JP5324247B2 - 積層セラミックコンデンサ - Google Patents

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Description

本発明は積層セラミックコンデンサに関する。更に詳しくは、本発明は、複数の誘電体層と複数の内部電極層とが交互に積層された構造を有し、誘電体層のうちの表層部に金属及び/又は金属酸化物を含有させ、且つその含有量を表面から内部に向かって減少させることで、表層部の機械的強度が大きく、熱衝撃及び外部応力によるクラック、欠損等の発生が抑えられ、且つ表層部の誘電体層と内部の誘電体層との密着性が良好に保たれる積層セラミックコンデンサに関する。
デカップリング用途の積層セラミックコンデンサは一般的に高容量を必要とし、通常、チタン酸バリウムを主成分とする誘電体層を備えるコンデンサが用いられる。また、近年、MPUの発熱がより大きくなってきており、MPU用配線基板及びそれに実装されるデカップリングコンデンサ等の部品がより高温に曝されるようになってきており、特に急加熱、急冷却に対する耐熱衝撃性が要求されるようになった。
しかし、チタン酸バリウムを主成分とする誘電体磁器組成物は、高誘電率であるという優れた特性を有するものの、機械的強度が低く、前記の使用時の熱衝撃の他に、半田リフロー時などの加熱、冷却による熱衝撃、及び実装時のハンドリング等の外部からの種々の応力などにより、表層部にクラック及び欠損等が発生することがある。そのため、表層部の機械的強度の改善が強く要求されている。更に、最近では低背化及び実装時等のスペースの狭小化などにより、MPU用配線基板内にコンデンサ等の電子部品を内蔵することが強く求められているが、その際、樹脂等との熱膨張率の差により、コンデンサ等の電子部品に大きな応力が定常的に負荷されるため、それら樹脂等と接触する表層付近の高強度化が要求されるようになってきている。
上記の問題を解消するため、磁器の平均粒径を段階的に変化させ、表面から内部にかけて連続的又は段階的に熱膨張率を大きくさせることで圧縮応力を発生させ、高強度化させる方法 (例えば、特許文献1参照。)、及びTi原料として用いたTiC及び/又はTiNから発生する分解ガスによる圧縮を利用して高強度化を図る方法(例えば、特許文献2参照。)が知られている。また、誘電体材料に金属酸化物を添加し(例えば、特許文献3参照。)、誘電体組成物に安定化ジルコニアを含有させて外表層を形成し(例えば、特許文献4参照。)、機械的強度を向上させる方法も提案されている。
特開平5−117016号公報 特開平5−279117号公報 特開平6−96987号公報 特開平9−148175号公報
しかし、磁器の平均粒径を段階的に変化させる方法では、3点曲げ強度が大きく、強度は十分に向上するものの、原料としてSiO粉末を用いているため、磁器と電極との密着性が低下することが懸念される。また、分解ガスによる圧縮を利用して高強度化を図る方法では、最終組成が変化しないため、誘電体磁気の誘電率等の電気的特性は低下しないが、3点曲げ強度は低く、高強度化は十分ではない。更に、誘電体材料に金属酸化物を添加する従来の方法では、材料自体の電気的特性に少なからず影響を及ぼすことが考えられ、高強度化も十分ではない。
また、外表層に安定化ジルコニアを含有させる方法では、強度を大きく向上させるためには多量の安定化ジルコニアを含有させる必要があり、外表層が広範囲に渡って外部電極に覆われ、且つ多数のビア電極を有するビアアレイ型セラミックコンデンサに適用した場合、外表層と外部電極との密着性の低下が懸念される。更に、安定化ジルコニアの含有量がより多量であるときは、内部の誘電体層と表層部の誘電体層とが剥離することも懸念される。
本発明は上記の状況に鑑みてなされたものであり、表層部の機械的強度が大きく、熱衝撃及び外部応力によるクラック、欠損等の発生が抑えられ、且つ表層部の誘電体層と内部の誘電体層との密着性を良好に保つことができる積層セラミックコンデンサを提供することを目的とする。
本発明は以下のとおりである。
1.一面及び対面を有し、該一面と該対面との間に配設された複数の誘電体層と、該誘電体層を介して交互に積層された複数の内部電極層と、該内部電極層同士を電気的に接続しているビア電極と、該一面及び/又は該対面に配設され、且つ該ビア電極と電気的に接続された外部電極と、を備える積層セラミックコンデンサにおいて、上記内部電極層、上記ビア電極及び上記外部電極は、いずれもニッケルを主成分とし、上記誘電体層はチタン酸バリウムを主成分とし、且つ上記一面側及び上記対面側の各々の表層部を構成する誘電体層には、金属及びチタン酸バリウムを除く金属酸化物のうちの少なくとも一方が含有され、該金属及び該金属酸化物の含有量が該一面及び該対面から内部に向かって減少しており、上記外部電極は、複数のビア電極に共用される連続した一体の電極であり、上記表層部のうちの最表層における上記金属及び上記金属酸化物のうちの少なくとも一方の含有量が10〜30体積%であることを特徴とする積層セラミックコンデンサ。
2.上記各々の表層部の厚さが10〜100μmである上記1.に記載の積層セラミックコンデンサ。
3.上記金属がニッケルである上記1.又は2.に記載の積層セラミックコンデンサ。
4.上記一面側及び上記対面側の各々の表層部を100体積%とした場合に、それぞれの表層部に含有される上記ニッケルは1〜30体積%である上記3.に記載の積層セラミックコンデンサ。
5.上記金属酸化物が安定化されたジルコニアである上記1.乃至4.のうちのいずれか1項に記載の積層セラミックコンデンサ。
6.上記ジルコニアは、希土類酸化物、酸化カルシウム及び酸化マグネシウムのうちの少なくとも1種により安定化されている上記5.に記載の積層セラミックコンデンサ。
7.上記一面側及び上記対面側の各々の表層部を100体積%とした場合に、それぞれの表層部に含有される上記ジルコニアは1〜30体積%である上記5.又は6.に記載の積層セラミックコンデンサ。
本発明の積層セラミックコンデンサでは、誘電体層のうちの一面側及び対面側の表層部に、金属及び/又は金属酸化物が含有され、その含有量が一面及び対面から内部に向かって減少しているため、表層部の機械的強度が大きく、且つ表層部の誘電体層と内部の誘電体層との密着性を良好に保つことができる。また、金属及び/又は金属酸化物が含有されないときに、表層部と内部との境界部に発生する残留熱応力が緩和されることによっても、機械的強度及び密着性が向上する。更に、誘電体層の電気的特性が損なわれることなく、且つ誘電体層と外部電極との密着性が影響を受けることなく、機械的強度が大きく向上し、熱伝導率の向上によって内部の温度がより均一になるという作用効果も加わり、熱衝撃及び取り扱い時の衝撃等によるクラック、欠損等の発生が抑えられる。
