JP5394970B2 - 遊技機の球払出装置 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1のパチンコ機の景品球払出装置においては、外周面に球送り突条を螺旋状に設けたスクリュー部材によって供給通路における景品球の払出を行うに際し、供給通路に球受棚を設け、スクリュー部材を回転させて球受棚上の景品球を1個ずつ供給通路の下方へ排出するよう構成している。
すなわち、引用文献1においては、スクリュー部材と同軸状に設けられたモータの外形寸法(長さ寸法、直径寸法)の制約によって、球払出装置の外形寸法を小さくすることができない。また、引用文献1においては、略水平方向に設置されたスクリュー部材の左右の両側位置に水平状の球受棚(供給通路)を設けている。つまり、スクリュー部材の左右の両側位置に1条ずつ、計2条の球供給流路が設けられているので、スクリュー部材周辺における球流下のための領域を大きくする必要がある。その結果として、球払出装置の外形寸法(特に左右方向の寸法)が大きくなってしまう。
上記駆動源の出力軸は、上記球送り部の上方において該球送り部の軸部と略平行に配置されており、
上記球供給流路は、上記球送り部及び上記駆動源の軸方向の一端側において遊技球を下方へ流下させる側方流路部と、該側方流路部から連続して形成され、上記球送り部に対する下方位置において遊技球を軸方向の他端側へ流下させる下方流路部とを有しており、
上記動力伝達部と上記側方流路部との間に上記球送り部と上記駆動源とが配置されていることを特徴とする遊技機の球払出装置にある(請求項1)。
具体的には、駆動源は、球送り部の軸部と異なる軸線上に配置されており、駆動源の出力軸は、球送り部の上方において球送り部の軸部と略平行に配置されている。また、球供給流路の側方流路部は、球送り部及び駆動源の軸方向の一端側に形成されており、球供給流路の下方流路部は、球送り部の下方位置においてその軸方向の一端側から他端側に向けて形成されている。さらに、球送り部と駆動源とは、駆動源の回転駆動力を球送り部へ伝達する動力伝達部と側方流路部との間に配置されている。
本発明において、上記下方流路部は、軸方向の他端側に向かうに連れて下降する傾斜面を有しており、上記球送り部は、上記螺旋状突起の下流側端部によって上記傾斜面における遊技球の流下を停止させるよう構成することが好ましい(請求項2)。
この場合には、下方流路部に上記傾斜面を形成したことにより、下方流路部における遊技球に、自重によって流下しようとする力を作用させることができる。そして、球送り部における螺旋状突起によって遊技球を送り出す力を小さくすることができる。そのため、球送り部を駆動する駆動源の動力(回転力)を小さくすることができる。その結果として、駆動源のサイズ(容量)を小さくすることができ、球払出装置の外形寸法の縮小化を一層容易に図ることができる。
本例の遊技機の球払出装置1は、図1、図2に示すごとく、略水平方向に配置された軸部41の外周に螺旋状突起42を設けてなる球送り部4と、球送り部4を回転駆動する駆動源51と、駆動源51の回転駆動力を球送り部4へ伝達する動力伝達部52と、球送り部4へ遊技球8を供給する1条の球供給流路3とを備えている。
駆動源51の出力軸511は、球送り部4の軸部41と異なる軸線上に配置されており、球送り部4の上方において球送り部4の軸部41と略平行に配置されている。球供給流路3は、球送り部4及び駆動源51の軸方向の一端側において遊技球8を下方へ流下させる側方流路部31と、側方流路部31から連続して形成され、球送り部4に対する下方位置において遊技球8を軸方向の他端側へ流下させる下方流路部32とを有している。側方流路部31と下方流路部32とで構成された球供給流路3は、球払出装置1内に略L字形状に形成されている。上下方向Hに略平行に並ぶよう配置された球送り部4と駆動源51とは、球送り部4及び駆動源51の軸方向において動力伝達部52と側方流路部31との間に配置されている。
本例の遊技機はパチンコ遊技機であり、本例の球払出装置1は、遊技機の前面パネルに設けた球皿へ遊技球8を払い出すよう構成されている。
ここで、本例の球払出装置1においては、遊技機の上下方向に配置する方向を上下方向H、遊技機の左右方向に配置する方向を幅方向W又は左右方向W、遊技機の前後方向(奥行方向)に配置する方向を奥行方向Dという。
本例の駆動源51はステッピングモータ51であり、ステッピングモータ51に対向するケース2の側壁部21の部分は、図示は省略するが球払出装置1の外形寸法を極力小さくするために切り欠いてある。
本例の動力伝達部52は、駆動源51の出力軸511に設けた出力ギヤ521と、球送り部4の軸部41と同軸状に設けた送りギヤ523と、出力ギヤ521と送りギヤ523とに噛合してケース2に回転可能に配設した中間ギヤ522とからなる。ケース2内においては、上側から順に出力ギヤ521、中間ギヤ522、送りギヤ523が上下に並んで噛合している。
