JP5457207B2 - 基板内蔵用部品及びその製造方法並びに配線基板 - Google Patents

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Description

本発明は基板内蔵用部品及びその製造方法並びに配線基板に関する。更に詳しくは、本発明は、部品基体の表面に配設された表面電極が、内側層、中間層及び被覆層を有し、内側層は部品基体を構成するセラミック等との密着性に優れ、且つ被覆層は中間層との密着性に優れるため、配線基板に内蔵したときの信頼性が高い基板内蔵用部品、及び表面電極の形成工程が簡略化され、効率のよい基板内蔵用部品の製造方法に関する。また、樹脂コア基板内、又はビルドアップ部に部品が内蔵された配線基板に関する。
従来、配線基板の低背化及び実装時のスペースの狭小化などにより、コンデンサ等の電子部品を内蔵させた配線基板が開発されている。このような部品として、複数のセラミック層の間に内部電極層が設けられてなる部品基体を備える積層部品が知られており、代表的な部品として積層セラミックコンデンサが挙げられる。また、信頼性の高い製品とするためには、コア基板及びその表面に積層され、形成されるビルドアップ部が有する樹脂層間絶縁層等と、部品の表面のセラミック層等とが十分に密着している必要がある。更に、コンデンサ等の表面には表面電極が突出して形成されているが、この表面電極も部品基体の表面及びビルドアップ部が有する樹脂層間絶縁層等と十分に密着している必要がある。
特に、近年、ICチップの高速化、高機能化に伴って発熱量が増大する傾向にあり、表面電極等に加わる熱応力の影響も増大傾向にあることから、例えば、表面電極の電極基体とめっき層との間等での剥離がより発生し易い状況にある。この部品の表面に形成される表面電極については多くの改良、開発がなされている。例えば、誘電体磁器組成物からなる成形体の内部電極層が露出している端面に、ガラスフリットを含有する導電塗料を被着焼結して第1の外部電極層を形成し、この第1の外部電極層上にガラスフリットを含有しない導電塗料を被着焼結して第2の外部電極層を形成してなる積層セラミックコンデンサが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、セラミック素体上に、ガラスフリットを含有する導電性ペーストを塗布、焼付けて第1層の外部電極を形成した後、この第1層の外部電極上にガラスフリットを含有しない導電性ペーストを塗布、焼付けて第2層の外部電極を形成するセラミック電子部品の外部電極の形成方法も知られている(例えば、特許文献2参照。)。更に、電極下段側層と、この電極下段側層上に形成された電極上段側層と、両層の境界に位置する段差部とを有する外部端子電極を備え、接続信頼性の向上のため、他部品との間にできるだけ高い接合強度を確保することができる積層セラミックコンデンサ等の積層電子部品が知られている(例えば、特許文献3参照。)。
特開昭62−264613号公報 特開平7−86080号公報 特開2005−347648号公報
しかし、特許文献1に記載された積層セラミックコンデンサでは、ガラスフリットを含有する導電塗料を被着焼結させるときに、ガラスフリットが第2の外部電極層の表面に滲出する。そして、積層セラミックコンデンサを基板に内蔵させる際には、基板の樹脂層間絶縁層等との密着を図るため、第2の外部電極層の表面に銅からなる被覆層が形成され、その表面が粗化されるが、この場合、滲出したガラスフリットにより、第2の外部電極層と被覆層との密着性が低下することがある。また、特許文献2に記載された方法により形成されたセラミック電子部品の外部電極でも、焼付け時に、第1層の外部電極の形成に用いられる導電性ペーストに含有されるガラスフリットが、第2層の外部電極の表面に滲出し、同様に、第2層の外部電極層とめっき層との密着性が低下することがある。
更に、特許文献3に記載された積層電子部品では、段差部を有し、表面積の大きい外部端子電極とし、はんだとの接触面積を大きくすることによって、他部品との接合強度を高め、接続信頼性を向上させている。しかし、部品基体の外表面が広範囲に渡って外部端子電極に覆われ、且つ多数のビア電極を有するビアアレイ型セラミックコンデンサに適用した場合、他部品との密着性の低下が懸念される。
本発明は上記の状況に鑑みてなされたものであり、部品基体の表面に配設された表面電極が、内側層、中間層及び被覆層を有し、内側層は部品基体を構成するセラミック層等との密着性に優れ、且つ被覆層は中間層との密着性に優れるため、配線基板に内蔵したときの信頼性が高い基板内蔵用部品、及び表面電極の形成工程が簡略化され、効率のよい基板内蔵用部品の製造方法、並びに樹脂コア基板内、又はビルドアップ部に部品が内蔵された配線基板を提供することを目的とする。
本発明は以下のとおりである。
1.一面及び対面を有し、セラミックを主体とする部品基体と、該部品基体の該一面及び該対面のうちの少なくとも一方に配設された表面電極と、を備える基板内蔵用部品であって、
上記表面電極は、上記部品基体の上記一面及び上記対面のうちの少なくとも一方に設けられた内側層と、該内側層の表面に設けられた中間層と、該中間層の表面に設けられた被覆層とを有し、上記内側層はニッケルと上記セラミックと同組成の電極用セラミックとを含有し、上記中間層はニッケルを含有し、該中間層を100体積%とした場合に、該ニッケルは95体積%以上であり、上記被覆層は銅めっき層であることを特徴とする基板内蔵用部品。
2.上記内側層に含有される上記ニッケルと上記電極用セラミックとの合計を100体積%とした場合に、該ニッケルは40〜94体積%である上記1.に記載の基板内蔵用部品。
3.上記中間層は上記内側層より少量の上記電極用セラミックを含有する上記1.又は2.に記載の基板内蔵用部品。
4.上記セラミックはチタン酸バリウムである上記1.乃至3.のうちのいずれか1項に記載の基板内蔵用部品。
5.上記部品基体は、上記一面と上記対面との間に配設された上記セラミックからなる複数の誘電体層と、該誘電体層の間に設けられた複数の内部電極層と、該内部電極層に接続されたビア電極と、を備え、
上記表面電極は上記ビア電極の上記一面の側の端部及び上記対面の側の端部のうちの少なくとも一方に接続されている上記1.乃至4.のうちのいずれか1項に記載の基板内蔵用部品。
6.上記1.乃至5.のうちのいずれか1項に記載の基板内蔵用部品の製造方法であって、
上記部品基体となる未焼成基体を準備する未焼成基体準備工程と、上記未焼成基体の一面及び対面のうちの少なくとも一方の面に、上記内側層となる未焼成内側層を形成する未焼成内側層形成工程と、上記未焼成内側層の表面に上記中間層となる未焼成中間層を形成する未焼成中間層形成工程と、上記未焼成基体、上記未焼成内側層及び上記未焼成中間層を一体に焼成する同時焼成工程と、上記中間層の表面に上記被覆層を形成する被覆層形成工程と、を備えることを特徴とする基板内蔵用部品の製造方法。
7.上記1.乃至5.のうちのいずれか1項に記載の基板内蔵用部品が、コア主面及びコア裏面を有する樹脂コア基板内、又は樹脂層間絶縁層及び導体層が積層されてなるビルドアップ部内に収容されていることを特徴とする配線基板。
本発明の基板内蔵用部品では、表面電極が、内側層と、中間層と、被覆層とを有し、内側層は、ニッケルと、部品基体を構成するセラミックと同組成の電極用セラミックとを含有し、中間層はニッケルを含有し、被覆層は銅を含有しているため、部品基体等と内側層、及び中間層と被覆層が十分に密着し、被覆層の表面粗化も容易であり、表面電極とビルドアップ部等との密着性を向上させることができる。
また、中間層が内側層より少量の電極用セラミックを含有する場合は、内側層と中間層とをより十分に密着させ、強固に接合させることができる。
更に、被覆層が銅めっき層であるため、表面粗化がより容易であり、表面電極とビルドアップ部等との密着性をより向上させることができ、且つ本発明では部品基体及び表面電極の内側層等にガラスフリットを含有させる必要がないため、銅めっき層の形成時に、部品基体及び表面電極の内側層等がめっき液に侵されることもない。
また、部品基体を構成するセラミックがチタン酸バリウムである場合は、特に高性能の積層セラミックコンデンサ等の部品とすることができる。
更に、部品基体が、一面と対面との間に配設されたセラミックからなる複数の誘電体層と、誘電体層の間に設けられた複数の内部電極層と、内部電極層に接続されたビア電極と、を備え、表面電極がビア電極の一面の側の端部及び対面の側の端部のうちの少なくとも一方に接続されている場合は、基板内蔵用として優れた性能の積層セラミックコンデンサ等の積層部品とすることができる。
本発明の基板内蔵用部品の製造方法によれば、未焼成基体準備工程と、未焼成内側層形成工程と、未焼成中間層形成工程と、未焼成基体、未焼成内側層及び未焼成中間層を一体に焼成する同時焼成工程と、被覆層形成工程と、を備え、被覆層を除く他の構成部分を同時焼成により一体に効率よく形成することができ、且つ中間層がニッケルを含有するため、銅を含有する被覆層の形成も容易である。
