JP5155211B2 - 積層コンデンサ - Google Patents

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Description

本発明は積層コンデンサに関する。更に詳しくは、複数のセラミック誘電体層と複数の内部電極層とが交互に積層された構造を有する積層コンデンサに関する。
従来、複数のセラミック層と複数の内部電極層とが交互に積層された構造を有するビアアレイ型積層コンデンサが知られており、デカップリング用途に用いられている。デカップリング用途のビアアレイ型積層コンデンサのセラミック層には高容量化が可能なことからチタン酸バリウム(BaTiO)が多用されている。しかし、チタン酸バリウムは、誘電特性には優れるものの機械的特性には乏しいため、その高強度化が求められている。
特開平5−117016号公報 特開平5−279117号公報 特開平6−096987号公報 特開平9−148175号公報
上記問題に対して上記特許文献1〜4が知られているが、より優れた機械的強度及び更に他の方法が求められている。
特に近年、積層コンデンサの使用環境がますます厳しくなっており、特にMPUの発熱量は大きくなっており、MPU用配線基板とこれに実装されるデカップリングコンデンサとは、大きな温度差を伴った急加熱・急冷却に曝される。加えて、近年の低背化及びスペースの狭小化の要求から、電子部品(コンデンサなど)のMPU用配線基板内への内蔵が求められるが、内蔵された電子部品は、配線基板を構成する樹脂材料との熱膨張差による大きな応力が定常的に負荷される環境に置かれることとなる。更に、各電子部品の実装には、高温の半田リフローが使用される場合があると共に、その工程数も1度のみならず複数回の半田リフロー工程に供される場合があり、ここでも大きな温度差を伴った急加熱・急冷却に曝されることとなる。
このため、高い誘電特性を維持しながら、このような近年のより過酷な熱衝撃や応力に曝される環境に対応し得る高い機械的特性を有する積層コンデンサが求められている。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、特に高い機械的特性を有する積層コンデンサを提供することを目的とする。
即ち、本発明は以下に示す通りである。
(1)一面及び対面を有する積層コンデンサにおいて、
上記一面及び上記対面の間に形成された複数の誘電体層と、該誘電体層を介して積層された複数の内部電極層と、該内部電極層同士を電気的に接続しているビア電極と、該ビア電極と電気的に接続されると共に該一面及び/又は該対面に配設された外部電極層と、を備え、
上記内部電極層、上記ビア電極及び上記外部電極層は金属ニッケルを主成分とし、
上記誘電体層はチタン酸バリウムを主成分とすると共に、上記一面側及び上記対面側の各表層部を構成する該誘電体層は安定化ジルコニアを含有し、且つ、該安定化ジルコニアは、その全体を100モル%とした場合に2〜7モル%の安定化剤を含み、
上記表層部に含まれる安定化ジルコニアは、各該表層部を100体積%とした場合に各々3〜30体積%であることを特徴とする積層コンデンサ。
(2)上記表層部の厚さは各々10〜100μmである上記(1)に記載の積層コンデンサ。
(3)上記内部電極層、上記ビア電極及び上記外部電極層のうちの少なくともいずれかの電極に安定化ジルコニアが含有される上記(1)又は(2)に記載の積層コンデンサ。
(4)上記安定化ジルコニアの安定化剤は、希土類元素の酸化物、CaO及びMgOのうちの少なくとも1種である上記(1)乃至(3)のうちのいずれかに記載の積層コンデンサ。
本発明の積層コンデンサによれば、表層部に安定化ジルコニアが3〜30体積%含有されるために著しく高い機械的強度を有する表層部が得られると共に、積層コンデンサ全体の機械的強度も高めることができる。このため、熱衝撃が加わった際やハンドリングの際のクラック発生及び欠け発生が効果的に抑制される。特に各電極として金属ニッケルを主成分とする本積層コンデンサは製造時に還元焼成に供されるが、表層部に含まれる安定化ジルコニアに含まれる安定化剤が2〜7モル%であることにより、還元焼成を経ても高い機械的特性と絶縁性を得ることができる。
表層部の厚さが各々10〜30μmである場合は、更に高い絶縁性を維持しながら、より優れた機械的強度を得ることができる。
内部電極層、ビア電極及び外部電極層のうちの少なくともいずれかの電極に安定化ジルコニアが含有される場合は、これらの電極との密着性が向上される。
安定化ジルコニアの安定化剤が希土類元素の酸化物、CaO及びMgOのうちの少なくとも1種である場合は、機械的特性、特に強度と靭性に優れたジルコニア粒子を分散複合化することができる。
積層コンデンサの概略断面図である。 表層部等の一部を拡大した概略断面図である。 積層コンデンサの内部電極層の一例を説明する概略平面図であり、(a)は第1群の内部電極層を表し、(b)は第2群の内部電極層を表す。 外部電極層の一例の平面形状を説明する概略平面図である。 外部電極層の他例の平面形状を説明する概略平面図である。 表面にめっき層が形成された外部電極層の一例の断面形状を説明する概略拡大断面図である。 誘電体層と内部電極層との積層方法の一例の工程を説明する説明図である。 誘電体層と内部電極層との積層方法の他例の工程を説明する説明図である。 未焼成積層体形成工程の一例を説明する説明図である。 未焼成ビア電極と未焼成外部電極層との接続面積Sと、未焼成外部電極層の平面面積Sとを説明する説明図である。 積層コンデンサを内蔵したキャパシタ内蔵配線基板の一例を説明する概略断面図である。
[1]積層コンデンサ
以下、本発明において製造する積層コンデンサを図1〜11を参照して説明する。尚、便宜上、各部の符号として焼成前後で同じ符号を用いる。
本発明の積層コンデンサは、
一面及び対面を有する積層コンデンサにおいて、
上記一面及び上記対面の間に形成された複数の誘電体層と、該誘電体層を介して積層された複数の内部電極層と、該内部電極層同士を電気的に接続しているビア電極と、該ビア電極と電気的に接続されると共に該一面及び/又は該対面に配設された外部電極層と、を備え、
上記内部電極層、上記ビア電極及び上記外部電極層は金属ニッケルを主成分とし、
上記誘電体層はチタン酸バリウムを主成分とすると共に、上記一面側及び上記対面側の各表層部を構成する該誘電体層は安定化ジルコニアを含有し、且つ、該安定化ジルコニアは、その全体を100モル%とした場合に2〜7モル%の安定化剤を含み、
上記表層部に含まれる安定化ジルコニアは、各該表層部を100体積%とした場合に各々3〜30体積%であることを特徴とする。
