JP2796994B2 - 電子写真用現像剤 - Google Patents

電子写真用現像剤

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JP2796994B2 JP1141205A JP14120589A JP2796994B2 JP 2796994 B2 JP2796994 B2 JP 2796994B2 JP 1141205 A JP1141205 A JP 1141205A JP 14120589 A JP14120589 A JP 14120589A JP 2796994 B2 JP2796994 B2 JP 2796994B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子写真用現像剤、詳しくは電子写真、静
電記録又は静電印刷等における静電荷像の現像に適用す
る電子写真用現像剤に関し、特に正帯電性現像剤として
好適な電子写真用現像剤に関する。
〔従来の技術〕
電子写真としては、米国特許第2297691号公報、特公
昭42−23910号公報及び特公昭43−24748号公報等に種々
の方法が記載されているが、その概略は、感光体上に所
定の手段により静電潜像を形成し、次いで該潜像をいわ
ゆるトナーによって顕像化する現像を行い、必要に応じ
て紙などにトナーを転写した後、加熱、加圧等により定
着を行うものである。
これらの電子写真法等に適用される現像方法として
は、例えば乾式現像法が汎用されており、これは更にト
ナーを単独で使用する一成分系現像剤を用いる方法と、
トナーとキャリアーとを併用する二成分系現像剤を用い
る方法とがある。
一成分系現像方法に属するものには、パウダータラウ
ド法、接触現像法、ジャンピング現像法、マグネドライ
法等があり、また、二成分系現像方法に属するものに
は、マグネットブラシ法、カスケード法、ファーブラシ
法等がある。
これら現像法に適用されるトナーは、一般に、主要樹
脂成分に対し、着色成分としての染顔料及びその他の所
望の配合成分を混合分散させ、その後微粉砕して製造す
ることができる。
上記トナーは、現像性能を発揮するために帯電性を備
えていることが重要である。そこで、一般に、所望の摩
擦帯電性を付与するために、トナーに荷電制御剤なるも
のを添加することが行われている。この荷電制御剤とし
ては、例えば、ニグロシン、アジン系染料、塩基性染
料、4級アンモニウム塩、有機錫化合物等の種々の化合
物が用いられている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記荷電制御剤には、染顔料から派生
したものが多いこともあって、一般に安定性に欠け、そ
の上に強い着色性を有しているものが多い。そのため、
従来のトナーは、必ずしも十分な帯電量が得られなかっ
た上に、温度、湿度等の環境による影響を受け易いた
め、長期間にわたって安定した画像を再現することがで
きないという問題があった。
また、いわゆる“地かぶり”が起こり易いために鮮明
な画像が得にくい上に、長期間使用時にはいわゆる“フ
ィルミング現象”が起こり易いため、初期の現像特性を
維持することができないという他の問題もあった。
更に、荷電制御剤は、上記のように強い着色性を有し
ているものが多いため、有彩色現像剤には適用し難く、
しかも光透過性に劣るためプレゼンテーション用OHP
(オーバー・ヘッド・プロジェクト)の画像形成用の現
像剤としても有効に利用できないという他の問題もあっ
た。
従って、本発明の目的は、十分な帯電量を有し、然も
温度、湿度等の環境に影響されることなく、長期間にわ
たって安定した帯電特性を有し、それ故に長期間安定し
た画像を再現することが可能な現像剤を提供することに
ある。
本発明の他の目的は、現像時にバックグラウンド領域
にトナーが付着することに起因する地かぶりがなく、し
かもエッジ周縁へのトナーの飛び散りがないために高い
画像鮮明度を有する現像剤を提供することにある。
本発明の他の目的は、現像剤を長期にわたり連続使用
した際もフィルミング現象が起こることがなく、安定し
て初期の特性を維持することができる現像剤を提供する
ことにある。
本発明の他の目的は、有彩色現像剤として使用でき、
再現性の良い鮮やかな有彩色画像で、しかも光透過性に
優れた画像を得ることができる現像剤を提供することに
ある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、種々検討した結果、主要樹脂成分とし
て、グアナミン及びグアナミン誘導体のうち少なくとも
1種で変成して得られる特定の変性ポリエステル樹脂を
用いることにより、大きな帯電性能を有し、且つ帯電量