本発明の配線基板では、樹脂コア基板内、又はビルドアップ部内に本発明の基板内蔵用部品が収容されているため、部品が有する表面電極と、樹脂コア基板及びビルドアップ部の各々を構成するセラミック層又は樹脂層間絶縁層等とが十分に密着し、強固に接合され、信頼性の高い配線基板とすることができる。
基板内蔵用積層セラミックコンデンサの概略断面図である。 基板内蔵用積層セラミックコンデンサの内部電極層の一例を説明する概略平面図であり、(a)は第1群の内部電極層を表し、(b)は第2群の内部電極層を表す。 表面電極の一例の平面形状を説明する概略平面図である。 表面電極の他例の平面形状を説明する概略平面図である。 表面電極の内側層、中間層及び被覆層を順に形成していく工程を説明する概略拡大断面図である。 誘電体層と内部電極層との積層方法の一例の工程を説明する説明図である。 誘電体層と内部電極層との積層方法の他例の工程を説明する説明図である。 未焼成積層体形成工程の一例を説明する説明図である。 部品として積層セラミックコンデンサが内蔵された配線基板の一例を説明する概略断面図である。
以下、本発明を詳しく説明する。
[1]基板内蔵用部品
本発明の基板内蔵用部品(以下、「部品」という。)は、一面及び対面を有し、セラミックを主体とする部品基体と、部品基体の一面及び対面のうちの少なくとも一方に配設された表面電極と、を備え、表面電極は、部品基体の一面及び対面のうちの少なくとも一方に設けられた内側層と、内側層の表面に設けられた中間層と、中間層の表面に設けられた被覆層とを有し、内側層は、ニッケルと、部品基体を構成するセラミックと同組成の電極用セラミックとを含有し、中間層はニッケルを含有し、中間層を100体積%とした場合に、ニッケルは95体積%以上であり、被覆層は銅めっき層である
上記「部品」としては、複数のセラミック層の間に内部電極層が設けられてなる積層電子部品が代表例として挙げられる。この積層電子部品の具体例としては、コンデンサ、インダクタ、フィルタ、デュプレクサ、共振器、カプラ及び誘電体アンテナ等の個別部品類が挙げられる。この積層電子部品としては、複数のビア電極がアレイ状に配置された積層セラミックコンデンサ、即ち、ビアアレイ型積層セラミックコンデンサが多くの用途において使用されている。
上記「部品基体」は、一面及び対面を有し、セラミックを主体として構成され、内部には電極が配設され、概形は特に限定されないが、通常、直方体形状であり、特に板状であることが好ましい。また、部品基体の対面は、一面に対向する面であり、これらの面は搭載時(実装時)にいずれの面が上方、下方、又は側方に向いて配置されてもよい。更に、積層電子部品では、部品基体は、セラミック層の間に内部電極層が設けられた積層構造を有する。
部品基体はセラミックを主体としている。このセラミックを主体とするとは、部品基体の所定の形状(外形)が各種のセラミックにより構成されているという意味である。また、部品基体は、主体であるセラミック体と、このセラミック体の内部に配設された電極、即ち、内部電極とを備える。また、部品基体の一面及び対面のうちの少なくとも一方には、表面電極が配設されるが、部品基体は、この表面電極と内部電極とを接続するためのビア電極を併せて有する。
尚、部品基体におけるセラミックの含有量は、電子プローブマイクロアナライザ(以下、「EPMA」と略記する。)の波長分散型X線分光器(以下、「WDX」と略記する。)により定量分析して測定される。表面電極における電極用セラミックの場合も同様である。
部品基体の主体であるセラミックは特に限定されず、各種のセラミックを用いることができる。セラミックとしては誘電率が高いセラミック、即ち、誘電体セラミックが用いられることが多く、この誘電体セラミックとしては、各種のチタン酸塩が挙げられる。このチタン酸塩としては、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸マグネシウム及びチタン酸カルシウム等が挙げられ、誘電率の高いチタン酸バリウム及びチタン酸ストロンチウムが好ましく、チタン酸バリウムがより好ましい。
更に、セラミック体の内部に設けられる内部電極及びビア電極の主成分は金属であり、この金属としては、ニッケル、銅、金、白金、銀、パラジウム、タングステン及びモリブデン等が挙げられ、ニッケル、銅、金、白金、銀及びパラジウム等が好ましい。また、積層電子部品は、部品基体と表面電極とが、各々の未焼成体が一体に同時焼成されて製造されることが多く、この場合、内部電極を構成する金属は、部品基体の主体であるセラミックと容易に同時焼成することができる金属が好ましい。このような観点で、金属としては、通常、ニッケルが用いられる。内部電極及びビア電極の組成は特に限定されないが、各々の電極を100質量%とした場合に、ニッケル等の金属が69.0質量%以上、特に77.6質量%以上含有されていることが好ましい。更に、セラミック体と内部電極及びビア電極との密着性向上の観点で、それぞれの電極にはチタン酸バリウム等のセラミックが含有されていることが好ましい。
尚、ニッケル等の金属の含有量は、EPMAにより測定される。表面電極におけるニッケル等の金属の場合も同様である。
上記「表面電極」は、部品基体の一面及び対面のうちの少なくとも一方に配設され、ビア電極を介して内部電極と接続される。この表面電極は、部品基体の一面及び対面のうちの少なくとも一方に設けられ、ビア電極の端面と電気的に接続される内側層と、内側層の表面に設けられた中間層と、中間層の表面に設けられた被覆層とを有する。
上記「内側層」は、セラミックとの同時焼成が容易であり、内部電極及びビア電極を構成する金属として用いられるニッケルと、部品基体の主体であるセラミックと同組成の電極用セラミックとを含有する。ニッケルと電極用セラミックとの合計を100体積%とした場合に、ニッケルは40〜94体積%、特に60〜85体積%(ニッケルと電極用セラミックとの合計を100質量%とした場合に、ニッケルは49.7〜95.9質量%、特に69.0〜89.4質量%)含有されていることが好ましい。また、電極用セラミックは、6〜60体積%(4.1〜50.3質量%)、特に15〜40体積%(10.6〜31.0質量%)含有されていることが好ましい。電極用セラミックが60体積%を超えると、表面電極の電気抵抗が高くなり、配線として十分に機能しなくなる。更に、内側層には、ニッケルを除く他の金属及び金属を除く他の成分のうちの少なくとも一方が含有されていてもよいが、内側層150aを100体積%としたときに、ニッケルと誘電体セラミックとの合計が98体積%以上であることが好ましく、全量がニッケル及び誘電体セラミックであることがより好ましい。
上記「同組成」とは、含有される金属元素のうち、含有量が多い2種の金属元素が同一であり、それらの合計が金属元素の全量の95モル%以上であり、且つそれらの金属元素のモル比が略同一(2種の金属元素のモル比が0.95〜1.05の範囲)であることを意味する(以下、同様である。)。この同組成であることは、部品を断面方向から鏡面研磨した後、電極中のセラミックと部品基体のセラミック部とを、それぞれEPMAのWDXにより酸化物換算して定量分析し、確認することができる。
内側層の表面に設けられる上記「中間層」は、ニッケルを含有する。この中間層の主成分はニッケルであり、中間層を100体積%とした場合に、ニッケルが95体積%以上であり、99体積%以上(100体積%であってもよい。)[中間層を100質量%とした場合に、ニッケルが96.6質量%以上であり、99.3質量%以上(100質量%であってもよい。)]含有されていることが好ましい。また、中間層には、内側層より少量の電極用セラミックが含有されていてもよい。特に、内側層により多くの電極用セラミックが含有される場合、中間層に電極用セラミックを含有させることにより、内側層と中間層との密着性を向上させることができる。中間層に電極用セラミックが含有される場合、その含有量は、中間層を100体積%とした場合に、5体積%以下、特に1体積%以下(中間層を100質量%とした場合に、3.4質量%以下、特に0.7質量%以下)であることが好ましい。電極用セラミックの含有量が5体積%以下(3.4質量%以下)であれば、中間層と、内側層及び被覆層との密着性をより向上させることができる。更に、中間層には、ニッケルを除く他の金属及び金属を除く他の成分のうちの少なくとも一方が含有されていてもよいが、全量がニッケル及び電極用セラミックであることが好ましい。
中間層の表面に設けられる上記「被覆層」は、表面電極の最外層であり、銅めっき層である銅めっき層であることにより表面粗化が容易となり、ビルドアップ部等との密着性を向上させることができる。銅の含有量は、被覆層を100体積%とした場合に、100体積%、即ち、全量が銅である。全量が銅であれば、表面粗化が容易になるとともに、表面電極とビルドアップ部との密着性を十分に向上させることができる。被覆層の形成方法としては、銅粉末を含有する導電材料を塗布し、焼き付ける方法、及びめっき法等が挙げられるが、本発明では、めっき法である。被覆層が銅めっき層であれば、表面粗化がより容易であり、且つ表面電極とビルドアップ部との密着性も十分に向上する。