上記「積層コンデンサ100」の概形は特に限定されないが、通常、直方体形状であり、特に板状が好ましい。また、積層コンデンサ100の対面100bは、積層コンデンサ100の一面100aに対向する面であり、これらの面は搭載時(実装時)にいずれの面が上方、下方、又は側方に向いて配置されてもよい。更に、積層コンデンサ100を構成する誘電体層110、内部電極層120、ビア電極140及び外部電極層150は、未焼成体を同時焼成することにより一体に形成することができる。これらのうち誘電体層110と内部電極層120とは、それぞれ複数層が交互に積層されてなる積層体(積層コンデンサ100のうちの誘電体層110及び内部電極層120のみからなる積層体)を構成する。更に、ビア電極140は、通常、1個の積層コンデンサ100内に複数本形成され、これらのビア電極140はアレイ状に配置されている。
上記「誘電体層110」は、図1に示されるように、一面100aと一面側の内部電極層120(一面100aに最も近い内部電極層)との間に配置された誘電体層である表層部110aと、対面100bと対面側の内部電極層120(対面100bに最も近い内部電極層)との間に配置された誘電体層である表層部110bと、これら表層部110a及び表層部110b以外の誘電体層(各内部電極層120同士の間に配置された誘電体層)と、を有する。
これらの誘電体層110は、チタン酸バリウム(BaTiO)を主成分とする。この「チタン酸バリウムを主成分とする」とは、誘電体層110を100体積%とした場合に、チタン酸バリウムが95体積%以上含有されることを意味する。この含有量は、表層部110a及び表層部110b以外の誘電体層では、95〜99体積%が好ましく、96〜98体積%がより好ましい。
誘電体層に含まれるチタン酸バリウムの含有量は、電子プローブマイクロアナライザ(EPMA)の波長分散型X線分光器(WDX)により定量分析して測定し、酸化物換算して算出する。
チタン酸バリウム以外には、チタン酸バリウムに対する燒結助剤及び添加剤を含有できる。燒結助剤としては、二酸化ケイ素、ケイ酸塩等が挙げられる。また、添加剤としては、酸化カルシウム、二酸化マンガン、イットリア(酸化イットリウム)、酸化マグネシウム、酸化コバルト、酸化ストロンチウム及び各種の希土類酸化物等が挙げられる。この燒結助剤及び添加剤は各々1種のみ含有されていてもよく、2種以上含有されていてよい。なかでも、添加剤としては、酸化カルシウム、二酸化マンガン及びイットリアの3種併用が好ましい。燒結助剤及び添加剤の含有量は特に限定されないものの、通常、チタン酸バリウム100体積部に対して、合計で1〜5体積部である。
また、誘電体層110のうち、表層部110a及び表層部110bには、安定化ジルコニアが含有されるが、その他の誘電体層110と同様に、チタン酸バリウムを主成分とする。表層部110a又は表層部110bには、これらの各々を100体積%とした場合に、チタン酸バリウムが65体積%以上含有される。この含有量は、これら表層部110a及び表層部110bでは、65〜96体積%が好ましく、65〜95体積%がより好ましい。
表層部110a及び表層部110bの各々における安定化ジルコニアの含有量は、表層部110a及び表層部110bの各々を100体積%(100質量%)とした場合に、3〜30体積%(3〜30質量%)である。この含有量は5〜30体積%(5〜30質量%)であることが好ましく、5〜25体積%(5〜25質量%)であることがより好ましい(表層部110a及び表層部110bで含有量が異なってもよい)。安定化ジルコニアの含有量が3〜30体積%の範囲では、電気抵抗率を低く維持しながら飛躍的に高い機械的特性を得ることができる。
尚、表層部に含まれる安定化ジルコニアの体積割合は、表層部断面から得られる走査式電子顕微鏡(SEM)の反射電子像(BEI)において明暗のコントラストが異なるため視野内に占める安定化ジルコニア相の面積の割合(体積割合とみなすことができる)として算出される。
上記安定化ジルコニアとは、安定化された酸化ジルコニウムを意味し、2〜7モル%の安定化剤が含有される。安定化剤の種類は特に限定されないが、例えば、イットリア等の希土類酸化物、酸化カルシウム及び酸化マグネシウムなどが挙げられる。これらの安定化剤は1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
また、安定化ジルコニアは、完全安定化ジルコニア又は部分安定化ジルコニアのいずれであってもよいが、部分安定化ジルコニアが好ましい。安定化剤の含有量は2〜7モル%であれば特に限定されないが、安定化ジルコニア全体を100モル%とした場合に、酸化物換算で2〜6モル%が好ましく、2〜5.7モル%がより好ましく、3.5〜5.5モル%が特に好ましい。尚、前記酸化物換算では、YはY、CaはCaO、MgはMgOに各々換算する。
本発明の積層コンデンサでは、前記安定化剤のなかでもイットリアが特に好ましい。更に、その含有量は、安定化ジルコニア100モル%に対して2.0〜5.7モル%が好ましく、3.5〜5.5モル%がより好ましい。
本積層コンデンサの電極の主成分はニッケルであるために、非酸化性雰囲気(還元雰囲気を含む。)下で焼成される。このように、非酸化性雰囲気下、特に還元雰囲気下で焼成される場合には、安定化剤が2〜7モル%である安定化ジルコニアを用いることにより、還元焼成を経ても高い機械的特性と絶縁性を得ることができる。
尚、安定化剤は、酸化ジルコニウム内においては固溶含有されるが、各々の最も安定な酸化物として示す。即ち、例えば、安定化剤としてのイットリアは、酸化ジルコニウム内にイットリウムが固溶されることで機能されている。
また、安定化ジルコニア内の安定化剤の含有量は、通常、EPMAのみにより測定されるが、誘電体層を構成するチタン酸バリウムの焼結助剤としてイットリアが用いられ、且つ安定化剤もイットリアである場合は、反射電子像(BEI像)において安定化ジルコニア粒子を判別し、任意の10個の安定化ジルコニア粒子内に含まれるイットリウムの含有量をEPMAにより測定し、得られた測定値をYとして酸化物換算したうえで平均モル分率として算出する。
上記誘電体層110の厚さは特に限定されないが、内部電極層120間の誘電体層(即ち、表層部110a及び表層部110b以外の誘電体層)の厚さは1〜10μm、特に1〜5μmであることが好ましい。
一方、表層部110a及び表層部110bの厚さは、各々10〜100μmが好ましく、20〜70μmがより好ましく、20〜60μmが更に好ましく、15〜25μmが特に好ましい。但し、表層部110aと表層部110bとの厚さは同じであってもよく異なっていてもよい。この表層部110a及び表層部110bは、これら以外の誘電体層に比べて、通常、厚く形成され、表層部への安定化ジルコニアの含有により機械的特性を向上させると共に、内部電極層と外部電極層の絶縁を十分に得ることができる。
誘電体層110の全層数は特に限定されないが、表層部110a及び表層部100bを含めて(これらの層は各々1層と換算)、例えば、30〜200層、特に50〜160層とすることができる。
また、安定化ジルコニアは、表層部110a及び表層部110bの全体に亘って含有されてもよく、厚さ方向の一部にのみ層状に含有されもよい。このうち、厚さ方向の一部にのみ層状に安定化ジルコニアが含有された表層部は、積層コンデンサの製造に際して未焼成誘電体層を複数層積層して未焼成表層部を形成し、これを焼成して表層部とする場合に、複数の未焼成誘電体層のうちの1部の層にのみ安定化ジルコニアを含有させることで形成することができる。