の適切なコントロールが可能で、しかも環境に影響され
難く、熱的、時間的にも安定であり、更に、無色である
ために鮮やかな有彩色を呈する有彩色現像剤に適用可能
であり、正帯電性電子写真用現像剤として特に好適な電
子写真用現像剤が得られることを知見した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、末端
OH基を有するポリエステル樹脂をグアナミン及びグアナ
ミン誘導体のうち少なくとも1種を用いて変成した変成
ポリエステル樹脂を含有することを特徴とする電子写真
用現像剤を提供するものである。
以下本発明について詳述する。
本発明の電子写真用現像剤は、いわゆる静電荷像の現
像用トナーを含有するものであり、該トナーは、以下に
詳述する主要樹脂成分の他に、通常用いられる成分とし
て着色剤、オフセット防止剤、その他の添加剤を適宜含
有させ、また、必要に応じて適量の荷電制御剤を含有さ
せ、常法により調製されるものであり、トナーを単独使
用する一成分系現像剤としても、またキャリアを併用す
る二成分系現像剤としても、共に好適に使用可能なもの
である。
本発明における主要樹脂成分である変性ポリエステル
樹脂の好ましい例としては、例えば、2価以上の多価ア
ルコールと、2価以上の多塩基酸及び/又はその酸無水
物及び/又はその低級アルキルエステルとを重縮合して
末端OH基を有するポリエステル樹脂を得た後、該ポリエ
ステル樹脂にグアナミン及びグアナミン誘導体のうち少
なくとも1種の変成用原料を反応させることにより得ら
れるものを好適に挙げることができる。
上記変性ポリエステル樹脂の原料としての末端OH基を
有するポリエステル樹脂は、酸価が5〔KOHmg/g〕以下
であることが望ましく、好ましくは3〔KOHmg/g〕以下
であり、また、水酸基価が50〔KOHmg/g〕以下であるこ
とが望ましく、好ましくは30〔KOHmg/g〕以下である。
酸価が5〔KOHmg/g〕を超える場合は樹脂の負極性が強
くなり、正極性変成の効果が少ない、水酸基価が50〔KO
Hmg/g〕を超える場合はエステル反応が充分でなく、未
反応原料が残存する。但し、上記の酸価及び水酸基価は
上記範囲に限定されるものでないことはいうまでもな
い。
末端OH基を有する上記のポリエステル樹脂を製造する
ための一方の原料である2価以上の多価アルコールとし
ては、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、
プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブ
チレングリコール、ポリブチレングリコール、ネオベン
チルグリコール、1,5−ベンタンジオール、1,6−ヘキサ
ングリコール、水添ビスフェノールA、ビスフェノール
Aアルキレンオキサイド付加物、グリセリン、トリメチ
ロールエタン、トリメチロールプロパン、トリスヒドロ
キシエチルイソシアヌレート、ペンタエリスリトール等
を挙げることができ、これらのうちの1種を使用するこ
とも、又は2種以上を併用することもできる。
また、他方の原料である2価以上の多塩基酸として
は、アジピン酸、セバシン酸、イタコン酸、フマール
酸、マレイン酸、無水マレイン酸、オルソフタル酸、無
水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、
無水コハク酸、アルキルコハク酸、アルキル無水コハク
酸、アルケニルコハク酸、アルケニル無水コハク酸、ト
リメリット酸、無水トリメリット酸、トリメチン酸、シ
アヌール酸、ピロメリト酸、無水ピロメリット酸等を挙
げることができ、これらのうちの1種を使用すること
も、又は2種以上を併用することもでき、これらは酸無
水物又は低級アルキルエステルの形で用いることが好ま
しく、これらを併用することもできる。
また、前記の変性用原料は、グアナミン及びグアナミ
ン誘導体のうち少なくとも1種であり、該グアナミン誘
導体としては、吸湿性、帯電安定性等を考慮すると、下
記構造式で、置換基X1〜X5がアリール、アルキル、アル
ケニル等の炭化水素基又は水素であるものが好ましく、
また、他にメラン、メロン等も挙げられる。但し、これ
に限定されるものでない。
上記変成ポリエステル樹脂では、上記グアナミン又は
上記グアナミン誘導体は、ポリエステル樹脂と化学的に
結合していることが重要である。そして、上記グアナミ
ン又はグアナミン誘導体は、ポリエステル樹脂100部に
対して0.1〜40部用いることが望ましく、好ましくは0.5
〜20部、特に好ましくは1〜10部の範囲で用いられる
(「部」は全て重量基準である)。
上記変性ポリエステル樹脂は、Tg(ガラス転移温度)