また、各々の表層部の厚さが10〜100μmである場合は、表層部の機械的強度を十分に向上させることができ、熱衝撃及び外部応力によるクラック、欠損等の発生がより抑えられる。
更に、金属がニッケルである場合、及び金属酸化物が安定化されたジルコニアである場合は、これらの金属及び金属酸化物が、焼成時の耐酸化性、耐熱性等に優れ、且つチタン酸バリウムと反応しないため、機械的強度をより十分に向上させることができる。
また、一面側及び対面側の各々の表層部を100体積%とした場合に、それぞれの表層部に含有されるニッケルが1〜30体積%である場合、及び一面側及び対面側の各々の表層部を100体積%とした場合に、それぞれの表層部に含有されるジルコニアが1〜30体積%である場合は、機械的強度が十分に向上し、電極との密着性が低下することがなく、表層部と内部との境界部にボイド及びクラック等を生じることもない。
更に、ジルコニアが、希土類酸化物、酸化カルシウム及び酸化マグネシウムのうちの少なくとも1種により安定化されている場合は、表層部の機械的強度が十分に向上し、熱衝撃及び外部応力によるクラック、欠損等の発生が十分に抑えられる。
積層コンデンサの概略断面図である。 表層部等の一部を拡大した概略断面図である。 積層コンデンサの内部電極層の一例を説明する概略平面図であり、(a)は第1群の内部電極層を表し、(b)は第2群の内部電極層を表す。 外部電極の参考例の平面形状を説明する概略平面図である。 外部電極の一例の平面形状を説明する概略平面図である。 表面にめっき層が形成された外部電極の一例の断面形状を説明する概略拡大断面図である。 誘電体層と内部電極層との積層方法の一例の工程を説明する説明図である。 誘電体層と内部電極層との積層方法の他例の工程を説明する説明図である。 未焼成積層体形成工程の一例を説明する説明図である。 未焼成ビア電極と未焼成外部電極との接続面積Sと、未焼成外部電極の平面面積Sとを説明する説明図である。 積層コンデンサを内蔵したキャパシタ内蔵配線基板の一例を説明する概略断面図である。
以下、本発明を図1〜11も参照しながら詳しく説明する。尚、便宜上、各部の符号として焼成前後で同じ符号を用いる。
[1]積層セラミックコンデンサ
本発明の積層セラミックコンデンサ(以下、「積層コンデンサ」という。)100は、一面100a及び対面100bを有し、一面100aと対面100bとの間に配設された複数の誘電体層110と、誘電体層110を介して交互に積層された複数の内部電極層120と、内部電極層120同士を電気的に接続しているビア電極140と、一面100a及び/又は対面100bに配設され、且つビア電極140と電気的に接続された外部電極150と、を備える。内部電極層120、ビア電極140及び外部電極150は、いずれもニッケルを主成分とし、誘電体層はチタン酸バリウムを主成分とし、且つ一面100a側の表層部110a(図1、2参照)及び対面100b側の表層部110b(図1参照)を構成する誘電体層110は、金属及びチタン酸バリウムを除く金属酸化物のうちの少なくとも一方を含有し、金属及び/又は金属酸化物の含有量が一面100a及び対面100bから内部に向かって減少している。
この積層コンデンサとしては、例えば、ビアアレイ型積層コンデンサ等が挙げられる。
上記「積層コンデンサ100」の概形は特に限定されないが、通常、直方体形状であり、特に板状が好ましい。また、積層コンデンサ100の対面100bは、積層コンデンサ100の一面100aに対向する面であり、これらの面は搭載時(実装時)にいずれの面が上方、下方、又は側方に向いて配置されてもよい。更に、積層コンデンサ100を構成する誘電体層110、内部電極層120、ビア電極140及び外部電極150は、未焼成体を同時焼成することにより一体に形成することができる。これらのうち誘電体層110と内部電極層120とは、それぞれ複数層が交互に積層されてなる積層体(積層コンデンサ100のうちの誘電体層110及び内部電極層120のみからなる積層体)を構成する。更に、ビア電極140は、通常、1個の積層コンデンサ100内に複数本形成され、これらのビア電極140はアレイ状に配置されている。
上記「誘電体層110」は、積層コンデンサ100の一面100aと内部電極層120のうちの最も一面側の内部電極層120との間の一面側の誘電体層により構成される表層部110a(図1、2参照)と、積層コンデンサ100の対面100bと内部電極層120のうちの最も対面側の内部電極層120との間の対面側の誘電体層により構成される表層部110b(図1参照)と、内部電極層120の層間に配置された誘電体層110と、により構成される(図1及び2参照)。この誘電体層110は、チタン酸バリウム(BaTiO)を主成分とし、一面側の表層部110a及び対面側の表層部110bには、金属及び/又はチタン酸バリウムを除く金属酸化物が含有される。
また、金属及び/又は金属酸化物は、表層部110a、110bの厚さ方向の全体に亘って含有されていてもよく、厚さ方向の一部に含有されていてもよい。金属及び/又は金属酸化物が表層部110a、110bの厚さ方向の一部に含有されている場合は、金属及び/又は金属酸化物は、一面100aから内部へ所定厚さの層、並びに対面100bから内部へ所定厚さの層に含有されていることが好ましい。即ち、一面側及び対面側の各々の最表層部には金属及び/又は金属酸化物が含有されていることが好ましい。これにより、表面近傍におけるクラック等の発生をより十分に抑えることができる。
上記「チタン酸バリウムを主成分とする」とは、誘電体層110を100体積%とした場合に、チタン酸バリウムが95体積%以上含有されることを意味する。この含有量は、表層部110a、110b以外の誘電体層110では、95〜99体積%、特に96〜98体積%であることが好ましい。一方、表層部110a、110bでは、各々を100体積%とした場合に、チタン酸バリウムは75〜99体積%、特に75〜98体積%含有されることが好ましい。
尚、誘電体層におけるチタン酸バリウムの含有量は、電子プローブマイクロアナライザ(EPMA)の波長分散型X線分光器(WDX)により定量分析して測定し、酸化物換算して算出される。