表面電極の形態は特に限定されず、各々のビア電極に対応して個別に形成された電極とすることができる。この場合、それぞれの表面電極の平面形状は特に限定されないが、例えば、円形、楕円形、四角形以上の多角形、及び十字形等とすることができる。これらの形状は1個の電子部品において同じであってもよく、異なっていてもよい。また、表面電極は、複数のビア電極に共用される電極とすることもできる。この場合も、表面電極の平面形状は特に限定されないが、例えば、絶縁させるべき一群のビア電極との接続を避けるためのクリアランスホールを備える連続した一体の表面電極とすることができる。
[2]部品の製造方法
本発明の部品を製造する方法は特に限定されないが、例えば、以下のようにして製造することができる。
部品は、未焼成基体準備工程と、未焼成内側層形成工程と、未焼成中間層形成工程と、同時焼成工程と、被覆層形成工程と、をこの順に備える方法によって製造することができる。
上記「未焼成基体準備工程」は、部品基体となる未焼成基体を準備する工程である。この工程では、部品基体の主体であるセラミックとなる未焼成セラミック体と、内部電極用ペーストを印刷して形成した内部電極となる未焼成内部電極と、が積層され、未焼成基体が形成される。未焼成セラミック体は、焼成後に部品基体の主体となる未焼成体であり、セラミック粉末、添加剤粉末(焼結に寄与せず、セラミック体の特性に影響を及ぼす物質の粉末)及び焼結助剤粉末等が含有される。また、各々の未焼成セラミック体の形態は、通常、グリーンシートである。セラミック体用ペーストに含有されるセラミック粉末、添加剤粉末、焼結助剤粉末及び有機ビヒクル(有機バインダ、可塑剤、溶剤等が含まれる。)の各々の成分の含有量は、前記の組成の内部電極が形成されるような含有量とすることができ、セラミック粉末、添加剤粉末及び焼結助剤粉末の合計を100質量%とした場合に、セラミック粉末は95〜99質量%、特に96〜98質量%、添加剤粉末及び焼結助剤粉末の合計は1〜5質量%、特に2〜4質量%)であることが好ましい。
未焼成内部電極は、内部電極用ペーストを用いて形成された未焼成体であり、焼成により内部電極となる。更に、未焼成内部電極は、通常、内部電極用ペーストを未焼成セラミック体の表面に印刷して形成される。この内部電極用ペーストには、セラミック粉末との同時焼成が容易なニッケル粉末が主成分として含有されることが好ましく、セラミック層との焼成後の密着性及び接合強度等を向上させるため、通常、部品基体の主体であるセラミックと同組成のセラミック粉末が含有される。また、ペーストの性状の調整等を目的として、有機ビヒクル(有機バインダ、可塑剤、溶剤等が含まれる。)が含有される。更に、内部電極用ペーストには他の金属粉末が含有されていてもよいが、特に含有させる必要はなく、金属粉末の全量がニッケル粉末であることが好ましい。
有機ビヒクルの成分である、有機バインダとしては、アルキルセルロース(エチルセルロース、メチルセルロース等)及びニトロセルロースなどのセルロース類、アクリルエステル系樹脂(ポリメチルメタクリレート等)などのアクリル系樹脂、ブチラール系樹脂(ポリビニルブチラール等)、フェノール系樹脂、並びにポリエステル系樹脂(アルキド樹脂等)などが挙げられる。また、可塑剤としては、フタル酸エステル(フタル酸ジエチル等)などが挙げられ、この可塑剤は、有機バインダの種類によって適宜選択して用いることが好ましい。更に、溶剤としては、ケトン系溶剤(アセトン、メチルエチルケトン等)、炭化水素系溶剤(シクロヘキサン、トルエン等)、1価アルコール(ターピネオール、ブチルカルビトール等)、及び多価アルコール(エチレングリコール、ジエチレングリコール等)などが挙げられる。有機バインダ、可塑剤及び溶剤は、それぞれ1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、内部電極用ペーストは、一部のビア電極との絶縁を図るため、クリアランスホールが形成されるように印刷される。このクリアランスホールの形状は特に限定されず、通常、円形であり、寸法も、十分に絶縁させることができればよく、特に限定されないが、十分に絶縁させることができる範囲であり、且つ可能な限り径小であることが好ましい。
内部電極用ペーストに含有されるニッケル粉末、セラミック粉末、有機ビヒクルの各々の成分の含有量は、前記の組成の内部電極が形成されるような含有量とすることができ、ニッケル粉末とセラミック粉末との合計を100体積%とした場合に、ニッケル粉末は40〜94体積%、特に60〜92体積%、セラミック粉末は6〜60体積%、特に8〜40体積%(ニッケル粉末とセラミック粉末との合計を100質量%とした場合に、ニッケル粉末は49.7〜95.9質量%、特に69.0〜94.5質量%、セラミック粉末は4.1〜50.3質量%、特に5.5〜31.0質量%)であることが好ましい。適量のニッケル粉末、セラミック粉末、有機ビヒクル等を含有させることにより、未焼成内部電極形成時の印刷性に優れ、また、ビア電極用ペースト及び表面電極用ペーストとの相関において、各々の導電体との密着性等が向上し、且つ焼成時の収縮挙動の相違により、層間の剥離等の問題を生じることもないため好ましい。
上記のようにして準備された未焼成基体には、一面及び対面の間を貫通する貫通孔が形成される。この貫通孔の形成方法は特に限定されず、パンチングによる穿孔でもよく、レーザー光照射による穿孔でもよく、これらの方法を併用してもよい。更に、その他の方法であってもよい。貫通孔の直径(実質的に未焼成ビア電極の外径に相当する。)は、部品の種類等にもよるが、通常、50μm以上であり、70〜140μmであることが好ましい。また、貫通孔内にビア電極用ペーストが充填され、未焼成ビア電極が形成される。ビア電極用ペーストを貫通孔内に充填する方法は特に限定されず、スクリーン印刷等の印刷法により充填してもよく、ディスペンサーを用いて充填してもよく、これらの方法を併用してもよい。更に、その他の方法であってもよい。
ビア電極用ペーストには、セラミック粉末との同時焼成が容易なニッケル粉末が主成分として含有されることが好ましい。その他、内部電極用ペーストと同様に、セラミック粉末、及び有機ビヒクルが含有される。また、内部電極用ペーストと同様に、他の金属粉末が含有されていてもよいが、特に含有させる必要はなく、金属粉末の全量がニッケル粉末であることが好ましい。更に、ビア電極用ペーストに含有されるニッケル粉末、セラミック粉末、有機ビヒクルの各々の成分の含有量は特に限定されず、前記の組成のビア電極が形成されるような含有量とすることができ、ニッケル粉末とセラミック粉末との合計を100体積%とした場合に、ニッケル粉末は40〜94体積%、特に60〜85体積%、セラミック粉末は6〜60体積%、特に15〜40体積%(ニッケル粉末とセラミック粉末との合計を100質量%とした場合に、ニッケル粉末は49.7〜95.9質量%、特に69.0〜89.4質量%、セラミック粉末は4.1〜50.3質量%、特に10.6〜31.0質量%)であることが好ましい。
尚、セラミック体用ペースト、内部電極用ペースト及びビア電極用ペーストに含有されるセラミック粉末、添加剤粉末(セラミック体用ペーストの場合)、焼結助剤粉末及びニッケル粉末等の金属粉末の各々の含有量は、サンプルホルダー上に各々のペーストを少量載せ、乾燥させた後、金属粉末粒子とセラミック粉末粒子とを、それぞれEPMAのWDXにより測定し、定量することができる。表面電極の場合の内側層用、中間層用及び被覆層用の各々のペーストにおけるニッケル粉末、銅粉末等の金属粉末及び電極用セラミック粉末のときも同様である。
上記「未焼成内側層形成工程」は、未焼成基体の一面及び対面のうちの少なくとも一方の面に、内側層用ペーストを印刷して未焼成ビア電極と接続される未焼成内側層を形成する工程である。この工程で形成される焼成後に内側層となる未焼成内側層の形態は特に限定されず、前記の電子部品における表面電極の形態を説明した記載をそのまま適用することができる。
内側層用ペーストには、セラミックとの同時焼成が容易なニッケル粉末、及び部品基体の主体であるセラミックと同組成の電極用セラミック粉末が含有される。その他、内部電極用ペーストと同様に、有機ビヒクルが含有される。また、内部電極用ペーストと同様に、他の金属粉末が含有されていてもよいが、特に含有させる必要はなく、金属粉末の全量がニッケル粒子であることが好ましい。更に、内側層用ペーストに含有されるニッケル粉末、電極用セラミック粉末、有機ビヒクルの各々の成分は、前記の組成の内側層が形成される含有量とすることができ、ニッケル粉末と電極用セラミック粉末との合計を100体積%とした場合に、ニッケル粉末は40〜94体積%、特に60〜85体積%(ニッケル粉末と電極用セラミック粉末との合計を100質量%とした場合に、ニッケル粉末は49.7〜95.9質量%、特に69.0〜89.4質量%)であることが好ましい。また、電極用セラミック粉末は6〜60体積%(4.1〜50.3質量%)、特に15〜40体積%(10.6〜31.0質量%)であることが好ましい。
上記「未焼成中間層形成工程」は、未焼成内側層の表面に、中間層用ペーストを印刷して未焼成内側層の表面を覆う未焼成中間層を形成する工程である。この工程で形成される焼成後に中間層となる未焼成中間層の形態は特に限定されず、前記の電子部品における表面電極の形態を説明した記載をそのまま適用することができる。