即ち、図2に例示されるように、表層部110a(表層部110bについても同様)が、4層のグリーンシートに由来してなる、層110a−1、層110a−2、層110a−3、層110a−4を備える(実際には各層は焼成により一体化されている)場合、層110a−1〜層110a−4の全層に安定化ジルコニアが含有されてもよいが、表層部の両表面部には含まれない態様とすることもできる。即ち、層110a−1及び層110a−4には安定化ジルコニアが含有されず、層110a−2〜層110a−3にのみ安定化ジルコニアが含まれる態様や、層110a−1、層110a−2及び層110a−4には安定化ジルコニアが含有されず、層110a−3にのみ安定化ジルコニアが含まれる態様や、層110a−1、層110a−3及び層110a−4には安定化ジルコニアが含有されず、層110a−2にのみ安定化ジルコニアが含まれる態様などである。このように表層部の両表面部を除いた厚さ方向の一部にのみ層状に安定化ジルコニアが含有された態様では、表層部への安定化ジルコニアの含有による機械的特性の向上を実現させながら、内部電極層と外部電極層との間のより高い絶縁を得ることができる。また、この効果は、図2に例示された4層構成以外に、3層以上の構成を有すればどのような態様においても有効である。
尚、安定化ジルコニアが含有されないとは、意図的な含有、及び、意図的な層間移動による安定化ジルコニアの含有、のいずれもないことを意味し、この領域をEPMAで測定した場合にZr元素が確認されないことを意味する。
上記「内部電極層120」は、誘電体層110を介して対向配置された導電層である。この内部電極層120は金属ニッケルを主成分とする。「金属ニッケルを主成分とする」とは、内部電極層を100質量%とした場合、金属ニッケルの含有量が77.6質量%以上(100質量%であってもよい)であることを意味する。この含有量は77.6〜90.0質量%が好ましく、77.6〜85.6質量%がより好ましい。また、導電材料に他の金属が含有される場合、この他の金属の種類は特に限定されず、例えば、銅、タングステン、金、白金、パラジウム及び銀等が挙げられる。これらの他の金属は1種のみ含有されていてもよく、2種以上含有されていてよい。2種以上が含有される場合にあっては合金の形態で含有されてもよい。
尚、内部電極層120に含有される金属ニッケルの含有量はEPMAにより測定される。ビア電極140及び外部電極層150についても同様である。
内部電極層120には、ニッケル等の金属を除く他の成分が含有されていてもよい。この金属を除く他の成分としては、安定化ジルコニアが挙げられる。安定化ジルコニアとしては、前記表層部110a及び表層部110bに含有される安定化ジルコニアをそのまま適用できる。但し、表層部に含有される安定化ジルコニアと、電極内に含有される安定化ジルコニアとは、安定化剤の含有量等は同じであってもよく異なっていてもよい。電極に安定化ジルコニアが含有されることで、更に優れた機械的特性を有する積層コンデンサが得られると共に、積層コンデンサ内の層間剥離及びクラックをより効果的に抑制できる。電極内に含有される安定化ジルコニアの含有量は、内部電極層100体積%に対して1〜30体積%が好ましく、1〜15体積%がより好ましく、2〜10体積%が更に好ましい。
更に、内部電極層120には、上記安定化ジルコニア以外にも他成分を含有できる。他成分としは、誘電体層110を構成するチタン酸バリウムが挙げられる。内部電極層120にチタン酸バリウムが含有されることで、内部電極層120と誘電体層110との焼成後の密着性及び接合強度等をより向上させることができる。電極内に含有されるチタン酸バリウムの含有量は、内部電極層100体積%に対して1〜30体積%が好ましく、5〜30体積%がより好ましく、15〜25体積%が更に好ましい。
尚、内部電極層120を構成する導電材料は、後記のビア電極及び外部電極層の各々を構成する導電材料と組成が同じでもよく、異なっていてもよいが、それぞれの電極同士の密着性及び接合強度等の観点で同じであることが好ましい。
内部電極層120の平面形状及び厚さ等は特に限定されないが、その厚さは内部電極層120間の誘電体層110より薄いことが好ましく、より具体的には、0.5〜5μm、特に0.5〜2μmであることが好ましい。更に、内部電極層120の層数(積層数)も特に限定されないが、例えば、内部電極層120間の誘電体層110より1層多い層数とすることができる。
上記「ビア電極140」は、複数の内部電極層120同士を電気的に接続している導電体である。ビア電極140は、通常、複数の誘電体層110(表層部110a、110bを含む。)と複数の内部電極層120とを積層方向に貫通して配置される。また、各々のビア電極140の端面は外部電極層150と接続される。更に、ビア電極140は、その側面において一部の内部電極層120と電気的に接続される。このビア電極140は金属ニッケルを主成分とし、ビア電極140を100質量%とした場合に金属ニッケルを77.6質量%以上(100質量%であってもよい)含有する。この含有量は77.6〜90.0質量%が好ましく、77.6〜85.6質量%がより好ましい。また、この導電材料に、ニッケルを除く他の金属、及び金属を除く他の成分が含有されていてもよいことは内部電極層120の場合と同様である。
上記「外部電極層150」は、積層コンデンサ100の外表面のうちの一面100a及び/又は対面100bに配設されるとともに、ビア電極140の端面と電気的に接続されている導電体である。この外部電極層150は、積層コンデンサ100の一面100a及び対面100bの両面に形成されていてもよく、一面100a又は対面100bのみに形成されていてもよい。外部電極層150は、積層コンデンサ100において、外部からの電源供給用端子、及びグランド接続用端子等として機能させることができる。
外部電極層150の形態は特に限定されず、(1)各々のビア電極140に対応して個別に形成された電極であってもよく(図4参照)、(2)複数のビア電極140に共用される電極であってもよい(図5参照)。上記(1)の形態では、それぞれの外部電極層150の平面形状は特に限定されないが、例えば、円形、楕円形、四角形以上の多角形、及び十字形等とすることができる。これらの形状は1個の積層コンデンサ100において同じであってもよく、異なっていてもよい。更に、上記(2)の形態では、外部電極層150の平面形状は特に限定されないが、例えば、内部電極層120と同様に、後記のように、他群のビア電極との接続を避けるためのクリアランスホール153を備える連続した一体の外部電極層150とすることができる(図5参照)。
また、外部電極層150は金属ニッケルを主成分とし、外部電極層を100質量%とした場合に金属ニッケルを77.6質量%以上(100質量%であってもよい)含有する。この含有量は77.6〜90.0質量%が好ましく、77.6〜85.6質量%がより好ましい。また、この導電材料に、ニッケルを除く他の金属、及び金属を除く他の成分が含有されていてもよいことは内部電極層120及びビア電極140の場合と同様である。
