を示し、R2は水素、アルキル基又は置換さ
    れていないフェニル基を示し、Arは置換されていない
    アリール基又は置換されたアリール基を示す。) 一般式(II) 【外12】 (式中、R3 は水素、アルキル基又は置換されていない
    フェニル基を示し、R4は水素、アルキル基又は置換さ
    れていないフェニル基を示し、R5 は水素、アルキル
    基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、メルカプト基、ア
    ルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキ
    ルアミノ基、ハロゲン、置換されていないフェニル基、
    置換されたフェニル基又はアルケニル基を示し、R6
    水素、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、メ
    ルカプト基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミ
    ノ基、ジアルキルアミノ基、ハロゲン、置換されていな
    いフェニル基、置換されたフェニル基又はアルケニル基
    を示し、R5 及びR6 は、結合して環構造を有しても良
    く、R7 は水素、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコ
    キシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アミノ基、ア
    ルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロゲン、置換
    されていないフェニル基、置換されたフェニル基又はア
    ルケニル基を示し、R8 は水素、アルキル基、ヒドロキ
    シル基、アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチオ
    基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ
    基、ハロゲン、置換されていないフェニル基、置換され
    たフェニル基又はアルケニル基を示し、R7 及びR8
    は、結合して環構造を有しても良い。) 一般式(III) 【外13】 (式中、Aは連結基を示し、R9 は水素、アルキル基又
    は置換されていないフェニル基を示し、R10は水素、ア
    ルキル基又は置換されていないフェニル基を示し、R11
    は水素、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、
    メルカプト基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルア
    ミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロゲン、置換されてい
    ないフェニル基、置換されたフェニル基又はアルケニル
    基を示し、R12は水素、アルキル基、ヒドロキシル基、
    アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アミノ
    基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロゲ
    ン、置換されていないフェニル基、置換されたフェニル
    基又はアルケニル基を示し、R11及びR12は、結合して
    環構造を有しても良く、R13は水素、アルキル基、ヒド
    ロキシル基、アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチ
    オ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ
    基、ハロゲン、置換されていないフェニル基、置換され
    たフェニル基又はアルケニル基を示し、R14は水素、ア
    ルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、メルカプト
    基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジ
    アルキルアミノ基、ハロゲン、置換されていないフェニ
    ル基、置換されたフェニル基又はアルケニル基を示し、
    13及びR14は、結合して環構造を有しても良い。)で
    表される化合物を含有するトナー粒子を有しており、か
    つ、該トナー粒子は、GPCにより測定される分子量分
    布において、分子量5×10 〜5×10の領域に
    少なくともひとつのピークを有し、分子量10 以上
    の領域に少なくともひとつのピーク或はショルダーを有
    し、かつ分子量10 以上の領域を構成する樹脂成分
    を5重量%〜50重量%含有している樹脂成分を有して
    いることを特徴とするファクシミリ装置。
  14. 【請求項14】該静電荷像現像用トナーは、請求項2乃
    至7のいずれかの静電荷像現像用トナーであることを特
    徴とする請求項13記載のファクシミリ装置。
JP4077447A 1991-04-16 1992-03-31 静電荷像現像用トナー、画像形成装置、装置ユニット及びファクシミリ装置 Expired - Fee Related JP2693082B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/197,555 US5389484A (en) 1991-04-16 1994-02-17 Toner for developing electrostatic images, image forming apparatus, apparatus unit and facsimile apparatus
US08/333,345 US5500046A (en) 1991-04-16 1994-11-02 Toner for developing electrostatic images, image forming apparatus, apparatus unit and facsimile apparatus

Applications Claiming Priority (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10968491 1991-04-16
JP3-109684 1991-04-16
JP9724591 1991-04-26
JP3-97245 1991-04-26
JP3-302652 1991-10-23
JP30265291 1991-10-23

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05173355A JPH05173355A (ja) 1993-07-13
JP2693082B2 true JP2693082B2 (ja) 1997-12-17

Family

ID=27308357

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4077447A Expired - Fee Related JP2693082B2 (ja) 1991-04-16 1992-03-31 静電荷像現像用トナー、画像形成装置、装置ユニット及びファクシミリ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2693082B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3352297B2 (ja) * 1995-09-13 2002-12-03 キヤノン株式会社 画像形成方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0713764B2 (ja) * 1986-09-08 1995-02-15 キヤノン株式会社 静電荷像現像用トナー
JP2681789B2 (ja) * 1988-02-29 1997-11-26 キヤノン株式会社 静電荷像現像用トナー
JP2796994B2 (ja) * 1989-06-05 1998-09-10 日本カーバイド工業株式会社 電子写真用現像剤
JP2808698B2 (ja) * 1989-07-28 1998-10-08 三菱化学株式会社 正帯電性トナー
JP2756347B2 (ja) * 1990-05-25 1998-05-25 キヤノン株式会社 静電荷像現像用現像剤

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05173355A (ja) 1993-07-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2962906B2 (ja) 静電荷像現像用トナー及びその製造方法
JP2962907B2 (ja) 静電荷像現像用トナー及び定着方法
US6090515A (en) Toner for developing electrostatic image, image forming method and process cartridge
US5500046A (en) Toner for developing electrostatic images, image forming apparatus, apparatus unit and facsimile apparatus
JP2004157342A (ja) トナー、画像形成方法及びプロセスカートリッジ
JP3210244B2 (ja) 静電荷像現像用トナー、画像形成方法及びプロセスカートリッジ
JPS5929259A (ja) 静電荷像現像用トナー
JP2783671B2 (ja) トナー、画像形成装置、装置ユニット及びファクシミリ装置
JP2693082B2 (ja) 静電荷像現像用トナー、画像形成装置、装置ユニット及びファクシミリ装置
JP2001343787A (ja) 画像形成用トナー及び画像形成装置
JP3450634B2 (ja) 静電荷像現像用トナー
JP2756367B2 (ja) 静電像現像用トナー
JP2001013715A (ja) 静電荷像現像用トナー
JP3155872B2 (ja) 静電荷像現像用トナー及び画像形成方法
JP3647202B2 (ja) 静電荷像現像用トナー及び画像形成方法
JP3230044B2 (ja) 静電荷像現像用トナー,画像形成方法及びプロセスカートリッジ
EP0977090A2 (en) Toner having negative triboelectric chargeability and image forming method
JP2789254B2 (ja) トナー用樹脂組成物及びこれを用いた静電荷像現像用トナー
JP3108840B2 (ja) 現像剤及び画像形成方法
JPH0544028B2 (ja)
JP2002311769A (ja) 画像形成装置
JP3548392B2 (ja) 画像形成方法
JP2783675B2 (ja) 画像形成方法
JPH0544027B2 (ja)
JPH1073956A (ja) 静電荷像現像用トナー、画像形成方法、及び該トナー用樹脂組成物とその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees