JP5450553B2 - 加熱調理器用操作装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ガスコンロ等の加熱調理器の器体内の前部に設けられる収納ケースに、器体前面から前方に突出する突出位置と、収納ケースに収納される没入位置とに移動自在に支持される可動枠を備え、可動枠の上面に操作盤を固定して、可動枠の突出位置への移動で操作盤が器体前面の前方に露出するようにした加熱調理器用操作装置に関する。
従来、この種の操作装置は、可動枠を突出位置側に付勢する付勢手段と、可動枠を没入位置に係止すると共に可動枠を没入位置から押し操作することで係止を解除するプッシュプッシュ式の係止機構とを備えている(例えば、特許文献1参照)。このものでは、係止機構として、株式会社ニフコ製の「浮き出しラッチ」を用いている。
この「浮き出しラッチ」は、前端が開放された箱内に、摺動体と、摺動体を前方に付勢するばねと、摺動体に形成したハート形のカム溝に係合する係合ピンと、摺動体に連結されるクランプ部材とを収納して成るものである(例えば、特許文献2参照)。可動枠を突出位置から没入位置に押し操作すると、可動枠から後方にのびるストライカが箱内に挿入されて、摺動体がストライカに押されて後退し、この後退によりクランプ部材が閉じてストライカに係合する。その後、可動枠の押し操作を解除すると、ハート形のカム溝の働きで摺動体が後退位置に係止され、クランプ部材がストライカに係合した状態に維持されて、可動枠が没入位置に係止される。次に、可動枠を没入位置から押し操作すると、摺動体の後退位置での係止が解除され、押し操作の解除で摺動体が前進してクランプ部材が開き、可動枠の没入位置での係止が解除される。
ところで、加熱調理器の使用中に多量の煮こぼれを生ずると、天板から落下する煮こぼれ汁が器体前面から突出する可動枠にかかり、可動枠を没入位置に移動させたときに、煮こぼれ汁がストライカを伝ってラッチの箱内に侵入してしまうことがある。このように箱内に一旦煮こぼれ汁が侵入すると、煮こぼれ汁が箱内に滞留し、摺動体が煮こぼれ汁により箱内面に固着して動かなくなり、可動枠が没入位置に係止されたままになってしまう恐れがある。
特開2004−263903号公報(段落0032参照) 実公平4−12957号公報
本発明は、以上の点に鑑み、煮こぼれ汁による係止機構の作動不良を生じないようにした加熱調理器用操作装置を提供することをその課題としている。
上記課題を解決するために、本発明は、加熱調理器の器体内の前部に設けられる収納ケースに、器体前面から前方に突出する突出位置と、収納ケースに収納される没入位置とに移動自在に支持される可動枠を備え、可動枠の上面に操作盤を固定して、可動枠の突出位置への移動で操作盤が器体前面の前方に露出するようにした加熱調理器用操作装置であって、可動枠を突出位置側に付勢する付勢手段と、可動枠を没入位置に係止すると共に可動枠を没入位置から押し操作することで係止を解除するプッシュプッシュ式の係止機構とを備えるものにおいて、係止機構は、収納ケースに固定されたカム部材と、可動枠に設けられたレバー部材とで構成され、カム部材は、可動枠側の出入り口部と、出入り口部から可動枠とは反対側に分岐してのびる往路用と復路用の一対の溝部と、可動枠とは反対側で往路用溝部と復路用溝部とを結ぶ係止溝部とを有するハート形のカム溝を備え、レバー部材は、その一端部において可動枠に揺動自在に支持され、レバー部材の他端部にカム溝に係合する係合ピンが突設され、可動枠を突出位置から没入位置に押し操作してこの押し操作を解除したとき、係合ピンがカム溝の出入り口部から往路用溝部を経由して係止溝部に移行して、可動枠が没入位置に係止され、可動枠を没入位置から押し操作したとき、係合ピンが係止溝部から復路用溝部に移行して可動枠の係止が解除されるようにしたことを特徴とする。
本発明によれば、上記従来のラッチのような箱内に係止機構の構成部材を収納したものと異なり、係止機構の構成部材であるカム部材及びレバー部材の周りに煮こぼれ汁が溜りにくくなる。従って、係止機構の構成部材の煮こぼれ汁による固着を抑制して、係止機構の作動不良を効果的に防止できる。
ところで、レバー部材は、ハート形のカム溝への係合ピンの係合でカム溝に倣って揺動するが、可動枠の突出位置からの押し操作とその解除及び没入位置からの押し操作とその解除に伴い係合ピンを往路用溝部、係止溝部、復路用溝部の順に確実に移行させるには、レバー部材が自重等で勝手に揺動しないように、レバー部材に適度な摩擦力を付与する必要がある。この場合、レバー部材の軸支部を有する可動枠の支持板部に重なるレバー部材の部分を支持板部に面接触させて、摩擦力を付与することが考えられる。然し、これでは、支持板部に対する煮こぼれ汁によるレバー部材の固着力が強くなり、可動枠の押し操作力を強くしないとレバー部材が揺動しなくなって、操作性が悪くなる。
そのため、本発明においては、レバー部材の軸支部を有する可動枠の支持板部に重なるレバー部材の部分の一部に、レバー部材に対向する支持板部の面の法線方向に弾性的に撓み得る舌片部が設けられ、舌片部の先端部に支持板部側に盛り上がる着座部が形成され、支持板部に対向するレバー部材の面を支持板部から浮かせた状態で着座部が支持板部に着座するように構成することが望ましい。これによれば、舌片部の弾性力により着座部が支持板部に適度な力で接触し、レバー部材に適度な摩擦力が付与される。更に、支持板部に対するレバー部材の接触面積が狭くなり、支持板部に対する煮こぼれ汁によるレバー部材の固着力も弱くなる。従って、可動枠の押し操作力を然程強くしなくてもレバー部材はカム溝に倣って揺動し、操作性の悪化を可及的に回避できる。
尚、舌片部のクリープによる弾性劣化で摩擦力が低下すると、可動枠を突出位置から押し操作したときに、レバー部材が自重等で勝手に揺動して、係合ピンがカム溝の出入り口部から復路用溝部に移行してしまう可能性がある。この場合、カム溝の復路用溝部の出入り口部側の端部に、係合ピンが出入り口部から復路用溝部に移行することを阻止する段差部を設けるか、支持板部に、レバー部材の一部分に当接して、レバー部材に揺動方向の摩擦力を付与するばね部材を設ければ、舌片部の弾性劣化で摩擦力が低下した場合にも、可動枠の突出位置からの押し操作で係合ピンが出入り口部から復路用溝部に移行することを防止できる。
また、ユーザーによっては、没入位置に係止されている可動枠を一旦押さずに無理に前方に引張ってしまうことがある。この場合、カム溝の係止溝部に係合している係合ピンに無理な応力が作用して、係合ピンの破損を生ずる恐れがある。
そのための対策として、係止溝部に対する係合ピンの係合深さは、レバー部材及び支持板部の前記法線方向への弾性範囲内での撓みにより係合ピンが係止溝部から前記法線方向に抜け出るように設定されることが望ましい。これによれば、没入位置に係止されている可動枠を無理に前方に引張っても、レバー部材及び支持板部の撓みで係合ピンが係止溝部から抜け出て、係合ピンにその破損を生ずるような無理な応力は作用せず、更に、レバー部材及び支持板部の撓みが弾性範囲内に収まるため、レバー部材及び支持板部の塑性変形も生じず、操作装置の修理が不要になる。
本発明の実施形態の操作装置を具備する加熱調理器の一例を示す斜視図。 実施形態の操作装置の斜め前上方から見た斜視図。 実施形態の操作装置の斜め後上方から見た斜視図。 実施形態の操作装置の可動枠が突出位置に存する状態の切断側面図。 実施形態の操作装置の可動枠が没入位置に存する状態の切断側面図。 実施形態の操作装置に設けられるレバー部材の斜視図。 (a)図5のVII−VII線で切断した要部の拡大断面図、(b)可動枠を無理に突出位置側に引張ったときの要部の拡大断面図。 カム部材の変形例を示す斜視図。 他の実施形態の要部の斜視図。
図1に示す加熱調理器は、システムキッチンのカウンタトップに開設した開口に落とし込むようにして設置する器体1と、器体1の上面を覆う天板11に開設した複数のバーナ用開口を通して天板11上に突出する複数のコンロバーナ2と、器体1内に配置したグリルとを備えるビルトイン型のガスコンロである。器体前面の横方向中間部には、グリル前面のグリル扉3が配置され、グリル扉3の両側の器体前面には、器体1に前方から着脱自在に装着される前パネル12が配置されている。
前パネル12は、前面上部の操作パネル部12aと、操作パネル部12aの裏側から下方にのびる裏板12b(図4参照)とを備えている。操作パネル部12aには、コンロバーナ2やグリルに設けられたグリルバーナを点消火する複数の操作子4が配置されている。また、操作パネル部12aの下方位置で前方に出没自在な可動枠5が設けられている。
ここで、操作パネル部12aより下方の裏板12bの部分には開口12cが開設されており、図2に示す収納ケース6をこの開口12cに挿通した状態で前パネル12に固定し、前パネル12を器体前面に装着することで、収納ケース6が器体1内の前部に設置されるようにしている。そして、可動枠5が、収納ケース6に、前パネル12の前方に突出する突出位置(図2〜図4に示す位置)と、収納ケース6に収納される没入位置(図5に示す位置)とに移動自在に支持されるようにしている。
以下、可動枠5及び収納ケース6について詳述する。可動枠5は、前板部51と左右両側の側板部52と上板部53とを有する樹脂成形品で構成され、上板部53の上面には、加熱温度や加熱時間等を設定する各種操作スイッチ54a及び表示部54bを有する操作盤54が固定されている。収納ケース6は、上板部61と左右両側の側板部62と底板部63と前端の額縁状のフランジ部64とを有する樹脂成形品で構成されている。また、フランジ部64の上辺部の左右両端部に上方にのびる突片部64aを形成し、この突片部64aに、前方に突出するピン64bと取付孔64cとを設けている。そして、図4に示す如く、収納ケース6を上記裏板12bの開口12cに前方から挿入して、フランジ部64を裏板12bの前面に当接させると共に、操作パネル部12aの裏面の凹孔にピン64bを嵌合させ、その後、裏板12b及び取付孔64cを通して操作パネル部12aの裏面のねじ孔にねじ12dを螺入して、突片部64aと操作パネル部12aとを裏板12bに共締めし、収納ケース6を前パネル12に固定している。
また、図4、図5に示す如く、可動枠5の前端部下端の左右両側部にC字状の切欠き55を形成すると共に、収納ケース6の前端部下端の左右両側部に軸部65を設け、切欠き55に軸部65を嵌め込むことで、収納ケース6に可動枠5が軸部65を支点にして上記突出位置と上記没入位置とに回動自在に支持されるようにしている。そして、可動枠5の突出位置への回動で操作盤54が前パネル12の前方に露出して、操作盤54の操作が可能になるようにしている。尚、可動枠5の上板部53の後端部には、収納ケース6のフランジ部64の上辺部に後方から当接して、可動枠5が所定の突出位置よりも前方に突出することを防止するストッパ部53aが設けられている。
また、可動枠5を突出位置側に付勢する付勢手段7と、可動枠5を没入位置に係止すると共に可動枠5を没入位置から押し操作することで係止を解除するプッシュプッシュ式の係止機構とを備えている。付勢手段7は、ねじりコイルばねで構成されており、その一端7aを収納ケース6の底板部63の後部上面に設けたばね受部63aに係合させ、他端7bを可動枠5の上板部53の後部下面に設けたばね受部53bに係合させている。
係止機構は、収納ケース6に固定されたカム部材8と、可動枠5に設けられたレバー部材9とで構成される。カム部材8は、収納ケース6の底板部63の後部上面に少許前傾した起立姿勢で固定されている。カム部材8の横方向外方を向く面には、ハート形のカム溝81が形成されている。尚、カム部材8は、金属製としてもよいが、本実施形態では、錆防止のために樹脂製としている。
カム溝81は、図4に示す如く、可動枠5側、即ち、上側の出入り口部82と、出入り口部82から可動枠5とは反対側、即ち、下側に向けて後方と前方に分岐してのびる往路用と復路用の一対の溝部83,84と、下側で往路用溝部83と復路用溝部84とを結ぶ係止溝部85とを有している。出入り口部82は、上方に向けて前後方向に拡幅するように形成されている。往路用溝部83は、後方に凸の形状に湾曲しており、その前側の溝側面83aの上端は、出入り口部82を通る前記軸部65と同心の円弧よりも前方に位置し、往路用溝部83の下端部は、係止溝部85の上側の溝側面85aの下側で当該溝側面85aの後端よりも前方に位置する。また、往路用溝部83の下端部と復路用溝部84の下端部との間に位置する係止溝部85の下側の溝側面85bは、復路用溝部84に向けて下方に傾斜する傾斜面に形成されている。
レバー部材9は、図6、図7に示す如く、その横方向外方を向く面の一端部(図6の上端部)に突設した支軸91と、横方向内方を向く面の他端部(図6の下端部)に突設した係合ピン92と、支軸91と係合ピン92との間で横方向外方を向く面に突設したストッパ突起93とを備えている。また、可動枠5の横方向一側の側板部52の後部には、横方向内方にオフセットした支持板部56が設けられており、この支持板部56に、軸支部たる軸支孔56aと、軸支孔56aと同心の円弧状の長孔56bとを形成している。そして、軸支孔56aに横方向内方から支軸91を挿入することにより、レバー部材9が支持板部56に揺動自在に支持され、更に、長孔56bに横方向内方からストッパ突起93を挿入することにより、レバー部材9の揺動範囲が所定範囲に制限されるようにしている。この所定範囲は、可動枠5を突出位置から後方に押し操作したときに、係合ピン92がカム溝81の出入り口部82の上端の幅内に収まるように設定される。
ここで、支軸91には、軸方向のスリット91aと、先端の爪部91bとが形成されている。そして、支軸91を軸支孔56aに挿入する際、スリット91aの幅が狭まり、支軸91が軸支孔56aを貫通したところで、スリット91aの幅が広がって、爪部91bが軸支孔56aの端縁に係合し、支軸91が抜け止めされるようにしている。尚、支持板部56に軸支孔56aに代えて軸支部としての支軸を突設し、この支軸をレバー部材9の一端部に形成する軸支孔に挿入して、レバー部材9を揺動自在に支持することも可能である。
可動枠5を突出位置から没入位置に押し操作すると、係合ピン92がカム溝81の出入り口部82を通過して往路用溝部83の前側の溝側面83aに当接し、以後、係合ピン92は往路用溝部83を通過してその下端に到達する。その後、可動枠5の押し操作を解除すると、付勢手段7の付勢力による可動枠5の回動で係合ピン92が上動して係止溝部85の上側の溝側面85aに係合し、可動枠5が図5に示す如く没入位置に係止される。また、可動枠5を没入位置から押し操作すると、係合ピン92が係止溝部85の下側の溝側面85bに当接し、この溝側面85bの傾斜に案内されて復路用溝部84に移行する。これにより、可動枠5の係止が解除される。この状態で可動枠5の押し操作を解除すると、付勢手段7による可動枠5の回動で係合ピン92は復路用溝部84と出入り口部82とを通過してカム溝81の上方に離脱し、可動枠5が図4に示す如く突出位置に復帰する。
ところで、加熱調理器の使用中に多量の煮こぼれを生ずると、天板11から落下する煮こぼれ汁が突出位置に存する可動枠5にかかり、可動枠5を没入位置に回動させたときに、煮こぼれ汁がカム部材8及びレバー部材9から成る係止機構の配置部まで流れてしまうことがある。然し、本実施形態では、従来のラッチのような箱内に係止機構の構成部材を収納したものと異なり、係止機構の構成部材であるカム部材8とレバー部材9が開放された部位に設けられているため、煮こぼれ汁が係止機構の構成部材の周りに溜りにくくなる。従って、係止機構の構成部材の煮こぼれ汁による固着を抑制して、係止機構の作動不良を効果的に防止できる。
尚、レバー部材9は、カム溝81への係合ピン92の係合でカム溝81に倣って揺動するが、レバー部材9が自重等で勝手に揺動したのでは、可動枠5の突出位置からの押し操作で出入り口部82を通過した係合ピン92が復路用溝部84に入ってしまうことがあり、これでは、可動枠5を没入位置に係止できなくなる。従って、可動枠5の突出位置からの押し操作とその解除及び没入位置からの押し操作とその解除に伴い係合ピン92を往路用溝部83、係止溝部85、復路用溝部84の順に確実に移行させるには、レバー部材9に適度な摩擦力を付与する必要がある。
この場合、可動枠5の支持板部56に重なるレバー部材9の部分を支持板部56に面接触させて、摩擦力を付与することが考えられる。然し、これでは、支持板部56に対する煮こぼれ汁によるレバー部材9の固着力が強くなり、可動枠5の押し操作力を強くしないとレバー部材9が揺動しなくなって、操作性が悪くなる。
そこで、本実施形態では、図6に示す如く、支持板部56に重なるレバー部材9の部分の一部に、レバー部材9に対向する支持板部56の面の法線方向たる横方向に弾性的に撓み得る舌片部94を設けている。より具体的に説明すれば、レバー部材9を適度な弾性を持つPBT、POM、PA等の樹脂製とし、レバー部材9の支持板部56に対向する面(横方向外方を向く面)の支軸91とストッパ突起93との間の部分に、レバー部材9の幅方向に並べて横方向内方に凹入する一対の溝部95,95を形成し、両溝部95,95間に位置するレバー部材9の幅方向中央部分からその両側に張出す一対の舌片部94,94を突設している。ここで、各舌片部94と各溝部95との間には隙間が確保されており、そのため、各舌片部94は横方向に弾性的に撓み得る。また、各舌片部94の先端部には、支持板部56側、即ち、横方向外方に盛り上がる着座部94aが形成されている。そして、図7(a)に示す如く、レバー部材9の横方向外方を向く面を支持板部56から浮かせた状態で着座部94aが支持板部56に着座するようにしている。
これによれば、舌片部94の弾性力により着座部94aが支持板部56に適度な力で接触し、レバー部材9に適度な摩擦力が付与される。更に、支持板部56に対するレバー部材9の接触面積が狭くなり、支持板部56に対する煮こぼれ汁によるレバー部材9の固着力も弱くなる。従って、可動枠5の押し操作力を然程強くしなくてもレバー部材9はカム溝81に倣って揺動し、操作性の悪化を可及的に回避できる。
尚、ユーザーによっては、没入位置に係止されている可動枠5を一旦押さずに無理に前方に引張ってしまうことがある。この場合、カム溝81の係止溝部85に係合している係合ピン92に無理な応力が作用して、係合ピン92の破損を生ずる恐れがある。
