以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。本実施の形態は、車両に搭載され、車両に乗車しているユーザに対して交差点案内を行う車載ナビゲーション装置と、車両の外部に設けられ、交差点案内装置に対して交差点案内用の交差点案内画像を含む交差点情報を配信するセンター側装置(サーバー20、通信装置30)とを備える交差点案内システムに関するものである。
なお、本実施の形態においては、本発明の交差点案内装置を車載ナビゲーション装置に適用し、交差点情報配信装置を車両外部に設けられたセンターに設置されたセンター側装置(サーバー20、通信装置30)に適用した例を採用して説明する。
まず、図1に基づいて、車載ナビゲーション装置に関して説明する。車載ナビゲーション装置は、位置検出部1、地図データ入力器2、操作部3、ナビECU4、VICS受信機5、カメラ6、通信装置7、外部メモリ8、表示装置9、音声認識ユニット10、スピーカ11などを有している。
位置検出部1は、いずれも周知のジャイロスコープ1a、距離センサー1b、およびGPS受信機1c等のセンサーを有しており、これらセンサーの各々の性質に基づいた、車両の現在位置や向きを特定するための情報をナビECU4に出力する。
地図データ入力器2は、DVDやハードディスク(HDD)などの記憶媒体に記憶された地図データなどをナビECU4に入力するものである。換言すると、ナビECU4は、この地図データ入力器2から地図データなどを取得する(地図データ取得手段)。記憶媒体に記憶されている地図データは、リンクおよびノード(交差点)の位置、種別、ノードとリンクとの接続関係情報等のリンクデータやノードデータを含む道路データ、および施設データなどを有している。
リンクは、地図上の各道路を交差・分岐・合流する点等の複数のノードにて分割したときのノード間を結ぶものであり、各リンクを接続することにより道路が構成される。リンクデータは、リンクを特定する固有番号(リンクID(道路識別情報))と、リンクの長さを示すリンク長、リンクの始端及び終端ノード座標(緯度・経度)、リンクの始端及び終端ノードID、道路名称、道路種別、道路幅員などの道路属性が付与されて構成される。また、リンクデータには、車線数、右折・左折専用車線の有無とその専用車線の数、および制限速度、及びリンクに関連付けられた流入退出データがあるか否かを示す有無データなどのデータも含むようにしてもよい。
一方、ノードデータは、地図上の各道路が交差、合流、分岐するノード毎に固有の番号を付したノードIDと、ノード座標(交差点位置情報)、ノードに接続するリンクのリンクIDが記述される接続リンクID、および交差点種類などの道路属性が付与されて構成される。このリンクデータ、ノードデータは、後ほど説明するナビECU4が出発地から目的地までの経路コストを算出する際のデータとして用いられる。なお、別途、経路計算に用いられる経路計算用コストデータを地図データ入力器2に格納するようにしてもよい。
操作部3は、操作スイッチ群3a、リモコンセンサ3b、操作リモコン3cなどを含むものである。操作スイッチ群3aは、車載ナビゲーション装置に設けられた複数のメカニカルスイッチ、表示装置9の表示面に重ねて設けられたタッチパネル等の入力装置から成り、ユーザによるメカニカルスイッチの押下、タッチパネルのタッチに基づいた信号をナビECU4に出力する。換言すると、車載ナビゲーション装置が実行する機能に対応付けられた操作信号などをナビECU4に入力するためのものである。例えば、ユーザによる押下、タッチなどの操作によって、出発地、目的地などを示す信号が出力される。
また、リモコンセンサ3b及び操作リモコン3cは、操作スイッチ群3aと同等の機能を備える遠隔操作デバイスである。リモコンセンサ3bは、操作リモコン3cから送信される信号(例えば、赤外線信号)を受信すると、これを電気信号に変換することによって操作信号などを生成し、その操作信号などをナビECU4に入力するものである。
ナビECU4は、通常のコンピュータとして構成されており、内部には周知のCPU、ROM、RAM、I/O及びこれらの構成を接続するバスライン(いずれも図示せず)が備えられている。ナビECU4は、位置検出部1、地図データ入力器2、操作部3、VICS受信機5、カメラ6(車載撮像手段)、通信装置7、音声認識ユニット10から入力された各種情報(データ、信号)に基づき、経路探索、経路案内、交差点案内などの車載ナビゲーション装置としての処理を実行する。なお、ナビECU4の処理動作は、後ほど説明する。
VICS(Vehicle Information and Communication System:道路交通情報通信システム(登録商標))受信機5は、道路沿いに設置された路上機から無線送信された道路の渋滞情報、交通規制情報、道路工事等を含む交通情報を受信するものである。そして、ナビECU4は、このVICS受信機5から交通情報を取得する(交通情報取得手段)。
カメラ6は、車両前方(例えば、交差点など)を撮像するビデオカメラから成る。このカメラの位置は、ドアミラー近く、あるいは車両のフロントに設けられている。また、このカメラは、既存のシステム(事故の瞬間を記録するドライブレコーダ、または車両の走行車線を認識して自動運転する車線認識システムを備えた自動走行装置等)のカメラと兼用することが出来る。
通信装置7は、通信網を介して外部のセンターに設置されたセンター側装置との間で通信を行うものである。つまり、通信装置7は、ナビECU4からの指示信号に基づいて、各種情報(データ、信号)をセンター側装置に送信すると共に、センター側装置から送信された各種情報(データ、信号)を受信して、受信した情報をナビECU4へ出力する。詳しくは、通信装置7は、カメラ6にて交差点案内の対象となる交差点の進入方向から撮像した交差点の画像(画像信号)、その交差点の画像を撮影した時に車両が位置していた道路(つまり、進入方向の道路)を識別するリンクID(進入リンクID)、車両がその交差点から退出した退出方向の道路を識別するリンクID(退出リンクID)、画像を撮像した進入方向の道路から退出方向の道路まで車両が走行した交差点における走行軌跡の座標情報を含む走行軌跡情報などをセンター側装置に送信する。一方、通信装置7は、後ほど説明する交差点画像や進路案内用の進路案内画像を含む交差点情報をセンター側装置から受信する。
なお、通信装置7は、例えば車両に搭載されるDCM(data communication module)等のテレマティクス通信に用いられる車載通信モジュールを通じて通信網に接続する構成としてもよいし、例えばBluetooth(登録商標)等で接続した携帯電話機を通じて通信網に接続する構成としてもよい。
外部メモリ8は、HDD等の書き込み可能な大容量記憶装置である。外部メモリ8には、大量のデータや電源をOFFしても消去してはいけないデータを記憶したり、頻繁に使用するデータを地図データ入力器2からコピーして利用したりする等の用途がある。また、外部メモリ8は、通信装置7にて受信した交差点画像や進路案内画像を含む交差点情報を記憶するようにしてもよい。
表示装置9は、ナビECU4から出力された画像信号に基づいて、交差点画像や進路案内画像などの画像を表示する。なお、表示する画像としては、上述の交差点画像や進路案内画像のほかに、例えば現在地を中心とする地図等がある。
音声認識ユニット10は、図示しないマイクから入力された音声を認識し、その認識した音声に対応する制御信号をナビECU4へ出力する。なお、ナビECU4では、この制御信号に従って処理を実行する。スピーカ11は、ナビECU4から出力された音声信号に基づいて、経路案内時の案内音声などを出力する。