また、誘電体層110は、チタン酸バリウム以外に、通常、焼成に用いられた燒結助剤及び添加剤等を含有する。燒結助剤としては、二酸化ケイ素、ケイ酸塩等が挙げられる。また、添加剤としては、酸化カルシウム、二酸化マンガン、イットリア(酸化イットリウム)、酸化マグネシウム、酸化コバルト、酸化ストロンチウム及び各種の希土類酸化物等が挙げられる。燒結助剤及び添加剤は各々1種のみ含有されていてもよく、2種以上含有されていてもよいが、添加剤としては、酸化カルシウム、二酸化マンガン及びイットリアの3種を併用することが好ましい。燒結助剤及び添加剤の含有量は特に限定されないが、チタン酸バリウムを100体積部とした場合に、合計量で1〜5体積部とすることができる。
誘電体層110の厚さ及び全積層数は特に限定されず、積層コンデンサの用途等によって適宜設定することができるが、例えば、内部電極層120間の誘電体層110の厚さは1〜10μm、特に1〜5μmとすることができる。また、表層部110a、110bの厚さはそれぞれ10〜100μm、特に15〜80μmとすることができる。この誘電体層110の全積層数は、表層部110a、100bも含めて、例えば、30〜200層、特に50〜160層とすることができる。
上記「表層部110a」及び上記「表層部110b」には、金属及び/又は金属酸化物(チタン酸バリウムを除く。)が含有される。
上記「金属」は特に限定されず、ニッケル及びコバルト等を用いることができる。これらの金属は、耐酸化性及び耐熱性等に優れ、且つ焼成時にチタン酸バリウムと反応せず、強度等を十分に向上させることができるため好ましい。ニッケルとコバルトとでは、含有させることによる強度の向上等の作用効果は同等であるが、実用面では、安価であるニッケルがより好ましい。
上記「金属酸化物」も特に限定されず、ジルコニア、クロミア(三酸化ニクロム)及びハフニア(酸化ハフニウム)等を用いることができる。この金属酸化物としては、安定化されたジルコニアが好ましく、安定化剤は特に限定されないが、イットリア等の希土類酸化物、酸化カルシウム及び酸化マグネシウムのうちの少なくとも1種により安定化されたジルコニアがより好ましい。また、安定化されたジルコニアは、所謂、安定化ジルコニア、部分安定化ジルコニアのいずれであってもよいが、部分安定化ジルコニアが特に好ましい。安定化剤の好ましい含有量は特に限定されないが、安定化されたジルコニア全体を100モル%とした場合に、6モル%以下(酸化物換算)であることが好ましい。
この安定化されたジルコニアに含有される安定化剤の含有量は、特に2〜6モル%(酸化物換算)、更に3〜6モル%(酸化物換算)であることがより好ましい。また、安定化剤としてはイットリアが特に好ましく、その含有量は、安定化されたジルコニアを100モル%とした場合に、Y換算で2.0〜5.7モル%、特に3.5〜5.5モル%であることが好ましい。本発明の積層コンデンサでは、各々の電極の主成分がニッケルであり、非酸化性雰囲気(還元雰囲気を含む。)下で焼成される。このように、非酸化性雰囲気下、特に還元雰囲気下で焼成されるコンデンサでは、安定化剤として用いられるYが6モル%以下含有されるジルコニアを用いた場合、Yが6モル%を越えて含有されるジルコニアを用いたときと比べて強度が飛躍的に向上する。
尚、安定化されたジルコニアにおける安定化剤の含有量は、通常、EPMAのみにより測定されるが、誘電体層を構成するチタン酸バリウムの添加剤としてイットリアが用いられ、且つ安定化されたジルコニアの安定化剤がイットリアである場合は、反射電子像(以下、「BEI像」という。)において安定化されたジルコニア粒子を判別したうえで、任意の少なくとも10個以上の安定化されたジルコニア粒子について、電子プローブマイクロアナライザ(以下、「EPMA」という。)によりイットリウムの含有量を測定し、次いで、得られた測定値をYの平均モル分率に換算して算出される。
金属及び/又は金属酸化物の含有量も特に限定されないが、表層部110a、110bの各々を100体積%とした場合に、1〜30体積%、特に3〜25体積%であることが好ましい(金属と金属酸化物とを併用した場合は、合計量であるとする。)。金属及び/又は金属酸化物の含有量が1〜30体積%であれば、強度等が十分に向上し、誘電体層110と内部電極層120等の電極との密着性が低下することもない。
尚、表層部に含有される金属及び/又は金属酸化物の体積割合は、表層部断面のBEI像の視野内に占める金属相及び/又は金属酸化物相の面積(併用した場合は合計面積)割合(体積割合とみなすことができる。)として算出される。
金属及び/又は金属酸化物の好ましい含有量は上記のとおりであるが、金属及び/又は金属酸化物は、表層部110a、110bの全体に均一に含有されているのではなく、その含有量は、誘電体層100の一面100a及び対面100bから内部に向かって減少(漸減)している。従って、金属及び/又は金属酸化物は、誘電体層110の最表層部に最も多く含有されているが、この最表層部における含有量も30体積%以下であることが好ましい。最表層部における含有量が30体積%以下であれば、特に層間剥離をより抑えることができるため好ましい。このように金属及び/又は金属酸化物の含有量を内部に向かって減少させる方法としては、例えば、金属及び/又は金属酸化物の含有量の異なる複数の未焼成誘電体層を、一面側及び対面側から内部に向かって、含有量の多い層(30体積%を越えないことが好ましい。)から少ない層へと積層し、その後、同時焼成し、金属及び/又は金属酸化物の含有量を、一面及び対面から内部に向かって漸減させる方法が挙げられる。この場合、層間近傍では、含有量の多い層から少ない層へ、即ち、外部から内部へと、金属及び/又は金属酸化物が移行するかもしれないが、全厚さ方向でみれば、金属及び/又は金属酸化物の含有量は、一面100aの側及び対面100bの側から内部に向かって減少(漸減)することになる。
表層部110a、表層部110bを、上記のように、未焼成誘電体層を積層し、同時焼成する方法により形成する場合、各々の未焼成誘電体層の厚さ及び未焼成誘電体層の積層数は特に限定されない。それぞれの未焼成誘電体層の厚さは3〜30μm、特に10〜25μmとすることが好ましい。また、未焼成誘電体層の積層数は2〜8層、特に3〜6層とすることが好ましい。また、上記の厚さの未焼成誘電体層を、上記の層数積層することにより、全厚さが10〜100μm、特に20〜80μmの表層部110a、110bを形成することが好ましい。
