JP5457274B2 - 高度に熱伝導性で成形可能な熱可塑性の複合材および組成物 - Google Patents

高度に熱伝導性で成形可能な熱可塑性の複合材および組成物 Download PDF

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    • B29K2995/0012Properties of moulding materials, reinforcements, fillers, preformed parts or moulds having particular thermal properties
    • B29K2995/0013Conductive

Description

本開示は、電気装置および電子装置のための成形可能な熱伝導性の熱可塑性複合材および組成物に関する。
(関連出願への相互参照)
本出願は、2009年8月17日に出願されたインド特許出願第1891/MUM/2009号に対する優先権を主張する。上記出願の開示全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
この項では、必ずしも従来技術ではない、本開示に関係する背景情報が提供される。
ポリマー複合材の熱伝導性は、フィラー・マトリクスの相溶性、フィラーのサイズ、形状、それらの相乗効果、およびフィラーの内容は別とした加工性によって左右される。ヒートシンク産業や、発光ダイオード(「LED」)製造などのマイクロエレクトロニクス製品のような種々のマクロ加工およびマイクロ加工の産業では、熱放散のため、あるいは、コンピュータ、ソーラーパネル等の半導体を含有する装置を冷却するためなどの熱伝導性の用途には、金属材料を採用することが周知である。ヒートシンクなどのこれらの用途については、金属材料は通常、貴金属から所望の構造形に細工されるか、または機械加工される。しかし、そのような金属の伝導性物品は通常非常に重く、製造するための費用がかさみ、腐食されやすい。さらに、機械加工された金属の熱放散装置の形状は、機械加工法または細工法に関連した独特の制限に大きく限定される。マイクロエレクトロニクス装置に関しても、機能的な半導体加工を提供するために熱放散を必要とすることがある。種々のエレクトロニクス構成要素を小型化する傾向によって、ヒートシンクの構成要素が、そのような小型化傾向に追随して特定のさらに小さな形態因子の美的であることを提供することが求められる。さらに小型化したパッケージングのために、小型のマイクロエレクトロニクス装置の熱放散特性は悪化し、それは、言い換えれば、装置の性能の悪化、一貫性のない挙動、寿命の短縮およびそのほかの可能性のある望ましくない結末をもたらす可能性がある。多数の用途においても、金属では適切ではないものの、熱伝導性を有し電気的に絶縁である用途を必要とする。
米国特許第6,162,849号公報 米国特許第7,365,121号公報 米国特許出願公開第2007/0045823号公報 米国特許第7,419,270号公報 米国特許第6,995,205号公報 米国特許第6,048,919号公報 国際公開第2008/079438号パンフレット 国際公開第2008/078848号パンフレット
Using a Carbon Nanotube Additive to Make Electrically Conductive Commercial Polymer Composites, Marmi Rutkofsky et al., Zyvex Application Note 9709, 2006 High-Conductivity Polymer Nanocomposites Obtained by Tailoring the Characteristics of Carbon Nanotube Fillers, Nadia Grossiod et al., 2008 Advanced Function Materials, www.afm-journal.de, pages 3226-3234 Conductive High Temperature Nylon, Julia A. King et al., Journal of Composite Materials, Volume 34, Number 24, pages 2038-2060 (2000)
熱放散に使用される金属の機械加工された部品の使用に関連する上記課題に対処するために、伝導性フィラーをその中に含んで必要な熱伝導性機能を提供する成形された組成物を提供する試みが為されている。複合材材料のフィラー結合剤部分は一般に非伝導性なので、主としてフィラーの凝集に関連する理由のために、55体積%を超えるような高い比率のフィラー粒子を有する複合材材料を提供することに関連する課題があった。
熱伝導性のポリマー複合材では、60パーセントを超えるフィラーの高い負荷にて通常、10ワット/メートル・ケルビン(W/m・K)を超える高い熱伝導性の値を達成することができる。好適なフィラー、それらの相乗効果および加工性の欠如は、今までに知られている市販のポリマー複合材の熱伝導性を20ワット/メートル・ケルビン未満に限定する。本発明者らは、製造するのに相対的に低コストであるが、複雑且つ小型の形状について射出成形を含めて容易に成形可能である一方で、20ワット/メートル・ケルビンを超える高い熱伝導性を呈する成形可能な熱伝導性の複合材材料の必要性を認識した。
この項は、開示の一般的な要約を提供するが、その完全な範囲またはその特徴のすべての包括的な開示ではない。
態様の1つでは、一般に、金属被覆された複数のフィラー粒子と、複数の二次フィラー粒子と、金属被覆されたフィラー粒子および二次フィラー粒子との混合物におけるポリマーマトリクスとを含む熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材または組成物の例示となる実施形態が提供される。
さらなる態様では、本技術の例示となる実施形態が、金属被覆されたグラファイト、1以上の金属コーティングを伴った金属被覆されたパーライトおよびこれらの組み合わせを含んでもよい、金属を含有するフィラー粒子と混合されたポリマーマトリクスを一般に含む熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材または組成物の実施形態を提供する。熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材または組成物は、20ワット/メートル・ケルビンを超える熱伝導性を有してもよい。
本明細書で開示される金属被覆されたフィラーと二次フィラーとポリマーマトリクスとを含む物品および本明細書で開示される方法によって製造される物品のうちの少なくとも一方には、熱伝導性の物品および電気伝導性の物品のうちの少なくとも一方、たとえば、テープ、ポリマー膜、ポリマー複合材、ヒートシンク、ヒートシンクを備える物品、高度に熱伝導性の射出成形可能な熱可塑性複合材、高度に電気伝導性の射出成形可能な熱可塑性複合材等が挙げられてもよい。
一実施形態によると、熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な組成物であって、
金属被覆された複数のフィラー粒子と、
複数の二次フィラー粒子と、
前記金属被覆されたフィラー粒子および前記二次フィラー粒子と混合されているポリマーマトリクスとを含有する、組成物が提供される。
複数の金属被覆されたフィラー粒子が、金属被覆されたグラファイト粒子、1以上の金属コーティングを有する金属被覆されたパーライト粒子、および、これらの組み合わせのうちの1つ以上からなるものであってもよい。
金属被覆された複数のフィラー粒子が、第1の金属コーティングと第2の金属コーティングとを有するパーライト粒子を含有し、前記第2の金属コーティングは前記第1の金属コーティングと同一の、または異なる金属からなるものであってもよい。
金属で被覆された複数のフィラー粒子が、銀で被覆されたグラファイト粒子、銀で被覆された銅被覆パーライト粒子、ニッケルで被覆された銅被覆パーライト粒子、コバルトで被覆された銅被覆パーライト粒子、アルミニウムで被覆された銅被覆パーライト粒子、鉄で被覆された銅被覆パーライト粒子、金で被覆された銅被覆パーライト粒子、白金で被覆された銅被覆パーライト粒子、パラジウムで被覆された銅被覆パーライト粒子、亜鉛で被覆された銅被覆パーライト粒子、またはこれらの組み合わせのうちの1つ以上を含むものであってもよい。
複数の金属被覆されたフィラー粒子が、1以上の金、銀、ニッケル、亜鉛、パラジウム、白金、銅、鉄、コバルト、アルミニウムまたはこれらの組み合わせの1以上の金属コーティングを含む、および/または複数の金属被覆されたフィラー粒子が、40%〜約99%または約80%〜約90%に及ぶ多孔率を有する金属被覆されたパーライト粒子を含むものであってもよい。
金属被覆されたフィラー粒子および組み合わせられた二次フィラー粒子の量が、熱可塑性組成物の全体積の約40%〜約80%または約50〜約70%に及ぶものであってもよい。
複数の二次フィラー粒子が、炭素繊維、窒化ホウ素、グラファイト、ナノグラファイトプレートレット、カーボンナノチューブ、カーボンブラック、窒化アルミニウム、窒化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムまたはこれらの組み合わせのうちの1以上を含有するものであってもよい。
前記組成物が、約10ワット/メートル・ケルビン〜約35ワット/メートル・ケルビンまたは約20ワット/メートル・ケルビン〜約35ワット/メートル・ケルビンに及ぶ熱伝導性を有するものであってもよい。
ポリマーマトリクスが、ABS樹脂PC−ABSアロイ、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンオキシド、ポリフタルアミドポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリフェニレンエーテル、ポリスチレンを含有する修飾ポリフェニレンエーテル、液晶ポリマー、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、ゴム補強されたポリスチレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、アクリル系樹脂(たとえば、アクリル酸とメタクリル酸スチレン−メチルメタクリレートコポリマーのアルキルエステルのポリマーおよびコポリマー)、スチレン−メチルメタクリレート−ブタジエンコポリマー、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレート−スチレンコポリマー、ポリ酢酸ビニル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−エチレンコポリマー、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリイミド、ポリアミド、ポリエチレンのようなポリオレフィン、超高分子量ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、ポリエチレンナフ
タレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、エチレンアクリル酸コポリマー、ポリアミド、ナイロン、ナイロン6、ナイロン6,6、酸化フェニレン樹脂;硫化フェニレン樹脂、ポリオキシメチレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニリデン/塩化ビニル樹脂およびビニル芳香族樹脂(たとえば、ポリスチレン)、ポリ(ビニルナフタレン)、ポリ(ビニルトルエン)、ポリイミド、ポリアリールエーテルエーテルケトン、ポリフタルアミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリールエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリフェニレン、およびこれらの組み合わせの1以上を含むものであってもよい。
複数の金属被覆されたフィラー粒子が銀で被覆されたグラファイトであり、複数の二次フィラー粒子が炭素繊維であり、ポリマーマトリクスが液晶ポリマーである、
または
複数の金属被覆されたフィラー粒子が銀で被覆され、銅で被覆されたパーライトであり、複数の二次フィラー粒子が窒化ホウ素と炭素繊維であり、ポリマーマトリクスが液晶ポリマーである、または
複数の金属被覆されたフィラー粒子が銀で被覆されたグラファイトと銀で被覆されたパーライトであり、ポリマーマトリクスが液晶ポリマーである、または