球供給流路3の側方流路部31の上流側端部は、遊技球8の入口25としてケース2の上面に開口しており、球供給流路3の下方流路部32の下流側端部は、遊技球8の出口26としてケース2の下面に開口している。
また、ケース2の出口26は、ケース2の下面の近傍であって下方流路部32において下方へ屈曲した部分に形成されており、出口26には、球送り部4によって払い出された(送り出された)遊技球8を検出する球払出検出センサ62が配設されている。出口26は、ケース2における奥行方向Dの略中央部に形成されている。
図6に示すごとく、螺旋状突起42は、球送り部4の軸中心40から突出外周面423までの半径が、上流側端部424から下流側端部425に向けて徐々に拡大して形成されている。図7に示すごとく、球送り部4が回転する際に螺旋状突起42の外周面が球送り部4の下端位置に描く軌跡Kは、下方流路部32の傾斜面と略平行になっている。
図6に示すごとく、螺旋状突起42は、下流側に向かうに連れて半径が徐々に拡大する外周面を形成したメイン突起部421と、メイン突起部421の下流側端部425から連続して半径を縮小させて形成したサブ突起部422とからなる。メイン突起部421の周方向形成範囲は、周方向の1周分(360°)に対して30°の角度分広い又は狭い範囲(330〜390°の範囲)とすることができる。
また、図10、図11に示すごとく、球払出装置1は、球送り部4が回転して、最下流側の遊技球8Aの流下停止状態が解除されるときには、螺旋状突起42の上流側端部424が、最下流側の遊技球8Aを下流側へ押し出しつつ隣接遊技球8Bを受け止めるよう構成されている。
本例の送りギヤ523には、回転位置検出センサ61によって検出可能な原位置穴524が形成してあり、ステッピングモータ51の回転停止制御を行う制御手段は、原位置穴524が回転位置検出センサ61によって検出されたときに、ステッピングモータ51の回転を停止させるよう構成されている。
一方の側壁部21A及び他方の側壁部21Bの上流側壁部211A、211Bと下流側壁部212A、212Bとは、それぞれ傾斜側壁部213A、213Bを介して連設されている。傾斜側壁部213A、213Bの形成により、螺旋状突起42の上流側端部424によって受け止められて送り出される遊技球8を、上流側壁部211A、211Bから下流側壁部212A、212Bへと円滑に案内することができる。
図4に示すごとく、下方流路部32において上流側壁部211A、211Bを形成する上流側部分321及び側方流路部31は、左右方向Wの中心位置よりも他方の側壁部21B側に偏心して形成されている。下方流路部32において下流側壁部212A、212Bを形成する下流側部分322は、軸部41の略真下位置に形成されている。言い換えると、球供給流路3の下方流路部32は、下流側部分322が左右方向Wの略中心位置に形成されている一方、上流側部分321が他方の側壁部21B側にオフセットして形成されている。そして、一対の側壁部21A、21Bにおいて左右方向Wにオフセットする境界部分に傾斜側壁部213A、213Bが形成されている。
図5に示すごとく、操作部材64は、ケース2の外部から上下方向Hにスライド操作可能に、ケース2内に配設されている。操作部材64は、上下にスライド可能な本体部641と、本体部641に形成され遊技機の管理者等の作業者によって操作する操作部642と、本体部641に形成され球抜き弁63を係止する係止部643と、本体部641から延設され操作部材64の弾性復帰力を生じさせる弾性ばね部644とを有している。
一方、図2に示すごとく、球抜き弁63は、操作部材64による係止状態が解除されたときには、側方流路部31内における遊技球8の流下の球圧を受けてケース2の外方向である球抜き位置630Bへ回動するよう構成されている。
図7、図8は、球送り部4の球受止垂直面43が、下方流路部32の下壁部22の上に載置された最下流側の遊技球8Aの流下を停止させている状態を示す。このとき、最下流側の遊技球8Aには、その上流側に隣接する隣接遊技球8Bが当接しており、この隣接遊技球8Bには、その上流側にさらに隣接する遊技球8が当接している。そして、最下流側の遊技球8Aの流下を停止させるように受け止めている球送り部4の螺旋状突起42を、その受取り面が球送り部4の軸方向に対して左右方向W(周方向)に略垂直になるように形成した球受止垂直面43によって構成している。
また、球受止垂直面43が遊技球8の流下を停止する状態において、最下流側の遊技球8Aと隣接遊技球8Bとの間に形成される空隙Xに対して幅方向Wにずれた位置に螺旋状突起42の上流側端部424が待機している。
このとき、球送り部4が球停止状態から球送り出し回転を開始した際に、上記のように略垂直状に形成された球受止垂直面43の作用により、最下流側の遊技球8Aの下流側への流下移動が若干規制される。これにより、空隙Xの領域移動も若干規制されることとなり、変位することなく安定した位置(領域)に形成される空隙Xに向けて螺旋状突起42の上流側端部424を挿入進行させることができる。よって、上流側端部424を進入させる際の球噛み異常を適切に防止しつつ、上流側端部424によって隣接遊技球8Bを受け止め可能な状態にすることができる。
