JP2016207063A - 自動運転支援システム、自動運転支援方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

自動運転支援システム、自動運転支援方法及びコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】車両の進行方向前方に複数の案内制限区間がある場合であっても、各案内制限区間に対する案内や車両制御を適切に行うことを可能にした自動運転支援システム、自動運転支援方法及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】車両において自動運転支援が実施されている場合に、自動運転支援の実施が制限される実施制限区間が車両の進行方向前方に複数あるか否か判定し、複数の実施制限区間があると判定された場合に、複数の実施制限区間毎に車両が実施制限区間の開始点に到達するまでの所要時間が予備動作所要時間となる地点である動作開始地点を特定し、複数の実施制限区間毎に特定された動作開始地点の位置関係に基づいて、複数の実施制限区間に対する車両の制御又は案内を統合するか否が判定し、判定結果に従って車両の制御又は案内を実施するように構成する。
【選択図】図17

Description

本発明は、車両において自動運転支援を行う自動運転支援システム、自動運転支援方法及びコンピュータプログラムに関する。
近年、車両の走行形態として、ユーザの運転操作に基づいて走行する手動走行以外に、ユーザの運転操作の一部又は全てを車両側で実行することにより、ユーザによる車両の運転を補助する自動運転支援システムについて新たに提案されている。自動運転支援システムでは、例えば、予め設定された速度や前方車両と一定の車間距離を維持した状態で同一車線の中心付近を継続して走行するようにステアリング、駆動源、ブレーキ等の車両制御が自動で行われる。ここで、自動運転支援システムによる走行はユーザの運転に係る負担を軽減できるメリットがあるが、どのような場所でも自動運転支援が実施できるわけではなく、自動運転支援の実施ができなかったり、実施する為に一定の条件を満たす必要のある区間(以下、実施制限区間という)がある。
例えば、カーブ形状を有する区間では、車速が速いと自動運転支援では適切にカーブ形状に沿って走行させることが難しいので、車速がカーブの曲率半径に応じた速度以下であることが自動運転支援を実施する条件となる。一方、車線の区画線が消えている又はカメラで認識できない程度まで薄くなっている区間では、逆に車速が遅いと車両が走行すべき車線を特定することができない時間が長くなり、自動運転支援により走行させることが難しくなるので、車速が所定速度以上であることが自動運転支援を実施する条件となる。また、合流点や交差点等の複数の道路が接続する区間では、周辺状況に応じた臨機応変な車両行動をとることが必要となり自動運転支援を実施することができない。
そこで、上記のような実施制限区間が車両の進行方向前方にある場合には、事前に実施制限区間の存在をユーザに対して案内したり、実施制限区間に対する車両制御(例えば減速制御)を行う必要がある。特に複数の実施制限区間が存在する場合においては、どのような案内や車両制御を行うかが重要である。例えば特開2014−235054号公報には、車両の進行方向前方の所定距離以内に交差点が接近したタイミングで交差点の車線毎の通行区分と車両の通過方向を示すプレートを表示し、特に所定距離以内に複数の交差点がある場合には、通過順にプレートを並べて表示することについて提案されている。
特開2014−235054号公報(第7−9頁、図4)
しかしながら、交差点に対する案内であれば上記特許文献1のように案内開始条件(特許文献1では車両から所定距離以内に位置すること)を満たした交差点から順に案内を行う方法であっても問題は生じないが、案内制限区間に対する案内や車両制御を上記特許文献1のように案内開始条件を満たした順に行う構成とすると、以下の問題が生じていた。
ここで、案内制限区間に対する案内や車両制御は、実施制限区間に車両が到達するまでに、実施制限区間を走行する為の準備を行う為の時間(以下、予備動作所要時間という)を確保できるタイミングで行う必要がある。尚、予備動作所要時間は、例えば実施制限区間が自動運転支援を実施する為に実施可能条件を満たす必要がある区間である場合には、車両の状態を実施可能条件を満たす状態へと移行させる為に必要な時間となる。そして、この予備動作所要時間は実施制限区間の種類毎に異なる。
従って、図19に示すように車両の進行方向前方に種類の異なる案内制限区間Aと案内制限区間Bがある場合であって、案内制限区間Aよりも案内制限区間Bの方が予備動作所要時間が長い場合には、案内制限区間Aに対する案内や車両制御を開始する地点aよりも案内制限区間Bに対する案内や車両制御を開始する地点bの方が手前側となる場合もある。その場合には、車両が先に通過する案内制限区間Aに対する案内や車両制御よりも、後に通過する案内制限区間Bに対する案内や車両制御が先に行われてしまうという問題が生じる。
本発明は前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、車両の進行方向前方に複数の案内制限区間がある場合であっても、各案内制限区間に対する案内や車両制御を適切に行うことを可能にした自動運転支援システム、自動運転支援方法及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
前記目的を達成するため本発明に係る自動運転支援システムは、車両において自動運転支援が実施されている場合に、自動運転支援の実施が制限される実施制限区間が前記車両の進行方向前方に複数あるか否か判定する区間判定手段と、前記区間判定手段によって複数の前記実施制限区間が前記車両の進行方向前方にあると判定された場合に、各実施制限区間の種類に基づいて設定される予備動作所要時間を複数の前記実施制限区間毎に取得する予備動作所要時間取得手段と、前記車両の車速を取得する車速取得手段と、前記車両の車速と前記予備動作所要時間に基づいて、複数の前記実施制限区間毎に前記車両が実施制限区間の開始点に到達するまでの所要時間が前記予備動作所要時間となる地点である動作開始地点を特定する地点特定手段と、複数の前記実施制限区間毎に特定された前記動作開始地点の位置関係に基づいて、複数の前記実施制限区間に対する前記車両の制御又は案内を統合するか否が判定する統合判定手段と、前記統合判定手段の判定結果に従って前記車両の制御又は案内を実施する制御実施手段と、を有する。
尚、「自動運転支援」とは、運転者の車両操作の少なくとも一部を運転者に代わって行う又は補助する機能をいう。
また、「自動運転支援の実施が制限される」とは、自動運転支援の一部または全てが実施できない状態に加えて、自動運転支援を実施する為に一定の条件を満たす必要がある状態についても含む。
また、本発明に係る自動運転支援方法は、自動運転支援の実施により車両の走行を支援する方法である。具体的には、区間判定手段が、車両において自動運転支援が実施されている場合に、自動運転支援の実施が制限される実施制限区間が前記車両の進行方向前方に複数あるか否か判定するステップと、予備動作所要時間取得手段が、前記区間判定手段によって複数の前記実施制限区間が前記車両の進行方向前方にあると判定された場合に、各実施制限区間の種類に基づいて設定される予備動作所要時間を複数の前記実施制限区間毎に取得するステップと、車速取得手段が、前記車両の車速を取得するステップと、地点特定手段が、前記車両の車速と前記予備動作所要時間に基づいて、複数の前記実施制限区間毎に前記車両が実施制限区間の開始点に到達するまでの所要時間が前記予備動作所要時間となる地点である動作開始地点を特定するステップと、統合判定手段が、複数の前記実施制限区間毎に特定された前記動作開始地点の位置関係に基づいて、複数の前記実施制限区間に対する前記車両の制御又は案内を統合するか否が判定するステップと、制御実施手段が、前記統合判定手段の判定結果に従って前記車両の制御又は案内を実施するステップと、を有する。
また、本発明に係るコンピュータプログラムは、自動運転支援の実施により車両の走行を支援するプログラムである。具体的には、コンピュータを、車両において自動運転支援が実施されている場合に、自動運転支援の実施が制限される実施制限区間が前記車両の進行方向前方に複数あるか否か判定する区間判定手段と、前記区間判定手段によって複数の前記実施制限区間が前記車両の進行方向前方にあると判定された場合に、各実施制限区間の種類に基づいて設定される予備動作所要時間を複数の前記実施制限区間毎に取得する予備動作所要時間取得手段と、前記車両の車速を取得する車速取得手段と、前記車両の車速と前記予備動作所要時間に基づいて、複数の前記実施制限区間毎に前記車両が実施制限区間の開始点に到達するまでの所要時間が前記予備動作所要時間となる地点である動作開始地点を特定する地点特定手段と、複数の前記実施制限区間毎に特定された前記動作開始地点の位置関係に基づいて、複数の前記実施制限区間に対する前記車両の制御又は案内を統合するか否が判定する統合判定手段と、前記統合判定手段の判定結果に従って前記車両の制御又は案内を実施する制御実施手段と、して機能させる。
前記構成を有する本発明に係る自動運転支援システム、自動運転支援方法及びコンピュータプログラムによれば、車両の進行方向前方に複数の案内制限区間がある場合であっても、各案内制限区間に対する案内や車両制御を適切に行うことが可能となる。その結果、自動運転支援をできる限り継続して実施することが可能となる。