次に、図2に基づいて、センター側装置に関して説明する。センター側装置は、通常のコンピュータとして構成されており、内部には周辺のCPU(制御部)、ROM(記憶部)、RAM(画像合成用メモリ21c)、I/O及びこれらの構成を接続するバスライン(いずれも不図示)が備えられたサーバーなどを採用することができ、車載ナビゲーション装置(通信装置7)との通信を行なう通信装置30が接続されている。
制御部21は、画像合成部21a、画像提供判定部21b、画像合成用メモリ21cなどを備える。一方、記憶部22は、受信画像保管部22a(図面では、交差点の画像、リンクID、走行軌跡情報保管部と記載)、合成画像保管部22b、道路ネットワーク保管部22cなどを備える。
制御部21の画像合成部21aは、通信装置30にて受信した交差点の画像、その交差点の画像を撮影した時に車両が位置していた道路(つまり、進入方向の道路)を識別するリンクID(進入リンクID)、車両がその交差点から退出した退出方向の道路を識別するリンクID(退出リンクID)、画像を撮像した進入方向の道路から退出方向の道路まで車両が走行した交差点における走行軌跡の座標情報を含む走行軌跡情報に基づいて、画像合成用メモリ21cに一時的にデータを保存しつつ、交差点画像を作成し、作成した交差点画像に進路案内画像を合成した交差点案内画像を作成する。そして、この交差点案内画像を含む交差点情報を作成する(情報作成処理動作)。なお、この情報作成処理動作に関しては、後ほど説明する。
制御部21の画像提供判定部21bは、画像合成部21aに作成した交差点情報を車載ナビゲーション装置に提供するか否か、つまり、交差点情報を車載ナビゲーション装置に送信するか否かを判定する。
記憶部22の受信画像保管部22aは、通信装置30にて受信した交差点の画像、その交差点の画像を撮影した時に車両が位置していた道路(つまり、進入方向の道路)を識別するリンクID、車両がその交差点から退出した退出方向の道路を識別するリンクID、画像を撮像した進入方向の道路から退出方向の道路まで車両が走行した交差点における走行軌跡の座標情報を含む走行軌跡情報を保管するものである。記憶部22の合成画像保管部22bは、画像合成部21aにて作成した合成画像を含む交差点情報を保管するものである。記憶部22の道路ネットワーク保管部22cは、道路のネットワーク情報を保管するものである。
ここで、図3〜図6などに基づいて、ナビゲーション装置及びセンター側装置の処理動作に関して説明する。
まず、図3に示す、ナビゲーション装置の送信処理動作に関して説明する。この図3のフローチャートに示される送信処理動作は、例えば、ナビゲーション装置に電源が供給されているときに実行されるものである。なお、このナビゲーション装置の送信処理動作は、各交差点における交差点情報を作成するために行われる処理である。
ステップS11では、ナビECU4は、位置検出部1から車両の現在位置を取得する。そして、ステップS12では、ナビECU4は、ステップS11で取得した車両の現在位置と地図データ入力器2から取得した地図データとに基づいて、交差点の手前L[m]であるか否かを判定する。そして、交差点の手前L[m]であると判定した場合はステップS13へ進み、交差点の手前L[m]でないと判定した場合はステップS11へ戻る。これは、カメラ6にてセンターに送信する交差点の画像を撮像するか否かを判定するためである。
上述のように、本実施の形態においては、車両に搭載されたカメラ6にて撮像された交差点の複数の画像に基づいて交差点情報が作成されるので、交差点の画像は、同じ領域(範囲)を撮像したものが望ましい。このことから、ステップS12での処理は、同じ領域を撮像するための処理とも言い換えることができる。よって、この位置(L[m])は、特に限定されるものではなく、直近の交差点の全体像が撮れる位置が望ましい。
ステップS13では、ナビECU4は、カメラ6にて交差点を撮像する。そして、ステップS14では、ナビECU4は、この撮像した交差点の画像、交差点の画像を撮影した時に車両が位置していた道路(つまり、進入方向の道路)を識別するリンクID(進入リンクID)、車両がその交差点から退出した退出方向の道路を識別するリンクID(退出リンクID)、画像を撮像した進入方向の道路から退出方向の道路まで車両が走行した交差点における走行軌跡の座標情報を含む走行軌跡情報を関連付けて外部メモリ8などに記憶(保管)する。
例えば、図7に示すように、車両が交差点を右折した場合を一例として説明する。この場合、車両に搭載されたナビECU4は、図9(a)に示すような交差点の画像を撮像し(図7では、前方車両は省略している)、図8に示すように進入リンクIDとして0x12345、退出リンクIDとして0x67890、位置検出部1からの位置情報に基づいて走行軌跡の座標情報を含む走行軌跡情報を取得してこれらを関連付けて外部メモリ8などに記憶する。ちなみに、図9(a)乃至図9(c)は、同じ位置から撮像した同一の交差点の画像であり、それぞれ撮像したタイミング(時期)が異なるものである。
ステップS15では、ナビECU4は、交差点の通過した後、ステップS14にて記憶した交差点の画像、交差点の画像を撮影した時に車両が位置していた道路(つまり、進入方向の道路)を識別するリンクID(進入リンクID)、車両がその交差点から退出した退出方向の道路を識別するリンクID(退出リンクID)、画像を撮像した進入方向の道路から退出方向の道路まで車両が走行した交差点における走行軌跡の座標情報を含む走行軌跡情報を通信装置7を介してセンターに送信する。
なお、本実施の形態においては、このステップS15に示すように、交差点を通過した時点で交差点の画像、リンクID、及び走行軌跡情報をセンターに送信する例を採用しているが、この送信タイミングは、特に限定されるものではない。
また、この交差点の画像、リンクID、及び走行軌跡情報をセンター側装置に送信する車両は、上述の車載ナビゲーション装置を搭載した車両でも、上述の車載ナビゲーション装置を備えていない交差点の画像、リンクID、及び走行軌跡情報を送信する専用の車両でも採用することができる。
また、交差点の案内は、交差点を右折又は左折する際に必要なことが多い。従って、交差点を右折又は左折した場合のみ、交差点の画像、リンクID、及び走行軌跡情報を保管又はセンターに送信するようにしてもよい。
次に、図4に示す、ナビゲーション装置の要求処理動作に関して説明する。この図4のフローチャートに示される要求処理動作は、例えば、車両の位置が交差点案内の対象である交差点の手前に達したときに(所定距離(例えば、数十[m])手前に達したときや、交差点への進入道路に車両が達したときなど)実行されるものである。なお、このナビゲーション装置の要求処理動作は、交差点案内の対象である交差点における交差点情報をセンターに要求するために行われる処理である。
また、交差点案内の対象である交差点は、案内経路が設定されている場合は、その案内経路における右折又は左折が必要な交差点とすることができる。そして、ナビECU4は、案内経路を設定すると、その案内経路における右折又は左折が必要な交差点を、交差点案内の対象となる交差点として設定する(設定手段)。
ステップS21では、ナビECU4は、交差点情報の要求(要求を示す信号、配信要求信号)をセンターに送信する(要求手段)。このとき、ナビECU4は、地図データ入力器2から地図データ(リンクデータ、設定した案内経路に関するデータなど)を取得(地図データ取得手段)すると共に、位置検出部1から車両の現在位置を取得(位置取得手段)する。これによって、交差点案内の対象として設定した交差点への進入方向の道路を識別するリンクID(進入リンクID)に加えて、その交差点から車両が退出する退出方向の道路を識別するリンクID(退出リンクID)を特定する(道路識別情報特定手段)。そして、この交差点への進入方向の道路を識別する進入リンクID及び退出方向の道路を識別する退出リンクIDを含む配信要求信号を送信する(要求手段)。つまり、このようにして、設定された交差点の交差点情報を取得する(交差点情報取得手段)。