複数の金属被覆されたフィラー粒子が銀で被覆され、銅で被覆されたパーライトであり、複数の二次フィラー粒子が窒化ホウ素と炭素繊維であり、ポリマーマトリクスが液晶ポリマーである、または
複数の金属被覆されたフィラー粒子が銀で被覆され、銅で被覆されたパーライトであり、複数の二次フィラー粒子が炭素繊維であり、ポリマーマトリクスがポリフェニレンスルフィドである、または
複数の金属被覆されたフィラー粒子が銀で被覆されたグラファイトと銀で被覆され、銅で被覆されたパーライトであり、ポリマーマトリクスが液晶ポリマーである、または
複数の金属被覆されたフィラー粒子が銀で被覆されたグラファイトであり、ポリマーマトリクスが液晶ポリマーであるものであってもよい。
さらなる実施形態によると、熱伝導性および熱可塑性を有する成形可能な組成物であって、銀で被覆されたグラファイトと金属被覆されたパーライトとその組み合わせの1以上を含む金属を含有するフィラー粒子と共に混合されたポリマーマトリクスを含み、20ワット/メートル・ケルビンを超える熱伝導性を有する、組成物を要旨とする。
この場合、金属を含有するフィラー粒子が、第1の金属コーティングと、同一金属であるまたは第1の金属コーティングとは異なる第2の金属コーティングとを有するパーライト粒子を含む、および/または
金属を含有するフィラー粒子が、金、銀、ニッケル、亜鉛、パラジウム、白金、銅、鉄、コバルトおよびアルミニウムの1以上を含む、および/または
金属を含有するフィラー粒子が、40%〜約99%または80%〜約99%に及ぶ多孔率を有する金属被覆されたパーライト粒子を含む、および/または
金属を含有するフィラー粒子が、第1と第2の金属コーティングを有するパーライト粒子を含み、その際、第1と第2の金属コーティングの金属粒子の重量は、パーライト粒子の重量の約100%〜約400%に及ぶ、および/または
金属を含有するフィラー粒子が、第1の銅コーティングと第2の銀コーティングを有するパーライト粒子を含むものであってもよい。
また、ポリマーマトリクスが、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)(化学式(C・C・C);ポリカーボネート/アクリロニトリルブタジエンスチレン合金(PC−ABS)、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリフェニレンエーテル、ポリスチレンを含有する修飾ポリフェニレンエーテル、液晶ポリマー、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、ゴム補強されたポリスチレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、アクリル系樹脂(たとえば、アクリル酸とメタクリル酸スチレン−メチルメタクリレートコポリマーのアルキルエステルのポリマーおよびコポリマー)、スチレン−メチルメタクリレート−ブタジエンコポリマー、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレート−スチレンコポリマー、ポリ酢酸ビニル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−エチレンコポリマー、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリイミド、ポリアミド、ポリエチレンなどのポリオレフィン、超高分子量ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、エチレンアクリル酸コポリマー、ポリアミド、ナイロン、ナイロン6、ナイロン6,6、酸化フェニレン樹脂、硫化フェニレン樹脂、ポリオキシメチレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニリデン/塩化ビニル樹脂、ビニ
ル芳香族樹脂(たとえば、ポリスチレン、ポリ(ビニルナフタレン)、ポリ(ビニルトルエン))、ポリイミド、ポリアリールエーテルエーテルケトン、ポリフタルアミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリールエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリフェニレンまたはこれらの組み合わせの1以上を含むものであってもよい。
さらに、前記組成物が、40体積%未満のポリマーマトリクス体積を有する、および/または
前記組成物が、約20体積%〜約40体積%に変化するポリマーマトリクス体積を有し、金属を含有するフィラー粒子の量が約40%〜約70%におよび、第2のフィラー粒子によって組成物が100%体積に合わせられ、前記組成物が約20ワット/メートル・ケルビン〜約35ワット/メートル・ケルビンに及ぶ熱伝導性を有する、および/または
前記組成物がさらに、炭素繊維、窒化ホウ素、グラファイト、ナノグラファイトペレット、カーボンナノチューブ、カーボンブラック、窒化アルミニウムおよびこれらの組み合わせの1以上を含む二次フィラー粒子を含むものであってもよい。
また本発明は上記に記載の組成物を含む物品、組成物を製造するための方法も要旨とする。
さらなる実施形態によると、少なくとも10ワット/メートル・ケルビンの熱伝導性を有する、熱伝導性および熱可塑性を有する成形可能な組成物を製造するための方法は、ポリマーマトリクス中で金属被覆されたフィラー粒子と二次フィラー粒子を混合する工程を備えることを要旨とする。混合する前記工程では、溶融混合および溶液混合のうちの少なくとも一方を用いることができる。金属被覆されたフィラー粒子が、1以上の金属被覆されたグラファイト粒子、1以上の金属コーティングを有する金属被覆されたパーライト粒子、またはこれらの組み合わせを含む、および/または
二次フィラー粒子が、炭素繊維、窒化ホウ素および/またはこれらの組み合わせの1以上である、および/または
金属被覆されたフィラー粒子が、銀で被覆され、銅で被覆されたパーライト粒子、銀で被覆されたグラファイト粒子またはこれらの組み合わせの1以上を含むものであってもよい。
応用が期待されるさらなる領域は、本明細書で提供される記載から明らかになるであろう。本要約における記載および具体例は説明目的のみを意図するものであって、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
試料A(衝撃試験用の長方形の棒)と試料B(熱伝導性の測定用の円形ディスク)と試料C(強度測定用のイヌの骨形状の試料)とを含む3つの異なった射出形成された物体を示す写真(3つの試料すべては、銀で被覆されたグラファイトと銀で被覆されたパーライトと液晶ポリマーとを含む以下の実施例6で記載される組成物を含む)。
本明細書で記載される図面は、選択された実施形態の説明目的のみのためであり、可能な実施すべてであるとは限らず、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
技術の以下の記載は、対象物の性質、1以上の本発明の製造および使用において単に例示となるものであり、本出願、または本出願若しくはそれに由来する特許に対して優先権を主張して出願されてもよいようなそのようなほかの出願において請求される具体的発明の範囲、適用または使用を限定することを意図するものではない。本明細書で述べられる技術の記載を概説することにおいて、以下の定義および非限定指針が考慮されなければならない。
本明細書で使用される見出し(たとえば、「背景」および「要約」)および小見出しは、本技術の範囲内における題目である一般的な組織化のみを意図するのであって、本技術またはその任意の態様の開示を限定することを意図するものではない。特に、「背景」で開示される対象物は、新規の技術を含んでもよく、従来技術の列挙を構成しなくてもよい。「要約」で開示される対象物は、技術の全範囲またはその任意の実施形態の網羅的な、または完全な開示ではない。特定の有用性を有するとき、本明細書の項の範囲内で材料の分類または考察が便宜上行われ、所与の組成物で材料が使用される場合、本明細書の分類に従って材料が必然的に、または単に機能しなければならないという推論は引き出されるべきではない。
本明細書での参考文献の引用は、それらの参考文献が従来技術である、または本明細書で開示される技術の特許性に関連性を有するという了解を構成しない。「背景」で引用される参考文献の内容の考察は、参考文献の著者によって作られた主張の一般的な要約を提供することを単に意図するものであり、そのような参考文献の内容の精度に関する了解を構成しない。本明細書の「説明」の項にて引用される参考文献はすべてその全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
説明および具体例は、技術の実施形態を示す一方で、説明目的のみを意図するものであり、技術の範囲を限定することを意図するものではない。さらに、提示された特徴を有する複数の実施形態の列挙は、追加の特徴を有するほかの実施形態または提示された特徴の異なった組み合わせを組み入れるほかの実施形態を排除することを意図するものではない。具体例は、組成物を作製し、使用する仕方および本技術の方法の説明目的で提供されるものであり、明白に提示されない限り、本技術の所与の実施形態が作製された若しくは検討された、または作製されなかった若しくは検討されなかったという表現であることを意図しない。
本明細書で使用されるとき、単語「好適な」は、特定の状況下で特定の利益を生じる技術の実施形態を言う。しかし、同一またはほかの状況下でほかの実施形態が好適である場合もある。さらに、1以上の好適な実施形態の列挙は、ほかの実施形態が有用ではないことを含蓄するものではなく、技術の範囲からほかの実施形態を排除することを意図するものではない。
本明細書で言及されるとき、組成に関する比率はすべて、特に特定されない限り、全組成の重量による。本明細書で使用されるとき、単語「備える」、「含む」およびその変形は、リスト中の項目の列挙が、本技術の材料、組成物、装置および方法で有用であってもよいほかの類似の項目の排除ではないように非限定的であることを意図する。同様に、用語「できる」および「てもよい」およびその変形は、実施形態が特定の要素または特徴を含むことができる、または含んでもよいという列挙が、これらの要素または特徴を含有しない、本技術の別の実施形態を排除しないように非限定的であることが意図される。
具体的なパラメータ(たとえば、温度、分子量、重量比率等)についての値および値の
範囲の開示は、本明細書で有用なそのほかの値および値の範囲を排除しない。所与のパラメータに対する2以上の具体的な例示値は、パラメータについて主張されてもよい値の範囲についての端点を定義してもよいことが想定される。たとえば、パラメータXが値Aを有するように本明細書で例示され、値Zを有するようにも例示されるならば、パラメータXは約A〜約Zの値の範囲を有してもよいことが想定される。同様に、パラメータについての値の2以上の範囲(そのような範囲は入れ子化される、重複する、または識別可能のいずれかである)の開示は、開示された範囲の端点を用いて主張されてもよい値についての範囲の可能な組み合わせすべてを包含することが想定される。たとえば、パラメータXが1〜10または2〜9または3〜8の範囲における値を有するように本明細書で例示されるのであれば、パラメータXは、1〜9、1〜8、1〜3、1〜2、2〜10、2〜8、2〜3、3〜10および3〜9を含む値のそのほかの範囲を有してもよいことも想定される。
含むこと、含有すること、または有することのような非制約用語の同義語として、制約のない用語「備えること」を本明細書で用いて本技術の実施形態を記載し、主張するが、たとえば、「から成ること」、または「から本質的に成ること」のようなさらに限定的な用語を用いて代替的に実施形態を記載してもよい。従って、成分、構成要素または方法工程を列挙する所与の実施形態については、追加の成分、構成要素または方法(から成るための)を排除して、且つ実施形態(から本質的に成るための)の新規の特性に影響を及ぼす追加の成分、構成要素または方法を排除して、そのような追加の成分、構成要素または方法が本出願に明白に列挙されていなくても、そのような成分、構成要素または方法から成る、または、それらから本質的に成る実施形態を、本出願者らは具体的に想定する。たとえば、要素A、BおよびCを列挙する組成物または方法の列挙は、要素Dが本明細書で排除されるとして明白に記載されていないとしても、当該技術で列挙されてもよい要素Dを排除してA、BおよびCから成る、およびそれらから本質的に成る実施形態を具体的に想定する。