本実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示したブロック図である。 実施制限区間DBの記憶領域の一例を示した図である。 実施制限区間の一例を示した図である。 実施制限区間の一例を示した図である。 実施制限区間の一例を示した図である。 予備動作対応テーブルの一例を示した図である。 本実施形態に係る自動運転支援プログラムのフローチャートである。 手動運転への引き継ぎ案内を行う場合について説明した図である。 車両の制御や案内が統合されていない状態で実施される案内及び車両制御を説明した図である。 車両の制御や案内が統合されていない状態で実施される案内及び車両制御を説明した図である。 複数の案内制限区間に対する車両の制御や案内が統合された状態で実施される案内及び車両制御を説明した図である。 複数の案内制限区間に対する車両の制御や案内が統合された状態で実施される案内及び車両制御を説明した図である。 複数の案内制限区間に対する車両の制御や案内が統合された状態で実施される案内及び車両制御を説明した図である。 実施制限区間の開始点の位置を案内する案内例を示した図である。 車両が実施制限区間内にいることを案内する案内例を示した図である。 統合分離処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。 複数の案内制限区間に対する車両の制御や案内を統合する例について示した図である。 統合した車両の制御や案内について統合を解除する例を示した図である。 従来技術の問題点について説明した図である。
以下、本発明に係る自動運転支援システムを、ナビゲーション装置に具体化した一実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、本実施形態に係るナビゲーション装置1の概略構成について図1を用いて説明する。図1は本実施形態に係るナビゲーション装置1を示したブロック図である。
図1に示すように本実施形態に係るナビゲーション装置1は、ナビゲーション装置1が搭載された車両の現在位置を検出する現在位置検出部11と、各種のデータが記録されたデータ記録部12と、入力された情報に基づいて、各種の演算処理を行うナビゲーションECU13と、ユーザからの操作を受け付ける操作部14と、ユーザに対して車両周辺の地図やナビゲーション装置1で設定されている案内経路(車両の走行予定経路)に関する情報等を表示する液晶ディスプレイ15と、経路案内に関する音声ガイダンスを出力するスピーカ16と、記憶媒体であるDVDを読み取るDVDドライブ17と、プローブセンタやVICS(登録商標:Vehicle Information and Communication System)センタ等の情報センタとの間で通信を行う通信モジュール18と、から構成されている。また、ナビゲーション装置1はCAN等の車載ネットワークを介して、ナビゲーション装置1の搭載された車両に対して設置された車外カメラ19や各種センサが接続されている。更に、ナビゲーション装置1の搭載された車両に対する各種制御を行う車両制御ECU20とも双方向通信可能に接続されている。また、自動運転開始ボタン等の車両に搭載された各種操作ボタン21についても接続されている。
以下に、ナビゲーション装置1を構成する各構成要素について順に説明する。
現在位置検出部11は、GPS22、車速センサ23、ステアリングセンサ24、ジャイロセンサ25等からなり、現在の車両の位置、方位、車両の走行速度、現在時刻等を検出することが可能となっている。ここで、特に車速センサ23は、車両の移動距離や車速を検出する為のセンサであり、車両の駆動輪の回転に応じてパルスを発生させ、パルス信号をナビゲーションECU13に出力する。そして、ナビゲーションECU13は発生するパルスを計数することにより駆動輪の回転速度や移動距離を算出する。尚、上記4種類のセンサをナビゲーション装置1が全て備える必要はなく、これらの内の1又は複数種類のセンサのみをナビゲーション装置1が備える構成としても良い。
また、データ記録部12は、外部記憶装置及び記録媒体としてのハードディスク(図示せず)と、ハードディスクに記録された地図情報DB31、実施制限区間DB32、予備動作対応テーブル33、所定のプログラム等を読み出すとともにハードディスクに所定のデータを書き込む為のドライバである記録ヘッド(図示せず)とを備えている。尚、データ記録部12をハードディスクの代わりにフラッシュメモリやメモリーカードやCDやDVD等の光ディスクにより構成しても良い。また、地図情報DB31、実施制限区間DB32、予備動作対応テーブル33は外部のサーバに格納させ、ナビゲーション装置1が通信により取得する構成としても良い。
ここで、地図情報DB31は、例えば、道路(リンク)に関するリンクデータ、ノード点に関するノードデータ、経路の探索や変更に係る処理に用いられる探索データ、施設に関する施設データ、地図を表示するための地図表示データ、各交差点に関する交差点データ、地点を検索するための検索データ等が記憶された記憶手段である。
また、リンクデータとしては、道路を構成する各リンクに関してリンクの属する道路の幅員、勾(こう)配、カント、バンク、路面の状態、合流区間、道路構造、道路の車線数、車線数の減少する箇所、幅員の狭くなる箇所、踏切り等を表すデータが、コーナに関して、曲率半径、交差点、T字路、コーナの入口及び出口等を表すデータが、道路属性に関して、降坂路、登坂路等を表すデータが、道路種別に関して、国道、県道、細街路等の一般道のほか、高速自動車国道、都市高速道路、自動車専用道路、一般有料道路、有料橋等の有料道路を表すデータがそれぞれ記録される。
また、ノードデータとしては、実際の道路の分岐点(交差点、T字路等も含む)や各道路に曲率半径等に応じて所定の距離毎に設定されたノード点の座標(位置)、ノードが交差点に対応するノードであるか等を表すノード属性、ノードに接続するリンクのリンク番号のリストである接続リンク番号リスト、ノードにリンクを介して隣接するノードのノード番号のリストである隣接ノード番号リスト、各ノード点の高さ(高度)等に関するデータ等が記録される。
また、実施制限区間DB32は、全国の各道路において自動運転支援の実施が制限される実施制限区間について記憶されている。
ここで、車両の走行形態としては、ユーザの運転操作に基づいて走行する手動運転走行に加えて、ユーザの運転操作によらず車両が予め設定された経路や道なりに沿って自動的に走行を行う自動運転支援による走行が可能である。尚、自動運転支援による走行では、例えば、車両の現在位置、車両が走行する車線、周辺の他車両の位置を随時検出し、車両制御ECU20によって予め設定された経路や道なりに沿って走行するようにステアリング、駆動源、ブレーキ等の車両制御が自動で行われる。但し、本実施形態の自動運転支援による走行では、車線変更や右左折は行われず、ユーザが車線変更や右左折にかかる車両操作を行わない限りは基本的に車両は同一車線内を走行する。
本実施形態では特に以下の3種類の自動運転支援を行う。
(1)『定速走行』・・・予め決められた設定速度(例えば走行する道路の制限速度の90%)で同一車線内を走行する。
(2)『追従走行』・・・設定速度(例えば走行する道路の制限速度の90%)を上限として、前方車両との車間距離を一定距離(例えば10m)に保った状態で同一車線内を走行する。
(3)『車線維持』・・・車両が車線を逸脱することなく車線の中心付近を走行させる(例えばレーン・キーピング・アシスト)。
また、上記(1)〜(3)の自動運転支援に係る制御は全ての道路区間に対して行っても良いが、接続する他の道路との境界にゲート(有人無人、有料無料は問わない)が設けられた高速道路を走行する間のみにおいて行う構成としても良い。尚、車両が自動運転を行うことが可能な区間(以下、自動運転区間という)を走行する場合には必ず自動運転支援が行われるのではなく、ユーザにより自動運転支援を行うことが選択され、且つ実施制限区間外でのみ行われる。但し、実施制限区間内であっても走行中の実施制限区間の種類に応じた条件(以下、実施可能条件という)を車両が満たす場合については自動運転支援が実施される。即ち、実施制限区間は、自動運転支援が実施できない区間、及び自動運転支援を実施する為に所定の条件を満たす必要がある区間である。
そして、実施制限区間DB32には、全国の各道路に存在する実施制限区間について、該区間の始まる開始点と、該区間の終了する終了点と、実施制限区間の種類とが記憶されている。ここで、図2は実施制限区間DB32の記憶領域の一例を示した図である。
尚、本実施形態では、実施制限区間として特に以下の3種類の区間を規定する。
(A)カーブ形状を有する区間
(B)複数の道路が接続する区間
(C)車線の区画線が消えている又はカメラで認識できない程度まで薄くなっている区間
ここで、“(A)カーブ形状を有する区間”を車両が走行する場合には、図3に示すように車両50の車速とカーブの曲率半径Rに応じた外側向きの遠心力αが生じる。従って、自動運転支援によりカーブ形状を有する区間を適切に走行させる場合には、遠心力αが大きくならないようにカーブの曲率半径Rに応じた速度以下とする必要がある。尚、“カーブの曲率半径に応じた速度”とは、具体的にカーブ走行時に車両に生じる遠心力が閾値以下となる為の速度であり、カーブの曲率半径が小さいほど遅い速度となる。即ち、“(A)カーブ形状を有する区間”は、自動運転支援を実施する為に車両の車速がカーブの曲率半径に応じた速度以下である実施可能条件を満たす必要のある実施制限区間となる。
また、“(B)複数の道路が接続する区間”を車両が走行する場合には、図4に示すように車両50は信号機の点灯状態や周辺の他車両の動きをみて臨機応変な車両行動をとることが必要であり、自動運転支援により走行することは難しい。即ち、“(B)複数の道路が接続する区間”は、車両状態にかかわらず自動運転支援を実施できない実施制限区間となる。尚、図4では“(B)複数の道路が接続する区間”の例として、車両50が走行する道路が他の道路と合流する合流区間を示すが、車両50が走行する道路が複数の方向に分岐する分岐区間や、交差点等も該当する。