このようにすることによって、適切な交差点情報を容易に取得することができる。特に、交差点への進入方向の道路を識別する進入リンクIDに加えて、退出方向の道路を識別する退出リンクIDを含む配信要求信号を送信するので、本実施の形態のように交差点画像に進路案内画像が合成された画像を要求する際に有効である。
なお、本実施の形態においては、交差点画像と進路案内画像を用いる例を採用しているため、進入リンクIDと退出リンクIDを含む配信要求信号を送信しているが、例えば、交差点画像のみを用いる場合は進入リンクIDを含む配信要求信号を送信すればよい。つまり、ナビECU4は、地図データ入力器2から地図データ(リンクデータ)を取得(地図データ取得手段)し、位置検出部1から車両の現在位置を取得(位置取得手段)して、交差点案内の対象として設定した交差点への進入方向の道路を識別するリンクID(進入リンクID)を特定する(道路識別情報特定手段)。そして、この交差点への進入方向の道路を識別する進入リンクIDを含む配信要求信号を送信する(要求手段)。このように、センターに対して、特定された進入リンクIDを含む配信要求信号を送信することによって、適切な交差点情報を容易に取得することができる。
また、進路案内画像のみを用いるようにしてもよい。つまり、交差点画像は、従来のように車両や通行人などの移動体が写りこんだ写真又は画像処理にて作成されたグラフィック画像を用いる。そして、この交差点の画像に進路案内画像を合成させるようにしてもよい。この場合は、上述と同様に、進入リンクIDと退出リンクIDを含む配信要求信号を送信する必要がある。
ステップS22では、ナビECU4は、交差点情報を受信した場合はステップS23へ進み、交差点情報を受信してない場合はステップS24へ進む。つまり、ナビECU4は、ステップS21にて、交差点情報を要求してから所定時間が経過するまでに交差点情報を受信した場合はステップS23へ進み、所定時間が経過するまでに交差点情報を受信してない場合はステップS24へ進む。
ステップS23では、ナビECU4は、設定された交差点の交差点情報を取得(交差点情報取得手段)すると、図12に示すように、車両が交差点案内の対象となる交差点に進入する前に、受信した交差点情報に含まれる交差点画像及び進路案内画を表示装置9に表示する(表示手段)。つまり、車両が交差点案内の対象となる交差点に進入する前に、車両が進入する方向から撮像された画像に基づいて作成された交差点画像及び進路案内画を含む交差点情報を取得した場合は、交差点画像及び進路案内画を表示する(表示手段)。
なお、交差点画像のみを用いる場合は、図11に示すように、交差点画像のみを表示装置9に表示する(表示手段)。また、進路案内画像のみを用いる場合は、図12に示す図面において、交差点画像は、従来のように車両や通行人などの移動体が写りこんだ写真又は画像処理にて作成されたグラフィック画像を用いる。
一方、交通情報を受信してない場合は、ステップS24にて、ナビECU4は、通知情報を受信したか否かを判定する。そして、ナビECU4は、通知情報を受信したと判定した場合はステップS25へ進み、通知情報を受信したと判定した場合は処理を終了する。つまり、ナビECU4は、ステップS21にて、交差点情報を要求してから所定時間が経過するまでに通知情報を受信した場合はステップS25へ進み、所定時間が経過するまでに通知情報を受信してない場合は処理を終了する。この通知情報とは、配信要求信号に該当する交差点情報がないことを示す情報である。換言すると、送信した配信要求信号に含まれる進入方向の道路、及び退出方向の道路に関連付けられた交差点情報がないことを示す情報である。そして、ステップS25では、ナビECU4は、受信した通知点情報を表示装置9に表示する。
なお、本実施の形態においては、この図4のフローチャートに示される要求処理動作は、車両の位置が交差点案内の対象である交差点の手前に達したとき実行される例を採用するが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、操作部3を介してユーザからの要求指示を示す信号がナビECU4に入力されたときに実行されるようにしてもよい。
また、交差点案内の対象である交差点は、このようにユーザによって要求指示された場合は、車両の進行方向における直近の交差点とすることができる。そして、ナビECU4は、その直近の交差点を、交差点案内の対象となる交差点として設定する(設定手段)。
次に、図5に示す、センター側装置の送信処理動作に関して説明する。この図5のフローチャートに示される送信処理動作は、例えば、センター側装置に電源が供給されているときに実行されるものである。
ステップS31では、制御部21は、通信装置30にて配信要求信号の受信の有無によって交差点情報の要求を確認する。
ステップS32では、制御部21は、通信装置30にて配信要求信号を受信した場合は交差点情報の要求があるとみなしてステップS33へ進み、通信装置30にて配信要求信号を受信してない場合は交差点情報の要求がないとみなしてステップS31へ戻る。
ステップS33では、制御部21は、該当する(要求のあった)交差点情報が合成画像保管部22bに保管されているか否かを確認する。このとき、制御部21は、配信要求信号に含まれる進入リンクID、退出リンクIDに関連付けられた交差点情報が合成画像保管部22bに保管されているか否かを確認する。なお、交差点画像のみを用いる場合は、進入リンクIDに関連付けられた交差点情報が合成画像保管部22bに保管されているか否かを確認する。
ステップS34では、制御部21は、該当する交差点情報が合成画像保管部22bに保管されている場合はステップS35へ進み、該当する交差点情報が合成画像保管部22bに保管されていない場合はステップS36へ進む。
ステップS35では、制御部21は、通信装置30にて受信した配信要求信号に該当する交差点情報(交差点画像、進路案内画像を含む)を、配信要求信号を送信した車載ナビゲーション装置(通信装置7)に対して送信する(交差点情報配信手段)。
この交差点情報を配信する場合、交差点画像と交差点画像を作成する元となる画像を撮像した進入方向の道路を識別する進入リンクID、及び進路案内画像を作成する元となる退出リンクIDを関連付けた交差点情報を配信するようにしてもよい。この場合、制御部21は、この進入リンクID及び退出リンクIDを交差点情報に関連付けておく。これによって、交差点に進入してくる車両に対して、その交差点画像を適切に配信することができる。
なお、交差点画像のみを用いる場合は、通信装置30にて受信した配信要求信号に該当する交差点画像を含む交差点情報を、配信要求信号を送信した車載ナビゲーション装置(通信装置7)に対して送信する(交差点情報配信手段)。
この交差点情報を配信する場合、交差点画像と交差点画像を作成する元となる画像を撮像した進入方向の道路を識別する進入リンクIDとを関連付けた交差点情報を配信するようにしてもよい。この場合、制御部21は、この進入リンクIDを交差点情報に関連付けておく。これによって、交差点に進入してくる車両に対して、その交差点画像を適切に配信することができる。
また、進路案内画像のみを用いる場合は、通信装置30にて受信した配信要求信号に該当する進路案内画像を含む交差点情報を、配信要求信号を送信した車載ナビゲーション装置(通信装置7)に対して送信する(交差点情報配信手段)。
