JP5446034B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、記録媒体を加熱及び加圧して画像を記録媒体に定着させる定着装置、及びその定着装置を備えた画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等の画像形成装置には、記録媒体としての記録用紙に転写されたトナー画像を熱と圧力によって定着させる定着装置が多く用いられている。定着装置としては、例えば、内部にヒータ等の発熱体を有する定着ローラに無端状の加圧ベルトを押圧部材によって押圧したタイプがある。
上記定着装置によって画像の定着処理を行う場合は、定着ローラと加圧ベルトの圧接部に形成された定着ニップに、トナー画像が転写された記録用紙を通過させることによって、その記録用紙を加熱及び加圧し、記録用紙に担持されたトナーを加熱溶融させて画像(トナー)を定着させるようにしている。
ところが、溶融したトナーの粘着力によって記録用紙が定着ローラの表面に貼り付き、記録用紙を排出できなくなることがある。また、記録用紙が定着ローラに貼り付かないまでも、記録用紙が定着ローラに巻き付くように搬送されることによって、記録用紙がカールし、記録用紙の搬送性や積載性を低下させる問題がある。
この問題を解決するために、例えば下記特許文献1には、定着ニップよりも記録用紙の搬送方向の下流側において定着ローラに当接する分離爪を備えた定着装置が提案されている。この分離爪によって記録用紙を定着ローラから剥離させることができ、記録用紙の定着ローラへの巻き付きを防止することが可能である。
また、下記特許文献2には、定着ニップよりも記録用紙の搬送方向の下流側において、定着ローラよりも小径の分離ローラを定着ローラに当接させた定着装置が提案されている。この場合、記録用紙が分離ローラに沿って搬送されることによって、定着ローラから記録用紙を分離させるようにしている。
しかしながら、記録用紙の分離性を確保するために、分離爪や分離ローラ等の分離部材を別途設けることは、定着装置の小型化や低コスト化を図る妨げとなっていた。
そこで、本発明は、斯かる事情に鑑み、記録用紙の分離性を確保することができると共に、小型化や低コスト化を図ることが可能な定着装置、及びその定着装置を備えた画像形成装置を提供しようとするものである。
請求項1の発明は、弾性ローラであって、内部に配設された発熱体によって加熱される定着ローラと、無端状の加圧ベルトと、弾性体であって、付勢手段からの付勢力を受けて前記加圧ベルトの内周面を押圧して当該加圧ベルトを前記定着ローラに圧接させる押圧部材を備え、前記定着ローラと前記加圧ベルトが互いに圧接して形成された定着ニップに記録媒体を通過させることにより、当該記録媒体上の未定着画像を記録媒体に定着させる定着装置において、前記定着ローラは、外周面が正クラウン状に形成された正クラウン部と外周面が逆クラウン状に形成された逆クラウン部を軸方向に交互に有すると共に、前記押圧部材は、凸状に形成された凸面部と凹状に形成された凹面部を長手方向に交互に有し、前記定着ローラの前記正クラウン部に前記押圧部材の前記凹面部を対応させて押圧すると共に、前記定着ローラの前記逆クラウン部に前記押圧部材の前記凸面部を対応させて押圧するように構成した定着装置であって、前記定着ローラに対する前記押圧部材の押圧力を、前記定着ニップの端部よりも中央部において大きくなるように構成し、前記定着ローラの前記正クラウン部の頂部と前記逆クラウン部の底部との直径方向の中間位置を軸方向に渡って通過する仮想線、前記押圧部材の前記凸面部の頂部と前記凹面部の底部との厚さ方向の中間位置を長手方向に渡って通過する仮想線を、それぞれ基準線と呼称すると、前記押圧部材における前記基準線に対しての前記凸面部の頂部の突出量と前記凹面部の底部の凹み量を、対応する前記定着ローラにおける前記基準線に対しての前記正クラウン部の頂部の突出量と前記逆クラウン部の底部の凹み量よりも大きくなるように構成したものである。
上記本発明の構成では、定着ローラの正クラウン部に押圧部材の凹面部を対応させて押圧すると共に、定着ローラの逆クラウン部に押圧部材の凸面部を対応させて押圧している。すなわち、押圧部材と定着ローラの互いの凹と凸を対応させて配設することにより、押圧部材と定着ローラの間に挟まれた加圧ベルトは、その挟まれた箇所において湾曲されるため、定着ニップも湾曲して形成される。このため、画像の定着を行う際、湾曲した定着ニップに記録媒体が侵入すると、記録媒体も湾曲した状態となる。このように、記録媒体を湾曲させることにより、記録媒体の見かけ上の剛性を向上させて定着ニップから搬出することができ、記録媒体が定着ローラに巻き付くことを抑制することが可能となる。また、定着ローラに対する押圧部材の押圧力を、定着ニップの端部よりも中央部において大きくなるように構成したことにより、記録媒体の搬送速度を中央部側よりも端部側において速くすることができ、搬送される記録媒体のシワの発生を防止できる。
また、押圧部材における基準線に対しての凸面部の頂部の突出量と凹面部の底部の凹み量を、対応する定着ローラにおける基準線に対しての正クラウン部の頂部の突出量と逆クラウン部の底部の凹み量よりも大きくなるように構成したことにより、定着ローラと押圧部材とを圧接させる際に位置ずれが生じても、対応する正クラウン部と凹面部、又は対応する逆クラウン部と凸面部との噛み合わせ誤差を吸収することができる。これにより、均一な定着ニップを形成することが可能となるので、定着不良や記録媒体のシワの発生を防止することができる。
ところで、上記位置ずれによる噛み合わせ誤差を吸収するには、上記の構成とは反対に、定着ローラの正クラウン部及び逆クラウン部の突出量及び凹み量を、押圧部材の凸面部及び凹面部の突出量及び凹み量よりも大きくすることによっても実現可能である。しかし、以下の2つの理由から、本発明では、押圧部材の突出量及び凹み量を、定着ローラの突出量及び凹み量よりも大きくしている。1つは、定着ローラの表面温度の問題であり、もう1つは、記録媒体の搬送速度分布の問題である。
まず、定着ローラの表面温度の問題について説明する。本発明と反対に、定着ローラの突出量及び凹み量を、押圧部材の突出量及び凹み量よりも大きくすると、定着ローラの表面の凹凸が大きくなるのに伴い定着ローラが厚くなるため、ウォームアップ等に要する加熱時間が長くなってしまう。さらに、定着ローラの表面の凹凸が大きくなるほど、定着ローラの軸方向に渡って表面温度を均一に維持することが困難となるため、定着ローラの表面温度のばらつきが大きくなり、画像の光沢ムラ等の不具合が生じる虞もある。この場合、定着ローラの厚い部分における発熱体の発熱量を大きくし、薄い部分における発熱量を小さくすることによって、定着ローラの表面温度を均一に維持することも可能であるが、発熱量が大きい箇所では定着ローラの熱劣化を招く虞がある。一方、押圧部材は加熱ベルトを介して定着ローラから熱が伝達されるため、押圧部材の凹凸(凸面部と凹面部)を大きくして厚くなっても、上記のような問題は生じない。
次に、記録媒体の搬送速度分布の問題について説明する。本発明と反対に、定着ローラの突出量及び凹み量を、押圧部材の突出量及び凹み量よりも大きくすると、正クラウン部と逆クラウンとの間で周速度が大きく異なるようになるため、局部的に記録媒体の搬送速度差が大きくなる。その結果、特に薄い記録媒体を搬送する場合、搬送速度差が大きい部分においてシワが発生する虞がある。一方、押圧部材は回転しないため、押圧部材の突出量と凹み量を大きくしても上記のような搬送速度分布の問題は生じない。
従って、本発明は、上記のような問題を生じないように、押圧部材の突出量及び凹み量を、定着ローラの突出量及び凹み量よりも大きくしている。これにより、上記位置ずれによる噛み合わせ誤差を吸収して、記録媒体のシワを効果的に防止することができると共に、光沢ムラや加熱時間の長期化等の不具合を抑制することが可能となる。
請求項2の発明は、請求項1に記載の定着装置において、前記定着ローラにおいて、前記基準線が定着ローラの軸線に対して略平行を成すストレート状に形成されると共に、前記押圧部材において、前記基準線が前記定着ニップの中央部に対応する箇所で前記定着ローラ側へ最も大きく突出する凸状に形成されたものである。
上記のように形成した押圧部材を定着ローラに圧接させることにより、中央部における押圧部材の押圧力を端部における押圧力よりも大きくすることが可能である。これにより、記録媒体の搬送速度を中央部側よりも端部側において速くすることができ、搬送される記録媒体のシワの発生を防止できる。
上述のように、本発明は、押圧部材の基準線を長手方向中央部で最も大きく突出する凸状に形成し、定着ローラの基準線をストレート状に形成している。また、これと反対に、押圧部材の基準線をストレート状に形成し、定着ローラの基準線を軸方向中央部で最も突出する凸状に形成することによっても、押圧部材の中央部の押圧力を端部の押圧力よりも大きくすることが可能である。しかし、以下の2つの理由から、本発明では、定着ローラの基準線をストレート状に形成している。1つは、定着ローラの表面温度の問題であり、もう1つは、記録媒体の搬送速度分布の問題である。
まず、定着ローラの表面温度の問題について説明する。本発明と反対に、定着ローラの基準線を軸方向中央部で最も突出する凸状に形成すると、定着ローラの厚さが軸方向に渡って大きく変化するため、定着ローラの表面温度を軸方向に渡って均一に維持することが困難となる。その結果、定着ローラの表面温度のばらつきが大きくなると、画像の光沢ムラ等の不具合が生じる虞がある。また、定着ローラの表面温度を均一に維持して光沢ムラ等を抑制するために、定着ローラの厚い部分における発熱体の発熱量を大きくし、薄い部分における発熱量を小さくすることも考えられるが、このようにすると、発熱量が大きい箇所において定着ローラが熱劣化する虞がある。また、定着ローラの基準線を凸状に形成すると、特に定着ローラの中央部において厚くなるため、中央部における発熱体からの熱の伝達が遅くなり、ウォームアップ等に要する加熱時間が長くなってしまうことも考えられる。一方、押圧部材は加圧ベルトを介して定着ローラから熱が伝達されるため、定着ローラの表面温度管理ができていれば、押圧部材の基準線を凸状に形成しても上記表面温度のばらつきが大きくなる不具合はない。
次に、記録媒体の搬送速度分布の問題について説明する。本発明と反対に、定着ローラの基準線を軸方向中央部で最も突出する凸状に形成すると、定着ローラの軸方向中央部において径が大きくなるため、中央部の周速度が端部の周速度よりも速くなる。その結果、記録媒体の搬送速度を中央部側よりも端部側において速くすることができないため、記録媒体のシワが発生する虞がある。一方、押圧部材は回転しないため、押圧部材の基準線を凸状に形成しても上記のような搬送速度分布の問題は生じない。
従って、本発明は、上記のような問題を生じないように、押圧部材の基準線を凸状に形成すると共に、定着ローラの基準線をストレート状に形成することによって、記録媒体のシワを効果的に防止しつつ、光沢ムラや加熱時間の長期化等の不具合を抑制するようにしている。
請求項の発明は、請求項1又は2に記載の定着装置において、前記押圧部材における前記基準線に対しての前記凸面部の頂部の突出量と前記凹面部の底部の凹み量を、前記定着ニップの中央部に対応した箇所から端部に対応した箇所へ小さくなるように構成したものである。
本発明では、中央部において押圧部材の押圧力を大きくしているため、中央部における凸面部と凹面部の変形が大きくなる。そのため、中央部において押圧部材の凸面部の突出量と凹面部の凹み量を大きくすることにより、大きい押圧力であっても定着ニップを十分に湾曲させて形成することができ、記録媒体の良好な分離性を確保することが可能である。一方、端部では押圧部材の押圧力を小さくしているため、端部における凸面部と凹面部の変形は小さい。そのため、端部において押圧部材の凸面部の突出量と凹面部の凹み量を小さくすることにより、小さい押圧力であっても上記の噛み合わせ誤差を吸収することができ、定着不良やシワの無い良好な画像を提供することが可能となる。
請求項の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の定着装置において、前記定着ローラにおける前記基準線に対しての前記正クラウン部の頂部の突出量と前記逆クラウン部の底部の凹み量を、前記定着ニップの中央部に対応した箇所から端部に対応した箇所へ小さくなるように構成したものである。
中央部において定着ローラの正クラウン部の突出量と逆クラウン部の凹み量を大きくすることにより、上記請求項と同様に、大きい押圧力であっても定着ニップを十分に湾曲させて形成することができ、記録媒体の良好な分離性を確保することが可能である。一方、端部において定着ローラの正クラウン部の突出量と逆クラウン部の凹み量を小さくすることにより、上記請求項と同様に、小さい押圧力であっても噛み合わせ誤差を吸収することができ、定着不良やシワの無い良好な画像を提供することが可能となる。
請求項の発明は、請求項1からのいずれか1項に記載の定着装置において、前記押圧部材を支持する第1支持部材と、前記付勢手段からの付勢力を受けると共に前記第1支持部材を支持する第2支持部材を備え、前記第1支持部材は前記定着ニップの中央部に対応する箇所で前記第2支持部材からの荷重を受けるように構成されたものである。
中央部において第1支持部材が第2支持部材から荷重を受けることにより、第1支持部材に支持された押圧部材の荷重点も中央部に対応した箇所となる。このように、押圧部材の荷重点を中央部に対応した箇所とすることによっても、押圧部材の押圧力を端部よりも中央部において大きくすることができる。これにより、上記と同様に、記録媒体の搬送速度を中央部側よりも端部側において速くすることができ、搬送される記録媒体のシワの発生を防止することが可能となる。
請求項の発明は、請求項に記載の定着装置において、前記第1支持部材は、前記第2支持部材に対して前記荷重を受ける箇所を中心に回動可能に支持されたものである。
第1支持部材が荷重を受ける箇所を中心に回動可能に支持されていることにより、定着ローラの振れなどによって第1支持部材が回動しても、押圧部材の荷重点は常に中央部となる。これにより、定着ローラへの押圧部材の圧力分布は、中央部において大きく端部において小さくなるよう一定に保たれるため、シワの発生の防止効果を安定して発揮することが可能となる。
請求項の発明は、請求項に記載の定着装置において、前記第1支持部材と前記第2支持部材は、前記定着ニップの中央部に対応する箇所に配設したピンを介して連結され、前記第1支持部材は前記ピンを中心に回動可能に構成されたものである。
この場合、第1支持部材はピンを介して第2支持部材から荷重を受けるため、第1支持部材に支持された押圧部材の荷重点も、そのピンを配設した位置に対応する中央部となる。これにより、押圧部材の押圧力を端部よりも中央部において大きくすることができ、搬送される記録媒体のシワの発生を防止することが可能となる。また、第1支持部材はピンを中心に回動可能に構成されているため、第1支持部材が回動しても、押圧部材の荷重点は常に中央部となる。これにより、定着ローラへの押圧部材の圧力分布は、中央部において大きく端部において小さくなるよう一定に保たれるため、シワの発生の防止効果を安定して発揮することが可能となる。
請求項の発明は、請求項に記載の定着装置において、前記第2支持部材は、前記定着ニップの中央部に対応する箇所に前記第1支持部材に当接可能な突起部を有し、当該突起部と前記第1支持部材が当接した当接部を中心に、前記第1支持部材を回動可能に構成したものである。
この場合、第1支持部材は突起部を介して第2支持部材から荷重を受けるため、第1支持部材に支持された押圧部材の荷重点も、その突起部を配設した位置に対応する中央部となる。これにより、押圧部材の押圧力を端部よりも中央部において大きくすることができ、搬送される記録媒体のシワの発生を防止することが可能となる。また、第1支持部材は突起部との当接部を中心に回動可能に構成されているため、第1支持部材が回動しても、押圧部材の荷重点は常に中央部となる。これにより、定着ローラへの押圧部材の圧力分布は、中央部において大きく端部において小さくなるよう一定に保たれるため、シワの発生の防止効果を安定して発揮することが可能となる。
請求項の発明は、請求項に記載の定着装置において、前記第1支持部材は、前記定着ニップの中央部に対応する箇所に前記第2支持部材に当接可能な突起部を有し、当該突起部と前記第2支持部材が当接した当接部を中心に、前記第1支持部材を回動可能に構成したものである。
この場合、第1支持部材は突起部を介して第2支持部材から荷重を受けるため、第1支持部材に支持された押圧部材の荷重点も、その突起部を配設した位置に対応する中央部となる。これにより、押圧部材の押圧力を端部よりも中央部において大きくすることができ、搬送される記録媒体のシワの発生を防止することが可能となる。また、第1支持部材は突起部と第2支持部材との当接部を中心に回動可能に構成されているため、第1支持部材が回動しても、押圧部材の荷重点は常に中央部となる。これにより、定着ローラへの押圧部材の圧力分布は、中央部において大きく端部において小さくなるよう一定に保たれるため、シワの発生の防止効果を安定して発揮することが可能となる。
請求項10の発明は、請求項1からのいずれか1項に記載の定着装置において、前記押圧部材を、前記定着ローラよりも軟らかい弾性体によって構成したものである。
