JP5457254B2 - 遊技機の球払出装置 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1のパチンコ機の景品球払出装置においては、外周面に球送り突条を螺旋状に設けたスクリュー部材によって供給通路における景品球の払出を行うに際し、供給通路に球受棚を設け、スクリュー部材を回転させて球受棚上の景品球を1個ずつ供給通路の下方へ排出するよう構成している。
上記螺旋状突起には、上記球送り部の軸方向に対して略垂直に球受止垂直面が形成されており、
上記球流路を流下する遊技球を上記球受止垂直面に当接させることにより、当該遊技球の流下を停止させるよう構成されていることを特徴とする遊技機の球払出装置にある(請求項1)。
それ故、本発明の遊技機の球払出装置によれば、球送り部が不意に回転することを防止することができ、不要に遊技球が払い出されてしまうことを防止することができる。
本発明において、上記球送り部は、その軸方向が略水平方向に配置され、上記球流路は、上記球送り部に対する下方位置において形成されており、上記球受止垂直面は、上記螺旋状突起の下流側端部の近傍における上流側の側面に形成されていると共に、上記球流路における最下流側の遊技球の流下を停止させるよう構成されており、上記球送り部が回転したときには、上記螺旋状突起の上流側端部が、上記最下流側の遊技球とその上流側に接触する隣接遊技球との間に形成される空隙へ進入して該隣接遊技球を受け止め可能となるよう構成されていることが好ましい(請求項2)。
また、流下が停止されていた遊技球を、球送り部の払出し回転動作後、速やかに下流側に向けて送り出す(払い出す)ことができるので、より高速な遊技球の払い出しが可能となり、またその払い出された遊技球の速やかな払い出し検出処理を行うことができる。
また、遊技球の頂上部を収容するために球送り部の軸部の表面と螺旋状突起とで形成される空間を、遊技球が球送り部によって送り出される過程において、遊技球の頂上部が球送り部の軸部の表面と接触しない適切な収容空間として形成することができる。これにより、球流路の傾斜面に載置された遊技球に対して当接する螺旋状突起の当接状態を安定させることができ、滑らかに遊技球の送り出しを行うことができる。
本例の遊技機の球払出装置1は、図1に示すごとく、駆動源51によって回転駆動され、軸部41の外周に螺旋状突起42を設けてなる球送り部4と、球送り部4によって送り出される遊技球8が流下する球流路としての球供給流路3の下方流路部32とを備えている。螺旋状突起42には、球送り部4の軸方向に対して略垂直に球受止垂直面43が形成されている。球払出装置1は、下方流路部32を流下する遊技球8を球受止垂直面43に当接させることにより、この遊技球8の流下を停止させるよう構成されている。
本例の遊技機はパチンコ遊技機であり、本例の球払出装置1は、遊技機の前面パネルに設けた球皿へ遊技球8を払い出すよう構成されている。
ここで、本例の球払出装置1においては、遊技機の上下方向に配置する方向を上下方向H、遊技機の左右方向に配置する方向を幅方向W又は左右方向W、遊技機の前後方向(奥行方向)に配置する方向を奥行方向Dという。
駆動源51の出力軸511は、球送り部4の軸部41と異なる軸線上に配置されており、球送り部4の上方において球送り部4の軸部41と略平行に配置されている。球供給流路3は、球送り部4及び駆動源51の軸方向の一端側において遊技球8を下方へ流下させる側方流路部31と、側方流路部31から連続して形成され、球送り部4に対する下方位置において遊技球8を軸方向の他端側へ流下させる下方流路部32とを有している。上下方向Hに略平行に並ぶよう配置された球送り部4と駆動源51とは、球送り部4及び駆動源51の軸方向において動力伝達部52と側方流路部31との間に配置されている。
本例の駆動源51はステッピングモータ51であり、ステッピングモータ51に対向するケース2の側壁部21の部分は、図示は省略するが球払出装置1の外形寸法を極力小さくするために切り欠いてある。