この交差点情報を配信する場合、進路案内画像を作成する元となる進入リンクID及び退出リンクIDを関連付けた交差点情報を配信するようにしてもよい。この場合、制御部21は、この進入リンクID及び退出リンクIDを交差点情報に関連付けておく。これによって、交差点に進入してくる車両に対して、その交差点画像を適切に配信することができる。
一方、ステップS36では、制御部21は、通知情報を送信する。
次に、図6に示す、情報作成処理動作に関して説明する。この図6のフローチャートに示される情報作成処理動作は、例えば、センター側装置に電源が供給されているときに所定時間毎に実行されるものである。
ステップS41では、制御部21は、通信装置30にて同一の交差点における同一の進入方向から交差点を撮像し、同一の退出リンクIDが関連付けられた交差点の画像を取得する(画像取得手段)。つまり、制御部21は、図3におけるステップS15にて送信された交差点の画像、進入リンクID、退出リンクID、及び走行軌跡情報を取得する。
例えば、制御部21は、複数の車両に搭載されたカメラ6にて交差点の進入方向から撮像された交差点画像を取得し(画像取得手段)、その交差点画像によって示される交差点を、交差点画像を作成する元となる画像を撮像した進入方向の道路から車両が走行した走行軌跡の座標情報を含む走行軌跡情報を取得(走行軌跡情報取得手段)し、交差点を走行した車両が前記交差点へ進入した進入方向の道路及び交差点から退出した退出方向の道路を識別する(進入リンクID、退出リンクID)を取得する(第2識別情報取得手段)。
なお、交差点画像のみを用いる場合は、同一の交差点における同一の進入方向から交差点を撮像した交差点の画像を取得する(画像取得手段)。また、進路案内画像のみを用いる場合は、交差点の画像を取得する必要はなく、同一の交差点における同一の進入リンクID、同一の退出リンクIDが関連付けられた走行軌跡情報を取得する。
なお、交差点画像のみを用いる場合は、制御部21は、複数の車両に搭載されたカメラ6にて交差点の進入方向から撮像された交差点画像を取得し(画像取得手段)、そのカメラ6にて交差点の画像が撮影された時に、交差点の画像を撮像したカメラ6を搭載した車両が位置していた道路を識別するリンクIDを交差点への進入方向の道路を識別する進入リンクIDとして取得する(第1識別情報取得手段)。
このように、車両に搭載されたカメラ6にて撮像された交差点の画像を取得することによって、車両のドライバーが見ている交差点の風景と略同じ交差点の画像を取得することができる。よって、この画像に基づいて交差点画像を作成することによって、交差点における車両の進入方向からの全体像をより一層、把握しやすくすることができる。また、交差点の画像を撮像したカメラ6を搭載した車両が位置していた道路を識別するリンクIDを取得することによって、進入方向の道路を識別する(進入リンクID)を容易に取得することができる。
そして、制御部21は、取得した交差点の画像、進入リンクID、退出リンクID、及び走行軌跡情報を受信画像保管部22aに保管する。
ステップS42では、制御部21は、受信画像保管部22aを確認することによって、同一の交差点における同一の進入方向から交差点を撮像し、同一の退出リンクIDが関連付けられた複数の画像を取得したか否かを判定して、取得したと判定した場合はステップS43へ進み、取得してないと判定した場合は処理を終了する。例えば、図9(a)〜図9(c)に示すように、同一の交差点における同一の進入方向から交差点を撮像し、同一の退出リンクIDが関連付けられた複数の画像を取得した場合はステップS43へ進む。
ステップS43では、画像合成部21aは、図10に示すように、同一の交差点における同一の進入方向から交差点を撮像し、同一の退出リンクIDが関連付けられた各画像をそれぞれ、複数の区画に分割する(区画手段)。ステップS44では、画像合成部21aは、複数の画像を分割された区画毎に比較する(比較手段)。例えば、少なくとも2つの画像を画像合成用メモリ21cに読み込んで、その読み込んだ画像で区画毎に比較する。
ステップS45では、画像合成部21aは、ステップS44の結果にて、少なくとも2つの画像で同じ絵柄の区画があるか否かを判定し、あると判定した場合はステップS46へ進み、ないと判定した場合はステップS47へ進む(交差点画像作成手段)。
ステップS46では、画像合成部21aは、少なくとも2枚の画像で同じ絵柄となる区画を残す(交差点画像作成手段)。例えば、その区画の画像だけを、画像合成用メモリ21cに残す。
ステップS47では、画像合成部21aは、受信画像保管部22aに保管された同一の交差点における同一の進入方向から交差点を撮像し、同一の退出リンクIDが関連付けられた複数の画像の全ての組み合わせで比較が終了したか否かを判定して、比較終了と判定した場合はステップS49へ進み、比較終了でないと判定した場合はステップS48へ進む(交差点画像作成手段)。
ステップS48では、画像合成部21aは、受信画像保管部22aに保管された同一の交差点における同一の進入方向から交差点を撮像し、同一の退出リンクIDが関連付けられた複数の画像において、比較する画像の組み合わせを変更して、ステップS44へ戻る(交差点画像作成手段)。
ステップS49では、画像合成部21aは、同一の交差点における同一の進入方向から交差点を撮像し、同一の退出リンクIDが関連付けられた画像における全ての区画で絵柄が一致したか否かを判定し、一致したと判定した場合はステップS51へ進み、一致してないと判定した場合は50へ進む(交差点画像作成手段)。
ステップS50では、画像合成部21aは、全ての画像の比較が終わった時点で、同じ絵柄がない区画(一致しない区画)は、区画の周囲の区画における色の中間色にすることによって補完するようにしてもよい。これによって、画像の全ての区画において一致していなくても、交差点画像を提供できるので好ましい。
このようにして、交差点画像を作成することができる。つまり、本実施の形態においては、同一の交差点における同一の進入方向から交差点を撮像し、同一の退出リンクIDが関連付けられた複数の画像を複数の区画に分割して、区画毎に比較し、比較結果において少なくとも2枚の画像で同じ絵柄となる区画を残すことによって、交差点を撮像した画像に写っている移動体を消去した交差点画像を作成する(交差点画像作成手段)。
なお、画像合成部21a(制御部21)は、この交差点画像に対して、交差点画像を作成する元となる画像を撮像した進入方向の道路を識別する進入リンクID、及び進路案内画像を作成する元となる退出リンクIDを関連付ける。また、交差点画像のみを用いる場合は、この交差点画像に対して、交差点画像を作成する元となる画像を撮像した進入方向の道路を識別する進入リンクIDを関連付ける。さらに、進路案内画像のみを用いる場合は、この進路案内画像に対して、進路案内画像を作成する元となる進入リンクID及び退出リンクIDを関連付ける。
ステップS51では、画像合成部21aは、ステップS41で取得した走行軌跡情報から走行軌跡の座標を交差点画像に合うように座標変換する。
そして、ステップS52では、画像合成部21aは、ステップS41で取得した走行軌跡情報を座標変換したものから進路を案内する進路案内画像(例えば、図12に示すような矢印画像)を作成し、ステップS41で取得した進入リンクID、退出リンクIDと関連付ける(進路案内画像作成手段)。
なお、進路案内画像は、図12に示すような矢印画像に限定されるものではない。例えば、交差点画像の道路の色を変えたりするようにしてもよい。