本発明の構成では、上述のように押圧部材の押圧力を中央部において大きくしているが、押圧部材を定着ローラよりも軟らかくすることによって、定着ローラが押圧部材から押圧力を受けても定着ローラはほとんど歪むことがない。このため、定着ローラの軸方向に渡る周速度は変化せず、定着ローラによる記録媒体の搬送に影響を与えないので、安定した搬送性を維持することができる。また、押圧部材により押圧される定着ローラの変形を小さくし、定着ローラの表面の永久歪みの発生を防止することができる。これにより、定着ローラに永久歪みが発生することによる記録媒体の搬送速度のばらつきを抑制することができ、その結果、記録媒体のシワの発生を抑制することが可能となる。
請求項11の発明は、請求項1から10のいずれか1項に記載の定着装置において、前記押圧部材の押圧面を、前記定着ローラの外周面に沿って凹状に形成したものである。
押圧部材の押圧面を定着ローラの外周面に沿って凹状に形成したことにより、押圧部材の押圧力が中央部と端部とで異なっても、定着ニップの幅を一定の幅に確保することができ、良好な定着性を確保することが可能である。
請求項12の発明は、請求項1から11のいずれか1項に記載の定着装置を備えた画像形成装置である。
本発明の定着装置を画像形成装置に搭載可能である。
本発明によれば、記録媒体を定着ニップから搬出する際に、記録媒体の見かけ上の剛性を向上させることができるので、記録媒体が定着ローラに巻き付くことを抑制することができる。これにより、記録媒体がジャム化する等の不具合を抑制することができ、信頼性の高い定着装置及び画像形成装置を提供することができる。また、本発明は、従来の定着装置のように分離爪や分離ローラを配設しなくても、記録媒体の分離性を向上させることが可能であるので、小型化や低コスト化を図ることができる。さらに、本発明は、記録媒体にシワが発生することも防止することができ、良好な画像形成を行うことが可能である。
本発明のカラー画像形成装置の全体構成を示す概略図である。 本発明の実施例1に係る定着装置の概略断面図である。 定着ローラの斜視図である。 押圧部材及び支持部材の分解斜視図である。 (A)は定着ローラの断面図、(B)は押圧部材及び支持部材の断面図である。 本発明の実施例2に係る押圧部材及び支持部材の断面図である。 本発明の実施例3に係る押圧部材及び支持部材の分解斜視図である。 本発明の実施例4に係る押圧部材及び支持部材の分解斜視図である。 本発明の作用を説明するための図である。 本発明と比較例におけるシワ防止効果の評価結果を示す図である。 記録用紙の見かけ上の剛性の測定方法を説明するための図である。 定着ニップの湾曲数と記録用紙の見かけ上の剛性との関係を示すグラフである。
図1は、本発明に係るカラー画像形成装置を示す概略構成図である。
図1に示すように、このカラー画像形成装置の中央部には、中間転写装置1が配置されている。中間転写装置1の周囲には、感光装置2、転写装置3、用紙剥離手段4、中間転写装置清掃手段5が配置されている。また、感光装置2の周囲には、帯電器6、感光体清掃手段7、残像除去手段8が配置されている。この形態例では、4色の異なる色の微少着色粉体であるトナーを封入した現像装置9K、9Y、9M、9Cが重ねて配置されており、その下方には露光手段10、また更にその下方には記録媒体としての記録用紙を溜めておく用紙保持手段11、用紙供給装置12が配置されている。カラー画像形成装置の上部には、定着装置20、用紙排出装置13が配置されている。
このような構成のカラー画像形成装置において、帯電器6は感光装置2の表面を一様に帯電させる。次にパソコン、イメージスキャナ等による画像、文字の情報を露光手段10によりドット単位で露光することにより転送し、感光装置2の表面に静電潜像を形成させる。その後、現像装置9K、9Y、9M、9Cによって静電潜像にトナーが供給されることにより、静電潜像はトナー画像として可視化(現像)され、第一転写位置T1へ搬送される。第一転写位置T1では、図示しない電源から供給される感光装置2と中間転写装置1との電位差により、トナー画像が中間転写装置1の表面へ転写される。第一転写位置T1を通過した後、感光装置2の表面は残像除去手段8による光照射で電位を一定以下に落とされ、静電潜像が消去され、また、感光体清掃手段7により第一転写位置T1にて転写されずに残留した表面の残トナーが清掃され、次のトナー画像の形成が可能な状態になる。上記工程を各現像装置9K〜9Cにおいて行うことにより、中間転写装置1の表面には、画像、文字の情報に見合うトナー画像が形成される。その後、トナー画像は第二転写位置T2で転写装置3によって、用紙供給装置12により用紙保持手段11から供給された記録用紙に転写される。トナー画像を転写された記録用紙は、用紙剥離手段4により中間転写装置1より剥離され、定着装置20に運ばれ、トナー画像を記録用紙に定着し、用紙排出装置13にて排出される。
以上の説明は、記録用紙上にフルカラー画像を形成するときの画像形成動作であるが、4つの現像装置9K、9Y、9M、9Cのいずれか1つを使用して単色のトナー画像を形成したり、2つ又は3つの現像装置を使用して、2色又は3色のトナー画像を形成したりすることも可能である。
次に、図2〜図9に基づいて、本発明の特徴部分である上記定着装置の構成について説明する。なお、図2〜図9において、同一の符号は同じ部材又は部分を示す。
図2は、本発明の実施例1に係る定着装置の概略断面図である。
図2に示すように、この定着装置20は、内部に発熱体としてのヒータ31を配設した定着ローラ21と、無端状の加圧ベルト22と、加圧ベルト22を定着ローラ21側に押圧する押圧部材23と、その押圧部材23を支持する支持部材24と、支持部材24を付勢する付勢手段としてのバネ25と、定着ローラ21の表面温度を検知する温度検知手段としての接触式サーミスタ26と、一対の入口ガイド27,28と、一対の出口ガイド29,30等を備える。
定着ローラ21は、厚さ0.5mmのパイプ状の鋼製の芯金21aの上に、厚さ0.8mm、JIS硬度20度のシリコーンゴム層21bで被覆された外径26.6mmの弾性ローラであり、その表面にはトナーとの離型性を確保するため厚さ30μmのPFA(四弗化エチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)が被覆されている。
この実施例では、押圧部材23としてJIS硬度30度で厚さ(長手方向中央部の最大厚さ)4mmのシリコーンゴムを用いている。このため、定着ローラ21のシリコーンゴム層の厚さ(0.8mm)よりも、ゴム厚さが厚い分、ゴムが圧縮変形しやすく、押圧部材23のシリコーンゴムがより変形しやすい構成となっている。押圧部材23は定着ローラ21の表面を構成するシリコーンゴム層21bよりも軟らかい弾性体によって構成されることが好ましい。
上記バネ25による付勢力は、支持部材24を介して押圧部材23に付与されるようになっている。そのバネ25の付勢力を受けて押圧部材23が加圧ベルト22の内周面を押圧することによって、加圧ベルト22は定着ローラ21に対し圧接されている。また、押圧部材23の定着ローラ21に対向する押圧面23aは、定着ローラ21の外周面に沿って凹状に形成されている。これにより、加圧ベルト22は定着ローラ21に対して巻き付き角度θで圧接し、加圧ベルト22と定着ローラ21との圧接箇所において幅hの定着ニップNが形成されている。従って、本発明は、押圧面がフラット形状の場合に比べて、定着ローラ21が小径であっても定着ニップNの幅hを十分に確保できるため、定着装置の小型化が図れ、高速定着も可能となっている。なお、本実施例に係る定着装置では、定着ニップNの幅h=11mm、巻き付き角度θ=47度で、定着速度200mm/secでトナーを定着することが可能である。
定着ローラ21は、図示しない駆動源によって図の矢印Aの方向に回転駆動するように構成されている。この定着ローラ21の回転駆動によって、加圧ベルト22は図の矢印Bの方向に従動回転するようになっている。また、加圧ベルト22は、厚さ80μm、内径30mmの円周に相当する長さのポリイミドベルトであり、その外周側表面にはトナーとの離径性を確保するため、厚さ30μmのPFAが被覆されている。
本発明に係る定着装置によって画像の定着を行う場合は、図2において、ヒータ31を発熱させて、図示しない制御装置がサーミスタ26の検知温度に基づいてヒータ31の発熱量を制御し、定着ローラ21の表面温度が所定の温度となるようにする。そして、矢印A方向に回転する定着ローラ21と、矢印B方向に従動回転する加圧ベルト22との間に、未定着のトナー画像Tが形成された記録用紙Pを侵入させ、定着ニップNにおいて記録用紙Pを加熱及び加圧して、記録用紙P上の未定着トナー画像Tを記録用紙Pに定着させる。