本例の球払出装置1においては、球送り部4と駆動源51とを、駆動源51の回転駆動力を球送り部4へ伝達する動力伝達部52と側方流路部31との間に配置した構成により、球送り部4、駆動源51、動力伝達部52及び球供給流路3を配置する幅方向W(球送り部4及び駆動源51の軸方向に対して直交する方向である略水平方向)の範囲を、遊技球1球分以上2球分未満の範囲内にすることができ、球払出装置1の外形寸法(幅方向Wの寸法)を小さくすることができる。そして、球払出装置1の幅方向Wを遊技機の左右方向に向けて球払出装置1を遊技機に配設する際には、遊技機において遊技盤の遊技領域が視認可能となる遊技開口領域(開口穴21)を拡大することができる。また、球払出装置1が小さくなったことにより、遊技機において、他の機能部品等を配設するスペースを拡大することができる。
そのため、本例の遊技機の球払出装置1によれば、その外形寸法を小さくすることができ、遊技機における他の機能部品等の配設の自由度を向上させることができる。
具体的には、球供給流路3における一対の側壁部21A、21Bのうち、球送り部4の下側位置を通過する螺旋状突起42の上流側端部424の回転進行側に対向する一方の側壁部21Aは、その上流側壁部211Aに対してその下流側壁部212Bが、螺旋状突起42の上流側端部424の周辺において球送り部4から離れる方向に形成されている。
そのため、遊技球8の払出を行う際に、球供給流路3に不連続的に遊技球8が供給される場合においても、球送り部4の周辺に球詰まりが生じることを防止することができる。
球送り部4の回転停止位置401は、回転位置検出センサ61を用いる以外にも、駆動源51を構成するステッピングモータ51への回転励磁のタイミングと、球払出検出センサ62による球検知のタイミングとを利用することによって検出することができる。
中間ギヤ522を介して噛合する出力ギヤ521と送りギヤ523のギヤ比は、一対一になっており、ステッピングモータ51の回転位置と球送り部4の回転位置とは、一対一に対応する。ステッピングモータ51には、複数の励磁相(本例では4つの励磁相)があり、複数の励磁相のうちの特定の励磁相(本例ではA、B、C、Dの励磁相のうちA励磁相)を回転停止位置401が検出可能な停止励磁相とする。また、ステッピングモータ51は、複数の励磁相への励磁を複数回繰り返して1回転するよう構成されている。本例のステッピングモータ51は、20ステップで1回転するものであり、4つの励磁相への励磁を5回繰り返して360°回転する。
また、動力伝達部52としては、ギアによる伝達方式以外にも、ベルト式等、様々な伝達機構を用いることもできる。さらに、動力伝達部52は、中間ギヤ522を用いずに構成することもできる。
2 ケース
21A 一方の側壁部
21B 他方の側壁部
211A、211B 上流側壁部
212A、212B 下流側壁部
213A、213B 傾斜側壁部
22 下壁部
3 球供給流路
31 側方流路部
32 下方流路部
321 上流側部分
322 下流側部分
4 球送り部
401 回転停止位置
41 軸部
42 螺旋状突起
424 上流側端部
425 下流側端部
43 球受止垂直面
51 駆動源
52 動力伝達部
61 回転位置検出センサ
62 球払出検出センサ
63 球抜き弁
64 操作部材
7 本体枠
8 遊技球
8A 最下流側の遊技球
8B 隣接遊技球
W 幅方向(左右方向)
H 上下方向
D 奥行方向
Claims (2)
- 軸部の外周に螺旋状突起を設けてなる球送り部と、該球送り部を回転駆動する駆動源と、該駆動源の回転駆動力を上記球送り部へ伝達する動力伝達部と、上記球送り部へ遊技球を供給する1条の球供給流路とを備えており、
上記駆動源の出力軸は、上記球送り部の上方において該球送り部の軸部と略平行に配置されており、
上記球供給流路は、上記球送り部及び上記駆動源の軸方向の一端側において遊技球を下方へ流下させる側方流路部と、該側方流路部から連続して形成され、上記球送り部に対する下方位置において遊技球を軸方向の他端側へ流下させる下方流路部とを有しており、
上記動力伝達部と上記側方流路部との間に上記球送り部と上記駆動源とが配置されていることを特徴とする遊技機の球払出装置。 - 請求項1に記載の遊技機の球払出装置において、上記下方流路部は、軸方向の他端側に向かうに連れて下降する傾斜面を有しており、
上記球送り部は、上記螺旋状突起の下流側端部によって上記傾斜面における遊技球の流下を停止させるよう構成されていることを特徴とする遊技機の球払出装置。
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