本例の動力伝達部52は、駆動源51の出力軸511に設けた出力ギヤ521と、球送り部4の軸部41と同軸状に設けた送りギヤ523と、出力ギヤ521と送りギヤ523とに噛合してケース2に回転可能に配設した中間ギヤ522とからなる。ケース2内においては、上側から順に出力ギヤ521、中間ギヤ522、送りギヤ523が上下に並んで噛合している。
球供給流路3の側方流路部31の上流側端部は、遊技球8の入口25としてケース2の上面に開口しており、球供給流路3の下方流路部32の下流側端部は、遊技球8の出口26としてケース2の下面に開口している。
また、ケース2の出口26は、ケース2の下面の近傍であって下方流路部32において下方へ屈曲した部分に形成されており、出口26には、球送り部4によって払い出された(送り出された)遊技球8を検出する球払出検出センサ62が配設されている。出口26は、ケース2における奥行方向Dの略中央部に形成されている。
図6に示すごとく、螺旋状突起42は、球送り部4の軸中心40から突出外周面423までの半径が、上流側端部424から下流側端部425に向けて徐々に拡大して形成されている。図7に示すごとく、球送り部4が回転する際に螺旋状突起42の外周面が球送り部4の最下端位置に描く軌跡Kは、下方流路部32の傾斜面と略平行になっている。
図6に示すごとく、螺旋状突起42は、下流側に向かうに連れて半径が徐々に拡大する外周面を形成したメイン突起部421と、メイン突起部421の下流側端部425から連続して半径を縮小させて形成したサブ突起部422とからなる。メイン突起部421の周方向形成範囲は、周方向の1周分(360°)に対して30°の角度分広い又は狭い範囲(330〜390°の範囲)とすることができる。
また、図10、図11に示すごとく、球払出装置1は、球送り部4が回転して、最下流側の遊技球8Aの流下停止状態が解除されるときには、螺旋状突起42の上流側端部424が、最下流側の遊技球8Aを下流側へ押し出しつつ隣接遊技球8Bを受け止めるよう構成されている。
本例の送りギヤ523には、回転位置検出センサ61によって検出可能な原位置穴524が形成してあり、ステッピングモータ51の回転停止制御を行う制御手段は、原位置穴524が回転位置検出センサ61によって検出されたときに、ステッピングモータ51の回転を停止させるよう構成されている。
一方の側壁部21A及び他方の側壁部21Bの上流側壁部211A、211Bと下流側壁部212A、212Bとは、それぞれ傾斜側壁部213A、213Bを介して連設されている。傾斜側壁部213A、213Bの形成により、螺旋状突起42の上流側端部424によって受け止められて送り出される遊技球8を、上流側壁部211A、211Bから下流側壁部212A、212Bへと円滑に案内することができる。
図4に示すごとく、下方流路部32において上流側壁部211A、211Bを形成する上流側部分321及び側方流路部31は、左右方向Wの中心位置よりも他方の側壁部21B側に偏心して形成されている。下方流路部32において下流側壁部212A、212Bを形成する下流側部分322は、軸部41の略真下位置に形成されている。言い換えると、球供給流路3の下方流路部32は、下流側部分322が左右方向Wの略中心位置に形成されている一方、上流側部分321が他方の側壁部21B側にオフセットして形成されている。そして、一対の側壁部21A、21Bにおいて左右方向Wにオフセットする境界部分に傾斜側壁部213A、213Bが形成されている。
図5に示すごとく、操作部材64は、ケース2の外部から上下方向Hにスライド操作可能に、ケース2内に配設されている。操作部材64は、上下にスライド可能な本体部641と、本体部641に形成され遊技機の管理者等の作業者によって操作する操作部642と、本体部641に形成され球抜き弁63を係止する係止部643と、本体部641から延設され操作部材64の弾性復帰力を生じさせる弾性ばね部644とを有している。