そこで、本実施形態では、係止溝部85に対する係合ピン92の係合深さD(図7(a)参照)を、レバー部材9(舌片部94を含むレバー部材9全体)及び支持板部56の横方向外方への弾性範囲内での撓みにより係合ピン92がカム溝81から横方向外方に抜け出るように設定している。ここで、没入位置に係止されている可動枠5を無理に前方に引張ったとき、先ず、舌片部94の撓みでレバー部材9が支持板部56に密着し、その後、図7(b)に示す如く、レバー部材9が横方向外方に撓むと共に支持板部56も横方向外方に撓んで、係合ピン92が係止溝部85から横方向外方に抜け出る。そのため、係合ピン92に無理な応力は作用せず、係合ピン92の破損を防止できる。更に、係合ピン92が抜け出るときのレバー部材9及び支持板部56の撓みが弾性範囲内に収まるため、レバー部材9及び支持板部56の塑性変形も生じず、操作装置の修理が不要になる。
ところで、舌片部94のクリープによる弾性劣化でレバー部材9に付与される摩擦力が低下すると、可動枠5を突出位置から押し操作したときに、レバー部材9が自重等で勝手に揺動して、係合ピン92がカム溝81の出入り口部82から復路用溝部84に移行して、可動枠5を没入位置に係止できなくなる可能性がある。
そこで、図8に示すカム部材8では、復路用溝部84の出入り口部82側の端部に、係合ピン92が出入り口部82から復路用溝部84に移行することを阻止する段差部84aを設けている。具体的には、復路用溝部84の出入り口部82側の端部の溝深さをカム溝81に対する係合ピン92の係合深さより浅くして、当該端部に、係合ピン92の係合深さ以上の深さに形成する出入り口部82及び往路用溝部83の溝深さとの差による段差部84aを形成し、出入り口部82から復路用溝部84への係合ピン92の移行が段差部84aへの係合ピン92の当接で阻止されるようにしている。尚、復路用溝部84の上部の溝底は、溝深さが段差部84aに向けて次第に浅くなるように傾斜面84bに形成されている。
これによれば、舌片部94の弾性劣化で摩擦力が低下し、可動枠5の突出位置からの押し操作に際し、係合ピン92が出入り口部82を通過してから復路用溝部84に入ろうとしても、係合ピン92は復路用溝部84に移行することなく往路用溝部83を経由して係止溝部85に到達し、可動枠5を没入位置に確実に係止できる。尚、可動枠5を没入位置から突出位置に復帰させる際は、復路用溝部84の上部の傾斜面84bで係合ピン92が舌片部94を撓ませつつ横方向外方に押し上げられて出入り口部82に移行する。
また、舌片部94の弾性劣化で摩擦力が低下した場合の対策として、図9に示す如く、可動枠5の支持板部56に、レバー部材9の一部分に当接して、レバー部材9に揺動方向の摩擦力を付与するばね部材96を設けてもよい。図9に示す実施形態についてより具体的に説明すれば、ばね部材96は、支持板部56の横方向外方の側面に突設したピン部56cに外挿されるコイル部96aを有するねじりコイルばねで構成されており、コイル部96aから後方にのびるばね部材96の端部に、支持板部56に形成した長孔56bに沿う円弧状の当接部96bを形成している。そして、長孔56bに挿通されるレバー部材9のストッパ突起93に当接部96bを当接させて、レバー部材9に揺動方向の適度な摩擦力が付与されるようにしている。
これによれば、舌片部94の弾性劣化で摩擦力が低下しても、可動枠5の突出位置から押し操作に際し、レバー部材9が自重等で勝手に揺動して、係合ピン92がカム溝81の出入り口部82から復路用溝部84に移行することを、ばね部材96でレバー部材9に付与する摩擦力により防止することができる。