また、“(C)車線の区画線が消えている又はカメラで認識できない程度まで薄くなっている区間”を車両が走行する場合には、図5に示すように車両50に設置された車外カメラ19で自動運転支援を行うのに必要な道路情報である車線の区画線を認識できないこととなる。そして、車両50の車速が遅いと車両50が走行すべき車線を特定することができない時間が長くなり、自動運転支援の実施ができなくなる。自動運転支援により走行させる為には、区画線を認識できない時間が許容時間(例えば3秒)以下となる実施可能条件を満たす車速である必要がある。即ち、“(C)車線の区画線が消えている又はカメラで認識できない程度まで薄くなっている区間”は、自動運転支援を実施する為に区画線を認識できない時間が許容時間以下(即ち、車両の車速が所定速度以上)である実施可能条件を満たす必要のある実施制限区間となる。
そして、実施制限区間DB32に記憶される実施制限区間に関する情報は、地図情報に基づいて作成しても良いし、プローブセンタ等の外部サーバから取得しても良い。特に、“(C)車線の区画線が消えている又はカメラで認識できない程度まで薄くなっている区間”については地図情報に基づいて特定することができないので、外部サーバから取得するか、自車の区画線の検出履歴に基づいて作成するように構成する。
また、予備動作対応テーブル33は、実施制限区間DB32に記憶される実施制限区間の種類毎に、予備動作所要時間を規定したテーブルである。ここで、予備動作所要時間は、実施制限区間に車両が到達するまでに、実施制限区間を走行する為の準備を行う為に必要な時間である。図6は予備動作対応テーブル33の一例を示した図である。
図6に示すように予備動作対応テーブル33には、上述した(A)〜(C)の実施制限区間の種類毎に予備動作所要時間が規定されている。ここで、予備動作所要時間は、実施制限区間が車両の状態にかかわらず自動運転支援の実施できない区間(例えば(B))である場合には、自動運転支援による走行から車両の乗員の運転操作による手動運転への引き継ぎを行わせる為に必要な時間となる。一方、実施制限区間が自動運転支援を実施する為に実施可能条件を満たす必要がある区間(例えば(A)又は(C))である場合には、車両の状態を実施可能条件を満たす状態へと移行させる為に必要な時間となる。従って、実施可能条件が厳しい実施制限区間の種類程、長い時間が設定される。具体的には、“(A)カーブ形状を有する区間”は“(C)車線の区画線が消えている又はカメラで認識できない程度まで薄くなっている区間”よりも長い予備動作所要時間が規定される。
そして、ナビゲーションECU13は、後述のように車両の進行方向前方に実施制限区間がある場合に、実施制限区間の開始点に到達するまでの所要時間が該実施制限区間に規定された予備動作所要時間以下か否か判定し、予備動作所要時間以下であると判定された場合に、実施制限区間において自動運転支援が継続して実施可能か否か(即ち、車両の状態が実施可能条件を満たすか否か)を判定する。そして、車両の状態が実施可能条件を満たさないと判定された場合には、車両の状態が実施可能条件を満たす状態へと移行する為の車両の制御又は案内を行う。一方、車両の進行方向前方にある実施制限区間が、車両の状態にかかわらず自動運転支援の実施できない区間である場合には、実施制限区間の開始点に到達するまでの所要時間が該実施制限区間に規定された予備動作所要時間以下となったタイミングで、手動運転への引き継ぎの案内を行う。更に、車両の進行方向前方に複数の実施制限区間がある場合であって特定の条件を満たす場合には、実施制限区間毎に案内や制御を行うのではなく後述のように案内や車両制御を統合して行う場合もある。
一方、ナビゲーションECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)13は、ナビゲーション装置1の全体の制御を行う電子制御ユニットであり、演算装置及び制御装置としてのCPU41、並びにCPU41が各種の演算処理を行うにあたってワーキングメモリとして使用されるとともに、経路が探索されたときの経路データ等が記憶されるRAM42、制御用のプログラムのほか、後述の自動運転支援プログラム(図7参照)等が記録されたROM43、ROM43から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ44等の内部記憶装置を備えている。尚、ナビゲーションECU13は、処理アルゴリズムとしての各種手段を構成する。例えば、区間判定手段は、車両において自動運転支援が実施されている場合に、自動運転支援の実施が制限される実施制限区間が前記車両の進行方向前方に複数あるか否か判定する。予備動作所要時間取得手段は、複数の実施制限区間が車両の進行方向前方にあると判定された場合に、各実施制限区間の種類に基づいて設定される予備動作所要時間を複数の実施制限区間毎に取得する。車速取得手段は、車両の車速を取得する。地点特定手段は、車両の車速と予備動作所要時間に基づいて、複数の実施制限区間毎に車両が実施制限区間の開始点に到達するまでの所要時間が予備動作所要時間となる地点である動作開始地点を特定する。統合判定手段は、複数の実施制限区間毎に特定された動作開始地点の位置関係に基づいて、複数の実施制限区間に対する車両の制御又は案内を統合するか否が判定する。制御実施手段は、統合判定手段の判定結果に従って車両の制御又は案内を実施する。
操作部14は、走行開始地点としての出発地及び走行終了地点としての目的地を入力する際等に操作され、各種のキー、ボタン等の複数の操作スイッチ(図示せず)から構成される。そして、ナビゲーションECU13は、各スイッチの押下等により出力されるスイッチ信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。尚、操作部14は液晶ディスプレイ15の前面に設けたタッチパネルによって構成することもできる。また、マイクと音声認識装置によって構成することもできる。
また、液晶ディスプレイ15には、道路を含む地図画像、交通情報、操作案内、操作メニュー、キーの案内、案内経路(走行予定経路)に沿った案内情報、ニュース、天気予報、時刻、メール、テレビ番組等が表示される。特に、車両の前方に実施制限区間が接近した場合には、実施制限区間の開始点の位置を案内する。更に、車両が実施制限区間内に位置する場合には、車両が実施制限区間内に位置することも案内する。尚、液晶ディスプレイ15の代わりに、HUDやHMDを用いても良い。
また、スピーカ16は、ナビゲーションECU13からの指示に基づいて案内経路(走行予定経路)に沿った走行を案内する音声ガイダンスや、交通情報の案内を出力する。特に、車両の前方に実施制限区間が接近した場合であって、車両の状態が実施制限区間における実施可能条件を満たす状態にないと判定された場合には、実施可能条件を満たす状態へと移行する為の音声案内(例えば、「減速(加速)してください。」等)を出力する。また、自動運転支援を実施できないと判定された場合には、手動運転への引き継ぎを促す音声案内についても出力する。
また、DVDドライブ17は、DVDやCD等の記録媒体に記録されたデータを読み取り可能なドライブである。そして、読み取ったデータに基づいて音楽や映像の再生、地図情報DB31の更新等が行われる。尚、DVDドライブ17に替えてメモリーカードを読み書きする為のカードスロットを設けても良い。
また、通信モジュール18は、交通情報センタ、例えば、VICSセンタやプローブセンタ等から送信された交通情報、プローブ情報、天候情報等を受信する為の通信装置であり、例えば携帯電話機やDCMが該当する。また、車車間で通信を行う車車間通信装置や路側機との間で通信を行う路車間通信装置も含む。
また、車外カメラ19は、例えばCCD等の固体撮像素子を用いたカメラにより構成され、車両のフロントバンパの上方に取り付けられるとともに光軸方向を水平より所定角度下方に向けて設置される。そして、車外カメラ19は、車両が自動運転区間を走行する場合において、車両の進行方向前方を撮像する。また、車両制御ECU20は撮像された撮像画像に対して画像処理を行うことによって、車両が走行する道路に描かれた区画線や周辺の他車両等を検出し、検出結果に基づいて車両の自動運転支援を行う。尚、車外カメラ19は車両前方以外に後方や側方に配置するように構成しても良い。また、他車両を検出する手段としてはカメラの代わりにミリ波レーダ等のセンサや車車間通信や路車間通信を用いても良い。また、他の周辺環境を検出する手段として、照度センサや降雨センサを設置しても良い。
また、車両制御ECU20は、ナビゲーション装置1が搭載された車両の制御を行う電子制御ユニットである。また、車両制御ECU20にはステアリング、ブレーキ、アクセル等の車両の各駆動部と接続されており、本実施形態では特に車両において自動運転支援が開始された後に、各駆動部を制御することにより車両の自動運転支援を実施する。また、自動運転支援中にユーザによってステアリング操作やブレーキ操作などのオーバーライドが行われた場合には、オーバーライドが行われたことを検出する。
ここで、ナビゲーションECU13は、走行開始後にCANを介して車両制御ECU20に対して自動運転支援に関する指示信号を送信する。そして、車両制御ECU20は受信した指示信号に応じて走行開始後の自動運転支援を実施する。尚、指示信号の内容は、車両に対して行う自動運転支援の制御内容(例えば、上記(1)〜(3)のいずれか)や制御の開始、中止、変更等を指示する情報である。尚、ナビゲーションECU13でなく車両制御ECU20が自動運転支援の制御内容を設定する構成としても良い。その場合には、車両制御ECU20はナビゲーション装置1から走行予定経路(案内経路)や車両状態や周辺の地図情報等の自動運転支援の制御内容の設定に必要な情報を取得するように構成する。
続いて、上記構成を有する本実施形態に係るナビゲーション装置1においてCPU41が実行する自動運転支援プログラムについて図7に基づき説明する。図7は本実施形態に係る自動運転支援プログラムのフローチャートである。ここで、自動運転支援プログラムは、車両のACC電源(accessory power supply)がONされた後に実行され、進行方向前方に実施制限区間がある場合に自動運転支援を継続させる為の制御や案内を行うプログラムである。また、以下の図7及び図16にフローチャートで示されるプログラムは、ナビゲーション装置1が備えているRAM42やROM43に記憶されており、CPU41により実行される。