本技術は、熱伝導の用途のために金属粒子で被覆されたキャリアシステムの効率性を向上させるものである。たとえば、本技術の一部の実施形態は、マトリクス全体にわたる金属粒子の分布の改善された均一性を有するキャリアシステムを提供する。本技術の実施形態は、複数の1以上の金属で被覆されたグラファイト粒子(たとえば、銀で被覆されたグラファイト粒子等)、金属で被覆されたパーライト粒子(たとえば、1以上の金属コーティングを有するパーライト粒子、銀で被覆され、銅で被覆されたパーライト粒子等)、またはこれらの組み合わせを含む金属で被覆されたフィラーを提供する。複数の二次フィラー粒子も提供されてもよい。金属被覆されたフィラーと二次フィラーの粒子はポリマーマトリクスにて混合される。上記で言及されたように、本発明者らは、フィラーの高い負荷は、射出成形のような加工の間の高い粘度を考えると達成しにくいことを認識している。さらに、本発明者らは、密度の差異が分離をもたらし、結果的に異質性を生じることを認識している。これら課題の双方は、たとえば、成形適用、たとえば、射出成形での使用のための相溶性のポリマーマトリクスとの混合物にて1以上の種類の金属被覆されたフィラーを二次フィラーと組み合わせることによって本明細書で開示される本技術の例示となる実施形態にて克服されてもよい。
熱管理材料の熱を放散する能力はその熱伝導率によって決定される。熱伝導率(k)は、境界条件にさらして熱流束を決定し、その結果、装置構成に温度場を生じる基礎熱物性の1つである。ワット/メートル・ケルビン(W/m・K)での熱伝導率(K)は、以下のように定義され、kは式:k=ρ×Cp×α(およびW/m・Kとして表現される)方程式(I)によって算出され、式中、αは材料の熱拡散率(cm/s)であり、ρは密度(kg/cm)であり、Cpは熱容量(J/(kg・K)である。
本技術は、熱伝導性および電気伝導性を提供すべく金属で被覆されたフィラー粒子を備えた射出成形における用途のための、成形可能で熱伝導性を有した熱可塑性複合材の効率を向上させるものである。たとえば、本技術の一部の実施形態は、約10ワット/メートル・ケルビンから約35ワット/メートル・ケルビン(W/m・K)に及ぶまでの熱伝導率を可能にするポリマーマトリクス全体にわたる金属被覆された粒子分布の改善された均一性および高い収率を有する熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材を提供する。
本技術の例示となる実施形態は、1以上の金属被覆されたグラファイト(たとえば、銀で被覆されたグラファイト粒子等)、金属被覆されたパーライト(たとえば、1以上の金属コーティングを有するパーライト粒子等)または金属被覆されたグラファイトと金属被覆されたパーライトの組み合わせを含む金属被覆されたフィラーを含む熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材を提供する。種々の実施形態は、少なくとも第1と第2の金属コーティングを有するパーライト粒子(本明細書では金属被覆され、金属被覆されたパーライト粒子とも呼ぶ)、たとえば、銀で被覆され、銅で被覆されたパーライト粒子等を含む。熱伝導性で熱可塑性の複合材はまた、二次フィラー、たとえば、1つ以上の、炭素繊維、窒化ホウ素、グラファイト、ナノグラファイトプレートレット、カーボンナノチューブ、カーボンブラック、窒化ホウ素、窒化珪素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムおよびこれらの組み合わせを含んでもよい。金属被覆されたフィラーおよび二次フィラーは、1つ以上の熱可塑性材料および熱可塑性エラストマーのうちの少なくとも一方を含むポリマーマトリクス中に分散され、混合される。本技術で有用な熱可塑性材料の非限定の説明に役立つ例には、ポリカーボネート、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)(化学式(C・C・CN))、ポリカーボネート/アクリロニトリルブタジエンスチレン合金(PC−ABS)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリフェニレンエーテル、ポリスチレンを含有する修飾ポリフェニレンエーテル、液晶ポリマー、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、ゴム補強されたポリスチレン、アクリル系樹脂たとえばアクリル酸とメタクリル酸スチレン−メチルメタクリレートコポリマーのアルキルエステルのポリマーおよびコポリマー、スチレン−メチルメタクリレート−ブタジエンコポリマー、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレート−スチレンコポリマー、ポリ酢酸ビニル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−エチレンコポリマー、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリイミド、ポリアミド、ポリエチレンなどのポリオレフィン、超高分子量ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、エチレンアクリル酸コポリマー、ナイロン6、ナイロン6,6等などのポリアミド、酸化フェニレン樹脂、硫化フェニレン樹脂、ポリオキシメチレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニリデン/塩化ビニル樹脂およびビニル芳香族樹脂(たとえば、ポリスチレン、ポリ(ビニルナフタレン)、ポリ(ビニルトルエン))、ポリアミド、ポリイミド、ポリアリールエーテルエーテルケトン、ポリフタルアミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリールエーテルケトンおよびこれらの組み合わせを挙げることができる。
熱伝導性の金属被覆されたフィラーおよび二次フィラーのうちの少なくとも一方をポリマーマトリクス中で混合することによって、複合材に熱伝導性を与える一方で材料を成形可能に、たとえば、射出成形可能にする。熱伝導体として用いると、熱伝導性で熱可塑性の複合材は、材料の大部分から熱を熱的に転移するように操作可能であってもよい。この熱転移の間、熱は、熱伝導性のフィラー部材から隣接する熱伝導性のフィラー部材に移動し、複合材の表面の1つから別の表面への経路を移動する。本発明者らは、好適なポリマーマトリクスとの混合物中で好適な金属被覆されたフィラーと二次フィラーとの相乗的組み合わせを発見した。本熱可塑性複合材は、高い加工性を有利に提供し、20ワット/メ
ートル・ケルビン未満に限定されていた従来技術の複合材における熱伝導率の以前の限界を覆す。
(熱伝導性および熱可塑性を有する成形可能な複合材)
本技術の実施形態は、複数の金属被覆されたフィラー粒子と、複数の二次フィラー粒子と、金属被覆されたフィラー粒子および二次フィラー粒子との混合物におけるポリマーマトリクスとを含み、熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材を提供する。種々の実施形態では、複合材全体における金属被覆されたフィラー粒子および二次フィラー粒子の量は、複合材の全体積の約40%〜約80%に及ぶことが可能である。一部の実施形態では、配合された複合材全体における金属被覆されたフィラー粒子および二次フィラー粒子の量は、複合材の全体積の約40%〜約50%、約40%〜約60%、または約40%〜約70%、または約40%〜約75%、または約50%〜約70%、または約40%〜約80%に及ぶことができる。本技術の熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材は、約10ワット/メートル・ケルビンから約35ワット/メートル・ケルビンに及ぶ熱伝導性を有する最終製品に成形し、仕上げることができる。
(金属被覆されたフィラー)
本技術の種々の実施形態では、熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材は少なくとも1つの金属被覆されたフィラーを含有する。金属被覆されたフィラーは、銀で被覆されたグラファイト、金属被覆されたパーライトフィラー粒子およびこれらの組み合わせを含むことができる。一部の実施形態では、金属被覆されたパーライト粒子は、単一の金属で被覆されたパーライト粒子、たとえば、銀で被覆されたパーライトフィラー粒子を含むことができる。さらに、金属被覆されたフィラー粒子は、非限定例にて、金属被覆され、金属被覆されたパーライト粒子、たとえば、表面にて第1の金属が被覆された膨張したパーライト粒子上および膨張したパーライト粒子の孔の中で被覆される第2の金属を含むことができる。種々の実施形態では、熱伝導性で熱可塑性の複合材は、複合材全体の体積で、熱伝導性で熱可塑性の複合材の体積の10%〜約80%、または約20%〜約80%、または約30%〜約80%、または約40%〜約80%、または約50%〜約80%、または約60%〜約80%、または約10%〜約50%、または約10%〜約40%、または約10%〜約30%、または約10%〜約20%に及ぶことができる量で金属被覆されたフィラーを組み入れることができる。
(銀で被覆されたグラファイト)
銀で被覆されたグラファイト粒子は、任意の既知の方法を用いて製造することができる。一部の実施形態では、銀で被覆されたグラファイト粒子は、電気メッキ法によって、グラファイト粒子等上での銀塩溶液の化学的還元によって作製することができる。グラファイトの粒度は、約5ミクロン〜約500ミクロンに及んでもよい。銀で被覆されたグラファイト粒子は乾燥させてポリマーマトリクスと混合されるべき粉末化形態であることができる。熱伝導性で熱可塑性の複合材に組み入れられるのであれば、銀で被覆されたグラファイトの量は、複合材全体の体積/体積で約5%〜約80%に及ぶ。一部の実施形態では、熱伝導性で熱可塑性の複合材に組み入れられるのであれば、銀で被覆されたグラファイトの量は、複合材全体の体積/体積で約25%〜約60%に及ぶことができる。本技術の一部の実施形態では、銀で被覆されたグラファイトには、アズベリーグラファイトミルズ社(米国ニュージャージー州、アズベリー)によって製造されたThermocarb(登録商標)TC−300として市販のグラファイトを挙げることができる。(グラファイトの重量の)5〜15重量%の負荷にて金属銀粒子によってグラファイトを被覆することができる。複合材で使用することができる銀で被覆されたグラファイトの典型的な体積比率は、約40%〜約70%に及ぶ。銀で被覆されたグラファイト粒子の粒度分布は、44ミクロン未満〜600ミクロン以上、または約44ミクロン〜約600ミクロンに及ぶ。銀で被覆されたグラファイト粒子を作製するのに使用されるグラファイト材の例示となる熱伝導性には、「a」方向にて室温で600ワット/メートル・ケルビン以上を挙げることができる。
(複数の金属で被覆されたパーライトフィラー)
一部の実施形態では、熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材は、第1の金属被覆されたパーライト粒子上に被覆された第2の金属を有する金属被覆されたフィラー(本明細書では一般に金属被覆され、金属被覆されたパーライト粒子とも呼ばれてもよい)を含む。第1の金属被覆されたパーライトフィラー粒子、およびパーライトフィラー粒子自体を被覆するのに使用される金属には、周期律表の8〜12族(IUPAC)またはVIIIB、IBおよびIIB族(CAS)の1以上の金属粒子を挙げることができる。そのような金属には、金、銀、白金、銅、鉄、パラジウム、コバルト、パラジウム、ニッケル、アルミニウム、亜鉛、およびこれらの合金を挙げることができる。パーライト粒子および金属被覆されたパーライト粒子を被覆するのに使用される金属塩溶液は、金属含有カチオン、たとえば、Cu、Cu2+、[Cu(NH2+、Ni2+、Pd2+、Pt2+、Au、Au3+、Zn2+、Co2+、Co3+、Ag、Al3+、Cd2+、Fe2+およびFe3+を含有してもよい。金属塩溶液は、前述の金属カチオンまたは単純アニオン、オキソアニオンおよび有機酸アニオンの一部であるアニオン種との金属カチオンの組み合わせを含んでもよい。金属カチオンは、水性または非水性の溶液の形態であることができる。一部の実施形態では、金属塩を形成するアニオン種には、Cl、OH、NO 、NO 、PO 3−、PO 3−、HPO 2−、HPO 、MnO ,SO 2−、SO 2−、CO 2−、CrO 2−、HCO 、C およびC 2−を挙げることができる。アニオンは、好適には硝酸塩、酢酸塩またはリン酸塩である。
