JP5459515B2 - 抵抗記憶素子およびその使用方法 - Google Patents

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Description

この発明は、抵抗記憶素子およびその使用方法に関するもので、特に、酸化物半導体からなる素体を備える抵抗記憶素子およびその使用方法に関するものである。
抵抗記憶素子は、抵抗メモリー特性を有する素体を備えており、この素体は、初期状態でたとえば比較的高い抵抗を示すが、所定値以上の電圧を印加すると、低抵抗状態に変化し、電圧を除去しても、この低抵抗状態が保持(記憶)され、他方、低抵抗状態にある素体に所定値以上の電圧を逆方向に印加すると、高抵抗状態に戻り、この電圧を除去しても、高抵抗状態が保持(記憶)されるという特性を有している。
このような抵抗記憶素子は、しきい値以上の電圧を正方向および逆方向の各々に印加することにより、低抵抗状態と高抵抗状態とにスイッチングできるものであり、スイッチングにより、抵抗変化させ、それを記憶することが可能である。このような抵抗スイッチング特性を利用することにより、抵抗記憶素子は、いわゆる抵抗メモリー素子としてだけでなく、スイッチング素子としても用いることができる。
抵抗記憶素子は、ショットキー障壁の空乏層厚の変化、あるいは、電極と半導体からなる素体との界面やバルク準位への電子のトラップまたは放出などにより障壁を超える電子の容易性が変化し、これによって、高抵抗状態と低抵抗状態とに変化していると考えられている。
抵抗記憶素子では、異なる極性の電圧で抵抗を制御する必要があり(バイポーラと言われる。)、基本的には、ショットキー障壁のフォーワード側に電圧を印加すると、高抵抗⇒低抵抗状態、リバース側に電圧を印加すると、低抵抗⇒高抵抗状態にスイッチングする。電極界面全面で特性が発現していると考えられ、安定性に優れるとされている。
しかし、課題の1つは抵抗保持特性であり、界面やバルク準位への電子のトラップまたは放出に抵抗スイッチングが由来しているためか、特に低抵抗状態の安定性が悪く、温度上昇または時間経過とともに抵抗が高抵抗状態にスイッチングしていくという課題がある。このような課題を解決し得る技術として、たとえば特開2006−324447号公報(特許文献1)に記載されているものがある。
特許文献1では、抵抗メモリー特性の改善技術が提案されている。すなわち、特許文献1では、酸化物半導体(たとえばNb:SrTiO)が、ショットキー障壁を形成できる第1の電極(たとえばPt電極)ともう1つの第2の電極とで挟まれた構造を有する抵抗記憶素子において、Pt/Nb:SrTiO/絶縁膜/電極の構造を採用している。ここで、上記絶縁膜を、酸化物半導体中の界面トラップから電子が放出されるのを抑制する障壁として機能させており、それによって、界面からの電子のトラップまたは放出確率を抑制し、その結果、データ保持特性(抵抗メモリー効果)の改善を図ろうとしている。
しかし、特許文献1に記載の技術では、絶縁層を導入することにより、抵抗変化率の低下やスイッチング電圧の増大などの弊害が予想される。
そこで、上記のような絶縁層等を設けなくても、従来と同程度に抵抗変化率が大きく、優れた抵抗メモリー効果が得られる抵抗記憶素子が求められる。
特開2006−324447号公報
そこで、この発明の目的は、上述したような要望を満たし得る抵抗記憶素子およびその使用方法を提供しようとすることである。
この発明は、第1の局面では、素体と、素体の少なくとも一部を介して対向する少なくとも1対の電極とを備え、1対の電極間に第1方向のスイッチング電圧を印加したとき、素体の、1対の電極間に位置する少なくとも一部が低抵抗化し、その後、第1方向のスイッチング電圧を除去しても、1対の電極間に位置する少なくとも一部の低抵抗状態が保持され、他方、1対の電極間に第1方向とは逆の第2方向のスイッチング電圧を印加したとき、素体の、1対の電極間に位置する少なくとも一部が高抵抗化し、その後、第2方向のスイッチング電圧を除去しても、1対の電極間に位置する少なくとも一部の高抵抗状態が保持される抵抗記憶素子にまず向けられるものであって、上述した技術的課題を解決するため、次のような構成を備えることを特徴としている。
すなわち、上記素体は、一般式:Ti1−x(Mは、Fe、Co、NiおよびCuのうちの少なくとも1種。0.005≦x≦0.05)で示される組成を有する酸化物半導体からなることを特徴としている。
上記酸化物半導体は、多結晶体であることが好ましい。
この発明に係る抵抗記憶素子において、1対の電極の少なくとも一方は、素体とショットキー接合される材料からなることが好ましい。
この発明に係る抵抗記憶素子は、インピーダンス整合用に有利に用いられることができる。
この発明に係る抵抗記憶素子は、第2の局面では、素体と、素体に接触するように設けられた、第1および第2の電極とを備え、第1の電極は、素体との界面領域において整流性と抵抗変化特性とを発現し得るショットキー障壁を形成し得る材料からなり、第2の電極は、第1の電極と比較して、素体に対してよりオーミックな接合が得られる材料からなり、素体は、一般式:Ti1−x(Mは、Fe、Co、NiおよびCuのうちの少なくとも1種。0.005≦x≦0.05)で示される組成を有する酸化物半導体からなることを特徴としている。
なお、上記「第2の電極は、第1の電極と比較して、素体に対してよりオーミックな接合が得られる材料からなる」とは、第2の電極の素体に対する接合の方が、第1の電極の素体に対する接合と比較して、オーミック特性により近い接合が得られるような材料から第2の電極が構成されるという意味である。