また、この進路案内画像を作成する際には、危険な走行を行った車両の走行軌跡情報に基づく進路案内画像は作成しないようにしてもよい。この進路案内画像を作成するか否かの判定は、制御部21の画像提供判定部21bが行う。この場合、車載ナビゲーション装置は、自車の走行状態(ブレーキ状態、車速など)を検出し、その走行状態を走行履歴として、走行軌跡情報などと関連付けて外部メモリ8などに記憶しておく。そして、走行軌跡情報などと一緒に走行履歴をセンターに送信する。
一方、センター側装置は、受信した走行状態を示す走行履歴を車両毎に記憶部22に記憶する(記憶手段)。そして、制御部21の画像提供判定部21bは、この走行履歴に基づいて車両毎に危険な走行を行なったか否かを判定する(判定手段)。そして、制御部21は、画像提供判定部21b(判定手段)の判定結果に基づいて、危険な走行を行った(又は、行ったことがある)と判定された車両の走行軌跡情報からは進路案内画像を作成しないようにする(進路案内画像作成手段)。
例えば、車両毎に走行履歴に基づいて、危険な走行を行なったか否かを判定し、その判定結果に応じてポイントなどをつけて、このポイントを車両毎に記憶部22に記憶しておく。そして、そのポイントが所定値に達した車両の走行軌跡情報からは進路案内画像を作成しないようにしてもよい。
このようにすることによって、危険な走行に基づいた進路案内画像が配信されるのを抑制できるので、危険な走行に基づいた進路案内画像を表示することを防止できるので好ましい。換言すると、安全な走行が行われている車両に搭載された車載ナビゲーション装置から送信された走行軌跡情報から進路案内画像を作成することができる。よって、その進路案内画像に従って走行した場合、安全に交差点を走行できる可能性を高めることができる。
ステップS53では、画像合成部21aは、作成した交差点画像と矢印画像(進路案内画像)とを合成する。なお、画像合成部21aは、配信要求信号を受信した段階で合成処理を行うようにしてもよい。また、画像合成部21aは、作成した交差点画像、矢印画像(進路案内画像)、及び交差点画像と矢印画像(進路案内画像)とを紐付けする情報(リンクIDなど)を車載ナビゲーション装置に送信して、車載ナビゲーション装置のナビECU4にて画像を合成するようにしてもよい。
また、上述のように、安全な走行が行われている車両に搭載された車載ナビゲーション装置から送信された走行軌跡情報に基づいて作成された進路案内画像に従って走行した場合であっても、ユーザによっては、走行し辛いことがある。そこで、この進路案内画像を作成する際には、ドライバーの運転特性に適した進路案内画像を抽出して交差点画像に合成するようにしてもよい。
この場合、制御部21は、走行軌跡情報などから車両毎に車載ナビゲーション装置を搭載した車両のドライバーの運転特性を検出する(運転特性検出手段)。また、制御部21は、同一の進入方向の道路を識別する進入リンクID及び退出方向の道路を識別する退出リンクIDが関連付けられた進路案内画像を記憶部22に複数記憶する(進路案内画像記憶手段)。そして、制御部21は、記憶部22(進路案内画像記憶手段)に記憶された複数の進路案内画像から、検出されたドライバー(車両毎)の運転特性に適した進路案内画像を抽出する(抽出手段)。そして、この抽出した進路案内画像を含む交差点情報を配信する。この交差点情報を受信した車載ナビゲーション装置は、抽出された進路案内画像を交差点画像に合成した交差点案内画像を表示装置9に表示する(表示手段)。このようにすることによって、ドライバーの運転特性に適した交差点案内画像を表示することができるので好ましい。
また、この進路案内画像を作成する際には、最も走行された走行軌跡に対応する進路案内画像を抽出して交差点画像に合成するようにしてもよい。
この場合、制御部21は、同一の進入方向の道路を識別する進入リンクID及び退出方向の道路を識別する退出リンクIDが関連付けられた進路案内画像を記憶部22に複数記憶する(進路案内画像記憶手段)。また、制御部21は、記憶部22(進路案内画像記憶手段)に記憶された複数の進路案内画像における走行軌跡の統計値をとる(統計手段)。そして、制御部21は、記憶部22(進路案内画像記憶手段)に記憶された複数の進路案内画像から、統計の結果から最も頻繁に走行された走行軌跡に対応する進路案内画像を抽出する(抽出手段)。そして、この抽出した進路案内画像を含む交差点情報を配信する。この交差点情報を受信した車載ナビゲーション装置は、抽出された進路案内画像を交差点画像に合成した交差点案内画像を表示装置9に表示する(表示手段)。このようにすることによって、最も多く走行された走行軌跡に基づいた交差点案内画像を表示することができるので好ましい。
また、交差点の走行軌跡は、対向車線を走行する車両の有無によってもかわることがある。そこで、車両の車速(交差点で停車したか否かなど)に応じて進路案内画像を抽出して交差点画像に合成するようにしてもよい。つまり、進路案内画像を作成する際には、車両の車速(交差点で停車したか否かなど)に応じた走行軌跡毎に進路案内画像を作成する。そして、車両の車速(交差点で停車したか否かなど)に応じた進路案内画像を抽出して交差点画像に合成するようにしてもよい。
ステップS54では、画像合成部21aは、作成した交差点画像、矢印画像(進路案内画像)を交差点画像を作成する元となる画像を撮像した進入方向の道路を識別する進入リンクID、及び進路案内画像を作成する元となる退出リンクIDと関連付けて合成画像保管部22bに保管する。換言すると、交差点画像を作成する元となる画像を撮像した進入方向の道路を識別する進入リンクID、及び進路案内画像を作成する元となる退出リンクIDに関連付けられた差点画像、矢印画像(進路案内画像)を含む交差点情報を合成画像保管部22bに保管する。
また、交差点画像のみを用いる場合は、この交差点画像に対して、交差点画像を作成する元となる画像を撮像した進入方向の道路を識別する進入リンクIDを関連付けた交差点情報を合成画像保管部22bに保管する。さらに、進路案内画像のみを用いる場合は、この進路案内画像に対して、進路案内画像を作成する元となる進入リンクID及び退出リンクIDを関連付けた交差点情報を合成画像保管部22bに保管する。
このようにすることによって、車両に搭載された交差点案内装置は、交差点の近辺に設けられた目印となりうる建造物や右左折先の道路などが車両や通行人などの移動体で隠れてしまうことが抑制された交差点画像に、実際の車両が走行した走行軌跡に基づいて作成された進路案内画像を合成した画像を表示することができる。従って、交差点画像及び進路案内画像を表示することによって交差点案内を行う際に、交差点における車両の進入方向からの全体像を把握しやすくしつつ、走行すべき進路も把握しやすくでき、交差点案内を把握しやすくすることができる。
例えば、図9(a)〜図9(c)に示す画像は、移動体を消去するまえの交差点の画像である。この例のように、交差点は、交差点付近の建造物や道路などが他車両によって隠れてしまっていることがある。これに対して、本実施の形態にて作成された交差点画像は、図11のようになるので、交差点の近辺に設けられた目印となりうる建造物や右左折先の道路などが車両や通行人などの移動体で隠れてしまうことを抑制することができる。
また、交差点画像のみを用いる場合であっても、このようにすることによって、車両に搭載された車載ナビゲーション装置は、交差点案内の対象となる交差点に車両が進入する際に、その交差点の進入方向から撮像したものであり、車両や通行人などが写っていない交差点の画像(交差点画像)を表示することができる。つまり、この交差点画像においては、交差点の近辺に設けられた目印となりうる建造物や右左折先の道路などが車両や通行人などの移動体で隠れてしまうことを抑制できる。従って、交差点の画像を表示することによって交差点案内を行う際に、交差点における車両の進入方向からの全体像を把握しやすくでき、交差点案内を把握しやすくすることができる。