更に、図6に例示されるように、外部電極層150は、その外表面(誘電体層110及びビア電極140と接していない表面)に、他の金属を用いてなるめっき層160を有することができる。後述するような積層コンデンサを内蔵したキャパシタ内蔵配線基板等として利用する場合には、配線基板の導体として汎用されている銅との接続性に優れることから、めっき層160として銅を用いることができる。また、金属ニッケルに比べてより酸化し難いことから、めっき層160として金を用いることができる。また、外部電極層150にチタン酸バリウム等の金属以外の他の成分が含有されている場合は、外部電極層150とめっき層160とをより十分に密着させるために、2層以上の複層のめっき層160とすることができる。即ち、例えば、外部電極層150の外表面に接して形成された金属ニッケルめっき層162と、この金属ニッケルめっき層162の外表面に接して形成された金めっき層161と、の2層のめっき層160とすることができる(図6参照)。
ここで、積層コンデンサ100が備える各々の電極の相関について詳しく説明する。
積層コンデンサ100が備える、内部電極層120、ビア電極140及び外部電極層150は、通常、それぞれ互いに電気的に絶縁された少なくとも2個の群からなる。例えば、内部電極層120は、第1群の内部電極層121と、第1群の内部電極層121とは絶縁された第2群の内部電極層122と、を有する。同様に、ビア電極140は、第1群のビア電極141と、第1群のビア電極141とは絶縁された第2群のビア電極142と、を有する。更に、外部電極層150は、第1群の外部電極層151と、第1群の外部電極層151とは絶縁された第2群の内部電極層152と、を有する。この電気的に絶縁された各々の群は、上記のように2群でもよく、3群以上であってもよい。
上記2群よりなる場合についてより具体的に説明すれば、図1及び図9のように、第1群の内部電極層121、第1群のビア電極141、及び第1群の外部電極層151は、互いに電気的に接続されている。また、第2群の内部電極層122、第2群のビア電極142、及び第2群の外部電極層152は、互いに電気的に接続されている。そして、第1群の内部電極層121、第1群のビア電極141、及び第1群の外部電極層151は、第2群の内部電極層122、第2群のビア電極142、及び第2群の外部電極層152と絶縁されている。これらのうち、第1群の内部電極層121と第2群の内部電極層122とは、互いに誘電体層110を介して対向配置されることで絶縁され、これによってコンデンサとして機能することになる。
第1群と第2群は、第1群のビア電極141と第1群の内部電極層121とは電気的に接続される一方、第1群のビア電極141と第2群の内部電極層122とはクリアランスホール123を介して絶縁され、同様に、第2群の内部電極層122と第2群のビア電極142とは電気的に接続される一方、第2群のビア電極142と第1群の内部電極層121とはクリアランスホール123(図3参照)を介して絶縁されるような構成となっている。
[2]積層コンデンサの製造方法
本発明の積層コンデンサを製造する方法は特に限定されないが、例えば、以下のようにして製造することができる。
積層コンデンサ100は、未焼成積層体形成工程(P1)と、貫通孔形成工程(P2)と、未焼成ビア電極形成工程(P3)と、未焼成外部電極層形成工程(P4)と、をこの順に備える方法によって製造することができる(図9参照)。
尚、以下、未焼成積層体形成工程(P1)で形成された未焼成積層体を「未焼成第1積層体131」、貫通孔形成工程(P2)で未焼成第1積層体に貫通孔が形成された積層体を「未焼成第2積層体132」、未焼成ビア電極形成工程(P3)で未焼成第2積層体に未焼成ビア電極が形成された積層体を「未焼成第3積層体133」、未焼成外部電極層形成工程(P4)で未焼成第3積層体に未焼成外部電極層が形成された積層体を「未焼成第4積層体134」、という。
未焼成積層体形成工程(P1)は、誘電体層110となる未焼成誘電体層110と、内部電極層用ペーストを印刷して形成した内部電極層120となる未焼成内部電極層120と、が交互に積層された構造を有する未焼成第1積層体131を形成する工程である。また、この未焼成第1積層体131は、誘電体層110のうちの一面側の表層部110aが形成されることとなる未焼成表層部110aと、対面側の表層部110bが形成されることとなる未焼成表層部110bと、を備える。
未焼成誘電体層110(表層部110a、110bを含む。)は、焼成後に誘電体層110となる未焼成体であり、誘電体層110を構成することとなるチタン酸バリウム粉末と必要に応じて焼結助剤粉末などとが含有される。また、表層部110a及び表層部110bとなる未焼成体(以下、単に「未焼成表層部」ともいう)には、チタン酸バリウム粉末と前記安定化ジルコニア粉末と必要に応じて焼結助剤粉末などとが含有される。
上記未焼成表層部は、例えば、チタン酸バリウム粉末及びチタン酸バリウムに対する焼結助剤粉末(CaO、SiO、MnO、Yなど)を含む混合粉末と、安定化剤が2〜7モル%の安定化ジルコニア粉末と、を混合した後、得られたペーストを還元雰囲気下で仮焼(600〜800℃)することで得る。得られたチタン酸バリウム、焼結助剤及び安定化ジルコニアが含有された仮焼粉末と有機成分(バインダー、可塑剤、分散剤及び溶剤など)とを混合し、シート成形することで表層部110a及び表層部110bとなるグリーンシートが得られる。得られたグリーンシートは1枚のみで表層部110a及び表層部110bとなる未焼成体として用いてもよく、複層化して未焼成表層部として用いてもよい。
未焼成内部電極層120は、内部電極用ペーストを用いて形成された未焼成体であり、焼成後に内部電極層120となる。また、未焼成内部電極層120は、通常、内部電極用ペーストを未焼成誘電体層110の表面に印刷して形成される。更に、内部電極用ペーストは、内部電極層120に関して説明したように、一部のビア電極140との絶縁を図るため、クリアランスホール123が形成されるように印刷される。このクリアランスホール123の形状は特に限定されないが、通常、円形である(図3参照)。寸法も特に限定されないが、コンデンサとしての性能の観点では、十分に絶縁させることができる範囲であり、且つ可能な限り径小であることが好ましい。特に、クリアランスホール123の直径Hと、後記のビア電極用の貫通孔の直径Hとの比(H/H)が2〜3であることが好ましい。
内部電極用ペーストは、印刷することで未焼成内部電極層120を形成するペーストである。この内部電極用ペーストには、焼成後に内部電極層120となる金属ニッケル粒子が主成分として含有される。その他、このペーストには、誘電体層110との焼成後の密着性及び接合強度等を向上させるためのチタン酸バリウムや安定化ジルコニア等のセラミック粉末を含有できる。また、ペーストの性状の調整等を目的として、有機バインダ、可塑剤、溶剤等の有機成分が含有される。更に、ペーストには、金属粒子の全量を100質量%とした場合に、1質量%以下の他の金属粒子、例えば、銅、タングステン、金、白金、パラジウム及び銀等の金属粒子が含有されていてもよいが、特に含有させる必要はなく、金属粒子の全量が金属ニッケル粒子であることが好ましい。