先ず、自動運転支援プログラムではステップ(以下、Sと略記する)1において、CPU41は、CANを介して車両制御ECU20と通信を行うことによって自動運転支援の制御状態を取得し、車両がいずれかの自動運転支援を実施中であるか否か判定する。尚、自動運転支援はユーザにより自動運転支援を行うことが自動運転開始ボタン等の車両に搭載された各種操作ボタン21の操作によって選択され、且つ自動運転支援で走行を行わせることが可能と判定された状況で行われる。特に本実施形態では自動運転支援として、車両の状況や車両が走行する道路形状に応じて上記(1)〜(3)のいずれか一以上の制御が行われる。
そして、車両が自動運転支援を実施中であると判定された場合(S1:YES)には、S2へと移行する。それに対して、車両が自動運転支援を実施中でないと判定された場合(S1:NO)には、当該自動運転支援プログラムを終了する。
S2においてCPU41は、現在位置検出部11により検出した車両の現在位置を取得する。尚、車両の現在位置は、高精度ロケーション技術を用いて詳細に特定することが望ましい。ここで、高精度ロケーション技術とは、車両に設置されたカメラから取り込んだ白線や路面ペイント情報を画像認識により検出し、更に、白線や路面ペイント情報を予め記憶した地図情報DBと照合することにより、走行車線や高精度な車両位置を検出可能にする技術である。尚、高精度ロケーション技術の詳細については既に公知であるので省略する。
次に、S3においてCPU41は、実施制限区間DB32(図2)に記憶された実施制限区間の開始点及び終了点を特定する情報に基づいて、車両の進行方向前方の所定距離(例えば3km以内)以内に実施制限区間が少なくとも一以上あるか否か判定する。尚、実施制限区間は前記したように自動運転支援が実施できない区間、又は自動運転支援を実施する為に所定の条件(実施可能条件)を満たす必要がある区間であり、本実施形態では特に上記(A)〜(C)の区間が該当する(図3〜図5参照)。
そして、車両の進行方向前方の所定距離以内に実施制限区間が少なくとも一以上あると判定された場合(S3:YES)には、S4へと移行する。それに対して、車両の進行方向前方の所定距離以内に実施制限区間がないと判定された場合(S3:NO)には、当該自動運転支援プログラムを終了する。
S4においてCPU41は、前記S3において進行方向前方の所定距離以内にあると判定された実施制限区間について、該実施制限区間に設定された実施可能条件と、該実施制限区間の種類に対応する予備動作所要時間を取得する。尚、所定距離以内に実施制限区間が複数ある場合には、複数の実施制限区間毎に取得する。
具体的には、実施制限区間が“(A)カーブ形状を有する区間”である場合には、実施可能条件として『車両の車速がカーブの曲率半径に応じた速度以下であること』が取得される。また、予備動作所要時間は予備動作対応テーブル33(図6)に従って20秒が取得される。
また、実施制限区間が“(C)車線の区画線が消えている又はカメラで認識できない程度まで薄くなっている区間”である場合には、実施可能条件として『区画線を認識できない時間が許容時間以下(即ち、車両の車速が所定速度以上)であること』が取得される。また、予備動作所要時間は予備動作対応テーブル33(図6)に従って10秒が取得される。
一方、実施制限区間が“(B)複数の道路が接続する区間”である場合には、実施可能条件が存在しないので取得されない。また、予備動作所要時間は予備動作対応テーブル33(図6)に従って15秒が取得される。
次に、S5においてCPU41は、車速センサ23の検出結果から車両の現在の車速を取得する。
続いて、S6においてCPU41は、前記S4で取得した予備動作所要時間と前記S5で取得した車両の車速に基づいて、車両の進行方向前方にあると判定された実施制限区間の開始点に車両が到達するまでの所要時間が予備動作所要時間となる地点(以下、動作開始地点という)を特定する。具体的には、車両が現在の車速を維持して実施制限区間の開始点まで走行すると仮定して動作開始地点を特定する。尚、実施制限区間の開始点の位置は実施制限区間DB32から取得する。また、現在の車速を維持するのではなく、後述の車両制御や案内を行うことによる車速の変化を予測して動作開始点を算出する構成としても良い。また、所定距離以内に実施制限区間が複数ある場合には、複数の実施制限区間毎に動作開始地点を特定する。
その後、S7においてCPU41は、車両の進行方向前方の所定距離以内に実施制限区間が複数あるか否か判定する。
そして、車両の進行方向前方の所定距離以内に実施制限区間が複数あると判定された場合(S7:YES)には、S8へと移行する。それに対して、車両の進行方向前方の所定距離以内に実施制限区間が一のみあると判定された場合(S7:NO)には、S9へと移行する。
S8においてCPU41は、後述の結合分離処理(図16)を実行する。尚、結合分離処理は、車両の前方所定距離以内に複数の実施制限区間がある場合において、実施制限区間毎に特定された動作開始地点の位置関係に基づいて、複数の実施制限区間に対する車両の制御又は案内を統合する処理、並びに統合された車両の制御又は案内の統合を解除(分離)する処理である。
次に、S9においてCPU41は、前記S2で取得した車両の現在位置と、前記S6で特定した動作開始地点とに基づいて、車両が動作開始地点に到達したか否か判定する。尚、車両の前方所定距離以内に複数の実施制限区間がある場合には、車両の最も近傍にある動作開始地点に到達したか否かが判定される。尚、後述のように車両から遠い位置にある実施制限区間の動作開始始点が、車両から近い位置にある実施制限区間の動作開始始点よりも車両側に位置する場合もある。
そして、車両が動作開始地点に到達したと判定された場合(S9:YES)には、S10へと移行する。それに対して、車両が動作開始地点に到達していないと判定された場合(S9:NO)にはS5へと戻り、継続して動作開始地点の特定(S6)や結合分離処理(S8)が行われる。即ち、車両の前方所定距離以内に複数の実施制限区間がある場合には、複数の実施制限区間のいずれかの動作開始地点に到達するまで(即ち、後述のS12又はS13の車両の制御又は案内が開始されるまで)の間、新たに特定された動作開始位置に基づいて車両の制御や案内に対する統合や統合解除の処理が繰り返し実行されることとなる。尚、前記S5〜S8の処理は車両がいずれかの動作開始地点に到達するまでではなく、いずれかの実施制限区間に到達したと判定されるまで繰り返し実行する構成としても良い。その場合には、後述のS12又はS13の車両の制御又は案内が行われている間であっても、車両の制御や案内に対する統合や統合解除の処理が実行されることとなる。
S10においてCPU41は、到達した動作開始地点に対応する実施制限区間に対して、後述のS12又はS13における車両の制御や案内が既に実施されているか否かを判定する。尚、到達した動作開始地点に対応する実施制限区間が前記S8の統合分離処理において他の実施制限区間と車両の制御や案内が統合されている場合には、統合されている全ての実施制限区間に対して、後述のS12又はS13における車両の制御や案内が既に実施されているか否かを判定する。
そして、到達した動作開始地点に対応する実施制限区間に対して、後述のS12又はS13における車両の制御や案内が既に実施されていると判定された場合(S10:YES)には、当該自動運転支援プログラムを終了する。それに対して、到達した動作開始地点に対応する実施制限区間に対して、後述のS12又はS13における車両の制御や案内が実施されていないと判定された場合(S10:NO)には、S11へと移行する。
S11においてCPU41は、到達した動作開始地点に対応する実施制限区間が前記S8の統合分離処理において他の実施制限区間と車両の制御や案内が統合されているか否か判定する。
そして、到達した動作開始地点に対応する実施制限区間が前記S8の統合分離処理において他の実施制限区間と車両の制御や案内が統合されていると判定された場合(S11:YES)には、S13へと移行する。それに対して、到達した動作開始地点に対応する実施制限区間が前記S8の統合分離処理において他の実施制限区間と車両の制御や案内が統合されていないと判定された場合(S11:NO)には、S12へと移行する。
S12においてCPU41は、到達した動作開始地点に対応する実施制限区間に対する車両の制御又は案内を行う。以下に、前記S12の処理の詳細について説明する。
先ず、CPU41は、到達した動作開始地点に対応する実施制限区間が、車両状態にかかわらず自動運転支援を実施できない実施制限区間であるか否か判定する。尚、本実施形態では“(B)複数の道路が接続する区間”を車両状態にかかわらず自動運転支援を実施できない実施制限区間とする。そして、到達した動作開始地点に対応する実施制限区間が、車両状態にかかわらず自動運転支援を実施できない実施制限区間である場合には、自動運転支援を継続して実施することはできないと判定し、自動運転支援による走行から手動運転への引き継ぎを促す案内を行う。例えば「手動運転へと切り替えて下さい。」との音声を出力する。ここで、実施制限区間が車両状態にかかわらず自動運転支援を実施できない実施制限区間である場合については、設定される予備動作所要時間Tは、自動運転支援による走行から手動運転への引き継ぎを行わせる為に必要な時間となる。従って、図8に示すように、車両が実施制限区間の開始点X1に到達するまでの所要時間が自動運転支援による走行から手動運転への引き継ぎを行わせる為に必要な時間Tとなる動作開始地点Sに車両が到達した時点で自動運転支援から手動運転への引き継ぎを促す案内が行われることとなり、運転者は実施制限区間に到達する前に自動運転支援による走行から手動運転への引き継ぎを適切に行うことが可能となる。