が50〜70℃、好ましくは55〜65℃である。Tgが70℃を超
える場合は得られるトナーの定着温度が実用以上に高く
なり、Tgが50℃未満の場合は得られるトナーの貯蔵安定
性が劣る。
また、上記変性ポリエステル樹脂のTgは、ポリマー鎖
間の水素結合力を弱めるため、変成前の末端OH基を有す
るポリエステル樹脂のTgより1〜10℃低くなることが望
ましい。
また、上記変性ポリエステルは、降下式フローテスタ
による軟化点が80〜150℃、好ましくは90〜130℃であ
る。軟化点が150℃を超える場合は、得られるトナーの
定着温度が実用範囲以上に高くなり、軟化点が80℃未満
の場合は、得られるトナーの機械安定性・貯蔵安定性に
劣る。
また、上記変性ポリエステル樹脂の軟化点は、Tgの場
合と同様の理由により、変性前の末端OH基を有するポリ
エステル樹脂の軟化点より1〜20℃低くなることが望ま
しい。
本発明の変性ポリエステル樹脂の製造は、前述の如く
前記原料を用いて既知の縮重合反応により、末端にOH基
を有するポリエステル樹脂を製造し、次いで、該ポリエ
ステル樹脂を変成することにより、製造することができ
るものである。但し、この方法に限られるものではな
い。
末端OH基を有する上記ポリエステル樹脂は、特に制限
なく任意の方法で製造することができるが、その具体的
方法としては、例えばエステル化触媒(ジブチルスズオ
キサイド、テトラブチルチタネート、パラトルエンスル
ホン酸等)の存在下に多価アルコール類と酸及び/又は
酸無水物の反応、あるいはエステル交換触媒(鉛化合
物、スズ化合物等)の存在下にジカルボン酸ジメチルエ
ステル等の低級アルキルエステルと多価アルコール類と
のエステル交換反応を挙げることができ、反応型式も常
圧脱水反応、減圧、真空脱水反応、溶液重縮合法、固相
重縮合法等を挙げることができる。
また、上記変成は、得に制限されないが、重縮合後、
溶融状態で熱変成されることが重要で、通常トナー化時
の溶融分散程度の温度履歴では、本変成は達し得ない。
このことは、グアナミン類とポリエステル樹脂の末端OH
基との弱いイオン結合が十分高い温度でしか達し得ない
ことによるものと考えられる。
また、上述の如くして得られる変性ポリエステル樹脂
は、特に制限されないが、酸価が4以下、水酸基価が45
以下であるものが好ましい。
本発明の電子写真用現像剤は、前述の如く、上記変性
ポリエステル樹脂に染顔料及びオフセット防止剤等の添
加剤を添加し、常法に基づいて調整したトナーを成分と
して含有するもので、静電荷像に対する一成分系又は二
成分系の乾式現像剤として好適なものであり、正荷電性
現像剤として特に好適なものである。
上記トナーに対する上述の変性ポリエステル樹脂の含
有量は、トナーとしての機能を十分に発揮させるため
に、50〜98%であることが望ましく、好ましくは60〜95
%である。
また、上記トナーを構成する染顔料としては、カーボ
ンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン
染料、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フタロ
シアニングリーン、ハンザイイエローG、ローダミン6G
レーキ、カルコオイルブルー、クロムイエロー、キナク
リドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリア
リルメタン系染料、モノアゾ系、ジアゾ系染顔料等、従
来公知の染顔料を単独であるいは混合して使用し得る。
また、上記トナーに添加するオフセット防止剤として
は、例えばポリプロピレンワックス、ポリエチレンワッ
クス等を適量配合することができる。
また、本発明において、上記トナーは、必要に応じて
更に磁性材料を含有させ、磁性トナーとしても使用しう
る。更に、必要に応じて適量の帯電制御剤を使用するこ
とも可能である。
また、必要に応じて上記トナーに対して、従来公知の
樹脂、例えば、スチレン系樹脂、スチレン(メタ)アク
リル酸エステル共重合樹脂、スチレンブタジエン共重合
樹脂等のビニル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹
脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、ブチラール樹脂、
キシレン樹脂等を適量配合することもできる。
以上詳述した変性ポリエステル樹脂を主要樹脂成分と
して含有するトナーは、環境の影響を受けにくく、熱
的、時間的に安定であり、且つ帯電性及び有彩色の光透
過性に優れ、しかも耐オフセット性等の電子写真用現像
剤として要求される諸性質を兼備した静電荷像用の一成