尚、図8に示した段差部84aや、図9に示したばね部材96を設ければ、レバー部材9が支持板部56からの摩擦力を受けずに揺動自在となるようにした場合にも、可動枠5の突出位置からの押し操作に際して係合ピン92がカム溝81の出入り口部82から復路用溝部84に移行することを防止できる。従って、舌片部94を省略することも可能である。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、上記実施形態では、レバー部材9に舌片部94を一体に形成しているが、レバー部材9とは別体のばね板で形成した舌片部94をレバー部材9に取り付けてもよい。また、上記実施形態は、可動枠5を収納ケース6に回動自在に支持させる操作装置に本発明を適用したものであるが、可動枠を収納ケースに前後方向に摺動自在に支持させる操作装置にも同様に本発明を適用できる。また、熱源として電磁誘導コイルや電気ヒータを用いるガスコンロ以外の加熱調理器用の操作装置にも同様に本発明を適用できる。
1…器体、5…可動枠、54…操作盤、56…支持板部、56a…軸支孔(軸支部)、6…収納ケース、7…付勢手段、8…カム部材、81…カム溝、82…出入り口部、83…往路用溝部、84…復路用溝部、84a…段差部、85…係止溝部、9…レバー部材、92…係合ピン、94…舌片部、94a…着座部、96…ばね部材。

Claims (5)

  1. 加熱調理器の器体内の前部に設けられる収納ケースに、器体前面から前方に突出する突出位置と、収納ケースに収納される没入位置とに移動自在に支持される可動枠を備え、可動枠の上面に操作盤を固定して、可動枠の突出位置への移動で操作盤が器体前面の前方に露出するようにした加熱調理器用操作装置であって、
    可動枠を突出位置側に付勢する付勢手段と、可動枠を没入位置に係止すると共に可動枠を没入位置から押し操作することで係止を解除するプッシュプッシュ式の係止機構とを備えるものにおいて、
    係止機構は、収納ケースに固定されたカム部材と、可動枠に設けられたレバー部材とで構成され、
    カム部材は、可動枠側の出入り口部と、出入り口部から可動枠とは反対側に分岐してのびる往路用と復路用の一対の溝部と、可動枠とは反対側で往路用溝部と復路用溝部とを結ぶ係止溝部とを有するハート形のカム溝を備え、
    レバー部材は、その一端部において可動枠に揺動自在に支持され、レバー部材の他端部にカム溝に係合する係合ピンが突設され、可動枠を突出位置から没入位置に押し操作してこの押し操作を解除したとき、係合ピンがカム溝の出入り口部から往路用溝部を経由して係止溝部に移行して、可動枠が没入位置に係止され、可動枠を没入位置から押し操作したとき、係合ピンが係止溝部から復路用溝部に移行して可動枠の係止が解除されるようにしたことを特徴とする加熱調理器用操作装置。
  2. 前記レバー部材の軸支部を有する前記可動枠の支持板部に重なるレバー部材の部分の一部に、レバー部材に対向する支持板部の面の法線方向に弾性的に撓み得る舌片部が設けられ、舌片部の先端部に支持板部側に盛り上がる着座部が形成され、支持板部に対向するレバー部材の面を支持板部から浮かせた状態で着座部が支持板部に着座することを特徴とする請求項1記載の加熱調理器用操作装置。
  3. 前記カム溝の前記復路用溝部の前記出入り口部側の端部に、前記係合ピンが出入り口部から復路用溝部に移行することを阻止する段差部が設けられることを特徴とする請求項1又は2記載の加熱調理器用操作装置。
  4. 前記支持板部に、前記レバー部材の一部分に当接して、レバー部材に揺動方向の摩擦力を付与するばね部材が設けられることを特徴とする請求項1又は2記載の加熱調理器用操作装置。
  5. 前記係止溝部に対する前記係合ピンの係合深さは、前記レバー部材及び前記支持板部の前記法線方向への弾性範囲内での撓みにより係合ピンが係止溝部から前記法線方向に抜け出るように設定されることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項記載の加熱調理器用操作装置。
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