本技術の一部の実施形態で使用されてもよいパーライトは、一般に火山ガラス(珪酸含有のマグマおよび溶岩の急速冷却によって形成される)とも呼ばれるパーライト鉱石(天然ガラスの部類に属する)に由来する膨張パーライトを含む。パーライト鉱石は、通常、約72〜75パーセントのSiO、12〜14パーセントのAl、0.5〜2パーセントのFe、3〜5パーセントのNaO、4〜5パーセントのKO、0.4〜1.5パーセントのCaO(重量で)、および低濃度のMgO、TiOおよびそのほかの金属構成要素を含有する水和した天然ガラスである。パーライト鉱石は、高含量(2〜10重量パーセント)の化学的に結合した水、ガラス質の、真珠のような光沢および特徴的な同心の、または弓状のタマネギの皮様(パーライト状の)割れ目の存在によって他の天然ガラスから区別される。一部の実施形態では、パーライト粒子には、1以上の金属で被覆された膨張パーライト粒子を挙げることができる。ほかの実施形態では、膨張パーライト粒子は多孔性であることができる。一部の実施形態では、多孔性のパーライト粒子の多孔率は、粒子の全体積の約40%〜約99%に及ぶことができる。一部の実施形態では、多孔率は、約45%〜約99%、または約50%〜約99%、または約55%〜約99%、または約60%〜約99%、または約65%〜約99%、または約70%〜約99%、または約75%〜約99%、または約80%〜約90%、または約85%〜約99%、または約90%〜約99%、または約40%〜約85%、または約40%〜約80%、または約40%〜約75%、または約40%〜約70%、または約40%〜約65%、または約40%〜約60%、または約40%〜約55%、または約40%〜約50%、または約40%〜約45%であり、または少なくとも約50%多孔性であり、または少なくとも約55%多孔性であり、または少なくとも約60%多孔性であり、または少なくとも約65%多孔性であり、または少なくとも約70%多孔性であり、または少なくとも約75%多孔性であり、または少なくとも約80%多孔性であり、または少なくとも約85%多孔性であり、または少なくとも約90%多孔性であり、または少なくとも約95%多孔性であり、または少なくとも約97%多孔性である。
金属被覆されたパーライトフィラー粒子を作製するための方法は、先ず金属被覆されたパーライトフィラー粒子を作製する工程を有する。次いで、金属被覆されたパーライトフィラー粒子を第2の金属で被覆することができる。第1の金属と第2の金属は同一であっても異なっていてもよい。一部の実施形態では、ある体積の有機ジオール、たとえば、約
150℃〜約200℃の温度範囲内に加熱した100ミリリットル(mL)のエチレングリコールに分散することができる秤量した量の膨張パーライト(米国カリフォルニア州、リッチモンドのノーカルのNorlite(登録商標)として市販され、N50、密度4.5〜6.6(ポンド/平方フィート)、メッシュサイズ24〜100、およびインドのケルテックエネルギー社から市販されているFillite(登録商標)を用いて、それによって支持混合物を形成して金属被覆されたパーライトフィラー粒子を作製することができる。次いで測定された量(固体形態または溶液形態のいずれかで)の金属塩溶液と支持混合物分散液を混合し、それによって反応混合物を形成する。次いで反応混合物を約20℃〜約200℃、さらに好適には約160℃〜約180℃の温度範囲内に加熱する。任意で、湿った多孔性のフィラー粒子すべてを入手するために、反応混合物に接触させて超音波処理器を設置し、120ワットの電力設定で35〜50キロヘルツにて1〜5回パルスすることができる。たとえば、インド、バンガロールのウルトラソニックシステムズである。
反応混合物を約20℃〜約200℃、さらに好適には約160℃〜約180℃の温度範囲内に維持する一方で、容器にて反応混合物を撹拌することができる。反応混合物を加熱するのに必要とされる時間は変化することができるが、典型的な加熱時間は一般に1分〜24時間に及ぶ。好適には、加熱時間は約1分間〜5時間に及び、さらに好適には加熱時間は1分間〜1時間である。反応混合物中の金属カチオンは有機ジオールによってゼロ価状態を有する金属粒子に還元される。多孔性のフィラー粒子上で、およびフィラー粒子の孔表面上で金属カチオンの大半がいったん金属に還元されると、約15分〜約1時間後、金属被覆されたフィラー試料を取り出すことができる。洗浄および濾過、遠心分離および沈殿をはじめとする幾つかの既知の方法によって、液体反応物質から金属被覆されたフィラー粒子を単離することができる。たとえば、真空供給源に取り付けられた適当なフィルターを有するブフナー漏斗を用いて、反応混合物から金属被覆されたフィラー粒子を回収することができる。ブフナー漏斗を用いて粒子を回収する研究室の方法には、シャピーロ
J(Shapiro J)、「ブフナー漏斗による高率の研究室での濾過」、Science(1961年);第133版(3467):1828ページ〜1829ページに記載されたものが挙げられる。一部の実施形態では、約0.1ミクロン〜約10ミクロンに及ぶ第1(x)の寸法と約1ミクロン〜約100ミクロンに及ぶ第2(y)の寸法を有する針状の高いアスペクト比の金属粒子を捕捉するのに使用されるフィルターは、マサチューセッツ州、ビルリカのミリポア(Millipore)および英国のワットマンケントから市販されている。本技術の実施形態における固形の金属粒子は、沈殿混合物から分離後、洗浄水の伝導性が20マイクロオーム以下になるまで水で洗浄することができる。任意で、単離された金属被覆されたフィラー粒子は、たとえば、短鎖アルコールのような有機溶媒で洗浄することができる。次いで、水および溶媒のうちの少なくとも一方を金属粒子から除き、粒子を乾燥させることができる。
いったん洗浄すると、単離された金属被覆されたフィラー粒子は、約40℃〜約150℃に及ぶ温度範囲内に落とす温度に設定されたオーブンで乾燥させることができ、事前に加熱されたオーブンで約1時間〜約24時間に及ぶ時間乾燥させることができる。
金属塩溶液の濃度は、パーライトフィラー粒子上に被覆される結果的な金属粒子のサイズに影響を及ぼす。粒子表面および粒子の孔の表面上の粒子孔(本明細書では粒子孔表面とも言う)の中を含む、金属塩溶液に利用可能な表面全体にわたって実質的に均一に分布するさらに小さい金属粒子のサイズを生じさせることが好ましい。例証的には、金属被覆されたフィラーを作製する本方法の実施形態は、約0.01モル濃度〜約1モル濃度の範囲である、反応混合物における金属塩溶液の最終濃度を採用してもよい。反応混合物における有機ジオールの最終濃度は、約1モル濃度〜約10モル濃度に及ぶ。一部の実施形態では、有機ジオールと金属塩溶液のモル比は、約1〜0.001に及ぶことができる。一
部の実施形態では、一般化された反応には、100ミリリットルのグリコールに4グラムの酢酸銅を分散すること(0.2モル濃度)が挙げられる。金属塩溶液と有機ジオールの比は、必要とされる金属被覆されたフィラー粒子の量に従って拡大または縮小することができる。
フィラー粒子の表面積が増えるにつれて、さらに高い濃度の金属を表面上に分散することができる。たとえば、グラム当たり50平方メートル(m/g)のBET表面積を持つパーライト粒子上に銀を分散するならば、5パーセントの銀負荷にて銀の完全に分散された単層によって表面のおよそ67パーセントが覆われる。しかし、支持BET表面積が200m/gならば、5パーセントの銀負荷では、銀の単層によって表面の約17パーセントしか覆われず、およそ67パーセントの表面被覆率は、銀負荷が約20パーセントであるまで達しない。本技術の好ましい実施形態では、フィラー粒子のBET表面積は、約10m/g〜約2000m/gである。本明細書で使用されるとき、「BET表面積」は、多分子吸収に関するブルナウアー、エメット、テラーの方程式を用いて決定されるようなフィラー粒子の表面積を言う。BET方程式のさらなる詳細、説明および使用の例については、バターワース(出版)社によって1978年に出版されたD.J.シャウ(D.J.Shaw)編集の、コロイドと表面化学への入門、第2版を参照のこと。多孔性のフィラー粒子は、BET法で算出された、約10〜約2000m/gに及ぶ表面積を有することができ、さらに好ましくは、多孔性のフィラー粒子は、約200〜約1500m/g、最も好ましくは約300〜約1500m/gに及ぶ表面積を有することができる。
種々の実施形態では、金属塩溶液は好適には、100重量パーセントの多孔性フィラー粒子に対する約500重量パーセントの金属から100重量パーセントの多孔性フィラー粒子に対する約100重量パーセントの金属に及ぶ、多孔性パーライトフィラー粒子上での金属負荷を得るのに十分な金属カチオンの濃度を、有機ジオールの存在下で有する。言い換えれば、パーライトフィラー粒子の総重量に対する最終的な金属被覆され、金属被覆されたパーライトフィラー粒子における金属粒子の総重量は、約5対1〜約1対1に及ぶことができる。金属被覆され、金属被覆されたパーライトフィラー粒子上の金属粒子の金属負荷は、100重量パーセントのフィラー粒子に対して約100〜約500重量パーセント、または約100〜約400重量パーセント、または約100〜約300重量パーセント、または約100〜約200重量パーセント、または約150〜約400重量パーセント、または約200〜約400重量パーセント、または約250〜約500重量パーセント、または約300〜約500重量パーセント、または約350〜約500重量パーセントの金属に及ぶ。
一部の実施形態では、上述と同様の、または異なった金属で元々被覆された金属被覆されたフィラー上に、上記で提供された例示となるリスト(たとえば、銀または腐食防止金属等)からの第2の金属を被覆することができる。一部の実施形態では、金属被覆され、金属被覆されたパーライト粒子には、銀で被覆され、銅で被覆されたパーライト粒子、ニッケルで被覆され、銅で被覆されたパーライト粒子、コバルトで被覆され、銅で被覆されたパーライト粒子、アルミニウムで被覆され、銅で被覆されたパーライト粒子、鉄で被覆され、銅で被覆されたパーライト粒子、金で被覆され、銅で被覆されたパーライト粒子、白金で被覆され、銅で被覆されたパーライト粒子、パラジウムで被覆され、銅で被覆されたパーライト粒子、コバルトで被覆され、銅で被覆されたパーライト粒子、亜鉛で被覆され、銅で被覆されたパーライト粒子、またはこれらの組み合わせの1以上を挙げることができる。
複数の金属で被覆されたフィラーを作製する方法には、第1の金属で被覆された複数の金属被覆されたフィラー粒子と有機ジオールの溶液を混合して支持混合物を得る工程と;
支持混合物を伴った金属被覆されたフィラー粒子上に被覆された第1の金属に、異なった金属カチオンを有する金属塩溶液を添加して反応混合物を形成する工程と;反応混合物を50℃〜200℃に及ぶ温度の範囲内で加熱し、それによって金属塩溶液中の金属カチオンを金属粒子に還元し、金属被覆されたフィラー粒子の表面および孔表面に沈着させる工程を含む。
一部の実施形態では、水性媒体中の第2の金属で金属被覆されたフィラーを被覆することができ、たとえば、第1の金属、たとえば、銅をパーライトフィラー粒子上に沈着させ、単離した後、銅で被覆されたパーライトフィラー粒子上に銀を被覆することができる。これには、金属の還元が関与し、たとえば、第1の金属で被覆されたパーライトフィラーの表面上で還元剤として酒石酸ナトリウムカリウムを用いた、金属塩、たとえば、硝酸銀からの銀の還元が関与する。本技術に従って作製された銀で被覆された銅粒子が、本明細書の以下の実施例2〜5に例示的に示される。金属被覆され、金属被覆されたパーライトの粒度は、約10ミクロン〜約500ミクロン、好ましくは約50ミクロン〜約200ミクロンに及ぶことができる。
(二次フィラー)
一部の実施形態では、熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材の材料はまた、ある量の二次フィラーを含有する。多数の二次フィラーが説明目的で記載される一方で、少なくとも1つの上述された金属被覆されたフィラーと共に熱伝導性のフィラー材料を使用することができることが理解されるべきである。二次フィラー粒子の説明に役立つ非限定例には、炭素繊維、グラファイト、ナノグラファイトプレートレット、カーボンナノチューブ、カーボンブラック、窒化ホウ素、窒化珪素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムおよびこれらの組み合わせが挙げられる。粒度の特定の要件はない一方で、二次フィラーの粒度は、約1ミクロン〜約300ミクロン、または約1ミクロン〜約200ミクロン、好ましくは約20ミクロン〜約100ミクロンに及ぶことが好ましい。使用に先立って、例示となる実施形態では、強制空気オーブン中で約150℃にて約6時間二次フィラーを乾燥させ、次いでポリマーマトリクスおよび金属被覆されたフィラーと混合する前に50℃で保持することができる。