中間層用ペーストには、セラミックとの同時焼成が容易なニッケル粉末が含有され、内側層用ペーストより少量の電極用セラミック粉末が含有されていてもよい。その他、内部電極用ペーストと同様に、有機ビヒクルが含有される。また、内部電極用ペーストと同様に、他の金属粉末が含有されていてもよいが、特に含有させる必要はなく、金属粉末の全量がニッケル粒子であることが好ましい。更に、中間層用ペーストに含有されるニッケル粉末、電極用セラミック粉末、有機ビヒクルの各々の成分は、前記の組成の中間層が形成される含有量とすることができ、ニッケル粉末と電極用セラミック粉末との合計を100体積%とした場合に、ニッケル粉末は95体積%以上であり、99体積%以上、電極用セラミック粉末は5体積%以下、特に1体積%以下(ニッケル粉末とセラミック粉末との合計を100質量%とした場合に、ニッケル粉末は96.6質量%以上であり、特に99.3質量%以上、セラミック粉末は3.4質量%以下、特に0.7質量%以下)であることが好ましい。
上記「同時焼成工程」は、未焼成ビア電極を含む未焼成基体、未焼成内側層及び未焼成中間層を一体に焼成する工程である。同時焼成の条件は特に限定されず、セラミックの種類及びニッケル粉末、セラミック粉末の粒径等にもよるが、最高到達温度が1000〜1300℃、特に1200〜1300℃となるようにし、この最高到達温度を1〜10時間、特に1〜5時間保持することが好ましい。また、焼成雰囲気も特に限定されないが、窒素ガス雰囲気及びアルゴンガス等の希ガス雰囲気などの不活性雰囲気で脱脂した後、窒素水素混合ガス雰囲気等の還元雰囲気で焼成することが好ましい。
上記「被覆層形成工程」は、未焼成中間層が焼成されてなる中間層の表面に被覆層を形成する工程である。この工程で形成される被覆層の形態は特に限定されず、前記の電子部品における表面電極の形態を説明した記載をそのまま適用することができる。この被覆層の形成方法としては、めっき法、銅粉末を含有する被覆層用ペーストを印刷して焼き付ける方法等が挙げられるが、本発明では、めっき法である。被覆層用ペーストを用いる場合、このペーストには、銅粉末の他、通常、有機ビヒクルが含有されるが、セラミック粉末は含有されていないことが好ましい。更に、銅を除く他の金属の粉末が含有されていてもよいが、金属粉末の全量を100質量%とした場合に、銅粉末の含有量は99.9質量%以上、特に99.99質量%以上であることが好ましく、全量が銅粉末であることがより好ましい。更に、本発明では、被覆層は銅めっき層である。
[3]積層セラミックコンデンサ
本発明の部品として積層部品があり、その代表例として積層セラミックコンデンサ(以下、「積層コンデンサ」という。)が挙げられる。この場合、部品基体は、一面と対面との間に配設されたセラミックからなる複数の誘電体層と、誘電体層の間に設けられた複数の内部電極層と、内部電極層に接続されたビア電極と、を備え、表面電極はビア電極の一面の側の端部及び対面の側の端部のうちの少なくとも一方に接続されている。
以下、図1〜9を用いて積層コンデンサについて詳述する。尚、便宜上、各部の符号として焼成前後で同じ符号を用いる。
積層コンデンサ100は、一面100a及び対面100bを有し、一面100aと対面100bとの間に配設された複数の誘電体層110と、誘電体層110の間に設けられた複数の内部電極層120と、内部電極層120同士を電気的に接続しているビア電極140と、一面100a及び対面100bのうちの少なくとも一方に配設され、且つビア電極140と電気的に接続された表面電極150と、を備える(図1参照)。
また、誘電体層110はチタン酸バリウム等の誘電体セラミックを主成分とし、内部電極層120及びビア電極140はニッケルを主成分とし、表面電極150は、ビア電極140の端面と電気的に接続された内側層150aと、内側層150aの表面に設けられた中間層150bと、中間層150bの表面に設けられた被覆層150cとを有し、内側層150aはニッケルと誘電体セラミックとを含有し、中間層150bはニッケルを含有し、被覆層150cは銅めっき層である
この積層コンデンサとしては、例えば、ビアアレイ型積層コンデンサ等が挙げられる。
積層コンデンサ100の概形は特に限定されないが、通常、直方体形状であり、特に板状であることが好ましい。また、積層コンデンサ100の対面100bは、積層コンデンサ100の一面100aに対向する面であり、これらの面は搭載時(実装時)にいずれの面が上方、下方、又は側方に向いて配置されてもよい。更に、誘電体層110と内部電極層120とは、それぞれ複数層が積層されてなる積層体(積層コンデンサ100のうちの誘電体層110及び内部電極層120のみからなる積層体)を構成する。また、ビア電極140は、通常、1個の積層コンデンサ100内に複数本形成され、これらのビア電極140はアレイ状に配置されている。
誘電体層110は、積層コンデンサ100の一面100aの側の表層部を構成する誘電体層110と、対面100bの側の表層部を構成する誘電体層110と、内部電極層120の層間に配置された誘電体層110と、により構成される(図1参照)。この誘電体層110は、誘電体セラミックを主成分とする。この「誘電体セラミックを主成分とする」とは、誘電体層110を100体積%とした場合に、誘電体セラミックが95体積%以上(誘電体層110を100質量%とした場合に、誘電体セラミックが95質量%以上)含有されることを意味する。この含有量は、95〜99体積%、特に96〜98体積%であることが好ましい。
尚、誘電体層110における誘電体セラミックの含有量は、EPMAのWDXにより定量分析して測定される。表面電極における電極用セラミックの場合も同様である。
また、誘電体層110には、誘電体セラミック以外に、焼成に用いられた燒結助剤及び添加剤が含有されていてもよい(焼成時に変化したもの、生成したものも含むものとする。)。燒結助剤及び添加剤は誘電体セラミックの種類にもより、特に限定されないが、燒結助剤としては、シリカ、酸化リチウム、ホウ素、並びにシリカ及び酸化バリウムと酸化カルシウムとからなる複合酸化物等が挙げられる。また、添加剤としては、マグネシア、二酸化マンガン、三酸化二クロム、五酸化二バナジウム、イットリア等の各種の希土類酸化物などが挙げられる。燒結助剤及び添加剤はそれぞれ1種のみ含有されていてもよく、2種以上含有されていてもよい。燒結助剤及び添加剤の含有量は特に限定されないが、誘電体セラミックと、燒結助剤及び添加剤との合計を100体積%とした場合に、合計で1〜5体積%(誘電体セラミックと、燒結助剤及び添加剤との合計を100質量%とした場合に、合計で2〜4質量%)とすることができる。
誘電体層110の厚さ及び全積層数は特に限定されず、基板内蔵用の積層コンデンサでは、例えば、内部電極層120間の誘電体層110の厚さは1〜10μm、特に1〜5μmとすることができる。また、一面側及び対面側の各々の表層部の誘電体層110の厚さは、内部電極層120間の誘電体層110の厚さと同じでもよく、機械的ストレスによる破損を防止し、環境からの水分の浸入及びめっき時の水分の浸入を防止するため、それぞれ20〜200μm、特に40〜100μmと厚くすることもできる。この誘電体層110の全積層数は、表層部も含めて、例えば、30〜200層、特に50〜160層とすることができる。
内部電極層120は、誘電体層110の間に設けられた導電層である。この内部電極層120は、誘電体セラミックとの同時焼成が容易なニッケルを主成分とする。このニッケルの含有量は、内部電極層を100質量%とした場合に、77.6質量%以上(100質量%であってもよい。)、特に77.6〜90.0質量%、更に77.6〜85.6質量%であることが好ましい。また、内部電極層120に他の金属が含有される場合、この他の金属は特に限定されず、例えば、金、銀、銅、白金、パラジウム、タングステン及びモリブデン等が挙げられ、これらは合金の形態で含有されていてもよい。この他の金属は1種のみ含有されていてもよく、2種以上含有されていてもよい。
尚、ニッケル等の金属の含有量は、EPMAにより測定することができる。ビア電極140及び表面電極150の場合も同様である。
また、内部電極層120には、ニッケル等の金属を除く他の成分が含有されていてもよい。この金属を除く他の成分としては、誘電体層110を構成する誘電体セラミックが挙げられる。内部電極層120に誘電体セラミックが含有されることで、内部電極層120と誘電体層110との焼成後の密着性及び接合強度等をより向上させることができる。
尚、内部電極層120は、後記のビア電極140及び表面電極150のうちの内側層150aと組成が同じでもよく、異なっていてもよいが、各々の電極同士の密着性及び接合強度等の観点で同じであることが好ましい。
更に、内部電極層120の平面形状及び厚さ等は特に限定されないが、平面形状は、通常、正方形又は長方形である。また、厚さは内部電極層120間の誘電体層110より薄いことが好ましく、より具体的には、0.5〜5μm、特に0.5〜2μmであることが好ましい。更に、内部電極層120の層数(積層数)も特に限定されないが、例えば、内部電極層120間の誘電体層110より1層多い層数とすることができる。