この発明は、また、上記第2の局面による抵抗記憶素子の使用方法にも向けられる。この発明に係る抵抗記憶素子使用方法は、第1および第2の電極間に第1極性の第1の電圧パルスを印加することによって、当該抵抗記憶素子の低抵抗状態を実現するステップと、第1および第2の電極間に第1極性とは逆の第2極性の第2の電圧パルスを印加することによって、当該抵抗記憶素子の高抵抗状態を実現するステップとを備えることを特徴としている。
この発明に係る抵抗記憶素子の使用方法は、第1および第2の電極間に、上記第1極性または上記第2極性であって、上記第1の電圧パルスと上記第2の電圧パルスとの間のエネルギーを有する少なくとも1つの中間電圧パルスを印加することによって、上記低抵抗状態と上記高抵抗状態との間の抵抗値を示す、少なくとも1つの中間抵抗状態を実現するステップをさらに備えることが好ましい。
上記中間電圧パルスとしては、好ましくは、パルス幅、パルス振幅およびパルス印加回数から選ばれる少なくとも1種について、上記第1の電圧パルスと上記第2の電圧パルスとの中間の値を有するパルスが用いられる。
上記のような好ましい使用方法は、抵抗記憶素子を多値化メモリーとして使用することを可能にする。
この発明によれば、抵抗変化率が大きく、かつ優れた抵抗メモリー効果を有する、抵抗記憶素子が得られる。その理由は、次のとおりと推測し得る。
本件発明者は、ショットキー障壁型の抵抗スイッチング特性から、界面やバルク準位への電子のトラップまたは放出を安定化させることが、抵抗スイッチング特性および抵抗メモリー特性の改善に重要であると推測し、TiOに遷移金属を添加し、それによって、TiOのバンドギャップ内に準位を形成すれば、特性を改善かつ安定化できると考えた。
実際に、遷移金属を添加したTiOの拡散反射測定から、バンドギャップ内に形成された準位に起因する吸収が確認でき、形成された準位が電子のトラップまたは放出に影響し、低抵抗状態の抵抗保持特性を改善することができたと考えることができる。その結果、優れた抵抗メモリー効果が得られたと考えることができる。
この発明に係る抵抗記憶素子において、素体を構成する酸化物半導体が多結晶体であると、抵抗メモリー効果、特に低抵抗状態の抵抗保持特性をより向上させることができる。これは、多結晶体における粒界が作用していると考えられる。すなわち、粒界のような電子をトラップするような不連続な構造を設け、電子のトラップや酸素欠損などを生じやすくさせることが、低抵抗状態の抵抗が時間とともに高抵抗化することに効いているのではないかと推測される。
この発明に係る抵抗記憶素子において、1対の電極の少なくとも一方が素体とショットキー接合される材料から構成されると、上述した抵抗変化率が大きくなる効果がより顕著に現れる。
この発明に係る抵抗記憶素子がインピーダンス整合用に用いられると、大きなインピーダンス変化を低消費電力で実現することができる。
この発明に係る抵抗記憶素子の使用方法において、第1および第2の電極間に第1極性の第1の電圧パルスを印加することによって、当該抵抗記憶素子の低抵抗状態を実現するステップと、第1および第2の電極間に第1極性とは逆の第2極性の第2の電圧パルスを印加することによって、当該抵抗記憶素子の高抵抗状態を実現するステップとを実施することに加えて、第1および第2の電極間に、第1極性または第2極性であって、第1の電圧パルスと第2の電圧パルスとの間のエネルギーを有する少なくとも1つの中間電圧パルスを印加することによって、低抵抗状態と高抵抗状態との間の抵抗値を示す、少なくとも1つの中間抵抗状態を実現するステップを実施するようにすれば、優れたメモリー特性を実現しながら、当該抵抗記憶素子が与える抵抗値の多値化を図ることができる。
この場合において、この発明に係る抵抗記憶素子は、前述したように、大きな抵抗変化率を実現し、さらにメモリー特性が良好であるため、これを用いると、複数の抵抗状態(多値)を安定して実現でき、たとえば、多値化メモリーデバイス、あるいはアナログメモリーデバイスとして用いることが可能となる。
よって、この発明に係る抵抗記憶素子の使用方法において、上述のように、多値化されると、同じサイズのセルで複数の抵抗状態を保持できるため、メモリーとして使用した場合、記憶容量を同じセルサイズで大きくすることができる。また、離散的な値ではなく、印加される電圧パルスの幅や振幅等を変えることにより、連続的に抵抗値を変えることができるため、アナログ的な用途にも使用可能である。
この発明の一実施形態による抵抗記憶素子を図解的に示す断面図である。 実験例1において求めた、この発明の範囲内の試料14に係る抵抗記憶素子の電流−電圧特性を示す図である。 実験例1において求めた、この発明の範囲外の試料32に係る抵抗記憶素子の室温での抵抗保持特性を示す図である。 実験例1において求めた、この発明の範囲外の試料32に係る抵抗記憶素子の低抵抗状態の抵抗保持特性を示す図である。 実験例1において求めた、この発明の範囲内の試料14に係る抵抗記憶素子の抵抗保持特性を示す図である。 実験例2において求めた、この発明の範囲外の試料32に係る抵抗記憶素子のインピーダンスの周波数特性を示す図である。 実験例2において求めた、この発明の範囲内の試料14に係る抵抗記憶素子のインピーダンスの周波数特性を示す図である。 実験例3において抵抗記憶素子に印加した電圧パルスの第1の印加態様を示す図である。 図8に示した態様で電圧パルスが印加されたときの抵抗記憶素子の抵抗変化の状態を示す図である。 実験例3において抵抗記憶素子に印加した電圧パルスの第2の印加態様を示す図である。 図10に示した態様で電圧パルスが印加されたときの抵抗記憶素子の抵抗変化の状態を示す図である。 実験例4において抵抗記憶素子に印加した電圧パルスの第1の印加態様を示す図である。 図12に示した態様で電圧パルスが印加されたときの抵抗記憶素子の抵抗変化の状態を示す図である。 実験例4において抵抗記憶素子に印加した電圧パルスの第2の印加態様を示す図である。 図14に示した態様で電圧パルスが印加されたときの抵抗記憶素子の抵抗変化の状態を示す図である。