以下、定着ローラ21、押圧部材23及び支持部材24の構成について詳しく説明する。なお、以下の実施例において、定着ローラ21の軸方向の中央部及び端部、押圧部材23及び支持部材24の長手方向の中央部及び端部は、それぞれ、上記定着ニップNの長手方向の中央部及び端部に一致しているが、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば、これらは必ずしも一致していなくてもよい。
図3は、定着ローラ21の斜視図である。
図3に示すように、定着ローラ21は、軸方向に渡ってシリコーンゴム層21bの厚さを異ならせてあり、定着ローラ21の外周面が波打つように形成されている。すなわち、定着ローラ21は、外周面が正クラウン状に形成された正クラウン部C1と、外周面が逆クラウン状に形成された逆クラウン部C2を軸方向に交互に有する。なお、上記「正クラウン状」とは軸方向の両端へ向かってローラの径が小さくなる形状のことをいい、上記「逆クラウン状」とは軸方向の両端へ向かってローラの径が大きくなる形状のことをいう。
図4は、押圧部材23及び支持部材24の分解斜視図である。
図4に示すように、支持部材24は、押圧部材23を固着して支持する第1支持部材32と、第1支持部材32を支持する第2支持部材33と、第1支持部材32と第2支持部材33を連結するピン34を有する。第1支持部材32と第2支持部材33は、それぞれ長手方向に直交する断面がコ字形に形成されており、各支持部材32,33の長手方向中央部には、ピン34を挿通するための挿通孔35〜38が形成されている。この実施例では、第1支持部材32が第2支持部材33より大きなコの字型断面をしており、第2支持部材33の一部が第1支持部材32の内側に収まる構造になっている。第1支持部材32と第2支持部材33をピン34で連結するには、各支持部材32,33の開口部を互いに向き合うようにして、第2支持部材33を第1支持部材32内に収容した状態で、挿通孔35〜39にピン34を挿通させる。また、ピン34の一端部には、挿通孔35〜38からピン34が脱落するのを防止する止め輪39が取り付けられている(図2参照)。このように、第1支持部材32と第2支持部材33とをピン34を介して連結することにより、第1支持部材32は第1支持部材32に対してピン34を中心に回動可能となっている。
また、上記押圧部材23の押圧面23aは、長手方向に渡って波打つように形成されている。すなわち、押圧部材23は、凸状に形成された凸面部D1と、凹状に形成された凹面部D2を長手方向に交互に有している。
図5において、(A)は定着ローラ21の断面図、(B)は押圧部材23及び支持部材24の断面図である。なお、図5の(A)(B)に示す定着ローラ21及び押圧部材23は、互いに圧接しておらず、押圧力が作用しない状態である。
図5(A)において、符号Qcは正クラウン部C1において最も突出した頂部を示し、符号Ucは逆クラウン部C2において最も凹んだ底部を示す。また、同図において、正クラウン部C1の頂部Qcと逆クラウン部C2の底部Ucとの直径方向(厚さ方向)の中間位置を通る仮想線L(図の二点鎖線)を基準線と呼称すると、この基準線Lは定着ローラ21の軸線(図示省略)に対して略平行を成すストレート状に形成されている。
ここで、「略平行を成すストレート状」とは、シリコーンゴム層の研磨精度から円筒度0.1mm以下としている。また、ここでいう「円筒度」とは、定着ローラ21の基準線Lにおける円筒度であり、以下のように測定したもので定義する。まず、定着ローラ21を周方向に所定数に等分し(例えば3〜16等分し)、それぞれの軸方向に凹凸起伏形状(正クラウン部と逆クラウン部)をレーザ変位計又は触針計等の変位測定装置で測定する。その測定した形状のプロファイルから、各凸部(正クラウン部)の頂部と各凹部(逆クラウン部)の底部との直径方向の中間位置を特定し、その中間位置を軸方向に結んだ線を周方向のある点における軸方向の基準線形状とする。その軸方向の基準線形状を定着ローラ21の周方向に上記所定数等分(3〜16等分)で測定することによって得られる形状が、定着ローラ21の基準線Lの円筒形状と定義する。従って、円筒度0.1mm以下とは、上記測定によって得られる定着ローラ21の基準線Lの円筒形状が、互いに半径距離0.1mmだけ離れた同軸の2つの円筒の間にあることを意味する。
また、図5(A)において、基準線Lに対する正クラウン部C1の頂部Qcの突出量と逆クラウン部C2の底部Ucの凹み量を、図中の符号δf0〜δf3で示すと、これらの突出量及び凹み量δf0〜δf3は、δf0>δf1>δf2>δf3の関係となっている。つまり、これらの突出量及び凹み量は、定着ローラ21の軸方向中央部側から軸方向端部側へ小さくなるように設定されている。なお、この実施例では、定着ローラ21は軸方向中央部に対して対称に構成されているため、対称位置にある頂部Qc又は底部Ucの突出量又は凹み量は同じ値となるため、同じ符号で示している。
次に、図5(B)において、符号Qdは正クラウン部D1において最も突出した頂部を示し、符号Udは逆クラウン部D2において最も凹んだ底部を示す。また、同図において、凸面部D1の頂部Qdと凹面部D2の底部Udとの厚さ方向の中間位置を通る仮想線M(図の二点鎖線)を基準線と呼称すると、この基準線Mは、長手方向中央部で定着ローラ21側へ最も大きく突出する凸状に形成されている。つまり、押圧部材23の長手方向中央部の厚さtpmは、長手方向端部の厚さtpeよりも厚く形成されている。この場合、長手方向中央部に凸面部D1の頂部Qdを配設することで、長手方向中央部において押圧部材23の厚さが最も厚くなるようにしている。なお、押圧部材23の上記「厚さ方向」とは、記録用紙の搬送面に対して直交する方向をいう。
また、図5(B)において、基準線Mに対する凸面部D1の頂部Qdの突出量と凹面部D2の底部Udの凹み量を、図中の符号δp0〜δp3で示すと、これらの突出量及び凹み量δp0〜δp3は、δp0>δp1>δp2>δp3の関係となっている。つまり、突出量及び凹み量は、押圧部材23の長手方向中央部側から長手方向端部側へ小さくなるように設定されている。なお、この実施例では、押圧部材23は長手方向中央部に対して対称に構成されているため、対称位置にある頂部Qd又は底部Udの突出量又は凹み量は同じ値となるため、同じ符号で示している。また、図5(B)に示す実施例では、最も大きく突出した凸面部D1を、1つだけ押圧部材23の中央部に配設しているが、押圧部材23の中央部及びその近傍に、最も大きく突出した(同じ突出量の)凸面部D1を2つ以上並べて配設してもよい。
押圧部材23によって定着ローラ21を押圧する場合は、定着ローラ21の正クラウン部C1と押圧部材23の凹面部D2を対応させると共に、定着ローラ21の逆クラウン部C2と押圧部材23の凸面部D1を対応させて配置する。つまり、押圧部材23と定着ローラ21の互いの凹と凸を対応させて配設する。
また、図5(A)(B)に示すように、押圧部材23の突出量及び凹み量δp0〜δp3と、定着ローラ21の突出量及び凹み量量δf0〜δf3との関係は、δp0>δf0、δp1>δf1、δp2>δf2、δp3>δf3となっている。すなわち、凸面部D1及び凹面部D2の突出量及び凹み量δp0〜δp3は、対応して配設される正クラウン部C1及び逆クラウン部C2の突出量及び凹み量δf0〜δf3よりも大きくなるように構成されている。
また、図5(B)に示すように、第2支持部材33の長手方向両端部に、それぞれバネ25が配設されている。従って、第2支持部材33はその両端部において一対のバネ25からの付勢力を受ける。これに対し、第1支持部材32は軸方向中央部に配設されたピン34を介して第2支持部材33から荷重Gを受けるようになっている。
図6に本発明の実施例2に係る定着装置の要部を示す。
図6に示すように、本発明の実施例2においても、上記実施例1と同様に、押圧部材23において、凸面部D1の頂部Qdと凹面部D2の底部Udとの厚さ方向の中間位置を通る基準線Mを、長手方向中央部で最も大きく突出する凸状に形成している。ただし、この場合は、上記実施例1と異なり、第1支持部材32をストレートの状態から長手方向中央部において寸法δだけ凸形状に曲げ加工することによって、前記基準線Mを凸状に形成している。一方、基準線Mの厚さt(又は基準線Mと第1支持部材32との距離)は長手方向に渡って一定となるようにしている。なお、本発明の実施例2において、凸面部D1及び凹面部D2の突出量及び凹み量δp0〜δp3は、実施例1と同様に、押圧部材23の長手方向中央部側から長手方向端部側へ小さくなるように設定されている(δp0>δp1>δp2>δp3)。
図7に本発明の実施例3に係る定着装置の要部を示す。