熱伝導性で熱可塑性の複合材に組み入れられるのであれば、二次フィラー粒子の量は、複合材全体の体積に対する体積で、約1%〜約50%、または約1%〜約40%、または約1%〜約30%、または約1%〜約20%、または約1%〜約10%、または約5%〜約40%、または約10%〜約40%、または約15%〜約40%、または約20%〜約40%、または約25%〜約40%、または約30%〜約40%、または約35%〜約40%に及ぶことができる。一部の実施態様では、熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材に組み入れられるのであれば、二次フィラー粒子の量は、複合材全体の体積に対して(v/v)約20%〜約50%に及ぶことができる。
(炭素繊維)
一部の実施形態では、熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材は二次フィラーとして炭素繊維を含む。多数の異なった構成で炭素繊維を使用することができる。たとえば、非限定の説明に役立つ例では、本質的には何千もの炭素単繊維の束である複数の単繊維の糸から炭素繊維を作製することができる。そのような単一の炭素単繊維は、直径1〜30ミクロンの細い管であり、組成の大半が炭素から成る。繊維を作製する前駆体によって、炭素繊維は、乱層的またはグラファイト様であってもよく、またはグラファイト様部分と乱層部分が存在するハイブリッド構造を有してもよい。乱層の炭素繊維では、炭素原子のシートが、不規則に折り畳まれ、一緒に丸められる。ポリアクリロニトリル(PAN)に由来する炭素繊維は乱層であるが、中間相ピッチに由来する炭素繊維は、2200℃を超える温度で熱処理した後グラファイト様である。乱層の炭素繊維は、高い引っ張り強度を有する傾向があるが、熱処理された中間相ピッチに由来する炭素繊維は高いヤングのモジュールおよび高い熱伝導性を有する。熱伝導性フィラーで使用される炭素繊維は、
約1〜約30ミクロンまたは約1〜約20ミクロンに及ぶ直径を有してもよい。炭素繊維の一部の説明に役立つ例には、1〜10ミクロンに及ぶ直径を有することができるT300、T300J、T400H、T600S、T700S、T700GおよびAS4が挙げられ、IM6はおよそ5ミクロンである直径を有することができる。二次フィラーとして有用な市販の炭素繊維は、東レカーボンファイバーノースアメリカ(米国アラバマ州、ジケーター)によって提供されている。
(窒化ホウ素)
本発明のポリマー方式は、窒化ホウ素フィラーなどの二次フィラーを含有することもある。本発明で使用するのに好適な熱伝導性の窒化ホウ素フィラーの例には、六方晶系構造を持つ窒化ホウ素の微粒子が挙げられる。ポリマー方式は、少なくとも60重量%、好適には少なくとも65重量%、さらに好適には少なくとも70重量%の窒化ホウ素フィラーを含む。実質的に均一なサイズまたは様々なサイズの材料の混合物が利用されてもよい。具体的には、特定の適用について、粒子の約10〜40体積%が約5〜約25ミクロンの平均粒度を示し、粒子の約60〜90体積%が約40〜約80ミクロンの平均粒度を示す。全体で、フィラーは、少なくとも約50ミクロンの平均粒度を示す。フィラーの粒子の形態も重要である。本意図に好適なフィラーの例は、アドバンストセラミックオブクリーブランド(米国オハイオ州、クリーブランド)による商品名PolarThermPT110(グラム当たり0.1〜1平方メートル(m/g)の表面積、35〜60ミクロンの粒度)およびPolar Therm PT120(0.5〜5m/gの表面積、8〜14ミクロンの粒度)のもとで販売される窒化ホウ素材料である。
(グラファイト)
グラファイトは層状材料である。個々の分子層は、有機または無機の分子によるインターカレーションおよび結果として起きる膨張が可能である弱いファン・デル・ワールス力によって一緒に保持される。グラファイトは3000℃で安定であり、融解せず、高い熱伝導性(約100ワット/メートル・ケルビン〜約1000ワット/メートル・ケルビンに及ぶ)を有し、低い熱膨張係数を有し、優れた熱ショック耐性を有するという事実のために、グラファイトは本技術において有用な二次フィラーである。グラファイトを有する熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材は、良好な電気伝導性を提供し、自己潤滑性であり、ほとんどの溶融した金属またはセラミックスによって濡らされない。グラファイトのそのほかの利点には、ほとんどの化学物質と非反応性であること、温度と共に強度が増すこと、およびこの二次フィラー材料をヒートシンクなどでの使用に理想的にすることを挙げることができる。グラファイトの粉体およびフレークは、少なくとも50、100、1000、10,000以上のアスペクト比を有することができる。ナノグラファイトプレートレットの表面積は、グラム当たり50平方メートル(m/g)、75m/g、100m/g以上であることができる。
XおよびYおよびZの寸法において100ミクロン未満の寸法を有するグラファイトの粉体およびフレークの商業的供給源には、インド、ハイデラバードのOxeecoテクノロジーズ社が挙げられる。グラファイト粉体の任意の市販の供給源を本技術の組成物および方法で使用することができる。そのような市販のグラファイト粉体の例には、2.2g/cc(グラム立法センチメートル)の密度を有するアズベリーグラファイトミルズ社(米国ニュージャージー州、アズベリー)からのグラファイトCVGを例示的に挙げることができる。サイズ分布は約180ミクロン〜約850ミクロンに及ぶことができる。
(ナノグラファイトプレートレット)
本技術の実施形態で有用なナノグラファイトプレートレットは、前駆体材料として膨張させたグラファイトを用いて作製することができる。膨張させたグラファイトは、優れた機械的特性を提供し、さらに十分な量が熱伝導性で熱可塑性の複合材に存在すれば電気的特性を提供する。膨張させたグラファイトプレートレットは、プレートレットの縁に反応性部位を有するベース間の平面を有する。異なった化学基を縁に付加することができる。電場の適用を用いて、一方向で電気的に、または熱的に伝導性である材料を創る好ましい
方向で膨張させたグラファイトプレートレットを配向させることができる。1ミクロン未満の伝導性経路を創製してナノサイズのワイヤとして作用させることができる。本明細書で使用されるとき、膨張させたグラファイトは、加熱されてグラファイトの個々のプレートレットを分離するものである。剥離したグラファイトは、加熱によって個々のプレートレットが分離している膨張させたグラファイトの形態である。
膨張させたグラファイトは、X線回折パターンによって証拠付けられるように普通、有意な秩序を有さない。本技術で使用するためのナノグラファイトプレートレットを製造するために幾つかの方法がある。マイクロ波エネルギーまたは高周波誘導の加熱の使用は、膨張させたグラファイトナノフレーク、グラファイトナノシートまたはグラファイトナノ粒子を製造するための迅速で且つ経済的な方法を提供する。高いアスペクト比を持つナノグラファイトプレートレットフレークを効率的に製造するための高周波またはマイクロ波による膨張と、たとえば、ボールミル、機械的粉砕、エアミルまたは超音波処理のような適当な粉砕技法の組み合わせ。粉砕されたナノグラファイトプレートレットは、100、1000、10,000以上のアスペクト比を有することができる。ナノグラファイトプレートレットの表面積は、グラム当たり50平方メートル(m/g)、75m/gまたは100m/g以上であることができる。単一のナノグラファイトプレートレットは、約300ミクロン未満の長さおよび約0.1ミクロン未満の厚さ(好適には約20ナノメートル未満、さらに好ましくは約15ナノメートル未満の厚さ)を有することができる。本技術で有用なナノグラファイトプレートレットは、( )から市販されている。本技術の例示となる実施形態では、XGサイエンシズ社(米国ミシガン州、イーストランシング)からのxGnPとして市販されているナノグラファイトペレットを、本技術の熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材において利用することができる。グラファイトの報告されている熱伝導性は、約3000ワット/メートル・ケルビンである。
(カーボンナノチューブ)
カーボンナノチューブは、炭素原子の6員環から構成される1以上のグラファイトシートを管に丸めることによって得られる、管状形状の一次元性を有する。1枚のグラファイトシートから形成されるカーボンナノチューブは単一壁ナノチューブ(SWNT)と呼ばれる一方で、グラファイトシートの層から形成されるカーボンナノチューブは、複数壁ナノチューブ(MWNT)と呼ばれる。単一壁ナノチューブは直径約1ナノメートルであるが、複数壁カーボンナノチューブは直径数十nmに達し、双方共、炭素繊維と呼ばれるそれらの旧型よりもはるかに細い。本発明の実施形態に係るカーボンナノチューブは、任意の既知の技法(たとえば、アーク法、レーザーオーブン、化学蒸着、フレーム、HiPco等)によって作製することができ、種々の形態、たとえば、煤煙、粉体、繊維、「バッキーペーパー」等であることができる。そのようなカーボンナノチューブには、単一壁カーボンナノチューブ、複数壁カーボンナノチューブ、二重壁カーボンナノチューブ、バッキーチューブ、フラーレンチューブ、カーボンフィブリル、カーボンナノチューブ、積層コーン、ホーン、カーボンナノ繊維、蒸気成長炭素繊維およびこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
カーボンナノチューブは、種々の長さ、直径、キラル性(螺旋性)、壁の数を含んでもよく、それらは、末端で開放されてもよく、またはキャップされてもよい。さらに、それらは、種々の方法で化学的に官能化されてもよい。これらには、半導体の(約1〜2電子ボルトeVのバンドギャップ)、半金属の(0.001〜0.01eVのバンドギャップ)または金属の(約0eVのバンドギャップ)カーボンナノチューブ、およびさらに特に3つの型の混合物が含まれればよい。物理吸着、プラズマ処理、放射線処理、熱処理、加圧処理およびこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない技法によって本技術のカーボンナノチューブを物理的に改変することもできる。本技術で使用することができるカーボンナノチューブの説明に役立つ例には、ナノアーマー(米国テキサス州、ヒューストン)から市販されているカーボンナノチューブを挙げることができる。例示となるカー
ボンナノチューブは、約1ミクロン〜約50ミクロンまたは約2ミクロン〜約30ミクロンまたは約5ミクロン〜約15ミクロンに変化する長さと共に約7nmのコア直径を有する。カーボンナノチューブは約2.1g/cmの密度を有することができる。一部の実施形態では、市販のカーボンナノチューブ、整列した複数壁のカーボンナノチューブ(A−MWNT)(90%、91%、92%、93%、94%または95%を超える純度、且つ約1〜20nmに及ぶ外径(OD)または外径、1〜20ミクロンに及ぶ長さ、30〜400m/gに及ぶ比表面積および約2000〜約3000ワット/メートル・ケルビンに及ぶ熱伝導性を有する)。本技術で有用な市販のカーボンナノチューブには、マイクロテックナノA−MWNT(米国インディアナ州、インディアナポリス)を挙げることができる。
(カーボンブラック)
カーボンブラック[C.A.S.No.1333−86−4]は事実上、制御された条件下での気体状または液体の炭化水素の不完全な燃焼または熱分解によって生産されるコロイド状粒子の形態での純粋な元素状態で存在する炭素である。その物理的外見は、黒く、微細に分割されたペレットまたは粉体である。カーボンブラックは、炭素を含有する物質、たとえば、油、燃料油またはガソリン、石炭、紙、ゴム、プラスチックおよび廃材の不完全燃焼から結果的に生じる種々の望ましくない炭素質の副産物に適用される2つの一般名である煤煙または黒色炭素ではない。カーボンブラックは、ブドウ状(ブドウのような房)の粒子状物質として配置される97%を超える元素状態で存在する炭素を含有するほとんどの種類によって化学的に且つ物理的に煤煙および黒色炭素から区別可能である。本技術の実施形態の熱伝導性で成形可能な熱可塑性の複合材で有用なカーボンブラックは、市販の、たとえば、すべてオランダのアメルスフォールトのアクゾノーベル(Akzo−Nobel)からのKetjenblack(登録商標)EC600、Ketjenblack(登録商標)EC600JD、Ketjenblack(登録商標)EC300およびKetjenblack(登録商標)EC300JDである。本技術の組成物および方法で有用なカーボンブラックは、800m/gを超える表面積を有することができる。
窒化アルミニウム