図1を参照して、抵抗記憶素子1は、素体2と、素体2の少なくとも一部を介して対向する少なくとも1対の電極3および4とを備えている。この実施形態では、抵抗記憶素子1は、基板状の下部電極4上に、薄膜状の素体2が形成され、さらにその上に薄膜状の上部電極3が形成された、キャパシタ構造を有している。
抵抗記憶素子1は、1対の電極3および4間に第1方向のスイッチング電圧を印加したとき、素体2の、1対の電極3および4間に位置する少なくとも一部が低抵抗化し、その後、この第1方向のスイッチング電圧を除去しても、素体2の低抵抗状態が保持され、他方、1対の電極3および4間に第1方向とは逆の第2方向のスイッチング電圧を印加したとき、素体2の、1対の電極3および4間に位置する少なくとも一部が高抵抗化し、その後、この第2方向のスイッチング電圧を除去しても、素体2の高抵抗状態が保持されるものである。
素体2は、一般式:Ti1−x(Mは、Fe、Co、NiおよびCuのうちの少なくとも1種の遷移金属。0.005≦x≦0.05)で示される組成を有する酸化物半導体からなる。
素体2となる薄膜は、たとえば、所定の組成を有するターゲットを用いて、PLD(Pulse Laser Deposition)法を用いて形成することができる。ここで、レーザとしては、ArFまたはKrFエキシマレーザ等を用いられるが、これらに限定されるものではない。成膜時のレーザ条件としては、エネルギーは0.1〜3J/cm、周波数は1〜10Hz、温度は400〜700℃、真空度は0.1Torr〜1×10−5Torr(O flowing)が可能である。成膜法としては、その他、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法、RFスパッタリング法、MOD(Metal Organic deposition)法を適用することもできる。
また、上述のターゲットは、得ようとする素体2と同様の一般式:Ti1−x(Mは、Fe、Co、NiおよびCuのうちの少なくとも1種。0.005≦x≦0.05)で示される組成を有するものであるが、たとえば固相反応法で作製される。すなわち、原料として、高純度のTiO粉末を用いるとともに、Co、Fe、NiOおよびCuOの各粉末を必要に応じて用い、所定の組成になるように秤量した後、メノウ乳鉢でエタノールを加えて十分混ざるように混合する。乾燥させた後、バインダを添加し、高圧プレス機および金型を用いて焼成した後、成形する。得られた成形物を脱脂した後、1100℃〜1200℃の温度を適用して大気中で4時間焼成することによって、ターゲットを得ることができる。
上部電極3は、素体2との界面領域において整流性と抵抗変化特性とを発現し得るショットキー障壁を形成し得る材料から構成される。そのため、上部電極3の材料としては、素体2の主成分であるTiO系材料より仕事関数の大きい、たとえばPtが有利に用いられる。なお、Ptに限らず、ショットキー接合が形成され得るものであれば、Au、Ag、Pdなどの貴金属や、SrRuOなどの金属伝導を示す酸化物、PEDOT:PSSなどの有機導電体、窒化物導電体等でもよい。
下部電極4は、上部電極3と比較して、素体2に対してよりオーミックな接合が得られる材料から構成されればよいが、好ましくは、オーミック接合が得られる材料から構成される。また、好ましくは、素体2の主成分であるTiO系材料より仕事関数の小さいものもしくは同程度のものが用いられる。一例として、下部電極4は、Nb:SrTiOから構成される。また、デバイス形成プロセスによっては、仕事関数が大きい金属を用いても、オーミック接合に近い接合を得ることが可能であるため、Nb:SrTiO以外に、たとえば、Ti、Al、In、Zn、TiNおよび貴金属電極等を用いることもできる。これらは、各々単体で、あるいは、たとえば、本発明の素体上にオーミック電極としてのTi電極を形成し、その上にTi電極の酸化を防ぐためのPt電極を形成するといった構造で用いられる。
上述のように、好ましい実施形態では、上部電極3にショットキー障壁を形成し、下部電極4ではオーミック特性またはほぼオーミック特性が得られる電極を用いたが、上部電極3および下部電極4のどちらにショットキー障壁を形成してもよい。
また、抵抗記憶素子1は、図示した実施形態のようなキャパシタ構造とせずに、素体2となるTiO系薄膜上に2つの電極3および4を並べて形成したプレーナ型の構造としてもよい。また、素体2は、薄膜ではなく、バルク体によって与えられてもよい。
また、この発明では、製膜時の酸素分圧を制御することにより、電子を制御したが、プロセス条件、手法に応じて、必要であれば、ドナーとして働く元素を添加してキャリア濃度を制御してもよい。
次に、この発明に係る抵抗記憶素子による効果を調べるために実施した実験例について説明する。
[実験例1]