ビア電極140は、複数の内部電極層120同士を電気的に接続している導電体である。ビア電極140は、通常、複数の誘電体層110と複数の内部電極層120とを積層方向に貫通して配置される。また、各々のビア電極140の端面は表面電極150のうちの内側層150aと接続される。更に、ビア電極140は、その側面において一部の内部電極層120と電気的に接続される。このビア電極140は、誘電体セラミックとの同時焼成が容易なニッケルを主成分とする。このニッケルの含有量は、ビア電極140を100質量%とした場合に、49.7質量%以上(100質量%であってもよい。)、特に49.7〜95.9質量%、更に69.0〜89.4質量%であることが好ましい。更に、このビア電極140に、ニッケルを除く他の金属、及び金属を除く他の成分が含有されていてもよいことは内部電極層120の場合と同様であり、前記の内部電極層120のときの記載をそのまま適用することができる。
尚、ビア電極140は、前記の内部電極層及び後記の表面電極のうちの内側層と組成が同じでもよく、異なっていてもよいが、各々の電極同士の密着性及び接合強度等の観点で同じであることが好ましい。
表面電極150は、ビア電極140の端面と電気的に接続された内側層150aと、内側層150aの表面に設けられた中間層150bと、中間層150bの表面に設けられた被覆層150cとを有する。この表面電極150は、積層コンデンサ100の一面100a及び対面100bのうちの少なくとも一方に配設されるとともに、内側層150aがビア電極140の端面と電気的に接続されている導電体である。
内側層150aは、ビア電極140の端面及び誘電体層110と接合されるため、ビア電極140の主成分であるニッケルと、誘電体層110の主成分である誘電体セラミックとが含有される。ニッケルと電極用セラミックとの合計を100体積%とした場合に、ニッケルは40〜94体積%、特に60〜85体積%(ニッケルと電極用セラミックとの合計を100質量%とした場合に、ニッケルは49.7〜95.9質量%、特に69.0〜89.4質量%)含有されていることが好ましい。また、誘電体セラミックは6〜60体積%(4.1〜50.3質量%)、特に15〜40体積%(10.6〜31.0質量%)含有されていることが好ましい。更に、内側層150aには、ニッケルを除く他の金属及び金属を除く他の成分のうちの少なくとも一方が含有されていてもよいが、内側層150aを100体積%としたときに、ニッケルと誘電体セラミックとの合計が98体積%以上であることが好ましく、全量がニッケル及び誘電体セラミックであることがより好ましい。
中間層150bはニッケルを含有する。この中間層150bは、誘電体セラミックとの同時焼成が容易なニッケルを主成分とすることが好ましく、中間層150bを100体積%とした場合に、ニッケルが95体積%以上(100体積%であってもよい。)[中間層150bを100質量%とした場合に、ニッケルが96.6質量%以上(100質量%であってもよい。)]含有されている。また、中間層150bには、内側層150aより少量の誘電体セラミックが含有されていてもよい。この誘電体セラミックの含有量は、中間層150bを100体積%とした場合に、5体積%以下、特に1体積%以下(中間層150bを100質量%とした場合に、3.4質量%以下、特に0.7質量%以下)であることが好ましい。更に、ニッケルを除く他の金属及び金属を除く他の成分のうちの少なくとも一方が含有されていてもよいが、全量がニッケル及び誘電体セラミックであることが好ましい。
被覆層150cは銅めっき層である銅めっき層であることにより表面粗化が容易となり、ビルドアップ部等との密着性を向上させることができる。銅の含有量は、100体積%(100質量%)、即ち、全量が銅である。全量が銅であれば、表面粗化がより容易になるとともに、ビルドアップ部を構成する樹脂層間絶縁層等との密着性を向上させることができる。被覆層150cの形成方法としては、銅粉末を含有する導電材料を塗布し、焼き付ける方法、及びめっき法等が挙げられるが、本発明では、めっき法である。被覆層150cが銅めっき層であるため、表面粗化がより容易であり、且つビルドアップ部を構成する樹脂層間絶縁層等との密着性も十分に向上する。
表面電極150の形態は特に限定されず、(1)各々のビア電極140に対応して個別に形成された電極であってもよく(図3参照)、(2)複数のビア電極140に共用される電極であってもよい(図4参照)。上記(1)の形態では、それぞれの表面電極150の平面形状は特に限定されないが、例えば、円形、楕円形、四角形以上の多角形、及び十字形等とすることができる。これらの形状は1個の積層コンデンサ100において同じであってもよく、異なっていてもよい。更に、上記(2)の形態では、表面電極150の平面形状は特に限定されないが、例えば、内部電極層120と同様に、後記のように、他群のビア電極との接続を避けるためのクリアランスホール153を備える連続した一体の表面電極150とすることができる(図4参照)。
ここで、積層コンデンサ100が備える各々の電極の相関について詳しく説明する。
積層コンデンサ100が備える、内部電極層120、ビア電極140及び表面電極150は、通常、それぞれ互いに電気的に絶縁された少なくとも2個の群からなる。例えば、内部電極層120は、第1群の内部電極層121と、第1群の内部電極層121とは絶縁された第2群の内部電極層122と、を有する。同様に、ビア電極140は、第1群のビア電極141と、第1群のビア電極141とは絶縁された第2群のビア電極142と、を有する。更に、表面電極150は、第1群の表面電極151と、第1群の表面電極151とは絶縁された第2群の内部電極層152と、を有する。この電気的に絶縁された各々の群は、上記のように2群でもよく、3群以上であってもよい。
上記2群よりなる場合についてより具体的に説明すれば、図1、8のように、第1群の内部電極層121、第1群のビア電極141、及び第1群の表面電極151は、互いに電気的に接続されている。また、第2群の内部電極層122、第2群のビア電極142、及び第2群の表面電極152は、互いに電気的に接続されている。そして、第1群の内部電極層121、第1群のビア電極141、及び第1群の表面電極151は、第2群の内部電極層122、第2群のビア電極142、及び第2群の表面電極152と絶縁されている。これらのうち、第1群の内部電極層121と第2群の内部電極層122とは、互いに誘電体層110を介して対向して配置されることにより絶縁され、これによってコンデンサとして機能することになる。
また、第1群と第2群は、第1群の内部電極層121と第1群のビア電極141とは電気的に接続される一方、第2群の内部電極層122と第1群のビア電極141とはクリアランスホール123を介して絶縁され、同様に、第2群の内部電極層122と第2群のビア電極142とは電気的に接続される一方、第1群の内部電極層121と第2群のビア電極142とはクリアランスホール123(図2参照)を介して絶縁されるような構成となっている。
[4]積層コンデンサの製造方法
以下、積層部品の代表例である積層コンデンサの製造方法について詳述する。
積層コンデンサ100は、未焼成積層体形成工程(P1)と、貫通孔形成工程(P2)と、未焼成ビア電極形成工程(P3)と、未焼成内側層形成工程(P4)と、未焼成中間層形成工程(P5)と、同時焼成工程(P6)と、被覆層形成工程(P7)と、をこの順に備える方法によって製造することができる(図5、8参照)。
以下、未焼成積層体形成工程(P1)で形成された未焼成積層体を「未焼成第1積層体131」、貫通孔形成工程(P2)で未焼成第1積層体に貫通孔が形成された積層体を「未焼成第2積層体132」、未焼成ビア電極形成工程(P3)で未焼成第2積層体に未焼成ビア電極が形成された積層体を「未焼成第3積層体133」、未焼成内側層形成工程(P4)で未焼成第3積層体に未焼成内側層が形成された積層体を「未焼成第4積層体134」、未焼成中間層形成工程(P5)で未焼成第4積層体に未焼成中間層が形成された積層体を「未焼成第5積層体135」という。また、未焼成第5積層体135が同時焼成されて焼成体が形成され[同時焼成工程(P6)]、被覆層形成工程(P7)で焼成体に被覆層が形成されて積層コンデンサ100が製造される。
未焼成積層体形成工程(P1)は、誘電体層110となる未焼成誘電体層110と、内部電極用ペーストを印刷して形成した内部電極層120となる未焼成内部電極層120と、が積層された構造を有する未焼成第1積層体131を形成する工程である(図8参照)。未焼成誘電体層110は、焼成後に誘電体層110となる未焼成体であり、主成分として誘電体セラミック粉末が含有され、その他、添加剤粉末、焼結助剤粉末及び有機ビヒクルが含有される。また、各々の未焼成体の形態は、通常、グリーンシートである。未焼成誘電体層を形成するためのペーストに含有される各々の成分の含有量は特に限定されないが、誘電体セラミック粉末、添加剤粉末及び焼結助剤粉末の合計を100体積%とした場合に、誘電体セラミック粉末は95〜99体積%、特に96〜98体積%、添加剤粉末及び焼結助剤粉末の合計は1〜5体積%、特に2〜4体積%(誘電体セラミック粉末、添加剤粉末及び焼結助剤粉末の合計を100質量%とした場合に、誘電体セラミック粉末は95〜99質量%、特に96〜98質量%、添加剤粉末及び焼結助剤粉末の合計は1〜5質量%、特に2〜4質量%)であることが好ましい。