窒化アルミニウム(AlN)は、際立った特性、たとえば、高い熱伝導性、低い電気抵抗性および高い硬度を持つセラミック材である。窒化アルミニウムは、(ほとんど)共有結合した物質であり、ウルツ鉱結晶構造と呼ばれる六方晶系構造を有する。窒化アルミニウムは、アルミナの炭素熱還元によって、またはアルミニウムの直接的な窒化によって合成される。緻密な工業銘柄の物質を製造するには、焼結助剤およびホットプレス法の使用が必要とされる。この構造に対する空間群はP63mcである。混和されていない窒化アルミニウムは、優れた熱伝導性性能、たとえば、140〜180W/m・Kを提供する。3ミクロン〜約100ミクロンに及ぶ粒度を有する窒化アルミニウム粉体の市販供給源には、米国ニューヨーク州、オッシニングのアキュメットマテリアル社を挙げることができる。10〜20nmのサイズ範囲を持つ市販供給源から窒化アルミニウム粒子を使用することができる。
ポリマーマトリクス
種々の実施形態では、本件発明の熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材は、射出成形されて、複雑な配置、形状および構成に形成される。熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材は、金属被覆されたフィラー粒子、二次粒子を組み合わせ、ポリマーマトリクス内で密に混合することができる。ポリマーマトリクスは、固体、液体または半固体のうちの1つ以上の形態を有することができ、たとえば、1以上の樹脂を用いてその中で他の構成要素を均一に分散させる連続的なポリマーマトリクスを形成する。以下にさらに記載されるように、粒子状の金属被覆されたフィラーと二次フィラーを連続的なポリマーマトリクスの中で無作為に分散することができる。
ポリマーマトリクス材料には、1以上の以下のポリマーマトリクスおよびこれらの組み
合わせを挙げることができる。すなわち、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)(化学式(C・C・CN))、ポリカーボネート/アクリロニトリルブタジエンスチレン合金(PC−ABS)、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリフェニレンエーテル、ポリスチレンを含有する修飾ポリフェニレンエーテル、液晶ポリマー、ポリスチレ、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、ゴム補強されたポリスチレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、アクリル系樹脂(たとえば、アクリル酸とメタクリル酸スチレンメチルメタクリレートコポリマーのアルキルエステルのポリマーおよびコポリマー)、スチレン−メチルメタクリレート−ブタジエン コポリマー、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレート−スチレンコポリマー、ポリ酢酸ビニル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリアクリレート、ポリアミドイミド、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−エチレンコポリマー、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリイミド、ポリアミド、ポリオレフィン(たとえば、ポリエチレン)、超高分子量ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、エチレンアクリル酸コポリマー、ポリアミド、(たとえば、ナイロン6、ナイロン6,6等)、酸化フェニレン樹脂、硫化フェニレン樹脂、ポリオキシメチレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニリデン/塩化ビニル樹脂、ビニル芳香族樹脂(たとえば、ポリスチレン、ポリ(ビニルナフタレン)、ポリ(ビニルトルエン))、ポリイミド、ポリアリールエーテルエーテルケトン、ポリフタルアミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリールエーテルケトンである。
上記のこれらポリマーマトリクスまたはポリマーマトリクスの組み合わせのいずれもが本明細書で好適ではあるが、ポリマーマトリクス材料の特定の選択は、熱伝導性で熱可塑性の複合材が使用されるべき用途の特定の要件に幾分か依存してもよい。たとえば、衝撃耐性、引っ張り強度、操作温度、加熱たわみ温度、バリア特性等のような特性はすべて、ポリマーマトリクス材料の選択によって影響を受ける。複合材の調製および成形における大きな容易さのために、一般に、好適には熱可塑性材料を使用する。
(ポリフェニレンスルフィド)
ポリフェニレンスルフィドポリマーは通常、スルフィドとp−ジクロロベンゼンの反応によって形成される。市販のポリフェニレンスルフィドは、商標Fortron(登録商標)PSSポリマーのもとでセラニーズ社の子会社であるドイツ、ケルステルバッハのチコナ社に見出すことができ、米国テキサス州、ヒューストンのシェブロンフィリップスによるRytonポリフェニレンスルフィドポリマーに見出すことができる。一部の実施形態では、チコナエンジニアリングポリマーズから入手可能で1.4g/cmの密度を持つFortron0205B4ポリフェニレンスルフィドを、熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材の処方に使用することができる。
(液晶ポリマー)
本技術の種々の実施形態で使用される用語「液晶ポリマー」は、溶融された状態でポリマー分子鎖が互いに平行に規則正しく配置されるような特性を有する溶融加工可能なポリマーを意味することが意図される。液晶ポリマー(LCP)は、ポリマーの特性を液晶の特性と組み合わせる部類の材料である。これら「ハイブリッド」は、通常の液晶と同様の中間相特性を示し、さらにポリマーの有用で多目的な特性の多くを保持する。分子がこのように配置される状態は、液晶状態または液晶材料のネマチック相と呼ばれることが多い。そのようなポリマー分子は一般に細長く平坦であり、分子の長軸に沿って実質的な剛性を有し、普通、互いに同軸の関係または平行の関係のいずれかで複数の鎖を延ばす結合を有する。通常柔軟なポリマーが液晶特性を示すためには、ロッド様またはディスク様の要素(メソゲンと呼ばれる)をそれらの鎖に組み入れなければならない。メソゲンの配置は、形成されるLCPの型を決定するのに大きな役割を担う。メソゲンがそれ自体ポリマーの主鎖の一部である場合、主鎖液晶ポリマーまたはMC−LCPが形成される。逆に、メ
ソゲンが自由度のある「橋」(スペーサーと呼ばれる)によって側鎖としてポリマーに接続される場合、側鎖液晶ポリマーまたはSC−LCPが形成される。ポリマーの中間相の挙動に影響を及ぼすほかの因子には、長い自由度のあるスペーサーの存在、低分子量および主鎖に沿った剛性の単位と自由度のある単位の規則的な交互変化が挙げられる。液晶ポリマーの好適な例には、1以上のVectra(登録商標)型の液晶ポリマー、たとえば、A115、A130、A230、A430、A435、A625、A700、A725およびA950を挙げることができ、それらは、ドイツ、ケルステルバッハのチコナエンジニアリングポリマーズから市販されている。
(ポリアミド)
一部の実施形態では、ポリマーマトリクス材料には、1以上のポリアミド熱可塑性ポリマーマトリクスを挙げることができる。ポリアミドポリマーは、主鎖にアミド結合(−NHCO−)を含有するポリマーであり、約300℃未満の温度で熱融解可能である。ポリアミド樹脂の具体例には、ポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリウンデカメチレンアジパミド(ナイロン116)、ポリウンデカンアミド(ナイロン11)、ポリドデカンアミド(ナイロン12)、ポリトリメチルヘキサメチレンテレフタルアミド(ナイロンTMHT)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ナイロン61)、ポリヘキサメチレンテレフタル/イソフタルアミド(ナイロン6T/61)、ポリノナメチレンテレフタルアミド(ナイロン9T)、ポリビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカアミド(ナイロンPACM12)、ポリビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカアミド(ナイロンジメチルPACM12)、ポリメタキシリレンアジパミド(ナイロンMXD6)、ポリウンデカメチレンテレフタルアミド(ナイロン11T)、ポリウンデカメチレンヘキサヒドロテレフタルアミド(ナイロン11T(H))およびそれらの共重合したポリアミドおよび混合したポリアミドが挙げられる。これらの中で、ナイロン6、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン9T、ナイロンMXD6およびそれらの共重合したポリアミドおよび混合したポリアミドが、利便性および取り扱い性等の点で好ましい。ナイロン6、ナイロン46、ナイロン66およびナイロンMXD6は、強度、弾性率、コスト等の点でさらに好ましい。
最終的な熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材におけるポリマーマトリクスの体積は、体積パーセント(v/v)で、約10%〜約40%、または約10%〜約35%、または約10%〜約30%、または約10%〜約25%、または約10%〜約20%、または約10%〜約15%、または約15%〜約40%、または約20%〜約40%、または約25%〜約40%、または約30%〜約35%、または約35%〜約40%に及ぶことができる。
(熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材を作製するための方法)
1以上の金属被覆されたフィラー粒子と一緒にポリマーマトリクスを二次フィラーと組み合わせ、混ぜ合わせ、従来の混合技法を用いて密に混合し、または幾つかの異なった方法、たとえば、溶融混合、溶液混合等、または前述の混合方法の少なくとも1つを含む組み合わせにて処理する。熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材の溶融混合には、剪断力、伸長力、圧縮力、超音波エネルギー、電磁エネルギー、熱エネルギーまたは前述の力若しくはエネルギーの形態の少なくとも1つを含む組み合わせが関与し、それは処理装置で実施され、その際、前述の力またはエネルギーの形態は、単独スクリュー、複数スクリュー、互いにかみ合い共回転する、または二重反転するスクリュー、互いにかみ合わない共回転する、または二重反転するスクリュー、往復スクリュー、ピン付きスクリュー、スクリーン付きスクリュー、ピン付きバレル、ロール、ラム、螺旋状ロータ、または前述の少なくとも1つを含む組み合わせによって発揮される。
前述の力が関与する溶融混合は、たとえば、単独または複数のスクリューの押出し機、
バス混練機、ヘンシェル、ヘリコーン、ロスミキサー、バンベリー、ロールミル、成形機、たとえば、射出成形機、真空形成機、吹き込み成形機等、または前述の機械の少なくとも1つを含む組み合わせのような機械において実施されてもよい。
実施形態の1つでは、たとえば、押出し機またはバス混練機のような溶融混合装置に搬送する前に、ヘンシェルミルまたはロールミルにて、金属被覆されたフィラーの粒子(金属被覆されたフィラー粒子および銀で被覆されたグラファイトのいずれか一方または双方)と、粉体形態、ペレット形態、シート形態等でのポリマーマトリクスを先ず、二次フィラー材料、たとえば、炭素繊維および窒化ホウ素のうちの少なくとも一方と共に乾燥混合してもよい。マスターバッチの形態で、1以上の二次フィラーを溶融混合装置に導入することが望ましくてもよい。そのような工程では、ポリマーマトリクスが導入される点の下流にてマスターバッチが溶融混合装置に導入されてもよい。
溶融混合は、樹脂が半結晶ポリマーマトリクスであればポリマーマトリクスがおよその溶融温度以上の温度に達し、または樹脂が混合工程の間、非晶性樹脂であれば、流動点(たとえば、ガラス転移温度)に達するものである。乾燥混合は、樹脂が半結晶ポリマーマトリクスであればポリマーマトリクスの全質量がおよその溶融温度以下の温度にあり、またはポリマーマトリクスが非晶性樹脂であれば、流動点以下の温度にあって、その際、ポリマーマトリクスは混合工程の間、液体様の流体を実質的に含まないものである。溶液混合は、本明細書で定義されるとき、混合工程の間、ポリマーマトリクスが、液体様の流体、たとえば、溶媒または非溶媒に懸濁されるものである。