一方、図2に示すごとく、球抜き弁63は、操作部材64による係止状態が解除されたときには、側方流路部31内における遊技球8の流下の球圧を受けてケース2の外方向である球抜き位置630Bへ回動するよう構成されている。
図7、図8は、球送り部4の球受止垂直面43が、下方流路部32の下壁部22の上に載置された最下流側の遊技球8Aの流下を停止させている状態を示す。このとき、最下流側の遊技球8Aには、その上流側に隣接する隣接遊技球8Bが当接しており、この隣接遊技球8Bには、その上流側にさらに隣接する遊技球8が当接している。そして、最下流側の遊技球8Aの流下を停止させるように受け止めている球送り部4の螺旋状突起42を、その受取り面が球送り部4の軸方向に対して左右方向W(周方向)に略垂直になるように形成した球受止垂直面43によって構成している。
また、球受止垂直面43が遊技球8の流下を停止する状態において、最下流側の遊技球8Aと隣接遊技球8Bとの間に形成される空隙Xに対して幅方向Wにずれた位置に螺旋状突起42の上流側端部424が待機している。
このとき、球送り部4が球停止状態から球送り出し回転を開始した際に、上記のように略垂直状に形成された球受止垂直面43の作用により、最下流側の遊技球8Aの下流側への流下移動が若干規制される。これにより、空隙Xの領域移動も若干規制されることとなり、変位することなく安定した位置(領域)に形成される空隙Xに向けて螺旋状突起42の上流側端部424を挿入進行させることができる。よって、上流側端部424を進入させる際の球噛み異常を適切に防止しつつ、上流側端部424によって隣接遊技球8Bを受け止め可能な状態にすることができる。
本例の球払出装置1においては、球送り部4と駆動源51とを、駆動源51の回転駆動力を球送り部4へ伝達する動力伝達部52と側方流路部31との間に配置した構成により、球送り部4、駆動源51、動力伝達部52及び球供給流路3を配置する幅方向W(球送り部4及び駆動源51の軸方向に対して直交する方向である略水平方向)の範囲を、遊技球1球分以上2球分未満の範囲内にすることができ、球払出装置1の外形寸法(幅方向Wの寸法)を小さくすることができる。そして、球払出装置1の幅方向Wを遊技機の左右方向に向けて球払出装置1を遊技機に配設する際には、遊技機において遊技盤の遊技領域が視認可能となる遊技開口領域(開口穴21)を拡大することができる。また、球払出装置1が小さくなったことにより、遊技機において、他の機能部品等を配設するスペースを拡大することができる。
そのため、本例の遊技機の球払出装置1によれば、その外形寸法を小さくすることができ、遊技機における他の機能部品等の配設の自由度を向上させることができる。
具体的には、球供給流路3における一対の側壁部21A、21Bのうち、球送り部4の下側位置を通過する螺旋状突起42の上流側端部424の回転進行側に対向する一方の側壁部21Aは、その上流側壁部211Aに対してその下流側壁部212Aが、螺旋状突起42の上流側端部424の周辺において球送り部4から離れる方向に形成されている。
換言すれば、螺旋状突起42の上流側端部424の周方向端面428と一方の側壁部21Aとの間に遊技球8が挟まるおそれが発生したとしても、その遊技球8を上流側端部424から一方の側壁部21Aの外方に向けて離れるように流下させることが可能となる退避流下領域Pを下方流路部32内に形成することができる。
そのため、遊技球8の払出を行う際に、球供給流路3に不連続的に遊技球8が供給される場合においても、球送り部4の周辺に球詰まりが生じることを防止することができる。
球送り部4の回転停止位置401は、回転位置検出センサ61を用いる以外にも、駆動源51を構成するステッピングモータ51への回転励磁のタイミングと、球払出検出センサ62による球検知のタイミングとを利用することによって検出することができる。