一般式:Ti1−x(Mは、Cr、Mn、Co、Fe、NiおよびCuのいずれか)で示されるセラミックターゲット(直径:20mm、厚み5mm)を固相反応法で作製した。原料としては、高純度のTiO、Mn、Cr、Co、Fe、NiOおよびCuOの各粉末を用い、表1に示した所定の組成になるように秤量した後、メノウ乳鉢でエタノールを加えて十分混ざるように混合した。次に、乾燥させた後、バインダを添加し、高圧プレス機および金型を用いて焼成した後、直径が約20mm、厚みが約5mmになるように成形した。この成形体を、脱脂した後、1100℃の温度で大気中において4時間焼成し、ターゲットを得た。
他方、素体となるTiO系薄膜とほぼオーミックな接合が得られる下部電極となるべきものとして、Nb0.5at%doped SrTiO(100)単結晶基板(フルウチ化学製)を用意した。
次に、上記ターゲットを用いて、上記基板上に、PLD法で素体となる膜厚が100nm程度のTi1−x薄膜を作製した。ここで、レーザとしては、ラムダフィジックス製「Compex110」ArFエキシマレーザを用い、発生させたレーザ光を集光してターゲットに入射させ、薄膜を作製した。成膜時のレーザの条件については、エネルギーを1J/cm、周波数を10Hz、温度を600℃、真空度を0.1Torr(O flowing)とした。
なお、上記のように作製した薄膜の組成分析を蛍光X線測定などで行なったところ、すべての試料において、薄膜は、その作製に用いたターゲットと実質的に同じ組成であることを確認した。
次に、上記薄膜上に、メタルマスクを使用して、直径300μmのPtからなる上部電極をDCスパッタ法で形成した。
このようにして得られた試料に係る抵抗記憶素子1について、図1に示すように、下部電極4上にIn−Gaからなる引出電極5を形成し、この引出電極5にWプローブ6を接触させながら、引出電極5と上部電極3との間に電流電圧発生器7を接続して、電流−電圧特性を評価するとともに、室温および100℃での抵抗保持特性を評価した。電流電圧発生器7としては、アドバンテスト社製「R6246A」電流電圧発生器を用いた。
なお、表1において、試料32は比較例である。試料1〜31では、Pt/TiO/Nb:SrTiO/In−Gaの構造を有していたが、試料32としては、TiO系薄膜が存在せず、Pt/Nb:SrTiO/In−Gaの構造を有するものを作製した。したがって、試料1〜31では、PtとTiOとの界面での特性を評価することになり、試料32では、PtとNb:SrTiOとの界面での特性を評価することになる。
電流−電圧特性評価では、−X(V)⇒0V⇒Y(V)⇒0V⇒−X(V)(XおよびYは任意の電圧値)というように、抵抗記憶素子に印加される電圧をスイープさせながら、抵抗記憶素子に流れる電流を測定した。そして、図2に示されているように、電流−電圧特性において、低抵抗状態から高抵抗状態にスイッチングする極性で一番大きな変化が得られる電圧を「見積もり電圧」とし、この「見積もり電圧」での抵抗変化率を、
抵抗変化率[%]=(高抵抗状態の抵抗値−低抵抗状態の抵抗値)/低抵抗状態の抵抗値×100
の式に基づいて算出した。その結果が表1の「抵抗変化率」の欄に示されている。
なお、図2に示した電流−電圧特性は、表1の試料14のものである。
また、抵抗メモリー効果の指標としての抵抗保持特性評価では、高抵抗状態および低抵抗状態の各々にスイッチさせた後に、2Vの電圧で10秒毎に抵抗を10時間測定し、抵抗の時間変化を室温および100℃の各々で測定し、抵抗の安定性を評価した。より具体的には、試料32について図3に例示したように、抵抗値および時間をそれぞれ対数プロット(Log vs. Log)したものから直線を引き低抵抗状態の抵抗値と高抵抗状態の抵抗値が一致する時間を抵抗保持時間と定義し、この抵抗保持時間を求めた。その結果が、表1の「抵抗保持時間」の欄に示されている
図3において、「LRS」は低抵抗状態、「HRS」は高抵抗状態を示し、「RT」は室温を示している。また、後述する図4において、「100C」は100℃を示すものである。これらのことは、他の図面および表1においても当てはまる。
また、前述のようにして求められる抵抗保持時間は、あくまでも抵抗メモリー効果の傾向を見るためのものであり、実際の抵抗メモリー効果時間を示すものではないが、相対比較をする上では十分な評価ファクタであると考えられる。
なお、上記室温での抵抗保持時間については、試料14と試料32とについてのみ評価した。また、上記100℃での抵抗保持時間については、前述の抵抗変化率が1000%以上を示す試料についてのみ評価した。
Figure 0005459515
表1および後掲の表2において、試料番号に*を付したものは、この発明の範囲以外の試料である。
表1からわかるように、遷移金属を何も添加していないTiO薄膜を有する試料1では、抵抗変化率が100%未満と小さく、また、遷移金属であっても、CrおよびMnをそれぞれ添加した試料2〜6および試料7〜11においても、抵抗変化率は100%未満と小さかった。
これらに対して、遷移金属としてのCo、Fe、NiおよびCuのいずれかを添加したTiO薄膜を有する試料12〜31においては、1000%以上の抵抗変化率を示すものが現れた。すなわち、遷移金属としてのCo、Fe、NiまたはCuの添加量xがx≦0.05の条件を満たす試料12〜15、17〜20、22〜25および27〜30において、1000%以上の抵抗変化率を示した。
さらに、遷移金属としてのCo、Fe、NiまたはCuの添加量xが0.005≦x≦0.05の条件を満たす試料13〜15、18〜20、23〜25および28〜30では、試料32の抵抗変化率である8500%に匹敵する6800%以上の抵抗変化率が得られた。特に、遷移金属として、CoまたはFeを添加した試料13〜15および18〜20については、その添加量xが0.005≦x≦0.05の条件を満たすと、10000%を超える極めて大きな抵抗変化率を実現できた。