その後、CPU41は、ユーザが手動運転を開始する為の所定の意思表示が行われたことを検出した後に、CANを介して車両制御ECU20に対して自動運転支援の実施を終了して、手動運転へと切り替える旨の指示信号を送信する。その結果、車両において自動運転支援が終了し、手動運転へと切り替わる。ここで、所定の意思表示としては、オーバーライド操作や自動運転開始ボタンの操作とする。尚、前記S12でCPU41は、引き継ぎを促す案内のみを行うとしているが、引き継ぎを行わせる為の車両制御を行う構成としても良い。例えば、引き継ぎを行い易いように車両を減速したり、自動で手動運転への切り替えを行う構成としても良い。
一方、CPU41は、到達した動作開始地点に対応する実施制限区間が、自動運転支援を実施する為に実施可能条件を満たす必要がある区間であると判定された場合には、現在の車両の状態を取得し、現在の車両の状態が前記S4で取得された実施可能条件を満たしているか否か、即ち現在の車両の状態でも実施制限区間において自動運転支援が継続して実施可能か否かを判定する。
そして、現在の車両の状態が前記S4で取得された実施可能条件を満たしていないと判定された場合、即ち、現在の車両の状態では実施制限区間において自動運転支援が実施できない場合には、車両の状態を前記S4で取得された実施可能条件を満たす状態へと移行する為の車両の制御又は案内を行う。
具体的には、到達した動作開始地点に対応する実施制限区間が“(A)カーブ形状を有する区間”である場合には、車両の車速がカーブの曲率半径に応じた速度以下である条件を満たす為に車両制御ECU20に指示信号を出力し、車両の減速制御を行う。尚、車両の減速制御を行わずに、ユーザに対して減速を促す案内を行う構成としても良い。例えば「減速して下さい。」との音声を出力する。但し、車両の制御でなく案内を行う場合にはユーザのブレーキ操作によって自動運転支援が解除されないことが条件となる。
ここで、到達した動作開始地点に対応する実施制限区間が、自動運転支援を実施する為に実施可能条件を満たす必要がある実施制限区間である場合については、設定される予備動作所要時間Tは、車両の状態を実施可能条件を満たす状態へと移行させる為に必要な時間となる。従って、図9に示すように、車両が実施制限区間の開始点X1に到達するまでの所要時間が、車両の車速をカーブの曲率半径に応じた速度以下とする為に必要な時間Tとなる動作開始地点Sに車両が到達した後に車両の減速制御又は減速を促す案内が行われることとなり、行われた車両の制御や案内に応じたユーザの車両操作によって、実施制限区間の開始点X1に到達する前に車両の状態を実施可能条件を満たす状態へと移行させることが可能となる。そして、実施制限区間の開始点X1に到達する前に車両が実施可能条件を満たせば、自動運転支援を継続して実施することが可能となる。尚、実施可能条件を満たした後には、車両が実施制限区間の終点を通過するまで車両の状態(具体的には車両の車速)を維持する制御を行う。
一方、到達した動作開始地点に対応する実施制限区間が“(C)車線の区画線が消えている又はカメラで認識できない程度まで薄くなっている区間”である場合には、区画線を認識できない時間が許容時間以下(即ち、車両の車速が所定速度以上)である条件を満たす為に車両制御ECU20に指示信号を出力し、車両の加速制御を行う。尚、車両の加速制御を行わずに、ユーザに対して加速を促す案内を行う構成としても良い。例えば「加速して下さい。」との音声を出力する。但し、車両の制御でなく案内を行う場合にはユーザのアクセル操作によって自動運転支援が解除されないことが条件となる。
ここで、到達した動作開始地点に対応する実施制限区間が、自動運転支援を実施する為に実施可能条件を満たす必要がある実施制限区間である場合については、設定される予備動作所要時間Tは、車両の状態を実施可能条件を満たす状態へと移行させる為に必要な時間となる。従って、図10に示すように、車両が実施制限区間の開始点X1に到達するまでの所要時間が、区画線を認識できない時間が許容時間以下(即ち、車両の車速が所定速度以上)とする為に必要な時間Tとなる動作開始地点Sに車両が到達した後に車両の加速制御又は加速を促す案内が行われることとなり、行われた車両の制御や案内に応じたユーザの車両操作によって、実施制限区間の開始点X1に到達する前に車両の状態を実施可能条件を満たす状態へと移行させることが可能となる。そして、実施制限区間の開始点X1に到達する前に実施可能条件を満たせば、自動運転支援を継続して実施することが可能となる。尚、実施可能条件を満たした後には、車両が実施制限区間の終点を通過するまで車両の状態(具体的には車両の車速)を維持する制御を行う。
尚、前記S12において車両の制御や案内が行われた場合であっても、実施可能条件を満たす前に車両が実施制限区間の開始点に到達してしまった場合には、自動運転支援による走行から手動運転への引き継ぎを促す案内が行われる(図8参照)。尚、引き継ぎを行う時間を考慮して、車両が実施制限区間の開始点に到達したタイミングではなく、実施制限区間の開始点に到達する所定時間前のタイミングで引き継ぎの案内を行うように構成しても良い。
一方、S13においてCPU41は、到達した動作開始地点に対応する実施制限区間に対する車両の制御又は案内を行う。特に、前記S13においては到達した動作開始地点に対応する実施制限区間と統合されている他の実施制限区間(以下、統合対象実施制限区間という)についての車両の制御や案内についても行う。以下に、前記S13の処理の詳細について説明する。尚、以下の説明では特に統合対象実施制限区間が1のみの場合、即ち車両の制御や案内が統合されている実施制限区間が2つの場合を例に挙げて説明する。
先ず、CPU41は、到達した動作開始地点に対応する実施制限区間及び統合対象実施制限区間の内、車両に近い方(車両の進行方向の逆方向側)にある実施制限区間(以下、第1実施制限区間という)に対して行う車両の制御又は案内を特定する。尚、実施制限区間に対して行われる車両の制御や案内の特定方法の詳細についてはS12と同様であるので省略する。同様にして、車両から遠い方(車両の進行方向側)にある実施制限区間(以下、第2実施制限区間という)に対して行う車両の制御又は案内についても特定する。
その後、CPU41は第1実施制限区間及び第2実施制限区間に対して特定された車両の制御又は案内を個別に行うのではなく、それらを統合して必要な車両の制御や案内を判断し、必要と判断された車両の制御や案内を行うように構成する。例えば、第1実施制限区間及び第2実施制限区間の両方が、自動運転支援を実施する為に実施可能条件を満たす必要がある区間である場合には、現在の車両の状態を取得し、現在の車両の状態が第1実施制限区間及び第2実施制限区間の両方の実施可能条件を満たしているか否か、即ち現在の車両の状態でも第1実施制限区間及び第2実施制限区間の両方において自動運転支援が継続して実施可能か否かを判定する。そして、現在の車両の状態が少なくとも一方の実施可能条件を満たしていないと判定された場合、即ち、現在の車両の状態では第1実施制限区間及び第2実施制限区間の少なくとも一方で自動運転支援が実施できない場合には、車両の状態を第1実施制限区間及び第2実施制限区間の両方の実施可能条件を満たす状態へと移行する為の車両の制御又は案内を行う。例えば、図11に示すように車両の進行方向前方に第1実施制限区間として“(C)車線の区画線が消えている又はカメラで認識できない程度まで薄くなっている区間”、第2実施制限区間として“(A)カーブ形状を有する区間”がある場合には、車両の車速が第1実施制限区間及び第2実施制限区間の両方の実施可能条件を満たす速度範囲(例えば40km〜50km)となるように加速制御又は減速制御を行うように構成する。尚、両方の実施可能条件を満たす速度範囲が存在しない場合には、図12に示すように先ず加速制御を行って第1実施制限区間の実施可能条件を満たして通過させて後に、減速制御を行う構成としても良い。尚、車両の加速制御や減速制御を行わずに、ユーザに対して加速や減速を促す案内を行う構成としても良い。例えば「加速(減速)して下さい。」や「加速した後に減速して下さい。」との音声を出力する。但し、車両の制御でなく案内を行う場合にはユーザのブレーキ操作やアクセル操作によって自動運転支援が解除されないことが条件となる。そして、各実施制限区間の開始点X1やY1に到達する前に車両が実施可能条件を満たせば、各実施制限区間で自動運転支援を継続して実施することが可能となる。尚、両方の実施可能条件を満たした後には、車両が第2実施制限区間の終点Y2を通過するまで車両の状態(具体的には車両の車速)を維持する制御を行う。
また、前記S13においてCPU41は、図13に示すように第1実施制限区間及び第2実施制限区間の少なくとも一方が、車両状態にかかわらず自動運転支援を実施できない実施制限区間である場合には、仮に他方の実施制限区間(図15に示す例では第2実施制限区間)の実施可能条件を満たしたとしても自動運転支援を継続して実施できないことから、自動運転支援による走行から手動運転への引き継ぎを促す案内を行う。例えば「手動運転へと切り替えて下さい。」との音声を出力する。
また、車両の進行方向に実施制限区間があると判定された後から車両が実施制限区間に到達するまでにおいて、実施制限区間の開始点の位置をユーザに案内するように構成することが望ましい。例えば、図14に示すようにHUD(ヘッドアップディスプレイ)を用いて、実施制限区間の開始点の位置と重畳する位置に矢印の虚像55を生成する。また、特に車両の進行方向に実施制限区間が複数ある場合には、複数の実施制限区間の開始点毎に虚像55を生成するように構成する。その結果、ユーザは前方環境を視認した場合に、前方にある実施制限区間が開始される地点を容易に把握することが可能となる。尚、HUDの代わりに液晶ディスプレイ15やスピーカ16を用いて実施制限区間の開始点の位置を案内しても良い。