分系及び二成分系の何れの乾式現像剤用トナーとしても
有用である。
尚、荷電制御剤として、アミノ樹脂、グアナミン樹脂
等の樹脂物質を添加して用いた場合は、得られたトナー
像の光透過性が悪く、例えばフルカラー現像における有
彩色再現性が劣り、また、OHPフィルム定着の光透過画
像における有彩色の光透過性が劣るという現象が認めら
れた。
以下に実施例に基づいて本発明を、更に詳細に説明す
る。尚、文中特に断りのない限り、「部」は重量基準で
あるものとする。
〔実施例〕
以下、本発明の電子写真用現像剤を実施例に基づいて
具体的に説明する。
始めに、後述する実施例に用いる変性ポリエステル樹
脂の製造例を説明する。
製造例1 ポリオキシエチレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン65部、エチレングリコール1
部、テレフタル酸ジメチル34部を、ジブチルチンジラウ
レート0.5部とともにガラス製の4ツ口フラスコに入
れ、流下式コンデンサー及び窒素導入管を取り付け、オ
イル・バス中で、前半160℃窒素気流下、常圧で、後半2
00℃減圧にて撹拌しつつ脱メタノール反応を進め、末端
OH基を有するポリエステル樹脂を製造した。得られた上
記樹脂は、酸価:3.1〔KOHmg/g〕、水酸基価:16.7〔KOHm
g/g〕、DSC(示差走査熱量計)によるTg点:59.0℃、降
下式フローテスターによる軟化温度:105℃であった。
次に、上記樹脂に、更にベンゾグアナミン6部を加
え、230℃で減圧下、4時間反応を行った。得られた樹
脂(変性ポリエステル)は、酸価:2.9〔KOHmg/g〕、水
酸基価:15.4〔KOHmg/g〕、DSCによるTg点:58.2℃、降下
式フローテスターによる軟化温度:103℃であった。
製造例2 ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン70部、ペンタエリスリトール
2部、フマール酸28部を、テトラブチルチタネート0.5
部とともに製造例1と同様の装置を用いて前半150℃常
圧で、後半200℃減圧にて反応を進め、末端OH基を有す
るポリエステル樹脂を製造した。得られた上記樹脂は、
酸価:1.8〔KOHmg/g〕、水酸基価:35.9〔KOHmg/g〕、DSC
によるTg点:62.0℃、降下式フローテスターによる軟化
温度:125℃であった。
次に、上記樹脂に更にグアナミン3部を加え、230℃
で減圧下、4時間反応を行った。得られた樹脂(変性ポ
リエステル)は、酸価:1.9〔KOHmg/g〕、水酸基価:30.8
〔KOHmg/g〕、DSCによるTg点:60.0℃、降下式フローテ
スターによる軟化温度:118℃であった。
実施例1 前記製造例1により得られた変性ポリエステル樹脂10
0部と、染料としてC.I.ピグメント・レッド−81の5部
とをヘンシェルミキサー(三井三池(株)製)で混合し
た後、バンバリーミキサーを用い、130℃で溶融混練し
た。得られた混練物を、冷却後ハンマーミルで粗粉砕
し、次いでジェット・ミルで微粉砕した後、風力分級機
にて分級し、5〜20μmの着色粒子からなるトナーを得
た。次いで、平均粒径40〜80μmの鉄粉キャリアー100
部に対して、上記トナー4部の割合で混合し、2成分系
現像剤を調製した。
上記の如く調製した本実施例1の電子写真用現像剤に
ついて、以下の試験評価を行った。
上記現像剤におけるトナーの摩擦帯電量を(株)東芝
製のブローオフ測定機により、20℃,65%(常温、常
湿)の環境条件下で測定したところ、+18.3μc/gであ
った。また、35℃,85%(高温多湿)の環境条件下では
+18.0μc/gであり、15℃,20%(低温乾燥)の環境条件
下では+18.8μc/gであり、何れの場合も常温常湿下と
ほとんど帯電量に差がない(環境に影響されない)トナ
ーが得られた。
次いで、常法により、OPC(有機感光体)上に負の静
電荷像を形成し、これに上記現像剤を用いる磁気ブラシ
現像法を適用してトナー画像を作り、常法により普通紙
及びOHP用フィルム上に転写し、その後、加熱ロールに
よる定着を行った。
得られた画像は鮮やかな赤色を呈し、地かぶりや画像
周辺のトナーの飛び散りのない解像力の高い良好な画像
が得られた。また、作成されたプレゼンテーション用の
上記OHPフィルム画像に対する光透過像においても鮮や
かな赤色が得られた。
また、紙上への連続転写画像処理における耐久性を20
℃,65%、35℃,85%、15℃,20%の各々の環境下で調べ
たところ、30000枚経過後の転写画像も初期の画像と比
較して全く遜色なく、地かぶりや線画の飛び散りのない
画像であった。また、30000枚の耐久テスト時には、感