未焼成内部電極層120は、焼成後に内部電極層120となる未焼成体であり、通常、未焼成誘電体層110の表面に内部電極用ペーストを印刷して形成される。更に、内部電極層用ペーストは、内部電極層120に関して説明したように、一部のビア電極140との絶縁を図るため、クリアランスホール123が形成されるように印刷される。このクリアランスホール123の形状は特に限定されないが、通常、円形である(図2参照)。寸法も特に限定されないが、コンデンサとしての性能の観点では、十分に絶縁させることができる範囲であり、且つ可能な限り径小であることが好ましい。特に、クリアランスホール123の直径Hと、後記のビア電極用の貫通孔の直径Hとの比(H/H)が2〜5であることが好ましい。
内部電極用ペーストには、焼成後に内部電極層120となるニッケル粉末が主成分として含有される。その他、このペーストには、通常、誘電体層110との焼成後の密着性及び接合強度等を向上させるため、誘電体セラミック粉末が含有される。また、ペーストの性状の調整等を目的として、前記と同様の成分を含有する有機ビヒクルが含有される。更に、ペーストには、金属粉末の全量を100質量%とした場合に、1質量%以下の他の金属粉末、例えば、金、白金、銀、銅、パラジウム及びタングステン等の金属の粉末が含有されていてもよいが、特に含有させる必要はなく、金属粉末の全量がニッケル粉末であることが好ましい。
内部電極用ペーストに含有される各々の成分の含有量は特に限定されないが、ニッケル粉末と誘電体セラミック粉末との合計を100体積%とした場合に、ニッケル粉末は40〜94体積%、特に60〜92体積%、誘電体セラミック粉末は6〜60体積%、特に8〜40体積%(ニッケル粉末と誘電体セラミック粉末との合計を100質量%とした場合に、ニッケル粉末は49.7〜95.9質量%、特に69.0〜94.5質量%、誘電体セラミック粉末は4.1〜50.3質量%、特に5.5〜31.0質量%)であることが好ましい。前記の組成の内部電極が形成されるように、適量のニッケル粉末、誘電体セラミック粉末、有機ビヒクル等を含有させることにより、未焼成積層体形成時の印刷性に優れ、ビア電極用ペースト及び表面電極用ペーストとの相関において、各々の導電体セラミックとの密着性等が向上し、且つ焼成時の収縮挙動の相違により層間の剥離等の問題を生じることもないため好ましい。
未焼成第1積層体131の形成方法は特に限定されず、種々の方法により形成することができる。例えば、対面側の表層部の誘電体層110となる未焼成誘電体層110の一面に未焼成内部電極層120を形成し、その後、未焼成誘電体層110の積層と未焼成内部電極層120の形成とを、各々が所定の積層数となるまで交互に繰り返した後、一面側の表層部の誘電体層110となる未焼成誘電体層110を積層して形成することができる(図6参照)。また、一面側の表層部となる未焼成誘電体層110を除く複数の未焼成誘電体層110のそれぞれの一面に未焼成内部電極層120を形成し、その後、一面側の表層部となる未焼成誘電体層110及び未焼成内部電極層120が設けられた複数の未焼成誘電体層110を、一括して積層し、形成することもできる(図7参照)。このようにして形成された未焼成第1積層体131は、その後、未焼成第2積層体132、未焼成第3積層体133、未焼成第4積層体134、未焼成第5積層体135、の形態を経た後、焼成され、次いで、被覆層が形成され、積層コンデンサ100が製造される。
貫通孔形成工程(P2)は、未焼成第1積層体131の一面及び対面の間を貫通する貫通孔132cを形成し、未焼成第2積層体132(ビア電極用ペーストが充填されていない貫通孔132cを有する未焼成積層体)とする工程である(図8参照)。貫通孔132cの形成方法は特に限定されず、パンチングによる穿孔でもよく、レーザー光照射による穿孔でもよく、これらの方法を併用してもよい。更に、その他の方法であってもよい。また、貫通孔132cの直径(実質的に未焼成ビア電極の外径に相当する。)は特に限定されないが、通常、50μm以上であり、50〜140μm、特に70〜140μm、更に85〜130μmであることが好ましい。
未焼成ビア電極形成工程(P3)は、貫通孔132c内にビア電極140となるビア電極用ペーストを充填して未焼成ビア電極140を形成し、未焼成第3積層体133(未焼成ビア電極140を有し、且つ未焼成表面電極150を有さない未焼成積層体)とする工程である(図8参照)。ビア電極用ペーストを貫通孔132c内に充填する方法は特に限定されず、スクリーン印刷等の印刷法により充填してもよく、ディスペンサーを用いて充填してもよく、これらの方法を併用してもよい。更に、その他の方法であってもよい。
ビア電極用ペーストは、貫通孔132c内に充填することで未焼成ビア電極140を形成するペーストである。このビア電極用ペーストには、焼成後にビア電極140となるニッケル粉末が主成分として含有される。その他、内部電極用ペーストと同様に、誘電体セラミック粉末及び有機ビヒクル等が含有される。また、内部電極用ペーストと同様に、他の金属粉末が含有されていてもよいが、特に含有させる必要はなく、金属粉末の全量がニッケル粉末であることが好ましい。更に、ビア電極用ペーストに含有される各々の成分の含有量は特に限定されないが、ニッケル粉末と誘電体セラミック粉末との合計を100体積%とした場合に、ニッケル粉末は40〜94体積%、特に60〜85体積%、誘電体セラミック粉末は6〜60体積%、特に15〜40体積%(ニッケル粉末と誘電体セラミック粉末との合計を100質量%とした場合に、ニッケル粉末は49.7〜95.9質量%、特に69.0〜89.4質量%、誘電体セラミック粉末は4.1〜50.3質量%、特に10.6〜31.0質量%)であることが好ましい。
尚、未焼成誘電体層を形成するためのペースト、内部電極用ペースト及びビア電極用ペーストに含有される誘電体セラミック粉末、添加剤粉末(セラミック体用ペーストの場合)、焼結助剤粉末及びニッケル粉末等の金属粉末の各々の含有量は、サンプルホルダー上に各々のペーストを少量載せ、乾燥させた後、金属粉末粒子とセラミック粉末粒子とを、それぞれEPMAのWDXにより測定し、定量することができる。表面電極の場合の内側層用、中間層用及び被覆層用の各々のペーストにおけるニッケル粉末、銅粉末等の金属粉末及び電極用セラミック粉末のときも同様である。
未焼成内側層形成工程(P4)は、未焼成基体の一面100a及び対面100bのうちの少なくとも一方の面に、内側層用ペーストを印刷して未焼成ビア電極140と接続される未焼成内側層150aを形成する工程である(図5、図8参照)。この未焼成内側層形成工程により、未焼成第4積層体134(未焼成ビア電極140及びこれに接続された未焼成内側層150aを有する未焼成積層体)が形成される。この工程で形成される焼成後に内側層150aとなる未焼成内側層150aの形態は特に限定されず、前記の積層コンデンサ100における表面電極150の形態を説明した記載をそのまま適用することができる。
内側層用ペーストは、印刷することで未焼成内側層150aを形成するペーストである。この内側層用ペーストには、焼成後に内側層150aとなるニッケル粉末及び誘電体セラミック粉末が含有される。その他、内部電極用ペーストと同様に、有機ビヒクル等が含有される。また、内部電極用ペーストと同様に、他の金属粉末が含有されていてもよいが、特に含有させる必要はなく、金属粉末の全量がニッケル粒子であることが好ましい。更に、内側層用ペーストに含有される各々の成分の含有量は特に限定されないが、ニッケル粉末と誘電体セラミック粉末との合計を100体積%とした場合に、ニッケル粉末は40〜94体積%、特に60〜85体積%、誘電体セラミック粉末は6〜60体積%、特に15〜40体積%(ニッケル粉末と誘電体セラミック粉末との合計を100質量%とした場合に、ニッケル粉末は49.7〜95.9質量%、特に69.0〜89.4質量%、誘電体セラミック粉末は4.1〜50.3質量%、特に10.6〜31.0質量%)であることが好ましい。
未焼成中間層形成工程(P5)は、未焼成内側層150aの表面に、中間層用ペーストを印刷して未焼成中間層150bを形成する工程である(図5、図8参照)。この未焼成中間層形成工程により、未焼成第5積層体135(未焼成ビア電極140、この未焼成ビア電極140に接続された未焼成内側層150a及びこの未焼成内側層150aの表面を覆う未焼成中間層150bを有する未焼成積層体)が形成される。この工程で形成される焼成後に中間層150bとなる未焼成中間層150bの形態は特に限定されず、前記の積層コンデンサ100における表面電極150の形態を説明した記載をそのまま適用することができる。