上記「内部電極層120」は、誘電体層110を介して対向配置された導電層である。この内部電極層120を構成する導電材料は、チタン酸バリウム等のチタン酸塩との同時焼成が容易なニッケルを主成分とする。上記「ニッケルを主成分とする」とは、内部電極層を100質量%とした場合、ニッケルの含有量が77.6質量%以上(100質量%であってもよい。)であることを意味する。この含有量は77.6〜90.0質量%、特に77.6〜85.6質量%であることが好ましい。また、導電材料に他の金属が含有される場合、この他の金属は特に限定されず、例えば、銅、タングステン、金、白金、パラジウム及び銀等が挙げられ、これらは合金の形態で含有されていてもよい。この他の金属は1種のみ含有されていてもよく、2種以上含有されていてもよい。
尚、ニッケルの含有量は、EPMAにより測定される。ビア電極140及び外部電極150の場合も同様である。
また、内部電極層120には、ニッケル等の金属を除く他の成分が含有されていてもよい。この金属を除く他の成分としては、誘電体層110を構成するチタン酸バリウムが挙げられる。内部電極層120にチタン酸バリウムが含有されることで、内部電極層120と誘電体層110との焼成後の密着性及び接合強度等をより向上させることができる。
尚、内部電極層120を構成する導電材料は、後記のビア電極及び外部電極の各々を構成する導電材料と組成が同じでもよく、異なっていてもよいが、それぞれの電極同士の密着性及び接合強度等の観点で同じであることが好ましい。
内部電極層120の平面形状及び厚さ等は特に限定されないが、その厚さは内部電極層120間の誘電体層110より薄いことが好ましく、より具体的には、0.5〜5μm、特に0.5〜2μmであることが好ましい。更に、内部電極層120の層数(積層数)も特に限定されないが、例えば、内部電極層120間の誘電体層110より1層多い層数とすることができる。
上記「ビア電極140」は、複数の内部電極層120同士を電気的に接続している導電体である。ビア電極140は、通常、複数の誘電体層110(表層部110a、110bを含む。)と複数の内部電極層120とを積層方向に貫通して配置される。また、各々のビア電極140の端面は外部電極150と接続される。更に、ビア電極140は、その側面において一部の内部電極層120と電気的に接続される。このビア電極140を構成する導電材料は、チタン酸バリウム等のチタン酸塩との同時焼成が容易なニッケルを主成分とする。この主成分とは、ビア電極140を100質量%とした場合にニッケルの含有量が77.6質量%以上(100質量%であってもよい)であることを意味する。この含有量は77.6〜90.0質量%、特に77.6〜85.6質量%であることが好ましい。また、この導電材料に、ニッケルを除く他の金属、及び金属を除く他の成分が含有されていてもよいこと、は内部電極層120の場合と同様であり、前記の内部電極層120のときの記載をそのまま適用することができる。
尚、ビア電極を構成する導電材料は、前記の内部電極層及び後記の外部電極を構成する導電材料と組成が同じでもよく、異なっていてもよいが、各々の電極同士の密着性及び接合強度等の観点で同じであることが好ましい。
上記「外部電極150」は、積層コンデンサ100の外表面のうちの一面100a及び/又は対面100bに配設されるとともに、ビア電極140の端面と電気的に接続されている導電体である。この外部電極150は、積層コンデンサ100の一面100a及び対面100bの両面に形成されていてもよく、一面100a又は対面100bのみに形成されていてもよい。外部電極150は、積層コンデンサ100において、外部からの電源供給用端子、及びグランド接続用端子等として機能させることができる。
外部電極150の形態としては、(1)各々のビア電極140に対応して個別に形成された電極(図4参照)、(2)複数のビア電極140に共用される電極、があるが、本発明では(2)の電極である(図5参照)。上記(1)の形態では、それぞれの外部電極150の平面形状は特に限定されないが、例えば、円形、楕円形、四角形以上の多角形、及び十字形等とすることができる。これらの形状は1個の積層コンデンサ100において同じであってもよく、異なっていてもよい。更に、上記(2)の形態では、外部電極150の平面形状は特に限定されないが、例えば、内部電極層120と同様に、後記のように、他群のビア電極との接続を避けるためのクリアランスホール153を備える連続した一体の外部電極150とすることができる(図5参照)。
外部電極150を構成する導電材料は、チタン酸バリウム等のチタン酸塩との同時焼成が容易なニッケルを主成分とする。この主成分とは、外部電極150を100質量%とした場合にニッケルの含有量が77.6質量%以上(100質量%であってもよい)であることを意味する。この含有量は77.6〜90.0質量%、特に77.6〜85.6質量%であることが好ましい。また、この導電材料に、ニッケルを除く他の金属、及び金属を除く他の成分が含有されていてもよいこと、は内部電極層120及びビア電極140の場合と同様であり、前記の内部電極層120のときの記載をそのまま適用することができる。
尚、外部電極を構成する導電材料は、前記の内部電極層及びビア電極を構成する導電材料と組成が同じでもよく、異なっていてもよいが、各々の電極同士の密着性及び接合強度等の観点で同じであることが好ましい。
更に、外部電極150は、その外表面(誘電体層110及びビア電極140と接していない表面)に、他の金属を用いてなるめっき層を有していてもよい。例えば、後記のように、キャパシタ内蔵配線基板用の積層コンデンサとして用いられる場合は、配線基板の導体として多用される銅との接続性に優れるため、銅めっきからなるめっき層160とすることができる。また、ニッケルより酸化し難い金属を用いてなるめっき層160とすることもできる。ニッケルより酸化し難い金属としては、通常、金が用いられるが、外部電極150にチタン酸バリウム等の金属を除く他の成分が含有されている場合は、外部電極150とめっき層160とを十分に密着させることができないため、2層のめっき層160とすることが好ましい。即ち、外部電極150の外表面に形成されたチタン酸バリウム等を含有しないニッケルを用いてなるめっき層162と、このめっき層162の表面に形成された金を用いてなるめっき層161と、の2層のめっき層160とすることが好ましい(図6参照)。このようにすれば、外部電極150とめっき層160とを十分に密着させることができ、外部電極150の酸化を防止することができるとともに、はんだに対する濡れ性を向上させることもでき、外部電極150と接続される他の導体との接合性(密着性)を向上させることもできる。