さらに、進路案内画像のみを用いる場合であっても(交差点画像は、従来のように車両や通行人などの移動体が写りこんだ写真又は画像処理にて作成されたグラフィック画像を用いる。)、このようにすることによって、車両に搭載された車載ナビゲーション装置は、交差点画像(車両や通行人などの移動体が写りこんだ写真又は画像処理にて作成されたグラフィック画像)に実際の車両が走行した走行軌跡に基づいて作成された進路案内画像を合成した画像を表示することができる。従って、交差点画像及び進路案内画像を表示することによって交差点案内を行う際に、交差点において走行すべき進路も把握しやすくでき、交差点案内を把握しやすくすることができる。
また、上述の交差点画像は、定期的に更新するようにしてもよい。建造部などは、恒久的に存在するものではない。交差点の景色は、建造物の変化によってもかわる。よって、定期的に交差点画像を更新することによって、比較的新しい交差点の画像を用いて交差点案内を行なうことができる。換言すると、古い交差点画像を用いた交差点案内を抑制できる。この場合、画像合成部21aは、定期的(例えば、1年毎など)に図6のフローチャートに示す処理動作を実行する。
また、交差点画像を作成する際には、対象となる交差点付近に道路工事を行っている場合は、そのときに撮像された画像は採用しないようにしてもよい。交差点の景色は、道路工事を行っているときには変化する。よって、このようにすることによって、工事中の交差点画像を用いて交差点案内を行なうことを抑制できる。
この場合、例えば、車載ナビゲーション装置は、VICS受信機5などによって交通情報を受信して、撮像した交差点の画像をセンターに送信する際に、この交差点に関連する交通情報を関連付けて送信する。そして、画像合成部21aは、道路工事を示す交通情報が関連付けられた画像は、合成画像を作成するための画像としては採用しないようにする。なお、車載ナビゲーション装置は、撮像した交差点の画像をセンターに送信する際に、VICS受信機5にて、この交差点に関連する道路工事を示す交通情報を受信した場合は、この画像をセンターに送信しないようにしてもよい。
また、交差点の画像、進入リンクIDを取得する場合、交差点の近傍に設置された路上カメラ(路上撮像手段)にて交差点の進入方向から撮像された交差点の複数の画像と共に、画像が撮影された交差点への進入方向に対応する道路を識別する進入リンクIDとを取得するようにしてもよい。
このように、交差点の近傍に設置された路上カメラにて撮像された交差点の画像を取得することによって、略同じ領域を撮像した複数の画像を取得することができる。また、車両や通行人などの移動体の少ないときの交差点の画像を撮像することができる。よって、精度良く、移動体を消去した交差点画像を作成することができる。また、交差点の近傍に設置された路上カメラを採用する場合、路上カメラは固定されているため、画像が撮影された交差点への進入方向に対応する道路は容易に特定することができる。よって、進入方向の道路を識別する進入リンクIDを容易に取得することができる。
また、センター側装置は、各交差点の近傍に通信用のアンテナなどを配置して、その交差点における交差点画像を作成する元となる画像が撮像された進入方向の道路の所定領域に対して交差点情報を配信するようにしてもよい。このようにすることによって、道路を識別する道路識別情報などを用いることなく交差点に進入してくる車両に対して、その交差点画像を適切に配信することができる。
(変形例1)
なお、カメラ6にて撮像した交差点の画像には空が写ることもある。空の状況(色や雲の状態など)は、時間、季節、天候などによって左右されるものである。換言すると、空の状況は、刻々と変化するものである。従って、カメラ6にて撮像された空の画像に関しても、撮像する時間、季節、天候などに左右される。例えば、図13(a)に示すように、ある撮像タイミングでは、空100の画像における区画Sに雲110が含まれる。これに対して、図13(b)に示すように、別の撮像タイミングでは、空100の画像における区画Sに雲110が含まれない。このように、空の画像は、同じ絵柄となる可能性が低い。
よって、空の画像の場合、建造物のように特徴点を比較適合して、建造物以外を削除合成することが難しい。つまり、上述の図6のフローチャートにおけるステップS43〜S46に示すような方法で交差点画像を作成しようとした場合、区画に空が含まれると、この区画の絵柄を固定することが難しい。空だけが写っている区画に関しては、上述のように中間色で補完することができる(S50)。しかしながら、一つの区画に空と建造物が含まれると、建造物におけるこの区画に含まれる部位が中間色で補完されてしまうことになる。
そこで、空が写った区画を固定するために、交差点画像のベースとなる空が写った画像(以下、ベース画像とも称する)を決めておき、このベース画像及び他の2枚の画像(以下、比較画像とも称する)を区画毎に比較する方法を採用すると好ましい。この場合、ベース画像と他の2枚の画像とにおいて、絵柄が2枚以上一致する区画においては、この絵柄をベース画像に上書きする。逆に、絵柄が2枚以上一致しない区画においては、ベース画像の絵柄を採用する。換言すると、比較手段の比較結果において、少なくとも2枚の画像で同じ絵柄となる区画は、ベース画像における対応する区画の絵柄として、この少なくとも2枚の画像で同じであった絵柄を残す。一方、ベース画像を含む全ての画像において、絵柄が同じでない区画は、ベース画像における該区画の絵柄を残す(交差点画像作成手段)。
図13(a)〜(c)を一例に採用して、具体的に説明する。図13(a)は、あるタイミングで撮像された交差点の画像である。図13(b)は、図13(a)の画像が撮像されたタイミングとは異なるタイミングで撮像された交差点の画像である。また、ベース画像(図示省略)は、図13(a)の画像、及び図13(b)の画像の両方と建造物に関しては一致するが、空の状態は異なるものとする。
ここで、図13(a),(b)における区画Sに注目する。図13に示す画像では、空100の画像における区画Sに雲110が含まれる。これに対して、図13(b)に示す画像では、空100の画像における区画Sに雲110が含まれない。さらに、ベース画像における対応する区画Sは、図13(b)に示す画像及び図13(b)に示す画像の両方と異なる。
この場合、区画Sの絵柄は、ベース画像、図13(a)に示す画像、図13(b)に示す画像のいずれにおいても異なることになる。よって、区画Sの絵柄には、ベース画像における区画Sの絵柄を採用する。このようにすることによって、一つの区画に空と建造物が含まれた場合であっても、この区画を空と建造物が含まれる絵柄に固定することができる。また、建造物におけるこの区画に含まれる部位が中間色で補完されることを抑制できる。よって、図13(c)に示すような、車両や通行人などの移動体が消去され、かつ、空と建造物とが含まれる区画の絵柄が中間色で補完されにくい交差点画像を作成することができる。
なお、センター側装置(サーバー)20は、画像を撮像した時間(例えば、時刻や、昼であるか夜であるか、又は時間帯など)、季節、天候などからベース画像(空の画像の色)を決定し、それぞれの状況毎に提供できる画像を記憶部22に保存しておくと好ましい。
ここで、図14、図15に基づいて、変形例1におけるナビゲーション装置及びセンター側装置の処理動作に関して説明する。
まず、図14に示す、ナビゲーション装置の送信処理動作に関して説明する。この図14のフローチャートに示される送信処理動作は、例えば、ナビゲーション装置に電源が供給されているときに実行されるものである。なお、このナビゲーション装置の送信処理動作は、各交差点における交差点情報を作成するために行われる処理である。