本発明の実施例3では、第1支持部材32と第2支持部材33との支持構造が、上記実施例1と異なる。具体的には、図7に示すように、第2支持部材33の長手方向中央部に、第1支持部材32側へ突出した円弧状又は弧状の突起部40が形成されており、この突起部40を第1支持部材32へ対向させて、第2支持部材33を第1支持部材32内に収容して組み付けるようになっている。このように第2支持部材33を第1支持部材32内に収容して組み付け、図示しない付勢手段によって第2支持部材33が第1支持部材32側へ付勢されることにより、突起部40が第1支持部材32の長手方向中央部に当接するため、第1支持部材32は中央部において突起部40から荷重を受けるようになっている。また、第1支持部材32と第2支持部材33とを組み付けた状態で、第1支持部材32は突起部40との当接部を中心に回動可能に構成される。
以上のように、本発明の実施例3は、第2支持部材33の突起部40を第1支持部材32に当接させることによって、第1支持部材32に対する押圧と回動の自由を実現している。従って、本発明の実施例3は、上記本発明の実施例1のようなピン34を設ける必要がないので、部品点数の削減と低コスト化を図れる。
図8に本発明の実施例4に係る定着装置の要部を示す。
図7に示す上記実施例3では、第2支持部材33に突起部40を設けたが、図8に示す実施例4では、第1支持部材32の長手方向中央部に、第2支持部材33側へ突出した円弧状又は弧状の突起部41を設けている。また、この実施例4では、第2支持部材33が第1支持部材32より大きなコの字型断面をしており、第1支持部材32の一部が第2支持部材33の内側に収まる構造になっている。第1支持部材32を第2支持部材33内に収容して組み付けた状態で、図示しない付勢手段によって第2支持部材33が第1支持部材32側へ付勢されることにより、突起部41が第2支持部材33に当接する。このように組み付けた状態で、第1支持部材32は、突起部41と第2支持部材33との当接部において荷重を受けると共にその当接部を中心に回動可能となる。
なお、上述の本発明の実施例2〜4において、上述の構成以外は本発明の実施例1の構成と同様であるので説明を省略する。
また、第1支持部材32及び第2支持部材33の少なくとも一方の断面形状を、コの字型とすれば、第1支持部材32又は第2支持部材33の製作が容易で、小型、軽量化にも適しており、押圧力に対する強度も確保しやすくなる。第1支持部材32及び第2支持部材33の好ましい形態としては、その他にも、長手方向に対する垂直断面の形状をロの字型、T字型、I字型、M字型、U字型、中空円型などにしてもよい。さらに、図7と図8に示す実施例に、図6に示す曲げ加工した第1支持部材32の構成を適用することも可能である。
以下、本発明の作用・効果について説明する。
上述のように本発明に係る定着装置は、押圧部材23と定着ローラ21の互いの凹と凸を対応させて配設し、その状態で加圧ベルト22を定着ローラ21に圧接させている。これにより、押圧部材23と定着ローラ21の間に挟まれた加圧ベルト22は、その挟まれた箇所において湾曲されるため、定着ニップNも波打つように湾曲して形成される。
そして、画像の定着処理を行う際、定着ニップNに記録用紙を通過させると、記録用紙は定着ニップNにおいて波打つように湾曲された状態で搬送される。このように、定着ニップNにおいて記録用紙を湾曲させることにより、記録用紙の見かけ上の剛性を向上させて定着ニップNから搬出することができる。これにより、記録用紙を定着ローラ21に巻き付くことなく搬出することが可能となるので、記録用紙の分離性が向上することとなる。
しかしながら、記録用紙を湾曲させながら搬送する場合、記録用紙にシワが発生する虞がある。
以下、押圧部材23と定着ローラ21の圧力分布と紙シワの発生の関係について、図9を用いて説明する。図9に示す各矢印は以下のとおりである。矢印P1、P2、P3は、押圧部材23における定着ローラ21に対する押圧力である。矢印F1、F2、F3は、定着ローラ21の回転速度Aの回転駆動によって発生する加圧ベルト22との定着ニップNにおける定着ローラ21の軸方向に渡る搬送力である。矢印R1、R2、R3は、押圧部材23の押圧力P1、P2、P3によって発生する加圧ベルト22の内面の摩擦負荷抵抗力である。矢印Vは、加圧ベルト22の幅方向に渡るの速度分布を示す。ここで、上記各矢印の符号に付く数字は軸方向又は長手方向の位置を示しており、数字1,3は両端部、数字2は中央部を表している。
一般に、記録用紙に回転するゴムローラを押し付けて搬送する場合、記録用紙の搬送速度は、ゴムローラの弾性変形量、すなわち押し付け荷重に依存して速度が速くなることが知られている(非特許文献1参照)。そのため、定着ニップNの幅hが定着ローラ21の表面の弾性変形によって形成される場合には、加圧ベルト22は定着ローラ21の弾性変形量に依存した速度で搬送される。しかしながら、この実施例では、定着ニップNの幅hは、表面が定着ローラ21の外周面に沿って密着するように凹状の湾曲をしている押圧部材23によって形成されており、さらに押圧部材23が柔らかく、押圧部材23の押圧によって生じる押圧部材23の弾性変形の方が定着ローラ21の弾性変形よりも大きいことから、加圧ベルト22の定着ローラ21から伝達される移動速度Aは、定着ローラ21の弾性変形による影響は小さく、ほぼ定着ローラ21の周速、すなわち定着ローラ21の半径に対応した速度となる。
一方、加圧ベルト22には、定着ローラ21と接することで定着ローラ21の回転速度Aによって搬送力F1〜F3が作用する反面、押圧部材23と接する加圧ベルト22の内周面には押圧部材23の押圧力P1〜P3によって摩擦負荷抵抗力R1〜R3が作用している。そのため、加圧ベルト22の搬送速度Vは、上述した定着ローラ21から伝達される回転速度Aのほかに、摩擦負荷抵抗力R1〜R3に比例する影響がある。すなわち、加圧ベルト22の搬送速度Vは、定着ローラ21の回転速度Aから押圧部材23の摩擦負荷抵抗R1〜R3による速度減少が発生する。この摩擦負荷抵抗力R1〜R3は、押圧部材23と加圧ベルト22の内周面との摩擦係数が一定とすると、押圧部材23の押圧力P1〜P3に比例して大きくなる。
本発明の各実施例では、押圧部材23の基準線Mを長手方向中央部で最も大きく突出する凸状に形成し、定着ローラ21の基準線Lをストレート状に形成しているので(図5(B)参照)、押圧部材23の中央部の押圧力P2は、端部の押圧力P1,P3よりも大きくなる。言い換えれば、定着ローラに21対する押圧部材23の押圧力が、定着ニップNの端部よりも中央部において大きくなる。その結果、中央部における摩擦負荷抵抗力R2が端部における摩擦負荷抵抗力R1,R3よりも大きくなるため、中央部での加圧ベルト22の速度V2は、両端の速度V1,V3よりも遅くなる。言い換えれば両端の速度V1,V3が中央の速度V2よりも相対的に速くなる。これにより、記録用紙の搬送速度分布も加圧ベルト22の搬送速度分布Vに倣うことから、搬送される記録用紙のシワの発生が防止できる。
次に、図5(B)に示す押圧部材23の基準線Mの突出量αの設定方法について説明する。上述の図9において、定着ローラ21は、図示していない画像形成装置のフレームに両端が軸受け機構等により支持されており、押圧部材23の押し付けによって定着ローラ21の表面は、中央部が凹にたわむことになる。なお、図9では、定着ローラ21の表面のたわみは誇張して表している。この定着ローラ21のたわみ量が大きくなるほど、中央部での押圧力P2は低下することとなり、その結果、中央部の用紙搬送速度が速くなり紙しわが発生しやすくなる。特に、小型化による小径の定着ローラを用いる定着装置では、芯金の剛性が低下するため、定着ローラのたわみによる紙しわの発生が顕著となる。従って、本発明では、押圧部材23を中央部で最も大きく突出する凸状に形成することによって、定着ローラ21のたわみ分を補償して中央部の押圧力P2が大きくなるようにして紙シワの発生を防止している。具体的には、押圧部材23における基準線Mの突出量と押圧部材23自体のたわみ量の合計が、定着ローラ21のたわみ量よりも多くすることで紙シワの発生が防止できる。ただし、基準線Mの突出量を大きくしすぎると、記録用紙の両端部で押圧部材23の押圧力が低下し、その結果トナーが十分に定着できなくなるという不具合が発生する恐れがある。基準線Mの突出量と押圧部材23自体のたわみ量との合計の適正範囲としては、定着ローラ21のたわみ量に対して、0.05〜0.2mm大きくすることが望ましく、より好ましくは0.1mm程度大きくするのが良い。また、この場合の中央部と端部の押圧力の比は、中央部が端部の1.2〜4倍、好ましくは2〜3倍の押圧力となることが望ましい。