更に、車両がその後走行を続けて実施制限区間へと進入した後には、実施制限区間内に車両が位置する間において、実施制限区間内に車両が位置することを案内するように構成することが望ましい。例えば、図15に示すようにHUD(ヘッドアップディスプレイ)を用いて、実施制限区間内に位置することを警告するマークの虚像56を生成する。その結果、ユーザは前方環境を視認した場合に、現在、車両が実施制限区間内を走行していることを容易に把握することが可能となる。尚、HUDの代わりに液晶ディスプレイ15やスピーカ16を用いて実施制限区間内に車両が位置することを案内しても良い。
次に、前記S8において実行される統合分離処理のサブ処理について図16に基づき説明する。図16は統合分離処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
先ず、S21においてCPU41は、進行方向前方の所定距離以内にあると判定された実施制限区間に対する車両制御や案内が既に統合されているか否かを判定する。尚、以下の説明では特に前記S3において進行方向前方の所定距離以内にあると判定された実施制限区間が2つの場合を例に挙げて説明する。そして、車両に近い方(車両の進行方向の逆方向側)にある実施制限区間を第1実施制限区間、車両から遠い方(車両の進行方向側)にある実施制限区間を第2実施制限区間と称して説明する。
そして、第1実施制限区間と第2実施制限区間に対する車両制御や案内が既に統合されていると判定された場合(S21:YES)には、S24へと移行する。それに対して、第1実施制限区間と第2実施制限区間に対する車両制御や案内が統合されていないと判定された場合(S21:NO)には、S22へと移行する。
S22においてCPU41は、前記S6で特定された第1実施制限区間の動作開始点(以下、第1動作開始点という)と、同じく前記S6で特定された第2実施制限区間の動作開始点(以下、第2動作開始点という)とを比較し、第2動作開始地点が第1動作開始地点よりも車両側(車両の進行方向と逆方向側)にあるか否か判定する。ここで、前述したように予備動作所要時間は実施制限区間の種類毎に異なる(図6)。従って、図17に示すように車両の進行方向前方に種類の異なる第1案内制限区間と第2案内制限区間がある場合であって、第1案内制限区間よりも第2案内制限区間の方が予備動作所要時間が長い場合には、第1動作開始点S1よりも第2動作開始点S2の方が車両側となる場合もある。例えば車両の車速が速くなると、第1動作開始点S1から第1実施制限区間の開始点X1までの距離L1と、第2動作開始点S2から第2実施制限区間の開始点Y1までの距離L2はそれぞれ増加することとなるが、第1案内制限区間よりも第2案内制限区間の方が予備動作所要時間が長い場合にはL2の増加量の方が大きいので、車両の車速によっては第1動作開始点S1よりも第2動作開始点S2の方が車両側となる。
そして、第2動作開始地点が第1動作開始地点よりも車両側(車両の進行方向と逆方向側)にあると判定された場合(S22:YES)には、S23へと移行する。それに対して、第1動作開始地点が第2動作開始地点よりも車両側(車両の進行方向と逆方向側)にあると判定された場合(S22:NO)には、第1実施制限区間と第2実施制限区間の車両の制御や案内の統合を行うことなくS9へと移行する。
S23においてCPU41は、第1実施制限区間と第2実施制限区間を対象として、車両の制御や案内の統合を行う。尚、第1実施制限区間と第2実施制限区間の車両の制御や案内が統合された状態でいずれかの動作開始地点に到達すると、前述したようにS13において第1実施制限区間及び第2実施制限区間に対する車両の制御又は案内を個別に行わずに、統合した車両の制御又は案内が行われる(図11〜図13)。但し、第1実施制限区間と第2実施制限区間の車両の制御や案内が統合された場合であっても、その後に一定条件を満たした場合には後述のように統合が解除される場合もある(S26)。
一方、S24においてCPU41は、後述のS25の統合解除の判定に用いるパラメータであるヒステリシス(所定距離)Hを取得する。尚、ヒステリシスHは固定値(例えば100m)としても良いし、現在の状況に基づいて算出される算出値としても良い。尚、算出値とする場合には、例えば以下の式(1)により算出する。
H=(|T1−T2|)×V−(|T1−T2|)×Δt×G−D・・・・(1)
尚、T1は第1実施制限区間の予備動作所要時間、T2は第2実施制限区間の予備動作所要時間、Vは前記S5で取得した車両の現在車速、Δtは統合と統合の解消の切り替えに要する最小の時間、Gは車両にとって最適な加減速度(固定値)、Dは第1実施制限区間の開始点から第2実施制限区間の開始点までの距離とする。
続いて、S25においてCPU41は、前記S6で特定された第1実施制限区間の動作開始点(以下、第1動作開始点という)と、同じく前記S6で特定された第2実施制限区間の動作開始点(以下、第2動作開始点という)とを比較し、第2動作開始地点が第1動作開始地点よりもヒステリシスH(所定距離)以上、車両の進行方向側となったか否かを判定する。ここで、前述したように車両の車速の変化に伴って、第1動作開始点S1や第2動作開始点S2の位置がそれぞれ変化する。従って、図18に示すように、一旦第1動作開始点S1よりも第2動作開始点S2の方が車両側となった後に、車両の車速が遅くなる等の理由によって第2動作開始点S2が第1動作開始点S1よりも車両の進行方向側となる場合もある。そして、前記S25ではその場合の第2動作開始点S2と第1動作開始点S1の差分WがヒステリシスH以上か否かが判定される。
そして、第2動作開始地点が第1動作開始地点よりもヒステリシスH(所定距離)以上、車両の進行方向側となったと判定された場合(S25:YES)には、前記S23で統合された第1実施制限区間と第2実施制限区間の車両の制御や案内について、統合が解除される(S26)。尚、第1実施制限区間と第2実施制限区間の車両の制御や案内が統合されない状態でいずれかの動作開始地点に到達すると、前述したようにS12において第1実施制限区間及び第2実施制限区間に対する車両の制御又は案内は個別に行われることとなる(図8〜図10)。
一方、第2動作開始地点が第1動作開始地点よりもヒステリシスH(所定距離)以上、車両の進行方向側となっていないと判定された場合(S25:NO)には、前記S23での統合を維持する。その後、S9へと移行する。
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係るナビゲーション装置1、ナビゲーション装置1による自動運転支援方法及びナビゲーション装置1で実行されるコンピュータプログラムでは、車両において自動運転支援が実施されている場合に、自動運転支援の実施が制限される実施制限区間が車両の進行方向前方に複数あるか否か判定し(S7)、複数の実施制限区間があると判定された場合に、複数の実施制限区間毎に車両が実施制限区間の開始点に到達するまでの所要時間が予備動作所要時間となる地点である動作開始地点を特定し(S6)、複数の実施制限区間毎に特定された動作開始地点の位置関係に基づいて、複数の実施制限区間に対する車両の制御又は案内を統合するか否が判定し(S8)、判定結果に従って車両の制御又は案内を実施する(S12、S13)ので、車両の進行方向前方に複数の案内制限区間がある場合であっても、各案内制限区間に対する案内や車両制御を適切に行うことが可能となる。その結果、自動運転支援をできる限り継続して実施することが可能となる。
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、本実施形態では、自動運転支援の実施が制限される実施制限区間として上記(A)〜(C)の区間を挙げているが、(A)〜(C)以外の区間を実施制限区間としても良い。例えば、車線の区画線以外の自動運支援を行うのに必要な道路情報が取得できない区間や、勾配が所定角度以上の区間や、他車線との合流が行われる合流区間、渋滞が生じている区間等を実施制限区間としても良い。更に、本実施形態では実施可能条件を車両の車速に関する条件としているが、他の条件としても良い。例えば、前方車両との車間距離、加速度、角速度等に関する条件としても良い。
また、本実施形態では、実施制限区間は自動運転支援の全ての機能の実行を制限する区間としているが、自動運転支援の一部の機能のみを制限する区間としても良い。例えば、『定速走行』や『追従走行』については制限するが、『車線維持』については実施可能条件を満たしていなくても引き続き実施可能に構成しても良い。
また、本実施形態では、2つの実施制限区間に対する車両制御や案内を統合したり(S23)、統合を解除する(S26)構成としているが、統合対象とするのは3以上の実施制限区間としても良い。
また、本実施形態では、第2動作開始地点が第1動作開始地点よりも車両側(車両の進行方向と逆方向側)となった時点で、第1実施制限区間と第2実施制限区間の車両の制御や案内を統合する(S23)構成としているが、第2動作開始地点と第1動作開始地点が所定距離(例えばヒステリシスH)以内となった時点で統合を行う構成としても良い。
また、本実施形態では、自動運転支援の実施中においても車線変更についてはユーザによる手動操作で行う構成としているが、車線変更について自動運転支援により自動で行う構成としても良い。また、右左折、停止、発進等についても自動運転支援により実施可能に構成しても良い。
また、本実施形態では、車両の操作のうち、車両の挙動に関する操作である、アクセル操作、ブレーキ操作及びハンドル操作の全てを車両制御ECU20が制御することをユーザの運転操作によらずに自動的に走行を行う為の自動運転支援として説明してきた。しかし、自動運転支援を、車両の操作のうち、車両の挙動に関する操作である、アクセル操作、ブレーキ操作及びハンドル操作の少なくとも一の操作を車両制御ECU20が制御することとしても良い。一方、ユーザの運転操作による手動運転とは車両の操作のうち、車両の挙動に関する操作である、アクセル操作、ブレーキ操作及びハンドル操作の全てをユーザが行うこととして説明する。
また、本実施形態では、自動運転支援プログラム(図7)をナビゲーション装置1が実行する構成としているが、車両制御ECU20が実行する構成としても良い。その場合には、車両制御ECU20は車両の現在位置や地図情報や交通情報等をナビゲーション装置1から取得する構成とする。