次に、抵抗保持時間に着目する。
比較例としての試料32では、図4にその傾向を示すように、室温から100℃に温度を上げると、低抵抗状態の抵抗変化の時間依存性が大きくなった。表1に示すように、100℃においては抵抗保持時間が91日となり、室温での抵抗保持時間である8×10+9日と比較して極端に短くなった。不揮発性抵抗メモリーへの応用を考えた場合、温度上昇に伴い抵抗保持時間が大きく変化すること、すなわち短くなることは大きな問題である。
これに対して、遷移金属としてのCo、Fe、NiおよびCuのいずれかを、その添加量xが0.005≦x≦0.05の条件を満たす範囲で添加したTiO薄膜を有する試料13〜15、18〜20、23〜25および28〜30では、試料14について図5に示すように、低抵抗状態の抵抗値が時間の経過とともに変化する傾向は見られるものの、100℃においても、上述の試料32とは異なり、極めて長い抵抗保持時間を実現することができた。このことは、表1に示した抵抗保持時間から確認することができる。
以上の結果について、次のように考察することができる。
無添加のTiO薄膜では、容易に酸素欠損などの欠陥が生成し、ショットキー接合となる仕事関数の大きな電極を用いても、良好なショットキー障壁が形成されず、リーク電流が大きく、小さな抵抗変化率しか示さない。一方、遷移金属を添加したTiO薄膜では、添加した遷移金属が準位を形成したり、欠陥を補償したりするため、良好なショットキー障壁を得ることが可能となる。
しかし、遷移金属のうち、MnやCrについては、小さな抵抗変化率しか示さない。これは、抵抗変化の起源となる界面準位や欠陥量を低下させすぎるためであると考えられるが、明確な原因は今のところよくわかっていない。一方、Co、Fe、NiおよびCuについては、良好なショットキー障壁が形成され、大きな抵抗変化率を実現可能である。
遷移金属としてのCo、Fe、NiおよびCuについては、その添加量xが0.001であっても、1000%以上の大きな抵抗変化率を実現可能であるが、100℃での抵抗保持時間は、1000日以下というように、比較例としての試料32の場合と同じ程度である。これは、添加量が少ないため、抵抗の緩和を抑制する準位の状態密度が小さいためであると考えられる。他方、添加量xが0.05より多くなると、TiO薄膜自体の抵抗値が上昇しすぎ、抵抗変化を示すショットキー障壁が形成されにくくなるため、小さな抵抗変化率しか示さなくなったと考えられる。
以上のように、この発明に係る抵抗記憶素子を利用すれば、表1から明らかであるように、実動作温度領域(室温以上)において、優れた抵抗保持特性を実現することが可能であり、ショットキー障壁型抵抗スイッチング素子の課題であった低抵抗状態の抵抗保持特性を著しく改善することが可能となる。
なお、メカニズムに関しては、不明な点が多く、完全には解明されていないが、低抵抗状態の抵抗値の時間依存性から、徐々に何らかの緩和(トラップまたは放出された電子の再放出または再トラップ、欠陥のマイグレーション等)が起きている可能性が考えられ、有効な遷移金属を添加したTiO薄膜では、遷移金属や電極界面やバルクに準位を形成し、準安定状態(つまり低抵抗状態)をさらに安定化することが可能となり、抵抗保持特性、すなわち抵抗メモリー効果を著しく改善できたものと推測される。
また、前述した実験例において作製したこの発明の範囲内の試料について、有効な遷移金属を添加したTiO薄膜をTEM観察した結果、これが多結晶体であることがわかった。そして、この多結晶体であることが抵抗メモリー効果、特に低抵抗状態の抵抗保持特性をより向上させるのに寄与していることがわかった。すなわち、電極と薄膜との界面のショットキー障壁を利用して大きな抵抗変化を生じさせることができたとしても、十分な抵抗メモリー特性が得られないことがわかった。このことから、メカニズムについては明らかではないが、粒界のような電子をトラップするような不連続な構造を設け、電子のトラップや酸素欠損などが生じやすくすることが、低抵抗状態の抵抗が時間とともに高抵抗化することを抑制することに効いているのではないかと推測される。
以上説明したように、この発明に係る抵抗記憶素子は、大きな抵抗変化率が得られるので、たとえばインピーダンススイッチング素子として有利に適用することができる。この発明に係る抵抗記憶素子を、インピーダンススイッチング素子として用いる場合の実施態様について以下に説明する。
RF信号回路のスイッチング素子としては、一般的に、PINダイオード型のスイッチング素子、またはFETトランジスタ型のスイッチング素子が使用される。
PINダイオード型のスイッチング素子の場合には、順方向バイアス印加時の低抵抗状態をオン状態、逆方向バイアス印加時の高抵抗状態をオフ状態とすることによって、RF信号回路のオン/オフを実現している。他方、FETトランジスタ型のスイッチの場合には、ゲート電圧印加時の低抵抗状態をオン状態、ゲート電圧非印加時の高抵抗状態をオフ状態とすることによって、RF信号回路のオン/オフを実現している。
しかし、PINダイオード型のスイッチング素子では、オン状態にするため、PINダイオードの順方向に電圧が印加され、また、オン状態を維持するため、順方向に電圧を印加し続ける必要があるが、この状態では低抵抗状態となっているため、電流がかなり多く流れ、消費電力が非常に大きいという問題を抱えている。