この実施例では、定着ローラ21の芯金の外径0.25mm、芯金の肉厚0.5mm、芯金材質が鉄であり、押圧部材23の押し付け荷重が392Nであり、定着ローラ21のたわみは0.2mmである。これに対して、第1支持部材32がたわむことによる押圧部材23のたわみが0.1mmであることから、押圧部材23の基準線Mの突出量は0.2mmとしている。結果として、この実施例では、基準線Mの突出量と押圧部材23自体のたわみ量との合計は、0.3mmとなり、定着ローラ21のたわみ0.2mmとの差は0.1mmと適正な範囲にある。
また、上記本発明の実施例1では、第1支持部材32は中央部に配設したピン34を介して第2支持部材33から荷重Gを受けるようになっている(図5(B)参照)。このため、第1支持部材32に支持された押圧部材23の荷重点も、その長手方向の中央部となる。従って、本発明は、上述した押圧部材23の基準線Mを中央部において凸状に形成したことによる効果の他に、押圧部材23の荷重点が長手方向中央部となる加圧構造によっても、押圧部材23の中央部の押圧力P2を、端部の押圧力P1,P3よりも大きくすることができる。これによっても、上記と同様に、中央部における摩擦負荷抵抗力R2が端部における摩擦負荷抵抗力R1,R3よりも大きくすることができ、その結果、中央部での加圧ベルト22の速度V2は、両端の速度V1,V3よりも遅くなるため、搬送される記録用紙のシワの発生が防止できる。
さらに、第1支持部材32がピン34を中心に回動可能となっていることにより、押圧部材23の長手方向における押圧力の分布を安定化させる効果がある。定着ローラ21は、図示しない画像形成装置本体の支持部に支持されているが、定着ローラ21自体の振れや定着ローラ21の回転駆動力によっては画像形成装置本体の支持部に捩れが発生することがある。そうすると、押圧部材23を保持して定着ローラ21へ当接させる第2支持部材33は、相対的に左右に傾くことになる。しかしながら、この実施例では、第2支持部材33が左右に傾いても押圧部材23の荷重点は、ピン34によって常に中央部にあり、その結果、定着ローラ21への押圧部材23の長手方向の圧力分布は、中央部において大きく端部において小さくなるよう一定に保たれることとなる。このようにして、定着ローラ21に対する押圧部材23の長手方向の圧力分布を、常に中央部で大きくなるようにすることができ、記録用紙にシワの発生のない安定した定着装置が実現できる。
また、図7又は8において説明した本発明の実施例3又は4においても、第1支持部材32は長手方向中央部において荷重を受けると共に回動可能となっているため、上記と同様に、押圧部材23の圧力分布を中央部において大きく端部において小さくすると共に、その圧力分布を安定化させる効果を発揮することが可能である。
また、押圧部材23は、定着ローラ21の表面よりも柔らかい弾性体であることが好ましい。このようにすることによって、定着ローラ21が押圧部材23から押圧力を受けても定着ローラ21はほとんど歪むことがない。このため、定着ローラ21の軸方向に渡る周速度は変化せず、定着ローラ21による記録用紙の搬送に影響を与えないので、安定した搬送性を維持することができる。また、押圧部材23により押圧される定着ローラ21の変形を小さくし、定着ローラ21の表面の永久歪みの発生を防止することができる。これにより、定着ローラ21に永久歪みが発生することによる記録用紙の搬送速度のばらつきを抑制することができ、その結果、記録用紙のシワの発生を抑制することが可能となる。
また、上述のように、本発明では、押圧部材23の押圧力が中央部と端部とで異なっているが、押圧部材23の押圧面を定着ローラ21の外周面に沿って凹状に形成したことにより、定着ニップNの幅hを一定の幅に確保することができる。これにより、良好な定着性を確保することが可能である。
上述のように、本発明は、押圧部材23の基準線Mを長手方向中央部で最も大きく突出する凸状に形成し、定着ローラ21の基準線Lをストレート状に形成している。また、これと反対に、押圧部材23の基準線Mをストレート状に形成し、定着ローラ21の基準線Lを軸方向中央部で最も突出する凸状に形成することによっても、押圧部材23の中央部の押圧力を端部の押圧力よりも大きくすることが可能である。しかし、以下の2つの理由から、本発明では、定着ローラ21の基準線Lをストレート状に形成している。1つは、定着ローラの表面温度の問題であり、もう1つは、記録媒体の搬送速度分布の問題である。
まず、定着ローラの表面温度の問題について説明する。本発明と反対に、定着ローラ21の基準線Lを軸方向中央部で最も突出する凸状に形成すると、定着ローラ21の厚さが中央部において厚くなるため、定着ローラ21の表面温度を軸方向に渡って均一に維持することが困難となる。その結果、定着ローラ21の表面温度のばらつきが大きくなると、画像の光沢ムラ等の不具合が生じる虞がある。なお、このような光沢ムラ等の不具合は、定着ローラ21の芯金21aを中央部で厚く形成した場合も生じる虞があるが、シリコーンゴム層21bを中央部で厚く形成した場合の方が顕著となる。また、定着ローラ21の表面温度を均一に維持して光沢ムラ等を抑制するために、定着ローラ21の厚い部分におけるヒータの発熱量を大きくし、薄い部分における発熱量を小さくすることも考えられるが、このようにすると、発熱量が大きい箇所において定着ローラ21のシリコーンゴム層21bの熱劣化を招く虞がある。また、定着ローラ21の基準線Mを凸状に形成すると、特に定着ローラ21の中央部においてシリコーンゴム層21bが厚くなるため、中央部におけるヒータ31からの熱の伝達が遅くなり、ウォームアップ等に要する加熱時間が長くなってしまうことも考えられる。一方、押圧部材23は加圧ベルト22を介して定着ローラ21から熱が伝達されるため、定着ローラ21の表面温度管理ができていれば、押圧部材23の基準線Mを凸状に形成しても上記表面温度のばらつきが大きくなる不具合はない。
次に、記録用紙の搬送速度分布の問題について説明する。本発明と反対に、定着ローラ21の基準線Lを軸方向中央部で最も突出する凸状に形成すると、定着ローラ21の軸方向中央部において径が大きくなるため、中央部の搬送速度(周速度)が端部の搬送速度(周速度)よりも速くなる。その結果、中央部での加圧ベルト22の速度を両端での速度よりも遅くすることができないため、記録用紙にシワが発生する虞がある。一方、押圧部材23は回転しないため、押圧部材23の基準線Mを凸状に形成しても上記のような搬送速度分布の問題は生じない。
従って、本発明は、上記のような問題を生じないように、押圧部材23の基準線Mを凸状に形成すると共に、定着ローラ21の基準線Lをストレート状に形成することによって、記録用紙のシワを効果的に防止しつつ、光沢ムラや加熱時間の長期化等の不具合を抑制するようにしている。
また、本発明では、押圧部材23と定着ローラ21の互いの凹と凸を対応させて押圧することにより、定着ニップNを湾曲させているが、定着ローラ21や押圧部材23の形状誤差や取付誤差等により、互いの凹と凸を完全に一致するように配設することは困難である。定着ローラ21や押圧部材23の形状誤差や取付誤差によって、万が一、定着ニップNに隙間が生じた場合は、定着不良や紙シワ等が発生する虞がある。そのため、本発明では、押圧部材23の凸面部D1及び凹面部D2の突出量及び凹み量δp0〜δp3を、対応する定着ローラ21の正クラウン部C1及び逆クラウン部C2の突出量及び凹み量δf0〜δf3よりも大きくなるようにしている(図5(A)(B)参照)。これにより、定着ローラ21と押圧部材23とを圧接させる際に、互いの凹と凸との間に位置ずれが生じても、凹と凸との噛み合わせ誤差を吸収して、定着ニップNに隙間を生じさせないようにすることができ、定着不良や紙シワの発生を防止することができる。
また、上記位置ずれによる噛み合わせ誤差を吸収するには、上記本発明の実施例とは反対に、定着ローラ21の正クラウン部C1及び逆クラウン部C2の突出量及び凹み量を、押圧部材23の凸面部D1及び凹面部D2の突出量及び凹み量よりも大きくすることによっても実現可能である。しかし、以下の2つの理由から、本発明では、押圧部材23の突出量及び凹み量を、定着ローラ21の突出量及び凹み量よりも大きくしている。1つは、定着ローラの表面温度の問題であり、もう1つは、記録用紙の搬送速度分布の問題である。
まず、定着ローラの表面温度の問題について説明する。本発明と反対に、定着ローラ21の突出量及び凹み量を、押圧部材23の突出量及び凹み量よりも大きくすると、定着ローラ21の表面の凹凸が大きくなるのに伴い定着ローラ21が厚くなるため、ウォームアップ等に要する加熱時間が長くなってしまう。さらに、定着ローラ21の表面の凹凸が大きくなるほど、定着ローラ21の軸方向に渡って表面温度を均一に維持することが困難となるため、定着ローラ21の表面温度のばらつきが大きくなり、画像の光沢ムラ等の不具合が生じる虞もある。この場合、定着ローラ21の厚い部分におけるヒータの発熱量を大きくし、薄い部分における発熱量を小さくすることによって、定着ローラ21の表面温度を均一に維持することも可能であるが、発熱量が大きい箇所ではシリコーンゴム層21bの熱劣化を招く虞がある。一方、押圧部材23は加熱ベルト22を介して定着ローラ21から熱が伝達されるため、押圧部材23の凹凸(凸面部と凹面部)を大きくして厚くなっても、上記のような問題は生じない。