光体表面へのトナー付着に起因するフィルミング現象も
全くみられず、実用上問題がなかった。
以上の評価結果を、以下に示す実施例2、比較例1及
び比較例2の結果とともに下記表1及び表2に示した。
尚、表中評価基準は、以下の内容による。
・地かぶり ○…画像にかぶりなし △…画像にかぶり少し有り ×…画像にかぶり多い ・飛び散り ○…画像に飛び散り全くなし △…画像に採り散り少し有り ×…画像に飛び散り多い ・OHP光透過性 ○…画像が鮮やかな赤色を呈する 実施例2 前記製造例2により得られた変性ポリエステル樹脂10
0重量部及び染顔料としてカーボンブラック7重量部を
用いた以外は、実施例1と同様にして実施例2の電子写
真用現像剤を調製した。
本実施例2の電子写真用現像剤について、実施例1の
場合と同様に現像、転写、定着を行って画像を作成する
とともに、同様の試験評価を行った。
表1及び表2の結果より、実施例1の場合とほぼ同様
な満足のいく結果が得られた。
比較例1 前記製造例1において、ベンゾグアナミンで変性する
前の末端OH基を有するポリエステル樹脂100部を用い
て、ベンゾグアナミン6部、及びC.J.ピグメント・レッ
ド−81の5.3部とをヘンシェルミキサーで混合した後、
バンバリーミキサーで溶融混練した以外は前記実施例1
の場合と同様にして比較例1の現像剤を調製した。
この比較例1の現像剤について、実施例1の場合と同
様に現像、転写、定着を行って画像を作成するととも
に、同様の試験評価を行った。
表1及び表2の結果より、摩擦帯電量が+7.1μc/gと
低く、画像濃度が薄く、線画も飛び散り、また耐久テス
トでは10000前後より感光体上へのトナーの付着に起因
するフィルミング現象が現れだし、濃度の低下、地かぶ
り及び飛び散りが増大した。また、経時的にも、環境の
変化によっても、帯電量に大きな変化が起こった。
比較例2 前記製造例2において、グアナミンで変性する前の末
端OH基を有するポリエステル樹脂100部を用いて、ニグ
ロシン染料(オリエント化学工業(株)製・ニゴロシン
ベースEX)2重量部及びカーボンブラックの7部を配合
した以外は前記実施例1と同様にして比較例2の現像剤
を調製した。
この比較例2の現像剤について、実施例1の場合と同
様に現像、転写、定着を行って画像を作成するととも
に、同様の試験評価を行った。
表1及び表2にの結果より、地かぶりが多く、画像濃
度も低かった。35℃ 85%条件下で、画像を作成したと
ころ、画像濃度が低く、地かぶり及び飛び散りが増大
し、転写効率も低かった。
また、耐久テストでは、5000枚前後より、感光体上へ
のトナーの付着に起因するフィルミング現象が現れだ
し、濃度の低下、地かぶり、飛び散りの傾向が著しかっ
た。
以上、本発明の電子写真用現像剤を一成分系の実施例
について具体的に説明したが、これに限られるものでな
く、二成分系の電子写真用現像剤であってもよいことは
いうまでもない。
〔発明の効果〕
本発明の電子写真用現像剤は、帯電量が大きく、且つ
温度、湿度等の環境に影響されず、長期間にわたって安
定した帯電特性を有するとともに、高い画像鮮明度を有
し、連続使用時にもフィルミング現象が起こることがな
いため、長期間にわたって優れた画像が安定して得るこ
とができ、しかも有彩色現像剤として使用する場合に
は、鮮やかで且つ光透過性に優れた有彩色画像を再現性
良く得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 9/08 331

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】末端OH基を有するポリエステル樹脂をグア
    ナミン及びグアナミン誘導体のうち少なくとも1種を用
    いて変成した変成ポリエステル樹脂を含有することを特
    徴とする電子写真用現像剤。
  2. 【請求項2】上記末端OH基を有するポリエステル樹脂
    が、酸価5〔KOHmg/g〕以下、水酸基価50〔KOHmg/g〕以
    下である請求項(1)記載の電子写真用現像剤。
  3. 【請求項3】上記変成ポリエステルのTgが、50〜70℃で
    ある請求項(1)に記載の電子写真用現像剤。
  4. 【請求項4】上記変成ポリエステル樹脂の降下式フロー
    テスターによる軟化点が、80〜150℃である請求項
    (1)記載の電子写真用現像剤。
  5. 【請求項5】上記変成ポリエステル樹脂を含有してなる
    電子写真用現像剤が正荷電性現像剤である請求項(1)
    に記載の電子写真用現像剤。
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