他方、FETトランジスタ型のスイッチング素子の場合には、ゲート電圧印加状態でもゲートにはあまり大きな電流が流れないため消費電力は小さいが、オン状態を維持するためには、ゲート電圧を印加し続ける必要があるという問題を抱えている。また、PINダイオード型のスイッチング素子の場合と比較して、構造が複雑であるためコストが高いという問題もある。
これらに対して、この発明に係るショットキー接合デバイスとしての抵抗記憶素子を利用した場合、抵抗変化に伴い、同時にインピーダンスを変化させることが可能であり、PINダイオードの場合と同じくインピーダンススイッチング素子として使用することができる。さらに、この発明に係る抵抗記憶素子は、抵抗メモリー機能を有しているため、低抵抗状態へのスイッチングの後は電圧を印加し続ける必要はなく、そのため消費電力を小さくすることが可能である。したがって、PINダイオード型の欠点である消費電力の問題、ならびにPINダイオード型およびFETトランジスタ型双方の欠点であるオン状態維持のために電圧を印加し続けることが必要であるという問題を解決することができる。
なお、上記の問題を解決し得るデバイスを実現するためには、従来から知られている、たとえばSrTiO/SrRuOなどの接合抵抗変化素子では、抵抗変化率および抵抗メモリー特性が不十分である。
この発明に係る抵抗記憶素子のように、TiOに遷移金属を添加し、TiOのバンドギャップ内に準位を形成することにより、抵抗変化率が大きく、抵抗メモリー特性の優れたインピーダンススイッチング素子を実現することができる。このことを確認するために実施した実験例について、以下に説明する。
[実験例2]
実験例2では、前述の実験例1において作製した試料を用いて高抵抗状態と低抵抗状態におけるインピーダンスの周波数特性評価を行なった。
この評価試験では、実験例1の場合と同じ電流電圧発生器を用い、試料に電圧パルスを印加することにより、高抵抗状態および低抵抗状態それぞれに抵抗状態をスイッチングさせた後に、LCRメーター(ヒューレットパッカード社製「HP4284」)を用いてインピーダンスの周波数特性の評価を、100Hz〜1MHzの周波数帯域で行なった。そして、求めた周波数特性から、10kHzにおける高抵抗状態のインピーダンスと低抵抗状態のインピーダンスとをそれぞれ求め、インピーダンス変化率を、
インピーダンス変化率[%]=(高抵抗状態のインピーダンス−低抵抗状態のインピーダンス)/低抵抗状態のインピーダンス×100
の式に基づいて算出した。その結果が表2に示されている。なお、表2では、表1に示した「添加元素」、「添加量」および「抵抗変化率」を再び掲載し、特に、抵抗変化率とインピーダンス変化率との相関が把握しやすいようにしている。また、表2において、インピーダンス変化率が0%のものは、ほぼ0%であるという意味であり、正確には、5%以下のものをいう。
Figure 0005459515
実験例1で示したように、比較例としての試料32では、抵抗メモリー特性は良くないが、抵抗変化率が8500%と比較的大きな抵抗変化特性を実現できた。この試料32のインピーダンス特性評価結果が図6に示されている。試料32によれば、直流抵抗では大きな抵抗変化率を実現できるが、その高抵抗状態におけるインピーダンスと低抵抗状態におけるインピーダンスとの差は小さく、また、高周波になるに伴い、その差はより小さくなった。表2に示すように、周波数10kHzにおいて、インピーダンス変化率は50%と非常に小さかった。
他方、この発明の範囲内にある試料13〜15、18〜20、23〜25および28〜30を代表して、試料14のインピーダンス特性が図7に示されている。図6に示した試料32の場合と同様、試料14では、より高周波になるに従い、容量成分の問題でインピーダンスの差が小さくなるが、低周波領域では非常に大きな差があり、表2に示すように、周波数10kHzにおいて、インピーダンス変化率は7750%と非常に大きな値を実現できた。
表2に示すように、その他のこの発明の範囲内にある試料についても同様のことが言える。
すなわち、この発明の範囲内の試料13〜15、18〜20、23〜25および28〜30については、大きな抵抗変化率を実現しながら、周波数10kHzでのインピーダンス変化率も3000%を超え、非常に大きなインピーダンス変化率を実現できた。
これに対して、比較例としての試料32では、この発明の範囲内の試料13〜15、18〜20、23〜25および28〜30と比較して、ほぼ同等の大きな抵抗変化率が得られていても、前述したように、インピーダンス変化率については50%と非常に小さかった。
これは、インピーダンス(Z)は、抵抗成分(R)だけでなく、静電容量成分(C)とインダクタンス成分(L)とが合わさったものであり、この発明の範囲内の試料13〜15、18〜20、23〜25および28〜30では、抵抗変化率が大きいだけでなく、低抵抗状態の抵抗が試料32と比較して低いなどの理由により、C成分の影響が小さくなることにより、大きなインピーダンス変化率が得られたものと推測される。また、抵抗メモリー特性も大きく寄与しており、抵抗メモリー特性が悪い場合、すぐに低抵抗状態の抵抗が上昇するため、インピーダンス変化率も小さくなってしまうものと考えられる。
以上のことから、この発明に係る抵抗記憶素子によれば、大きな抵抗変化率、優れた抵抗メモリー特性を実現できるだけでなく、大きなインピーダンス変化率も実現することが可能となり、抵抗変化を利用した抵抗メモリーデバイスとしてだけでなく、インピーダンススイッチング素子としても有利に用いることができる。