有機バインダとしては、アクリル系樹脂、アルキルセルロース(エチルセルロース、メチルセルロース等)及びニトロセルロースなどのセルロース類、ポリメチルメタクリレート等のアクリルエステル系樹脂、ポリビニルブチラール等のブチラール系樹脂、フェノール系樹脂、並びにポリエステル系樹脂(アルキド樹脂等)などが挙げられる。また、可塑剤としては、フタル酸エステル(フタル酸ジエチル等)などが挙げられ、この可塑剤は、有機バインダの種類によって適宜選択して用いることが好ましい。更に、溶剤としては、ケトン系溶剤(アセトン、メチルエチルケトン等)、炭化水素系溶剤(シクロヘキサン、トルエン等)、1価アルコール(ターピネオール、ブチルカルビトール等)、及び多価アルコール(エチレングリコール、ジエチレングリコール等)などが挙げられる。有機バインダ、可塑剤及び溶剤は、それぞれ1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
内部電極用ペーストに含有されるニッケル粒子、セラミック粉末、有機成分等の各々の成分の含有量は特に限定されない。適量のニッケル粒子、セラミック粉末、有機成分等を含有させることにより、未焼成積層体形成時の印刷性に優れ、また、ビア電極用ペースト及び外部電極用ペーストとの相関において、各々の導電体との密着性等が向上し、且つ焼成時の収縮挙動の相違による問題を生じないため好ましい。
未焼成第1積層体131は、未焼成誘電体層110と、未焼成内部電極層120とが交互に積層された構造を有する。また、一面側には未焼成表層部110a、及び対面側には未焼成表層部100bを備える。そして、この未焼成第1積層体131は、その後、未焼成第2積層体132、未焼成第3積層体133及び未焼成第4積層体134の形態を経た後、焼成され、積層コンデンサ100が製造される。
未焼成第1積層体131の形成方法は特に限定されず種々の方法により形成することができる。例えば、複数の未焼成誘電体層110の各々の表面に未焼成内部電極層120を印刷形成した後、この未焼成内部電極層120が設けられた複数の未焼成誘電体層110を、一面側に形成された未焼成表層部110a、及び対面側に形成された未焼成表層部110bを含め、一括積層して未焼成第1積層体131を形成することができる(図7参照、未焼成表面110a、110bは図示せず。)。また、1個の未焼成誘電体層110の一面に未焼成内部電極層120を印刷形成した後、この未焼成内部電極層120を覆うように他の未焼成誘電体層110を積層し、次いで、他の未焼成誘電体層110の表面に更に未焼成内部電極層120を印刷形成するという工程を繰り返して未焼成第1積層体131を形成することもできる(図8参照、未焼成表面110a、110bは図示せず。)。
貫通孔形成工程(P2)は、未焼成第1積層体131の一面及び対面の間を貫通する貫通孔132cを形成し、未焼成第2積層体132(未焼成ビア電極140が充填されていない貫通孔132cを有する未焼成積層体)とする工程である(図9参照)。貫通孔132cの形成方法は特に限定されず、パンチングによる穿孔でもよく、レーザー光照射による穿孔でもよく、これらの方法を併用してもよい。更に、その他の方法であってもよい。また、貫通孔132cの直径は特に限定されないが、通常、50μm以上であり、特に貫通孔132cの直径(即ち、未焼成ビア電極の外径)が70〜140μmである場合は、この製造方法とすることにより、密着性をより十分に向上させることができる。この直径は85〜130μmであることがより好ましい。
未焼成ビア電極形成工程(P3)は、貫通孔132c内にビア電極140となるビア電極用ペーストを充填して未焼成ビア電極140を形成し、未焼成第3積層体133(未焼成ビア電極140を有し、且つ未焼成外部電極層150を有さない未焼成積層体)とする工程である(図9参照)。ビア電極用ペーストを貫通孔132c内に充填する方法は特に限定されず、スクリーン印刷等の印刷法により充填してもよく、ディスペンサーを用いて充填してもよく、これらの方法を併用してもよい。更に、その他の方法であってもよい。
ビア電極用ペーストは、貫通孔132c内に充填することで未焼成ビア電極140を形成するペーストである。このビア電極用ペーストには、焼成後にビア電極140となる金属ニッケル粒子が主成分として含有される。その他、内部電極用ペーストと同様に、チタン酸バリウム及び安定化ジルコニア等のセラミック粉末、及び有機バインダ、可塑剤、溶剤等が含有される。また、内部電極用ペーストと同様に、他の金属粒子が含有されていてもよいが、特に含有させる必要はなく、金属粒子の全量が金属ニッケル粒子であることが好ましい。更に、ビア電極用ペーストに含有されるニッケル粒子、セラミック粉末、有機成分等の各々の成分の含有量は特に限定されず、適量を含有させることができる。
未焼成外部電極層形成工程(P4)は、一面及び対面のうちの少なくとも一方の面に、外部電極層用ペーストを印刷して未焼成ビア電極140と接続される未焼成外部電極層150を形成する工程である(図9参照)。この未焼成外部電極層形成工程により、未焼成第4積層体134(未焼成ビア電極140及びこれに接続された未焼成外部電極層150を有する未焼成積層体)が形成される。この工程で形成される焼成後に外部電極層150となる未焼成外部電極層150の形態は特に限定されず、前記の積層コンデンサ100における外部電極層150の形態を説明した記載をそのまま適用することができる。
外部電極層用ペーストは、印刷することで未焼成外部電極層150を形成するペーストである。この外部電極層用ペーストには、焼成後に外部電極層150となる金属ニッケル粒子が主成分として含有される。その他、内部電極用ペーストと同様に、チタン酸バリウム及び安定化ジルコニア等のセラミック粉末、及び有機バインダ、可塑剤、溶剤等が含有される。また、内部電極用ペーストと同様に、他の金属粒子が含有されていてもよいが、特に含有させる必要はなく、金属粒子の全量が金属ニッケル粒子であることが好ましい。更に、外部電極用ペーストに含有されるニッケル粒子、セラミック粉末、有機成分等の各々の成分の含有量は特に限定されず、適量を含有させることができる。
この未焼成外部電極層形成工程(P4)において形成する未焼成外部電極層150の形状及び寸法等は、前記の外部電極層150を形成することができればよく、特に限定されないが、1個の未焼成ビア電極140の未焼成外部電極層150との接続面積(未焼成ビア電極の端面の面積)をSとし、1個の未焼成外部電極層150の面積をSとした場合に、S/S≧1.5となる寸法であることが好ましい(図10参照)。即ち、通常、未焼成外部電極層150は、未焼成ビア電極140との接触面積を最大とするため、未焼成ビア電極140の端面の全面と接触することが好ましいが、S/S≧1.5であれば、未焼成ビア電極140の端面の全面を確実に未焼成外部電極層150と接触させることができる。