別の例示となる実施形態では、砕くこと、撹拌すること、粉砕すること、または回転ドラムにかけることによって、1以上の金属被覆されたフィラー粒子と一緒にポリマーマトリクスを密に混合することができる。1以上の金属被覆されたフィラー粒子とポリマーマトリクスと1以上の二次フィラーを含む熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材を、所望であれば、複数の混合工程および形成工程に供してもよい。たとえば、形成可能な組成物を先ず押出し、ペレットに形成してもよい。次いでペレットを成形機に搬送し、そこで所望の形状または製品に形成されてもよい。或いは、単一の溶融ブレンダーから出てくる成形可能な組成物がシートまたはより糸に形成されてもよく、たとえば、アニーリング、一軸または二軸の配向のような押出し後の工程に供されてもよい。
溶液混合を用いて熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材を製造してもよい。溶液混合もたとえば、剪断、圧縮、超音波振動等のような追加のエネルギーを使用して金属被覆されたフィラー粒子と二次粒子のポリマーマトリクスとの均質化を促進してもよい。一部の実施形態では、ポリマーマトリクスを流体に懸濁し、金属被覆されたフィラー粒子および二次粒子のうちの少なくとも一方と共に超音波処理機に導入することができる。金属被覆されたフィラー粒子および二次粒子のうちの少なくとも一方をポリマーマトリクス粒子中に分散するのに有効な時間、超音波処理によって混合物を溶液混合してもよい。次いで金属被覆されたフィラー粒子および二次粒子のうちの少なくとも一方と共にポリマーマトリクスを乾燥させ、押出し、所望のように成形してもよい。流体が超音波処理の間、ポリマーマトリクスを膨潤させることが一般に望ましい。ポリマーマトリクスを膨潤させることは、溶液混合の間、金属被覆されたフィラー粒子および二次粒子のうちの少なくとも一方のポリマーマトリクスに含浸する能力を一般に改善し、結果的に、分散を改善する。熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材は、有利な溶融流動特性を示す。実施形態の1つでは、成形可能な熱可塑性の複合材は、16キログラムの力/平方センチメートル(kg−f/cm)の負荷のもと280℃の温度で測定した場合、10分間当たり約1〜約30グラムの溶融流動指数を有する。熱可塑性組成物の例示となる溶融流動指数は、16kg−f/cmの負荷のもと280℃の温度で測定した場合、10分間当たり約4〜約20グラムである。
一部の実施形態では、熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材は、金属被覆されたフィラー粒子および二次粒子のうちの少なくとも一方の無作為な分布を含み、20ワット/メートル・ケルビン(W/m・K)を超える熱伝導性を有する。別の実施形態では、熱可塑性の複合材は一般に約20〜約35ワット/メートル・ケルビンの熱伝導性を有する。この範囲内で、成形可能な組成物は、約20ワット/メートル・ケルビン以上、具体的には約25ワット/メートル・ケルビン以上、さらに具体的には約35ワット/メートル・ケルビン以上の熱伝導性を有することが一般に望ましい。
本技術の種々の実施形態において本明細書で使用されるとき、本明細書で提供される熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材は、射出成形適用のために処方することができる。射出成形法は当該技術で既知である。所望の部品および構成要素を作製するための本技術の実施形態で有用な幾つかの説明に役立つ射出成形法には、たとえば、共射出(サンドイッチ)成形、可融性(喪失、可溶性)芯射出成形、気体補助射出成形、金型内装飾および金型内積層、射出圧縮成形、挿入振出し成形、層状(マイクロ層)射出成形、低圧射出成形、マイクロ射出成形、マイクロセル成形、多成分射出成形(オーバーモールド)、複数ライブ供給射出成形、粉体射出成形、押し引き射出成形、反応射出成形、樹脂転移成形、流れ成形、構造発泡射出成形、構造反応射出成形、薄壁成形、振動気体射出成形、および水力補助射出成形のような射出成形法を挙げることができる。
射出成形製造法で使用するための例示となる、非限定の熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材は、本明細書の以下で提供される実施例で提供される。
(熱伝導性および熱可塑性を有する複合材の使用法)
本技術の実施形態は、種々の電気伝導性の用途(たとえば、高度に熱伝導性で射出成形可能な熱可塑性の複合材等を用いて)、たとえば、相互接続、回路基板、半導体素子の製造、無線周波数の同定、印刷された、および自由度のある回路等で使用されてもよい。
例証として、熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材が使用されてもよい一部の例示となる熱の適用の説明をここですることとする。第1の例として、金属被覆されたフィラーと二次フィラーとポリマーマトリクスを含む射出熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材が、発光ダイオード(LED)の熱管理に使用されてもよく、たとえば、家庭の照明、自動車のテールランプ、ディスプレイおよび表示板と関連するLEDで使用されてもよい。LEDは通常、電力の75%〜85%を熱にする。しかし、過剰な熱はLEDの性能に直接影響を及ぼす。従って、金属被覆されたフィラーを含む射出成形可能な熱伝導性のポリマー複合材の使用によってさらに低い操作温度を可能にしてもよく、言い換えれば、LEDにとってさらに長い操作寿命をもたらす。この例を続けると、金属被覆されたフィラーと二次フィラーとポリマーマトリクスを含む射出成形可能な熱伝導性のポリマー複合材は、以下の規格:20ワット/メートル・ケルビンを超える熱伝導性、約60〜120℃の熱安定性、200℃での5×10−6/K未満の熱膨張係数およびV0またはV1のアンダーライターズラボラトリー(UL)可燃性評定を満たすように構成されてもよい。
金属被覆されたフィラーと二次フィラーとポリマーマトリクスを含む射出成形可能な熱伝導性のポリマー複合材の別の使用例は、たとえば、ブルーレイの適用、家電、光学保存等でのDVDのピックアップトレイのための熱伝導性およびEMI遮蔽のうちの少なくとも一方に関する。DVDのピックアップトレイによって、DVDレーザーの高温のために対流冷却が通常可能ではなく、小型化のために、空間に制約もある。この例では、金属被覆されたフィラーと二次フィラーとポリマーマトリクスを含む射出成形可能な熱伝導性のポリマー複合材は、以下の規格:20ワット/メートル・ケルビンを超える熱伝導性、約120℃の熱安定性、7ギガパスカルのモジュールおよびV0またはV1のUL可燃性評
定を満たすように構成されてもよい。
別の用途の例は、たとえば、消費者および産業への応用、健康管理、家電等での凍結乾燥または貯氷室のための高度に熱伝導性のプラスチックトレイに関する。気体の助けを借りた冷却はそのようなトレイでは不十分であってもよく、そのようなトレイに関連する複雑な部品を射出形成するのも相対的に困難であってもよい。この例では、金属被覆されたフィラーと二次フィラーとポリマーマトリクスを含む射出成形可能な熱伝導性のポリマー複合材は、たとえば、電気/熱−伝導性の環境への負担が少ない複合材を提供するように;以下の規格:20ワット/メートル・ケルビンを超える熱伝導性、マイナス80℃での熱安定性、クラスAの表面、良好な耐候性、V0またはV1のUL可燃性評定および紫外線安定性を満たすように構成されてもよい。
さらなる応用例は、たとえば、消費者および産業への応用、電気的および電子的な用途等でのモータ/コンプレッサのための熱伝導性のプラスチック被包材/カバーに関する。相対的に複雑な部品のために通常、モータ/コンプレッサ用のカバーは射出形成するのが困難であってもよい。この例では、金属被覆されたフィラーと二次フィラーとポリマーマトリクスを含む射出成形可能な熱伝導性のポリマー複合材は、たとえば、軽量の骨格内での成形を提供するように:以下の規格:20ワット/メートル・ケルビンを超える熱伝導性、約100℃の安定性、クラスAの表面、良好な耐候性、7ギガパスカルのモジュールおよびV0またはV1のUL可燃性評定を満たすように構成されてもよい。
マイクロエレクトロニクス、光エレクトロニクスおよびマイクロ電気機械システム(MEMS)のパッケージ化は、金属被覆されたフィラーと二次フィラーとポリマーマトリクスを含む射出成形可能な熱伝導性のポリマー複合材が使用されてもよい別の適用例である。小型化のために、非常に小さい電子装置の熱管理は、そのような電子装置の性能にとって決定的である。この例では、金属被覆されたフィラーと二次フィラーとポリマーマトリクスを含む射出成形可能な熱伝導性のポリマー複合材は、以下の規格:20ワット/メートル・ケルビンを超える熱伝導性、約60℃での熱安定性、200℃での5×10−6/K未満の熱膨張係数およびV0またはV1のUL可燃性評定を満たすように構成されてもよい。
パワーエレクトロニクス(たとえば、航空宇宙、電力およびエネルギー、自動車への応用等)は、金属被覆されたフィラーと二次フィラーとポリマーマトリクスを含む射出成形可能な熱伝導性のポリマー複合材が使用されてもよい別の適用例である。高い出力の装置の熱管理は、装置の損失をできるだけ減らす、または少なくとも減らすために相対的に重要である。この例では、金属被覆されたフィラーと二次フィラーとポリマーマトリクスを含む射出成形可能な熱伝導性のポリマー複合材は、たとえば、熱安定性および良好な製造性と共に高い熱伝導性を提供するように:以下の規格:20ワット/メートル・ケルビンを超える熱伝導性、約200℃での熱安定性、200℃での5×10−6/K未満の熱膨張係数およびV0またはV1のUL可燃性評定を満たすように構成されてもよい。
別の用途は、たとえば、エレクトロニクス、産業上の電力およびエネルギーの適用等に使用するための熱交換器(たとえば、クロスフロー型熱交換器等)に関する。熱交換器は、金属の射出成形およびレーザー焼結によって作製されてもよい相対的に複雑な金属構造体であることが多い。この例では、金属被覆されたフィラーと二次フィラーとポリマーマトリクスを含む射出成形可能な熱伝導性のポリマー複合材は、たとえば、熱安定性および複雑な形状(たとえば、螺旋等)への製造性と共に高い熱伝導性を提供するように:以下の規格:20ワット/メートル・ケルビンを超える熱伝導性、約200℃での熱安定性、化学物質耐性、寸法安定性およびV0またはV1のUL可燃性評定を満たすように構成されてもよい。
さらなる応用例は、たとえば、エレクトロニクス、産業上の電力およびエネルギーの適用等に使用するための、高い熱伝導性で成形された挿入物を伴った、被包された/覆われた電源装置に関する。金属パネルは相対的に重い傾向があり、複雑な部品にするのが難しいことが多い。電源装置と共に、電気的絶縁が通常、単離のために必要とされる。この例では、金属被覆されたフィラーと二次フィラーとポリマーマトリクスを含む射出成形可能な熱伝導性のポリマー複合材は、たとえば、絶縁された大型パネルおよび金属構成要素を伴った挿入成形物を提供するように:以下の規格:20ワット/メートル・ケルビンを超える熱伝導性、7ギガパスカルを超えるモジュールおよびV0またはV1のUL可燃性評定を満たすように構成されてもよい。
別の熱伝導性の例は、産業上の用途および自動車への応用と共に使用するための放熱器構成要素に関する。金属パネルは重い傾向があり、複雑な部品にするのが難しいことが多い。加えて、特に効率的または効果的ではない従来のファン冷却システム。この例では、金属被覆されたフィラーと二次フィラーとポリマーマトリクスを含む射出成形可能な熱伝導性のポリマー複合材は、たとえば、軽量で高い冷却効率を提供するように:以下の規格:20ワット/メートル・ケルビンを超える熱伝導性、7ギガパスカルを超えるモジュール、耐候性、化学物質耐性およびV0またはV1のUL可燃性評定を満たすように構成されてもよい。
追加の例は、たとえば、産業上の適用および自動車への適用と共に使用するための電気自動車変換キットおよび構成要素に関する。この例では、金属被覆されたフィラーと二次フィラーとポリマーマトリクスを含む射出成形可能な熱伝導性のポリマー複合材は、たとえば、軽量、低コストおよび複雑な部品をさらに容易に成形することのうちの少なくとも一方を提供するように以下の規格を満たすように構成されてもよい。20ワット/メートル・ケルビンを超える熱伝導性、7ギガパスカルを超えるモジュール、耐候性、クラスAの表面、化学物質耐性およびV0またはV1のUL可燃性評定。