なお、この実験例において作製した抵抗記憶素子は、インピーダンスを変化させられる周波数帯が限られるが、素体を構成する酸化物半導体の微細構造化による低容量化などにより、高周波側に特性を改善できることが期待され、より幅広い周波数帯で低消費電力のインピーダンススイッチング素子として使用できると考えられる。
また、この発明に係る抵抗記憶素子を使用することにより、高抵抗状態および低抵抗状態といった2状態、すなわち「0」および「1」といった2値だけでなく、高抵抗状態と低抵抗状態との間に少なくとも1つの中間抵抗状態、好ましくは、複数の中間抵抗状態を実現できる。
この発明に係る抵抗記憶素子において、上述のような優れた多値化を可能とするメカニズムについては不明な点が多いが、電極近傍の界面準位への電子のトラップおよび再放出あるいは酸素欠陥などのマイグレーションが抵抗変化の起源の候補として考えられている。この発明に係る抵抗記憶素子に備える素体を構成する化合物半導体の場合のように、遷移金属が添加されると、これが界面やバルク準位を形成し、そのため、電子をトラップできる状態数が増加したり、価数変化を起こしたりし、このことが、マイグレーションした欠陥の作る電荷のアンバランスを解消し、その結果、優れたメモリー特性が実現されたものと考えられる。多値化は、電圧パルスの印加により、電子のトラップやマイグレーションの程度を変えることによって実現されるものと考えられる。
[実験例3]
実験例3では、実験例1において作製した試料14に係る抵抗記憶素子を用いて多値化についての評価を行なった。
より詳細には、高抵抗状態にスイッチングさせた後に、低抵抗状態にスイッチングさせるための電圧パルスを印加する際に、図8に示すように、スイッチング電圧の大きさ、すなわちパルス振幅を−5Vに固定し、他方、パルス幅を100ns〜100μsの範囲で徐々に長くしながら、抵抗値の測定を行なった。測定時の電圧が図8に「Read voltage」として示されている。
より具体的には、図9に示すように、
(1)初期抵抗状態(HRS)を3回測定し、
(2)次いで、パルス振幅が−5Vで、パルス幅が100nsのパルス電圧を1発印加した後、第1の中間抵抗状態(MRS1)の抵抗値を3回測定し、
(3)次いで、パルス幅を1μsとより長くしたパルス電圧を1発印加した後、第2の中間抵抗状態(MRS2)の抵抗値を3回測定し、
(4)次いで、パルス幅を10μsとより長くしたパルス電圧を1発印加した後、第3の中間抵抗状態(MRS3)の抵抗値を3回測定し、
(5)次いで、パルス幅を100μsとより長くしたパルス電圧を1発印加した後、低抵抗状態(LRS)の抵抗値を3回測定した。
図9からわかるように、スイッチング電圧のパルス幅を変えることにより、高抵抗状態(HRS)から低抵抗状態(LRS)までの間に中間値を持つ状態(MRS)を複数設定することが可能である。
次に、上記とは逆であって、低抵抗状態にスイッチングさせた後に、高抵抗状態にスイッチングさせるための電圧パルスを印加する際に、図10に示すように、パルス振幅を+5Vに固定し、他方、パルス幅を100ns〜100μsの範囲で徐々に長くしながら、抵抗値の測定を行なった。より具体的には、図11に示すように、
(6)初期抵抗状態(LRS)を3回測定し、
(7)次いで、パルス振幅が+5Vで、パルス幅が100nsのパルス電圧を1発印加した後、第1の中間抵抗状態(MRS1)の抵抗値を3回測定し、
(8)次いで、パルス幅を1μsとより長くしたパルス電圧を1発印加した後、第2の中間抵抗状態(MRS2)の抵抗値を3回測定し、
(9)次いで、パルス幅を10μsとより長くしたパルス電圧を1発印加した後、第3の中間抵抗状態(MRS3)の抵抗値を3回測定し、
(10)次いで、パルス幅を100μsとより長くしたパルス電圧を1発印加した後、高抵抗状態(HRS)の抵抗値を3回測定した。
図11からわかるように、スイッチング電圧のパルス幅を変えることにより、低抵抗状態(LRS)から高抵抗状態(HRS)までの間に中間値を持つ状態(MRS)を複数設定することが可能である。
[実験例4]
実験例4では、実験例3の場合と同様、実験例1において作製した試料14に係る抵抗記憶素子を用いて多値化についての評価を行なった。実験例3と異なるのは、パルス電圧の印加態様である。
すなわち、高抵抗状態にスイッチングさせた後に、低抵抗状態にスイッチングさせるための電圧パルスを印加する際に、図12に示すように、スイッチング電圧のパルス幅を100μsに固定し、他方、パルス振幅を−1V〜−5Vの範囲において徐々に絶対値で大きくしながら、抵抗値の測定を行なった。測定時の電圧が図12に「Read voltage」として示されている。
より具体的には、図13に示すように、
(1)初期抵抗状態(HRS)を3回測定し、
(2)次いで、パルス幅が100μsで、パルス振幅が−1Vのパルス電圧を1発印加した後、第1の中間抵抗状態(MRS1)の抵抗値を3回測定し、
(3)次いで、パルス振幅を−2Vと絶対値でより大きくしたパルス電圧を1発印加した後、第2の中間抵抗状態(MRS2)の抵抗値を3回測定し、
(4)次いで、パルス振幅を−3Vと絶対値でより大きくしたパルス電圧を1発印加した後、第3の中間抵抗状態(MRS3)の抵抗値を3回測定し、
(5)次いで、パルス振幅を−4Vと絶対値でより大きくしたパルス電圧を1発印加した後、低抵抗状態(LRS)の抵抗値を3回測定した。
図13からわかるように、スイッチング電圧のパルス振幅を変えることにより、高抵抗状態(HRS)から低抵抗状態(LRS)までの間に中間値を持つ状態(MRS)を複数設定することが可能である。