ステップS61〜S63は、図3のフローチャートにおけるステップS11〜S13と同様であるため、説明は省略する。
ステップS64では、ナビECU4は、この撮像した交差点の画像、交差点の画像を撮影した時に車両が位置していた道路(つまり、進入方向の道路)を識別するリンクID(進入リンクID)、車両がその交差点から退出した退出方向の道路を識別するリンクID(退出リンクID)、画像を撮像した進入方向の道路から退出方向の道路まで車両が走行した交差点における走行軌跡の座標情報を含む走行軌跡情報に加えて、撮像したときの状況(状況を示す状況情報)を関連付けて外部メモリ8などに記憶(保管)する。この状況としては、撮像したときの時間(例えば、時刻や、昼であるか夜であるか、又は時間帯など)、季節、天候などを採用することができる。
ステップS65では、ナビECU4は、交差点の通過した後、ステップS64にて記憶した交差点の画像、交差点の画像を撮影した時に車両が位置していた道路(つまり、進入方向の道路)を識別するリンクID(進入リンクID)、車両がその交差点から退出した退出方向の道路を識別するリンクID(退出リンクID)、画像を撮像した進入方向の道路から退出方向の道路まで車両が走行した交差点における走行軌跡の座標情報を含む走行軌跡情報、及び状況を示す状況情報を通信装置7を介してセンターに送信する。なお、変形例1においても、上述の実施の形態と同様に、交差点画像のみを用いる場合は、退出リンクIDや走行軌跡情報を用いる必要はない。
次に、図15に示す、センター側装置20の情報作成処理動作に関して説明する。この図15のフローチャートに示される送信処理動作は、例えば、センター側装置に電源が供給されており、ナビゲーション装置から画像が送信されてきたときに実行されるものである。
ステップS71では、センター側装置20の制御部21は、ナビゲーション装置から送信されてきた画像を状況毎にベース画像が記憶部22に記憶されているか否かを確認する。
ステップS72では、センター側装置20の制御部21は、記憶部22にベース画像が無い場合は、ステップS71にてナビゲーション装置から送信されてきた画像をベース画像とする。一方、センター側装置20の制御部21は、記憶部22にベース画像が有った場合(例えば、状況が合致する画像があった場合)は、送信されてきた画像をベース画像と比較する為の画像(比較画像)とする。
つまり、センター側装置20の制御部21は、取得した画像から交差点画像のベースとなるベース画像を決定する(ベース画像決定手段)。
ステップS73では、センター側装置20の制御部21は、図6のフローチャートにおけるステップS43,44と同様に、ベース画像と比較画像2枚とを、それぞれ複数の区画に分割して、区画毎に比較する。なお、ベース画像と比較するための比較画像が2枚以上ない場合は、図15に示す処理を終了する。
ステップS74では、センター側装置20の制御部21は、少なくとも2枚の画像で同じ絵柄となる区画があった場合、この絵柄とベース画像における対応する区画の絵柄とを入れ替えて、比較対象外として固定する。すなわち、2枚の比較画像において一致した絵柄を、交差点画像におけるこの区画の絵柄として採用して、以降の区画毎の比較は行わない。換言すると、2枚の比較画像において対応関係にある区画(すなわち、同じ区画であり、比較対象の区画)の絵柄が一致するとともに、この絵柄がベース画像における対応関係にある区画の絵柄と異なる場合は、ベース画像におけるこの区画の絵柄を、2枚の比較画像で一致した絵柄と入れ替えて、比較対象外として固定する。なお、2枚の比較画像のいずれか一枚と、ベース画像とで、同じ絵柄となった場合は、ベース画像におけるこの区画の絵柄を、比較対象外として固定する。
なお、空を含む区画は、同じ絵柄が得られる可能性が低く固定されにくいため、ステップS75では、センター側装置20の制御部21は、各区画における入れ替えた枚数、又は、比較画像との比較回数などが閾値を超える場合、この区画に関しては、ベース画像における対応する区画の絵柄を使用可能な絵柄とする。各区画における入れ替えた枚数、又は、比較画像との比較回数などが閾値を超えても、絵柄が一致しない区画に関しては、ベース画像における対応する区画の絵柄を使用可能な絵柄とする。すなわち、区画毎の比較を終了して、交差点画像に採用する。
また、全ての画像の組み合わせで比較が終了した時点で、一致していない区画は、ベース画像における対応する区画の絵柄を交差点画像に採用するようにしてもよい。
ステップS76では、センター側装置20の制御部21は、使用可能となった区画の絵柄を、案内用に車載ナビゲーション装置に送信できるように保存(保管)する。そして、ステップS73に戻る。なお、全ての区画において、絵柄が固定されるまでステップS73〜78を繰り返し実行する。
なお、ベース画像は、上述のように時間、季節、天候などの状況に応じて決定する方法と、ユーザがどのような状況のベース画像が良いかを選択し、選択されたベース画像に決定する方法がある。
このようにすることによって、図13(c)に示すような、車両や通行人などの移動体が消去され、かつ、空と建造物とが含まれる区画においては空と建造物とが含まれる絵柄に固定された交差点画像を作成することができる。また、空と建造物とが含まれる区画が中間色で補完されにくい交差点画像を作成することができる。
(変形例2)
一般的に、道路には、複数の車線(例えば、直進用の車線と右折用の車線(右折専用車線)や、直進用の車線と左折用の車線(左折専用車線)や、直進用の車線と右折用の車線と左折用の車線など)によって構成されるものがある。このように、複数の車線を有する道路においては、交差点を撮像した画像は、どの車線で撮像したかによって異なるものである。
例えば、直進又は右折専用の車線と、左折用の車線とがある道路を例として説明する。図16(a)〜(c)は、直進又は左折用の車線にある車両にて撮像した撮像画像から交差点画像を作成する際のイメージ図である。一方、図17(a)〜(c)は、図16に示す道路と同じ道路における右折用の車線にある車両にて撮像した撮像画像から交差点画像を作成する際のイメージ図である。この図16と図17とから明らかなように、直進又は左折用の車線にある車両にて撮像した撮像画像と右折用の車線にある車両にて撮像した撮像画像とは異なる。例えば、図16と図17に示すように、建造物200や道路標示330などの角度などが異なる。
そこで、道路データに車線に関する車線情報もいれておき、どの車線を通ったかの情報も管理し、車線毎に交差点画像を管理・処理し、どの車線を走行しているかにより案内に適した交差点画像を提供できるようにすると好ましい。
つまり、車載ナビゲーション装置は、上述の実施の形態に加えて、道路上の走行車線を識別する道路識別情報を含む地図データを取得し(地図データ取得手段)、設定された交差点に車両が進入する進入方向の道路及び走行車線を識別する道路識別情報を特定する(道路識別情報特定手段)。一方、センター側装置は、上述の実施の形態に加えて、取得した画像が撮像された交差点への進入方向の道路及び走行車線を識別する道路識別情報を取得し(第1識別情報取得手段)、交差点画像に対して、交差点画像を作成する元となる画像を撮像した進入方向の道路及び走行車線を識別する道路識別情報を関連付ける(交差点画像作成手段)。
具体的には、ナビECU4は、撮像した交差点の画像、交差点の画像を撮影した時に車両が位置していた道路(つまり、進入方向の道路)を識別するリンクID(進入リンクID)、車両がその交差点から退出した退出方向の道路を識別するリンクID(退出リンクID)、画像を撮像した進入方向の道路から退出方向の道路まで車両が走行した交差点における走行軌跡の座標情報を含む走行軌跡情報に加えて、交差点の画像を撮影した時に車両が位置していた車線に関する車線情報を地図データ入力器2から取得(地図データ取得手段)して、これらを関連付けて外部メモリ8などに記憶(保管)する。また、ナビECU4は、交差点の通過した後、この記憶した交差点の画像、進入リンクID、退出リンクID、走行軌跡情報、及び車線情報を通信装置7を介してセンターに送信する。