ここで、積層コンデンサ100が備える各々の電極の相関について詳しく説明する。
積層コンデンサ100が備える、内部電極層120、ビア電極140及び外部電極150は、通常、それぞれ互いに電気的に絶縁された少なくとも2個の群からなる。例えば、内部電極層120は、第1群の内部電極層121と、第1群の内部電極層121とは絶縁された第2群の内部電極層122と、を有する。同様に、ビア電極140は、第1群のビア電極141と、第1群のビア電極141とは絶縁された第2群のビア電極142と、を有する。更に、外部電極150は、第1群の外部電極151と、第1群の外部電極151とは絶縁された第2群の内部電極層152と、を有する。この電気的に絶縁された各々の群は、上記のように2群でもよく、3群以上であってもよい。
上記2群よりなる場合についてより具体的に説明すれば、図1、9のように、第1群の内部電極層121、第1群のビア電極141、及び第1群の外部電極151は、互いに電気的に接続されている。また、第2群の内部電極層122、第2群のビア電極142、及び第2群の外部電極152は、互いに電気的に接続されている。そして、第1群の内部電極層121、第1群のビア電極141、及び第1群の外部電極151は、第2群の内部電極層122、第2群のビア電極142、及び第2群の外部電極152と絶縁されている。これらのうち、第1群の内部電極層121と第2群の内部電極層122とは、互いに誘電体層110を介して対向配置されることで絶縁され、これによってコンデンサとして機能することになる。
第1群と第2群は、第1群のビア電極141と第1群の内部電極層121とは電気的に接続される一方、第1群のビア電極141と第2群の内部電極層122とはクリアランスホール123を介して絶縁され、同様に、第2群の内部電極層122と第2群のビア電極142とは電気的に接続される一方、第2群のビア電極142と第1群の内部電極層121とはクリアランスホール123(図3参照)を介して絶縁されるような構成となっている。
[2]積層コンデンサの製造方法
本発明の積層コンデンサを製造する方法は特に限定されないが、例えば、以下のようにして製造することができる。
積層コンデンサ100は、未焼成積層体形成工程(P1)と、貫通孔形成工程(P2)と、未焼成ビア電極形成工程(P3)と、未焼成外部電極形成工程(P4)と、をこの順に備える方法によって製造することができる(図9参照)。
尚、以下、未焼成積層体形成工程(P1)で形成された未焼成積層体を「未焼成第1積層体131」、貫通孔形成工程(P2)で未焼成第1積層体に貫通孔が形成された積層体を「未焼成第2積層体132」、未焼成ビア電極形成工程(P3)で未焼成第2積層体に未焼成ビア電極が形成された積層体を「未焼成第3積層体133」、未焼成外部電極形成工程(P4)で未焼成第3積層体に未焼成外部電極が形成された積層体を「未焼成第4積層体134」、という。
未焼成積層体形成工程(P1)は、誘電体層110となる未焼成誘電体層110と、内部電極層用ペーストを印刷して形成した内部電極層120となる未焼成内部電極層120と、が交互に積層された構造を有する未焼成第1積層体131を形成する工程である。また、この未焼成第1積層体131は、誘電体層110のうちの一面側の表層部110aが形成されることとなる未焼成表層部110aと、対面側の表層部110bが形成されることとなる未焼成表層部110bと、を備える。
未焼成誘電体層110(表層部110a、110bを含む。)は、焼成後に誘電体層110となる未焼成体であり、誘電体層110を構成することとなるチタン酸バリウムを主成分とするセラミック粉末が含有される。また、表層部110a、110bとなる未焼成体には、チタン酸バリウムを主成分とするセラミック粉末の他、金属粉末及び/又はチタン酸バリウム粉末を除く金属酸化物粉末が含有される。各々の未焼成体の形態は、通常、グリーンシートである。この未焼成誘電体層110の組成は特に限定されないが、通常、セラミック粉末(表層部100a、100bには金属粉末が含有されることもある。)と、有機成分とが含有される。
未焼成内部電極層120は、内部電極用ペーストを用いて形成された未焼成体であり、焼成後に内部電極層120となる。また、未焼成内部電極層120は、通常、内部電極用ペーストを未焼成誘電体層110の表面に印刷して形成される。更に、内部電極用ペーストは、内部電極層120に関して説明したように、一部のビア電極140との絶縁を図るため、クリアランスホール123が形成されるように印刷される。このクリアランスホール123の形状は特に限定されないが、通常、円形である(図3参照)。寸法も特に限定されないが、コンデンサとしての性能の観点では、十分に絶縁させることができる範囲であり、且つ可能な限り径小であることが好ましい。特に、クリアランスホール123の直径Hと、後記のビア電極用の貫通孔の直径Hとの比(H/H)が2〜3であることが好ましい。
内部電極用ペーストは、印刷することで未焼成内部電極層120を形成するペーストである。この内部電極用ペーストには、焼成後に内部電極層120となるニッケル粒子が主成分として含有される。その他、このペーストには、通常、誘電体層110との焼成後の密着性及び接合強度等を向上させるためのチタン酸バリウム等のセラミック粉末が含有される。また、ペーストの性状の調整等を目的として、有機バインダ、可塑剤、溶剤等の有機成分が含有される。更に、ペーストには、金属粒子の全量を100質量%とした場合に、1質量%以下の他の金属粒子、例えば、銅、タングステン、金、白金、パラジウム及び銀等の金属粒子が含有されていてもよいが、特に含有させる必要はなく、金属粒子の全量がニッケル粒子であることが好ましい。
有機バインダとしては、アルキルセルロース(エチルセルロース、メチルセルロース等)及びニトロセルロースなどのセルロース類、アクリルエステル系樹脂(ポリメチルメタクリレート等)などのアクリル系樹脂、ブチラール系樹脂(ポリビニルブチラール等)、フェノール系樹脂、並びにポリエステル系樹脂(アルキド樹脂等)などが挙げられる。また、可塑剤としては、フタル酸エステル(フタル酸ジエチル等)などが挙げられ、この可塑剤は、有機バインダの種類によって適宜選択して用いることが好ましい。更に、溶剤としては、ケトン系溶剤(アセトン、メチルエチルケトン等)、炭化水素系溶剤(シクロヘキサン、トルエン等)、1価アルコール(ターピネオール、ブチルカルビトール等)、及び多価アルコール(エチレングリコール、ジエチレングリコール等)などが挙げられる。有機バインダ、可塑剤及び溶剤は、それぞれ1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