また、本発明はナビゲーション装置以外に、走行案内機能を有する装置に対して適用することが可能である。例えば、携帯電話機、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等(以下、携帯端末等という)に適用することも可能である。また、サーバと携帯端末等から構成されるシステムに対しても適用することが可能となる。その場合には、上述した自動運転支援プログラム(図7)の各ステップは、サーバと携帯端末等のいずれが実施する構成としても良い。但し、本発明を携帯端末等に適用する場合には、自動運転支援が実行可能な車両と携帯端末等が通信可能に接続(有線無線は問わない)される必要がある。
また、本発明に係る自動運転支援システムを具体化した実施例について上記に説明したが、自動運転支援システムは以下の構成を有することも可能であり、その場合には以下の効果を奏する。
例えば、第1の構成は以下のとおりである。
車両において自動運転支援が実施されている場合に、自動運転支援の実施が制限される実施制限区間が前記車両の進行方向前方に複数あるか否か判定する区間判定手段と、前記区間判定手段によって複数の前記実施制限区間が前記車両の進行方向前方にあると判定された場合に、各実施制限区間の種類に基づいて設定される予備動作所要時間を複数の前記実施制限区間毎に取得する予備動作所要時間取得手段と、前記車両の車速を取得する車速取得手段と、前記車両の車速と前記予備動作所要時間に基づいて、複数の前記実施制限区間毎に前記車両が実施制限区間の開始点に到達するまでの所要時間が前記予備動作所要時間となる地点である動作開始地点を特定する地点特定手段と、複数の前記実施制限区間毎に特定された前記動作開始地点の位置関係に基づいて、複数の前記実施制限区間に対する前記車両の制御又は案内を統合するか否が判定する統合判定手段と、前記統合判定手段の判定結果に従って前記車両の制御又は案内を実施する制御実施手段と、を有する。
上記構成を有する自動運転支援システムによれば、車両の進行方向前方に複数の案内制限区間がある場合であっても、各案内制限区間に対する案内や車両制御を適切に行うことが可能となる。その結果、自動運転支援をできる限り継続して実施することが可能となる。
また、第2の構成は以下のとおりである。
複数の前記実施制限区間は、前記車両の進行方向に沿って存在する第1実施制限区間と前記第1実施制限区間よりも前記車両の進行方向側にある第2実施制限区間とを含み、前記地点特定手段は、前記車両が前記第1実施制限区間の開始点に到達するまでの所要時間が前記第1実施制限区間に設定された前記予備動作所要時間となる第1動作開始地点を特定し、前記車両が前記第2実施制限区間の開始点に到達するまでの所要時間が前記第2実施制限区間に設定された前記予備動作所要時間となる第2動作開始地点を特定し、前記統合判定手段は、前記第2動作開始地点が前記第1動作開始地点よりも前記車両の進行方向と逆方向側にある場合に、前記第1実施制限区間に対する前記車両の制御又は案内と、前記第2実施制限区間に対する前記車両の制御又は案内とを統合すると判定する。
上記構成を有する自動運転支援システムによれば、車両の進行方向前方に第1案内制限区間と第2案内制限区間がある場合において、車両が先に通過する第1案内制限区間に対する案内や車両制御よりも、後に通過する第2案内制限区間に対する案内や車両制御が先に行われてしまうことを防止できる。従って、各案内制限区間に対する案内や車両制御を適切に行うことが可能となる。
また、第3の構成は以下のとおりである。
前記地点特定手段は、前記車両がいずれかの前記実施制限区間に到達したと判定されるまで、新たに取得した前記車両の車速に基づいて前記動作開始地点の特定を繰り返し実行し、前記統合判定手段は、前記車両がいずれかの前記実施制限区間に到達したと判定されるまで、直近に特定された前記動作開始地点の位置関係に基づいて、複数の前記実施制限区間に対する前記車両の制御又は案内を統合するか否か判定する。
上記構成を有する自動運転支援システムによれば、車両の走行中において車両の車速等が変化することにより動作開始地点の位置が変位しても、変位後の動作開始地点の位置に基づいて車両の制御又は案内を統合するか否かを判定することが可能となる。従って、現在の状況に応じたより正確な統合の判定を行うことが可能となる。
また、第4の構成は以下のとおりである。
前記統合判定手段は、複数の前記実施制限区間のいずれかに対する前記車両の制御又は案内が開始されるまで、複数の前記実施制限区間に対する前記車両の制御又は案内を統合するか否か判定する。
上記構成を有する自動運転支援システムによれば、車両の制御や案内が開始された後は統合の判定を行わないようにするので、車両の制御や案内が途中で中断されたり、制御や案内の内容が開始後に変化することを防止することが可能となる。
また、第5の構成は以下のとおりである。
前記統合判定手段によって複数の前記実施制限区間に対する前記車両の制御又は案内を統合すると判定された後であって、前記車両がいずれかの前記実施制限区間に到達したと判定されるまで、直近に特定された前記動作開始地点の位置関係に基づいて、前記統合を解除するか否が判定する解除判定手段を有し、前記制御実施手段は、前記解除判定手段の判定結果に従って前記車両の制御又は案内を実施する。
上記構成を有する自動運転支援システムによれば、一旦統合された車両制御や案内が、その後の状況の変化によって統合すべきでない状況となった場合において、統合の解除を行うことが可能となる。その結果、現在の状況に応じた案内や車両制御を適切に行うことが可能となる。
また、第6の構成は以下のとおりである。
前記解除判定手段は、複数の前記実施制限区間のいずれかに対する前記車両の制御又は案内が開始されるまで、前記統合を解除するか否が判定する。
上記構成を有する自動運転支援システムによれば、車両の制御や案内が開始された後は統合解除の判定を行わないようにするので、車両の制御や案内が途中で中断されたり、制御や案内の内容が開始後に変化することを防止することが可能となる。
また、第7の構成は以下のとおりである。
複数の前記実施制限区間は、前記車両の進行方向に沿って存在する第1実施制限区間と前記第1実施制限区間よりも前記車両の進行方向側にある第2実施制限区間とを含み、前記地点特定手段は、前記車両が前記第1実施制限区間の開始点に到達するまでの所要時間が前記第1実施制限区間に設定された前記予備動作所要時間となる第1動作開始地点を特定し、前記車両が前記第2実施制限区間の開始点に到達するまでの所要時間が前記第2実施制限区間に設定された前記予備動作所要時間となる第2動作開始地点を特定し、前記統合判定手段は、前記第2動作開始地点が前記第1動作開始地点よりも前記車両の進行方向と逆方向側にある場合に、前記第1実施制限区間に対する前記車両の制御又は案内と、前記第2実施制限区間に対する前記車両の制御又は案内とを統合すると判定し、前記解除判定手段は、前記第2動作開始地点が前記第1動作開始地点よりも所定距離以上前記車両の進行方向側となった場合に、前記統合を解除すると判定する。
上記構成を有する自動運転支援システムによれば、車両の進行方向前方に第1案内制限区間と第2案内制限区間がある場合において、案内や車両制御を統合することにより、車両が先に通過する第1案内制限区間に対する案内や車両制御よりも、後に通過する第2案内制限区間に対する案内や車両制御が先に行われる事象を防止できる。一方で、一旦統合された後は上記事象が生じる虞がなくなったとしても、統合を解除するのに一定の猶予を設けることによって、頻繁に結合したり結合が解除されてしまうことを防止できる。
また、第8の構成は以下のとおりである。
前記実施制限区間は、前記車両の状態が所定の条件を満たす場合において自動運転支援が実施可能な区間であって、前記実施制限区間の種類毎に前記所定の条件が異なり、前記予備動作所要時間は、前記所定の条件が厳しい前記実施制限区間の種類程、長い時間が設定される。
上記構成を有する自動運転支援システムによれば、自動運転支援を実施する為に所定の条件を満たす必要がある実施制限区間について、設定される予備動作所要時間を所定の条件を満たす状態へと移行させる為に必要な時間に適切に設定することが可能となる。その結果、車両の制御又は案内を実施することによって、車両が実施制限区間に到達するまでに自動運転支援を実施可能な状態へと移行させることが可能となる。
また、第9の構成は以下のとおりである。
前記車両の状態を取得する車両状態取得手段と、前記車両が前記動作開始地点に到達した後に、前記車両の状態が該動作開始地点に対応する前記実施制限区間の前記所定の条件を満たすか否を判定する実施判定手段と、を有し、前記制御実施手段は、前記車両の状態が前記所定の条件を満たさないと判定された場合に、前記車両の状態を前記所定の条件を満たす状態へと移行する為の前記車両の制御又は案内を行う。
上記構成を有する自動運転支援システムによれば、車両の進行方向前方に自動運転支援の実施が制限される実施制限区間があったとしても、実施制限区間に到達するまでに必要十分な時間が確保できるタイミングで且つ現在の車両状態では自動運転支援が継続して実行できないと判定された場合に車両の制御又は案内を実施するので、車両が実施制限区間に到達するまでに車両の状態を自動運転支援を実施可能な状態へと変位させることが可能となる。
また、第10の構成は以下のとおりである。
前記実施判定手段は、前記統合判定手段によって複数の前記実施制限区間に対する前記車両の制御又は案内を統合すると判定された場合には、前記車両が最も前記車両の進行方向と逆方向側にある前記動作開始地点に到達した後に、前記車両の状態が統合対象となる全ての前記実施制限区間の前記所定の条件を満たすか否を判定し、前記制御実施手段は、前記車両の状態がいずれかの前記所定の条件を満たさないと判定された場合に、前記車両の状態を統合対象となる全ての前記実施制限区間の前記所定の条件を満たす状態へと移行する為の前記車両の制御又は案内を行う。