中間ギヤ522を介して噛合する出力ギヤ521と送りギヤ523のギヤ比は、一対一になっており、ステッピングモータ51の回転位置と球送り部4の回転位置とは、一対一に対応する。ステッピングモータ51には、複数の励磁相(本例では4つの励磁相)があり、複数の励磁相のうちの特定の励磁相(本例ではA、B、C、Dの励磁相のうちA励磁相)を回転停止位置401が検出可能な停止励磁相とする。また、ステッピングモータ51は、複数の励磁相への励磁を複数回繰り返して1回転するよう構成されている。本例のステッピングモータ51は、20ステップで1回転するものであり、4つの励磁相への励磁を5回繰り返して360°回転する。
また、動力伝達部52としては、ギアによる伝達方式以外にも、ベルト式等、様々な伝達機構を用いることができる。さらに、動力伝達部52は、中間ギヤ522を用いずに構成することもできる。
球受止垂直面43は、螺旋状突起42の下流側端部425に形成する以外にも、螺旋状突起42の上流側端部424、螺旋状突起42の軸方向形成箇所の中間部位に形成することもできる。つまり、螺旋状突起42の形成範囲内であればどの部位に形成することもできる。
また、球払出検出センサ62には、遊技球8の通過を磁気的に検知する方式のもの、フォトセンサ等のように遊技球8の通過を光学的に検知する方式のものを用いることができる。
また、出力ギヤ521と送りギヤ523とのギヤ比は、1対1とする以外にも、駆動源(モータ)51のトルク、回転スピード等を考慮して、例えば1対2(出力ギヤ521が1回転で送りギヤ523が半回転)等のギヤ比に適宜変更することができる。
駆動源51は、ステッピングモータとする以外にも、DCモータ等の適宜別駆動方式のものとすることもできる。
2 ケース
21A 一方の側壁部
21B 他方の側壁部
211A、211B 上流側壁部
212A、212B 下流側壁部
213A、213B 傾斜側壁部
22 下壁部
3 球供給流路
31 側方流路部
32 下方流路部
321 上流側部分
322 下流側部分
4 球送り部
401 回転停止位置
41 軸部
42 螺旋状突起
424 上流側端部
425 下流側端部
43 球受止垂直面
51 駆動源
52 動力伝達部
61 回転位置検出センサ
62 球払出検出センサ
63 球抜き弁
64 操作部材
7 本体枠
8 遊技球
8A 最下流側の遊技球
8B 隣接遊技球
W 幅方向(左右方向)
H 上下方向
D 奥行方向
Claims (3)
- 駆動源によって回転駆動され、軸部の外周に螺旋状突起を設けてなる球送り部と、該球送り部によって送り出される遊技球が流下する球流路とを備えており、
上記螺旋状突起には、上記球送り部の軸方向に対して略垂直に球受止垂直面が形成されており、
上記球流路を流下する遊技球を上記球受止垂直面に当接させることにより、当該遊技球の流下を停止させるよう構成されていることを特徴とする遊技機の球払出装置。 - 請求項1に記載の遊技機の球払出装置において、上記球送り部は、その軸方向が略水平方向に配置され、上記球流路は、上記球送り部に対する下方位置において形成されており、
上記球受止垂直面は、上記螺旋状突起の下流側端部の近傍における上流側の側面に形成されていると共に、上記球流路における最下流側の遊技球の流下を停止させるよう構成されており、
上記球送り部が回転したときには、上記螺旋状突起の上流側端部が、上記最下流側の遊技球とその上流側に接触する隣接遊技球との間に形成される空隙へ進入して該隣接遊技球を受け止め可能となるよう構成されていることを特徴とする遊技機の球払出装置。 - 請求項1又は2に記載の遊技機の球払出装置において、上記球流路は、下流側に向かうに連れて下降する傾斜面を有しており、
上記球送り部の上記軸部において上記螺旋状突起が形成された範囲には、下流側に向けて拡径するテーパ状部分が形成されており、
上記球送り部が回転する際に上記螺旋状突起の外周面が当該球送り部の下端位置に描く軌跡と、上記テーパ状部分における下面とが、上記傾斜面と略平行であることを特徴とする遊技機の球払出装置。
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