中間層用ペーストは、印刷することで未焼成中間層150bを形成するペーストである。この中間層用ペーストには、焼成後に中間層150bとなるニッケル粉末が含有され、内側層用ペーストに含有される誘電体セラミック粉末より少量の誘電体セラミック粉末が含有されていてもよい。その他、内部電極用ペーストと同様に、有機ビヒクル等が含有される。また、内部電極用ペーストと同様に、他の金属粉末が含有されていてもよいが、特に含有させる必要はなく、金属粉末の全量がニッケル粒子であることが好ましい。更に、中間層用ペーストに含有される各々の成分の含有量は特に限定されないが、ニッケル粉末と誘電体セラミック粉末との合計を100体積%とした場合に、ニッケル粉末は95体積%以上であり、99体積%以上、誘電体セラミック粉末は5体積%以下、特に1体積%以下(ニッケル粉末と誘電体セラミック粉末との合計を100質量%とした場合に、ニッケル粉末は96.6質量%以上であり、99.3質量%以上、誘電体セラミック粉末は3.4質量%以下、特に0.7質量%以下)であることが好ましい。
同時焼成工程(P6)は、未焼成積層体、未焼成ビア電極、未焼成内側層及び未焼成中間層を一体に焼成し、焼成体を形成する工程である(図8参照)。同時焼成の条件は、誘電体セラミックの種類等にもより、特に限定されないが、最高到達温度が1000〜1300℃、特に1200〜1300℃となるようにし、この最高到達温度を1〜10時間、特に1〜5時間保持することが好ましい。また、焼成雰囲気も特に限定されないが、窒素ガス雰囲気及びアルゴンガス等の希ガス雰囲気などの不活性雰囲気で脱脂した後、窒素水素混合ガス雰囲気等の還元雰囲気で焼成することが好ましい。
被覆層形成工程(P7)は、未焼成中間層が焼成されてなる中間層の表面を覆う被覆層150cを形成する工程である(図5参照)。この被覆層の形成方法としては、めっき法、銅粉末を含有する被覆層用ペーストを印刷して焼き付ける方法等が挙げられるが、本発明では、めっき法である。被覆層用ペーストを用いる場合、このペーストには、通常、銅粉末、有機ビヒクル等が含有されるが、誘電体セラミック粉末等のセラミック粉末は含有されていないことが好ましい。更に、銅を除く他の金属の粉末が含有されていてもよいが、金属粉末の全量を100質量%とした場合に、銅粉末の含有量は99.9質量%以上であることが好ましく、全量が銅粉末であることがより好ましい。また、本発明では、被覆層は銅めっき層である。
また、未焼成内側層150a、その表面に形成される未焼成中間層150b及びその表面を覆う被覆層150cからなる表面電極用積層体(図5参照)の形状及び寸法等は、前記の表面電極150を形成することができればよく、特に限定されないが、1個の未焼成ビア電極140の表面電極用積層体との接続面積(未焼成ビア電極の端面の面積)をSとし、1個の表面電極用積層体の面積をSとした場合に、S/S≧1.5となる寸法であることが好ましい。即ち、通常、表面電極用積層体は、未焼成ビア電極140との接触面積を最大とするため、未焼成ビア電極140の端面の全面に接触させることが好ましいが、S/S≧1.5であれば、未焼成ビア電極140の端面の全面を確実に表面電極用積層体と接触させることができる。
更に、表面電極用積層体の寸法が大きいほど、ビア電極140及び誘電体層110と、表面電極用積層体との間の密着性を向上させることができる。即ち、図3のように、個別のビア電極140の各々に対応する表面電極用積層体を形成するよりも、図4のように、複数のビア電極140に共用される表面電極用積層体を形成するほうが、焼成後、ビア電極140及び誘電体層110と、表面電極150との間の密着性をより顕著に向上させることができる。
[5]配線基板
本発明の配線基板10(図9参照)は、通常、樹脂コア基板20と、樹脂コア基板20又はビルドアップ部30a、30b内に収容された本発明の部品(図9では部品は積層コンデンサ100であり、樹脂コア基板20内に収容されている。以下、この形態について説明する。)と、半導体素子90を搭載可能であり、且つ少なくとも積層セラミックコンデンサ100の両面側に積層されたビルドアップ部30a、30bと、を備える。
樹脂コア基板20は、積層コンデンサ100を収容し、配線基板10全体を支持するコア基板である。樹脂コア基板20は、単なる板状体であってもよいが、通常、積層コンデンサ100を収容する収容部201を有する。収容部201は、樹脂コア基板20に設けられた貫通孔及び有底孔のうちの少なくとも一方により形成される。樹脂コア基板20を構成する材料は特に限定されないが、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド・トリアジン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂等の耐熱性を有する高分子材料を用いることが好ましい。更に、より優れた強度及び熱特性を有する樹脂コア基板20とするため、ガラス繊維、ガラス繊維織布、ガラス繊維不織布、ポリアミド繊維、ポリアミド繊維不織布、ポリアミド繊維織布等を芯材として備えていてもよい。
また、樹脂コア基板20には、図9のように、その上面側20aと下面側20bとを導通するスルーホール導体202を設けることができる。このスルーホール導体202はスルーホールの内部全体に充填されていてもよいが、スルーホール壁面に形成されたスルーホール導体202を除く他部が絶縁性硬化体203により閉塞された形態であってもよい。
積層コンデンサ100は、通常、樹脂コア基板20が有する収容部201内に収容された状態で、エポキシ樹脂等の樹脂材料などの充填剤204によって収容部201内に固定されている(図9参照)。
ビルドアップ部30a、30bは、通常、樹脂コア基板20及び樹脂コア基板20に収容された積層コンデンサ100の両面側に積層され、導体層(31a及び31b)と樹脂層間絶縁層(32a及び32b)とを交互に積層して形成され、且つ最外層には、通常、レジスト層(321a及び321b)を備える。このビルドアップ部30a、30bは、配線基板10の一面側にのみ形成されていてもよいが、通常、両面側に形成され、更には積層方向に対称形状に形成されることが好ましい。一般に、積層コンデンサ100等の電子部品を内蔵する配線基板10の半導体素子90側の接続端子311aの端子間ピッチと、配線基板10のマザーボード側の接続端子311bの端子間ピッチとには大きな差がある。そのため、ビルドアップ部30a、30bを設けることで、このビルドアップ部30a、30b内でピッチを自在に調整して配線基板10の上面側(半導体素子搭載側)から下面側(マザーボード側)へ異なる端子間ピッチの出力を行うようにすることができる(図9参照)。
更に、ビルドアップ部30a、30bの樹脂層間絶縁層32a、32bを構成する材料は特に限定されないが、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド・トリアジン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂等の耐熱性を有する高分子材料を用いることが好ましい。また、ビルドアップ部30a、30bを構成する導体層31a、31bは、必要に応じて、他層の導体層とビア等を通じて導通していてもよい。ビアを用いる場合、各々のビアの直上を避けて接続する非スタックドビア方式(各ビアはフィルドビアであってもよく、コンフォーマルビアであってもよい。)で積層してもよく、それぞれのビアの直上にビアを形成するスタックドビア方式(各ビアは、通常、フィルドビアである。)で積層してもよい。また、各々のビアの形式は、上面側のビルドアップ部30aと下面側のビルドアップ部30bとで同じでもよく、異なっていてもよい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
[1]積層コンデンサの製造
(1)未焼成誘電体層となるグリーンシートの作製
チタン酸バリウム粉末、シリカ粉末、マグネシア粉末、二酸化マンガン粉末及びイットリア粉末を混合して混合粉末とし、その後、この混合粉末と、ブチラール系バインダ、可塑剤及び溶剤とを混合してスラリーを調製した。次いで、このスラリーを用いてドクターブレード法によりシートを成形し、その後、加熱して溶剤を除去し、内層用の厚さ5μmのグリーンシート及び表層用の厚さ30μmのグリーンシートを作製した。
(2)導電ペーストの調製
ニッケル粉末(DSEM=0.1〜10.0μm)及びチタン酸バリウム粉末(無機成分)並びに有機バインダ及び溶剤(有機ビヒクル)を三本ロールにより混練し、内部電極層用ペースト、ビア電極用ペースト、内側層用ペースト及び中間層用ペーストを調製した。内部電極層用ペースト及びビア電極用ペーストでは、ペーストを100質量%とした場合に、70質量%のニッケル粉末と、30質量%の有機ビヒクルとを配合した。また、内側層用ペーストは、ペーストを100質量%とした場合に、80質量%の無機成分と20質量%の有機ビヒクルとを含有し、無機成分としては、全量を100体積%とした場合に、表1に記載の添加量となるチタン酸バリウム粉末(実験例1〜7及び11)、誘電体磁器組成物粉末(実験例8、9)及び硼珪酸系ガラスを用いたガラスフリット粉末(実験例10)を配合した。更に、中間層用ペーストは、ペーストを100質量%とした場合に、80質量%の無機成分と20質量%の有機ビヒクルとを含有し、無機成分としては、全量を100体積%とした場合に、表1に記載の添加量となるチタン酸バリウム粉末(実験例1〜3及び11)及び誘電体磁器組成物粉末(実験例9)を配合した。