上記構成を有する自動運転支援システムによれば、特に車両の進行方向前方に自動運転支援の実施が制限される実施制限区間が複数あったとしても、車両が実施制限区間に到達するまでに車両の状態を複数の実施制限区間のいずれに対しても自動運転支援を実施可能な状態へと変位させることが可能となる。
また、第11の構成は以下のとおりである。
前記実施制限区間とは、カーブ形状を有する区間、複数の道路が接続する区間、車線の区画線が消えている又はカメラで認識できない程度まで薄くなっている区間のいずれかである。
上記構成を有する自動運転支援システムによれば、自動運転支援が実施できない区間、又は自動運転支援を実施する為に所定の条件を満たす必要がある区間を実施制限区間として設定することが可能となる。
1 ナビゲーション装置
13 ナビゲーションECU
32 実施制限区間DB
33 予備動作対応テーブル
41 CPU
42 RAM
43 ROM
50 車両
55、56 虚像

Claims (13)

  1. 車両において自動運転支援が実施されている場合に、自動運転支援の実施が制限される実施制限区間が前記車両の進行方向前方に複数あるか否か判定する区間判定手段と、
    前記区間判定手段によって複数の前記実施制限区間が前記車両の進行方向前方にあると判定された場合に、各実施制限区間の種類に基づいて設定される予備動作所要時間を複数の前記実施制限区間毎に取得する予備動作所要時間取得手段と、
    前記車両の車速を取得する車速取得手段と、
    前記車両の車速と前記予備動作所要時間に基づいて、複数の前記実施制限区間毎に前記車両が実施制限区間の開始点に到達するまでの所要時間が前記予備動作所要時間となる地点である動作開始地点を特定する地点特定手段と、
    複数の前記実施制限区間毎に特定された前記動作開始地点の位置関係に基づいて、複数の前記実施制限区間に対する前記車両の制御又は案内を統合するか否が判定する統合判定手段と、
    前記統合判定手段の判定結果に従って前記車両の制御又は案内を実施する制御実施手段と、を有する自動運転支援システム。
  2. 複数の前記実施制限区間は、前記車両の進行方向に沿って存在する第1実施制限区間と前記第1実施制限区間よりも前記車両の進行方向側にある第2実施制限区間とを含み、
    前記地点特定手段は、
    前記車両が前記第1実施制限区間の開始点に到達するまでの所要時間が前記第1実施制限区間に設定された前記予備動作所要時間となる第1動作開始地点を特定し、
    前記車両が前記第2実施制限区間の開始点に到達するまでの所要時間が前記第2実施制限区間に設定された前記予備動作所要時間となる第2動作開始地点を特定し、
    前記統合判定手段は、前記第2動作開始地点が前記第1動作開始地点よりも前記車両の進行方向と逆方向側にある場合に、前記第1実施制限区間に対する前記車両の制御又は案内と、前記第2実施制限区間に対する前記車両の制御又は案内とを統合すると判定する請求項1に記載の自動運転支援システム。
  3. 前記地点特定手段は、前記車両がいずれかの前記実施制限区間に到達したと判定されるまで、新たに取得した前記車両の車速に基づいて前記動作開始地点の特定を繰り返し実行し、
    前記統合判定手段は、前記車両がいずれかの前記実施制限区間に到達したと判定されるまで、直近に特定された前記動作開始地点の位置関係に基づいて、複数の前記実施制限区間に対する前記車両の制御又は案内を統合するか否か判定する請求項1又は請求項2に記載の自動運転支援システム。
  4. 前記統合判定手段は、複数の前記実施制限区間のいずれかに対する前記車両の制御又は案内が開始されるまで、複数の前記実施制限区間に対する前記車両の制御又は案内を統合するか否か判定する請求項3に記載の自動運転支援システム。
  5. 前記統合判定手段によって複数の前記実施制限区間に対する前記車両の制御又は案内を統合すると判定された後であって、前記車両がいずれかの前記実施制限区間に到達したと判定されるまで、直近に特定された前記動作開始地点の位置関係に基づいて、前記統合を解除するか否が判定する解除判定手段を有し、
    前記制御実施手段は、前記解除判定手段の判定結果に従って前記車両の制御又は案内を実施する請求項3又は請求項4に記載の自動運転支援システム。
  6. 前記解除判定手段は、複数の前記実施制限区間のいずれかに対する前記車両の制御又は案内が開始されるまで、前記統合を解除するか否が判定する請求項5に記載の自動運転支援システム。
  7. 複数の前記実施制限区間は、前記車両の進行方向に沿って存在する第1実施制限区間と前記第1実施制限区間よりも前記車両の進行方向側にある第2実施制限区間とを含み、
    前記地点特定手段は、
    前記車両が前記第1実施制限区間の開始点に到達するまでの所要時間が前記第1実施制限区間に設定された前記予備動作所要時間となる第1動作開始地点を特定し、
    前記車両が前記第2実施制限区間の開始点に到達するまでの所要時間が前記第2実施制限区間に設定された前記予備動作所要時間となる第2動作開始地点を特定し、
    前記統合判定手段は、前記第2動作開始地点が前記第1動作開始地点よりも前記車両の進行方向と逆方向側にある場合に、前記第1実施制限区間に対する前記車両の制御又は案内と、前記第2実施制限区間に対する前記車両の制御又は案内とを統合すると判定し、
    前記解除判定手段は、前記第2動作開始地点が前記第1動作開始地点よりも所定距離以上前記車両の進行方向側となった場合に、前記統合を解除すると判定する請求項5又は請求項6に記載の自動運転支援システム。
  8. 前記実施制限区間は、前記車両の状態が所定の条件を満たす場合において自動運転支援が実施可能な区間であって、前記実施制限区間の種類毎に前記所定の条件が異なり、
    前記予備動作所要時間は、前記所定の条件が厳しい前記実施制限区間の種類程、長い時間が設定される請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の自動運転支援システム。
  9. 前記車両の状態を取得する車両状態取得手段と、
    前記車両が前記動作開始地点に到達した後に、前記車両の状態が該動作開始地点に対応する前記実施制限区間の前記所定の条件を満たすか否を判定する実施判定手段と、を有し、
    前記制御実施手段は、前記車両の状態が前記所定の条件を満たさないと判定された場合に、前記車両の状態を前記所定の条件を満たす状態へと移行する為の前記車両の制御又は案内を行う請求項8に記載の自動運転支援システム。
  10. 前記実施判定手段は、前記統合判定手段によって複数の前記実施制限区間に対する前記車両の制御又は案内を統合すると判定された場合には、前記車両が最も前記車両の進行方向と逆方向側にある前記動作開始地点に到達した後に、前記車両の状態が統合対象となる全ての前記実施制限区間の前記所定の条件を満たすか否を判定し、
    前記制御実施手段は、前記車両の状態がいずれかの前記所定の条件を満たさないと判定された場合に、前記車両の状態を統合対象となる全ての前記実施制限区間の前記所定の条件を満たす状態へと移行する為の前記車両の制御又は案内を行う請求項9に記載の自動運転支援システム。
  11. 前記実施制限区間とは、カーブ形状を有する区間、複数の道路が接続する区間、車線の区画線が消えている又はカメラで認識できない程度まで薄くなっている区間のいずれかである請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の自動運転支援システム。
  12. 区間判定手段が、車両において自動運転支援が実施されている場合に、自動運転支援の実施が制限される実施制限区間が前記車両の進行方向前方に複数あるか否か判定するステップと、
    予備動作所要時間取得手段が、前記区間判定手段によって複数の前記実施制限区間が前記車両の進行方向前方にあると判定された場合に、各実施制限区間の種類に基づいて設定される予備動作所要時間を複数の前記実施制限区間毎に取得するステップと、
    車速取得手段が、前記車両の車速を取得するステップと、
    地点特定手段が、前記車両の車速と前記予備動作所要時間に基づいて、複数の前記実施制限区間毎に前記車両が実施制限区間の開始点に到達するまでの所要時間が前記予備動作所要時間となる地点である動作開始地点を特定するステップと、
    統合判定手段が、複数の前記実施制限区間毎に特定された前記動作開始地点の位置関係に基づいて、複数の前記実施制限区間に対する前記車両の制御又は案内を統合するか否が判定するステップと、
    制御実施手段が、前記統合判定手段の判定結果に従って前記車両の制御又は案内を実施するステップと、を有する自動運転支援方法。
  13. コンピュータを、
    車両において自動運転支援が実施されている場合に、自動運転支援の実施が制限される実施制限区間が前記車両の進行方向前方に複数あるか否か判定する区間判定手段と、
    前記区間判定手段によって複数の前記実施制限区間が前記車両の進行方向前方にあると判定された場合に、各実施制限区間の種類に基づいて設定される予備動作所要時間を複数の前記実施制限区間毎に取得する予備動作所要時間取得手段と、
    前記車両の車速を取得する車速取得手段と、
    前記車両の車速と前記予備動作所要時間に基づいて、複数の前記実施制限区間毎に前記車両が実施制限区間の開始点に到達するまでの所要時間が前記予備動作所要時間となる地点である動作開始地点を特定する地点特定手段と、
    複数の前記実施制限区間毎に特定された前記動作開始地点の位置関係に基づいて、複数の前記実施制限区間に対する前記車両の制御又は案内を統合するか否が判定する統合判定手段と、
    前記統合判定手段の判定結果に従って前記車両の制御又は案内を実施する制御実施手段と、して機能させる為のコンピュータプログラム。
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