更に、未焼成外部電極層150の寸法が大きいほど、ビア電極140及び誘電体層110と、外部電極層150との間の密着性を向上させることができる。即ち、図4のように、個別のビア電極140の各々に対応する未焼成外部電極層150を形成するよりも、図5のように、複数のビア電極140に共用される未焼成外部電極層150を形成するほうが、焼成後、ビア電極140及び誘電体層110と、外部電極層150との間の密着性をより顕著に向上させることができる。
[3]キャパシタ内蔵配線基板用の積層コンデンサ
本発明の積層コンデンサ100は、そのまま1個の部品として用いてもよいが、キャパシタ内蔵配線基板用の積層コンデンサ(基板内蔵用積層コンデンサ)として特に好適である。
キャパシタ内蔵配線基板10(図11参照)は、通常、基板コア部20と、基板コア部20内に収容されたキャパシタ部21(例えば、本発明の積層コンデンサ100が内蔵されてなる。)と、半導体素子90を搭載可能であり、且つ少なくともキャパシタ部21の両面側に積層されたビルドアップ部30a、30bと、を備える。
基板コア部20は、キャパシタ部21を収容し、配線基板10全体を支持するコアである。基板コア20は、単なる板状体であってもよいが、通常、キャパシタ部21を収容する収容部201を有する。収容部201は、基板コア部20に設けられた貫通孔及び/又は有底孔により形成される。基板コア部20を構成する材料は特に限定されないが、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド・トリアジン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂等の耐熱性を有する高分子材料を用いることが好ましい。更に、より優れた強度及び熱特性を有する基板コア部20とするため、ガラス繊維、ガラス繊維織布、ガラス繊維不織布、ポリアミド繊維、ポリアミド繊維不織布、ポリアミド繊維織布等を芯材として備えていてもよい。
尚、基板コア部20には、図11のように、その上面側20aと下面側20bとを導通するスルーホール導体202を設けることができる。このスルーホール導体はスルーホールの内部全体に充填されていてもよいが、スルーホール壁面に形成されたスルーホール導体202を除く他部が絶縁性硬化体203により閉塞された形態であってもよい。
キャパシタ部21は、基板コア部20内に収容された本発明の積層コンデンサ100により構成される。このキャパシタ部21は、通常、基板コア部20内に収容された状態で、エポキシ樹脂等の樹脂材料などの充填剤204によって収容部201内に固定されている(図11参照)。
ビルドアップ部30a、30bは、通常、基板コア部20及び基板コア部20に収容されたキャパシタ部21の両面側に積層され、導体層(31a及び31b)と層間絶縁層(32a及び32b)とを交互に積層して形成され、且つ最外層には、通常、レジスト層(321a及び321b)を備える。このビルドアップ部30a、30bは、配線基板10の一面側にのみ形成されてもよいが、通常、両面側に形成され、更には積層方向に対称形状に形成されることが好ましい。一般に、キャパシタ内蔵配線基板10の半導体素子90側の接続端子311aの端子間ピッチと、キャパシタ内蔵配線基板10のマザーボード側の接続端子311bの端子間ピッチとには大きな差がある。そのため、ビルドアップ部30a、30bを設けることで、このビルドアップ部30a、30b内でピッチを自在に調整して配線基板10の上面側(半導体素子搭載側)から下面側(マザーボード搭載側)へ異なる端子間ピッチの出力を行うようにすることができる(図11参照)。
また、ビルドアップ部30a、30bの層間絶縁層32a、32bを構成する材料は特に限定されないが、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド・トリアジン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂等の耐熱性を有する高分子材料を用いることが好ましい。更に、ビルドアップ部30a、30bを構成する導体層31a、31bは、必要に応じて、他層の導体層とビア等を通じて導通していてもよい。ビアを用いる場合、各々のビアの直上を避けて接続する非スタックドビア方式(各ビアはフィルドビアであってもよく、コンフォーマルビアであってもよい。)で積層してもよく、それぞれのビアの直上にビアを形成するスタックドビア方式(各ビアは、通常、フィルドビアである。)で積層してもよい。また、各々のビアの形式は、上面側のビルドアップ部30aと下面側のビルドアップ部30bとで同じでもよく、異なっていてもよい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
[1]安定化ジルコニアを含むチタン酸バリウムの特性評価
(1)3点曲げ強度の評価
チタン酸バリウム粉末と焼結助剤粉末(イットリア粉末及びカルシア粉末)と安定化ジルコニア粉末とを混合した粉末を得た。
尚、安定化ジルコニアとしては、安定化剤の種類及び含有量が各々異なる12種(表1参照、実験例2〜13)を用いた。また、実験例1には安定化ジルコニアが含有されていない。更に、チタン酸バリウム及び焼結助剤は、焼結後において、これらの合計を100質量%(100体積%)とした場合に、BaTiO:Y:CaO=97.7質量%(97.3体積%):1.4質量%(1.4体積%):0.9質量%(1.3体積%)で含有される。
得られた混合粉末、バインダ、分散剤及び溶剤を混合後、造粒して造粒粉末を得た。得られた造粒粉末を粉末プレス成形した後、脱脂及び焼成(還元雰囲気下1100〜1300℃で焼成)して粗片を得た。得られた粗片の表面を研削加工して、安定化ジルコニア含有量が、0〜35体積%である13種類の3点曲げ強度測定用の試験片(6mm×4mm×25mmの四角柱形状の試験片)を得た。
得られた試験片を用いて、スパン間隔16mm、曲げ速度0.5mm/分で3点曲げ強度の測定を行った。この結果を表1に示した。
(2)電気抵抗率の評価
上記(1)と同様にして13種類の仮焼粉末を用いて得られた各造粒粉末を粉末プレス成形した後、脱脂及び焼成(還元雰囲気下1100〜1300℃で焼成)して粗片を得た。得られた粗片の表面を研削加工して、安定化ジルコニア含有量が、0〜35体積%である13種類の電気抵抗率測定用の試験片(厚さ1mm×直径14〜15mmの円板形状の試験片)を得た。得られた試験片の表裏面に銀電極(直径14mm)を焼き付け形成し、ハイレジスタンスメータ(Hewlett Packard社製、形式「4339B」)を用い、100Vの電圧を60秒間負荷したときの電気的効率を測定し、その結果を表1に示した。
Figure 0005155211
表1中、「*」は本発明の範囲外であることを示す。