次に、記録用紙の搬送速度分布の問題について説明する。本発明と反対に、定着ローラ21の突出量及び凹み量を、押圧部材23の突出量及び凹み量よりも大きくすると、正クラウン部C1と逆クラウンC2との間で周速度が大きく異なるようになるため、局部的に記録用紙の搬送速度差が大きくなる。その結果、特に薄い記録用紙を搬送する場合、搬送速度差が大きい部分においてシワが発生する虞がある。一方、押圧部材23は回転しないため、押圧部材23の突出量と凹み量を大きくしても上記のような搬送速度分布の問題は生じない。
従って、本発明は、上記のような問題を生じないように、押圧部材23の突出量及び凹み量を、定着ローラ21の突出量及び凹み量よりも大きくしている。これにより、上記位置ずれによる噛み合わせ誤差を吸収して、記録用紙のシワを効果的に防止することができると共に、光沢ムラや加熱時間の長期化等の不具合を抑制することが可能となる。
また、本発明では、押圧部材23の中央部での押圧力を大きくしているため、定着ローラ21と押圧部材23の中央部においてそれぞれの凹凸(正クラウン部C1・逆クラウン部C2・凸面部D1・凹面部D2)の突出量と凹み量が小さいと、定着ローラ21と押圧部材23を圧接させたときに、噛み合わせた凹と凸が大きく弾性変形して潰され、定着ニップNを十分に湾曲させることができない虞がある。そして、定着ニップNを十分に湾曲させることができないと、記録用紙を湾曲させて見かけ上の剛性を向上させる効果が小さくなるため、記録用紙を定着ローラ21から分離させることができなくなる。そのため、本発明は、定着ローラ21と押圧部材23の中央部において凹凸(正クラウン部C1・逆クラウン部C2・凸面部D1・凹面部D2)の突出量と凹み量を大きく設定することにより、凹と凸に大きな押圧力が作用しても、定着ニップNを十分に湾曲させて記録用紙の良好な分離性を確保するようにしている。
一方、押圧部材23の端部では押圧力を小さくしているため、定着ローラ21と押圧部材23の端部においてそれぞれの凹凸(正クラウン部C1・逆クラウン部C2・凸面部D1・凹面部D2)の突出量と凹み量が大きいと、噛み合わせた凹と凸の噛み合わせの誤差が吸収できない虞がある。凹と凸の噛み合わせの誤差が吸収できないと、端部において均一な定着ニップを形成することができず、定着不良や紙シワ等が発生してしまう。そのため、本発明は、定着ローラ21と押圧部材23の端部において凹凸(正クラウン部C1・逆クラウン部C2・凸面部D1・凹面部D2)の突出量と凹み量を小さく設定することによって、小さい押圧力であっても、凹と凸の噛み合わせを十分に確保し、良好な画像形成を実現するようにしている。
また、定着ローラ21と押圧部材23とを圧接しない無負荷状態において、定着ローラ21と押圧部材23のそれぞれの凹凸(正クラウン部C1・逆クラウン部C2・凸面部D1・凹面部D2)の突出量と凹み量は、0.2mm以上であって1mm以下であることが好ましい。これらの突出量と凹み量を0.2mm以上とするのが好ましいのは、突出量と凹み量が0.2mm未満となると、定着ニップNにおいて記録用紙の湾曲量が少なくなり、記録用紙を良好に分離させるために必要な記録用紙の見かけ上の剛性が得られなくなるからである。また、突出量と凹み量を1mm以下とするのが好ましいのは、突出量と凹み量が1mmを越えると、凹の箇所と凸の箇所における搬送速度差が大きくなり記録用紙にシワが発生する虞があるからである。従って、定着ローラ21と押圧部材23のそれぞれの凹凸の突出量と凹み量を上記の範囲に設定することによって、記録用紙の見かけ上の剛性を十分に確保して記録用紙の定着ローラへの巻き付きを確実に抑制することができると共に、記録用紙にシワを発生させずに搬出することができ、良好な画像形成を行うことが可能となる。
以下に、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は以下に示す実施例によってなんら限定されるものではない。なお、以下に示す%は、特に断りがない限りいずれも質量基準である。
本発明の定着装置に関する実施例を示す。図10は、以下の3つのケースの定着装置の構成について、それぞれ押圧部材の押圧力の圧力分布、記録用紙の速度分布、紙シワの発生状況について評価した結果を示している。
・ケース(1):実施例(押圧部材の基準線(図の二点鎖線)の形状を中央部において最も突出した凸状(突出量0.2mm)とし、荷重点が長手方向中央)の場合。
・ケース(2):比較例(押圧部材の基準線(図の二点鎖線)の形状をフラットにし、荷重点は長手方向中央)の場合。
・ケース(3):比較例(押圧部材の基準線(図の二点鎖線)の形状をフラットにし、荷重点は長手方向両端2カ所)の場合。
押圧力の圧力分布は、ニッタ株式会社製の圧力分布測定システム(I−SCAN)を用いて、加圧ベルトを介して押圧部材が定着ローラと当接する長手方向の圧力分布を測定した結果である。また、記録用紙の速度分布は、以下の手順にて測定した結果である。先ず、定着ローラへ転移する特殊なトナーで先端部のみ印字したA4サイズの記録用紙を用意し、その記録用紙先端30mmの位置から後端まで、記録用紙幅方向に30mmの間隔でスリットをいれて、定着装置に通す。すると、トナーが定着ローラに転移したのち再度記録用紙に転移され、記録用紙には定着ローラの1回転ごとに転移されたトナー画像が形成される。記録用紙速度は、そのトナー画像の距離を測定して求めた結果である。
紙シワの発生に対する評価は以下の条件にて行った。
・記録用紙:RICOH−6200 (A4サイズ、縦目、坪量69g/m
・ 印字モード:白紙、50枚(4色モード)
・ 環境(N/N):22℃、55パーセントRH、(記録用紙は開封直後)
・環境(H/H)、調湿状態:28℃、80パーセントRH、(記録用紙は250枚積層した状態で48時間放置して調湿した状態)
図10から判るように、実施例であるケース(1)の場合、すでに説明したように、押圧部材の押圧力の分布は、中央の押圧力P2が両端の押圧力P1、P3よりも大きく中央で凸となる分布となった。中央の押圧力P2は、両端の押圧力P1、P3のほぼ2倍であった。記録用紙の速度分布は、両端部の速度V1、V3が中央の速度V2よりも速くなる凹分布となっている。両端部の速度V1、V3は、中央の速度V2よりも約0.2%速くなった。その結果、紙シワは、両環境(N/N)、環境(H/H)、調湿状態とも発生しなかった。
これに対して、比較例であるケース(2)の場合は、押圧部材の形状がフラットのため、圧力分布および記録用紙の速度分布もほぼフラットとなっている。そのため、環境(N/N)の開封直後の状態では、紙シワの発生はなかったが、環境(H/H)で調湿した状態では18/50枚(36%)に紙しわが発生した。これは以下の理由による。環境(H/H)で調湿した記録用紙は水分率が12〜16%と多く、定着装置で加熱されると記録用紙の水分率が4%程度まで低減し、その際に記録用紙が収縮して記録用紙に面外変形が起きるからである。そのため、フラットな記録用紙速度分布では、記録用紙の両端を引っ張ることができず、記録用紙の収縮による紙シワの発生を十分防止できなかった。
また、比較例であるケース(3)の場合は、押圧部材が、フラットなうえ、押圧部材を両端から押し付ける構造のため、押圧部材自体も中央が凹にたわみ変形し、押圧部材の圧力分布は、両端の押圧力P1、P3が中央部の押圧力P2よりも大きくなる凹分布となっている。両端の押圧力P1、P3は、中央の押圧力P2のほぼ2.2倍であった。そのため、本発明における実施例のケース(1)とは反対に、記録用紙速度分布は両端の速度V1、V3が中央の速度V2よりも約0.1%遅くなる長手方向に凸分布となり、その結果、環境(N/N)においても半数以上の50枚中42枚で紙シワの発生が認められる。環境(H/H)で調湿した状態では、50枚全てに紙シワが発生した。
以上のように、本発明は、記録用紙を定着ニップから搬出する際に、記録用紙の見かけ上の剛性を向上させることができるので、記録用紙が定着ローラに巻き付くことを抑制できる。これにより、記録用紙がジャム化する等の不具合を抑制することができ、信頼性の高い定着装置及び画像形成装置を提供することができる。また、本発明は、従来の定着装置のように分離爪や分離ローラを配設しなくても、記録用紙の分離性を向上させることが可能であるので、小型化や低コスト化を図ることができる。さらに、本発明は、記録用紙にシワが発生することも防止することができ、良好な画像形成を行うことが可能である。