内部電極用ペーストに含有されるニッケル粒子、セラミック粉末、有機成分等の各々の成分の含有量は特に限定されない。適量のニッケル粒子、セラミック粉末、有機成分等を含有させることにより、未焼成積層体形成時の印刷性に優れ、また、ビア電極用ペースト及び外部電極用ペーストとの相関において、各々の導電体との密着性等が向上し、且つ焼成時の収縮挙動の相違により問題を生じることもないため好ましい。
未焼成第1積層体131は、未焼成誘電体層110と、未焼成内部電極層120とが交互に積層された構造を有する。また、一面側には未焼成表層部110a、及び対面側には未焼成表層部100bを備える。そして、この未焼成第1積層体131は、その後、未焼成第2積層体132、未焼成第3積層体133及び未焼成第4積層体134の形態を経た後、焼成され、積層コンデンサ100が製造される。
未焼成第1積層体131の形成方法は特に限定されず種々の方法により形成することができる。例えば、複数の未焼成誘電体層110の各々の表面に未焼成内部電極層120を印刷形成した後、この未焼成内部電極層120が設けられた複数の未焼成誘電体層110を、一面側に形成された未焼成表層部110a、及び対面側に形成された未焼成表層部110bを含め、一括積層して未焼成第1積層体131を形成することができる(図7参照、未焼成表層部110a、110bは図示せず。)。また、1層の未焼成誘電体層110の一面に未焼成内部電極層120を印刷形成した後、この未焼成内部電極層120を覆うように他の未焼成誘電体層110を積層し、次いで、他の未焼成誘電体層110の表面に更に未焼成内部電極層120を印刷形成するという工程を繰り返して未焼成第1積層体131を形成することもできる(図8参照、未焼成表層部110a、110bは図示せず。)。
貫通孔形成工程(P2)は、未焼成第1積層体131の一面及び対面の間を貫通する貫通孔132cを形成し、未焼成第2積層体132(未焼成ビア電極140が充填されていない貫通孔132cを有する未焼成積層体)とする工程である(図9参照)。貫通孔132cの形成方法は特に限定されず、パンチングによる穿孔でもよく、レーザー光照射による穿孔でもよく、これらの方法を併用してもよい。更に、その他の方法であってもよい。また、貫通孔132cの直径(即ち、未焼成ビア電極の外径)は特に限定されないが、通常、50μm以上であり、50〜140μm、特に70〜140μm、更に85〜130μmであることが好ましい。
未焼成ビア電極形成工程(P3)は、貫通孔132c内にビア電極140となるビア電極用ペーストを充填して未焼成ビア電極140を形成し、未焼成第3積層体133(未焼成ビア電極140を有し、且つ未焼成外部電極150を有さない未焼成積層体)とする工程である(図9参照)。ビア電極用ペーストを貫通孔132c内に充填する方法は特に限定されず、スクリーン印刷等の印刷法により充填してもよく、ディスペンサーを用いて充填してもよく、これらの方法を併用してもよい。更に、その他の方法であってもよい。
ビア電極用ペーストは、貫通孔132c内に充填することで未焼成ビア電極140を形成するペーストである。このビア電極用ペーストには、焼成後にビア電極140となるニッケル粒子が主成分として含有される。その他、内部電極用ペーストと同様に、チタン酸バリウム等のセラミック粉末、及び有機バインダ、可塑剤、溶剤等が含有される。また、内部電極用ペーストと同様に、他の金属粒子が含有されていてもよいが、特に含有させる必要はなく、金属粒子の全量がニッケル粒子であることが好ましい。更に、ビア電極用ペーストに含有されるニッケル粒子、セラミック粉末、有機成分等の各々の成分の含有量は特に限定されず、適量を含有させることができる。
未焼成外部電極形成工程(P4)は、一面100a及び対面100bのうちの少なくとも一方の面に、外部電極用ペーストを印刷して未焼成ビア電極140と接続される未焼成外部電極150を形成する工程である(図9参照)。この未焼成外部電極形成工程により、未焼成第4積層体134(未焼成ビア電極140及びこれに接続された未焼成外部電極150を有する未焼成積層体)が形成される。この工程で形成される焼成後に外部電極層150となる未焼成外部電極150の形態は特に限定されず、前記の積層コンデンサ100における外部電極150の形態を説明した記載をそのまま適用することができる。
外部電極用ペーストは、印刷することで未焼成外部電極150を形成するペーストである。この外部電極用ペーストには、焼成後に外部電極150となるニッケル粒子が主成分として含有される。その他、内部電極用ペーストと同様に、チタン酸バリウム等のセラミック粉末、及び有機バインダ、可塑剤、溶剤等が含有される。また、内部電極用ペーストと同様に、他の金属粒子が含有されていてもよいが、特に含有させる必要はなく、金属粒子の全量がニッケル粒子であることが好ましい。更に、外部電極用ペーストに含有されるニッケル粒子、セラミック粉末、有機成分等の各々の成分の含有量は特に限定されず、適量を含有させることができる。
この未焼成外部電極形成工程(P4)において形成する未焼成外部電極150の形状及び寸法等は、前記の外部電極150を形成することができればよく、特に限定されないが、1個の未焼成ビア電極140の未焼成外部電極150との接続面積(未焼成ビア電極の端面の面積)をSとし、1個の未焼成外部電極150の面積をSとした場合に、S/S≧1.5となる寸法であることが好ましい(図10参照)。即ち、通常、未焼成外部電極150は、未焼成ビア電極140との接触面積を最大とするため、未焼成ビア電極140の端面の全面と接触することが好ましいが、S/S≧1.5であれば、未焼成ビア電極140の端面の全面を確実に未焼成外部電極150と接触させることができる。
更に、未焼成外部電極150の寸法が大きいほど、ビア電極140及び誘電体層110と、外部電極150との間の密着性を向上させることができる。即ち、図4のように、個別のビア電極140の各々に対応する未焼成外部電極150を形成するよりも、図5のように、複数のビア電極140に共用される未焼成外部電極150を形成するほうが、焼成後、ビア電極140及び誘電体層110と、外部電極150との間の密着性をより顕著に向上させることができる。
[3]キャパシタ内蔵配線基板用の積層コンデンサ
本発明の積層コンデンサ100は、そのまま1個の部品として用いてもよいが、キャパシタ内蔵配線基板用の積層コンデンサ(基板内蔵用積層コンデンサ)として特に好適である。