尚、表1における安定化ジルコニアの体積含有率(焼成後の各誘電体層100体積%に含まれる安定化ジルコニアの体積割合)を質量含有率(焼成後の各誘電体層100質量%に含まれる安定化ジルコニアの質量割合)に換算すると、実験例2は3質量%、実験例3は5質量%、実験例4は10質量%、実験例5は15質量%、実験例6は20質量%、実験例7は25質量%、実験例8は30質量%、実験例9は35質量%、実験例10は15質量%、実験例11は20質量%、実験例12は20質量%、実験例13は5質量%である。
[2]ビアアレイ型積層コンデンサによる耐熱衝撃評価
(1)未焼成誘電体層となるグリーンシートの作製
前記[1](1)と同様にして安定化ジルコニアの含有量、安定化剤の含有量又は安定化剤の種類が異なる(表2参照)仮焼粉末を得た。得られた仮焼粉末にブチラール系バインダ、可塑剤及び溶剤を混合してスラリーを調製した。次いで、このスラリーを用いてドクターブレード法によりシートを成形し、その後、加熱して溶剤を除去してグリーンシートを作製した。尚、グリーンシートは、厚さ20μmのグリーンシート(焼成後15μm)と、厚さ5μmのグリーンシート(焼成後3μm)と、を用意し、厚さ20μmのものを表層部用に利用し、厚さ5μmのものをその他の誘電体層用に利用した。
(2)導電ペーストの調製
(a)内部電極用ペースト
金属ニッケル粉末、チタン酸バリウム粉末、安定化ジルコニア粉末及び有機成分(有機バインダ、可塑剤及び溶剤)を湿式混合して内部電極用ペーストを調製した。
(b)ビア電極用ペースト
金属ニッケル粉末、チタン酸バリウム粉末、安定化ジルコニア粉末及び有機成分(有機バインダ、可塑剤及び溶剤)を湿式混合してビア電極用ペーストを調製した。
(c)外部電極層用ペースト
金属ニッケル粉末、チタン酸バリウム粉末、安定化ジルコニア粉末及び有機成分(有機バインダ、可塑剤及び溶剤)を湿式混合して外部電極層用ペーストを調製した。
(3)未焼成積層体形成工程(P1)
上記(1)で得られたグリーンシートと上記(2)で得られた各種ペーストとを組み合わせて、未焼成内部電極層120が形成されると共に表2に示した構成を有する未焼成表層部110b、未焼成内部電極層120が形成された未焼成誘電体層110を積層・圧着してなる未焼成内部電極層と未焼成誘電体層とが交互に積層された未焼成積層部、未焼成表層部110bと同じ構成を有する未焼成表層部110a、がこの順に積層・圧着された未焼成第1積層体131を形成した。
(4)貫通孔形成工程(P2)
上記(3)で形成した未焼成第1積層体131に、レーザーにより、ビアホール132cを穿孔し、未焼成第2積層体132を形成した。
(5)未焼成ビア電極形成工程(P3)
上記(4)で形成した未焼成第2積層体132に穿設されたビアホール132c内に、上記(2)(b)で調製したビア電極用ペーストをスクリーン印刷により充填し、未焼成ビア電極140を有する未焼成第3積層体133を形成した。
(6)未焼成外部電極層形成工程(P4)
上記(5)で形成した未焼成第3積層体133の表面に、上記(2)、(c)で調製された外部電極層用ペーストをスクリーン印刷し、未焼成外部電極層150が形成された未焼成第4積層体134を形成した。
(7)焼成工程
上記(6)で形成した未焼成第4積層体134を、窒素雰囲気下で脱脂し、その後、加湿した窒素水素混合ガス雰囲気下、1100〜1400℃で焼成し、実験例14〜29(実施例;実験例16〜22、実験例25〜26及び実験例28、比較例;実験例14〜15、実験例23〜24、実験例27及び実験例29)の積層コンデンサ100を各々80個製造した。
得られた積層コンデンサ100は、全体厚さ0.8mm、平均誘電体層厚さ3μm、内部電極層間に配置された誘電体層総数150層、平均表層部厚さ60μm、表面部構成層数4層(焼成により一体化されている)、平均内部電極層厚さ1μm、内部電極層総数150層である。
一方、上記(5)で形成した未焼成第3積層体133を、上記(6)未焼成外部電極層形成工程(P4)を経ず、即ち、外部電極層を形成せずに、窒素雰囲気下で脱脂し、その後、加湿した窒素水素混合ガス雰囲気下、1100〜1400℃で焼成し、実験例14〜29(実施例;実験例16〜22、実験例25〜26及び実験例28、比較例;実験例14〜15、実験例23〜24、実験例27及び実験例29)の外部電極層を有さない積層コンデンサ試験片を各々80個製造した。この外部電極層を有さない積層コンデンサ試験片は後述する耐熱衝撃試験に供したうえでクラック発生評価に用いた。
(8)耐熱衝撃試験
上記(7)までに得られた外部電極層を有する積層コンデンサをピンセットで挟持し、予熱せずに、溶融はんだ槽に浸漬し、2秒経過後取り出すことで熱衝撃を加えた。この熱衝撃は、温度差(熱衝撃温度差)が250℃、270℃及び300℃となるように浴温度を設定し、各温度で積層コンデンサ10個づつに対して課した。
その後、積層コンデンサを厚さ方向(積層断面が目視できる方向)に切断し、切断面を研磨し、研磨面を光学顕微鏡によって200倍に拡大した画面において表層部に隣接した内層電極層と表層部との間の剥離(層間剥離)を目視で観察した。その結果、層間剥離が1ヶ所以上認められる積層コンデンサの数を換算し、試験総数に対する百分率として表3に示した。
一方、上記(7)までに得られた外部電極層を有さない積層コンデンサをピンセットで挟持し、予熱せずに、溶融はんだ槽に浸漬し、2秒経過後取り出すことで熱衝撃を加えた。この熱衝撃は、温度差(熱衝撃温度差)が250℃、270℃及び300℃となるように浴温度を設定し、各温度で積層コンデンサ10個づつに対して課した。
その後、積層コンデンサの表面のクラック(表層部に確認されるひび割れ)の有無を蛍光探傷法によって確認した。その結果、クラックが1ヶ所以上認められる積層コンデンサの数を換算し、試験総数に対する百分率として表3に示した。
(9)端子間抵抗値の評価
ハイレジスタンスメータ(アドバンテスト株式会社製、形式「R8340A」)のプローブ端子を、耐熱衝撃試験を施す前の外部電極層を有する積層コンデンサの端子に接触させて電圧20Vを30秒間印加して端子間抵抗値を測定し、表3に示した。
Figure 0005155211
表2中、「*」は本発明の範囲外であることを示す。また、表2中の表層部の「配分」における、1層目は、図2における層110a−1(110b−1)に対応し、2層目は、図2における層110a−2(110b−2)に対応し、3層目は、図2における層110a−3(110b−3)に対応し、4層目は、図2における層110a−4(110b−4)に対応する。
Figure 0005155211
表3中、「*」は本発明の範囲外であることを示す。
[3]実施例の効果
表1の結果によれば、表層部に安定化剤が2〜7モル%含有された安定化ジルコニアを含む試験片(実験例2〜8及び10〜12)では、安定化ジルコニアが含有されない試験片(実験例1)に比べて、1.8〜3.7倍もの機械的特性の向上が認められると共に、安定化ジルコニア含有量が35体積%の試験片(実験例9)に比べて2オーダー以上高い電気抵抗率を得ることができた。