さらに、ナビECU4は、この交差点への進入方向の道路を識別する進入リンクID、退出方向の道路を識別する退出リンクID、及び車線情報を含む配信要求信号を送信する(要求手段)。このとき、ナビECU4は、地図データ入力器2から地図データ(リンクデータ、設定した案内経路に関するデータなど)を取得(地図データ取得手段)すると共に、位置検出部1から車両の現在位置を取得(位置取得手段)する。これによって、交差点案内の対象として設定した交差点への進入方向の道路を識別するリンクID(進入リンクID)に加えて、その交差点から車両が退出する退出方向の道路を識別するリンクID(退出リンクID)、及び走行車線を特定する(道路識別情報特定手段)。そして、この交差点への進入方向の道路を識別する進入リンクID及び退出方向の道路を識別する退出リンクID、及び走行車線を含む配信要求信号を送信する(要求手段)。つまり、このようにして、設定された交差点の交差点情報を取得する(交差点情報取得手段)。
一方、センター側装置20の制御部21は、取得した画像が撮像された交差点への進入方向の道路を識別する進入リンクID、進路案内画像を作成する元となる退出リンクID、及び走行車線を識別する道路識別情報を取得する(第1識別情報取得手段)。また、センター側装置20の制御部21は、画像合成部21aにて作成した交差点画像、矢印画像(進路案内画像)を交差点画像を作成する元となる画像を撮像した進入方向の道路を識別する進入リンクID、進路案内画像を作成する元となる退出リンクID、及び車線情報を関連付(交差点画像作成手段)けて合成画像保管部22bに保管する。
そして、センター側装置20の制御部21は、通信装置30にて受信した配信要求信号に該当する交差点情報を、配信要求信号を送信した車載ナビゲーション装置(通信装置7)に対して送信する(交差点情報配信手段)。
なお、変形例2においても、上述の実施の形態と同様に、交差点画像のみを用いる場合は、退出リンクIDや走行軌跡情報を用いる必要はない。
自車(車両)の車線判断方法(すなわち、車両が位置している車線の判断方法)は、カメラ6の画像から走行車線を特定する方法や、GPS受信機1cからの信号によって走行車線を特定する方法などがある。
このようにすることによって、車両が位置している車線に適した交差点画像を含む交差点情報を取得できるので好ましい。つまり、車両が位置している車線に適した交差点画像をユーザに提供することができるので好ましい。
なお、上述の実施の形態においては、ナビECU4は、車両の現在位置が交差点の手前L[m]であると判定した場合に、カメラ6にて交差点を撮像する例を採用した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。交差点の画像は、できるだけ歩行者が少ない方が望ましい。つまり、交差点の画像は、できるだけ歩行者が少ない場所及びタイミングで撮像する方が望ましい。
そこで、ナビECU4は、車両が先頭で停止した直後又は車両が先頭で停止した状態から走行を再開した直後に、カメラ6にて交差点を撮像すると好ましい。なお、車両が先頭で停止した状態とは、停止線と自車両との間に他の車両がない状態である。
なお、停止した直後とは、車両のアクセルスイッチ(図示省略)からの信号に基づいて、車両のアクセル(図示省略)の踏み込みが解除されたと判定した時や、車両の車速センサからの信号に基づいて、車両が停止したと判定した時などである。また、再開した直後とは、両のアクセルスイッチ(図示省略)からの信号に基づいて、車両のアクセル(図示省略)が踏み込まれたと判定した時や、車両の車速センサからの信号に基づいて、車両が走行を開始したと判定した時、さらには、カメラ6からの信号に基づいて、信号機が走行禁止を示す状態(例えば、赤信号)から走行可能を示す状態(例えば、青信号)に切り替わったと判定した時などである。
また、この車両が先頭で停止したか否かの判定は、例えば、車速センサ(図示省略)からの信号に基づいて車速が0km/hであると判定し、かつ、白線検出装置(図示省略)からの信号に基づいて車両の下又は車両の所定距離前方(車両の進行方向における前方)に停止線があると判定したか否かによって行うことができる。他にも、車速センサ(図示省略)からの信号に基づいて車速が0km/hであると判定し、かつ、地図データ入力器2からのデータ及びGPS受信機1cからの信号に基づいて車両が停止線上又は停止線の所定距離手前に位置すると判定したか否かによって行うことができる。
このようにすることによって、横断歩道を歩いている歩行者などの移動体が少ない交差点の画像を撮像することができる。
なお、上述の実施の形態においては、ユーザに対して、車両が交差点に進入する前に撮像された画像に基づいて作成された交差点画像を提供する例を採用した。しかしながら、車両が交差点に進入する前に撮像された画像に加えて、車両が交差点を曲がっている途中に撮像された画像に基づいて作成された画像をユーザに提供するようにしてもよい。
つまり、センター側装置は、同一の交差点内において、同一の退出方向を撮像した複数の画像も取得する(画像取得手段)。また、交差点画像のみを用いる場合であっても、取得した画像が撮像された交差点からの退出方向の道路を識別する道路識別情報を取得する(第1識別情報取得手段)。そして、交差点画像に対して、交差点画像を作成する元となる画像を撮像した退出方向の道路を識別する道路識別情報を関連付ける(交差点画像作成手段)。一方、車載ナビゲーション装置は、交差点画像のみを用いる場合であっても、設定された交差点から車両が退出する退出方向の道路を識別する道路識別情報を特定する(道路識別情報特定手段)。また、車両が交差点に進入すると、表示している交差点画像から退出方向を撮像した画像に基づいて作成された交差点画像に切り替える(表示手段)。
具体的には、ナビECU4は、交差点を曲がっている途中で、カメラ6にて車両の進行方向(すなわち、交差点からの退出方向)を撮像する。なお、車両が交差点を曲がっている途中の画像は、ジャイロスコープ1aからの信号に基づいて、車両の進行方向が所定角度曲がったタイミングで撮像することができる。また、GPS受信機1cからの信号に基づいて、車両が交差点内に位置するタイミングで撮像することもできる。これによって、車両の退出先が写った画像を撮像することができる。
そして、センター側装置は、ここで撮像された画像に関しても、上述の交差点画像を作成するのと同様の処理(例えば、図6のフローチャートにおけるステップS43〜54)を施して、車載ナビゲーション装置に送信する。なお、この画像をユーザに対して提供する際には、まず、車両が交差点に進入する前に撮像された画像に基づいて作成された交差点画像を提供する。そして、車両の進行方向が所定角度曲がったタイミング、又は、車両が交差点内に位置するタイミングで、車両が交差点を曲がっている途中に撮像された画像に基づいて作成された画像をユーザに提供する。
なお、交差点の近傍に設置された路上カメラにて撮像された交差点の画像を用いる場合は、撮像アングルを変更することによって、車両が交差点を曲がっている途中に撮像された画像と同等の画像を撮像するようにしてもよい。
このようにすることによって、交差点の退出先の道路をより一層明確にすることができる。つまり、交差点案内を行う際に、交差点における車両の退出先の道路を把握しやすくすることができるので好ましい。