キャパシタ内蔵配線基板10(図11参照)は、通常、基板コア部20と、基板コア部20内に収容されたキャパシタ部21(例えば、本発明の積層コンデンサ100が内蔵されてなる。)と、半導体素子90を搭載可能であり、且つ少なくともキャパシタ部21の両面側に積層されたビルドアップ部30a、30bと、を備える。
基板コア部20は、キャパシタ部21を収容し、配線基板10全体を支持するコアである。基板コア部20は、単なる板状体であってもよいが、通常、キャパシタ部21を収容する収容部201を有する。収容部201は、基板コア部20に設けられた貫通孔及び/又は有底孔により形成される。基板コア部20を構成する材料は特に限定されないが、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド・トリアジン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂等の耐熱性を有する高分子材料を用いることが好ましい。更に、より優れた強度及び熱特性を有する基板コア部20とするため、ガラス繊維、ガラス繊維織布、ガラス繊維不織布、ポリアミド繊維、ポリアミド繊維不織布、ポリアミド繊維織布等を芯材として備えていてもよい。
尚、基板コア部20には、図11のように、その上面側20aと下面側20bとを導通するスルーホール導体202を設けることができる。このスルーホール導体はスルーホールの内部全体に充填されていてもよいが、スルーホール壁面に形成されたスルーホール導体202を除く他部が絶縁性硬化体203により閉塞された形態であってもよい。
キャパシタ部21は、基板コア部20内に収容された本発明の積層コンデンサ100により構成される。このキャパシタ部21は、通常、基板コア部20内に収容された状態で、エポキシ樹脂等の樹脂材料などの充填剤204によって収容部201内に固定されている(図11参照)。
ビルドアップ部30a、30bは、通常、基板コア部20及び基板コア部20に収容されたキャパシタ部21の両面側に積層され、導体層(31a及び31b)と層間絶縁層(32a及び32b)とを交互に積層して形成され、且つ最外層には、通常、レジスト層(321a及び321b)を備える。このビルドアップ部30a、30bは、配線基板10の一面側にのみ形成されてもよいが、通常、両面側に形成され、更には積層方向に対称形状に形成されることが好ましい。一般に、キャパシタ内蔵配線基板10の半導体素子90側の接続端子311aの端子間ピッチと、キャパシタ内蔵配線基板10のマザーボード側の接続端子311bの端子間ピッチとには大きな差がある。そのため、ビルドアップ部30a、30bを設けることで、このビルドアップ部30a、30b内でピッチを自在に調整して配線基板10の上面側(半導体素子搭載側)から下面側(マザーボード搭載側)へ異なる端子間ピッチの出力を行うようにすることができる(図11参照)。
また、ビルドアップ部30a、30bの層間絶縁層32a、32bを構成する材料は特に限定されないが、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド・トリアジン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂等の耐熱性を有する高分子材料を用いることが好ましい。更に、ビルドアップ部30a、30bを構成する導体層31a、31bは、必要に応じて、他層の導体層とビア等を通じて導通していてもよい。ビアを用いる場合、各々のビアの直上を避けて接続する非スタックドビア方式(各ビアはフィルドビアであってもよく、コンフォーマルビアであってもよい。)で積層してもよく、それぞれのビアの直上にビアを形成するスタックドビア方式(各ビアは、通常、フィルドビアである。)で積層してもよい。また、各々のビアの形式は、上面側のビルドアップ部30aと下面側のビルドアップ部30bとで同じでもよく、異なっていてもよい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
[1]積層コンデンサの製造
(1)未焼成誘電体層となるグリーンシートの作製
(a)誘電体層のうちの一面側及び対面側の各々の表層部を除く他部に用いるグリーンシート
チタン酸バリウム粉末、酸化カルシウム粉末、二酸化マンガン粉末及びイットリア粉末を混合して混合粉末とし、その後、この混合粉末と、ブチラール系バインダ、可塑剤及び溶剤とを混合してスラリーを調製した。次いで、このスラリーを用いてドクターブレード法によりシートを成形し、その後、加熱して溶剤を除去し、厚さ5μmのグリーンシートを作製した。
(b)表層部となるグリーンシートの作製
上記(a)における混合粉末に、ニッケル(Ni)、イットリア安定化ジルコニア(YSZ、全体を100モル%とした場合に、イットリアが4.5モル%含有された部分安定化ジルコニアである。)及びチタン酸バリウム(BT)が表1に記載の含有割合となるように(各層におけるNi、YSZ及びBTの合計を100体積%とする。)、硝酸ニッケル粉末、YSZ粉末及びBT粉末を予備混合し、その後、加熱して溶剤を除去し、次いで、仮焼し、その後、上記(a)と同様にして、一面側及び対面側の各々の表層部となるそれぞれ4枚の厚さ20μmのグリーンシートを作製した。
Figure 0005324247
(2)導電ペーストの調製
ニッケル粉末、チタン酸バリウム粉末及び有機成分(有機バインダ、可塑剤及び溶剤)を湿式混合して、内部電極用ペースト、ビア電極用ペースト及び外部電極用ペーストを調製した。
(3)未焼成積層体形成工程(P1)
上記(1)、(a)で作製されたグリーンシートの表面に、上記(2)で調製された内部電極用ペーストを用いてスクリーン印刷により塗膜を形成した。この際、未焼成内部電極層120のクリアランスホール123の直径は約100μmとした。その後、未焼成内部電極層120が形成された未焼成誘電体層を積層し、次いで、この積層体の表裏両面に上記(1)、(b)で作製された表層部用のグリーンシートを表1に記載の所定の順序で積層圧着し、厚さ約1mmの未焼成第1積層体131を形成した。
(4)貫通孔形成工程(P2)
上記(3)で形成した未焼成第1積層体131に、レーザーにより、ビアホール132cを穿孔し、未焼成第2積層体132を形成した。
(5)未焼成ビア電極形成工程(P3)
上記(4)で形成した未焼成第2積層体132に穿設されたビアホール132c内に、上記(2)で調製されたビア電極用ペーストをスクリーン印刷により充填し、未焼成ビア電極140を有する未焼成第3積層体133を形成した。