さらなる用途は、たとえば、自動車への適用および産業上の適用と共に使用するための熱伝導性ポリマーに基づいたディーゼルポンプに関する。凍りそうな温度で燃料が流れるのを助けるために、ディーゼル燃料ポンプは熱伝導性のプラスチック/金属を必要としてもよい。この例では、金属被覆されたフィラーと二次フィラーとポリマーマトリクスを含む射出成形可能な熱伝導性のポリマー複合材は、たとえば、熱伝導性を伴った高い熱安定性および相対的に容易に部品を成形することを提供するように以下の規格を満たすように構成されてもよい。20ワット/メートル・ケルビンを超える熱伝導性、7ギガパスカルを超えるモジュール、耐候性、化学物質耐性およびV0またはV1のUL可燃性評定。
別の用途は、たとえば、住宅建設/オフィス建設、構造的ガラス工事での輻射暖房に関する。輻射暖房方式は、床/壁を均一に暖房するために熱伝導性の複合材を必要としてもよい。この例では、金属被覆されたフィラーと二次フィラーとポリマーマトリクスを含む射出成形可能な熱伝導性のポリマー複合材は、たとえば、相対的に均一な熱転移を提供するように以下の規格を満たすように構成されてもよい。20ワット/メートル・ケルビンを超える熱伝導性、7ギガパスカルを超えるモジュール、クラスAの表面、磨耗耐性およびV0またはV1のUL可燃性評定。
追加の例は、たとえば、電気、エレクトロニクス、電力およびエネルギーの適用と共に使用するためのヒートシンクに関する。ヒートシンクは、複雑で一体化した構造および自由度のある構造のうちの少なくとも一方を伴うことが多い。この例では、金属被覆されたフィラーと二次フィラーとポリマーマトリクスを含む射出成形可能な熱伝導性のポリマー複合材は、たとえば、射出成形可能な複雑な構造を提供するように以下の規格を満たすよ
うに構成されてもよい。20ワット/メートル・ケルビンを超える熱伝導性、7ギガパスカルを超えるモジュール、約40〜100℃の熱安定性、化学物質耐性およびV0またはV1のUL可燃性評定。
別の用途は、自動車のヘッドランプ/テールランプの反射体または内装および外装の照明に関する。高い電力のランプは多くの熱を生成してもよく、金属被覆されたプラスチックがそのような高い電力のランプのための熱の要求を満たすことができなくてもよい。この例では、金属被覆されたフィラーと二次フィラーとポリマーマトリクスを含む射出成形可能な熱伝導性のポリマー複合材は、たとえば、相対的に速い冷却である射出成形可能な構造体を提供するように以下の規格を満たすように構成されてもよい。20ワット/メートル・ケルビンを超える熱伝導性、7ギガパスカルを超えるモジュール、約150℃の熱安定性、耐候性およびV0またはV1のUL可燃性評定。
(実施例)
以下の6つの実施例について、材料における熱転移特性を決定するための基盤機器であるホットディスク熱定数アナライザ、たとえば、ホットディスクTPS2500S、TPS1500、TPS4500およびTPS2500DUALを用いて、熱伝導性の測定を行った。これらの熱伝導性測定装置は、スウェーデン、ヨーテポリのホットディスク(登録商標)AB社(The Hot Disk AB Co.)から市販されている。複合材の熱伝導性を決定するための方法は、製造者の指示書に由来しうる。測定は、スラブモジュール法を用いて室温にて行った。この方法は高い熱伝導性の材料に対する媒体の検討を対象とする。典型的な試料の寸法は、厚さ2mmで直径75mmの円形ディスクであった。
実施例1.熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材の処方No.1
Figure 0005457274
実施例2.熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材の処方No.2
Figure 0005457274
実施例3.熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材の処方No.3
Figure 0005457274
実施例4.熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材の処方No.4
Figure 0005457274
実施例5.熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材の処方No.5
Figure 0005457274
実施例6.熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材の処方No.6
Figure 0005457274
実施例7.熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な複合材の処方No.7
Figure 0005457274
実施形態の前述の記載は、説明および記載の目的で提供されている。排他的な発明であること、または本発明を限定することは意図されない。特定の実施形態の個々の要素または特徴は一般にその特定の実施形態に限定されないが、適用可能であれば、相互変換可能であり、特に示されない、または記載されない場合でも選択された実施形態において使用することができる。同一のものがまた様々に変化してもよい。そのような変化は本発明からの逸脱とはみなされず、そのような改変はすべて本発明の範囲内に包含されることが意
図される。

Claims (15)

  1. 熱伝導性および熱可塑性を有した成形可能な組成物であって、
    2以上の金属コーティングを有する金属被覆されたパーライト粒子からなる、金属被覆された複数のフィラー粒子と、
    複数の二次フィラー粒子と、
    前記金属被覆されたフィラー粒子および前記二次フィラー粒子と混合されているポリマーマトリクスとを含有し、
    前記金属被覆された複数のフィラー粒子が、第1の金属コーティングと第2の金属コーティングとを有するパーライト粒子を含有し、前記第2の金属コーティングは前記第1の金属コーティングとは異なる金属からなる、組成物。
  2. 金属で被覆された複数のフィラー粒子が、銀で被覆された銅被覆パーライト粒子、ニッケルで被覆された銅被覆パーライト粒子、コバルトで被覆された銅被覆パーライト粒子、アルミニウムで被覆された銅被覆パーライト粒子、鉄で被覆された銅被覆パーライト粒子、金で被覆された銅被覆パーライト粒子、白金で被覆された銅被覆パーライト粒子、パラジウムで被覆された銅被覆パーライト粒子、亜鉛で被覆された銅被覆パーライト粒子、またはこれらの組み合わせのうちの1つ以上を含む、請求項1に記載の組成物。
  3. 複数の金属被覆されたフィラー粒子が、2以上の金、銀、ニッケル、亜鉛、パラジウム、白金、銅、鉄、コバルト、アルミニウムまたはこれらの組み合わせの1以上の金属コーティングを含む、および/または複数の金属被覆されたフィラー粒子が、40%〜99%または80%〜90%に及ぶ多孔率を有する金属被覆されたパーライト粒子を含む請求項1または2に記載の組成物。
  4. 金属被覆されたフィラー粒子および組み合わせられた二次フィラー粒子の量が、熱可塑性組成物の全体積の40%〜80%または50〜70%に及ぶ、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 複数の二次フィラー粒子が、炭素繊維、窒化ホウ素、グラファイト、ナノグラファイトプ
    レートレット、カーボンナノチューブ、カーボンブラック、窒化アルミニウム、窒化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムまたはこれらの組み合わせのうちの1以上を含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
  6. 前記組成物が、10ワット/メートル・ケルビン〜35ワット/メートル・ケルビンに及ぶ熱伝導性を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
  7. 前記ポリマーマトリクスが、ABS樹脂、PC−ABSアロイ、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリフェニレンエーテル、ポリスチレンを含有する修飾ポリフェニレンエーテル、液晶ポリマー、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、ゴム補強されたポリスチレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、アクリル系樹脂、スチレン−メチルメタクリレート−ブタジエンコポリマー、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレート−スチレンコポリマー、ポリ酢酸ビニル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−エチレンコポリマー、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリオレフィン、超高分子量ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、エチレンアクリル酸コポリマー、ポリアミド、ナイロン、ナイロン6、ナイロン6,6、酸化フェニレン樹脂;硫化フェニレン樹脂、ポリオキシメチレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニリデン/塩化ビニル樹脂およびビニル芳香族樹脂、ポリイミド、ポリアリールエーテルエーテルケトン、ポリフタルアミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリールエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリフェニレン、およびこれらの組み合わせの1以上を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
  8. 前記アクリル系樹脂は、アクリル酸スチレン−メチルメタクリレートコポリマーのアルキルエステルまたは、メタクリル酸スチレン−メチルメタクリレートコポリマーのアルキルエステルの、ポリマーおよびコポリマーからなる群から選択される、請求項7に記載の組成物。
  9. 前記ビニル芳香族樹脂はポリスチレン、ポリ(ビニルナフタレン)、又はポリ(ビニルトルエン)である、請求項7に記載の組成物。
  10. 前記ポリオレフィンは、ポリエチレンである、請求項7に記載の組成物。
  11. 複数の二次フィラー粒子が炭素繊維であり、かつ、ポリマーマトリクスが液晶ポリマーである、
    または
    複数の金属被覆されたフィラー粒子が銀で被覆され、銅で被覆されたパーライトであり、複数の二次フィラー粒子が窒化ホウ素と炭素繊維であり、ポリマーマトリクスが液晶ポリマーである、または
    ポリマーマトリクスが液晶ポリマーである、または
    複数の金属被覆されたフィラー粒子が銀で被覆され、銅で被覆されたパーライトであり、複数の二次フィラー粒子が窒化ホウ素と炭素繊維であり、ポリマーマトリクスが液晶ポリマーである、または
    複数の金属被覆されたフィラー粒子が銀で被覆され、銅で被覆されたパーライトであり、複数の二次フィラー粒子が炭素繊維であり、ポリマーマトリクスがポリフェニレンスルフィドである、または複数の金属被覆されたフィラー粒子が銀で被覆され、銅で被覆されたパーライトであり、ポリマーマトリクスが液晶ポリマーである、請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物を含む物品。
  13. 少なくとも10ワット/メートル・ケルビンの熱伝導性を有する、熱伝導性および熱可塑性を有する成形可能な組成物を製造するための方法であって、ポリマーマトリクス中で金属被覆されたフィラー粒子と二次フィラー粒子を混合する工程を備え、前記フィラー粒子は2以上の金属コーティングを有する金属被覆されたパーライト粒子からなり、前記金属被覆された複数のフィラー粒子が、第1の金属コーティングと第2の金属コーティングとを有するパーライト粒子を含有し、前記第2の金属コーティングは前記第1の金属コーティングとは異なる金属からなる、組成物の製造方法。
  14. 混合する前記工程では、溶融混合および溶液混合のうちの少なくとも一方を用いる、請求項13に記載の方法。
  15. 前記金属被覆されたフィラー粒子が、銀で被覆され、銅で被覆されたパーライト粒子を含んでなる請求項13または14に記載の方法。
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