また、本発明者は、定着ニップの湾曲数と、定着ニップから搬出される記録用紙の見かけ上の剛性との関係を調べる試験をした。以下、その試験について詳しく説明する。なお、以下に示す試験において、加圧ベルトの代わりに加圧ローラを適用した定着装置を使用している。
試験に使用する定着装置として、正クラウン部及び逆クラウン部を有する定着ローラと加圧ローラを備えた定着装置と、正クラウン部及び逆クラウン部を有しない定着ローラと加圧ローラを備えた定着装置を適用した。また、正クラウン部及び逆クラウン部を有する装置は、正クラウン部と逆クラウン部をそれぞれ3個ずつ有するタイプと、それぞれ7個ずつ有するタイプの2タイプを用意し、各タイプの試験装置において正クラウン部及び逆クラウン部の振幅(高さ)を0.2mmとした。また、試験に使用する全ての定着装置において、定着ローラの弾性層と加圧ローラの弾性層のそれぞれの厚さを1.7mmに設定した。そして、各定着装置において、坪量(単位面積当たりの重量)が64g/m、69g/m、90g/mである各種用紙を搬出したときの各種用紙の見かけ上の剛性を測定した。
前記各種用紙の見かけ上の剛性の測定方法について簡単に説明する。まず、図11に示すように、記録用紙Pを定着ローラ61と加圧ローラ62の間の定着ニップNを通過させ、記録用紙Pの前方の端部に変位測定装置70からのレーザ光Lが照射されたら記録用紙Pの搬送を停止する。停止した記録用紙Pの振動が無くなってから、撓んだ記録用紙Pに変位測定装置70からレーザ光Lを照射し、その記録用紙Pの変位を測定する。その後、記録用紙Pを所定距離だけ進行させて、再び記録用紙Pにレーザ光Lを照射し、その変位を測定する。そして、得られた記録用紙Pの変位から記録用紙Pの見かけ上の剛性を算出する。
図12に、定着ニップの湾曲数と各種用紙の見かけ上の剛性との関係を示すグラフを図示する。図12において、縦軸は記録用紙の見かけ上の剛性を表し、横軸は定着ニップの湾曲数を表している。ここでは、定着ニップの湾曲数を、正クラウン部と逆クラウン部の個数で表している。具体的には、正クラウン部及び逆クラウン部が無い場合は定着ニップの湾曲数は0、正クラウン部と逆クラウン部を3個ずつ有する場合は定着ニップの湾曲数は3と表している。また、同図において、▲でプロットしたのは坪量が90g/mの記録用紙の測定値、■でプロットしたのは坪量が69g/mの記録用紙の測定値、●でプロットしたのは坪量が64g/mの記録用紙の測定値である。
図12のグラフを見れば、定着ニップの湾曲が0である定着装置を使用した場合に比べて、定着ニップの湾曲数が3又は7である定着装置を使用した場合は、各種用紙の見かけ上の剛性が大きくなっていることが分かる。さらに、定着ニップの湾曲数が3の場合より7の場合の方が記録用紙の見かけ上の剛性が大きいことから、定着ニップの湾曲数が多いほど各種用紙の見かけ上の剛性を大きくする効果があると推察される。なお、図12に示す試験結果は、加圧ローラを使用した定着装置に関するものであるが、記録用紙の見かけ上の剛性を向上させる効果は、定着ニップの凹凸形状によるため、特に加圧部材が加圧ローラか加圧ベルとかによって大きな差はなく、加圧ベルトを有する本発明の定着装置においても、同様の作用・効果を得られると考えられる。
なお、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。また、本発明の定着装置は、図1に示すカラー画像形成装置に限らず、モノクロ画像形成装置や、複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等にも搭載することが可能である。
20 定着装置
21 定着ローラ
22 加圧ベルト
23 押圧部材
24 支持部材
25 バネ(付勢手段)
31 ヒータ(発熱体)
32 第1支持部材
33 第2支持部材
34 ピン
40 突起部
41 突起部
C1 正クラウン部
C2 逆クラウン部
D1 凸面部
D2 凹面部
L 基準線
M 基準線
P 記録用紙(記録媒体)
Qc 頂部
Qd 頂部
Uc 底部
Ud 底部
δf0〜δf3 突出量、凹み量
δp0〜δp3 突出量、凹み量
特開平7−140831号公報 特開2007−310210号公報
日本ゴム協会誌 第62巻 第11号(1989)、683〜694頁

Claims (12)

  1. 弾性ローラであって、内部に配設された発熱体によって加熱される定着ローラと、無端状の加圧ベルトと、弾性体であって、付勢手段からの付勢力を受けて前記加圧ベルトの内周面を押圧して当該加圧ベルトを前記定着ローラに圧接させる押圧部材を備え、前記定着ローラと前記加圧ベルトが互いに圧接して形成された定着ニップに記録媒体を通過させることにより、当該記録媒体上の未定着画像を記録媒体に定着させる定着装置において、
    前記定着ローラは、外周面が正クラウン状に形成された正クラウン部と外周面が逆クラウン状に形成された逆クラウン部を軸方向に交互に有すると共に、前記押圧部材は、凸状に形成された凸面部と凹状に形成された凹面部を長手方向に交互に有し、
    前記定着ローラの前記正クラウン部に前記押圧部材の前記凹面部を対応させて押圧すると共に、前記定着ローラの前記逆クラウン部に前記押圧部材の前記凸面部を対応させて押圧するように構成した定着装置であって、
    前記定着ローラに対する前記押圧部材の押圧力を、前記定着ニップの端部よりも中央部において大きくなるように構成し
    前記定着ローラの前記正クラウン部の頂部と前記逆クラウン部の底部との直径方向の中間位置を軸方向に渡って通過する仮想線、前記押圧部材の前記凸面部の頂部と前記凹面部の底部との厚さ方向の中間位置を長手方向に渡って通過する仮想線を、それぞれ基準線と呼称すると、
    前記押圧部材における前記基準線に対しての前記凸面部の頂部の突出量と前記凹面部の底部の凹み量を、対応する前記定着ローラにおける前記基準線に対しての前記正クラウン部の頂部の突出量と前記逆クラウン部の底部の凹み量よりも大きくなるように構成したことを特徴とする定着装置。
  2. 記定着ローラにおいて、前記基準線が定着ローラの軸線に対して略平行を成すストレート状に形成されると共に、
    前記押圧部材において、前記基準線が前記定着ニップの中央部に対応する箇所で前記定着ローラ側へ最も大きく突出する凸状に形成された請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記押圧部材における前記基準線に対しての前記凸面部の頂部の突出量と前記凹面部の底部の凹み量を、前記定着ニップの中央部に対応した箇所から端部に対応した箇所へ小さくなるように構成した請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 前記定着ローラにおける前記基準線に対しての前記正クラウン部の頂部の突出量と前記逆クラウン部の底部の凹み量を、前記定着ニップの中央部に対応した箇所から端部に対応した箇所へ小さくなるように構成した請求項1から3のいずれか1項に記載の定着装置。
  5. 前記押圧部材を支持する第1支持部材と、前記付勢手段からの付勢力を受けると共に前記第1支持部材を支持する第2支持部材を備え、前記第1支持部材は前記定着ニップの中央部に対応する箇所で前記第2支持部材からの荷重を受けるように構成された請求項1から4のいずれか1項に記載の定着装置。
  6. 前記第1支持部材は、前記第2支持部材に対して前記荷重を受ける箇所を中心に回動可能に支持された請求項に記載の定着装置。
  7. 前記第1支持部材と前記第2支持部材は、前記定着ニップの中央部に対応する箇所に配設したピンを介して連結され、前記第1支持部材は前記ピンを中心に回動可能に構成された請求項に記載の定着装置。
  8. 前記第2支持部材は、前記定着ニップの中央部に対応する箇所に前記第1支持部材に当接可能な突起部を有し、当該突起部と前記第1支持部材が当接した当接部を中心に、前記第1支持部材を回動可能に構成した請求項に記載の定着装置。
  9. 前記第1支持部材は、前記定着ニップの中央部に対応する箇所に前記第2支持部材に当接可能な突起部を有し、当該突起部と前記第2支持部材が当接した当接部を中心に、前記第1支持部材を回動可能に構成した請求項に記載の定着装置。
  10. 前記押圧部材を、前記定着ローラよりも軟らかい弾性体によって構成した請求項1から9のいずれか1項に記載の定着装置。
  11. 前記押圧部材の押圧面を、前記定着ローラの外周面に沿って凹状に形成した請求項1から10のいずれか1項に記載の定着装置。
  12. 請求項1から11のいずれか1項に記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置
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