次に、上記とは逆であって、低抵抗状態にスイッチングさせた後に、高抵抗状態にスイッチングさせるための電圧パルスを印加する際に、図14に示すように、パルス幅を100μsに固定し、他方、パルス振幅を+2V〜+5Vの範囲で徐々に大きくしながら、抵抗値の測定を行なった。より具体的には、図15に示すように、
(6)初期抵抗状態(LRS)を3回測定し、
(7)次いで、パルス幅が100μsで、パルス振幅が+2Vのパルス電圧を1発印加した後、第1の中間抵抗状態(MRS1)の抵抗値を3回測定し、
(8)次いで、パルス振幅を+3Vとより大きくしたパルス電圧を1発印加した後、第2の中間抵抗状態(MRS2)の抵抗値を3回測定し、
(9)次いで、パルス振幅を+4Vとより大きくしたパルス電圧を1発印加した後、第3の中間抵抗状態(MRS3)の抵抗値を3回測定し、
(10)次いで、パルス振幅を+5Vとより大きくしたパルス電圧を1発印加した後、高抵抗状態(HRS)の抵抗値を3回測定した。
図15からわかるように、スイッチング電圧のパルス振幅を変えることにより、低抵抗状態(LRS)から高抵抗状態(HRS)までの間に中間値を持つ状態(MRS)を複数設定することが可能である。
以上、実験例3および4からわかるように、この発明に係る抵抗記憶素子によれば、大きな抵抗変化を実現できるため、中間値を複数とっても認識できるだけの抵抗差を得ることができ、さらに、抵抗保持特性が優れるため、安定した多値化を実現できる。
なお、実験例3および4では、それぞれ、印加されるべき電圧パルスのパルス幅およびパルス振幅を変えることによって、複数の抵抗状態を実現したが、電圧パルスの印加回数を変えることによっても、複数の抵抗状態を実現することができる。
また、実験例3および4では、抵抗値を段階的に変えたが、段階的に抵抗値を変えるのではなく、所望の抵抗値に一挙にスイッチングするため、所定のパルス幅、パルス振幅またはパルス印加回数を有するパルス電圧を印加する使用態様も可能である。
また、印加されるべき電圧パルスを逆極性にすれば、低抵抗状態から高抵抗状態に向かう途中でも、低抵抗状態へ戻したり、その逆に、高抵抗状態から低抵抗状態に向かう途中でも、高抵抗状態へ戻したりすることもできる。
1 抵抗記憶素子
2 素体
3,4 電極

Claims (9)

  1. 素体と、前記素体の少なくとも一部を介して対向する少なくとも1対の電極とを備え、前記1対の電極間に第1方向のスイッチング電圧を印加したとき、前記素体の、前記1対の電極間に位置する少なくとも一部が低抵抗化し、その後、前記第1方向のスイッチング電圧を除去しても、前記1対の電極間に位置する少なくとも一部の低抵抗状態が保持され、他方、前記1対の電極間に第1方向とは逆の第2方向のスイッチング電圧を印加したとき、前記素体の、前記1対の電極間に位置する少なくとも一部が高抵抗化し、その後、前記第2方向のスイッチング電圧を除去しても、前記1対の電極間に位置する少なくとも一部の高抵抗状態が保持される抵抗記憶素子であって、
    前記素体は、一般式:Ti1−x(Mは、Fe、Co、NiおよびCuのうちの少なくとも1種。0.005≦x≦0.05)で示される組成を有する酸化物半導体からなる、
    抵抗記憶素子。
  2. 前記酸化物半導体は多結晶体である、請求項1に記載の抵抗記憶素子。
  3. 前記1対の電極の少なくとも一方は、前記素体とショットキー接合される材料からなる、請求項1または2に記載の抵抗記憶素子。
  4. インピーダンス整合用に用いられる、請求項1ないし3のいずれかに記載の抵抗記憶素子。
  5. 素体と、前記素体に接触するように設けられた、第1および第2の電極とを備え、
    前記第1の電極は、前記素体との界面領域において整流性と抵抗変化特性とを発現し得るショットキー障壁を形成し得る材料からなり、
    前記第2の電極は、前記第1の電極と比較して、前記素体に対してよりオーミックな接合が得られる材料からなり、
    前記素体は、一般式:Ti1−x(Mは、Fe、Co、NiおよびCuのうちの少なくとも1種。0.005≦x≦0.05)で示される組成を有する酸化物半導体からなる、
    抵抗記憶素子。
  6. 請求項5に記載の抵抗記憶素子を使用する方法であって、
    前記第1および第2の電極間に第1極性の第1の電圧パルスを印加することによって、当該抵抗記憶素子の低抵抗状態を実現するステップと、
    前記第1および第2の電極間に前記第1極性とは逆の第2極性の第2の電圧パルスを印加することによって、当該抵抗記憶素子の高抵抗状態を実現するステップと
    を備える、抵抗記憶素子の使用方法。
  7. 前記第1および第2の電極間に、前記第1極性または前記第2極性であって、前記第1の電圧パルスと前記第2の電圧パルスとの間のエネルギーを有する少なくとも1つの中間電圧パルスを印加することによって、前記低抵抗状態と前記高抵抗状態との間の抵抗値を示す、少なくとも1つの中間抵抗状態を実現するステップをさらに備える、請求項6に記載の抵抗記憶素子の使用方法。
  8. 前記中間電圧パルスは、パルス幅、パルス振幅およびパルス印加回数から選ばれる少なくとも1種について、前記第1の電圧パルスと前記第2の電圧パルスとの中間の値を有する、請求項7に記載の抵抗記憶素子の使用方法。
  9. 多値化メモリーとして使用される、請求項7または8に記載の抵抗記憶素子の使用方法。
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