また、安定化ジルコニアに含まれる安定化剤が8モル%である実験例13は、安定化ジルコニアを含有しない実験例1に比べて3点曲げ強度が低下していることが分かる。即ち、還元焼成を経る積層コンデンサでは、安定化ジルコニアが表層部に含まれることで機械的特性が向上されるものの、安定化剤の量が8モル%を以上の安定化ジルコニアを用いると機械的特性を逆に低下させる因子となってしまうことが分かる。更に、実験例13における電気抵抗率は80Ω・mであり、他の実験例に比べると9オーダー以上抵抗率が下がっており、この現象からも安定化ジルコニアに含まれる安定化剤の含有量が8モル%より低い必要があることが分かる。
尚、このような現象を生じる理由は定かではないものの、還元焼成により安定化ジルコニアが還元されてしまい、導電性を有する成分を生じてしまったために電気抵抗率が低下すると共に機械的特性が低下したものと考えることができる。
また、表2及び表3によれば、実験例14(比較例)では、表層部に安定化ジルコニアが含有されていないために、層間剥離及びクラックを生じていることが分かる。また、実験例15(比較例)では、表層部に安定化ジルコニアが含有されているものの、その含有量が2体積%と過少なために、実験例14と同等の層間剥離及びクラックを生じており、実験例14に対して安定化ジルコニア含有による優位性が認められなかった。また、実験例24の結果から、表層部のうちの最表層部分(1層目)にのみ10体積%の安定化ジルコニアが含有されたとしても、表層部全体としての含有量は2.5体積%にとどまっており、実験例14に対して安定化ジルコニア含有による優位性は認められなかった。
更に、安定化ジルコニア含有量が35体積%である実験例23(比較例)では、Δ250℃及びΔ280℃のいずれにおいてもクラックの発生が認められると共に、層間剥離をいずれの温度においても生じた。この結果から、安定化ジルコニア含有量が30体積%である実験例22(実施例)に比べて耐層間剥離特性及び耐クラック特性のいずれの特性も低下していることが分かる。更に、安定化ジルコニア含有量が0体積%である実験例14(比較例)に比べて耐層間剥離特性の優位性が認められなかった。
また、実験例24では、表層部の第1層目のみに安定化ジルコニアを適度な量(1層だけでは10体積%である)で含有しているが、表層部全体に対しての含有量は2.5体積%と過少であるため、層間剥離をいずれの温度においても生じると共に、熱衝撃が大きくなるにつれてクラックを生じる割合が大幅に増えた。このことから、実験例14(比較例)対して安定化ジルコニアを含有することによる優位性は認められなかった。更に、実験例27では、表層部に安定化ジルコニアが含有されているものの、安定化ジルコニアに含まれる安定化剤の含有量が8モル%と過剰なために、層間剥離及びクラックを生じていることが分かる。また、実験例29では、表層部に安定化ジルコニアが含有されているものの、安定化ジルコニアに含まれる安定化剤の含有量が1モル%と過少なために、巧く焼成できないことが分かる。
これらの結果に対して、実験例16(実施例)は、安定化ジルコニアの含有量が3体積%であり、実験例15に対して1体積%多いだけであるが、層間剥離は著しく改善され、250〜300℃のいずれの温度においても全く層間剥離が認められなかった。そして、安定化ジルコニアの含有量が3〜30体積%である実験例16〜22では同様に、層間剥離は認められず、安定化ジルコニアの含有量の増加に従って耐クラック性も向上された。特に実験例19〜22においては250〜280℃の間において層間剥離と共にクラックも全く認められず極めて高い耐熱衝撃性が得られていることが分かる。加えて、実験例16〜22を比べると、安定化ジルコニアの含有量を増加させても端子間抵抗率の変化はほとんど認められず、高い絶縁性が維持されていることが分かる。
これら表1の結果及び表2〜3の結果から、安定化剤の含量が2〜7モル%である安定化ジルコニアを3〜30体積%含有する表層部を有することにより、特異的に高い耐熱衝撃性が得られることが分かる。
尚、本発明においては、上記の具体的実施例に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。
即ち、例えば、表層部への安定化ジルコニアの他の配合例としては、(1)1層目10体積%、2層目10体積%、3層目10体積%、4層目0体積%とし、表層部全体では7.5体積%の安定化ジルコニアが含有された構成としたり、(2)1層目10体積%、2層目10体積%、3層目0体積%、4層目0体積%とし、表層部全体では5体積%の安定化ジルコニアが含有された構成としたり、できる。
100;積層コンデンサ(未焼成積層コンデンサ)、100a;一面、100b;対面、
110;誘電体層(未焼成積層誘電体層)、110a;表層部、110b;表層部、
120;内部電極層(未焼成積層内電極層)、121;第1群の内部電極層、122;第2群の内部電極層、S;厚さ中心面、
131;未焼成第1積層体、132;未焼成第2積層体、133;未焼成第3積層体、134;未焼成第4積層体、
140;ビア電極(未焼成ビア電極)、
150;外部電極層(未焼成外部電極層)、
160;めっき層、161;外表面めっき層、162;層間めっき層、
10;キャパシタ内蔵配線基板、
20;基板コア部、201;収容部、204;充填剤、202;スルーホール導体、203;硬化体、21;キャパシタ部(積層コンデンサ)、30a;上面側のビルドアップ部、30b;下面側のビルドアップ部、31a、31b;導体層、311a、311b;接続端子(キャパシタ内蔵配線基板表面の接続端子)、32a、32b;層間絶縁層、321a、321b;ソルダーレジスト層、
90;半導体素子。

Claims (4)

  1. 一面及び対面を有する積層コンデンサにおいて、
    上記一面及び上記対面の間に形成された複数の誘電体層と、該誘電体層を介して積層された複数の内部電極層と、該内部電極層同士を電気的に接続しているビア電極と、該ビア電極と電気的に接続されると共に該一面及び/又は該対面に配設された外部電極層と、を備え、
    上記内部電極層、上記ビア電極及び上記外部電極層は金属ニッケルを主成分とし、
    上記誘電体層はチタン酸バリウムを主成分とすると共に、上記一面側及び上記対面側の各表層部を構成する該誘電体層は安定化ジルコニアを含有し、且つ、該安定化ジルコニアは、その全体を100モル%とした場合に2〜7モル%の安定化剤を含み、
    上記表層部に含まれる安定化ジルコニアは、各該表層部を100体積%とした場合に各々3〜30体積%であることを特徴とする積層コンデンサ。
  2. 上記表層部の厚さは各々10〜100μmである請求項1に記載の積層コンデンサ。
  3. 上記内部電極層、上記ビア電極及び上記外部電極層のうちの少なくともいずれかの電極に安定化ジルコニアが含有される請求項1又は2に記載の積層コンデンサ。
  4. 上記安定化ジルコニアの安定化剤は、希土類元素の酸化物、CaO及びMgOのうちの少なくとも1種である請求項1乃至3のうちのいずれかに記載の積層コンデンサ。
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