尚、有機バインダとしてはセルロース系樹脂、溶剤としてはターピネオール及びブチルカルビトールを用いた。また、誘電体磁器組成物粉末は、チタン酸バリウム、マグネシア、シリカ、二酸化マンガン及びイットリアを含有する焼結粉末である。
Figure 0005457207
(3)未焼成積層体形成工程(P1)
上記(2)で調製された内部電極層用ペーストの粘度を、溶剤を用いて20Pa・sとなるように調整し、この内部電極層用ペーストを、上記(1)で作製された対面側の表層用のグリーンシート及び内層用のグリーンシートの一面に、スクリーン印刷し、塗膜を形成した。この際、未焼成内部電極層120のクリアランスホール123の直径は約100μmとした。その後、未焼成内部電極層120が形成された未焼成誘電体層110を積層し、次いで、この積層体に上記(1)で作製された一面側の表層用のグリーンシートを積層し、圧着して、厚さ約1mmの未焼成第1積層体131を形成した。
(4)貫通孔形成工程(P2)
上記(3)で形成した未焼成第1積層体131に、レーザーにより、ビアホール132cを穿孔し、未焼成第2積層体132を形成した。
(5)未焼成ビア電極形成工程(P3)
上記(4)で形成した未焼成第2積層体132に穿設されたビアホール132c内に、上記(2)で調製され、溶剤を用いて粘度が200Pa・sとなるように調整されたビア電極用ペーストを、スクリーン印刷により充填し、未焼成ビア電極140を有する未焼成第3積層体133を形成した。
(6)未焼成内側層形成工程(P4)及び未焼成中間層形成工程(P5)
上記(5)で形成した未焼成第3積層体133をスクリーン印刷装置にセットし、その後、未焼成内側層を形成すべき箇所がメッシュ部となっているメッシュマスクを、未焼成第3積層体133の一面に重ね合わせるようにして配置した。次いで、メッシュマスクの上面に上記(2)で調製された内側層用ペーストを、溶剤を用いて粘度が100Pa・sとなるように調整して供給し、スキージの移動によりペーストを刷り込み、各々のメッシュ部に未焼成内側層が形成された未焼成第4積層体134を作製した。その後、中間層ペーストの粘度を、溶剤を用いて100Pa・sとなるように調整し、同様にして、未焼成内側層の表面を覆うように未焼成中間層を形成し、未焼成第5積層体135を作製した。
(7)同時焼成工程及び被覆層形成工程
上記(6)で形成した未焼成第5積層体135を、窒素雰囲気下で脱脂し、その後、加湿した窒素水素混合ガス雰囲気下、最高到達温度が1000〜1300℃となるように、且つこの最高到達温度が3時間保持される条件で焼成した。次いで、未焼成中間層が焼成されてなる中間層を、酸化層の除去等を目的としてウェットブラスト処理して清浄化し、その後、ピロ燐酸銅浴を用いた無電解銅めっきにより、中間層の全表面に厚さ10〜20μmの銅めっき層を形成し、実験例1〜11の積層コンデンサ100を製造した。
[2]性能評価
上記[1]、(7)で製造した積層コンデンサの表面電極の銅めっき層に0.5mm径のニッケル線をはんだ付けし、その後、ニッケル線のはんだ付けされていない側の端部をクランプで挟持し、積層コンデンサの一面に対して直角方向に20mm/分の速度で引っ張り、最大50N測定可能なロードセルにより剥離加重を測定した。この剥離試験は、実製品に3×12mmの短冊状形状であり、深さが0.03mmの切り込みを入れ、ニッケル線を幅方向の中心部に全長さ(即ち、12mm)に亘ってはんだ付けして実施した。また、はんだ付けの長さが12mmと長いため、一部に表面電極が形成されていない部分(クリアランスホールに対応する部分)もある。
更に、剥離界面は目視により確認した。また、例えば、表面電極の中間層と銅めっき層との界面のように目視による観察では界面の確認が容易でない場合は、樹脂埋めした後、研磨し、断面方向からデジタルマイクロスコープにより観察し、又は走査型電子顕微鏡により観察し、エネルギー分散型X線分光分析する、方法により確認した。
結果を表1に併記する。
表1の結果によれば、表面電極が有する内側層が60〜6体積%のチタン酸バリウムを含有している実験例1〜7の積層コンデンサでは、中間層がチタン酸バリウムを含有しているいないに拘わらず、中間層と銅めっき層とは剥離せず、一面側の表層部の誘電体層が剥離しており、中間層と銅めっき層とが十分に密着し、接合されていることが分かる。また、内側層に誘電体磁器組成物が含有されている実験例8並びに内側層及び中間層に誘電体磁器組成物が含有されている実験例9でも、中間層と銅めっき層とは十分に密着し、接合されている。一方、内側層にガラスフリットが含有されている実験例10では、内側層と一面側の表層部の誘電体層との間で剥離しており、内側層にガラスフリットが含有される場合は、表面電極と誘電体層とが十分に密着し、接合していないことが分かる。更に、中間層により多くのチタン酸バリウムが含有される実験例11では、中間層と銅めっき層との間で剥離しており、めっき性に劣り、これらが十分に密着し、接合されていないことが分かる。
尚、本発明においては、上記の具体的実施例に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。
100;積層コンデンサ(未焼成積層コンデンサ)、100a;一面、100b;対面、110;誘電体層(未焼成積層誘電体層)、120;内部電極層(未焼成積層内電極層)、121;第1群の内部電極層、122;第2群の内部電極層、131;未焼成第1積層体、132;未焼成第2積層体、133;未焼成第3積層体、134;未焼成第4積層体、135;未焼成第5積層体、140;ビア電極(未焼成ビア電極)、150;表面電極(未焼成表面電極)、150a;未焼成内側層(内側層)、150b;未焼成中間層(中間層)、150c;被覆層(銅めっき層)、10;配線基板、20;樹脂コア基板、201;収容部、204;充填剤、202;スルーホール導体、203;硬化体、21;キャパシタ部(積層コンデンサ100)、30a;上面側のビルドアップ部、30b;下面側のビルドアップ部、31a、31b;導体層、311a、311b;接続端子(配線基板表面の接続端子)、32a、32b;樹脂層間絶縁層、321a、321b;ソルダーレジスト層、90;半導体素子。

Claims (7)

  1. 一面及び対面を有し、セラミックを主体とする部品基体と、該部品基体の該一面及び該対面のうちの少なくとも一方に配設された表面電極と、を備える基板内蔵用部品であって、
    上記表面電極は、上記部品基体の上記一面及び上記対面のうちの少なくとも一方に設けられた内側層と、該内側層の表面に設けられた中間層と、該中間層の表面に設けられた被覆層とを有し、
    上記内側層はニッケルと上記セラミックと同組成の電極用セラミックとを含有し、
    上記中間層はニッケルを含有し、該中間層を100体積%とした場合に、該ニッケルは95体積%以上であり、
    上記被覆層は銅めっき層であることを特徴とする基板内蔵用部品。
  2. 上記内側層に含有される上記ニッケルと上記電極用セラミックとの合計を100体積%とした場合に、該ニッケルは40〜94体積%である請求項1に記載の基板内蔵用部品。
  3. 上記中間層は上記内側層より少量の上記電極用セラミックを含有する請求項1又は2に記載の基板内蔵用部品。
  4. 上記セラミックはチタン酸バリウムである請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の基板内蔵用部品。
  5. 上記部品基体は、上記一面と上記対面との間に配設された上記セラミックからなる複数の誘電体層と、該誘電体層の間に設けられた複数の内部電極層と、該内部電極層に接続されたビア電極と、を備え、
    上記表面電極は上記ビア電極の上記一面の側の端部及び上記対面の側の端部のうちの少なくとも一方に接続されている請求項1乃至4のうちのいずれか1項に記載の基板内蔵用部品。
  6. 請求項1乃至5のうちのいずれか1項に記載の基板内蔵用部品の製造方法であって、
    上記部品基体となる未焼成基体を準備する未焼成基体準備工程と、
    上記未焼成基体の一面及び対面のうちの少なくとも一方の面に、上記内側層となる未焼成内側層を形成する未焼成内側層形成工程と、
    上記未焼成内側層の表面に上記中間層となる未焼成中間層を形成する未焼成中間層形成工程と、
    上記未焼成基体、上記未焼成内側層及び上記未焼成中間層を一体に焼成する同時焼成工程と、
    上記中間層の表面に上記被覆層を形成する被覆層形成工程と、を備えることを特徴とする基板内蔵用部品の製造方法。
  7. 請求項1乃至5のうちのいずれか1項に記載の基板内蔵用部品が、コア主面及びコア裏面を有する樹脂コア基板内、又は樹脂層間絶縁層及び導体層が積層されてなるビルドアップ部内に収容されていることを特徴とする配線基板。
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