(6)未焼成外部電極形成工程(P4)
上記(5)で形成した未焼成第3積層体133の表面に、上記(2)で調製された外部電極用ペーストをスクリーン印刷し、未焼成外部電極150が形成された未焼成第4積層体134を形成した。
(7)焼成工程
上記(6)で形成した未焼成第4積層体134を、窒素雰囲気下で脱脂し、その後、加湿した窒素水素混合ガス雰囲気下、1100〜1400℃で焼成し、実験例1〜14の積層コンデンサ100を各々80個製造した。
[2]性能評価
上記[1]、(7)で製造した積層コンデンサをピンセットで挟持し、予熱はせずに、溶融はんだ槽に浸漬し、2秒経過後取り出し、次いで、厚さ方向に切断し、切断面を研磨し、研磨面を光学顕微鏡により観察して層間の剥離の有無を確認した。溶融はんだ槽外の雰囲気と溶融はんだとの温度差(表2における温度差ΔT)は、300℃、320℃及び350℃とした。また、上記[1]、(6)における未焼成外部電極150を形成しなかった他は、同様にして未焼成積層体を形成し、その後、同様にして焼成し、表面におけるクラックの有無を蛍光探傷法により確認した。
結果は表2のとおりである。
Figure 0005324247
表2の結果によれば、誘電体層のうちの表層部にNi及び/又はYSZが含有され、且つ含有量が内部に向かって減少している実験例2〜11では、層間剥離は、Niの含有量が少ない実験例2で僅かに発生し、最表層のNiとYSZとの合計含有量が30体積%を越えている実験例11で割合が高い他は観察されず、極めて優れていることが分かる。また、表面のクラックは、特に温度差が大きいと発生率が高くなるが、実験例3〜8、10では、本発明の範囲に含まれない実験例1、2、9及び11〜14と比べれば発生率が相当に低いことが分かる。一方、Ni及び/又はYSZが全く含有されない実験例1では、温度差によらず、層間剥離の割合及びクラック発生率ともに100%であり、劣っている。また、Ni及び/又はYSZが含有されてはいるものの、含有量が内部に向かって減少していない実験例12〜14では、含有させることによる作用効果はみられるものの、実験例3〜8、10と比べて劣っている。
尚、本発明においては、上記の具体的実施例に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。例えば、表層部にニッケルを含有させるための原料は、他のニッケル塩でもよく、酸化ニッケルや金属ニッケルでもよい。また、ニッケル塩等の還元と焼成とは連続的でなくてもよく、各々のグリーンシートを予め還元雰囲気で加熱し、ニッケル塩等を還元して金属ニッケルとしておき、その後、内部電極用スラリーを塗布し、次いで、積層し、未焼成ビア電極及び未焼成外部電極を形成し、その後、焼成する方法であってもよい。更に、表層部へのNi及び/又はYSZの配合例として、(1)1層目20体積%、2層目20体積%、3層目10体積%、4層目0体積%とし、表層部全体で12.5体積%の、Ni及び/又はYSZが配合された構成とすることもでき、(1)1層目20体積%、2層目20体積%、3層目20体積%、4層目10体積%とし、表層部全体で17.5体積%の、Ni及び/又はYSZが配合された構成とすることもできる。
100;積層コンデンサ(未焼成積層コンデンサ)、100a;一面、100b;対面、110;誘電体層(未焼成積層誘電体層)、110a、110b;表層部、a1;表層部のうちの最表層、a2;表層部のうちの2層目、a3;表層部のうちの3層目、a4;表層部のうちの4層目、120;内部電極層(未焼成積層内電極層)、121;第1群の内部電極層、122;第2群の内部電極層、131;未焼成第1積層体、132;未焼成第2積層体、133;未焼成第3積層体、134;未焼成第4積層体、140;ビア電極(未焼成ビア電極)、150;外部電極(未焼成外部電極)、160;めっき層、161;金めっき層、162;ニッケルめっき層、10;キャパシタ内蔵配線基板、20;基板コア部、201;収容部、204;充填剤、202;スルーホール導体、203;硬化体、21;キャパシタ部(積層コンデンサ100)、30a;上面側のビルドアップ部、30b;下面側のビルドアップ部、31a、31b;導体層、311a、311b;接続端子(キャパシタ内蔵配線基板表面の接続端子)、32a、32b;層間絶縁層、321a、321b;ソルダーレジスト層、90;半導体素子。

Claims (7)

  1. 一面及び対面を有し、該一面と該対面との間に配設された複数の誘電体層と、該誘電体層を介して交互に積層された複数の内部電極層と、該内部電極層同士を電気的に接続しているビア電極と、該一面及び/又は該対面に配設され、且つ該ビア電極と電気的に接続された外部電極と、を備える積層セラミックコンデンサにおいて、
    上記内部電極層、上記ビア電極及び上記外部電極は、いずれもニッケルを主成分とし、
    上記誘電体層はチタン酸バリウムを主成分とし、且つ上記一面側及び上記対面側の各々の表層部を構成する誘電体層には、金属及びチタン酸バリウムを除く金属酸化物のうちの少なくとも一方が含有され、該金属及び該金属酸化物の含有量が該一面及び該対面から内部に向かって減少しており、
    上記外部電極は、複数のビア電極に共用される連続した一体の電極であり、
    上記表層部のうちの最表層における上記金属及び上記金属酸化物のうちの少なくとも一方の含有量が10〜30体積%であることを特徴とする積層セラミックコンデンサ。
  2. 上記各々の表層部の厚さが10〜100μmである請求項1に記載の積層セラミックコンデンサ。
  3. 上記金属がニッケルである請求項1又は2に記載の積層セラミックコンデンサ。
  4. 上記一面側及び上記対面側の各々の表層部を100体積%とした場合に、それぞれの表層部に含有される上記ニッケルは1〜30体積%である請求項3に記載の積層セラミックコンデンサ。
  5. 上記金属酸化物が安定化されたジルコニアである請求項1乃至4のうちのいずれか1項に記載の積層セラミックコンデンサ。
  6. 上記ジルコニアは、希土類酸化物、酸化カルシウム及び酸化マグネシウムのうちの少なくとも1種により安定化されている請求項5に記載の積層セラミックコンデンサ。
  7. 上記一面側及び上記対面側の各々の表層部を100体積%とした場合に、それぞれの表層部に含有される上記ジルコニアは1〜30体積%である請求項5又は6に記載の積層セラミックコンデンサ。
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